JPH1165039A - レンズ付きフイルムユニット及びその製造方法 - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット及びその製造方法

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JPH1165039A
JPH1165039A JP22802797A JP22802797A JPH1165039A JP H1165039 A JPH1165039 A JP H1165039A JP 22802797 A JP22802797 A JP 22802797A JP 22802797 A JP22802797 A JP 22802797A JP H1165039 A JPH1165039 A JP H1165039A
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JP
Japan
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film
battery
cartridge
power supply
unit
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Application number
JP22802797A
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English (en)
Inventor
Yoji Katsura
洋史 桂
Junichi Takagi
純一 高城
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH1165039A publication Critical patent/JPH1165039A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備費及び工数の低減を図る。 【解決手段】 後カバーにプルトップ式の電池蓋を設け
る。フイルムユニットの組立は、フイルム装填を行った
後に、電源電池を組み込み、その後に電池蓋を閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め写真フイルム
とストロボとを装填したレンズ付きフイルムユニット及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誰でも簡単に撮影を楽しめるように、シ
ンプルな撮影機能を備え、そして写真フイルムカートリ
ッジを内蔵したレンズ付きフイルムユニット(以下、
「フイルムユニット」と称す。)が良く知られている。
このフイルムユニットは、写真フイルムカートリッジや
撮影付与機構等を内蔵したユニット本体の全部、又は一
部を外装体で覆って装飾効果を出している。ユニット本
体は、撮影付与機構を内装した本体部と後カバーとの間
で写真フイルムを光密に装填している。
【0003】フイルムユニットの組み立てには、特開平
5−134361号公報や特開平6−332118号公
報等で周知のように、フイルム装填作業を暗室で行う。
この作業は、カートリッジから写真フイルムを引出して
フイルムロールを作成し、カートリッジとフイルムロー
ルとを本体部に装填し、その後に後カバーを取り付ける
ことで完了する。
【0004】ストロボ内蔵タイプのフイルムユニットに
は、電源電池が必要となる。従来、電源電池は、ユニッ
ト本体の底面側の開口を通して、長手方向をフイルム給
送方向に沿わして内部に装填し、この開口を紙箱で覆っ
ていた。このため、フイルムユニットの組み込み工程で
は、写真フイルムカートリッジを装填した後に電源電池
を組み込んで出荷していた。しかしながら、近年、フイ
ルムユニットのコンパクト化に伴って外装体も紙箱に代
えて薄いラベルを用いるようになった。ラベルを用いる
と、剥がして電源電池が不正に取り外される恐れがあ
る。このため、ユニット本体の底面中央部の開口は、後
カバーの一部で塞いでいる(特開平8−328205号
公報)。
【0005】ユニット本体に内蔵した電源電池を後カバ
ーで塞ぐ形状にすると、フイルムユニットの組み立てに
制限が生じる。というのは、フイルム装填作業では、後
カバーが取り付けられるため、その前に電源電池を組み
込んでおく必要がある。このように、電源電池をフイル
ム装填作業の前で組み込むと、フイルム装填作業のとき
に、ここまでの搬送中で何かの拍子にストロボ充電ボタ
ンが押下された場合、ストロボ充電が行われ、フイルム
装填作業を行う暗室内でストロボ充電表示ランプが点滅
する。このようなことになると、この光により写真フイ
ルムが曝光されてしまう。しかも、暗室内で何かの拍子
にシャッタボタンが押下されるとストロボが発光してし
まう恐れもある。
【0006】そこで、特願平8−332497号記載の
フイルムユニットの製造方法の発明では、電源電池を組
み込んだ後に暗室に供給してここでフイルムを装填する
とともに、この暗室内でストロボ充電表示ランプの表示
状態やストロボ発光等をテレビカメラ等を用いて監視す
るようにし、これらの表示を検出した場合には、その時
点に暗室内にあるものを、暗室から出されたときに組立
ラインから除外するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た暗室内の監視システムは、高価であり、設備コストが
かさむ。しかも、フイルム装填の前で電源電池を組み込
むため、フイルム装填の前後でストロボ発光と充電表示
ランプとの検査を行っているため、工程数が多くなって
いる。
【0008】本発明は、上記各問題を解決するためのも
ので、フイルムユニットの製造方法の生産効率を良く
し、かつ設備費の低減を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では、フイルムユニットに着脱又は開閉自
在な電池蓋を設け、写真フイルムを装填するフイルム装
填工程の後に電源電池を組み込む工程と、電源電池の組
み込み後に前記電池蓋を取り付ける工程とを備えたもの
である。また、請求項2記載の発明では、電源電池を外
カバーを取り付けた後に組み込むために、電源電池を覆
うカバー部材に開閉自在な電池蓋を設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】フイルムユニット10は、図2に
示すように、撮影レンズ13、巻上げノブ14、ファイ
ンダー光学系15、ストロボ発光部16、ストロボ充電
開始操作部材17、プリントサイズ切替スイッチ18、
撮影枚数表示窓19、充電完了表示窓20、巻き上げ完
了表示窓21、及びシャッタボタン22等が露呈して設
けられている。また、フイルムユニットの前面左側に
は、前面に向けて膨らんだグリップ部23が形成されて
いる。
【0011】プリントサイズ切替スイッチ18は、撮影
レンズ13の外周に撮影レンズ周りに沿ってスライド自
在に設けられており、撮りたい被写体に合わせて3種類
のプリントサイズを選択する。これらのサイズを選択す
ることで、この選択操作に連係してファインダー光学系
のうち対物レンズの前面に視野マスクが挿入され、選択
したプリントサイズと同じアスペクト比のファインダー
視野範囲になる。
【0012】撮影時には、選択したトリミング範囲の種
類を表すマークが各撮影コマの範囲外に外光を利用して
写し込まれる。現像時には、各撮影コマをプリントする
直前に、各撮影コマに対応付けされたマークを読み取っ
て、指定されたトリミング範囲でプリント写真が作成さ
れる。
【0013】ストロボ撮影時には、ストロボ充電開始操
作部材17をスライド操作する。この操作部材は、ON
位置とOFF位置との二位置でスライド操作される。O
N位置に操作すると、ストロボ充電が開始され、シャッ
タレリーズに連動して必ずストロボ発光が行われる。し
かも、この位置に操作しておくことで、次の撮影までの
間で自動的に充電が開始されるから、その後のストロボ
撮影を瞬時に行うことができる。一方、OFF位置にす
ると、ストロボ充電が停止するとともに、撮影時にスト
ロボ発光が禁止される。
【0014】フイルムユニット10の外カバーは、図3
に示すように、前カバー25と後カバー26とで構成さ
れている。これらのカバー25,26は、露光ユニット
27、ストロボユニット28、写真フイルムカートリッ
ジ29、及び、本体基部30をサンドイッチ構造で内蔵
する。これらの部品25〜30は、相互に爪結合によっ
て着脱自在に取り付けられている。
【0015】前カバー25には、背面側に視野マスク切
替機構が取り付けられている。本体基部30には、カー
トリッジ31を収納するためのカートリッジ収納室32
と、カートリッジ31から引き出した未露光の写真フイ
ルム33をフイルムロール34の形態で収納するための
フイルムロール室35とが一体成形されている。後カバ
ー26は、本体基部30の背後に爪結合にて取り付けら
れ、本体基部30との間で写真フイルムカートリッジ2
9を光密に収納する。
【0016】カートリッジ収納室32の上には、巻き上
げノブ14が回動自在に取り付けられる。巻き上げノブ
14は、一部が後カバー21の開口36から露呈されて
おり、下面に設けた駆動軸がカートリッジ収納室32の
内部に入り込んで、カートリッジ31のスプール37に
係合される。これらの巻き上げノブ14等がフイルム巻
き上げ機構を構成する。
【0017】本体基部30には、逆止爪38が一体に形
成されている。逆止爪38は、巻き上げノブ14の外周
に係合し、フイルム巻き上げ方向への回転を許容し、フ
イルム送り出し方向(同図に示す時計方向)への回転を
阻止する。
【0018】カートリッジ収納室32とフイルムロール
室35との底は開口となっており、写真フイルムカート
リッジ29を装填した後に、後カバー26に薄肉部を介
して開閉自在に設けられたプルトップ式の底蓋39,4
0によってそれぞれ塞がれる。これらの蓋39,40
は、工場でフイルム装填した後に閉められる。底蓋39
は、現像所でカートリッジ31を取り出すときに開かれ
る蓋である。これらの底蓋39,40には、先端側に弾
性自在な係止爪が一体に形成されており、カートリッジ
収納室32とフイルムロール室35との底を塞いだとき
に前カバー25の内壁に係止され、閉じ状態に維持され
る。
【0019】カートリッジ収納室32とフイルムロール
室35との間には、暗箱41が設けられている。暗箱4
1の背面側には露光開口42が形成されている。暗箱4
1の前面の開口には露光ユニット27が取り付けられ
る。露光ユニット27は、撮影レンズ13、シャッタ機
構、フイルム巻き止め機構、ファインダー光学系15、
及びシャッタチャージ機構等を一体的に取り付けたユニ
ット部品である。
【0020】前カバー25は、本体基部30の前面に爪
結合にて取り付けられ、本体基部30との間で露光ユニ
ット27とストロボユニット28とを挟装する。この前
カバー25の上面には、一部を切り欠いて弾性自在に形
成したシャッタボタン22が設けられている。このシャ
ッタボタン22の押下操作は、露光ユニット27のシャ
ッタ機構に伝達される。
【0021】この実施例の写真フイルムカートリッジ2
9は、スプール37とフイルム出入り口を開閉する蓋部
材とを内蔵したカートリッジ31がプラスチック製の二
部品で構成されており、蓋部材を開き、スプール37の
回転により、撮影コマ当たり2個のパーフォレーション
の配列とされた写真フイルム33を送り出す、周知のI
X240タイプのフイルムカートリッジである。このカ
ートリッジ31の外周には、ラベルが貼着されている。
ラベルには、フイルム品種表示やカートリッジ31の固
有番号などがバーコード形態で表示されている。
【0022】巻き上げノブ14とカートリッジ収納室3
2との間には、写真フイルム33の全部がカートリッジ
31の内部に巻き込まれるまでの巻き上げノブ14の回
転を検出する機構45が組み込まれている。この機構4
5がこれを検出すると、巻き上げ操作ロック機構、巻き
上げ完了表示機構、及び、カートリッジ蓋閉じ機構とを
作動させる。これらの機構は、前記機構45に連動して
設けられている。
【0023】カートリッジ蓋閉じ機構は、カートリッジ
収納室32の内部に入り込んでカートリッジ31の蓋部
材46の端面に係合する軸部を備えており、写真フイル
ム33の全部がカートリッジ31の内部に巻き込まれる
までの巻き上げノブ14の回転を前記機構45が検出す
ることに連動して蓋部材46を閉じる。これにより、現
像所でのカートリッジ31の取り出しを明室で行える。
巻き上げ操作ロック機構は、写真フイルム33の全部が
カートリッジ31の内部に巻き込まれるまでの巻き上げ
ノブ14の回転を前記機構45が検出することに連動し
て巻き上げノブ14の巻き上げ操作の回転をロックす
る。巻き上げ完了表示機構は、写真フイルム33の全部
がカートリッジ31の内部に巻き込まれるまでの巻き上
げノブ14の回転を前記機構45が検出することに連動
して、巻き込み完了表示窓21の裏面から外部に、写真
フイルム33の全部をカートリッジ31の内部に収納し
たことを表示する。
【0024】本体基部30の露光開口42の下には、マ
ーク写し込み機構43が取り付けられている。この機構
は、ストロボ基板47に設けた写し込み用LEDの光を
ライトガイドを通して写真フイルム33の撮影コマの下
の露光範囲外に、指定されたマークを写し込む。
【0025】ストロボユニット28は、ストロボ基板4
7に、充電表示ランプ、ストロボ発光部16、メインコ
ンデンサ48、バッテリーホルダー49、シンクロスイ
ッチ50及び、写し込み用LED等を一体に取り付けて
ストロボ回路を構成した部品であり、ストロボ基板47
がフイルムロール室35の前面で、且つ露光ユニット2
7の横に組み込まれ、爪結合にて保持される。
【0026】バッテリーホルダー49は、導電性の一対
の接続片で構成されている。各接続片は、一端がストロ
ボ基板47に接続されており、また他端が電源電池51
の端子に接続され、且つこれらの部分を保持する形状で
形成されている。
【0027】ストロボ回路は、充電供給開閉器、昇圧回
路、充電回路、発光回路、トリガ放電回路、放電回路開
閉器、トリガ信号発生回路、及び、写し込みLED点灯
回路等で構成されている。昇圧回路は、電源電池51か
ら供給される電源を昇圧する。充電回路は、昇圧された
電流でメインコンデンサ48やトリガコンデンサ、及び
写し込みLED用コンデンサ等を充電する。発光回路
は、トリガ信号に連動してメインコンデンサ48の電荷
によりストロボ発光部16に内蔵された放電管を放電さ
せる。放電回路は、シンクロスイッチ50のONに連動
してトリガコンデンサを放電し、これをトリガトランス
の一次コイルに流す。
【0028】トリガ信号発生回路は、トリガトランスの
二次コイルに生じる誘導電流をトリガ信号として放電管
に印加する。写し込みLED点灯回路は、シンクロスイ
ッチ50に連動して写し込みLEDを所定時間だけ点灯
させる。点灯時間の制御は、写し込みLED用コンデン
サの容量で決めている。充電供給開閉器は電源電池51
から昇圧部への供給回路を開閉し、また、放電回路開閉
器は放電回路を開閉する。これらの開閉器は、充電開始
スイッチ17がON位置のときにONするように、充電
開始スイッチ17のスライド操作に連動する。
【0029】前カバー22に設けたストロボ充電スイッ
チ15をON位置にスライド操作すると、ストロボ回路
を介して電源電池36から昇圧した電源がメインコンデ
ンサ39に供給され、ストロボ充電が行われる。ストロ
ボ充電が行われると充電表示ランプ37が点灯又は点滅
する。後にシャッタレリーズが行われることでシンクロ
スイッチ50が連動してストロボ発光部16からストロ
ボ光が照射される。
【0030】後カバー26には、2つの底蓋39,40
の間に、電池蓋53が一体に設けられている。この電池
蓋53は、図4に示すように、薄肉部52を中心とし開
閉自在に形成したプルトップ式の蓋となっている。電源
電池51は、電池蓋53を介して該フイルムユニット1
0の底面側から、露光ユニット27の下に、長手方向を
フイルム供給方向に向けた姿勢で、フイルム装填した後
に組み込まれる。電池蓋53は、電源電池51を組み込
んだ後に閉じられる。電池蓋53には、先端に弾性自在
な係止爪54が形成されている。係止爪54は、閉じら
れたときに、係止爪54が前カバー25の内壁に係合す
る。その後は電源電池51が電池蓋53で塞がれて外部
から取り出せないようにされる。
【0031】
【実施例】図5に示すように、フイルムユニット10の
組み立ては、大別して本体部、写真フイルムカートリッ
ジ29、及び後カバー26との3つの部品に分けて暗室
に供給し、この暗室内でフイルム装填を行い、その後に
後カバー26を取り付ける。ここで本体部は、本体基部
30に、巻き上げノブ14、露光ユニット27、ストロ
ボユニット28、及び前カバー25とを組み付けた形態
として説明する。この形態では、電源電池51が組み込
まれていない。
【0032】入力部60には、フイルム種別、フイルム
ユニット10のストロボ内蔵の有無等の製造情報が入力
され、この情報に基づいて各工程に入力情報に応じた種
類の部品が供給される。また、検査工程はこの情報に基
づいた検査で統括的に制御される。
【0033】本体部は、製造情報に対応した組立完成品
が組立工程61から逆止爪検査工程62に供給され、そ
の後に、前カバー浮き検査工程63、シャッタ検査工程
64、フイルム巻止機能検査工程65、駆動軸位相検査
工程66、NG排出工程67に順次に送られた後に、暗
室68に供給される。
【0034】逆止爪検査工程62では、巻き上げノブ1
4にゴムローラを押し当て、これをフイルム巻き上げ方
向とは逆の方向に向けて回転させ、この回転を逆止爪3
8が阻止することを確認する。前カバー浮き検査工程6
3では、前カバー25が本体基部30に確実に爪結合さ
れているか否かを前カバー25の浮きをレーザー変位計
で計測することで検査する。
【0035】シャッタ検査工程64では、撮影レンズ1
3の前面に、投光部と受光部とからなる光電センサーを
配置し、露光ユニット27のシャッタ機構を強制的にチ
ャージさせてシャッタチャージを行った後に、シャッタ
レリーズを行い、投光部からの光を撮影レンズ13を通
してシャッタ羽根に照射してこれから反射した光を受光
部で受光することでシャッタの開閉を検査する。
【0036】フイルム巻止機構検査工程65では、フイ
ルム巻き止め機構を構成するスプロケットをフイルム巻
き上げ方向に向けて回転させてスプロケットの回転がロ
ックされるか否かを検査する。
【0037】駆動軸位相検査工程66では、フイルム装
填時にカートリッジ31のスプール37に巻き上げノブ
14の駆動軸をスムーズに係合させるために、反射式の
光電センサを利用して巻き上げノブ14が所定の回転位
置になっているか否かを検査し、なっていない場合には
その位置まで回転させる。
【0038】NG排出工程67は、フイルム装填した後
にNGとなるフイルムユニット10の数を低減するため
に設置されており、前述した各検査工程62〜66から
周知の伝送手段を利用して送られてくるNGデータに基
づいてNGとされた本体部を、ここに供給された時点で
排出(ラインアウト)する。
【0039】写真フイルムカートリッジ29は、入力部
60に入力された情報に対応したものが組立工程69か
ら蓋閉じ検査工程70に供給され、その後、スプール位
相検査工程71、フイルム品種検査工程72、及びNG
排出工程73に順に供給された後に、暗室68に供給さ
れる。
【0040】蓋部材閉じ検査工程70には、写真フイル
ム33をカートリッジ31の内部に収納した状態で写真
フイルムカートリッジ29が供給される。この工程70
では、反射式の光電センサで蓋部材46の開閉位置を検
出し、蓋部材46が閉じ位置か否かを判定する。そし
て、閉じ位置でないものをNGとする。
【0041】スプール位相検査工程71は、反射型の光
電センサーを用いてスプール37の回転位置が、巻き上
げノブ14の回転位置に一致しているか否かを検査し、
一致していない場合にはその位置に回転させる。
【0042】フイルム品種検査工程72では、カートリ
ッジ31のラベルのバーコードをバーコード読取りセン
サーで読み取って、写真フイルム33の品種を確認す
る。周知のようにフイルムユニット10に装填する写真
フイルム33は、入力部60に入力した情報に合ったも
のに決められている。このものか否かをフイルム装填す
る前に検査する。
【0043】NG排出工程67には、写真フイルムカー
トリッジ29の各検査工程70〜73の検査結果が送ら
れており、各検査工程70〜73でNGとされた写真フ
イルムカートリッジ25をここで排出する。
【0044】後カバー26は、入力部60に入力した情
報に合ったものが成型工程75から種別検査工程76に
供給され、その後、係止爪検査工程77、及びNG排出
工程78に順に送られた後に暗室68に供給される。後
カバー26の供給は、プルトップ式の底蓋39,40、
及び電池蓋53とを開いた姿勢で行われる。
【0045】種別検査工程76では、ストロボ内蔵タイ
プ用の後カバー26であるか否かをレーザー変位計で形
状を計測して検査する。
【0046】係止爪検査工程77では、後カバー26の
複数の係止爪の有無をレーザー変位計を用いて検査す
る。特に、底蓋39や電池蓋53の係止爪54が破損し
ていると、輸送中の振動等で開いて写真フイルム33を
曝露させたり、電源電池51が露呈したりする不都合が
生じるから、このような不都合を解消するために、フイ
ルム装填前で検査する。
【0047】NG排出工程78では、各検査工程76,
77での検査結果が送られており、各検査工程76、7
7でNGとされた後カバー26をここに供給した時点で
排出する。
【0048】暗室68では、図1に示すように、フイル
ム装填作業が行われる。ここには、本体部、写真フイル
ムカートリッジ29、及び後カバー26とがそれぞれ供
給される。
【0049】写真フイルムカートリッジ29は、蓋部材
開き工程80、フイルム先端出し工程81、及び、フイ
ルムロール作成工程82を介してフイルム装填工程83
に供給される。蓋部材開き工程80では、カートリッジ
31の蓋部材46を開き位置に開き、写真フイルム33
の送り出しを可能な状態にする。
【0050】フイルム先端出し工程81は、カートリッ
ジ31のスプール37に係合するスプール用駆動軸を備
えており、このスプール用駆動軸でスプール37をフイ
ルム送り出し方向に回転させ、写真フイルム33のフイ
ルム先端をカートリッジ31から所定量だけ送り出す。
その後、この状態のまま次のフイルムロール作成工程8
2に供給される。
【0051】フイルムロール作成工程82には、前述し
たスプール用駆動軸と、送り出されたフイルム先端を掴
むフォーク部材を備えており、フォーク部材でフイルム
先端を掴んだ後に、フォーク部材を一方向に回転させて
フォーク部材の外周に写真フイルム33を巻き付けるこ
とでフイルムロール34を作成する。この作業中には、
スプール用駆動軸をフリーにしているとともに、このス
プール用駆動軸にブレーキ作用を付与して写真フイルム
33に適度のテンションをかけてフイルムロール34を
巻き締めながら作成する。この間、写真フイルム33の
パーフォレーションの数を透過型の光電センサを用いて
カウントし、最後の撮影コマとなる長さまで引き出した
後に、さらに所定の長さだけ引き出してフォーク部材の
回転を停止する。これにより、写真フイルム33は、最
後の撮影コマから少なくとも1コマ分以上の長さだけカ
ートリッジ31から引き出された状態でフイルムロール
34が作成される。
【0052】フイルム装填工程83では、カートリッジ
31のスプール37に係合するスプール用駆動軸と、外
周にフイルムロール34をもったフォーク部材とを昇降
及びスライド動作させて、カートリッジ31を本体基部
30のカートリッジ収納室32に、またフイルムロール
34をフイルムロール室35にそれぞれ本体基部30の
背面から装填する。
【0053】カートリッジ31とフイルムロール34と
を装填した本体部は、後カバー取付工程84に送られ
る。後カバー取付工程84では、後カバー26を本体部
の背面に取り付けられる。その後に、前述したフォーク
部材とスプール用駆動軸とが引き抜かれる。このとき、
後カバー26の内壁とこれらの室32、35との間でカ
ートリッジ31とフイルムロール34とが保持されるの
でフォーク部材とスプール用駆動軸との引き抜きに追従
してカートリッジ31とフイルムロール34とが出てく
ることはない。
【0054】後カバー26の取付後には、底蓋閉じ工程
85に供給される。この工程85では、後カバー26の
2つの底蓋39,40を閉じる。これにより、カートリ
ッジ収納室32とフイルムロール室35とが光密にされ
る。
【0055】底蓋39,40が閉じられたフイルムユニ
ット10は、暗室68から外部、例えば明室に取り出さ
れ、電源電池組み込み工程86、電池蓋閉じ工程87、
巻き上げ検査工程88、シャッタ・ストロボ検査工程8
9、及び外観検査工程90に順に送られる。
【0056】電源電池組み込み工程86では、該フイル
ムユニット10を所定の姿勢で保持する保持機構と、電
源電池51をのそる長手方向の中心部分を上方向から掴
む機構とが備えられており、該フイルムユニット10が
底面を上にした姿勢で供給される。供給された後には所
定位置に位置決めされた後に、電源電池51をバッテリ
ーホルダー49に挿入する。この挿入時には電池蓋53
がほぼ垂直に沿って開いた状態となっているから、これ
の前カバー25の側の上方から挿入される。挿入は、プ
ラス端子側から先に挿入し、その後にマイナス端子側を
挿入するように斜めに倒して行われる。電源電池51を
挿入した後には、電池蓋閉じ工程87に送られる。
【0057】電池蓋閉じ工程87では、電池蓋53に係
合してこれを開閉する機構が設けられており、この機構
を作動させて電池蓋53を閉じる。これにより、電池蓋
53の係止爪54が前カバー25の内壁に係合し、閉じ
状態が維持される。なお、電源蓋53を閉じる作業は電
源電池組み込み工程86と同じ工程で行ってもよい。
【0058】巻き上げ検査工程88では、巻き上げノブ
14をフイルム巻き上げ方向に回転させてフイルム巻き
上げを行う。この間、巻き上げノブ14の回転トルクを
検査して写真フイルム33を所定のトルクで巻き上げる
ことができるか否かを検査する。
【0059】シャッタ・ストロボ発光検査工程89で
は、後カバー26に設けた開口93(図3参照)から治
具を挿入し、シャッタ機構を強制的にチャージさせてシ
ャッタチャージを行うとともに、この間にストロボ充電
ボタン17をON位置に操作してストロボ充電を行った
後に、シャッタレリーズを行う。このとき、ストロボ発
光部16の前面には受光センサーが配置されており、こ
の受光センサーでストロボ光の照射量を検査する。
【0060】また、撮影レンズ13の前方には、投光部
と受光部とからなる光電センサーが配置されており、投
光部からの光を撮影レンズ13を通してシャッタ機構の
シャッタ羽根に照射してこれから反射した光を受光部で
受光することでシャッタ羽根の開閉を検査する。これに
より、写真フイルム33は、次回のフイルム巻き上げ操
作によって最後の撮影コマ(フイルムユニットでは最初
のコマ)が露光開口にセットされる状態となる。
【0061】これらの検査工程88,89を経たフイル
ムユニット10は、外観検査工程90に送られ、ここで
外観の検査が行われた後に、包装工程91に搬送され、
ここで包装した後に出荷される。
【0062】なお、上記実施例では、後カバー26に形
成した電池蓋53で電源電池51を覆うようにしている
が、電池蓋53を前カバー25に形成して前カバー25
で覆うようにしてもよい。また、電池蓋53を後カバー
26に一体に形成しているが、一体でなく、別部材で形
成していもよい。
【0063】上記実施例では、電源電池51を露光ユニ
ット27の下に配置しているが、これの代りに、フイル
ムロール室35の上に、長手方向をフイルム給送方向に
沿わして配置してもよい。この場合には、電池蓋53を
フイルムユニット10の背面に設け、また、フイルムロ
ール室35の上に長手方向をフイルム給送方向に沿わし
て配置したメインコンデンサ48を露光ユニット27の
下に配置すればよい。
【0064】また、電源電池51を配置する場所として
は、フイルムロール室35の外側に、長手方向を縦に沿
わして配置してもよい。この場合には、電池蓋53を背
面、又は右側面に設けるのが望ましい。
【0065】さらに、請求項1に係る発明では、電源電
池51の組込をフイルム装填後としているが、前述した
実施例で説明したように、フイルム装填後には外カバー
が取り付けられた状態となるから、外カバー取付後に電
源電池を組み込むことと同じであることはいうまでもな
い。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、電池
蓋を開閉自在に設け、フイルム装填後に電源電池を組み
込むようにしたので、従来技術で説明したように、フイ
ルム装填前に電源電池を組み込むのと比較してフイルム
装填時に生じる、充電ランプやストロボ光等が点灯する
不都合を監視するシステム等を備える必要がなく、した
がって、設備費が安価になる。しかも、フイルム装填前
に電源電池を組み込むことでフイルム装填前に必要とさ
れていたストロボ発光や充電ランプの点滅検査の工程を
省略することができ、工数の削減が行え、効率良く製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフイルムユニットのフイルム装填工程
から出荷までの組立手順を示した説明図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視
図である。
【図3】ユニット本体の分解斜視図である。
【図4】レンズ付きフイルムユニットの縦断面図であ
る。
【図5】フイルムユニットのフイルム装填工程までの組
立手順を示す説明図である。
【符号の説明】
10 レンズ付きフイルムユニット 29 写真フイルムカートリッジ 26 後カバー 51 電源電池 53 電池蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め写真フイルム、ストロボユニット、
    及びストロボユニット用の電源電池を外カバーで覆った
    構造のレンズ付きフイルムユニットの製造方法におい
    て、 前記写真フイルムを装填するフイルム装填工程と、前記
    フイルム装填工程の後に配置され、前記電源電池を組み
    込む工程と、前記電源電池の組み込み後に、前記外カバ
    ーの一部を着脱又は開閉自在に形成した電池蓋を取り付
    ける工程とからなることを特徴とするレンズ付きフイル
    ムユニットの製造方法。
  2. 【請求項2】 予め写真フイルム、ストロボユニット、
    及びストロボユニット用の電源電池を外カバーで覆った
    構造であるとともに、前記電源電池を外カバーを取り付
    けた後に組み込む組立とされたレンズ付きフイルムユニ
    ットの製造方法であって、 前記外カバーを構成する部材のうち電源電池を覆ってい
    る部材には、一部の厚みを薄くして開閉自在に形成され
    た電池蓋をもっていることを特徴とするレンズ付きフイ
    ルムユニット。
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