JPH1164778A - 照明光学装置 - Google Patents

照明光学装置

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JPH1164778A
JPH1164778A JP9227711A JP22771197A JPH1164778A JP H1164778 A JPH1164778 A JP H1164778A JP 9227711 A JP9227711 A JP 9227711A JP 22771197 A JP22771197 A JP 22771197A JP H1164778 A JPH1164778 A JP H1164778A
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illumination
optical
light source
wavelength
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JP9227711A
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Inventor
Koji Muramatsu
浩二 村松
Yuji Kudo
祐司 工藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠紫外域、更には真空紫外域等の短波長の照
明光の光路を偏向して使用する場合に、その照明光の損
失を少なくする。 【解決手段】 ArFエキシマレーザ光源1からの紫外
パルス光ILが、直角プリズム2Aでの全反射によって
光路が90°折り曲げられた後、リレーレンズ系3を介
して直角プリズム2Bに入射し、直角プリズム2Bでの
全反射によって光路が90°折り曲げられた紫外パルス
光ILは、リレーレンズ系4を介して直角プリズム2C
に入射する。直角プリズム2Cでの全反射によって光路
が鉛直下方に折り曲げられた紫外パルス光ILは、フラ
イアイレンズ5、及びコンデンサレンズ系7等を介して
均一な照度分布でレチクルRを照明する。直角プリズム
2A〜2Cとして、ArFエキシマレーザ光に対して高
い透過率を有する蛍石等を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等を
製造するためのリソグラフィ工程において、マスクパタ
ーンを感光性の基板上に転写するために使用される露光
装置の照明光学系として使用して好適な照明光学装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体素子、又は液晶表示素子等
を製造する際に用いられるステッパー等の投影露光装
置、又はプロキシミティ方式の露光装置等の露光装置
は、所定のパターンが形成されたマスクとしてのレチク
ルを照明光(露光光)で照明し、そのレチクルのパター
ンをレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート
等)上に均一な照度分布の照明光(露光光)で転写する
機能を有している。そのため、露光装置においては、均
一な高い照度分布で、且つフォトレジストの感光特性に
合致した波長特性を持つ照明光を供給する照明光学系が
備えられている。
【0003】従来の照明光学系は、一般に、露光光源
と、この露光光源からの照明光を導くビーム送光光学系
と、このビーム送光光学系を介して導かれた照明光より
複数の2次光源を形成するオプティカル・インテグレー
タと、それら複数の2次光源からの光束を集光してレチ
クル上に重ね合わせるためのコンデンサレンズ系と、を
備えている。この場合、露光光源からの照明光は、ビー
ム送光光学系内で1回、又は複数回光路が折り曲げられ
てフライアイレンズに導かれている。そして、従来はそ
のように照明光の光路を折り曲げるために、使用波長域
での反射率を高くする特性を持つように誘電体膜(多層
膜)を蒸着した誘電体ミラーが使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来は露光
光源からフライアイレンズまでの照明光の光路を折り曲
げるために、誘電体ミラーが使用されていた。これで
も、照明光が水銀ランプのi線(波長365nm)のよ
うな近紫外域の連続光である場合には、特に問題は無か
った。ところが、露光装置の解像度は波長に依存してお
り、解像度を向上するために露光用の照明光の波長は短
くなる傾向にある。
【0005】そのため、最近は照明光としてKrFエキ
シマレーザ光(波長248nm)のような遠紫外線が使
用されるようになっており、更にはArFエキシマレー
ザ光(波長193nm)のような真空紫外域の光束の使
用も開始されつつある。しかしながら、これらのエキシ
マレーザ光はパルス発光型であり、しかも、各パルス光
の発光時間が短いために、各パルス光のエネルギー密度
はかなり大きくなっている。そのため、エキシマレーザ
光を用いる照明光学系内で光路折り曲げ用に誘電体ミラ
ーを使用すると、巨大なエネルギー密度の紫外パルス光
が継続して照射されることによって、その誘電体ミラー
の誘電体膜が次第に劣化して反射率が低下するという不
都合がある。
【0006】また、照明光の偏光を考慮した場合には、
P偏光時に比べ、S偏光時に特に誘電体膜の劣化が大き
くなって耐久性の問題が大きくなり、反射率の観点から
は、S偏光時に比べ、P偏光時に特に反射率が低下す
る。更に、波長220nm以下の照明光に対しては、誘
電体ミラーに蒸着できると共に、反射率の高い薄膜物質
が制限され、高反射率を得ることが難しい。
【0007】そこで、従来は、その誘電体ミラーの反射
率の低下によるウエハ上での照明光の照度低下に対する
1つの対策として、露光時間を次第に長くすることによ
り積算露光量を所定の目標値に維持していた。そして、
特に誘電体膜の劣化が激しい場合には、その誘電体ミラ
ーの交換を行っていた。また、特に波長が220nm以
下の照明光を使用する場合には、誘電体ミラーの反射率
はそれ程大きくできないため、ウエハ上での低い照度に
対処するため、始めから露光時間を長く設定していた。
しかしながら、このように露光時間が長くなると、露光
工程のスループットが低下するという不都合がある。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、遠紫外域、更に
は真空紫外域等の短波長の照明光の光路を偏向して使用
する場合に、その照明光の損失を少なくできる照明光学
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による照明光学装
置は、例えば図1に示すように、波長220nm以下の
照明光を供給する光源(1)と、この光源からの照明光
の照度分布を均一化するためのオプティカル・インテグ
レータ(5)と、このオプティカル・インテグレータを
通過した照明光を被照明体(R)に導くコンデンサレン
ズ系(7)と、を有する照明光学装置において、その光
源からの照明光をそのオプティカル・インテグレータに
導く送光光学系(2A,3,2B,4,2C)を備え、
この送光光学系内に全反射を利用してその照明光の光路
を偏向する反射光学素子(2A,2B,2C)を配置し
たものである。
【0010】斯かる本発明によれば、その送光光学系内
に配した反射光学素子(2A,2B,2C)は全反射を
利用しているので、ほぼ100%の反射率が期待でき、
その照明光がS偏光であっても反射率が次第に低下する
ことがなく、又はその照明光がP偏光であっても反射率
が低いということがない。これによって、その照明光の
光路を偏向する際の照明光の光量損失が少なくなり、被
照明体上での照明光の照度が向上する。
【0011】また、反射光学素子(2A,2B,2C)
は、反射のために(入射面、射出面には薄膜を使用する
ため)薄膜を使用していないため、薄膜物質による制限
を受けることがなく、また、耐久性に関しても殆ど問題
が無いため、継続して使用してもその反射光学素子を交
換する必要性は殆ど無い。この場合、その光源は、一例
としてパルス発光のレーザ光源である。波長220nm
以下のパルス発光のレーザ光源としては、ArFエキシ
マレーザ光源(波長193nm)、又はF2 レーザ光源
(波長157nm)等がある。
【0012】また、その反射光学素子は、その照明光の
波長に対して1.44以上の屈折率(本発明では絶対屈
折率)を有する直角プリズムであることが好ましい。例
えば、図2の直角プリズム(2A)において、反射面
(2Aa)での照明光の入射角をθ、屈折角をθ’とし
て、照明光の波長における直角プリズム(2A)の屈折
率(ここでは絶対屈折率)をn、直角プリズム(2A)
が設置された環境の媒質の屈折率(ここでは絶対屈折
率)をn’とすると、次の関係がある。
【0013】n・sinθ=n’・sinθ’ (1) ここで、直角プリズム(2A)の入射面(2Ab)での
反射率をできるだけ低くするためには、入射する照明光
の主光線は入射面(2Ab)に垂直であることが望まし
い。また、入射する照明光の開き角φを2°(片側で1
°)であるとすると、反射面(2Aa)に対する照明光
の入射角の最小値は44°以上となる。このとき、屈折
角θ’が90°になるときの入射角θ、即ち臨界角θc
rが44°以下であれば、開き角が2°までの照明光の
全部を反射面(2Aa)での全反射によって偏向するこ
とができる。そのための条件は次のようになる。
【0014】 sin θcr=(n’/n)sin90°≦sin 44° (2) この条件より、直角プリズム(2A)の周囲の媒質に対
する相対屈折率(n/n’)の条件は次のようになる。 n/n’≧sin 90°/sin 44°=1.44 (3) 直角プリズム(2A)の周囲の媒質は通常は、真空、又
は空気若しくは窒素ガス等の気体であるため、屈折率
n’はほぼ1とみなすことができる。従って、(3)式
より直角プリズム(2A)の屈折率nがほぼ1.44以
上であれば、少なくとも開き角が2°までの主光線が垂
直入射する照明光を全て全反射できるようになる。従っ
て、通常の露光装置の照明光学系として好適である。
【0015】また、その反射光学素子の光学材料の一例
は、フッ化カルシウム(CaF2)、又は石英(SiO2)
である。フッ化カルシウムとしては、蛍石を使用するこ
とができる。このとき、石英(例えば合成石英)であれ
ばArFエキシマレーザ光(波長193nm)までは高
い透過率を有し、CaF2 であれば更にF2 レーザ光
(波長157nm)よりも短波長まで高い透過率を有す
るため、ArFエキシマレーザに対しては石英、又はC
aF2 の何れも使用でき、F2 レーザに対してはCaF
2 を使用できる。
【0016】但し、CaF2 の方が石英に比べて透過率
が高く(照明光の吸収率が低い)、結果としてパルスレ
ーザ光等に対する耐性が高いため、照明光を有効利用す
るため、及び経時変化等の面からはCaF2 が好まし
い。その他に使用可能な物質としてはフッ化マグネシウ
ム(MgF2)やフッ化リチウム(LiF)などが挙げら
れる。
【0017】また、ArFエキシマレーザ光の波長にお
ける、CaF2 及び石英の屈折率は共に1.44以上で
あり、それ以下の波長に対する屈折率は次第に大きくな
るため、CaF2 、又は石英を直角プリズムにした場合
には、それぞれArFエキシマレーザ光程度より短い波
長で開き角が2°までの垂直入射する照明光を全て全反
射できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明による照明光学装置
の実施の形態の一例につき図1及び図2を参照して説明
する。本例は、投影露光装置の照明光学系に本発明を適
用したものである。図1は、本例の投影露光装置の概略
構成を示し、この図1において、ArFエキシマレーザ
光源1からの波長193.4nmで狭帯化された露光用
の照明光としての紫外パルス光ILは、開き角が2°程
度以下のほぼ平行光束として水平に第1の直角プリズム
2Aに入射する。直角プリズム2Aでの全反射によって
光路が上方に90°折り曲げられた紫外パルス光IL
は、第1レンズ3a及び第2レンズ3bよりなる第1の
ケプラー型のリレーレンズ系3によって一度集光された
後、再びほぼ平行光束になって第2の直角プリズム2B
に入射する。
【0019】直角プリズム2Bでの全反射によって光路
が水平方向に90°折り曲げられた紫外パルス光IL
は、第1レンズ4a及び第2レンズ4bよりなる第2の
ケプラー型のリレーレンズ系4によって一度集光された
後、再びほぼ平行光束になって第3の直角プリズム2C
に入射する。そして、直角プリズム2Cでの全反射によ
って光路が鉛直下方に90°折り曲げられた紫外パルス
光ILは、オプティカル・インテグレータとしてのフラ
イアイレンズ5に入射し、この射出面に多数の2次光源
が形成される。本例では、3個の直角プリズム2A〜2
Cが、それぞれ全反射を利用して照明光の光路を偏向す
る反射光学素子となっている。
【0020】そして、第1のリレーレンズ系3によって
ArFエキシマレーザ光源1の射出面と直角プリズム2
Bの反射面とが共役となり、第2のリレーレンズ系4に
よって直角プリズム2Bの反射面とフライアイレンズ5
の入射面とが共役となり、全体としてArFエキシマレ
ーザ光源1の射出面とフライアイレンズ5の入射面とが
共役になっていると共に、光束の発散が抑えられてい
る。これによって、振動等でArFエキシマレーザ光源
1が微少量回転した場合でも、射出された紫外パルス光
ILが全部フライアイレンズ5に入射するため、常に安
定な照度が得られる。なお、本例ではフライアイレンズ
5は1段であるが、照度分布均一性を高めるために、例
えば特開平1−235289号公報に開示されているよ
うに、フライアイレンズを直列に2段配置するようにし
てもよい。
【0021】フライアイレンズ5の射出面には照明系の
開口絞り6が配置されている。フライアイレンズ5から
射出されて開口絞り6を通過した紫外パルス光ILは、
コンデンサレンズ系7を介してレチクルRのパターン面
を均一な照度分布で照明する。なお、コンデンサレンズ
系7には、実際にはリレーレンズ系やレチクルR上の照
明領域を規定するための可変視野絞り(レチクルブライ
ンド)等が含まれている。紫外パルス光ILのもとで、
レチクルRの照明領域内の回路パターンの像が両側テレ
セントリックな投影光学系PLを介して所定の投影倍率
β(βは例えば1/4,1/5等)で、投影光学系PL
の結像面に配置されたウエハW上のレジスト層に転写さ
れる。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を
取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行な方向に
X軸を、図1の紙面に垂直な方向にY軸を取って説明す
る。
【0022】このとき、レチクルRは、レチクルステー
ジ20A上に吸着保持され、レチクルステージ20A
は、レチクルベース20B上にX方向、Y方向、回転方
向に位置決め自在に載置されている。レチクルステージ
20A(レチクルR)の2次元的な位置、及び回転角は
駆動制御ユニット22内のレーザ干渉計によってリアル
タイムに計測されている。この計測結果、及び装置全体
の動作を統轄制御するコンピュータよりなる主制御系2
1からの制御情報に基づいて、駆動制御ユニット22内
の駆動モータは、レチクルステージ20Aの位置制御を
行う。
【0023】一方、ウエハWは、ウエハホルダ23を介
してZチルトステージ24Z上に吸着保持され、Zチル
トステージ24Zは、投影光学系PLの像面と平行なX
Y平面に沿って2次元移動するXYステージ24XY上
に固定され、Zチルトステージ24Z及びXYステージ
24XYよりウエハステージ24が構成されている。Z
チルトステージ24Zは、ウエハWのフォーカス位置
(Z方向の位置)、及び傾斜角を制御してウエハWの表
面をオートフォーカス方式で投影光学系PLの像面に合
わせ込み、XYステージ24XYはウエハWのX方向、
Y方向へのステッピングを行う。Zチルトステージ24
Z(ウエハW)の2次元的な位置、及び回転角は駆動制
御ユニット25内のレーザ干渉計によってリアルタイム
に計測されている。この計測結果及び主制御系21から
の制御情報に基づいて、駆動制御ユニット25内の駆動
モータは、XYステージ24XYの位置制御を行う。
【0024】主制御系21は、レチクルステージ20
A、及びXYステージ24XYのそれぞれの移動位置等
の各種情報を駆動制御ユニット22及び25に送る。そ
して、露光時には、紫外パルス光ILのもとでレチクル
Rのパターン像がウエハW上の1つのショット領域に露
光された後、ウエハステージ24XYをステッピング駆
動して次のショット領域を投影光学系PLの露光領域に
移動して露光を行うという動作がステップ・アンド・リ
ピート方式で繰り返されて、ウエハW上の各ショット領
域への露光が行われる。この露光の際に主制御系21の
制御のもとで、露光コントローラ26は、ArFエキシ
マレーザ光源1の発光の開始、発光周波数、停止、及び
各パルス光の平均パルスエネルギー等を制御することに
よって、ウエハW上の各ショット領域のレジストに対す
る露光量がそれぞれ目標値になるように制御する。
【0025】また、本例ではArFエキシマレーザ光源
1を用いているため、第1の直角プリズム2Aの周囲か
らコンデンサレンズ系7までの各照明光路を外気から遮
断するサブチャンバを設け、そのサブチャンバ内の全体
に酸素含有率を極めて低く抑えた乾燥窒素ガス(N2)を
供給するようにしてもよい。これによって、酸素による
紫外パルス光ILの吸収量が少なくなる。同様に、投影
光学系PLの鏡筒内部の空間(複数のレンズ素子間の空
間)の全体にも乾燥窒素ガスを供給するようにしてもよ
い。
【0026】次に、本例の反射光学素子としての直角プ
リズム2A〜2Cの構成、及び作用につき詳細に説明す
る。本例では照明光としてArFエキシマレーザ光より
なる紫外パルス光が使用されており、この波長域で良好
な透過率を有する硝材には石英(例えば合成石英)、フ
ッ化カルシウム(CaF2)、又はフッ化マグネシウム
(MgF2)等がある。そして、これらの中でも透過率が
最も高く紫外パルス光に対する耐性が良好で、且つ大型
の光学部材も形成できる硝材はCaF2 であるため、本
例では直角プリズム2A〜2Cの材料にCaF2 として
の蛍石を使用している。次に、代表的に直角プリズム2
Aを例に取って、直角プリズムの屈折率の条件につき説
明する。
【0027】図2は、図1中の直角プリズム2Aの拡大
図を示し、この図2において、図1のArFエキシマレ
ーザ光源1からの紫外パルス光ILが、直角プリズム2
Aの入射面2Abに主光線が垂直になるように入射して
いる。そして、入射した紫外パルス光ILは、反射面2
Aaで全反射されて射出面2Acから主光線が垂直にな
るように射出されている。
【0028】この場合、直角プリズム2Aの屈折率(絶
対屈折率)をn、外部の気体(本例では空気、又は窒素
ガス)の屈折率(絶対屈折率)をn’、反射面2Aaで
の紫外パルス光ILの入射角をθ、屈折角をθ’とする
と、(1)式と同様に次式が成立している。 n・sinθ=n’・sinθ’ (1A) また、本例の紫外パルス光ILの開き角φは2°以下で
あるため、反射面2Aaでの紫外パルス光ILの入射角
の範囲はほぼ44°〜46°となる。従って、紫外パル
ス光ILの屈折角θ’が90°になるときの入射角θ
(=臨界角θcr)が44°以下であれば、紫外パルス
光ILの全部を反射面2Aaでの全反射によって偏向す
ることができる。外部の気体の屈折率n’を近似的に1
とおくと、そのための条件は次のようになる。
【0029】 sin θcr=(1/n)sin90°≦sin 44° (2A) この条件より、直角プリズム2Aの屈折率nは次のよう
に1.44以上であればよい。他の直角プリズム2B,
2Cについても同様である。 n≧sin 90°/sin 44°=1.44 (3A) これに関して、ArFエキシマレーザ光の狭帯化された
波長193.4nmにおけるCaF2 、及び石英の屈折
率nはそれぞれ以下の通りである。
【0030】 CaF2 :n=1.50 石英 :n=1.56
【0031】従って、ArFエキシマレーザ光の波長に
おける屈折率の条件からは、直角プリズム2A〜2Cの
材料として、CaF2 、又は石英の何れも使用できる。
更に、それらの硝材の屈折率は波長が短くなると大きく
なるため、ArFエキシマレーザ光より短い波長におい
ても、CaF2 、又は石英の何れも(3A)式の屈折率
の条件を満たしている。
【0032】また、本例では紫外パルス光に対する耐性
の観点から直角プリズム2A〜2Cとして蛍石を使用し
たが、石英は蛍石に比べて屈折率が高いため、臨界角θ
crが小さいという利点がある。従って、石英であれ
ば、より開き角の大きい光束でも全反射できるため、例
えばエネルギー密度の小さい位置に設置される直角プリ
ズムの材料に石英を使用してもよい。
【0033】また、一般に結晶の(111)面を光束に
対して垂直に使用すると結晶の歪みの影響を低減できる
ことが知られている。そこで、図2において、直角プリ
ズム2Aは蛍石であるため、入射面2Ab、又は射出面
2Acの何れかが蛍石の結晶の(111)面に平行にな
るようにしてもよい。これによって、入射する紫外パル
ス光IL、又は射出される紫外パルス光ILの何れかの
主光線が、(111)面に垂直になるため、蛍石の歪の
影響が低減される。
【0034】また、図2において、直角プリズム2Aに
入射する紫外パルス光ILの偏光状態は直線偏光(P偏
光、又はS偏光の何れでもよい)であってもよく、円偏
光等であってもよい。図1に戻り、本例の照明光学系で
は直角プリズム2A〜2Cを用いて全反射によって紫外
パルス光ILの光路を偏向しているため、光路偏向部で
の紫外パルス光ILの光量損失量が少なくなっている。
従って、ウエハW上での紫外パルス光ILの照度が高く
なり、ウエハW上の各ショット領域への露光時間が短縮
されるため、露光工程のスループットが向上している。
【0035】また、上記の実施の形態では、反射光学素
子として直角プリズム2A〜2Cが使用されているた
め、紫外パルス光ILの光路を90°折り曲げることが
でき、照明光学系が小型化されている。但し、必ずしも
紫外パルス光ILの光路を90°で折り曲げる必要が無
い場合等には、反射光学素子として直角プリズムを使用
する必要はなく、例えば入射面及び射出面がそれぞれ紫
外パルス光ILに垂直になるような形状で全反射を利用
できるプリズムを使用することができる。この場合に
は、(3A)式の屈折率nの条件も変化する。
【0036】次に、本発明の実施の形態の他の例につき
図3を参照して説明する。本例は光路偏向部材の一部を
全反射を利用する反射光学素子として、他を誘電体ミラ
ーとしたものであり、この図3において、図1に対応す
る部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図3は、本例の投影露光装置の照明光学系を示し、この
図3において、ArFエキシマレーザ光源1Aからの紫
外パルス光ILは、ほぼ平行光束として水平に蛍石より
なる直角プリズム2Dに入射する。本例のArFエキシ
マレーザ光源1Aからの紫外パルス光ILの断面形状
は、図1の実施の形態に比べて小さくなっている。直角
プリズム2Dでの全反射によって光路が上方に90°折
り曲げられた紫外パルス光ILは、第1レンズ8a及び
第2レンズ8bよりなるビームエクスパンダ8によって
一度集光されて、断面形状が拡大された後にほぼ平行光
束になって第1の多層膜の誘電体ミラー9Aに入射す
る。
【0037】誘電体ミラー9Aでの反射によって光路が
水平方向に90°折り曲げられた紫外パルス光ILは、
リレーレンズ系4を経て第2の多層膜の誘電体ミラー9
Bに入射する。そして、誘電体ミラー9Bでの反射によ
って光路が鉛直下方に90°折り曲げられた紫外パルス
光ILはフライアイレンズ5に入射し、フライアイレン
ズ5から射出されて開口絞り6を通過した紫外パルス光
ILは、コンデンサレンズ系7を介してレチクルRのパ
ターン面を均一な照度分布で照明する。他の構成は図1
と同様である。
【0038】本例においては、ビームエクスパンダ8に
おいて、紫外パルス光ILの断面形状がほぼ4倍以上に
拡大されており、ビームエクスパンダ8から射出される
紫外パルス光ILの単位面積当たりのエネルギー密度
は、入射する紫外パルス光ILに比べて1/4以下に低
下している。そして、紫外パルス光ILのエネルギー密
度の大きい位置では、直角プリズム2Dの全反射を利用
して紫外パルス光ILを偏向しているため、その偏向部
での光量損失が少なくなっている。また、ビームエクス
パンダ8を通過した後のエネルギー密度の低い位置で
は、誘電体ミラー9A,9Bによって紫外パルス光IL
の光路が偏向されているが、エネルギー密度が低いため
に誘電体ミラー9A,9Bの反射率が次第に低下する割
合は小さくなっている。従って、従来のように光路偏向
部材の全部を誘電体ミラーで構成する場合に比べて、紫
外パルス光ILの光量損失量を低減できると共に、誘電
体ミラーの交換頻度も全体として少なくできる。
【0039】なお、上記の実施の形態では、露光用の照
明光としてArFエキシマレーザ光が使用されている
が、その照明光としてはハロゲン分子レーザであるF2
レーザ光(波長157nm)よりなる紫外パルス光を使
用することもできる。このF2レーザ光に対しては、石
英の透過率はかなり低下するため、全反射を利用する反
射光学素子の材料としては、フッ化カルシウム(CaF
2)、フッ化リチウム(LiF)、又はフッ化マグネシウ
ム(MgF2)等が使用できる。
【0040】また、本発明は、レチクル及びウエハを投
影光学系に対して同期走査するステップ・アンド・スキ
ャン方式の投影露光装置の照明光学系としても使用でき
る。このように本発明は上述の実施の形態に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り
得る。
【0041】
【発明の効果】本発明の照明光学装置によれば、波長2
20nm以下の照明光に対して全反射を利用して光路を
偏向する反射光学素子を備えているため、誘電体ミラー
のみを使用して光路を偏向する場合に比べて、その照明
光の損失を少なくできる利点がある。従って、この照明
光学装置を露光装置の照明光学系に適用すれば、ウエハ
等の基板上での照度が向上して、露光工程のスループッ
トが向上する。
【0042】また、光源がパルス発光のレーザ光源であ
る場合には、照明光のエネルギー密度が特に大きくなっ
て誘電体ミラーでは反射率が次第に低下するため、本発
明は特に有効である。また、反射光学素子は、その照明
光の波長に対して1.44以上の屈折率を有する直角プ
リズムである場合には、その開き角が2°程度までの垂
直入射する照明光を全て全反射できるため、特に露光装
置用の照明光学装置として好適である。
【0043】また、その反射光学素子の光学材料は、フ
ッ化カルシウム、又は石英である場合には、照明光がA
rFエキシマレーザ光である場合に使用できる。更に、
フッ化カルシウムであれば、F2 レーザ光についても使
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による照明光学装置の実施の形態の一例
が適用された投影露光装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の直角プリズム2Aを示す拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態の他の例の要部を示す構成
図である。
【符号の説明】
1 ArFエキシマレーザ光源 2A〜2D 直角プリズム 3,4 ケプラー型のリレーレンズ 5 フライアイレンズ 7 コンデンサレンズ系 R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 8 ビームエクスパンダ 9A,9B 誘電体ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 527

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長220nm以下の照明光を供給する
    光源と、該光源からの照明光の照度分布を均一化するた
    めのオプティカル・インテグレータと、該オプティカル
    ・インテグレータを通過した照明光を被照明体に導くコ
    ンデンサレンズ系と、を有する照明光学装置において、 前記光源からの照明光を前記オプティカル・インテグレ
    ータに導く送光光学系を備え、 該送光光学系内に全反射を利用して前記照明光の光路を
    偏向する反射光学素子を配置したことを特徴とする照明
    光学装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の照明光学装置であって、 前記光源はパルス発光のレーザ光源であることを特徴と
    する照明光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は2記載の照明光学装置で
    あって、 前記反射光学素子は、前記照明光の波長に対して1.4
    4以上の屈折率を有する直角プリズムであることを特徴
    とする照明光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載の照明光学装
    置であって、 前記反射光学素子の光学材料は、フッ化カルシウム、又
    は石英であることを特徴とする照明光学装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000067303A1 (fr) * 1999-04-28 2000-11-09 Nikon Corporation Procede et appareil d'exposition
US6674514B2 (en) 2000-03-16 2004-01-06 Canon Kabushiki Kaisha Illumination optical system in exposure apparatus
JP2015119192A (ja) * 2004-12-01 2015-06-25 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 投影露光系、ビーム伝送系及び光ビームの生成方法
CN114217497A (zh) * 2021-12-10 2022-03-22 广景视睿科技(深圳)有限公司 一种微型投影光机

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