JPH1163154A - ハイドロメカニカルトランスミッション - Google Patents

ハイドロメカニカルトランスミッション

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JPH1163154A
JPH1163154A JP23233297A JP23233297A JPH1163154A JP H1163154 A JPH1163154 A JP H1163154A JP 23233297 A JP23233297 A JP 23233297A JP 23233297 A JP23233297 A JP 23233297A JP H1163154 A JPH1163154 A JP H1163154A
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Kenji Kinokami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイドロメカニカルトランスミッションの伝
達効率を向上しつつ、装置全体を小型軽量化して低コス
ト化を実現する。 【解決手段】 ハイドロスタティックトランスミッショ
ン4の液圧モータ6の出力軸38と、メカニカルトラン
スミッション3の遊星歯車機構7との間に、それらを異
なった変速比で接続する低速接続手段と高速接続手段と
を並列に設ける。低速接続手段は、低速用歯車31と、
この低速用歯車を液圧モータ6の出力軸38に係脱可能
に接続する低速用クラッチ機構33とを備える。高速接
続手段は、高速用歯車32と、この高速用歯車を液圧モ
ータ6の出力軸38に係脱可能に接続する高速用クラッ
チ機構34とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バス、トラッ
ク、各種建設機械、各種産業機械等に用いられる無段変
速機に関し、特に、ハイドロメカニカルトランスミッシ
ョンといわれる無段変速機に関するものである。
【0002】
【背景の技術】ハイドロメカニカルトランスミッション
は、入力軸と出力軸とを結ぶ動力伝達経路に、クラッチ
機構および遊星歯車機構を備えたメカニカルトランスミ
ッションと、液圧ポンプおよび液圧モータを備えたハイ
ドロスタティックトランスミッションとを並設し、無段
階で連続した変速を行なうようにしたものである。この
ハイドロメカニカルトランスミッション全体の伝達効率
の向上の観点から、種々の改良が試みられている。
【0003】図1は、本願と同一の出願人によって平成
8年3月12日に出願された特願平8−54434号に
開示されたハイドロメカニカルトランスミッションの模
式図であり、図2は4段階の変速モードと各部の動作と
の関係を示す図である。この先行出願に開示されたハイ
ドロメカニカルトランスミッションは、従来の3段階の
変速モードから4段階の変速モードに多段化し、ロック
アップ作動点を増大している。図1および図2を参照し
て、特願平8−54434号に開示されたハイドロメカ
ニカルトランスミッションの概略構成および動作を説明
する。
【0004】ハイドロメカニカルトランスミッション
は、入力軸1と出力軸2とを結ぶ動力伝達経路に、メカ
ニカルトランスミッション3とハイドロスタティックト
ランスミッション4とを並設している。メカニカルトラ
ンスミッション3は、第1遊星歯車機構7と、第2遊星
歯車機構8と、第3遊星歯車機構15と、第1クラッチ
機構10と、第2クラッチ機構11と、第3クラッチ機
構12と、第4クラッチ機構13と、第5クラッチ機構
14とを備える。
【0005】ハイドロスタティックトランスミッション
4は、斜板5aを有する液圧ポンプ5と、斜板6aを有
する液圧モータ6とを備える。液圧モータ6の出力は、
歯車18および17を介して、第1遊星歯車機構7の太
陽歯車16に伝達される。
【0006】ポンプ5の斜板5aの角度は、可変であ
る。一方、液圧モータ6の斜板6aの角度は、2段階に
切換可能になっている。モータ軸固定機構19は、歯車
18に係合可能に設けられており、歯車18に係合した
とき歯車18の回転すなわち液圧モータ6の出力軸の回
転を停止する。
【0007】低速域の第1モードでは、第1クラッチ機
構10および第4クラッチ機構13のみが接続状態にさ
れる。
【0008】中低速域の第2モードでは、第2クラッチ
機構11および第4クラッチ機構13のみが接続状態に
される。
【0009】中高速域の第3モードでは、第3クラッチ
機構12および第4クラッチ機構13のみが接続状態に
される。
【0010】高速域の第4モードでは、第5クラッチ機
構14および第3クラッチ機構12が接続状態にされ
る。第4モードの中間点では、液圧モータ6の斜板6a
の角度が切換えられて、液圧モータ6の出力軸の回転数
が増速される。それに応じて、出力軸2の回転数も増速
される。
【0011】なお、第1モードの第4クラッチ機構1
3、第4モードの第3クラッチ機構12の接続は、次の
切換点における筒状部材52の回転数同調を目的として
おり、回転力は伝達していない。
【0012】車両が定速走行を維持する場合に、メカニ
カルトランスミッション3とハイドロスタティックトラ
ンスミッション4との双方を介して動力伝達を行なう通
常運転を継続するのでは伝達効率の面で好ましくない。
このような場合に、ハイドロスタティックトランスミッ
ション4を介した動力伝達を遮断して、入力軸1から出
力軸2への動力伝達をメカニカルトランスミッション3
のみを介したものに切換えることによりロックアップ運
転を行なわせるようにするのが好ましい。
【0013】図2において、各モード間の切換変速比に
対応する切換回転数、、と、液圧ポンプ5の可変
斜板5aが中立位置に位置付けられる各中央変速比に対
応する中間回転数、、と、第4モードの最大変速
比に対応する最大回転数との7つの特定回転数にある
ときに、ロックアップ運転が行なわれる。
【0014】切換回転数におけるロックアップ運転
は、第1クラッチ機構10と第2クラッチ機構11と第
4クラッチ機構13とを接続状態にするとともに、可変
斜板5aを液圧モータ6の斜板6aと同じ斜板角度(絶
対値において)に維持することにより行なわれる。液圧
ポンプ5の斜板5aと、液圧モータ6の斜板6aとが同
じ斜板角度であるため、メカニカルトランスミッション
3側へはハイドロスタティックトランスミッションから
の出力が伝達されない。したがって、入力軸1から出力
軸2への回転伝達は、メカニカルトランスミッション3
のみを介したものになる。
【0015】第2モードの中間回転数におけるロック
アップ運転は、第2クラッチ機構11および第4クラッ
チ機構13が接続されている状態において、液圧ポンプ
5の可変斜板5aを中立位置に維持する。この状態で
は、液圧モータ6の出力軸が非回転状態となり、入力軸
1から出力軸2への回転伝達はメカニカルトランスミッ
ション3のみを介したものになる。
【0016】モータ軸固定機構19(図1参照)を作動
状態にすることにより、モータ軸に作動する回転力を除
去してハイドロスタティックトランスミッションの動力
損失を一層低減することができる。
【0017】第2モードから第3モードへ切換える切換
回転数におけるロックアップ運転は、第2クラッチ機
構11および第3クラッチ機構12および第4クラッチ
機構13を接続状態に維持するとともに、液圧ポンプ5
の可変斜板5aを液圧モータ6の斜板6aと同じ斜板角
度に維持することにより行なわれる。
【0018】第3モードの中間回転数におけるロック
アップ運転は、第3クラッチ機構12および第4クラッ
チ機構13を接続状態に維持し、液圧ポンプ5の可変斜
板5aを中立位置に維持するとともに、モータ軸固定機
構19を作動状態にすることにより行なわれる。
【0019】第3モードから第4モードに切換わる切換
回転数におけるロックアップ運転は、第3クラッチ機
構12と第4クラッチ機構13と第5クラッチ機構14
とを接続状態に維持するとともに、液圧ポンプ5の可変
斜板5aを液圧モータ6の斜板6aと同じ斜板角度(絶
対値において)に維持することにより行なわれる。
【0020】第4モードの中間回転数におけるロック
アップ運転は、第5クラッチ機構14および第3クラッ
チ機構12を接続した状態において、液圧ポンプ5の可
変斜板5aを中立位置に維持するとともに、モータ軸固
定機構19を作動させることにより行なわれる。
【0021】最大回転数におけるロックアップ運転
は、第2クラッチ機構11と第3クラッチ機構12と第
5クラッチ機構14とを接続状態に維持するとともに、
可変斜板5aを液圧モータ6の斜板6aと同じ最大斜板
角度に維持することにより行なわれる。
【0022】図3は、本願と同一の出願人によって平成
9年5月14日に出願された特願平9−123780号
に開示されたハイドロメカニカルトランスミッションの
模式図である。このハイドロメカニカルトランスミッシ
ョンは、モータ軸空転機構20を備える。モータ軸空転
機構20は、必要に応じて液圧モータ6の出力軸と歯車
18との接続を切り離す。
【0023】運転モードの切換回転数に対応する変速比
でロックアップ運転に切換えられた場合において、モー
タ軸空転機構20は液圧モータ6の出力軸と歯車18と
の接続を切り離す。これにより、モータ軸とメカニカル
トランスミッション3とが互いに分離されてモータ軸か
らメカニカルトランスミッションへの動力伝達が完全に
遮断される一方、モータ軸が自由に空転可能となる。し
たがって、液圧ポンプ5の可変斜板5aを斜板角度0の
中立位置に制御して液圧モータ6の回転を停止し、これ
によってハイドロスタティックトランスミッション部の
動力損失低減を図ることが可能になる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述の2つの先行出願
に開示したように、ハイドロメカニカルトランスミッシ
ョン全体の伝達効率を向上させるには、液圧モータの斜
板角度の切換機構、モータ軸固定機構およびモータ軸空
転機構が必要になる。しかしながら、これらの3つの機
構を同時に採用すれば、装置全体が複雑になり重量も増
加し、コストも増大する。
【0025】また、特願平8−54434号に開示され
たハイドロメカニカルトランスミッションにおいては、
高速モードにおいて液圧モータ6の斜板6aの斜板角度
を切換えることによりモータ軸の回転を増速している。
このようなモータ軸の高速回転に伴って、動力損失が増
大する。また、ハイドロスタティックトランスミッショ
ンの液圧モータの許容回転数の範囲内で高速回転をしな
ければならないため、低速時のモータ回転数に制限があ
り、大きな出力トルクが必要な低速運転時のトルクを十
分に上げることができない。
【0026】この発明は上述のような課題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、ハイドロメカニ
カルトランスミッションの伝達効率を向上しつつ、装置
全体を小型軽量化して低コスト化を実現することであ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明は、入力軸と出
力軸とを結ぶ動力伝達経路に、クラッチ機構および遊星
歯車機構を備えたメカニカルトランスミッションと、液
圧ポンプおよび液圧モータを備えたハイドロスタティッ
クトランスミッションとを並設したハイドロメカニカル
トランスミッションを前提とする。
【0028】請求項1に記載の発明は、ハイドロスタテ
ィックトランスミッションの液圧モータの出力軸と、メ
カニカルトランスミッションの遊星歯車機構との間に、
それらを異なった変速比で接続する低速接続手段と高速
接続手段とを並列に設けたことを特徴とする。
【0029】上記請求項1に記載の発明によれば、高速
モードの中間点において低速接続手段から高速接続手段
に切換えれば、ハイドロスタティックトランスミッショ
ンからメカニカルトランスミッションの遊星歯車機構に
伝達される出力を増速することができる。したがって、
ハイドロスタティックトランスミッションの液圧モータ
の斜板角度を固定したままにすることができる。
【0030】請求項2に記載の発明では、低速接続手段
が、低速用歯車と、この低速用歯車を液圧モータの出力
軸に係脱可能に接続する低速用クラッチ機構とを備え
る。また、高速接続手段は、高速用歯車と、この高速用
歯車を液圧モータの出力軸に係脱可能に接続する高速用
クラッチ機構とを備える。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、液圧モー
タの出力軸と歯車との接続および切離しが容易である。
【0032】請求項3に記載の発明では、ハイドロメカ
ニカルトランスミッションが、低速域の第1モード、中
低速域の第2モード、中高速域の第3モードおよび高速
域の第4モードの4つの変速モードで運転されるように
なっている。第1モードから第4モードの前半までの領
域では、低速用歯車(31)が接続され、第4モードの
後半の領域では、高速用歯車(32)が接続される。
【0033】上記請求項3に記載の発明によれば、液圧
モータの斜板の角度を固定した状態のままで、高速モー
ドにおいてハイドロスタティックトランスミッションか
らの出力を増速することができる。
【0034】請求項4に記載の発明では、各モードの切
換点でのロックアップ運転時には、低速用歯車および高
速用歯車の両者を液圧モータの出力軸から離脱させる。
液圧ポンプの斜板の角度が0°になる第2、第3および
第4モードの中間点でのロックアップ運転時には、低速
用歯車および高速用歯車の両者を液圧モータの出力軸に
接続する。
【0035】前記請求項4に記載の発明によれば、低速
用歯車および高速用歯車の接続・切離しを制御するだけ
で、液圧モータの出力軸の回転を空転化させたり、固定
したりすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図4を参照して、本発明に従った
ハイドロメカニカルトランスミッションの全体構成を説
明する。なお、図4中において、図1に示したのと同一
の参照番号で示すものは、同一または相当の要素を示す
ものである。
【0037】ハイドロメカニカルトランスミッション
は、入力軸1と出力軸2とを結ぶ動力伝達経路に、メカ
ニカルトランスミッション3とハイドロスタティックト
ランスミッション4とを並設している。
【0038】メカニカルトランスミッション3は、第1
遊星歯車機構7と、第2遊星歯車機構8と、第3遊星歯
車機構15と、第1クラッチ機構10と、第2クラッチ
機構11と、第3クラッチ機構12と、第4クラッチ機
構13と、第5クラッチ機構14とを備える。
【0039】第1遊星歯車機構7は、太陽歯車16と、
この太陽歯車16に噛み合って公転運動する遊星歯車3
9と、遊星歯車39に噛み合う内歯歯車40と、複数の
遊星歯車39を保持するキャリア41とを備える。
【0040】第2遊星歯車機構8は、中間軸46に固定
された太陽歯車44と、この太陽歯車44に噛み合って
公転運動する複数の遊星歯車43と、遊星歯車43に噛
み合う内歯歯車42と、複数の遊星歯車43を保持する
キャリア45とを備える。キャリア45と、第1遊星歯
車機構7の内歯歯車40とは固定されている。また、図
示するように、キャリア45と出力軸2とは固定され
る。第1遊星歯車機構7のキャリア41と、第2遊星歯
車機構8の内歯歯車42とは固定される。
【0041】第3遊星歯車機構15は、出力軸1に固定
された太陽歯車47と、太陽歯車47に噛み合って公転
運動する複数の遊星歯車48と、遊星歯車48に噛み合
う内歯歯車49とを備える。内歯歯車49は、非回転部
53に固定される。
【0042】第1クラッチ機構10は、第1遊星歯車機
構7のキャリア41および第2遊星歯車機構8の内歯歯
車42に固定された管状部材50と、非回転部51との
間の接続および切離しを行なうものである。
【0043】第2クラッチ機構11は、筒状部材52
と、中間軸46との間の接続・切離しを行なう。
【0044】第3クラッチ機構12は、筒状部材52と
管状部材50との間の接続・切離しを行なう。
【0045】第4クラッチ機構13は、第3遊星歯車機
構の複数の遊星歯車48を保持するキャリア54と、筒
状部材52との間の接続・切離しを行なう。
【0046】第5クラッチ機構14は、入力軸1と中間
軸46との間の接続・切離しを行なう。
【0047】ハイドロスタティックトランスミッション
4は、液圧ポンプ5と液圧モータ6とを備える。入力軸
1の回転は、歯車35および36を経由して液圧ポンプ
5のポンプ軸37に伝達される。液圧ポンプ5の斜板5
aの斜板角度は可変である。一方、液圧モータ6の斜板
6aの斜板角度は固定とされる。
【0048】液圧モータ6のモータ軸38と、メカニカ
ルトランスミッションの第1遊星歯車機構7の太陽歯車
16との間に、それらを異なった変速比で接続する低速
接続手段と高速接続手段とが並列に設けられる。具体的
には、太陽歯車16には、相対的に径の大きな歯車17
と相対的に径の小さい歯車30とが固定されている。低
速接続手段は、大きな径の歯車17に噛み合うように配
置された低速用歯車31と、この低速用歯車31を液圧
モータ6の出力軸38に係脱可能に接続する低速用クラ
ッチ機構33とを備える。高速接続手段は、相対的に小
さな径の歯車30に噛み合うように配置された高速用歯
車32と、この高速用歯車32を液圧モータ6の出力軸
38に係脱可能に接続する高速用クラッチ機構34とを
備える。
【0049】図5は、低速接続手段および高速接続手段
の接続・切離し状態を図示している。図中太線で示して
いるのが接続状態であり、細線で示しているのが切離し
状態である。
【0050】図6は、4段階の変速モードにおける各部
の動作状況を示す図である。図4〜図6を参照して、本
発明に従ったハイドロメカニカルトランスミッションの
動作を説明する。
【0051】(第1モード)低速域の第1モードでは、
第1クラッチ機構10および第4クラッチ機構13が接
続状態にされる。第2クラッチ機構11、第3クラッチ
機構12および第5クラッチ機構14はそれぞれ切離し
状態になっているので、入力軸1の回転は管状部材50
および中間軸46に伝達されない。したがって、出力軸
2は、ハイドロスタティックトランスミッション4から
の伝達力のみによって回転されることになる。
【0052】第1モードでは、図5(a)に示すよう
に、液圧モータ6のモータ軸38は、低速用クラッチ機
構33を介して低速用歯車31に接続される。一方、高
速用クラッチ機構34は、高速用歯車32とモータ軸3
8とを切離している。
【0053】第1モードにおいて第4クラッチ機構13
を接続状態にしているのは、第1モードから第2モード
への切換に備えるためであり、第1モードにおいて必ず
しも第4クラッチ機構13を接続状態にしておく必要は
ない。
【0054】液圧ポンプ5の可変斜板5aの斜板角度の
変化に応じて、ハイドロスタティックトランスミッショ
ンの出力が伝達される太陽歯車16の回転数も増減す
る。
【0055】(第2モード)第2モードでは、第2クラ
ッチ機構11および第4クラッチ機構13が接続状態に
される。この接続により、入力軸1の回転は、第3遊星
歯車機構15、筒状部材52および中間軸46を経由し
て第2遊星歯車機構8に伝達される。したがって、出力
軸2は、第2遊星歯車機構8を介した中間軸46からの
伝達力と、第1遊星歯車機構7を介したハイドロスタテ
ィックトランスミッション4からの伝達力との合成力に
よって回転される。
【0056】なお、第2モードにおいては、図5の
(a)に示すように、液圧モータ6のモータ軸38は、
低速用クラッチ機構33を介して、低速用歯車31に接
続されている。
【0057】(第3モード)第3モードでは、第3クラ
ッチ機構12と、第4クラッチ機構13と、低速クラッ
チ機構33とが接続状態にされる。入力軸1の回転は、
第3遊星歯車機構15、筒状部材52、管状部材50を
経由して第1遊星歯車機構7のキャリア41に伝達され
る。こうして、出力軸2は、第1遊星歯車機構7の遊星
歯車39を介した管状部材50からの伝達力と、第1遊
星歯車機構7の太陽歯車16を介したハイドロスタティ
ックトランスミッション4からの伝達力との合成力によ
って回転される。
【0058】(第4モード)第4モードでは、第5クラ
ッチ機構14および第3クラッチ機構12が接続状態に
される。この第4モードの前半の領域では低速クラッチ
機構33が接続状態にされ、後半の領域では高速クラッ
チ機構34が接続状態にされる。
【0059】入力軸1からの回転入力は、第5クラッチ
機構14および中間軸46を経由して第2遊星歯車機構
8の太陽歯車44にそのまま伝達される。出力軸2は、
第2遊星歯車機構8のキャリア45からの伝達力と、第
1遊星歯車機構7の第1太陽歯車16を介したハイドロ
スタティックトランスミッション4からの伝達力との合
成力によって回転される。
【0060】第4モードの後半の領域では、図5(b)
に示すように、液圧モータ6のモータ軸38は、高速用
クラッチ機構34を介して高速用歯車32に接続され
る。そのため、図6に示すように、第1遊星歯車機構7
の太陽歯車16が増速され、それに応じて出力軸2の回
転も増速される。
【0061】(ロックアップ運転)図6において、各モ
ード間の切換変速比に対応する切換回転数、、
と、可変斜板5aが中立位置にもたらされる各中央変速
比に対応する中間回転数、、と、第4モードの最
大変速比に対応する最大回転数との7つの特定回転数
にあるとき、ロックアップ運転が行なわれる。このロッ
クアップ運転時には、ハイドロスタティックトランスミ
ッション4を介した動力伝達が遮断され、入力軸1から
出力軸2への動力伝達をメカニカルトランスミッション
3のみを介したものとする。
【0062】(切換回転数)第1モードから第2モー
ドに切換わる切換回転数におけるロックアップ運転
は、第1クラッチ機構10、第2クラッチ機構11およ
び第4クラッチ機構13を接続状態に維持するととも
に、可変斜板5aを液圧モータの斜板6aと同じ斜板角
度(絶対値において)に維持することにより行なわれ
る。この最、低速クラッチ機構33および高速クラッチ
機構34が、ともに、図5の(c)に示すように、切離
し状態にされる。したがって、液圧モータのモータ軸3
8とメカニカルトランスミッション3の遊星歯車機構7
との接続が切離され、モータ軸38の空転化が実現され
る。こうして、液圧モータの回転を停止させ、モータの
内部摩擦を抑制して動力損失を低下させることができ
る。
【0063】(切換回転数)第2モードの中間回転数
におけるロックアップ運転は、第2クラッチ機構11
と第4クラッチ機構13とを接続状態に維持し、可変斜
板5aを中立位置に維持するとともに、低速クラッチ機
構33および高速クラッチ機構34を、ともに、図5の
(d)に示すように接続状態にすることにより、行なわ
れる。モータ軸38は、低速用歯車31および高速用歯
車32の両者に同時に結合されることになるので、その
相互作用でモータ軸の回転が固定される。こうして、液
圧モータに働くトルクを解除してハイドロスタティック
トランスミッションの内部圧力を低減し、動力損失を低
下させることができる。
【0064】(切換回転数)第2モードから第3モー
ドに切換わる切換回転数におけるロックアップ運転
は、第2クラッチ機構11、第3クラッチ機構12およ
び第4クラッチ機構13を接続状態に維持するととも
に、可変斜板5aを液圧モータの斜板6aと同じ斜板角
度に維持することにより行なわれる。この際、低速クラ
ッチ33および高速クラッチ34の両者が切離し状態に
されることにより、モータ軸38の空転化が実現され
る。
【0065】(中間回転数)第3モードの中間回転数
におけるロックアップ運転は、第3クラッチ機構12
および第4クラッチ機構13を接続状態にし、可変斜板
5aを中立位置に維持するとともに、低速クラッチ33
および高速クラッチ34の両者を接続状態にすることに
より行なわれる。低速クラッチ33および高速クラッチ
34の両者を接続することにより、モータ軸38は固定
される。
【0066】(切換回転数)第3モードから第4モー
ドに切換わる切換回転数におけるロックアップ運転
は、第3クラッチ機構12、第4クラッチ機構13およ
び第5クラッチ機構14を接続状態にし、可変斜板5a
を液圧モータの斜板6aと同じ斜板角度(絶対値におい
て)に維持することにより行なわれる。この際、低速ク
ラッチ機構33および高速クラッチ機構34は、ともに
切離し状態とされる。こうして、モータ軸38の空転化
が実現される。
【0067】(中間回転数)第4モードにおける中間
回転数におけるロックアップ運転は、第5クラッチ機
構14および第3クラッチ機構12を接続した状態にお
いて可変斜板5aを中立位置に維持するとともに、低速
クラッチ機構33および高速クラッチ機構34の両者を
接続状態にすることにより行なわれる。
【0068】(最大回転数)第4モードの最大回転数
におけるロックアップ運転は、第2クラッチ機構1
1、第3クラッチ機構12および第5クラッチ機構14
を接続状態にし、可変斜板5aを液圧モータの斜板6a
と同じ最大斜板角度に維持することにより行なわれる。
この際、低速クラッチ機構33および高速クラッチ機構
34は切離し状態にされるので、モータ軸38の空転化
が実現される。
【0069】上述の実施の形態では、ハイドロスタティ
ックトランスミッションのモータ軸に高速用と低速用の
2組の歯車をクラッチを介して着脱可能に接続した。し
かしながら、可能であれば、他の機構を用いて異なった
変速比を実現し得る低速接続手段および高速接続手段を
構成するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ハイド
ロスタティックトランスミッションの液圧モータの出力
軸と、メカニカルトランスミッションの遊星歯車機構と
の間に、それらを異なった変速比で接続する低速接続手
段と高速接続手段とを並列に設けているので、モータ軸
の回転数を増加することなく、高速領域までハイドロメ
カニカルトランスミッションの運転を拡大できる。ま
た、ハイドロスタティックトランスミッションモータの
斜板切換機構または可変機構が不要になるので、アルミ
ケーシング化も含めた大幅な重量低減およびコスト低減
が可能である。
【0071】さらに、高速域でも、液圧モータの回転を
低い領域で保持できるので、モータの回転高速化に伴う
摩擦、攪拌損失を低減して、伝達効率の向上を図ること
ができる。また、モータを高速回転させずにすむことか
ら、モータの許容回転数制限から決まっていたポンプ、
モータの回転数およびモータと機械軸との間の減速比を
変更することができ、ハイドロスタティックトランスミ
ッションの容量を変えずに高トルク使用への対応が可能
となる。
【0072】請求項2に記載の発明によれば、低速接続
手段を低速用歯車と低速用クラッチ機構とによって構成
し、高速接続手段を高速用歯車と高速用クラッチ機構と
によって構成しているので、接続・切離し動作を簡単に
行なうことができ、また構造も簡易にすることができ
る。
【0073】請求項3に記載の発明によれば、変速モー
ドを多段化し、かつ高速モードの後半領域において高速
用歯車を接続することによって出力軸の増速を行なって
いるので、ハイドロメカニカルトランスミッション全体
の出力増大を実現できるとともに、ロックアップ作動点
を増大することができる。
【0074】請求項4に記載の発明によれば、低速用歯
車および高速用歯車の接続、切離しよって液圧モータの
出力軸の空転化および固定を実現しているので、本願と
同一の出願人による先願の特願平8−54434号に開
示されたような特別なモータ軸固定機構や特願平9−1
23780号に開示されたような特別なモータ軸空転機
構を設ける必要がない。すなわち、これら2つの先願に
開示された斜板切換機構、モータ軸固定機構およびモー
タ軸空転機構の3つの作動機構を、低速用歯車および高
速用歯車の2系統の作動機構にすることができるので、
ハイドロメカニカルトランスミッションの小型軽量化お
よび低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特願平8−54434号に開示されたハイドロ
メカニカルトランスミッションの模式図である。
【図2】上記ハイドロメカニカルトランスミッションの
各運転モードにおける各部の動作を示す図である。
【図3】特願平9−123780号に開示されたハイド
ロメカニカルトランスミッションの一部を示す模式図で
ある。
【図4】本発明に従ったハイドロメカニカルトランスミ
ッションの模式図である。
【図5】本発明のハイドロメカニカルトランスミッショ
ンに用いられる低速接続手段および高速接続手段の動作
状態を説明するための図である。
【図6】本発明に従ったハイドロメカニカルトランスミ
ッションの各運転モードにおける各部の動作を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 メカニカルトランスミッション 4 ハイドロスタティックトランスミッション 5 液圧ポンプ 5a 斜板 6 液圧モータ 6a 斜板 31 低速用歯車 32 高速用歯車 33 低速用クラッチ機構 34 高速用クラッチ機構 38 モータ軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(1)と出力軸(2)とを結ぶ動
    力伝達経路に、クラッチ機構(10,11,12,1
    3,14)および遊星歯車機構(7,8,15)を備え
    たメカニカルトランスミッション(3)と、液圧ポンプ
    (5)および液圧モータ(6)を備えたハイドロスタテ
    ィックトランスミッション(4)とを並設したハイドロ
    メカニカルトランスミッションにおいて、 ハイドロスタティックトランスミッション(4)の液圧
    モータ(6)の出力軸(38)と、メカニカルトランス
    ミッション(3)の遊星歯車機構(7)との間に、それ
    らを異なった変速比で接続する低速接続手段(31,3
    3)と高速接続手段(32,34)とを並列に設けたこ
    とを特徴とする、ハイドロメカニカルトランスミッショ
    ン。
  2. 【請求項2】 前記低速接続手段は、低速用歯車(3
    1)と、この低速用歯車を液圧モータ(6)の出力軸
    (38)に係脱可能に接続する低速用クラッチ機構(3
    3)とを備え、 前記高速接続手段は、高速用歯車(32)と、この高速
    用歯車を液圧モータ(6)の出力軸(38)に係脱可能
    に接続する高速用クラッチ機構(34)とを備える、請
    求項1に記載のハイドロメカニカルトランスミッショ
    ン。
  3. 【請求項3】 当該ハイドロメカニカルトランスミッシ
    ョンが、低速域の第1モード、中低速域の第2モード、
    中高速域の第3モードおよび高速域の第4モードの4つ
    の変速モードで運転されるようになっており、 前記第1モードから第4モードの前半までの領域では、
    前記低速用歯車(31)が接続され、 前記第4モードの後半の領域では、前記高速用歯車(3
    2)が接続されている、請求項2に記載のハイドロメカ
    ニカルトランスミッション。
  4. 【請求項4】 前記各モードの切換点でのロックアップ
    運転時には、前記低速用歯車(31)および高速用歯車
    (32)の両者を液圧モータ(6)の出力軸(38)か
    ら離脱させ、 液圧ポンプ(5)の斜板(5a)の角度が0°になる第
    2、第3および第4モードの中間点でのロックアップ運
    転時には、前記低速用歯車(31)および高速用歯車
    (32)の両者を液圧モータ(6)の出力軸(38)に
    接続する、請求項2または3に記載のハイドロメカニカ
    ルトランスミッション。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6394925B1 (en) * 1997-09-09 2002-05-28 Steyr-Daimler-Puch Aktiengesellschaft Hydrostatic mechanical torque divider transmission with four areas
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