JPH116096A - 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法及びその製品 - Google Patents

炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法及びその製品

Info

Publication number
JPH116096A
JPH116096A JP12972798A JP12972798A JPH116096A JP H116096 A JPH116096 A JP H116096A JP 12972798 A JP12972798 A JP 12972798A JP 12972798 A JP12972798 A JP 12972798A JP H116096 A JPH116096 A JP H116096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
polished
coating
plating
carbon fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12972798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3686527B2 (ja
Inventor
Shinichi Ohashi
眞一 大橋
Noriaki Sugawara
憲明 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP12972798A priority Critical patent/JP3686527B2/ja
Publication of JPH116096A publication Critical patent/JPH116096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3686527B2 publication Critical patent/JP3686527B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】密着性が優れ、かつ簡易な方法により、炭素繊
維強化プラスチックに金属被膜を施す。 【解決手段】炭素繊維強化プラスチック11の外表面1
2に、金属粒子13を混和させた合成樹脂14の塗料1
5を塗布する。塗布面を乾燥硬化させた後、研磨するこ
とにより金属粒子13を切断しその断面を研磨面Sに露
出させる。金属粒子13の切断断面が露出した研磨面に
化学または電気めっき16を施すので、金属粒子13を
介して合成樹脂14と化学または電気めっき16とが付
着し、密着性および耐摩耗性が優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炭素繊維強化プ
ラスチックにおいて、特に密着性及び耐摩耗性の優れた
めっきを得る金属被覆方法及びその製品に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるエンジニアリングプラスチック
は、金属と比較して軽量であり、金型による射出成形な
ど成形性と量産性に富み、耐食性や自己潤滑性、装飾性
に優れる反面、耐熱性、耐候性、特に機械的強度の面で
不十分な点があった。このプラスチックの特性を保持し
つつ欠陥をカバーするものに、各種繊維を強化材とし熱
硬化性樹脂をマトリックスとした複合材、つまり繊維強
化プラスチック(FRP)がある。なかでも炭素繊維強
化プラスチック(CFRP)は、現在航空機の部品をは
じめ、機械、電子工業などからスポーツ用品に至るまで
諸工業において広く普及し、使用されている。
【0003】しかし耐摩耗性や硬度を必要とする部位に
は、CFRP材をそのままで使用することができないの
で、めっきや溶射により金属を被覆することが行われて
おり、めっきした金属ダイカスト部品に劣らない機能や
長所を発揮している。この場合、基材となるプラスチッ
クはABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン及びス
チレンの3成分から成る)が一般的であった。これは化
学的なエッチングのみで十分な密着性のある金属のめっ
き膜が得られるためである。ABS素材を酸化性のエッ
チング液に浸すとブタジエンゴム成分が選択的に溶解
し、表面に無数の微小凹凸が形成され、微小凹凸の中に
めっきが食い込み、これがめっき層のアンカー効果をも
たらすメカニズムと考えられている。
【0004】ここで強化プラスチックとして機械的特性
や熱的特性に優れ、一般に用いられているエポキシ樹脂
には、エッチング液によって溶出する部分がなく、金属
めっきの密着性に問題があった。そこで、普通のプラス
チックや繊維強化プラスチックについて密着強度を向上
する試みが種々なされている。
【0005】例えば特開昭60−15142号公報にみ
られるものは、繊維強化プラスチックの円筒上に金属繊
維を巻き付けて一体化した金属繊維層を設け、この上に
金属の溶射皮膜を設けたものである。溶射された金属皮
膜が金属繊維層のみならず、一体化された繊維強化プラ
スチックにも食い込み融着して密着力を高め、剥離抵抗
性が優れ、摺動摩耗性が良好な円筒を得る技術が開示さ
れている。
【0006】また特開昭61−12872号公報には、
強化プラスチックの表面に金属粉末を分散させ、硬化し
た繊維強化プラスチックの表面をエッチング処理して、
金属粉末を溶出させ、その上に化学めっきを施したもの
であって、密着性の高い金属めっき法が示されている。
【0007】さらに特開昭62−133060号公報に
は、プラスチック成形品等に合成樹脂溶液を塗布し、得
られた被膜が乾燥、固化する前に金属又は合金を低温溶
射して被覆する方法が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開昭6
0−15142号公報に示されたものは、繊維強化プラ
スチックの円筒上に金属繊維を巻き付けるものであるか
ら、巻き付けに適した形状に制限される。
【0009】また、特開昭61−12872号公報のも
のは、繊維強化プラスチックの表面に金属粉末を分散塗
布させた後に、繊維強化プラスチックを硬化するプロセ
スであるから、硬化後に金属層が除去された場合におけ
る補修加工が出来にくい。また金属粉末の大きさを10
μm以下としているので、高いアンカー効果を得るのは
難しい。
【0010】他方、特開昭62−133060号公報の
ものは、低温溶射の条件が、金属を約1350℃でアー
ク溶融すると同時に窒素等の不活性気体を圧縮空気圧約
5〜10kg/cm2で噴射させるものであるから、制
御やそのための装置が複雑かつ重装備となる。さらに、
他の溶射法に較べ、より微細な凹凸状の表面を持つ溶射
被膜が得られるとしているが、全体を一度にめっきする
化学めっきや電気めっきに比べ作業効率は良くない。ま
た溶射ノズルが届きにくい内表面には適応が不十分であ
る。
【0011】以上のように、繊維強化プラスチックの表
面に金属を被覆する技術は種々の方法が開発されている
が、それらは被覆対象部品が単純な形状に限定された
り、FRPの強化繊維を損傷するおそれがあり、あるい
は制御やそのための装置が複雑となるなど多くの課題が
あった。この発明はこのような課題を解決することを目
的として、一般的な塗装手段と従来一般に行われている
めっき手段を用いた、簡易で低コストの方法により、円
筒形状の外表面は勿論のこと、一般的な塗装手段である
スプレー塗装を行うことが困難な円筒形状の内表面など
の狭隘部にも適用することが容易な密着性及び耐摩耗性
の優れた金属めっき被膜を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、炭素
繊維強化プラスチックの外表面を研磨して粗な面を形成
し、洗浄後この粗な面に金属粒子を混和させた合成樹脂
の塗料を塗布し、加熱もしくは室温放置により前記塗料
を乾燥硬化し、乾燥硬化した前記塗料を研磨することに
より前記金属粒子を切断して露出させた研磨面に形成
し、洗浄後前記研磨面に化学めっき又は電気めっきを施
すことを特徴とする。
【0013】これにより、エアスプレーガンなどの一般
的な塗装手段を用いて金属粒子を混和させた合成樹脂の
塗料を塗布し、金属粒子切断面を露出させた研磨面に硫
酸銅めっきなど従来一般に行われているめっき方法によ
り、CFRP材に金属を被覆することができる。特殊な
器具や複雑な装置などを用いず、低コストである。
【0014】請求項2の発明は、炭素繊維強化プラスチ
ックの内表面を研磨して粗な面を形成し、洗浄後この粗
な面にエポキシ樹脂を塗布し、前記エポキシ樹脂が硬化
しない間に金属粒子を散布し、加熱もしくは室温放置に
より前記エポキシ樹脂を乾燥硬化し、乾燥硬化した前記
エポキシ樹脂を研磨することにより前記金属粒子を切断
して露出させた研磨面に形成し、洗浄後前記研磨面に化
学めっき又は電気めっきを施すことを特徴とする。
【0015】これにより、寸法的に小さいCFRP材の
内表面に対しても、合成樹脂を流し塗りなど一般に行わ
れている塗布方法により塗布し、塗布面に金属粒子をふ
りかけて金属粒子を含浸させ研磨して金属粒子を切断し
露出させ、一般に行われているめっき方法により、CF
RP材に金属を被覆することができるので、特殊な器
具、複雑な装置などを用いず、低コストである。
【0016】請求項3の発明は、前記塗料中に金属粒子
が60重量%から90重量%の範囲で混和させた。請求
項4の発明は、前記金属粒子の径又は長さが最大200
μmに構成した。請求項5の発明は、前記金属粒子の金
属は銅に構成した。請求項6の発明は、前記金属粒子を
切断して露出させた研磨後の塗布層の厚さが少なくとも
80μmの厚さであることを特徴とする。
【0017】これらは、密着力の優れた金属被膜を生成
する本発明の最適な態様である。
【0018】請求項7の発明は、炭素繊維強化プラスチ
ックの表面を研磨し、銅粒子を混和させた合成樹脂の塗
料を塗布した後、塗料を乾燥硬化し、乾燥硬化した塗料
を研磨して銅粒子を切断して露出させ、この研磨した面
に銅めっきを施して研磨し、銅めっきの研磨面にさらに
硬質クロムめっきを施した。請求項8の発明は、金属粒
子が混和又は散布された合成樹脂層と、この合成樹脂層
の表面に形成された金属めっき層とを有することを特徴
とする炭素繊維強化プラスチックに構成した。
【0019】これにより、好ましい炭素繊維強化プラス
チックの金属被覆が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。炭素繊維強化プラスチック
製(以下CFRPとする)円筒の外表面に硬質クロムめ
っきを施す場合について第1、第2の実施の形態をそれ
ぞれ図1、図2により説明し、CFRP円筒の内表面に
硬質クロムめっきする場合を第3の実施の形態として図
3により説明する。
【0021】まず第1、第2の実施の形態の説明に入る
前に、その概要を述べる。CFRP円筒の外表面を研磨
して粗な面を形成し、この粗な面に金属粒子を予め混和
させた合成樹脂の混和性物質を塗布する。塗布する方法
は、塗装において一般に行われているエアースプレーガ
ンやブラシ塗りなどによる。その後、CFRP円筒を乾
燥させ、加熱もしくは室温放置により塗布面を硬化す
る。次にこの塗布面を手作業もしくは機械装置を用いて
研磨し、金属粒子を切断して露出させる。そしてこの金
属粒子の断面が露出した研磨面に、一般に行われている
化学めっき又は電気めっきを施すことによって金属を被
覆するものである。なお研磨工程の後は洗浄を行うのは
勿論である。
【0022】このプロセスにより、化学めっき又は電気
めっきによるめっき(金属)が研磨された面に露出して
いる金属粒子の切断断面に付着する。続いて各々の金属
粒子上のめっきが時間と共に厚く広く成長し、露出した
金属粒子断面間がはしかけとなって研磨面全体がめっき
でカバーされる。したがって金属粒子を介して合成樹脂
とめっきとが付着するので、密着力及び耐摩耗性の優れ
た金属めっき被膜が生成されるのである。
【0023】(第1の実施の形態)第1の実施の形態を
図1により説明する。炭素繊維一方向の織物状又は繊条
状などの強化繊維に樹脂を含浸させ、半硬化させた樹脂
と強化繊維との混合物であるプリプレグシートを積層
し、硬化してCFRP円筒11を製作する。このCFR
P円筒11の外表面12を研磨する。研磨粗さは#40
0相当の耐水研磨紙で研磨した粗さ程度がよい。以上、
図1(a)参照。
【0024】トルエン等の溶剤で洗浄後、銅粒子13を
予め合成樹脂14中に混和させて調合した塗料15をエ
アースプレーガンを用いて塗布する。ここで用いた塗料
15は、米国のSPRAYLAT Corp製の商品番
号が599−A8574−1の導電塗料のもので、銅粒
子13の大きさは長さが略30μm一定の形状を呈し、
合成(ウレタン)樹脂14中に81重量%で混和されて
いるものである。塗布する厚さが薄いと銅めっきの際の
十分な導通が得られない他、その後の加工精度がシビア
になる。一方、塗布する厚さが厚いとムラとなって凹凸
が発生するため、100〜300μm程度が良好であ
る。その後、乾燥させ、室温で放置し硬化させた。以
上、図1(b)参照。
【0025】次にCFRP円筒11の塗料15を塗布し
た塗布面を、回転砥石で研磨して銅粒子13を切断し断
面を露出させる研磨面Sに形成する。。この発明はエッ
チング処理で金属を溶出させる方式とは異なり、研磨に
より金属粒子の切断断面を露出させる点に特徴を有す
る。よってプラスチックの部品形状に応じて、塗布面を
研磨する手段は、#400相当の耐水研磨紙を用いて手
により研磨しても或いは研磨砥石等を用いても可能で、
選択の自由度は大きい。研磨後の塗布層の厚さTが80
〜200μm程度になるようにする。以上、図1(c)
参照。
【0026】この塗布面の研磨により、銅粒子13切断
断面を露出させた研磨面上に、一般に行われている硫酸
銅電気めっきを実施する(20℃で4時間)。銅めっき
層16を90μm被覆した後、回転砥石で研磨して銅め
っき層16の厚さtを約70μmとする。以上、図1
(d)参照。
【0027】そしてこの研磨した銅めっき層16の上
に、一般に行われているサージェント浴の硬質クロムめ
っきを50℃で10時間以上行い、約130μmのクロ
ムめっき層17を被覆する。被覆した硬質クロムめっき
層17を回転砥石で研磨し、約100μmの厚さに仕上
げる。以上、図1(e)参照。
【0028】このようにして得られた第1の実施の形態
について、その密着性を前記特開昭61−12872号
公報に示された粘着テープによる引き剥がしテストによ
る方法で評価した。このテスト結果を表1に示す。表1
中の「比較例」は遠心分離法によって前記導電塗料の塗
料15から銅粒子13を除去したもので、その他の塗装
条件および研磨もしくは研磨条件、めっき条件は同一と
した結果である。また第1の実施の形態の試料に関する
データは、研磨後の塗布層厚さは80μm、研磨後の銅
めっき厚さは70μm、研磨後の硬質クロムめっき厚さ
は100μmである。なお、表1中の分母の数字は試験
片のテストサンプル数を示し、その数は8個である。
【0029】この結果、第1の実施の形態は、銅めっき
研磨面、硬質クロムめっき研磨面ともに、試験片の全数
について良好な密着性を発揮した。これに対して比較例
は全数剥がれを生じて不良であった。
【0030】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、第1の実施の形態が30μm長の金属粒子を用いた
のに対し、径が約10〜200μmの範囲の金属粒子を
用いたものである。樹脂を含浸した炭素繊維のプリプレ
グを積層し、硬化してCFRP円筒21を製作する。こ
のCFRP円筒21の外表面22を#400相当の耐水
研磨紙を用いて研磨する。以上、図2(a)参照。
【0031】トルエン等の溶剤で洗浄後、塗布する塗料
25は径が約10〜200μmの球状の銅粒子23を加
熱硬化型エポキシ樹脂24(米国DEXTER Cor
p製のEA−9394)中に60〜90重量%で混和さ
せ、トルエン溶剤を加えたものとする。この塗料25を
エアースプレーガンを用いて約200μm塗布する。そ
の後、乾燥させ、メーカーの加熱条件により120℃で
硬化する。ここで用いた銅粒子23は福田金属箔粉工業
(株)製のもので商品名はCu−At−100である。
以上、図2(b)参照。
【0032】次に乾燥硬化させたCFRP円筒21の塗
布面を回転砥石により研磨する。この塗布面の研磨によ
り金属粒子である銅粒子23が切断され、その断面が露
出した研磨面Sを形成する。そして研磨後の塗布層の厚
さT2が80〜200μm程度になるようにする。以
上、図2(c)参照。
【0033】洗浄後、この銅粒子23の露出した研磨面
上に第1の実施の形態例と同様の硫酸銅電気めっきを実
施する(20℃で4時間)。銅めっき層26を約90μ
m被覆した後、回転砥石により研磨してめっき層t2を
70μm以上とする。以上、図2(d)参照。
【0034】さらに洗浄した後、この研磨した銅めっき
層26の上に、一般に行われているサージェント浴の硬
質クロムめっきを50℃で10時間以上行い、約130
μmの硬質クロムめっき層27を被覆する。被覆した硬
質クロムめっき層27を研磨し、硬質クロムめっき層2
7の厚さが約100μm以上になるように仕上げる。以
上、図2(e)参照。
【0035】このようにして得られた第2の実施の形態
について、その密着性を前記第1の実施の形態と同様の
テストを実施した。このテスト結果を表2に示す。ここ
で、第2の実施の形態を比較するための「比較例」は、
銅粒子23を加えず、エポキシ樹脂(前記EA−939
4)にトルエン溶剤を加えたもので、その他の塗装条件
は同一である。また第2の実施の形態の試料に関するデ
ータは、研磨後の塗装厚さが150μm、研磨後の銅め
っき厚さが70μm、研磨後の硬質クロムめっきが10
0μmである。
【0036】この結果、第2実施例でも、銅めっき研磨
面、硬質クロムめっき研磨面ともに、試験片の全数につ
いて良好な密着性を発揮した。これに対して比較例は全
数剥がれを生じて不良であった。
【0037】これら2つの実施例のテスト結果から、C
FRP円筒の外表面に銅めっきおよび硬質クロムめっき
層が形成しやすく、粘着テープによっても、また研磨中
の研磨砥石によっても剥がれを生じない、密着強度の大
きい金属めっき被膜が得られることが裏付けられた。
【0038】以上述べた第1、第2の実施の形態におい
ては、合成樹脂の中に予め金属粒子を混和させて塗料化
したものをエアースプレーにより塗装するものであっ
た。この方法は部品の外表面を塗装するには適している
が、小径の円筒内面などの狭隘部に対しては問題があ
る。すなわち、めっきによる金属被覆は下地となる金属
粒子を均一に連続して分散させることが基本であり、そ
のためにはスプレーガンの塗布面に対する角度や距離を
一定にする必要がある。このような点からスプレーガン
は塗装面から少なくとも10cm程度離す必要があり、
10cmより径が小さい例えば円筒の内表面にはスプレ
ー塗装をすることができない。このため本発明はさらに
エアースプレーにはよらない、言い換えれば径の小さい
部位にも適用できる金属被覆方法を提供するもので、以
下第3の実施の形態として説明する。
【0039】ここで第3の実施の形態の説明に入る前
に、その概要を述べることとする。CFRP円筒の内表
面を研磨して粗な面を形成し、洗浄後この粗な面に加熱
硬化型エポキシ樹脂を内表面全体に塗布する。塗布する
方法は、一般に行われている流し塗りや浸漬塗りなどに
よる。エポキシ樹脂の塗布面に金属粒子をふりかけ、金
属粒子を含浸させる。その後、加熱して樹脂を硬化す
る。次にこの塗布面を手作業もしくは機械装置を用いた
研磨により研磨し、金属粒子を切断しその断面を露出さ
せる。そして洗浄後、この金属粒子が露出した研磨面
に、一般に行われている化学めっき又は電気めっきを施
すことによって金属を被覆するものである。
【0040】このプロセスにより、銅めっき(金属)が
研磨された面に露出している銅粒子の切断断面に析出す
る。続いて各々の銅粒子上の銅めっきが時間と共に厚く
広く成長し、露出している銅粒子間がはしかけとなって
内表面全体が銅めっきで結合する。したがって大きい銅
粒子を介してエポキシ樹脂と銅めっきとが付着するの
で、密着力の優れた金属めっき被膜がCFRP円筒の内
表面に形成される。
【0041】(第3の実施の形態)第3の実施の形態を
図3に基づいて述べる。樹脂を含浸した炭素繊維のプリ
プレグシートを積層し、硬化してCFRP円筒31を製
作する。このCFRP円筒31の内表面32を#400
相当の研磨紙で研磨する。以上、図3(a)参照。
【0042】研磨した内表面32をトルエン等の溶剤で
洗浄後、加熱硬化型のエポキシ樹脂34(一例として、
米国DEXTER Corp製のEA−9394)を塗
布する。塗布する方法は、塗装において一般に行われて
いる流し塗り或いは浸漬塗りによる。以上、図3(b)
参照。
【0043】次いでエポキシ樹脂34が硬化しない間に
銅粒子33をエポキシ樹脂34中に含浸させる。具体的
には、CFRP円筒31の一端を高くして約60度傾け
保持し、上から銅粒子33(ここで銅粒子33は第2の
実施例で用いたものと同じ、福田金属箔粉工業(株)製
の商品名:Cu−At−100である)をCFRP円筒
31の内表面32全体に沿わせて落下させる。この場合
CFRP円筒31の傾斜は約30度から80度の範囲が
良い。傾斜角度が小さいと銅粒子33が滑らかにエポキ
シ樹脂34の表面を覆っていかず、傾斜角度が大きいと
銅粒子33のエポキシ樹脂34への含浸が不均一になり
易いため、この範囲が好ましい。CFRP円筒31の上
方から落下させた銅粒子33がCFRP円筒31の下部
まで行き渡ったら、CFRP円筒31を回して同様に銅
粒子33を落下させ、順次これを繰返してCFRP円筒
31の内表面32の全周を銅粒子33で覆う。また銅粒
子33を落下させる際、CFRP円筒31の中に穴、溝
あるいは網付きの治具を用いてもよい。銅粒子33が含
浸されつくすと、樹脂が不足状態になるので、余分な銅
粒子33は樹脂には付着されなくなる。この段階まで銅
粒子33をふりかけたら、CFRP円筒31を垂直に立
てるなどして過剰の銅粒子33を除去する。以上、図3
(c)参照。
【0044】そしてCFRP円筒31を加熱炉に入れ、
エポキシ樹脂34:EA−9394の硬化条件にしたが
って120℃で1時間加熱硬化する。硬化後回転砥石で
研磨して平滑面とする。この研磨により金属粒子である
銅粒子33が切断されその断面が露出した研磨面Sを形
成する。研磨後の銅粒子33を含んだエポキシ樹脂層の
厚さT3は次の電気めっきの導電化のために、少なくと
も80μm程度必要である。以上、図3(d)参照。
【0045】次いで洗浄後、一般に行われている硫酸銅
めっきを施す。銅めっき層36を100μm以上付加し
た後、回転砥石で研磨して銅めっき層36の厚さt3を
約80μmとする。以上、図3(e)参照。
【0046】さらに洗浄後、研削した銅めっき層36の
上に、一般に行われているサージェント浴の硬質クロム
めっきを行い、約130μmの硬質クロムめっき層37
を付加し、回転砥石で研磨して約100μmの硬質クロ
ムめっき層37になるように仕上げる。以上、図3
(f)参照。
【0047】こうして得られた第3の実施の形態につい
て、その密着性を前記第1の実施の形態と同様のテスト
を実施した。このテスト結果を表3に示す。
【0048】この結果、第3実施例でも、銅めっき研磨
面、硬質クロムめっき研磨面ともに、試験片の全数につ
いて良好な密着性を発揮した。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、この発明は、CFR
P材の外表面に対して、金属粒子を混和させた合成樹脂
をエアスプレーガン、ブラシ塗りなどの一般的な塗装手
段により塗布し、塗布面を乾燥硬化した後、研磨して前
記金属粒子を切断してその断面を露出させ、更に硫酸銅
めっき、硬質クロムめっき、無電解銅めっき(化学銅め
っき)、無電解ニッケルめっき(化学銅ニッケルめっ
き)など、いずれも従来一般に行われている化学または
電気めっき方法により、CFRP材に金属を被覆するこ
とができるので、特殊な器具、複雑な装置などを用い
ず、低コストである。
【0050】また寸法的に小さいCFRP材の内表面に
対しても、合成樹脂を流し塗りや浸漬塗りなど一般に行
われている塗布方法により塗布し、塗布面に金属粒子を
ふりかけて金属粒子を含浸させる。乾燥硬化した後、研
磨して前記金属粒子を切断してその断面を露出させ、更
に一般に行われている化学めっき又は電気めっき方法に
より、CFRP材に金属を被覆することができるので、
特殊な器具、複雑な装置などを用いず、低コストであ
る。
【0051】化学めっき又は電気めっきのめっき(金
属)が研磨された面に露出している金属粒子の切断断面
に付着し、合成樹脂中に混和又は含浸された金属粒子を
介して合成樹脂とめっきとが付着するので、密着力の優
れた金属めっき被膜が生成される。
【0052】また、プラスチック部品の上に金属を混和
又は含浸した樹脂層を形成し、その上に金属を被覆する
から、炭素繊維強化プラスチック材料に限らず一般のプ
ラスチック材料、その他樹脂層が形成されていれば、適
用可能であり応用範囲が広い。また、樹脂を塗布するか
ら部品は凹凸のある形状でも良く、部品選択に制約を受
けず、適用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図3】この発明の第3の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
11、21、31 CFRP円筒 12、22 CFRP円筒の外表面 32 CFRP円筒の内表面 13、23、33 銅粒子(金属粒子) 14、24、34 合成樹脂、エポキシ樹脂 15、25 塗料 16、26、36 銅めっき層(電気めっき層) 17、27、37 硬質クロムめっき層 S 研磨面 T1、T2、T3 研磨後の塗布層(エポキシ樹脂)の
厚さ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維強化プラスチックの外表面を研磨
    して粗な面を形成し、 洗浄後この粗な面に金属粒子を混和させた合成樹脂の塗
    料を塗布し、 加熱もしくは室温放置により前記塗料を乾燥硬化し、 乾燥硬化した前記塗料を研磨することにより前記金属粒
    子を切断して露出させた研磨面に形成し、 洗浄後前記研磨面に化学めっき又は電気めっきを施すこ
    とによって金属を被覆することを特徴とする炭素繊維強
    化プラスチックの金属被覆方法。
  2. 【請求項2】炭素繊維強化プラスチックの内表面を研磨
    して粗な面を形成し、 洗浄後この粗な面にエポキシ樹脂を塗布し、 前記エポキシ樹脂が硬化しない間に金属粒子を散布し、 加熱もしくは室温放置により前記エポキシ樹脂を乾燥硬
    化し、 乾燥硬化した前記エポキシ樹脂を研磨することにより前
    記金属粒子を切断して露出させた研磨面に形成し、 洗浄後前記研磨面に化学めっき又は電気めっきを施すこ
    とによって金属を被覆することを特徴とする炭素繊維強
    化プラスチックの金属被覆方法。
  3. 【請求項3】前記塗料中に前記金属粒子が60重量%か
    ら90重量%の範囲で混和していることを特徴とする請
    求項1記載の炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方
    法。
  4. 【請求項4】前記金属粒子の径または長さが最大200
    μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法。
  5. 【請求項5】前記金属粒子の金属は銅であることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の炭素繊維強化
    プラスチックの金属被覆方法。
  6. 【請求項6】前記金属粒子を切断して露出させた研磨後
    の塗布層の厚さが少なくとも80μmの厚さであること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の炭素繊
    維強化プラスチックの金属被覆方法。
  7. 【請求項7】炭素繊維強化プラスチックの表面を研磨
    し、 銅粒子を混和させた合成樹脂の塗料を塗布した後、前記
    塗料を乾燥硬化し、 乾燥硬化した塗料を研磨して前記銅粒子を切断して露出
    させ、 この研磨した面に銅めっきを施して研磨し、 前記銅めっきの研磨面にさらに硬質クロムめっきを施す
    ことを特徴とする炭素繊維強化プラスチックの金属被覆
    方法。
  8. 【請求項8】金属粒子が混和又は散布された合成樹脂層
    と、この合成樹脂層の表面に形成された金属めっき層と
    を有することを特徴とする炭素繊維強化プラスチック。
JP12972798A 1997-04-25 1998-04-24 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法 Expired - Fee Related JP3686527B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12972798A JP3686527B2 (ja) 1997-04-25 1998-04-24 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12146897 1997-04-25
JP9-121468 1997-04-25
JP12972798A JP3686527B2 (ja) 1997-04-25 1998-04-24 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH116096A true JPH116096A (ja) 1999-01-12
JP3686527B2 JP3686527B2 (ja) 2005-08-24

Family

ID=26458825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12972798A Expired - Fee Related JP3686527B2 (ja) 1997-04-25 1998-04-24 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3686527B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303293A (ja) * 2000-04-27 2001-10-31 Inoac Corp 金属・プラスチック複合品の製造方法
DE10241137A1 (de) * 2002-09-03 2004-03-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Metallisierung von Kunststoffen
JP2009539593A (ja) * 2006-06-14 2009-11-19 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 支持体上に導電性の表面を製造する方法
CN103572351A (zh) * 2012-07-31 2014-02-12 宝马股份公司 碳纤维增强塑料构件以及用于形成防腐蚀层的方法和装置
WO2018083972A1 (ja) * 2016-11-04 2018-05-11 株式会社サンプラ 金属偽装樹脂成形部材の製造方法、金属偽装樹脂成形部材及び金属偽装樹脂成形部材の使用方法
KR102030407B1 (ko) * 2018-05-31 2019-10-10 (주)에스에이치팩 Cfrp 표면 코팅방법 및 이 방법에 의해 코팅되는 구성품을 포함하는 유압실린더
WO2020202461A1 (ja) * 2019-04-02 2020-10-08 日本製鉄株式会社 金属-炭素繊維強化樹脂材料複合体および金属-炭素繊維強化樹脂材料複合体の製造方法
CN113646164A (zh) * 2019-04-02 2021-11-12 日本制铁株式会社 金属-碳纤维增强树脂材料复合体
CN114075344A (zh) * 2020-08-19 2022-02-22 华为机器有限公司 复合基材、电子设备以及复合基材的制作方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303293A (ja) * 2000-04-27 2001-10-31 Inoac Corp 金属・プラスチック複合品の製造方法
DE10241137A1 (de) * 2002-09-03 2004-03-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Metallisierung von Kunststoffen
DE10241137B4 (de) * 2002-09-03 2008-05-15 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Metallisierung von Kunststoffen
JP2009539593A (ja) * 2006-06-14 2009-11-19 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 支持体上に導電性の表面を製造する方法
CN103572351A (zh) * 2012-07-31 2014-02-12 宝马股份公司 碳纤维增强塑料构件以及用于形成防腐蚀层的方法和装置
WO2018083972A1 (ja) * 2016-11-04 2018-05-11 株式会社サンプラ 金属偽装樹脂成形部材の製造方法、金属偽装樹脂成形部材及び金属偽装樹脂成形部材の使用方法
JPWO2018083972A1 (ja) * 2016-11-04 2019-03-07 株式会社サンプラ 金属偽装樹脂成形部材の製造方法、金属偽装樹脂成形部材及び金属偽装樹脂成形部材の使用方法
KR102030407B1 (ko) * 2018-05-31 2019-10-10 (주)에스에이치팩 Cfrp 표면 코팅방법 및 이 방법에 의해 코팅되는 구성품을 포함하는 유압실린더
WO2020202461A1 (ja) * 2019-04-02 2020-10-08 日本製鉄株式会社 金属-炭素繊維強化樹脂材料複合体および金属-炭素繊維強化樹脂材料複合体の製造方法
CN113646164A (zh) * 2019-04-02 2021-11-12 日本制铁株式会社 金属-碳纤维增强树脂材料复合体
CN113646164B (zh) * 2019-04-02 2023-06-06 日本制铁株式会社 金属-碳纤维增强树脂材料复合体
CN114075344A (zh) * 2020-08-19 2022-02-22 华为机器有限公司 复合基材、电子设备以及复合基材的制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3686527B2 (ja) 2005-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5431367A (en) Multilayer injection molds having improved surface properties
US4113899A (en) Method of obtaining electroless nickel coated filled epoxy resin article
JP3686527B2 (ja) 炭素繊維強化プラスチックの金属被覆方法
US4704328A (en) Composite molded articles having specified undercoat composition
US20080178536A1 (en) Superabrasive Coatings
US4554025A (en) Method of removing built-up layers of organic coatings
US7384532B2 (en) Platable coating and plating process
US5993906A (en) Edge seal process and product
US6117495A (en) Method for forming a mold-release coating
US2984895A (en) Method for reconditioning worn pistons
CN102472242A (zh) 一种将抗磨材料涂敷到转子上的方法
US7390561B2 (en) Method for making a metal surface infused composite and the composite thereof
JP2007056357A (ja) 密着力の向上した溶射基板、およびその製造方法。
US4789567A (en) Abrasion resistant coating and method of application
JP2007191738A (ja) 金属膜を有する成型体およびその製造方法
US20060210718A1 (en) Combination high density/low density layers
US6692817B1 (en) Apparatus and method for forming a composite structure
EP0092309A1 (en) A method of coating a metal surface so as to render it non-stick and abrasion-resistant
JP2001210505A (ja) 耐食性に優れた希土類ボンド磁石及びその製造方法
JPS621479A (ja) 強化プラスチツクの表面被覆方法
US20170167278A1 (en) Method of applying an electroplated layer to a polymeric composite material
US20040238371A1 (en) Coated method for light metal alloys
JPH09164351A (ja) 塗装用マスキング治具
JPS6015142A (ja) 金属被覆繊維強化プラスチツク円筒の製造法
JP2001226794A (ja) クロムめっきされた樹脂ローラー及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040402

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050308

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050603

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees