JPH1160535A - 含フッ素脂環式化合物又はその誘導体、含フッ素ビタミンd3類縁体又はその誘導体、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

含フッ素脂環式化合物又はその誘導体、含フッ素ビタミンd3類縁体又はその誘導体、並びにこれらの製造方法

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JPH1160535A
JPH1160535A JP9223580A JP22358097A JPH1160535A JP H1160535 A JPH1160535 A JP H1160535A JP 9223580 A JP9223580 A JP 9223580A JP 22358097 A JP22358097 A JP 22358097A JP H1160535 A JPH1160535 A JP H1160535A
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JP
Japan
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hydroxyl group
hydrogen atom
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fluorinated
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JP9223580A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Izeki
克彦 伊関
Daisuke Asada
大介 浅田
Katsuchika Kuroki
克親 黒木
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた薬理作用、特に生体内のカルシウム調
節作用および腫瘍細胞の分化誘導作用を有する新規な含
フッ素ビタミンD3 類縁体と、これを効率的に合成し得
る新規な合成中間体、並びにこれらの製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 【化49】 製造中間体として用いる一般式〔I〕の中間体におい
て、25位の水酸基(OH)を保護基R3 で保護(OR
3 化)しているので、一般式〔III 〕のホスフィンオキ
サイドを一般式〔I〕の合成中間体のほぼ等モル又は少
し多く(特に1〜2モル当量)使用するだけで、収率良
く、目的化合物である一般式〔II〕の含フッ素ビタミン
3 類縁体又はその誘導体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素脂環式化
合物又はその誘導体、含フッ素ビタミンD3 類縁体又は
その誘導体、並びにこれらの製造方法に関し、特に、優
れた薬理作用を有する含フッ素ビタミンD3 類縁体と、
これを効率的に合成するための合成中間体、並びにこれ
らの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】含フッ素ビタミンD3 類縁体、例えば特
開平5−201963号公報に示された含フッ素ビタミ
ンD3 類縁体は、下記一般式〔2〕で表され、カルシウ
ム代謝及び細胞分化誘導に対して優れた作用を持つ。
【0003】
【化20】 (但し、この式中、R1 は水素原子およびR2 は水酸
基、またはR1 は水酸基およびR2 は水素原子、Xは水
素原子、水酸基または水酸基の保護基で保護された水酸
基、R5 は水素原子または水酸基の保護基である。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の一般式(2)の
ビタミンD3 類縁体は、薬理作用、特に細胞分化誘導作
用に基づく抗腫瘍作用を有するものであるが、その合成
方法は、一般式〔3〕で表されるホスフィンオキサイド
を塩基によりアニオンへ誘導し、一般式〔1〕で表され
る、末端に水酸基を持つケトン体に作用(カップリング
反応)させるというものであった。
【0005】この際の問題点は、ホスフィンオキサイド
〔3〕を大過剰に用いないと、目的物〔2〕の反応収率
が低下してしまうということにある。このため、より効
率的な含フッ素ビタミンD3 類縁体の合成手法が望まれ
てきた。
【0006】本発明の目的は、優れた薬理作用、特に生
体内のカルシウム調節作用および腫瘍細胞の分化誘導作
用を有する新規な含フッ素ビタミンD3 類縁体と、これ
を効率的に合成し得る新規な合成中間体、並びにこれら
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討を加
えた結果、上記した一般式〔1〕のケトン体を合成中間
体として上記のホスフィンオキサイドとカップリング反
応させるに際し、ケトン体の特定のOH基を保護するこ
とによって、効率良く目的物が得られることを見出し、
本発明の新規な化合物及びその製造方法を完成させたの
である。
【0008】即ち、本発明は、
【化21】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
る。)で表される含フッ素脂環式化合物又はその誘導体
(以下、本発明の合成中間体と称する。)に係るもので
ある。
【0009】本発明の合成中間体は、
【化22】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
同じであり、R4 は水酸基の保護基である。)で表され
る含フッ素脂環式化合物と、保護基R3 を有する化合物
とを反応させて、
【化23】 (但し、この一般式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は前
記したものと同じである。)で表される含フッ素脂環式
化合物を得、この含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
保護又は脱離して(例えば水素と反応させて:以下、同
様)、
【化25】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR3 は前記した
ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
を得、この含フッ素脂環式化合物を酸化して、製造する
ことができる。
【0010】或いは、本発明の合成中間体は、
【化25】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR4 は前記した
ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
の前記R4 を脱保護又は脱離して、
【化26】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
この含フッ素脂環式化合物を酸化して、
【化27】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
この含フッ素脂環式化合物と保護基R3を有する化合物
とを反応させて、製造することもできる。
【0011】また、前記一般式〔I〕の本発明の合成中
間体は更に誘導体化すること、例えば下記のように一般
式〔II〕の化合物に誘導体化することができる。
【0012】本発明はまた、
【化28】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
り、R5 は水素原子、又は水酸基の保護基であり、Xは
水素原子、水酸基又は保護基で保護された水酸基であ
る。)で表される含フッ素ビタミンD3 類縁体又はその
誘導体(以下、本発明の目的化合物と称する。)も提供
するものである。
【0013】本発明の目的化合物は、
【化29】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
る。)で表される含フッ素脂環式化合物(本発明の合成
中間体)と、
【化30】 (但し、この一般式中、R5 は水素原子又は水酸基の保
護基であり、R6 は芳香族基又はアルキル基であり、X
は水素原子、水酸基又は保護基で保護された水酸基であ
る。)で表されるホスフィンオキサイドとを反応させて
製造することができる。
【0014】即ち、本発明の目的化合物は、前記一般式
〔I〕の本発明の合成中間体と、前記一般式〔III 〕の
ホスフィンオキサイドとを塩基の存在下でカップリング
反応させて得ることができる。
【0015】そして、本発明では、前記一般式〔II〕の
含フッ素ビタミンD3 類縁体において少なくとも25位
の保護基を除去してOH化することがよい。
【0016】本発明の目的化合物は、
【化31】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
かつR2 は水素原子であり、R4 は水酸基の保護基であ
る。)で表される含フッ素脂環式化合物と、保護基R3
を有する化合物とを反応させて、
【化32】 (但し、この一般式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は前
記したものと同じである。)で表される含フッ素脂環式
化合物を得、この含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
保護又は脱離して、
【化33】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR3 は前記した
ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
を得、この含フッ素脂環式化合物を酸化して、前記一般
式〔I〕の含フッ素脂環式化合物を得、これを前記一般
式〔III 〕のホスフィンオキサイドと反応させることに
よって、製造することができる。
【0017】或いは、本発明の目的化合物は、
【化34】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR4 は前記した
ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
の前記R4 を脱保護又は脱離して、
【化35】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
この含フッ素脂環式化合物を酸化して、
【化36】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
この含フッ素脂環式化合物と、保護基R3 を有する化合
物とを反応させて、前記一般式〔I〕の含フッ素脂環式
化合物を得、これを前記一般式〔III 〕のホスフィンオ
キサイドと反応させることによっても、製造することが
できる。
【0018】本発明によれば、製造中間体として用いる
前記一般式〔I〕の中間体において25位の水酸基(O
H)を保護基R3 で保護(OR3 化)することにより、
前記一般式〔III 〕のホスフィンオキサイドを前記一般
式〔I〕の合成中間体のほぼ等モル又は少し多く(特に
1〜2モル当量)使用するだけで、収率良く、目的化合
物である前記一般式〔II〕の含フッ素ビタミンD3 類縁
体又はその誘導体を製造することに成功したものであ
る。
【0019】本発明において、目的化合物を得るための
前記一般式〔I〕と〔III 〕の化合物のカップリング反
応は、次式でまとめられる。
【0020】即ち、末端の水酸基を保護(OR3 化)し
た化合物〔I〕は、ホスフィンオキサイド〔III 〕のア
ニオンと作用させることにより、化合物〔II〕へと誘導
できる。
【化37】 (但し、これらの一般式式中、R1 、R2 、R3 、R5
及びXは前記したものと同じである。)
【0021】このカップリング反応は、−100℃〜5
0℃、好ましくは−80℃〜25℃で、不活性ガス雰囲
気下(例えばアルゴン雰囲気下)にて、エーテル系溶媒
(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)
中で10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間行う
ことができる。得られる生成物〔II〕は、シリカゲルク
ロマトグラフィーなどの公知の方法によって精製するこ
とができる。
【0022】ホスフィンオキサイド〔III 〕のアニオン
への誘導は塩基の存在で達せられるが、用いる塩基とし
ては、n−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム化
合物、及びリチウムジイソプロピルアミド(LDA)や
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのような金
属アミドがよい。また、この手法の利点でもあるホスフ
ィンオキサイド〔III 〕の必要量は少過剰でよく、具体
的には化合物〔I〕に対して1〜2当量でよい。
【0023】化合物〔II〕はそれ自体にも十分な薬理活
性が期待できるが、水酸基の脱保護を行うことにより、
特開平5−201963号公報に示された、優れた薬理
活性が既知である下記の化合物〔IV〕へと導ける(但
し、R5 は水素原子でもよい)。
【化38】
【0024】このように、化合物〔II〕より保護基を除
去することにより、薬理活性が既知である含フッ素ビタ
ミンD3 類縁体へと導くことができる。保護基の除去方
法としてはシリルエーテル系、例えばトリメチルシリル
やt−ブチルジメチルシリルの場合は、陽イオン交換樹
脂や、テトラブチルアンモニウムフルオライド(TBA
F)等のフッ素アニオンを用いることにより達せられ
る。アセチル等のアシル系保護基は、メタノール中、炭
酸カリウムで処理したり、テトラヒドロフラン中、カリ
ウムt−ブトキサイドで処理することにより除去でき
る。
【0025】本発明の合成中間体及び目的化合物におい
て、R1 は水素原子およびR2 は水酸基または保護基で
保護された水酸基、或いは、R1 は水酸基または保護基
で保護された水酸基およびR2 は水素原子である。
【0026】このような保護基は、特に限定されるもの
ではないが、シリルエーテル系、アセタール系、アシル
系及びアルキル系の基から選ばれたものが好ましい。
【0027】シリルエーテル系では、シリルに結合する
3つの置換基は互いに同一でも異なっていてもよいが、
炭素数1〜8の直鎖状または分枝鎖状アルキル基、例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルおよび
t−ブチル、若しくは炭素数6〜10の置換されていて
もよいアリール基、例えばフェニルであり、特に好まし
い組み合わせはトリメチルシリル、トリエチルシリル、
t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリ
ルである。
【0028】アセタール系では、炭素数2〜8のもの、
例えばメトキシメチル、メトキシエトキシメチル、テト
ラヒドロピラニル、エトキシエチルが好ましいが、特に
メトキシメチル、テトラヒドロピラニルが好ましい。
【0029】アシル系では、炭素数2〜8のもの、例え
ばアセチル、クロロアセチル、プロピオニル、ピバロイ
ル等のアルカノイル基(これらは例えば1個のハロゲン
で置換されていてもよい)、およびベンゾイル、p−ク
ロロベンゾイル、p−ニトロベンゾイル等の芳香族アシ
ル基(これらは例えば1個のハロゲンもしくはニトロで
置換されていてもよい)が好ましいが、特にアセチル
基、ベンゾイル基が好ましい。
【0030】アルキル系では、炭素数1〜8のもの、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−
オクチル等の直鎖および分枝鎖アルキル基、およびベン
ジル、p−クロロベンジル、p−メトキシベンジル等の
フェニルなどの芳香族基で置換されたアルキル基(これ
らは例えば1個のハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキ
ル基で置換されていてもよい。)が好ましいが、特にベ
ンジルが好ましい。
【0031】また、R3 は水酸基の保護基であり、この
保護基としては上記のもの(R1 もしくはR2 における
保護基)と同様であるが、特にトリメチルシリル、アセ
チル、ベンジル、メトキシメチルが好ましい。
【0032】そして、R4 は水素原子または水酸基の保
護基であり、またXは水素原子、水酸基または保護基で
保護された水酸基である。こうした保護基としては上記
のもの(R1 もしくはR2 における保護基)と同様であ
るが、特に、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシ
リル、t−ブチルジフェニルシリル等のシリルエーテル
系が好ましい。
【0033】上記したカップリング反応の際に使用する
ホスフィンオキサイド〔III 〕の製造方法は、バギオリ
ニら(E. G. Baggiolini et. al.),J. Am. Chem. Soc.,
104巻、2945頁,1982年、および特開平2−25084
4号公報等に開示されている。
【0034】一方、化合物〔I〕は、特開平5−201
963号公報に製造方法が記載されている下記一般式
〔3〕や一般式〔4〕で表される化合物より容易に誘導
できる。
【0035】
【化39】 (但し、これらの一般式中、R6 は水素原子およびR7
は水酸基または保護基で保護された水酸基、もしくはR
6 は水酸基または保護基で保護された水酸基およびR7
は水素原子であり、R8 は水素原子または水酸基の保護
基である。)
【0036】
【発明の作用効果】本発明によれば、目的化合物である
前記一般式〔II〕の含フッ素ビタミンD類縁体または
その誘導体は、その製造中間体として用いる前記一般式
〔I〕の中間体において25位の水酸基(OH)を保護
基Rで保護(OR3 化)しているので、前記一般式
〔III 〕のホスフィンオキサイドを前記一般式〔I〕の
合成中間体のほぼ等モル又は少し多く(特に1〜2モル
当量)使用するだけで、収率良く製造することができ
る。
【0037】従って、本発明は、優れた薬理作用、特に
生体内のカルシウム調節作用および腫瘍細胞の分化誘導
作用を有する新規な含フッ素ビタミンD3 類縁体と、こ
れを効率的に合成し得る新規な合成中間体、並びにこれ
らの製造方法を提供することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0039】実施例1
【化40】
【0040】上述の一般式〔III 〕においてR5 がt−
ブチルジメチルシリル(TBS)、Xがt−ブチルジメ
チルシリルオキシであるホスフィンオキサイド〔III-
1〕(86mg)の無水テトラヒドロフラン(4ml)
溶液に、n−ブチルリチウム(1.554Mヘキサン溶
液、0.092ml)を−78℃で滴下し、反応液を同
温度で10分間攪拌した。
【0041】この反応混合物に無水テトラヒドロフラン
(1ml)中、後述の実施例2により合成される、一般
式〔I〕においてR1 がt−ブチルジメチルシリルオキ
シ、R2 が水素、R3 がトリメチルシリル(TMS)で
ある化合物〔I−1〕(54mg)の溶液を一度に加え
た。この混合物を室温まで放置し、さらに1時間攪拌し
た。ここで、ホスフィンオキサイド〔III-1〕が0.1
47mmolに対し、トリメチルシリル体〔I−1〕を
0.0894mmol用いた。
【0042】この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:1
〜40:1)で精製し、目的化合物〔II−1〕を37m
g(収率43%)を得た。なお、化合物〔II〕において
3 が水素である化合物〔2〕も33mg(収率41
%)得た。これらの分析データは次の通りであった。
【0043】〔II−1〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:2955、1213、836 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.03〜0.07(18H, m)、0.20(9H, s)
、0.53(3H, s) 、0.86〜0.89(30H, m)、1.10〜2.05(20
H, m)、2.16〜2.28(1H, m) 、2.39〜2.50(1H, m) 、2.7
8〜2.88(1H, m) 、3.60〜3.68(1H, m) 、4.12〜4.25(1
H, m) 、4.33〜4.42(1H, m) 、4.85〜4.88(1H, m) 、5.
18〜5.20(1H, m) 、5.98〜6.29(2H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:75.59(3F, q, J=9.6Hz) 、76.01(3
F, q, J=9.6Hz) 。
【0044】〔2〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:3416、2930。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.03〜0.10(18H, m)、0.54(3H, s)
、0.86〜0.89(30H, m)、1.10〜2.05(20H, m)、2.14〜
2.28(1H, m) 、2.39〜2.50(1H, m) 、2.76〜2.88(1H,
m) 、3.05(1H, s) 、3.60〜3.68(1H, m) 、4.12〜4.25
(1H, m) 、4.33〜4.42(1H, m) 、4.85〜4.88(1H, m) 、
5.18〜5.21(1H, m) 、5.98〜6.29(2H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:77.01(3F, q, J=9.2Hz) 、77.31(3
F, q, J=9.2Hz) 。
【0045】実施例2
【化41】
【0046】特開平5−201963号公報に記載の手
法により合成した、上述の一般式〔3〕においてR6
t−ブチルジメチルシリルオキシ、R7 が水素、R8
ベンジル(Bn)である化合物〔Ia−1〕(70m
g)の無水塩化メチレン(2ml)溶液に、0℃でトリ
メチルシリルイミダゾール(0.123ml)を滴下
し、その後に室温で一晩攪拌した。
【0047】この反応混合物にpH7のバッファー(リ
ン酸バッファー)を加え、ジエチルエーテルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラ
フィー(SiO2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル
=200:1)で精製し、TMS体〔Ib−1〕を74
mg(収率95%)得た。この生成物の分析データは次
の通りであった。
【0048】〔Ib−1〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:2954、1212、848 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.02(3H, s) 、0.04(3H, s) 、0.20
(9H, s) 、0.80〜1.00(15H, m)、1.05〜2.08(19H, m)、
3.60〜3.74(2H, m) 、4.35(1H, d, J=12.4Hz) 、4.62(1
H, d, J=12.4Hz) 、7.20〜7.40(5H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:75.57(3F, q, J=9.7Hz) 、76.03(3
F, q, J=9.7Hz) 。
【0049】
【化42】
【0050】次に、活性炭にパラジウムを10重量%担
持した10%Pd−C(5mg)を触媒として、上記T
MS体(70mg)を酢酸エチル(2ml)中、水素雰
囲気下、室温、常圧で一晩攪拌した。触媒を濾去した
後、濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー
(SiO2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1
5:1)で精製し、アルコール体〔Ic−1〕を59m
g(収率96%)得た。この生成物の分析データは次の
通りであった。
【0051】〔Ic−1〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:3412、2954、1212、848 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.03(3H, s) 、0.04(3H, s) 、0.20
(9H, s) 、0.80〜0.95(15H, m)、1.05〜2.06(20H, m)、
3.60〜3.68(1H, m) 、4.05〜4.12(1H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:75.57(3F, q, J=9.5Hz) 、76.02(3
F, q, J=9.5Hz) 。
【0052】
【化43】
【0053】次に、上記のアルコール体〔Ic−1〕
(58mg)の無水塩化メチレン(5ml)溶液に、ピ
リジニウムジクロマート(PDC)(180mg)を加
え、室温で一晩攪拌した。この反応混合物にジエチルエ
ーテルを加え、不溶物を濾去した後、濾液を濃縮し、残
渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2 、溶離液;n
−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、上述の
一般式〔I〕においてR1 がt−ブチルジメチルシリル
オキシ、R2 が水素、R3 がトリメチルシリルである目
的のケトン体〔I−1〕を56mg(収率97%)得
た。この生成物の分析データは次の通りであった。
【0054】〔I−1〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:2958、1716、1212、848 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.04(3H, s) 、0.05(3H, s) 、0.20
(9H, s) 、0.64(3H, s) 、0.85〜0.94(12H, m)、1.20〜
2.50(19H, m)、3.60〜3.68(1H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:75.55(3F, q, J=9.6Hz) 、75.96(3
F, q, J=9.6Hz) 。
【0055】実施例3
【化44】
【0056】特開平5−201963号公報に記載の手
法により合成した、上述の一般式〔3〕においてR6
t−ブチルジメチルシリルオキシ、R7 が水素、R8
ベンジルである化合物〔Ia−1〕(208mg)のピ
リジン(2ml)溶液に0℃で無水酢酸(Ac2 O)
(0.094ml)を滴下し、さらに触媒量の4−ジメ
チルアミノピリジン(DMAP)を加え、その後に室温
で一晩攪拌した。
【0057】この反応混合物に2N塩酸を加え、ジエチ
ルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=100:1)で精製し、アセテート〔Ib−2〕を
219mg(収率99%)得た。この生成物の分析デー
タは次の通りであった。
【0058】〔Ib−2〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:2952、1790、1223、836 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.01(3H, s) 、0.04(3H, s) 、0.82
〜0.90(12H, m)、0.95(3H, s) 、1.05〜2.08(17H, m)、
2.17(3H, s) 、2.33〜2.46(2H, m) 、3.58〜3.64(1H,
m) 、3.68〜3.72(1H, m) 、4.35(1H, d, J=12.3Hz) 、
4.62(1H, d, J=12.3Hz) 、7.26〜7.37(5H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:73.04(3F, s)。
【0059】
【化45】
【0060】次に、アセテート〔Ib−2〕(139m
g)を10%Pd−C(10mg)を触媒として、酢酸
エチル−メタノール(1:1、10ml)中、水素雰囲
気下、室温、常圧で二日攪拌した。触媒を濾去した後、
濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)
で精製し、アルコール体〔Ic−2〕を110mg(収
率91%)得た。この生成物の分析データは次の通りで
あった。
【0061】〔Ic−2〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:3424、2952、1790、1242、834 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.01(3H, s) 、0.04(3H, s) 、0.80
〜0.90(12H, m)、0.93(3H, s) 、1.03〜2.08(18H, m)、
2.17(3H, s) 、2.35〜2.46(2H, m) 、3.57〜3.64(1H,
m) 、4.04〜4.12(1H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:73.17(3F, s)。
【0062】
【化46】
【0063】次に、上記のアルコール体〔Ic−2〕
(61mg)の無水塩化メチレン(5ml)溶液に、ピ
リジニウムクロロクロマート(PCC)(114mg)
を加え、室温で2時間攪拌した。この反応混合液にジエ
チルエーテルを加え、不溶物をセライトを用いて濾去し
た後、濾液を濃縮し、残渣をフロリジルカラム(シリカ
ゲルカラムの一種、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル
=7:1)で精製し、上述の一般式〔I〕においてR1
がt−ブチルジメチルシリルオキシ、R2 が水素、R3
がアセチルである目的のケトン体〔I−2〕を60mg
(収率98%)得た。この生成物の分析データは次の通
りであった。
【0064】〔I−2〕: 無色油状物質 IR(neat)cm-1:2958、1789、1716、1224、836 。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.03(3H, s) 、0.05(3H, s) 、0.64
(3H, s) 、0.82〜0.92(12H, m)、1.13〜2.50(19H, m)、
2.17(3H, s) 、3.58〜3.65(1H, m) 。19 F-NMR(CDCl3)δ:73.09(3F, s)。
【0065】実施例4
【化47】
【0066】特開平5−201963号公報に記載の手
法により合成した、上述の一般式〔4〕においてR6
t−ブチルジメチルシリルオキシ、R7 が水素である化
合物〔Ie−1〕(307mg)の無水塩化メチレン
(10ml)溶液に、0℃でトリメチルシリルイミダゾ
ール(0.634ml)を滴下し、その後に室温で一晩
攪拌した。
【0067】この反応混合物にpH7のバッファー(リ
ン酸バッファー)を加え、ジエチルエーテルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラ
フィー(SiO2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル
=20:1)で精製し、上述の一般式〔I〕においてR
1 がt−ブチルジメチルシリルオキシ、R2 が水素、R
3 がトリメチルシリルである、実施例2で得られたもの
と同じケトン体〔I−1〕を340mg(収率98%)
得た。
【0068】比較例1
【化48】
【0069】上述の一般式〔III 〕においてR5 がt−
ブチルジメチルシリル、Xがt−ブチルジメチルシリル
オキシであるホスフィンオキサイド〔III-1〕(90m
g)の無水テトラヒドロフラン(4ml)溶液に、n−
ブチルリチウム(1.554Mヘキサン溶液、0.09
7ml)を−78℃で滴下し、反応液を同温度で10分
間攪拌した。
【0070】この反応混合物に無水テトラヒドロフラン
(1ml)中、上述の一般式〔4〕においてR6 がt−
ブチルジメチルシリルオキシ、R7 が水素である化合物
〔Ie−1〕(50mg)の溶液を一度に加えた。ここ
で、ホスフィンオキサイド〔III-1〕が0.154mm
olに対し、化合物〔Ie−1〕を0.0940mmo
l用いた。この混合物を室温まで放置し、さらに1時間
攪拌した。
【0071】この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
2 、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=40:1)
で精製し、化合物〔2〕を3mg(収率4%)得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 401/00 C07C 401/00 C07F 7/08 C07F 7/08 A

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物又はその誘導
    体。
  2. 【請求項2】 前記R1 、R2 及びR3 における保護基
    が、シリルエーテル系、アセタール系、アシル系及びア
    ルキル系の基から選ばれたものである、請求項1に記載
    した含フッ素脂環式化合物又はその誘導体。
  3. 【請求項3】 前記シリルエーテル系の基においてシリ
    ル基に結合する3つの置換基は互いに同一であるか或い
    は異なっていて、炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖状の
    アルキル基、或いは炭素数6〜10の非置換の若しくは
    置換基を有するアリール基であり、 前記アセタール系の基は炭素数2〜8のアセタール基で
    あり、 前記アシル系の基は炭素数2〜8の非置換の若しくは置
    換基を有するアルカノイル基、或いは非置換の若しくは
    置換基を有する芳香族アシル基であり、 前記アルキル系の基は炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖
    状で非置換の若しくは置換基を有するアルキル基であ
    る、請求項2に記載した含フッ素脂環式化合物又はその
    誘導体。
  4. 【請求項4】 【化2】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R4 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物と、保護基R3
    を有する化合物とを反応させて、 【化3】 (但し、この一般式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は前
    記したものと同じである。)で表される含フッ素脂環式
    化合物を得、この含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
    保護又は脱離して、 【化4】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR3 は前記した
    ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
    を得、この含フッ素脂環式化合物を酸化して、 【化5】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR3 は前記した
    ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
    を得る、含フッ素脂環式化合物又はその誘導体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 【化6】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R4 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
    保護又は脱離して、 【化7】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
    同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
    この含フッ素脂環式化合物を酸化して、 【化8】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
    同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
    この含フッ素脂環式化合物と、保護基R3 を有する化合
    物とを反応させて、 【化9】 で表される含フッ素脂環式化合物を得る、含フッ素脂環
    式化合物又はその誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記一般式〔I〕の含フッ素脂環式化合
    物を更に誘導体化する、請求項4又は5に記載した含フ
    ッ素脂環式化合物又はその誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記R1 、R2 、R3 及びR4 における
    保護基が、シリルエーテル系、アセタール系、アシル系
    及びアルキル系の基から選ばれたものである、請求項4
    〜6のいずれか1項に記載した含フッ素脂環式化合物又
    はその誘導体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記シリルエーテル系の基においてシリ
    ル基に結合する3つの置換基は互いに同一であるか或い
    は異なっていて、炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖状の
    アルキル基、或いは炭素数6〜10の非置換の若しくは
    置換基を有するアリール基であり、 前記アセタール系の基は炭素数2〜8のアセタール基で
    あり、 前記アシル系の基は炭素数2〜8の非置換の若しくは置
    換基を有するアルカノイル基、或いは非置換の若しくは
    置換基を有する芳香族アシル基であり、 前記アルキル系の基は炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖
    状で非置換の若しくは置換基を有するアルキル基であ
    る、請求項7に記載した含フッ素脂環式化合物又はその
    誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】 【化10】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
    り、R5 は水素原子、又は水酸基の保護基であり、Xは
    水素原子、水酸基又は保護基で保護された水酸基であ
    る。)で表される含フッ素ビタミンD3 類縁体又はその
    誘導体。
  10. 【請求項10】 前記R1 、R2 、R3 、R5 及びXに
    おける保護基が、シリルエーテル系、アセタール系、ア
    シル系及びアルキル系の基から選ばれたものである、請
    求項9に記載した含フッ素ビタミンD3 類縁体又はその
    誘導体。
  11. 【請求項11】 前記シリルエーテル系の基においてシ
    リル基に結合する3つの置換基は互いに同一であるか或
    いは異なっていて、炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖状
    のアルキル基、或いは炭素数6〜10の非置換の若しく
    は置換基を有するアリール基であり、 前記アセタール系の基は炭素数2〜8のアセタール基で
    あり、 前記アシル系の基は炭素数2〜8の非置換の若しくは置
    換基を有するアルカノイル基、或いは非置換の若しくは
    置換基を有する芳香族アシル基であり、 前記アルキル系の基は炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖
    状で非置換の若しくは置換基を有するアルキル基であ
    る、請求項10に記載した含フッ素ビタミンD3 類縁体
    又はその誘導体。
  12. 【請求項12】 【化11】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R3 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物と、 【化12】 (但し、この一般式中、R5 は水素原子、又は水酸基の
    保護基であり、R6 は芳香族基又はアルキル基であり、
    Xは水素原子、水酸基又は保護基で保護された水酸基で
    ある。)で表されるホスフィンオキサイドとを反応させ
    て、 【化13】 (但し、この一般式中、R1 、R2 、R3 、R5 及びX
    は前記したものと同じである。)で表される含フッ素ビ
    タミンD3 類縁体を得る、含フッ素ビタミンD3 類縁体
    又はその誘導体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記一般式〔I〕の含フッ素脂環式化
    合物と、前記一般式〔III 〕のホスフィンオキサイドと
    を塩基の存在下でカップリング反応させる、請求項12
    に記載した含フッ素ビタミンD3 類縁体又はその誘導体
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記一般式〔II〕の含フッ素ビタミン
    3 類縁体において少なくとも25位の保護基を除去し
    てOH化する、請求項12又は13に記載した含フッ素
    ビタミンD3 類縁体又はその誘導体の製造方法。
  15. 【請求項15】 【化14】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R4 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物と、保護基R3
    を有する化合物とを反応させて、 【化15】 (但し、この一般式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は前
    記したものと同じである。)で表される含フッ素脂環式
    化合物を得、この含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
    保護又は脱離して、 【化16】 (但し、この一般式中、R1 、R2 及びR3 は前記した
    ものと同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物
    を得、この含フッ素脂環式化合物を酸化して、前記一般
    式〔I〕の含フッ素脂環式化合物を得る、請求項12〜
    14のいずれか1項に記載した含フッ素ビタミンD3
    縁体又はその誘導体の製造方法。
  16. 【請求項16】 【化17】 (但し、この一般式中、R1 は水素原子でありかつR2
    は水酸基又は保護基で保護された水酸基であるか、或い
    は、R1 は水酸基又は保護基で保護された水酸基であり
    かつR2 は水素原子であり、R4 は水酸基の保護基であ
    る。)で表される含フッ素脂環式化合物の前記R4 を脱
    保護又は脱離して、 【化18】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
    同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
    この含フッ素脂環式化合物を酸化して、 【化19】 (但し、この一般式中、R1 及びR2 は前記したものと
    同じである。)で表される含フッ素脂環式化合物を得、
    この含フッ素脂環式化合物と、保護基R3 を有する化合
    物とを反応させて、前記一般式〔I〕の含フッ素脂環式
    化合物を得る、請求項12〜14のいずれか1項に記載
    した含フッ素ビタミンD3 類縁体又はその誘導体の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 前記R1 、R2 、R3 、R4 、R5
    びXにおける保護基が、シリルエーテル系、アセタール
    系、アシル系及びアルキル系の基から選ばれたものであ
    る、請求項12〜16のいずれか1項に記載した含フッ
    素ビタミンD3 類縁体又はその誘導体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記シリルエーテル系の基においてシ
    リル基に結合する3つの置換基は互いに同一であるか或
    いは異なっていて、炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖状
    のアルキル基、或いは炭素数6〜10の非置換の若しく
    は置換基を有するアリール基であり、 前記アセタール系の基は炭素数2〜8のアセタール基で
    あり、 前記アシル系の基は炭素数2〜8の非置換の若しくは置
    換基を有するアルカノイル基、或いは非置換の若しくは
    置換基を有する芳香族アシル基であり、 前記アルキル系の基は炭素数1〜8の直鎖状又は分枝鎖
    状で非置換の若しくは置換基を有するアルキル基であ
    る、請求項17に記載した含フッ素ビタミンD3 類縁体
    又はその誘導体の製造方法。
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