JPH1160494A - アトピー性皮膚炎再発防止剤 - Google Patents

アトピー性皮膚炎再発防止剤

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JPH1160494A
JPH1160494A JP9224978A JP22497897A JPH1160494A JP H1160494 A JPH1160494 A JP H1160494A JP 9224978 A JP9224978 A JP 9224978A JP 22497897 A JP22497897 A JP 22497897A JP H1160494 A JPH1160494 A JP H1160494A
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JP
Japan
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atopic dermatitis
zinc oxide
preparation
skin
preventing recurrence
Prior art date
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Pending
Application number
JP9224978A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nagashima
新一 長嶋
Tomoaki Yoshino
智明 吉野
Shunpei Mitsuyama
俊平 満山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、刺激に対して過敏な患者に
対しても適用できる、刺激が少ないアトピー性皮膚炎の
再発防止剤を提供することにある。 【解決手段】 コンドロイチン多硫酸エステルおよび酸
化亜鉛からなる皮膚外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚外用剤に関し、
さらに詳しくは、治療により症状が軽減したアトピー性
皮膚炎の症状が再度悪化することを予防する皮膚外用剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】アトピー性皮膚炎は、近年急激に患者数
が増加しており、その治療には主にステロイド剤が使用
されている。ステロイド剤は皮膚炎症状の軽減には極め
て有効であるが、安全性の点から多用することは好まし
くない。そのため、かゆみなどの症状が治まるとステロ
イド剤の使用を中止するのが一般的である。しかし、ス
テロイド剤は疾病を根本から治療する薬剤ではないの
で、使用を中止すると症状が再発することが多い。これ
は、アトピー性皮膚炎患者の皮膚は、皮膚のバリアー機
能が低いため汗やこすれなどの刺激を受けやすいことに
起因する。そのため、治まった症状の再発を防止する薬
剤が望まれている。
【0003】従来、皮膚炎などの疾患の再発防止剤とし
ては特開平6−9363号公報に記載された高濃度の酸
化亜鉛を使用する技術などが知られているが、同技術は
酸化亜鉛を高濃度に配合するため、塗布部位が白く目立
つなど、使用感が良くない。また、酸化亜鉛には、過敏
症状や刺激感などが現れることがあるため、特に刺激に
対して過敏なアトピー性皮膚炎の患者に高濃度の酸化亜
鉛を使用することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、刺激
に対して過敏な患者に対しても適用できる、刺激が少な
いアトピー性皮膚炎の再発防止剤を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、コンドロイチン多硫酸エステルと酸化亜鉛を
組み合わせて配合すると、刺激に対して過敏な患者に適
用しても刺激がなく、かつ、優れたアトピー性皮膚炎の
再発防止効果があることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、コンドロイチン多硫酸
エステルおよび酸化亜鉛からなる皮膚外用剤である。
【0007】コンドロイチン多硫酸エステルおよび酸化
亜鉛は、いずれも皮膚炎の治療剤などとして知られてい
るものであるが、それらを組み合わせ配合することによ
り、刺激が少ないアトピー性皮膚炎再発防止剤となるこ
とは知られていない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるコンドロイチン多
硫酸エステルの配合量は製剤全体の0.01〜5重量%
が好ましい。0.01重量%未満であるとアトピー性皮
膚炎の再発防止効果が弱くなり、5重量%を越えて配合
すると、製剤設計が困難になるからである。
【0009】本発明の酸化亜鉛は一般的に医薬品、化粧
品などに用いられるものであるが、特に平均粒子径20
nm〜250nmのものが好ましい。20nm未満のも
のは製造が困難であり、250nmを越えると使用時に
ざらざらした感触が生じるほか、皮膚の刺激が生じるこ
とがあるからである。
【0010】本発明における酸化亜鉛の配合量は、製剤
全体の0.01〜25重量%の範囲が好ましく、0.0
5〜10重量%の範囲が特に好ましい。0.01重量%
未満であるとアトピー性皮膚炎の再発防止効果が十分で
なくなり、25重量%を越えて配合すると使用感が悪く
なるからである。
【0011】本発明におけるコンドロイチン多硫酸エス
テルと酸化亜鉛の配合比は、コンドロイチン多硫酸エス
テル1重量部に対して酸化亜鉛を0.005〜2500
重量部配合する量が好ましく、さらに好ましくは1〜4
00重量部である。
【0012】本発明の皮膚外用剤は、液剤、懸濁剤、乳
剤、軟膏剤、硬膏剤、ローション剤、パスタ剤、リニメ
ント剤、貼付剤などの外用製剤にすることができる。ま
た、通常使用される基剤成分などを使用した一般的な製
造方法により製造することができる。さらに、そのよう
に製造された製剤は1日1回〜数回適量を患部に塗布ま
たは貼付して使用する。
【0013】
【実施例】
実施例1 以下の処方の油相成分を加温溶解し、これに加温した水
相成分を添加して、常法によりクリーム剤200gを得
た。
【0014】
【表1】 成分 配合量(重量%) コンドロイチン多硫酸エステル 0.1 微粒子酸化亜鉛 3.0 グリチルレチン酸ジカリウム 0.5 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 モノステアリン酸グリセリン 5.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 スクワラン 6.0 トリイソオクタン酸グリセリン 3.0 セタノール 2.0 ステアリン酸 1.5 ブチルパラベン 0.1 メチルパラベン 0.1 精製水 66.7 実施例2 以下の処方の油相成分を加温溶解し、これに加温した水
相成分を添加して、常法によりクリーム剤200gを得
た。
【0015】
【表2】 成分 配合量(重量%) コンドロイチン多硫酸エステル 0.3 酸化亜鉛 5.0 ビタミンEアセテート 0.2 流動パラフィン 25.0 パンテノール 0.5 ステアリルアルコール 7.5 メチルポリシロキサン 0.3 モノステアリン酸ソルビタン 3.0 ポリソルベート60 7.0 グリセリン 10.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ブチルパラベン 0.1 メチルパラベン 0.1 精製水 36.0 実施例3 以下の処方の油相成分を加温溶解し、これに加温した水
相成分を添加して、常法により乳液剤200gを得た。
【0016】
【表3】 成分 配合量(重量%) コンドロイチン多硫酸エステル 0.3 微粒子酸化亜鉛 1.0 ホホバ油 3.0 ポリオキシエチレンソルビット 0.5 テトラステアリン酸エステル モノステアリン酸ソルビタン 1.0 モノステアリン酸グリセリン 1.0 ステアリン酸 0.5 ステアリルアルコール 1.0 トリイソオクタン酸グリセリン 3.0 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 カルボキシビニルポリマー 0.2 L−アルギニン 0.3 ブチルパラベン 0.1 メチルパラベン 0.1 精製水 81.0 実施例4 以下の処方を混合溶解し、ローション剤200gを得
た。
【0017】
【表4】 成分 配合量(重量%) コンドロイチン多硫酸エステル 0.3 微粒子酸化亜鉛 0.5 グリセリン 3.0 1,3−ブチレングリコール 2.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.5 エチルアルコール 2.0 メチルパラベン 0.1 精製水 91.6 試験例1 表5に記載した処方について、常法により乳化組成物を
調製した。
【0018】
【表5】
【0019】ステロイド配合の抗炎症剤により治療を行
っていたアトピー性皮膚炎患者で、皮疹や痒みの症状が
改善し、ステロイドの投与量を減量した時期に、表5に
記載した製剤のみを塗布し、再度肌荒れ、皮疹、痒みな
どのアトピー性皮膚炎特有の症状が発生するまでの期間
およびその症状の程度を判定し、再発防止効果を評価し
た。
【0020】アトピー性皮膚炎の肌荒れ、皮疹、痒みな
どの症状は、全く再発しない場合もあるが、よくなった
り悪くなったりを繰り返すことが知られている。また、
左右対称に症状が現れることも知られている。このこと
から、患者の手、足を評価の対象とし、右あるいは左片
側にコンドロイチン多硫酸エステルあるいは酸化亜鉛の
単独配合製剤を、他方をコンドロイチン多硫酸エステル
と酸化亜鉛を配合した製剤を1日2回、朝と夜に適量塗
布した。
【0021】評価は、2週間に1回行い、肌荒れ、湿
疹、痒みについて症状の程度や被験者への問診により、
重度、中度、軽度の3段階で再発を評価した。再発まで
の期間としては左右どちらかの一方でも再発するまでの
期間とした。また、肌荒れ、湿疹、痒みの評価から、処
方1が処方2あるいは処方3と比較して、再発の防止効
果として有用性が高い場合:2、やや有用性が高い場
合:1、同程度の場合:0、やや有用性が低い場合:−
1、有用性が低い場合:−2と判定した。
【0022】結果を表6および表7に示した。
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】表から明らかなように、本発明である処方
1は、処方2、3と比較して湿疹や痒みの症状を発生す
ることなく、再発防止効果が高く、アトピー性皮膚炎患
者で、皮疹や痒みの症状が改善するスキンケア外用剤と
して有用であることがわかった。
【0026】
【発明の効果】本発明により、アトピー性皮膚炎の過敏
な皮膚に対しても刺激が少ない、アトピー性皮膚炎の症
状の再発を防止する薬剤の提供が可能になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンドロイチン多硫酸エステルおよび酸化
    亜鉛からなる皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】アトピー性皮膚炎再発防止剤として用いら
    れる請求項1記載の皮膚外用剤。
JP9224978A 1997-08-21 1997-08-21 アトピー性皮膚炎再発防止剤 Pending JPH1160494A (ja)

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JP9224978A JPH1160494A (ja) 1997-08-21 1997-08-21 アトピー性皮膚炎再発防止剤

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JPH1160494A true JPH1160494A (ja) 1999-03-02

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001151680A (ja) * 1999-11-24 2001-06-05 Seikagaku Kogyo Co Ltd 鎮痒剤
JP2006016336A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Shiibaion:Kk Il−12産生誘導活性を有するマクロファージ活性化剤
US20090123549A1 (en) * 2005-08-19 2009-05-14 York Pharma Plc Pharmaceutical Compositions
JP2022116867A (ja) * 2021-01-29 2022-08-10 株式会社東洋新薬 皮膚外用剤

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US20090123549A1 (en) * 2005-08-19 2009-05-14 York Pharma Plc Pharmaceutical Compositions
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