JPH1158058A - 光路長可変レーザー加工装置およびレーザー切断方法 - Google Patents
光路長可変レーザー加工装置およびレーザー切断方法Info
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- JPH1158058A JPH1158058A JP9228506A JP22850697A JPH1158058A JP H1158058 A JPH1158058 A JP H1158058A JP 9228506 A JP9228506 A JP 9228506A JP 22850697 A JP22850697 A JP 22850697A JP H1158058 A JPH1158058 A JP H1158058A
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- laser processing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 近場から遠場までの広い範囲の加工領域にお
いて、高速で安定した良好な高速切断が可能であり、厚
板においても安定切断が可能な光路長可変レーザー加工
装置およびレーザー切断方法の提供。 【解決手段】 1.コリメーションレンズ9を備えた光
路長可変レーザー加工装置1において、レーザー加工ヘ
ッド7の集光レンズ11に入射するレーザービームを発
散拡大させる発散レンズ13をレーザー加工ヘッド内の
光軸上に設けたことを特徴とする光路長可変レーザー加
工装置。2.前記発散レンズを光軸上に進退可能に設
け、該発散レンズを前記光軸上から退去させた状態で厚
板を切断することを特徴とする光路長可変レーザー加工
装置。
いて、高速で安定した良好な高速切断が可能であり、厚
板においても安定切断が可能な光路長可変レーザー加工
装置およびレーザー切断方法の提供。 【解決手段】 1.コリメーションレンズ9を備えた光
路長可変レーザー加工装置1において、レーザー加工ヘ
ッド7の集光レンズ11に入射するレーザービームを発
散拡大させる発散レンズ13をレーザー加工ヘッド内の
光軸上に設けたことを特徴とする光路長可変レーザー加
工装置。2.前記発散レンズを光軸上に進退可能に設
け、該発散レンズを前記光軸上から退去させた状態で厚
板を切断することを特徴とする光路長可変レーザー加工
装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光路長可変レーザー
加工装置およびレーザー切断方法に関する。
加工装置およびレーザー切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光路長可変タイプのレーザー加工装置に
おいては、レーザー発振器からレーザー加工ヘッドまで
の光路長が長いので、レーザービームのコリメーション
が必要かつ重要である。図4はコリメーションレンズを
備えた従来の光路長可変レーザー加工装置の代表的な例
を示したものであり、レーザー発振器103の出力ミラ
ー105から3.7m離れた近場(Near Field,N/F)の
A位置に位置するレーザー加工ヘッド107aと、8.
2m離れた遠場(Far Field,F/F )のB位置に位置する
レーザー加工ヘッド107bの両方を同時に示してあ
り、また出力ミラー105からレーザー加工ヘッド10
7aまたは107bまでの光路はX軸方向とY軸方向の
光路とを直線に展開して示してある。
おいては、レーザー発振器からレーザー加工ヘッドまで
の光路長が長いので、レーザービームのコリメーション
が必要かつ重要である。図4はコリメーションレンズを
備えた従来の光路長可変レーザー加工装置の代表的な例
を示したものであり、レーザー発振器103の出力ミラ
ー105から3.7m離れた近場(Near Field,N/F)の
A位置に位置するレーザー加工ヘッド107aと、8.
2m離れた遠場(Far Field,F/F )のB位置に位置する
レーザー加工ヘッド107bの両方を同時に示してあ
り、また出力ミラー105からレーザー加工ヘッド10
7aまたは107bまでの光路はX軸方向とY軸方向の
光路とを直線に展開して示してある。
【0003】図4に示した光路長可変レーザー加工装置
101は、1軸光移動1軸テーブル移動形式のレーザー
加工装置であって、レーザー加工ヘッド107はワーク
テーブル(図示省略)上をX軸方向とY軸方向の2軸に
移動位置決めできるように設けられており、凸レンズか
らなるコリメーションレンズ109がレーザー発振器1
03の出力ミラー105から一定距離に配置してある。
なお、前記レーザー加工装置101は2軸光移動形式の
場合もある。
101は、1軸光移動1軸テーブル移動形式のレーザー
加工装置であって、レーザー加工ヘッド107はワーク
テーブル(図示省略)上をX軸方向とY軸方向の2軸に
移動位置決めできるように設けられており、凸レンズか
らなるコリメーションレンズ109がレーザー発振器1
03の出力ミラー105から一定距離に配置してある。
なお、前記レーザー加工装置101は2軸光移動形式の
場合もある。
【0004】前記コリメーションレンズ109の作用に
よってほぼ平行光線になったレーザービームLBは、レ
ーザー加工ヘッド107に設けたベンドミラー111を
介して集光レンズ113に入射される。なお、前記A位
置に位置するレーザー加工ヘッド107aの集光レンズ
113への入射ビーム径をDn 、焦点距離をfn 、集光
スポット径をφn 、収斂角をθn (半角)とし、B位置
に位置するレーザー加工ヘッド107bの集光レンズ1
13への入射ビーム径をDf 、焦点距離をff、集光ス
ポット径をφf 、収斂角をθf (半角)とする。
よってほぼ平行光線になったレーザービームLBは、レ
ーザー加工ヘッド107に設けたベンドミラー111を
介して集光レンズ113に入射される。なお、前記A位
置に位置するレーザー加工ヘッド107aの集光レンズ
113への入射ビーム径をDn 、焦点距離をfn 、集光
スポット径をφn 、収斂角をθn (半角)とし、B位置
に位置するレーザー加工ヘッド107bの集光レンズ1
13への入射ビーム径をDf 、焦点距離をff、集光ス
ポット径をφf 、収斂角をθf (半角)とする。
【0005】上記構成の光路長可変レーザー加工装置1
01のコリメーションレンズにおいて、焦点距離6mの
凸単レンズのコリメーションレンズ109を出力ミラー
105から1.97mの位置に配置し、集光レンズ11
3に焦点距離127.0mm(5インチ)の凸レンズを
使用したときのコリメーション特性の計算結果を図5
に、また、実際に切断試験をした結果を図6に示してあ
る。なお、近場から遠場の加工領域は出力ミラー105
からそれぞれ、3.7m〜8.2mの範囲にある。
01のコリメーションレンズにおいて、焦点距離6mの
凸単レンズのコリメーションレンズ109を出力ミラー
105から1.97mの位置に配置し、集光レンズ11
3に焦点距離127.0mm(5インチ)の凸レンズを
使用したときのコリメーション特性の計算結果を図5
に、また、実際に切断試験をした結果を図6に示してあ
る。なお、近場から遠場の加工領域は出力ミラー105
からそれぞれ、3.7m〜8.2mの範囲にある。
【0006】図5は、横軸に集光レンズの集光位置(m
m)を、縦軸に集光レンズの集光スポット径(μm)を
とり、近場、中間位置および遠場における集光位置と集
光スポット径との関係を示したものである。図5のグラ
フからよく判る様に、遠場における最小集光スポット径
φf が得られる集光位置すなわち焦点距離ff と、近場
における最小集光スポット径φn が得られる集光位置す
なわち焦点距離fn との差ΔFは、ΔF=ff −fn =
1.00mmとなり、遠場と近場における集光スポット
径の差ΔSは、ΔS=φf −φn =19.16μmと計
算される。
m)を、縦軸に集光レンズの集光スポット径(μm)を
とり、近場、中間位置および遠場における集光位置と集
光スポット径との関係を示したものである。図5のグラ
フからよく判る様に、遠場における最小集光スポット径
φf が得られる集光位置すなわち焦点距離ff と、近場
における最小集光スポット径φn が得られる集光位置す
なわち焦点距離fn との差ΔFは、ΔF=ff −fn =
1.00mmとなり、遠場と近場における集光スポット
径の差ΔSは、ΔS=φf −φn =19.16μmと計
算される。
【0007】図6はワーク表面からの集光レンズの位置
に対する切断速度の変化を示したものである。なお、グ
ラフは横軸にワーク表面からの集光レンズの位置を位置
調節用ダイヤルゲージの読み(mm)で示し、縦軸に切
断速度(m/min)をとってある。
に対する切断速度の変化を示したものである。なお、グ
ラフは横軸にワーク表面からの集光レンズの位置を位置
調節用ダイヤルゲージの読み(mm)で示し、縦軸に切
断速度(m/min)をとってある。
【0008】前記図6から、近場と遠場における切断時
の焦点距離の差ΔFが1.75mm(ΔF=11.00
−9.25)も相違していることが判る。また、切断速
度は近場では9.25mm(焦点距離fn に相当)の位
置が最も速く、遠場では11.0mm(焦点距離fn に
相当)の位置が最も速いことが判る。さらに、近場、中
間位置および遠場における各加工位置における加工速度
がそれぞれ相違していることが判る。
の焦点距離の差ΔFが1.75mm(ΔF=11.00
−9.25)も相違していることが判る。また、切断速
度は近場では9.25mm(焦点距離fn に相当)の位
置が最も速く、遠場では11.0mm(焦点距離fn に
相当)の位置が最も速いことが判る。さらに、近場、中
間位置および遠場における各加工位置における加工速度
がそれぞれ相違していることが判る。
【0009】上述の如き、従来の光路長可変レーザー加
工装置において薄板の板金材料を高速切断した場合、近
場における加工品質と遠場における加工品質とに差が生
じるという問題がある。例えば、近場における加工品質
はドロスが付着する不良切断となるが、遠場ではドロス
無しの安定切断ができるなどの現象が生じる。
工装置において薄板の板金材料を高速切断した場合、近
場における加工品質と遠場における加工品質とに差が生
じるという問題がある。例えば、近場における加工品質
はドロスが付着する不良切断となるが、遠場ではドロス
無しの安定切断ができるなどの現象が生じる。
【0010】なお、図7は、焦点距離63.5mm
(2.5インチ)の短焦点レンズを使用して、板厚1m
mの軟鋼板を試験切断したときの、ドロス無が付着しな
い切断速度と集光スポット径との関係である。
(2.5インチ)の短焦点レンズを使用して、板厚1m
mの軟鋼板を試験切断したときの、ドロス無が付着しな
い切断速度と集光スポット径との関係である。
【0011】前記図7から、集光スポット径が小さいほ
どエネルギー密度(W/cm2 )が大きくなるが、切断
速度が最大になるのは、集光スポット径が最小のところ
では無いことが判る。すなわち、集光スポット径が17
0μm前後で最大切断速度10m/minが得られてお
り、高速切断を実現するには、ただ集光スポット径を小
さくするだけではなく集光スポット径を適切な大きさに
する必要があることを示唆している。
どエネルギー密度(W/cm2 )が大きくなるが、切断
速度が最大になるのは、集光スポット径が最小のところ
では無いことが判る。すなわち、集光スポット径が17
0μm前後で最大切断速度10m/minが得られてお
り、高速切断を実現するには、ただ集光スポット径を小
さくするだけではなく集光スポット径を適切な大きさに
する必要があることを示唆している。
【0012】例えば、短焦点の集光レンズを使用してス
ポット径を小さくしてエネルギー密度(W/cm2 )を
大きくすれば、薄板板金においてはかなりの高速切断は
可能となるが、例えば、上述の焦点距離63.5mm
(2.5インチ)の短焦点レンズの場合、焦点深度が浅
くなって板厚6mm以上の板金は良好に切断することが
できないという欠点がある。
ポット径を小さくしてエネルギー密度(W/cm2 )を
大きくすれば、薄板板金においてはかなりの高速切断は
可能となるが、例えば、上述の焦点距離63.5mm
(2.5インチ)の短焦点レンズの場合、焦点深度が浅
くなって板厚6mm以上の板金は良好に切断することが
できないという欠点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如き問
題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、近場
から遠場までの広い範囲の加工領域において、高速で安
定した良好な高速切断が可能であり、厚板においても安
定切断が可能な光路長可変レーザー加工装置およびレー
ザー切断方法を提供することである。
題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、近場
から遠場までの広い範囲の加工領域において、高速で安
定した良好な高速切断が可能であり、厚板においても安
定切断が可能な光路長可変レーザー加工装置およびレー
ザー切断方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、請求項1に記載の光路長可変レーザー加工装置
は、コリメーションレンズを備えた光路長可変レーザー
加工装置において、レーザー加工ヘッドの集光レンズに
入射するレーザービームを発散拡大させる発散レンズを
レーザー加工ヘッド内の光軸上に設けたことを要旨とす
るものである。
として、請求項1に記載の光路長可変レーザー加工装置
は、コリメーションレンズを備えた光路長可変レーザー
加工装置において、レーザー加工ヘッドの集光レンズに
入射するレーザービームを発散拡大させる発散レンズを
レーザー加工ヘッド内の光軸上に設けたことを要旨とす
るものである。
【0015】したがって、集光レンズによる集光スポッ
ト径をより小さくすることができる。また、発散レンズ
をレーザー加工ヘッド内に一体的に設けたので、レーザ
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。
ト径をより小さくすることができる。また、発散レンズ
をレーザー加工ヘッド内に一体的に設けたので、レーザ
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。
【0016】請求項2に記載の光路長可変レーザー加工
装置は、請求項1に記載の光路長可変レーザー加工装置
において、前記発散レンズを光軸上に進退可能に設けた
ことを要旨とするものである。
装置は、請求項1に記載の光路長可変レーザー加工装置
において、前記発散レンズを光軸上に進退可能に設けた
ことを要旨とするものである。
【0017】したがって、薄板切断に適した光学系と厚
板切断に適した光学系とを適宜に使い分けることができ
る。
板切断に適した光学系とを適宜に使い分けることができ
る。
【0018】請求項3に記載のレーザー切断方法は、コ
リメーションレンズを備えた光路長可変レーザー加工装
置において、レーザー加工ヘッドに設けた集光レンズに
入射するレーザービームを発散拡大させる発散レンズを
レーザー加工ヘッド内の光軸上に設け、光路長が変化し
ても同一焦点位置で高速切断を行うことを要旨とするも
のである。
リメーションレンズを備えた光路長可変レーザー加工装
置において、レーザー加工ヘッドに設けた集光レンズに
入射するレーザービームを発散拡大させる発散レンズを
レーザー加工ヘッド内の光軸上に設け、光路長が変化し
ても同一焦点位置で高速切断を行うことを要旨とするも
のである。
【0019】したがって、集光レンズによる集光スポッ
ト径をより小さくすることができる。また、発散レンズ
をレーザー加工ヘッド内に一体的に設けたので、レーザ
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。
ト径をより小さくすることができる。また、発散レンズ
をレーザー加工ヘッド内に一体的に設けたので、レーザ
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。
【0020】請求項4に記載のレーザー切断方法は、請
求項3に記載のレーザー切断方法において、前記発散レ
ンズを光軸上に進退可能に設け、該発散レンズを前記光
軸上から退去させた状態で厚板を切断することを要旨と
するものである。したがって、薄板切断に適した光学系
と厚板切断に適した光学系とを適宜に使い分けることが
できる。
求項3に記載のレーザー切断方法において、前記発散レ
ンズを光軸上に進退可能に設け、該発散レンズを前記光
軸上から退去させた状態で厚板を切断することを要旨と
するものである。したがって、薄板切断に適した光学系
と厚板切断に適した光学系とを適宜に使い分けることが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1は、本発明に係わる光路長可変
レーザー加工装置1のレーザービーム伝送光学系を示し
たものであり、レーザー発振器3の出力ミラー5から
3.7m離れた近場(Near Field,N/F)のA位置に位置
するレーザー加工ヘッド7aと、8.2mL3 離れた遠
場(FarField,F/F )のB位置に位置するレーザー加工
ヘッド7bの両方を同時に示してある。また出力ミラー
5からレーザー加工ヘッド7aまたは7bまでの光路は
X軸方向とY軸方向の光路とを直線に展開して示してあ
る。
によって説明する。図1は、本発明に係わる光路長可変
レーザー加工装置1のレーザービーム伝送光学系を示し
たものであり、レーザー発振器3の出力ミラー5から
3.7m離れた近場(Near Field,N/F)のA位置に位置
するレーザー加工ヘッド7aと、8.2mL3 離れた遠
場(FarField,F/F )のB位置に位置するレーザー加工
ヘッド7bの両方を同時に示してある。また出力ミラー
5からレーザー加工ヘッド7aまたは7bまでの光路は
X軸方向とY軸方向の光路とを直線に展開して示してあ
る。
【0022】図1を参照するに、前記光路長可変レーザ
ー加工装置1のレーザー加工ヘッド7は、ワークテーブ
ル(図示省略)上をX軸方向とY軸方向の2軸に移動位
置決めできるように設けてあって、前記出力ミラー5か
ら距離1.97mの位置に焦点距離6mの凸単レンズか
らなるコリメーションレンズ9を配置してある。なお、
前記A位置に位置するレーザー加工ヘッド7aの集光レ
ンズへの入射ビーム径をDn 、焦点距離をfn 、集光ス
ポット径をφn 、収斂角をθn (半角)、またB位置に
位置するレーザー加工ヘッド7bの集光レンズへの入射
ビーム径をDf、焦点距離をff 、集光スポット径をφ
f 、収斂角をθf (半角)とする。
ー加工装置1のレーザー加工ヘッド7は、ワークテーブ
ル(図示省略)上をX軸方向とY軸方向の2軸に移動位
置決めできるように設けてあって、前記出力ミラー5か
ら距離1.97mの位置に焦点距離6mの凸単レンズか
らなるコリメーションレンズ9を配置してある。なお、
前記A位置に位置するレーザー加工ヘッド7aの集光レ
ンズへの入射ビーム径をDn 、焦点距離をfn 、集光ス
ポット径をφn 、収斂角をθn (半角)、またB位置に
位置するレーザー加工ヘッド7bの集光レンズへの入射
ビーム径をDf、焦点距離をff 、集光スポット径をφ
f 、収斂角をθf (半角)とする。
【0023】前記レーザー加工ヘッド7には、コリメー
ションレンズ9で直径D0 にコリメーションされたレー
ザービームを直径Dn (=Df )に拡大して焦点距離1
27mm(5インチ)の集光レンズ11に入射するため
に焦点距離が−0.8mの凹レンズからなる発散レンズ
13が設けてある。また、この発散レンズ13と集光レ
ンズ11との間にはレーザービームを直角に折曲げるた
めのベンドミラー15が設けてある。
ションレンズ9で直径D0 にコリメーションされたレー
ザービームを直径Dn (=Df )に拡大して焦点距離1
27mm(5インチ)の集光レンズ11に入射するため
に焦点距離が−0.8mの凹レンズからなる発散レンズ
13が設けてある。また、この発散レンズ13と集光レ
ンズ11との間にはレーザービームを直角に折曲げるた
めのベンドミラー15が設けてある。
【0024】なお、前記発散レンズ13はベンドミラー
15と集光レンズ11との間に設けることも可能であ
る。また集光レンズ11は焦点距離に影響の大きい球面
収差を除去したものを使用し、発散レンズ13は集光レ
ンズ11の集光スポット径が適切になるように設計して
ある。
15と集光レンズ11との間に設けることも可能であ
る。また集光レンズ11は焦点距離に影響の大きい球面
収差を除去したものを使用し、発散レンズ13は集光レ
ンズ11の集光スポット径が適切になるように設計して
ある。
【0025】上記構成において、レーザー発振器3の出
力ミラー5から出たレーザービームは、前記コリメーシ
ョンレンズ9の作用によってほぼ平行光線(直径D0 )
になされた状態で、レーザー加工ヘッド7に一体的設け
た前記発散レンズ13に入射され、この発散レンズ13
によって、計算された適宜なビーム径Dn (=Df )に
拡大されてベンドミラーを介して前記集光レンズ11に
入射されることになる。
力ミラー5から出たレーザービームは、前記コリメーシ
ョンレンズ9の作用によってほぼ平行光線(直径D0 )
になされた状態で、レーザー加工ヘッド7に一体的設け
た前記発散レンズ13に入射され、この発散レンズ13
によって、計算された適宜なビーム径Dn (=Df )に
拡大されてベンドミラーを介して前記集光レンズ11に
入射されることになる。
【0026】したがって、集光レンズ11で集光される
レーザービームの集光スポット径φは入射径がD0 のと
きより小さくすることができる。なお、集光スポット径
φと入射ビームの径Dとの関係は次式で表わされる。
レーザービームの集光スポット径φは入射径がD0 のと
きより小さくすることができる。なお、集光スポット径
φと入射ビームの径Dとの関係は次式で表わされる。
【0027】φ=1.27M2 λ(f/D)、ここに、
M2 :ビーム品質を表す定数、λ:波長、f:焦点距
離、D:入射ビームの径。
M2 :ビーム品質を表す定数、λ:波長、f:焦点距
離、D:入射ビームの径。
【0028】上記構成の光路長可変レーザー加工装置に
おいて、前記集光レンズ11を用いたとき、近場N/F と
遠場F/F における焦点距離の変化ΔF(=ff −
fn )、および集光スポット径の差ΔS(=φf −
φn )をガウシアンビームの伝搬計算に基づいて求めた
結果を図2に示してある。
おいて、前記集光レンズ11を用いたとき、近場N/F と
遠場F/F における焦点距離の変化ΔF(=ff −
fn )、および集光スポット径の差ΔS(=φf −
φn )をガウシアンビームの伝搬計算に基づいて求めた
結果を図2に示してある。
【0029】図2からも明らかに読取れる様に、近場と
遠場における切断時の焦点距離の差ΔFが、ΔF=ff
−fn =0.32mm、遠場と近場における集光スポッ
ト径の差ΔSは、ΔS=φf −φn =9.08μmとな
り、また焦点における集光スポット径φも約300μm
から200μmと従来例に比べて大きく改善されてい
る。
遠場における切断時の焦点距離の差ΔFが、ΔF=ff
−fn =0.32mm、遠場と近場における集光スポッ
ト径の差ΔSは、ΔS=φf −φn =9.08μmとな
り、また焦点における集光スポット径φも約300μm
から200μmと従来例に比べて大きく改善されてい
る。
【0030】なお、図2において中間点または遠場と近
場における実際の焦点距離が127mm(5インチ)か
らかなりずれているのは前記発散レンズ13によりビー
ムが拡大された発散光として入射されたためである。
場における実際の焦点距離が127mm(5インチ)か
らかなりずれているのは前記発散レンズ13によりビー
ムが拡大された発散光として入射されたためである。
【0031】同様に上記構成の光路長可変レーザー加工
装置において切断試験をした結果を図3に示してある。
図3から明らかな様に、ΔFが前記図6の1.75mm
から0.25mmになり、最大切断速度は従来例の6.
5mm/minから9.0m/minへと約38%向上
した。その結果1mm前後の薄板は上述の如く高速で切
断が可能となり厚板6mm程度まで良好に切断すること
が可能となった。
装置において切断試験をした結果を図3に示してある。
図3から明らかな様に、ΔFが前記図6の1.75mm
から0.25mmになり、最大切断速度は従来例の6.
5mm/minから9.0m/minへと約38%向上
した。その結果1mm前後の薄板は上述の如く高速で切
断が可能となり厚板6mm程度まで良好に切断すること
が可能となった。
【0032】なお、前記図2の実施の形態において、発
散レンズ13を光軸に対して進退可能に設け、この発散
レンズ13を光軸上から外れた位置に後退させた状態で
板金を切断すれば集光レンズ11の集光スポット径がや
や大きめになって8mm程度の厚板を切断することが可
能となる。
散レンズ13を光軸に対して進退可能に設け、この発散
レンズ13を光軸上から外れた位置に後退させた状態で
板金を切断すれば集光レンズ11の集光スポット径がや
や大きめになって8mm程度の厚板を切断することが可
能となる。
【0033】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、レーザ
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。また焦点深
度が浅い短焦点集光レンズを使用していないので板厚6
mm程度まで良好切断が可能である。
ー加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット
径を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同
一焦点位置で高速切断を行うことができる。また焦点深
度が浅い短焦点集光レンズを使用していないので板厚6
mm程度まで良好切断が可能である。
【0034】請求項2に記載の発明によれば、発散レン
ズを光軸上から退去させることにより、8mm程度まで
の厚板切断が可能となる。
ズを光軸上から退去させることにより、8mm程度まで
の厚板切断が可能となる。
【0035】請求項3に記載の発明によれば、レーザー
加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット径
を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同一
焦点位置で高速切断を行うことができる。
加工ヘッドの位置に関係なくほぼ同一の集光スポット径
を得ることができる。すなわち光路長が変化しても同一
焦点位置で高速切断を行うことができる。
【0036】請求項4に記載の発明によれば、薄板切断
に適した光学系と厚板切断に適した光学系とを適宜に使
い分けることができる。
に適した光学系と厚板切断に適した光学系とを適宜に使
い分けることができる。
【図1】本発明に係わる光路長可変レーザー加工装置の
レーザービーム伝送光学系を示した図。
レーザービーム伝送光学系を示した図。
【図2】本発明に係わる光路長可変レーザー加工装置の
伝送光学系における集光位置と集光スポット径との関
係。
伝送光学系における集光位置と集光スポット径との関
係。
【図3】本発明に係わる光路長可変レーザー加工装置を
使用したときの集光レンズ位置と切断速度との関係。
使用したときの集光レンズ位置と切断速度との関係。
【図4】コリメーションレンズを備えた従来の光路長可
変レーザー加工装置。
変レーザー加工装置。
【図5】従来の光路長可変レーザー加工装置の伝送光学
系における集光位置と集光スポット径との関係。
系における集光位置と集光スポット径との関係。
【図6】従来の光路長可変レーザー加工装置を使用した
ときの集光レンズ位置と切断速度との関係。
ときの集光レンズ位置と切断速度との関係。
【図7】短焦点レンズを使用して、板厚1mmの軟鋼板
を試験切断したときの、ドロス無が付着しない切断速度
と集光スポット径との関係。
を試験切断したときの、ドロス無が付着しない切断速度
と集光スポット径との関係。
1 光路長可変レーザー加工装置 3 レーザー発振器 5 出力ミラー 7(a,b) レーザー加工ヘッド 9 コリメーションレンズ 11 集光レンズ 13 発散レンズ 15 ベンドミラー
Claims (4)
- 【請求項1】 コリメーションレンズを備えた光路長可
変レーザー加工装置において、レーザー加工ヘッドの集
光レンズに入射するレーザービームを発散拡大させる発
散レンズをレーザー加工ヘッド内の光軸上に設けたこと
を特徴とする光路長可変レーザー加工装置。 - 【請求項2】 前記発散レンズを光軸上に進退可能に設
け、該発散レンズを前記光軸上から退去させた状態で厚
板を切断することを特徴とする請求項1に記載の光路長
可変レーザー加工装置。 - 【請求項3】 コリメーションレンズを備えた光路長可
変レーザー加工装置において、レーザー加工ヘッドに設
けた集光レンズに入射するレーザービームを発散拡大さ
せる発散レンズをレーザー加工ヘッド内の光軸上に設
け、光路長が変化しても同一焦点位置で高速切断を行う
ことを特徴とするレーザー切断方法。 - 【請求項4】 前記発散レンズを光軸上に進退可能に設
け、該発散レンズを前記光軸上から退去させた状態で厚
板を切断することを特徴とする請求項3に記載のレーザ
ー切断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9228506A JPH1158058A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 光路長可変レーザー加工装置およびレーザー切断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9228506A JPH1158058A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 光路長可変レーザー加工装置およびレーザー切断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158058A true JPH1158058A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16877517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9228506A Pending JPH1158058A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 光路長可変レーザー加工装置およびレーザー切断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1158058A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010004084A1 (de) * | 2010-01-06 | 2011-07-07 | Held Systems Ag | Laserbearbeitungsvorrichtung für groß dimensionierte Bauteile |
-
1997
- 1997-08-25 JP JP9228506A patent/JPH1158058A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010004084A1 (de) * | 2010-01-06 | 2011-07-07 | Held Systems Ag | Laserbearbeitungsvorrichtung für groß dimensionierte Bauteile |
DE102010004084B4 (de) | 2010-01-06 | 2023-08-03 | Gunnar Held | Laserbearbeitungsvorrichtung für groß dimensionierte Bauteile |
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