JPH1157812A - モ−タ−ヨ−ク用軟磁性ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

モ−タ−ヨ−ク用軟磁性ステンレス鋼板の製造方法

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JPH1157812A
JPH1157812A JP9240292A JP24029297A JPH1157812A JP H1157812 A JPH1157812 A JP H1157812A JP 9240292 A JP9240292 A JP 9240292A JP 24029297 A JP24029297 A JP 24029297A JP H1157812 A JPH1157812 A JP H1157812A
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    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気焼鈍を施すことなく高い磁束密度を有
し、かつ、加工性が良好なモーターヨーク用の軟磁性ス
テンレス鋼板を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.04%以下、Si:
0.1%〜3.0%、Mn:1.0%以下、P:0.0
4%以下、S:0.01以下、Cr:8.0%〜18.
0%、N:0.04%以下、Ni:1.0%以下、A
l:5.0%以下、Ti:1.0%以下を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、最終板
厚まで冷間圧延後、仕上げ焼鈍を施した軟磁性ステンレ
ス鋼板が急峻度1.5%を越える場合に、伸び率1.0
%以内でレベラー通板を施すことにより、プレス加工後
に磁気焼鈍を施すことなくとも、最適な磁束密度と優れ
た加工性を兼ね備えたステッピングモーター用軟磁性ス
テンレス鋼板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
ターなどのモーターに用いられているステータヨークな
どのヨーク用の材料として提供される軟磁性ステンレス
鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ステッピングモーターには、
ステータヨークなどのヨークを構成する材料として、電
磁軟鉄(SUY)、ケイ素鋼板、Znめっき鋼板(SE
C)などが用いられている。かかる鋼板は、熱間加工、
冷間加工、熱処理などが施されており、この鋼板を打ち
抜き、あるいはプレス加工することにより、モーターの
ヨークなどとして使用される。
【0003】一般に、ステッピングモーターなどに用い
るヨーク材の特性は、省電力化、高出力化のためには直
流磁気特性ばかりでなく、実際のモータ駆動時における
交流磁気特性が良いことが必要である。したがって、ス
テッピングモーターとして十分な出力トルクを得るため
には、ヨークに用いる素材の特性として高い交流での磁
束密度が必要となる。
【0004】そこで、磁束密度が高く、かつ、耐食性に
優れている軟磁性材料としてFe−Cr系合金が開発さ
れ、特開平5−255817、特開平8−47235、
特開平8−120420などが開示されている。
【0005】特開平5−255817は、Fe−Cr系
合金にSiを添加し、Al、Tiを低減し、S、Oの含
有量を制御することにより、磁気特性の向上を図ってい
る。
【0006】特開平8−47235は、Fe−Cr系合
金にC,Si,Mn等の添加物を制御し、かつ、所定の
F値を満たすように調整することにより、磁気特性の向
上を図っている。
【0007】特開平8−120420は、Fe−Cr系
合金にC,Si,Mn等の添加物を制御し、かつ、所定
のF値を満たすように調整した軟磁性ステンレス鋼につ
いて、F値に応じた条件下で磁気焼鈍を施すことによ
り、磁気特性の向上を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記開示された発明、
例えば特開平5−255817では、モーターのヨーク
に使用するFe−Cr合金は、熱間圧延、冷間加工、熱
処理等を施しステンレス鋼板とされた後、打ち抜き、ま
たは、プレス加工が施され所定のヨ−ク形状に加工され
る。しかし、圧延条件や熱処理条件によっては、鋼板の
平坦度が保てなくなりヨーク形状の加工が困難となる場
合がある。また、加工が可能な場合であっても、所望の
ヨ−ク形状や寸法精度が得られず、多くの不良品が発生
したりモーター特性がばらつくなどという問題がおこっ
ていた。
【0009】このような場合には、平坦度の保てない鋼
板にレベラー通板を施すことにより、鋼板の形状を矯正
することになる。しかし、レベラー通板を行うことは、
同時に鋼板に加工歪みを付与することになり、磁束密度
が低下することになる。さらに、許容される平坦度の鋼
板であっても、この鋼板の打ち抜きまたはプレス加工に
より成形されるヨークは、このプレス加工によって加え
られた加工歪みによっても、ヨークの磁気特性は劣化す
る。 すなわち、プレス加工時に加えられた歪みが、ヨ
ークの磁束密度の低下をもたらし、モータのトルクの低
下を招く。つまり、上記Fe−Cr合金を用いた効果が
十分に発揮し得ない。
【0010】したがって、ヨーク形状に加工時に付与さ
れた加工歪みを除去し、ヨークの磁気特性を付与するた
め加工後に焼鈍を行う必要がある。通常、磁気焼鈍は、
850℃〜1,150℃で、30分〜3時間もの長時
間、水素雰囲気下、水素窒素雰囲気下あるいは真空下で
行なわれる。磁気焼鈍は工程を煩雑化するとともに長時
間を要するため、生産性の低下の原因となり消費財を要
して生産コストの増大を招く。
【0011】そこで、本発明の課題は、磁気焼鈍を施す
ことなく高い磁束密度を有し、かつ、加工性が良好なモ
ーターヨーク用の軟磁性ステンレス鋼板を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、重量%で、C:0.04%以下、S
i:0.1%〜3.0%、Mn:1.0%以下、P:
0.04%以下、S:0.01%以下、Cr:8.0%
〜18.0%、N:0.04%以下、Ni:1.0%以
下、Al:5.0%以下、Ti:1.0%以下を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素材
を、最終板厚まで冷間圧延後、仕上げ焼鈍を施した軟磁
性ステンレス鋼板について、該軟磁性鋼板の急峻度が
1.5%を越えた場合に、伸び率1%以内でレベラー通
板を施すという構成を採用した。
【0013】この構成によれば、各種モーターのヨーク
に最適な高い最大磁束密度Bmと優れた加工性とを兼ね
備えた軟磁性ステンレス鋼を得ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[成分元素]本発明は、所定の加工を施した軟磁性ステ
ンレス鋼板の急峻度が1.5%を越えた場合に、伸び率
1%以内でレベラー通板を施すことを見いだした点に特
徴を有するものであるが、軟磁性ステンレス鋼板各成分
についてはそれぞれの理由により、その含有量が規制さ
れなければならない。まず、本発明の対象となる鋼の成
分元素について説明する。
【0015】Cは、炭化物を形成しやすく磁気特性およ
び耐食性を劣化させるため、0.04重量%以下に限定
した。
【0016】Siは、フェライト生成元素であり、そし
て、電気抵抗率を増加させ、交流での磁気特性を向上さ
せるのに有効に作用する元素である。当該鋼において、
フェライト単相組織を確保し、磁気特性を付与するため
には0.1重量%を越える量で含有する必要がある。し
かし、3.0重量%を越えると逆に磁束密度が低下する
とともに、硬度が増加し加工性が劣化するため、打ち抜
き、プレス成形が困難となる。したがって、Siの含有
量は0.1重量%を越え3.0重量%以下に限定した。
【0017】Mnは、製鋼時の脱酸に必要な元素である
が、磁気特性を劣化させるため上限を1.0重量%とし
た。
【0018】Pは、磁気特性を劣化させる元素であり、
その上限を0.04重量%以下とした。
【0019】Sは、不純物元素であるSは硫化物を形成
しやすく磁気特性を著しく劣化させる元素であるため低
く抑える必要がある。したがって、上限を0.01重量
%以下に限定した。
【0020】Crは、本発明鋼の用途に必要な耐食性を
確保するのに必要な元素であり、さらに、鋼の電気抵抗
率を増加させ、交流での磁気特性の向上に寄与すること
から、8.0重量%以上含有する必要がある。しかし、
Crを多量に含有させると磁束密度が低下するため、そ
の上限を18.0重量%とした。
【0021】Nは、Alなどと窒化物を形成して、磁気
特性、耐食性を劣化させる元素であるため、その上限を
0.04重量%とした。
【0022】Niは、オーステナイト生成元素であり、
磁気特性を劣化させるため、その上限を1.0重量%と
した。
【0023】Alは、鋼の脱酸剤として添加される元素
であり、脱酸にともなって不純物を低減し、また、電気
抵抗率を増加することにより磁気特性を向上させる。し
かし、過剰に添加すると材料は脆くなり加工性が低下す
るため、上限を5.0重量%とした。
【0024】Tiは、Crより安定に炭化物を形成する
ため、耐食性の改善に有効に寄与するとともに、磁気特
性に有害なマルテンサイト相の生成を防止する。しか
し、過剰に添加すると硬度が増加し加工性が悪くなるた
め、上限を1.0重量%とした。
【0025】次に、レベラー通板伸び率と最大磁束密
度、急峻度との関係を調査した。
【0026】[レベラー通板伸び率と最大磁束密度との
関係]本発明者らは表1に示す本発明を満たす化学組成
を有する鋼板を種々の伸び率でレベラー通板をおこな
い、周波数1000Hz、印加磁場10エルステッドの
条件下での最大磁束密度Bmとレベラー通板時の伸び率
との関係を調査した。
【0027】ここで、周波数1000Hz、印加磁場1
0エルステッドの条件を選択した理由は、本発明の用途
であるモーターは駆動周波数1000Hz程度、印加磁
場10エルステッド以上にて使用される場合が多いから
である。
【0028】なお、Bmは、打ち抜き、プレスによる加
工後に切削により磁気測定用リング試験片加工後、磁気
焼鈍を施さずに測定した値である。
【0029】図1に本試験結果を示す。Bmはレベラー
通板時の伸び率の増加にともない低下する傾向を示す。
レベラー通板を伸び率1%以内でおこなうことにより、
モータが駆動するために必要な4000G以上のBmが
得られることがわかる。
【0030】すなわち、本発明者らは鋼板表面のレベラ
ー通板時の伸び率を調整することにより、鋼板の形状、
および、磁束密度を制御できることを見い出した。
【0031】
【表1】
【0032】[レベラー通板伸び率と急峻度との関係]
本発明において、表面の平坦度を表す指標として急峻度
を採用した。 急峻度の定義:鋼板の表面平坦度を表す指標である。す
なわち、レベラー通板後の供試鋼から1000mm×1
000mmの大きさの試験片を採取し、その試験片を表
面が平坦な定盤の上に置く。そして、定盤と鋼との接点
間距離lおよび鋼板の最大高さhを測定して、その比を
百分率で表示することにより急峻度を表した。 急峻度(%)= h/l×100
【0033】この急峻度が大きいと、ヨーク形状の加工
が困難となり、また、加工が可能な場合であっても、所
望のヨ−ク形状や寸法精度が得られないことから、鋼板
の急峻度が小さいことが要求される。通常、この急峻度
が1.5%以内であれば、打ち抜き、プレス加工を行な
う際には問題とはならない。
【0034】しかし、鋼板加工時の圧延条件、焼鈍条件
が微妙に変化するだけでも、急峻度は大きく変動しする
ため、急峻度が1.5%以内の鋼板を安定して製造する
のは困難となっている。そのため、予期せずに急峻度が
1.5%を越える鋼板が製造される場合が生じる。かか
る場合は、鋼板の形状を矯正する手段としてレベラー通
板が行われる。
【0035】仕上げ焼鈍後の急峻度が2.2%の鋼板を
用いて、種々の伸び率でレベラー通板を行い、急峻度の
変化を調査した結果を図3に示した。
【0036】図3に本試験結果を示す。急峻度はレベラ
ー通板時の伸び率の増加にともない低下する傾向を示
す。そして、鋼板の急峻度を1.5%以内にするために
は、レベラー通板を伸び率0.05%以上でおこなうこ
とが必要であることがわかる。したがって、レベラー通
板を伸び率0.05%以上でおこなうことにより、急峻
度が1.5%を越える鋼板を、1.5%以内の急峻度に
することができる。そして、かかる鋼板を用いてヨーク
形状に加工するに際し、安定した打ち抜きプレス加工を
施すことができる。
【0037】なお、仕上げ焼鈍後の急峻度が1.5%以
内場合は、そのままでも安定した打ち抜き、プレス加工
を施すことができるので、レベラー通板をおこなう必要
はない。
【0038】以上の結果をまとめると、図1に示すレベ
ラー通板の伸び率と最大磁束密度Bm(G)の関係か
ら、レベラー通板の伸び率を1.0%以内することが望
ましく、また、図3に示すレベラー通板の伸び率と急峻
度の関係から、レベラー通板の伸び率を0.05%にす
ることが望ましい。したがって、この両方の関係を満た
すこと、すなわち、伸び率を0.05%から1%とする
レベラー通板を行うことにより、最適の磁束密度と良好
な加工性とを同時に満たす鋼板を得られることがわか
る。
【0039】
【実施例】次に、本発明にしたがう軟磁性ステンレス鋼
をヨークに適用したときの材料特性を実施例をあげて説
明する。
【0040】表2に示した化学成分値を有するステンレ
ス鋼を、電気炉、転炉、脱ガス、連続鋳造工程を経て溶
製し、厚さ200mmのスラブを得た。そして、そのス
ラブを熱間圧延、焼鈍酸洗を施した後冷間圧延おこない
最終板厚0.8mmの軟磁性ステンレス鋼板を製造し
た。その後、この軟磁性ステンレス鋼板を950℃の温
度で0分間の仕上げ焼鈍を施し、硝酸電解により酸洗し
た。そして、かかる鋼板について、表2に示す各伸び率
にてレベラー通板をおこなったものを供試鋼板として、
急峻度、最大磁束密度Bm、耐食性の材料特性評価を行
なった。以下、本試験結果について説明する。なお、表
2において、A1〜A5は、本発明に従う化学成分値を
もつ鋼、B1〜B3は、鋼の化学成分またはレベラー通
板の伸び率について規格値外の比較例である。
【0041】[実施例1] A1:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、伸び率が0.30%のレベラー通板を施したも
の。
【0042】[実施例2] A2:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、レベラー通板を施さなかったもの。
【0043】[実施例3] A3:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、伸び率が0.35%のレベラー通板を施したも
の。
【0044】[実施例4] A4:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、伸び率が0.45%のレベラー通板を施したも
の。
【0045】[実施例5] A5:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、伸び率が0.50%のレベラー通板を施したも
の。
【0046】[比較例1] B1:化学成分のうちPを本発明の規格値以上に含み、
かつ、Crを規格値以下に含む軟磁性ステンレス鋼板に
伸び率が0.50%のレベラー通板を施したもの。
【0047】[比較例2] B2:Crを本発明の規格値以上に含む軟磁性ステンレ
ス鋼板に、伸び率が0.50%のレベラー通板を施した
もの。
【0048】[比較例3] B3:本発明に従う化学成分値をもつ軟磁性ステンレス
鋼板に、本発明の規格値以上の伸び率1.40%のレベ
ラー通板を施したもの。
【0049】
【表2】
【0050】次に、各供試鋼板について、急峻度、最大
磁束密度Bm、耐食性の材料特性評価の結果について説
明する。
【0051】[試験例1] (急峻度)前記した急峻度の測定方法により、レベラー
通板後の急峻度を測定した。
【0052】[試験例2] (最大磁束密度Bm)各供試鋼板から切削加工により外
径45mm内径33mmの磁気測定用リング試験片を採
取した。その後、周波数1000Hz、印加磁場10エ
ルステッドの条件下で磁気測定をおこないBmを評価し
た。
【0053】[試験例3] (耐食性)耐食性の評価は、JlSZ2371に準拠し
た24時間の塩水噴霧試験により耐食性を評価した。評
価は目視判定によりおこない、ほとんど錆が発生しない
ものを耐食性が良好な○とし、面積率で10%以上の錆
が発生したものを耐食性が不良な×とした。
【0054】表3に以上の調査結果を示す。各供試鋼板
A1〜A5は本発明の化学組成を有し、かつ、本発明の
範囲内の伸び率によりレベラー通板を施したので、急峻
度が1.5%以下と形状に優れ、Bmが4000G以上
と優れた磁気特性を示し、かつ耐食性も良好な軟磁性ス
テンレス鋼板が得られた。
【0055】これに対して、比較例であるB1は、レベ
ラー通板時の伸び率が本発明の範囲内にあるので急峻度
は1.5%以内となる。Cr量とP量が5.04重量%
と本発明範囲より少ないことから最大磁束密度Bmが3
200Gと低くなり、また、Cr量が少ないことより耐
食性も不良となった。
【0056】B2は、Cr量が20.01重量%と本発
明の範囲より含有量が多いので、最大磁束密度Bmが3
600Gと低いものとなった。
【0057】B3は、レベラー通板時の伸び率が1.4
0%と本発明の範囲外にあるため最大磁束密度Bmが2
800Gと低いものとなった。
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、鋼板のプレス加工後に磁気焼鈍を施すことな
く、最適な最大磁束密度Bmと優れた加工性とを兼ね備
えたステッピングモーターのヨーク用軟磁性ステンレス
鋼板を得ることができる。その結果、大幅な生産性向上
を図ることができ、安価なヨークを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】周波数1000Hz、印加磁場10エルステッ
ドの条件下での最大磁束密度Bmとレベラー通板時の伸
び率との関係を示した図。
【図2】急峻度を説明するための図。
【図3】仕上げ焼鈍後の急峻度が2.2%の鋼板を種々
の伸び率でレベラー通板した後の急峻度を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 1/16 H01F 1/16 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.04%以下、Si:
    0.1%〜3.0%、Mn:1.0%以下、P:0.0
    4%以下、S:0.01%以下、Cr:8.0%〜1
    8.0%、N:0.04%以下、Ni:1.0%以下、
    Al:5.0%以下、Ti:1.0%以下を含有し、残
    部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、最終
    板厚まで冷間圧延後、仕上げ焼鈍を施した軟磁性ステン
    レス鋼板について、 該軟磁性ステンレス鋼板の急峻度が1.5%を越えた場
    合に、伸び率1.0%以内でレベラー通板を施すことを
    特徴とする軟磁性ステンレス鋼板の製造方法。
JP24029297A 1997-08-22 1997-08-22 モ−タ−ヨ−ク用軟磁性ステンレス鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JP4060407B2 (ja)

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