JPH1157780A - 下水処理場、その計測装置およびその支援装置 - Google Patents

下水処理場、その計測装置およびその支援装置

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JPH1157780A
JPH1157780A JP9215351A JP21535197A JPH1157780A JP H1157780 A JPH1157780 A JP H1157780A JP 9215351 A JP9215351 A JP 9215351A JP 21535197 A JP21535197 A JP 21535197A JP H1157780 A JPH1157780 A JP H1157780A
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tank
reaction tank
sewage treatment
reaction
treatment plant
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JP9215351A
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Masahiko Tsutsumi
正 彦 堤
Masao Kaneko
子 政 雄 金
Shozaburo Furube
部 正三郎 古
Kazuhiko Noguchi
口 和 彦 野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下水処理場における処理水の各種濃度を精度
良く求めることができる計測装置を提供する。 【解決手段】 下水処理場に計測装置66が設置されて
おり、この計測装置66は下水処理場の処理水をろ過す
る限外ろ過膜モジュール7と、ろ過膜モジュール7に接
続された測定槽40とを備えている。測定槽40には、
アンモニアイオン濃度計41、全窒素濃度計42、およ
びpH計43が各々設置されている。測定槽40には、
pH調整を行なうための水酸化ナトリウム溶液貯水槽4
5と、濃度計のキャリブレーションを行なう標準液槽4
6が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、嫌気性無酸素好気
法(A2 O)、循環式硝化脱窒法、嫌気好気活性汚泥法
(AO法)、凝集剤添加活性汚泥法等の生物学的処理も
しくは生物学的処理と化学的処理の組み合わせで下水中
の窒素・リンを除去する窒素・リン除去型下水処理場、
窒素・リンの除去を高効率でかつ安定して運転管理する
ための計測装置および支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の窒素・リン除去型下水処理場およ
びその計測装置について、図25および図26により説
明する。
【0003】図25において、下水処理場は、下水が配
管18を介して流入する嫌気部2aと、好気部2bとを
有する反応タンク2と、反応タンク2に配管19を介し
て接続された沈殿タンク3とを備えている。沈殿タンク
3の底部と反応タンク2の流入側は、返送ポンプ6を有
する配管21によって接続され、また好気部2bには配
管22を介してブロア5が接続されている。
【0004】さらに沈殿タンク3には、ポンプ14を有
する配管23,24によって限外ろ過膜モジール7が接
続され、この限外ろ過膜モジュール7には配管25によ
ってろ液貯水槽8が接続されている。またろ液貯水槽8
には、ポンプ15を有する配管27によって、撹拌機1
2を有する測定槽9が接続されている。
【0005】図25において下水1中の窒素、リン成分
は、反応タンク2の嫌気部2aで脱窒とリンの吐き出し
が行なわれ、好気部2bで硝化とリンの過剰摂取が起こ
る。このようにして窒素、リン成分は除去され、除去さ
れた水は沈殿タンク3内へ供給される。この沈殿タンク
3の一部はポンプ14を駆動して限外ろ過膜モジュール
へ供給され、この膜モジュール7で水中の固形物が捕捉
されて、清澄水がろ液貯水槽8および測定槽9へ供給さ
れる。この測定槽9内の供給水に対して、アルカリ液貯
水槽13内のアルカリ液がポンプ16によって投入され
る。この間、pH計11によってpHが測定され、制御
装置17によってpH11となるよう調整される。この
時の測定槽9内のアンモニア濃度値は、アンモニア濃度
計11によって計測される。
【0006】図26において、下水処理水質シミュレー
タ30と、DO制御モデルを核としたシミュレータ本体
部31と、DO制御モデルのパラメータ調節部32と、
制御目標値設定部33と、マンマシンインターフェイス
部34と、プロセスインターフェイス部35とプロセス
データベース部36とが示されている。
【0007】図26において一定の周期で例えば5分周
期で、プロセスデータ信号39がプロセスインターフェ
イス部35を介してプロセスデータベース部36内に格
納される。このプロセスデータベース部36内のデータ
は、随時あるいは一定の周期でシミュレータ本体部31
内に送信され、このシミュレータ本体部31のDO制御
モデルによりDOシミュレーションが実施される。その
出力値である反応タンク内のDOデータは、マンマシン
インターフェイス部34を介してオペレータ37に表示
される。
【0008】この結果をオペレータ37は観察して、制
御目標値設定部33にSV値を入力する。このとき、S
V値を介して制御目標値信号38が下位の制御装置へ送
信され、目標値の変更がなされる。パラメータを変更し
たい場合は、パラメータ調節部32へ変更パラメータを
入力し、この変更パラメータは、シミュレータ本体部3
1へ送られてパラメータが更新される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図25および図26に
示す従来の下水処理場には、以下のような問題が生じて
いる。
【0010】すなわち、窒素とリンの両者の除去特性を
評価するためには、3種類〜5種類のセンサが必要であ
り、したがって、次のような問題が発生する。 (1)少なくとも3種類以上の複数個のセンサを用いる
ので、1つが故障すると、窒素・リン除去特性の評価が
不可能となる。また、バックアップのセンサを常時準備
して、故障時に取り替えたり、各々の校正や保守点検等
のメンテナンスを行なっても非常に複雑、手間がかか
り、制御用のみならず計測・監視用としてもても利用す
ることができなかった。 (2)また、前記窒素、リンの濃度計測用の流入水とし
て、限外ろ過膜モジュール7のようにろ過して固形物を
除去した清澄水中の溶解性物質を測定対象としている
が、膜の運転管理、特に膜の洗浄、交換等のメンテナン
スが多くなり、制御用あるいは監視用のセンサとしては
使用することが困難であった。 (3)さらに、下水1中の窒素あるいはリン濃度が変動
した時に、処理水4あるいは反応タンク2内の窒素ある
いはリン濃度を計測するだけでは、実際の窒素除去率あ
るいはリン除去率が正確に把握できないので、風量やS
RT等の操作量目標値の最適化に使用することが困難で
あった。
【0011】さらにまた、 (4)パラメータ調節部32でパラメータを調節する機
能はあるものの、各モデルのパラメータの種類は多く、
パラメータフィッティングがオペレータ37側で容易に
実施できない。このパラメータ調節部32がオートチュ
ーニング機能を有していても、生物反応主体の下水処理
プロセスであるので、実測値との偏差が生じる。 (5)プロセスデータベース部36内のPV値を入力値
としてシミュレータ本体部31がシミュレーションを実
行した場合、シミュレーションモデルの入力値およびプ
ロセスのPV値が各々多種類あり、その時の状態量が正
確な入力条件とならなかった。したがって、シミュレー
ションモデルの入力値とプロセスのPV値が必ずしも一
致せず、正確なシミュレーションが実施することが困難
であった。 (6)制御目標値設定がオペレータ37の意志のみによ
るので、高度な知識を有するオペレータであれば正確な
設定値が入力できるが、同知識を有さないオペレータで
は正確な設定値を入力することが困難である。 (7)下水処理プロセスを変更した場合、例えば全面曝
気方式から反応タンク内に複数個の仕切を配し、後段の
タンクのみを曝気するよう方式に変更したり、硝化液循
環ラインを配したり、ステップ注入の流量比を変更した
りした場合、パラメータ調整ができなくなり、かつモデ
ルそのものを変更して全面的に支援システムを再構築し
なければならない。 (8)部材を連結して下水処理プロセスを構築する場
合、各部材の連結によりシミュレータ本体部31のプロ
グラムを書き換える必要があり、コーティング、コンパ
イル、リンクといったプログラミング技術が必要であ
る。プログラミング技術を有するオペレータ37であれ
ば可能であるが、その技術を持たないオペレータ37で
は自由に構築することができず、また、部品を画像イメ
ージで表示した場合に、下水処理プロセスの臨場感が表
現できず、現場サイドで使用しずらいものとなってい
る。 (9)シミュレーションした結果をトレンドグラフある
いはデータファイルで表示した場合、シミュレーション
の傾向はつかめるものの、シミュレーションの数値間の
関係や、動的変動の理由、あるいはシミュレーション結
果そのものの評価を、熟練していないオペレータ37で
はすることが困難であり、制御目標値の設定、運転管理
の最適化等運転支援に利用することができない。 (10)また図25の計測装置において計測された窒素・
リン濃度計のプロセス値が不安定であり、制御用のデー
タとしては使用することができなかった。 (11)またこの計測装置では計測項目が多く、制御入力
信号の誤差が大きくなり、制御用のデータとして使用す
ることが困難であった。 (12)またこの計測装置もしくは既存の下水処理水質セ
ンサ、例えばDO計、MLSS計、pH計等のセンサで
は、操作量で対応できない外乱、例えば下水1中に毒物
が混入したり、または下水1の流量やブロア5の故障あ
るいは長期停電等により反応タンク2内の微生物活性が
低下した場合、制御不能となり、下水処理を行うことが
できなくなった。 (13)近年問題になりつつある温暖化ガス、CO2 (二
酸化炭素)やN2 O(亜酸化窒素)、特にN2 Oガス
は、硝化反応もしくは脱窒反応が不十分である場合に発
生する。このような温暖化ガスは環境上排出できなくな
り、この温暖化ガスを排出しないように運転管理する必
要がある。しかしながら、図25のような計測装置ある
いは図26のような計測および制御装置では、管理する
ことが不可能であった。
【0012】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、嫌気無酸素好気法(A2 O)、循環式硝
化脱窒法、嫌気好気活性汚泥法(AO法)、凝集剤添加
活性汚泥法等の生物学的処理もしくは生物学的処理と化
学的処理の組み合わせで下水中の窒素・リンを除去する
窒素・リン除去型下水処理場において、窒素・リンの除
去を高効率でかつ安定して運転管理するための下水処理
場、計測装置および支援装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、嫌気部と曝気
装置を有する好気部とを有する反応タンクと、沈殿タン
クとを備え、沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を
返送ポンプを有する返送汚泥管で接続した脱窒素、脱リ
ン型下水処理場に設置された計測装置において、沈殿タ
ンクからの処理水を採水する採水装置と、採水装置で採
水された処理水を貯留する測定槽と、測定槽内に設けら
れるとともに各種イオン濃度を測定するイオン濃度計
と、測定槽内のpHを調整するpH調整装置と、イオン
濃度計をキャリブレーションするため標準物質を測定槽
内に供給する標準物質供給装置とを備えたことを特徴と
する下水処理場の計測装置、嫌気部と曝気装置を有する
好気部とを有する反応タンクと、反応タンクに接続され
た沈殿タンクとを備え、沈殿タンクの底部と反応タンク
の流入側を返送汚泥ポンプを有する返送汚泥管で接続
し、反応タンクの流入側に毒物検出センサを設けるとと
もに、反応タンクの嫌気部に中和剤注入装置を接続し、
毒物検出センサからの信号に基づいて中和剤注入装置を
制御する中和剤注入制御装置を設けたことを特徴とする
下水処理場、嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
する反応タンクと、反応タンクに接続された沈殿タンク
とを備え、沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返
送汚泥ポンプを有する返送汚泥管で接続し、反応タンク
の流入側に高圧曝気装置を有する曝気槽と、沈殿槽を順
次設けるとともに、曝気槽と反応タンクの好気部との間
に開閉弁を有する配管を設け、反応タンクの好気部に呼
吸速度計を設け、呼吸速度計からの信号に基づいて、呼
吸速度制御装置によって開閉弁を制御して曝気槽内の活
性化微生物を好気部へ供給することを特徴とする下水処
理場、嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有する反
応タンクと、反応タンクに接続された沈殿タンクとを備
え、沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥
ポンプを有する返送汚泥管で接続し、反応タンク内の気
相中のNO2 ガスを測定するNO2 ガス濃度計を設け、
NO2 ガス濃度計からの信号に基づいて曝気装置を制御
する曝気装置制御装置を設けたことを特徴とする下水処
理場、嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有する反
応タンクと、反応タンクに接続された沈殿タンクとを備
え、沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥
ポンプを有する返送汚泥管で接続し、反応タンクの嫌気
部と好気部との間に、好気部の下水を嫌気部へ戻す戻し
配管を設け、嫌気部のうち戻し配管近傍にDO計を設け
るとともに、このDO計からの信号に基づいて曝気装置
を制御する曝気装置制御装置を設けたことを特徴とする
下水処理場、嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
する反応タンクと、沈殿タンクとを備え、沈殿タンクの
底部と反応タンクの流入側を返送ポンプを有する返送汚
泥管で接続した、脱窒素、脱リン型下水処理場の支援装
置において、反応タンクおよび沈殿タンクにおける各種
水質データを保管するオンラインデータベース部と、オ
ンラインデータベース部からの水質データに基づいて、
反応タンクの水質反応モデルを用いて、水質に関するシ
ミュレーションを行なう水質シミュレータと、水質シミ
ュレータからの結果から曝気装置および返送ポンプの最
適制御目標値を求める制御目標値最適演算部とを備えた
ことを特徴とする下水処理場、嫌気部と、曝気装置を有
する好気部とを有する反応タンクと、沈殿タンクとを備
え、沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送ポン
プを有する返送汚泥管で接続した、脱窒素、脱リン型下
水処理場の支援装置において、反応タンクおよび沈殿タ
ンクにおけるオンラインの各種水質データを保管するオ
ンラインデータベース部と、反応タンクおよび沈殿タン
クにおけるオフラインの各種水質データを保管するオフ
ラインデータベース部と、オンラインデータベース部と
オフラインデータベース部の各データ時刻を修正するサ
ンプリング時間差修正部とを設けたことを特徴とする下
水処理場の支援装置である。
【0014】本発明によれば、採水した液中の各種イオ
ン濃度を各々の最適pHに制御することによって迅速に
測定することができ、また各濃度計を標準物質で一定期
間おきにキャリブレーションすることにより、校正が正
確に実施される。
【0015】また本発明によれば、流入水中の毒物が測
定され、この数値により毒物に対する中和剤が注入制御
される。
【0016】さらに反応タンク内に配された呼吸速度計
からの信号に基づいて曝気槽内の活性化微生物が反応タ
ンク内へ供給される。
【0017】また反応タンク内気相中のN2 Oガス濃度
が計測され、この濃度に基づいて曝気装置制御装置にお
いてにおいて反応タンクの好気タンクの曝気装置が制御
される。
【0018】また嫌気部において硝化液循環液が供給さ
れる近傍部分にDO計が設けられているので、好気部で
は硝化反応もしくはリンの過剰摂取反応が進行し、かつ
嫌気部では脱窒反応もしくはリンの放出反応が同時に維
持されるよう、DO計からの信号に基づいて曝気装置を
制御することができる。
【0019】また、オンラインデーターベース部からの
データを入力値として、下水処理の水質シミュレータで
各種制御目標値によるシミュレーションが実施され、こ
の出力値の中で最も水質が良好な目標値が選定される。
【0020】また、本発明によれば、オンラインもしく
はオンラインのデータベース部の各データが、サンプリ
ング時刻点に一致される。
【0021】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以上、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態を示す
図である。
【0022】図1に示すように、下水処理場は配管18
から下水が流入する嫌気部2aと、好気部2bとを有す
る反応タンク2と、反応タンク2に配管19を介して接
続された沈殿タンク3とを備え、沈殿タンク3の下部と
配管18とは返送ポンプ6を有する配管(返送汚泥管)
21によって接続されている。また好気部2bには、配
管22を介してブロア5が接続されている。
【0023】また沈殿タンク3には、ポンプ47を有す
る配管51によって限外ろ過膜モジュール7が接続さ
れ、この限外ろ過膜モジュール7と沈殿タンク3とは配
管56により接続されている。
【0024】また限外ろ過膜モジュール7には、配管5
2を介して測定槽40が接続され、この測定槽40の底
部には開閉弁50を有する配管53が接続されている。
【0025】また図1に示すように、測定槽40にはポ
ンプ48を有する配管54によって、水酸化ナトリウム
溶液貯水槽45が接続されている。さらに測定槽40に
はポンプ49を有する配管55によって、標準液槽46
が接続されている。
【0026】さらにまた、測定槽40には、アンモニア
イオン濃度計41と、全窒素濃度計42と、pH計43
とが各々設置されている。また測定槽40には撹拌機4
4が設けられている。
【0027】これらアンモニアイオン濃度計41と、窒
素濃度計42と、pH計43は、各々制御装置57に接
続され、この制御装置57によってポンプ47,48,
49および開閉弁50が制御されるようになっている。
【0028】また図1に示すように、限外ろ過膜モジュ
ール7、測定槽40、水酸化ナトリウム溶液貯水槽4
5、および標準液槽46により測定装置66が構成され
ている。
【0029】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。配管18から流入した下水
は、反応タンク2内に流入し、嫌気部2aで脱窒反応と
リンの吐き出し反応が起こり、好気部2bで硝化反応と
リンの過剰摂取反応が起こる。反応タンク2からの処理
水は沈殿タンク3に流入し、その後配管20から処理水
4として排出される。沈殿部3の上澄み液は、ポンプ4
7により限外ろ過膜モジュール7まで送られる。上澄み
液は、次に膜モジュール7で液中の固形物が分離除去さ
れた後、測定槽40内に供給される(図2のt0時)。
【0030】この測定槽40内では、pH計43により
液中のpHが計測され、pH7で全窒素濃度計42を作
動し、全窒素TNを計測する(t1時)。次に、ポンプ
48を駆動して水酸化ナトリウム溶液貯水槽45から水
酸化ナトリウム溶液を測定槽40内に供給すると(t2
時)、mVが上昇し始める(t3時)。pHが11にな
った時(t4時)に、アンモニアイオン濃度計41の電
位(mV)の数値を出力し、図3に示す制御装置57内
に格納した電位Eとアンモニアイオン濃度SNH4 との
相関式に基づいて、アンモニアイオン濃度データを算出
する。
【0031】また、一定期間、例えば1日に1回、開閉
弁53を開けて測定槽40内の液を排出する。次にポン
プ49を駆動して標準液槽45から塩化アンモニウム溶
液を測定槽40内に供給し、アンモニアイオン濃度計4
1の校正を実施する。
【0032】本実施の形態によれば、アンモニアイオン
濃度計41と全窒素濃度計42との2つの組合わせを利
用したので、窒素除去特性および硝化反応と脱窒反応が
同時に計測される。また1日に1回、塩化アンモニウム
溶液を測定槽40内に供給してアンモニアイオン濃度計
41の校正を行なうことができる。
【0033】なお、一般に窒素除去計測には、アンモニ
アイオン濃度(NH4 + )、亜硝酸イオン濃度(NO2
- )、硝酸イオン濃度(NO3 - )、全窒素濃度(T
N)の中で次の濃度計の組み合わせが必要となる。
【0034】 (a) (NH4 + )AND(TN) ……(1)式 (b) (NH4 + )AND(NO2 - )AND(NO3 - ) ……(2)式 (c) (NO2 - )AND(NO3 - )AND(TN) ……(3)式 (d) (NH4 + )AND(NO2 - )AND(NO3 - )AND(TN) ……(4)式 またリン除去計測には、リン酸イオン濃度(P
4 - )、全リン濃度(TP)の中でいずれか1種類の
濃度計が必要となる。
【0035】 (e) (PO4 - )OR(TP) ……(5)式 また、窒素とリンの両者を計測するためには、次式の組
み合わせが必要となる。
【0036】 (f) {(1) OR(2) OR(3) OR(4) }AND(5) ……(6)式 本実施の形態において、アンモニアイオン濃度計41と
全窒素濃度計42の組合せの例を示したが、この代わり
に上記(1)〜(6)式のいずれかの組合せを用いても
よい。
【0037】また、限外ろ過膜モジュール7を利用して
いるが、砂ろ過、生物膜ろ過等のろ過機能を有する装置
を用いてもよい。さらに、水酸化ナトリウム溶液貯水槽
45によるアルカリ注入によるpH制御を用いたが、酸
注入のみあるいはアルカリと酸との組み合わせが可能で
ある。各々の酸もしくはアルカリの種類も限定されな
い。
【0038】また、沈殿タンク3内の上澄み液を採水し
たが、反応タンク3からの流入水より下流の水であれば
いずれも使用することができる。また下水処理場は図1
の嫌気好気活性汚泥法に限定されることはなく、循環式
硝化脱窒法、嫌気無酸素好気法(AO法)、凝集剤添
加の嫌気好気法等、嫌気部と好気部を空間的に設けた反
応タンクを有する下水処理場、もしくは、間欠曝気法、
回分式活性汚泥法等、嫌気部と好気部を時間的に設けた
反応タンクを有する下水処理場に適用することができ
る。
【0039】次に変形例について述べる。本変形例は図
1において、限外ろ過膜モジュール7と管56を削除し
たものである。この場合、沈殿タンク3内の上澄み液
は、ポンプ47によって管51、管52を介して測定槽
40内に供給される。このように限外ろ過膜モジュール
7を介さずに、直接被処理水を測定槽40内に供給して
各種イオン濃度の計測を行う。通常、ろ過膜モジュール
7で採水した被処理水中の固形物の除去を行なうことが
望ましいが、測定槽40内において、pH制御した後に
撹拌機44を停止し、30分間静置して固形物の沈殿分
離を行う。その後、上澄みのイオン濃度を濃度計41,
42,43で計測し、計測後、開閉弁50を開けて、測
定槽40内の固形物および上澄みを排出する。
【0040】本変形例によれば、沈殿工程の設定時間を
30分としたので、沈殿分離しにくい固形物も沈殿し、
測定精度が向上する。また、アンモニアイオン濃度計4
1と全窒素濃度計42との2つの組み合わせを利用した
ので、窒素除去特性および硝化反応と脱窒反応が同時に
計測される。
【0041】なお沈殿工程時間は30分に限定されるこ
とはなく、1〜60分間で設定可能としてもよい。
【0042】第2の実施の形態 次に図4により本発明の第2の実施の形態について説明
する。図4に示す第2の実施の形態は、沈殿タンク3に
開閉弁61を有する配管64を接続するとともに、配管
18に開閉弁60を有する配管63を接続し、これらの
配管63,64をポンプ62を有する配管65に接続し
たものである。
【0043】また図4に示すように、配管65には図1
と同一の構成の測定装置66が接続されている。
【0044】他の構成は、図1に示す第1の実施の形態
と略同一である。
【0045】図4において、開閉弁60,61が、一定
周期例えば1時間に1回、どちらか一方が開となり、ポ
ンプ62を駆動させて計測装置66内に下水を供給し、
アンモニアイオン濃度を計測する。さらに計測終了後、
開閉弁60,61を切り替えて、同様にアンモニアイオ
ン濃度を計測する。制御装置57内には(7)式に示す
演算式が格納されており、この式に基づいて硝化率RN
が計算される。 RN={(SNH4-in)−(SNH4-out )}/(SNH4-in)……(7)式 (SNH4-in):流入水アンモニア濃度、(SNH4-ou
t ):処理水アンモニア濃度 本実施例によれば、測定装置66の流入水として反応タ
ンク2の流入水、処理水として沈殿タンク3内の上澄み
液を採水したので、反応タンク2の水処理特性が把握で
きる。また、流入水、処理水ともにポンプ62が1つ、
開閉弁60,61が2つと、単純な採水構成としたの
で、採水が容易となる。
【0046】なお、流入水は反応タンク2の流入水より
前段の流入下水、または処理水は沈殿タンク3より後段
の水を採水して評価してもよい。
【0047】第3の実施の形態 次に図5により、本発明の第3の実施の形態について説
明する。
【0048】図5に示すように、反応タンク2と、沈殿
タンク3と、計測装置66とを備えた下水処理場(図1
参照)に、プロセスインターフェイス部72が接続され
ている。このプロセスインターフェイス部72には、硝
化率演算部70と、曝気風量目標値演算部71とが各々
接続されている。またプロセスインターフェイス部72
と、下水処理場との間には、曝気風量制御装置73が配
設されている。
【0049】図5に示すように、硝化率演算部70にお
いては、(7)式に基づいて硝化率RNが算出される。
この場合、SNH4-inは固定した定数として扱う。この
RNはプロセス値RN-sv として曝気風量目標値演算部
71へ信号が送られ、かつ反応タンク流入水量プロセス
値信号75(Qin)とともに(8)〜(10)式に基づい
て、曝気風量目標値が算出される。この目標値信号77
はプロセスインターフェイス部72を介して曝気風量制
御装置73に入力され、曝気風量調整量信号78(MV
値)としてブロア5における風量調整が実施される。 RN={(SNH4-in)−(SNH4-out )}/(SNH4-in)……(7)式 (SNH4-in):流入水アンモニア濃度、(SNH4-ou
t ):処理水アンモニア濃度 En(t) =(RN-sv )−(RN−pv) ……(8)式 AQn(t)=AQn(t-1)+ΔQn(t) ……(9)式 ΔAQn(t)=Kp [{En(t)−En(t-1)}+{(h/Ti)En(t)}]×[Qin(t) /Qin(t-1) ]Kp ……(10)式 En(t):t時の入力偏差、 RN-sv :RN(硝化率)の目標値 RN-pv :RN(硝化率)のプロセス値 AQn(t):n槽における曝気風量目標値 Kp :比例ゲイン、h:制御周期、Ti :積分時間 Qin:反応タンク流入水量 本実施の形態によれば、処理水のアンモニアイオン濃度
と反応タンク流入水量を入力値として、曝気風量制御目
標値を出力値とする、単純なPIフィードバック制御を
採用したので、硝化反応を効率よく制御することが可能
となる。
【0050】なお硝化率による曝気風量PIフィードバ
ック制御を記載したが、入力値あるいは制御方式はそれ
に限定されることはなく、以下の実施が可能である。す
なわち、入力値は硝化率のみならず、脱窒率あるいは脱
リン率あるいはそれらの組み合わせを使用できる。この
場合、表1に示すパターンで制御ループを組み込むこと
が可能である。また、いずれのパターンであっても流量
比率一定制御は組み込むことはできる。
【0051】 表1 各反応率と制御出力のパターン 入力値 出力値 硫化率 曝気風量 DO SRT 脱窒率 MLSS 初沈バイパス流量 メタノール注入量 脱リン率 DO SRT PAC注入量 また、流量比率一定硝化率演算曝気風量PI制御方式を
採用しているが、硝化率演算部70のような各種反応率
演算部および曝気風量制御目標値演算部71のような各
種制御目標値演算部において、ファジィ制御方式を採用
することも可能である。
【0052】例えば、硝化率および窒素除去率のメンバ
ーシップ関数を各々図6と図7に、ファジィルールを表
2のように設定する。 (1)硝化率(RN)が高く、窒素除去率(RTN)も
高い場合は、現在の曝気風量目標値を維持する。(Y
1) (2)RNが高く、RTNが低い場合は、現在の曝気風
量目標値を維持しかつMLSSを高めるか、曝気風量目
標値をやや(1ランク)下げる。(Y2) (3)RNが低く、RTNも低い場合は、現在の曝気風
量目標値を大幅に上げるか、曝気風量を上げかつSRT
を高くする。(Y3)
【0053】
【表1】 第4の実施の形態 次に図8により本発明の第4の実施の形態について説明
する。図8に示す実施の形態は、反応タンク2への配管
18にポンプ85を有する配管88を介して魚類飼育槽
80を接続し、この魚類飼育槽80上に魚類追跡型IT
Vモニタ81を設け、さらにITVモニタ81に毒物検
出装置82、中和剤注入制御装置83および中和剤貯水
槽84を接続したものである。また魚類飼育槽80には
開閉弁86を有する配管89が接続され、さらに中和剤
貯水槽84は開閉弁87を有する配管90によって反応
タンク2の嫌気部2aに接続されている。他の構成は図
1に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0054】なお中和剤貯水槽84はシアンを毒物の対
象とする中和剤が格納されており、具体的には塩素ガス
を溶解した水酸化ナトリウム溶液が投入されている。
【0055】図8において、脱窒素・脱リン型の下水処
理プロセス、特に硝化反応および脱リン反応は、流入下
水中の毒物に影響を受けやすく、少量の毒物によって硝
化微生物、脱リン微生物の死滅に至る。したがって、次
の作用により毒物の検出と毒物の中和を行う。つまり、
常時ポンプ85を駆動して魚類飼育槽80へ下水1を分
岐供給する。この魚類飼育槽80内には魚類が飼育され
ており、この魚類の行動を魚類追跡型ITVモニタ81
が常時監視している。このモニタの信号は毒物検出装置
82へ送信され、ここで魚類速度を算出し、魚類速度が
ある一定の速度以下になれば毒物が混入したと判断し、
開閉弁87を開けて中和剤貯水槽84から中和剤を供給
する。この場合の化学反応式を(11)式および(12)式
に示す。 NaCN+NaOH+Cl2 →NaCNO+2NaCl+H2 O……(11)式 2NaCNO+4NaOH+3Cl2 →2CO2 +6NaCl+N2 +2H2 O ……(12)式 本実施の形態によれば、魚類監視による毒物検出装置8
2を使用したので、他の吸光度法等に比べて迅速に測定
できる。
【0056】なお、魚類追跡型ITVモニタ81ではな
く、固定型のITVモニタと画像解析装置による毒物検
出装置を使用することができ、また、呼吸速度計を使用
することができ、さらに吸光度測定法を使用することが
できる。
【0057】また対象とする毒物、中和剤は限定される
ことはない。
【0058】第5の実施の形態 次に図9により本発明の第5の実施の形態について説明
する。図9に示す実施の形態は、下水処理場の反応タン
ク2への配管18にポンプ104を有する配管106を
介して、高圧ブロア102が取付けられた曝気槽100
を接続するとともに、曝気槽100に配管107を介し
て沈殿槽101を接続したものである。また沈殿槽10
1の流出側には配管108が取付けられている。また沈
殿槽101の底部と配管106との間は返送ポンプ10
3を有する配管103aにより接続されている。さらに
曝気槽100の底部には、開閉弁105を有する配管1
09が接続されている。
【0059】さらに反応タンク2の好気部2bには、呼
吸速度計111が接続され、この呼吸速度計111には
開閉弁105を制御する呼吸速度制御装置112が接続
されている。
【0060】他の構成は図1に示す第1の実施の形態と
略同一である。
【0061】図9において、配管18内の下水1がポン
プ104により曝気槽100へ送られる。曝気槽100
では高圧ブロア102で十分曝気して硝化反応を高く維
持する。下水は次に曝気槽100および沈殿槽101と
流れる。この間、返送ポンプ103によって沈殿槽10
1底部の汚泥を返送する。空気倍率は少なくとも10倍
以上となって、硝化反応を高く維持する。一方、呼吸速
度計111により好気部2b内の微生物の呼吸速度を常
時測定し、このプロセス値が一定値以下となれば呼吸速
度制御装置112により開閉弁105を開けて、曝気槽
100内の硝化反応が進んだ活性化微生物を好気部2b
へ供給する。これにより、呼吸速度が低下した、すなわ
ち硝化反応および脱リン反応が低下した好気部2bの呼
吸速度が回復する。
【0062】本実施の形態によれば、呼吸速度計111
を使用したので、好気部2b内の微生物全体の活性度が
迅速に測定でき、活性度が極めて小さくなった場合、迅
速に活性化微生物を曝気槽100から供給することが可
能となる。
【0063】なお、図9に示す実施の形態において、下
水処理場に図1に示す計測装置を設けてもよい。
【0064】第6の実施の形態 次に図10により本発明の第6の実施の形態について説
明する。
【0065】図10に示す実施の形態は、反応タンク2
の嫌気部2aおよび好気部2bに、各々開閉弁124,
125を有する配管126,127を接続し、この配管
126,127にポンプ123および配管128を介し
てガスクロマトグラフ120を接続したものである。ガ
スクロマトグラフ120には曝気風量目標値演算部12
1、およびブロア5を制御する曝気風量制御装置122
が順次接続されている。
【0066】他の構成は、図1に示す第1の実施の形態
と略同一である。
【0067】図10において、嫌気部2aにおいて脱窒
反応がおこり、好気部2bにおいて硝化反応がおこる。
【0068】この場合、N2 Oガスは、硝化反応では
(13)式、脱窒反応では(14)式により発生する。
【0069】 NO3 →NO2 →NO→N2 O→N2 ……(14)式 <脱窒反応> この場合、硝化反応は曝気量不足によりおこり、脱窒反
応はORPが低すぎたり酸素が残存した場合におこる。
【0070】図10に示すように、開閉弁124,12
5を一定周期で切り替えて、脱窒反応をおこす嫌気部2
aと、硝化反応をおこす好気部2bの各々の気相ガスを
ポンプ123を駆動させてガスクロマトグラフ120へ
供給する。ガスクロマトグラフ120でN2 Oガス濃度
を計測し、曝気風量目標値演算部121においてN2
ガス濃度と曝気風量目標値との相関式、例えば図6と図
7に示すものと同様なファジイルールテーブルによりフ
ァジィ推論して曝気風量目標値を出力する。この目標値
は曝気風量制御装置122へ送信されてブロア5の制御
が行われる。
【0071】本実施の形態によれば、開閉弁124,1
25の切り替えでNO2 ガス濃度を測定するので、硝化
反応および脱窒反応のN2 Oガス発生を迅速に解明する
ことができる。
【0072】また曝気風量目標値演算部121でファジ
イルールを用いたので、N2 Oガス発生量による風量制
御が容易となる。
【0073】なお開閉弁124,125のみ単独で硝化
反応あるいは脱窒反応個別のN2 Oガス発生量を測定す
ることが可能である。また曝気風量目標値演算部121
において、ファジイ以外のPI制御等の他の演算式も適
用可能である。さらにN2 Oガス濃度測定のみならず、
他の温暖化ガス、例えばCO2 ガス、CH4 ガス濃度を
計測してもよい。
【0074】第7の実施の形態 次に図11により本発明の第7の実施の形態について説
明する。図11に示す実施の形態は、反応タンク2の嫌
気部2aと好気部2bとの間に、好気部2bの下水を嫌
気部2aに戻すためにポンプ130が取付けられた配管
131を設け、嫌気部2aのうち配管131近傍にDO
計132を設置したものである。DO計132には、ブ
ロア6を制御するDO一定制御装置133が接続されて
いる。他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同一
である。
【0075】次に図12により、脱窒率と脱硝化率との
関係について述べる。図12に示すように、硝化率はD
Oが高いほど高く、脱窒率は逆にDOが低いほど高くな
る。通常、好気部2b内にDO計を配置し、嫌気部2a
内ではDO計の代わりにORP計を配置して各々監視し
ている。本件発明者は、図11のように戻し配管131
を設けた場合、硝化液が循環し嫌気部2aに流下してい
る近傍では、好気部2bの高DO液と、嫌気部2aの低
DO液が混合し、硝化反応と脱窒反応の両反応を1つの
DO計で計測することを見い出した。この部分に設置し
たDO計132のプロセス値は、DO一定制御装置13
3に送られ、ブロア6をフィードバック制御する。
【0076】第8の実施の形態 次に図13により本発明の第8の実施の形態について説
明する。図13に示す第8の実施の形態は、図1に示す
反応タンク2と沈殿タンク3とを備えた下水処理場に、
プロセスインターフェイス部149を接続したものであ
る。
【0077】プロセスインターフェイス部149には、
オンラインデータベース部146が接続され、さらにま
たプロセスインターフェイス部149には下水処理水質
シミュレータ140が接続されている。このシミュレー
タ140はパラメータ調整部141と、シミュレータ本
体部142と、入力変換演算部143とからなってお
り、またシミュレータ140には、制御目標値演算部1
44およびオフラインデータベース部145が各々接続
されている。さらに制御目標値演算部144およびオフ
ラインデータベース部145には、マンマシンインター
フェイス部148が接続されている。
【0078】図13において、シミュレータ本体部14
2の水質モデルとして活性汚泥モデルが利用される。こ
のモデルは、アンモニア(SNH4 )、硝酸(SN
3 )、リン酸(SPO4 )、易分解性有機物(S
F)、酢酸(SA)、溶存酸素(SO2 )、XTSS
(全浮遊物質)、XH(従属栄養生物)、XAUT(硝
化生物)、XPP(リン蓄積生物)等、17個の溶解性
あるいは浮遊性の水質成分をシミュレーションできるも
のであり、モノ−型の関数を基本としている。例えば、
硝酸の反応速度式(SNO3 )は、(15)式のようにな
る。 rSNO3 =dSNO3 /dt=−{(1−YH)/2.86YH}・ {μH・ηNO3 ・(SO2 No)・(SFYes)・(SNH4 Yes)・ (SNO3 Yes)・(SPO4 Yes)・(XH)}+ {(1−YH)/2.86YH}・{μH・ηNO3 ・(SO2 No)・ (SAYes)・(SNH4 Yes)・(SNO3 Yes)・(SPO4 Yes)・ (XH)}+ {(1/YAUT)・μAUT・(SO2 Yes)・(SNH4 Yes)・ (SPO4 Yes)・(SALKYes)・XAUT}+ {(YPHA/2.86)・qPP・(SO2 No)・(SNO3 Yes)・ (SPO4 Yes)・(fXPHAYes)・(fXPP|nh)・XPAO}+ {(1−YPAO)/2.86YPAO)}・{μPAO・ηNO3 ・ (SO2 No)・(SNO3 Yes)・ (fXPHAYes)・(SNH4 Yes)・(SALKYes)・(SPO4 Yes) ・(XPAO)} ……(15)式 図13において、下水処理場からのプロセスデータ信号
151が、プロセスインターフェイス部149を介して
オンラインデータ部146に格納される。このオンライ
ンデータベースは、表3に示すように、入力変換演算部
143で上記活性汚泥モデルの入力値に変換される。
【0079】
【表2】 変換された入力値は、シミュレータ本体部142にてシ
ミュレーションが実行される。この計算値は、マイマシ
ンインターフェイス部148を介してオペレータ147
に出力される。また、オペレータ47がマンマシンイン
ターフェイス部148を介して入力した分析データはオ
フラインデータベース部145内に格納され、この手分
析データ値とシミュレーション計算値とがパラメータ調
整部141にて調整される。もしくはオペレータ147
が手動で調整する。
【0080】さらに、制御目標値演算部144において
は、シミュレータ本体部142での出力値に基づいて目
標値の最適化が行われる。この最適化演算の手法の一例
は以下の通りである。
【0081】好気部2bへのブロア5に対するDO一定
制御の目標値が現在、2mg/Lとなっている場合、シ
ミュレータ本体部142において、DOの目標値を1.
25倍、1.5倍して同様のシミュレーションを行い、
各々の目標値における出力値SNH4-out を制御目標値
演算部144で算出する。この中で最も出力値が良好で
あったDOの目標値3mg/Lのデータをマンマシンイ
ンターフェイス部148を介してオペレータ147に表
示する。同時に、変更した制御目標値は制御目標値演算
部144からプロセスインターフェイス部149を介し
てDO一定制御装置へ制御目標値信号150として送信
される。
【0082】シミュレータ本体部142におけるシミュ
レーションの例を以下に述べる。 <現在のプロセス目標値でのシミュレーション> ・DOの目標値 :2mg/L ・SNH4-in(流入水のアンモニアイオン濃度) :20mg/L ・SNH4-out (処理水のアンモニアイオン濃度):5mg/L <プロセス目標値変更(目標値の1.25倍)したシミュレーション> ・DOの目標値 :2.5mg/L ・SNH4-in(流入水のアンモニアイオン濃度) :20mg/L ・SNH4-out (処理水のアンモニアイオン濃度):3mg/L <プロセス目標値変更(目標値の1.25倍)したシミュレーション> ・DOの目標値 :3.0mg/L ・SNH4-in(流入水のアンモニアイオン濃度) :20mg/L ・SNH4-out (処理水のアンモニアイオン濃度):1mg/L 本実施の形態によれば、水質反応モデルとしてシミュレ
ータ本体部142において活性汚泥モデルを使用したの
で、各種微生物と水質の反応モデルにより多種類の水質
がシミュレートでき、オペレータ147にプロセスの正
確な情報が供与でき、支援が高度化する。
【0083】また入力変換演算部143では、活性汚泥
モデルの入力値、特に流入水質と流入水のUV値との単
純な演算式を用いることができ、プロセスの1つのデー
タから17のデータに変換でき、現実のプロセスに応じ
たシミュレーションが実施できる。
【0084】また制御目標値演算部144では、1つの
制御目標値で現状の目標値の1.25倍と1.5倍と2
段階でシミュレーションしたので、迅速に制御目標値を
最適化することができる。
【0085】なお、水質反応モデルとして活性汚泥モデ
ルを使用したが、DO制御モデル、MLSS制御モデ
ル、TS(総汚泥量)制御モデル、SRT制御モデル等
の水質反応モデルを使用することもできる。また入力変
換部143も本実施の形態に限定されることはなく、各
種モデルに応じたプロセスのデータおよび相関式を使用
することができる。
【0086】さらに制御目標値演算部144での演算式
も本実施例に限定されることはなく、目標値変更の幅、
数値も自由に調整可能である。また、制御はDO一定制
御装置を使用したが、それ以外のSRT一定制御装置ま
たは返送ポンプ6を制御するMLSS一定制御装置等
と、活性汚泥モデルとの組み合わせも可能である。
【0087】第9の実施の形態 次に図14により本発明の第9の実施の形態について説
明する。図14に示す第9の実施の形態はマンマシンイ
ンターフェイス部148に部品情報保管部155および
プロセス情報保管部156を各々接続したものであり、
他の構成は図13に示す第8の実施の形態と略同一であ
る。
【0088】また、図15はマンマシンインターフェイ
ス部148の図面の一例であり、画面はメッシュ化され
ている。このメッシュの位置とテキストファイル形式の
部品情報保管部155のファイルを関連づけ、1つのメ
ッシュに下水、タンク、パイプ、ポンプ等の部品の大き
さ、流量、汚泥濃度等の属性が割り当てられている。こ
れらのメッシュ情報はX1Y1→X2Y1→……→Xn
Y1→X1Y2→……→XnY2→……→XnYnとい
う配列で各種部品情報としてテキスト形式で部品情報保
管部155内に保管する。さらに、これらのリンク情報
はプロセス情報保管部156にテキスト形式で保管され
る。
【0089】これらの情報は、マンマシンインターフェ
イス部148内に格納されたイメージデータに変換式に
基づいて部品イメージが出力され、リンクした情報に基
づいてシミュレータ本体部142でシミュレーションが
実行される。
【0090】本実施の形態によれば、メッシュ画像を画
面に出力したので、オペレータ147が容易に部品を配
置し、プロセスを構築することが可能となる。
【0091】なお、マンマシンインターフェイス部14
8においてメッシュ画像を出力したが、メッシュ画像を
画面に出力しなくてもよい。つまり現実では画面はメッ
シュ上に区切られているが、そのメッシュを消去して見
えなくし、図16のように各部品を動作可能とするマン
マシンインターフェイス部148を用いてもよい。
【0092】また、メッシュ情報をテキストファイルに
保管する方法として、メッシュ画面の左上から右下方向
に順に読み込んでいたが、方向は限定されない。また、
メッシュの数、配列等は図15に示すものに限定されな
い。
【0093】さらに、オペレータ147介在のみのオフ
ラインシミュレータの構成となっているが、プロセスデ
ータベース部を使用したオンラインシミュレータにおい
ても使用可能である。
【0094】第10の実施の形態 次に図17により本発明の第10の実施の形態について
説明する。図17に示す実施の形態は、マンマシンイン
ターフェイス部148に画像圧縮部160と画像データ
保管部161を順次接続したものであり、他の構成は図
14に示す第9の実施の形態と略同一である。
【0095】図17に示すように、デジタルカメラ等の
写真画像は、マンマシンインターフェイス部148を介
して、画像圧縮部160で圧縮処理され、画像データ保
管部161に保管される。部品情報のイメージを出力す
る場合は、この画像データを解凍処理する。
【0096】本実施の形態によれば、画像圧縮部160
により、容量の大きい写真画像を大量に保管することが
できる。
【0097】なお、画像圧縮部160を用いることな
く、そのままの状態で写真画像をマンマシンインターフ
ェイス部148から画像データ保管部161に格納する
ことも可能である。また、写真画像だけでなく、ITV
データをオンラインで取り込み、そのイメージ図をマン
マシンインターフェイス部148のメッシュ内に組み込
むことも可能である。
【0098】さらに、図17においてオペレータ147
介在のみのオンラインシミュレータの構成となっている
が、プロセスデータベース部を使用したオンラインシミ
ュレータにおいても使用可能である。
【0099】第11の実施の形態 次に図18により本発明の第11の実施の形態について
説明する。図18に示す第11の実施の形態は、下水処
理場に設置されるものであり、マンマシンインターフェ
イス部148にシミュレータ本体部142とステップフ
ァイル部165を接続したものである。また図18に、
本実施の形態の作用を示す。
【0100】図18および図19に示すように、ステッ
プファイル部165にキャラクタ1バイトの制御文字の
書き込み、読み込みが行なわれ、マンマシンインターフ
ェイス部148とシミュレータ本体部142との同期が
とられる。マンマシンインターフェイス部148が(G
UI)からステップファイル部165に“3”を書き込
むとシミュレーション本体部142の実行は終了する。
また、ステップファイル部165に“1”または“2”
が書き込まれた場合は、シミュレーション本体部142
のシミュレーションは実行を継続する。
【0101】本実施の形態によれば、ステップファイル
部165にキャラクタ1バイトの制御文字を使用したの
で、シミュレータ本体部142とマンマシンインターフ
ェイス部148の同期制御が容易となる。
【0102】なおステップファイル部165はテキスト
ファイル形式であれば、その数値、文字は限定されな
い。本実施の形態では、0、1、2、3を使用したが、
他の数字や記号でも良い。例えば、a、b、c、d等で
も可能である。また、水質反応モデルは請求の範囲記載
のモデルが使用可能である。
【0103】第12の実施の形態 次に図20により本発明の第12の実施の形態について
説明する。図20に示す第12の実施の形態は、マンマ
シンインターフェイス部148にシミュレータ本体部1
42と、プロセスガイダンスデータベース部170と、
オンラインデータ解析部171とを接続するとともに、
オンラインデータ解析部17に下水処理場(図1参照)
からの信号を受けるプロセスインターフェイス部149
を接続したものである。
【0104】図20において予め、オンラインデータ解
析部171にシミュレーション出力値の微分値とそのガ
イダンス情報とのルールを格納しておく。このようなル
ールとしては、例えば(16)式と(17)式のエキスパー
トシステムのルールベースが考えられる。次にプロセス
データ信号151がプロセスインターフェイス部149
に入力値として入力され、さらにオンラインデータ解析
部171を経てシミュレータ本体部142に送られてシ
ミュレーションされる。その出力値である処理水アンモ
ニアイオン濃度(SNH4-out )の変化速度が1mg/
L/日を超えたら、オンラインデータ解析部171でガ
イダンス情報が求められる。そのガイダンス情報はマン
マシンインターフェイス部148のシミュレーション実
行画面に図20のように出力され、オペレータ147の
運転管理を支援する。 ・IF(d(SNH4-out )/dt)>1mg/L/日 THEN(硝化反応が低下しているので曝気風量、SRTをチェックしなさい ) ……(16)式 ・IF(d(SNH4-out )/dt)>5mg/L/日 THEN(硝化反応が非常に低下しているので曝気風量、SRT、有害物質を 大至急をチェックしなさい) ……(17)式 本実施の形態によれば、図20のようにプロセスデータ
信号151に基づくシミュレーションに加えて、オンラ
インデータ解析部171においてガイダンス情報を求め
るので、実際の下水処理場において使用可能となる。
【0105】また、エキスパートシステムベースのオン
ラインデータ解析部171を用いることにより、オペレ
ータ147の知識を的確に表現することができる。
【0106】さらに、図21のようにマンマシンインタ
ーフェイス部148上においてシミュレーション出力値
のトレンドグラフ上にガイダンス情報を表示することに
より、シミュレーションの結果とガイダンス情報の関係
が容易に判断できる。
【0107】なお、オンラインシミュレーションのみな
らず、オペレータ147がデータを手入力するオフライ
ンシミュレーションにも適用できる。また、エキスパー
トシステム以外の前述したファジィルールを使用した
り、単純なIF−THENのアルゴリズムによるオンラ
インデータ解析部171を用いてもよい。
【0108】第13の実施の形態 次に図22により本発明の第12の実施の形態について
説明する。図22に示す第13の実施の形態は下水処理
場(図1参照)に設置されるものであり、マンマシンイ
ンターフェイス部148に、オフラインデータベース部
145とサンプリング時間差修正部182を接続すると
ともに、サンプリング時間差修正部182にプロセスイ
ンターフェイス部183とオンラインデータベース部1
81を順次接続したものである。
【0109】次に従来のサンプリングについて、図23
により説明する。図23に示すように、従来、オンライ
ンデータとして用いられた処理水アンモニアイオン濃度
185は、バッチ分析法により求められるものであり、
サンプリングしてから1h後にデータとしてオンライン
データベース部181内に格納される。また処理水UV
データは、サンプリングしてから1分後に同データベー
ス部181内に格納される。したがって、23に示すよ
うに前記2つの水質データはサンプリング時間差があ
り、単純に相関性、運転管理用として瞬時に判断するこ
とができなかった。
【0110】これに対して本実施の形態では、サンプリ
ング時間差修正部182により、処理水アンモニアイオ
ン濃度については、(18)および(19)式に基づいて時
間差を補正する。
【0111】 TNH4 =TNH4 −3600(sec ) ……(18) 式 TUV=TUV−60(sec ) ……(19)式 この補正により図24のようにサンプリング時間が同時
刻となって、データが表示される。また、オフラインデ
ータベース180内の手分析データ、例えばBODにつ
いても同様に時間差を補正してデータベース内に格納す
ることにより、マンマシンインターフェイス部148に
同時刻での表示がなされる。
【0112】本実施の形態によれば、オンラインデータ
ベース部181とオフラインデータベース部180両方
を用いることができる。サンプリング時刻が合致した両
方のデータを同時にマンマシンインターフェイス部14
8に表示することが可能となる。
【0113】またマンマシンインターフェイス部148
への表示方法として図24のトレンドグラフ表示を用い
たので、各データの相関が瞬時に判断できる。
【0114】なお、オフラインデータベース部180お
よびオンラインデータベース部181は、いずれか一方
あるいは両者とも使用することができる。
【0115】またマンマシンインターフェイス部148
への表示方法はトレンドグラフに限定されることはな
く、数値表示、回帰グラフ等により表示してもよい。
【0116】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、測定槽内
のpH制御により各種イオン濃度計の計測を行なうこと
ができ、かつ標準物質によるキャリブレーションを行う
ので、常に安定して精度の高いデータを得ることができ
る。
【0117】また、毒物検出センサと中和剤注入制御装
置により、操作量で対応できない外乱である、下水中の
毒物混入に迅速に対応して、安定した下水処理運転を継
続することができる。
【0118】また、呼吸速度計により反応タンク内の微
生物活性を測定し、下水流量の低下、ブロアの故障、長
期停電等の外乱により反応タンク内の活性度が低下した
場合にも、曝気槽から活性化微生物を反応タンクへ供給
するので、大きな外乱に迅速に対応して、安定した下水
処理運転を実施することが可能となる。
【0119】またN2 Oのガス濃度を計測して、それら
のガス発生を抑制するように曝気装置の風量を制御する
ので、温暖化ガスを排出しない運転制御・管理が可能と
なる。
【0120】また硝化液が嫌気部へ流入する近傍のDO
を計測してDO制御を行うことができ、硝化反応、脱窒
反応、リンの吐き出し反応、リンの過剰摂取反応が1つ
のDO計で同時に測定可能となり、センサのメンテナン
ス、校正等が極めて単純になり、監視用のみならず制御
用としても使用することが可能となる。
【0121】また水質シミュレータからの結果を制御目
標値演算部に送ることにより、高度な知識を有さないオ
ペレータにおいてもその時の最適の目標値を選択するこ
とが可能となる。
【0122】また、オンラインデータベース部あるいは
オフラインデータベース部のサンプリング時間とデータ
表示時間に差があるデータについても、サンプリング時
間差修正部により同時刻に設定されるので、各種データ
間の比較や相関性を評価したり、制御用データに使用し
たりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図。
【図2】第1の実施の形態の作用を示すグラフ。
【図3】第1の実施の形態のイオン濃度計の相関を示す
グラフ。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す概略構成図。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す概略構成図。
【図6】第3の実施の形態の他の実施例を示す作用図。
【図7】第3の実施の形態の他の実施例を示す作用図。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す概略構成図。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す概略構成図。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示す概略構成
図。
【図11】本発明の第7の実施の形態を示す概略構成
図。
【図12】第7の実施の形態の作用を示すグラフ。
【図13】本発明による第8の実施の形態を示す概略構
成図。
【図14】本発明による第9の実施の形態を示す概略構
成図。
【図15】第9の実施の形態の出力画面図。
【図16】第9の実施の形態の他の出力画面図。
【図17】本発明の第10の実施の形態を示す概略構成
図。
【図18】本発明の第11の実施の形態を示す概略構成
図。
【図19】第11の実施の形態の作用を示す図。
【図20】本発明の第12の実施の形態を示す概略構成
図。
【図21】第12の実施の形態の作用を示すグラフ。
【図22】本発明の第13の実施の形態を示す概略構成
図。
【図23】第13の実施の形態の作用を示すグラフ。
【図24】第13の実施の形態の作用を示すグラフ。
【図25】従来の技術による計測装置を示す概略構成
図。
【図26】従来の技術による支援装置もしくは制御装置
を示す概略構成図。
【符号の説明】
2 反応タンク 2a 嫌気部 2b 好気部 3 沈殿タンク 5 ブロア 6 返送ポンプ 7 限外ろ過膜モジュール 40 測定槽 41 全窒素濃度計 42 pH計 46 標準液槽 66 計測装置 70 硝化率演算部 71 曝気風量目標値演算部 82 毒物検出装置 83 中和剤注入量制御装置 111 呼吸速度計 120 ガスクロマトグラフ 121 曝気風量目標値演算部 132 DO計 140 下水処理水質シミュレータ 141 パラメータ調整部 142 シミュレータ本体部 143 入力変換演算部 144 制御目標値演算部 145 オフラインデータベース部 146 オンラインデータベース部 148 マンマシンインターフェイス部 155 部品情報保管部 156 プロセス情報保管部 161 画像データ保管部 165 ステップファイル部 170 プロセスガイダンスデータベース部 182 サンプリング時間差修正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野 口 和 彦 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、沈殿タンクとを備え、沈殿タンクの
    底部と反応タンクの流入側を返送ポンプを有する返送汚
    泥管で接続した脱窒素、脱リン型下水処理場に設置され
    た計測装置において、 沈殿タンクからの処理水を採水する採水装置と、 採水装置で採水された処理水を貯留する測定槽と、 測定槽内に設けられるとともに各種イオン濃度を測定す
    るイオン濃度計と、 測定槽内のpHを調整するpH調整装置と、 イオン濃度計をキャリブレーションするため標準物質を
    測定槽内に供給する標準物質供給装置と、を備えたこと
    を特徴とする下水処理場の計測装置。
  2. 【請求項2】測定槽の底部に、一定時間毎に内部の下水
    を排出する排出装置を取付けたことを特徴とする請求項
    1記載の下水処理場の計測装置。
  3. 【請求項3】沈殿タンクの流入側と測定槽とを配管で接
    続するとともに、 イオン濃度計は沈殿タンクの流入側と流出側の窒素およ
    びリンの濃度を求めるとともに、イオン濃度計に窒素お
    よびリンの濃度から反応タンクにおける脱窒率および脱
    リン率を求める制御装置を接続したことを特徴とする請
    求項1記載の下水処理場の計測装置。
  4. 【請求項4】制御装置は反応タンクにおける脱窒率と脱
    リン率に基づいて、曝気装置および返送ポンプを制御す
    ることを特徴とする請求項3記載の下水処理場の計測装
    置。
  5. 【請求項5】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、 反応タンクに接続された沈殿タンクとを備え、 沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥ポン
    プを有する返送汚泥管で接続し、 反応タンクの流入側に毒物検出センサを設けるととも
    に、 反応タンクの嫌気部に中和剤注入装置を接続し、 毒物検出センサからの信号に基づいて中和剤注入装置を
    制御する中和剤注入制御装置を設けたことを特徴とする
    下水処理場。
  6. 【請求項6】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、 反応タンクに接続された沈殿タンクとを備え、 沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥ポン
    プを有する返送汚泥管で接続し、 反応タンクの流入側に高圧曝気装置を有する曝気槽と、
    沈殿槽を順次設けるとともに、曝気槽と反応タンクの好
    気部との間に開閉弁を有する配管を設け、 反応タンクの好気部に呼吸速度計を設け、 呼吸速度計からの信号に基づいて、呼吸速度制御装置に
    よって開閉弁を制御して曝気槽内の活性化微生物を好気
    部へ供給することを特徴とする下水処理場。
  7. 【請求項7】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、 反応タンクに接続された沈殿タンクとを備え、 沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥ポン
    プを有する返送汚泥管で接続し、 反応タンク内の気相中のNO2 ガスを測定するNO2
    ス濃度計を設け、 NO2 ガス濃度計からの信号に基づいて曝気装置を制御
    する曝気装置制御装置を設けたことを特徴とする下水処
    理場。
  8. 【請求項8】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、 反応タンクに接続された沈殿タンクとを備え、 沈殿タンクの底部と反応タンクの流入側を返送汚泥ポン
    プを有する返送汚泥管で接続し、 反応タンクの嫌気部と好気部との間に、好気部の下水を
    嫌気部へ戻す戻し配管を設け、 嫌気部のうち戻し配管近傍にDO計を設けるとともに、 このDO計からの信号に基づいて曝気装置を制御する曝
    気装置制御装置を設けたことを特徴とする下水処理場。
  9. 【請求項9】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを有
    する反応タンクと、沈殿タンクとを備え、沈殿タンクの
    底部と反応タンクの流入側を返送ポンプを有する返送汚
    泥管で接続した、脱窒素、脱リン型下水処理場の支援装
    置において、 反応タンクおよび沈殿タンクにおける各種水質データを
    保管するオンラインデータベース部と、 オンラインデータベース部からの水質データに基づい
    て、反応タンクの水質反応モデルを用いて、水質に関す
    るシミュレーションを行なう水質シミュレータと、 水質シミュレータからの結果から曝気装置および返送ポ
    ンプの最適制御目標値を求める制御目標値最適演算部と
    を備えたことを特徴とする下水処理場。
  10. 【請求項10】水質シミュレータに、下水処理場の各構
    成部分の特性情報を入力する構成部分情報入力部を接続
    したことを特徴とする請求項9記載の下水処理場の支援
    装置。
  11. 【請求項11】水質シミュレータに、水質シミュレータ
    からの出力情報と、プロセスガイダンスとの組合せパタ
    ーンを格納したプロセスガイダンスデータベース部を接
    続したことを特徴とする請求項9記載の下水処理場の支
    援装置。
  12. 【請求項12】嫌気部と、曝気装置を有する好気部とを
    有する反応タンクと、沈殿タンクとを備え、沈殿タンク
    の底部と反応タンクの流入側を返送ポンプを有する返送
    汚泥管で接続した、脱窒素、脱リン型下水処理場の支援
    装置において、 反応タンクおよび沈殿タンクにおけるオンラインの各種
    水質データを保管するオンラインデータベース部と、 反応タンクおよび沈殿タンクにおけるオフラインの各種
    水質データを保管するオフラインデータベース部と、 オンラインデータベース部とオフラインデータベース部
    の各データ時刻を修正するサンプリング時間差修正部と
    を設けたことを特徴とする下水処理場の支援装置。
JP9215351A 1997-08-08 1997-08-08 下水処理場、その計測装置およびその支援装置 Pending JPH1157780A (ja)

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