JPH1157752A - Toc成分除去の制御方法及び装置 - Google Patents
Toc成分除去の制御方法及び装置Info
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- JPH1157752A JPH1157752A JP23649297A JP23649297A JPH1157752A JP H1157752 A JPH1157752 A JP H1157752A JP 23649297 A JP23649297 A JP 23649297A JP 23649297 A JP23649297 A JP 23649297A JP H1157752 A JPH1157752 A JP H1157752A
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Abstract
シルラジカルにより有機酸まで分解し、得られる処理水
からイオン除去するTOC成分除去方法において、ヒド
ロキシルラジカルによる処理後の処理水のTOC値によ
りヒドロキシルラジカル発生量をフィードバック制御す
ることにより、安定で正確なTOC成分除去の制御方法
及び装置を提供する。 【解決手段】 ヒドロキシルラジカルによる処理後の処
理水のTOC値を監視し、このTOC値が0.5〜2.
5mg/Lとなるようにヒドロキシルラジカル発生量を
フィードバック制御し、後段のイオン除去で最終処理水
のTOC値が0.3mg/L以下となるようにする。ヒ
ドロキシルラジカル発生機構としては、オゾンと過酸化
水素の組み合わせ、オゾンとアルカリとの組み合わせ、
オゾンと紫外線との組み合わせが好ましく用いられる。
Description
制御方法及び装置に関し、特に、TOC成分を実質的に
含まない水、例えば、電子工業の洗浄工程に使われる純
水、超純水の製造や回収のためのTOC成分除去の制御
方法及び装置に関する。
化触媒などを適当に組み合わせることにより、個々のこ
れらの酸化手段単独よりも酸化力が強いヒドロキシルラ
ジカルが発生する。これらの酸化手段は酸素元素と水素
元素以外のものを発生しないので、二次汚染の恐れが低
く、後段の処理における塩負荷も低くなる。このような
特徴から、上記の各種酸化手段の適当な組み合わせやオ
ゾンとアルカリとの組み合わせ(アルカリは酸化剤では
無いが、この組み合わせによりヒドロキシルラジカルが
発生する)によりヒドロキシルラジカルを発生させ、こ
れによりTOC成分含有水(以下、時に「原水」と言
う)中のTOC成分を酸化分解して、純水、超純水等の
製造並びに使用後の純水、超純水の回収のために原水か
らTOC成分除去を行うことが広く行われている。
組み合わせやオゾンとアルカリとの組み合わせにより、
共通してヒドロキシルラジカルが発生するが、これらの
組み合わせは、それぞれ互いに異なった特徴を有する。
例えば、過酸化水素と紫外線(UV)との組み合わせは
古典的な使い方であるが、反応速度が遅いため、数時間
以上の反応時間を要するのが通常である。オゾンと紫外
線(UV)との組み合わせは、オゾンによるUV吸収率
が非常に高いため、反応速度はかなり速くなるが、紫外
線照射装置のためにイニシャルコストとランニングコス
ト(電力料と紫外線ランプの交換費用を含む)の両方が
増加することになる。オゾンとアルカリとの組み合わせ
は、反応速度が速く、ランニングコストも低いが、アル
カリ側で反応するため高濃度のTOC成分が存在する場
合に、炭酸イオン(CO3 2- )や重炭酸イオン(HCO
3 - )等のラジカルスカベンジャーによる反応阻害を受
ける(アルカリ側では、TOC成分の分解生成物の一つ
である二酸化炭素が炭酸イオンや重炭酸イオンとして存
在し、高濃度のTOC成分が存在する場合には、二酸化
炭素の生成量も多くなるため)。一方、オゾンと過酸化
水素との組み合わせは、反応速度は少し落ちるが、ラジ
カルスカベンジャーからの影響が少なく、経済的にも有
利であるため、比較的広い使用選択幅を持つものにな
る。なお、重炭酸イオンよりも炭酸イオンの方がラジカ
ルスカベンジャーとしての作用が大きい。
ル発生機構においても、中間生成物として有機酸を生成
するため、かかるヒドロキシルラジカル発生機構で更に
実質的に完全に二酸化炭素と水にまで酸化分解してTO
C成分を実質的に完全に除去するのでは無く、経済的な
処理方法として、生成した有機酸の中で二酸化炭素と水
にまで分解されない分を残し、この有機酸残部を後段に
設けたイオン除去機構〔例えば、イオン交換装置や逆浸
透膜(RO)装置等のイオン除去装置〕を用いて除去す
ることがある。
除去の殆どの場合、ヒドロキシルラジカル発生量の制御
が行われていないため、安全サイドで装置を運転する。
そのため、ヒドロキシルラジカルは常に過剰量となる。
また、一部の場合には、原水のTOC値(TOC濃度)
によるフィードフォワード制御が行われているが、TO
C値とヒドロキシルラジカル必要量の関係は、分解除去
対象物である原水中のTOC源(TOC成分としての有
機物質の種類)により変わるため、原水のTOC値によ
るこのようなフィードフォワード制御では、正確さに欠
ける。一方、イオン除去装置から得られた処理水のTO
C値により、ヒドロキシルラジカル発生量をフィードバ
ック制御すると、タイムラグが長くなるのは避けられ
ず、イオン除去装置の前に設けた酸化剤分解用の活性炭
接触装置の活性炭によりTOC成分が吸着されたり放出
されたりするために安定な制御を確保し難く、また、イ
オン除去装置から得られる処理水のTOC値が非常に低
いため、充分な制御幅を確保し難い。
解消し、TOC成分含有水中のTOC成分をヒドロキシ
ルラジカルにより少なくとも有機酸まで分解し、得られ
る処理水中の有機酸を更にイオン除去機構により処理す
ることによりTOC成分を除去して純水を製造するに当
たり、安定且つ正確なヒドロキシルラジカル発生量の制
御を可能とするTOC成分除去の制御方法及び装置を提
供せんとするものである。
課題を解決するために行った下記のような実験の結果に
基づいて完成されたものである。即ち、本発明は、TO
C成分含有水中のTOC成分をヒドロキシルラジカルに
より少なくとも有機酸まで分解し、得られる処理水中の
有機酸を更にイオン除去手段により処理することにより
TOC成分を除去して純水を製造するに当たり、ヒドロ
キシルラジカルにより処理された処理水のTOC値を監
視し、そのTOC値が0.5〜2.5mg/Lとなるよ
うにヒドロキシルラジカルの発生量を自動制御し、前記
イオン除去手段により処理された最終処理水中のTOC
値を0.3mg/L以下にすることを特徴とするTOC
成分除去の制御方法、並びに、TOC成分含有水中のT
OC成分をヒドロキシルラジカルにより少なくとも有機
酸まで分解するためのヒドロキシラジカル発生装置、前
記ヒドロキシラジカル発生装置からの処理水中のTOC
成分としての有機酸を除去するためのイオン除去装置、
前記ヒドロキシルラジカル発生装置からの処理水のTO
C値を監視し、そのTOC値が0.5〜2.5mg/L
となるようにヒドロキシルラジカルの発生量を自動制御
し、前記イオン除去装置からの最終処理水中のTOC値
を0.3mg/L以下にするためのフィードバック制御
機構を包含することを特徴とするTOC成分除去の装置
を提供するものである。
述のようにイオン除去装置から得られた処理水のTOC
値を0.3mg/L以下、好ましくは0.2mg/L以
下にすれば、上記イオン除去装置からの処理水から超純
水を製造する場合、後段の超純水製造装置におけるUV
(紫外線)酸化、RO処理(逆浸透膜処理)等によりT
OC値を更に0.02mg/L以下にすることができる
ことが分かった。
C成分の分解経路(一連の反応)は分解対象物質の種類
により異なるが、殆どの有機物は最終段階においてプロ
ピオン酸、酢酸、蟻酸等の低分子有機酸を経て二酸化炭
素と水とに変化する。従って、原水(TOC成分含有
水)のTOC値やTOC源(TOC成分としての有機物
質の種類)が異なっても、ヒドロキシルラジカルによる
酸化処理により殆どのTOC成分が少なくとも低分子有
機酸にまで転化した段階では、二酸化炭素と水に転化し
た分は最早TOC成分では無いので、ヒドロキシルラジ
カルによる処理後の処理水中のTOC値はかなり狭い範
囲内に入る。
処理を例にすると、その処理水のTOC値範囲は凡そ
0.5〜2.5mg/Lになる。特に、アルコール系有
機物が主なTOC源である場合、この組み合わせのヒド
ロキシルラジカルによる処理水のTOC値範囲は凡そ
0.5〜1.5mg/Lになる。原水の主なTOC源が
分子量の大きい界面活性剤の場合、この組み合わせのの
ヒドロキシルラジカルによる処理水のTOC値範囲は凡
そ0.5〜2.5mg/Lになる。このようにして得ら
れた処理水について更にイオン除去を行うと、イオン除
去後の処理水中のTOC値は0.3mg/L以下、殆ど
の場合0.2mg/L以下となる。
置からの処理水のTOC値は後段のイオン除去装置から
の処理水のTOC値と一定の相関関係があるため、ヒド
ロキシルラジカル発生装置からの処理水のTOC値を所
定値となるようにヒドロキシルラジカル発生量を制御す
ると、ヒドロキシルラジカル発生装置からの処理水のT
OC値に相応したイオン除去装置からの処理水のTOC
値が得られる。
態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
無い。
ラジカル発生装置)からの処理水のTOC値が0.5〜
2.5mg/Lの範囲、望ましくは0.5〜1.5mg
/Lの範囲内になるようにオゾン発生量を制御すると、
例えば、イオン交換樹脂処理(イオン除去処理)後の処
理水のTOC値が0.3mg/L以下、殆どの場合0.
2mg/L以下となる。この場合、過酸化水素の供給量
はオゾン発生量に比例するように、詰まり、過酸化水素
/オゾン重量比が0.2/1〜0.4/1になるように
制御するのが好ましい。
OC成分除去もほぼ同様である。即ち、オゾン/アルカ
リ反応槽(ヒドロキシルラジカル発生装置)からの処理
水のTOC値が0.5〜2.5mg/Lの範囲、望まし
くは0.5〜1.5mg/Lの範囲内になるようにオゾ
ン発生量を制御すると、イオン交換樹脂処理(イオン除
去)後の処理水のTOC値が0.3mg/L以下、殆ど
の場合0.2mg/L以下となる。この場合、アルカリ
の添加量はオゾン発生量と比例させる代わりに、処理水
のpH値によって制御するのが好ましい。詰まり、処理
水のpHがアルカリ側、好ましくは8〜11、更に好ま
しくは8.5〜10.5の範囲内の値になるようにすれ
ばよい。なお、一般的に、pH値を高くすると、反応速
度は大きくなるが、アルカリの添加量が多いのでそれだ
けイオン交換樹脂処理等のイオン除去処理における塩負
荷が大きくなり、また、二酸化炭素が炭酸イオンや重炭
酸イオン、特に炭酸イオンとして存在する割合が増える
のでラジカルスカベンジャーとしての作用も増大する。
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム等を用いることができる。
よるTOC成分除去もほぼ同様である。即ち、オゾン/
UV反応槽(ヒドロキシルラジカル発生装置)からの処
理水のTOC値が0.5〜2.5mg/Lの範囲、望ま
しくは0.5〜1.5mg/Lの範囲内になるようにオ
ゾン発生量を制御すると、イオン交換樹脂処理(イオン
除去)後の処理水のTOC値が0.3mg/L以下、殆
どの場合0.2mg/L以下となる。この場合、例え
ば、紫外線(UV)ランプの出力量をオゾン発生量と連
動させて制御するのが好ましく、UVランプ出力量はオ
ゾン発生量に比例するように、詰まり、UVランプ出力
量/オゾン発生量の比を0.2〜5kw/kg−O3 に
なるように制御すればよい。使用する紫外線ランプとし
ては、主波長が254nm、あるいは主波長が254n
mと185nmである低圧水銀ランプ、及び主波長が3
65nmの高圧水銀ランプのいずれでもよいが、好まし
くは主波長が254nmの低圧水銀ランプを使用する。
キシルラジカル発生機構として、オゾン/過酸化水素、
オゾン/アルカリ、オゾン/紫外線(UV)の各組み合
わせの場合について述べたが、フェントン酸化(Fe2+
+H2 O2 )/紫外線(UV)、オゾン/酸化触媒、触
媒(TiO2 等)/紫外線(UV)などのAOP法(ad
vanced oxidation processes、促進酸化法)と称される
各種の方法を用いることもでき、また、詳述した組み合
わせの方法やAOP法と称される方法から複数の方法を
選んで更に組み合わせて用いることもでき、例えば、多
段に組み合わせたり、また、例えば、オゾン/過酸化水
素/紫外線(UV)のように組み合わせて一段に用いる
こともできる。また、オゾンの発生方法としては、無声
放電法、水電解法等の各種の方法を用いることができ
る。
水は、残存する酸化剤が後段のイオン除去装置において
用いるイオン交換樹脂や逆浸透膜等の材料の劣化を引き
起こす悪影響を忌避するため、残存する酸化剤の除去を
イオン除去に先立って行うのが通常である。残存酸化剤
の除去方法としては、活性炭処理、還元剤(例えば、亜
硫酸ナトリウム)注入、紫外線照射、還元触媒(例え
ば、パラジウム系触媒)接触等の方法を挙げることがで
きるが、活性炭処理が低コスト且つ装置的にも簡便で好
ましい。
して、イオン除去をイオン交換樹脂処理により行う場合
について述べたが、イオン除去は、各種のイオン交換法
(装置)や逆浸透膜(RO)法(装置)等のイオン除去
法(装置)を用いて行うことができる。
て、イオン除去装置からの処理水のTOC値をモニタリ
ング(監視)し、イオン除去後の処理水のTOC値が
0.3mg/L以下となるようにヒドロキシルラジカル
発生量を制御する操作を補助的に追加することも有効で
あり、これにより、イオン除去後の処理水のTOC値を
より確実に0.3mg/L以下とすることができる。
C成分除去処理を一例として、以下の実施例により本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものでは無い。
を示すが、この図は本発明の装置の一例を示すシステム
フロー図でもある。リアクター101がヒドロキシルラ
ジカル発生装置で、このリアクター101には原水ポン
プ140により原水ライン141から原水が送水され
る。リアクター101でヒドロキシルラジカル処理され
た後の処理水の一部はTOC計120でTOC値を計測
され、このTOC値に基づきPID制御器121から制
御用信号122が送信され、オゾン発生器130の制御
を行うと共に、オゾン発生量と連動された過酸化水素ポ
ンプ制御用信号123となり過酸化水素ポンプ150の
制御を行う。オゾン発生器130で生じたオゾン化ガス
はオゾン化ガスライン131を通じて、リアクター10
1と連結された循環ライン133に注入され、循環ポン
プ132によりリアクター101に供給される。なお、
オゾンの溶解は、ディフューザー(diffuser、散気
板)、エジェクター(ejector )、ラインミキサー(in
-line mixer )等の種々の手段により行うことができ
る。過酸化水素ポンプ150により過酸化水素ライン1
51を通って過酸化水素がリアクター101に供給され
る。ヒドロキシルラジカル処理された後の処理水の大部
分は、ヒドロキシルラジカル処理水ライン110を通じ
て活性炭塔111に送水され、ここで酸化剤(過酸化水
素、オゾン)は分解され、活性炭処理された処理水は、
イオン交換樹脂塔112に送水され、ここでイオン交換
により有機酸等を除去され、イオン交換後の処理水とし
てイオン交換処理水ライン113に流出して来る。な
お、160は、排ガス排出管である。
1に、6L/hrの流量で各種TOC値の原水を通水し
ながら、循環ポンプ132の吸引側の循環ライン133
に無声放電により発生させたオゾンを供給し、また、過
酸化水素ポンプ150により過酸化水素を連続的に供給
した。TOC源はイソプロピルアルコール(IPA)で
あった。リアクター101においてヒドロキシルラジカ
ルにより処理(TOC成分の酸化処理)された後の処理
水110のTOC値をシーバス810型TOC計120
〔シーバス社(米国)製〕によりオンラインで測定し、
TOC計120からの測定信号をPID制御器121に
送り、オゾン発生量をTOC計120の測定値が所定値
となるようにPID制御器121により制御すると共
に、過酸化水素/オゾン重量比=0.31/1となるよ
うに過酸化水素ポンプ150を制御し、この両者により
ヒドロキシルラジカルの発生量を自動制御した。リアク
ター101内の水のpH値は7.5前後にほぼ一定に維
持された。リアクター101からの処理水は活性炭塔1
11で処理し、酸化剤(O3 、H2 O2)を分解後、イ
オン交換樹脂塔112によりイオン状有機物(有機酸)
を除去した。このTOC成分除去処理の結果を表1に示
す。
変動しても、酸化処理直後(活性炭処理前)の処理水の
TOC値が一定になるようにすれば、イオン交換処理後
の処理水のTOC値もそれと相応した値となるため、酸
化処理直後の処理水のTOC値によりヒドロキシルラジ
カル発生量を制御することが有効であることが分かっ
た。また、比較のために、イオン交換処理後の処理水の
TOC値によるヒドロキシルラジカル発生量の制御も試
みたが、ラグタイムが長すぎるため、安定な制御を行う
ことができなかった。
活性剤をTOC源として含む原水の処理を行った。界面
活性剤の主成分は、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、スルフォ琥珀酸アルキルエーテル、ジエチレングリ
コールモノベンジルエーテル及びオレフィンである。リ
アクター101からの処理水は活性炭塔111で処理
し、酸化剤(O3 、H2 O2 )を分解後、イオン交換樹
脂塔112によりイオン状有機物(有機酸)を除去し
た。このTOC成分除去処理の結果を表2に示す。
変動しても、酸化処理直後(活性炭処理前)の処理水の
TOC値が一定になるようにすれば、イオン交換処理後
の処理水のTOC値もそれと相応した値となるため、酸
化処理直後の処理水のTOC値によりヒドロキシルラジ
カル発生量を制御することが有効であることが分かっ
た。また、比較のために、イオン交換処理後の処理水の
TOC値によるヒドロキシルラジカル発生量の制御も試
みたが、ラグタイムが長すぎるため、安定な制御を行う
ことができなかった。
OC成分の分解経路(一連の反応)は分解対象物質の種
類により異なるが、殆どの有機物は最終段階においてプ
ロピオン酸、酢酸、蟻酸等の低分子有機酸を経て二酸化
炭素と水とに変化する。従って、原水(TOC成分含有
水)のTOC値やTOC源(TOC成分としての有機物
質の種類)が異なっても、ヒドロキシルラジカルによる
酸化処理によりTOC成分が少なくとも低分子有機酸に
まで転化した段階では、二酸化炭素と水に転化した分は
最早TOC成分では無いので、本発明の方法によれば、
ヒドロキシルラジカルによる酸化処理後の処理水中のT
OC値をかなり狭い範囲内(0.5〜2.5mg/L)
に入るようにすることができる。
の処理水のTOC値は後段のイオン除去装置からの処理
水のTOC値と一定の相関関係があるため、本発明の方
法に従い、ヒドロキシルラジカル発生装置からの処理水
のTOC値を所定値(0.5〜2.5mg/L)となる
ようにヒドロキシルラジカル発生量を制御すると、ヒド
ロキシルラジカル発生装置からの処理水のTOC値に相
応したイオン除去装置からの処理水のTOC値が得ら
れ、イオン除去後の処理水のTOC値を0.3mg/L
以下にすることができる。従って、本発明の方法によれ
ば、安定且つ正確なTOC成分除去の制御を行うことが
できる。
からの処理水のTOC値をモニタリング(監視)し、イ
オン除去後の処理水のTOC値が0.3mg/L以下と
なるようにヒドロキシルラジカル発生量を制御する操作
を補助的に追加することも有効であり、これにより、イ
オン除去後の処理水のTOC値をより確実に0.3mg
/L以下とすることができる。
C値を0.3mg/L以下にすれば、この処理水を超純
水の製造工程に送ることができ、後段の超純水製造装置
におけるUV酸化、RO処理等によりTOC値を更に
0.02mg/L以下にすることができる。
去の装置の一例を示すシステムフロー図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 TOC成分含有水中のTOC成分をヒド
ロキシルラジカルにより少なくとも有機酸まで分解し、
得られる処理水中の有機酸を更にイオン除去手段により
処理することによりTOC成分を除去して純水を製造す
るに当たり、ヒドロキシルラジカルにより処理された処
理水のTOC値を監視し、そのTOC値が0.5〜2.
5mg/Lとなるようにヒドロキシルラジカルの発生量
を自動制御し、前記イオン除去手段により処理された最
終処理水中のTOC値を0.3mg/L以下にすること
を特徴とするTOC成分除去の制御方法。 - 【請求項2】 前記ヒドロキシルラジカルをオゾンと過
酸化水素との組み合わせにより発生させ、このヒドロキ
シルラジカルにより処理された処理水のTOC値が0.
5〜2.5mg/Lとなるように、オゾン発生量を制御
しながら過酸化水素の供給量をオゾン発生量と連動させ
て制御することにより前記のヒドロキシルラジカルの発
生量を自動制御することを特徴とする請求項1に記載の
TOC成分除去の制御方法。 - 【請求項3】 前記ヒドロキシルラジカルをオゾンとア
ルカリとの組み合わせにより発生させ、このヒドロキシ
ルラジカルにより処理された処理水のTOC値及びpH
値を監視し、前記処理水のTOC値が0.5〜2.5m
g/Lとなるように、オゾン発生量を制御しながら前記
処理水のpH値がアルカリ側になるようにアルカリの添
加量を制御することにより前記のヒドロキシルラジカル
の発生量を自動制御することを特徴とする請求項1に記
載のTOC成分除去の制御方法。 - 【請求項4】 前記ヒドロキシルラジカルをオゾンと紫
外線ランプとの組み合わせにより発生させ、このヒドロ
キシルラジカルにより処理された処理水のTOC値が
0.5〜2.5mg/Lとなるように、オゾン発生量を
制御しながら前記紫外線ランプの出力量をオゾン発生量
と連動させて制御することにより前記のヒドロキシルラ
ジカルの発生量を自動制御することを特徴とする請求項
1に記載のTOC成分除去の制御方法。 - 【請求項5】 TOC成分含有水中のTOC成分をヒド
ロキシルラジカルにより少なくとも有機酸まで分解する
ためのヒドロキシラジカル発生装置、前記ヒドロキシラ
ジカル発生装置からの処理水中のTOC成分としての有
機酸を除去するためのイオン除去装置、前記ヒドロキシ
ルラジカル発生装置からの処理水のTOC値を監視し、
そのTOC値が0.5〜2.5mg/Lとなるようにヒ
ドロキシルラジカルの発生量を自動制御し、前記イオン
除去装置からの最終処理水中のTOC値を0.3mg/
L以下にするためのフィードバック制御機構を包含する
ことを特徴とするTOC成分除去の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23649297A JP3491666B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | Toc成分除去の制御方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP23649297A JP3491666B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | Toc成分除去の制御方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1157752A true JPH1157752A (ja) | 1999-03-02 |
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ID=17001543
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