JPH1155182A - 光増幅のための方法及び該方法を実施するためのシステム - Google Patents
光増幅のための方法及び該方法を実施するためのシステムInfo
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Abstract
増幅のための方法及びシステムに関し、信号力の偏差及
び光SNR(信号対雑音比)の偏差の両方に関して利得
等化を行うようにした方法及びシステムの提供を課題と
している。 【解決手段】 カスケード接続された複数の光増幅器3
2と、隣り合う2つの光増幅器32の間に設けられ信号
対雑音比の偏差が小さくなるように信号光を利得等化す
るための第1の光フィルタ36と、光増幅器32の下流
側に設けられ、信号電力の偏差が小さくなるように信号
光を利得等化するための2の光フィルタ38とから構成
する。
Description
なる複数チャネルの光キャリアを含む波長分割多重信号
光を用いた光ファイバ通信に適した光増幅に関し、更に
詳しくは、そのような光増幅のための方法及び該方法を
実施するために使用するシステムに関する。
m)な光ファイバの製造技術及び使用技術が確立され、
光ファイバを伝送路とする光通信システムが実用化され
ている。また、光ファイバにおける損失を補償して長距
離の伝送を可能にするために、信号光を増幅するための
光増幅器の使用が提案され或いは実用化されている。
べき信号光が供給される光増幅媒体と、光増幅媒体が信
号光の波長を含む利得帯域を提供するように光増幅媒体
をポンピング(励起)する手段とを備えている。例え
ば、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)は、
光増幅媒体としてのエルビウムドープファイバ(ED
F)と、予め定められた波長を有するポンプ光をEDF
に供給するためのポンプ光源とを備えている。0.98
μm帯或いは1.48μm帯の波長を有するポンプ光を
用いることによって、波長1.55μm帯を含む利得帯
域が得られる。また、半導体チップを光増幅媒体として
用いる光増幅器も知られている。この場合、半導体チッ
プに電流を注入することによってポンピングが行われ
る。
せるための技術として、波長分割多重(WDM)があ
る。WDMが適用されるシステムにおいては、異なる波
長を有する複数の光キャリアが用いられる。各光キャリ
アを独立に変調することによって得られた複数の光信号
が光マルチプレクサにより波長分割多重され、その結果
得られたWDM信号光が光ファイバ伝送路に送出され
る。受信側では、受けたWDM信号光が光デマルチプレ
クサによって個々の光信号に分離され、各光信号に基づ
いて伝送データが再生される。従って、WDMを適用す
ることによって、当該多重数に応じて一本の光ファイバ
における伝送容量を増大させることができる。
組み入れる場合、利得傾斜(ゲインチルト)或いは利得
偏差で代表される利得の波長依存性によって伝送距離が
制限される。例えば、EDFAにおいては、波長1.5
5μmの近傍で利得傾斜が生じ、この利得傾斜はEDF
Aへの信号光のトータル入力パワー及びポンプ光のパワ
ーに従って変化することが知られている。
として、利得等化法が知られている。これを図1乃至図
3により説明する。図1は、WDMが適用される従来の
光通信システムの例を示すブロック図である。複数の光
送信機(OS)2(#1,…,#N)から出力された波
長が異なる光信号は、光マルチプレクサ4において波長
分割多重される。波長分割多重の結果得られたWDM信
号光は光伝送路6に送出される。
に損失補償用の複数の光増幅器8と1つ以上の利得等化
器10を設けて構成されている。各利得等化器10は光
フィルタによって提供され得る。
光は、光デマルチプレクサ12によって波長に従って個
々の光信号に分離され、光受信機(OR)14(#1
…,#N)に供給される。
て光マルチプレクサ4から光伝送路6に送出されるWD
M信号光のスペクトルの例が示されている。縦軸は光パ
ワー、横軸は波長を表している。ここでは、光送信機2
(#1,…,#N)はそれぞれ波長(λ1 ,…,λn )
の光信号を出力するものとしている。プリエンファシス
を考慮しなければ、一般的には、各チャネルの光信号の
光パワーは等しい。この例では、WDM信号光の帯域
は、符号16で示されるように、λ1 〜λn の波長範囲
によって定義される。
WDM信号光の帯域16において利得の波長依存性を有
していると、その利得の波長依存性が光伝送路6の全長
に渡って累積し、信号電力或いは信号対雑音比(光SN
R)のチャネル間偏差が生じてしまう。
を、累積した光増幅器8の利得の波長依存性が相殺され
るように設定する。これを図3により具体的に説明す
る。図3において、符号18で示される破線は、累積し
た光増幅器8の利得の波長依存性であり、符号20で示
される実線は、利得等化器10における損失の波長依存
性を示している。図示された例では、WDM信号光の帯
域16において、利得の波長依存性が損失の波長依存性
によって相殺されており、これにより光伝送路6の全体
における利得等化がなされている。
場合、その利得の波長依存性は、一般的には、波長軸に
対して非対称形である。これに対して、各利得等化器1
0の構成要素(エレメント)として用いられ得る1つの
光フィルタの損失の波長依存性は対称形である。従っ
て、各利得等化器10が1つの光フィルタだけを含む場
合には、累積した光増幅器8の非対称な利得の波長依存
性を補償することは不可能である。光フィルタとして
は、誘電体多層膜フィルタ、エタロンフィルタ及びマッ
ハツェンダフィルタ等が知られており、これらは精度よ
く作製することができ且つ信頼性が保証されている。
非対称な利得の波長依存性を補償するために、損失の波
長依存性が異なる2つ以上の光フィルタを組み合わせて
利得等化器を構成することが提案されている。これによ
り、与えられたWDM信号光の帯域において利得の波長
依存性が高精度に損失の波長依存性によって相殺され
る。
記の文献〔1〕を、また、複数光フィルタの組み合わせ
については文献〔2〕、〔3〕及び〔4〕を参照された
い。 〔1〕 N. S. Bergano et al., “Wavelength divisio
n multiplexing in long-haul transmission system
s”, JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL.14,NO.6,
JUNE 1996, pp1229-1308 〔2〕 K. Oda et al., “128channel,480km FSK-DD
transmission experiment using 0.98μm pumped erbi
umdoped fibre amplifiers and a tunable gainequalis
er ”, ELECTRONICS LETTERS, 9th June 1994, Vol.30,
No.12, pp982-983 〔3〕 T. Naito et al.,“85-Gb/s WDM transmission
experiment over 7931km using gain equalization to
compensate for asymmetry in EDFA gain characteris
tics ”, First Optoelectronics and Communications
Conference(OECC'96) Technical Digest, July 1996, P
D1-2 〔4〕 T. Oguma et al., “Optical gain equalizer
for optical fiber amplifier”, 1996年電子情報通信
学会通信ソサイエティ大会、B-1093(pp578)
(B)を参照すると、従来の利得等化法を適用したシス
テムにおける伝送後の光スペクトルの例が示されてい
る。いずれの例においても、比較的なだらかな雑音スペ
クトルに複数の急峻な信号スペクトルが重畳されてい
る。
を行うことによって、信号電力の偏差が抑圧されてい
る。即ち、信号スペクトルの光パワーピーク値が一致す
るように利得等化が行われている。この場合、雑音スペ
クトルを基準とした信号スペクトルの長さで与えられる
信号対雑音比、即ち光SNRはチャネル毎に異なる値に
なり、光SNRには偏差が残る。例えば、陸上向けのシ
ステムでは、光SNRの偏差を許容して、信号電力偏差
がなくなるように利得の等化が行われる。
うに、信号電力の偏差を許容して光SNRの偏差が抑圧
されるように利得等化を行うことも可能である。いずれ
にしても、従来の利得等化法では、信号電力及び光SN
Rのいずれか一方にのみ着目し、それについて利得等化
が行われていた。
力及び光SNRのいずれか他方に偏差が残り、問題が生
じることがあった。例えば、図4の(B)に示されるよ
うに、光SNRの偏差に関して利得等化を行う場合に
は、信号電力に偏差が残るため、受信端局において信号
レベルダイヤグラムが異なることがシステム構築上問題
となる。また、図4の(A)に示されるように、信号電
力の偏差に関して利得等化を行う場合には、光SNRに
偏差が残るため、チャネル間で伝送品質がバラツクとい
う問題が生じる。
及び光SNRの両方に関して利得等化を行うようにした
光増幅のための方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、そのような方法を実施するために使用される
システムを提供することにある。
ると、(a)信号光を増幅して増幅信号光を得るステッ
プと、(b)該増幅信号光の信号対雑音比の波長に関す
る偏差が小さくなるように該増幅信号光を利得等化して
第1の等化信号光を得るステップと、(c)該第1の等
化信号光を増幅して増幅等化信号光を得るステップと、
(d)該増幅等化信号光の信号電力の波長に関する偏差
が小さくなるように該増幅等化信号光を利得等化して第
2の等化信号光を得るステップとを備えた方法方法が提
供される。
その途中で信号対雑音比の波長に関する偏差が小さくな
るように利得等化し、且つ、最後に信号電力の波長に関
する偏差が小さくなるように利得等化を行うようにして
いる点で特徴付けられる。即ち、利得等化が少なくとも
2回行われるのである。この方法によると、後で詳細に
説明する原理に従って、信号電力の偏差及び信号対雑音
比の偏差の両方に関して容易に利得等化を行うことがで
きるようになる。
る方法を実施するためのシステムが提供される。このシ
ステムは、信号光を増幅するカスケード接続された複数
の光増幅器を備えている。複数の光増幅器のうちの隣り
合う2つの光増幅器の間には、第1の光フィルタが設け
られる。第1の光フィルタは、信号光の信号対雑音比の
波長に関する偏差が小さくなるように信号光を利得等化
する。複数の光増幅器の下流側には、第2の光フィルタ
が設けられる。第2の光フィルタは、信号光の信号電力
の波長に関する偏差が小さくなるように信号光を利得等
化する。
からなる光ファイバスパンと、光ファイバスパンの一端
にて信号光を光ファイバスパンへ供給するための第1の
端局と、光ファイバスパンの他端にて光ファイバスパン
からの信号光を受けるための第2の端局とを備えたシス
テムが提供される。複数の区間の各々は、本発明の第2
の側面によるシステムを備えている。
入装置により接続された複数の光ファイバスパンを備え
たシステムが提供される。各光ファイバスパンは少なく
とも1つの区間からなる。この少なくとも1つの区間の
各々は、本発明の第2の側面によるシステムを備えてい
る。
態を詳細に説明する。図5は本発明による光通信システ
ムの第1実施形態を示すブロック図である。このシステ
ムは、送信用の第1の端局22と、受信用の第2の端局
24と、端局22及び24間に敷設される光ファイバス
パン26とを備えている。
れた複数の区間28からなる。第1の端局22は、異な
る波長の光信号を出力する複数の光送信機2(#1,
…,#N)と、これらの光信号を波長分割多重してWD
M信号光を得るための光マルチプレクサ4とを備えてい
る。WDM信号光は光ファイバスパン26へ供給され
る。
からのWDM信号光を波長に従って分離して個々のチャ
ネルの光信号を得るための光デマルチプレクサ12と、
これらの光信号を受けるための複数の光受信機14(#
1,…,#N)とを備えている。
ブロック図である。各区間28は、カスケード接続され
た複数のサブ区間30(#1,…,#n)からなる。サ
ブ区間30(#1,…,#n)の各々は、光増幅器32
と、その下流側に設けられる光ファイバ伝送路34から
なる。
の光ファイバ伝送路34の途中に第1の光フィルタ36
が設けられている。サブ区間の数がnであるときに、k
は1≦k<nを満たす。即ち、第1の光フィルタ36は
最下流側のサブ区間30(#n)以外のサブ区間に設け
られる。
イバ伝送路34の途中には第2の光フィルタ38が設け
られる。第1の光フィルタ36は、WDM信号光におけ
る光SNRのチャネル間偏差が小さくなるようにWDM
信号光を利得等化する。
おける信号電力のチャネル間偏差が小さくなるようにW
DM信号光を利得等化する。ここでは、第1の光フィル
タ36は1つだけ図示されているが、複数のサブ区間に
第1の光フィルタ36をそれぞれ設けてもよい。
を説明するための比較例を示すブロック図である。図6
及び図7を参照して、従来の方法では光SNRの偏差と
信号電力の偏差とを同時に利得等化することができない
理由と、この問題が本発明により解決可能であることを
説明する。
0(#k)の光ファイバ34に利得等化器としての1台
の光フィルタOFが配置されている場合を想定する。i
(1≦i≦N)チャネルに対する光増幅器利得G,i及
び等化器の損失Γ,iを次の式で表現する。
均利得及びサブ区間の平均損失を表す。通常、損失及び
利得がバランスするようの設計されるため、GoΓo=
1である。α,i及びβ,iは、それぞれ、iチャネル
における光増幅器32の利得偏差及び光フィルタOFの
損失偏差を表す。
り、k番目のサブ区間30(#k)に光フィルタOFを
配置し、パワーPin,iの信号光を出力したとする
と、出力における信号光パワーPout,i及び雑音光
パワーPase,iは次に示すようになる。
次式で与えられるものとした。
Bは測定帯域幅、Nsp,iはiチャネルにおける反転
分布パラメータである。従って、出力における光SNR
をOSNRiとすると、OSNRiは次式で与えられる
こととなる。
考える(即ち、Pin,iが定数)。(2)式により、
信号電力のチャネル間偏差をなくすための条件が得られ
る。利得偏差α,iは使用する光増幅器によって決まる
値である。従って、Pout,iをiチャネルに対して
一定に保つには、利得偏差α,iに応じて光フィルタ損
失偏差β,iの値を調整すればよいことがわかる。一
方、光SNRのチャネル間偏差をなくすための条件は
(5)式で表される。hν及びBは定数である。また、
利得偏差α,iと同様に、反転分布パラメータNsp,
iは信号光波長によって異なり、その値は使用する光増
幅器によって決まる値である。
つには、利得偏差α,i及び反転分布パラメータに応じ
て損失偏差β,iの値を調整すればよいことがわかる。
(2)式及び(5)式による条件を同時に満足するβ,
iは存在しないため、光フィルタOFを1台だけ用いた
場合には、光SNRの偏差と信号電力の偏差とを同時に
なくことはできない。
第1の光フィルタ36により光SNR偏差をなくした後
に、第2の光フィルタ38により信号電力偏差をなくし
ている。光フィルタ36及び38の各々は受働部品であ
り、光に対して損失を与えるだけである。雑音光に対し
ても信号光に対しても、同一波長における損失量は同じ
であるため、光SNRは光フィルタの前後で変わらな
い。従って、第1の光フィルタ36により一旦光SNR
の偏差をなくしておけば、第2の光フィルタ38の出力
では、光SNRの偏差がない状態が維持されると共に、
第2の光フィルタ38により信号電力の偏差もなくな
る。
フィルタ38の役割を逆にした場合を考える。即ち、第
1の光フィルタ36によって信号電力偏差を抑圧する場
合である。この場合には、第2の光フィルタ38の入力
において光SNR偏差が残る。
いので、フィルタ36及び38を入れ替えた場合には、
光SNR偏差と信号電力偏差の同時利得等化は不可能で
あることがわかる。
ブ区間30(#n)以外のサブ区間に配置されている場
合を想定する。この場合、フィルタ36及び38の損失
の波長依存性を同時に変更しながら光SNR偏差と信号
電力偏差とが共になくなるような解を見い出すことが必
要となり、光フィルタの設計が困難になる。
に、信号電力偏差を抑圧するための第2の光フィルタ3
8を最下流のサブ区間30(#n)に設けることは、フ
ィルタ36及び38の各々の設計を容易にする上で極め
て有効である。
成することによって、各区間28において信号電力偏差
及び光SNR偏差の両方を抑圧することができ、且つ、
光フィルタ36及び38の設計が容易になる。
においてプリエンファシスを行っていない場合、即ち各
チャネルの信号電力が等しい場合についてのものであ
る。一般に、1台の光フィルタのみによって光SNR偏
差を抑圧することができるサブ区間は数区間から10数
区間である。従って、図6に示される実施形態におい
て、第1の光フィルタ36が1台である場合には、その
ようなサブ区間数に設定するのが望ましい。
ついて光SNR偏差及び信号電力偏差が抑圧されている
ので、第1の端局22がプリエンファシスのないWDM
信号光を出力した場合、第2の端局24では、光SNR
偏差及び信号電力偏差の小さな状態でWDM信号光を受
けることができるので、本発明の目的が達成される。
間28毎の設定は、システムの管理を容易にする。即
ち、光増幅器32の数が200にも及ぶ大規模システム
においては、各区間28を1つの単位として管理するこ
とができるので、システムの設計及び構築が容易にな
る。
実施形態を示すブロック図である。このシステムは、図
5の実施形態と対比して、隣り合う2つの区間28の間
に光分岐装置40が設けられている点で特徴付けられ
る。
におけるWDM信号光を分岐信号光として取り出すため
のものである。分岐信号光は分岐スパン42によって第
2の端局24と同じように構成される第3の端局24′
へ送られる。分岐スパン42はカスケード接続された複
数の分岐区間44からかなる。分岐区間44は1つでも
よい。分岐区間44は、光ファイバスパン26の各区間
28と同じように構成することができる。
び各分岐区間44毎に光SNR偏差及び信号電力偏差が
抑圧されているので、分岐を行うことによる光SNR及
び信号電力の変化を考慮する必要がない。従って、シス
テムの設計及び構築が容易である。
追加しようとする場合、その位置に既に利得等化器10
があると、全ての利得等化器の挿入位置及び損失の波長
依存性を見直す必要があるが、図8の実施形態では、各
区間28及び各分岐区間44毎に利得等化法の適用を容
易に管理することができるので、光分岐装置40の前後
の区間についてだけ見直しを行えばよい。
れている場合には、光分岐装置40に代えて光分岐/挿
入装置(光アッド/ドロップ回路)を設ければよい。図
9は本発明による光通信システムの第3実施形態を示す
ブロックである。このシステムは、図5の実施形態と対
比して、最下流の区間28と第2の端局24との間に付
加区間46を設けている点で特徴付けられる。
において第2の光フィルタ38を省略した構成を有して
いる。区間28毎に利得等化が適切に行われていれば、
付加区間46においては、信号電力偏差はもはや許容で
きる程度に小さいものとなる。従って、第2の端局24
に最も近い位置にある付加区間46においては、信号電
力偏差を抑圧するための第2の光フィルタ38を省略す
ることができるのである。
許容することができない場合には、第2の光フィルタ3
8に相当する光フィルタを第2の端局24内に配置して
もよい。
ブロック図である。図6の第1実施形態と対比して、第
1の光フィルタ36の下流側に光アッテネータ48が設
けられており、また、第2の光フィルタ38の下流側に
光アッテネータ50が設けられている。それにより、光
増幅器32の入力レベルが概略同じになる。
いるのは、当該区間28の出力信号光電力レベルと次段
の区間28の入力信号光電力レベルを一致させるためで
ある。また、光アッテネータ48を設けているのは、第
1の光フィルタ36が挿入されているサブ区間30(#
k)のレベル調整を行うためである。
適切な調整によって、区間28を多段接続した場合にお
いても、各区間28を接続前と同じように動作させるこ
とができる。
ブロック図である。ここでは、図10の光アッテネータ
48及び50に代えて、それぞれ光アッテネータとして
機能する光ファイバ48′及び50′が設けられてい
る。この場合、光ファイバ48′及び50′の各々の長
さにより減衰を調節することができる。
に光アッテネータ48及び50を設ける場合と比較し
て、光ファイバ48′及び50′の分だけ各区間28を
長くすることができる。
は、第1の光フィルタ36はサブ区間30(#1,…,
#(n−1)))のいずれに設けられていてもよいし、
複数区間にそれぞれ設けられていてもよいとしたが、望
ましくは、1台の第1の光フィルタ36が区間28の概
略中央に設けられているのがよい。具体的には、第1の
光フィルタ36は光増幅器32を概略2分する位置に設
けられるのがよい。
よい第1の理由は、光フィルタには光ファイバと光結合
することによる結合損があるので、複数の光フィルタを
分けて配置すると、利得等化器全体の損失が増加するこ
とにある。1台の第1の光フィルタ36を用いる第2の
理由は、光フィルタの数が少ない方がシステムの構築が
容易になる点にある。
中央に置くのがよい理由を詳細に説明する。図6の構成
において、第1の光フィルタがもしないとした場合、サ
ブ区間30(#n)の光増幅器32までの信号光電力の
レベルダイヤグラムは図12の(A)に示されるように
なる。ここでは、n=6、各光増幅器32の利得偏差α
(λ)は±1dB以内とした。
(即ちα(λ)<0となる波長)の光信号は、平均利得
と同じ利得が得られる波長(即ちα(λ)=0となる波
長)の光信号に比べて大きく減衰する。このとき、AS
E(増幅された自然放出光;雑音光)の累積に対して信
号電力の減衰が大きいため、光SNRは、利得偏差α
(λ)=0となる波長の光信号に比べて小さくなる。こ
れとは逆に、利得偏差α(λ)>0となる波長では、信
号電力と光SNRがα(λ)=0となる波長の光信号に
比べて大きくなる。この結果、チャネル間に信号電力の
偏差及び光SNRの偏差が生じる。
を抑圧するのが利得等化である。今、信号電力を利得等
化するために、光フィルタ(等化器)をサブ区間30
(#k)に挿入した場合を想定する。信号電力偏差を等
化するために、光フィルタの損失の波長依存性とn個の
光増幅器32の利得の波長依存性とが相殺されるように
する。更に、光フィルタが挿入された区間30(#k)
では、光フィルタの平均損失に相当する分だけ光ファイ
バを短縮すると仮定した。このような仮定により、光フ
ィルタが挿入されたサブ区間30(#k)の損失Γ
(λ)は、次式で与えられる。
配置した場合(n=6に対してk=3の例)のレベルダ
イヤグラムを示す。最下流における光増幅器32の出力
において、各チャネルの信号電力は等しくなる。
力電力の平均が各波長の利得偏差によらず一定となるた
め、光SNRの偏差はある程度抑圧される。図12の
(C)に、最上流のサブ区間30(#1)に光フィルタ
を配置した場合(n=6に対してk=1の例)のレベル
ダイヤグラムを示す。図12の(B)の例と同様、最下
流の光増幅器32の出力において、信号電力偏差は抑圧
される。しかしながら、この例では、全区間に渡る信号
光出力電力の平均が各波長の利得偏差によって異なるた
め、光SNRの偏差は図12の(B)の例よりも大きく
なることになる。
略中央とした場合に、光SNRの偏差を最小にすること
ができる。また、各区間における光増幅器32の出力電
力のチャネル間偏差が等化器を概略中央に配置したとき
に最小になる、という点もこのような等化器配置の長所
である。
ように光フィルタを設計して、光SNRの偏差を最小に
するように等化器の挿入位置を決めた。これとは逆に、
あるサブ区間に光フィルタを配置し、光SNRが等しく
なるように光フィルタの損失の波長依存性を決定する場
合(即ち本発明による場合)について考える。光SNR
の偏差を抑圧するため、光フィルタの損失の波長依存性
を(6)式の状態から変化させる場合、光フィルタが挿
入されるサブ区間の損失Γ(λ)は次式で与えられる。
NR等化用の光フィルタの損失差を表す係数である。信
号電力について等化したときのr(λ)の値は1であ
る。
光SNR偏差が大きければ、光SNRについて等化する
ときに、r(λ)の値を1から大きくずらす必要があ
る。これは、光SNRについて等化した後の信号電力偏
差を大きくすることを意味する。
にr(λ)が1からずれないような等化器挿入間隔」が
「光SNR偏差について等化したときに、信号電力偏差
が最も小さくなる等化器挿入区間」であり、これは、
「信号電力について等化したときに、光SNR偏差が最
も小さくなる等化器挿入区間」に等しいことがわかる。
以上の考察から、光SNRについて等化を行った場合、
信号電力偏差が最も小さくなるのは、光フィルタを区間
28の概略中央に配置した場合である。
て、第1の光フィルタ36の挿入位置を区間28の概略
中央とすることにより、第2の光フィルタ38における
信号電力偏差が最小化されているので、その結果、第2
の光フィルタ38の損失は小さくて済むことがわかる。
また、このような理由から、図9により説明したよう
に、第2の光フィルタ38が省略された付加区間46を
追加することができるのである。
間28への入力信号電力が等しく信号電力偏差がない場
合においても、信号光帯域外の光スペクトルによって、
各区間28に含まれる光増幅器32の動作が変化する場
合がある。
れるように2つの入力光スペクトルに違いがある場合を
想定する。いずれのスペクトルにおいても、信号電力は
等しく、信号電力偏差はない。しかしながら、図13の
(A)に示されるスペクトルでは雑音光がないのに対比
して、図13の(B)に示されるスペクトルでは、信号
光帯域外に大きな雑音光スペクトルが見られる。
タは全入力電力が同じだとしても入力光スペクトルによ
って異なるため、このようなスペクトルの違いによっ
て、各区間28の光増幅器32の動作が変化するような
状況が生じる。この問題を避けるためには、各第2の光
フィルタ38が信号光の帯域を除く帯域の雑音光を遮断
する手段を含むようにすればよい。具体的には次の通り
である。
14に示されるように、信号光の帯域は一般的に1.5
5μm帯(1.54〜1.58μm)に設定される。複
数のEDFAをカスケード接続した場合における光スペ
クトルにおいては、各区間28の動作状態を変化させる
要因となるASEのピークが1.53μm帯(1.52
〜1.54μm)において観測される。
は、右上がりの利得傾斜が生じている。従って、第2の
光フィルタ38の特性としては、破線で示されるに、利
得傾斜を相殺して信号電力偏差を抑圧するようなものに
設定される。また、信号光の帯域を除く帯域の雑音光、
特に1.53μm帯のASEを遮断するような特性が第
2の光フィルタ38に与えられる。これにより、各区間
28の動作が一律になり、システムの設計及び構築が容
易になる。
信号電力の偏差及び光SNR(信号対雑音比)の偏差の
両方に関して利得等化を行うようにした光増幅のための
方法及び該方法を実施するためのシステムの提供が可能
になるという効果が生じる。
術)の例を示すブロック図である。
トルの例を示す図(従来技術)である。
NRの偏差(B)が抑圧される様子を示す図である。
示すブロック図である。
ある。
較例を示すブロック図である。
示すブロック図である。
示すブロック図である。
である。
である。
る。
る。
器)を用いた場合における光スペクトルの例を示す図で
ある。
Claims (20)
- 【請求項1】 (a)信号光を増幅して増幅信号光を得
るステップと、 (b)該増幅信号光の信号対雑音比の波長に関する偏差
が小さくなるように該増幅信号光を利得等化して第1の
等化信号光を得るステップと、 (c)該第1の等化信号光を増幅して増幅等化信号光を
得るステップと、 (d)該増幅等化信号光の信号電力の波長に関する偏差
が小さくなるように該増幅等化信号光を利得等化して第
2の等化信号光を得るステップとを備えた方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、 上記信号光は波長が異なる複数チャネルの光キャリアを
含む波長分割多重(WDM)信号光であり、 上記各偏差は上記WDM信号光におけるチャネル間偏差
である方法。 - 【請求項3】 信号光を増幅するカスケード接続された
複数の光増幅器と、 該複数の光増幅器のうちの隣り合う2つの光増幅器の間
に設けられ上記信号光の信号対雑音比の波長に関する偏
差が小さくなるように該信号光を利得等化するための第
1の光フィルタと、 上記複数の光増幅器の下流側に設けられ上記信号光の信
号電力の波長に関する偏差が小さくなるように該信号光
を利得等化するための第2の光フィルタとを備えたシス
テム。 - 【請求項4】 請求項3に記載のシステムであって、 上記信号光は波長が異なる複数チャネルの光キャリアを
含む波長分割多重(WDM)信号光であり、 上記各偏差は上記WDM信号光におけるチャネル間偏差
であるシステム。 - 【請求項5】 請求項3に記載のシステムであって、 上記第1の光フィルタは上記複数の光増幅器を概略2分
する位置に設けられるシステム。 - 【請求項6】 請求項3に記載のシステムであって、 上記第2の光フィルタは上記信号光の帯域を除く帯域の
雑音光を遮断する手段を含むシステム。 - 【請求項7】 請求項3に記載のシステムであって、 上記信号光は1.55μm帯に含まれる波長を有してお
り、 上記各光増幅器はエルビウムドープファイバ増幅器であ
り、 上記第2の光フィルタは1.53μm帯の雑音光を遮断
する手段を含むシステム。 - 【請求項8】 複数の区間からなる光ファイバスパン
と、 該光ファイバスパンの一端にて信号光を該光ファイバス
パンへ供給するための第1の端局と、 該光ファイバスパンの他端にて該光ファイバスパンから
の上記信号光を受けるための第2の端局とを備え、 上記複数の区間の各々は、 各々上記信号光を増幅するための複数の光増幅器と、 該複数の光増幅器のうちの隣り合う2つの光増幅器の間
に設けられ上記信号光の信号対雑音比の波長に関する偏
差が小さくなるように該信号光を利得等化するための第
1の光フィルタと、 上記複数の光増幅器の下流側に設けられ上記信号光の信
号電力の波長に関する偏差が小さくなるように該信号光
を利得等化するための第2の光フィルタとを備えている
システム。 - 【請求項9】 請求項8に記載のシステムであって、 上記信号光は波長が異なる複数チャネルの光キャリアを
含む波長分割多重(WDM)信号光であり、 上記各偏差は上記WDM信号光におけるチャネル間偏差
であるシステム。 - 【請求項10】 請求項9に記載のシステムであって、 上記第1の端局は、波長が異なる複数の光信号をそれぞ
れ出力する複数の光送信機と、該複数の光信号を波長分
割多重して上記WDM信号光を出力する光マルチプレク
サとを含み、 上記第2の端局は、上記WDM信号光を複数の光信号に
分ける光デマルチプレクサと、該複数の光信号をそれぞ
れ受ける光受信機とを含むシステム。 - 【請求項11】 請求項8に記載のシステムであって、 上記複数の区間のうちの隣り合う2つの区間の間に設け
られ上記信号光から分岐信号光を得るための光分岐装置
と、 その一端が上記光分岐装置に接続される少なくとも1つ
の分岐区間と、 該分岐区間の他端にて該分岐区間からの上記分岐信号光
を受けるための第3の端局とを更に備えたシステム。 - 【請求項12】 請求項11に記載のシステムであっ
て、 上記各分岐区間は上記各区間の上記光増幅器並びに上記
第1及び第2の光フィルタにそれぞれ相当するエレメン
トを含むシステム。 - 【請求項13】 請求項8に記載のシステムであって、 上記複数の区間と上記第2の端局との間に設けられる付
加区間を更に備え、 該付加区間は上記各区間の上記光増幅器及び上記第1の
光フィルタにそれぞれ相当するエレメントを含むシステ
ム。 - 【請求項14】 請求項13に記載のシステムであっ
て、 上記第2の端局は上記第2の光フィルタに相当するエレ
メントを含むシステム。 - 【請求項15】 請求項8に記載のシステムであって、 上記第1及び第2の光フィルタの各々の下流側に設けら
れ上記信号光に減衰を与える光アッテネータを更に備
え、それにより上記複数の光増幅器の入力レベルが概略
同じになるシステム。 - 【請求項16】 請求項15に記載のシステムであっ
て、 上記光アッテネータは光ファイバからなり、該光ファイ
バの長さにより上記減衰が調節されるシステム。 - 【請求項17】 請求項8に記載のシステムであって、 上記各第1の光フィルタは当該区間の上記複数の光増幅
器を概略2分する位置に設けられるシステム。 - 【請求項18】 請求項8に記載のシステムであって、 上記各第2の光フィルタは上記信号光の帯域を除く帯域
の雑音光を遮断する手段を含むシステム。 - 【請求項19】 請求項8に記載のシステムであって、 上記信号光は1.55μm帯に含まれる波長を有してお
り、 上記各光増幅器はエルビウムドープファイバ増幅器であ
り、 上記各第2の光フィルタは1.53μm帯の雑音光を遮
断する手段を含むシステム。 - 【請求項20】 光分岐/挿入装置により接続された複
数の光ファイバスパンを備え、 該各光ファイバスパンは少なくとも1つの区間からな
り、 該少なくとも1つの区間の各々は、 各々上記信号光を増幅するための複数の光増幅器と、 該複数の光増幅器のうちの隣り合う2つの光増幅器の間
に設けられ上記信号光の信号対雑音比の波長に関する偏
差が小さくなるように該信号光を利得等化するための第
1の光フィルタと、 上記複数の光増幅器の下流側に設けられ上記信号光の信
号電力の波長に関する偏差が小さくなるように該信号光
を利得等化するための第2の光フィルタとを備えている
システム。
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