JPH1155177A - 無線通信システム、端末装置及び基地局装置 - Google Patents

無線通信システム、端末装置及び基地局装置

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JPH1155177A
JPH1155177A JP10002607A JP260798A JPH1155177A JP H1155177 A JPH1155177 A JP H1155177A JP 10002607 A JP10002607 A JP 10002607A JP 260798 A JP260798 A JP 260798A JP H1155177 A JPH1155177 A JP H1155177A
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JP
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base station
antenna
terminal
directivity
control signal
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JP10002607A
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Takashi Wakutsu
隆司 和久津
Shuichi Obayashi
秀一 尾林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御信号の伝送量をより小さくして伝送効率
を向上させること。 【解決手段】 基地局A〜Dと移動端末Iとの間で通信
可能な通信エリアが複数のセルからなり、基地局A〜D
は、アンテナの指向性を変化させる手段を有し、この指
向性を変化させる手段を用いてセルを変化させ、同一時
刻に同一方向に制御信号を送信するようにしたので、制
御信号の伝送量をより小さくして伝送効率を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話や
無線LANシステム等に係る無線通信システム、端末装
置及び基地局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセルラー電話等の無線通信システ
ムでは、位置登録エリアと呼ばれる範囲を設定し、端末
が移動によって異なる位置登録エリアに移った場合に、
位置登録を行なうことによって、端末の大まかな位置を
把握する。1つの位置登録エリアは、通常複数のセルに
対応する。ここにいう「セル」は、1つの基地局がカバ
ーする通信エリアをいう。
【0003】位置登録エリア内の端末からの送信信号
は、そのエリア内のいずれかの基地局で受信できる。そ
のため端末発呼の検出が可能である。また、端末の位置
登録がなされた位置登録エリアに対して呼び出しを行え
ば、端末着呼の通知が可能となる。
【0004】ところで、高速広帯域な無線伝送を実現す
る無線通信システムでは、周波数帯域幅確保の容易性か
ら単位距離当たりの自由空間伝搬損(以下、「伝搬損」
という。)の大きい周波数帯を利用することが考えられ
る。伝搬損の大きい周波数帯を用いて伝送品質を確保す
るためには、送信電力もしくはアンテナ利得を上げる必
要がある。また、端末の携帯性が要求される無線通信シ
ステムでは、端末の送信電力を抑えて消費電力を低減す
ることが要求されると考えられる。
【0005】そのため、送信電力を上げることなく伝送
品質を確保するために、基地局や端末において利得の高
いアンテナを用いることが考えられる。しかしながら、
利得の高いアンテナによってセルを構成すると、そのセ
ルの半径は小さくなるため、利得の低いアンテナを用い
て構成される無線通信システムのエリアと同等のエリア
を利得の高いアンテナを用いてカバーするためには、よ
り多数のセルを配置したり、より多数の基地局を配置す
る必要がある、という点が問題となっていた。一方、周
波数帯域幅確保の容易性なミリ波帯等の高い周波数帯を
利用する無線通信システムでは、電波の直進性が高いた
めに、送信点から受信点への電波を人や物が遮るシャド
ーイングは、通信品質を左右する大きな原因となる。
【0006】シャドーイング対策には、端末が受信可能
な基地局の数を増やすサイトダイバーシチが有効であ
る。しかしながら、このためには、低い周波数帯を用い
る無線通信システムと比べて、より多数の基地局を配置
する必要があるという点が問題となっていた。
【0007】従って、効率的なセル配置法、発呼端末の
検出方法、端末着呼の通知方法、端末捕捉方法等が技術
課題として存在するのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の無
線通信システムにおいては、送信電力を上げることなく
伝送品質を確保するにあたり、利得の高いアンテナによ
ってセルを構成すると、そのセルの半径は小さくなるた
め、利得の低いアンテナを用いて構成される無線通信シ
ステムのエリアと同等のエリアを利得の高いアンテナを
用いてカバーするためには、より多数のセルを配置した
り、より多数の基地局を配置する必要がある、といった
課題があった。
【0009】また、従来の無線通信システムにおいて
は、シャドーイング対策として、サイトダイバーシチを
行うにあたり、低い周波数帯を用いる無線通信システム
と比べて、より多数の基地局を配置する必要がある、と
いった課題があった。
【0010】本発明は、上記の従来技術の問題を解決す
るためになされたもので、制御信号の伝送量をより小さ
くして、伝送効率をより向上させることができる制御信
号伝送方式および無線通信システム、及びその構成要素
としての端末装置及び基地局装置を提供することを目的
とする。
【0011】本発明の別の目的は、効率的な基地局のア
ンテナ指向性と端末のアンテナ指向性の決定ができる制
御信号伝送方式、及びその構成要素としての端末装置及
び基地局装置を提供することにある。
【0012】本発明のさらに別の目的は、効率的な基地
局のアンテナ指向性と端末のアンテナ指向性の変更がで
きる制御信号伝送方式、及びその構成要素としての端末
装置及び基地局装置を提供することにある。
【0013】本発明のさらに別の目的は、サイトダイバ
ーシチによるシャドーイング対策を実施しながら、複数
基地局から送信される信号が他の基地局に対して干渉を
与えないようにすることができる無線通信システム、及
びその構成要素としての端末装置及び基地局装置を提供
することにある。
【0014】本発明のさらに別の目的は、基地局と移動
端末間の無線パスの変更を、相互間での制御信号の交信
を行うことなく達成することのできる無線通信システム
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、請求項1記載の本発明は、基地局が複数存在すると
共に、各基地局と移動端末との間で通信可能な通信エリ
アが複数のセルからなる無線通信システムであって、前
記基地局が、アンテナ指向性の操作が可能な基地局アン
テナと、前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基
地局アンテナの指向性とほぼ同一の方位に変化させなが
ら制御信号を送信する手段とを具備する。 請求項2記
載の本発明は、基地局が複数存在すると共に、各基地局
と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセル
からなる無線通信システムであって、前記基地局が、ア
ンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、前記基
地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アンテナの
指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信号を送
信する手段とを具備し、前記移動端末が、アンテナ指向
性の操作が可能な端末アンテナと、前記端末アンテナの
アンテナ指向性を変化させながら前記制御信号を受信す
る手段を具備することを特徴とするものである。 請求
項3記載の本発明は、請求項2記載の無線通信システム
であって、前記移動端末が、前記受信された制御信号に
基づき、通信相手の基地局と、基地局アンテナと端末ア
ンテナのアンテナ指向性を決定する手段と、前記決定さ
れたアンテナ指向性に関する情報を、前記通信相手の基
地局に申告する手段をさらに有することを特徴とするも
のである。
【0016】請求項4記載の本発明は、請求項2記載の
無線通信システムであって、前記移動端末が、前記受信
された制御信号に基づき、通信相手の基地局と、基地局
アンテナと端末アンテナのアンテナ指向性を示す無線パ
スを複数決定する手段と、前記複数の無線パスを前記通
信相手の基地局に申告する手段をさらに有し、前記移動
端末および前記基地局は、前記決定された複数の無線パ
スのいずれか1つを選択的に用いて相互の無線通信を行
うことを特徴とするものである。
【0017】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
無線通信システムであって、前記基地局及び前記移動端
末は、前記無線パスを通じて信号を正しく受信できない
場合に前記無線パスを変更する手段をそれぞれ有するこ
とを特徴とするものである。請求項6記載の本発明は、
請求項5記載の無線通信システムであって、前記基地局
または前記移動端末は、前記無線パスを変更するための
成立条件である信号受信不能状態を定義する情報を通信
相手に通知する手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項7記載の本発明は、請求項5記載の
無線通信システムであって、前記基地局及び前記移動端
末は、変更された無線パスの識別情報を通信相手に通知
する手段を有することを特徴とする。
【0019】請求項8記載の本発明は、基地局が複数存
在すると共に、各基地局と移動端末との間で通信可能な
通信エリアが複数のセルからなる無線通信システムであ
って、前記基地局が、アンテナ指向性の操作が可能な基
地局アンテナと、前記基地局アンテナの指向性を他の基
地局の基地局アンテナの指向性とほぼ同一の方位に所定
の角度づつ変化させながら制御信号を送信する手段とを
具備し、前記基地局のアンテナ指向性の各方位に隣接す
る基地局が存在しないように前記各基地局を配置したこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9記載の本発明は、基地局が複数存
在すると共に、各基地局と移動端末との間で通信可能な
通信エリアが複数のセルからなる無線通信システムであ
って、前記基地局が、アンテナ指向性の操作が可能な基
地局アンテナと、前記基地局アンテナの指向性を近接す
る基地局の基地局アンテナの指向性とずれた方位に変化
させながら制御信号を送信する手段とを具備することを
特徴とする。
【0021】請求項10記載の本発明は、基地局が複数
存在すると共に、各基地局と移動端末との間で通信可能
な通信エリアが複数のセルからなる無線通信システムで
あって、前記基地局が、アンテナ指向性の操作が可能な
基地局アンテナと、前記基地局アンテナの指向性を他の
基地局の基地局アンテナの指向性とほぼ同一の方位に変
化させながら制御信号を送信する手段とを具備し、前記
移動端末が、アンテナ指向性の操作が可能な端末アンテ
ナと、前記端末アンテナのアンテナ指向性を変化させな
がら前記制御信号を受信する手段を具備し、前記基地局
及び前記移動端末のうち少なくとも一方が、前記制御信
号に基づき前記基地局アンテナ及び前記端末アンテナの
アンテナ指向性を決定する手段を具備し、前記決定され
た基地局及び基地局アンテナ指向性が複数の場合は、前
記端末からの送信に際し、これら複数の基地局および基
地局アンテナ指向性のうち、N個(N>1)の基地局ア
ンテナに対して信号を送信し、該N個の基地局の信号の
受信結果を比較し、マクロダイバーシチ受信を行うとと
もに、比較結果に基づき、N個(N>1)の基地局アン
テナのうち、M個(M≦N)を用いて、端末に対して送
信をすることを特徴とする。
【0022】請求項11記載の本発明は、基地局が複数
存在すると共に、各基地局と移動端末との間で通信可能
な通信エリアが複数のセルからなる無線通信システムで
あって、前記基地局が、アンテナ指向性の操作が可能な
基地局アンテナと、前記基地局アンテナの指向性を他の
基地局の基地局アンテナの指向性とほぼ同一の方位に変
化させながら制御信号を送信する手段と前記移動端末か
らの応答制御信号に基づき前記基地局アンテナ及び端末
アンテナのアンテナ指向性を決定する手段とを具備し、
前記移動端末が、アンテナ指向性の操作が可能な端末ア
ンテナと、前記端末アンテナのアンテナ指向性を変化さ
せながら前記制御信号を受信する手段と、前記制御信号
を正しく受信した場合に、前記基地局に対して前記応答
制御信号を送信する手段とを具備する。
【0023】請求項12記載の本発明の端末装置は、ア
ンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナを有する基
地局との間で通信を行う端末装置であって、アンテナ指
向性の操作が可能なアンテナと、前記アンテナ指向性を
変化させる手段と、前記基地局アンテナ及び当該端末装
置のアンテナ指向性を決定する手段と、前記決定したこ
れらのアンテナ指向性を前記基地局に対して申告する手
段とを具備する。
【0024】請求項13記載の本発明の端末装置は、ア
ンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナを有する基
地局との間で通信を行う端末装置であって、アンテナ指
向性の操作が可能なアンテナと、前記アンテナ指向性を
変化させる手段と、当該端末装置のアンテナ指向性を順
次変化させて前記基地局より制御信号を受信する手段
と、前記制御信号の受信結果に基づいて少なくとも1つ
の基地局と該基地局のアンテナ指向性と自局のアンテナ
指向性とを決定する手段と、前記決定された基地局及び
該基地局のアンテナ指向性が複数である場合に、当該複
数の基地局のうちの任意の複数の基地局のアンテナに対
して信号を発信し、該複数の基地局からの信号の受信結
果を比較し、マクロダイバーシチ受信を行う手段とを具
備する。
【0025】請求項14記載の本発明の端末装置は、ア
ンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナを有し、か
つ受信した応答制御信号に基づきアンテナ指向性を決定
する基地局との間で通信を行う端末装置であって、アン
テナ指向性の操作が可能なアンテナと、前記アンテナ指
向性を変化させる手段と、当該端末装置のアンテナ指向
性を順次変化させて前記基地局より制御信号を受信する
手段と、前記制御信号を正しく受信した場合に、前記基
地局に対して前記応答制御信号を送信する手段とを具備
する。
【0026】請求項15記載の本発明の基地局装置は、
アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、前記
基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アンテナ
の指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信号を
送信する手段とを具備する。請求項16記載の本発明の
基地局装置は、アンテナ指向性の操作が可能な基地局ア
ンテナと、前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の
基地局アンテナの指向性とほぼ同一の方位に変化させな
がら制御信号を送信する手段と、移動端末より当該移動
端末及び当該基地局のアンテナ指向性に関する申告信号
を受信する手段と、前記申告信号に基づき、少なくとも
前記アンテナ指向性を決定する手段とを具備する。
【0027】本発明でいう「セル」とは、かならずしも
基地局と一対一で対応するものではない。すなわち、1
つの基地局に1つ以上のセルが対応している。また、基
地局は2つ以上存在する。したがって、例えば1つの基
地局に対して1つ以上のセルが対応し、基地局毎に対応
するセルの数が異なることも可能である。
【0028】「アンテナの指向性を変化させる」とは、
アンテナ指向性を可変する手段を制御して、アンテナビ
ームの方向をセルに対応する方向に変化させることを指
す。ビームの方向は、極座標系における径方向と位相方
向、または直交座標系の2つの軸方向で表現され、アン
テナのビームバターン固有のセルが構成される。ここで
いう「セル」とは、前述のセルと同義であり、基地局が
カバーするエリア(サービスエリア)において、受信電
界強度が所定値以上となる領域を指している。アンテナ
の指向性は、セクタアンテナのように、固定のビーム方
向を有するアンテナを切り替えることにより変化させる
ことができるが、連続的にビーム方向を変化させること
が可能なアンテナを用いることによっても変化させるこ
とが可能である。
【0029】「アンテナ指向性を決定する手段」とは、
基地局から送信される制御信号を受信した際に得ること
が可能な情報によってアンテナの指向性を決定する装置
を示す。これは、例えば、基地局から送信される制御信
号に含まれる基地情報を用いて、信号電力を測定する受
信電界強度測定装置を含む手段が該当する。アンナナ指
向性決定手段では、例えば、端末のアンテナ指向性を切
り普えながら、基地局から複数回送信される制御信号を
受信し、受信電界強度測定装置によって信号電力を測定
する。これによって、基地局、基地局のアンテナ指向性
および端末のアンテナ指向性から定まる受信電力が得ら
れる。この受信電力情報を用いて受信電力が最大となる
アンテナ指向性を決定する。勿論、アンテナ指向性を決
定するための方法は受信電力情報でなくても構わない。
【0030】基地局から送信される制御信号は、同一信
号を複数回送信する。つまり端末が有する端末のアンテ
ナ指向性の数以上の回数分同一信号を送信してもよい。
また、その回数は、端末のアンテナ指向性の数が端末に
よって異なる場合には、その最大値とすることも可能で
ある。また、ある一定の時間内に、基地局の用いるアン
テナの指向性を示す情報を必ず一回含むような連続ある
いは間欠信号でも良い。 本発明によれば、セルのスキ
ャンによって、基地局が端末のセルの移動を把握するの
で、端末位置検出に要する制御信号を抑えることが可能
になる。また、同一時刻において同一方向に制御信号を
送出するので伝送効率の劣化を低減することができる。
さらに、同一信号の複数回送信によって、基地局アンテ
ナ指向性と端末アンテナ指向性の組みを端末主導で決定
することが可能となる。端末主導で決定可能であるとい
うことは、基地局制御の仕事量の低減に貢献する。さら
に、基地局は、端末の存在するセルにアンテナ指向性を
合わせることができるので、端末の送信電力の低減を達
成した無線通信方式の実現が可能となる。また、本発明
によれば、端末受信感度のバラツキによるオーバーラッ
プエリアの干渉余裕を低減することが可能となり、サイ
トダイバーシチによるシャドーイングの影響の抑圧効果
が向上する。
【0031】さらに、本発明によれば、通信相手の基地
局と、基地局アンテナ及び端末アンテナのアンテナ指向
性を示す複数の無線パスを、移動端末と基地局にて共有
し、基地局及び移動端末にてそれぞれ、現在の無線パス
を通じて信号を正しく受信できない場合に無線パスを変
更することによって、無線パスを変更するための制御信
号を交信せずに無線パスを最適なものに変更することが
できる。また、無線パスを変更するための成立条件であ
る信号受信不能状態を定義する情報を通信相手に通知す
るようにすれば、例えば、短期間の無線通信品位の低下
による無線パスの不要な変更を、移動端末と基地局の間
で共通に防止することができる。さらに、移動端末と基
地局のそれぞれにおいて、変更された無線パスの識別情
報を通信相手に通知することによって、例えば、無線パ
スの端末アンテナのアンテナ指向性が変更前と変更後で
同じであるために、無線パスが変更されたにもかかわら
ず基地局からの信号を変更前の無線パスで移動端末にて
受信できる状況においても移動端末は無線パスの変更を
認識することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0033】図1は、本発明の第一の実施形態に係る基
地局及び端末を有する無線通信システムの全体の配置例
を概略的に示す斜視図である。
【0034】同図に示すように、本システムの対象とす
るサービスエリア10は、60m×60mの広さをもつ
空間であるとし、このエリア内に複数の基地局、例えば
同図では4つの基地局A、B、C及びDが配置される。
各基地局の配置の間隔は任意の値を採り得るが、同図の
例においては、30m四方の正方形の各頂点に位置する
ものとする。それぞれの基地局A、B、C及びDは、
(図示しない)アンテナ指向性の操作が可能であるアン
テナ、指向性可変手段及び無線通信手段を有している。
各基地局A〜Dが有するアンテナが、そのアンテナ指向
性の方向にカバーする領域セルが、それぞれの基地局ご
とに実線で囲まれた点線表示部分として図示されてい
る。セルは、受信電界強度が所定値以上となる領域であ
ると定義される。基地局が有するアンテナが、そのアン
テナ指向性の放射方向にカバーする一定領域を遠方セル
と呼び、その基地局の有する下方アンテナが、その周囲
をカバーする一定領域(基地局近傍領域)を下方セルと
呼ぶ。同図においては、例えば基地局Dに付随して、遠
方セル11が存在している。サービスエリア10内のす
べての基地局A〜Dは、集中局16に接続されている。
サービスエリア10内には、端末Iを含む端末が複数存
在しており、任意の速度で移動している。各端末には、
静止している場合も含まれるのは勿論のことである。各
端末は、無線通信システムのリソースを共有しながら、
基地局A〜Dとの間で、時分割に双方向通信を行なう。
【0035】図2は、図1の全体的配置を上方からみた
平面図であり、各基地局に付随するセルの配置例を示し
たものとなっている。即ち、同図は、図1に示した無線
通信システムのサービスエリア10を直交座標系上に表
示しており、基地局A〜Dは、(x、y)=(15、1
5)、(45、15)、(15、45)、(45、4
5)に配置されている。同図において1つの基地局に着
眼すると、その360゜の全方位が8つの遠方セルでカ
バーされている。これは、例えば8セクタアンテナの採
用により実現できる。このように各遠方セルがオーバー
ラップして配置されるのは、サイトダイバーシチによる
シャドーイング対策のためである。そして、各遠方セル
には、ユニークな識別番号、例えば、基地局Aに属する
遠方セルにはa1、a2、・・・、a8が付けられてい
る。この番号は、各基地局から送信される(後述する)
制御信号に付加されるセル番号と一致している。以降、
セルはこの識別番号を用いて、例えば、「a2」という
識別番号が付けられたセルのことを「セルa2」のよう
に称する。基地局A〜Dの近傍をカバーする下方セルa
0、b0、c0、d0は、例えば、基地局近傍をカバー
するための下方アンテナにより配置することができる。
上記のように基地局A〜D及びセルを配置することによ
り、図1のサービスエリア、即ち、図2において(0、
0)、(60、0)、(60、60)、(0、60)で
囲まれるエリアは隙間なく覆われることとなる。このサ
ービスエリア10内で、端末Iは、セル間を移動しなが
ら、基地局A〜Dとの間で無線通信を行う。この1基地
局当たりのセル数は8に限定されず、任意の値をとり得
る。また同図においては、1つの基地局が360゜の全
方位を等角度で分割している場合を説明しているが、不
等角度で分割するのでも構わない。また、各セルの大き
さについても不等であっても構わない。つまり、基地局
アンテナの指向性方向、ビーム幅、アンテナ利得は、任
意に設定することが可能である。これは、ビルや什器な
どの設置物が存在し、設置物の方向への送信が必要ない
場合や、サービスエリアの形状を変形させる場合に有効
であり、不要な送信の低減や他のサービスエリアへの干
渉の低減に効果がある。
【0036】図3は、本発明の別のセルの配置例とし
て、図1で1つの基地局が360゜の全方位を16の遠
方セルでカバーする場合を示した図である。
【0037】同図に示すように、図2の場合と同様にし
て、基地局A〜Dは、(x、y)=(15、15)、
(45、15)、(15、45)、(45、45)に配
置され、各遠方セルには、ユニークな番号,例えば、基
地局Aに属する遠方セルにはa´1、a´2、・・・、
a´16が振られている。この番号は、基地局から送信
される(後述する)制御信号に付加されるセル番号と一
致している。下方セルa´0、b´0、c´0、d´0
は、基地局A〜Dの近傍をカバーするために、例えば、
下方アンテナによりカバーされるエリアとして配置され
ている。図3は、図2と比べて、基地局アンテナのビー
ム幅が狭いため、基地局アンテナ利得が高い。したがっ
て、端末受信感度の低下もしくは、端末送信電力低減が
達成できる。
【0038】図4は、本発明の第一の実施形態に係る端
末の構成を示すブロック図である。同図に示すように、
端末は、アンテナ指向性の操作が可能なアンテナ41、
アンテナ指向性可変手段42、無線送受信装置43、受
信状況測定装置44、アンテナ指向性決定手段45、制
御装置46及び予約信号生成手段47を具備している。
さらにアンテナ指向性決定手段45は、受信状況テーブ
ル管理装置45a、テーブル45b及びソータ45cを
有する。
【0039】アンテナ41は基地局との間で電波のやり
とりを行う。アンテナ指向性可変手段42は端末アンテ
ナ41の指向性を変化させる。無線送受信装置43はア
ンテナ41により受信したRF信号を復調する一方で、
予約信号生成手段47の出力などの出力データを変調
し、RF信号に周波数変換した上でアンテナ41に送
る。無線送受信装置43によって復調された信号が(後
述するような)全セルスキャンにおける制御信号の場合
には、復調情報が制御装置46に送られる。受信状況測
定装置44は、復調信号の受信状況(例えば受信電力)
を測定する。この測定値は、アンテナ指向性決定手段4
5に渡される。受信状況テーブル管理装置45aでは、
受信状況測定装置44から渡される情報に基づき、セル
の指向性情報と端末アンテナの指向性情報の組毎に記録
された受信状況のテーブル45bを更新する。ソータ4
5cは、テーブル45bに格納されるセルの指向性情報
と端末アンテナの指向性情報の組を、前記の復調信号の
受信状況(例えば受信電力)の大きい順にソートし、受
信状況によって順位づけられたセルの指向性情報と端末
アンテナの指向性情報の組のリストを制御装置46に出
力する。制御装置46は、制御信号から(後述する)基
地局固有の識別子を検出すると共に、アンテナ指向性決
定手段45によって出力される情報を基に、例えば受信
状況が最も良好である端末アンテナ指向性を選択するた
めに、あるいは必要な条件を満足している受信状況を持
つ端末アンテナ指向性のうちの1つを選択するために、
アンテナ指向性可変手段42によってアンテナ41の指
向性を設定する。制御装置46はまた、(後述する)全
セルスキャンのタイミングにおいて、無線送受信装置4
3を動作させ、基地局から送出される制御信号の受信の
準備(スタートアップ)や、アンテナ指向性可変手段4
2によって端末アンテナ41の指向性を変化させて、セ
ルの指向性情報(基地局アンテナ指向性情報)と端末ア
ンテナの指向性情報の組によって定まる受信状況を順次
測定する、といったことも行う。予約信号生成手段47
は、このようにして求めた、受信状況が最も良好である
端末アンテナ指向性を選択するための基地局アンテナ指
向性情報および端末アンテナ指向性情報を基地局に対し
て申告するための予約信号を生成する。
【0040】図5は、本発明の第一の実施形態に係る無
線通信システム内で、基地局A〜Dと端末Iとの間で送
受信される信号のフレーム構成を示す概念図である。
【0041】同図(A)に示すように、1つのフレーム
101は、(1)予約(全セルスキャン102)のための
サブフレーム、(ii)制御(通信タイミング割り当て
103)のためのサブフレーム、(iii)情報(特定
端末通信104)のためのサブフレーム、及び、(i
v)端末捕捉(特定端末スキャン105)のためのサブ
フレームを有している。
【0042】予約(全セルスキャン)のためのサブフレ
ーム(以下、「全セルスキャンサブフレーム」とい
う。)102は、主として基地局と端末間の位置登録、
端末発呼の検出、端末着呼の通知のために使用される通
信資源である。同図(B)に示すように、1つの全セル
スキャンサブフレーム102は複数のセルフレームに分
割される。このセルフレームは、1つのサービスエリア
内に属するある基地局に属するセル数の最大数だけあ
る。図2の場合においては、基地局A〜Dはそれぞれ8
個のセルを有することから、A〜Dのもつセルフレーム
数は等しく8となる。図中の「BA−a1」はセルフレ
ームの識別名であり、基地局Aに属する遠方セルa1用
に割り当てられたセルフレームであることを示す。図2
のセル配置の場合においては、各基地局にはそれぞれ8
個の遠方セルが所属するから、基地局Aとその管轄下に
ある端末との間でやりとりされるフレームの全セルスキ
ャンサブフレームは「BA−a1」、「BA−a2」、
・・・、「BA−a8」という8個のセルフレームで構
成される。同様に、基地局Bとその管轄下にある端末と
の間でやりとりされるフレームの全セルスキャンサブフ
レームは「BA−b1」、「BA−b2」、・・・、
「BA−b8」で構成され、基地局Cとその管轄下にあ
る端末との間でやりとりされるフレームの全セルスキャ
ンサブフレームは「BA−c1」、「BA−c2」、・
・・、「BA−c8」で構成され、基地局Dとその管轄
下にある端末との間でやりとりされるフレームの全セル
スキャンサブフレームは「BA−d1」、「BA−d
2」、・・・、「BA−d8」で構成される。1個のセ
ルフレームは、図5(C)で示されるように、制御信号
スロットTxと予約信号スロット(「競合スロット」と
もいう。)Rxとが交互に複数回繰り返されて構成され
る。
【0043】図5(C)の制御信号スロットTxは、本
発明の通信システム上で、端末と基地局との間で、発
呼、着呼、位置登録などの動作を行うためのスロットで
ある。端末の有する制御信号スロットと、基地局の有す
る制御信号スロットとでは、その構成は同様であるが、
名称は若干異なっている。図6に、端末の有する制御信
号スロットTxの構成例を示す。同図にあるように、制
御信号スロットは、制御信号の種別(発呼要求、着呼
通信応答、位置登録等)を示すID、自端末のID
基地局のID基地局のアンテナ指向性を示すID端
末のアンテナ指向性を示すIDその他の情報を含み、
各IDのビット長は予め任意に設定される。基地局の有
する制御信号スロット(図示しない)は、制御信号の
種別(発呼要求、着呼通信応答、位置登録等)を示すI
D、端末のID自局のID自局のアンテナ指向性
を示すID端末のアンテナ指向性を示すIDその他
の情報を含み、各IDのビット長は予め任意に設定され
る。
【0044】図5(C)の予約信号スロットRx(図示
しない)は、端末のアンテナ指向性決定手段45によ
り、基地局のアンテナ指向性と端末のアンテナ指向性の
組が決定された場合に、端末が基地局に対してその予約
信号を送信するために用いるスロットである。端末のア
ンテナ指向性決定手段45が基地局のアンテナ指向性と
端末のアンテナ指向性の組が決定しない場合は、予約信
号スロットRxは空きとなるが、端末のアンテナ指向性
決定手段45が基地局のアンテナ指向性と端末のアンテ
ナ指向性の組が決定した場合には、この予約信号スロッ
トRxに対して予約信号(ここでは特定しない)を送出
する。このように、全セルスキャンサブフレーム102
は、基地局のもつ全てのセルに対して、端末からの通信
予約状況を示したものである。
【0045】制御(通信タイミング割り当て)のための
サブフレーム(以下「通信タイミング割り当てサブフレ
ーム」という。)103は、端末と基地局との間で、発
呼、着呼、位置登録などの動作が行われる場合に、制御
信号の送受を受けた時点で、実際に通信を開始するタイ
ミングを与えるための通信資源であり、このタイミング
が割り当て可能となった時点で、通信タイミング割り当
てサブフレームに特定のデータをたてることにより、当
該タイミング割り当てを通知する。
【0046】情報(特定端末通信)のためのサブフレー
ム(以下、「特定端末通信サブフレーム」という。)1
04は、特定の端末と通信を行うための通信資源である
(詳細は図示しない)。図5(A)に示すように、特定
端末通信サブフレームは、(後述する)捕捉された端末
ごとの区分(以下、「通信用スロット」という。)の集
合としてなりたっており、1個の通信用スロットは(図
示しない)捕捉された端末を識別するためのデータと通
信データとを含んでいる。同図の例においては、この基
地局が捕捉している端末がI、II、III、・・・で
あり、そのそれぞれに対応する通信用スロットが11
1、112、113、・・・で示される。 端末捕捉
(特定端末スキャン)のためのサブフレーム(以下、
「特定端末スキャンサブフレーム」という。)105
は、主として通信を継続中の端末が移動しているとき
に、その捕捉をするための通信資源である。図7に特定
端末スキャンサブフレーム105の構成を示す。同図に
あるように、特定端末スキャンサブフレーム105は、
ある端末についてのセルの登録情報(「セル登録情報」
という。)をこの基地局が捕捉しているすべての端末分
集合させたものをいう。このセル登録情報は、制御信号
スロットTxと予約信号スロットRxとで構成され、全
セルスキャンサブフレーム102中の全セルフレーム
を、端末識別子を指定して検索し、先の登録セルを複製
することにより作成される。ここで先の登録セルとは、
先述した全セルスキャン動作において、ある端末が予約
信号を送出したセルをいい、例えば、全セルスキャンサ
ブフレーム102中のセルフレームのうち、「BA−a
2」で識別されるセルフレーム内の予約信号スロットR
xに予約信号(端末Iの識別子を含むものとする)が入
っている場合、基地局Aによってサービスされるa2セ
ルが端末Iの先の登録セルである(端末Iによって通信
資源の使用予約がされている)。従って、端末が移動等
の理由から、基地局によって捕捉がなされていないよう
な場合は、当該端末の、この基地局に対しての先の登録
セルは存在せず、予約信号スロットRxには空のデータ
が入り、それを複製して得られるセル登録情報にも空の
データが入る。図7においては、端末Iはこの基地局に
よって捕捉がなされていず、この基地局に対しての先の
登録セルは存在しないため、セル登録情報中の予約信号
スロットRxには空のデータが入り、「応答なし」とい
う現象となって現れる。端末IIの先の登録セルは存在
し、セル登録情報中の予約信号スロットRxには、セル
の識別子を含むデータ(ここでは特定しない)が入り、
「応答あり」という現象となって現れる。端末IIIの
先の登録セルは存在し、セル登録情報中の予約信号スロ
ットRxには、セルの識別子を含むデータ(ここでは特
定しない)が入り、「基地局アンテナ指向性切り替え申
告」(詳細については後述する)や「応答あり」などの
現象となって現れる。 次に、本発明に係る上述したよ
うな基地局及び端末を有する無線通信システム内であっ
て、図2のようなセル配置の場合における基地局A〜D
と端末Iとの間でのフレームを用いた送受信動作を説明
する。なお、図2において、(図示しない)端末Iはセ
ルa2でカバーされるエリアにあるものとする。
【0047】基地局A〜Dは、定期的に全セルスキャン
を行なう。これにより各基地局と端末間で送受信される
上述の全セルスキャンサブフレーム102は生成、更新
される。全セルスキャンでは、基地局と端末間の位置登
録、端末発呼の検出、端末着呼の通知等が行なわれる。
さらに、基地局のアンテナ指向性および端末のアンテナ
指向性の決定が行なわれる。
【0048】まず、基地局と端末間の位置登録および端
末発呼の検出の各動作について説明する。
【0049】サービスエリア10内の全ての基地局A〜
Dから、同一時刻に同一方向に対して、基地局識別子の
みが異なる制御信号が送出される。この制御信号は、端
末のアンテナ指向性の決定のために、複数回同一信号が
重複して送信される。この様子を図8に示す。同図
(1)は基地局Aから送出される制御信号を表すが、図
5(C)と同等である。106a、106b、106
c、106d、106eには端末のアンテナ指向性の決
定のために、同一信号が入る。図5では、基地局から送
信される制御信号の繰り返し回数が3つ、競合スロット
が2つの場合を示している。図5における106dは、
空きとしているが、これは任意に設定可能である。
【0050】図8では、基地局から送信される制御信号
の繰り返し回数が3つ、競合スロットが2つの場合を示
している。図8の#5(106e及び107e)は、競
合スロットを2つ設けるために生じるスロットであり、
このスロットは任意用途に設定可能である。この繰り返
しの回数は任意に定められる。この制御信号スロット1
06aのデータ構成は図6で説明したとおりである。他
の基地局B、C及びDからは、図8(2)に示すよう
に、同一時刻に同一方向に対して、基地局識別子のみが
異なる制御信号が送出される。即ち、基地局B、C及び
Dによって送出される制御信号スロットは、図6におい
て「基地局のID」のみが異なる以外は、基地局Aに
よって送出される制御信号スロットと同じものである。
端末Iは、ある一定間隔(テーブル更新問隔)毎に、こ
の信号を受信し、(後述するように)アンテナ指向性決
定手段45によって、基地局のアンテナ指向性と端末の
アンテナ指向性を決定する。つまり図8に示すように、
端末Iは、重複して送信される制御信号106a〜10
6eを端末のアンテナ指向性201a〜201dを変化
させながら、受信する。以上が基地局Aのセルa1に対
応する操作である(同時に基地局Bのセルb1に、基地
局Cのセルc1に、基地局Dのセルd1に対応する操作
でもある)。
【0051】この操作は、基地局のアンテナ指向性の数
だけ繰り返される(図5の107、108、109・・
・に対応する)。前述のテーブル更新間隔は、基地局の
アンテナ指向性と端末のアンテナ指向性を変更するため
に、アンテナ指向性決定手段45を動作させる間隔を示
している。後述するアンテナ指向性決定手段45が受信
電界強度測定装置を含む手段で構成されている場合、端
末は、全セルスキャンにおいて、基地局A〜Dから送信
される制御信号(106a、106b、106c、10
6d、・・・、107、108、109、・・・)を受
信し、得られた受信電力情報の最大値を選択することに
よってアンテナ指向性を決定する。以上により、決定し
た基地局のアンテナ指向性と端末のアンテナ指向性の組
みによって端末Iは、基地局Aに対して予約信号を予約
信号スロット(競合スロット)110を用いて送信す
る。
【0052】全セルスキャンの動作にあたっての端末I
から基地局Aへの送信は、ランダムアクセスであるため
に、衝突を回避するために競合スロット110が複数設
定される。なお、競合スロットの数は、1つでも構わな
いし、2つもしくは、3つ以上であっても構わない。ま
た、競合スロット数を基地局Aから報知することによっ
て、可変長とすることも可能である。図5では、競合ス
ロット110は、2つ設定されている。端末Iは、基地
局Aに対して送信する予約信号をランダムなタイミング
で送信する。
【0053】以上、端末Iについて説明したが、端末I
I、IIIについても同様である。次に、端末着呼の通
知の動作について説明する。全セルスキャンでは、基地
局Aが着呼端末の端末識別子(ID)を全てのセルに対
して報知する。これが、セルラー電話等の無線通信シス
テムにおける一斉呼び出しに相当する。具体的な動作と
して基地局Aは、図5において、基地局が有する各セル
フレーム106、107、108、・・・に対し、それ
ぞれの制御信号スロットTx内の「端末のID」に着
呼端末の端末IDをセットした上で、管轄下の全てのア
ンテナ指向性に対して送信する。基地局から送信される
制御信号(106a、106b、106c、106d、
・・・、107、108、109、・・・)に自IDが
含まれていた端末Iは、基地局Aに対して予約信号を送
出する。この手順は上述と同様である。
【0054】本発明における制御信号伝送方式は、端末
のアンテナ指向性決定のために同一信号を複数回送信す
る必要があるが、その分の伝送効率劣化は、基地局から
の同一方向報知によって低減される。
【0055】全セルスキャン操作において捕捉された端
末(図5のI(111)、II(112)、III(1
13))は、通信タイミング割り当て操作において、特
定端末通信操作における通信開始タイミングの通知を受
ける。基地局Aに対して予約信号を送出した端末のう
ち、通信タイミングの割り当てがなかった端末は、ラン
ダムアクセスにおける予約信号の廃棄が発生したものと
認識し、次の全セルスキャン操作において、任意確率に
したがって再接続要求を行なう。
【0056】特定端末通信操作では、捕捉された端末
(図5のI(111)、II(112)、III(11
3))と基地局Aとの間でバースト的に通信が行なわれ
る。
【0057】通信継続端末の移動捕捉は、特定端末スキ
ャン操作によって行なわれる。図7において端末I(1
11)、II(112)、III(113)は、通信継
続端末であるとする。特定端末スキャン操作では、端末
I(111)の先の登録セルを端末Iの端末識別子を指
定して検索する。基地局は、次のスロット301におい
て端末Iからの応答信号がなかった場合には、端末の捕
捉を失敗したものと判断する。特定端末スキャン操作で
は、全ての通信継統端末に対して、先の登録セルを順次
検索する。つまり、基地局Aは、端末II(112)の
先の登録セルを端末IIの端末識別子を指定して検索す
る。端末IIは、次のスロット301において基地局A
に対して応答信号を送出する。この応答信号は、全セル
スキャン操作における予約信号と同等の役割を果たす。
【0058】前述したように、端末Iは、テーブル更新
間隔毎に某地局Aのアンテナ指向性と端末Iのアンテナ
指向性の変更を試みる。端末Iが有するアンテナ指向性
決定手段45によって、アンテナ指向性の変更が決断さ
れた場合には、端末Iは、基地局Aに対してアンテナ指
向性の切り替え申告303を行なう。具体的には、図7
において、端末Iは、端末Iが検索された次のスロット
304において、基地局Aに対して、アンテナ指向性切
り替え申告303情報を載せた予約信号Rxを送信す
る。基地局Aは、この信号を受信すると、以後端末Iと
の通信には、申告を受けたセルにアンテナ指向性を設定
する。
【0059】図9は、1つのサービスエリア内の複数の
基地局とそれぞれの基地局のセル内にある端末との間で
送受信されるフレームの構成を基地局毎に示したもので
ある。前述したように、全セルスキャンサブフレーム1
02は基地局IDデータを除いて等しい。図5、図7〜
図9に示したフレーム構成では、全セルスキャンサブフ
レーム102以外のフレームでは、複数の基地局から同
一時刻に通信が行なわれない場合を説明した。しかしな
がら、特定端末通信サブフレーム104において空間分
割を適用することによって、複数の基地局から同一時刻
に通信が行うことも可能であり、このときはチャネル利
用効率の向上が期待できる。
【0060】このように本発明の端末と、これを含む通
信システムによれば、基地局のアンテナの指向性及び端
末のアンテナの指向性をそれぞれのアンテナ指向性可変
手段により操作することにより、効率的な基地局アンテ
ナ指向性及び端末アンテナ指向性の決定・変更が可能と
なる。
【0061】また本発明における制御信号伝送方式は、
予約型アクセスプロトコルであるため、QoS情報の伝
達が可能であり、マルチメディア通信に要求される高速
なデマンドアサイン制御や基地局集中管理による帯域制
御の適用、非即時データ通信への対応が可能である。
【0062】また、端末捕捉および発呼検出、着呼通知
のタイミングが決まっているため、制御が簡易であり、
かつ間欠受信による低消費電力化が可能である。なお、
フレーム長を長くすると、全リソースに対する制御信号
の占める割合が低下するため、伝送効率は向上する。し
かしながら、端末移動によるセル外れと接続遅延延長を
引き起こす。これらは、トレードオフの関係にあること
は勿論のことである。
【0063】次に、本発明の一実施形態に係る端末Iの
動作を説明する。
【0064】図10は、端末Iの動作を示すフローチャ
ートである。
【0065】端末Iは、セルスキャンタイミングの前
に、端末の無線送受信装置43のスタートアップ時間を
とった上で、無線送受信装置43を動作させ(ステップ
601)、基地局Aからの信号が受信可能な体制を整え
る。基地局Aが行なうセルスキャン(全セルスキャン操
作)が定期的に行なわれるとすると、端末Iは、全セル
スキャン操作時のみ無線送受信装置43を動作させるこ
とが可能であり、このことは、低消費電力化に貢献す
る。
【0066】発呼端末、着呼端末、位置登録端末は、全
セルスキャン時に基地局Aからの制御信号を受信すると
(ステップ602)、基地局Aに対して予約信号の送信
を行なう。すなわち、端末Iが発呼要求する場合には
(ステップ603)、発呼要求の制御信号を生成し(ス
テップ604)、基地局Aに対してこの制御信号を送出
し(ステップ605)、通信タイミング割り当て信号1
03の受信に移る(ステップ606)。図6はこのよう
にして生成される制御信号(予約信号)の構成を示した
図である。前述したように、制御信号は、制御信号の種
別(発呼要求、着呼通知応答、位置登録要求等)を示す
ID、自端末のID、基地局のID、基地局のアンテナ
指向性を示すID、端末のアンテナ指向性を示すID、
その他の情報(サービス要求品質(QoS)や伝送する
情報量等)から構成される.なお、各IDのビット長
は、予め任意に設定する。
【0067】基地局Aからの制御信号に含まれる着呼端
末IDが、自IDと一致する端末Iは(ステップ60
7)、着呼応答の制御信号を生成し(ステップ60
8)、基地局Aに対してこの制御信号を送出し(ステッ
プ605)、通信タイミング割り当て信号103の受信
に移る(ステップ606)。
【0068】端末Iが有するアンテナ指向性決定手段4
5によりアンテナ指向性の変更を行なう場合には(ステ
ップ609)、端末Iは、基地局アンテナ指回性切り替
え申告信号を生成し(ステップ610)、基地局Aに対
してこの制御信号を送出し(ステップ605)、通信タ
イミング割り当て信号103の受信に移る(ステップ6
06)。
【0069】このような制御信号を送信した端末Iは、
通信タイミング割り当て時に基地局Aから送信される制
御信号を、先にアンテナ指向性決定手段45により決定
した端末アンテナ指向性によってモニタし、その信号に
含まれる端末IDと自IDが一致する場合に、通信タイ
ミングが割り当てられたと判断する(ステップ61
1)。通信タイミング割り当て時に基地局Aから送信さ
れる信号には、制御信号の種別を示すID、セルの番
号、基地局のID、通信タイミングに関するID、端末
のID、その他の情報が含まれる。
【0070】通信タイミング割り当て通知を受信した端
末Iは、基地局Aに対して応答信号を送信する(ステッ
プ612)。その後、アンテナ指向性切り替え申告端末
は、無線送受信装置43を次の全セルスキャンまで休止
させる(ステップ613、614)。発呼端末および着
呼端末は、通知されたタイミングにおいて基地局Aとの
間で通信を行なう(ステップ613、615)。なお、
通信タイミング割り当てにおいて特定端末通信の通信開
始タイミングの通知を受けているため、端末Iは、それ
までの期間、無線送受信装置43を休止させ、低消費電
力化を図ることが可能である。
【0071】制御信号(予約信号)を送出したにも関わ
らず、通信タイミングが割り当てられなかった端末I
は、予約信号を基地局Aに伝達する際に予約信号の廃棄
が発生したことを認識する。予約信号伝達失敗端末I
は、衝突回数を示すカウンタの値を+1し、予め定めら
れた衝突回数を経過した場合には(ステップ616)、
ブロッキングと判断する(ステップ617)。その後、
無線送受信装置43を次の全セルスキャンのタイミング
まで休止させる(ステップ681)。衝突回数未経過端
末Iは、乱数発生器等を用いてランダムに次のセルスキ
ャンタイミングにおいて制御信号を送出するかどうかを
決定する(ステッブ619)。
【0072】次に、本発明に係る端末のアンテナセクタ
決定に係る動作を説明する。
【0073】端末の制御装置46は,全セルスキャンの
タイミングにおいて,無線送受信装置43を動作させ,
基地局から送出される制御信号の受信の準備(スタート
アップ)を行なう。その後に,アンテナ指向性可変手段
42によって端末アンテナ41の指向性を変化させて,
前記信号を受信する。アンテナ41により受信したRF
信号は,無線送受信装置43によって復調される。復調
された信号が全セルスキャンにおける制御信号の場合に
は,復調情報が制御装置46に送られる。制御装置46
では,制御信号から基地局固有の識別子を検出する。同
時に,受信状況測定装置44は,復調信号の受信状況を
測定する(例えば受信電力)。この測定値は、アンテナ
指向性決定手段45に渡される。制御装置46は,アン
テナ指向性可変手段42によって端末アンテナ指向性4
1を変化させて,セル(基地局アンテナ指向性情報)と
端末アンテナの指向性の組によって定まる受信状況を順
次測定する。受信状況テーブル管理装置45aでは,受
信状況測定装置44から渡される情報に基づき,アンテ
ナ指向性決定手段45内のテーブル45bを更新する。
ソータ45cは,セルと端末アンテナ指向性の組毎に記
録された受信状況のテーブル45bを大きい順にソート
し,受信状況によって順位づけられたセルと端末アンテ
ナ指向性の組のリストを制御装置46に出力する。制御
装置46は,この情報を基に,例えば受信状況が最も良
好である端末アンテナ指向性を選択するために,あるい
は必要な条件を満足している受信状況を持つ端末アンテ
ナ指向性のうちの1つを選択するために,アンテナ指向
性可変手段42によってアンテナ指向性を設定する。さ
らに,基地局に対して基地局アンテナ指向性情報および
端末指向性情報を申告するための予約信号を,予約信号
生成手段47によって生成する。予約信号生成手段47
の出力は,無線送受信装置43に送られ,変調が施さ
れ、RF信号に周波数変換され,アンテナ41より放射
される。
【0074】以上によって,基地局アンテナ指向性と端
末アンテナ指向性が決定される。なお,基地局アンテナ
指向性と端末アンテナ指向性の変更の試みは,ある一定
期間(テーブル更新間隔)毎に行なわれる。予約信号の
フレーム構成の例は,図6に示した通りである。また、
端末の予約信号送出手順の例は、図10に示した通りで
ある。
【0075】マルチメディア通信では、高速なデマンド
アサイン制御のために、シャドーイングや幅較等により
接続不可となった場合の制御部(上位層)への応答は、
低遅延であることが望まれる。本実施例によれば、前述
の予め定められた衝突回数を低く設定することにより対
応可能である。
【0076】次に上記第1の実施形態の変形例を説明す
る。
【0077】図11は、端末の有する制御信号スロット
Txの別の構成例を示したものである。図6では、基地
局のID、基地局のアンテナ指向性を示すID、端末の
アンテナ指向性を示すIDを1組として表示した。図1
1は、この、基地局のID、基地局のアンテナ指向性を
示すID、端末のアンテナ指向性を示すIDの組み(情
報C(501、502…))を複数送信する場合のフレ
ーム構成を示している。即ち、同図に示すように、制御
信号スロットは、スタートビット、情報の項目数、
a基地局アンテナ指向性を示すID、基地局ID及び
端末アンテナ指向性を示すIDの第1の組、b基地局
アンテナ指向性を示すID、基地局ID及び端末アンテ
ナ指向性を示すIDの第2の組、・・・、ストップビ
ットを有する。このa、b、・・・には任意の数だ
け設定し得る。このフレームは、可変長でも構わない。
また、各IDのビット長は、予め任意に設定しておく。
図11における情報C(501、502・・・)は、
アンテナ指向性決定手段45によって得られる。つま
り、端末Iが受信可能な基地局アンテナ指向性と端末ア
ンテナ指向性の組みを全てその制御信号スロットTx中
に定義し得ることを示している。このように制御信号ス
ロットTxを構成するれば、情報C(501、502・
・・)を基地局Aに伝達することによって、基地局主導
で基地局アンテナ指向性と端末アンテナ指向性の組みを
変更することが可能となる。つまり、サイトダイバーシ
チによるシャドーイングの影響の抑圧が、有効に機能す
る状態を作り出すことが可能となる。
【0078】次に、この変形例の端末の動作を詳細に説
明する。
【0079】図23はこの端末の動作手順を示すフロー
チャートである。端末は、電源ONと同時に、端末アン
テナセクタを順次切り替えながら、1フレーム長以上に
わたって、報知信号である全セルスキャン信号をサーチ
し(ステップ301)、通信フレームを特定する。同時
に端末は、タイミング同期、フレーム同期を確立する。
前述の手順によって基地局アンテナセクタおよび端末ア
ンテナセクタを決定し(ステップ303)、所望の基地
局の所望のアンテナセクタに対応する競合スロットに
て、基地局のアンテナ指向性を示すIDと端末のアンテ
ナ指向性を示すIDとの組みを1つ以上含む予約信号を
送信する(ステップ304)。予約信号を送信した端末
は、通信タイミング割り当てサブフレームの信号をモニ
タし(ステップ305)、通信タイミングの割当を受け
て特定端末通信に移る(ステップ306)。通信継続端
末の捕捉は特定端末スキャンに移行する(ステップ30
7)。通信終了後、端末は待ち受け動作を行なう(ステ
ップ308)。
【0080】次に、図24を用いて本実施形態の無線パ
スの変更手順について説明する。端末は、前述した手順
によって、最適な基地局アンテナセクタと端末アンテナ
セクタとの1つ以上の組を決め、無線通信を行なうパス
を決定する。サービスエリアは異なる基地局に属するセ
ルがオーバーラップするように配置されているため、無
線パスは複数得られることになる。
【0081】端末は、全セルスキャンにおける予約信号
の送信において、異なる基地局に属するセルを用いた複
数の無線パスを基地局に通知する。なお、複数の無線パ
スには順位がつけられている。具体的には、端末は、全
セルスキャンにおいて、 「無線パスの第1候補=基地
局Aのセクタ3」,「無線パスの第2候補=基地局Bの
セクタ1」,・・・,という情報を基地局に送信する。
これによって、基地局および端末の双方が無線パスの候
補の順位を把握する。端末は、先の手順によってリソー
スの割り当てを受け、特定端末通信サブフレームにおい
てバースト的に基地局との間で無線通信を行なう。
【0082】図24は、基地局から端末に対する情報伝
達時の信号の流れを示している。基地局は、先に申告さ
れた無線パスの第1候補を用いて、端末に対して信号
(Bk- 1 )を送信する。端末は、無線パスの第1候補で
基地局から送信される信号をモニタする。次のスロット
において端末は、基地局に対して、ACK(AC
k-1)信号を送信する。基地局は、ACKk-1 信号を
受けて、次のスロットにおいて端末に次の信号(Bk
を送信する。以下、同様の手順によって、無線通信が行
なわれる。
【0083】ここで、基地局から端末に対して送信され
る信号(Bk+1 )が廃棄された(LOSS)とする。廃
棄は、無線パスの遮蔽等によって発生する。この廃棄に
よって端末は、基地局から送信された信号を受信できな
くなる。もしくは正しく信号を復号できなくなる。受信
不可能もしくは正しく復号できなかった端末は、無線パ
スの候補を次の順位に移す。そして端末は、次のスロッ
トにて第2候補の無線パスを用いて、基地局に対して先
に送信した信号を再送する。つまり、図24ではACK
K を再送する。
【0084】基地局は、先に基地局が送信した信号(B
k+1 )が廃棄されたことを知らないため、第1候補の無
線パスで端末から送信される信号をモニタする。端末
は、この時点で無線パスを第2候補に変更しているた
め、基地局が第1候補の無線パスで端末から送信される
信号をモニタしていても、端末アンテナセクタが無線パ
スの第1候補と第2候補で異なるならば受信されること
はない。基地局は、この受信不可能を受けて、無線パス
の候補を次の順位に移す。基地局は、次のスロットにお
いて第2候補の無線パスを用いて、端末に先に送信した
信号を再送する。つまり、図24ではBk+1 を再送す
る。以上の手順によって、廃棄した信号の再送と無線パ
スの変更が達成される。
【0085】なお、基地局(集中局)および端末が送信
する信号には、無線パスの候補の現在の順位を示す情報
が載せられている。基地局および端末は、この情報を基
に常に無線パスの候補の順位を把握しておく必要があ
る。この理由については後述する。
【0086】図25は、端末から送信されるACK信号
が廃棄された場合の無線パスの変更の例を示している。
図25は、図24と同様に基地局から端末に対する情報
伝達時の信号の流れを示している。基地局は、先に申告
された無線パスの第1候補を用いて、端末に対して信号
(Bk-1 )を送信する。端末は、無線パスの第1候補で
基地局から送信される信号をモニタする。次のスロット
において端末は、基地局に対してACK(ACKk-1
信号を送信する。
【0087】ここで、端末から基地局に対して送信され
る信号(ACKk )が廃棄された(LOSS)とする。
この廃棄によって基地局は、端末から送信された信号を
受信できない。もしくは正しく復号できない。この受信
不可能によって基地局は、無線パスの候補を次の順位に
移す。基地局は、次のスロットにおいて第2候補の無線
パスを用いて、端末に対して先に送信した信号を再送す
る。つまり、図25ではBk を再送する。端末は、先に
端末が送信した信号(ACKk )が廃棄されたことを知
らないため、第1候補の無線パスで基地局から送信され
る信号をモニタする。基地局は、この時点で無線パスを
第2候補に変更していたため、端末が第1候補の無線パ
スで基地局から送信される信号をモニタしていても、端
末アンテナセクタが無線パスの弟1候補と第2候補で異
なるならば受信されることはない。端末は、この受信不
可能を受けて、無線パスの候補を次の順位に移す。端末
は、次のスロットにおいて第2候補の無線パスを用い
て、基地局に対して先に送信した信号を再送する.つま
り、図25では、ACKk を再送する。以上の手順によ
って、廃棄した信号の再送と無線パスの変更が達成され
る。
【0088】なお、基地局(集中局)および端末が送信
する信号には、無線パスの候補の現在の順位を示す情報
が載せられている。基地局および端末は、この情報を基
に常に無線パスの候補の順位を把握し、現設定と合致し
ているかどうかをチェックしている。
【0089】図24および図25では、基地局から端末
に対する情報伝達時の信号の流れ、つまり端末が基地局
から送信された信号に対して応答信号(ACK)を返す
場合の例を示しているが、この信号のやりとりは双方向
通信時においても当てはまる。 図26に双方向通信に
おける信号のやりとりの例であり、基地局から送信され
た信号(Bk+1 )が廃棄される場合を示す。Bk+1 が廃
棄されると、端末は、無線パスの第1候補でのモニタ時
に発生した受信不可能によって、無線パスの候補を次の
順位に移す。そして端末は、次のスロットにおいて、先
に端末が基地局に対して送信した信号(Mk )を再送す
る。基地局は、第1候補の無線パスで端末から送信され
る信号をモニタする。端末は、この時点ですでに無線パ
スを第2候補に変更しているため、基地局が第1候補の
無線パスで端末から送信される信号をモニタしていて
も、端末アンテナセクタが無線パスの第1候補と第2候
補で異なるならば、受信されることはない。基地局は、
無線パスの第1候補でのモニタ時に発生した受信不可能
を受けて、無線パスの候補を次の順位に移す。そして基
地局は、次のスロットにおいて、先に基地局が端末に対
して送信した信号(Bk+1 )を再送する。以上の手順に
よって、廃棄した信号の再送と無線パスの変更が達成さ
れる。
【0090】なお、基地局(集中局)および端末が送信
する信号には、無線パスの候補の順位を示す情報が載せ
られている。基地局および端末は、この情報を基に常に
無線パスの候補の順位を把握し、現設定と合致している
かどうかをチェックしている。 つまり、本発明によれ
ば、受信不可能を受けて、無線パスの候補を次の順位に
移すことによって、安定した端末捕捉を達成することが
できる。また、アンテナ利得によって通信距離や伝送品
質を確保する無線通信システムにおいて、いかに基地局
アンテナセクタと端末アンテナセクタを向き合わせるか
という問題を克服することができる。さらに、制御信号
によって無線パスを変更する方式の場合には、無線パス
が確保されている必要があるため(つまり、移動によっ
て一旦セルから外れてしまうと、無線パスの変更を示す
制御信号が伝達できないため、端末捕捉が困難とな
る)、捕捉精度に限界が生じるが、本発明によれば、無
線パスの変更を示す制御信号が不要なため、アンテナ利
得によって通信距離や伝送品質を確保する無線通信シス
テムにおいて信頼性の高い端末捕捉を実現することが可
能となる。
【0091】次に、図27を用いて本発明の実施形態の
無線パスの変更手順について説明する。図27では、受
信不可能となってから、基地局アンテナセクタもしくは
端末アンテナセクタの変更を実行するまでに、予め設定
されたスロット数だけ待つ場合を示している。無線パス
の変更を待つ回数は、基地局と端末とで一致していれば
よい。そのため、全セルスキャンサブフレームにおける
信号に載せて、基地局から端末に対して報知することも
可能であるし、端末から基地局に対して送信する予約信
号によって伝達することも可能である。また、通信タイ
ミング割り当てサブフレームにおける信号によって、基
地局から端末に伝達することも可能である。
【0092】図27は、双方向通信における信号のやり
とりを示している。ここで、基地局から送信された信号
(Bk )が廃棄されたとする。端末は、無線パスの第1
候補でのモニタ時に発生した受信不可能によって、無報
パスを変更するまでの待ち回数がセットされた端末のカ
ウンタの値を減算する(つまりカウンタ値を−1す
る)。端末は、カウンタの値が0になった時点で、無線
パスの変更を行なう。端末は、無線パスの変更を待つた
め、第1候補の無線パスを用いて、基地局に対して、先
に端末が基地局に対して送信した信号(Mk-1 )を再送
する。ここで、この端末送信信号(Mk-1 )が廃棄され
たとすると、基地局は、無線パスの第1候補でのモニタ
時に発生した受信不可能によって、無線パスを変更する
までの待ち回数がセットされた基地局のカウンタの値を
−1する。基地局は、カウンタの値が0になった時点
で、無線パスの変更を行なう。基地局は、カウンタ値が
0でなければ無線パスの変更を待つため、第1候補の無
線パスを用いて、端末に対して、先に基地局が端末に対
して送信した信号(Bk )を再送する。
【0093】さらにここで、基地局から送信された信号
(Bk )が廃棄されたとする。端末は、無線パスの第1
候補でのモニタ時の受信不可能によって、無線パスを変
更するまでの待ち回数がセットされた端末のカウンタの
値を−1する。端末は、カウンタの値が0になるまで無
線パスの変更を保留する。基地局と端末とにおける無線
パスの第1候補でのモニタ時の受信不可能が連続して発
生し、カウンタの値が0になると、端末は、無線パスを
次の候補に変更する。基地局においても同様に、カウン
タの値が0になると、無線パスを次の候補に変更する。
以上の手順によって、廃棄した信号の再送と無線パスの
変更が達成される。
【0094】図28は、一且無効になった無線パスが再
送中に再び有効になった場合の例を示している。パス変
更までの待ち回数を示すカウンタの値が0になる前に、
無線パスが有効になり(廃棄がなくなり)、無線パスの
第1候補によって双方向通信が行なわれる。無線パスが
有効になった時点で、カウンタの値は初期値に戻され
る。無線パスが変更されるまでの待ち回数を設定するこ
とによって、フェージング等による短期聞の無線回線品
質の劣化により、不用意に無線パス候補を変更すること
を防ぐことができる。
【0095】なお、再送される信号、すなわち基地局も
しくは端末が、端末もしくは基地局に対して先に送信し
た信号(図27および図28のBk もしくはMk-1
は、その他の情報を一緒に載せることが可能であるた
め、基地局もしくは端末のパス変更待ち回数を情報と同
時に送信することができる。したがって、通信相手のパ
ス変更待ち回数を把握することが可能となる。通信相手
のパス変更待ち回数を知ることによって、システムの信
頼性は向上する。これは、例えばパス変更待ち回数に対
してお互いの統一がなされていない場合、つまり基地局
のパス変更待ち回数と端末のパス変更待ち回数が2以上
異なっている場合などにおいて有効である。基地局およ
び端末は、基地局(集中局)および端末が送信する信号
に含まれる、無線パスの候補の現在の順位を示す情報を
基に常に無線パスの候補の順位を把握しておく必要があ
る。これについて以下に述べる。
【0096】例えば、以下の表に示すように、端末アン
テナが同じ候補があるとする。端末は、同じアンテナセ
クタを用いて、送信および基地局から送信される信号を
モニタすることになる。
【0097】
【表1】 第1候補の無線パスに障害が生じて、基地局にて受信不
可能が発生すると、基地局は無線パスを第2候補に変更
する。これは、前述の手順によってなされる。ここで、
表に示すように端末アンテナが同じ無線パスの候補があ
るとすると、端末は、無線パスの候補を認識できない。
本発明によれば基地局(集中局)および端末が送信する
信号には、無線パスの候補の現在の順位を示す情報が載
せられているため、基地局および端末は、この情報を基
に常に無線パスの候補の順位を把握し、現設定ど合致し
でいるかどうかをチェックすることが可能となる。
【0098】なお、無線パスの候補の順位を示す情報
は、基地局の番号を示すことでも代用できる。これは、
サイトダイバーシチの効果が得られるのは、異なる基地
局との無線パスを複数設定する必要があるためである。
つまり、無線パスは、端末アンテナが同じである候補は
存在するが、基地局が同じである候補は存在しないため
である。
【0099】以上に示したように本実施形態によれば、
無線パスの変更を示す制御信号を介することなく、端末
捕捉が実現でき、フレーム構成によってサイトダイバー
シチを有効に機能させることができる。これにより、ア
ンテナ利得によって通信距離や伝送品質を確保する無線
通信システムにおける端末捕捉を実現することが可能と
なる。
【0100】次に第2の実施形態を説明する。
【0101】図12は、本発明の第二の実施形態に係る
端末の構成を示すブロック図である。 同図に示すよう
に、端末は、アンテナ指向性の操作が可能なアンテナ4
1、アンテナ指向性可変手段42、無線送受信装置4
3、受信状況観測手段48、制御装置49、予約信号生
成手段47を具備している。図4は、基地局アンテナの
指向性と端末アンテナの指向性を決定する手段を端末が
有している場合の構成例であったのに対し、図12は、
基地局アンテナの指向性と端末アンテナの指向性を決定
する手段を端末が有していない場合の構成例である。
【0102】端末の制御装置49は、全セルスキャンの
タイミングにおいて、無線送受信装置43を動作させ、
基地局から送出される制御信号の受信の準備(スタート
アップ)を行なう。その後に、アンテナ指向性可変手段
42によって端末アンテナ41の指向性を変化させて、
前記信号を受信する。アンテナ41により受信したRF
信号は、無線送受信装置43によって復調される。復調
された信号が全セルスキャン操作における制御信号の場
合には、復調情報が制御装置49に送られる。制御装置
49では、制御信号から基地局固有の識別子を検出す
る。
【0103】同時に、受信状況観測手段48は、復調信
号の受信状況を観測する。受信状況観測手段48は、例
えば受信電力測定手段により構成される。受信状況観測
手段48の出力は制御装置49に渡される。制御装置4
9は、アンテナ指向性可変手段42によって端末アンテ
ナ41の指向性を変化させて、端末アンテナ毎の受信状
況をモニタし、受信状況が良好な場合(例えば、受信電
界強度が既定値以上の場合)に、基地局に対して端末指
向性情報を予約信号として申告する。予約信号は、予約
信号生成手段47によって生成される。予約信号生成手
段47の出力は、無線送受信装置43に送られ、変調が
施され、RF信号に周波数変換され、アンテナ41より
放射される。従って、端末は、基地局に対して予約信号
を複数回送信することも起こり得る。
【0104】基地局では、端末から受信した予約信号を
基に、基地局アンテナ指向性と端未アンテナ指向性を決
定する。決定した基地局アンテナ指向性と端未アンテナ
指向性は、通信タイミング割り当てにおいて、端末に通
知される。
【0105】このように、本実施形態によれば、端末か
らの予約信号を基に基地局が基地局アンテナ指向性と端
未アンテナ指向性を決定するので、エリア全体の最適解
としての基地局アンテナ指向性と端未アンテナ指向性を
決定することができる。
【0106】ここで、基地局及び端末を含む通信システ
ムとしての視点から、セル配置を検討する。
【0107】第1と第2の実施形態の説明では、基地局
及び端末を含んだ全体配置として図1及び図2に示した
場合を採用した。図13は、図1に示した無線通信シス
テムにおけるセル配置に特に注目したセル配置図を示し
たものである。本発明の第1と第2の実施形態によれ
ば、全セルスキャン操作では、すべての基地局から同一
方向に報知がされる。前述したように、サイトダイバー
シチのため、各基地局に属するセルは、オーバーラップ
して配置されている。図13は、ある時刻において各基
地局から情報が報知されるセルを実線で示している。点
線で示したエリアはこのセルが動く範囲、つまり、各基
地局のカバーエリアを示す。図13から、基地局Cに属
するセル601の指向性の方向に、基地局Bに属するセ
ル602の指向性の方向が一致した基地局Bが存在して
いることが確認できる。
【0108】以下、このセル601とセル602に着目
し、本発明における基地局配置方法について説明する。
図13は、端末受信感度が仕様値(規定値)である場合
のセルを示している。しかしながら、実際には、端末受
信感度にはバラツキがある。受信感度の高い端末では、
等価的にセルが大きくなって見えるため、図14のよう
に基地局Cに属するセル601´と基地局Bに属するセ
ル602´には、重なり603が生じる。重なり603
では、同一時刻に異なる基地局から同一信号が報知され
るため、干渉が起こる。
【0109】従って、実際に基地局を配置する際には、
端末受信感度のバラツキ分の余裕を見込む必要がある。
この「端末受信感度のバラツキによる干渉の発生を防止
する」という課題を技術的に解決する手段として、次に
掲げる本発明の第3の実施形態がある。
【0110】図15は、本発明に係る制御信号伝送方式
が適用される、第3の実施形態における無線通信システ
ムのセル配置を示したものである。
【0111】同図に示すように、各基地局は、自局を中
心とする正6角形状のエリアを有する。そしてその正6
角形の一辺を共有するような形で、基地局A´(70
1)、基地局B´(702)、基地局C´(703)、
基地局D´(704)が配置され、1つのサービスエリ
アを形成している。これらの全ての基地局からは同一時
刻に同一方向にアンテナ指向性の方向が設定されるもの
とする。このとき、セルの重なりエリアにおける同一時
刻に異なる基地局から同一信号が報知されることによる
干渉の発生を防止すべく、基地局B´のアンテナ指向性
の方向709に、同一時刻に同一方向に送信される他の
基地局(701、703、704)のアンテナ指向性の
方向が一致した基地局がないように基地局が配置されて
いる。つまり基地局B´に属するセルのアンテナ指向性
の方向709に、指向性方向が一致する基地局C´に属
するセル707が存在しない。同様に、基地局A´(7
01)、基地局C´(703)、基地局D´(704)
に視点をおいた場合にも、自局のアンテナ指向性の方向
(図示せず)に、同一時刻に同一方向に送信される他の
基地局のアンテナ指向性の方向が一致した基地局がない
ように基地局を配置する。 このように配置した場合の
動作を説明する。
【0112】ある時刻において各基地局(基地局A´
(701)、基地局B´(702)、基地局C´(70
3)、基地局D´(704))から、それぞれに対応す
るセル、例えばセル705〜708に情報が報知され
る。この場合に、例えばある時刻(以下、「特定時」と
いう。)における基地局B´のアンテナ指向性の方向7
09に、同一時刻に同一方向に送信される他の基地局
(701、703、704)のアンテナ指向性の方向が
一致した基地局がないように基地局が配置されているた
めに、基地局B´に属するセルのアンテナ指向性の方向
709に、指向性方向が一致する基地局C´に属するセ
ル707が存在しない。(図示しない)別の特定時にお
いても、基地局B´のアンテナ指向性の方向に指向性方
向が一致する基地局A´に属するセルが存在せず、(図
示しない)更に別の特定時においても、基地局B´のア
ンテナ指向性の方向に指向性方向が一致する基地局D´
に属するセルが存在しない。基地局A´、基地局C´、
基地局D´についても同様なことがいえる。
【0113】このように、全ての特定時において、ある
基地局のアンテナ指向性の方向に、指向性の方向が一致
した基地局が存在しないように基地局を配置することに
より、図14に示した端末受信感度のバラツキによる干
渉(基地局間干渉)を防ぐことが可能となる。
【0114】なお、このエリアの形状は、6角形以外で
あってもよい。基地局数も4に限定されない。
【0115】また、本実施形態における端末及び基地局
の構成は、第1及び第2の実施形態のいずれを採用して
もよい。
【0116】次に、端末受信感度のバラツキによる干渉
の発生を防止する本発明の第4の実施形態を説明する。
【0117】図16は、本発明に係る無線通信システム
の別のセル配置を示したものである。 同図では、基地
局の360゜の全方位を8分割している例を示してい
る。同図に示すように、基地局Aを原点とする座標軸上
で考えた場合、ある時刻(以下「第1特定時」とい
う。)に報知されるアンテナ指向性の方向は『』で示
すような−90度の方向であり、別のある時刻(以下
「第2特定時」という。)に報知されるアンテナ指向性
の方向は『』で示すような−135度の方向であり、
以下同様に、第3特定時には『』で示すような−45
度の方向、第4特定時には『』で示すような0度の方
向、第5特定時には『』で示すような90度の方向、
第6特定時には『』で示すような45度の方向、第7
特定時には『』で示すような135度の方向、第8特
定時には『』で示すような180度の方向が、基地局
Aから信号が報知されるアンテナ指向性の方向である。
同様にして、基地局Bについては、第1特定時には
『』で示すような−90度の方向、第2特定時には
『』で示すような−135度の方向、第3特定時には
『』で示すような0度の方向、第4特定時には『』
で示すような−45度の方向、第5特定時には『』で
示すような90度の方向、第6特定時には『』で示す
ような45度の方向、第7特定時には『』で示すよう
な180度の方向、第8特定時には『』で示すような
135度の方向が、基地局Bから信号が報知されるアン
テナ指向性の方向である。基地局Cについては、第1特
定時には『』で示すような−135度の方向、第2特
定時には『』で示すような−90度の方向、第3特定
時には『』で示すような−45度の方向、第4特定時
には『』で示すような0度の方向、第5特定時には
『』で示すような45度の方向、第6特定時には
『』で示すような90度の方向、第7特定時には
『』で示すような135度の方向、第8特定時には
『』で示すような180度の方向が、基地局Cから信
号が報知されるアンテナ指向性の方向である。基地局D
については、第1特定時には『』で示すような−13
5度の方向、第2特定時には『』で示すような−90
度の方向、第3特定時には『』で示すような0度の方
向、第4特定時には『』で示すような−45度の方
向、第5特定時には『』で示すような45度の方向、
第6特定時には『』で示すような90度の方向、第7
特定時には『』で示すような180度の方向、第8特
定時には『』で示すような135度の方向が、基地局
Dから信号が報知されるアンテナ指向性の方向である。
このように、各基地局の周囲の番号は、同一時刻に報知
されるアンテナ指向性の方向を示している。そして、あ
る時刻(例えば、第6特定時)においては、全ての基地
局から『』で示すような方向のセルが使われる。つま
り、図17に示すように、基地局のアンテナ指向性の方
向は、縦横方向、及び、斜め方向について、同じ番号を
とることがないように、全てが設定されている。
【0118】このようにセル配置した場合の動作を説明
する。
【0119】図14において説明したように、同一時刻
に異なる基地局からの報知される信号が重なると、干渉
が発生する。そこで本実施形態では図16に示すよう
に、干渉を防ぐために、基地局毎に報知する方向に制約
を加えている。つまり、ある基地局のアンテナ指向性の
方向に、他の基地局のアンテナ指向性の方向が一致した
基地局のアンテナ指向性がないようにアンテナ指向性が
配置されている。例えば、ある時刻(例えば、第6特定
時)を考えた場合、基地局Cからは90度の方向にアン
テナ指向性を定めて報知が行われる。このとき基地局C
から90度の方向にある基地局Aのアンテナ指向性の方
向は、基地局Cのアンテナ指向性の方向と一致しない方
向、例えば45度の方向に設定される。基地局Dと基地
局Bについても同様である。このように、全ての特定時
において、ある基地局のアンテナ指向性の方向に、他の
基地局のアンテナ指向性の方向が一致した基地局のアン
テナ指向性がないようにアンテナ指向性を配置すること
により、図14に示した端末受信感度のバラツキによる
干渉(基地局間干渉)を防ぐことが可能となる。
【0120】なお、この分割数は、8以外であっても構
わないし、角度は、不等でも構わないのは勿論のことで
ある。
【0121】また、本実施形態における端末及び基地局
の構成は、第1及び第2の実施形態のいずれを採用して
もよい。
【0122】次に、干渉の発生を防止する本発明の第5
の実施形態を説明する。
【0123】図18は、本発明に係る無線通信システム
の別のセル配置を示したものである。 同図は、図1に
示した無線通信システムのサービスエリア10を直交座
標系上に表示している。基地局Aに設置する基地局アン
テナは、基地局下部の範囲をカバーするビーム(直下ビ
ーム)a0と、その周囲の領域をカバーする複数のビー
ム(遠方ビーム)a1〜a8とで構成される。サービス
エリア内には、このような基地局をB、C、及びDに配
置している。図2の場合とは異なって、ある基地局(例
えば基地局B)からの遠方ビームが覆うセル(例えばb
5)は、隣接する基地局C、Dからの遠方ビームが覆う
セルと概ね重なりあい、また、隣接する基地局からの直
下ビームが覆うセルの付近までわたっている。
【0124】次にこのように構成した本実施形態の動作
を説明する。
【0125】直下ビームは基地局直下のエリアのみをカ
バーするので、人による見通し線のシャドーイングが起
こる確率は低い。したがって、基地局直下のエリアは、
1つの基地局からのビームでカバーする。このことによ
り、簡潔なシステムとすることができる。
【0126】一方、遠方ビームは、基地局直下から離れ
た領域をカバーしなければならず、人による見通し線の
シャドーイングが起こる可能性が高い。したがって、端
末からみて異なる方向に配置された複数の基地局からの
複数のビームによってカバーし、複数の基地局での送信
あるいは受信結果を比較し、それらを選択あるいは切り
替え、あるいは合成するマクロダイバーシチを行なう。
こうすることにより、シャドーイングによる劣化を改善
することができる。
【0127】また、ある基地局Bからの遠方ビームが覆
うセル(例えばb5)が、隣接する基地局C、Dからの
直下ビームが覆うセル(例えばc0)の付近までわたっ
ているものの、その重なりを小さくする。これにより、
これらのセル間の干渉を減少させ、チャネルの時間的、
空間的再使用をより柔軟に行なうことができる。また、
直下ビームが覆うセル(例えばc0)を隔てて、ある基
地局からのある方向の遠方ビームが覆うセル(例えばb
5)が、隣接する基地局からのおおむね同−方向の遠方
ビームが覆うセル(例えばc5)と十分な距離をおくこ
ととする。このことにより、該2つの遠方ビームが覆う
セル間の干渉を減少させることができ、従って、チャネ
ルの時間的、空間的再使用をより柔軟に行なうことがで
きる。例えば、図5で示したように、異なる基地局から
同一時刻に同一方向に対して、基地局識別子のみが異な
る制御信号が送出されるような場合でも、同一あるいは
非常に近接した周波数で制御信号を送出することがで
き、周波数の有効利用を図ることが可能となる。
【0128】本実施例においては、複数の基地局の各サ
ービスエリアをかなりオーバーラップさせる必要がある
ため、一見すると1つの基地局当たりのサービスエリア
が狭くなるようにみえる。しかし、マクロダイバーシチ
を使用しない場合には、一般に人による見通し線のシャ
ドーイングによる信号強度の減衰量をマージンとして回
線設計をしなければならない。例えば、60GHzを用
いた無線LANの場合、人による見通し線のシャドーイ
ングによる信号強度の減衰量は30dB以上にものぼ
る。したがって、シャドーイングが無い場合には半径5
0mまで届く場合でも、30dBのマージンをとると半
径3.2mの範囲しか信頼性のある通信はできないこと
になる。しかし本実施形態のように、マクロダイバーシ
チを用いることにより単位面積当たりの基地局数を減ら
すことができる。例えば、50m四方の領域を考えた場
合、概算で、マクロダイバーシチ無しでマージン30d
Bの場合にはおよそ96個の基地局が必要なのに対し、
マクロダイバーシチを使用すれば基地局は2つで済む。
したがって、基地局の設置数を減少させ、より安価なシ
ステムとすることも可能になる。
【0129】なお、基地局の数は4に限定されない。
【0130】また、本実施形態における端末及び基地局
の構成は、第1及び第2の実施形態のいずれを採用して
もよい。
【0131】次に、干渉の発生を防止する本発明の第6
の実施形態を説明する。
【0132】図19は、本発明に係る無線通信システム
の別のセル配置を示したものである。 同図に示すよう
に、この実施例も、図18で示した第5の実施例の場合
と同様に、基地局Aに設置する基地局アンテナは、基地
局下部の範囲をカバーするビーム(直下ビーム)a0
と、その周囲の領域をカバ−する複数のビーム(遠方ビ
ーム)a1〜a2とで構成する。図3に比較して本実施
例においても、ある基地局Bからの遠方ビームが覆うセ
ルb1及びb2は、隣接する基地局Cからの遠方ビーム
が覆うセルc1及びc2と概ね重なりあい、また、隣接
する基地局Cからの直下ビームが覆うセルc0の付近ま
でわたっている。図19のように、無線LANなどサー
ビスが必要な領域19Xがそれほど大きくない場合に
は、遠方ビームの数を適宜減らす。こうすることによ
り、より簡易な構成にすることが可能となり、図18で
説明した効果を概ね維持した上で、アンテナを簡易なも
のにしたり、マクロダイバーシチに関わる制御をより簡
易なものにすることが出来る。
【0133】本実施形態における端末及び基地局の構成
は、第1及び第2の実施形態のいずれを採用してもよ
い。
【0134】次に、干渉の発生を防止する本発明の第7
の実施形態を説明する。
【0135】図20は、本発明に係る制御信号伝送方式
および基地局配置方法が適用される無線通信システムの
別のセル配置を示したものである。
【0136】同図に示すように、基地局Aに設置する基
地局アンテナは、それぞれその周囲の領域をカバーする
複数のビームa1〜2で構成する。図20のように、小
規模の無線LΑΝなどサービスが必要な領域20Xがそ
れほど大きくない場合には、基地局(B、C)とビーム
の数を適宜減らすようにする。こうすることにより、よ
り簡易な構成にすることができ、マクロダイバーシチ効
果を概ね維持した上で、アンテナを簡易なものにした
り、マクロダイバーシチに関わる制御をより簡易なもの
にすることが出来る。
【0137】本実施形態における端末及び基地局の構成
は、第1及び第2の実施形態のいずれを採用してもよ
い。
【0138】次に、干渉の発生を防止する本発明の第8
の実施形態を説明する。
【0139】図21は、本発明に係る無線通信システム
の一例の全体の構成を示した概念図である。
【0140】同図に示すように、基地局A及び基地局B
は通信回線211で接続されている。このサービスエリ
ア内に端末212が存在し、基地局A、Bとの間で無線
通信を行う。基地局Aに設置される基地局アンテナは、
セクター番号1から8までの8つのセクターアンテナ
(例えば214、215)で構成され、周辺の端末との
やりとりを行う。同様に、基地局Bに設置される基地局
アンテナは、セクター番号1から8までの8つのセクタ
ーアンテナ(例えば216、217)で構成され、周辺
の端末とのやりとりを行う。端末212に設置される端
末アンテナは、セクター番号1から8までの8つのセク
ターアンテナ(例えば218、219)で構成され、基
地局とのやりとりを行う。通信には、210のような通
信フレームを用いて、基地局と端末との間で、送受信を
行なう。図中、UP1からUP8までは、端末から各セ
クター番号の基地局セクターアンテナへの上り、DN1
からDN8までは、各セクター番号の基地局セクターア
ンテナから端末への下り、にそれぞれ用いられる。ま
た、通信回線211などを用いて、各基地局間はフレー
ム同期を取り、各基地局は、おおむね同一方向を持つ同
じセクター番号のアンテナを同時に用いる。
【0141】図21の端末212は、1つのセクターア
ンテナ218を用いて、サブフレームUP2で、基地局
Aのセクターアンテナの1つ214へ、他のセクターア
ンテナ219を用いて、サブフレームUP8で、基地局
Bのセクターアンテナの1つ217へ、それぞれ送信を
行なっている。
【0142】次にこのように構成した本実施形態の動作
を説明する。
【0143】今、図のように人213が基地局Aと端末
212との見通し線上にいる場合に、サブフレームUP
2での基地局Aのセクターアンテナの1つ214を用い
た受信信号は、サブフレームUP8での基地局Bのセク
ターアンテナの1つ217を用いた受信信号に比べ、信
号強度が小さくなっている。
【0144】このとき、より若いサブフレーム番号で受
信した基地局Aは、通信回線211を用いて、受信状況
を他の基地局(例えばB)へ通知する。受信状況には、
受信データそのもののほか、受信信号強度、推定インパ
ルス応答などの伝搬特性推定結果、推定誤り率などが考
えられる。基地局BはサブフレームUP8の受信状況
を、基地局Aの受信状況と比較し、それらを選択あるい
は切り替え、あるいは合成するマクロダイバーシチを行
なうことにより、シャドーイングによる劣化を改善する
ことができる。今の場合は、基地局Bの受信状況の方が
良好であるという比較結果を得る。また、この比較結果
より、来たるDN1からDN8までの端末212への下
り送信に際しては、基地局Aのセク夕ーアンテナの1つ
214よりも、基地局Bのセクターアンテナの1つ21
7を用いた方が良好な通信が行なわれると推測できるの
で、サブフレームDN2は用いず、サブフレームDN8
のみで、端末への送信を行なう。
【0145】これら一連の手続きにより、従来の一般的
なマクロダイバーシチで必要だった複数の、場所の離れ
たダイバーシチ枝の受信状況の瞬時比較が不要になる。
また、高速通信網では一般に端末が送信するデータより
受信するデータの方が容量が大きいところ、上り回線の
比較結果で、下り回線を複数用いる必要がなくなるた
め、下り回線の受信状況を比較する場合に比べ、チャネ
ルの有効利用を図ることが可能になる。
【0146】また、上記の端末が送信するデータより受
信するデータの方が容量が大きい場合の他、上りの方が
容量の大きい場合も含め、一般に上り下りのデータ容量
の差に対応するため、図中の、端末から各セクター番号
の基地局セクターアンテナへの上り用のスロット(UP
1からUP8まで)の長さと各セクター番号の基地局セ
クターアンテナから端末への下り用のスロット(DN1
からDN8まで)の長さとに違いをつけることもでき
る。また、各端末が送受信するデータ容量が端末によっ
て異なる場合にも柔軟に対応できるよう、上記の上り用
のスロット群、下り用のスロット群のうち個々のスロッ
トの長さを異なるものにすることもできる。あるいは、
TDMA同期を取りやすくするために、上記の上り用の
スロット群のうち個々のスロットの長さを同じにする、
あるいは下り用のスロット群の個々のスロットの長さを
同じにすることも考えられる。
【0147】また、フレーム長を人のシャドーイングの
変化時間より短く取ることにより、上り回線の比較結果
が、その後の下り回線の状況と異なる場合を極力減らす
ことも出来る。
【0148】なお、基地局の数が3つ以上になっても、
あるいは基地局や端末のセクタービームが8つを越え
る、あるいは、2つ以上8つ未満でも、同様な効果を得
ることが出来る。また、通信回線17−4は、基地局で
の受信結果を相互にやり取りするための速度や遅延時間
などが条件を満足すれば、有線無線問わず、いかなるも
のでも同様な効果を得ることが出来る。
【0149】また、N個(N>1)の基地局による受信
状況がいずれも十分でない場合には、ダイバーシチに加
えて、再送を行うことが考えられる。たとえば、N個の
基地局のうち、十分でないにしろ受信状況が良かったL
個(L≦N、L=Mでなくとも可)の基地局から受信信
号が不十分であったことを通知するNAK信号を送信す
ることも考えられる。また、N個(N>1)の基地局全
てを使ってNAK信号を送信し、さらにNAK信号を端
末が受信できる確率を増やすことも考えられる。 ま
た、シャドウイングの原因となる人間の行動が持つ性質
を利用して再送を行うこともできる。例えば、人があま
り立ち止まらないような状況では人によるシャドウイン
グの継続時間がそれほど広く分布しないことを利用し
て、N個の基地局による直前の数フレームの受信結果を
比較し、受信状況が先に悪くなったI個(I≦N、I=
Mでなくとも可)を使ってNAK信号を送信することに
より、朝夕の出勤時など特に人があまり立ち止まらない
ような状況でNAK信号を端末が受信できる確率を増や
すことができる。また、人がよく立ち止まるような状況
では人によるシャドウイングの継続時間の分布が広く、
かなり長い継続時間の分布と短い継続時間の分布の2つ
のピークできると予測されることを利用して、N個の基
地局による直前の数フレームの受信結果を比較し、受信
状況が後に悪くなったI個(I≦N、I=Mでなくとも
可)を使ってNAK信号を送信することにより、昼間の
大部屋オフィスなど特に人がよく立ち止まるような状況
でNAK信号を端末が受信できる確率を増やすことがで
きる。これらの実施例は、従来の自動車電話の走行中の
フェージングがほぼ搬送波の波長と速度の逆数に比例し
た時間間隔で起こるため、速度を検出してフェージング
周波数を予測する技術とは異なり、シャドウイングの原
因となる人間の行動が持つ性質を利用して、再送とダイ
バーシチを用いる効果を得ている。
【0150】次に、干渉の発生を防止する本発明の第9
の実施形態を説明する。
【0151】図22は、本発明に係る無線通信システム
の他の例の全体の構成を示した概念図である。
【0152】同図に示すように、基地局A及び基地局B
は通信回線221で接続されている。このサービスエリ
ア内に端末222が存在し、基地局A、Bとの間で無線
通信を行う。基地局Aに設置される基地局アンテナは、
セクター番号1と2の2つの指向性アンテナ(例えば2
23、224)で構成され、周辺の端末とのやりとりを
行う。同様に、基地局Bに設置される基地局アンテナ
は、セクター番号1と2の2つの指向性アンテナ(例え
ば225、226)で構成され、周辺の端末とのやりと
りを行う。端末222に設置される端末アンテナは、セ
クター番号1と2の2つの指向性アンテナ(例えば22
7、228)で構成され、基地局とのやりとりを行う。
通信には、220のような通信フレームを用いて、基地
局と端末との間で、送受信を行なう。図中、上り1と上
り2は、端末から各ビーム番号の基地局指向性アンテナ
への上り、下り1下り2は、各ビーム番号の基地局指向
性アンテナから端末への下り、にそれぞれ用いられる。
また、通信回線221などを用いて、各基地局間はフレ
ーム同期を取り、各基地局は、同じビーム番号のアンテ
ナを同時に用いる。
【0153】図22の端末222は、1つの指向性アン
テナ227を用いて、サブフレーム上り1(220a)
で、基地局Aの指向性アンテナの1つ223へ、他の指
向性アンテナ228を用いて、サブフレーム上り2(2
20b)で、基地局Bの指向性アンテナの1つ226
へ、それぞれ送信を行なっている。
【0154】次にこのように構成した本実施形態の動作
を説明する。
【0155】今、図のように人229が基地局Aと端末
222との見通し線上にいる場合に、サブフレーム上り
1(220a)での基地局Aの指向性アンテナの1つ2
23を用いた受信信号は、サブフレーム上り2(220
b)での基地局Bの指向性アンテナの1つ226を用い
た受信信号に比べ、信号強度が小さくなっている。
【0156】このとき、より若いサブフレーム番号で受
信した基地局Aは、通信回線221を用いて、受信状況
を他の基地局(例えばB)へ通知する。受信状況には、
受信データそのもののほか、受信信号強度、推定インパ
ルス応答などの伝搬特性推定結果、推定誤り率などが考
えられる。基地局Bはサブフレーム上り2(220b)
の受信状況を、基地局Aの受信状況と比較し、それらを
選択あるいは切り替え、あるいは合成するマクロダイバ
ーシチを行なうことにより、シャドーイングによる劣化
を改善することができる。今の場合は、基地局Bの受信
状況の方が良好であるという比較結果を得る。また、こ
の比較結果より、来たる下り1から下り2までの端末2
22への下り送信に際しては、基地局Aの指向性アンテ
ナの1つ223よりも、基地局Bの指向性アンテナの1
つ226を用いた方が良好な通信が行なわれると推測で
きるので、サブフレーム下り1(220c)は用いず、
サブフレーム下り2(220d)のみで、端末への送信
を行なう。
【0157】これら一連の手続きにより図21を用いて
第8の実施例で述べたのと同様の特長や効果を得ること
ができる。図22の例は、小規模のフロアーなどシステ
ム全体でサポートすべき面積が小さい場合に、アンテナ
のビーム数が少ないなど簡易な構成で対応できる利点が
ある。また、アンテナのビーム数が少なく、各指向性ア
ンテナの指向性やビーム方向なども簡易なものであるた
め、通常の指向性アンテナを複数並べてもよいし、複数
の単位アンテナとハイブリッド、スイッチ、移相器など
を用いた簡易な構成で損失の少ないアレイアンテナなど
も用いることができる。
【0158】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、セルのスキャンによって、基地局が端末のセルの移
動を把握するので、端末位置検出に要する制御信号を抑
えることが可能になる。
【0159】また、本発明によれば、同一時刻において
同一方向に制御信号を送出するので伝送効率の劣化を低
減することができる。
【0160】さらに、同一信号の複数回送信によって、
基地局アンテナ指向性と端末アンテナ指向性の組みを端
末主導で決定することができ、このことにより、基地局
制御の仕事量の低減に貢献することができる。
【0161】さらに、本発明によれば、基地局は、端末
の存在するセルにアンテナ指向性を合わせることができ
るので、端末の送信電力の低減を達成した無線通信方式
の実現が可能となる。
【0162】また更に、本発明によれば、端末受信感度
のバラツキによるオーバーラップエリアの干渉余裕を低
減することが可能となり、サイトダイバーシチによるシ
ャドーイングの影響の抑圧効果が向上する。
【0163】加えて、本発明によれば、無線パスを変更
するための制御信号を交信せずに無線パスを最適なもの
に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る無線通信システムの全
体の概略のを示した概念図である。
【図2】本発明の実施形態におけるセルの配置例を示し
た平面図である。
【図3】本発明の実施形態における別のセル配置例を示
した平面図である。
【図4】本発明の実施形態における端末の構成を示した
ブロック図である。
【図5】本発明実施形態における基地局と端末間におけ
る送受信信号のフレーム構成を示した概念図である。
【図6】本発明の実施形態における予約信号の構成を示
した概念図である。
【図7】本発明の実施形態における特定端末スキャンの
フレーム構成を示した概念図である。
【図8】本発明の実施形態における基地局のアンテナ指
向性と端末のアンテナ指向性を決定するための制御信号
の伝送方法を示した概略図である。
【図9】本発明の実施形態における複数基地局の通信信
号のフレーム構成を示した概念図である。
【図10】本発明の実施形態における端末の動作を示し
たフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態における予約信号の別の構
成を示した概念図である。
【図12】本発明の実施形態における端末の別の構成を
示したブロック図である。
【図13】本発明の実施形態において、ある時刻におい
て各基地局から情報が報知されるセルの配置を概念的に
示した図である。
【図14】本発明の実施形態において、異なる基地局か
ら報知される信号による干渉を説明した概念図である。
【図15】本発明の別の実施形態におけるセルの配置例
を示した概念図である。
【図16】本発明の別の実施形態におけるセルの配置例
を示した概念図である。
【図17】図16の場合の番号決定方法を説明するため
の概念図である。
【図18】本発明の別の実施形態におけるセルの配置例
を示した概念図である。
【図19】本発明の別の実施形態におけるセルの配置例
を示した概念図である。
【図20】本発明の別の実施形態におけるセルの配置例
を示した概念図である。
【図21】本発明の別の実施形熊における無線通信シス
テムの全体を概観的に示した図である。
【図22】本発明の別の実施形熊における無線通信シス
テムの全体を概観的に示した図である。
【図23】本発明の別の実施形熊の無線通信システムに
おける複数の無線パスを決定する端末の動作手順を示す
フローチャートである。
【図24】本発明の別の実施形態の無線通信システムに
おける無線パスの変更手順を示す図である。
【図25】端末から送信されるACK信号が廃棄された
場合の無線パスの変更の例を示す図である。
【図26】双方向通信における無線パスの変更手順を示
す図である。
【図27】予め設定されたスロット数だけ待って無線パ
スを変更する場合の手順を示す図である。
【図28】一且無効になった無線パスが再送中に再び有
効になった場合の無線パスの変更手順を示す図である。
【符号の説明】
10 サービスエリア 11 遠方セル 16 集中局 41 アンテナ 42 アンテナ指向性可変手段 43 無線送受信装置 44 受信状況測定装置 45 アンテナ指向性決定手段 45a 受信状況テーブル管理装置 45b テーブル 45c ソータ 46 制御装置 47 予約信号生成手段 48 受信状況観測手段 49 制御装置 A 基地局 B 基地局 C 基地局 D 基地局 I 端末 101 無線機の筐体 102 アンテナ給電点 103 アンテナ 104 パソコン本体

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局が複数存在すると共に、各基地局
    と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセル
    からなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段とを具備することを特徴とする無線通
    信システム。
  2. 【請求項2】 基地局が複数存在すると共に、各基地局
    と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセル
    からなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段とを具備し、 前記移動端末が、 アンテナ指向性の操作が可能な端末アンテナと、 前記端末アンテナのアンテナ指向性を変化させながら前
    記制御信号を受信する手段を具備することを特徴とする
    無線通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の無線通信システムであっ
    て、 前記移動端末が、 前記受信された制御信号に基づき、通信相手の基地局
    と、基地局アンテナと端末アンテナのアンテナ指向性を
    決定する手段と、 前記決定されたアンテナ指向性に関する情報を、前記通
    信相手の基地局に申告する手段をさらに有することを特
    徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の無線通信システムであっ
    て、 前記移動端末が、 前記受信された制御信号に基づき、通信相手の基地局
    と、基地局アンテナと端末アンテナのアンテナ指向性を
    示す無線パスを複数決定する手段と、 前記複数の無線パスを前記通信相手の基地局に申告する
    手段をさらに有し、 前記移動端末および前記基地局は、前記決定された複数
    の無線パスのいずれか1つを選択的に用いて相互の無線
    通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の無線通信システムであっ
    て、 前記基地局及び前記移動端末は、前記無線パスを通じて
    信号を正しく受信できない場合に前記無線パスを変更す
    る手段をそれぞれ有することを特徴とする無線通信シス
    テム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の無線通信システムであっ
    て、 前記基地局または前記移動端末は、前記無線パスを変更
    するための成立条件である信号受信不能状態を定義する
    情報を通信相手に通知する手段を有することを特徴とす
    る無線通信システム。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の無線通信システムであっ
    て、 前記基地局及び前記移動端末は、変更された無線パスの
    識別情報を通信相手に通知する手段を有することを特徴
    とする無線通信システム。
  8. 【請求項8】 基地局が複数存在すると共に、各基地局
    と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセル
    からなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に所定の角度づつ変化さ
    せながら制御信号を送信する手段とを具備し、 前記基地局のアンテナ指向性の各方位に隣接する基地局
    が存在しないように前記各基地局を配置したことを特徴
    とする無線通信システム。
  9. 【請求項9】 基地局が複数存在すると共に、各基地局
    と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセル
    からなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を近接する基地局の基地局
    アンテナの指向性とずれた方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段とを具備することを特徴とする無線通
    信システム。
  10. 【請求項10】 基地局が複数存在すると共に、各基地
    局と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセ
    ルからなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段とを具備し、 前記移動端末が、 アンテナ指向性の操作が可能な端末アンテナと、 前記端末アンテナのアンテナ指向性を変化させながら前
    記制御信号を受信する手段を具備し、 前記基地局及び前記移動端末のうち少なくとも一方が、
    前記制御信号に基づき前記基地局アンテナ及び前記端末
    アンテナのアンテナ指向性を決定する手段を具備し、 前記決定された基地局及び基地局アンテナ指向性が複数
    の場合は、前記端末からの送信に際し、これら複数の基
    地局および基地局アンテナ指向性のうち、N個(N>
    1)の基地局アンテナに対して信号を送信し、該N個の
    基地局の信号の受信結果を比較し、マクロダイバーシチ
    受信を行うとともに、比較結果に基づき、N個(N>
    1)の基地局アンテナのうち、M個(M≦N)を用い
    て、端末に対して送信をすることを特徴とする無線通信
    システム。
  11. 【請求項11】 基地局が複数存在すると共に、各基地
    局と移動端末との間で通信可能な通信エリアが複数のセ
    ルからなる無線通信システムであって、 前記基地局が、 アンテナ指向性の操作が可能な基地局アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段と前記移動端末からの応答制御信号に
    基づき前記基地局アンテナ及び端末アンテナのアンテナ
    指向性を決定する手段とを具備し、 前記移動端末が、 アンテナ指向性の操作が可能な端末アンテナと、 前記端末アンテナのアンテナ指向性を変化させながら前
    記制御信号を受信する手段と、 前記制御信号を正しく受信した場合に、前記基地局に対
    して前記応答制御信号を送信する手段とを具備すること
    を特徴とする無線通信システム。
  12. 【請求項12】 アンテナ指向性の操作が可能な基地局
    アンテナを有する基地局との間で通信を行う端末装置で
    あって、 アンテナ指向性の操作が可能なアンテナと、 前記アンテナ指向性を変化させる手段と、 前記基地局アンテナ及び当該端末装置のアンテナ指向性
    を決定する手段と、 前記決定したこれらのアンテナ指向性を前記基地局に対
    して申告する手段とを具備することを特徴とする端末装
    置。
  13. 【請求項13】 アンテナ指向性の操作が可能な基地局
    アンテナを有する基地局との間で通信を行う端末装置で
    あって、 アンテナ指向性の操作が可能なアンテナと、 前記アンテナ指向性を変化させる手段と、 当該端末装置のアンテナ指向性を順次変化させて前記基
    地局より制御信号を受信する手段と、 前記制御信号の受信結果に基づいて少なくとも1つの基
    地局と該基地局のアンテナ指向性と自局のアンテナ指向
    性とを決定する手段と、 前記決定された基地局及び該基地局のアンテナ指向性が
    複数である場合に、当該複数の基地局のうちの任意の複
    数の基地局のアンテナに対して信号を発信し、該複数の
    基地局からの信号の受信結果を比較し、マクロダイバー
    シチ受信を行う手段とを具備することを特徴とする端末
    装置。
  14. 【請求項14】 アンテナ指向性の操作が可能な基地局
    アンテナを有し、かつ受信した応答制御信号に基づきア
    ンテナ指向性を決定する基地局との間で通信を行う端末
    装置であって、 アンテナ指向性の操作が可能なアンテナと、 前記アンテナ指向性を変化させる手段と、 当該端末装置のアンテナ指向性を順次変化させて前記基
    地局より制御信号を受信する手段と、 前記制御信号を正しく受信した場合に、前記基地局に対
    して前記応答制御信号を送信する手段とを具備すること
    を特徴とする端末装置。
  15. 【請求項15】 アンテナ指向性の操作が可能な基地局
    アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段とを具備することを特徴とする基地局
    装置。
  16. 【請求項16】 アンテナ指向性の操作が可能な基地局
    アンテナと、 前記基地局アンテナの指向性を他の基地局の基地局アン
    テナの指向性とほぼ同一の方位に変化させながら制御信
    号を送信する手段と、 移動端末より当該移動端末及び当該基地局のアンテナ指
    向性に関する申告信号を受信する手段と、 前記申告信号に基づき、少なくとも前記アンテナ指向性
    を決定する手段とを具備することを特徴とする基地局装
    置。
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