JPH1154982A - 電磁波遮蔽用ボード - Google Patents

電磁波遮蔽用ボード

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JPH1154982A
JPH1154982A JP9211476A JP21147697A JPH1154982A JP H1154982 A JPH1154982 A JP H1154982A JP 9211476 A JP9211476 A JP 9211476A JP 21147697 A JP21147697 A JP 21147697A JP H1154982 A JPH1154982 A JP H1154982A
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wave shielding
gypsum
board
fiber
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Tadashi Haga
忠志 芳賀
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YOSHINO SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボード自体が電磁波遮蔽作用を有していると
ともに、暖房性能と抗菌性をも合わせて保持し、且つ重
量面とかコスト面でも有利なボードを得ることを目的と
する。 【解決手段】 石膏材料1の表面にメッシュ状の電磁波
シールド繊維2を貼着し、この電磁波シールド繊維2上
に他の抗菌剤入り石膏材料3を積層して一体的に成形し
た電磁波遮蔽用ボードを基本構成とする。一方の石膏材
料1として硬質の石膏を用いるとともに、他方の石膏材
料3として軟質の石膏を用いる。更に石膏材料の表面に
メッシュ状の電磁波シールド繊維2とマット状のガラス
繊維4を貼着した例と、電磁波シールド繊維2と電熱用
ヒータ5を貼着した例と、電磁波シールド繊維2にガラ
ス繊維4及び電熱用ヒータ5の全てを貼着して、他の石
膏材料3を積層して一体的に成形した電磁波遮蔽用ボー
ドの構成を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種建築物の床材、
壁材、天井材等に採用して有用な石膏材料を用いた電磁
波遮蔽用ボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の進歩によって多くの職
場に各種OA機器が採用されており、これに伴って電磁
波を遮蔽するボードの必要性が叫ばれている現状にあ
る。即ち、内外の研究機関からのデータによれば、人体
がOA機器等から発せられる電磁波を長期間に亙って受
けつづけることは健康上の害があることが裏付けされて
おり、電磁波を遮蔽可能なボードの開発が急務となって
いる。
【0003】一方、従来から不燃性及び耐震性を持つ建
築用ボードとしてセメント板が一般に採用されており、
その外にも床材とか壁材及び天井材などの内装材用のボ
ードとして、2枚以上の木材を積層して圧縮,接着した
木板ボードとか、木材と合成樹脂材とを張り合わせた合
板ボードが知られている。
【0004】前記セメント板は、高強度を保持する材料
であるため、従来から建築物の天井材とか壁材として多
用されている。木板ボード及び合板ボードも床材とか壁
材その他各種装飾用部材として用いられている。
【0005】これらの各種ボードに電磁波遮蔽機能を持
たせるために、電磁波シールド繊維を一体化したクロス
を上記の建築用ボードとか内装材用の木板ボード,合板
ボードの表面に貼着した例が知られている。
【0006】上記以外のボードとして、硬質の石膏を用
いた石膏ボードも一部で採用されている。この石膏ボー
ドは、2種類の石膏材料の中間部に紙材とかマニラ麻を
「つなぎ材料」として挾み込んで一体化することにより
適宜の強度を持たせているのが通例であって、このよう
な石膏ボードを建物の壁材とか柱,天井材として使用す
る場合には、該石膏ボードを現場での手作業により貼着
するのが通例であるが、現場での湿式施工手段として上
記壁,柱,天井等に直接石膏を塗着して固める方法も採
用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の電磁波遮蔽機能を有する建築用ボード及び各種
内装材用の合板ボードの場合には、単に電磁波シールド
繊維を一体化したクロスを表面に貼着しただけのもので
あるため、ボード自体には電磁波遮蔽機能が付与されて
おらず、ボードとしての機能性,汎用性が低下してしま
うという難点がある。
【0008】又、電磁波遮蔽用ボードはOA機器を備え
た職場のみならず、大学の研究室とか各種の医療機器を
備えた病院などでも必要であり、例えば病院を例にとる
と、床材とか壁材及び天井材に用いるボードは、電磁波
遮蔽機能以外に暖房性能とか抗菌作用を付与させること
が必要である。しかし前記した電磁波シールド繊維を一
体化したクロスを表面に貼着しただけの構造では、ボー
ドに暖房性能とか抗菌作用を持たせることができない。
【0009】特に従来から知られている建築用ボードに
抗菌性を持たせた製品は皆無であり、長期使用中にボー
ド表面に不潔な細菌とかカビが増殖して、不衛生な環境
をつくったりボードの外観を悪化させてしまうという問
題もある。
【0010】更に従来のセメント板は高強度を保持して
いる反面で重量がきわめて大であるため、加工性及び工
事に際しての施工性が悪いという問題がある。特に該セ
メント板を建築物の天井材として用いる場合には、クレ
ーン等を利用した工法を適用しなければ施工することが
不可能であるため、工事費が増大してしまうという難点
がある。
【0011】他方の石膏ボードは、薄く形成することに
よって柔軟性が高くなり、しかも軽量であるという利点
があるが、中間部に紙材とかマニラ麻を挾み込んでいる
ため、高度な不燃性と強度を保持するためにはボード自
体の厚みを大きくすることが必要であり、必然的に重量
の増加と材料費の増大を招来してしまうという課題があ
る。
【0012】そこで本発明はこのような各種建築用ボー
ドが有している課題を解消して、ボード自体が電磁波遮
蔽作用を有しているとともに暖房性能と抗菌性をも合わ
せて保持し、且つ重量面とかコスト面でも有利であると
ともに加工性能を高めて3次曲線をも形成することがで
きる電磁波遮蔽用ボードを得ることを目的とするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波シ
ールド繊維を貼着し、この電磁波シールド繊維上に他の
石膏材料を積層して一体的に成形した電磁波遮蔽用ボー
ドを基本構成とする。
【0014】一方の石膏材料として硬質の石膏を用いる
とともに、他方の石膏材料として軟質の石膏を用いる。
【0015】更に硬質の石膏材料の表面にメッシュ状の
電磁波シールド繊維を貼着し、この電磁波シールド繊維
上に軟質の石膏材料と水を混合した懸濁液状物を適宜の
厚みに全面コートし、養生と乾燥を行って形成した石膏
材料を用いた電磁波遮蔽用ボードを提供する。
【0016】更に本願発明では、石膏材料の表面にメッ
シュ状の電磁波シールド繊維を貼着するとともに、該電
磁波シールド繊維上にマット状のガラス繊維を貼着し、
このガラス繊維上に他の石膏材料を積層して一体的に成
形したボードと、石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波
シールド繊維を貼着するとともに、該電磁波シールド繊
維上に電熱用ヒータを貼着し、この電熱用ヒータ上に他
の石膏材料を積層して一体的に成形したボードと、石膏
材料の表面にメッシュ状の電磁波シールド繊維を貼着す
るとともに、該電磁波シールド繊維上にマット状のガラ
ス繊維と電熱用ヒータを貼着し、この電熱用ヒータ上に
他の石膏材料を積層して一体的に成形した電磁波遮蔽用
ボードの構成にしてある。
【0017】上記の石膏材料中に、重量比で1%〜3%
の非銀系無機抗菌剤を混入する。又、マット状のガラス
繊維として非帯電性を有する材料を用いる。
【0018】更に前記硬質の石膏と軟質の石膏の懸濁液
状物中に、硬化を遅くするための濃度0.5%の凝固遅
延剤の水溶液を、各懸濁液状物の可使時間に合わせて適
量添加する。
【0019】かかる石膏材料を用いた電磁波遮蔽用ボー
ドは、一体成形されたボード自体が電磁波遮蔽作用を有
しているとともに暖房性能と抗菌性をも有しており、各
種建築物の床材、壁材、天井材等に採用して有用であ
る。
【0020】更に石膏材料の持つ圧縮力に強いという特
性と、ガラス繊維の持つ引張力に強いという特性が有効
に生かされた軽量なボードが得られて、不燃性と耐震性
のみならず高度な防音性と抗菌性及び電磁波遮蔽性を有
するボードが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる石膏部材を
用いた電磁波遮蔽用ボードの具体的な各種実施形態例を
説明する。本実施形態例の基本構成を説明すると、石膏
材料を利用した2枚のボード本体の中間部に、メッシュ
状の電磁波シールド繊維を介在して積層固定した複合材
で成るボードを主体としている。
【0022】石膏材料には硬質と軟質の2種類があり、
このような2種類の石膏材料の間にメッシュ状の電磁波
シールド繊維を介在することが好適である。尚、石膏材
料中には予め抗菌剤を混入してある。
【0023】一般に複合材とは、2種類の異なった材料
の組み合わせによってそれぞれの材料の特徴を有効に生
かして希望する特性を持つ材料であり、本実施例では硬
質及び軟質の石膏材料と、メッシュ状の電磁波シールド
繊維を組み合わせることにより構成した複合電磁波遮蔽
用ボードを得たことが特徴となっている。又、石膏材料
として硬質石膏のみを用いてボードを製作することも可
能である。
【0024】ここで石膏材料中に混入する抗菌剤につい
て簡単に説明する。従来から一般の生活環境にとりつき
やすい不潔な細菌とかカビの増殖を抑制する手段の一つ
として抗菌剤が知られている。このような抗菌剤とし
て、安全で抗菌活性が高い点から銀系の抗菌剤が広く用
いられている。しかし銀は高価な貴金属である上、光と
か熱によって変色するため、建築用ボードに適用するこ
とができない。
【0025】そこで本発明では、従来の銀系の抗菌剤に
代えて非銀系無機抗菌剤を採用し、この抗菌剤を石膏材
料中に混入したことが特徴の一つとなっている。
【0026】図1は本発明の第1の実施形態例を示して
おり、図中の1はボード本体としての硬質の石膏材料、
2は電磁波シールド繊維、3は軟質の石膏材料である。
【0027】製作方法の一例を以下に説明すると、ボー
ド本体としての硬質の石膏材料1の一方側表面にメッシ
ュ状の電磁波シールド繊維2を接着剤を用いて隙間なく
貼着し、この電磁波シールド繊維2の上面からローラを
用いて均一な押圧処理を行うことによって繊維内に含ま
れてる気泡成分を脱泡しつつ該電磁波シールド繊維2を
完全に敷込む。
【0028】次に電磁波シールド繊維2の上面から含浸
手段もしくは図外のスプレーガン等を利用して軟質の石
膏材料3と水を混合した懸濁液状物を適宜の厚みに全面
コートし、適宜な時間だけ放置して養生と乾燥を行って
完成する。
【0029】この懸濁液状物中には、予め重量比で1%
〜3%の非銀系無機抗菌剤を混入してある。全面コート
手段としては含浸もしくはスプレー手段があるが、何れ
の方法を用いてもよい。養生及び乾燥時間として夏季で
は4時間程度、冬季でも5〜6時間程度でよい。
【0030】上記の非銀系無機抗菌剤とは、海水中に含
まれるカルシウムとかマグネシウムのような安全な元素
の水酸化物やアルミニウムの酸化物をベースとし、これ
に抗菌性を示す亜鉛とか銅イオンを加えて固溶化して作
製さた新規固溶体化合物であり、近時シーバイオという
名称で使用されつつある物質である。特に亜鉛系のシー
バイオは純白の粉体であり、石膏中に混入しても外観が
低下しない利点がある。又、銅イオンが入ると石膏が青
色もしくは茶褐色になるため、使用目的に応じて混入の
程度を決定する。
【0031】熱安定性の点からみると、非銀系無機抗菌
剤の水酸化物は300℃まで安定であり、アルカリに対
しては強い耐性を示すという特徴がある。そして使用中
に溶出したり紫外線照射やハロゲン化合物との接触によ
っても化学的に変化することがなく、環境を汚染する虞
れがないという特長を持っている。
【0032】第1実施形態例の他の製作方法を以下に説
明する。先ずボード本体として用いる硬質の石膏材料1
と、粉砕した二水石膏の結晶水の一部を除いた軟質の石
膏材料3を用意し、この軟質の石膏材料3を適宜の比率
で混水した懸濁液状物を作成する。同時にメッシュ状の
電磁波シールド繊維2を適宜の形状に裁断して前記軟質
の石膏材料の懸濁液状物内に浸漬したものを用意してお
く。尚、電磁波シールド繊維2として非帯電性を有する
材料を用いており、懸濁液状物中には、予め重量比で略
3%の非銀系無機抗菌剤を混入してある。
【0033】硬質の石膏材料1の上面からスプレーガン
もしくは含浸手段により軟質の石膏材料と水を混合した
懸濁液状物を適宜の厚みに全面コートし、この懸濁液状
物が半乾燥状態下にある間に懸濁液状物中に浸漬してあ
るメッシュ状の電磁波シールド繊維2を引き上げて隙間
なく貼着する。
【0034】このように貼着された電磁波シールド繊維
2の上面からローラを用いて均一な押圧処理を行った
後、上面から再度スプレーガンを用いて軟質の石膏と水
を混合した懸濁液状物を適宜の厚みに全面コートして硬
質の石膏材料1上に積層し、適宜な時間だけ放置して養
生と乾燥を行って電磁波遮蔽用ボードを完成させる。
【0035】ここで素材としての石膏に関して簡単に説
明する。石膏とは硫酸カルシウムを主体とする無臭無色
無毒の物質であり、通常は天然に産出する石膏鉱石を精
製して得られるが、近年は化学工業の副産物として生成
するリン酸石膏が主な石膏供給源となっている。この石
膏の主たる用途は、ポルトランドセメントの凝結緩和材
とか建材としての前記石膏ボードである。
【0036】天然に産出する石膏鉱石には、2分子の結
晶水を含む二水石膏(CaSO4・2H2O)と、結晶水
を含まない無水石膏(CaSO4)があり、大部分の石
膏鉱石及び化学石膏は二水石膏に属している。この二水
石膏は水を混入しても固化しないので、粉砕した二水石
膏を加熱して結晶水の一部を除いた半水石膏(CaSO
4・1/2H2O)にした通称焼石膏が主として用いられて
いる。この半水石膏は水と反応して結晶水を取り込み、
安定した二水石膏に戻る性質があり、適当な水量により
膨張と発熱を伴って凝結固化する。
【0037】前記焼石膏はJIS規格により特級、A
級、B級、C級の4等級に分類されており、上級のもの
ほど混水量が少なく、強度と耐久性に優れている。
【0038】これらの石膏を用いた各種ボードの強度と
か密度、膨張率及び気泡の有無は、添加する水量の要因
以外にも撹拌時間、添加物の種類にも左右される。従っ
て石膏を用いてボードを製造する場合には、このような
種々の制約条件をクリヤして最適な材料と処理条件を選
択することが要求される。
【0039】次に図2により本発明の第2実施形態例を
説明する。1はボード本体としての硬質の石膏材料、2
は電磁波シールド繊維、4はマット状のガラス繊維、3
は軟質の石膏材料である。本例では石膏材料1,3の間
にメッシュ状の電磁波シールド繊維2とマット状のガラ
ス繊維4をともに介在して積層固定したことが特徴とな
っている。
【0040】製作方法は第1実施形態例とほぼ同様であ
り、ボード本体としての硬質の石膏材料1の一方側表面
にメッシュ状の電磁波シールド繊維2とマット状のガラ
ス繊維4を隙間なく貼着し、上面からローラを用いて均
一な押圧処理して気泡成分を脱泡を行い、該ガラス繊維
4の上面からスプレーガン等を利用して軟質の石膏材料
3と水を混合した懸濁液状物を適宜の厚みに全面コート
し、適宜な時間養生と乾燥を行って完成する。
【0041】マット状のガラス繊維4としては、無アル
カリガラスの連続ストランドを無方向に均一な厚みに積
み重ね、結合剤を用いてマット状に成形した非帯電性製
品を使用した。これはループ状の長繊維で構成されたガ
ラス繊維をバインダを使用してパーマネント加工処理す
ることにより、ガラスマットの形状にしたものであり、
使われているガラス繊維の引張強さは350(kg/m
2),繊維径は3μmである。具体的にはユニフィロ
U−816−300×127(商品名)を採用した。
【0042】このマット状のガラス繊維4は、長繊維を
基体として使用しているため、従来のチップ状のマニラ
麻とかその他の強度材料を混入した石膏製品に比較して
引張とか曲げ強度に強いという特徴がある。このガラス
繊維4として非帯電性を有する材料を用いたことによ
り、ボード表面にゴミとかほこりが付着しにくく、長期
に亙ってボード表面を清浄な状態に維持することができ
る。
【0043】上記したように硬質の石膏材料1と軟質の
石膏材料3の間に電磁波シールド繊維2とガラス繊維4
を積層固着した複合材を用いた電磁波遮蔽用ボードは、
石膏材料の持つ圧縮力に強いという特性と、ガラス繊維
4の持つ引張力に強いという特性が有効に生かされて、
電磁波のシールド作用の外に、軽量で不燃性,耐震性,
防音性及び抗菌性を合わせ持つボードが得られる。
【0044】次に図3により本発明の第3実施形態例を
説明する。図中の1はボード本体としての硬質の石膏材
料、2はメッシュ状の電磁波シールド繊維、5は電熱用
ヒータ、3は軟質の石膏材料である。5a,5aは電熱
用ヒータの電力供給端子である。
【0045】製作方法は、ボード本体としての硬質の石
膏材料1の一方側表面に電磁波シールド繊維2と電熱用
ヒータ5を積層して配置し、上面からローラを用いて均
一な押圧処理して気泡成分を脱泡を行い、上面からスプ
レーガン等を利用して軟質の石膏材料3と水を混合した
懸濁液状物を適宜の厚みに全面コートし、適宜な時間養
生と乾燥を行って完成する。
【0046】尚、電熱用ヒータ5は図示しないメッシュ
テープを用いて電磁波シールド繊維上に固定することに
より、平均化された電熱効果を長期に亙って安定に維持
することができる。
【0047】かかる実施形態例によれば、ボード自体に
電磁波遮蔽作用のみならず暖房性能と抗菌性をも合わせ
て保持させることができる。
【0048】次に図4により本発明の第4実施形態例を
説明する。図中の1はボード本体としての硬質の石膏材
料、4はマット状のガラス繊維、5は電熱用ヒータ、2
はメッシュ状の電磁波シールド繊維、3は軟質の石膏材
料である。5aは電熱用ヒータの電力供給端子である。
【0049】製作時にはボード本体としての硬質の石膏
材料1の一方側表面にマット状のガラス繊維4、電熱用
ヒータ5、メッシュ状の電磁波シールド繊維2を積層し
て配置し、上面からローラを用いて均一な押圧処理して
気泡成分を脱泡を行い、上面からスプレーガン等を利用
して軟質の石膏材料3と水を混合した懸濁液状物を適宜
の厚みに全面コートし、適宜な時間養生と乾燥を行って
完成する。
【0050】かかる実施形態例によれば、ボード自体に
電磁波遮蔽作用、暖房性能と抗菌性を合わせもたせると
ともに、ガラス繊維4の持つ引張力に強いという特性が
生かされて、軽量で不燃性,耐震性,防音性をも合わせ
持つボードが得られる。
【0051】上記各実施例は何れも平板状のボードを基
本構成としているが、このような平板状のボードに代え
て複雑な3次曲線を持つボードを製作することができ
る。この場合には型を用いて装飾性を付与するに適した
3次曲線を持つボード本体を予め成形しておき、このボ
ード本体に対して前記メッシュ状の電磁波シールド繊維
2,マット状のガラス繊維4,電熱用ヒータ5と石膏材
料を積層固着してボードを完成させる。
【0052】前記各例で用いた硬質の石膏材料1は通常
ハイストーン材とも呼称され、本実施例では一般にN級
と呼称される標準混水量が43%,ヌレ引張強度が30
(kg/cm2),乾燥耐圧強度が450(kg/c
2),膨張率が0.27(%)の石膏材料を使用した。
【0053】軟質の石膏材料3としては、A級と呼称さ
れる標準混水量が74%,ヌレ引張強度が14(kg/
cm2),乾燥耐圧強度が140(kg/cm2),膨張
率が0.15(%)の石膏材料を使用した。
【0054】上記硬質の石膏と軟質の石膏の懸濁液状物
中には、硬化を遅くするための凝固遅延剤、通称リター
ダと呼ばれる物質の水溶液を添加するのが通例である。
リターダとして上記凝固遅延剤の外にポリマーとか消泡
材を入れる場合もある。本例では0.5%のリターダ溶
液を予め作成して、各懸濁液状物の可使時間に合わせて
適量添加した。このリターダの添加により石膏の固まる
時間を適宜に調整することができる。
【0055】本発明はユーザの要求に適合するボードを
パーツとして工場生産し、建築物等の作業現場で複数の
パーツを組み立てる工法を基本としている。この工法は
従来の湿式工法と異なって乾式工法が基本であるために
工程が簡略化され、施工短縮がはかれるという利点があ
る。
【0056】従って本実施例によれば、石膏材料の持つ
圧縮力に強いという特性と、ガラス繊維の持つ引張力に
強いという特性が有効に生かされて、不燃性と耐震性の
みならず防音性と抗菌性を合わせ持ち、しかも加工性及
びコスト面でも需要者の満足する軽量な建築用ボードが
得られる。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる電磁波遮蔽用ボードによれば、ボード自体が電磁波
遮蔽作用を有しており、更にボードに暖房性能と抗菌性
をも付与することができるため、各種OA機器を備えた
建築物の床材、壁材、天井材等に採用して有効である。
特に電磁波シールド繊維を一体化したクロスを表面に貼
着しただけの従来のボードと比較すると機能性が広くな
り、OA機器を備えた職場のみならず、大学の研究室と
か病院及び一般家庭などでも採用することができる。
【0058】病院とか一般家庭の内装材用のボードとし
て採用した場合には、床材とか壁材,天井材に用いるボ
ードに電磁波遮蔽機能以外の暖房性能とか抗菌作用を付
与させることができるので、ボードとしての汎用性を高
めることができる。
【0059】更に本発明で得られたボードは、石膏材料
の持つ圧縮力に強いという特性と、ガラス繊維の持つ引
張力に強いという特性を活用しているため、軽量で不燃
性,耐震性,防音性,抗菌性及び電磁波遮蔽性を持つボ
ードが提供可能であり、該ボードの厚みを格別大きくし
なくても十分な強度を保持することができる上、従来の
木板ボード,合板ボード及びセメントボードに代えて加
工性,軽量性及びコストの面でも需要者の満足するボー
ドを容易に得ることができる。
【0060】特に工場生産したボードをパーツとして使
用して作業現場で組み立てる工法を基本としているた
め、建築物の床とか天井,柱、壁等の構築工事に際して
もクレーン等を不要として施工性が高められ、工事に際
して骨組み等の下地を不要とするとともに劇場等の波を
打った天井のように高度な技術と付帯工事を必要とする
装飾用の3次曲線をも短期間で加工することが可能とな
る。又、ガラス繊維として非帯電性を有する材料を用い
たことにより、ボード表面にゴミとかほこりが付着しに
くく、長期に亙って床とか天井,壁の表面を清浄な状態
に維持することができる。
【0061】又、ボードに抗菌性を持たせたことによ
り、長期使用中にあってもボード表面に不潔な細菌とか
カビの増殖現象がなく、清浄で且つ衛生的にも好ましい
環境を作ることができるとともに、上記の細菌とかカビ
に起因するボード表面の変質,変色がなく、長期に亙っ
て外観を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電磁波遮蔽用ボードの第1実施
形態例を示す縦断面図。
【図2】本発明の第2実施形態例を示す縦断面図。
【図3】本発明の第3実施形態例を示す縦断面図。
【図4】本発明の第4実施形態例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…(硬質の)石膏材料 2…電磁波シールド繊維 3…(軟質の)石膏材料 4…(マット状の)ガラス繊維 5…電熱用ヒータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波シ
    ールド繊維を貼着し、この電磁波シールド繊維上に他の
    石膏材料を積層して一体的に成形したことを特徴とする
    電磁波遮蔽用ボード。
  2. 【請求項2】 一方の石膏材料として硬質の石膏を用い
    るとともに、他方の石膏材料として軟質の石膏を用いた
    ことを特徴とする請求項1記載の電磁波遮蔽用ボード。
  3. 【請求項3】 硬質の石膏材料の表面にメッシュ状の電
    磁波シールド繊維を貼着し、この電磁波シールド繊維の
    上面に軟質の石膏材料と水を混合した懸濁液状物を適宜
    の厚みに全面コートし、養生と乾燥を行って形成したこ
    とを特徴とする石膏材料を用いた電磁波遮蔽用ボード。
  4. 【請求項4】 石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波シ
    ールド繊維を貼着するとともに、該電磁波シールド繊維
    上にマット状のガラス繊維を貼着し、このガラス繊維の
    上面に他の石膏材料を積層して一体的に成形したことを
    特徴とする石膏材料を用いた電磁波遮蔽用ボード。
  5. 【請求項5】 石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波シ
    ールド繊維を貼着するとともに、該電磁波シールド繊維
    上に電熱用ヒータを貼着し、この電熱用ヒータの上面に
    他の石膏材料を積層して一体的に成形したことを特徴と
    する電磁波遮蔽用ボード。
  6. 【請求項6】 石膏材料の表面にメッシュ状の電磁波シ
    ールド繊維を貼着するとともに、該電磁波シールド繊維
    上にマット状のガラス繊維と電熱用ヒータを貼着し、こ
    の電熱用ヒータの上面に他の石膏材料を積層して一体的
    に成形したことを特徴とする石膏材料を用いた電磁波遮
    蔽用ボード。
  7. 【請求項7】 前記石膏材料中に、重量比で1%〜3%
    の非銀系無機抗菌剤を混入したことを特徴とする請求項
    1〜6項の何れか1項に記載の電磁波遮蔽用ボード。
  8. 【請求項8】 前記硬質の石膏と軟質の石膏の懸濁液状
    物中に、硬化を遅くするための濃度0.5%の凝固遅延
    剤の水溶液を、各懸濁液状物の可使時間に合わせて適量
    添加したことを特徴とする請求項1〜7項の何れか1項
    に記載の電磁波遮蔽用ボード。
  9. 【請求項9】 前記マット状のガラス繊維に非帯電性を
    有する材料を用いたことを特徴とする請求項4,6,
    7,8項の何れか1項に記載の電磁波遮蔽用ボード。
JP9211476A 1996-11-12 1997-08-06 電磁波遮蔽用ボード Pending JPH1154982A (ja)

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