JPH1154254A - 電磁誘導加熱装置並びにこれを備えた電磁誘導加熱調理器 - Google Patents
電磁誘導加熱装置並びにこれを備えた電磁誘導加熱調理器Info
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- JPH1154254A JPH1154254A JP22005597A JP22005597A JPH1154254A JP H1154254 A JPH1154254 A JP H1154254A JP 22005597 A JP22005597 A JP 22005597A JP 22005597 A JP22005597 A JP 22005597A JP H1154254 A JPH1154254 A JP H1154254A
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- heating
- heating pipe
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Abstract
(57)【要約】
【課題】加熱パイプからコイルへの熱の伝達を抑え、コ
イルが発生する熱を効率良く放出し、コイルのトラブル
がない加熱装置を提供することを目的とする。 【解決手段】誘導コイル装置11のコイルと、このコイ
ルの周囲に配置され、コイルに電流が流れたときにコイ
ルで生じる磁界の影響を受けて誘導電流が流れて発熱す
る導電性物質から成るパイプ13とを備える電磁誘導加
熱装置において、コイルとパイプとの間に熱緩衝材35
が設けられている。
イルが発生する熱を効率良く放出し、コイルのトラブル
がない加熱装置を提供することを目的とする。 【解決手段】誘導コイル装置11のコイルと、このコイ
ルの周囲に配置され、コイルに電流が流れたときにコイ
ルで生じる磁界の影響を受けて誘導電流が流れて発熱す
る導電性物質から成るパイプ13とを備える電磁誘導加
熱装置において、コイルとパイプとの間に熱緩衝材35
が設けられている。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導加熱原理
を利用した加熱装置並びにこれを含む加熱調理器に関す
る。
を利用した加熱装置並びにこれを含む加熱調理器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導加熱調理器は、直接火を使用し
ないので安全であり、特に油を加熱する場合には引火の
おそれがなく、油の劣化も少ないなどの理由から、フラ
イヤーを初めとする種々の調理器として利用されてい
る。
ないので安全であり、特に油を加熱する場合には引火の
おそれがなく、油の劣化も少ないなどの理由から、フラ
イヤーを初めとする種々の調理器として利用されてい
る。
【0003】この電磁誘導加熱調理器の加熱装置は、鉄
心の周囲に導電性線材を巻回して誘導コイルを形成し、
この誘導コイルの周りに導電性材料から成る加熱パイプ
を配置して構成されている。加熱装置では、誘導コイル
に電流が流れて励磁されると、加熱パイプの周りに磁界
が生じて加熱パイプに誘導電流が生じ、その結果加熱パ
イプ自体の電気抵抗によりジュール熱が発生する。電磁
誘導加熱調理器は、この熱を利用して水や油を加熱し、
調理を行えるようにしたものである。
心の周囲に導電性線材を巻回して誘導コイルを形成し、
この誘導コイルの周りに導電性材料から成る加熱パイプ
を配置して構成されている。加熱装置では、誘導コイル
に電流が流れて励磁されると、加熱パイプの周りに磁界
が生じて加熱パイプに誘導電流が生じ、その結果加熱パ
イプ自体の電気抵抗によりジュール熱が発生する。電磁
誘導加熱調理器は、この熱を利用して水や油を加熱し、
調理を行えるようにしたものである。
【0004】この種の加熱装置には、特公平7−931
84号公報に開示されている低周波誘導加熱器がある。
この従来の低周波誘導加熱器では、「1次側コイルと2
次側の導電性筒体との間にはモールド樹脂は存在しな
い」ことを構成要素としている。また、この低周波誘導
加熱器の導電性筒体はステンレス鋼の単一材質によって
形成されている。ところで上記構造を有する加熱装置で
は、加熱パイプが加熱すると数100°Cを越える温度
に達することがあり、その熱は加熱パイプの外側のみな
らず内側へも輻射あるいは伝熱により伝えられる。
84号公報に開示されている低周波誘導加熱器がある。
この従来の低周波誘導加熱器では、「1次側コイルと2
次側の導電性筒体との間にはモールド樹脂は存在しな
い」ことを構成要素としている。また、この低周波誘導
加熱器の導電性筒体はステンレス鋼の単一材質によって
形成されている。ところで上記構造を有する加熱装置で
は、加熱パイプが加熱すると数100°Cを越える温度
に達することがあり、その熱は加熱パイプの外側のみな
らず内側へも輻射あるいは伝熱により伝えられる。
【0005】しかしコイルを構成しているアルミニウム
や銅の融点は比較的低く、特にアルミニウムの融点は6
60.4°Cと低いため、加熱パイプからの輻射熱でコ
イルの温度が上昇すると、コイルが断線したりショート
するなどの故障を起こす原因となる。またコイルは強い
磁界を発生させるために2層以上で巻かれることが多い
が、コイル自体の抵抗による発熱や、鉄心のヒステリシ
ス損や渦電流損に起因する発熱が生じるため、コイル内
部に熱が蓄積して、上記コイルの故障に拍車を掛ける結
果となっている。
や銅の融点は比較的低く、特にアルミニウムの融点は6
60.4°Cと低いため、加熱パイプからの輻射熱でコ
イルの温度が上昇すると、コイルが断線したりショート
するなどの故障を起こす原因となる。またコイルは強い
磁界を発生させるために2層以上で巻かれることが多い
が、コイル自体の抵抗による発熱や、鉄心のヒステリシ
ス損や渦電流損に起因する発熱が生じるため、コイル内
部に熱が蓄積して、上記コイルの故障に拍車を掛ける結
果となっている。
【0006】そこで従来は、加熱パイプとコイルとの間
に空間を形成して、加熱パイプからコイルへ熱が伝わり
にくくしたり、コイルの層を1〜3層に制限してコイル
内部から熱が発散しやすいような工夫をしていた。
に空間を形成して、加熱パイプからコイルへ熱が伝わり
にくくしたり、コイルの層を1〜3層に制限してコイル
内部から熱が発散しやすいような工夫をしていた。
【0007】しかしながら加熱パイプとコイルとの間に
空間を形成しただけでは、加熱パイプからコイルへの輻
射熱を十分に遮断することはできない。また前述のよう
に従来の低周波誘導加熱器では、「1次側コイルと2次
側の導電性筒体との間にはモールド樹脂は存在しない」
ので、加熱パイプからコイルへの輻射熱を遮断するもの
は存在せず、輻射熱がコイルに直接伝えられる構造とな
っている。更にコイルの層を1〜3層に制限するという
ことは、一定電流のもとではコイルで生じる磁界強度が
一定以下に抑えられてしまい、発熱効率の良い加熱装置
を得ることができない。
空間を形成しただけでは、加熱パイプからコイルへの輻
射熱を十分に遮断することはできない。また前述のよう
に従来の低周波誘導加熱器では、「1次側コイルと2次
側の導電性筒体との間にはモールド樹脂は存在しない」
ので、加熱パイプからコイルへの輻射熱を遮断するもの
は存在せず、輻射熱がコイルに直接伝えられる構造とな
っている。更にコイルの層を1〜3層に制限するという
ことは、一定電流のもとではコイルで生じる磁界強度が
一定以下に抑えられてしまい、発熱効率の良い加熱装置
を得ることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような背
景に鑑みなされたものであって、加熱パイプからコイル
への熱の伝達を抑え、コイルのトラブルがなく、高い発
熱効率を有する加熱装置を提供することを目的とする。
景に鑑みなされたものであって、加熱パイプからコイル
への熱の伝達を抑え、コイルのトラブルがなく、高い発
熱効率を有する加熱装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の電磁誘導加熱
装置は、コイルと、前記コイルの周囲に配置され、前記
コイルに電流が流れたときにコイルで生じる磁界の影響
を受けて誘導電流が流れて発熱する導電性物質から成る
パイプとを備える電磁誘導加熱装置において、前記コイ
ルと前記パイプとの間に熱緩衝材が設けられていること
を特徴とする。
装置は、コイルと、前記コイルの周囲に配置され、前記
コイルに電流が流れたときにコイルで生じる磁界の影響
を受けて誘導電流が流れて発熱する導電性物質から成る
パイプとを備える電磁誘導加熱装置において、前記コイ
ルと前記パイプとの間に熱緩衝材が設けられていること
を特徴とする。
【0010】請求項2の電磁誘導加熱装置は、請求項1
記載の電磁誘導加熱装置において、熱緩衝材は、パイプ
の内周面との間に空隙を開けて配置されていることを特
徴とする。
記載の電磁誘導加熱装置において、熱緩衝材は、パイプ
の内周面との間に空隙を開けて配置されていることを特
徴とする。
【0011】請求項3の電磁誘導加熱装置は、請求項1
または2記載の電磁誘導加熱装置において、熱緩衝材
は、珪素系又はセラミック系の素材を主とする耐熱塗料
又は断熱材であることを特徴とする。
または2記載の電磁誘導加熱装置において、熱緩衝材
は、珪素系又はセラミック系の素材を主とする耐熱塗料
又は断熱材であることを特徴とする。
【0012】請求項4の電磁誘導加熱装置は、請求項2
または3記載の電磁誘導加熱装置において、パイプと熱
緩衝材との間の空隙に送風する送風装置を具備すること
特徴とする。
または3記載の電磁誘導加熱装置において、パイプと熱
緩衝材との間の空隙に送風する送風装置を具備すること
特徴とする。
【0013】請求項5の電磁誘導加熱調理器は、請求項
1、2、3または4記載の電磁誘導加熱装置を備えるこ
とを特徴とする。
1、2、3または4記載の電磁誘導加熱装置を備えるこ
とを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。図1は本発明の電磁誘導加熱装置
3を備えた電磁誘導加熱調理器の一例である電気フライ
ヤー1を示す。電気フライヤー1は、上方が開放した容
器状の本体5を備えており、その上端側部には、側方へ
突き出るように置き台7が形成されている。本体5の下
部は、両側から中央に向かって次第に幅が狭められてお
り、底板8の最下端にはコック付きの油抜出し口9が設
けられている。
に基づいて説明する。図1は本発明の電磁誘導加熱装置
3を備えた電磁誘導加熱調理器の一例である電気フライ
ヤー1を示す。電気フライヤー1は、上方が開放した容
器状の本体5を備えており、その上端側部には、側方へ
突き出るように置き台7が形成されている。本体5の下
部は、両側から中央に向かって次第に幅が狭められてお
り、底板8の最下端にはコック付きの油抜出し口9が設
けられている。
【0015】本体5の内部下方には、本体5の長手方向
に沿って一例として3本の電磁誘導加熱装置3が設けら
れている。本実施の形態の電気フライヤー1は、本体5
内に油を入れ、上記3本の電磁誘導加熱装置3で油を加
熱することにより、フライを揚げる装置である。なおフ
ライを揚げるときには、図示しない網籠にパン粉をまぶ
した材料を複数入れ、その網籠を油の中に浸けてフライ
を揚げる方法を採る。
に沿って一例として3本の電磁誘導加熱装置3が設けら
れている。本実施の形態の電気フライヤー1は、本体5
内に油を入れ、上記3本の電磁誘導加熱装置3で油を加
熱することにより、フライを揚げる装置である。なおフ
ライを揚げるときには、図示しない網籠にパン粉をまぶ
した材料を複数入れ、その網籠を油の中に浸けてフライ
を揚げる方法を採る。
【0016】以下、本発明の特徴的な構成を有する電磁
誘導加熱装置3について説明するが、3本の電磁誘導加
熱装置3はいづれも同じ構造を備えるので、代表して1
本の電磁誘導加熱装置について説明する。
誘導加熱装置3について説明するが、3本の電磁誘導加
熱装置3はいづれも同じ構造を備えるので、代表して1
本の電磁誘導加熱装置について説明する。
【0017】図2に示すように、電磁誘導加熱装置3は
大きく分けて誘導コイル装置11とその周囲に位置する
加熱パイプ13とから構成されており、誘導コイル装置
11に電流が流れた時に発生する磁界の影響を受けて、
加熱パイプ13に誘導電流が流れ、その結果、加熱パイ
プ13の電気抵抗によりジュール熱を発生するようにな
っている。
大きく分けて誘導コイル装置11とその周囲に位置する
加熱パイプ13とから構成されており、誘導コイル装置
11に電流が流れた時に発生する磁界の影響を受けて、
加熱パイプ13に誘導電流が流れ、その結果、加熱パイ
プ13の電気抵抗によりジュール熱を発生するようにな
っている。
【0018】図3は、コイルの構造の一例であるが、同
図に示すように誘導コイル装置11は、中心に断面が長
方形の鉄心15を備え、その周りにグラス布17が巻か
れている。鉄心15の形状や太さは、コイルの形状や巻
数、鉄心内部を通過する磁束の量等を考慮して適宜決定
されている。
図に示すように誘導コイル装置11は、中心に断面が長
方形の鉄心15を備え、その周りにグラス布17が巻か
れている。鉄心15の形状や太さは、コイルの形状や巻
数、鉄心内部を通過する磁束の量等を考慮して適宜決定
されている。
【0019】グラス布17の周りには絶縁のため雲母1
9が設けられ、その周りに第1コイル21が巻かれてい
る。第1コイル21は、例えば銅線やアルミニウム線な
どの導電性の高い金属線の表面に絶縁処理をした線材を
複数回巻いて構成されている。コイルの巻数、巻き密度
およびコイルを何層巻きにするかは、コイルで生じる磁
束密度、コイル内部での熱放散のし易さなどを考慮して
決定されている。
9が設けられ、その周りに第1コイル21が巻かれてい
る。第1コイル21は、例えば銅線やアルミニウム線な
どの導電性の高い金属線の表面に絶縁処理をした線材を
複数回巻いて構成されている。コイルの巻数、巻き密度
およびコイルを何層巻きにするかは、コイルで生じる磁
束密度、コイル内部での熱放散のし易さなどを考慮して
決定されている。
【0020】第1層コイル21の周りには再び雲母23
が設けられ、更にその周りに第2層コイル25が巻かれ
ている。第2層コイル25の巻数は、第1層コイル21
の巻数よりも少なくすることにより、第1層コイル21
で発生した熱が少しでも外側へ発散できるようになって
いる。また第1コイル21または第2層コイル25で
は、部分的に金属線の巻き密度を変化させるようにして
もよい。第2層コイル25の周囲には再び雲母27が設
けられ、更にグラス布28が巻かれて、その周囲は石膏
29で固められている。
が設けられ、更にその周りに第2層コイル25が巻かれ
ている。第2層コイル25の巻数は、第1層コイル21
の巻数よりも少なくすることにより、第1層コイル21
で発生した熱が少しでも外側へ発散できるようになって
いる。また第1コイル21または第2層コイル25で
は、部分的に金属線の巻き密度を変化させるようにして
もよい。第2層コイル25の周囲には再び雲母27が設
けられ、更にグラス布28が巻かれて、その周囲は石膏
29で固められている。
【0021】次に誘導コイル装置11の周囲に配置され
る加熱パイプ13について説明する。図4から明らかな
ように、加熱パイプ13はステンレス製の発熱部31
と、前記発熱部31の内側の熱緩衝材35との二重構造
から成る。
る加熱パイプ13について説明する。図4から明らかな
ように、加熱パイプ13はステンレス製の発熱部31
と、前記発熱部31の内側の熱緩衝材35との二重構造
から成る。
【0022】発熱部31をステンレスで形成する理由は
次の通りである。発熱部31は直接油に接する部分であ
るため、発熱部31が加熱されるとその表面は酸化され
やすく、その結果腐食し易い。また発熱部31にはフラ
イを入れる網籠等が接触したり、掃除の際に汚れをとる
ために強く擦ったりするので傷が付き易い。そこで腐食
されにくく、強度も大きなステンレスを発熱部31に採
用している。
次の通りである。発熱部31は直接油に接する部分であ
るため、発熱部31が加熱されるとその表面は酸化され
やすく、その結果腐食し易い。また発熱部31にはフラ
イを入れる網籠等が接触したり、掃除の際に汚れをとる
ために強く擦ったりするので傷が付き易い。そこで腐食
されにくく、強度も大きなステンレスを発熱部31に採
用している。
【0023】次に本発明の特徴的構成について説明す
る。図2に示すように、本発明では上記誘導コイル装置
11と加熱パイプ13との間に熱緩衝材35が設けられ
ている。このように誘導コイル装置11と加熱パイプ1
3との間に熱緩衝材35を設けることにより、発熱部3
1から発せられる輻射熱が誘導コイル装置11に伝わる
ことを防止することができる。
る。図2に示すように、本発明では上記誘導コイル装置
11と加熱パイプ13との間に熱緩衝材35が設けられ
ている。このように誘導コイル装置11と加熱パイプ1
3との間に熱緩衝材35を設けることにより、発熱部3
1から発せられる輻射熱が誘導コイル装置11に伝わる
ことを防止することができる。
【0024】このような目的のために使用できる熱緩衝
材35としては、例えば宇宙船の船体に使用されている
熱緩衝材である「珪素系の素材を主とする断熱材」が断
熱効果に優れている点で好ましいが、この他にも「セラ
ミック系の素材を主とする断熱材」なども使用すること
ができる。さらに、「珪素系又はセラミック系等の素材
を主とする耐熱塗料」を用いても良い。
材35としては、例えば宇宙船の船体に使用されている
熱緩衝材である「珪素系の素材を主とする断熱材」が断
熱効果に優れている点で好ましいが、この他にも「セラ
ミック系の素材を主とする断熱材」なども使用すること
ができる。さらに、「珪素系又はセラミック系等の素材
を主とする耐熱塗料」を用いても良い。
【0025】本実施の形態では図2に示すように、誘導
加熱コイル11の周りに空隙37を形成して、その周囲
に熱緩衝材35を設けているが、空隙37を形成するこ
となく、誘導加熱コイル11と加熱パイプ13との間の
全体を満たすように熱緩衝材35を設けても構わない。
要するに誘導コイル装置11と加熱パイプ13との間の
空隙を横切るように、前記空隙の一部または全部に熱緩
衝材35を設けるようにする。
加熱コイル11の周りに空隙37を形成して、その周囲
に熱緩衝材35を設けているが、空隙37を形成するこ
となく、誘導加熱コイル11と加熱パイプ13との間の
全体を満たすように熱緩衝材35を設けても構わない。
要するに誘導コイル装置11と加熱パイプ13との間の
空隙を横切るように、前記空隙の一部または全部に熱緩
衝材35を設けるようにする。
【0026】なお誘導コイル装置11の周面全体が熱緩
衝材35で覆われていることが、断熱効果の点では最も
優れていることはいうまでもないが、例えば誘導コイル
装置11自体で生じた熱を自然にあるいは何らかの方法
で強制的に外側に排出するような場合や、加熱パイプ1
3の発熱量から考えて必ずしも誘導コイル装置11の周
囲全体に熱緩衝材を設ける必要性がない場合には、誘導
コイル装置11の周囲の一部にのみ熱緩衝材35を設け
るようにしてもよい。
衝材35で覆われていることが、断熱効果の点では最も
優れていることはいうまでもないが、例えば誘導コイル
装置11自体で生じた熱を自然にあるいは何らかの方法
で強制的に外側に排出するような場合や、加熱パイプ1
3の発熱量から考えて必ずしも誘導コイル装置11の周
囲全体に熱緩衝材を設ける必要性がない場合には、誘導
コイル装置11の周囲の一部にのみ熱緩衝材35を設け
るようにしてもよい。
【0027】上記実施の形態では、雲母19、23を使
用しているが、雲母以外の材料を使用してもよい。更に
加熱パイプ13と熱緩衝材35との間の空隙37に対し
ファン等によって送風する送風装置を備え、誘導コイル
装置11に対する断熱効果を高める構成としてもよい。
用しているが、雲母以外の材料を使用してもよい。更に
加熱パイプ13と熱緩衝材35との間の空隙37に対し
ファン等によって送風する送風装置を備え、誘導コイル
装置11に対する断熱効果を高める構成としてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導コイル装置と加熱パイプとの間に熱緩衝材が設けられ
ているので、加熱パイプで発生した熱のうち、内側方向
へ輻射される熱を熱緩衝材が遮断して、誘導コイル装置
が過度に加熱されることを防止することができる。従っ
て誘導コイル装置では、コイルが加熱されることに起因
する断線やショートなどのトラブルが生じなくなる。
導コイル装置と加熱パイプとの間に熱緩衝材が設けられ
ているので、加熱パイプで発生した熱のうち、内側方向
へ輻射される熱を熱緩衝材が遮断して、誘導コイル装置
が過度に加熱されることを防止することができる。従っ
て誘導コイル装置では、コイルが加熱されることに起因
する断線やショートなどのトラブルが生じなくなる。
【0029】また誘導コイル装置が過度に加熱されるこ
とを防止できるから、コイルを構成する材料として、ア
ルミニウムなどの融点の低い材料でも、上記トラブルの
心配をすることなく選択することができる。更にコイル
の絶縁材料として比較的熱に弱いものでも選択すること
が可能となるので、コストの軽減ができるようになる。
とを防止できるから、コイルを構成する材料として、ア
ルミニウムなどの融点の低い材料でも、上記トラブルの
心配をすることなく選択することができる。更にコイル
の絶縁材料として比較的熱に弱いものでも選択すること
が可能となるので、コストの軽減ができるようになる。
【0030】加熱パイプに内側からの熱漏洩を抑えるこ
とができるようになり、発生した熱を効率良く利用する
ことが可能となる。また電磁誘導加熱装置の停止中にパ
イプ内周面に発生する結露も防ぐことができるようにな
り、結露によるコイルの絶縁低下も防止することができ
るようになる。
とができるようになり、発生した熱を効率良く利用する
ことが可能となる。また電磁誘導加熱装置の停止中にパ
イプ内周面に発生する結露も防ぐことができるようにな
り、結露によるコイルの絶縁低下も防止することができ
るようになる。
【0031】更に従来の誘導コイル装置では、加熱パイ
プからの輻射熱が強いため、コイル内で発生する熱が発
散されずにそのまま蓄熱される傾向があり、そのためこ
れを解消するように、コイルの層数を2〜3層に制限し
ていた。しかし本発明では加熱パイプからの輻射熱が遮
断されて、コイル内での蓄熱がかなり緩和されるため、
4層以上のコイルを巻くことができる。これにより同じ
電流でも高い磁束密度の磁界を発生させる誘導コイル装
置を提供できるから、発熱効率の高い電磁誘導加熱装置
の設計が可能になる。
プからの輻射熱が強いため、コイル内で発生する熱が発
散されずにそのまま蓄熱される傾向があり、そのためこ
れを解消するように、コイルの層数を2〜3層に制限し
ていた。しかし本発明では加熱パイプからの輻射熱が遮
断されて、コイル内での蓄熱がかなり緩和されるため、
4層以上のコイルを巻くことができる。これにより同じ
電流でも高い磁束密度の磁界を発生させる誘導コイル装
置を提供できるから、発熱効率の高い電磁誘導加熱装置
の設計が可能になる。
【図1】本発明の電磁誘導加熱装置を適用した電気フラ
イヤーの斜視図である。
イヤーの斜視図である。
【図2】本発明の電磁誘導加熱装置の一部破断斜視図で
ある。
ある。
【図3】本発明の電磁誘導加熱装置の誘導コイル装置の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図4】本発明の電磁誘導加熱装置の加熱パイプの断面
図である。
図である。
1 電気フライヤー 3 電磁誘導加熱装置 5 本体 7 置き台 8 底板 9 油抜出し口 11 誘導コイル装置 13 加熱パイプ 15 鉄心 17 グラス布 19、23、27 雲母 21 第1層コイル 25 第2層コイル 28 グラス布 29 石膏 31 発熱部 35 熱緩衝材 37 空隙
Claims (5)
- 【請求項1】コイルと、前記コイルの周囲に配置され、
前記コイルに電流が流れたときにコイルで生じる磁界の
影響を受けて誘導電流が流れて発熱する導電性物質から
成るパイプとを備える電磁誘導加熱装置において、前記
コイルと前記パイプとの間に熱緩衝材が設けられている
ことを特徴とする電磁誘導加熱装置。 - 【請求項2】熱緩衝材は、パイプの内周面との間に空隙
を開けて配置されていることを特徴とする請求項1記載
の電磁誘導加熱装置。 - 【請求項3】熱緩衝材は、珪素系又はセラミック系の素
材を主とする耐熱塗料又は断熱材であることを特徴とす
る請求項1または2記載の電磁誘導加熱装置。 - 【請求項4】パイプと熱緩衝材との間の空隙に送風する
送風装置を具備すること特徴とする請求項2または3記
載の電磁誘導加熱装置。 - 【請求項5】請求項1、2、3または4記載の電磁誘導
加熱装置を備えることを特徴とする電磁誘導加熱調理
器。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22005597A JPH1154254A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 電磁誘導加熱装置並びにこれを備えた電磁誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22005597A JPH1154254A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 電磁誘導加熱装置並びにこれを備えた電磁誘導加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1154254A true JPH1154254A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=16745234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22005597A Pending JPH1154254A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 電磁誘導加熱装置並びにこれを備えた電磁誘導加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1154254A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0473410A2 (en) * | 1990-08-28 | 1992-03-04 | Nec Corporation | Central processing unit |
JP2010205476A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Mitsubishi Electric Corp | 電磁誘導加熱調理器 |
KR101133589B1 (ko) * | 2010-02-02 | 2012-04-05 | 정가영 | 고주파 유도코일을 이용한 열 발생장치 및 그 제조방법 |
RU2621646C2 (ru) * | 2015-11-19 | 2017-06-06 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Санкт-Петербургский государственный университет" (СПбГУ) | Рентгеноспектральный способ определения содержания углерода в чугунах и устройство для его реализации |
CN107105534A (zh) * | 2017-06-09 | 2017-08-29 | 佛山市高捷工业炉有限公司 | 一种工业熔炉用的加热器 |
-
1997
- 1997-07-30 JP JP22005597A patent/JPH1154254A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0473410A2 (en) * | 1990-08-28 | 1992-03-04 | Nec Corporation | Central processing unit |
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KR101133589B1 (ko) * | 2010-02-02 | 2012-04-05 | 정가영 | 고주파 유도코일을 이용한 열 발생장치 및 그 제조방법 |
RU2621646C2 (ru) * | 2015-11-19 | 2017-06-06 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Санкт-Петербургский государственный университет" (СПбГУ) | Рентгеноспектральный способ определения содержания углерода в чугунах и устройство для его реализации |
CN107105534A (zh) * | 2017-06-09 | 2017-08-29 | 佛山市高捷工业炉有限公司 | 一种工业熔炉用的加热器 |
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