JPH115240A - 木目調樹脂製品の成形方法および装置 - Google Patents

木目調樹脂製品の成形方法および装置

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JPH115240A
JPH115240A JP9178945A JP17894597A JPH115240A JP H115240 A JPH115240 A JP H115240A JP 9178945 A JP9178945 A JP 9178945A JP 17894597 A JP17894597 A JP 17894597A JP H115240 A JPH115240 A JP H115240A
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JP
Japan
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resin
molten resin
flow path
product
die head
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JP9178945A
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Inventor
Takaaki Higashijima
高秋 東島
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 美麗な木目模様を簡単かつ確実に形成するこ
とができる木目調樹脂製品の成形方法及び装置を提供す
る。 【解決手段】 セルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料
を含む成形材料を押出成形機で溶融混合しダイヘッド先
端の口金から押し出す木目調樹脂製品の成形方法におい
て、前記押出成形機のスクリュー14によってダイヘッ
ド20に送られてくる溶融樹脂を、前記ダイヘッド内に
設けたトーピード40で該トーピードを挟む二つの溶融
樹脂層M1,M2に分離し、続く口金30部分で前記二
つの溶融樹脂層の一方にその外面側から他方の溶融樹脂
層を合流させ、該合流溶融樹脂層の内面側を意匠側表面
として樹脂製品を押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は木目調樹脂製品の
成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13に示すような、木目調の模様81
を有する押出成形品80は、たとえば、雨樋や家具など
の住宅用設備や家電製品、自動車内装部品など様々な分
野で用いられている。この木目調押出成形品の製造方法
は種々知られているが、たとえば、異なった色調の樹脂
材料を少なくとも二種以上ブレンドした成形材料を用
い、前記樹脂材料の色調差が現れるように、一台の押出
機で同時に混練し押し出すことによって木目模様を形成
する方法がある。また、溶融温度や成形時の流動性など
に差のある複数の樹脂材料からなる成形材料を用い、前
記同様に一台の押出機で押し出すことにより木目模様を
明らかとする方法もある。さらには、樹脂材料に天然木
粉を適量配合した成形材料を用いて、質感や香りなどを
本物の木製品に近づけたものもある。
【0003】しかしながら、これらの方法では、成形材
料が必要以上に混練されると色調差が失われて所望の木
目模様が現れないため、使用する樹脂の種類や形成する
木目模様などに応じて混練の程度を調整しなければなら
ず、押出機のデザインやブレーカープレート・ダイヘッ
ドの構造および押出条件などの環境設定が煩雑であっ
た。また、前記方法によって得られる樹脂成形品は、年
輪以外の木材組織の色調と年輪部分の色調との差がぼや
けていたり木目82以外の筋目が入っているなど、形成
される木目模様が本物らしさに乏しいという問題があ
る。そのため、混練温度を下げて成形材料の溶融混練の
度合いを少なくする方法があるが、この方法では、成形
品に樹脂の溶融不足による凹凸が形成されることがあ
る。この凹凸を除去するために、成形後に真空サイジン
グ処理を施したり表面にわざとシボ処理を施して凹凸を
目立たなくするなど、成形に煩わしい手間が掛かってい
た。また、溶融樹脂が押出機内から押し出される際、前
記溶融樹脂がダイヘッドの内面側と摩擦して熱を発生す
るため、樹脂の溶融が所望以上に進んで色調の濃淡が薄
れる問題もある。
【0004】本発明者は検討を重ねた結果、前記成形材
料を押し出すと、ダイヘッドと接触しない内側には外側
よりもはるかに良好な木目模様が形成されていることを
見出し、ついに本発明に到達した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂および
顔料等を含む成形材料を押し出してその内面側を意匠側
表面とすることにより、美麗な木目模様を簡単かつ確実
に形成することができる木目調樹脂製品の成形方法及び
装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここで提案される発明に
は四つあり、二つは木目調樹脂製品の成形方法であり、
さらに二つは前記成形方法を好適に実施する装置であ
る。すなわち、第一の発明は、セルロース材の粉砕粉と
樹脂および顔料を含む成形材料を押出成形機で溶融混合
しダイヘッド先端の口金から押し出す木目調樹脂製品の
成形方法において、前記押出成形機のスクリューによっ
てダイヘッドに送られてくる溶融樹脂を、前記ダイヘッ
ド内に設けたトーピードで該トーピードを挟む二つの溶
融樹脂層に分離し、続く口金部分で前記二つの溶融樹脂
層の一方にその外面側から他方の溶融樹脂層を合流さ
せ、該合流溶融樹脂層の内面側を意匠側表面として樹脂
製品を押し出すことを特徴とする。
【0007】そして、第二の発明は、セルロース材の粉
砕粉と樹脂および顔料を含む成形材料を押出成形機で溶
融混合しダイヘッド先端の口金から押し出す木目調樹脂
製品の成形方法において、前記押出成形機のスクリュー
によってダイヘッドに送られてくる溶融樹脂をダイヘッ
ド内に設けたトーピードで筒状にし、前記ダイヘッド先
端に向かうにしたがい前記筒状溶融樹脂を切り開いて該
筒状溶融樹脂の内面側を一側表面に有する製品用溶融樹
脂層とし、前記製品用溶融樹脂層をダイヘッドに続く口
金で前記筒状溶融樹脂の内面側を意匠側表面とする製品
形状にして樹脂製品を押し出すことを特徴とする。
【0008】また、第三の発明は、前記第一発明を効果
的に実施する装置であって、セルロース材の粉砕粉と樹
脂および顔料を含む成形材料を押出成形機で溶融混合
し、ダイヘッド先端の口金を介して木目調樹脂製品を押
出成形する装置において、前記ダイヘッド内に、シリン
ダ側から前記口金側に向かうに従い樹脂流路を二つの流
路に分離させるトーピードを設け、前記口金には、前記
二つの流路と通じ該二つの流路の一方にその外周側から
他方の流路を合流させる合流流路と、該合流流路から口
金出口に到る出口流路とを設けたことを特徴とする。
【0009】さらに、第四の発明は、前記第二発明を実
施する装置であって、セルロース材に粉砕粉と樹脂およ
び顔料を含む成形材料を押出成形機で溶融混合し、ダイ
ヘッド先端の口金を介して木目調樹脂製品を押出成形す
る装置において、前記ダイヘッド内に、該ダイヘッド内
面との間で筒状流路を形成しダイヘッドのシリンダ側か
ら口金側に向かうに従い前記筒状流路を切り開いて製品
用樹脂流路を形成するトーピードを設け、前記口金に
は、前記製品用樹脂流路から口金出口に到る出口流路を
設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】従来において、押し出した溶融樹脂の内面側に
より美麗な木目模様が生じる理由としては種々考えられ
るが、前記溶融樹脂の外面側は、製品形状に押し出され
る際にダイヘッドおよび口金の内面との間で大きな摩擦
抵抗を受けて熱を発生する。そのため、前記溶融樹脂の
外面側は溶融混練の度合いが進む反面、溶融樹脂の内側
は前記熱履歴が外面側より少なく色調差が消えることな
く残り、美しい木目模様となって現れるものと考えられ
る。
【0011】第一発明の製造方法および第三発明の製造
装置によれば、スクリューによって押し出される溶融樹
脂を、ダイヘッド内のトーピードを挟む二つの層に分離
し、前記一の層を他の層の外側に重ねて合流させ樹脂製
品としている。そのため、前記樹脂製品の少なくとも一
方の表面に、美麗な木目模様が形成された溶融樹脂層の
内面側を確実に配すことができる。
【0012】また、第二発明の製造方法および第四発明
の製造装置によれば、スクリューによって押し出される
溶融樹脂を、ダイヘッド内のトーピードにより筒状とす
るとともに、先端に行くに従って筒の長さ方向に沿って
切り開く。そして、切り開かれた溶融樹脂の内側を意匠
側表面として押し出すようにしているので、美麗な木目
模様が簡単かつ確実に製品表面に現される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1は第三発明の成形装置の一例を
示す断面図、図2は前記装置に用いられているトーピー
ドの一例を示す斜視図、図3は第一口金の斜視図、図4
は第二口金の斜視図、図5は第三口金の一例を示す斜視
図である。
【0014】また、図6は第一発明の一実施例を図1に
示す成形装置の断面図で段階的に示すもので、(A)は
図1のA−A断面図、(B)は同図B−B断面図、
(C)は同図C−C断面図、(D)は同図D−D断面
図、(E)は同図E−E断面図、(F)は同図F−F断
面図、(G)は同図G−G断面図、(H)は同図H−H
断面図である。
【0015】さらに、図7は第四発明の成形装置に用い
られるトーピードの一例を示す斜視図、図8はその8矢
視図、図9は図8の9矢視図、図10は前記トーピード
が取り付けられた成形装置の水平断面図、図11はその
垂直断面図である。また、図12は第二発明の一実施例
を図10に示す成形装置の断面図で段階的に示すもの
で、(A)は図11のA−A断面図、(B)は同図B−
B断面図、(C)は同図C−C断面図、(D)は同図D
−D断面図、(E)は同図E−E断面図、(F)は同図
F−F断面図である。
【0016】まず、第一の発明および第三の発明につい
て説明する。図1に示す木目調樹脂製品の成形装置10
は、押出成形機11のノズル12先端にダイヘッド20
と口金30とが取り付けられており、前記押出成形機1
1によって溶融混合された成形材料を、その溶融樹脂層
の内面側を意匠側表面として前記口金30から押し出
す。図中の符号13は押出成形機11のシリンダ、14
はスクリューである。
【0017】本発明で好適に使用される成形材料は、セ
ルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料を含んでいる。セ
ルロース材の粉砕粉としては、建物建築時に発生する木
材の端材や鉋屑などの他、稲藁などを適当な粒径に粉砕
したものが用いられる。前記粉砕粉の粒径に特に限定は
なく、成形される樹脂製品の種類や用いられるセルロー
ス材の種類などにより公知の粉砕用ボールミルなどを用
いて適当な粒径に粉砕される。また、前記成形材料に添
加される樹脂としては、押出成形によって成形可能な樹
脂であればなんでもよく、成形される樹脂製品の種類や
要求される物性などに応じて適宜に選定される。その
際、樹脂製品の物性や形成される木目模様を損ねない範
囲で所望の添加剤などを加えてもよい。前記樹脂の形態
はパウダー、ペレット、ストランドなど適当とすること
ができる。さらに、前記樹脂は、あらかじめ前記セルロ
ース材の粉砕粉と混練しコンパウンド状またはペレット
状にして用いてもよい。
【0018】前記顔料としても特に限定はなく、目的と
する木目の色調に合った顔料が一種または二種以上混合
して用いられる。前記顔料もセルロース粉砕粉と同様
に、あらかじめ前記樹脂と混練してペレット状またはコ
ンパウンド状にして用いるのが好ましい。
【0019】ダイヘッド20内部には樹脂流路21が形
成されている。この樹脂流路21にはトーピード40が
設けられて、前記ダイヘッド20の内面との間に筒状流
路22を形成するとともに、その筒状流路22を口金3
0側で上下二つの樹脂流路23,24に分離する。この
トーピード40は、図示しないボルトなどによって前記
樹脂流路21内に固定される。図2にこのトーピード4
0の一例を示す。
【0020】図示のように、トーピード40は、筒状流
路形成部41と当該筒状流路形成部41から連続して形
成される筒状流路分離部42とを有し、前記筒状流路形
成部41を押出成形機11のノズル12側にして配置さ
れる。筒状流路形成部41は、先端中央部44に向かっ
て細くなるテーパ状に形成されており、ノズル12から
押し出された溶融樹脂Mを、口金30側に至るにつれて
徐々に肉薄となる略筒状とする。本実施例において筒状
流路形成部41は、その後に筒状流路22を二つの樹脂
流路23,24に分離しやすいように断面略四角状とし
ている。
【0021】筒状流路分離部42は、前記筒状流路22
を二つの樹脂流路23,24に分離するためのもので、
ダイヘッド20の相対する一組の内面に密接する壁部よ
りなる。この筒状流路分離部42は、ダイヘッド20の
相対する一組の内面と密接して筒状流路22のその部分
を遮断し、筒状流路22の他の部分を二つの樹脂流路2
3,24とする。本実施例の筒状流路分離部42は、前
記筒状流路形成部41の左右外面に設けられ、樹脂流路
22の左右を遮断する。前記ダイヘッド20内で筒状流
路形成部41により筒状となった溶融樹脂Mは、この筒
状流路分離部42によりトーピード40を上下で挟む二
層の溶融樹脂層M1,M2に分離される。
【0022】また、本実施例のトーピード40は、筒状
流路形成部41の外面に板目形成用突起43が形成され
ている。この板目形成用突起43は、押出成形機11か
ら口金30に向かって長い楕円形または流線型に形成さ
れており、ノズル12からダイヘッド20内に押し出さ
れてくる溶融樹脂Mが、この板面形成用突起43によっ
てその流れ方向に沿って一時的に剪断されるようになっ
ている。前記剪断された溶融樹脂Mは、当該突起43の
後方で再び合流する。それにより、ノズル12から均一
に押し出され筒状とされた溶融樹脂Mの流れに不均一な
部分を形成し、樹脂製品に、図13に示すような板目状
の木目82を形成する。この板目形成用突起43は、樹
脂製品の意匠側表面となる部分の筒状流路形成部41外
面に設けられることが好ましい。また、板目模様に本物
らしさをだすために、前記板目形成用突起43の先端は
前記流路22の中心を外した位置とするのがよい。
【0023】前記ダイヘッド20の出口側には口金30
が設けられている。この口金30は押し出された二の溶
融樹脂層M1,M2を、内面側(トーピード40と接す
る側)が意匠側表面となった所定の樹脂製品として押し
出すためもので、第一口金30A,第二口金30B,第
三口金30Cよりなり、適当な方法で連結結合されてい
る。各口金の一例を図3ないし図5に示す。
【0024】第一口金30Aは、図3に示すように、前
記トーピード40によって上下二つに分離された溶融樹
脂層M1,M2の流れを整えるためのもので、前記ダイ
ヘッド20の樹脂流路23,24とそれぞれ連通する樹
脂流路31,32が形成されている。なお、溶融樹脂は
矢印A1からA2へ流れる。
【0025】また、第二口金30Bは上下に分離されて
吐出された溶融樹脂層M1,M2のうち、意匠側を構成
する側の溶融樹脂層M1の流れを変えるためのもので、
図4に示すように、意匠側樹脂流路33と流れ方向変更
部34と非意匠側樹脂流路35とを有する。溶融樹脂は
A2からA3へ流れる。意匠側樹脂流路33は、二に分
かれて流れる溶融樹脂層M1,M2の内、意匠側の溶融
樹脂層M1が押し出される部分であって、第二口金30
Bの略中央部に形成されている。流れ方向変更部34
は、前記第一口金30Aの樹脂流路31から押し出され
る溶融樹脂層M1を意匠側樹脂流路33に導くようにす
るためのもので、壁部34A,堤防部34Bとからな
る。壁部34Aは、溶融樹脂層M1を意匠側樹脂流路3
3に導くための部分であって、図1から理解されるよう
に、樹脂流路31の入口(第一口金30Aにおける出
口)に立設されて、第一口金30Aの端面との間に上向
きの樹脂流路36を形成する。また、堤防部34Bは、
前記意匠側樹脂流路33を流れる溶融樹脂層M1の速度
を調節するためのもので、前記壁部34Aの上端に、樹
脂流路36を狭めるように突設されている。非意匠側樹
脂流路35は、前記第一口金30Aの樹脂流路32と連
通して形成されており、次に述べる第三口金30Cに溶
融樹脂層M2を押し出す。
【0026】第三口金30Cは、前記非意匠側樹脂流路
35から吐出される溶融樹脂層M2を、前記意匠側樹脂
流路33を流れる溶融樹脂層M1の外面側(口金の外側
を向く面側)に合流させるとともに、合流した溶融樹脂
層M3を所定厚みの樹脂製品として押し出すためのもの
で、図5に示すように、出口流路37と合流流路38と
を有する。溶融樹脂の流れはA3からA4へ向かう方向
である。出口流路37は、前記第二口金30Bの意匠側
樹脂流路33と連通して所定の製品厚みおよび幅で開口
している。また、合流流路38は前記溶融樹脂層M2を
意匠側樹脂流路33の溶融樹脂層M1の外面側に合流さ
せる部分で、分岐部38Aと合流壁部38Bと堤防部3
8Cとからなる。分岐部38Aは、前記出口流路37の
外周を囲む溝状に形成されており、前記第二口金30B
の非意匠側樹脂流路35から押し出される溶融樹脂層M
2を左右に分岐し、溶融樹脂層M1の外側に回り込ませ
る。合流壁部38Bは、前記分岐部38Aによって分岐
した溶融樹脂層M2の流れを出口流路37に向かう方向
に変えて、もう一方の溶融樹脂層M1の外面(下面)側
に合流させるためのものである。さらに堤防部38C
は、合流した溶融樹脂層M3の流速を調節するためのも
ので、前記合流壁部38Bの上端に突設されている。
【0027】溶融樹脂層M1,M2は、このような構成
の口金30により、溶融樹脂層M1の外面側に他方の溶
融樹脂層M2が回り込んで重なって合流し、出口流路3
7より押し出される。前記溶融樹脂層M1,M2はトー
ピード40の筒状流路分離部42による分離前は、筒状
流路形成部41により筒状とされていたので、前記口金
30によって他方の層M2を一方の層M1の外面側に重
ねることによって、溶融樹脂層M1の内面側(トーピー
ド40側)M4が製品の一側表面として押し出される。
この溶融樹脂層M1の内面側M4は、筒状とされた溶融
樹脂Mの内面側を構成していた部分であるから、ダイヘ
ッド20との摩擦が少なく木目模様が鮮明に形成されて
いる。この面M4を樹脂製品の意匠側表面とする。
【0028】図1および図6に従って第一発明の一実施
例について説明する。まず、図示しないホッパーなどに
所定量の成形材料が投入される。この成形材料は、前記
したようなセルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料を含
む公知のものである。成形材料は、その種類に応じて適
宜設定された混練条件により、押出成形機11のシリン
ダ13内で、スクリュー14の回転によって成形材料が
溶融混練され、ノズル12からダイヘッド20内へ押し
出される。その際、成形材料は、あらかじめセルロース
材の粉砕粉を含むペレットよりも顔料を含むペレットの
方が溶融時の流動性が低くなるようにすれば、顔料が完
全に溶融せず成形材料中に筋状になって残るため年輪状
の模様が形成される。
【0029】前記成形材料は、スクリュー14の回転に
より混練されて溶融し、溶融樹脂Mとなってノズル12
からダイヘッド20に連続的に吐出される。溶融樹脂M
は、図2示したトーピード40の筒状流路形成部41に
よって、図6(A)および(B)に示すように、一旦筒
状とされ、その後同図(C)に示すように、筒状流路分
離部42によって上下に分離された溶融樹脂層M1,M
2となって第一口金30Aに吐出される。その状態を図
6の(D)に示す。
【0030】第一口金30Aを通過して第二口金30B
へ入る溶融樹脂層のうち、一方の樹脂流路31を通過し
た溶融樹脂層M1は、図1および図6(E)のように、
第二口金30Bの流れ方向変更部34により、上方に向
きを変えて流れ、意匠側樹脂流路33に至る。一方、第
一口金30Aの他方の樹脂流路32を通過した溶融樹脂
層M2は、第二口金30Bの非意匠側樹脂流路35を流
れて第三口金30Cに至る。この非意匠側樹脂流路35
の出口側には、図6の(G)に示すような、第三口金3
0Cの合流流路38が位置しており、溶融樹脂層M2は
その分岐部38Aに当たって左右に分かれ一方の溶融樹
脂層M1の外面(下面)側に回り込む。それに対し他方
の溶融樹脂層M2は、図1および図5に示す合流流路3
8の合流壁部38Bによって上方(口金30Cの内方)
に向きを変えて流れ、前記溶融樹脂層M1の外面(下
面)に合流し、両方の層M1,M2が一体となって、図
6の(H)に示すように、出口流路37より吐出され
る。溶融樹脂層M2が合流しない側の溶融樹脂層M1上
面は、トーピード40によって二層に分離される前に筒
状の内面側を構成しており、前記溶融樹脂層M2が外面
(下面)側に合流することによって、製品表面側として
押し出すことができる。得られた樹脂製品には木目模様
が鮮明かつ美麗に形成されていた。なお、製品形状は板
状に限られず、前記内側の溶融樹脂層が意匠面側となる
所望形状とされ、その形状に応じて口金の出口形状が決
定される。
【0031】次に、第二発明の木目調樹脂製品の成形方
法およびそれに用いる第四発明の成形装置について説明
する。まず、本発明の成形装置について説明する。成形
装置は、押出成形機のスクリューによってダイヘッドに
送られてくる溶融樹脂を前記ダイヘッド内のトーピード
によって筒状とし、かつ前記ダイヘッド先端に向かうに
従い前記溶融樹脂を切り開いて、その内面側を一側表面
に有する製品用溶融樹脂層とし、前記内面側を意匠側表
面として樹脂製品を押し出すものである。
【0032】図7ないし図9には、その装置におけるト
ーピードの一例を示す。図示のように、このトーピード
50は、トーピード本体51と切り開き部52とからな
る。このトーピード50は、ダイヘッドへの取り付け状
態を示す図10および図11からも理解されるように、
前記切り開き部52が口金70側となるように、ダイヘ
ッド60内に固定されている。符号53は固定用ボル
ト、53aはそのボルト孔、54はダイヘッド60のボ
ルト孔である。なお、図において押出成形機にかかる符
号について図1と同一のものは同一とした。
【0033】トーピード本体51は、押出成形機のノズ
ルから押し出される溶融樹脂を一旦筒状とするためのも
ので、ダイヘッド60の樹脂流路61の内径よりも細い
適宜の径に形成されている。このトーピード本体51
は、トーピード50をダイヘッド60内に取り付けた際
に、ダイヘッド60の内周壁との間に所定の隙間を形成
し、前記樹脂流路61を筒状とする。
【0034】切り開き部52は、筒状となった溶融樹脂
を、その筒の長手方向に沿って切り開くためのもので、
前記トービード本体51の一端(口金側端)の外側面に
設けられている。この切り開き部52は、平面視略三角
形の凸部であって、図7のように、トーピード本体51
の端部側(口金側端部側)が広角となるように突設され
ている。また、この切り開き部52は、図11から理解
されるように、トーピード50をダイヘッド60に取り
付けた際に外周面56がその内壁に密接して、トーピー
ド本体51と樹脂流路61内壁との間の隙間を遮断す
る。しかも、その遮断の程度は、ノズル12側から口金
70側に向かって徐々に多く遮断されるように構成され
ており、口金70側では、樹脂流路61のほぼ上半分が
遮断される。
【0035】前記切り開き部52のノズル12側には溶
融樹脂に当接する分割部55が設けられており、トーピ
ード本体51によって筒状となっていた溶融樹脂Mは、
分割部55に当接すると、押出に伴って端部からその長
さ方向に一側が徐々に切断され、切り開き部52に沿っ
て左右に分かれて広がる。また、樹脂流路61の下側
は、入子64が取り付けられており、樹脂流路61は、
出口側で一枚の略平板状となる製品用樹脂流路65に形
成されている。この製品用樹脂流路65の出口には口金
70が取り付けられる。口金70には、所定の製品幅お
よび厚みに形成された出口流路71が設けられており、
前記製品用樹脂流路65と連通して出口に至る。
【0036】次に、第二発明である木目調樹脂製品の成
形方法について説明する。図10に示すように、セルロ
ース材の粉砕粉と樹脂および顔料を含む第一発明と同様
の成形材料が押出成形機11によって混合される。前記
成形材料は、スクリュー14の回転による摩擦で溶融
し、ノズル12から徐々に押し出される。前記ノズル1
2の先端には内部にトーピード50が設けられたダイヘ
ッド60が取り付けられている。溶融樹脂Mは、まず図
11および図12(A)に示すように、ダイヘッド60
内でトーピード本体51により筒状とされた後、切り開
き部52と接触する。前記したように、前記切り開き部
52は、図12の(B)に示すように、ダイヘッド60
内に取り付けた際に外周面56がダイヘッド60の内周
壁に密着しているので、溶融樹脂Mは筒の一側が分割部
55に接触して長さ方向に切断される。前記切り開き部
52は、口金70側に向かって広がった形状となってい
るので、一側が切断された溶融樹脂Mは同図12の
(C)および(D)に示すように、口金70に向かうに
従って左右に分かれて切り開かれる。そして、図12の
(E)に示すように、筒内周面Maを一側表面に有する
平板状の製品用溶融樹脂層Mbとして製品用樹脂流路6
5から押し出される。前記製品用溶融樹脂Mbは、口金
70の出口流路71を経て口金出口に至る。同図(F)
にその例を示す。
【0037】この構造によれば、トーピード本体によっ
て筒状とされた溶融樹脂は、切り開き部により、筒の長
手方向に沿って切断され平板状に広げられて製品用溶融
樹脂層となる。そのため、美麗な木目模様が形成されて
いる筒内面側を樹脂層の一側表面とすることができる。
この面を意匠側表面とする。なお、製品形状は平板状に
限られず、前記筒内周面Maを意匠側表面とする所望形
状となるように口金の形状が設定される。
【0038】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
木目調樹脂製品の成形方法によれば、筒状にされた溶融
樹脂の内面側を意匠側表面として樹脂製品を押し出すよ
うにしている。前述のとおり、筒の内面側は、ダイヘッ
ドとの摩擦も少ないので、成形材料は、熱による溶融お
よび混練過剰となることがなく、良好な木目模様を製品
の表面側に形成することができる。しかも、本発明の成
形装置によれば、トーピードにより、筒状にした溶融樹
脂を二層あるいは一側を切り開いて平板状とするもので
あるから、簡単にして確実である。またダイヘッド内
に、所定形状のトーピードを配するだけであるから、構
造も簡単でコストを抑えることができるだけでなく、メ
ンテナンスも容易で効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第三発明の成形装置の一例を示す断面図であ
る。
【図2】前記装置に用いられているトーピードの一例を
示す斜視図である。
【図3】第一口金の一例の斜視図である。
【図4】第二口金の一例の斜視図である。
【図5】第三口金の一例の斜視図である。
【図6】第一発明の一実施例を図1に示す成形装置の断
面図で段階的に示すものである。
【図7】第四発明の成形装置に用いられるトーピードの
一例を示す断面図である。
【図8】その8矢視図である。
【図9】図8の9矢視図である。
【図10】前記トーピードが取り付けられた成形装置の
水平断面図である。
【図11】その垂直断面図である。
【図12】第二発明の一実施例を図11に示す成形装置
の垂直断面図で段階的に示すものである。
【図13】木目調樹脂製品の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 木目調樹脂製品成形装置 11 押出成形機 14 スクリュー 20 ダイヘッド 22 筒状流路 30 口金 40 トーピード M1 溶融樹脂層 M2 溶融樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料
    を含む成形材料を押出成形機で溶融混合しダイヘッド先
    端の口金から押し出す木目調樹脂製品の成形方法におい
    て、 前記押出成形機のスクリューによってダイヘッドに送ら
    れてくる溶融樹脂を、前記ダイヘッド内に設けたトーピ
    ードで該トーピードを挟む二つの溶融樹脂層に分離し、
    続く口金部分で前記二つの溶融樹脂層の一方にその外面
    側から他方の溶融樹脂層を合流させ、該合流溶融樹脂層
    の内面側を意匠側表面として樹脂製品を押し出すことを
    特徴とする木目調樹脂製品の成形方法。
  2. 【請求項2】 セルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料
    を含む成形材料を押出成形機で溶融混合しダイヘッド先
    端の口金から押し出す木目調樹脂製品の成形方法におい
    て、 前記押出成形機のスクリューによってダイヘッドに送ら
    れてくる溶融樹脂をダイヘッド内に設けたトーピードで
    筒状にし、前記ダイヘッド先端に向かうにしたがい前記
    筒状溶融樹脂を切り開いて該筒状溶融樹脂の内面側を一
    側表面に有する製品用溶融樹脂層とし、前記製品用溶融
    樹脂層をダイヘッドに続く口金で前記筒状溶融樹脂の内
    面側を意匠側表面とする製品形状にして樹脂製品を押し
    出すことを特徴とする木目調樹脂製品の成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、トー
    ピード外面に溶融樹脂内に突出する板目形成用突起を設
    けて、樹脂製品の意匠面表面に板目模様を形成すること
    を特徴とする木目調樹脂製品の成形方法。
  4. 【請求項4】 セルロース材の粉砕粉と樹脂および顔料
    を含む成形材料を押出成形機で溶融混合し、ダイヘッド
    先端の口金を介して木目調樹脂製品を押出成形する装置
    において、 前記ダイヘッド内に、シリンダ側から前記口金側に向か
    うに従い樹脂流路を二つの流路に分離させるトーピード
    を設け、 前記口金には、前記二つの流路と通じ該二つの流路の一
    方にその外周側から他方の流路を合流させる合流流路
    と、該合流流路から口金出口に到る出口流路とを設けた
    ことを特徴とする木目調樹脂製品の成形装置。
  5. 【請求項5】 セルロース材に粉砕粉と樹脂および顔料
    を含む成形材料を押出成形機で溶融混合し、ダイヘッド
    先端の口金を介して木目調樹脂製品を押出成形する装置
    において、 前記ダイヘッド内に、該ダイヘッド内面との間で筒状流
    路を形成しシリンダ側から前記口金側に向かうに従い前
    記筒状流路を切り開いて製品用樹脂流路を形成するトー
    ピードを設け、 前記口金には、前記製品用樹脂流路から口金出口に到る
    出口流路を設けたことを特徴とする木目調樹脂製品の成
    形装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018111320A (ja) * 2013-10-21 2018-07-19 キョーセー株式会社 押出成形用金型

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018111320A (ja) * 2013-10-21 2018-07-19 キョーセー株式会社 押出成形用金型

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