JPH1152144A - 光ファイバ補強構造 - Google Patents

光ファイバ補強構造

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JPH1152144A
JPH1152144A JP9211019A JP21101997A JPH1152144A JP H1152144 A JPH1152144 A JP H1152144A JP 9211019 A JP9211019 A JP 9211019A JP 21101997 A JP21101997 A JP 21101997A JP H1152144 A JPH1152144 A JP H1152144A
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optical fiber
protective case
reinforcing
linear expansion
reinforcing base
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JP9211019A
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Inventor
Ryokichi Matsumoto
亮吉 松本
Kenji Nishide
研二 西出
Fumio Suzuki
文生 鈴木
Ryozo Yamauchi
良三 山内
Shigefumi Yamazaki
成史 山崎
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度が得られるとともに、環境温度の
変化などによって光ファイバカプラの光特性が変化しに
くい光ファイバ補強構造を提供する。 【解決手段】 その中央部の被覆層が除去された裸光フ
ァイバ部分(カプラ本体1)を有する光ファイバの両側
の被覆層11a,12aが補強台23に固定され、この
補強台23が応力緩衝部30を介して保護ケース33に
固定されてなる光ファイバ補強構造であって、前記保護
ケース33は前記補強台23よりも大きい線膨張係数を
有し、前記補強台23と応力緩衝部30と保護ケース3
3とを一体化したときの補強台23の線膨張係数が、前
記裸光ファイバ部分(カプラ本体1)の線膨張係数とほ
ぼ等しいこと光ファイバ補強構造を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバカプラ
などの中央部の被覆層が除去された裸光ファイバ部分を
有する光ファイバを補強するため光ファイバ補強構造に
関し、環境温度変化などによって、光ファイバの光特性
が変化しにくい光ファイバ補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は光ファイバカプラを例とした光フ
ァイバ補強構造(以下補強構造と略記する)の一例の構
成を示す斜視図である。従来より光ファイバカプラは以
下のようにして製造されている。まず光ファイバ素線1
1,12の中央部で、被覆層11a,12aを一部除去
してクラッドおよびコアからなる裸光ファイバ部分を露
出させる。ついで、このような光ファイバ素線11,1
2を並列させ、その露出した裸光ファイバ部分どうしを
研磨法、エッチング法、あるいは融着延伸法などによっ
て固着し、光がカップリングする光分岐結合部1Aを形
成する。
【0003】このような光ファイバカプラの中央部の光
分岐結合部1Aと、これからのびるカプラ本体1B,1
Bとからなるカプラ本体1では、光ファイバ素線11,
12の被覆層11a,12aが除去されている。そこで
カプラ本体(裸光ファイバ部分)1を適当な補強部材内
に収納し、補強することが通常行われている。また特に
光分岐結合部1Aは、通常標準的なガラスファイバ径
(クラッド径)よりも細くなっているため、この光分岐
結合部1Aに僅かな力を加えるだけで非常に大きな歪が
生じることがあるので、この補強は光ファイバカプラの
光特性を保つために重要である。
【0004】この例において、補強部材は補強台23と
保護ケース33とから構成されている。補強台23は長
方形板状のものである。保護ケース33は本体33aと
蓋体33bとからなるものである。本体33aは外形直
方体であって、その上面と対向する2側面とに開口する
凹部33cが設けられている。前記蓋体33bは長方形
板状で、前記凹部33cの上面開口部を覆うものであ
る。
【0005】この補強構造は、光ファイバカプラの被覆
層11a,12aと、ガラスファイバ部1Bの被覆層1
1a,12a側とが補強台23に固定され、さらにこの
補強台23が前記保護ケース33の凹部33cの底部3
3dに固定され、本体33aと蓋体33bとが一体化さ
れて保護ケース33が形成されてなるものである。
【0006】ところで、補強台23は石英ガラス、結晶
化ガラス、インバー合金などから形成されている。これ
らは石英ガラスなどのカプラ本体1を構成する材料とほ
ぼ等しい線膨張係数を有するものである。このように、
光ファイバカプラと近接する補強台23がカプラ本体1
とほぼ等しい線膨張係数を有する材料から構成されてい
るので、環境温度の変化などによって発生する補強台2
3の膨張、収縮による変化は、カプラ本体1とほぼ同様
で、光ファイバカプラの光特性への影響が小さい。
【0007】しかしながら、前記補強台23の材料とし
て用いられているものは、機械的な強度が不十分なの
で、これをさらに保護ケース33によって補強する必要
がある。このため、保護ケース33は要求される機械的
強度を満足するために、金属などの強固な材料から構成
される。
【0008】ところが、保護ケース33を設けることに
よって機械的な強度は満足することができるが、逆に環
境温度の変化などに関しては別の問題が発生する。すな
わち保護ケース33は、通常補強台23よりも線膨張係
数が著しく大きいため、環境温度の変化などによる保護
ケース33の膨張、収縮が補強台23に伝わり、さらに
これに固定されている光ファイバカプラに歪みを与え、
光ファイバカプラの光特性を変化させてしまうのであ
る。
【0009】このような補強台23の線膨張係数と保護
ケース33の線膨張係数との差から発生する問題を解決
する案としては、保護ケース33と補強台23とを一体
化したときの線膨張係数を、カプラ本体1の線膨張係数
に近づける方法が考えられる。つまり保護ケース33
は、従来どおり金属などの強靱で線膨張係数が大きい材
料から構成して機械的強度を確保し、補強台23の材料
を選択して、前記一体化したときの線膨張係数を調整す
るのである。この一体化したときの線膨張係数は、補強
台23と保護ケース33の線膨張係数、ヤング率、断面
積に依存する。以下断面(断面積)とは、これらの補強
部材(補強台23、保護ケース33)に固定する光ファ
イバカプラの軸心方向に対して直交方向に切断したとき
の断面(断面積)をいうものとする。
【0010】しかしながら、例えば裸光ファイバ部分の
材料の石英ガラスはその線膨張係数が5.5×10-7
ヤング率が73GPaであるのに対し、代表的な保護ケ
ース33の材料であるステンレスの線膨張係数は1.5
×10-5、ヤング率は197GPaである。したがっ
て、石英ガラスに対してステンレスの線膨張係数は約3
0倍、ヤング率は約3倍である。このため、補強台23
と保護ケース33とを一体化したときの線膨張係数を石
英ガラスの線膨張係数に近づけるには、仮に補強台23
を、ヤング率が石英ガラスに等しく、線膨張係数が0の
材料から形成したとしても、補強台23の断面積を保護
ケース33の断面積の約90倍に設計する必要がある。
このように補強台23の材料の選択によってこれらの線
膨張係数を近づけることは現実的には困難である。
【0011】また、光ファイバカプラ以外にも上述のよ
うな補強構造が適用される。例えば2本の光ファイバ素
線どうしを接続するには、それぞれの光ファイバ素線の
片端の被覆層を除去して裸光ファイバ部分を露出させ、
これら2本の裸光ファイバ部分の先端を突き合わせ、加
熱融着して接続する。このようにして接続され、1本化
された光ファイバ素線は、前記2本の裸光ファイバ部分
が接続されてなる中央部の裸光ファイバ部分と、この裸
光ファイバ部分の両側に位置する被覆層部分とから構成
されている。そして上述の光ファイバカプラと同様の補
強部材を用い、補強台に前記1本化された光ファイバ素
線の両側の被覆層部分を固定し、さらにこの補強台を保
護ケースに固定して補強構造を構成して、前記1本化さ
れた光ファイバ素線の裸光ファイバ部分を補強する。こ
の場合も光ファイバカプラの光分岐結合部ほどではない
が、やはり裸光ファイバ部分は脆弱なので、保護ケース
の膨張、収縮などによって、前記裸光ファイバ部分に歪
みが生じ、光特性が変化するなどの問題は同様である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、機械的強度が得られるとともに、
環境温度の変化などによって光ファイバカプラの光特性
が変化しにくい光ファイバ補強構造を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明においては、その中央部の被覆層が除去された
裸光ファイバ部分を有する光ファイバの両側の被覆層部
分が補強台に固定され、この補強台が保護ケースに固定
されてなる光ファイバ補強構造であって、前記補強台
は、前記保護ケースに応力緩衝部を介して固定され、前
記補強台と応力緩衝部と保護ケースとを一体化したとき
の補強台の線膨張係数が、前記裸光ファイバ部分の線膨
張係数とほぼ等しいことを特徴とする光ファイバ補強構
造を提案する。この光ファイバ補強構造においては、前
記保護ケースの膨張、収縮による応力を応力緩衝部にて
減衰して補強台に伝えることにより、前記補強台と応力
緩衝部と保護ケースとを一体化したときの補強台の線膨
張係数が、前記裸光ファイバ部分の線膨張係数とほぼ等
しくなっている。このため、保護ケースを線膨張係数や
ヤング率の大きい金属などの強靱な材料から形成して
も、保護ケースの膨張、収縮による影響が光ファイバに
到達するまでに緩和されるようになっている。この結
果、機械的強度を満足させることができるとともに、環
境温度変化などによって光ファイバの光特性が変化する
のを防ぐことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、光ファイバカプラを例とし
て本発明を詳しく説明する。図2(a)、図2(b)
は、本発明の補強構造の一例を示すものである。以下図
1も利用して説明する。また図2(a)、図2(b)に
おいて、図1に示すものと同じ構成については同符号で
示されている。図2(a)は、保護ケース33の側面開
口部側からみた平面図であって、図2(b)は、図2
(a)に示すA−Aにて切断したカプラ本体1の軸心に
そう一部側断面図である。また、本発明において光ファ
イバとは、裸光ファイバの周囲に被覆層が形成されてな
る光ファイバ素線、光ファイバ心線などを含むものとす
る。
【0015】光ファイバカプラは2本の光ファイバ素線
11,12の中央部の被覆層11a,12aを一部除去
し、これを並列させ、その露出した裸光ファイバ部分ど
うしを加熱装置で加熱し、局所的に融着させることによ
って光分岐結合部1Aを形成して製造されたものであ
る。カプラ本体1(裸光ファイバ部分)は、この光分岐
結合部1Aとその両側に延びるガラスファイバ部1B,
1Bとからなっている。この光分岐結合部1Aは、この
他研磨法、エッチング法などによっても形成することが
できる。
【0016】この例において、光ファイバ素線11,1
2は外径125μmのガラスファイバ(裸光ファイバ)
に紫外線硬化型樹脂などの合成樹脂からなる被覆層11
a,12aが、それぞれ設けられてなる外径250μm
のものである。前記ガラスファイバは、例えば酸化ゲル
マニウムなどのドーパントを添加した石英ガラスからな
る高屈折率のコアと、その周囲の、例えば純石英ガラス
からなる低屈折率のクラッドとを備えたもので、シング
ルモードファイバ、あるいはマルチモードファイバが用
いられるが、通常シングルモードファイバが好適であ
る。
【0017】補強台23は長方形板状のものである。こ
の例において補強台23は結晶化ガラスからなり、その
線膨張係数は−6.5×10-7、ヤング率は88GPa
である。また補強台23のサイズは、この補強台23に
固定される光ファイバカプラの軸心と平行方向の長さ
(以下単に長さという)が50mm、これに直交する方
向の長さ(幅)が2mm、厚さ(高さ)が1mmとされ
る。補強台23を構成する材料としてはこの他、純石英
ガラス、あるいは石英ガラスに各種添加剤が添加された
石英系ガラス、インバー合金などを例示することができ
る。これらの材料はカプラ本体1(裸光ファイバ部分)
の線膨張係数とほぼ等しい線膨張係数を有するものであ
る。このとき「ほぼ等しい」とは例えば裸光ファイバ部
分の線膨張係数に対して±30%の範囲であるものとす
る。このように補強台23の線膨張係数は裸光ファイバ
部分の線膨張係数とほぼ等しくなっているので、環境温
度の変化などによって補強台23が膨張、収縮しても、
カプラ本体1に対する影響が少ない。
【0018】保護ケース33は本体33aと蓋体33b
とからなるものである。本体33aは外形直方体で、そ
の上面と対向する2側面とに開口する凹部33cが設け
られている。前記蓋体33bは長方形板状で、前記凹部
33cの上面開口部を覆うものである。この保護ケース
33は、通常は補強構造に要求される機械的強度を満足
するために、金属などの強固な材料から構成されてい
る。この例において、保護ケース33はステンレス(S
US304)から形成され、線膨張係数は1.5×10
-5、ヤング率は197GPaである。
【0019】前記蓋体33bのサイズは、長さ50m
m、幅4mm、厚さ0.5mmである。そして、前記本
体33aと蓋体33bとを一体化して保護ケース33を
構成したとき、そのサイズは長さ50mm、幅4mm、
高さ4mmである。また、凹部33cは長さ50mm、
幅3mm、高さ(深さ)3mmである。
【0020】応力緩衝部30は合成樹脂やゴムなどの弾
性体からなり、この例においては、ヤング率0.3GP
a程度の比較的軟らかい合成樹脂からなるものである。
この例において応力緩衝部30は、長さ1mm×幅2m
m×厚さ(高さ)1mmの直方体である。この応力緩衝
部30の材料の選択と断面形状、サイズなどの設計につ
いては後述する。
【0021】この補強構造は、光ファイバカプラのカプ
ラ本体1の両側の被覆層11a,12aの一部と、ガラ
スファイバ部1Bの被覆層11a,12a側とが、補強
台23に、エポキシ樹脂などの接着剤26,26にて固
定され、さらにこの補強台23は、その長さ方向の両端
部において、応力緩衝部30,30を介して前記保護ケ
ース33の凹部33cの底部33dに接着、固定され、
最後に本体33aと蓋体33bとが一体化されて構成さ
れている。応力緩衝部30,30は、このとき補強台2
3と保護ケース33を接着する接着剤の役割を果たして
いる。
【0022】一方、この補強構造において、補強台23
と応力緩衝部30と保護ケース33とを一体化したとき
の補強台23の線膨張係数は、補強台23と保護ケース
33の線膨張係数、ヤング率と、応力緩衝部30の線膨
張係数、ヤング率、2つの接着点(応力緩衝部30,3
0)の間の距離、厚さ、断面二次モーメントによって定
められる。そしてこの一体化したときの補強台23の線
膨張係数は、カプラ本体1を構成する材料とほぼ等しく
なっている。すなわち保護ケース33の膨張、収縮によ
る応力は、応力緩衝部30によって減衰されて補強台2
3に伝わるようになっており、この保護ケース33の膨
張、収縮による応力によって光ファイバカプラの光特性
が変化しにくくなっている。このとき「ほぼ等しい」と
は、例えばカプラ本体1の構成材料の線膨張係数に対し
て±30%の範囲であるものとする。
【0023】前記応力緩衝部30は、以下のようにして
好ましい線膨張係数、ヤング率、厚さ、断面二次モーメ
ントが決定されたものである。ここで、補強台23の線
膨張係数をXa、断面積をSa、ヤング率をEaとし、
保護ケース33の線膨張係数をXb、断面積をSb、ヤ
ング率をEbとする。そして2つの接着点(応力緩衝部
30,30)の間の距離を2Lとする(この場合、補強
台23と保護ケース33の長さとする)。また応力緩衝
部30の厚さをH、ヤング率をEr、断面二次モーメン
トをIとする。前記一体化したときの補強台23の線膨
張係数Xは、以下の式Iで表される。
【0024】 Xa+(A(Xb−Xa)/(C+A+B)) …式I ただしこの式Iにおいて、 A=1/(SaEa)、B=1/(SbEb)、C=H
3/(12ErLI) である。
【0025】上述の例においては、 Xa=−6.5×10-7、Ea=88GPa、Sa=2
mm2 Xb=1.5×10-5、Eb=197GPa、Sb=7
mm2 2L=50mm、H=1mm、Er=0.3GPa、I
=0.17である。したがって、前記式IよりXは5.
7×10-7である。すなわち、カプラ本体1を構成する
石英ガラスの線膨張係数は5.5×10-7なので、これ
とほぼ等しい値となっている。したがって、金属などの
強靱な材料からなる保護ケース33によって機械的強度
が得られるとともに、前記一体化したときの補強台23
の線膨張係数はカプラ本体1とほぼ等しくなっていの
で、保護ケース33の膨張、収縮による影響を緩和し、
カプラ本体1に応力歪みが加わりにくいものとすること
ができる。またこの例において、応力緩衝部30の断面
積は補強台23の断面積と等しくなっており、また補強
台23の断面積は保護ケース33の断面積の0.29倍
である。このように補強台23と保護ケース33との断
面積比を極端に大きくしなくてもよく、また応力緩衝部
30の大きさを比較的小さくすることができるので、補
強構造の大きさをコンパクトにすることができる。
【0026】この例においてヤング率0.3GPaの合
成樹脂としてはアクリル樹脂が用いられている。この
他、エポキシ樹脂などを用いることができる。応力緩衝
部30,30は、好ましくは補強台23と応力緩衝部3
0とを接着するものなので、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂などの接着剤として用いられているものが好適であ
る。
【0027】上述のように、応力緩衝部30としては保
護ケース33の大きい線膨張係数を相殺する比較的軟ら
かい(ヤング率の小さい)合成樹脂が用いられる。例え
ば保護ケース33がステンレスからなる場合、応力緩衝
部30としては、ヤング率2GPa以下、実質的には1
0〜500MPa程度のものが一般的には好適である。
実際に補強台23と、保護ケース33と、応力緩衝部3
0とを一体化したのときの補強台23の線膨張係数と、
裸光ファイバ部分の線膨張係数とがほぼ等しくなるよう
に設計する場合には、例えば補強台23に関するパラメ
ータ、保護ケース33に関するパラメータ、応力緩衝部
30の種類(ヤング率、線膨張係数)を定めておき、前
記式Iによって与えられる線膨張係数Xが、裸光ファイ
バ部分の線膨張係数に近い値となるように応力緩衝部3
0の厚さと断面二次モーメントを調整すると効率がよ
い。これら応力緩衝部30の厚さと断面二次モーメント
は、応力緩衝部30の断面における各サイズ、断面形状
などを変更することによって比較的簡単に調整すること
ができるためである。
【0028】この例の補強構造においては、箱型の保護
ケースに、光ファイバカプラを固定した板状の補強台
を、直方体の応力緩衝部を介して接着した構造とした
が、前記一体化したときの補強台の線膨張係数について
の条件を満足していれば、これに限るものではなく、例
えば保護ケースとして半割管などを用いることもでき
る。また光ファイバカプラにかえて、例えば2本の光フ
ァイバ素線の片端の被覆層がそれぞれ除去されて裸光フ
ァイバ部分が露出され、これら2本の裸光ファイバ部分
の先端が突き合わされ、加熱融着されて接続され、1本
化されたものなどを補強する場合にも適用することがで
きる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
保護ケースにより機械的強度が得られるとともに、保護
ケースの膨張、収縮による応力は、応力緩衝部によって
減衰されて補強台に伝わるようになっており、保護ケー
スと補強台と応力緩衝部とを一体化したときの補強台の
線膨張係数が裸光ファイバ部分とほぼ等しくなっていの
で、環境温度の変化などによって発生する保護ケースの
膨張、収縮などによる影響を緩和し、光ファイバに応力
歪みが加わりにくく、その光特性が変化しにくくなって
いるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ファイバ補強構造の一例の構成を示す斜視
図である。
【図2】 本発明の補強構造の一例を示すもので、図2
(a)は、保護ケース33の側面開口部側からみた平面
図、図2(b)は、図2(a)に示すA−Aにて切断し
たカプラ本体の軸心にそう一部側断面図である。
【符号の説明】
1…カプラ本体(裸光ファイバ部分)、1A…光分岐結
合部(裸光ファイバ部分)、1B…ガラスファイバ部
(裸光ファイバ部分)、11,12…光ファイバ素線
(光ファイバ)、11a,12a…被覆層(被覆層部
分)、23…補強台(補強部材)、30…応力緩衝部
(補強部材)、33…保護ケース(補強部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 山崎 成史 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その中央部の被覆層が除去された裸光フ
    ァイバ部分を有する光ファイバの両側の被覆層部分が補
    強台に固定され、この補強台が保護ケースに固定されて
    なる光ファイバ補強構造であって、 前記補強台は、前記保護ケースに応力緩衝部を介して固
    定され、 前記補強台と応力緩衝部と保護ケースとを一体化したと
    きの補強台の線膨張係数が、前記裸光ファイバ部分の線
    膨張係数とほぼ等しいことを特徴とする光ファイバ補強
    構造。
JP9211019A 1997-08-05 1997-08-05 光ファイバ補強構造 Pending JPH1152144A (ja)

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