JPH1152077A - 電子制御式機械時計 - Google Patents

電子制御式機械時計

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JPH1152077A
JPH1152077A JP20689197A JP20689197A JPH1152077A JP H1152077 A JPH1152077 A JP H1152077A JP 20689197 A JP20689197 A JP 20689197A JP 20689197 A JP20689197 A JP 20689197A JP H1152077 A JPH1152077 A JP H1152077A
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JP
Japan
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battery
controlled mechanical
rotation control
electronically controlled
wheel
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JP20689197A
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Inventor
Kazuhiro Tsuchiya
和博 土屋
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 針合わせ時等で輪列が停止した場合でも、正
確な針合わせを行うことができる電子制御式機械時計を
提供すること。 【解決手段】 電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a
と、ゼンマイの機械エネルギを伝達する輪列17と、こ
の輪列17に結合された指針18と、前記輪列17に結
合されて指針18の回転周期を制御する調速機20と、
この調速機20を制御する回転制御手段50と、この回
転制御手段50に電気エネルギを供給する一次電池40
とを備える。針合わせ時等に輪列17が停止しても、一
次電池40から回転制御手段50に電気エネルギを供給
し続けることができるため、IC51や水晶振動子52
を安定して駆動し続けることができ、正確な時間制御を
行えて正確な針合わせを行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼンマイが開放す
る時の機械エネルギにより、輪列に固定される指針を回
転させるとともに、この指針を前記輪列に接続された調
速機を制御することで正確に駆動する電子制御式機械時
計に関する。
【0002】
【従来の技術】指針をゼンマイの機械エネルギによって
回転するとともに、その回転制御を水晶振動子およびI
Cによって構成される回転制御手段によって行う電子制
御式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載
されたものが知られている。
【0003】この電子制御式機械時計は、ゼンマイが開
放する時の機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換
し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させて
発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、
輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表
示していた。
【0004】この際、発電機による電気エネルギを一
旦、平滑用コンデンサに供給し、このコンデンサからの
電力で回転制御手段を駆動しているが、このコンデンサ
には発電機の回転周期と同期した交流の起電力が入力さ
れるため、ICや水晶振動子を備える回転制御手段の動
作を可能とするための電力を長期間保持する必要がなか
った。このため、従来は、ICや水晶振動子を数秒程度
動作可能な静電容量の比較的小さなコンデンサが用いら
れていた。
【0005】この電子制御式機械時計は、指針の駆動を
ゼンマイを動力源とするためモータが不要であり、部品
点数が少なく安価であるという特徴がある。その上、電
子回路を作動させるのに必要な僅かな電気エネルギを発
電するだけでよく、少ない入力エネルギで時計を作動す
ることもできた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子制
御式機械時計は、以下の課題を有している。すなわち、
通常は竜頭を引き出して行う針合わせ(時刻合わせ)を
行う場合、正確に時刻を合わせられるように、時、分、
秒の各指針を停止させていた。指針を停止することは、
輪列を停止させることになるため、発電機も停止されて
いた。
【0007】このため、発電機から平滑用コンデンサへ
の起電力の入力が停止する一方で、ICは駆動し続ける
ため、コンデンサに蓄えられた電荷はIC側に放電され
て端子電圧が低下し、その結果、回転制御手段も停止し
ていた。
【0008】そして、針合わせを終えて竜頭を押し込
み、発電機が回転を開始しても、コンデンサの電圧が回
転制御手段の駆動開始電圧(ICを駆動可能な電圧)に
達するまでICが動作せず、正確な時間制御を行えない
という問題があった。
【0009】また、水晶振動子は、電圧を加えてから、
安定して発振信号を出すまでに少々の時間を必要するた
め、ICが駆動しても、水晶振動子が安定するまでに時
間がかかり、その間も正確な時間制御を行えないという
問題があった。
【0010】このため、正確な針合わせを行うことがで
きないという問題があった。
【0011】本発明の目的は、針合わせ時等で輪列が停
止した場合でも、回転制御手段を駆動し続けることがで
き、正確な針合わせを行うことができる電子制御式機械
時計を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子制御式機械
時計は、ゼンマイと、ゼンマイの機械エネルギを伝達す
る輪列と、この輪列に結合された指針と、前記輪列に結
合されて指針の回転周期を制御する調速機と、この調速
機を制御する回転制御手段と、この回転制御手段に電気
エネルギを供給する電力供給手段とを備えることを特徴
とするものである。
【0013】本発明では、回転制御手段を駆動する電力
を得るのに、従来のように、ゼンマイの機械エネルギで
駆動される発電機を用いずに、ゼンマイや輪列の駆動に
関係なく回転制御手段に電力を供給する電力供給手段を
用いているので、針合わせ操作中も回転制御手段に電気
エネルギを供給し続けることができる。このため、IC
や水晶振動子からなる回転制御手段を安定して駆動し続
けることができ、針合わせ後に時計を作動させた時も、
正確な時間制御を行えて正確な針合わせを行うことがで
きる。
【0014】この際、前記電力供給手段は、交換可能な
一次電池であってもよいし、充電可能な二次電池と、こ
の二次電池を充電する充電手段とで構成されているもの
でもよい。
【0015】一次電池を用いた場合でも、この一次電池
は、消費電流の小さな回転制御手段のみに電力を供給す
ればよく、一般的なクォーツ時計のように、指針までを
も電池で回転するものではないため、電池の寿命を非常
に長くでき、長期間交換せずに使用することができる。
【0016】一方、二次電池を用いた場合には、放電さ
れた場合でも、太陽電池等の充電手段によって充電する
ことで交換せずに繰り返し利用できるため、交換の手間
が無くなり、取り扱いが容易になる。さらに、電池容量
を一次電池に比べて小さくできるので、電池を小型化で
きてスペース的に有利である。
【0017】なお、充電手段としては、光を電気エネル
ギに変換する太陽電池や、浮遊電波を電気エネルギに変
換する浮遊電波発電装置や、温度差を電気エネルギに変
換する熱発電素子等が利用できる。
【0018】また、これらの一次電池や二次電池は、そ
れぞれ固体電解質電池、例えば固体電解質リチウム電池
等で構成されていることが好ましい。
【0019】一般の水晶時計においては、指針を駆動す
るモータおよびその回転を制御する制御回路に電力を供
給するため、モータ駆動の瞬間には数mAの電流を流さ
なければならず、内部抵抗の低い酸化銀電池などを使用
する必要があった。一方、本発明では、指針はゼンマイ
で駆動されるため、回転制御手段に数十nAと非常に小
さな電流を供給すればよいため、内部抵抗の高い固体電
解質電池も使用可能となった。この液漏れの心配もなく
て化学的に安定し、自己放電も少ない固体電解質電池を
利用すれば、メンテナンスを殆どする必要が無く、容易
に取り扱うことができる。
【0020】さらに、前記ゼンマイが開放されて輪列が
停止している際には前記電力供給手段を前記回転制御手
段から切断し、ゼンマイが巻き上げられた場合あるいは
時計の時刻合わせ操作が行われた場合には前記電力供給
手段を前記回転制御手段に接続するスイッチを備えるこ
とが好ましい。
【0021】このようなスイッチを備えていれば、時計
が長時間放置されてゼンマイが開放され、輪列も駆動し
ていない間は、前記電力供給手段を回路から切り離して
おくことができ、余分な電力消費等を防止することがで
き、電力供給手段の寿命をより長くすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】図1は、本実施形態の電子制御式機械時計
の要部を示す平面図であり、図2及び図3はその断面図
である。
【0024】電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香
箱歯車1b、香箱真1c及び香箱蓋1dからなる香箱車
1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1
b、内端が香箱真1cに固定されている。香箱真1c
は、地板2と輪列受3に支持され、角穴車4と一体で回
転するように角穴ネジ5により固定されている。
【0025】角穴車4は、時計方向には回転するが反時
計方向には回転しないように、こはぜ6と噛み合ってい
る。なお、角穴車4を時計方向に回転しゼンマイ1aを
巻く方法は、機械時計の自動巻または手巻機構と同様で
あるため、説明を省略する。
【0026】香箱歯車1bの回転は、増速輪列17を介
して増速されて調速機20と伝達される。すなわち、香
箱歯車1bの回転は、7倍に増速されて二番車7へ、順
次6.4倍増速されて三番車8へ、9.375 倍増速されて
四番車9へ、3倍増速されて五番車10へ、10倍増速
されて六番車11へ、10倍増速されて調速機20のロ
ータ12へと、合計126,000倍の増速をしてい
る。従って、二番車7、三番車8、四番車9、五番車1
0、六番車11により増速輪列17が構成されている。
【0027】増速輪列17の二番車7には筒かな7a
が、筒かな7aには分針13が、四番車9には秒針14
がそれぞれ固定されている。つまり、分針13、秒針1
4等の指針18は、増速輪列17に結合されて輪列17
の回転に伴い駆動される。なお、二番車7を1rph
で、四番車9を1rpmで回転させるためには、ロータ
12は5rpsで回転するように制御すればよい。この
ときの香箱歯車1bは、1/7rphとなる。
【0028】電子制御式機械時計の調速機20は、磁石
およびコイルからなる電磁ブレーキ式の調速機であり、
具体的にはロータ12、ステータ15、コイルブロック
16を備えて構成されている。
【0029】ロータ12は、ロータ磁石12a、ロータ
かな12b、ロータ慣性円板12cから構成される。ロ
ータ慣性円板12cは、香箱車1からの駆動トルク変動
に対しロータ12の回転数変動を少なくするためのもの
である。
【0030】コイルブロック16は、ステータの一部1
6cが一体とされた磁心16aに1万ターンのコイル1
6bを巻線したものである。ステータ15は、磁心16
aの一部で構成されるステータ16cにロータ12を挟
んで対向する側に配置され、ネジ21でコイルブロック
16の他端および地板2に固定されている。
【0031】 従来の電子制御式機械時計では、発電機能
が必要なため、10万ターン以上のコイルを巻線してい
たが、本実施形態のコイル16bは、発電機能が不要で
あり、回転数の検出とブレーキ機能だけでよいため、従
来の1/10以下の巻数とされている。ここで、ステー
タ15と磁心16a、磁心16aに一体のステータ16
cはPCパーマロイ等で構成されている。また、コイル
16bは、出力電圧の変動を検出することでロータ12
の回転数を検出するように構成されている。
【0032】調速機20には、図4に示すように、IC
51および水晶振動子52を備える回転制御手段50が
接続されている。この回転制御手段50のIC51に
は、スイッチ41を介して電力供給手段である一次電池
40が接続されている。
【0033】一次電池40としては、ボタン型の酸化銀
電池やリチウム電池等の様々な種類の電池が利用できる
が、本実施形態では、化学的安定性が高く、自己放電の
少ない固体電解質電池が用いられている。
【0034】固体電解質電池、例えば固体電解質リチウ
ム電池は、漏液が無く、電解質溶液を用いた電池のよう
に液漏れを防ぐための缶を不要にできるため、フィルム
(ペーパー)状の薄型でかつ自由な外形の電池を構成す
ることができる。このため、文字板の下や裏蓋部等の時
計において平面サイズの大きな部分に配置することがで
きる。例えば、直径25mm、厚さ3mmの固体電解質
リチウム電池を構成した場合、20mAHの容量の電池
を構成できる。前記IC51の消費電流は、0.06μ
A程度であるから、20mAHの一次電池40を用いれ
ば、IC51を連続して作動している場合でも約40年
間使用することができる。
【0035】なお、固体電解質電池は、ペーパー状の薄
型で自由な外形形状の電池を構成できるため、指針18
の軸等を通すための穴をあけることもでき、文字板の裏
でも一次電池40を容易に設けることができる。 回転
制御手段50では、一次電池40からの電力によってI
C51および水晶振動子52が駆動され、調速機20の
コイル16bに流れる電流量を可変して電磁ブレーキ量
を調整し、調速機20のロータ12つまり指針18の回
転周期を調速している。
【0036】なお、コイル16bに流れる電流量を可変
する手段としては、特開平8−101284号公報の実
施例1に記載されるような、調速機20両端と並列に接
続された負荷制御回路の抵抗を可変する方法や、実施例
2に記載されるような、昇圧段数を可変する方法等が有
効である。
【0037】スイッチ41は、ゼンマイ1aが開放され
て輪列が停止しているか、あるいはゼンマイ1aが巻き
上げられているかを判断して断続されるように構成され
ている。
【0038】すなわち、時計を長期間(例えば2日以
上)使用していないため等でゼンマイ1aが開放されて
いる場合には、輪列17および調速機20のロータ12
も停止するため、このロータ12の回転状態をロータ1
2の回転に伴いコイル16bに流れる電流の変化を調べ
ることなどでチェックし、ゼンマイ1aの開放状態を検
出している。但し、時刻合わせのために竜頭を引き出し
ている場合にも、ロータ12は停止するので、竜頭の位
置も合わせてチェックしている。
【0039】従って、ロータ12が停止しており、かつ
竜頭が押し込まれて通常位置にある場合には、時計が使
用されておらず、時刻制御を行う必要がないため、前記
スイッチ41は切断され、回転制御手段50への電力供
給が停止されて回転制御手段50がスリープモードに入
るように構成されている。このスリープモードでは、一
次電池40の消費電流は3nA程度であるため、電池容
量が1mAHあれば、スリープモード状態で約38年間
保存することが可能である。従って、仮に本実施形態の
時計をスリープモードの状態で、30年程度放置してお
いた場合でも、その後、作動状態で40年程度使用する
ことができ、長期間の使用に耐えることができる。
【0040】一方、手動もしくは回転錘による自動巻に
よってゼンマイ1aが巻き上げられてロータ12が回転
し始めた場合、あるいは、針合わせを行うために竜頭を
引き出した場合には、前記スイッチ41が接続されて、
回転制御手段50のスリープモードが解除されるように
構成されている。
【0041】従って、ゼンマイ1aが巻かれている際
に、時刻合わせのために、竜頭を引き出して指針を停止
させ、調速機20のロータ12を停止させている間も、
一次電池40から回転制御手段50に途切れることなく
電力が供給され、IC51および水晶振動子52からな
る回転制御手段50は、常時駆動し続ける。
【0042】そして、針合わせが終了して竜頭を押し込
み、指針18が作動し始めた際にも、その駆動は回転制
御手段50で正確に制御される。
【0043】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0044】電力供給手段である一次電池40を設け
たので、ロータ12の回転の有無に関わらず、一次電池
40によりIC51等の回転制御手段50に電力を供給
し続けることができる。このため、針合わせ作業を終了
して指針18を駆動させ始めた時から、正確に時間を制
御でき、正確な針合わせ作業を行うことができる。
【0045】一次電池40は、消費電流が非常に小さ
い回転制御手段50のIC51のみに電力を供給し、一
般の水晶時計のように、指針18の回転に電力を消費す
るものではないため、一次電池40の寿命を、例えば前
記実施形態では約40年程度の非常に長い寿命にでき、
電池交換の手間等も殆ど無くすことができ、取り扱いを
容易にすることができる。
【0046】調速機20は、従来の電子制御式機械時
計のように、回転制御手段50に電力を供給するための
発電機能を備えている必要がなく、ロータ12の回転数
の検出と、電磁ブレーキ機能のみを備えていればよいた
め、構成が簡単になり、コストも低減することができ
る。
【0047】すなわち、コイルブロック16に巻線され
るコイル16bは、電磁ブレーキ機能のみでよいため、
そのターン数を従来の約1/10に少なくでき、調速機
20を小型化できるとともに、外部磁界の影響も少なく
でき、耐磁性能を向上することができる。
【0048】また、従来の電子制御式機械時計のように
発電機を設けた場合には、その起電力を充電する回路、
例えば整流ダイオード、平滑コンデンサ、過充電防止回
路等が必要であるが、本実施形態では、発電機能が無い
ため、これらの充電回路を不要にでき、その分、回路構
成が簡単になって小型化でき、かつコストも低減でき
る。
【0049】スイッチ41を設けて、時計が利用され
ていない間、つまりゼンマイ1aが開放されてロータ1
2が停止し、かつ竜頭が通常位置にある場合には、一次
電池40を回転制御手段50側から切り離しているの
で、一次電池40の消費電力を押さえることができ、一
次電池40を交換するまでの期間をより長くすることが
できる。
【0050】一次電池40は、固体電解質電池で構成
されているので、溶液タイプの電解質に比べドライアッ
プや漏液が無く化学的に安定しており、数十年の信頼性
があるとともに、非常に薄型にできかつ形状も電池が組
み込まれる時計等の形に合わせて自由に設定できるた
め、時計の文字板の裏側や裏蓋部分に組み込むことがで
き、時計内のスペースを有効に利用することができる。
【0051】次に本発明の第2実施形態について説明す
る。なお、以下の実施形態において、前述の実施形態と
同一もしくは同様の構成部分には、同一符号を付し、説
明を省略あるいは簡略する。
【0052】本実施形態は、図5に示すように、電力供
給手段として前記第1実施形態の一次電池40の代わり
に、充電可能な二次電池70を用いるとともに、この二
次電池70を充電するための発電手段である太陽電池8
0および充電制御回路25を設けたものである。
【0053】二次電池70は、一次電池40と同様に、
消費電流が小さい回転制御手段50のみに電力を供給す
るため、固体電解質リチウムの二次電池を使用すること
ができる。但し、二次電池70は、太陽電池80によっ
て充電できるため、一次電池40のように寿命を考慮し
て電池容量を設定する必要ないので、電池容量が1mA
H程度と一次電池40の場合に比べて1/20程度のも
ので十分である。このため、二次電池70は一次電池4
0に比べて小型化でき、例えば、直径25mm、厚さ
0.3mmの固体電解質リチウム電池を構成した場合、
2mAHの容量の電池を構成できる。前述の通り、IC
51の消費電流は、0.06μA程度であるから、2m
AHの二次電池70を用いれば、約2年間は充電がなく
ても回転制御手段50を駆動できる。
【0054】発電手段である太陽電池(セル)80は、
電池容量の小さな二次電池70を充電できればよいた
め、時計の文字板の一部、例えば各時間を表す植時部の
代わりに配置したり、文字板全体を太陽電池としてもよ
いし、時計バンドに組み込んでもよい。
【0055】充電制御回路25は、整流用のダイオード
22,23および過電流、過電圧が加わった際のリミッ
タとして働くスイッチ24とで構成され、太陽電池80
による二次電池70の充電を制御している。
【0056】このような本実施形態においても、ゼンマ
イ1aが開放されてロータ12が停止しかつ竜頭が通常
位置にある場合には、スイッチ41が切断されて回転制
御手段50はスリープモードとされるが、それ以外の場
合には、二次電池70から回転制御手段50に電力が供
給され、回転制御手段50は常時駆動し続ける。従っ
て、針合わせが終了して竜頭を押し込み、指針18が作
動し始めた際にも、その駆動は回転制御手段50で正確
に制御される。なお、スリープモードからの復帰、つま
りスイッチ41の接続条件は、前記第1実施形態と同一
である。
【0057】このような本実施形態によれば、前記第1
実施形態の、、、と同じ効果が得られる。
【0058】さらに、電力供給手段として二次電池70
を用いているので、発電手段である太陽電池80によっ
て繰り返し充電して用いることができ、電池交換の手間
を完全に無くすことができて取り扱いを容易にできる。
【0059】また、二次電池70は、充電するために一
次電池40よりも電池容量を小さくでき、電池を小型化
できるため、スペース効率をより一層向上できる。
【0060】さらに、針合わせ作業は、通常、太陽光や
蛍光灯などの光の下で行うため、仮に二次電池70が放
電している場合でも、針合わせ時には太陽電池80によ
って二次電池70を充電でき、針合わせ作業からの復帰
時にはIC51等の回転制御手段50を確実に駆動する
ことができる。
【0061】なお、本発明は前述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0062】例えば、電力供給手段である一次電池40
や二次電池70の材質としては、前記固体電解質電池に
限らず、通常の酸化銀電池やリチウム電池等を用いても
良く、要するにIC51や水晶振動子52等の回転制御
手段50に電力を供給可能なものであればよい。但し、
固体電解質電池のほうが、薄型、形状の自由度が高く、
化学的に安定している点で有利である。
【0063】また、二次電池70を用いた場合の発電手
段としては、太陽電池80に限らず、アンテナ、コイル
およびコンデンサを備えた同調回路によって構成され、
浮遊電波をアンテナで受信し、コイルおよびコンデンサ
で発電して所定電圧の電力を発電する浮遊電波発電装置
や、p型とn型の半導体の一端を結合し、他端を分枝端
として、これらの各端部間で温度差を与えると電流が発
生するゼーベック効果を利用して発電する熱発電素子等
を用いてもよい。
【0064】また、前記各実施形態では、電力供給手段
の各電池40,70を回転制御手段50に対して断続す
るスイッチ41を設けていたが、このスイッチ41は必
ずしも設けなくても良い。但し、スイッチ41を設けた
ほうが、時計が動いていない時に、前記電力供給手段を
回転制御手段50から切り離してスリープモードに移行
することができ、余分な電力消費等を防止することがで
きる点で好ましい。
【0065】さらに、調速機20としては、電磁ブレー
キ式のものに限らず、輪列18やロータ12の回転を検
出し、その回転スピードを制御できるものであれば他の
方式の調速機を用いてもよい。特に、従来の電子制御式
機械時計では、調速機20に発電機能も必要としていた
ため、電磁ブレーキ方式を採用する必要があったが、本
実施形態では調速機20では発電機能が必要ないため、
電磁ブレーキ方式以外の様々な調速方式を採用すること
ができる。
【0066】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
回転制御手段専用の電力供給手段を設けたので、針合わ
せ時等で輪列が停止した場合でも、回転制御手段に電力
を供給し続けることができるため、正確な針合わせを行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の要部を示す平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】前記実施形態の要部の回路を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態の要部の回路を示す図で
ある。
【符号の説明】
1a ゼンマイ 1b 香箱歯車 1c 香箱真 1d 香箱蓋 1 香箱車 2 地板 3 輪列受 4 角穴車 5 角穴ネジ 7 二番車 8 三番車 9 四番車 10 五番車 11 六番車 12 ロータ 12a ロータ磁石 12c ロータ慣性円板 13 分針 14 秒針 15 ステータ 16 コイルブロック 16a 磁心 16b コイル 16c ステータ 17 増速輪列 18 指針 20 調速機 21 ネジ 25 充電制御回路 40 一次電池 41 スイッチ 50 回転制御手段 51 IC 52 水晶振動子 70 二次電池 80 太陽電池

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼンマイと、ゼンマイの機械エネルギを
    伝達する輪列と、この輪列に結合された指針と、前記輪
    列に結合されて指針の回転周期を制御する調速機と、こ
    の調速機を制御する回転制御手段と、この回転制御手段
    に電気エネルギを供給する電力供給手段とを備えること
    を特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記電力供給手段は、交換可能な一次電池であ
    ることを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記電力供給手段は、充電可能な二次電池と、
    この二次電池を充電する充電手段とで構成されているこ
    とを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の電子制御式機
    械時計において、前記電力供給手段の各電池は、固体電
    解質電池で構成されていることを特徴とする電子制御式
    機械時計。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、前記ゼンマイが開放されて輪列
    が停止している際には前記電力供給手段を前記回転制御
    手段から切断し、ゼンマイが巻き上げられた場合あるい
    は時計の時刻合わせ操作が行われた場合には前記電力供
    給手段を前記回転制御手段に接続するスイッチを備える
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
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