JPH11514685A - 混和性重合体 - Google Patents

混和性重合体

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Publication number
JPH11514685A
JPH11514685A JP9-517292A JP51729297A JPH11514685A JP H11514685 A JPH11514685 A JP H11514685A JP 51729297 A JP51729297 A JP 51729297A JP H11514685 A JPH11514685 A JP H11514685A
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JP
Japan
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polymer
styrene
weight
acrylonitrile
monomer
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Pending
Application number
JP9-517292A
Other languages
English (en)
Inventor
パドワ,アレン・ロバート
Original Assignee
バイエル・アントバーペン・エヌ・ベー
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Publication of JPH11514685A publication Critical patent/JPH11514685A/ja
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Abstract

(57)【要約】 スチレン、アクリロニトリル、及びスチレンホスホン酸ジメチルのターポリマー、並びに、それらとポリ(スチレン・アクリロニトリル)重合体及びメタクリル酸メチルの重合体及び共重合体との混和性のブレンドが開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 混和性重合体 発明の背景 本発明は、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等のようなビニル 芳香族単量体と、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のような不飽和ニト リル単量体と、ビニル芳香族ホスホン酸ジアルキルとのターポリマー(terpolyme r)、並びに、それらとポリ(スチレン・アクリロニトリル)重合体(SAN)及 びメタクリル酸メチルの重合体と共重合体のようなある種の重合体との混和性の ブレンドに関する。 発明の分野 スチレン(S)、アクリロニトリル(AN)、及びスチレンホスホン酸ジメチ ル(DMSP)のターポリマー並びにそれらとSAN及びポリメタクリル酸メチ ル(PMMA)のような他の重合体とのブレンド。 関連技術の説明 ホスホン酸基を有する重合体は、本技術分野において既知である。その例とし て、スチレン/1−フェニルビニルホスホン酸共重合体(Plast.Mass y,No.8(1996)24)、架橋したホスホン酸ビニル共重合体(米国特 許第3,726,839号)、側鎖にホスホン酸エステル基を有するスチレン系 重合体[J.Polym.Sci.Chem.Ed.A28(1990)227 ;27(1989)3985]が挙げられる。 S.H.Guo及びR.A.Grey出願の米国特許第5,237,028号 、第5,274,050号及び第5,340,883号には、 スチレン単量体と1−フェニルビニルホスフィン酸との共重合体が記載されてい る。これらの共重合体は、ジアミン又はポリアミンと反応して、有機の液体に対 する吸収剤を形成する。 リン化合物は、多くの重合体系に難燃性を付与するために用いられてきた(H uggard,M.T.1993、新しい膨張するリン系の難燃剤、Plast ics Engineering,49,28参照)。ABSのような重合体と ポリカーボネートのような主鎖に芳香族を持つ重合体との混合物において、亜リ ン酸系の化合物が、難燃性を付与することができる(Witgosky,V.難 燃剤、Plast.Eng.49,10,21参照)。 有機リン化合物を含有させることは、ハロゲンの持つ環境的な問題のいくつか を最小限にする一方、可塑化と移行に基因する性能変化を引き起こすことがあり 得る。結合した亜リン酸系官能基を重合体構造に組み込むことは新たな性能体系 の可能性を切り開く。 発明の概要 亜リン酸系の基を含有しそしてスチレン・アクリロニトリル重合体(SAN) 並びにメタクリル酸メチルの重合体及び共重合体のような重合体と混和性がある 、新規なスチレン系組成物が開示される。この新規なスチレン系組成物は、少な くとも1種のビニル芳香族単量体、少なくとも1種の不飽和ニトリル単量体及び ビニル芳香族ホスホン酸ジアルキルを含んで成る。好ましいビニル芳香族単量体 は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ハロゲン化スチレン例え ばブロム−又はクロル−スチレン、パラメチルスチレン等である。スチレン及び α−メチルスチレンが最も好ましい。好ましい不飽和ニトリル単量体はアクリ ロニトリル及びメタクリロニトリルであり、アクリロニトリルがより好ましい。 上に述べた単量体類は、亜リン酸系の基を含有する重合体との混和性のブレンド において使用される多種類のSANを製造するためにも用いることが出来る。ホ スホン酸ジアルキルに用いられる好ましいアルキルは、C1〜C10アルキルであ り、メチル、エチル及びプロピルが好ましい。結果として得られるS/AN/D MSP成分とSAN成分との混和性の組成物は、更に、アクリル酸メチル−ブタ ジエン−スチレン重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン 重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステルゴム重合 体(ASA)、アクリロニトリル−スチレン−エチレン プロピレン ジエン モノマー重合体(EPDM−g−SAN)等のようなゴム状重合体を含有するこ とができる。亜リン酸系の基を含有する成分は、難燃性に貢献し、一方ゴム成分 は強靭さを付与する。 図面の簡単な説明 図面は1枚であり、SANとS/AN/DMSP重合体との50/50ブレン ドのガラス転移温度(Tg)をSAN中のANの重量%の関数として示した図で ある。 好ましい態様の説明 本発明のS/AN/DMSP重合体は、スチレン(S)を40〜84重量%、 アクリロニトリル(AN)を15〜35重量%、そしてスチレンホスホン酸ジメ チルを1〜25重量%含有している。好ましくは、スチレンの量は50〜70重 量%の範囲であり、アクリロニトリルの量は20〜30重量%の範囲であり、D MSPの量は10〜20重量%の範囲である。全ての重量%はS/AN/DMS P重合体の全重量基準であ る。 S/AN/DMSP重合体は、乳化、懸濁、溶液、バルク又はマス(mass)重合 のような通常の重合方法によって製造される。そのような製造の一つの方法が、 下記の実施例1に示してある。 実施例1〜11 S/AN/DMSP重合体の製造 DMSPをスチレン(S)及び/又はアクリロニトリル(AN)と共重合させ た。使用したS及びANは、市販グレードの単量体であり、それぞれ、カテコー ル及びキノン除去用アルミナを用いて精製して禁止剤を除去した。アルミナは、 Scientific Polymer Products,Ontario, New Yorkから入手した。使用した重合開始剤は、Aldrich Ch emicalから入手した試薬グレードのアゾビスイソブチロニトリル(AIB N)であった。単量体と開始剤の混合物を、窒素下で、ドライアイスで冷凍した 後5mmのガラス管中に密封した。開始剤濃度は注記してある以外は0.066 重量%であった。重合はすべて溶剤を使用せずに行った。管の内容物を70℃で 必要な時間重合した。生成した重合体が単量体に溶解した溶液(約5gm)を、 風袋を量ったガラス製遠心管に注ぎ、秤量した。メタノール30mlで重合体を 沈殿させ、5000rpmで回転させた。デカンテーションで分離し、真空中8 0℃で一晩乾燥した後、乾燥した重合体を秤量しその後の分析のために使用した 。組成及び分子量の定量のためには、転化率1%程度の試料を選んだ。 重合体の組成は、自動化されたCarlo−Erba C−H−N分析法で定 量した。リンの含有量はGalbraith Labs(Kn oxville,TH)によって定量された。分子量は、5μmビーズの混合細 孔サイズのベッドを含有している4本のカラム(Polymer Labora tories,Amherst,MA.)を用いて、テトラヒドロフランを溶媒 とする自動化されたサイズ排除クロマトグラフ法によって評価した。流量は、屈 折率検出器を用いて35℃で1ml・min-1であった。分子量は、一般的なキ ャリブレーション法を用いて評価した。そしてポリスチレン基準で報告してある 。実施例1〜11で製造された重合体の組成は、下記の表1に纏めて示されてい る。 各例についての注 (1)−仕込み単量体中のDMSPとANの重量% (2)−重合体中のDMSPとANの重量%;重合体中のスチレンの重量%は、 差によって求める (3)−仕込み単量体中のAIBNの重量% Mn−数平均分子量、グラム/モル 例1−(対照実験)スチレン(81.8重量%)とアクリロニトリル(18.2 重量%)との共重合体 例2−(対照実験)ポリスチレン単独重合体 例3〜7−(対照実験)スチレン/DMSP共重合体 例8〜11−S/AN/DMSPのターポリマー 例8〜11が本発明のS/AN/DMSPターポリマーである。これらの例に おいて、ターポリマー中のDMSPの量はターポリマーの全重量基準で4.9重 量%から19.7重量%まで変化している。ターポリマー中のANの量は18. 1%から20.3重量%まで変化している。重合体中のスチレンの重量%は、差 によって求める。例8〜11のターポリマーのTgは、全体としてはDMSP量 の増加と共に増加している。 例12〜18 これらの例は、S/AN/DMSPターポリマーの、SANとのブレンド及び PMMAとのブレンドである。S/AN/DMSPターポリマーとの混合に使用 されたSAN及びPMMAは、周知の重合方法で製造した。 重合体のブレンドは、S/AN/DMSPとSAN又はPMMA重合体との1 :1(重量/重量)混合物を、5%2−ブタノン溶液として、加温された(約7 5℃)ペトリ(Petri)皿に注型することによって製造した。溶剤を蒸発させた後 、フィルムをガラスから剥がし、真空中120℃で一晩乾燥した。得られたフィ ルムを、Perkin−Elmer DSC−2走査熱量計で、窒素下で30℃ から120℃迄20℃/分 で走査した。Tg測定に対する熱応力の影響を最小にするために、200℃から 冷却した後に得た走査結果を報告してある。 アクリロニトリルを19.9%及びDMSPを14.2%含有する例10のS /AN/DMSPターポリマーを、種々のAN含有量で類似の分子量(Mw/M nが約100,000/50,000)を持つ一連のSAN共重合体と溶液で混 合し、溶媒注型し、乾燥し、徐冷しそして試験した。同様に、例12のS/AN /DMSPターポリマーを、V−811、即ちRohm and Haas C ompany(Philadelphia,PA)から入手したポリメタクリル 酸メチル(PMMA)と混合し、溶媒注型し、乾燥し、徐冷しそして試験した。 ブレンドの性質は、下記の表IIに纏めて示してある。研究した全てのケース において、注型用の5%2−ブタノン溶液は透明であり相分離の兆候は見られな かった。乾燥したフィルムは、目視で観察しそして相の状況をDSCで測定した 。濁りもしくは曇りが観察されたフィルムは、2個のガラス転移温度(Tgs) を有しており、一方透明なフィルムは単一のTgを示した。 * SAN中のANの重量% ** ポリスチレンを対照実験として使用した。 ***例16では、SANに代わってPMMAを使用した。 表IIのデータは、添付図面に、グラフとして示してある。図面に見られるよ うに、SAN中のANの量がSANの全重量基準で0〜18重量%の範囲の場合 には、SANとS/AN/DMSPのブレンドは、フィルムの外観が曇っている こと及び2個のTg値が存在することによって明らかなように、混和性がない。 しかしながら、ANが約20重量%においては、示されている例において、透明 なフィルム及び単一のTgが得られており、ブレンドが混和性であることを示し ている。 これらの混和性のブレンドはそのままでも使用できるし、また、従来のABS 、MBS、ASA、ASEPDM各重合体に添加することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33:18 55:00 9:00)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)ビニル芳香族単量体約40〜84重量%、 b)不飽和ニトリル単量体約15〜35重量%、及び c)ビニル芳香族ホスホン酸ジアルキル約1〜25重量% から成る第一重合体1〜99重量%、並びに、(i)ビニル芳香族単量体及び不 飽和ニトリル単量体の重合体、(ii)メタクリル酸メチルの重合体及び共重合 体、及び(iii)それらの混合物から成る群から選ばれる第二重合体99〜1 重量%を含んで成る重合体組成物であって、単一のガラス転移温度(Tg)を有 することを特徴とする重合体組成物。 2.第二重合体がスチレン・アクリロニトリル重合体であり、ホスホン酸エステ ル重合体がDMSPを基本とすることを特徴とする請求項1に記載の重合体組成 物。 3.第二重合体がポリメタクリル酸メチルであり、ホスホン酸エステル重合体が DMSPを基本とすることを特徴とする請求項1に記載の重合体組成物。 4.第二重合体がメタクリル酸メチルの共重合体であることを特徴とする請求項 1に記載の重合体組成物。 5.更にゴムで改質された重合体を含有する請求項1に記載の重合体組成物。 6.ゴムで改質された重合体が、アクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン重合 体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体(ABS)、ア クリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステルゴム重合体(ASA)、アクリ ロニトリル−スチレン−エチレン プロピレン ジエン モノマー重合体(EP DM−g−SAN)及びそれらの混 合物から選ばれる請求項5に記載の重合体組成物。 7.ビニル芳香族単量体、不飽和ニトリル単量体及びスチレンホスホン酸ジメチ ルの重合体。 8.a)ビニル芳香族単量体約40〜84重量%、 b)不飽和ニトリル単量体約15〜35重量%、及び c)スチレンホスホン酸ジメチル約1〜25重量% を含んで成る請求項7に記載の重合体。 9.芳香族単量体がスチレンである請求項8に記載の重合体。 10.不飽和ニトリル単量体がアクリロニトリル又はメタクリロニトリルである 請求項8に記載の重合体。
JP9-517292A 1995-11-03 混和性重合体 Pending JPH11514685A (ja)

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JPH11514685A true JPH11514685A (ja) 1999-12-14

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017031363A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物及びタイヤ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017031363A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物及びタイヤ

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