【発明の詳細な説明】
イソキノリン誘導体およびイソキノリン組合せライブラリ
本出願は米国特許仮出願(Provisional Application)第60/ 号(1995年10月1
9日出願)の利益を主張する。この仮出願は、米国特許出願第08/545,493号から変
換(convert)され、そして本明細書中で参考として援用される。
発明の背景
発明の技術分野
本発明は、一般にイソキノリン環に基づくヘテロ環式化合物の合成に関する。
より詳細には、本発明は、新規なイソキノリンならびにそれらの多くの化合物の
新規なライブラリ化合物、およびそのライブラリの合成方法を提供する。
背景技術の説明
所定の徴候に対して治療的に活性な新しい化合物を発見するプロセスは、適用
可能な化合物のコレクションからのあらゆる化合物のスクリーニングを伴う。試
験される化合物から1種以上の単数または複数の構造が有望な指標(lead)として
選択される。次いで、多数の関連するアナログが構造−活性の関係を発展させ、
1種以上の最適な化合物を選択するために合成される。伝統的な1期間1合成(on
e-at-a-time synthesis)およびアナログの生物学的試験に関して、この最適化プ
ロセスは長期でかつ非常に労力を要する。著しい数の新しい構造を、発見および
最適化プロセスの初期スクリーニング工程において使用される化合物コレクショ
ンに付加することは、伝統的な1期間1合成方法では、数カ月または数年もの時
間枠にわたることを除いて、達成され得ない。数日または数週間足らずで、関連
する化合物を数千まで調製し得る、より早い方法が要請される。この要請は、イ
ソキノリンのようなより複雑な化合物を合成する際に特に顕在化する。
ペプチド合成のための固相技術は広範に発展しており、ペプチドの組合せライ
ブラリは多大な成功を伴って生成されている。この4年間、ペプチドから構成さ
れる化学的に合成された組合せライブラリ(SCL)が実質的に発展している。合成
ペプチド組合せライブラリの調製および使用は、例えば、Dooley、米国特許第5,
367,053号、Huebner、同第5,182,366号、Appelら、WO PCT 92/09300、Geysen、
欧州特許出願公開第0 138 855号、およびPirrung、米国特許第5,143,854号によ
り記載されている。このようなSCLは、そのようなライブラリにおける極普通の
数の種々のペプチドの効果的な合成と、指標の薬学的ペプチドを同定するライブ
ラリの迅速なスクリーニングとを提供する。
近年、組合せのアプローチは、「有機的」ライブラリまたは非ペプチドライブラ
リに及んでいる。しかし、本発明の有機的ライブラリは、多様性が制限され、一
般にペプチドミメティック化合物(換言すれば、対応するペプチドにおいて存在
する基と類似のペプチド鎖ファルマコフォア基を保持する有機分子)に関する。
組合せ化学方法は、例えば、Ellman、米国特許第5,288,514号、Codyら、同第5
,324,483号、ならびにGoffおよびZuckermann、J.Org.Chem.、60:5748〜5749頁(1
995)に記載されるように、限られた数のヘテロ環式化合物に適用されている。し
かし、ヘテロ環式ライブラリは現在まで、多様性および複雑性の制限された化合
物を含有する。例えば、GoffおよびZuckermannの方法により調製されるイソキノ
リンは制限され、これは、イソキノリン環上に取り込まれ得る置換基のタイプに
ついて利用される環形成反応における立体障害のためである。GoffおよびZucker
mannにより利用される反応は、化合物に付加されるべき置換基の立体的な嵩高さ
により容易に邪魔され、従って、得られたイソキノリンのライブラリは複雑性が
制限された。さらに、現在までのヘテロ環式組合せライブラリに関しては、所定
のライブラリにおいて少数の化合物のみが調製され得る。
置換基制限は、溶液相に対する固相技術の使用を通して、ペプチドとペプチド
ミメティックとの混合物について克服されている。固相技術の発展において重要
な工程は、例えば、Rutter、米国特許第5,010,175号およびSimon、WO PCT 91/19
735に記載されるように、多数の化合物の可溶性混合物から活性な個々の化合物
を同定する方法を発見することであった。しかし、これらの可溶性混合物の方法
は、複雑なヘテロ環式構造の合成に適用されることはまれであった。有機薬学的
製品を実現させるために必要とされる合成および試験において、より短時間でか
つ少ない努力を要する、ヘテロ環式医薬的化合物に基づくより複雑な「有機的」ラ
イブラリを発展させる要請がある。つまり、イソキノリン誘導体のような治療的
に有用なヘテロ環式化合物を生成するための改良された方法が望まれる。
本発明は、これらの要請を満たし、関連する利点をも提供する。本発明は、イ
ソキノリンの伝統的な有機合成に対する公知の制限ならびにヘテロ環に関する組
合せ化学の短所を克服する。本発明は、ヘテロ環の固相合成の技術と組合せライ
ブラリの合成の一般的技術とを合わせて、新しいイソキノリン化合物を調製する
。
発明の要旨
本発明は、以下の式の新規なイソキノリン化合物、このような化合物を含有す
るライブラリ、およびこのような化合物からなるこのような組合せライブラリの
生成に関する:
ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、XおよびYは、以下で供される意味を有する。
発明の詳細な説明
本発明は、式Iの種々の置換イソキノリン化合物の新規な誘導体および新規な
誘導体のライブラリを提供する:
上記式Iにおいて:
R1は、C1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7置換
アルケニル、C2〜C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、C3〜C7シクロアルキル
、C3〜C7置換シクロアルキル、C5〜C7シクロアルケニル、C5〜C7置換シクロアル
ケニル、フェニル、置換フェニル、置換ナフチル、C7〜C12フェニルアルキル、C7
〜C12置換フェニルアルキル、または以下の式の基からなる群から選択され:
ここで、nおよびmは、0〜6の数から独立して選択され;そしてArは、フェニ
ル、置換フェニル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールからなる群から
選択されるアリール基であり;
R2は、水素原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C2〜C7アルケニル、
C2〜C7置換アルケニル、C2〜C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、フェニル、
置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7置換シ
クロ
アルキル、C7〜C12フェニルアルキル、C5〜C7シクロアルケニル、C5〜C7置換シ
クロアルケニル、C7〜C12置換フェニルアルキル、またはヘテロ環式環からなる
群から選択され;
R3、R4、R5、およびR6は、水素原子、ハロ、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シ
アノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7アルキニル、C1〜C6
置換アルキル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜C7置換アルキニル、C1〜C7アルコキ
シ、C1〜C7アシルオキシ、C1〜C7アシル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7置換シ
クロアルキル、C5〜C7シクロアルケニル、C5〜C7置換シクロアルケニル、ヘテロ
環式環、C7〜C12フェニルアルキル、C7〜C12置換フェニルアルキル、フェニル、
置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、環式C2〜C7アルキレン、置換環式C2〜
C7アルキレン、環式C2〜C7ヘテロアルキレン、置換環式C2〜C7ヘテロアルキレン
、カルボキシ、保護カルボキシ、ヒドロキシメチル、保護ヒドロキシメチル、ア
ミノ、保護アミノ、(一置換)アミノ、保護(一置換)アミノ、(二置換)アミノ、カ
ルボキサミド、保護カルボキサミド、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスル
ホニル、C1〜C4アルキルスルホキシド、フェニルチオ、置換フェニルチオ、フェ
ニルスルホキシド、置換フェニルスルホキシド、フェニルスルホニル、または置
換フェニルスルホニルからなる群から独立して選択され;
Xは、ヒドロキシ、保護カルボキシ、アミノ、保護アミノ、(一置換)アミノ、(
二置換)アミノ、アミノ酸、アニリン、置換アニリン、またはアミノ置換ヘテロ
環式環からなる群から選択され;そして
Yは、CO2H、SH、NHR7、またはC(O)NHR7からなる群から選択され、ここで、R7
は、水素原子、C1〜C6アルキル、またはC1〜C6置換アルキルからなる群から選択
される。
上記で定義されたR1について、nおよびmは、0〜6の数から独立して選択され
る。nおよびmは、好ましくは0〜4、さらに好ましくは0〜3から独立して選択
される。
上記のイソキノリン化合物の1つの実施態様において、R1、R2、R3、R4、R5、
R6、R7、XおよびYは上記で定義された通りであるが、以下は例外である:R2が水
素原子以外であって、従って、R2がC1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C2〜
C7アル
ケニル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、フ
ェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜
C7置換シクロアルキル、C5〜C7シクロアルケニル、C5〜C7置換シクロアルケニル
、C7〜C12フェニルアルキル、C7〜C12置換フェニルアルキル、またはヘテロ環式
環である場合。
また、別の実施態様は、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、XおよびYは式Iで定義
されたものであるか、または上記の好ましい実施態様のいずれかによって定義さ
れたものであるが、以下は例外である:R5がC1〜C7アルコキシ以外であり、より
好ましくはメトキシでなく、そしてさらにより好ましくは、R2が水素原子の場合
に、R5がC1〜C7アルコキシ以外である。
本発明のまたさらなる実施態様において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Xお
よびYは式Iで定義されたものであるが、以下は例外である:Xがアミノまたは保
護アミノでなく、従って、ヒドロキシ、保護カルボキシ、(一置換)アミノ、(二
置換)アミノ、アミノ酸、アニリン、置換アニリン、またはアミノ置換ヘテロ環
式環である場合。
本発明の別の実施態様は、R1、R3、R4、R5、R6、R7、XおよびYが上記で定義さ
れたものであって、かつR2が水素またはC1〜C6アルキル以外である場合であり、
従って:
R2が、C1〜C6置換アルキル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜
C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置
換ナフチル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7置換シクロアルキル、C5〜C7シクロ
アルケニル、C5〜C7置換シクロアルケニル、C7〜C12フェニルアルキル、C7〜C12
置換フェニルアルキル、またはヘテロ環式環である場合である。
本発明の別の実施態様は、R1、R3、R4、R5、R6、R7、およびYは上記で定義さ
れたものであって、かつR2が水素またはC1〜C6アルキル以外である場合であり、
従って:
R2が、C1〜C6置換アルキル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜
C7アルキニル、C2〜C7置換アルキニル、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置
換ナフチル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7置換シクロアルキル、C5〜C7シクロ
アル
ケニル、C5〜C7置換シクロアルケニル、C7〜C12フェニルアルキル、C7〜C12置換
フェニルアルキル、またはヘテロ環式環であって;かつ
Xが、ヒドロキシ、保護カルボキシ、(一置換)アミノ、(二置換)アミノ、アミ
ノ酸、アニリン、置換アニリン、またはアミノ置換ヘテロ環式環である場合であ
る。
本発明のまた別の実施態様において、イソキノリン化合物は、R1、R2、R3、R4
、R5、R6、R7、XおよびYは、上記の式Iで定義されたものであるか、または上記
の好ましい実施態様のいずれかによって定義されたものであるが、ただし:Xは
グアニジニウム基でないか、またあるいはXはアミノ酸(アミノ酸Lys、Arg、また
はグアニジウム基を含有するそれらの機能的等価物以外)である。
本発明の好ましい実施態様において、イソキノリン化合物は以下である:
R1は、メチレン、1,2-エチル、1,4-ブチル、1,6-ヘキシル、(s)-1-(アミノ)-1
,2-エチル、(s)-1-(アミノ)-1,5-ペンチル、(r)-(1-メチル)-1,2-エチル、(s)-(
1-(メチル)-1,2-エチル)、
からなる群から選択され、そしてより好ましくは、1,6-ヘキシルであり;
R2は、1,4-ベンゾジオキサン-6-イル、1-メチルインドール-3-イル、2,3-ジフ
ルオロフェニル、2-ブロモフェニル、2-クロロ-5-ニトロフェニル、2-フリル、2
-イミダゾリル、2-ナフチル、2-ピリジニル、2-チオフェニル、3,4-ジクロロフ
ェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ジヒドロキシフェニル、
3,5-ジメトキシフェニル、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル、3-(4-メトキシ
フェノキシ)フェニル、3-フリル、3-ヒドロキシフェニル、3-メチル-4-メトキシ
フェニル、3-メチルフェニル、3-ニトロフェニル、3-ピリジニル、3-チオフェニ
ル、4-(3-ジメチルアミノプロプ-1-オキシ)フェニル、4-(ジメチルアミノ)フェ
ニル、4-(メチルチオ)フェニル、4-(トリフルオロメチル)フェニル、4-ビフェニ
ル、4-ブロモ-2-チオフェニル、4-シアノフェニル、4-メトキシ-1-ナフチル、4-
ニトロフェニル、4-ピリジニル、5-(4'-メトキシベンジル)-フラン-2-イル、5-
ブロモ-4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル、5-ニトロ-2-フリル、6-メチル-2-ピ
リジニル、およびフェニルからなる群から選択され、そしてより好ましくは、5-
(4'-メトキシベンジル)-フラン-2-イルであり;
R3、R4、R5、R6は、独立して水素原子であり;
Xは、アミノシクロプロピル、アミノイソプロピル、3-アミノプロピル、アミ
ノエタノーリル、(アミノメチル)シクロプロピル、ピロリジリル、アミノジエチ
ル、アミノ-2-メトキシエチル、アミノシクロペンチル、ピペリジニル、1-(ピ
ロリジン-3-オール)、アミノアミル、アミノ-(2-(N,N-ジメチル))エチル、アゼ
チジニル、アミノフルフリル、アミノジアリル、2-アミノチアゾリル、1-アミノ
ピペリジニル、1-メチルピペラジニル、4-アミノモルホリニル、アミノジエタノ
ール、2-(アミノメチル)ピリジニル、ヒスタミニル、1-(2-アミノエチル)ピロリ
ジニル、(+)-3-ヒドロキシピペリジン、(s)-1-アミノ-2-(メトキシメチル)ピロ
リジン、1-アミノ-4-メチルピペラジニル、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
チル、1-アミノピロリジニル、1-(3-アミノプロピル)イミダゾリル、1-(2-ヒド
ロキシエチル)ピペラジニル、1-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジニル、
トランス-アミノシクロヘキサン-2-オールイル(olyl)、トリプトアミニル、1-ア
ミノメチルアダマンタニル、アミノ-2-(トリメチルアンモニウム)エチルクロリ
ド、α-N-グリシニル、α-N-リジニル、α-N-アスパルチル、α-N-チロシニル、
α-N-セリニル、(+)-3-アミノプロピル-1,2-ジオール、(-)-3-アミノ-プロピル-
1,2-ジオール、(+)-アミノテトラヒドロフルフリル、(-)-アミノテトラヒドロフ
ルフリル、(+)-エキソ-2-アミノノルボルナニル、(-)-エキソ-2-アミノノルボル
ナニル、シス-デカヒドロキノリニル、トランス-デカヒドロキノリニル、(+)-3-
アミノキヌクリジニル、および(-)-3-アミノキヌクリジニルからなる群から選択
され、そしてより好ましくは、1-アミノメチルアダマンタニルまたは(アミノメ
チル)シクロヘキシルであり;そして
Yは、C(O)NH2である。
また別の好ましい実施態様において:
R1は、メチレン、1,2-エチル、1,4-ブチル、1,6-ヘキシル、(s)-1-(アミノ)-1
,-エチル、(s)-1-(アミノ)-1、5-ペンチル、(r)-(1-メチル)-1,2-エチル、(s)-(1
-(メチル)-1,2-エチル)、
からなる群から選択され;
R2は、1,4-ベンゾジオキサン-6-イル、1-メチルインドール-3-イル、2,3-ジフ
ルオロフェニル、2-ブロモフェニル、2-クロロ-5-ニトロフェニル、2-フリル、2
-イミダゾリル、2-ナフチル、2-ピリジニル、2-チオフェニル、3,4-ジクロロフ
ェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ジヒドロキシフェニル、
3,5-ジメトキシフェニル、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル、3-(4-メトキシ
フェノキシ)フェニル、3-フリル、3-ヒドロキシフェニル、3-メチル-4-メトキシ
フェニル、3-メチルフェニル、3-ニトロフェニル、3-ピリジニル、3-チオフェニ
ル、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)フェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、
4-(メチルチオ)フェニル、4-(トリフルオロメチル)フェニル、4-ビフェニル、4-
ブロモ-2-チオフェニル、4-シアノフェニル、4-メトキシ-1-ナフチル、4-ニトロ
フェニル、4-ピリジニル、5-(4'-メトキシベンジル)-フラン-2-イル、5-ブロモ-
4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル、5-ニトロ-2-フリル、6-メチル-2-ピリジニ
ル、およびフェニルからなる群から選択され;
R3、R4、R5、R6は、独立して水素原子であり;
Xは、アニリニル、2-フルオロアニリニル、3-フルオロアニリニリル、4-フル
オロアニリニル、2-クロロアニリニル、3-クロロアニリニル、4-クロロアニリニ
ル、2-ブロモアニリニル、3-ブロモアニリニル、4-ブロモアニリニル、2-メトキ
シアニリニル、3-メトキシアニリニル、4-メトキシアニリニル、2-ヒドロキシア
ニリニル、3-ヒドロキシアニリニル、4-ヒドロキシアニリニル、2-カルボエトキ
シアニリニル、3-カルボエトキシアニリニル、4-カルボエトキシアニリニル、2-
トリフルオロメチルアニリニル、3-トリフルオロメチルアニリニル、4-トリフル
オロメチルアニリニル、2-ジメチルアミノアニリニル、3-ジメチルアミノアニリ
ニル、4-ジメチルアミノアニリニル、2-フェノキシアニリニル、3-フェノキシア
ニリニル、4-フェノキシアニリニル、3,4-メチレンジオキシアニリニル、2,3-メ
チレンジオキシアニリニル、2,3-ジフルオロアニリニル、2,3-ジブロモアニリニ
ル、3,4-ジブロモアニリニル、2,3-ジメトキシアニリニル、3,4-ジメトキシアニ
リニル、1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフチル、2-ヒドロキシ-3-アミノ-5,6
,7,8-テトラヒドロナフチル、2-アミノナフチル、1-アミノ-4-クロロナフチル、
1-アミノ-4-ブロモナフチル、5-アミノ-1-ヒドロキシナフチル、1-アミノ-2-ヒ
ドロキシナフチル、5-アミノインダニル、1-アミノフルオレニル、2-アミノフル
オレニル、およびN-メチルアニリニル;そして
Yは、C(O)NH2である。
また別の好ましい実施態様において:
R1は、メチレン、1,2-エチル、1,3-プロピル、1,4-ブチル、1,5-ペンチル、1,
6-ヘキシル、(S)-1-アミノ-1,2-エチル、(S)-1-アミノ-1,5-ペンチル、(R)-1-メ
チル-1,2-エチル、(S)-1-メチル-1,2-エチル、
R2は、フェニル、2-ブロモフェニル、2-シアノフェニル、2-フルオロフェニル
、2-ヒドロキシフェニル、2-メトキシフェニル、3-ブロモフェニル、3-カルボキ
シフェニル、3-シアノフェニル、3-フルオロフェニル、3-ヒドロキシフェニル、
3-メトキシフェニル、3-メチルフェニル、3-ニトロフェニル、3-(トリフルオロ
メチル)フェニル、4-アセトアミドフェニル、4-ブロモフェニル、4-カルボキシ
フェニル、4-シアノフェニル、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)フェニル、4-フ
ルオロフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-イソ
プロピルフェニル、4-メトキシフェニル、4-メチルフェニル、4-(メチルカルボ
キシラート)フェニル、4-メチルスルホニルフェニル、4-(メチルチオ)フェニル
、4-ニトロフェニル、4-プロポキシフェニル、4-(トリフルオロメチル)フェニル
、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ジメトキシフェニル、3,5-ジヒ
ドロキシフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,4-ジク
ロロフェニル、2-クロロ-5-ニトロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2,
6-ジフルオロフェニル、3-ブロモ-4-フルオロフェニル、3,4-ジヒドロキシフェ
ニル、3,4-ジクロロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3-フルオロ-4-メトキ
シフェニル、3-ニトロ-4-クロロフェニル、3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル、
3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル、4-メトキシ-3-(スルホニル)フェニル、3-メチ
ル-4-メトキシフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、2,3,5-トリクロロフェ
ニル、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル、3-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ブロ
モフェニル、3-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル、1,4-ベンゾジオキサ
ン-6-イル、2,3-(メチレンジオキシ)フェニル、3,4-(メチレンジオキシ)フェニ
ル、3,4-(メチレンジオキシ)-6-ニトロフェニル、8-ヒドロキシユロリジン-9-イ
ル、3-(3,4-ジクロロフェノキシ)フェニル、3-(4-メトキシフェノキシ)フェニル
、3-フェノキシフェニル、4-フェノキシフェニル、4-ビフェニル、1-ナフチル、
2-ナフチル、4-メトキシ-1-ナフチル、2-キノリニル、3-キノリニル、4-キノリ
ニル、8-ヒドロキシキノリン-2-イル、9-エチル-3-カルバゾリル、2-チオフェニ
ル、3-チオフェニル、5-メチル-2-チオフェニル、2-フリル、3-フリル、5-メチ
ルフル-2-イル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、6-メチル-2-ピリ
ジニル、ピロール-2-イル、1-メチル-2-ピロリル、2-イミダゾリル、2-チアゾリ
ル、5-(4
'-メトキシベンジル)-2-フル-2-イル、および5-ニトロ-2-フル-2-イルからなる
群から選択され;
R3、R4、R5、R6は、独立して水素原子であり;
Xは、ピリドキサミノ、4-(ジメチルアミノ)ベンジルアミノ、2-クロロ-4-フル
オロアニリノ、3-ピリジルメチルアミノ、4-(ジメチルアミノ)アニリノ、1-アダ
マンタンメチルアミノ、4-イソプロピルアニリノ、3,4-ジクロロベンジルアミノ
、N-ベンジルエタノールアミノ、4-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)ピペラジ
ノ、4-ニトロベンジルアミノ、5-インダニルアミノ、シクロヘキシルアミノ、4-
(2-ピリジル)ピペラジノ、4-メトキシフェネチルアミノ、1-ナフタレンメチルア
ミノ、2,4-ジメトキシベンジルアミノ、(+/-)-エキソ-2-ノルボルナンアミノ、2
-(2-クロロフェニル)エチルアミノ、2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニルエチル
アミノ、1,4-ベンゾジオキサン-6-アミノ、5-ブロモ-2-フルオロベンジルアミノ
、4-ピリジルメチルアミノ、4-フェニルピペラジノ、2-フルオレンアミノ、3,4-
ジメトキシベンジルアミノ、2-(4-クロロフェニル)エチルアミノ、ジフェニルメ
チルアミノ、フェネチルアミノ、N-ベンジルメチルアミノ、4-ヨードアニリノ、
3-ニトロベンジルアミノ、(+/-)-エンド-2-ノルボルナンアミノ、2-(3-クロロフ
ェニル)エチルアミノ、3-フェニル-1-プロピルアミノ、3,5-ジメチルアニリノ、
1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリノ、1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]
オクチル、2-クロロ-5-メチルアニリノ、3-クロロ-4-メトキシアニリノ、4-(4-
メトキシフェニル)-4-フェニルピペリジノ、5-フルオロ-2-メチルアニリノ、4-
フェノキシアニリノ、トリプタミノ、シクロヘプチルアミノ、2,4-ジフルオロベ
ンジルアミノ、2-フルオロ-5-メチルアニリノ、3,4-ジフルオロベンジルアミノ
、1-メチル-3-フェニルプロピルアミノ、2,4-ジクロロフェネチルアミノ、2-イ
ンダンアミノ、3,4,5-トリメトキシベンジルアミノ、2-ブロモベンジルアミノ、
2-ブロモ-4-メチルアニリノ、トランス-2-フェニルシクロプロピルアミノ、3-ア
ミノ-2,6-ジメトキシピリジノ、5-クロロ-2-メトキシアニリノ、2-ヨードアニリ
ノ、2,3-ジメトキシベンジルアミノ、2,6-ジフルオロベンジルアミノ、2,4-ジメ
トキシアニリノ、4-クロロ-2-メトキシ-5-メチルアニリノ、1-アミノ-4-ブロモ
ナフタレン、3-トリフルオロメチルベンジルアミノ、3-クロロ-2-メチルアニリ
ノ、3
-カルボキサミドアニリノ、2-フルオロフェネチルアミノ、3-ブロモベンジルア
ミノ、3-ヨードアニリノ、3-フェノキシアニリノ、3,4-ジメトキシフェネチルア
ミノ、4-モルホリノアニリノ、2-エトキシアニリノ、チラミノ、2-トリフルオロ
メチルベンジルアミノ、4-ブロモベンジルアミノ、4-ペンチルアニリノ、6,7-ジ
メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリノ、3-(1-(4-メトキシフェニル)エチ
ル)アニリノ、1-アダマンタンアミノ、2-チアゾールアミノ、3-ヒドロキシアニ
リノ、2-(4-アミノフェニル)-6-メチルベンゾチアゾロ、3-メチルスルホニルア
ニリノ、4-プロピルアニリノ、2-フルオロ-4-メチルアニリノ、4-クロロベンジ
ルアミノ、3-フルオロベンジルアミノ、4-ブロモ-3-メチルアニリノ、(±)-α-(
メチルアミノメチル)ベンジルアルコール、5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-
アミノ、3-メチルベンジルアミノ、4-(メチルメルカプト)アニリノ、5-クロロ-2
-メチルアニリノ、4-(ジエチルアミノ)アニリノ、(±)-α−メチルベンジルアミ
ノ、2-クロロベンジルアミノ、4-フルオロベンジルアミノ、2-メトキシベンジル
アミノ、2-メチルベンジルアミノ、3-ブロモ-4-メチルアニリノ、4-フルオロフ
ェネチルアミノ、4-エトキシアニリノ、2,5-ジフルオロベンジルアミノ、2,3-ジ
メチルアニリノ、ベンジルアミノ、4-アミノピリジノ、4-クロロアニリノ、3-フ
ルオロフェネチルアミノ、4-ブロモアニリノ、4-ヒドロキシアニリノ、4-ブロモ
-2-メチルアニリノ、ベンゾチアゾール-2-アミノ、6-メトキシベンゾチアゾール
-2-アミノ、4-メチルベンジルアミノ、2,4-ジメチルアニリノ、6-フルオロベン
ゾチアゾール-2-アミノ、3-(メチルメルカプト)アニリノ、2-メチルアニリノ、4
-ピコリン-2-アミノ、3-クロロ-4-フルオロアニリノ、4-フルオロアニリノ、4-
メトキシベンジルアミノ、3-エトキシアニリノ、4-メトキシ-2-メチルアニリノ
、4-メチルアニリノ、2,5-ジメチルアニリノ、2-メトキシアニリノ、2-フルオロ
アニリノ、3,5-ジメトキシアニリノ、2-メトキシ-5-メチルアニリノ、2-メトキ
シ-5-ニトロアニリノ、2-(メチルメルカプト)アニリノ、シトシノ、3-トリフル
オロメチルアニリノ、アニリノ、3,4-ジメチルアニリノ、3,4,5-トリメトキシア
ニリノ、2,5-ジメトキシアニリノ、3-フルオロアニリノ、3,4-ジメトキシアニリ
ノ、4-カルボキサミドアニリド、2,4-ジフルオロアニリノ、3-メトキシアニリノ
、および4-メトキシアニリノからなる群から選択され;そして
Yは、C(O)NH2である。
上式Iにおいて、R1−Y置換基について、Yは、常に、R1ラジカルの1位に
結合している。以下では全て、2個の置換基の位置は、この位置である。
上式Iにおいて、R1からR7基に関する不斉中心の立体化学は、独立して、R
またはS配置、または、それらの混合であり得る。
上式Iにおいて、用語「C1−C6アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、
tert−アミル、ヘキシルなどのラジカルを示す。好ましい「C1−C6アルキ
ル」基は、メチルである。
用語「C2−C7アルケニル」は、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−
ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニ
ル、4−ヘプテニル、5−ヘプテニル、6−ヘプテニル、ならびに、直鎖状およ
び分枝鎖状のジエンおよびトリエンのようなラジカルを示す。
用語「C2−C7アルキニル」は、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニ
ル、ヘキシニル、ヘプチニル、ならびに直鎖状および分枝鎖状のジインおよびト
リインのようなラジカルを示す。
用語「C1−C6置換アルキル」、「C2−C7置換アルケニル」、および「C2
−C7置換アルキニル」は、上記のC1−C6アルキル基、およびC2−C7アルケ
ニルおよびアルキニル基が、1個以上、好ましくは、1個または2個のハロゲン
、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、オキソ、保護オキソ、シクロヘキシル、ナフチ
ル、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、二置換アミノ、グ
アニジノ、複素環式環、置換複素環式環、イミダゾリル、インドリル、ピロリジ
ニル、C1−C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、ニトロ、C1
−C7アルキルエステル、カルボキシ、保護カルボキシ、カルバモイル、カルボ
キサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、保
護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−ジ(C1−C6アルキル)
カルボキサミド、シアノ、メチルスルホニルアミノ、チオ、C1−C4アルキルチ
オ、または、C1−C4アルキルスルホニル基で置換されていることを示
す。置換アルキル基は、1回以上、好ましくは、1回または2回、同じかまたは
異なる置換基で置換されても良い。
上記の置換アルキル基の例は、2−オキソ−プロプ−1−イル、3−オキソ−
ブト−1−イル、シアノメチル、ニトロメチル、クロロメチル、ヒドロキシメチ
ル、テトラヒドロピラニロキシメチル、トリチロキシメチル、プロピオニロキシ
メチル、アミノ、メチルアミノ、アミノメチル、ジメチルアミノ、カルボキシメ
チル、アリロキシカルボニルメチル、アリロキシカルボニルアミノメチル、メト
キシメチル、エトキシメチル、t−ブトキシメチル、アセトキシメチル、クロロ
メチル、ブロモメチル、ヨードメチル、トリフルオロメチル、6−ヒドロキシヘ
キシル、2,4−ジクロロ(n−ブチル)、2−アミノプロピル、クロロエチル
、ブロモエチル、フルオロエチル、ヨードエチル、クロロプロピル、ブロモプロ
ピル、フルオロプロピル、ヨードプロピルなどを含む。
上記の置換アルケニル基の例は、スチレニル、3−クロロ−プロペン−1−イ
ル、3−クロロ−ブテン−1−イル、3−メトキシ−プロペン−2−イル、3−
フェニル−ブテン−2−イル、1−シアノ−ブテン−3−イルなどを含む。幾何
異性は重要ではない。所定の置換アルケニルの全ての幾何異性体が、使用できる
。
上記の置換アルキニル基の例は、フェニルアセチレン−1−イル、1−フェニ
ル-2−プロピン−1−イルなどを含む。
用語「オキソ」は、2個のさらなる炭素原子に結合され、その炭素原子に二重
結合した酸素原子で置換され、それによりケトン残基を形成する炭素原子を示す
。
用語「保護オキソ」は、2個のさらなる炭素原子に結合され、2個のアルコキ
シ基で置換されるかまたは置換ジオール部分に二回結合され、それにより非環状
または環状ケタール残基を形成する炭素原子を示す。
本明細書中で用いられる用語「C1−C7アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ
、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシなどの基を示
す。好ましいアルコキシは、メトキシである。
用語「C1−C7アシロキシ」は、本明細書中では、ホルミロキシ、アセトキシ
、プロピオニロキシ、ブチリロキシ、ペンタノイロキシ、ヘキサノイロキシ、ヘ
プタノイロキシなどの基を示す。
同様に、用語「C1−C7アシル」は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、ペンタノイル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、ベンゾイル
などの基を含む。好ましいアシル基は、アセチルとベンゾイルである。
置換用語「C3−C7シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、または、シクロヘプチル環を含む。置換用語「
C3−C7置換シクロアルキル」は、1個または2個のハロゲン、ヒドロキシ、保
護ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C7アルコキシ、オキソ、保護オキソ、
一置換アミノ、二置換アミノ、トリフルオロメチル、カルボキシ、保護カルボキ
シ、フェニル、置換フェニル、アミノ、または、保護アミノ基で、置換された上
記のシクロアルキル環を示す。
用語「C5−C7シクロアルケニル」は、1、2、または、3−シクロペンテニ
ル環、1、2、3、または、4−シクロヘキセニル環、または、1、2、3、4
、または、5−シクロヘプテニル環を示す。一方、用語「置換C5−C7シクロア
ルケニル」は、C1−C6アルキルラジカル、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロ
キシ、C1−C7アルコキシ、トリフルオロメチル、カルボキシ、保護カルボキシ
、オキソ、保護オキソ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、二置換アミノ、フェ
ニル、置換フェニル、アミノ、または、保護アミノで置換された上記のC5−C7
シクロアルケニル環を示す。
用語「複素環式環」は、1個から4個のヘテロ原子(例えば酸素、硫黄、およ
び/または窒素、特に、窒素)を単独、または、硫黄または酸素環原子と共に有
する、必要に応じて置換された5員環または6員環を示す。これらの5員環また
は6員環は、飽和していても、完全に飽和でも、部分的に不飽和でも良く、完全
に飽和した環が好ましい。「アミノ置換複素環式環」は、上記の複素環式環のい
ずれかが少なくとも1個のアミノ基で置換されたものを意味する。好ましい複素
環式環は、モルホリノ、ピペリジニル、ビペラジニル、テトラヒドロフラノ、ピ
ロロ、およびテトラヒドロチオフェン−イルを含む。
略号「Ar」は、アリール基を表す。本発明で使用できるアリール基は、フェ
ニル、上記で定義したような置換フェニル、ヘテロアリール、および置換ヘテロ
アリールを含む。用語「ヘテロアリール」は、1個から4個のヘテロ原子(例え
ば、酸素、硫黄、および/または窒素、特に、窒素)を単独、または、硫黄また
は酸素環原子と共に有する5員環または6員環系である複素環式芳香族誘導体を
意味する。ヘテロアリールの例は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピ
リダジニル、ピロロ、フラノ、オキサゾロ、イソキサゾロ、チアゾロなどを含む
。
用語「置換ヘテロアリール」は、上記のヘテロアリールが、例えば、1個以上
、好ましくは、1個または2個の、同じかまたは異なる置換基で置換されている
ことを意味し、この置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ
、ニトロ、C1−C6アルキル、C1−C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7
アシロキシ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシ
メチル、ヒドロキシメチル、保護ヒドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、一置
換アミノ、保護一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサ
ミド、N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル
)カルボキサミド、N,N−ジ(C1−C6アルキル)、トリフルオロメチル、N
−((C1−C6アルキル)スルホニル)アミノまたはN−(フェニルスルホニル
)アミノ基であり得る。
用語「C7−C12フェニルアルキル」は、任意の位置がフェニル環で置換され
たC1−C6アルキル基を示す。このような基の例は、ベンジル、2−フェニルエ
チル、3−フェニル(n−プロピル)、4−フェニルヘキシル、3−フェニル(
n−アミル)、3−フェニル(sec−ブチル)などを含む。好ましいC7−C1 2
フェニルアルキル基は、ベンジルおよびフェニルエチル基である。
用語「C7−C12置換フェニルアルキル」は、C1−C6アルキル部が、1個以
上、好ましくは、1個または2個の、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、
オキソ、保護オキソ、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、
二置換アミノ、グアニジノ、複素環式環、置換複素環式環、C1−C7アルコキシ
、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、ニトロ、カルボキシ、保護カルボキシ
、カルバモイル、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキ
ル)カルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−
(C1−C6ジアルキル)カルボキサミド、シアノ、N−(C1−C6アルキルスル
ホニル)アミノ、チオール、C1−C4アルキルチオ、C1−C4アル
キルスルホニル基から選択される基で置換されたC7−C12フェニルアルキル基
;および/または、フェニル基が、1個以上、好ましくは、1個または2個の、
ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−C6アルキル、
C1−C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、カルボキシ、保護
カルボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保
護ヒドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、
二置換アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキル
)カルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−ジ
(C1−C6アルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N−((C1−C6
アルキル)スルホニル)アミノ、N−(フェニルスルホニル)アミノまたは置換
または非置換のフェニル基(ビフェニル基となる)から選ばれた置換基で置換さ
れ得るC7−C12フェニルアルキル基を示す。置換アルキルまたはフェニル基は
、1個以上、好ましくは、1個または2個の、同じかまたは異なり得る置換基で
置換されていても良い。
用語「C7−C12置換フェニルアルキル」の例は、2−フェニル−1−クロロ
エチル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、4−(2,6−ジヒドロキシフ
ェニル)−n−ヘキシル、2−(5−シアノ−3−メトキシフェニル)−n−ペ
ンチル、3−(2,6−ジメチルフェニル)−n−プロピル、4−クロロ−3−
アミノベンジル、6−(4−メトキシフェニル)−3−カルボキシ(n−ヘキシ
ル)、5−(4−アミノメチルフェニル)−3−(アミノメチル)−n−ペンチ
ル、5−フェニル−3−オキソ−n−ペント−1−イルなどのような基を含む。
用語「置換フェニル」は、1個以上、好ましくは、1個または2個の、ハロゲ
ン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−C6アルキル、C1−
C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、カルボキシ、保護カル
ボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保護ヒ
ドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、二置
換アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキル)カ
ルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−ジ(C1
−C6アルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N−((C1−C6
アルキル)スルホニル)アミノ、N−(フェニルスルホニル)アミノ、置換ま
たは非置換のフェニル(その結果、例えば、ビフェニルとなる)からなる群より
選ばれた部分で置換されたフェニル基を特定する。
用語「置換フェニル」の例は、2、3、または、4−クロロフェニル、2,6
−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、
2、3、または、4−ブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3−クロロ
−4−フルオロフェニル、2、3、または、4−フルオロフェニルなどのような
モノまたはジ(ハロ)フェニル基;2、3、または、4−ヒドロキシフェニル、
2,4−ジヒドロキシフェニル、それらの保護ヒドロキシ誘導体などのようなモ
ノまたはジ(ヒドロキシ)フェニル基;2、3、または、4−ニトロフェニルの
ようなニトロフェニル基;例えば、2、3、または、4−シアノフェニルのよう
なシアノフェニル基;2、3、または、4−メチルフェニル、2,4−ジメチル
フェニル、2、3、または、4−(イソプロピル)フェニル、2、3、または、
4−エチルフェニル、2、3、または、4−(n−プロピル)フェニルなどのよ
うなモノまたはジ(アルキル)フェニル基;例えば、2,6−ジメトキシフェニ
ル、2、3、または、4−メトキシフェニル、2、3、または、4−エトキシフ
ェニル、2、3、または、4−(イソプロポキシ)フェニル、2、3、または、
4−(t−ブトキシ)フェニル、3−エトキシ−4−メトキシフェニルなどのよ
うなモノまたはジ(アルコキシル)フェニル基;2、3、または、4−トリフル
オロメチルフェニル;2、3、または、4−カルボキシフェニルまたは2,4−
ジ(保護カルボキシ)フェニルのようなモノまたはジカルボキシフェニルまたは
(保護カルボキシ)フェニル基;2、3、または、4−(保護ヒドロキシメチル
)フェニルまたは3,4−ジ(ヒドロキシメチル)フェニルのようなモノまたは
ジ(ヒドロキシメチル)フェニルまたは(保護ヒドロキシメチル)フェニル;2
、3、または、4−(アミノメチル)フェニルまたは2,4−(保護アミノメチ
ル)フェニルのようなモノまたはジ(アミノメチル)フェニルまたは(保護アミ
ノメチル)フェニル;または、2、3、または、4−(N−(メチルスルホニル
アミノ))フェニルのようなモノまたはジ(N−(メチルスルホニルアミノ))
フェニルを含む。また、用語「置換フェニル」は、置換基が異なる二置換
フェニル基、例えば、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル、3−クロロ−4−
ヒドロキシフェニル、2−メトキシ−4−ブロモフェニル、4−エチル−2−ヒ
ドロキシフェニル、3−ヒドロキシ−4−ニトロフェニル、2−ヒドロキシ−4
−クロロフェニルなどを示す。
用語「置換アニリン」は、1個以上、好ましくは、1個または2個の、ハロゲ
ン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−C6アルキル、C1−
C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、カルボキシ、保護カル
ボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保護ヒ
ドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、二置
換アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキル)カ
ルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−ジ(C1
−C6アルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N−((C1−C6アル
キル)スルホニル)アミノおよびN−(フェニルスルホニル)アミノからなる群
より選ばれた部分で置換されたアニリン基を示す。
置換アニリンの例は、例えば、2−フルオロアニリニル、3−フルオロアニニ
リニル、4−フルオロアニリニル、2−クロロアニリニル、3−クロロアニリニ
ル、4−クロロアニリニル、2−ブロモアニリニル、3−ブロモアニリニル、4
−ブロモアニリニル、2−メトキシアニリニル、3−メトキシアニリニル、4−
メトキシアニリニル、2−ヒドロキシアニリニル、3−ヒドロキシアニリニル、
4−ヒドロキシアニリニル、2−カルボエトキシアニリニル、3−カルボエトキ
シアニリニル、4−カルボエトキシアニリニル、2−トリフルオロメチルアニリ
ニル、3−トリフルオロメチルアニリニル、4−トリフルオロメチルアニリニル
、2−ジメチルアミノアニリニル、3−ジメチルアミノアニリニル、4−ジメチ
ルアミノアニリニル、2−フェノキシアニリニル、3−フェノキシアニリニル、
4−フェノキシアニリニル、3,4−メチレンジオキシアニリニル、2,3−メ
チレンジオキシアニリニル、2,3−ジフルオロアニリニル、2,3−ジブロモ
アニリニル、3,4−ジブロモアニリニル、2,3−ジメトキシアニリニル、3
,4−ジメトキシアニリニル、1−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
チル、2−ヒドロキシ−3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロナフチル、
2
−アミノナフチル、1−アミノ−4−クロロナフチル、1−アミノ−4−ブロモ
ナフチル、5−アミノ−1−ヒドロキシナフチル、1−アミノ−2−ヒドロキシ
ナフチル、5−アミノインダニル、1−アミノフルオロレニル、2−アミノフル
オロレニルおよびN−メチルアニリニルを含む。
用語「置換ナフチル」は、1個以上、および好ましくは1個または2個の、ハ
ロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−C6アルキル、C1
−C7アルコキシ、C1−C7アシル、C1−C7アシロキシ、カルボキシ、保護カ
ルボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保護
ヒドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、一置換アミノ、保護一置換アミノ、二
置換アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N−(C1−C6アルキル)
カルボキサミド、保護N−(C1−C6アルキル)カルボキサミド、N,N−ジ(
C1−C6アルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N−((C1−C6ア
ルキル)スルホニル)アミノ、N−(フェニルスルホニル)アミノからなる群か
ら選ばれた部分で、同じ環上かまたは異なる環上のいずれかにて、置換されたナ
フチルを示す。
用語「置換ナフチル」の例は、1、2、3、4、5、6、7または8−クロロ
ナフチル、2,6−ジクロロナフチル、2,5−ジクロロナフチル、3,4−ジ
クロロナフチル、1、2、3、4、5、6、7または8−ブロモナフチル、3,
4−ジブロモナフチル、3−クロロ−4−フルオロナフチル、1、2、3、4、
5、6、7または8−フルオロナフチルなどのようなモノまたはジ(ハロ)ナフ
チル基;1、2、3、4、5、6、7または8−ヒドロキシナフチル、2,4−
ジヒドロキシナフチル、それらの保護ヒドロキシ誘導体などのようなモノまたは
ジ(ヒドロキシ)ナフチル基;3−または4−ニトロナフチルのようなニトロナ
フチル基;例えば、1、2、3、4、5、6、7または、8−シアノナフチルの
ようなシアノナフチル基;2、3、4、5、6、7または8−メチルナフチル、
1,2,4−ジメチルナフチル、1、2、3、4、5、6、7または8−(イソ
プロピル)ナフチル、1、2、3、4、5、6、7または8−エチルナフチル、
1、2、3、4、5、6、7または8−(n−プロピル)ナフチルなどのような
モノまたはジ(アルキル)ナフチル基;例えば、2,6−ジメトキシナフチル、
1、2、3、4、5、6、7または8−メトキシナフチル、1、2、3、4、5
、6、7または8−エトキシナフチル、1、2、3、4、5、6、7または8−
(イソプロポキシ)ナフチル、1、2、3、4、5、6、7または8−(t−ブ
トキシ)ナフチル、3−エトキシ−4−メトキシナフチルなどのようなモノまた
はジ(アルコキシ)ナフチル基;1、2、3、4、5、6、7または8−トリフ
ルオロメチルナフチル;1、2、3、4、5、6、7または8−カルボキシナフ
チルまたは2,4−ジ(保護カルボキシ)ナフチルのようなモノまたはジカルボ
キシナフチルまたは(保護カルボキシ)ナフチル;1、2、3、4、5、6、7
または8−(保護ヒドロキシメチル)ナフチルまたは3,4−ジ(ヒドロキシメ
チル)ナフチルのようなモノまたはジヒドロキシメチル)ナフチルまたは(保護
ヒドロキシメチル)ナフチル基;1、2、3、4、5、6、7または8−(アミ
ノ)ナフチルまたは2,4−(保護アミノ)ナフチルのようなモノまたはジ(ア
ミノ)ナフチルまたは(保護アミノ)ナフチル、2、3、または4−(アミノメ
チル)ナフチルまたは2,4−(保護アミノメチル)ナフチルのような(保護ア
ミノメチル)ナフチル;または1、2、3、4、5、6、7または8−(N−メ
チルスルホニルアミノ)ナフチルのようなモノまたはジ−(N−メチルスルホニ
ルアミノ)ナフチルを含む。また、用語「置換ナフチル」は、置換基が異なる二
置換ナフチル基、例えば、3−メチル−4−ヒドロキシナフト−1−イル、3−
クロロ−4−ヒドロキシナフト−2−イル、2−メトキシ−4−ブロモナフト−
1−イル、4−エチル−2−ヒドロキシナフト−1−イル、3−ヒドロキシ−4
−ニトロナフト−2−イル、2−ヒドロキシ−4−クロロナフト−1−イル、2
−メトキシ−7−ブロモナフト−1−イル、4−エチル−5−ヒドロキシナフト
−2−イル、3−ヒドロキシ−8−ニトロナフト−2−イル、2−ヒドロキシ−
5−クロロナフト−1−イルなどを表す。
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード
基を言う。それらは同じかまたは異なる一つ以上のハロゲンであり得る。好まし
いハロゲンは、クロロおよびフルオロである。
用語「一置換アミノ」は、フェニル、置換フェニル、C1−C6アルキル、C1
−C6置換アルキル、C1−C7アシル、C2−C7アルケニル、C2−C7置換ア
ルケニル、C2−C7アルキニル、C2−C7置換アルキニル、C7−C12フェニル
アルキル、C7−C12置換フェニルアルキルおよび複素環式環からなる群から選
ばれた1個の置換基を有するアミノ基を言う。一置換アミノは、必要に応じて、
用語「保護(一置換)アミノ」によって包含されるようなアミノ保護基を有し得
る。
用語「二置換アミノ」は、フェニル、置換フェニル、C1−C6アルキル、C1
−C6置換アルキル、C1−C7アシル、C2−C7アルケニル、C2−C7アルキニ
ル、C7−C12フェニルアルキル、およびC7−C12置換フェニルアルキルからな
る群から選ばれた2個の置換基を有するアミノ基を言う。2個の置換基は同じで
あっても異なっても良い。
本明細書中で用いられる用語「アミノ保護基」は、分子の他の官能基を反応さ
せる間、アミノ官能性をブロックあるいは保護するために一般に用いられるアミ
ノ基の置換基を言う。用語「保護(一置換アミノ)」は、アミノ保護基が一置換
アミノ窒素原子上にあることを意味する。さらに、用語「保護カルボキサミド」
は、アミノ一保護基がカルボキサミド窒素上にあることを意味する。
そのようなアミノ−保護基の例は、ホルミル(「For」)基、トリチル基、
フタルイミド基、トリクロロアセチル基、クロロアセチル基、ブロモアセチル基
、およびヨードアセチル基、ウレタン−タイプブロック基(例えば、t−ブトキ
シカルボニル(「Boc」)、2−(4−ビフェニルイル)プロピル−2−オキ
シカルボニル(「Bpoc」)、2−フェニルプロピル−2−オキシカルボニル
(「Poc」)、2−(4−キセニル)イソプロポキシカルボニル、1,1−ジ
フェニルエチル−1−オキシカルボニル、1,1−ジフェニルプロピル−1−オ
キシカルボニル、2−(3,5−ジメトキシフェニル)プロピル−2−オキシカ
ルボニル(「Ddz」)、2−(p−トルイル)プロピル−2−オキシカルボニ
ル、シクロペンタニロキシカルボニル、1−メチルシクロペンタニロキシカルボ
ニル、シクロヘキサニロキシカルボニル、1−メチルシクロヘキサニロキシカル
ボニル、2−メチルシクロヘキサニロキシカルボニル、2−(4−トルイルスル
ホニル)エトキシカルボニル、、2−(メチルスルホニル)エトキシカルボニル
、2−(トリフェニルホスフィノ)−エトキシカルボニル、9−フルオレニルメ
ト
キシカルボニル(「Fmoc」)、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニ
ル、アリロキシカルボニル、1−(トリメチルシリルメチル)プロプ−1−エニ
ロキシカルボニル、5−ベンズイソキサリルメトキシカルボニル、4−アセトキ
シベンジロキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−
エチニル−2−プロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキシカルボニル、イ
ソボルニロキシカルボニル、1−ピペリジロキシカルボニル、ベンジロキシカル
ボニル(「Cbz」)、4−フェニルベンジロキシカルボニル、2−メチルベン
ジロキシ−カルボニル、α−2,4,5−テトラメチルベンジロキシカルボニル
(「Tmz」)、4−メトキシベンジロキシカルボニル、4−フルオロベンジロ
キシカルボニル、4−クロロベンジロキシカルボニル、3−クロロベンジロキシ
カルボニル、2−クロロベンジロキシカルボニル、2,4−ジクロロベンジロキ
シカルボニル、4−ブロモベンジロキシカルボニル、3−ブロモベンジロキシカ
ルボニル、4−ニトロベンジロキシカルボニル、4−シアノベンジロキシカルボ
ニル、4−(デシロキシ)ベンジロキシカルボニルなど);ベンゾイルメチルス
ルホニル基、ジチアスクシノイル(「Dts」)、2−(ニトロ)フェニルスル
フェニル基(「Nps」)、ジフェニルホスフィンオキシド基などのアミノ保護
基を含む。用いられるアミノ−保護基の種類は、誘導体化されたアミノ基が次の
反応の条件に対して安定であり、適切な時点で化合物の残る部分を分解すること
なしに除去され得る限り、重要ではない。好ましいアミノ−保護基は、Boc、
CbzおよびFmocである。上記の用語に包含されるアミノ保護基のさらなる
例は、有機合成およびペプチド技術の分野で周知であり、例えば、T.W.Gr
eeneおよびP.G.M.Wuts,「Protective Groups
in Organic Synthesis,」第2版,John Wile
y and Sons,New York,NY,1991,第7章、M.Bo
danzsky,「Principles of Peptide Synth
esis,」初版および改訂第2版,Springer−Verlag,New
York,NY,1984および1993、およびStewart,Youn
g,「Solid Phase Peptide Synthesis」,第2
版,Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,19
84,によって記載されている。これらの各々は、本明細書中で参考として援用
されている。関連用語「保護アミノ」は、上記で述べたアミノ−保護基で置換さ
れたアミノ基を定義する。
本明細書中で用いられる用語「カルボキシ−保護基」は、反応が化合物の他の
官能基で行われている間、カルボン酸基をブロックまたは保護するために通常用
いられるカルボン酸基のエステル誘導体の一つを言う。そのようなカルボン酸保
護基の例は、t−ブチル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、3,4
−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4,6−トリメトキ
シベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4
−メチレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、4,4’−ジメトキシトリチル
、4,4’,4”−トリメトキシトリチル、2−フェニルプロピル、トリメチル
シリル、t−ブチルジメチルシリル、フェナシル、2,2,2−トリクロロエチ
ル、β−(トリメチルシリル)エチル、β−(ジ(n−ブチル)メチルシリル)
エチル、p−トルエンスルホニルエチル、4−ニトロベンジルスルホニルエチル
、アリル、シンナミル、1−(トリメチルシリルメチル)−プロペニルなどの部
分を含む。用いられるカルボキシ−保護基の種類は、誘導体化されたカルボン酸
が、次の反応の条件に対して安定であり、適切な時点で分子の残る部分を分解す
ることなしに除去させ得る限り、重要ではない。これらの基のさらなる例は、E
.Haslam,「Protective Groups in Organi
c Chemistry」,J.G.W.McOmie(編),Plenum
Press,New York,NY,1973,第5章、およびT.W.Gr
eeneおよびP.G.M.Wuts,「Protective Groups
in Organic Synthesis」,第2版,John Wile
y and Sons,New York,NY,1991,第5章において見
出される。これらの各々は、本明細書中で参考として援用されている。関連用語
「保護カルボキシ」は、上記のカルボキシ−保護基の一つで置換されたカルボキ
シ基を言う。
用語「ヒドロキシ−保護基」は、ヒドロキシル基に結合し、容易に切断できる
基、例えば、テトラヒドロピラニル、2−メトキシプロピル、1−エトキシエチ
ル、メトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、t−ブ
チル、t−アミル、トリチル、4−メトキシトリチル、4,4’−ジメトキシト
リチル、4,4’,4”−トリメトキシトリチル、ベンジル、アリル、トリメチ
ルシリル、(t−ブチル)ジメチルシリル、2,2,2−トリクロロエトキシカ
ルボニル基などをいう。ヒドロキシ−保護基の種類は、誘導体化されたヒドロキ
シル基が、次の反応の条件に対して安定であり、適切な時点で分子の残る部分を
分解することなしに除去され得る限り、重要ではない。ヒドロキシ−保護基のさ
らなる例は、C.B.ReeseおよびE.Haslam,「Protecti
ve Groups in Organic Chemistry」,J.G.
W.McOmie(編),Plenum Press,New York,NY
,1973,それぞれ第3章および第4章、およびT.W.Greeneおよび
P.G.M.Wuts,「Protective Groups in Org
anic Synthesis,」、第2版,John Wiley and
Sons,New York,NY,1991,第2章および第3章に記載され
ている。
置換基用語「C1−C4アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、n−プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオなどのスルフィ
ド基を言う。
置換基用語「C1−C4アルキルスルホキシド」は、メチルスルホキシド、エチ
ルスルホキシド、n−プロピルスルホキシド、イソプロピルスルホキシド、n−
ブチルスルホキシド、sec−ブチルスルホキシドなどのようなスルホキシド基
を示す。
用語「C1−C4アルキルスルホニル」は、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル
、t−ブチルスルホニルなどのような基を包含する。
「置換フェニルチオ」、「置換フェニルスルホキシド」、および「置換フェニ
ルスルホニル」は、「置換フェニル」に関して上記で述べたようにフェニルが置
換され得ることを意味する。
置換基用語「環状C2−C7アルキレン」、「置換環状C2−C7アルキレン」、
「環状C2−C7ヘテロアルキレン」、および「置換環状C2−C7ヘテロアルキレ
ン」は、フェニルラジカルに結合され(「縮合され」)、結果として二環式環系
を生じる環状基を定義する。環状基は、飽和していても1個または2個の二重結
合を有していても良い。さらに、環状基は、1個または2個の酸素、窒素または
硫黄原子で置換された1個または2個のメチレンまたはメチン基を有し得、それ
らは環状C2−C7ヘテロアルキレンである。
環状アルキレンまたはヘテロアルキレン基は、以下の部分:ヒドロキシ、保護
ヒドロキシ、カルボキシ、保護カルボキシ、オキソ、保護オキソ、C1−C4アシ
ロキシ、ホルミル、C1−C7アシル、C1−C6アルキル、カルバモイル、C1−
C7アルコキシ、C1−C4アルキルチオ、C1−C4アルキルスルホキシド、C1−
C4アルキルスルホニル、ハロ、アミノ、保護アミノ、(一置換)アミノ、保護
(一置換)アミノ、(二置換)アミノ、ヒドロキシメチルまたは保護ヒドロキシ
メチルからなる群から選ばれた、同じか異なる置換基によって、1回または2回
置換され得る。
ベンゼンラジカルに縮合される環状アルキレンまたはヘテロアルキレン基は、
2〜10員環を含み得るが、3〜6員環を含むのが好ましい。そのような飽和環状
基の例は、得られる二環式環系が2,3-ジヒドロインダニルおよびテトラリン環の
場合である。環状基が不飽和の場合の例は、得られる二環式環系がナフチル環ま
たはインドリルの場合である。1個の窒素原子および1個以上の二重結合、好ま
しくは1または2個の二重結合を各々が含む縮合環状基の例は、フェニルがピリ
ジノ、ピラノ、ピロロ、ピリジニル、ジヒドロピロロ、またはジヒドロピリジ二
ル環に縮合している場合である。1個の酸素原子および1個または2個の二重結
合を各々が含む縮合環状基の例は、フェニル環がフロ、ピラノ、ジヒドロフラノ
、またはジヒドロピラノ環に縮合している場合である。1個の硫黄原子を各々が
有し、および1個または2個の二重結合を含む縮合環状基の例は、フェニルがチ
エノ、チオピラノ、ジヒドロチエノ、またはジヒドロチオピラノ環に縮合してい
る場合である。硫黄および窒素から選ばれる2個のヘテロ原子および1個または
2個の二重結合を含む環状基の例は、フェニル環がチアゾロ、イソチアゾロ、ジ
ヒドロチアゾロ、またはジヒドロイソチアゾロ環に縮合している場合である。酸
素
および窒素から選ばれる2個のヘテロ原子および1個または2個の二重結合を含
む環状基の例は、ベンゼン環がオキサゾロ、イソキサゾロ、ジヒドロオキサゾロ
、またはジヒドロイソキサゾロ環に縮合している場合である。2個の窒素ヘテロ
原子および1個または2個の二重結合を含む環状基の例は、ベンゼン環がピラゾ
ロ、イミダゾロ、ジヒドロピラゾロもしくはジヒドロイミダゾロ環またはピラジ
ニルに縮合している場合である。
1個以上のイソキノリン誘導体が、所定のライブラリの中にも、塩として存在
し得る。用語「塩」は、カルボキシレートアニオンとアミン窒素から形成される
それらの塩を含み、そして下で議論する有機および無機の、アニオンおよびカチ
オンから形成される塩を含む。さらにこの用語は、塩基性基(例えばアミノ基)
と有機または無機酸との、標準的な酸-塩基反応により形成される塩を含む。そ
のような酸には、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、コハク酸、クエン酸乳酸、マレイ
ン酸、フマル酸、パルミチン酸、コール酸、パモ酸、粘液酸、D-グルタミン酸、
d-ショウノウ酸、グルタル酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン酸、ステアリン酸、
サリチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ソルビン酸、ピクリン酸
、安息香酸、ケイ皮酸などが含まれる。
用語「有機または無機カチオン」は、カルボキシレート塩におけるカルボキシ
レートアニオンの対イオンを指す。対イオンは、アルカリおよびアルカリ土類金
属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、アルミニウム、およ
びカルシウム);アンモニウム、およびトリメチルアミン、シクロヘキシルアミ
ンのようなモノ、ジ、およびトリアルキルアミン;ならびにジベンジルアンモニ
ウム、ベンジルアンモニウム、2-ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス(2-ヒド
ロキシエチル)アンモニウム、フェニルエチルベンジルアンモニウム、ジベンジ
ルエチレンジアンモニウムのような有機カチオンなどから選択される。例えば、
本明細書中に参考として援用されている「Pharmaceutical Salts」,Bergeら,J .Pharm.Sci.
,66:1-19(1977)を参照せよ。上記用語によって含まれる他のカ
チオンには、プロカイン、キニン、およびN-メチルグルコサミンのプロトン化形
態、および塩基性アミノ酸(例えば、グリシン、オルニチン、ヒスチジン、フェ
ニルグリシン、リシン、およびアルギニン)のプロトン化形態が含まれる。さら
に、この用語は、カルボン酸とアミノ基によって形成されるインスタント化合物
の任意の両性イオン形態を指す。例えば、カルボキシレートアニオンに対するカ
チオンは、R2またはR3が(4級アンモニウム)メチル基で置換される場合に存在
する。カルボキシレートアニオンに対して好ましいカチオンは、ナトリウムカチ
オンである。
上式の化合物は、溶媒和物および水和物としても存在し得る。従ってこれらの
化合物は、例えば水和水と共に、あるいは1つまたは多くの母液溶媒の分子、ま
たはその任意の画分と共に結晶化し得る。そのような化合物の溶媒和物および水
和物は、本発明の範囲内に含まれる。
1個以上のイソキノリン誘導体が、ライブラリに存在する場合でさえ、生物学
的に活性なエステルの形態、例えば無毒で代謝的に不安定なエステルの形態であ
り得る。そのようなエステルの形態は、血液レベルの増加を誘導し、そして対応
する非エステル化形態の化合物の効能を延長する。用いられ得るエステル基は、
低級アルコキシメチル基(例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、イソプロ
ポキシメチルなど);α-(C1〜C7)アルコキシエチル基(例えば、メトキシエチ
ル、エトキシエチル、プロポキシエチル、イソプロポキシエチルなど);2-オキ
ソ-1,3-ジオキソレン-4-イルメチル基(例えば、5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキ
ソレン-4-イルメチル、5-フェニル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イルメチルな
ど);C1〜C4アルキルチオメチル基(例えば、メチルチオメチル、エチルチオメ
チル、イソプロピルチオメチルなど);アシルオキシメチル基(例えば、ピバロ
イルオキシメチル、ピバロイルオキシエチル、α-アセトキシメチルなど);エ
トキシカルボニル-1-メチル基;α-アセトキシエチル;1-(C1〜C7アルキルオキ
シカルボニルオキシ)エチル基(例えば、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル
基);および1-(C1〜C7アルキルアミノカルボニルオキシ)エチル基(例えば、1-
(メチルアミノカルボニルオキシ)エチル基)を含む。
用語「アミノ酸」は、20種類の天然に存在するアミノ酸のいずれか1種または
天然に存在するアミノ酸のいずれか1種のD体を含む。加えて、用語「アミノ酸
」は、他の天然に存在しないアミノ酸やD-アミノ酸をも含み、それらは天然に
存在するアミノ酸と機能的に等価である。そのような天然に存在しないアミノ
酸は、例えば、ノルロイシン(「Nle」)、ノルバリン(「Nva」)、β−アラニ
ン、L-またはD-ナフトアラニン、オルニチン(「Orn」)、ホモアルギニン(h
omoArg)、およびペプチドの分野では周知の他のアミノ酸を含む。その例が、M
.Bodanzsky,「Principles of Peptide Synthesis」,第1および第2改訂版,S
pringer-Verlag,New York,NY,1984および1993、ならびにStewartおよびYoung
,「Solid Phase Peptide Synthesis」,第2版,Pierce Chemical Co.,Rockford
,IL,1984に記載されており、それらはいずれも参考として本明細書中に援用さ
れている。アミノ酸およびアミノ酸アナログは、商業的に購入(Sigma Chemical
Co.; Advanced Chemtech)し得、または当該分野において公知の方法を用いて
合成され得る。
本明細書中でアミノ酸は、正式名称または一般に知られた3文字表記のいずれ
かを用いて示される。さらに、アミノ酸の命名において、「D-」はアミノ酸が
天然に存在するL-アミノ酸とは反対の「D」配置を持つことを示す。特に配置
が示されていない場合は、当業者はアミノ酸をL−アミノ酸として解釈する。し
かしアミノ酸は、D-およびL-配置のラセミ混合物としても存在し得る。
本明細書中で用いられる、「20種類の天然に存在するアミノ酸のいずれか1種
」という記述は、次のいずれかを意味する:Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Gl
u、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、およびVal
。本明細書中で用いられる、「天然に存在するアミノ酸のD体」という語句は、
これらの天然に存在するアミノ酸のいずれか1種のD-異性体を意味する。例外
はGlyで、これはDまたはL異性体として存在しない。
式Iの化合物およびこの化合物を含む組合せライブラリは、下の反応スキーム
に示すように調製され得る。反応スキーム中の置換基R1、R2、R7、X、およびYは
、上記と同じ意味を有する。さらに、R3、R4、R5、およびR6のそれぞれが水素原
子である無水ホモフタル酸は反応スキームにおいて単なる例示の無水物であり、
上記で定義したR3、R4、R5、およびR6置換基を有する他の無水物が代わりに用い
られ得ることが、反応スキームから認識されるべきである。さらに、Yがカルボ
キサミドであるYの表現もまた例示であり、他のY基も用いられ得る。
要するに、本発明のイソキノリン化合物は反応スキームIにより調製され得る
。
示される)をアルデヒド(2)とその場で(in situ)反応させ、それによって対応す
るイミン(3)に変換する。無水ホモフタル酸(3)のような環状無水物の付加により
、イソキノリン(4)が得られる。
より具体的には、下の反応スキームIIで示されるように、イソキノリンおよび
これを含むライブラリは、以下のより詳細な工程によって調製される。最初に、
アミノ基が保護された種々のアミノカルボン酸を、樹脂に結合させる。これはカ
ルボジイミドカップリング剤およびアクチベーターを用い、アプロティックな極
性溶媒中で、10℃〜100℃の間、好ましくは25℃で、2〜24時間、好ましくは8
〜16時間にわたって行う。樹脂の例は、以下に記載するように、MBHA、MBA、Ten
tagelなどであり、カップリング剤の例は、ジシクロヘキシルカルボジイミド、
ジイソプロピルカルボジイミド、N-ジメチルアミノエチル-N'-エチル-カルボジ
イミドなどであり、アクチベーターの例は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、
7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾールなどであり、溶媒の例は、ジクロロメ
タン、ジメテルホルムアミドなどである。その後、アミノカルボン酸の窒素原子
を、公知の条件を用いて2級アミン塩基によって脱保護する。例えば、好ましく
はDMF中ピペリジン(20% v/v)(Fmoc用)、ジクロロメタン中トリフルオロ酢
酸(10〜50% v/v)(Boc用)を用い、5〜60分で行う。次に、個々のあるいは
混合物の樹脂結合アミノカルボン酸の、脱保護で遊離したアミノ基に、アルデヒ
ドを縮合させる。これは水の捕捉剤としてオルトギ酸エステルを用い、極性溶媒
中で、1〜24時間、通常は3〜5時間にわたり、20℃〜75℃、好ましくは25℃で
行う。オルトギ酸エステルの例は、オルトギ酸トリメチルまたはトリエチルであ
り、溶媒の例は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロ
リドンなどである。アルデヒドの縮合に続いて、標準条件下で、環状無水物およ
びアミン塩基(例、トリアルキルアミン)との反応をおこなう。反応スキームII
では、環状無水物は無水ホモフタル酸である。これはアプロティックな溶媒中で
、2〜36時間、好ましくは16時間にわたり、20℃〜125℃、好ましくは20℃〜30
℃でおこない、新規なイソキノリン誘導体に到達する。溶媒の例は、クロロホル
ム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンである
。最後に、当業者に共通の方法によって化合物を樹脂から切断し、生物学的活性
を試験する。ある種の樹脂において、樹脂からの切断によって樹脂上の官能基が
樹脂からはずれ、切断された化合物中に維持されることを、当業者は認識すべき
である。例えば、メチルベンズヒドリルアミン樹脂のようなアミノ樹脂では、樹
脂由来のアミン基は樹脂から切断され、それにより目的のイソキノリンはアミド
となる。
固体支持体として用いられ得る樹脂は、当該分野において周知である。そのよ
うな樹脂は、例えば、4-メチルベンズヒドリルアミン-コポリ(スチレン-1%ジ
ビニルベンゼン)(MBHA)、4-ヒドロキシメチルフェノキシメチル-コポリ(ス
チレン-1% ジビニルベンゼン)、4-オキシメチル-フェニルアセトアミド-コポ
リ(スチレン-1% ジビニルベンゼン)(Wang)、およびRapp Polymere Gmb
hのTentagel、トリアルコキシ-ジフェニル-メチルエステル-コポリ(スチレン-
1% ジビニルベンゼン)(RINK)を含み、それらの全てが商業的に入手できる
。組合せライブラリは、「スプリット樹脂アプローチ」により調製され得る。ス
プリット樹脂アプローチは、例えば、Rutterに対する米国特許第5,010,175号、S
imonに対するWO PCT 91/19735、およびGallopら,J .Med.Chem.,37:1233-1251
(1994)に記載されており、それらの全てが参考として本明細書中に援用されて
いる。
上記の反応スキームIIで用いられるアミノカルボン酸の例は、2-アミノエタン
酸、3-アミノプロピオン酸、5-アミノペンタン酸、7-アミノヘプタン酸、(s)-2,
3-ジアミノプロパン酸、(s)-2,6-ジアミノヘキサン酸、(s)-3-アミノ-2-メチル
プロピオン酸、(r)-3-アミノ-2-メチルプロピオン酸、2-(2-アミノエトキシエト
キシ)酢酸、trans-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、および4-(アミ
ノメチル)安息香酸を含む。
上記の反応スキームIIで用いられるアルデヒドの例は、1,4-ベンゾジオキサン
-6-カルボキシアルデヒド、1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒド、2,3-
ジフルオロベンズアルデヒド、2-ブロモベンズアルデヒド、2-クロロ-5-ニトロ
ベンズアルデヒド、2-フルアルデヒド、2-イミダゾールカルボキシアルデヒド、
2-ナフトアルデヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキ
シアルデヒド、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,5-ビス(トリフルオロメチル)
ベンズアルデヒド、3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズ
アルデヒド、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-(4-メトキシフェ
ノキシ)ベンズアルデヒド、3-フルアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド
、3-メチル-4-メトキシベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、3-ニト
ロベンズアルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、3-チオフェンカルボキ
シアルデヒド、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)ベンズアルデヒド、4-(ジメチ
ルアミノ)ベンズアルデヒド、4-(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオ
ロメチル)ベンズアルデヒド、4-ビフェニルカルボキシアルデヒド、4-ブロモ-2-
チオフェンカルボキシアルデヒド、4-シアノベンズアルデヒド、4-メトキシ-1-
ナフトアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、4-ピリジンカルボキシアルデヒ
ド、
5-(ヒドロキシメチル)-2-フルアルデヒド、5-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-メトキシ
ベンズアルデヒド、5-ニトロ-2-フルアルデヒド、6-メチル-2-ピリジンカルボキ
シアルデヒド、およびベンズアルデヒドである。
イソキノリン 4-カルボン酸は、以下の反応スキームIIIおよびIVにおいて、ア
ミドまたはエステル、またはXで定義される他の官能性を有する、別の置換化合
物に変換され得る。要するに、反応スキームIIIに示されるように、上記の反応
スキームにより調製されたイソキノリン4-カルボン酸の縮合物は、DMFのような
アプロティック溶媒中でアミンまたはアルコール(4)と縮合され、置換されたイ
ソキノリン(5)を与える。
より具体的には、反応スキームIVで示されるように、4-カルボン酸以外の別の
置換イソキノリンを含むライブラリの調製は、上記の工程を含んだが、一旦カル
ボン酸が形成されると、樹脂からの切断工程は行わない。その代わりに、新規に
形成されたイソキノリン化合物の遊離のカルボン酸を、最初にN-[(ジメチルアミ
ノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタナミ
ニウム ヘキサフルオロホスフェート N-オキシド(HATU,PerSeptive Biosystem
s,Farmingham,MA)で処理し、次に異なるR基を有する種々のアミンを、DMF、D
MA、NMPなどに溶解させた後に加えた。反応は1〜24時間にわたり20℃〜80℃で
、好ましくは25℃で3〜5時間にわたって進行させ、様々なカルボキサミド誘導
体が与えられる。最後に、化合物を上記のように樹脂から切断し、生物学的活性
を
試験した。
本発明はまた、上記のイソキノリンアミド誘導体に対応するアミンである、ラ
イブラリおよび個々の化合物を提供する。一旦イソキノリンアミド誘導体が上記
方法で調製されると、混合物はさらに、化合物の範囲と化学的多様性を広げるた
めに、化学的に変換され得る。Ostreshら,Proc .Natl.Acad.Scl.,91:11138-
11142(1994)に記載される「ライブラリからのライブラリ」の概念を用いると
、様々なイソキノリン誘導体のライブラリが、イソキノリンのライブラリを化学
的に改変することで、調製され得る。そのようなライブラリおよび化合物は、以
下の構造を有する。
そのようなアミンの調製は、実施例48〜50および本発明の実施態様の1つに記
載されており、上式の置換基は以下の通りである。
R1は、メチレン、1,2-エチル、1,3-プロピル、1,4-ブチル、1,5-ペンチル、1,
6-ヘキシル、(S)-1-アミノ-1,2-エチル、(S)-1-アミノ-1,5-ペンチル、(R)-1-メ
チル-1,2-エチル、(S)-1-メチル-1,2-エチル、
R2は、フェニル、2-ブロモフェニル、2-シアノフェニル、2-フルオロフェニル
、2-ヒドロキシフェニル、2-メトキシフェニル、3-ブロモフェニル、3-(4-メト
キシベンジル)フェニル、3-シアノフェニル、3-フルオロフェニル、3-ヒドロキ
シフェニル、3-メトキシフェニル、3-メチルフェニル、3-ニトロフェニル、3-(
トリフルオロメチル)フェニル、4-(N-エチルアミノ)アニリノ、4-ブロモフェニ
ル、4-(4-メトキシベンジル)フェニル、4-シアノフェニル、4-(3-ジメチルアミ
ノプロポキシ)フェニル、4-フルオロフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4
-ヒドロキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、4-メトキシフェニル、4-メチ
ルフェニル、4-メチルスルホニルフェニル、4-(メチルチオ)フェニル、4-ニトロ
フェニル、4-プロポキシフェニル、4-(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス
(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ジメトキシフェニル、3,5-ジヒドロキシフ
ェニル、3,5-ジクロロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニ
ル、2-クロロ-5-ニトロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2,6-ジフルオ
ロフェニル、3-ブロモ-4-フルオロフェニル、3、4-ジヒドロキシフェニル、3,4-
ジクロロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3-フルオロ-4-メトキシフェニル
、3-ニトロ-4-クロロフェニル、3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル、3-ヒドロキ
シ-4-ニトロフェニル、4-メトキシ-3-(スルホニル)フェニル、3-メチル-4-メト
キシフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、3,5-
ジメチル-4-ヒドロキシフェニル、3-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ブロモフェニル
、3-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル、1,4-ベンゾジオキサン-6-イル
、2,3-(メチレンジオキシ)フェニル、3,4-(メチレンジオキシ)フェニル、3,4-(
メチレンジオキシ)-6-ニトロフェニル、8-ヒドロキシユロリジン-9-イル、3-(3,
4-ジクロロフェノキシ)フェニル、3-(4-メトキシフェノキシ)フェニル、3-フェ
ノキシフェニル、4-フェノキシフェニル、4-ビフェニル、1-ナフチル、2-ナフチ
ル、4-メトキシ-1-ナフチル、2-キノリニル、3-キノリニル、4-キノリニル、8-
ヒドロキシキノリン-2-イル、9-エチル-3-カルバゾリル、2-チオフェニル、3-チ
オフェニル、5-メチル-2-チオフェン-イル、2-フリル、3-フリル、5-メチル-2-
フリル、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、6-メチル-2-ピリジニル
、ピロール-2-イル、1-メチル-2-ピロリル、2-イミダゾリル、2-チアゾリル、5-
(4'-メト
キシベンジル)-2-フリル、および5-ニトロ-2-フリルからなる群から選択され;
R3、R4、R5、R6は、独立して水素原子であり;
Xは、アニリノ、2-フルオロアニリノ、2-メトキシアニリノ、2-クロロベンジ
ルアミノ、2-メトキシベンジルアミノ、2-トリフルオロメチルベンジルアミノ、
3-フルオロアニリノ、3-メチルアニリノ、3-トリフルオロメチルアニリノ、3-(
メチルメルカプト)アニリノ、3-トリフルオロメチルベンジルアミノ、3-メチル
ベンジルアミノ、4-プロピルアニリノ、4-ペンチルアニリノ、4-(メチルメルカ
プト)アニリノ、4-フルオロベンジルアミノ、4-メトキシベンジルアミノ、4-メ
チルベンジルアミノ、3-(1-(4-メトキシフェニル)エチル)アニリノ、4-クロロア
ニリノ、2,3-ジメチルアニリノ、4-メトキシアニリノ、2,5-ジメトキシアニリノ
、3-クロロ-4-フルオロアニリノ、3-ブロモ-4-メチルアニリノ、3,4-ジメトキシ
アニリノ、3,4-ジメチルアニリノ、3,5-ジメトキシアニリノ、2-メチルアニリノ
、3,4-ジメトキシベンジルアミノ、3,4-ジクロロベンジルアミノ、2-(3-クロロ
フェニル)エチルアミノ、4-メトキシフェネチルアミノ、N-ベンジルエタノール
アミノ、アミノジフェニルメタン、1-フェニルピペラジノ、1-(α,α,α-トリフ
ルオロ-m-トリル)ピペラジノ、1,4-ベンゾジオキサン-6-アミノ、4-(アミノメチ
ル)ピリジノ、3-(アミノフェニル)ピリジノ、1-(2-ピリジル)ピペラジノ、シク
ロヘプチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、5-フルオロ-2-メチルアニリノ、3-(
アミノメチル)アニリノ、1-メチル-3-フェニルプロピルアミノ、1-アダマンタン
メチルアミノ、1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクチル、2-エトキシ
アニリノ、4-イソプロピルアニリノ、3-フェニル-1-プロピルアミノ、トランス-
2-フェニルシクロプロピルアミノ、3-ニトロベンジルアミノ、4-ブロモベンジル
アミノ、2-ブロモベンジルアミノ、3-ブロモベンジルアミノ、4-エトキシアニリ
ノ、2-インダンアミノ、2,6-ジメトキシピリジン-3-アミノ、4-ニトロベンジル
アミノ、4-ヒドロキシアニリノ、5-ブロモ-2-フルオロベンジルアミノ、6,7-ジ
メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリノ、2-アダマンタンアミノ、2,4-ジ
メトキシベンジルアミノ、3-メチルスルホニルアニリノ、3-(ジメチルアミノ)ア
ニリノ、4-(ジメチルアミノ)アニリノ、ピリドキサミノ、2-フルオロフェネチル
アミノ、3-フルオロフェネチルアミノ、4-フルオロフェネチルアミノ、2,4-ジ
クロロフェネチルアミノ、3-ヨードアニリノ、3-クロロ-2-メチルアニリノ、5-
クロロ-2-メトキシアニリノ、4-メトキシ-2-メチルアニリノ、2,4-ジメトキシア
ニリノ、2,5-ジメチルアニリノ、2-フルオロ-5-メチルアニリノ、2,3-ジメトキ
シベンジルアミノ、2,4-ジフルオロベンジルアミノ、2,5-ジフルオロベンジルア
ミノ、2,6-ジフルオロベンジルアミノ、5-クロロ-2-メチルアニリノ、2,4-ジメ
チルアニリノ、2-フルオロ-4-メチルアニリノ、3-フェノキシアニリノ、4-フェ
ノキシアニリノ、2-フルオレンアミン、2-フルオレンアミン、1-ナフタレンメチ
ルアミノ、3-ヒドロキシアニリノ、4-アミノピリジノ、4-ピコリニル-2-アミノ
、5-インダンアミノ、1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレニル、チラミノ
、1-(4-メトキシフェニル-1-フェニルエチル-2-アミノ、1-アダマンタンアミノ
、4-(4-メトキシフェニル)-4-フェニルピペリジノ、4-クロロ-2-メトキシ-5-メ
チルアニリノ、4-モルホリノアニリノ、3-クロロ-4-メトキシアニリノ、ヒドロ
キシル、(+/-)-エキソ-2-ノルボルナンアミノ、(+/-)-エンド-2-ノルボルナンア
ミノ、および(+/-)-α-メチルベンジルアミノからなる群から選択され;そして
Yは、CH2OH、SH、NHR7、およびCH2NHR7からなる群から選択され、ここでR7は
、水素原子、C1〜C6アルキル、およびC1〜C6置換アルキルからなる群から選択さ
れる。
支持体非結合ライブラリ混合物を、溶液中で、以下に詳細に記載される放射性
レセプター阻害アッセイでスクリーニングした。高活性混合物の解析は、反復性
(iterative)の、そして1つの例ではさらに、位置的スキャニング(positiona
l scanning)法により行われた。これらの技術、すなわち、反復性アプローチ、
または位置的スキャニングアプローチは、以下に記載のアッセイまたは当該技術
分野で周知の他のアッセイの内の任意の1つを用いて、本発明のライブラリ中に
、他の活性化合物を見い出すために利用され得る。
反復性アプローチは周知であり、そしてHoughtenら,Nature,354,84-86(199
1);およびDooleyら,Science,266,2019-2022(1944)(これらの両方は、本明
細書中に参考として援用される)において一般的に記載される。反復性アプロー
チでは、例えば、3つの可変基を有する分子のサブライブラリが作製され、第1
の可変基が規定される。規定された可変基を有するそれぞれの化合物は、他の2
つの可変基にて、他の可能性のあるもの全てと反応される。これらのサブライブ
ラリは、選択のスクリーニングの際に最も高い活性を有するサブライブラリ中の
第2の可変基の種類(identity)を規定するためにそれぞれ試験される。規定さ
れた第1の2つの可変位置を有する新しいサブライブラリは、残りの未規定の可
変位置にて、他の可能性のあるもの全てと再度反応される。上記のように、最も
高い活性を有するサブライブラリ中における第3の可変位置の種類が決定される
。より多くの可変部(variable)が存在するならば、このプロセスは全ての可変
部に対して繰り返され、スクリーニングプロセスにおいて最も高い所望の活性に
寄与するそれぞれの可変部を有する化合物が得られる。このプロセスからの見込
みある化合物は、次いで、さらなる生物学的調査のために、従来の単一化合物合
成方法においてより大きなスケールで合成され得る。
位置的スキャニングアプローチは、種々の有機ライブラリについて、および種
々のペプチドライブラリについて記載されている(例えば、R.Houghtenら、PCT
/US91/08694および米国特許第5,556,762号(これらの両方は、本明細書中に参考
として援用される)を参照のこと)。位置的スキャニングアプローチでは、サブ
ライブラリの各セットについて1つだけの可変部を規定するサブライブラリが作
製され、そして単一の可変部のそれぞれが規定される可能なサブライブラリ全て
(および、他の可変位置の全てにおいて他の可能性のあるものの全て)が作製さ
れ、そして試験される。例示の記載から、当業者は、一度に2つの固定位置が規
定されるライブラリを合成し得る。各単一の可変部を規定されたライブラリの試
験から、この位置での最適の置換基が決定され、所望の生物学的活性の最大値を
有する最適の(optimum)または少なくとも一連の化合物が示される。従って、
規定される単一の位置を有する化合物のためのライブラリの数は、その位置で所
望される異なる置換基の数であり、そしてそれぞれのサブライブラリ中の全ての
化合物の数は、他のそれぞれの可変部での置換基の数の積である。
個々の化合物および新規のイソキノリン誘導体を含む薬学的組成物、ならびに
これらを使用する方法が、本発明の範囲内に含まれる。本発明の新規のイソキノ
リン化合物は、種々の目的および指標のために使用され得、そしてこのような目
的および指標の全てに対する医薬品として使用され得る。例えば、イソキノリン
は、一般的に、抗菌活性を有することが知られる。ゆえに、本発明のイソキノリ
ンは、感染の処置に使用され得る。この化合物が細菌の増殖を阻害する能力は、
当該技術分野で周知の方法によって決定される。インビトロでの抗菌活性アッセ
イの例は、BlondelleおよびHoughten,Biochemistry,30:4671-4678(1991)に記
載される(これは、本明細書中に参考として援用される)。要するに、Staphylo
coccus aureus ATCC 29213(Rockville,MD)は、Mueller-Hintonブロス中で37
℃で一晩増殖され、次いで、再接種され、そして37℃でインキュベートされて、
細菌増殖の対数期に達する(すなわち、最終的な細菌懸濁液は、105〜5×105コ
ロニー形成単位/mlを含む)。細胞の濃度は、連続的な希釈物(例えば、10-2、1
0-3、および10-4)を用いて、固体寒天プレート上へ培養液100μlをプレートす
ることによって確立される。96ウェル組織培養プレート中にて、イソキノリン(
個別または混合物で)が、1500〜2.9μg/mlの範囲の連続的な2倍希釈物由来の
濃度で、細胞懸濁物に添加される。プレートを37℃で一晩インキュベートし、そ
して増殖を、各濃度で、OD620nmによって決定する。次いで、IC50(細菌増殖が5
0%阻害されるために必要な濃度)が計算され得る。
イソキノリンはまた、例えば、欧州特許出願第0 590 455号(Lalら)(これは
、本明細書中に参考として援用される)に記載されるような抗不整脈剤および心
保護剤(cardioprotective agent)であることが知られている。その中には、イ
ソキノリンの抗不整脈特性および心保護特性を評価するためのアッセイ(例えば
、単離されたラットの心臓における再灌流誘発不整脈アッセイ)が記載される。
さらなるアッセイは、本発明のイソキノリンの生物学的活性を試験するために
使用され得、そして使用されている。このようなアッセイは、競合的な酵素結合
免疫吸収アッセイ(enzyme-linked immunoabsorbant assay)、および実施例44
および47に記載されたような放射性レセプターアッセイを含む。後者の試験、す
なわち放射性レセプターアッセイは、μ、κ、またはδオピエートレセプターの
内の任意のものに対して選択性であり得、従って、例えば、Dooleyら、Proc.Na
tl.Acad.Sci.,90:10811-10815(1993)に記載されるようなイソキノリン鎮痛剤
特性の指標である。さらに、このような化合物は、実施例47(これは、σレセプ
ターアッセイにおいて試験される)に記載されている通りであり得、そしてそ
の通りであった。σレセプターに対するリガンドは、Abou-Gharbiaら、Annual R
eports in Medicinal Chemlstry,28:1-10(1993)に記載されるような抗精神病剤
として有用であり得る。
競合的な酵素結合免疫溶媒アッセイ(ELISA):ここで使用され得る競合的ELI
SA法は、Appelら、J.Immunol.144:976-983(1990)(これは、本明細書中で参
考として援用される)に記載される直接ELISA法を改変したものである。それは
、MAb添加工程のみが異なる。簡単に言えば、マルチウェルマイクロプレートを
、100 pmol/50 μlの濃度で抗原性ペプチド(Ac-GASPYPNLSNQQT-NH2)でコート
する。ブロッキング後、合成組合せライブラリのイソキノリン混合物(または個
々のイソキノリン)それぞれの1.0mg/ml溶液の25μlを添加し、次いで、MAb 125
-10F3(Appelら、上記)(1ウェル当たり25μl)を添加する。MAbを、固定の(
fix)希釈度で添加すると、溶液中のイソキノリンは、そのプレートに吸着する
抗原性ペプチドと結合するMAbに対して効果的に競合する。残りの工程は、直接E
LISAと同じである。プレート上においてMAbがコントロールペプチドに結合する
のを50%阻害するのに必要なイソキノリンの濃度(IC50)は、イソキノリンの連
続希釈によって決定される。
放射性レセプターアッセイ:粒子膜を、Pasternakら、Mol .Pharmacol.11:34
0-351(1975)(本明細書中に参考として援用される)に記載の方法の改変を用
いて調製し得る。液体窒素で凍結したラット脳を、Rocklandから入手し得る(Gi
lbertsville,PA)。脳を解凍し、小脳を取り除き、そして残存組織を検量する
。各脳を、40mlのTris-HCl緩衝液(50mM、pH7.4、4℃)中で別々にホモジナイ
ズ
E)(16,000rpm)する。ペレットを新鮮なTris-HCl緩衝液に再懸濁し、そして37
℃で40分間インキュベートする。インキュベーション後、上記のように懸濁物を
遠心分離し、その後、得られるペレットを100容量のTris緩衝液に再懸濁し、そ
して懸濁物を合わせる。膜懸濁物を調製し、そして同じ日に使用する。粗ホモジ
ネートのタンパク質含量は、M.M.Bradford,M.M.,Anal .Biochem.72:248-254
(1976)(本明細書中で参考として援用される)に記載される方法を用いて測定
する場合、一般に0.15〜0.2mg/mlの範囲である。
結合アッセイを、それぞれ0.5mlの膜懸濁物を含むポリプロピレンチューブで
行う。8nMの3H-[D-Ala2,Me-Phe4,Gly-ol5]エンケファリン(DAMGO)(比活性
=36Ci/mmol、160,000cpm/チューブ;Multiple Peptide Systems,San Diego,
CAからNIDA薬物分配(distribution)プログラム271-90-7302を通じて入手可能
である)および80μg/mlのイソキノリンのそれぞれまたは混合物として、および
Tris-HCl緩衝液を、総容量0.65ml中に含む。アッセイチューブを60分間25℃でイ
ンキュベートする。反応をTomtec harvester(Orange,CT)上でGF-Bフィルター
を通す濾過によって終結させる。続いてフィルターを6mlのTris-HCl緩衝液で、
4℃で洗浄する。結合した放射活性をPharmacia Biotech Betaplate Liquid Sci
ntillation Counter(Piscataway,NJ)上で計数し、そしてcpmで示す。アッセ
イ間変動およびアッセイ内変動を決定するために、3H-DAMGOが、ある範囲の濃度
の標識していないDAMGO(0.13〜3900nM)の存在下でインキュベートされる標準
曲線が、各アッセイ(96ウェルフォーマット)の各プレートに一般に含まれる。
競合阻害アッセイを、イソキノリンの連続希釈物を個々にまたは混合物において
使用して上記のように行う。次いで、IC50値(3H-DAMGO結合の50%を阻害するた
めに必要な濃度)を計算する。このμレセプター選択アッセイとは対照的に、κ
レセプターについて選択的なアッセイは、放射性リガンドとして[H3]-U69,593(
3nM、比活性62Ci/mmol)を用いて行われ得る。δオピエートレセプターについ
て選択的なアッセイは、放射性リガンドとしてトリチウム化されたDSLET([D-Se
r2,D-Leu5]-スレオニン-エンケファリン)を用いて行われ得る。同様に、σレ
セプターアッセイのためのアッセイはμアッセイと同じであるが、リガンドとし
て放射性標識されたペンタゾシンを使用する。
イソキノリンによって処置され得ることが既知の感染、不整脈、疼痛、または
他の指標を処置するための薬学的組成物として、本発明のイソキノリン化合物は
、約70kgの体重の正常なヒト成人について、1日あたり0.7〜7000mg、そして好
ましくは1日あたり1〜500mgの用量レベルで被験体に投与されるように薬学的
組成物中に存在し、これは表現を変えれば、1日あたり0.01〜100mg/kg体重の用
量になる。しかし、使用される特定の用量は、患者の要求性(処置される症状の
重篤度)および使用される化合物の活性に依存して変化し得る。特定の状況につ
い
て最適な用量の決定は当該技術の範囲内である。
本発明の化合物を含む薬学的組成物の調製のために、不活性な、薬学的に受容
可能なキャリアが使用される。薬学的に受容可能なキャリアは、固体または液体
のいずれかであり得る。固体の形態の調製物として、例えば、散剤、錠剤、分散
可能な顆粒、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。
固体のキャリアは、1つ以上の物質であり得、これは希釈剤、香味剤、可溶化
剤、潤滑剤、懸濁剤、バインダー、または錠剤崩壊剤(tablet disintegrating
agent)としても作用し得る;これはまた、カプセル化材料でもあり得る。
散剤において、一般に、キャリアは微細に分割された固体であり、これは、微
細に分割された活性な成分との混合物中に存在する。錠剤において、活性な化合
物は、必要な結合特性を有するキャリアと適切な比で混合され、そして所望の形
状および大きさに固められる。
坐剤の形態の薬学的組成物の調製のために、脂肪酸グリセリドとココアバター
との混合物のような低融解(low-melting)ワックスが最初に融解され、そして
例えば撹拌によってその中で有効成分が分散させられる。次いで、融解した均質
な混合物は適切な大きさの型に流し込まれ、そして冷却して凝固させられる。
散剤および錠剤は、好ましくは約5%〜約70%重量の有効成分を含有する。適
切なキャリアとして、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、
タルク、ラクトース、糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、トラガカント、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融解ワックス、
ココアバターなどが挙げられる。
薬学的組成物は、カプセル化材料を有する活性化合物の処方物をキャリアとし
て含み得、活性成分(他のキャリアを伴うか、または伴わない)がキャリアに取
り囲まれているカプセルを提供する。従って、キャリアは活性成分と組み合わさ
れる。同様の様式で、カシェ剤がまた含まれる。
錠剤、散剤、カシェ剤、およびカプセル剤が、経口投与に適切な固体の用量形
態として使用され得る。
液体の薬学的組成物として、例えば、経口投与または非経口投与に適切な溶液
、または懸濁物、および経口投与に適切なエマルジョンが挙げられる。活性成分
の
滅菌水溶液、または水、エタノール、もしくはプロピレングリコールを含む溶媒
中の活性成分の滅菌溶液が、非経口投与に適切な液体の組成物の例である。
滅菌溶液は、所望の溶媒系に活性成分を溶解すること、次いで、得られる溶液
をメンブレンフィルターを通して滅菌すること、あるいは滅菌条件下で、予め滅
菌した溶媒に滅菌した化合物を溶解することによって調製され得る。
経口投与のための水溶液は、水に活性化合物を溶解し、そして所望される場合
は、適切な香味剤、着色剤、安定化剤、および増粘剤を添加することによって調
製され得る。経口用途のための水性の懸濁物は、微細に分割した活性成分を、天
然のまたは合成のゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム、および薬学的処方物の分野で公知の他の懸濁剤のような粘性物質と
ともに、水に分散させることによって作製され得る。
好ましくは、薬学的組成物は単位用量形態である。このような形態において、
組成物は適切な量の活性なイソキノリンを含有する単位用量に分けられる。単位
用量形態はパッケージされた調製物であり得、パッケージは、調製物(例えば、
パッケージされた錠剤、カプセル剤、およびバイアルまたはアンプル中の散剤)
の別個の量を含有する。単位用量形態はまた、カプセル剤、カシェ剤、または錠
剤自体であり得、あるいは、これらのパッケージされた形態の任意の適切な数で
あり得る。
以下の実施例は本発明の例示の目的のために意図され、本発明の限定を意図し
ない。
実施例1
ジヒドロイソキノリン誘導体の組合せライブラリ
本実施例は、代表的な、ライブラリの固相組合せ合成を提供し、このライブラ
リは、約525種のジイソキノリン(DHQ)誘導体を含む。
上記の反応スキームIIに従って、DHQを含むライブラリ調製は以下の工程を包
含する。簡単に言えば、まず、35種の多様なアミノカルボン酸(これは、R1が
変化し、そして種々のアミノ保護アミノ酸を含む)を、Houghtenらのティーバッ
グ法(これは、例えば、米国特許第4,631,211(Houghten)およびHoughtenら,P
roc.Natl.Acad.Sci,82:5131-5135(1985)(これらは両方とも本明細書中に
参考として援用される)に記載される)を用いて、MBHA樹脂にカップリングさせ
る。カップリングおよび完全な洗浄の後、樹脂に結合したアミノカルボン酸の1
つをそれぞれ含む35のティーバッグを開き、そして樹脂ビーズをあわせて、そし
てジクロロメタン(DCM)中の懸濁液となるように十分に混合される。濾過によ
り、樹脂を単離して、真空下で乾燥し、次いで、15の等しい部分に分割し、そし
て15種の標識したティーバッグに再封入する。ここで各ティーバッグは、35種の
アミノカルボン酸の混合物を有する。これに次いで、脱水剤としてトリエチルオ
ルトホルメートを用いて、それぞれR2置換基が異なる15種のアルデヒドと、樹
脂結合アミノカルボン酸の混合物を含有するティーバッグとを縮合する。それぞ
れが35種の樹脂結合カルボン酸を含有する1つのティーバッグを、別の反応にお
ける各アルデヒドのために使用する。酸無水物溶媒を用いて洗浄した後、ティー
バッグを、無水ジメチルホルムアミド(DMF)中のホモフタル酸無水物およびト
リエチルアミンと集合的に反応させて、525種のDHQの誘導体のライブラリに到達
する。最後に、この化合物を、フッ化水素(HF)手順を用いてMBHA樹脂から個別
に切断する。次いで、個々の混合物(これは、R1が変化し、R2が一定であり、
それぞれ35種の化合物を含む混合物である)を、上記のような種々のスクリーニ
ングアッセイまたは当該技術分野で周知の他のアッセイの内の任意の1つを用い
て生物学的活性について試験し得る。
525種のDHQのライブラリを調製するために使用され得る個々のアミノカルボン
酸は以下のものを含む:Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、
Leu、Lys、Met、Phe、Ser、Thr、Trp、Tyr、Val、D-Ala、D-Asp、D-Cys、D-Glu
、D-Ile、D-Leu、D-Lys、D-Met、D-Phe、D-Ser、D-Thr、D-Tyr、およびD-Val、
β-アラニン、ならびに4-アミノ酪酸である。全ては、FmocまたはBocでアミノ保
護され、そして必要ならば適切な側鎖保護基を有する。使用され得る個々のアル
デヒドは以下のものを含む:ベンズアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、
4-ニトロベンズアルデヒド、4-クロロベンズアルデヒド、2-メトキシベンズアル
デヒド、2-ニトロベンズアルデヒド、2-クロロベンズアルデヒド、4-フェニルベ
ンズアルデヒド、フルフルアルデヒド、2-プロピオンアルデヒド、2-メチル-2-
ブ
テン-1-アール、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(cyclohexane carboxald
ehyde)、ブタナール、ケイ皮アルデヒド、アセトアルデヒド。1.MBHA樹脂へのアミノカルボン酸のカップリング
35個のポリプロピレンメッシュ製のMBHA樹脂(0.6g,0.93 meq/g)のパケッ
ト(packet)(T-バッグ、約2”四方、65μ;McMaster Carr,Chicago,IL)
を調製し、DCMで洗浄し(2×、それぞれ約5mL)、5%ジイソプロピルエチル
アミン/ジクロロメタン(DIEA/DCM)で中和し(3×、それぞれ約5ml)、そし
てDCMで洗浄する(2×、それぞれ約5ml)。それぞれの樹脂パケットを、DCM中
の10×のアミノ酸(0.2M)またはDMF中のアミノカルボン酸を添加し、次いで、A
rgおよびSer誘導体を可溶化するために使用される最終的な0.1M DMFの試薬濃度
(5%)のために10×のジイソプロピルカルボジイミド/DCM(0.2M)を添加す
ることによって、一晩(約16時間、Gry、1時間を除く)個別にカップリングす
る。ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(10×)を、このアミノカルボン酸
カップリング物に添加する。カップリングが完結した後、樹脂パケットをDCM(
1×)、イソプロパノール(IPA)(2×)、およびDCM(2×)で洗浄する。次
いで各パケットを開き、そしてDCMおよびメタノール(MeOH)の交互の洗浄を用
いて、樹脂を注意深く共通の容器に洗い流す(wash)(最終容量、約200ml)。
樹脂を、磁気撹拌棒を用いて2.5時間混合する。次いで、樹脂を濾過し、MeOHで
洗浄し、そして真空下で乾燥する。個別のコントロールの合成および切断に基づ
いて、反応の完結は、>95%であるべきであり、一般的に>95%である。2.樹脂結合アミノカルボン酸の混合物へのベンズアルデヒドの縮合
それぞれのパケットを、次いで、20%(v/v)ピペリジン/DMF(30mL)中で2
回振盪し(5分、次いで15分)、次いで、DMF(3×30mL)およびDCM(3×30ml
)で洗浄する。DMF(7.5ml)中の、それぞれのアルデヒド(0.203ml、2mmol)お
よび無水トリメチルオルトホルメート(0.438ml、4mmol)の溶液を調製し、そ
してパケットに添加する。3時間の振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未
満)DMFで洗浄する(5×30ml)。3.ジヒドロイソキノリンのライブラリを得るためのホモフタル酸無水物の縮合
DMF(5ml)中の、ホモフタル酸無水物(324mg、2mmol)およびトリエチルア
ミン(0.021ml、0.15mmol)の溶液を調製し、それぞれのパケットに添加する。8
0℃で16時間加熱した後、次いで、このパケットをDMF(3×30ml)およびDCM(
3×30ml)で洗浄する。
イソキノリンは、-15℃で2時間、HF(液体(1))で処理し、次いで、窒素気流
を用いてHF(気体状(g))を除去しながら室温まで加温することによって、樹
脂から切断される。
実施例2
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-
3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
本実施例は、TentaGel樹脂上での、グリシン、ベンズアルデヒドおよびホモフ
タル酸無水物の縮合による、トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-4-
カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロンの固相合成を提供する。このイソ
キノリンは、トリフルオロ酢酸(TFA)によって樹脂から切断される。
TentaGel S-NH2樹脂(Rapp Polymere Gmbh,Federal Republic of Germany;3
85mg、0.100ミリ当量)を、多孔性のポリプロピレンパケット中に入れた。この
パケットを、60mlボトルに入れ、5%(v/v)DIEA/DCM(3×30ml)で洗浄し、次
いで、DCM(5×30ml)で洗浄した。DMF(5ml)中で、Rinkリンカー(270mg、0
.5mmol)、HOBt(68mg、0.5mmol)およびジイソプロピルカルボジイミド(DIC、
0.094ml、0.6mmol)の溶液を調製し、そしてこの樹脂パケットに添加した。16時
間振盪した後、パケットをDMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
パケットを、次いで20%(v/v)ピペリジン/DMF(30ml)で2回振盪し(5分、
次いで15分)、次いで、DMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。DM
F(5ml)中で、N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)グリシン(149mg、0.5
mmol)、HOBt(68mg、0.5mmol)、およびDIC(0.094ml、0.6mmol)の溶液を調製
し、パケットに添加した。2時間振盪した後、パケットをDMF(3×30ml)およ
びDCM(3×30ml)で洗浄した。
パケットを、次いで、20%(v/v)ピペリジン/DMF(30mL)中で2回振盪し(
5分、次いで15分)、次いで、DMF(3×30mL)およびDCM(3×30ml)で洗浄し
た。DMF(7.5ml)中で、ベンズアルデヒド(0.203ml、2mmol)および無水トリメ
チルオルトホルメート(0.438ml、4mmol)の溶液を調製し、そしてパケットに
添加した。3時間の振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未満)DMFで洗浄
した(5×30ml)。DMF(5ml)中で、ホモフタル酸無水物(324mg、2mmol)お
よびトリエチルアミン(0.021ml、0.15mmol)の溶液を調製し、それぞれのパケ
ットに添加した。80℃で16時間加熱した後、このパケットをDMF(3×30ml)お
よびDCM(3×30ml)で洗浄した。
イソキノロンを、TFA/DCM/水(75/20/5(v/v/v))溶液(10mL)の添加によっ
てこの樹脂から切断した。135分間振盪した後、この酸溶液を丸底フラスコ中に
デカントした。次いで、パケットを、TFAで洗浄し(1×10ml)、そしてこの洗
液(wash)もまた丸底フラスコに添加した。溶媒を減圧下で除去し、透明なオイ
ルを得た。
粗製のオイルを、DCM(20ml)に溶解し、そして1N塩酸(HCl;1×10ml)で
抽出した。有機層を次いで、飽和重炭酸ナトリウム(NaHCO3)水溶液で抽出した
(2×10ml)。NaHCO3層を合わせ、そして溶液のpHを2N HClの添加によって1
〜2とし、次いで、DCMで抽出した(2×10ml)。最後の有機層を合わせ、そし
て減圧下で溶媒を除去し、定量的収量の透明なオイルを得た。このオイルは、一
晩で白色固体に結晶化した。
1H MNR(DMSO-d6)d 7.98(d,1H,J=2.4 Hz),7.46(m,3H),7.25(m,5H)
,7.11(m,2H),5.41(d,1H,J=1.7 Hz),4.39(d,1H,J=16.3 Hz),4.14
(d,1H,J=1.7 Hz),3.34(d,1H,J=16.3 Hz).13C NMR(DMS-d6)d172.98
,169.77,163.41,138.86,133.46,132.34,129.25,128.63,128.21,128.09
,127.70,127.08,126.28,61.67,50.41,49.89.
マトリックス補助レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析計(MALDI-TOF MS;Kr
atos(Shimadzu Scientificの部門)、Columbia,MD):364(MW+2Na+),347(
MW+Na+)。
実施例3
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-
3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
本実施例は、ポリスチレンベンズヒドリルアミン樹脂上での、グリシン、ベン
ズアルデヒドおよびホモフタル酸無水物の縮合による、トランス-N-(2-アセト
アミドイル)-3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロンの固
相合成を提供する。最終生成物は、HF手順を用いて樹脂から切断された。
ポリスチレンベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂(189mg、0.100ミリ当量)を
、多孔性のポリプロピレンパケット中に入れた。このパケットを、60mlボトルに
入れ、5%(v/v)DIEA/DCM(3×30ml)で洗浄し、次いで、DCM(5×30ml)で洗
浄した。DMF(5ml)中で、N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)グリシン(
149mg、0.5mmol)、HOBt(68mg、0.5mmol)およびDIC(0.094ml、0.6mmol)の溶
液を調製し、この樹脂パケットに添加した。2時間振盪した後、パケットをDMF
(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
パケットを、次いで、20%(v/v)ピペリジン/DMF(30ml)中で2回振盪し(
5分、次いで15分)、次いで、DMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄し
た。DMF(7.5ml)中で、ベンズアルデヒド(0.203ml、2mmol)および無水トリメ
チルオルトホルメート(0.438ml、4mmol)の溶液を調製し、そしてパケットに
添加した。3時間の振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未満)DMFで洗浄
した(5×30ml)。DMF(5ml)中で、ホモフタル酸無水物(324mg、2mmol)お
よびトリエチルアミン(0.021ml、0.15mmol)の溶液を調製し、パケットに添加
した。80℃で16時間加熱した後、次いで、このパケットをDMF(3×30ml)およ
びDCM(3×30ml)で洗浄する。
イソキノリンは、-15℃で2時間、HF(1)で処理し、次いで、窒素気流を用いて
HF(g)を除去しながら室温まで加温することによって、樹脂から切断される。
このパケットおよびHFチューブをTFAで洗浄し(2×8ml)、そして2回の洗液
(wash)を丸底フラスコに移し、そして減圧下で透明なオイルにまで濃縮した。
粗製のオイルを、DCM(20ml)に溶解し、そして1N HClで抽出した(1×10ml
)。有機層を次いで、飽和NaHCO3水溶液で抽出した(2×10ml)。NaHCO3層を合
わせ、そして溶液のpHを2N HClの添加によって1〜2とし、次いで、DCMで抽出
した(2×10ml)。最後の有機層を合わせ、そして減圧下で溶媒を除去し、定量
的収量の透明なオイルを得た。このオイルは、凍結乾燥により白色結晶性固体と
なった。スペクトルデータは、実施例2で調製されたサンプルと同一であった。
実施例4
トランス-N-(2-(s)-プロピオンアミドイル)-
3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
本実施例により、MBHA樹脂上での、アラニン、ベンズアルデヒドおよびホモフ
タル酸無水物の縮合により調製される、トランス-N-(2-(s)-プロピオンアミド
イル)-3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロンの固相合成
を提供する。最終生成物は、HF切断により樹脂から取り除かれた。
MBHA樹脂に結合したN-(t-ブチルオキシカルボニル)-L-アラニン(0.05mmol
)を、ポリプロピレンパケット中に封入した。このパケットを、55%(v/v)TFA/D
CM(30ml)で振盪し(30分間)、次いで、DCM(1×30ml)、イソプロピルアル
コール(2×30ml)、5%(v/v)DIEA/DCM(3×30ml、それぞれ2分間)、DCM(2
×30ml)および無水DMF(2×30ml)で洗浄した。
DMF(20ml)中で、ベンズアルデヒド(10mmol)および無水トリメチルオルト
ホルメート(20mmol)の溶液を調製し、そしてパケットに添加した。3.75時間の
振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未満)DMFで洗浄した(5×30ml)。
クロロホルム(15ml)中で、ホモフタル酸無水物(7.5mmol)およびトリエチル
アミン(225mmol)の溶液を調製し、パケットに添加した。室温で17時間振盪し
た後、パケットをDCM(3×30ml)、DMF(3×30ml)で洗浄し、水(30ml)中で
20分間振盪し、DMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
実施例3に記載される通りにHFを用いて、イソキノロンを樹脂から切断したが
、
水溶液抽出は行わなかった。残渣を重水素化DMSO中に溶解して、NMRおよびマス
スペクトルデータを得、その後、溶媒を減圧下で除去し、所望の生成物と、ホモ
フタル酸およびL-アラニンアミドから生じたアミドとの1/1混合物を、透明なオ
イルとして得た(14mg、83%)。 MALDI-TOF MS: 338(MW),359(MW+Na+)。
実施例5
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-
3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
本実施例は、RINKリンカー誘導体化TentaGel樹脂上での、アミノプロピオン酸
、ベンズアルデヒドおよびホモフタル酸無水物の縮合により調製される、トラン
ス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-フェニル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H
)-イソキノロンの固相合成を提供する。最終生成物は、TFA切断により樹脂から
取り除かれた。
N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-3-アミノプロピオン酸を、実施例2
に記載のように、RINKリンカー誘導体化TentaGel樹脂に結合させた。このパケッ
トを、次いで20%(v/v)ピペリジン/DMF(30ml)で2回振盪し(5分、次いで15
分)、次いで、DMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
DMF(7.5ml)中で、ベンズアルデヒド(0.203ml、2mmol)および無水トリメチ
ルオルトホルメート(0.438ml、4mmol)の溶液を調製し、そしてパケットに添
加した。3時間の振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未満)DMFで洗浄し
(5×30ml)、次いでクロロホルムで洗浄した(3×30ml)。クロロホルム(5
ml)中で、ホモフタル酸無水物(324mg、2mmol)およびトリエチルアミン(0.0
21ml、0.15mmol)の溶液を調製し、パケットに添加した。室温で18時間振盪した
後、このパケットを、DCM(3×30ml)、DMF(3×30ml)、および水(1×30ml
)で30分間洗浄した。次いで、パケットを水(30ml)中で20分間振盪した後、DM
F(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
イソキノロンを、TFA/DCM/水(75/20/5(v/v/v))溶液(10ml)の添加によっ
てこの樹脂から切断した。135分間振盪した後、この酸溶液を丸底フラスコ中に
デカントした。次いで、パケットを、TFAで洗浄し(1×10ml)、そしてこの洗
液(wash)もまた丸底フラスコに添加した。溶媒を減圧下で除去し、透明なオイ
ルを得た。
粗製のオイルを、メチルスルホキシド(1ml)に溶解し、その半分を-20℃で
保存した。残りの半分を1N NaOH(10ml)と混合し、そして室温で1時間撹拌し
た。次いで、水(5ml)を添加し、そして溶液をDCMで抽出した(1×10ml)。
水層のpHを2N HClの添加によって1〜2とし、次いで、DCMで抽出した(2×10
ml)。最後の有機層を合わせ、そして減圧下で溶媒を除去し、透明なオイル(15
mg、89%)を得た。 MALDI-TOF MS:360(MW+Na+)。
実施例6〜実施例28
さらなる置換イソキノリンの合成
出発物質のアミノカルボン酸およびアルデヒド以外は、実施例6〜28を実施例
5の手順を用いて行った。実施例5の出発物質3-アミノプロピオン酸およびベン
ズアルデヒドの代わりに、実施例6〜28は、4つの異なるアミノカルボン酸およ
び6つの特有の(unique)ベンズアルデヒドの全ての可能な組合せを提供する。
使用されるアミノカルボン酸およびベンズアルデヒドを、対応の実施例番号に共
に、表Iに示す。参考として、実施例5で調製された化合物は、表Iの左上に示
される。
実施例6
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-
(4-メトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):16mg(87%)。MALDI-TOF MS:390(MW+Na+),406(MW+K+
)。
実施例7
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-
(3,5-ジメトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):15mg(75%)。MALDI-TOF MS:421(MW+Na+)。
実施例8
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-
(4-シアノフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):9mg(50%)。MALDI-TOF MS:363(MW),385(MW+Na+)。
実施例9
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-
(2-ブロモフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):17mg(82%)。MALDI-TOF MS:417(MW),439(MW+Na+)。
実施例10
トランス-N-(3-プロピオンアミドイル)-3-
(3-ヒドロキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):2mg(11%)。MALDI-TOF MS:354(MW),376(MW+Na+)。
実施例11
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-(フェニル)-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):17mg(97%)。MALDI-TOF MS:374(MW+Na+)。
実施例12
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-
(4-メトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):11mg(58%)。MALDI-TOF MS:382(MW),404(MW+Na+)。
実施例13
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-
(3,5-ジメトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):17mg(83%)。MALDI-TOF MS:412(MW),434(MW+Na+)。
実施例14
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-
(4-シアノフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):13mg(69%)。MALDI-TOF MS:399(MW+Na+)。
実施例15
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-
(2-ブロモフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):18mg(84%)。MALDI-TOF MS:453(MW+Na+)。
実施例16
トランス-N-(4-ブチルアミドイル)-3-
(3-ヒドロキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):2mg(11%)。MALDI-TOF MS:389(MW+Na+)。
実施例17
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-(フェニル)-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):定量的。MALDI-TOF MS:402(MW+Na+)。
実施例18
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-
(4-メトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):16mg(78%)。MALDI-TOF MS:410(MW),432(MW+Na+),4
48(MW+K+)。
実施例19
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-
(3,5-ジメトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):18mg(82%)。MALDI-TOF MS:440(MW),462(MW+Na+),4
78(MW+K+)。
実施例20
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-
(4-シアノフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):15mg(74%)。MALDI-TOF MS:405(MW),427(MW+Na+)。
実施例21
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-
(2-ブロモフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):19mg(83%)。MALDI-TOF MS:481(MW+Na+)。
実施例22
トランス-N-(6-ヘキサンアミドイル)-3-
(3-ヒドロキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):3mg(15%)。MALDI-TOF MS:396(MW),418(MW+Na+)。
実施例23
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-(フェニル)-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):11mg(68%)。MALDI-TOF MS:324(MW),346(MW+Na+)。
実施例24
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-
(4-メトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):9mg(51%)。MALDI-TOF MS:376(MW+Na+)。
実施例25
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-
(3,5-ジメトキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):9mg(47%)。MALDI-TOF MS:406(MW+Na+)。
実施例26
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-
(4-シアノフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):9mg(52%)。MALDI-TOF MS:371(MW+Na+)。
実施例27
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-
(2-ブロモフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):定量的。MALDI-TOF MS:425(MW+Na+)。
実施例28
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-
(3-ヒドロキシフェニル)-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
収量(収率):3mg(18%)。MALDI-TOF MS:362(MW+Na+)。
実施例29
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-メチル-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
本実施例は、MBHA樹脂上での、グリシン、アセトアルデヒドおよびホモフタル
酸無水物の縮合により調製される、トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-メチ
ル-4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロンの固相合成を提供する。最
終生成物は、HF切断により樹脂から取り除かれた。
MBHA樹脂に結合したN-(t-ブチルオキシカルボニル)グリシン(0.05mmol)を
、ポリプロピレンパケット中に封入した。このパケットを、55%(v/v)TFA/DCM(
30ml)で振盪し(30分間)、次いで、DCM(1×30ml)、イソプロピルアルコー
ル(2×30ml)、5%(v/v)DIEA/DCM(3×30ml、それぞれ2分間)、DCM(2×30
ml)および無水DMF(2×30ml)で洗浄した。
DMF(10ml)中で、アセトアルデヒド(5mmol)および無水トリメチルオルト
ホルメート(10mmol)の溶液を調製し、そしてパケットに添加した。3.75時間の
振盪後、このパケットを乾燥(水分0.03%未満)DMFで洗浄した(5×30ml)。
クロロホルム(10ml)中で、ホモフタル酸無水物(5mmol)およびトリエチルア
ミン(0.075mmol)の溶液を調製し、パケットに添加した。室温で17時間振盪し
た後、パケットをDCM(3×30ml)、DMF(3×30ml)で洗浄し、水(30ml)中で
20分間振盪し、DMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。
実施例3のようにHFを用いて、イソキノロンを樹脂から切断した。残渣を重水
素化DMSO中に溶解して、NMRおよびマススペクトルを得、その後、溶媒を減圧下
で除去し、所望の生成物と、ホモフタル酸およびグリシンアミドのアミドとの2/
1混合物を、透明なオイルとして得た(10mg、77%)。 MALDI-TOF MS:283(MW
+Na+)。
実施例30
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-シクロヘキシル-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
アセトアルデヒドをシクロヘキサンカルボキシアルデヒドに置き換えたこと以
外は、実施例29の通りに合成を行った。切断後、所望の生成物と、ホモフタル酸
およびグリシンアミドのアミドとの2/1混合物を、透明なオイルとして得た(12m
g、73%)。 MALDI-TOF MS:329(MW),351(MW+Na+)。
実施例31
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-(E-2-ブト-2-エニル)-
4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
アセトアルデヒドをトランス-2-メチル-2-ブタナールに置き換えたこと以外は
、実施例29の通りに合成を行った。切断後、所望の生成物と、ホモフタル酸およ
びグリシンアミドのアミドとの2/1混合物を、透明なオイルとして得た(15mg、1
00%)。 MALDI-TOF MS:325(MW+Na+)。
実施例32
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-
4-(プロピルカルボキシレート)-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-(3,5-ジメトキシフェニル)-4-カルボキ
シ-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン(0.05mol)を、MBHAポリスチレン樹脂上
で、実施例4に記載した方法を用いて、ただし以下のように変更して、調製した
:
グリシンをアラニンの代わりとして、3,5-ジメトキシベンズアルデヒドをベンズ
アルデヒドの代わりとして、そして樹脂を切り離す前に、生成物をさらに修飾し
た。
[0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘ
キサフルオロホスフェート(HATU)の無水DMF(0.93mmol、3.1ml、300mM溶液)
中の溶液をパケット(packet)に添加し、そして20分間振盪した。HATU溶液をテ
ィーバッグからデカント除去し、そして無水DMF(4.7ml)および無水1-プロパノ
ール(0.374ml、5mmol)を添加した。1時間振盪した後、プロパノール溶液を
除去し、そしてバッグを無水DMFで洗浄した(2×10ml)。HATU処理を繰り返し
、続いてデカントし、そして第2の1-プロパノール溶液を添加した。この反応物
を室温で66時間振盪した。次いで、バッグをDMF(4×10ml)、DCM(3×10ml
)で洗浄し、そして乾燥させた。
実施例4と同様の標準HF切断により、透明なオイルが提供され、NMRおよびマ
ススペクトルにより、所望のエステルと遊離酸との半混合物(half mixture)(
18mg、85%)を含むことが分かった。MALDI-TOF MS:448(MW+Na+)。
実施例33
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-
4-(N-(イソプロピル)カルボキサミド)-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
イソプロピルアミンを1-プロパノールの代わりとした以外は、この生成物を実
施例32のように調製した。収量:20mg、94%。MALDI-TOF MS:425(MW)、447
(MW+Na+)。
実施例34
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-
4-(N,N-(ジエチル)カルボキサミド)-3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
N,N-ジエチルアミンを1-プロパノールの代わりとした以外は、この生成物を実
施例32のように調製した。収量:21mg、96%。MALDI-TOF MS:439(MW)、461
(MW+Na+)。
実施例35
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-
4-(N-(4-アミノモルホリニル)カルボキサミド)-
3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
4-アミノモルホリンを1-プロパノールの代わりとした以外は、この生成物を実
施例32のように調製した。収量:23mg、98%。MALDI-TOF MS:468(MW)、490(
MW+Na+)。
実施例36
トランス-N-(2-アセトアミドイル)-3-フェニル-
4-(N-(+/-)3-アミノキヌクリジル)カルボキサミド)-
3,4-ジヒドロ-1(2H)-イソキノロン
(+/-)-3-アミノキヌクリジンのビスHCl塩を1-プロパノールの代わりとした以
外は、この生成物を実施例32のように調製した。DIEA(アミノキヌクリジンに
対して200mol%)もまた、HCl塩を中和するために添加された。収量:23mg、98
%。MALDI-TOF MS:468(MW)、490(MW+Na+)。
実施例37
5つのアミノ酸、ベンズアルデヒド、およびホモフタル酸無水物から
誘導されるイソキノリンを含む組合せライブラリプールの固相合成
実施例2に記載したように、保護されたRINKリンカーで誘導体化されたTentaG
elTMS-NH2樹脂(385mg、0.100ミリ当量)をそれぞれ含む5つの多孔性ポリス
チレンパケットを調製した。実施例2に提供される手順に続いて、次いで、各1
つのバッグを以下の5種の異なるアミノ酸のそれぞれ1種とカップリングさせた
:N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-3-アミノプロピオン酸、N-(9-フルオ
レニルメトキシカルボニル)-4-アミノ酪酸、N-(9-フルオレニルメトキシカルボ
ニル)-6-アミノヘキサン酸、N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-N-t-
ブトキシカルボニル-(s)-2,6-ジアミノヘキサン酸、およびN-(9-フルオレニルメ
トキシカルボニル)-グリシン。
樹脂パケットを、室温で乾燥して、そして切り開いた。内部の樹脂を5つのバ
ッグすべてからプールし、そして樹脂をDCM(20ml)中で75分間振盪した。樹脂を
濾過して除き、そして再び乾燥した後、5つの等しい部分に分け、そして多孔性
ポリスチレンパケット中に再びシールした。次いで、1つのパケットを第1のベ
ンズアルデヒドと反応させ、次いで実施例5におけるホモフタル酸無水物と反応
させた。樹脂を切断し、そして実施例5のように後処理(work up)して、透明
なオイルを得た。収量11mg、61%(平均分子量基準)。
切断後の粗製生成物のMALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて、5種
の予想されたイソキノリンのすべてを示した。最終抽出物のプロトンNMRおよびM
ALDI-TOF MSによる分析は、4種のイソキノリンのみがその時点で存在し、2,6-(
s)-ジアミノヘキサン酸ベースのイソキノロンが抽出手順中に失われたことを示
した。
実施例38
5つのアミノ酸、4-メトキシベンズアルデヒド、および
ホモフタル酸無水物から誘導されるイソキノリンを含む
組合せライブラリプールの固相合成
ベンズアルデヒドの代わりに、4-メトキシベンズアルデヒドを用いた以外は、
実施例37のように、ライブラリプールを合成した。樹脂からの切断を、すべて
100mmolの樹脂上で行い、そして収量およびマススペクトルをその残渣上で直接
測定し、水溶液抽出は行わなかった。収量:36mg、93%。切断後の粗製生成物の
MALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて予想された5種のイソキノリン
のすべてを示した。
実施例39
5つのアミノ酸、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、および
ホモフタル酸無水物から誘導される
イソキノリンを含む組合せライブラリプールの固相合成
3,5-ジメトキシベンズアルデヒドをベンズアルデヒドの代わりとした以外は、
実施例37のように、ライブラリプールを合成した。樹脂からの切断を、すべて
100μmolの樹脂上で行い、そして収量およびマススペクトルをその残渣上で直接
測定し、水溶液抽出は行わなかった。収量:35mg、84%。切断後の粗製生成物の
MALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて予想された5種のイソキノリン
のすべてを示した。
実施例40
5つのアミノ酸、4-シアノベンズアルデヒド、および
ホモフタル酸無水物から誘導される
イソキノリンを含む組合せライブラリプールの固相合成
4-シアノベンズアルデヒドを実施例37で用いられたベンズアルデヒドの代わ
りとした以外は、実施例37のように、ライブラリプールを合成した。樹脂から
の切断を、すべて100μmolの樹脂上で行い、そして収量およびマススペクトルを
その残渣上で直接測定し、水溶液抽出は行わなかった。収量:34mg、89%。切断
後の粗製生成物のMALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて予想された5
種のイソキノリンのすべてを示した。
実施例41
5つのアミノ酸、2-ブロモベンズアルデヒド、および
ホモフタル酸無水物から誘導される
イソキノリンを含む組合せライブラリプールの固相合成
実施例37のように、ライブラリプールを合成したが、ただし、ベンズアルデ
ヒドを実施例37で用いたことの代わりに、2-ブロモベンズアルデヒドを使用し
た。樹脂からの切断を、すべて100μmolの樹脂上で行い、そして収量およびマス
スペクトルをその残渣上で直接測定し、水溶液抽出は行わなかった。収量:41mg
、94%。切断後の粗製生成物のMALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて
予想された5種のイソキノリンのすべてを示した。
実施例42
5つのアミノ酸、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、および
ホモフタル酸無水物から誘導される
イソキノリンを含む組合せライブラリプールの固相合成
3-ヒドロキシベンズアルデヒドを、ベンズアルデヒドの代わりとしたこと以外
は、実施例37に説明した手順に従って、このライブラリプールもまた合成した
。樹脂からの切断を、すべて100μmolの樹脂上で行い、そして収量およびマスス
ペクトルをその残渣上で直接測定し、水溶液抽出は行わなかった。収量:定量的
。切断後の粗製生成物のMALDI-TOF MSは、各個々の樹脂パケットについて予想さ
れた5種のイソキノリンのすべてを示した。
実施例43
21,736種の異なるイソキノリンアミド
および酸のライブラリの固相合成
それぞれがポリスチレン MBHA/樹脂(974mg、0.750ミリ当量)を含む11の
多孔性ポリプロピレンティーバッグを調製した。1つのティーバッグを60mlボト
ル中に置き、そして5%(v/v)DIEA/DCM(3×30ml)で洗浄し、続いてDCM、5
×30mlで洗浄した。N-(t-ブチルオキシカルボニル)グリシン(657mg、3.75mmol)
、HOBt(507mg、3.75mmol)、およびDIC(0.705ml、4.5mmol)の溶液をDMF(37.5ml
)中で調製し、そして樹脂パケットに添加した。16時間振盪した後、ティーバッ
グをDMF(3×30ml)およびDCM(3×30ml)で洗浄した。同じカップリング手順を残
りの10のティーバッグ上で行い、それぞれを、以下のリストからの別々のアミ
ノ酸と反応させた:N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-アミノプロピオン酸、N-(
t-ブチルオキシカルボニル)-5-アミノペンタン酸、N-(t−ブチルオキシカルボニ
ル)-7-アミノヘプタン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N-(9-フルオ
レニルメトキシカルボニル)-ジアミノプロピオン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシ
カルボニル)-6-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノヘキサン酸、(
s)-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、(r)-(t-ブチ
ルオキシカルボニル)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、N-(t-ブチルオキシカル
ボニル)-2-(2-アミノエトキシエトキシ)酢酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-
トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、N-(t-ブチルオキシカル
ボニル)-4-(アミノメチル)安息香酸。(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N
-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノプロピオン酸および(s)-2-N-(t
-ブチルオキシカルボニル)-6-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノ
ヘキサン酸が付着したティーバッグをDCM(2×50ml)で洗浄し、20%(v/v)ピ
ペリジン/DMF中で2回振盪し(30ml、5分、次いで15分)、次いでDMF(4×50
ml)およびDCM(4×50ml)で洗浄した。残りの9つのティーバッグを1つのボ
トル中に置き、そしてDCM(150ml、15分)で洗浄し、次いで55%(v/v)TFA/DC
M(150ml、30分)で処理した。次いで、バッグをDCM(150ml)、イソプロピルア
ルコール(2×150ml)、DCM(2×150ml)、5%(v/v)DIEA/DCM(3×150ml
、各2分)そしてDCM(3×150ml)で洗浄した。室温で乾燥した後、11のティ
ーバッグを切り開き、そして内容物を、DCM(70ml)を含むボトルにプールした
。ボトルを90分間振盪して完全に樹脂を混合した。次いで、DCM/樹脂スラリーを
大きい(12×18cm)ティーバッグに注ぎ入れて樹脂をDCMから分離し、そして樹
脂を50℃で乾燥した。得られた樹脂の11.042g(混合アミノ酸の合計8.25mmol)
を、38×0.241gの樹脂(それぞれ混合アミノ酸の合計180μmol)および1×1.20
4g(混合アミノ酸の合計900μmol)を含む39のティーバッグに分けた。またコン
トロールとして使用するために、それぞれMBHA樹脂に付着した23mg(18μmol)
のグリシン(遊離アミノ基を含む)(実施例1のようにカップリングおよび脱保
護された、小見出し1、これより後「グリシンコントロールティーバッグ」と呼
ぶ。)を含む38のさらなるティーバッグを調製した。
20mlボトル中に、小さい(混合アミノ酸樹脂の0.241g)ティーバッグの1つと
コントロール(グリシンの18μmol)ティーバッグの1つとを置いた。2つのテ
ィーバッグを、ベンズアルデヒド(0.508ml、5mmol)および無水トリメチルオ
ルトホルメート(1.094ml、10mmol)の無水DMF(9ml)中の溶液で処理した。3
時間振盪した後、パケットを無水DMF(3×8ml)で洗浄した。ホモフタル酸無
水物(801mg、5mmol)およびトリエチルアミン(0.044ml、0.3mmol)の溶液を
クロロホルム(10ml)中で調製し、そしてティーバッグに添加した。室温で15.5
時間振盪した後、パケットをDMF(6×30ml)およびDCM(4×30ml)で洗浄し、
そして室温で乾燥した。混合樹脂の残りの37のティーバッグを、それぞれ1つの
グリシンコントロールティーバッグとペアにし、そして37の別々の反応で上記の
ように、以下のアルデヒドと反応させた:1,4-ベンゾジオキサン-6-カルボキシ
アルデヒド、1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒド、2,3-ジフルオロベ
ンズアルデヒド、2-ブロモベンズアルデヒド、2-クロロ-5-ニトロベンズアルデ
ヒド、2-フルアルデヒド、2-イミダゾールカルボキシアルデヒド、2-ナフトアル
デヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキシアルデヒド
、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンズアル
デヒド、3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド
、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-(4-メトキシフェノキシ)ベ
ンズアルデヒド、3-フルアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-メチル
-4-メトキシベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、3-ニトロベンズア
ルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、3-チオフェンカルボキシアルデヒ
ド、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)ベンズアルデヒド、4-(ジメチルアミノ)ベ
ンズアルデヒド、4-(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオロメチル)ベ
ンズアルデヒド、4-ビフェニルカルボキシアルデヒド、4-ブロモ-2-チオフェン
カルボキシアルデヒド、4-シアノベンズアルデヒド、4-メトキシ-1-ナフトアル
デヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、4-ピリジンカルボキシアルデヒド、5-(ヒ
ドロキシメチル)-2-フルアルデヒド、5-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズ
アルデヒド、5-ニトロ-2-フルアルデヒド、および6-メチル-2-ピリジンカルボキ
シアルデヒド。1.204g(混合アミノ酸の合計900μmol)の樹脂を含む大きいティ
ーバ
ッグを3,5-ジメトキシベンズアルデヒドと、同じ様式で、ただし、すべての試薬
および溶媒を5倍より大きいスケールとし、コントロールティーバッグを用いず
に、反応させた。
混合アミノ酸樹脂(ここでは、酸無水物縮合反応後の混合イソキノリンを含ん
でいる)を含む38のティーバッグを切り開き、そして内容物を、DCM(70ml)を
含むボトル中にプールした。ボトルを75分間振盪して完全に樹脂を混合した。次
いで、DCM/樹脂スラリーを大きい(12×18cm)ティーバッグに注ぎ入れて樹脂を
DCMから分離し、そして樹脂を室温で乾燥した。得られた樹脂の10.144g(混合イ
ソキノリンの合計6.84mmol)を、それぞれが0.178gの樹脂(混合イソキノリンの
合計120μmol)を含む52のティーバッグに分けた。コントロールとして使用する
ために、混合アミノ酸樹脂の合計900μmolを含む大きいティーバッグ(ここでは
混合イソキノリン)を切り開き、計量し(1.331g=900μmol)、そしてそれぞれ
が22mg(15μmol)の樹脂を含む、52のティーバッグに分けた。20mlボトル中に
、小さい(混合イソキノリン樹脂の0.178g)ティーバッグの1つと、コントロー
ル(混合イソキノリンの15μmol)ティーバッグの第2のセットのうちの1つと
を置いた。2つのティーバッグを、無水DMF中のHATUの溶液(2.4mmol、8ml、30
0mM溶液)で処理し、そして20分間振盪した。HATU溶液をティーバッグからデカ
ント除去し、そして無水DMF(6.9ml)およびシクロプロピルアミン(0.52ml、7.
5mmol)を添加した。1時間振盪した後、シクロプロピルアミン溶液を除去し、
そしてバッグを無水DMF(2×8ml)で洗浄した。HATU処理を繰り返し、続いて
デカントし、そして第2のシクロプロピルアミン溶液を添加した。この反応物を
室温で24時間振盪した。次いで、バッグをDMF(3×8ml)、水(8ml、60分)
、DMF(3×8ml)、DCM(3×8ml)で洗浄し、そして乾燥した。
残りの50のティーバッグ(それぞれ0.178gの樹脂、混合イソキノリンの合計12
0μmol)をそれぞれ、1つのコントロールティーバッグとペアにし、そして上記
のように50の別々の反応で、以下のアミンと反応させた:イソプロピルアミン、
プロピルアミン、エタノールアミン、(アミノメチル)シクロプロパン、ピロリジ
ン、ジエチルアミン、2-メトキシエチルアミン、シクロペンチルアミン、ピペリ
ジン、3-ピロリジノール、アミルアミン、N,N-ジメチルエチレンジアミン、アゼ
チジン、フルフリルアミン、ジアリルアミン、2-アミノチアゾール、1−アミノ
ピペリジン、1-メチルピペラジン、4-アミノモルホリン、ジエタノールアミン、
2-(アミノメチル)ピリジン、ヒスタミン、1-(2-アミノエチル)ピロリジン、1-ア
ミノ-4-メチルピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、1-アミノ
ピロリジン、1-(3-アミノプロピル)イミダゾール、1-(2-ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン、(s)-1-アミノ-2-(メトキシメチル)ピロリジン、(+)-3-ヒドロキシピペ
リジン、1-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、トランス-2-アミノシク
ロヘキサノール、トリプタミン、1-アダマンタンメチルアミン、(2-アミノエチ
ル)-トリメチルアンモニウムクロライド、(s)-O-ブチルセリンt-ブチルエステル
、グリシンベンジルエステル、(s)-O-ベンジルチロシンベンジルエステル、(s)-
N'-カルボベンジルオキシリジンベンジルエステル、(s)-アスパラギン酸ジベン
ジルエステル、(+)-3-アミノ-1,2-プロパンジオール、(-)-3-アミノ-1,2-プロパ
ンジオール、(+)-テトラヒドロフルフリルアミン、(-)-テトラヒドロフルフリル
アミン、(+)-エキソ-2-アミノノルボルナン、(-)-エキソ-2-アミノノルボルナン
、シス-デカヒドロキノリン、トランス-デカヒドロキノリン、(+)-3-アミノキヌ
クリジン、(-)-3-アミノキヌクリジン。残りの1つのティーバッグは、遊離カル
ボン酸として残した。12.5倍大きいスケールとした以外は、同じ様式で、38のグ
リシンコントロールティーバッグもまたイソプロピルアミンと反応させた。
上記の手順により、合計21,736の化合物のライブラリサイズのために、それぞ
れが418のイソキノリンアミドまたは酸の混合物を含む、52のティーバッグを作
成した。
また、アルデヒド反応についてのコントロールとして、以下の構築ブロック(
building block)から、38の単独化合物を調製した:グリシン、38のアルデヒド
のうちの1つおよびイソプロピルアミン。上記のように、アミン反応についての
さらなるコントロールが行われ、その結果、それぞれが以下の構築ブロックから
調製される11のイソキノリンの51のプールが得られた:11のアミノ酸の混合物、
3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、および別に、51のアミンのそれぞれ。調製さ
れた各ティーバッグを、標準的なHF手順により、0.2mlのアニソールを各HF切断
反応にスカベンジャーとして添加して別々に切断し、そして適切な溶媒に溶解し
、
そして様々なアッセイの試験用とした。コントロールティーバッグを同じ様式で
切断し、そしてNMRまたはマススペクトルでキャラクタリゼーションした。
実施例44
21,736種の異なるイソキノリンアミドおよび酸の
生物学的放射性レセプターアッセイ
本実施例は、実施例43の合成組合せライブラリ中に含まれる個々の化合物の
同定を記載する。これらは、μおよびκ-オピオイドリガンド、[3H]-DAMGOおよ
び[3H]-U69,593のそれぞれ、ならびにσレセプターリガンド、放射標識ペンタ
ゾシンの選択的インヒビターである。上記のような反復性アプローチおよび放射
性レセプターアッセイを用いて化合物を同定した。
最初に、実施例43に従って、ライブラリを調製した。これをX置換基に従っ
て部分集合にした。各部分集合は特定のXを有し、そしていずれも可能なR1お
よびR2の組合せを有する。これを、μ、κ-オピオイドおよびσレセプターアッ
セイのそれぞれでスクリーニングした。これらの部分集合を、そのプール番号で
識別し、そして変数Xを提供するのに使用される化学試薬、およびアッセイの結
果を表IIに提供する。従って、表IIは、Xの活性への寄与の相対的な重要性を示
す。
スクリーニングの結果は、特定の化合物に、一つのオピオイドレセプターを他
から選択する選択性があることの証拠を提供する。より重要なことに、アッセイ
は、特別に活性な、特定の化合物のクラス同定している。例えば、Xについてシ
クロペンチルアミンから作製されるこれらの化合物(プール番号265)は、κ
-オピオイドレセプターでの[3H]-U69,593リガンドの特に良好なインヒビター
である。X位置にて1-アダマンタンメチルアミンから作製される化合物(プール
番号291)は、σレセプターにおいてペンタゾシンリガンドの重要なインヒビ
ターであると同定された。
これらの結果から、化合物のさらなる部分集合を、Xをアダマンタンメチルア
ミンとして一定に保ち、そしてR2およびR1において変化させて、調製し、そし
てσレセプターアッセイについてスクリーニングして、これらの化合物の活性へ
のその相対的寄与を測定した。以下に記載するように、さらなる418の化合物を
調製し、R2置換基を変化させることにより部分集合とし、そしてスクリーニン
グし、続いてR1位置のみが変化する11の化合物を合成して、最高(lead)の化
合物を同定した。418 種の異なるイソキノリンアミドの繰り返しライブラリの固相合成
それぞれが樹脂上の11のアミノ酸の混合物(7mg、5μmol)を含む38のティ
ーバッグを実施例43のように調製した。各ティーバッグを、以下のリストからの
単独のアルデヒドと、実施例43のように、ただし、アルデヒド、TMOF、および溶
媒の量を80%にスケールダウンして、反応させた:1,4-ベンゾジオキサン-6-カ
ルボキシアルデヒド、1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒド、2,3-ジフ
ルオロベンズアルデヒド、2-ブロモベンズアルデヒド、2-クロロ-5-ニトロベン
ズアルデヒド、2-フルアルデヒド、2-イミダゾールカルボキシアルデヒド、2-ナ
フトアルデヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキシア
ルデヒド、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンズアルデヒド、3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズア
ルデヒド、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-(4-メトキシフェノ
キシ)ベンズアルデヒド、3-フルアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、3
-メチル-4-メトキシベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、3-ニトロベ
ンズアルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、3-チオフェンカルボキシア
ルデヒド、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)ベンズアルデヒド、4-(ジメチルア
ミノ)ベンズアルデヒド、4-(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオロメ
チル)ベンズアルデヒド、4-ビフェニルカルボキシアルデヒド、4-ブロモ-2-チ
オフェンカルボキシアルデヒド、4-シアノベンズアルデヒド、4-メトキシ-1-ナ
フトアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、4-ピリジンカルボキシアルデヒド
、5-(ヒドロキシメチル)-2-フルアルデヒド、5-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-メトキ
シベンズアルデヒド、5-ニトロ-2-フルアルデヒド、6-メチル-2-ピリジンカルボ
キシアルデヒド、およびベンスアルデヒド。
乾燥したティーバッグをすべて、60mlのボトル中に置き、そして無水DMF(2
×30ml)で洗浄した。次いで、無水DMF(30ml)をティーバッグに添加し、続い
てHATU(3.5g、9.2mmol)を添加し、そしてティーバッグを20分間振盪した。HAT
U溶液を次いでデカントし、そしてティーバッグを無水DMF(1×20ml)で洗浄し
た。無水DMF(18.7ml)をティーバッグに添加し、続いて1-アダマンタンメチル
アミン(2.0g、12mmol)を添加した。1時間振盪した後、ティーバッグを無水DM
F(2×20ml)で洗浄し、そしてHATUおよび1-アダマンタンメチルアミン処理を
繰り返した。16時間振盪した後、ティーバッグをDMF(4×20ml)、水(1×20m
l、15分間)、DMF(4×20ml)、およびDCM(4×20ml)で洗浄した。乾燥した
後、ティーバッグを実施例43のように切断し、1:1水/アセトニトリル中に抽出
し、マススペクトルを測定し、そして上記のようにσレセプターアッセイで試験
した。表IIIは、そのアッセイの結果およびプール番号M367(5-ヒドロキシメチ
ルフルアルデヒドから誘導された)が、もっとも活性な化合物であることの証拠
を提供する。個々の化合物を同定する過程において、5-(ヒドロキシメチル)フラ
ンアルデヒド、5-(ヒドロキシメチル)フラン-2-イルから得られるR2基が、HF切
断の間にアニソールスカベンジャーと反応して、フリーデルクラフツアルキル化
生成物、5-(4'-メトキシベンジル)フラン-2-イルを生じることが発見された。
11 の異なるイソキノリンアミドの繰り返しライブラリの固相合成
それぞれが樹脂上の1種のアミノ酸(75μmol)を含む10のティーバッグを実
施例43のように調製した。実施例43で同定したように、1つのアミノ酸はラセミ
混合物であり、従って、そのことが10のバッグ中の11の異なる化合物を説明して
いる。すべてのティーバッグを125mlのボトルに置き、そして無水DMF(1×60ml
)で洗浄した。ティーバッグに無水DMF(27ml)、5-ヒドロキシメチルフルフラ
ル(1.893g、15mmol)、および無水TMOF(3.282ml、30mmol)を添加した。3.25
時間振盪した後、ティーバッグを無水DMF(3×50ml)および無水クロロホルム
(1×50ml)で洗浄した。次に、ティーバッグに、無水クロロホルム(30ml)、
ホモフタル酸無水物(2.432g、15mmol)、およびトリエチルアミン(0.133ml、
1mmol)を添加した。15.5時間振盪した後、ティーバッグをDMF(5×50ml)お
よびDCM(4×50ml)で洗浄した。次いでティーバッグを無水DMF(2×50ml)で
洗浄した。ティーバッグに無水DMF(48ml)およびHATU(5.47g、14.4mmol)を添
加した。20分間振盪した後、HATU溶液をデカントし、そしてティーバッグを無水
DMF(1×50ml)で洗浄した。無水DMF(25ml)をティーバッグに添加し、続いて
1-アダマンタンメチルアミン(4.429g、25mmol)を添加した。1時間振盪した後
、ティーバッグを無水DMF(2×50ml)で洗浄し、そしてHATUおよび1-アダマン
タンメチルアミン処理を繰り返した。18時間振盪した後、ティーバッグをDMF(
4×50ml)、水(1×50ml、40分間)、DMF(4×50ml)、およびDCM(4×50ml
)で洗浄した。乾燥した後、ティーバッグを実施例43のように切断し、1:1水/
アセトニトリル中に抽出し、マススペクトルにより試験し、そしてσレセプター
アッセイでスクリーニングした。その結果を表IVに示す。
反復性アプローチおよび表IVに示されるこれらのスクリーニングの結果から、
実施例43のライブラリからのもっとも活性な化合物は、R1が1,6-ヘキシルであ
り、R2が5-(4'-メトキシベンジル)-フラン-2-イルであり、R3〜R6が、独立し
て水素原子であり、Xが1-アミノメチルアダマンタニルであり、そしてYがC(O)
NH2である化合物である。
実施例45
20,900の異なるイソキノリンアミドおよび酸の
ライブラリの固相合成
それぞれがポリスチレンMBHA/樹脂(974mg、0.750ミリ当量)を含む11の多
孔性ポリプロピレンティーバッグを調製する。1つのティーバッグを60mlボトル
中に置き、そして5%(v/v)N,N,-ジイソプロピルエチルアミン/ジクロロメタ
ン(3×30ml)で洗浄し、続いてジクロロメタン(DCM、5×30ml)で洗浄す
る。N-(t-ブチルオキシカルボニル)グリシン(657mg、3.75mmol)、HOBt(507mg、
3.75mmol)、およびDIC(0.705ml、4.5mmol)の溶液をDMF(37.5ml)中で調製し、そ
して樹脂パケットに添加する。16時間振盪した後、ティーバッグをDMF(3×30ml
)およびDCM(3×30ml)で洗浄する。同じカップリング手順を残りの10のティーバ
ッグ上で行い、それぞれを、以下のリストからの別々のアミノ酸と反応させる:
N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-アミノプロピオン酸、N-(t-ブチルオキシカル
ボニル)-5-アミノペンタン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-7-アミノヘプタ
ン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N-(9-フルオレニルメトキシカル
ボニル)-ジアミノプロピオン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-6-N-(9-
フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノヘキサン酸、(s)-(t-ブチルオキシ
カルボニル)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、(r)-(t-ブチルオキシカルボニル
)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-(2-アミ
ノエトキシエトキシ)酢酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-トランス-4-(アミノ
メチル)シクロヘキサンカルボン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-4-(アミノ
メチル)安息香酸。(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N-(9-フルオレニル
メトキシカルボニル)-ジアミノプロピオン酸、および(s)-2-N-(t-ブチルオキシ
カルボニル)-6-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノヘキサン酸が
付着したティーバッグをDCM(2×50ml)で洗浄し、20%(v/v)ピペリジン/DM
F中で2回振盪し(30ml、5分、次いで15分)、次いでDMF(4×50ml)およびDC
M(4×50ml)で洗浄する。残りの9つのティーバッグを1つのボトル中に置き
、そしてDCM(150ml、15分)で洗浄し、次いで55%(v/v)TFA/DCM(150ml、30
分)で処理する。次いで、バッグをDCM(150ml)、イソプロピルアルコール(2
×150ml)、DCM(2×150ml)、5%(v/v)DIEA/DCM(3×150ml、各2分)そ
してDCM(3×150ml)で洗浄する。室温で乾燥した後、11のティーバッグを切
り開き、そして内容物を、DCM(70ml)を含むボトルにプールする。ボトルを90
分間振盪して完全に樹脂を混合する。次いで、DCM/樹脂スラリーを大きい(12×
18cm)ティーバッグに注ぎ入れて樹脂をDCMから分離し、そして樹脂を50℃で乾
燥する。得られた樹脂の11.042g(混合アミノ酸の合計8.25mmol)を、38×0.241
gの樹脂(それぞれ混合アミノ酸の合計180μmol)および1×1.204g(混
合アミノ酸の合計900μmol)を含む39のティーバッグに分けた。またコントロー
ルとして使用するために、それぞれMBHA樹脂に付着した23mg(18μmol)のグリ
シン(遊離アミノ基を含む)(実施例43のようにカップリングおよび脱保護さ
れた)を含む38のさらなるティーバッグを調製した。
20mlボトル中に、小さい(混合アミノ酸樹脂の0.241g)ティーバッグの1つと
コントロール(グリシンの18μmol)ティーバッグの1つとを置いた。2つのテ
ィーバッグを、ベンズアルデヒド(0.508ml、5mmol)および無水トリメチルオ
ルトホルメート(1.094ml、10mmol)の無水DMF(9ml)中の溶液で処理した。3
時間振盪した後、パケットを無水DMF(3×8ml)で洗浄した。ホモフタル酸無
水物(801mg、5mmol)およびトリエチルアミン(0.044ml、0.3mmol)の溶液を
クロロホルム(10ml)中で調製し、そしてティーバッグに添加した。室温で15.5
時間振盪した後、パケットをDMF(6×30ml)およびDMF(4×30ml)で洗浄し、
そして室温で乾燥した。混合樹脂の残りの37のティーバッグを、それぞれ1つの
グリシンコントロールティーバッグとペアにし、そして37の別々の反応で実施例
43のように、以下のアルデヒドと反応させた:1,4-ベンゾジオキサン-6-カル
ボキシアルデヒド、1-メチルインドール-3-カルボキシアルデヒド、2,3-ジフル
オロベンズアルデヒド、2-ブロモベンズアルデヒド、2-クロロ-5-ニトロベンズ
アルデヒド、2-フルアルデヒド、2-イミダゾールカルボキシアルデヒド、2-ナフ
トアルデヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキシアル
デヒド、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベン
ズアルデヒド、3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズアル
デヒド、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-(4-メトキシフェノキ
シ)ベンズアルデヒド、3-フルアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-
メチル-4-メトキシベンズアルデヒド、3-メチルベンズアルデヒド、3-ニトロベ
ンズアルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、3-チオフェンカルボキシア
ルデヒド、4-(3-ジメチルアミノプロポキシ)ベンズアルデヒド、4-(ジメチルア
ミノ)ベンズアルデヒド、4-(メチルチオ)ベンズアルデヒド、4-(トリフルオロメ
チル)ベンズアルデヒド、4-ビフェニルカルボキシアルデヒド、4-ブロモ-2-チオ
フェンカルボキシアルデヒド、4-シアノベンズアルデヒド、4-メトキシ-1-ナフ
トアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、4-ピリジンカルボキシアルデヒド、
5-(ヒドロキシメチル)-2-フルアルデヒド、5-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-メトキシ
ベンズアルデヒド、5-ニトロ-2-フルアルデヒド、および6-メチル-2-ピリジンカ
ルボキシアルデヒド。1.204g(混合アミノ酸の合計900μmol)の樹脂を含む大き
いティーバッグを3,5-ジメトキシベンズアルデヒドと、同じ様式で、ただし、す
べての試薬および溶媒を5倍大きいスケールとし、コントロールティーバッグを
用いずに、反応させる。混合アミノ酸樹脂(ここでは、上記反応後の混合イソキ
ノリンを含んでいる)を含む38のティーバッグを切り開き、そして内容物を、DC
M(70ml)を含むボトル中にプールする。ボトルを75分間振盪して完全に樹脂を
混合する。次いで、DCM/樹脂スラリーを大きい(12×18cm)ティーバッグに注ぎ
入れて樹脂をDCMから分離し、そして樹脂を室温で乾燥する。得られた10.144gの
樹脂(混合イソキノリンの合計6.84mmol)を、それぞれが0.178gの樹脂(混合イ
ソキノリンの合計120μmol)を含む49のティーバッグに分ける。コントロールと
して使用するために、混合アミノ酸樹脂(ここでは混合イソキノリン)の合計90
0μmolを含む大きいティーバッグを切り開き、計量し(1.331g=900μmol)、そ
してそれぞれが22mg(15μmol)の樹脂を含む、50のティーバッグに分ける。20m
lボトル中に、小さい(混合イソキノリン樹脂の0.178g)ティーバッグの1つと
、コントロール(混合イソキノリンの15μmol)ティーバッグの第2のセットの
うちの1つとを置く。2つのティーバッグを、無水DMF中のHATUの溶液(2.4mmol
、8ml、300mM溶液)で処理し、そして20分間振盪する。HATU溶液をティーバッ
グからデカント除去し、そして無水DMF(6.9ml)およびアニリン(0.683ml、7.5
mmol)を添加する。1時間振盪した後、アニリン溶液を除去し、そしてバッグを
無水DMF(2×8ml)で洗浄する。HATU処理を繰り返し、続いてデカントし、そ
して第2のアニリン溶液を添加する。この反応物を室温で24時間振盪する。次い
で、バッグをDMF(3×8ml)、水(8ml、60分)、DMF(3×8ml)、DCM(3
×8ml)で洗浄し、そして乾燥する。残りの48のティーバッグ(それぞれ0.178g
の樹脂、混合イソキノリンの合計120μmol)をそれぞれ、1つのコントロールテ
ィーバッグとペアにし、そして実施例43のように48の別々の反応で、以下のア
ミンと反応させた:2-フルオロアニリン、3-フルオロアニリン、4-フルオロアニ
リン、
2-クロロアニリン、3-クロロアニリン、4-クロロアニリン、2-ブロモアニリン、
3-ブロモアニリン、4-ブロモアニリン、2-メトキシアニリン、3-メトキシアニリ
ン、4-メトキシアニリン、2-ヒドロキシアニリン、3-ヒドロキシアニリン、4-ヒ
ドロキシアニリン、2-カルボエトキシアニリン、3-カルボエトキシアニリン、4-
カルボエトキシアニリン、2-トリフルオロメチルアニリン、3-トリフルオロメチ
ルアニリン、4-トリフルオロメチルアニリン、2-ジメチルアミノアニリン、3-ジ
メチルアミノアニリン、4-ジメチルアミノアニリン、2-フェノキシアニリン、3-
フェノキシアニリン、4-フェノキシアニリン、3,4-メチレンジオキシアニリン、
2,3-メチレンジオキシアニリン、2,3-ジフルオロアニリン、3,4-ジフルオロアニ
リン、2,3-ジクロロアニリン、3,4-ジクロロアニリン、2,3-ジブロモアニリン、
3,4-ジブロモアニリン、2,3-ジメトキシアニリン、3,4-ジメトキシアニリン、1-
アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン(naphthalelene)、2-ヒドロキシ-3-
アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン、2-アミノナフタレン、1-アミノ-4-ク
ロロナフタレン、1-アミノ-4-ブロモナフタレン、5-アミノ-1-ヒドロキシナフタ
レン、1-アミノ-2-ヒドロキシナフタレン、5-アミノインダン、1-アミノフルオ
レン、2-アミノフルオレン、N-メチルアニリン。残りのティーバッグは、遊離カ
ルボン酸として残した。また、12.5倍の大きさのスケールとした以外は、実施例
43と同じ様式で、38のグリシンコントロールティーバッグをアニリンと反応さ
せた。上記の手順により、合計20900の化合物のライブラリサイズのために、そ
れぞれが418のイソキノリンアミドまたは酸の混合物を含む、50のティーバッグ
を作成した。
また、アルデヒド反応についてのコントロールとして、以下の構築ブロック(
building block)から、38の単独化合物を調製した:グリシン、38のアルデヒド
のうちの1つおよびアニリン。アミン反応についてのさらなるコントロールが行
われ、その結果、それぞれが以下の構築ブロックから調製される11のイソキノリ
ンの49のプールが得られた:11のアミノ酸の混合物、3,5-ジメトキシベンズアル
デヒド、および別に、49のアミンのそれぞれ。調製された各ティーバッグを、標
準的なHF手順(実施例3)により、別々に切断し、適切な溶媒に溶解し、そして
様々なアッセイで試験した。コントロールティーバッグを同じ様式で切断し、
そしてNMRまたはマススペクトルでキャラクタリゼーションした。
実施例46
459000種の異なるイソキノリンアミドおよび酸のライブラリの固相合成
本実施例は、実施例43に比べて拡張されたライブラリを記載しており、R1、R2
、およびX位にさらなる可能性を有している。
それぞれポリスチレン/MBHA樹脂(1.111 g,1.0ミリ当量)を含む72個の多孔性
ポリプロピレンティーバッグを調製した。6個のティーバッグを500mlボトルに
配置した。N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-アミノプロピオン酸(β−アラニ
ン)(6.237 g,33 mmol)、HOBt(4.458 g,33 mmol)、およびDIC(6.2 ml,3
9.6 mmol)の溶液をDMF(275 ml)中で調製し、樹脂パケットに加えた。22時間
振とうした後、N,N-ジメチルアミノピリジン(164 mg,1.3 mmol)を加え、この
溶液をさらに18時間振とうした。その後ティーバッグをDMF(3×300ml)およびD
CM(3×300ml)で洗浄した。残りの66個のティーバッグについて、同じカップリ
ング手順を6個のグループにごとに行い、6個をそれぞれ以下のリストに示すそ
れぞれのアミノ酸と反応させた:N-(t-ブチルオキシカルボニル)グリシン、N-(t
-ブチルオキシカルボニル)-5-アミノペンタン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル
)-7-アミノヘプタン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N-(9-フルオレ
ニルメトキシカルボニル)-ジアミノプロピオン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカ
ルボニル)-6-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノヘキサン酸、(s)
-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、(r)-(t-ブチル
オキシカルボニル)-2-メチル-3-アミノプロピオン酸、N-(t-ブチルオキシカルボ
ニル)-トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、N-(t-ブチルオキ
シカルボニル)-4-(アミノメチル)安息香酸、(t-ブチルオキシカルボニル)-6-ア
ミノヘキサン酸、および(t-ブチルオキシカルボニル)-4-アミノ酪酸。
それぞれ1.111 gのMBHA樹脂(1.0 mmol)を含む36個のティーバッグをさらに調
製した。これらのバッグのうち18個をDMF(200 ml)中であらかじめ形成した4-(ブ
ロモメチル)フェニル酢酸(20.61 g,90 mmol)およびDIC(4.29 ml,108 mmol)の溶
液に加え、16時間室温で振とうした。さらなる18個のバッグを、ブロモ酢酸とカ
ップリングさせたこと以外は全く同様にしてカップリングさせた。16時間後、2
組のティーバッグをそれぞれDMF(3×300 ml)およびDCM(3×300 ml)で洗浄し
、室温で乾燥した。樹脂にブロモ酢酸を含む6個のバッグを、樹脂に4-(ブロモ
メチル)フェニル酢酸を含む6個のバッグと対にして、DMF(200ml)中であらかじ
め形成した2-アミノエタンチオール塩酸塩(19.88 g,175 mmol)溶液に加えた。
これを116時間振とうしたのち、DIEA(33.53ml,193 mmol)を加え、このバッグを
さらに126時間振とうした。同じ条件下で別の2種の求核試薬(1-アミノ-2-メチ
ル-2-プロパンチオールおよびδ-Boc-オルニチンメチルエステル)を、ブロモア
ルキル誘導体化樹脂に添加(attachment)した。それぞれを少量のアリコートに分
割(cleavage)し、NMRおよび質量スペクトルによりキャラクタリゼーションする
ことにより、予測されたアミノ酸誘導体化樹脂が6例中5例で形成されているこ
とがわかった。ブロモ酢酸誘導体化樹脂とBoc-オルニチン求核試薬との反応から
は、非常に低い収率の生成物しか得られなかった。よって、これらのティーバッ
グは廃棄した。5つの所望の反応が得られた30個のティーバッグを下記のさらな
る合成に用いた。
(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-3-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニ
ル)-ジアミノプロピオン酸および(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-6-N-(9-
フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノヘキサン酸を添加したティーバッグ
をDCM(2×300ml)で洗浄し、20%(v/v)ピペリジン/DMF中で2度振とう(300ml,
5分、次いで15分)し、次いでDMF(4×300ml)およびDCM(4×300ml)で洗浄し
た。
2種のチオール求核試薬により調製したアミノ誘導体化樹脂を含む24個のティ
ーバッグは脱保護の必要がなかった。残り66個すべてのティーバッグは樹脂にBo
c保護誘導体を有し、従って脱保護された。これらのティーバッグを2つのボト
ルに配置し、それぞれに以下に示す同一の処理を施した。最初にそれぞれのバッ
グの組をDCM(900ml,15分)で洗浄し、次に55%(v/v)TFA/DCM(900ml,30分
)で処理した。次いでこのバッグをDCM(各組について900ml)、イソプロピルア
ルコール(各組について2×900ml)、DCM(各組について2×900ml)、5%(v
/v)DIEA/DCM(各組について3×900ml、2分)、およびDCM(各組について3×90
0ml)で洗浄した。
102個の全てのティーバッグを室温で乾燥した後、切り開き、樹脂に付着した
それぞれ5.85 mmolの酸を、DCM(600ml)を含むボトルにプールした。ボトルを180
分間振とうして樹脂を完全に混合した。次いで、DCM/樹脂スラリーを2つの大き
い(12×18cm)ティーバッグに注いで樹脂をDCMから分離し、そして樹脂を室温
で乾燥した。得られた121.6gの樹脂(混合アミノ酸99.45 mmol)を、それぞれ0.
673gの樹脂(それぞれ混合アミノ酸の合計550μmol)を含む90個のティーバッグ
に分けた。後の反復解析(iterational deconvolution)に使用するために同一の
ティーバッグをさらに90個調製した。また、コントロールとして使用するために
、それぞれMBHA樹脂(本実施例で前述したようにカップリングおよび脱保護をし
たもの)に付着した49mg(45μmol)のグリシン(遊離アミノ基を含む)を含む9
0個のさらなるティーバッグを調製した。
60mlボトル中に、ライブラリ(550μmolの混合アミノ酸樹脂、0.673g)ティー
バッグの1つとコントロール(グリシン45μmol)ティーバッグの1つとを置い
た。2つのティーバッグを、無水DMF(38ml)中にベンズアルデヒド(2.135ml、
21mmol)および無水オルトぎ酸トリメチル(4.6ml、42mmol)を含む溶液で処理
した。4時間振とうした後、パケットを無水DMF(3×20ml)、および無水クロロホ
ルム(1×20ml)で洗浄した。ホモフタル酸無水物(2.4g、15mmol)およびトリ
エチルアミン(0.132ml、0.9mmol)の溶液をクロロホルム(30ml)中で調製し、
そしてティーバッグに添加した。室温で16時間振とうした後、パケットをDMF(4
×30ml)、次いでDCM(3×30ml)で洗浄し、そして室温で乾燥した。混合樹脂の
残りの89個のティーバッグを、それぞれ1つのグリシンコントロールティーバッ
グと対にし、そしてベンズアルデヒドについて記載のようにして89の別々の反応
で、以下のアルデヒドと反応させた:2-ブロモベンズアルデヒド、2-シアノベン
ズアルデヒド、2-フルオロベンズアルデヒド、2-ヒドロキシベンズアルデヒド(
サリチルアルデヒド)、2-メトキシベンズアルデヒド(o-アニスアルデヒド)、
3-ブロモベンズアルデヒド、3-カルボキシベンズアルデヒド、3-シアノベンズア
ルデヒド、3-フルオロベンズアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-メ
トキシベンズアルデヒド(m-アニスアルデヒド)、3-メチルベンズアルデヒド(
m-トルアルデヒド)、3-ニトロベンズアルデヒド、3-(トリフルオロメチル)ベ
ンズアルデヒド、4-アセトアミドベンズアルデヒド、4-ブロモベンズアルデヒド
、4-カルボキシベンズアルデヒド、4-シアノベンズアルデヒド、4-(3-ジメチル
アミノプロポキシ)ベンズアルデヒド、4-フルオロベンズアルデヒド、4-(ジメ
チルアミノ)ベンズアルデヒド、4-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-イソプロピ
ルベンズアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド(p-アニスアルデヒド)、4-
メチルベンズアルデヒド(p-トルアルデヒド)、4-(メチルカルボキシレート)
ベンズアルデヒド、4-メチルスルホニルベンズアルデヒド、4-(メチルチオ)ベ
ンズアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、4-プロポキシベンズアルデヒド、
4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド、3,5-ビス(トリフルオロメチル)
ベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、3,5-ジベンジルオキシベ
ンズアルデヒド、3,5-ジクロロベンズアルデヒド、2,3-ジフルオロベンズアルデ
ヒド、2,4-ジクロロベンズアルデヒド、2-クロロ-5-ニトロベンズアルデヒド、2
-クロロ-6-フルオロベンズアルデヒド、2,6-ジフルオロベンズアルデヒド、3-ブ
ロモ-4-フルオロベンズアルデヒド、3,4-ジベンジルオキシベンズアルデヒド、3
,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,4-ジフルオロベンズアルデヒド、3-フルオロ-
4-メトキシベンズアルデヒド、3-ニトロ-4-クロロベンズアルデヒド、3-ヒドロ
キシ-4-メトキシベンズアルデヒド、3-ヒドロキシ-4-ニトロベンズアルデヒド、
4-メトキシ-3-(スルホン酸ナトリウム塩)ベンズアルデヒド、3-メチル-4-メト
キシベンズアルデヒド、2,3,4-トリフルオロベンズアルデヒド、2,3,5-トリクロ
ロベンズアルデヒド、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-メトキ
シ-4-ヒドロキシ-5-ブロモベンズアルデヒド、3-メトキシ-4-ヒドロキシ-5-ニト
ロベンズアルデヒド、1,4-ベンゾジオキサン-6-カルボキシアルデヒド、2,3-(
メチレンジオキシ)ベンズアルデヒド、3,4-(メチレンジオキシ)ベンズアルデ
ヒド、3,4-(メチレンジオキシ)-6-ニトロベンズアルデヒド、9-ホルミル-8-ヒ
ドロキシジュロリジン、3-(3,4-ジクロロフェノキシ)ベンズアルデヒド、3-(4-
メトキシフェノキシ)ベンズアルデヒド、3-フェノキシベンズアルデヒド、4-フ
ェノキシベンズアルデヒド、4-ビフェニルカルボキシアルデヒド、1-ナフト
アルデヒド、2-ナフトアルデヒド、4-メトキシ-1-ナフトアルデヒト、2-キノリ
ンカルボキシアルデヒド、3-キノリンカルボキシアルデヒド、4-キノリンカルボ
キシアルデヒド、8-ヒドロキシキノリン-2-カルボキシアルデヒド、9-エチル-3-
カルバゾールカルボキシアルデヒド、2-チオフェンカルボキシアルデヒド、3-チ
オフェンカルボキシアルデヒド、5-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド
、2-フルアルデヒド、3-フルアルデヒド、5-メチル-2-フルアルデヒド、2-ピリ
ジンカルボキシアルデヒド、3-ピリジンカルボキシアルデヒド、4-ピリジンカル
ボキシアルデヒド、6-メチル-2-ピリジンカルボキシアルデヒド、ピロール-2-カ
ルボキシアルデヒド、1-メチル-2-ピロールカルボキシアルデヒド、2-イミダゾ
ールカルボキシアルデヒド、2-チアゾールカルボキシアルデヒド、5-(ヒドロキ
シメチル)-2-フルアルデヒド、および5-ニトロ-2-フルアルデヒド。
それぞれMBHA樹脂に1mmolのグリシンを含むさらなる12個のティーバッグ(本
実施例で前述のようにして調製したもの)を、全ての試薬と溶媒を10倍の規模に
したこと、およびコントロールティーバッグを用いなかったこと以外は同様にし
てベンズアルデヒドと反応させた。混合アミノ酸樹脂(ここでは上記反応後の混
合イソキノリンを含む)を含む90個のティーバッグを切り開き、DCM(400ml)を含
むボトルに内容物をプールした。このボトルを70分間振とうし、樹脂を十分に混
合した。次いで、DCM/樹脂スラリーを大きいティーバッグ(45×23cm)に注いで
樹脂をDCMから分離し、そして樹脂を室温で乾燥した。得られた樹脂76.58g(混合
イソキノリンの合計49.5mmol)を、それぞれ0.154 gの樹脂(それぞれ混合イソキ
ノリン100μmol)を含む160個のティーバッグと、それぞれ0.309gの樹脂(それ
ぞれ混合イソキノリン200μmol)を含む160個のティーバッグに分け、還元型ラ
イブラリ(実施例50)の調製に用いた。
コントロールとして使用するために、グリシンとホモフタル酸無水物とベンズ
アルデヒドとから調製された合計12mmolのイソキノリンを含む12個のティーバッ
グを切り開き、計量し(全量17.17g=12mmol)、そしてそれぞれが72mg(50μmol)
の樹脂を含む160個のティーバッグに分けた(還元型ライブラリの合成(実施例50
)でコントロールとして使用するために、それぞれが144mg(100μmol)の樹脂を
含む35個のティーバッグもまた調製した)。
20mlボトル中に、ライブラリ(154mg、混合イソキノリン樹脂100μmol)のテ
ィーバッグの1つと、グリシンとホモフタル酸無水物とベンズアルデヒドとから
調製した72mgのイソキノリンを含む、コントロールの第2の組のティーバッグの
うちの1つとを置いた。2つのティーバッグを、無水DMF中のHATUの溶液(6mmol
、20ml、300mM溶液)で処理し、20分間振とうした。HATU溶液をティーバッグから
デカント除去し、無水DMF(20ml)およびアニリン(1.823ml、20mmol)を添加した
。1時間振とうした後、アニリン溶液を除去し、そしてバッグを無水DMF(2×20m
l)で洗浄した。HATU処理を繰り返し、続いてデカントし、そして先と同様の第2
のアニリン溶液を添加した。この反応物を室温で14時間振とうした。次いで、バ
ッグをDMF(4×20ml)、水(20ml、2×20分)、DMF(4×20ml)、DCM(4×20ml)で洗浄
し、そして乾燥した。残りの142個のティーバッグ(それぞれ154mgの樹脂、混合
イソキノリンの合計100μmol)をそれぞれ、1つのコントロールティーバッグと
対にし、そしてアニリンについて上記したようにして、148の別々の反応で、以
下のアミンと反応させた:2-フルオロアニリン、2-メトキシアニリン(o-アニシ
ジン)、2-(メチルメルカプト)アニリン、ベンジルアミン、2-メチルベンジルア
ミン、2-クロロベンジルアミン、2-メトキシベンジルアミン、2-トリフルオロメ
チルベンジルアミン、3-フルオロアニリン、3-トリフルオロメチルアニリン(3-
アミノベンゾトリフルオライド)、3-メトキシアニリン(m-アニシジン)、3-(
メチルメルカプト)アニリン、3-トリフルオロメチルベンジルアミン、3-メチル
ベンジルアミン、3-フルオロベンジルアミン、4-フルオロアニリン、4-メチルア
ニリン(p-トルイジン)、4-プロピルアニリン、4-ペンチルアニリン、4-(メチ
ルメルカプト)アニリン、4-フルオロベンジルアミン、4-クロロベンジルアミン
、4-メトキシベンジルアミン、4-メチルベンジルアミン、3-(1-ヒドロキシエチ
ル)アニリン、4-ブロモアニリン、4-クロロアニリン、2,3-ジメチルアニリン、4
-メトキシアニリン(p-アニシジン)、4-カルボキサミドアニリン(4-アミノベ
ンズアミド)、2,4-ジフルオロアニリン、4-ブロモ-2-メチルアニリン、2,5-ジ
メトキシアニリン、2-メトキシ-5-メチルアニリン、2-メトキシ-5-ニトロアニリ
ン、3,4,5-トリメトキシアニリン、3-クロロ-4-フルオロアニリン、3-ブロモ-4-
メチルアニリン、4-ブロモ-3-メチルアニリン、3,4-ジメトキシアニリン
(4-アミノベラトロール)、3,4-ジメチルアニリン、3,5-ジメトキシアニリン、
2-メチルアニリン(o-トルイジン)、3-エトキシアニリン(m-フェネチジン)、
3,4-ジフルオロベンジルアミン、3,4-ジメトキシベンジルアミン(ベラトリルア
ミン)、3,4-ジクロロベンジルアミン、3,4,5-トリメトキシベンジルアミン、フ
ェネチルアミン、2-(2-クロロフェニル)エチルアミン、2-(3-クロロフェニル)エ
チルアミン、2-(4-クロロフェニル)エチルアミン、4-メトキシフェネチルアミン
、3,4-ジメトキシフェネチルアミン、N-ベンジルメチルアミン、N-ベンジルエタ
ノールアミン、アミノジフェニルメタン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、
1-フェニルピペラジン、1-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)ピペラジン、1,4-
ベンゾジオキサン-6-アミン、4-(アミノメチル)ピリジン、3-(アミノメチル
)ピリジン、1-(2-ピリジル)ピペラジン、シクロヘプチルアミン、シクロヘキシ
ルアミン、2-ブロモ-4-メチルアニリン、5-フルオロ-2-メチルアニリン、3-カル
ボキサミドアニリン(3-アミノベンズアミド)、1-メチル-3-フェニルプロピル
アミン、1-アダマンタンメチルアミン、1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.
1]オクタン、2-エトキシアニリン(o-フェネチジン)、4-イソプロピルアニリン
、3-フェニル-1-プロピルアニリン、トランス-2-フェニルシクロプロピルアミン
、3-ニトロベンジルアミン、4-ブロモベンジルアミン、2-ブロモベンジルアミン
、3-ブロモベンジルアミン、4-エトキシアニリン(p-フェネチジン)、2-アミノ
インダン、3-アミノ-2,6-ジメトキシピリジン、4-ニトロベンジルアミン、4-ベ
ンジルオキシアニリン、5-ブロモ-2-フルオロベンジルアミン、6,7-ジメトキシ-
1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2,4-ジメトキシベンジルアミン、3-メチル
スルホニルアニリン、4-(ジメチルアミノ)ベンジルアミン、4-(ジメチルアミ
ノ)アニリン(N,N-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン)、ピリドキサミン、2-フル
オロフェネチルアミン、3-フルオロフェネチルアミン、4-フルオロフェネチルア
ミン、2,4-ジクロロフェネチルアミン、3-ヨードアニリン、3-クロロ-2-メチル
アニリン、5-クロロ-2-メトキシアニリン(5-クロロ-o-アニシジン)、2-クロロ
-4-フルオロアニリン、4-メトキシ-2-メチルアニリン、2,4-ジメトキシアニリン
、2,5-ジメチルアニリン、2-フルオロ-5-メチルアニリン、3,5-ジメチルアニリ
ン、2,3-ジメトキシベンジルアミン、2,4-ジフルオロベンジルアミン、
2,5-ジフルオロベンジルアミン、2,6-ジフルオロベンジルアミン、5-クロロ-2-
メチルアニリン、2,4-ジメチルアニリン、2-フルオロ-4-メチルアニリン、4-(ジ
エチルアミノ)アニリン(N,N-ジエチル-1,4-フェニレンジアミン)、シトシン、2-
アミノベンゾチアゾール、2-アミノ-6-フルオロベンゾチアゾール、2-アミノ-6-
メトキシベンゾチアゾール、2-(4-アミノフェニル)-6-メチルベンゾチアゾール
、3-フェノキシアニリン、4-フェノキシアニリン、1-アミノ-4-ブロモナフタレ
ン、2-アミノフルオレン、1-ナフタレンメチルアミン、3-ベンジルオキシアニリ
ン、4-アミノピリジン、2-アミノ-4-ピコリン、5-アミノインダン、1-アミノ-5,
6,7,8-テトラヒドロナフタレン、チラミン、2-アミノ-1-フェニルエタノール、1
-アダマンタンアミン、トリプトアミン、2-アミノチアゾール、2-ヨードアニリ
ン、4-ヨードアニリン、2-クロロ-5-メチルアニリン、4-ヒドロキシ-4-フェニル
ピペリジン、4-クロロ-2-メトキシ-5-メチルアニリン、4-モルホリノアニリン、
3-クロロ-4-メトキシアニリン(3-クロロ-p-アニシジン)。さらなる4つのライ
ブラリのティーバッグをそれぞれコントロールティーバッグと対にして、以下の
リストに示す2つのアミンのラセミ混合物と、上記の方法と同様にしてそれぞれ
カップリングさせた:(+/-)-α-メチルベンジルアミン、(+/-)-エクソ-2-アミノ
ノルボルナン、(+/-)-α-(メチルアミノメチル)ベンジルアルコール、および(+/
-)-エンド-2-アミノノルボルナン。1つのさらなるライブラリのティーバッグを
遊離カルボン酸として残した。
同様の方法で40.5倍の規模で、p-トルイジンと90個のグリシンコントロールテ
ィーバッグ(グリシンから形成されたイソキノリンをそれぞれ45μmol、別に90
のアルデヒドの各々をイミン形成に使用した)と反応させた。上記の手順で、合
計459000化合物のライブラリサイズに相当する、3060のイソキノリンアミドまた
は酸の混合物をそれぞれ含む142のティーバッグと、6120のイソキノリンアミド
の混合物をそれぞれ含む4つのティーバッグとが得られた。
調製したティーバッグを、標準HF法(各HF切断反応にスカベンジャーとして0.
2mlのアニソールを加えるという変更を加えた実施例3)を用いてそれぞれ独立
して切断(cleave)し、45:45:10 水/アセトニトリル/酢酸に抽出し、質量スペク
トルを組み合わせたHPLCによって試験し、種々のアッセイで試験した。コントロ
ールティーバッグは同様の方法で切断し、NMRまたはHPLCと質量スペクトルでキ
ャラクタリゼーションした。
実施例47
459000種の異なるイソキノリンアミドおよび酸の
生物学的ラジオレセプターアッセイ
本実施例は、前述したδオピオイドレセプターアッセイおよびσレセプターア
ッセイにおける、実施例46に従って調製したライブラリーの初期スクリーニング
を記載する。このスクリーニングの結果は次の表VおよびVIに示す。
実施例48
21318種の異なるイソキノリンアミンのライブラリの固相合成
実施例43と同様にして、418のイソキノリンアミド混合物を含む51個のティー
バッグを調製する。樹脂に付着させたままイソキノリンアミドを、イソキノリン
アミンに還元した。その手順は、Cuervoら、Peptides 1994、Proceedings of th
e 23rd European Peptides Symposium、H.L.S.Maia,Editor,Escom Publisher
s,Leiden,pp 465-466(1995)(これは本明細書中で参考として援用される。)
を、刊行されたWO94/26775(これは本明細書中で参考として援用される。)に記
載のようにして固相での使用に改変したものである。1つのティーバッグ(0.178
gの樹脂、混合イソキノリンの合計120μmolを含む)を50mlのKIMAXガラスチュー
ブに入れ、窒素雰囲気下で以下の溶液で処理する:無水テトラヒドロフラン(15m
l)中の1M BH3、ほう酸(315mg)およびほう酸トリメチル(0.5ml)の溶液。溶液が少
し泡立つまでゆっくりと通気したあと、チューブを堅く密閉し、65℃で96時間加
熱する。このボラン溶液を冷却したのちデカントし、バッグをメタノール(1×25
ml)、テトラヒドロフラン(1×25ml)、および再びメタノール(4×25ml)で洗浄す
る。バッグを乾燥させた後、50mlのKIMAXガラスチューブに戻し、ピペリジンに
完全に浸し、密閉して65℃で16時間加熱する。ティーバッグのピペリジンを冷却
したあとデカントで除去し、このバッグをDMF(2×25ml)、DCM(2×25ml)、メタノ
ール(1×25ml)、DMF(2×25ml)、DCM(2×25ml)、および再度メタノール(1×25ml)
で洗浄する。乾燥させたあと、ティーバッグを実施例43に記載のHFプロトコルで
、2時間のところを9時間に変えて切断する。残りの50個のティーバッグも同様
に処理すると、418種のイソキノリンの51のプールが得られ、総ライブラリ数213
18となる。
実施例49
20482種の異なるイソキノリン芳香族アミンのライブラリの固相合成
実施例45と同様にして、418のイソキノリンアミドの混合物をそれぞれ含む49
個のティーバッグを調製する。樹脂に付着させたまま、イソキノリンアミドをイ
ソキノリンアミンに還元し、実施例48と同様に樹脂を切断する。その結果、418
のイソキノリンアミンを含む49のプールが得られ、総ライブラリ数は20482とな
る。
実施例50
332860種の異なるイソキノリンアミンのライブラリの固相合成
2倍の規模(それぞれのバッグに200μmolの樹脂を含む)にしたこと以外は実施
例46と同様にして、それぞれイソキノリンアミドまたは酸の混合物を含む107個
のティーバッグを調製した。実施例44で用いたアミンのうち以下のものからなる
サブセットを用いた:アニリン、2-フルオロアニリン、2-メトキシアニリン、2-
クロロベンジルアミン、2-メトキシベンジルアミン、2-トリフルオロメチルベン
ジルアミン、3-フルオロアニリン、3-メチルアニリン、3-トリフルオロメチルア
ニリン、3-(メチルメルカプト)アニリン、3-トリフルオロメチルベンジルアミン
、3-メチルベンジルアミン、4-プロピルアニリン、4-ペンチルアニリン、4-(メ
チルメルカプト)アニリン、4-フルオロベンジルアミン、4-メトキシベンジルア
ミン、4-メチルベンジルアミン、3-(1-ヒドロキシエチル)アニリン、4-クロロア
ニリン、2,3-ジメチルアニリン、4-メトキシアニリン、2,5-ジメトキシアニリン
、3-クロロ-4-フルオロアニリン、3-ブロモ-4-メチルアニリン、3,4-ジメトキシ
アニリン、3,4-ジメチルアニリン、3,5-ジメトキシアニリン、2-メチルアニリン
、3,4-ジメトキシベンジルアミン、3,4-ジクロロベンジルアミン、2-(3-クロロ
フェニル)エチルアミン、4-メトキシフェネチルアミン、N-ベンジルエタノール
アミン、アミノジフェニルメタン、1-フェニルピペラジン、1-(α,α,α-トリフ
ルオロ-m-トリル)ピペラジン、1,4-ベンゾジオキサン-6-アミン、4-(アミノメチ
ル)ピリジン、3-(アミノメチル)ピリジン、1-(2-ピリジル)ピペラジン、シクロ
ヘプチルアミン、シクロヘキシルアミン、5-フルオロ-2-メチルアニリン、3-カ
ルボキサミドアニリン、1-メチル-3-フェニルプロピルアミン、1-アダマンタン
メチルアミン、1,3,3-トリメチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、2-エトキシ
アニリン、4-イソプロピルアニリン、3-フェニル-1-プロピルアミン、トランス-
2-フェニルシクロプロピルアミン、3-ニトロベンジルアミン、4-ブロモベンジル
アミン、2-ブロモベンジルアミン、3-ブロモベンジルアミン、4-エトキシアニリ
ン、2-アミノインダン、3-アミノ-2,6-ジメトキシピリジン、4-ニトロベンジル
アミン、4-ベンジルオキシアニリン、5-ブロモ-2-フルオロベンジルアミン、6,7
-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2-アダマンタンアミン、2,4-
ジメトキシベンジルアミン、3-メチルスルホニルアニリン、3-(ジメチルアミノ)
アニリン、4-(ジメチルアミノ)アニリン、ピリドキサミン、2-フルオロフェネチ
ルアミン、3-フルオロフェネチルアミン、4-フルオロフェネチルアミン、2,4-ジ
クロロフェネチルアミン、3-ヨードアニリン、3-クロロ-2-メチルアニリン、5-
クロロ-2-メトキシアニリン (5-クロロ-o-アニシジン)、4-メトキシ-2-メチル
アニリン、2,4-ジメトキシアニリン、2,5-ジメチルアニリン、2-フルオロ-5-メ
チルアニリン、2,3-ジメトキシベンジルアミン、2,4-ジフルオロベンジルアミン
、2,5-ジフルオロベンジルアミン、2,6-ジフルオロベンジルアミン、5-クロロ-2
-メチルアニリン、2,4-ジメチルアニリン、2-フルオロ-4-メチルアニリン、3-フ
ェノキシアニリン、4-フェノキシアニリン、2-アミノフルオレン、1-ナフタレン
メチルアミン、3-ベンジルオキシアニリン、4-アミノピリジン、2-アミノ-4-ピ
コリン、5-アミノインダン、1-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン、チラ
ミン、2-アミノ-1-フェニルエタノール、1-アダマンタンアミン、4-ヒドロキシ-
4-フェニルピペリジン、4-クロロ-2-メトキシ-5-メチルアニリン、4-モルホリノ
アニリン、3-クロロ-4-メトキシアニリン (3-クロロ-p-アニシジン)、カルボキ
シル基、(+/-)-エクソ-2-アミノノルボルナン、(+/-)-エンド-2-アミノノルボル
ナン、およびおよび(+/-)-a-メチルベンジルアミン。1つのバッグはカルボン酸
として残した。
固相での使用のために改変したCuervoらの手法(前述)により、イソキノリン
アミドおよび酸を、樹脂に付着させたままで、イソキノリンアミンおよびアルコ
ールに還元した。窒素雰囲気下で、ほう酸(66.1g、1.07mol)および無水ほう酸ト
リメチル(107ml、0.955mol)を入れた5リットルのガラス反応容器に、ライブラ
リティーバッグの半分とコントロールティーバッグの半分とを配置した。テトラ
ヒドロフラン(3.2 L)中の1M ボラン-テトラヒドロフラン複合体溶液を反応物に
徐々に加えた。反応容器を密閉した後、65℃で96時間加熱した。ボラン溶液を冷
却した後、デカントし、バッグをメタノール(1×25ml)、テトラヒドロフラン(1
×25ml)、および再度メタノール(4×25ml)で洗浄した。バッグを乾燥させた後、
反応容器に戻し、ピペリジンに完全に浸して密閉し、65℃で16時間加熱した。冷
却後、ティーバッグのピペリジンをデカントで除去し、バッグをDMF(2×25ml)、
DCM(2×25ml)、メタノール(1×25ml)、DMF(2×25ml)、およびDCM(3×25ml)で洗
浄した。
ティーバッグ乾燥させた後、実施例48と同様に切断し、45:45:10 水/アセトニ
トリル/酢酸に抽出し、質量スペクトルを組み合わせたHPLCを行った。コントロ
ールティーバッグを同様の方法で切断し、NMRまたはHPLCと質量スペクトルでキ
ャラクタリゼーションした。
実施例51
イソキノリンライブラリポジショナルスキャンフォーマット
本実施例ではポジショナルスキャンフォーマット(上記)を用いてさらなる化合
物を特定する:その化合物は、σレセプターのリガンド、ペンタゾシンの有意な
インヒビターである。化合物のサブセットを以下に示すように調製し、σレセプ
ターアッセイでスクリーニングを行った。
実験手順は次の通りである。それぞれFMOCもしくはBOC保護されたアミノ酸の
いずれかを含む2つの0.30μmolバッグを、前記のようにして(DIC、HOBt、DMF/D
CM)、MBHA樹脂(0.90μmol/g)を用いて調製した。使用したアミノ酸は以下の通り
であった:N-(t-ブチルオキシカルボニル)グリシン、N-(t-ブチルオキシカルボ
ニル)-3-アミノプロピオン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-5-アミノペンタ
ン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-7-アミノヘプタン酸、(s)-2-N-(t-ブチル
オキシカルボニル)-3-N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-ジアミノプロピ
オン酸、(s)-2-N-(t-ブチルオキシカルボニル)-6-N-(9-フルオレニルメトキシカ
ルボニル)-ジアミノヘキサン酸、(s)-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-メチル-3-
アミノプロピオン酸、(r)-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-メチル-3-アミノプロ
ピオン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-2-(2-アミノエトキシエトキシ)酢酸
、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-trans-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカル
ボン酸、N-(t-ブチルオキシカルボニル)-4-(アミノメチル)安息香酸。標準的な
脱保護手順(BOC: 1×15分 DCM、1×30分 55% TFA/DCM、1×5分 DCM、1×15分 D
CM、2×5分 IPA、2×5分 DCM、3×2分 5% DIEA/DCM、3×5分 DCM;FMOC: 1×15
分 DCM、1×5分 20% ピペリジン/DMF、1×15分 20% ピペリジン/DMF、4×5分 DM
F、4×5分 DCM)を行い、そして減圧乾燥した後、樹脂と結合したアミノ酸を3つ
のサブセットに選択的に分割し、所望のポジショナルスキャンフォーマットのラ
イブラリを調製した。ライブラリ分析用のコントロールバッグを樹脂-グリシン
を用いて調製した。
サブセット1は11種の樹脂-アミノ酸全ての混合物55μmolを含む11個のバッグ
からなった。サブセット2は、11種の樹脂-アミノ酸混合物240μmolからなる11
個のバッグを含んでいた。サブセット3は、それぞれに個々の樹脂-アミノ酸を1
バッグ当たり22μmolずつ含む、11×11にサブ分割したバッグを有し、合計121個
のバッグとなった。
ベンズアルデヒド類およびホモフタル酸無水物(homophatlic anhydride)のそ
れぞれとの反応のために、サブセット1、2、および3のバッグを11のグループ
に分けた。使用したアルデヒドは、以下の通りであった:ベンズアルデヒド、5-
ニトロ-2-フルアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、5-(ヒドロキシメチル)-
2-フルアルデヒド、4-(ジメチルアミノ)-ベンズアルデヒド、3-メチルベンズア
ルデヒド、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、2-ピリジンカルボキシアルデヒド
、2-ナフトアルデヒド、2-フルアルデヒド、および2-ブロモベンズアルデヒド。
各グループはサブセット1と2からそれぞれ1つずつのバッグ、サブセット3の
樹脂-アミノ酸11種類からそれぞれ1つずつの11個のバッグ、および少なくとも
1つの系列(sibling)バッグからなった(計14個、520μmol)。イミン中間体の形
成を75mlの0.5Mベンズアルデヒド溶液(37.5mmol)中に一連のバッグを入れること
で行った。この溶液は脱水試薬として、8.2ml(75mmol)のオルトぎ酸トリメチル
を含むものであった。反応溶液中で樹脂バッグを、室温で3時間から3.5時間振
とうし、次いで溶液をデカントで除いた後、30mlの無水DMFで1回および30mlの
無水CHCl3で1回、すばやくバッグを洗浄した。0.5M無水ホモフタル酸-クロロホ
ルム(825 ml中に66.88 g、2.6 mlのトリエチルアミン触媒添加)のストック溶液7
5mlを各反応容器に加え、室温で18時間振とうした。反応溶液をデカントで除き
、樹脂バッグを3×30mlのDMF、3×30mlのDCM、1×30mlのMeOHで洗浄し、3〜4
時間減圧乾燥を行った。
今回のサブセットは、単一のベンズアルデヒド誘導フラグメントを有するテト
ラヒドロイソキノリン酸中間体と以下のいずれかとを組み合わせて含んでいた:
11のアミノ酸誘導体フラグメントすべての混合物(サブセット1および2)、また
は単一のアミノ酸誘導フラグメント(サブセット3)。ここで、サブセットは以下
に示すスキームによって再分配した。サブセット1:オリジナルのサブセット1
由来の樹脂結合中間体全て、乾燥固体を大きな樹脂バッグ(5cm×5cm)中で組み合
わせ(combine)、DCM中で30分間混合することにより、1つに混合した。混合樹
脂をMeOHで洗浄し、減圧乾燥した後、12等分して50μmol規模のバッグを得た。
今回、サブセット1はアミノ酸とベンズアルデヒドの両方の構築ブロック(build
ing block)由来の混合物であった。サブセット2:オリジナルのサブセット2の
240μmolの各バッグを20μmol入りのバッグに12等分し、個々のベンズアルデヒ
ドフラグメントの組を含み、アミノ酸フラグメントを混合したバッグを作成した
。サブセット3:オリジナルのサブセット3由来の個々の樹脂-アミノ酸の組そ
れぞれについて、異なる全てのベンズアルデヒド誘導フラグメントを別々のバッ
グにプールし、DCM、次いでMeOHで処理して混合し、減圧乾燥した。この11の新
たな混合物を12等分し、単一のアミノ酸フラグメントおよび11種のベンズアルデ
ヒドフラグメントの混合物を含む20μmolバッグを作成した。
バッグはもう一度、サブセット1から1つのバッグ、サブセット2から11個の
バッグ、およびサブセット3から11個のバッグ、ならびに樹脂-グリシン-3,5-ジ
メトキシベンズアルデヒドから調製した系列バッグ1つを含む11のグループに分
けた。このバッグのグループを(0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3
-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU: 無水DMF700ml中
に79.84g)の0.3M DMFストック溶液30mlで30分間振とうすることにより処理した
。HATU溶液をデカントし、そしてバッグをアミンの1M DMF溶液(75 ml中に75 mm
ol)40ml中で2時間振とうした。使用したアミンは:1-(2-アミノエチル)ピロリ
ジン、1-アダマンタンメチルアミン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、ピペ
リジン、(アミノメチル)シクロヘキサン、4-アミノモルホリン、アミルアミン、
アニリン、シクロペンチルアミン、エタノールアミン、およびトリプトアミンで
あった。アミン溶液をデカントし、バッグを2×30mlのDMFで洗浄した。0.3M DM
Fのストック溶液30mlでさらにHATU処理を繰り返し、1時間振とうした後、溶液
を除去した。1Mのアミン/DMF溶液35mlを加え、反応物を24時間振とうした。溶
液をデカントし、バッグを3×30mlのDMF、3×30mlのDMF、および1×30mlのMe
OHで洗浄した。減圧乾燥後、樹脂を以下のスキームに従って分配した。サブセッ
ト1:サブセット1由来のバッグはアミノ酸とベンズアルデヒドの両方の構築ブ
ロック由来の混合物を含む、単一のアミンフラグメントを有していた。これら50
μmolのバッグを直接、HF切断工程で使用した。サブセット2:同じ樹脂-ベンズ
ア
ルデヒド-混合アミノ酸フラグメントの11のアミンのバッグを、すべてのアミン
の混合物を作成するため一つのバッグに入れて混合した。DCM中で30分間、次い
でMeOH中で30分間振とうした後、樹脂を3〜4時間減圧乾燥させた。HF切断のた
めに、固定したベンズアルデヒド混合物それぞれから50μmolのサンプルバッグ
を調製した。サブセット3:同じ樹脂-アミノ酸-混合ベンズアルデヒドを含む11
のアミンのバッグをDCM/MeOH/減圧乾燥手順で混合した。50μmolのサンプルバッ
グをそれぞれの固定したアミノ酸ポジションの混合物から作成した。
標準的な液体HF/アニソール MBHA-樹脂切断を33個のバッグについて行い、生
成混合物を3×5mlの50%アセトニトリル水溶液で抽出した。溶媒を凍結乾燥(ly
pholization)(2×)で除去し、12から26mgの固体を得た。各サンプルはライブラ
リの定義された要素としての種々の構築ブロック(アミノ酸、ベンズアルデヒド
、アミン)の1つを有する242の化合物の50μmolの混合物であり、従ってポジシ
ョナルスキャンフォーマットが得られた。
ポジショナルスキャンアプローチとσレセプタースクリーニングの結果、最も
活性な化合物が明らかとなり、これは実施例44の化合物と類似していた:ここで
、R1は1,6-ヘキシルであり、R2は5-(4'-メトキシベンジル)-フラン-2-イルであ
り、R3からR6は独立して水素原子であり、YはC(O)NH2であり、この化合物の1つ
の特徴は、X位が1-アミノメチルアダマンタニルのかわりに(アミノメチル)シク
ロヘキシルであることである。X位に(アミノメチル)シクロヘキシルを有する化
合物は、実質的に同じ活性を有することがわかった。
本発明を上記実施例を参照して説明してきたが、本発明から離れることなく種
々の改変が当業者によりなされ得ることが理解されるべきである。従って、本発
明は、以下の請求の範囲で規定される。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,
CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H
U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ
,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,
MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P
T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ
,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 グリフィス,マイケル シー.
アメリカ合衆国 カリフォルニア 92130,
サンディエゴ,キャーメル ランディング
3686