JPH11510458A - ベルトテンショナ用点火装置駆動手段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明はベルトテンショナ用点火装置駆動手段に関し、前記装置はハウジング内に構成された作動室（２４）、および前記ハウジング内で移動可能でかつ推進装薬（４６）が作動室（２４）内で作動せしめられるとき上昇するガス圧によって加圧されるピストンを有する。別々にまたは同時に点火可能で、かつハウジングの別々のうけ入れ室（３２，３４）に配置された少なくとも二つの推進装薬（３６，３８）が、複数段で駆動エネルギを供給するため設けられている。二つのうけ入れ室（３２，３４）および作動室（２４）はその間に流れを生ぜしめるため連通せしめられる。

Description

【発明の詳細な説明】 ベルトテンショナ用点火装置駆動手段 本発明は、ハウジング内に画定された作動空間、およびハウジング内に移動可 能に設けられたピストンを有し、該ピストンが推進装薬の作動の際作動空間内に 発生するガス圧によって作動可能である、ベルトテンショナ用点火装置駆動手段 に関するものである。 通常のベルトテンショナにおいて、点火装置推進装薬は平均的重量の使用者に 対して計量される。ベルトは、使用者が小さいか大きいかにかかわらず、同じ力 で締付けられる。 最善のベルトの締付けは、使用者が自動車の減速にできるだけ早めに対応する ことを意図している。この目的は、体重の軽い小さい人に対して、体重が平均的 または多い人に対するよりも小さい締付力によって達成することができる。 本発明は、その駆動力が、使用者の身長および体重のようなパラメータに従っ て最善のベルトの締付けを確保するためいくつかのレベルで発生される、ベルト テンショナ用点火装置推進手段を得るものである。本発明によれば、ハウジング の別々の収容空間内に設置され、そして一つだけまた別々にもしくは同時に着火 可能であり、また両方の収容空間が作動空間と好適には作動空間に近接する位置 に収斂する別々の接続導管によって連通する、少なくとも二つの推進装薬が設け られる。もし関連する使用者の体重または身長が小さいならば、二つの推進装薬 の一方のみが締付力を合理的限界内に保持するため作動される。しかしながら、 体重の多い場合またはとくに重大な事故の場合、ベルトの締付けをとくに大きい 力で実施するため、両方の推進装薬が作動される。 本発明の別の改善によれば、大きさの異なった二つの推進装薬を備えるのがと くに便利であり、そこで三つの異なったエネルギレベルを僅か二つの推進装薬に よって得ることができる、両方の推進装薬の同時作動によって達成される、最大 駆動エネルギを１００％とすると、一方の推進装薬は４０％、他方の推進装薬は ６０％の大きさを有する。 それぞれの体重は、使用者検出センサによって検出され、衝突の強さは通常の 衝突センサによって検出される。両方のセンサは推進装薬の作動を制御する電子 トリガ装置に接続される。 とくに、駆動手段は基本的にベーン型回転駆動手段であるが、本発明は別の型 の駆動装置にも利用可能である。 別の特徴および利点は、下記の好適な実施例の説明から、また参照がなされる 図面から明らかになるであろうが、その中で、 図１は、カバー部分を除去したベーン型回転駆動装置の上面図であり、 図２は、カバー部分を加えた図１のベーン型回転駆動装置の側面図であり、 図３は、ベーン型回転駆動装置のハウジング本体およびカバー部分の展開図で あり、 図４は、カバー部分の収容空間を通る、点火装置ガス発生器の縦断面図であり 、 図５は、ガス発生器の別の実施例を示し、 図６および７は、図４および５と同様であるが、別の二つの変形を示し、 図８は、ガス発生器カプセル底部の上面図であり、 図９は、推進装薬作動後の、ガス発生器底部区域の断面図である。 好適な実施例として示された点火装置駆動手段は、ベーン型回転駆動装置であ る。そのハウジングは、本体１０および本体１０の接触面１２に隣接して設置さ れたカバー１４よりなる。室１６が本体１０内に形成され、その室内に半径方向 に移動可能なベーン２０を有するベーンロータ１８が収容されている。横方向の 軸突出部２２は、（図示しない）ベルト引込器に取付けるためのセレーションを 有する。 作動空間２４および二つの別の導管２６および２８が、本体１０の接触面から 凹んで設けられているが、しかしながら、導管は収斂して作動空間２４に開口し ている。図１に示す停止位置において、導管２６，２８と反対側の端部で作動室 ２４を締切るベーン２０の一つは、シヤピン３０によってハウジングの本体に固 定されている。 カバー部分１４は、二つの円筒状収容空間３３，３４を有する横方向突出部１ ４ａを有し、その中にいずれの場合にもそれぞれカートリッジ状ガス発生器３６ および３８が挿入されている。さらに、カバー部分１４はその本体１０の接触面 １２に向いた側面に突出部４２を有し、その突出部は収容空間３２，３４から始 まり、導管２６，２８のまた作動室２４の形状に適合し、そこで突出部はカバー 部分１４が本体１０上に設置されるとき、導管２６，２８および作動室２４によ って形成される空間に適合する。この突出部はシール機能を有し、導管２６，２ ８のおよび作動室２４の軸線方向限界を形成し、作動室２４の軸線方向の大きさ はその軸線方向深さおよび突出部４２の軸線方向高さの差に帰因する。 図４から分かるように、各カートリッジ状ガス発生器は、カプセル４４および その中に封入された推進装薬４６よりなる。さらに、電気点火器４８が推進装薬 ４６に埋設されている。カプセル４４は、その端部の一つに外方に膨らんだ底部 をまたその反対側端部に基部５３を有し、基部５３はリングシール５４によって カプセル４４の円筒部分にシールされている。膨らんだ底部５０はその内側に星 型に配置された所定の破断線を備えている。 図５に示すように、カプセル４４ａの底部５０ａも、円錐形に外方に突出して いる。 カプセル底部の両方の実施例５０および５０ａにおいて、カプセル底部はそれ ぞれ他方のガス発生器の点火の際に発生する外部から作用するガス圧に抵抗する 。導管が作動室２４に収斂しているため、それぞれ他方の導管は一方のガス発生 器において発生したガスから圧力および熱をうける。カプセル底部５０および５ ０ａがこれらの負荷に耐え得るため、それぞれ他方のガス発生器の事故による点 火は確実に回避される。両方の実施例において、カプセル底部がガス発生器の内 側に対して凹んでいるため、底部は推進装薬４６の作動の際容易に開放され、図 ８に示されたその閉鎖状態から図９に示された開放状態に変化する。 図６および７の実施例において、別々の保護部材５２または５２ａが平らな底 部を備え得るカートリッジ状ガス発生器の保護のため設けられ、保護部材はガス 発生器３６または３８の底部と導管２８または２６の間の収容空間３２または３ ４の半径方向拡大部分に挿入されている。図４の実施例による保護部材は膨らん でいるが、図５の実施例による保護部材５２ａは円錐形である。 ガス発生器３６，３８およびその推進装薬は大きさが異なり、図示しない電子 トリガ装置によって、一つだけ、または別々にもしくは同時に点火可能である。 使用者検出センサおよび衝突検出センサがトリガ装置に接続される。使用者検出 装置からの信号は使用者の身長および体重を示し、衝突検出センサからの信号は 衝突の強さの尺度である。トリガ装置はこれらの信号から、予め入力されたプロ グラム基準に従って、ガス発生器を最善の締付け操作のためどのように点火すべ きかを決定する。 図１に破線で示されたように、第３のガス発生器用に、収容空間および接続導 管を設けることができる。しかしながら、その推進装薬の大きさが異なる二つの ガス発生器によって、三つの出力レベルを達成でき、そのことは、ほとんどすべ ての場合に、最善の締付け操作を確実なものにする

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジング内に画定された作動空間（２４）、および前記ハウジング内に 移動可能に設けられたピストン（１８）を有し、該ピストンが推進装薬（４６） の作動の際作動空間（２４）内に発生するガス圧力によって作動可能なベルトテ ンショナ用点火装置駆動手段において、少なくとも二つの推進装薬（３６，３８ ）が設けられそれらがハウジングの別々の収容空間（３２，３４）に設置されか つそれらが一つだけまた別々にもしくは同時に点火可能であること、および両方 の収容空間（３２，３４）が作動空間（２４）と流体的に連通していることを特 徴とするベルトテンショナ用点火装置駆動手段。 ２．各推進装薬（３６，３８）が、他方の推進装薬の点火の際発生するガス圧 に耐えるが、関連する推進装薬の点火の際作動空間への流通路を開放する、保護 部材（５０；５０ａ；５２；５２ａ）によって作動空間（２４）からしゃ閉され たことを特徴とする請求項１に記載された駆動手段。 ３．前記保護部材（５０；５０ａ；５２；５２ａ）が作動空間（２４）に向か って延長する膨らんだまたは円錐形の壁を有することを特徴とする請求項１に記 載された駆動手段。 ４．壁が所定の破断線を備えたことを特徴とする請求項３に記載された駆動手 段。 ５．前記保護部材（５０；５０ａ）が推進装薬を封入するカプセル（４４）の 底部によって形成されることを特徴とする請求項２から４のいずれかに記載され た駆動手段。 ６．収容空間（３２，３４）が作動空間（２４）に近接した位置に収斂する別 別の連結導管（２６，２８）によって作動空間（２４）に連通すること、および 各保護部材（５２；５２ａ）が推進装薬（４６）を封入するカプセル（４４）の 底部と連結導管（２６，２８）の間に作動空間（３２，３４）の各拡大部分に挿 入されたことを特徴とする請求項２から４のいずれかに記載された駆動手段。 ７．推進装薬（３６，３８）が異なった大きさであることを特徴とする請求項 １から６のいずれかに記載された駆動手段。 ８．推進装薬（３６，３８）の点火がトリガ装置によって制御されトリガ装置 に使用者の体重に依存する信号を発生する使用者検出センサが接続されたことを 特徴とする請求項１から７のいずれかに記載された駆動手段。 ９．推進装薬（３６，３８）の点火がトリガ装置によって制御されトリガ装置 に衝突の強さに依存する信号を発生する衝突センサが接続されたことを特徴とす る請求項１から８のいずれかに記載された駆動手段。 １０．ピストンが回転ピストン駆動手段、とくにベーン型回転駆動手段の回転 ピストンであることを特徴とする請求項１から９のいずれかに記載された駆動手 段。 １１．ハウジングが本体（１０）および本体（１０）の接触面（１２）に隣接 して設置されたカバー部分（１４）よりなること、連結導管（２６，２８）およ び作動空間（２４）が本体（１０）の接触面（１２）から凹んでいること、およ びカバー部分（１４）と一体に形成された突出部（４２）が連結導管（２６，２ ８）および作動空間（２４）と密封状態に適合することを特徴とする請求項１か ら１０のいずれかに記載された駆動手段。 １２．収容空間（３２，３４）がカバー部分（１４）に形成されたことを特徴 とする請求項１１に記載された駆動手段。