JPH11509543A - IgE媒介アレルギー性疾患の治療において使用するためのシステインプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

IgE媒介アレルギー性疾患の治療において使用するためのシステインプロテアーゼ阻害剤

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JPH11509543A JP9506421A JP50642196A JPH11509543A JP H11509543 A JPH11509543 A JP H11509543A JP 9506421 A JP9506421 A JP 9506421A JP 50642196 A JP50642196 A JP 50642196A JP H11509543 A JPH11509543 A JP H11509543A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、若年性喘息および湿疹を包含する、アレルギー性諸疾患の治療で使用するための化合物に関する。これらの化合物は、主な環境上のおよび職業上のアレルゲンに対する、IgE 媒介反応を阻害することができる。これらは、またアレルギーに罹る可能性のある個体(例えば、遺伝的に喘息に罹患する危険のある個体および作業場で職業上のアレルゲンに暴露される個体)に投与した場合に、環境上のおよび職業上のアレルゲンに対するアレルギー感作を防止することにより、アレルギー性疾患に対して予防作用をもつことができる。本発明の化合物はまた、その場でのアレルゲンのアレルゲン性を不活性化または減衰するためにも有用であり得る。本発明は、新規な化合物およびリガンド自体、該化合物を含有する薬理組成物、該化合物および該薬理組成物の製法、該化合物および該組成物を、IgE 媒介アレルギー性疾患の治療または予防において、並びにその場でのアレルゲンの不活性化または減衰における使用法を提供する。本発明は、またアレルギー−発生生物の生存性を低下もしくは該生物を破壊するための手段をも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 IgE 媒介アレルギー性疾患の治療において使用するためのシステインプロテアー ゼ阻害剤発明の分野 本発明は若年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患の治療において 使用するための化合物に関するものである。 本発明の化合物は、主な環境上のおよび職業上のアレルゲンに対する、IgE 媒 介反応を阻害することができる。これら化合物は、また発症の可能性のある個体 (例えば、遺伝的に喘息の可能性のある者および作業場において、職業上アレル ゲンに暴露されている者)に投与した場合に、環境上並びに職業上の抗原に対す る、アレルギー感作を防止することにより、アレルギー性諸疾患を予防する作用 をも有する。本発明の化合物は、またその場でのアレルゲンの不活化またはその アレルギー性の緩和のためにも有用であり得る。本発明は、新規な化合物および リガンド自体、該化合物を含有する薬理組成物、該化合物および薬理組成物の製 法、およびIgE 媒介アレルギー性疾患の治療における、およびその場でのアレル ゲンの不活化または減衰における、該化合物および組成物の使用方法をも提供す る。更に、本発明はアレルギー−発生生物の生存性を減じもしくは該生物を破壊 するための手段をも提供する。 本発明は、IgE 媒介アレルギー性疾患における、CD23としても知られるIgE(Fc eRII)に対する、低−アフィニティーレセプタの役割に関する我々の新たな解釈 により可能となった。関連技術の説明 CD23の複数の役割:CD23は、免疫応答の調節、特にIgE 応答の調節において重 要な役割を演じている。CD23は、細胞表面タンパクの一種であり、原形質膜から 柄を介して伸びており、該柄は免疫応答中にタンパク分解反応的に開裂される。 我々は、CD23がDer pIにより開裂されることを立証した。ここで該Der pIはハウ スダストダニの主なアレルゲンであるプロテアーゼであるが、CD23の開裂を行う 内因性のプロテアーゼは、同定されていない。CD23は、その膜結合型において、 IgE に対する細胞性レセプタとして機能し、かつB細胞、T細胞、血小板、好酸 球、ケラチン細胞を包含する種々の細胞型上に、並びにTおよびBリンパ細胞に 対する抗原を提示する、抗原提示細胞(小胞樹状細胞を含む)上に見出される。 該細胞表面におけるCD23の発現レベルが、その機能性を決定し、かつサイトカイ ン、特にIL4 により調節される。 その膜結合型において、CD23は好酸球が抗原−特異的IgE を介して寄生虫に付 着することを可能とする。これは、またBリンパ細胞(抗体を産生する)に対し て重要な調節的役割をも演ずる。恐らくアレルゲンと免疫錯体の形状にある、可 溶性のIgE の存在下で、細胞表面CD23は、IgE で占有され、阻害シグナルをB-リ ンパ細胞に搬送する。これは、IgE 合成の調節における、重要な負のフィードバ ックループであると考えられている。膜結合CD23のIgE による占有は、CD23をタ ンパク分解反応による開裂から保護し、可溶性CD23(以下を参照のこと)の「サ イトカイン活性」型の遊離を阻害する。該可溶性CD23は、免疫グロブリンの他の 組に抗して、IgE の生産を有利にする。 CD23は、IgE 以外のリガンド(または「対抗構造(counterstructures)」)とも 相互作用する。活性化されたB細胞上のCD23と、リンパ節の小胞の樹状細胞上の CD21(2補体レセプタ“CR2”型)と結合することにより、細胞表面CD23は細胞 間接着分子として機能する。CD23のこの機能は、胚中心Bリンパ細胞を、「アポ プトーシス(apoptosis)」(即ち、プログラム化された細胞の死)から救済し、さ もなくば死に至るであろう抗体産生クローンの生存を可能とする上で重要である 。また、CD23が、Tリンパ細胞(即ち、HLA クラス-II 分子)に対して抗原性ペ プチドを提示する、該細胞表面分子と結合することは明らかであり、また結果と して、Tリンパ細胞に対する抗原の提示に影響を与える可能性がある。更に、ラ ンゲルハンス細胞(抗原提示細胞の一種)上のCD23の発現の存在およびその程度 、並びにアレルゲンおよびIgE を含む免疫錯体に対するそのアフィニティーも、 このような錯体がどの程度プロセッシングされ、Tリンパ細胞に対して提示され るかを決定するであろう。CD23は、従ってBおよびTリンパ細胞両者に対する抗 原 提示に影響を与え、外来抗原に対する免疫応答性の程度および性質を決定するよ うにプロセッシングされる。 CD23のタンパク分解による開裂:天然のCD23(45 kDa)は、柄領域内の幾つかの サイトにおけるタンパク分解による消化により、該細胞表面から開裂された、可 溶性のCD23(sCD23)を生成できる。最大の可溶性フラグメントは、37 kDaのもの である。膜−遠位レクチンドメインにより近接した開裂は、このレクチンドメイ ンと、C-末端尾部とを含有する33、29および25 kDaの可溶性フラグメントを与え る。sCD23 の幾つかの型(特に37 kDaのもの)は他の細胞上で活性である。かく して、ガディエリ(Ghadieri)等およびボネフォイ(Bonnefoy)等は、sCD23(37kDa) が、nm/ml程度の濃度にて、脱顆粒を引き起こすマスト細胞の強力な刺激剤であ ることを立証した。更に、sCD23 のより大きな型のものも、サイトカイン活性を もち、該活性は、アレルギー性、抗−寄生虫性および慢性型の免疫応答と関連し た、IgE およびIgG4サブクラス抗体の生産を有利なものとする。事実、インビト ロ実験は、IL4 の存在下で、sCD23 が、IgE 産生B細胞の原形質細胞への分化を 誘発することを示した(リュー(Liu),ゴードン(Gordon))。IgE 合成に関するCD 23の調製機能は、CD23に対する抗体(これは抗原−特異的IgE 応答を阻害する) を使用し、またCD23遺伝子−ノックアウトマウス(ここでは抗原−特異的IgE 応 答が大きくされている)を使用して、インビボで確認されている。 これらの動物実験から得たデータに加えて、sCD23 およびCD23正末梢血リンパ 細胞の高い濃度が、アトピー個体において観測されることが報告されており(ガ ディエリ(Ghadieri)等)、このことはCD23がIgE 免疫応答における重要な調節因 子であることと関連する。 これらの考察から、CD23が免疫応答の性能および量を決定する上で、特に体液 性免疫性能(即ち、特異的抗体の生産)に影響を与える、重要な調節機能をもつ ことが明白である。更に、CD23の物理的形状(即ち、細胞型対可溶性型)は、特 にBリンパ細胞のIgE 応答の場合に、その調節機能に大きな影響を与える。かく して、CD23はその細胞型において、IgE 合成の負のフィードバック阻害に関連し ている。これとは対照的に、CD23はその可溶性型において、そのサイトカイン活 性を介して、IgE 産生を刺激する。従って、CD23の細胞型と可溶性型との間のバ ランスは、免疫応答の特性決定において、特にIgE が特定の抗原に対して生成さ れたか否か、およびどれほどのIgE が生成されたかを決定する上で重要な役割を 演じていることが分かっている。しかしながら、CD23の開裂をもたらし、かつ膜 結合型と可溶性型との間のバランスを決定ずけるプロテアーゼの特性は、未だ確 立されていないが、周辺的な証拠によってしか支持されていない、一般的な理論 は、CD23が自己触媒的であり、該原形質膜からのそれ自身の開裂をもたらすとい うものである。 マウスおよびヒトにおける、幾つかの環境および職業上のアレルゲン研究の、 タンパク分解活性は、環境的アレルゲンのアレルギー感作能力が、幾つかの場合 にはそのタンパク分解活性と関連していることを示唆している。かくして、パパ イン(パパイヤのシステイニルプロテアーゼ)は、ヒトにおける強力なアレルゲ ンである。また、吸入されたブロメライン(パインアップルのシステイニルプロ テアーゼ)は、職業的なアレルギーおよび喘息を発生する(ガイホッファー(Gaih offer),1988)。また、多くの喘息に罹った個体が感受性をもつ、ハウスダスト ダニの主なアレルゲン(Der pI)は、タンパク分解活性をもつ。環境的抗原および 寄生虫のタンパク分解酵素は、Tリンパ細胞応答の性能に影響を与えて、IgE 産 生を有利なものとする(フィンケルマン(Finkelmann),1992により概説されてい る)が、どのようにしてこれを実行するかは未だ確立されていない。従って、マ ウスの幾つかの種に、パパインを毎日皮下注射したところ、非−特異的なIgE の 顕著な増加をもたらし、これは該酵素の触媒活性を予め不活性化することにより 大幅に低下する。活性パパインによる全IgE レベルの増大は、T-ヘルパーリンパ 球のTN 2サブセットのサイトカイン特性の発生と関連しており、該T-ヘルパー リンパ球のTN 2サブセットは、アレルギーおよび抗−寄生虫応答に関与してい る。しかしながら、パパインがIgE 産生を高める、このタンパク分解メカニズム の基質は、未だ同定されていない。発明の概要 一般的な教示によれば、CD23は推定上の自己タンパク分解活性(即ち、基質と してのCD23に対する、CD23自体のタンパク分解活性)により、原形質膜から開裂 される。CD23以外の、(内因性または外因性の)候補プロテアーゼは提案されて いない。更に、CD23の推定上の「自己タンパク分解(autoproteolytic)」活性は、 未だ立証されていない。従って、驚いたことに、高純度の形状の、該外因性プロ テアーゼおよびアレルゲンDer pIは、培養Bリンパ細胞の該原形質膜からCD23を 開裂する際に、極めて効果的かつ特異的であることが、今や見出された。CD23の 開裂は、IgE 合成を支配する重要な調節段階であるから、Der pIの強力なアレル ギー感作活性(即ち、そのアレルゲン性)は、部分的に、該細胞表面からCD23を 開裂するその能力に存在する。Der pIのタンパク分解活性がそのアレルゲン性と 関連しているであろうことが、以前に予想されてはいたが、この推定上のタンパ ク分解事象のメカニズムに関する説明は何等提出されず、しかもこのタンパク分 解活性に関する基質として、如何なる候補も以前に提案されていない。 本発明の第一の局面において、我々は、(ゴードン等)によるCD23の開裂が、 i)システインにより刺激され、ii) 特異的なシステイニルプロテアーゼ阻害剤E6 4 により阻害され、かつiii)トリプシンプロテアーゼ阻害剤α-1- アンチトリプ シン(これは、トリプシン同様に、種々のトリプシン−様プロテアーゼを阻害す る)によっては阻害されない。この化合物E64 は、L-トランス−エポキシサクシ ニル−ロイシルアミド(4-グアニジノ)ブタン(UKプーレ(Poole)のシグマ(Sigm a)社)である。 これらの発見は、Der pIが実際に、初期の研究により示唆されたように、シス テイニルプロテアーゼであることを立証しており、更にCD23の開裂を行うのが、 Der pIの該システイニルプロテアーゼ活性であることをも立証している。 これらの考察から、(E64と同様に)システイニルプロテアーゼを阻害できる 、E64 以外の本発明の化合物も、Der pIによるCD23の開裂を阻害するであろうこ とが分かる。これは、Der pIにより開裂される、CD23の該開裂サイトを含むペプ チド配列並びにその類似体を包含するであろう。CD 4の生物学的に活性な類似体 についてファンリゲンモータル(Van Regenmortal)等により最近記載されている ように、該類似体は、排他的に天然の開裂サイトのD-アミノ酸およびその逆配列 を生成する「逆-D(reverse-D)」ペプチドを包含する、D-アミノ酸類似体を包含す るであろう。 本発明の第二の局面においては、我々は今や、該プロテアーゼ阻害剤ヒトα-1 - アンチトリプシンは、Der pIを阻害するというよりも、寧ろ特異的サイトにお いて開裂されるDer pIに対する基質であることを立証した。このサイトは、1995 年7月17日以来、“QVS/SGF”であると同定された(カルシュカー(Kalsheker)N. 等,1996)。(CD23開裂サイトについて上記したような)ペプチド類似体および 該サイトの非−ペプチド模倣体も、Der pIの特異的な阻害剤である。本発明のこ のような化合物は、従ってDer pIの阻害剤について上記したような用途(即ち、 Der pIによるCD23のインビボ開裂の阻害)をもつ可能性がある。更に、Der pIは ハウスダストダニの体外消化酵素の一つであるから、Der pIの阻害剤は、この酵 素の失活による「非消化」(即ち、栄養欠乏)状態を、該ダストダニに生ぜしめ ることを可能とする。事実、該ハウスダストダニの食物は、主としてヒトの皮膚 片(これはα-1- アンチトリプシンを含む)を含有するので、該皮膚片を消化す るためには、Der pIは、α-1- アンチトリプシンを破壊もしくは不活性化する必 要がある。従って、本発明の第三の局面において、Der pIの阻害剤は、ハウスダ ストダニに対して、(栄養欠乏を介して)「毒性」作用を及ぼすものと予想され る。 Der pIの阻害剤は、Der pIのアレルゲン性(即ち、感作活性)を減衰すること に加えて、その場でハウスダストダニを殺すのに有用であり得る。我々は、これ らの作用が相乗的に機能して、家具(ベッド、カーペット等)に適用するための 高度に効果的な抗−喘息薬を与えるものと考える。ここで、該家具はハウスダス トダニの自然の棲息地である。 Der pIにより放出された、CD23の天然の45 kDa型の主な開裂フラグメントは、 (SDS-電気泳動によっては)CD23の主な天然産の開裂フラグメント、即ち25 kDaの フラグメントから識別できない。しかしながら、Der pIにより遊離される該フラ グメントのN-末端の配列分析は、Der pIにより認識される該開裂サイトQVS/SGF が、この25 kDaのフラグメントを生成する、該天然の開裂サイトと区別されるこ とを立証している。少量の、CD23のより大きな(多分「サイトカイン活性な」)型も 、Der pIにより生成され、このことは該柄領域のより膜に近い付随的な開裂サイ トの存在を示している。更なるC-末端尾部における開裂サイトも、我々により SAE/SMG として同定されている。 Der pIの該CD23開裂活性をもつ阻害剤(例えば、E64 およびその類似体)も、 CD23を開裂する内在性プロテアーゼを阻害できるので、該プロテアーゼがDer pI に対する特異性において同等であろうとなかろうと、本発明は、外因性プロテア ーゼ、例えばDer pIおよびブロメライン並びにタンパク分解活性をもつ幾つかの 他の環境上のアレルゲンに加えて、CD23を開裂する内因性プロテアーゼの阻害剤 を含む。合法的に許容されるように、本発明はアレルギー性諸疾患、例えば若年 性喘息および湿疹の治療のための、CD23の酵素的開裂(内因性または外因性プロ テアーゼの何れによるものであれ)の阻害剤の使用、並びに環境上の感作試薬ま たはアレルゲン、例えばDer pIおよびブロメラインのタンパク分解活性の不活性 化のための、このような阻害剤の使用をも包含する。 第三の局面において、本発明は新規な化合物を提供し、該化合物はシステイニ ルプロテアーゼ阻害剤活性を有し、L-トランス−エポキシサクシニル−ロイシル アミド(4-グアニジノ)ブタン(E64)を除き、インビボで膜結合CD23のタンパク 分解による開裂を阻害することができる。 第四の局面において、本発明はシステイニルプロテアーゼ阻害性化合物を提供 し、該化合物は、E64 を除く、酵素Der pIの阻害剤と本質的に等価な構造をとる ことができる化学組成物を含み、場合によってはアレルギー性疾患の治療に使用 するための、製薬上許容される担体または賦形剤をも含む。 第五の局面において、本発明は、E64 を除く、Der pIの阻害剤の部分の薬作用 発生団パターンと本質的に等価な、薬作用発生団パターンをもつ構造をとること ができる、システイニルプロテアーゼ阻害性化合物を提供する。 第六の局面においては、本発明はリガンドを提供し、該リガンドは、システイ ニルプロテアーゼ阻害性化合物と交叉反応し、また該阻害性化合物は、E64 を除 く、酵素Der pIを阻害する。該化合物は以下のものを含むモチーフの1以上のコ ピーを含む: i) 水素結合供与体、 ii) 3つの疎水性部分、および iii)水素結合受容体。 第七の局面において、本発明は以下の一般式(I)の化合物又はリガンドを提供 する。 ここでX、YおよびZはNまたはCHであり、 R1はN-末端窒素原子の遮断基であり、 R2、R3およびR4はX、YおよびZ上の側鎖であり、 Wは、Der pIの活性システインのチオールと不可逆的に反応する基である。 第八の局面において、本発明はIgE 媒介アレルギー疾患の治療用の薬物を提供 し、該薬物は活性成分として、有効量の、システイニルプロテアーゼ阻害剤、特 異的サイトにおいてDer pIと反応する、Der pIに対する基質、およびDer pIのタ ンパク分解酵素活性を阻害できるDer pI阻害剤からなる群から選ばれる化合物を 含み、該薬物は場合により1種以上の製薬上許容される担体、アジュバントまた は賦形剤を含む。 第九の局面において、本発明はDer pIのアレルゲン性を減衰しまたは不活性化 するための薬剤を提供し、これは活性成分として、有効量の、Der pI阻害活性を 有する化合物を含み、該薬物は場合により1種以上の製薬上許容される担体、ア ジュバントまたは賦形剤を含む。 第十の局面において、本発明はハウスダストダニの生存性を減じもしくはこれ を破壊するための薬物を提供し、該薬物は活性成分として、有効量の、Der pI阻 害活性を有する化合物を含み、該薬物は場合により1種以上の製薬上許容される 担体、アジュバントまたは賦形剤を含む。 第11の局面において、本発明は、本発明の化合物またはリガンドの製法を提供 し、該方法はシステイニルプロテアーゼ阻害性化合物またはリガンドを合成し、 および場合により該化合物またはリガンドを担体と複合化する工程を含む。 従って、まとめると、本発明は、ハウスダストダニ分泌物(Der pI)の主なア レルゲンが、B-リンパ細胞の細胞表面由来のおよび恐らく他の細胞型由来のCD23 (IgE に対する低アフィニティーレセプタ)を開裂することができる。我々は、 この活性がシステインにより刺激され、かつ周知のシステイニルプロテアーゼ阻 害剤E64 により壊滅できることを立証した。 本発明は、特に外因性プロテアーゼ(例えばDer pI)による、細胞の原形質膜 からのCD23のタンパク分解による開裂を阻害することのできる化合物および該細 胞からCD23を開裂する、内因性プロテアーゼを阻害できる化合物に関する。 これらの化合物は、またアレルギー症状を呈する危険性のある個体(例えば、 遺伝的に喘息に罹る可能性のある個体および職業的にアレルゲンに暴露される個 体)に投与した場合に、環境的および職業的抗原に対するアレルギー性の感作を 防止することによる、アレルギー性諸疾患に対する予防効果をももつことができ る。 本発明の化合物は、またその場で環境的なアレルゲン(例えば、ベッド、カー ペットおよび電気掃除機中のハウスダストダニ分泌物アレルゲンDer pI)の、タ ンパク分解活性の不活性化のために使用することもできる。これらアレルゲンの タンパク分解活性の不活性化は、該細胞表面由来のCD23を開裂する能力に基づく そのアレルゲン性(即ち、アレルギーおよび喘息を発生する能力)を減衰するこ とを可能とする。 本発明の化合物は、また栄養欠乏により、ハウスダストダニを殺すこともでき る。 本発明は、非限定的な例のみにより、第1〜18図を参照しつつ、以下に説明す る。ここで、 第1図は、FITC標識したマウスのモノクローナル抗−CD23抗体を使用した、RP MI 8866 ヒトB細胞による、CD23の発現を示す図である。 第2図は、Der pIのタンパク分解作用が、CD23について特異的であることを示 す図である。 第3図は、Der pIが、レクチンドメインに近接するCD23を優先的に開裂するこ とを示す図である。 第4図は、該システイニルプロテアーゼDer pIの薬作用発生団の図である。 第5図は、第4図に示した薬作用発生団の、距離的制約を示す図である。 第6図は、第4図に示した薬作用発生団の、角度に関する制約の図である。 第7図は、該薬作用発生団を示し、かつ化合物8が如何に該薬作用発生団と適 合しているかを示す図である。 第8図は、該薬作用発生団を示し、かつ化合物40が如何に該薬作用発生団と適 合しているかを示す図である。 第9図は、該薬作用発生団を示し、かつ化合物25が如何に該薬作用発生団と適 合しているかを示す図である。 第10図は、第4図の該薬作用発生団の点1-4-5 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第11図は、第4図の該薬作用発生団の点1-2-4 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第12図は、第4図の該薬作用発生団の点1-2-5 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第13図は、第4図の該薬作用発生団の点1-2-3 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第14図は、第4図の該薬作用発生団の点2-3-5 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第15図は、第4図の該薬作用発生団の点2-4-5 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第16図は、第4図の該薬作用発生団の点1-3-5 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第18図は、第4図の該薬作用発生団の点1-3-4 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 第19図は、第4図の該薬作用発生団の点3-4-6 間の距離的および角度的制約を 示す図である。 実施例 ここでは、我々はDer pI、即ち主なハウスダストダニ(デルマトファゴイデス プテロニシナス(Dermatophagoides pteronyssinus))の主なアレルゲンである、 Der pIが、培養ヒトB細胞(RPMI 8866 B細胞系)表面由来のCD23を開裂すること を立証した。このB細胞表面からの該レセプタの開裂は、該培養上澄中のsCD23 における並行した増加と関連していた。標識した抗体実験およびプロテアーゼ阻 害アッセイは、Der pIが、CD23の2SKフラグメントを直接開裂するシステインプ ロテアーゼであることを明確に示している。Der pIのこのタンパク分解作用はCD 23に対して特異的である。というのは、テストした他のB細胞マーカー(CD20、H LA-DR、CD71およびCD49d)の何れも影響されなかったからである。これらのデー タは、Der pIが、タンパク分解によりsCD23 を遊離し、結果としてIgE 合成を調 節する能力により、ダストダニアレルギーに罹った患者の80% において、IgE 抗 体応答を誘発することを示唆している。 我々はダストダニ抽出物からDer pIをアフィニティー精製し、FITC標識したモ ノクローナル抗−ヒトCD23(Bu38)を使用して、培養したRPMI 8866 B細胞上で発 現したCD23をタンパク分解的に開裂するその能力についてテストした。これらの データは、システイン(5mM)の存在下で、Der pIが投与量−依存的に膜CD23を開 裂し、結果としてsCD23 を培養上澄中に遊離することを示している(第1a図およ び第1b図)。Der pIのタンパク分解活性は、E64(システインプロテアーゼ阻害剤) により阻害されるが、α-1- アンチトリプシン(セリンプロテアーゼ阻害剤)に よっては阻害されず、従ってこれによりDer pIがシステインプロテアーゼ特性を もつことが確認された(第1c図)。我々は、実際にDer pIがα-1- アンチトリプ シン(1:10 モル比)を完全に開裂して、十分に特徴付けされたシステインプロテ アーゼである、パパインにより形成されるものと類似する、分解パターンを形成 することを明らかにした(第1d図)。第1図のより詳しい説明は以下の通りであ る。 細胞は、660Vの線形蛍光設定により、FACScan(UK,オックスフォードのベク トンディッキンソン(Becton Dickinson)社)で分析した。蛍光(FL1)プロフィール 対前方散乱(FSC)を、該細胞を追跡するのに使用し、増幅スケールは、蛍光のレ ベルに応じて変えた。各サンプルに対して、4000事象を集め、次いでフローメイ ト(flowMate)プログラム(UK,ハイワイコーム(High Wycombe)のダコ(DAKO)社)を 利用して分析した。提示したデータは3回の繰り返し実験の代表的な結果であり 、a〜cにおける各点は2回の測定の平均を表す。第1(a)図は、Der pIによる CD23開裂の投与量およびシステイン依存性を示す(精製法については、以下の第 1(d)図を参照)。Der pIは、5mMのシステインと共に、またはその不在下で、予 備インキュベート(37℃にて15分間)し、全体積200 mlのRPMI 1640+10mM HEPES 中の、2-3x105RPMI 8866細胞に添加した。次いで、この混合物をインキュベート (37 ℃にて1時間)し、遠心分離により集めた細胞をRPMI 1640+10mM HEPES中で 洗浄し、FITC複合化抗-CD23モノクローナル抗体(Bu38 UKバーミンガムのザバイ ンディングサイト(The Binding Site))と共にインキュベート(室温にて30分間) した。第1(b)図。膜CD23の開裂は、培養上澄におけるsCD23 の並行的な投与量依 存性遊離と関連していた。該上澄は、Der pIで処理(上記のように)した、培養 RPMI 8866 細胞から集め、かつELISA によるsCD23 測定(白抜きの丸)のために 1/5に希釈した(UKバーミンガムのザバインディングサイト)。このELISA アッ セイにおいて、Der pIとsCD23 との間には交叉反応性は見られなかった。第1(c) 図。システインプロテアーゼのクラス特異的阻害剤は、Der pIによる膜CD23開裂 を阻止する。E64(L-トランス−エポキシサクシニル−ロイシルアミド(4- グアニ ジノ)ブタン)(UK,プーレのシグマ社)は、Der pIによるCD23の開裂を完全に阻 害するが、天然産のヒトセリンプロテアーゼ阻害剤であるα-1- アンチトリプシ ンについては、このような阻害作用は立証されていない。5g/mlのDer pI100 ml を、10mlのE64 またはα-1- アンチトリプシンと共に予備−インキュベート(37 ℃にて30分間)し、次いで(上記のような)該RPMI 8866 細胞に添加した。矢印 はDer pIの存在下(下部の矢印)および不在下(上部の矢印)でのCD23の発現レ ベルを示す。第1(d)図。Der pI処方物、ヒトα-1- アンチトリプシンの銀染色SD S-PAGE(12%ゲル)分析およびDer pIのα-1- アンチトリプシンに及ぼす作用。Der pIは抗−Der pI抗体(4C1、UK,Clwyd インドアバイオテクノロテジー(Indoor B ioterchnologies))を使用したアフィニティークロマトグラフィーにより精製し た。該処方物の純度は、N-末端配列決定により確認し、該配列決定は自動アミノ 酸配列決定装置(USA,CA フォスターシティーのアプライドバイオシステムズ(A pplied Biosystems)社)により実施した。得られた配列(Thr-Asn-Ala-Cys-Ser-I le-Asn-Gly-Asn-AlaまたはTNACSINGNA; SEQ ID No.1)は、Der pIの公開されてい る配列と一致した。該α-1- アンチトリプシン処方物の活性はウシキ モトリプシン(Dr.デービッドロマス(David Lomas);パーソナルコミュニケーシ ョン)に対する活性サイト滴定により確認した。該ゲルはDer pI(レーン1)お よびα-1- アンチトリプシン(レーン2)に対する各単一のバンドを示した。全 体積10ml中でのDer pI(0.25 mg)とα-1- アンチトリプシン(5 mg)とのインキュ ベーション(37℃にて2時間)は、α-1- アンチトリプシン(レーン3)からの 大きなフラグメント(矢印)の開裂をもたらす。このパターンはパパインにより 生成されるものと一致する。質量標準は左側に示されている。 CD23に対するDer pIの酵素特異性を検討するために、我々は2.5mg/ml(最終濃 度)のDer pIで処理した後に、他のB細胞マーカーの発現を追跡した。CD23の最 大の開裂を与えることが示されている(第1a図)、このDer pI濃度において、CD 20、HLA-DR、CD71およびCD49d の有意な損失は観測されなかった(第2図)。更 に詳しい第2図の説明は以下の通りである。 RPMI 8866 細胞を5mg/mlのDer pI溶液100 mlで処理し、膜CD23の発現を、他の B細胞表面マーカー(CD20、HLA-DR、CD71およびCD49d)と共に追跡した。これら のマーカーは抗−CD20(L27)、抗−HLA-DR(L243)(UK オックスフォードのベクト ンディッキンソン)、抗−CD71(Ber-T9)(UKバッキンガムシーアのダコ)および抗- CD49d(HP2.1)(USA,ME ウエストブルックのイムノテック(Immunotech)社)抗体を それぞれ使用して検出した。各対の結果は、Der pIの不在下(白抜きの棒)およ びその存在下(黒棒)におけるマーカーの発現を表す。提示したデータは、3回 の実験の代表的な結果を表し、各点は2回の測定の平均を表す。 CD23上のDer pI開裂サイトに関する知見を得るために、それぞれレクチンドメ インおよび柄領域に対する、Bu38およびEBVCSIモノクローナル抗−CD23抗体を使 用して、該タンパク分解による開裂過程を追跡した。かくして、Bu38は25 kDaま での全てのフラグメントを検出し、一方EBVCSIは25 kDaを越えるフラグメントの みを識別する(J.ゴードン(Gordon),パーソナルコミュニケーション)。これら の結果は、Der pIが該レクチンドメインに近接するサイトにおいてCD23を開裂す ることを示している。というのは、EBVCSI抗体は、依然として、該レセプタの残 留膜結合部分に結合できるからである(第3図)。しかしながら、1mg/ml を越 えるDer pI濃度において、25 kDaを越えるCD23フラグメントの幾分かの開裂が観 測される。Der pIの最大濃度(2.5g/ml)が、Bu38結合の完全な喪失およびEBVCSI の僅かに部分的な喪失をもたらしたことから、Der pIによるCD23の初期開裂の好 ましいサイトは該レクチンドメインに近接するものと考えられる。第3図のより 詳細な説明は以下の通りである。 RPMI 8866 細胞を、上記のようにDer pIで処理し、膜CD23の発現を、2種のモ ノクローナル抗−CD23抗体:Bu38(該レクチンドメインを識別する)およびEBVC SI(25 kDaのフラグメント間の柄領域を識別する)を使用して、追跡した。かく して、Bu38は完全な分子および全ての可溶性フラグメントを識別し、一方でEBVC SIは、該25 kDaのフラグメント(sCD23)の開裂後の、完全な分子および残留膜結 合部分を識別する(J.ゴードン(Gordon),パーソナルコミュニケーション)。こ の実験は、Der pIが、1mg/ml までの濃度において、選択的にCD23の25 kDaのフ ラグメントを遊離することを立証している。提示されたデータは、3回の実験の 代表的な結果を表し、各点は2回の測定の平均を表す。 25 kDaのフラグメントを生ずるCD23の好ましい開裂サイトは、上に詳細に述べ たように、我々により同定された。 可溶性CD23は、IgE 生産に必要とされる原形質細胞となる、B細胞のIgE 産生 を誘発することが知られているシグナルの一つである。従って、インビボでCD23 を開裂する該プロテアーゼのこの特性は極めて興味深いものである。CD23は自己 タンパク分解活性をもつことが示唆されているが、どのプロテアーゼが膜CD23を 開裂するかについて、以前は気付いていなかった。我々は、外因性のシステイン プロテアーゼであるDer pIがこの機能を満たすことを立証した。Der pIは、ダス トダニアレルギーに罹った患者の80% において、IgE 抗体応答を引出し、またこ のような患者がsCD23 の高い循環レベルを有することに関する、インビボの証拠 がある。この至る所で吸引されるアレルゲンは、明らかに高い免疫原性をもつも のであり、また我々はその免疫原性が、部分的にはその酵素活性によるものであ ると考えている。実際に、Der pIと配列類似性を示すシステインプロテアーゼで あるパパインのアレルゲン性は、その酵素活性と大きな関連性を有している。 Der pIがタンパク分解により膜CD23を開裂することの証明は、このアレルギー 過程におけるIgE の役割に関する疑問を生ずる。先ず、Der pIに特異的なIgE は Bリンパ細胞および他のCD23担持細胞(例えば、好酸球)に対するDer pIを標的 とすることができ、結果として該細胞表面上での、このアレルゲンの高い濃度の 設定を助ける。第二に、IgE のCD23に対する結合が、Der pIによるタンパク分解 攻撃から、該レセプタを保護することができる。 Der pIタンパクの精製 粗製ダニ抽出物(-100mg、スミスクライン−ビーチャム(SmithKline-Beecham) 社)を、5mlの塩酸塩緩衝塩水(PBS; 50mMの燐酸カリウム、pH 7.4、150mM NaCl を含有)に溶解した。Der pIを、CNBr活性化セファロース4B(UK ミルトンカイン ズのファルマーシア(Pharmacia)社)上に固定化した、4C1 抗体(U.K.ディーサイ ドのインドアバイオテクノロジー(Indoor Biotechnology)社)を使用したアフィ ニティーカラムクロマトグラフィーにより精製した。この粗製処方物を-2mlのア フィニティー樹脂と2時間4℃にて混合し、次いで2-3 体積のPBS により洗浄し た。結合タンパクの溶出は、5mMのグリシンを含有する50%(v/v)のエチレングリ コールを使用して実施した。画分(1-2ml)を集め、0.2Mの燐酸ナトリウムバッフ ァー(pH 7.0)0.8 mlにより中和した。該画分をプールし、4lのPBS に対して一 夜透析し、次いで2lのPBS に対して2-3 時間第二の透析にかけた。限外濾過に よって、所定の濃度まで、全タンパクを濃縮した(UK フローゲンの(MacroSep)社 )。 かくして、95% を越える純度のタンパクを得た。ここで、該純度はSDS の存在 下での変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動、C4逆相高速液体クロマトグラフィ ー(RP-HPLC)および高圧サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)により判定し、 他の混入プロテアーゼ活性は検出できなかった。 Der pIの阻害剤 精製したDer pIを使用して、驚くべきことに、該酵素に対する阻害剤が生成で きることを見出した。これらの阻害剤は以下の一般式で表されるものである: ここで、X、YおよびZはNまたはCHであり得る。 R1はN-末端アミノ酸窒素原子の遮断基である(T.グリーン(Greene),有機合成 における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis))。 R2、R3およびR4はX、YおよびZ上の側鎖である。 Wは、Der pIの活性システインのチオールと不可逆的に反応する基である。 XおよびYがCHである場合、立体化学は排他的に“S”配座をとり、L-α−ア ミノ酸残基を与える。ZがCHである場合、該配座はWに依存して“R”または“S ”であり得るが、キラル中心は、立体特異的に、L-α−アミノ酸プリカーサ由来 の構造を維持するように誘導される。X、YおよびZがNである場合、該残基は ペプチド類似の、「アザペプチド(azapeptide)」である。 好ましくは、R1は、場合により置換され、場合によりヘテロ原子(O、S、N、P) を介してカルボニル基と結合した、疎水性アリールまたはヘテロアリール基を表 す。NまたはPを介して結合している場合、該ヘテロ原子は、モノまたはジアリ ール、またはモノまたはジヘテロアリール置換されていてもよい。 また、R1は炭素原子数3以上の、直鎖または分岐鎖の、場合によりヘテロ原子 (O、S、N、P)を介してカルボニル基と結合した、疎水性脂肪族基である。Nまた はPを介して結合している場合、該ヘテロ原子は、モノまたはジ−置換されてい てもよい。 これらの化合物は、また場合により置換されたアリール基、例えば場合により 置換されたフェニル、ナフチルまたは未置換2-ナフチルまたは9-アンスラシルで あり得る。また、場合により置換されたフェニルは、未置換フェニルまたは1〜 5個のフルオロ置換基を有するフェニル基、または1〜3個の置換基を有するフ ェニル基(ここで、該置換基は独立に低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、 ハロ、アセチル、ベンゾイル、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、-COOH、-CO NH2、-COOR2およびNHCOR2(ここで、R2は低級アルキル基である)からなる群か ら選ばれるものである)であり得る。 場合により置換された1-ナフチル基は、未置換1-ナフチル基およびその2-位に おいて低級アルキル、低級アルコキシまたはトリフルオロメチル基で置換された 1-ナフチル基を包含する。 場合により置換されたヘテロアリールは、場合により置換された5または6員 の、O、S、Nから選択されるヘテロ原子を1〜4個含む芳香族基、O、Sおよ びNから選択されるヘテロ原子を1〜4個含むことができる1-または2-ナフチル または9-アンスラシル基を包含する。 最も好ましいR1は、フェニル、ジフェニルアミノ基、9-キサンテニル、ピペロ ニル、フェニルアミノ基、t-ブトキシ、CF3-フェニル、モノまたはジ−置換フェ ニル(ここで、該置換基は低級C1-3アルキル、低級C1-3アルコキシである)、モ ノ2-または3-アミノまたはカルボキシ置換フェニルを表す。これらの基準は、ま たジフェニルアミノ基および9-キサンテニルについても適用されるであろう。更 に、直鎖および分枝鎖脂肪族基、例えばピボリル(pivolyl)、n-ブチルおよびC8 までのこれらの変形体であってもよい。 好ましいR2は、市販品として入手できるアミノ酸のC-αに結合していることが 分かっている、疎水性の側鎖を表す。疎水性とは、直鎖または分枝鎖アルキル( メチル、例えばAla); シクロヘキシルメチル; 2-メチルプロピル、即ちLeu;n-ブ チル、即ちノルロイシン; 1-メチルエチル、即ちVal;1-メチルプロピル、即ちIl e;3-メチルブチル、即ちホモロイシン; エチル、即ちAbu を意味する。 また、該疎水性鎖は、例えばN、O、S等のヘテロ原子を含み、例えば2-メチ ルチオエチル(メチオニン)、4-アミノブチル、即ちLys;またはエチル-2- カル ボアミド、即ちGln であってもよい。 更に、該疎水性鎖は、場合により窒素原子を含有し、あるいはフェニルリング 上で-OH、アルコキシ、フェニル、またはC1-3アルキルで置換されている、フェ ニルメチル基であり得る。 最も好ましいR2はビフェニルメチル、1-メチルエチル、即ちバリン、メチル、 即ちアラニン、またはシクロヘキシルメチル、即ちシクロヘキシルアラニンを表 す。 好ましいR3は、場合によりヘテロ原子OまたはFにより置換されたC1アルキル 基を表す。また、R3は4-アミノブチル、即ちLys;エチル-2- カルボキサミド、即 ちGln;2-(メチルチオオキシ)エチル、即ちMet(O)であり得る。 最も好ましいR3はメチル、即ちアラニンを表す。 好ましくは、R4は、R2について規定した、かつこれについて記載したような残 基をもつ疎水性側鎖を表す。更に、2-ヒドロキシエチル、即ちThr;または2-フル オロエチルであってもよい。 最も好ましくは、R4は3-メチルブチル、即ちホモLeu;シクロヘキシルメチル、 即ちcha;2-メチルプロピル、即ちロイシン; またはn-ブチル、即ちノルロイシン を表す。 好ましいWは以下に示す基からなる群から選ばれる: 好ましいEは、以下に列挙する基からなる群から選ばれる: i) OAr またはSAr ii) -O-CO-R または-S-CO-R iii) ヘテロアリール iv) ハロゲン原子 v) -O-SO2-R vi) -O-PO(R)-R vii) -O-PO(OR)-OR ここで、好ましいRはアルキルおよびArを含む群から選ばれるものである。 好ましいArは、場合により置換されたアリールまたはヘテロアリールからなる 群から選ばれる。 好ましいYは、エステル、スルホン、カルボキシレート、アミド、ホスホネー ト、ケトン、スルホネート、ニトリル、スルホンアミドおよびニトロ化合物を含 む群から選択される。 定義 場合により置換されたアリールは、好ましくは、場合により置換されたフェニ ル、ベンジルまたはナフチルである。場合により置換されたフェニルは、好まし くは未置換フェニルまたは1〜5個のフルオロ置換基をもつフェニル、または1 〜3個の置換基をもつフェニル基であって、該置換基が独立に低級アルキル、低 級アルコキシ、ニトロ、ハロ、アセチル、ベンゾイル、ヒドロキシ、アミノ、メ チルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルチオ、シアノ、トリフル オロメチル、フェニルスルホンアミドカルボニル(-CONHSO2C6H5)、-COOH、-CONH 、-COOR、-NHCOR2(ここで、R2は低級アルキルである)および2,3,5,6-テトラメチ ル-4- カルボキシ−フェニル(-C6H5(CH3)4-COOH)を含む群から選ばれる。 場合により置換された1-ナフチルは、無置換の1-ナフチルおよび2-位において 低級アルキル、低級アルコキシまたはトリフルオロメチル基で置換された1-ナフ チルを包含する。 ハロゲンは、好ましくはブロモ、クロロまたはフルオロである。 アルキルは、好ましくは分枝鎖または直鎖の、指定された炭素原子数のあるい は炭素原子数が指定されていない場合には、8個までの炭素原子を有する、飽和 脂肪族炭化水素基である。接頭部アルク(alk-)とは、特に述べない限り、該当す る基のアルキル部分に、8個までの炭素原子をもつ基を表す。アルキルの例はメ チル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、 n-ヘキシル等を包含する。用語「低級アルキル」および「炭素原子数1〜4のア ルキル」とは、本明細書の範囲内において、同義語であり互換性あるものとして 使用される。 場合により(optional またはoptionally)とは、その後に記載する事象または 状況が起こっても起こらなくともよいことを示し、また該記載は該事象または状 況が起こる場合の例および該事象または状況が起こらない場合の例を包含する。 例えば、「場合により置換されたフェニル」とは、該フェニル基は置換されてい ても、未置換であってもよく、またその記載が未置換のフェニル基および置換基 が存在するフェニル基両者を含むことを意味する。 これらの阻害剤は以下の実施例により具体化され、これら実施例は説明のため に記載した。 Der pI阻害剤の合成 Der pIに対する強力な阻害剤を、以下に記載する一般的な方法によって合成し た。合成に引き続き、該化合物をエレクトロスプレーまたはMALDI-TOF マススペ クトル法(MS)分析にかけ、得られた結果を示す。 化合物1:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン 固相ベンゾイル化ペプチド合成 樹脂付加(工程1) 2-クロロトリチルクロリド樹脂(4.9g,1.05mM/g,ノババイオケム(Novabiochem ))をジクロロメタン(40ml)中で膨潤させ、Fmoc-L- ノルロイシンの懸濁液を添加 し、5分間攪拌した。DCM 中のジイソプロピルエチルアミンの溶液(10ml,溶媒30 ml中57mM)を5分かけて添加し、得られた混合物を室温にて2時間攪拌した。メ タノール(5ml)を添加し、反応混合物を更に10分間攪拌した後、樹脂を濾別し、3 xDCM、2x DMF、2x2-プロパノール、2x DMF、2x2-プロパノール、メタノール、2x エーテルで洗浄し、かつ真空下で24時間乾燥した。 アミノ酸の脱保護(工程2) Fmoc-L- ノルロイシンを付加した樹脂を、4時間 DMFの20% ピペリジン溶液で 処理することにより脱保護した。この膨潤した樹脂を濾過し、5x DMFおよび2xエ ーテルで洗浄し、かつ真空下で24時間乾燥した。 ペプチド鎖伸長(工程3) L-ノルロイシン付加樹脂(5mM)を、Fmoc-L- アラニン(6.23g,20 mM)、ヒドロ キシベンゾトリアゾール(3.0g,20mM)、2-(1-H- ベンゾトリアゾール-1- イル)- 1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(7.59g,20 mM)お よびジイソプロピルエチルアミン(6.97ml,40mM)を含有するDMF(20 ml)溶液に添 加し、4時間に渡り穏やかに攪拌しつつ膨潤させた。樹脂を濾別し、4x DMFおよ び2xエーテルで洗浄し、かつ一夜真空下で乾燥させた。 工程2および3を、Fmoc-L- アラニンおよびFmoc-L- バリンを使用して繰り返 し実施して、樹脂に結合したトリペプチドH-L-バリル-L- アラニル-L- ノルロイ シンを得た。 ペプチド鎖のベンゾイル化(工程4) L-バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン担持樹脂(1g,約1mM)を安息香酸(0.48 8g,4mM)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.6g,4mM)2-(1-H-ベンゾトリアゾ ール-1- イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1 .52g,4mM)およびジイソプロピルエチルアミン(1.40ml,8mM)を含有するDMF(5m l)溶液に添加し、6時間に渡り穏やかに攪拌しつつ膨潤させた。この樹脂を濾別 し、4x DMFおよび2xエーテルで洗浄し、かつ一夜真空下で乾燥させた。 樹脂の開裂(工程5) N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン(1.0g,約1mM)を、ト リフルオロ酢酸を、トリエチルシラン(320μl,2mM)を含有するジクロロメタン( 20ml)に溶解した1%溶液で1時間処理した。樹脂を濾別し、ジクロロメタン(3x10 ml)で洗浄した。有機相を集め、蒸発させ、エーテルで圧潰して、N-ベンゾイ ル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン(285mg)を得た。エレクトロスプレ ーMS m/z 407[MH+]。 化合物2:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンブロモメチル ケトン N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン(140mg,0.34 mM)を無 水THF(3ml)中に懸濁し、無水DMF を滴下して、均一にした。この反応混合物を-1 0℃に冷却し、イソブチルクロロホルメート(129μl,1.0 mM)およびN-メチルモ ルホリン(109μl,1.0 mM)をアルゴン雰囲気下で攪拌しつつ添加した。この混合 物を30分間攪拌した後、ジアゾメタンのエーテル溶液(5ml,約2mM)を添加した。 この反応混合物を、約1時間に渡り室温まで加温し、その後酢酸と50%HBr(1ml, 3.0mM HBr)との1:1 溶液を滴下し、15分間攪拌した。得られた有機相を酢酸エチ ル(40ml)で希釈し、水(10ml)、塩水(10ml)および飽和重炭酸塩溶液(2x10ml)で洗 浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で除去した。これにより灰白色の固体(15 2mg)が得られ、これは分取HPLCにより必要とされる純度に精製した。エレクトロ スプレーMS m/z 482[MH+]、484[MH+]。 化合物3:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ビス(ト リフルオロメチル)ベンゾイルオキシメチルケトン 無水DMF(500 μl)中の、フッ化カリウム(0.1mM,6mg)と2,6-ビス(トリフルオ ロメチル)安息香酸(0.066mM,17mg)との混合物を、室温にて分子篩上で5分間 攪拌した。無水DMF(500 μl)に溶解した、N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル -L- ノルロイシンブロモメチルケトン(0.033mM,16mg)の溶液を添加し、得られた 反応混合物を1時間攪拌した。この反応混合物を、短いシリカカラム(plug)に通 し、5%のメタノールを含有するジクロロメタンで洗浄した。溶媒を真空下で除去 し、残渣を分取HPLCで精製した。凍結乾燥により、白色の凍結乾燥品(6.4 mg)を 得た。エレクトロスプレーMS m/z 660[MH+]。 同様にして、以下の化合物を調製した。 化合物4:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジメチル ベンゾイルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 552[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2,6-ジメチル安息香酸とから) 化合物5:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2-ヒドロキシ ベンゾイルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 540[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2-ヒドロキシ安息香酸とから) 化合物6:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジクロロ ベンゾイルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 592[MH+]および594[MH+],N-ベンゾイル-L- バリ ル-L- アラニル-L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2,6-ジクロロ安息香酸 とから) 化合物7:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンベンゾイルオ キシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 524[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと安息香酸とから) 化合物8:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,3,4,5,6-ペ ンタフルオロベンゾイルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 614[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2,3,4,5,6-ペンタフルオロ安息香酸と から) 化合物9:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン1,1-ジメチル プロピルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 504[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと1,1-ジメチルプロパン酸とから) 化合物10:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンN-(ベンジル オキシカルボニル)-D-セリニル-(O-t-ブチル)オキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 697[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、N-ベンジルオキシカルボニル-D- セリ ニル-O-t- ブチルエーテルとから) 化合物11:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンN-(ベンジル オキシカルボニル)-D-セリニルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 641[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニ ル-L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、N-ベンジルオキシカルボニル-D- セ リンとから) 化合物12:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2-フランオキ シメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 514[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル- L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2-フランカルボン酸とから) 化合物13:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジクロロ フェニルアシルオキシメチルケトン (エレクトロスプレーMS m/z 606[MH+] 608[MH+],N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンブロモメチルケトンと、2,6-ジクロロフェニル酢酸と から) 標準的な分取HPLCの条件を使用して、これら化合物を分析した。即ち、C4分取 HPLCシステム(ビダック(Vydac),22x250mm)を使用し、30分に渡り、5-95%(90%ア セトニトリル(0.1% TFA))の勾配にて、10ml/分の割合で溶出した。 化合物14:N-ベンゾイルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル−ヒド ロキサム酸 プラスチック反応容器中の、Bz-Val-Ala-norLeu-OH(50mg,0.12mM)をTHF(5ml) に分散した懸濁液に、エーテル1.5 mlにジアゾメタン(0.3 ml)を分散したものを 添加した。ガスの発生が観測され、この生成した透明な溶液に、酢酸(0.05ml)を 添加し、得られた溶液を蒸発乾固した。得られた残渣をメタノール(2 ml)に溶解 し、メタノール(2 ml)中のヒドロキシアミン(2 mM)を添加し、得られる溶液を室 温にて5時間攪拌した。この溶液を濃縮し、水(2 ml)を添加し、生成した固体を 濾別し、乾燥して33mg(65%)の表記化合物を得た。 化合物15:N-(ベンゾイルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル)-O- ベンゾイルヒドロキサメート Bz-Val-Ala-norLeu-OH(10mg,0.022 mM)を、-10 ℃にて無水ピリジンに溶解し た溶液に、塩化ベンゾイル(0.004ml,0.03 mM)を添加し、2時間攪拌した。この 溶液を、エチル-(S)-(E)-3-((N- ベンゾイルバリルアラニル)アミノ-6- メチル −ヘプテ-2- ノエートの調製において記載した方法に従って、蒸発させかつ精製 し、25-27 分に溶出したピークを集め、表記化合物を0.5 mg(5%)得た。 エレクトロスプレーMS m/z 525[MH+]。 化合物16:N-(N- ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル)-O-2,6- ジメチル−ベンゾイルヒドロキサメート 2,6-ジメチル安息香酸(4mg,0.024mM)を無水DMF(1ml)に溶解し、0℃に冷却し た溶液に、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(3.2mg,0.023mM)、O-7-ア ザベンゾトリアゾール-1- イル-1,1,3,3- テトラメチルウロニウムヘキサフルオ ロホスフェート(9mg,0.023 mM)およびN-メチルモルホリン(0.008ml,0.07 mM)を 添加し、かつこの溶液を5分間攪拌した。このヒドロキサム酸Bz-Val-Ala-norLe u-OH(10mg,0.02mM)を添加し、得られた反応生成物を一夜攪拌した。該溶液を、 エチル-(S)-(E)-3-((N- ベンゾイルバリルアラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ- 2-ノエートの調製において記載した方法に従って、蒸発させかつ精製し、26-28 分における溶出ピークを集め、表記化合物を0.9 mg(6%)得た。 エレクトロスプレーMS m/z 553[MH+]、575[MH+]。 化合物17:N,O-ジメチル(t-ブトキシカルボニルアミノ-L- ロイシル)ヒドロキシ ラミンの調製 Boc-Leu-OH(80.3mM)とN-メチルモルホリン(88mM)とをTHF(35ml)に溶解した溶 液を、予備冷却した、イソブチルクロロホルメート(88mM)のTHF(65ml)溶液に、- 10〜-15℃の範囲の温度にて、窒素雰囲気下で40分間かけて添加した。この反応 混合物を-10℃にて1時間攪拌し、その後にN-メチルモルホリン(88mM)を添加し 、次いでN,O-ジメチルヒドロキシラミンを-10〜0℃にて少量づつ添加した。次 に、この反応混合物を-10℃にて1時間攪拌し、更に一夜に渡り室温まで昇温 させた。次に、該THF を真空下で除去し、水(50ml)および酢酸エチル(200 ml)を 添加した。次いで、得られた有機相を0.1Mクエン酸溶液で(4x50ml)、次に飽和重 炭酸ナトリウム溶液で(4x50ml)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで真 空下で濃縮して、表記化合物を形成した。 化合物18:N,O-ジメチル(アミノ-L- ロイシル)ヒドロキシラミンの調製 ジオキサン中に分散させた塩酸(4M,75ml)を、冷却しつつBoc-Leu-N(OMe)Me(3 3mM)に添加し、次いで室温にて1時間攪拌した。この溶液を、次に真空下で濃縮 した。ジエチルエーテル(100 ml)を添加し、蒸発乾固する操作を、3回繰り返し て、上記生成物を得た。 化合物19:N,O-ジメチル(t- ブトキシカルボニルアミノ-L- アラニル-L- ロイシ ル)ヒドロキシラミンの調製 Boc-Ala-OH(46mM)とN-メチルモルホリン(46mM)とをTHF(20ml)に溶解した溶液 を、予備冷却した、イソブチルクロロホルメート(46mM)のTHF(30ml)溶液に、-10 〜-15℃の範囲の温度にて、窒素雰囲気下で30分間かけて添加した。この反応混 合物を-10℃にて1時間攪拌し、その後1,4-ジオキサン(20ml)に溶解したN-メチ ルモルホリン(46mM)およびHCl.H2N-Leu-N(OMe)Me(41.8mM)の溶液を、徐々に滴添 した。この反応混合物を-10℃にて1時間放置し、次に室温まで昇温させた。こ の溶液を高真空下で濃縮した後、水(50ml)および酢酸エチル(200 ml)を添加した 。次いで、得られた有機相を0.1Mクエン酸溶液で(4x50ml)、次に飽和重炭酸ナト リウム溶液で(4x50ml)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで真空下で濃 縮して、表記化合物を形成した。 化合物20:N,O-ジメチル(アミノ-L- アラニル-L- ロイシル)ヒドロキシラミン の調製 ジオキサン中に分散させた塩酸(4M,80ml)を、冷却しつつBoc-Ala-Leu-N(OMe) Me(33mM)に添加し、次いで室温にて1.5 時間攪拌した。この溶液を、次に真空下 で濃縮した。ジエチルエーテル(100 ml)を添加し、蒸発乾固する操作を、3回繰 り返して、上記生成物を得た。 化合物21:N,O-ジメチル(t-ブトキシカルボニル−アミノ-L- バリル-L- アラニ ル-L- ロイシル)ヒドロキシラミンの調製 Boc-Val-OH(46mM)とN-メチルモルホリン(46mM)とをTHF(20ml)に溶解した溶液 を、予備冷却した、イソブチルクロロホルメート(46mM)のTHF(30ml)溶液に、-10 〜-15℃の範囲の温度にて、窒素雰囲気下で30分間かけて添加した。この反応混 合物を-10℃にて1時間攪拌し、その後1,4-ジオキサン(30ml)に溶解したN-メチ ルモルホリン(46mM)およびHCl.H2N-Ala-Leu-N(OMe)Me(41.8mM)の溶液を、徐々に 滴添した。この反応混合物を-10℃にて1時間放置し、次に室温まで昇温させた 。この溶液を高真空下で濃縮した後、水(50ml)および酢酸エチル(200 ml)を添加 した。次いで、得られた有機相を0.1Mクエン酸溶液で(3x50ml)、次に飽和重炭酸 ナトリウム溶液で(3x50ml)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次いで真空下 で濃縮して、表記化合物を形成した。 エレクトロスプレーMS m/z 445[MH+]。 化合物22:t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ロイシルア ルデヒドの調製 水素化リチウムアルミニウム(4.5 mM)をTHF(24.5ml)に溶解した溶液を-15〜-1 0℃に冷却した。Boc-Val-Ala-Leu-N(OMe)Me(2.2 mM)をTHF(10ml)に溶解した溶液 を、低温を維持するように非常にゆっくりと添加した。40分後に、酢酸エチル(1 0ml)を-15℃にてゆっくり添加し、次いで10分間放置した。次に、水(2ml)を、同 様に-15℃にて極めてゆっくりと添加し、更にこの反応混合物を室温まで昇温さ せた。次いで、クエン酸溶液(100ml,0.5M)を添加し、生成物を酢酸エチルで抽 出した。この酢酸エチル相を100 mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液で、次に100 ml の水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。この溶液を、次に濃縮して、表 記生成物を得、これは引き続き粗製状態で使用した。 エレクトロスプレーMS m/z 386[MH+]。 化合物23:エチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- ア ラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 0℃に冷却した、無水THF(4ml)に分散した水素化ナトリウム(46mg,1.9 mM)の 懸濁液に、トリエチルホスホノアセテート(420mg,1.9mM)をTHF(2ml)に溶解した 溶液を、5分間に渡り滴下し、得られた混合物をガス発生が停止するまで攪拌し た。この溶液を、Boc-Val-Ala-ロイシルアルデヒド(600mg,1.56mM)を無水THFに 溶解し、-10℃に冷却した溶液に滴下した。この反応混合物を1時間撹拌し、飽 和塩化アンモニウム(10ml)を添加した。白色固体が沈殿し、これを濾過により取 り出し、濾液を酢酸エチルと水との間に分配させた。該有機相を硫酸マグネシウ ムで乾燥し、蒸発させて油を得、該油をアセトニトリル/水から再結晶させて表 記化合物を640mg(91%)得た。 エレクトロスプレーMS m/z 456[M++H],356[(M+ - tBOC)+1]。 化合物24:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- アラニル) アミノ-6- メチル−ヘプテン酸-2 エチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルアミノバリルアラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2-ノエート(455mg,1mM)をジオキサン(10ml)に溶解し、水を添 加し、次いで水酸化リチウム(126mg,3mM)を添加した。この溶液を3時間攪拌し 、1M HCl水性溶液を、中性pHとなるまで添加した。このジオキサンをロータリー エバポレーターにより除去し、1M HCl水性溶液でpHを4に調製した。表記化合物 が沈殿し、これを濾過し、水洗して、該化合物420mg(98%)を得た。 エレクトロスプレーMS m/z 428[M++H]。 化合物25:1,1,1-トリフルオロエチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルアミ ノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 該酸(Boc-Val-Ala-Leu-OH)(50mg,0.117 mM)およびジメチルアミノピリジン(2 9mg,0.24mM)を無水ジクロロメタン(1 ml)に溶解し、0℃に冷却した。0.5 mlの ジクロロメタンに溶解した、水溶性カルボジイミド塩酸塩(26mg,0.13mM)を添加 し、この溶液を5分間攪拌した。1,1,1-トリフルオロエタン(0.017ml,0.23 mM)の0.5 mlジクロロメタン溶液を添加し、この反応混合物を、1時間後に室温 まで昇温させ、該反応混合物を一夜攪拌した。この反応混合物を0.5Mのクエン酸 溶液(2x2 ml)、水(1x2 ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(1x2 ml)および水 (1x2 ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発乾固して、表記化合物 を得た。 エレクトロスプレーMS m/z 510[M++H],410[(M+ - tBOC)+1],454[(M+ - tBu)+1 ]。 化合物26:チル-(S)-(E)-3-((N- ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート エチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルアミノバリルアラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2-ノエート(16.6mg,0.036mM)を、ジオキサン(2 ml)中の4.0M H Clに溶解し、室温にて30分間攪拌し、蒸発乾固させた。得られた残渣をDMF(0.5m l)に溶解し、N-メチルモルホリン(7.36mg,0.073mM)を添加し、次いで0.5 mlの DMF中に溶解した塩化ベンゾイル(5.4mg,0.038mM)を添加した。この反応混合物 を2時間攪拌し、0.1%のトリフルオロ酢酸溶液(4 ml)およびアセトニトリル(2ml )で希釈し、C4分取HPLCシステム(22x250mm)に注入し、215 nmにおける吸収によ り追跡しつつ、10-90%の系Bの勾配により、25分間に渡って10ml/分で溶出し、 90% にて15分間維持した。系A=0.1% TFA水性溶液、系B=90% アセトニトリル ,10% 系A。26-28 分にて溶出するピークを集め、凍結乾燥して、白色固体4.5m g(27%)を得た。 エレクトロスプレーMS m/z 460[M++H]。 上記と同様な方法で、以下の化合物を調製した。 化合物27:エチル-(S)-(E)-3-((2- トリフルオロメチル-N- ベンゾイル-L- バリ ル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 収量3.7mg(22%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 528[M++H]。 化合物28:エチル-(S)-(E)-3-((ピペロニロイルアミノ-L- バリル-L-アラニル) アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 収量3.8mg(23%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 504[M++H]。 化合物29:エチル-(S)-(E)-3-((フェニルカルバモイルアミノ-L- バリル-L- ア ラニル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 上記のような方法に従って製造したが、但しフェニルイソシアネートを、酸ク ロリドの代わりに使用した。収量1.5mg(10%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 475[M++H]。 化合物30:エチル-(S)-(E)-3-((ジフェニルカルバモイルアミノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 収量2.3mg(13%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 551[M++H]。 化合物31:エチル-(S)-(E)-3-((ナフトイルアミノ-L- バリル-L- アラニル)ア ミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 収量1mg(6%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 510[M++H]。 化合物32:エチル-(S)-(E)-3-((キナゾロイルアミノ-L- バリル-L- アラニル) アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 収量1.5 mg(9%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 512[M++H]。 化合物33:エチル-(S)-(E)-3-((モルホリノイルアミノ-L- バリル-L-アラニル) アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 収量2.9mg(19%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 469[M++H]。 化合物34:エチル-(S)-(E)-3-((キサンテン-9- オイルアミノ-L- バリル-L- ア ラニル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 上記の方法に従って製造したが、但しキサンテン-9- カルボン酸(8.1mg,0.03 6mM)を該酸クロリドの代わりに使用した。この酸のカップリングは、2-(1H-ベン ゾトリアゾール-1- イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホス フェート(13.6mg,0.036 mM)を活性化剤としておよび1-ヒドロキシベンゾトリア ゾール(5.5mg,0.036mM)を触媒として使用し、N-メチルモルホリン(10.8mg,0.1 08 mM)の存在下で実施した。収量1.7mg(9%)で得た。エレクトロスプレーMS m/z 564[M++H]。 化合物35:ジエチルフェニルスルホニルメチルホスホネート (I.シャーク(Shahak),J.アルモグ(Almog),Synthesis,1970,145 の改良)。 市販品として入手可能なジエチルフェニルチオメチルホスホネート(1.0ml,4. 1mM)をジクロロメタン(10ml)に溶解した。硫酸(10ml,25%)を添加し、この混合 物を氷中で冷却した。次いで、固形過マンガン酸カリウムを、攪拌しつつ、少量 づつ添加(3x0.5g)し、その後該反応は完了したものと考えられた。固形メタ重亜 硫酸ナトリウムを、ゆっくりと、該混合物が無色となるまで添加した。これを、 次に酢酸エチル(x3)で抽出し、併合した有機洗液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液 次いで塩水で洗浄し、その後硫酸ナトリウム上で乾燥させた。次に、揮発性物質 を真空下で除去した。得られた残渣をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィ ーにより精製した。ここで溶出は、まず酢酸エチル/ヘキサンの8/2 混合物で、 次いで純酢酸エチルで実施した。このようにして、所定の生成物、ジエチルフェ ニルスルホニルメチルホスホネート(1.0g,定量的)を無色固体として得た。MS(MA LDI-TOF):理論値(M+(C11H17O5PS)+1)= 292;実測値(M++1)=292。 化合物36:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル)-L-アラニル) アミノ-1- フェニルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン ジエチルフェニルスルホニルメチルホスホネート(38mg,129 mM)を無水THF(10 ml)に溶解し、次いで窒素雰囲気下で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(油中 6 0%分散液 8mg,200mM)を添加し、この混合物を15分攪拌した(盛んな起泡)。次 いで、上記アルデヒド tBOC-Val-Ala-ロイシルアルデヒド(50mg,129 mM)を得ら れた溶液に添加し、この混合物を60分間攪拌した。この反応を希塩酸(0.1M)の添 加により停止させ、次いで酢酸エチルで抽出した(x3)。分離された有機相を周期 的に飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、その後硫酸ナトリウム上で 乾燥させた。真空下で、揮発性成分を除去した。得られた残渣を、シリカ上での フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ここで溶出は、酢酸エチル/ヘ キサンの4/6 混合物で実施した。未確認の副生成物が、先ず最初に溶出(12mg)さ れ、次いで所定の生成物、(s)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル -L-アラニル)アミノ- フェニルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン(22mg,32%) が、固体として得られた。エレクトロスプレーMS m/z 546[M++Na],424[(M - tB oc)+1]。 化合物37:ジエチルメチルスルホニルメチルホスホネート 市販品として入手できるジエチルメチルチオメチルホスホネートを、I.シャー ク(Shahak)およびJ.アルモグ(Almog),Synthesis,1969,171 の方法を利用して 表記化合物に転化した: 化合物38:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル)-L-アラニル) アミノ-1- メチルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン ジエチルメチルスルホニルメチルホスホネート(30mg,130 mM)を無水THF(5ml) に溶解し、次いで窒素雰囲気下で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(油中 60% 分散液 7mg,175mM)を添加し、この混合物を15分攪拌した(盛んな起泡)。次い で、上記アルデヒド tBOC-Val-Ala-ロイシルアルデヒド(50mg,129 mM)を得られ た溶液に添加し、次いでこの混合物を60分間攪拌した。この反応を希塩酸(0.1M) の添加により停止させ、次いで酢酸エチルで抽出した(x3)。分離された有機相を 周期的に飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、その後硫酸ナトリウム 上で乾燥させた。真空下で、揮発性成分を除去した。得られた残渣を、シリカ上 でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ここで溶出は、酢酸エチル /ヘキサンの8/2 混合物で実施した。未確認の副生成物が先ず溶出(4 mg)され、 次いで所定の生成物、(s)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ- バリル)アラ ニル)アミノ- メチルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン(24mg,40%)を固体とし て得た。エレクトロスプレーMS m/z 484[M++Na],362[(M- tBoc)+1]。 化合物39:エチルジエチルホスホリルメチルスルホネート L.ゴゼッツ(Ghosez)等,Tetrahedron,1987, 43, p.5125 に記載の手順Bに従 って調製した。エレクトロスプレーMS m/z 261[M++H],283[M++Na]。 化合物40:エチル(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル)-L-アラ ニル)アミノ-5- メチルヘキセニルスルホネート エチルジエチルホスホリルメタンスルホネート(36mg,138 mM)を無水THF(5ml) に溶解し、次いで窒素雰囲気下で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(油中 60% 分散液 8mg,200mM)を添加し、この混合物を15分攪拌した(盛んな起泡)。次い で、上記アルデヒド tBOC-Val-Ala-ロイシルアルデヒド(50mg,129 mM)を、得ら れた溶液に添加し、次いでこの混合物を30分間攪拌した。この反応を希塩酸(0.1 M)の添加により停止させ、引き続き酢酸エチルで抽出した(x3)。分離した有機相 を、周期的に飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、その後硫酸ナトリ ウム上で乾燥させた。真空下で、揮発性成分を除去した。生成残渣を、シリカ上 でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。ここで溶出は、酢酸エチル /ヘキサンの1/1 混合物で実施した。所定の生成物、ジエチル(s)-(E)-3-((t-ブ トキシカルボニルアミノ- バリル)アラニル)アミノ-5- メチルヘキセニルスルホ ネート(22mg,35%)を固体として得た。エレクトロスプレーMS m/z 492[M++1],3 92[(M- tBoc)+1]。 Der pI基質に対する速度定数の測定 全てのDer pI酵素アッセイは、pH8.25の、1mMエチレンジアミンテトラ酢酸(E DTA)および1mMのジチオスレイトール(DTT)を含有する50mM燐酸カリウム中でル ーチン作業的に実施した。生成物の形成を、時間に関連して、420 nmにおける蛍 光発光および320 nmにおける励起光の増加を測定することにより追跡した。全て のアッセイは25℃にて実施した。種々の基質および/または阻害剤の母液は、10 0%ジメチルスルホキシド(DMSO)溶液として作成した。 速度定数(Kmおよびkcat)は、種々の基質濃度における該酵素反応の初期速度か ら算出した。これらデータを、回帰分析により、ミカエリス−メンテンの式に適 合させて、該速度定数を得た。 不活性化速度論 酵素と阻害剤との反応は2段階を含む。第一の段階は酵素と阻害剤とを結合し て、酵素−阻害剤錯体(E・ I)を生成するものである。この段階は、他方の段階に 対して迅速かつ可逆的であり、また化学反応は起こさない。この場合、k1は、該 E・I錯体の形成に対する二次速度定数であり、またk-1は該E・I錯体の分解につ いての一次速度定数である。この工程の、速度k2で生ずる第二の段階は、該酵素 の不可逆的な不活性化をもたらす、酵素−阻害剤共有結合錯体(EI)の形成である 。 酵素の不活性化速度論の実際は、2つの標準的な受容された方法(スキーム1 および2)によって記載されている。その第一のもの(スキーム1)は、キッツ (Kitz),C.G.およびウイルソン(Wilson),I.B.,(1962),J.Biol.Chem.,237, 3245-3249に記載されている、希釈法である。この場合、酵素および阻害剤は所 定の期間予備−インキュベートされ、その後に過剰量の基質の添加により、この 反応を停止させる。該第二の方法(スキーム2)は、基質と不可逆的な阻害剤と の存在下で、酵素の不活性化を追跡することである。この方法は、以前に記載さ れており(チャン(Tian),W.-X.&ツー(Tsou),C.-L.,(1982),Biochemistry, 21,1028-1032; モリソン(Morrison),J.F.&ウォルシュ(Walsh),C.T.,(1988) ,Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.,61,201-301)、またこの速度論を 記載する式は以下に示される(式1、2および3)。何れの場合も、使用する阻 害剤濃度を、酵素濃度の少なくとも10倍より大きくして、擬−一次条件を維持す る。 kapp=k2[I]/1+[S]/KM([I]+k1) 式1 〔生成物〕=νst+(νos)[1-exp(-kappt)]/kapp+d 式2 二次速度定数=(kapp/[I])(1+[S]/KM) 式3 見掛け上の不活性化速度定数(kapp)は式2を使用して算出した。ここで、ν0 はこの反応の初期速度であり、νsはこの反応の漸近的定常状態速度であり、d は時間0における切片である。二次速度は式3を使用して算出した。 Der pIの阻害速度論 アッセイは、pH8.25の、1mMエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)および1mMの ジチオスレイトール(DTT)を含有する50mM燐酸カリウム中でルーチン作業的に実 施した。Der pI酵素活性を追跡するために使用したフルオロジェニック(fluorog enic)基質は2-アミノベンゾイルバリルアラニルノルロイシルセリル-(3-ニトロ) チロシニルアスパルチルアミドであった。生成物形成は、時間について、420 nm における蛍光発光および320 nmにおける励起光の増加を測定することにより追跡 した。アッセイは25℃にて実施した。種々の阻害剤の母液は、100%ジメチルスル ホキシド(DMSO)溶液として作成した。 種々の阻害剤に関する不活性化速度論は、既に記載した技術を使用して実施し た。上記希釈法においては、一般的に100 nMDer pIを、0.5-10μM の該阻害剤と 混合し、かつ一緒にインキュベートし、所定の時点(サンプル時間)においてア リコートを採取し、、残留している酵素活性を、飽和量の基質を含有するアッセ イバッファー中に10倍希釈することにより測定した。該残留活性は、該サンプル 時間と関連付けられ、その曲線は、コンピュータによる非線形最小二乗回帰解析 により適合させた。該二次速度定数が105M-1S-1よりも大きい場合には、二次条 件(即ち、酵素および阻害剤の等モル量)を使用した。一般的には、化学量論量 の酵素および阻害剤を、所定の時間間隔(サンプル時間)でインキュベートし、 この混合物を、アッセイバッファー中の飽和量の基質により、10倍希釈すること によって、該反応を停止した。酵素濃度の逆数対サンプル時間のプロットは、線 形最小二乗回帰解析により適合させて、該二次不活性化速度定数を得た。 酵素、阻害剤および基質の存在下で、不活性化速度を算出する場合には、以下 の諸条件を使用した。一般的に、12.5mMの基質および0.1-10mMの阻害剤を含有す る溶液を25℃にて、5分間インキュベートし、その後酵素(10nM)を添加して、該 反応を開始させた。阻害剤の不在下では、生成物の生成は時間について線形であ った。酵素の不活性化は、蛍光の増大における下向きの曲率により示された。見 掛けの不活性化速度定数(kapp)は、これらのカーブを、線形最小二乗回帰解析を 利用して式2に適合させることにより決定し、また該二次速度定数は式3を利用 して算出した。 分析結果 化合物番号 kobs/[I](M-1S-1) 3 > 107 4 1.6 ×107 6 6.8 ×107 7 3.7 ×105 8 > 107 9 2.3 ×106 10 1.9 ×106 11 1.2 ×106 12 1.9 ×105 13 6.6 ×105 15 1.5 ×105 16 1.6 ×104 23 1.7 ×103 25 3.1 ×103 26 4.1 ×103 27 6.3 ×103 28 6.8 ×103 29 4.6 ×103 30 7.5 ×103 34 1.1 ×104 36 6.4 ×103 38 1.1 ×103 40 6.9 ×104 阻害データが示されていない化合物は、更なる化合物の生成における重要な中 間体であるか、または極めて不安定であってテスト不能であり、従ってより安定 な化合物に対する中間体であった。 薬作用発生団の定義および規格 Der pIに対する生物学的活性をもつ化合物の集合を、トレーニングセット(tra ining set)として準備した。このトレーニングセット内の各化合物は、十分に配 座分析した(J.Comp.Chem.,1995,16,171-187)。コンフォーマー(conformer) の幾つかが、最低エネルギー配座を越える所定のエネルギー範囲に渡り、生成さ れた(J.Chem.Inf.Comp.Sci.,1995,35,285-294およびJ.Chem.Inf.Com p.Sci.,1995,35,295-304)。 この情報を、薬作用発生団を誘導するのに使用した(7つの化学的特徴型のル ールに基づく)(J.Chem.Inf.Comp.Sci.,1994,34,1297-1308)。該薬作用発 生団は観測された生物学的活性と相関関係をもつ。該トレーニングセットにおけ る分子は全て、同一の作用様式で、同一のターゲットに作用する。 少なくとも以下の化学的特徴を含む薬作用発生団は、Der pIの強力な阻害剤の 化学的モチーフを規定する。 水素結合受容特性、3つの疎水性(J.Comp.Chem.,1986,7,565-577)特性お よび水素結合供与特性; 水素結合受容特性は、表面で利用可能である、以下の原子型または原子群と適 合する。 ・spまたはsp2窒素。この窒素原子は不対電子対および0に等しいまたはそれ以 下の電荷を有する。 ・sp3酸素または硫黄原子。これらは不対電子対および0に等しいまたはそれ以 下の電荷を有する。 ・非−塩基性アミン。これらは不対電子対を有する。 水素結合供与体特性は、これが塩基性の窒素原子をも含むことを除き、該水素 結合受容体と、同一の化学的規則性を有する。即ち、この特性は同一の原子また は原子群と適合する。電子−欠乏ピリジンおよびイミダゾールは除外されない。 この特徴は以下の原子型または原子群と適合する: ・非−酸性ヒドロキシル; ・チオール; ・アセチレン性水素; ・NH部分(テトラゾールおよびトリフルオロメチルスルホンアミド水素原子を除 く)。 疎水性特性は以下のように定義される 即ち、電荷の集中部分(帯電した原子または電気陰性原子)の近傍にはない、 連続する一連の原子であって、該原子が表面での利用可能性もつような配座にあ り、フェニル、シクロアルキル、イソプロピルおよびメチル基を包含する。これ は、また部分的に疎水性特性を有する、例えばリジルまたはグルタミニルアミノ 酸側鎖等の残基を含むこともできる。 本明細書で使用する用語「薬作用発生団(pharmacophore)」とは、あらゆる薬理 活性をもつことを意味するのではない。この用語は、レセプタとの分子的相互作 用に関する好ましい要件を構成し、かつ具現する、化学的特徴並びに三次元空間 における分布を意味する。例えば、該レセプタは、該システインプロテアーゼDe r pIの触媒活性サイトであり得る。 第4図は、Der pIの薬作用発生団を図式的に示す図である。この図において、 水素結合受容体は2つの球からなるベクトル作用によって表される。小さい方の 球(半径少なくとも1.6 Åから2.6 Åまで)は、該リガンド上の水素結合受容体 のセントロイド(centroid)を規定し、一方で大きな球(半径少なくとも2.2 Åか ら2.6 Åまで)は、該レセプタからの該水素結合受容体の突出点(projected poi nt)を規定する。これら2つの球は少なくとも3.0 Å離れている。 同様に、該水素結合供与体は、該水素結合受容体に関する上記と同様な方法で 定義される、2球のベクトル作用によって表される。 上記疎水性特性は、半径少なくとも1.6 Åから2.6 Åまでの球によって表され る。 各特徴の完全球セントロイド位置は以下のように三次元で定義される: ・疎水性部1は直交座標XYZ -6.272,3.372,-1.200 を有する。 ・疎水性部2は座標-3.320,-2.305,0.906 を有する。 ・疎水性部3は座標-0.612,-4.088,-1.740を有する。 ・水素結合供与体原点の座標:0.007,0.926,4.168 ・水素結合供与体投影点の座標:-0.743,0.926,4.168 ・水素結合受容体原点の座標:5.155,-0.25,-2.528 ・水素結合受容体投影点の座標:7.413,0.349,-4.426 距離的制約は第5図、第10図および第19図に示されている。 角度上の制約は第6図、第10図および第19図に示されている。 化学的特徴間の全ての距離に関する許容度は+/-0.5Åであり、また幾何学的角 度の許容度は+/-20°である。 参考文献 1. サットン(Sutton),B.J.&ゴールド(Gould),H.J.,Nature,1993,366,42 1-428 2. フロレス−ロモ(Flores-Romo),L.等,Science,1993,261,1038-1041 3. ユー(Yu),P.等,Nature,1994,369,753-756 4. スティーフ(Stief),A.等,J.Immunol.,1994,152,3378-3390 5. フジワラ(Fujiwara),H.等,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1994,91,6 835-6839 6. チャップマン(Chapman),M.D.等,J.Allergy Clin.Immunol.,1983,72 ,27-33 7. クリリス(Krillis),S.等,J.Allergy 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 5/083 C07K 7/06 7/06 A61K 37/64 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ハート テランス イギリス ケンブリッジ シービー3 0 アールエス クラーク マックスウェル ロード ペリー コート 12 (72)発明者 ラング ピーター イギリス ケンブリッジ シービー4 5 ジェイイー ウィーリンガム ニューイン グトン 43 (72)発明者 シェイキブ ファローク イギリス ノッティンガム エヌジー9 3イーユー ブラムコート ディーン ウ ッド アベニュー 14 (72)発明者 キーベル マーティン イギリス ケンブリッジ シービー1 4 ワイゼット チェリー ヒントン スピー ドウェル クローズ 114

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.システイニルプロテアーゼ阻害活性を有し、インビボで膜結合CD23のタンパ ク分解開裂を阻害できる、L-トランス−エポキシサクシニル−ロイシルアミド( 4-グアニジノ)ブタン(E64)を除く、新規化合物。 2.Der pIに対する基質であり、E64 類似体、ペプチド模倣体およびその模倣体 からなる群から選ばれる、請求の範囲第1項に記載の化合物。 3.Der pIにより開裂できる開裂サイトを含む、ペプチド配列およびその類似体 並びに模倣体からなる群から選ばれる、請求の範囲第1項に記載の化合物。 4.システイニルプロテアーゼ阻害性化合物であって、E64 を除く、酵素Der pI の阻害剤と本質的に等価な構造をとることのできる、化学組成を含み、場合によ りアレルギー性諸疾患の治療に使用するための、製薬上許容される担体または賦 形剤と共に使用される、上記化合物。 5.E64 を除く、Der pIの阻害剤の一部分の薬作用発生団パターンと本質的に等 価な薬作用発生団パターンをもつ構造をとることのできる、システイニルプロテ アーゼ阻害性化合物。 6.E64 を除く、酵素Der pIを阻害するシステイニルプロテアーゼ阻害性化合物 と交叉反応し、該化合物は i) 水素結合供与体、 ii) 3つの疎水性部分、および iii)水素結合受容体 を含むモチーフの1以上のコピーを含むことを特徴とする、リガンド。 7.以下に定義する薬作用発生団と本質的に等価な構造を含む、請求の範囲第6 項に記載のリガンド: 該薬作用発生団が少なくとも5つの化学的特徴、即ち3つの疎水性特性、水 素結合受容特性および水素結合供与特性を含み、これらの特徴が更に以下のよう に定義され: (1) 水素結合受容特性は、表面で利用可能である、以下の原子型または原子群 と適合し; ・spまたはsp2窒素、この窒素原子は不対電子対および0に等しいまたはそれ 以下の電荷を有する; ・sp3酸素または硫黄原子、これらは不対電子対および0に等しいまたはそれ 以下の電荷を有する; ・非−塩基性アミン、これらは不対電子対を有する; (2) 水素結合供与体特性は、これが塩基性の窒素原子をも含むことを除き、該 水素結合受容体と、同一の化学的特徴を有し(電子−欠乏ピリジンおよびイミダ ゾールは除外されない)、 この特徴は以下の原子型または原子群と適合し: ・非−酸性ヒドロキシル; ・チオール; ・アセチレン性水素; ・NH部分(テトラゾールおよびトリフルオロメチルスルホンアミド水素原子を 除く)、 (3) 疎水性特性は、電荷の集中部分(帯電した原子または電気陰性原子)の近 傍にはない、連続する一連の原子であって、該原子団が表面での利用可能性もつ ような配座にあり、フェニル、シクロアルキル、イソプロピルおよびメチルを包 含し、これは、また部分的に疎水性特性を有する、例えばリジルまたはグルタミ ニルアミノ酸側鎖等の残基を含み、 (i) 水素結合受容体は2つの球からなるベクトル作用によって表され、 小さい球(半径少なくとも1.6 Åから2.6 Åまで)は、該リガンド上の水素 結合受容体のセントロイドを規定し、一方で大きな球(半径少なくとも2.2 Åか ら2.6 Åまで)は、該レセプタからの該水素結合受容体の突出点を規定し、 これら2つの球は少なくとも3.0 Å離れており、 (ii) 上記(i) と同様に、該水素結合供与体は、2球のベクトル作用によって 表され、 (iii)該疎水性特性は、半径少なくとも1.6 Åから2.6 Åまでの球によって表 され、 これら特徴間の全ての距離に関する許容度は+/-0.5Åであり、また幾何学的 角度の許容度は+/-20°であり、かつ該距離および角度は第4、5および10〜19 図に示されている。 8.以下の一般式(I) で表される、上記請求の範囲第1〜7項に記載の化合物ま たはリガンド: ここでX、YおよびZはNまたはCHであり、 R1はN-末端窒素原子の遮断基であり、 R2、R3およびR4はX、YおよびZ上の側鎖であり、 Wは、Der pIの活性システインチオールと不可逆的に反応する基である。 9.該X、YおよびZがCHであり、かつ立体化学的には、排他的に“S”配座に ある、請求の範囲第8項に記載の化合物またはリガンド。 10.該X、YおよびZが窒素原子であり、かつIがペプチド模倣体、「アザペプ チド」である、請求の範囲第8または9項に記載の化合物またはリガンド。 11.R1が、フェニル、ナフチルまたは未置換2-ナフチルまたは9-アンスラシルか らなる群から選ばれる、場合により置換された疎水性アリール基;または、場合 によりヘテロ原子(O、S、N、P)を介してカルボニル基と結合した、ヘテロアリー ル基を表し、NまたはPを介して結合している場合、該ヘテロ原子は、モノまた はジアリール、またはモノまたはジヘテロアリール置換されていてもよく、ある いはまた、R1は炭素原子数3以上の、直鎖または分岐鎖の、場合によりヘテロ原 子(O、S、N、P)を介してカルボニル基と結合した、疎水性脂肪族基を表し、Nま たはPを介して結合している場合、該ヘテロ原子は、モノまたはジ−置換されて いてもよい、請求の範囲第8〜10項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド 。 12.場合により置換されたフェニルが、未置換フェニルまたは1〜5個のフルオ ロ置換基を有するフェニル基、または1〜3個の置換基を有するフェニル基 (ここで、該置換基は独立に低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロ、 アセチル、ベンゾイル、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、-COOH、-CONH2、- COOR2およびNHCOR2(ここで、R2は低級アルキル基である)からなる群から選ば れるものである)である、請求の範囲第8〜11項の何れか1項に記載の化合物ま たはリガンド。 13.R1が、ピボリル、n-ブチルおよびC8までのこれらの変形体である、直鎖およ び分枝鎖脂肪族基、フェニル、ジフェニルアミノ基、9-キサンテニル、ピペロニ ル、フェニルアミノ基、t-ブトキシ、CF3-フェニル、モノまたはジ−置換フェニ ル、ジフェニルアミノ基または9-キサンテニル(ここで、該置換基は低級C1-3ア ルキル、低級C1-3アルコキシである)、モノ2-または3-アミノまたはカルボキシ 置換フェニルを表す、請求の範囲第8〜12項の何れか1項に記載の化合物または リガンド。 14.R2が、直鎖または分枝鎖型の疎水性の側鎖であり、該疎水性側鎖は、アルキ ル、メチル(Ala);シクロヘキシルメチル; 2-メチルプロピル、即ちLeu;n-ブチ ル、即ちノルロイシン; 1-メチルエチル、即ち Val;1-メチルプロピル、即ち I le;3-メチルブチル、即ちホモロイシン; エチル、即ち Abuであり、あるいは該 疎水性鎖は、例えばN、O、P、S等のヘテロ原子を含み、例えば2-メチルチオ エチル(メチオニン)、4-アミノブチル、即ちLys;またはエチル-2-カルボアミ ド、即ちGln であってもよく、あるいは該疎水性鎖は、場合により窒素原子を含 有し、あるいはフェニルリング上で-OH、アルコキシ、フェニル、またはC1-3ア ルキルで置換されている、フェニルメチル基であってもよい、請求の範囲第8〜 13項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド。 15.R2が、ビフェニルメチル、1-メチルエチル、即ちバリン;メチル、即ちアラ ニン;またはシクロヘキシルメチル、即ちシクロヘキシルアラニンを表す、請求 の範囲第8〜14項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド。 16.R3は、場合によりヘテロ原子OまたはFにより置換されたC1アルキル基を表 し、またR3が4-アミノブチル、即ちLys;エチル-2- カルボキサミド、即ちGln;2- (メチルチオオキシ)エチル、即ちMet(O)を表す、請求の範囲第8〜15項の何れ か1項に記載の化合物またはリガンド。 17.R3がメチル、即ちアラニンを表す、請求の範囲第8〜16項の何れか1項に記 載の化合物またはリガンド。 18.R4が、直鎖または分枝鎖型の疎水性の側鎖であり、該疎水性側鎖は、アルキ ル、メチル(Ala);シクロヘキシルメチル; 2-メチルプロピル、即ち Leu;n-ブチ ル、即ちノルロイシン; 1-メチルエチル、即ち Val;1-メチルプロピル、即ち I le;3-メチルブチル、即ちホモロイシン; エチル、即ち Abuであり、あるいは該 疎水性鎖は、例えばN、O、P、S等のヘテロ原子を含み、例えば2-メチルチオ エチル(メチオニン)、4-アミノブチル、即ちLys;またはエチル-2-カルボアミ ド、即ちGln であってもよく、あるいは該疎水性鎖は、場合により窒素原子を含 有し、あるいはフェニルリング上で-OH、アルコキシ、フェニル、またはC1-3ア ルキルで置換されている、フェニルメチル基であってもよい、請求の範囲第8〜1 7項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド。 19.R4が、3-メチルブチル、即ちホモLeu;シクロヘキシルメチル、即ちcha;2-メ チルプロピル、即ちロイシン; またはn-ブチル、即ちノルロイシンを表す、請求 の範囲第8〜18項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド。 20.Wが以下に示す基からなる群から選ばれ: Eが、以下に列挙する基からなる群から選ばれ: i) OAr またはSAr ii) -O-CO-R または-S-CO-R iii) ヘテロアリール iv) ハロゲン原子 v) -O-SO2-R vi) -O-PO(R)-R vii) -O-PO(OR)-OR ここで、RはアルキルおよびArを含む群から選ばれるものであり、 Arは、場合により置換されたアリールまたはヘテロアリールからなる群から 選ばれ、 Yは、エステル、スルホン、カルボキシレート、アミド、ホスホネート、ケ トン、スルホネート、ニトリル、スルホンアミドおよびニトロ化合物を含む群か ら選択されるものである、請求の範囲第8〜19項の何れか1項に記載の化合物ま たはリガンド。 21.Der pIのタンパク分解酵素活性の阻害を可能とする、Der pI阻害活性を有す る、請求の範囲第8〜20項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド、その類 似体、ペプチド模倣体および模倣体。 22.該酵素Der pIの活性サイトに結合して、その活性を阻害する、請求の範囲第 8〜21項の何れか1項に記載の化合物またはリガンド、その類似体、ペプチド模 倣体および模倣体。 23.Der pIに対する基質であり、かつ特異的サイトにおいてDer pIと反応する新 規化合物、その類似体、ペプチド模倣体および模倣体。 24.IgE 媒介アレルギー性疾患の治療用の薬物であって、活性成分として、シス テイニルプロテアーゼ阻害剤、特異的サイトにおいてDer pIと反応する、Der pI に対する基質、およびDer pIの該タンパク分解酵素活性を阻害することができる Der pI阻害剤からなる群から選ばれる化合物を、その有効量で含み、該薬物が場 合により1種以上の製薬上許容される担体、アジュバント、賦形剤をも 含有することを特徴とする、上記治療薬。 25.Der pIのアレルゲン性を減衰しまたはDer pIを不活性化するための薬物であ って、活性成分として、Der pI阻害活性を有する化合物を、その有効量で含み、 場合により1種以上の担体、アジュバント、賦形剤をも含有することを特徴とす る、上記薬物。 26.ハウスダストダニの生存性を減じもしくは破壊するための薬物であって、活 性成分として、Der pI阻害活性を有する化合物を、その有効量で含み、場合によ り1種以上の製薬上許容される担体、アジュバント、賦形剤をも含有することを 特徴とする、上記薬物。 27.膜結合CD23の、タンパク分解による開裂を阻止するための、インビボでの、 システイニルプロテアーゼ阻害活性を有する化合物の使用。 28.Der pIのタンパク分解酵素活性を阻害するための、Der pI阻害活性を有する 化合物の使用。 29.Der pIのアレルゲン性を減衰しまたはDer pIを不活性化するための、Der pI 阻害活性を有する化合物の使用。 30.ハウスダストダニの生存性を減じもしくは破壊するための、Der pI阻害活性 を有する化合物の使用。 31.Der pIのタンパク分解酵素活性を阻害するための、特異的サイトにおいてDe r pIと反応する、Der pIに対する基質またはその類似体もしくは模倣体である化 合物の使用。 32.Der pIのアレルゲン性を減衰しまたはDer pIを不活性化するための、Der pI に対する基質またはその類似体もしくは模倣体である化合物の使用。 33.IgE 媒介アレルギー性疾患の治療のための、請求の範囲第27〜32項の何れか 1項に記載の使用。 34.請求の範囲第1〜23項の何れか1項に記載の化合物またはリガンドの製法で あって、請求の範囲第1〜11項の何れか1項に規定したシステイニルプロテアー ゼ阻害性化合物を合成し、場合により該化合物またはリガンドと担体とを複合化 する工程を含むことを特徴とする、上記方法。 35.更に、該化合物またはリガンドを単離し、かつ精製する工程をも含む、請求 の範囲第34項に記載の方法。 36.有効成分として、少なくとも1種の、請求の範囲第1〜23項の何れか1項に 記載の化合物またはリガンドを含み、かつ場合によりアジュバントまたは賦形剤 をも含有することを特徴とする、薬理組成物。 37.若年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患の治療で使用するため の、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物。 38.若年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患の予防において使用す るための、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物。 39.有効量の、請求の範囲第1〜23項の何れか1項に記載の化合物またはリガン ドを投与する工程を含む、若年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患 の治療法。 40.有効量の、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物を投与する工程を含む、若 年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患の治療法。 41.有効量の、請求の範囲第1〜23項の何れか1項に記載の化合物またはリガン ドを投与する工程を含む、若年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患 を抑制することによる、予防方法。 42.有効量の、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物を投与する工程を含む、若 年性喘息および湿疹を包含するアレルギー性諸疾患を抑制することによる、予防 方法。 43.若年性喘息および湿疹を包含する、アレルギー性諸疾患の治療用薬物の製造 における、請求の範囲第1〜23項の何れか1項に記載の化合物またはリガンドの 使用。 44.若年性喘息および湿疹を包含する、アレルギー性疾患の治療用薬物の製造に おける、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物の使用。 45.若年性喘息および湿疹を包含する、アレルギー性疾患の予防用薬物の製造に おける、請求の範囲第1〜23項の何れか1項に記載の化合物またはリガンドの使 用。 46.若年性喘息および湿疹を包含する、アレルギー性疾患の予防用薬物の製造に おける、請求の範囲第36項に記載の薬理組成物の使用。 47.以下に列挙する化合物からなる群から選ばれる、システイニルプロテアーゼ 阻害性化合物: 化合物1:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン 化合物2:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンブロモメチ ルケトン 化合物3:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ビス (トリフルオロメチル)ベンゾイルオキシメチルケトン 化合物4:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジメチ ルベンゾイルオキシメチルケトン 化合物5:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2-ヒドロキ シベンゾイルオキシメチルケトン 化合物6:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジクロ ロベンゾイルオキシメチルケトン 化合物7:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンベンゾイル オキシメチルケトン 化合物8:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,3,4,5,6- ペンタフルオロベンゾイルオキシメチルケトン 化合物9:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン1,1-ジメチ ルプロピルオキシメチルケトン 化合物10:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンN-(ベンジ ルオキシカルボニル)-D-セリニル-(O-t-ブチル)オキシメチルケトン 化合物11:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシンN-(ベンジ ルオキシカルボニル)-D-セリニルオキシメチルケトン 化合物12:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2-フランオ キシメチルケトン 化合物13:N-ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシン2,6-ジクロ ロフェニルアシルオキシメチルケトン 化合物14:N-ベンゾイルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル−ヒ ドロキサム酸 化合物15:N-(ベンゾイルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル)- O-ベンゾイルヒドロキサメート 化合物16:N-(N- ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル-L- ノルロイシル)-O- 2,6-ジメチル−ベンゾイルヒドロキサメート 化合物17:N,O-ジメチル(t- ブトキシカルボニルアミノ-L- ロイシル)ヒドロ キシラミンの調製 化合物18:N,O-ジメチル(アミノ-L- ロイシル)ヒドロキシラミンの調製 化合物19:N,O-ジメチル(t- ブトキシカルボニルアミノ-L- アラニル-L- ロイ シル)ヒドロキシラミンの調製 化合物20:N,O-ジメチル(アミノ-L- アラニル-L- ロイシル)ヒドロキシラミ ンの調製 化合物21:N,O-ジメチル(t-ブトキシカルボニル−アミノ-L- バリル-L- アラ ニル-L- ロイシル)ヒドロキシラミンの調製 化合物22:t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- アラニル-L- ロイシル アルデヒドの調製 化合物23:エチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 化合物24:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル-L- アラニ ル)アミノ-6- メチル−ヘプテン酸-2 化合物25:1,1,1-トリフルオロエチル-(S)-(E)-3-((t- ブトキシカルボニルア ミノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 化合物26:エチル-(S)-(E)-3-((N- ベンゾイル-L- バリル-L- アラニル)アミ ノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 化合物27:エチル-(S)-(E)-3-((2- トリフルオロメチル-N- ベンゾイル-L- バ リル-L- アラニル)アミノ-6- メチル−ヘプテ-2- ノエート 化合物28:エチル-(S)-(E)-3-((ピペロニロイルアミノ-L- バリル-L- アラニ ル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 化合物29:エチル-(S)-(E)-3-((フェニルカルバモイルアミノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6-メチルヘプテ-2- ノエート 化合物30:エチル-(S)-(E)-3-((ジフェニルカルバモイルアミノ-L- バリル -L- アラニル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 化合物31:エチル-(S)-(E)-3-((ナフトイルアミノ-L- バリル-L- アラニル) アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 化合物32:エチル-(S)-(E)-3-((キナゾロイルアミノ-L- バリル-L- アラニ ル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 化合物33:エチル-(S)-(E)-3-((モルホリノイルアミノ-L- バリル-L- アラニ ル)アミノ 化合物34:エチル-(S)-(E)-3-((キサンテン-9- オイルアミノ-L- バリル-L- アラニル)アミノ-6- メチルヘプテ-2- ノエート 化合物35:ジエチルフェニルスルホニルメチルホスホネート 化合物36:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル)-L-アラニ ル)アミノ-1- フェニルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン 化合物37:ジエチルメチルスルホニルメチルホスホネート 化合物38:(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L-バリル)-L-アラニ ル)アミノ-1- メチルスルホニル-5- メチル-1- ヘキセン 化合物39:チルジエチルホスホリルメチルスルホネート 化合物40:エチル(S)-(E)-3-((t-ブトキシカルボニルアミノ-L- バリル)-L-ア ラニル)アミノ-5- メチルヘキセニルスルホネート 48.実質的に上記したような、(公知のE64 を除く)化合物またはリガンドもし くは薬理組成物。
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