【発明の詳細な説明】
光互変性置換ナフトピラン化合物
本発明は、ある新規のナフトピラン化合物に関する。特に、本発明は新規の光
互変性ナフトピラン化合物、およびそのような新規のナフトピラン化合物を含有
する組成物および物品に関する。紫外線、例えば太陽光中の紫外線または水銀灯
の光を含む光線に暴露した場合、多くの光互変性化合物は色の可逆変化を示す。
上記の紫外線の照射を停止すると、上記光互変性化合物は元の色に戻るか、また
は無色の状態になる。
様々な種類の光互変性化合物が、太陽光誘導可逆色変化または暗色化が望まれ
る用途のために合成され、提案されている。米国特許第3,567,605号(ベッカー(
Becker))には、ある種のベンゾピラン類およびナフトピラン類を含む一連のピ
ラン誘導体が開示されている。これらの化合物は、クロメンの誘導体として記載
され、約-30℃以下の温度の紫外線の照射により、色変化、例えば無色からイエ
ロー−オレンジを起こす。これらの化合物への可視光の照射または約0℃への昇
温により、無色状態に変換することが報告されている。国際特許出願第94/22850
号および同95/05371号(リックウッド(Rickwood))には、サングラス等のレンズ
および光互変性透明画に有用な光互変性材料としての、ナフトピランの6-位置
に種々の置換基を有するナフトピラン類が開示されている。
本発明は、第3および第6番目の炭素原子にある置換基を有する新規の3H-
ナフト[2,1-b]ピラン化合物に関する。ある置換基はまた、ナフトピランの第
5、7、8、9または10番目の炭素原子に存在してもよい。これらの化合物を導
入した重合性有機ホスト材料から作製された透明光互変性物品は、ナフトピラン
のナフト部分の第6番目の炭素原子に異なる置換基を有する対応する化合物を導
入した光互変性物品より、残色(residual color)が少なく、かつ視感透過率が高
い。
(発明の詳細な説明)
近年、光互変性プラスチック材料、特に光学的用途用のプラスチック材料は非
常に注目されているテーマである。特に、光互変性の眼鏡レンズは、それらがガ
ラスレンズに相対して提供する重量優位性のため研究されてきた。更に、自動車
および航空機等の乗り物用の光互変性透明画は、そのような透明画の提供する潜
在的な安全性のために興味をもたれるようになった。
光学的用途、例えば従来の眼鏡レンズに有用な光互変性化合物は、(a)近紫外
線による高い着色効率、(b)白色光による低い漂白量および(c)周囲温度で比較的
速く熱退色するが、強い太陽光の紫外線成分により着色する白色光漂白と熱退色
との組合せが存在するとあまり速くない熱退色速度を有する化合物である。加え
て、上記特性は、そのような材料がそのような光互変性化合物に用いられるか、
または導入される場合に、眼鏡レンズおよび平面レンズに通常用いられる従来の
剛性合成プラスチック材料が保持することが好ましい。
光学的用途用の潜在的光互変性化合物の選択に関する他の要因は、それらの残
色、即ち、眼鏡レンズおよび平面レンズに通常用いられる従来のプラスチック材
料における不活性光互変性化合物の色である。関連要因は、上記プラスチック材
料の視感透過率への不活性光互変性化合物の作用である。理想的には、不活性状
態の光互変性化合物は極少ない色を光互変性物品に付与し、かつ僅かに光互変性
物品の視感透過率を低下する。
本発明の化合物は、第6番目の炭素原子でアシルまたはアロイルオキシ含有置
換基で置換された3H-ナフト[2,1-b]ピランとして表されてもよく、ある置
換基がピラン環の3−位置に存在してもよい。これらのナフトピラン化合物は以
下の式I:
によって表されてもよい。
式IのR1は、C1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、n-ブチ
ル、イソ-ブチル、n-アミル、イソ-アミル、ヘキシル等、C5〜C7シクロアル
キル、クロロ、フルオロ、-OR4基、または-C(O)W基、式中WはC1〜C6ア
ルキル、-OR5または-N(R6)R7(ここでR4は水素、アリル、C1〜C6アルキ
ル、フェニル、C1〜C6モノアルキル置換フェニル、例えばトリル、クメニル等
、C1〜C6モノアルコキシ置換フェニル、例えばアニシル、エトキシフェニル等
、フェニル(C1〜C3)アルキル、例えば、ベンジル、フェネチル、3-フェニル
プロピル等、C1〜C6モノアルキル置換フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜
C6モノアルコキシ置換フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6アルコキシ(
C2〜C4)アルキル、C1〜C6モノフルオロアルキル、C1〜C6モノクロロアル
キル、C1〜C6アルキルカルボニル、モノクロロ(C1〜C6)アルキルカルボニル
、モノフルオロ(C1〜C6)アルキルカルボニル、C1〜C6モノアルキルアミノカ
ルボニル、モノ-またはジ-置換アリールカルボニルであり、上記アリール基はフ
ェニルまたはナフチルである)であってもよい。R5は、水素、アリル、C1〜C6
アルキル、フェニル、C1〜C6モノアルキル置換フェニル、C1〜C6モノアルコ
キシ置換フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6モノアルキル置換
フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6モノアルコキシ置換フェニル(C1〜C
3)アルキル、C1〜C6アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1〜C6モノフルオロ
アルキルまたはC1〜C6モノクロロアルキルであってもよい。R6およびR7はそ
れぞれ、水素、C1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、モノ-
置換フェニル、およびジ-置換フェニルから成る群から選択されてもよく、また
はR6およびR7は、結合した窒素原子とともに、インドリニル、モルホリノ、ピ
ペリジノ、1-ピロリジル、1-ピロリニル、1-イミダゾリジル、2-イミダゾリン-1
-イル、2-ピラゾリジルおよび1-ピペラジニルから成る群から選択される非置換
、モノ-置換またはジ-置換複素環式環を形成してもよい。前述のフェニル、ナフ
チルおよび複素環式環置換基はC1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシであ
り、nは整数、0、1、2または3である。
好ましくは、R1は、C1〜C4アルキル、または-OR4基(ここでR4は水素、
C1〜C4アルキル、フェニル、C1〜C4モノアルキル置換フェニル、C1〜C4モ
ノアルコキシ置換フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C4モノアル
キル置換フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C4モノアルコキシ置換フェニル
(C1〜C3)アルキル、C1〜C4アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1〜C4モ
ノフルオロアルキル、C1〜C4モノクロロアルキルまたはC1〜C4アルキルカル
ボニルである)であり、nは整数、0、1または2である。
より好ましくは、R1は、C1〜C3アルキル、または-OR4基(ここでR4は水
素、C1〜C3アルキル、フェニル、C1〜C3モノアルキル置換フェニル、C1〜
C3モノアルコキシ置換フェニル、C1〜C3アルコキシ(C2〜C4)アルキル、
C1〜C3モノフルオロアルキルまたはC1〜C3アルキルカルボニルである)であ
り、nは整数、0、1または2である。最も好ましくは、R1はC1〜C2アルキ
ルまたは-OR4基(ここでR4はC1〜C2アルキルである)であり、nは整数、0
または1である。
式I中、R2は水素、または-C(O)X基であってもよく、ここでXは水素、C1
〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6モノフルオロアルキル、C1〜
C6モノクロロアルキル、フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アル
キル置換フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ置換フェニ
ル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C3〜C7
シクロアルキル、モノ(C1〜C4)アルキル置換C3〜C7シクロアルキル、C1〜
C6アルキルアミノ、アリル、またはフェニル、ナフチル、フェノキシおよびフ
ェニルアミノから成る群から選択される非置換、モノ置換またはジ置換の員(上
記置換基はC1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシである)であってもよい
。
好ましくは、R2は水素、または-C(O)X基であり、ここでXは水素、C1〜
C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4モノフルオロアルキル、C1〜C4
モノクロロアルキル、フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C4)アルキル
置換フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C4)アルコキシ置換フェニル(
C1〜C3)アルキル、C1〜C4アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C3〜C7シク
ロ
アルキル、フェニル、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェニル、モノ(C1〜C4)ア
ルコキシ置換フェニル、フェノキシ、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェノキシ、
モノ(C1〜C4)アルコキシ置換フェノキシ、C1〜C4アルキルアミノ、フェニル
アミノ、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェニルアミノ、またはモノ(C1〜C4)ア
ルコキシ置換フェニルアミノである。
より好ましくは、R2は水素、または-C(O)X基であり、ここでXは水素、C1
〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3モノフルオロアルキル、フェニ
ル、モノ(C1〜C3)アルキル置換フェニル、フェノキシ、モノ(C1〜C3)アルキ
ル置換フェノキシ、モノ(C1〜C3)アルコキシ置換フェノキシ、C1〜C3アルキ
ルアミノ、フェニルアミノ、モノ(C1〜C3)アルキル置換フェニルアミノ、また
はモノ(C1〜C3)アルコキシ置換フェニルアミノである。最も好ましくは、R2
は水素、または-C(O)X基であり、ここでXは水素、C1〜C2アルキル、C1〜
C2アルコキシまたはC1〜C2アルキルアミノである。
式I中のR3は、水素またはC1〜C6アルキルであってもよい。好ましくは、
R3は、水素またはC1〜C4アルキル、より好ましくは水素またはC1〜C3アル
キル、最も好ましくは水素である。
式I中、BおよびB’はそれぞれ、
(i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換のアリール基、フェニルおよび
ナフチル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、フラニル、
ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル
、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾ
リル(上記アリールおよび複素環式置換基は、水素、アミノ、C1〜C6モノアル
キルアミノ、C1〜C6ジアルキルアミノ、即ちジ-(C1〜C6)アルキルアミノ、
モルホリノ、ピペリジノ、1-インドリニル、ピロリジル、1-イミダゾリジル、2-
イミダゾリン-1-イル、2-ピラゾリジル、ピラゾリニル、1-ピペラジニル、C1〜
C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、モノ(C1〜C6)ア
ルコキシ(C1〜C4)アルキル、アクリルオキシ、メタクリルオキシおよびハロ
ゲ
ンから成る群から選択され、上記のハロゲンまたは(ハロ)基はフルオロまたは
クロロであってもよい)、
(iii)以下の式IIAおよびIIB:
(式中、Dは炭素または酸素であってもよく、Eは酸素または置換窒素であって
もよく、Eが置換窒素でない場合はDは炭素であり、上記窒素置換基は水素、C1
〜C6アルキルおよびC2〜C6アシルから成る群から選択され、R8はそれぞれ
C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであっても
よく(ここで上記ハロゲンはクロロまたはフルオロであってもよい)、R9およ
びR10はそれぞれ水素またはC1〜C6アルキルであってもよく、mは整数、0、
1または2であってもよい)により表される基、
(iv)C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ(C1〜
C4)アルキル、C3〜C6シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ(C3〜C6
)シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルキル(C3〜C6)シクロアルキル、および
ハロ(C3〜C6)シクロアルキルであり(上記ハロ基はそれぞれフルオロまたはク
ロロである)、および
(v)以下の式IIC:
(式中、Uは、水素またはC1〜C4アルキルであってもよく、vはナフチル、フ
ェニル、フラニルおよびチエニルから成る群から選択される非置換、モノ置換お
よびジ置換の員であってもよく、上記の基の各員の置換基はC1〜C4アルキル、
C1〜C4アルコキシ、フルオロまたはクロロである)
により表される基、または
(vi)非置換、モノ置換およびジ置換のフルオレン-9-イリデンの形、または飽
和C3〜C12スピロ-単環式炭化水素環、例えばシクロプロピリデン、シクロブチ
リデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、シク
ロオクチリデン、シクロノニリデン、シクロデシリデン、シクロウンデシリデン
およびシクロドデシリデン;飽和C7〜C12スピロ-二環式炭化水素環、例えばビ
シクロ[2.2.1]ヘプチリデン、即ちノルボルニリデン、1,7,7-トリメチルビシク
ロ[2.2.1]ヘプチリデン、即ちボルニリデン、ビシクロ[3.2.1]オクチリデン、ビ
シクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデンおよびビシクロ[4.3.2]ウンデカン;および飽
和C7〜C12スピロ-三環式炭化水素環、例えばトリシクロ[2.2.1.02.6]ヘプチリ
デン、トリシクロ[5.3.1.12.6]ドデシリデンおよびトリシクロ[3.3.1.13.7]デシ
リデン、即ちアダマンチリデン
から成る群から選択される員の形を共にとったBおよびB’であって、上記フル
オレン-9-イリデン置換基がC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フルオロ
およびクロロから成る群から選択されるBおよびB’
から成る群から選択される。
好ましくは、BおよびB’はそれぞれ
(i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換フェニル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、フラニル、
ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル
、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾ
リル(上記フェニルおよび複素環式置換基は、モルホリノ、ピペリジノ、C1〜
C4アルキル、C1〜C4アルコキシおよびハロゲンから成る群から選択され、上
記のハロゲンはフルオロまたはクロロである)、
(iii)式IIA(式中、Dは炭素であり、Eは酸素であり、R8はそれぞれC1〜
C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり(ここで
上記ハロゲンはクロロまたはフルオロである)、R9およびR10はそれぞれ水素
またはC1〜C4アルキルであり、mは整数、0、1または2である)により表さ
れる基、
(iv)C1〜C4アルキル、C1〜C6アルコキシ(C1〜C4)アルキルおよびC3
〜C6シクロアルキル、および
(v)式IIC(式中、Uは、水素またはメチルであり、vはフェニルまたはモノ
置換フェニルであり、上記フェニル置換基はC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコ
キシまたはフルオロ)
により表される基、または
(vi)非置換またはモノ置換フルオレン-9-イリデンの形、または飽和C3〜C8
スピロ-単環式炭化水素環、飽和C7〜C10スピロ-二環式炭化水素環および飽和
C7〜C10スピロ-三環式炭化水素環
から成る群から選択される員の形を共にとったBおよびB’であって、上記フル
オレン-9-イリデン置換基がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシおよびフル
オロから成る群から選択されるBおよびB’
から成る群から選択される。
より好ましくは、BおよびB’はそれぞれ
(i)非置換、モノ置換およびジ置換フェニル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、ベンゾフラ
ン-2-イル、ベンゾチエン-2-イル、ジベンゾチエニルおよびジベンゾフラニル(
上記フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリノ、ピペリジノ、C1
〜C2アルキルおよびC1〜C2アルコキシから成る群から選択される)、および
(iii)式IIA(式中、Dは炭素であり、Eは酸素であり、R8はそれぞれC1〜
C2アルキル、C1〜C2アルコキシまたはフルオロであり、R9およびR10はそれ
ぞれ水素またはC1〜C2アルキルであり、mは整数、0、1または2である)に
より表される基、または
(iv)フルオレン-9-イリデン、ボルニリデン、ノルボルニリデン、ビシクロ[3.
3.1]ノナン-9-イリデンまたはアダマンチリデンの形を共にとったBおよびB’
から成る群から選択される。最も好ましくは、BおよびB’はそれぞれフェニル
、メトキシ置換フェニル、モルホリノ置換フェニル、ベンゾフラン-2-イル、2,3
-ジヒドロベンゾフラン-5-イルまたはアダマンチリデンである。
式Iにより表される化合物は、反応A〜Dの以下のステップにより調製しても
よい。反応AおよびBでは、式VおよびVAにより表されるベンゾフェノンはそ
れぞれ購入されるか、または式IVの適当に置換されたまたは非置換の塩化ベンゾ
イルおよび式IIIの市販の置換または非置換ベンゼン化合物を用いるフリーデル-
クラフツ法により調製される。刊行物、ジョージ(George)A.オラー(Olah)の「フ
リーデル-クラフツ・アンド・リレイテッド・リアクションズ(Friedel-Crafts and
Related Reactions)」、インターサイエンス・パブリッシャーズ(interscience
Publishers)、1964年、第3巻、第XXXI章(アロマティック・ケトン・シンセシス(
Aromatic Ketone Synthesis))、およびイシハラ・ユージ(Ishihara,Yugi)等の
「レジオセレクティブ・フリーデル-クラフツ・アシレーション・オブ・1,2,3,4-テ
トラヒドロキノリン・アンド・リレイテッド・ニトロゲン・ヘテロサイクルズ(Redi
oselective Friedel-Crafts Acylation of 1,2,3,4-Tetrahydroquinoline and R
elated Nitrogen Heterocycles):エフェクト・オン・NH・プロテクティブ・グル
ープス・アンド・リング・サイズ(Effect on NH Protective Groups and Ring
Size)」、J.Chem.Soc.、パーキン・トランス(Perkin Trans.)1、第3401〜3406
頁、1992年を参照。
式IIIおよびIVにより表される化合物を、溶媒、例えば二硫化炭素または塩化
メチレンに溶解し、ルイス酸、例えば塩化アルミニウムまたは四塩化錫の存在下
で反応させて、式V(または反応BのVA)により表される対応する置換ベンゾ
フェノンを生成する。RおよびR’は潜在性フェニル置換基を表す。
反応 A
反応Bでは、Bがフェニルまたは置換フェニル以外の基、例えばチエニル、フ
リルまたは置換または非置換ナフタレンを表す式VAにより表される置換または
非置換ケトンは、好適な溶媒、例えば無水テトラヒドロフラン(THF)中でナトリ
ウムアセチリドと反応して、式VIにより表される対応するプロパギルアルコール
を生成する。置換または非置換ベンゼンまたはヘテロ芳香族化合物を表すBまた
はB’基を有するプロパギルアルコールを、市販のケトン類から、またはハロゲ
ン化アシルの置換または非置換ベンゼンまたはヘテロ芳香族化合物との反応によ
って調製してもよい。式IICにより表されるB’基を有するプロパギルアルコー
ルを、米国特許第5,274,132号、第2欄、第40〜68行に開示の方法により調製し
てもよい。
反応 B
反応Cでは、式VIにより表されるプロパギルアルコールを、酸性条件下で、式
VIIにより表される置換または非置換1,3-ナフタレンジオールと結合させて、式
IAのナフトピランを生成する。
式IBにより表される化合物を生成するために、式IAにより表されるナフト
ピランの第6番目の炭素原子のヒドロキシル基を誘導、即ちアシル化、ベンゾイ
ル化等を行うことが必要である。これは、ヒドロキシル基のハロゲン化、クロロ
ホルム酸、イソシアン酸アセチルまたはアロイル等との反応により達成される。
反応 C
反応Dに示されるように、式I中のR2が-Hである場合、この置換基を、式I
Aにより表されるような化合物をハロゲン化、クロロホルム酸、イソシアン酸ア
セチルと反応させることにより、種々の異なる基に変換することができる。式I
Bにより表される化合物を生成するのに、例えば、化合物IAを適当な溶媒、例
えば塩化メチレン中のトリエチルアミンの存在下で、塩化アセチル(または他の
ハロゲン化、イソシアン酸またはクロロホルム酸アセチル)と反応させてもよく
、ここでR2はアセチル置換基(または式ICにより表される化合物、ここでR2
はN-フェニルカルバモイル置換基である)である。アシル化反応は、「オーガ
ニック・シンセシス(Organic Synthesis)」、第32巻、第72〜77頁、ニューヨー
ク州ニューヨーク(New York)のジョン・ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley&So
ns)社に更に説明されている。
反応 D
本発明の範囲内のナフトピランを以下にしめす。
(a)3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(b)3,3-ジフェニル-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(c)3,3-ジフェニル-6-イソブチリルオキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(d)3-(4-メトキシフェニル)-3-(ベンゾフル-2-イル)-6-アセトキシ-3H-ナフ
ト[2,1-b]ピラン;
(e)3,3’-スピロアダマンチレン-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(f)3-(4-メトキシフェニル)-3-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフル-5-イル)-6
-プロピオニルオキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;および
(g)3-(4-メトキシフェニル)-3-(t-ブチル)-6-(N-フェニルカルバモイル)オキ
シ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン
本発明の有機光互変性ナフトピランは、単独で用いても、他の本発明のナフト
ピランと組合せて用いても、1種以上の他の適当な補足的な有機光互変性材料、
即ち約400〜700nmの範囲内に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する有機光互
変性化合物、またはそれを含む物質と組合せて用いてもよく、光互変性物品を製
造するのに用い、活性化時に適当な色相に着色するたポリマー有機ホスト材料中
に導入、例えば溶解または分散してもよい。実施例中、または表示した以外の、
本明細書中で用いられた波長、成分の量または反応条件を表すすべての数字は、
「約」の語によりすべての場合に変更されたと解されるべきである。
補足的な有機光互変性化合物の例として、他のナフトピラン、ベンゾピラン、
フェナントロピラン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インド
リン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)キ
ノピラン、スピロ(インドリン)ピラン、スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、
スピロ(インドリン)ピリドベンズオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリド
ベンズオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、スピロ(イン
ドリン)ベンズオキサジン、およそのような光互変性化合物の混合物が挙げられ
る。
本明細書中に記載の光互変性物質はそれぞれ、上記光互変性化合物または化合
物の混合物を適用する、またはそれらを導入する有機ホスト材料が所望の色、例
えばフィルターを通さない太陽光で活性化した場合の実質的に無彩色、即ち活性
化光互変性化合物の色として与えられるできる限り無彩色に近い色を示すような
量で(または比で)用いられてもよい。
グレー系無彩色は、400〜700nmの可視領域内で比較的等しい吸収を有するスペ
クトルを示す。ブラウン系無彩色は、400〜550nm領域の吸収が550〜700nm領域の
吸収より適度に大きいスペクトルを示す。色を表す別の方法は、色度座標による
方法であり、輝度ファクター、即ち色度に加えて色量を表す。CIEシステムで
は、上記色度座標を、三刺激値とそれらの合計の比、例えばx=X/(X+Y+
Z)およびy=Y/(X+Y+Z)を取ることにより得られる。CIEシステムに
より表される色は、色度図にプロットされることができ、通常は色度座標xおよ
びyである。F.W.ビルメイヤー(Billmeyer),Jr.およびマックス・ソルツマン(Ma
x Saltzman)の「プリンシプルズ・オブ・カラー・テクノロジー(Principles of
Color Technology)」、第2版、第47〜52頁、ニューヨークのジョン・ウィレイ
・アンド・サン(John Wiley and Sons)を参照。本明細書中で用いられる無彩色に
近い色は、上記色の「x」および「y」の色度座標値が以下の範囲内(D65):
x=0.260〜0.400、y=0.260〜0.400であり、太陽光(気団1または2)への暴
露によ
り40%視感透過率に活性化される。
ホスト材料に適用されるか、または導入された光互変性物質またはそれを含有
する組成物の量は、活性化により裸眼で認識可能な光互変性作用を発現するのに
十分な量を用いる限り限定されない。一般に、そのような量は光互変性量として
表される。用いた特定量は、それらの照射により望まれる色の強度および光互変
性物質を導入または適用するのに用いられる方法に依存する。通常、適用または
導入する光互変性物質の量が多いほど、ある限界以下の色強度は大きくなる。
用いた前述の光互変性化合物の相対量は変化し、そのような化合物の活性化種
の色強度および所望の最終色に一部依存する。一般に、光互変性光学的ホスト材
料に導入または適用された総光互変性物質量は、上記光互変性物質が導入または
適用された表面1cm2当たり、約0.05〜約1.0mg、例えば約0.1〜約0.45mgであっ
てもよい。
本発明の光互変性物質は、当業者に公知の様々な方法によって、ホスト材料、
例えばポリマー有機ホスト材料に導入または適用してもよい。そのような方法に
は、上記ホスト材料中に光互変性物質を溶解または分散する方法、例えば光互変
性物質を重合前にモノマーホスト材料に加えることにより適当な位置に注型する
方法;上記光互変性物の温溶液に上記ホスト材料を含浸することにより、または
熱転写により、上記ホスト材料に光互変性物質を吸収する方法;光互変性物質を
上記ホスト材料の隣接層の間の分離層として、例えばポリマーフィルムの一部と
して提供する方法;および光互変性物質を上記ホスト材料の表面にある被膜の一
部として適用する方法;が挙げられる。「吸収(imbibition)」または「吸収する
(imbibe)」の語により、光互変性物質のみの上記ホスト材料への浸透、光互変性
物質の多孔質ポリマーへの溶媒補助転写、気相転写、および他の転写システムを
意味し、含むつもりである。
医療的理由、またはファッション的理由のために、美観を整えるのに、適合性
(化学的に、および色的に)青味剤、即ち染料を上記ホスト材料に適用してもよ
い。選択された特殊染料は、前述の要求および達成されるべき結果に依存し、変
化する。1つの態様では、上記染料は、活性化光互変性物質から得られる色を補
うように、例えば更に無彩色となるように、または入射光の特定波長を吸収する
ように選択されてもよい。他の態様では、上記染料は、光互変性物質が不活性状
態にある場合に所望の色相を上記ホストマトリックスに提供するように選択され
てもよい。
上記ホスト材料は通常透過性であるが、半透過性または不透過性であってもよ
い。上記ホスト材料は、光互変性物質を活性化する電磁スペクトルのその部分、
即ち上記物質の自由な形態を形成する紫外線(UV)のその波長およびそのUV
活性化形態中の上記物質の吸収最大波長を含む可視スペクトルのその部分、即ち
自由な形態にのみ透過性であることが必要である。好ましくは、上記ホスト色は
、光互変性物質の得られた形態の色をマスクするべきでない、即ち色変化を容易
に観察者に明らかにする。より好ましくは、上記ホスト材料物品は、固体の透過
性材料または光学的に透明な材料、例えば光学的用途に好適な材料、例えば平面
レンズおよび眼鏡レンズ、窓、ウィンドシールドのような自動車透明画、航空機
透明画、プラスチックシート、ポリマーフィルム等である。
本明細書中に記載の光互変性物質または組成物と共に用いられるポリマー有機
ホスト材料の例として、ポリマー、即ちポリオール(アリルカーボネート)モノ
マー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベン
ゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートモノマー、エチ
レングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメ
タクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマーおよび
アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマー(例えば、エトキシル化ト
リメチロールプロパントリアクリレートモノマー)のホモポリマーおよびコポリ
マー;ポリマー、即ち多官能性、例えば1価、2価または多価の、アクリレート
および/またはメタクリレートモノマー、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレー
ト)、例えばポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オキシアルキレンジメタクリレ
ート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三
酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸
ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)
、
ポリウレタン、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(エチレンテレ
フタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレン
-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブ
チラールのホモポリマーおよびコポリマー;およびジアリリデンペンタエリトリ
トール、ポリオール(アリルカーボネート)との特殊コポリマー、例えばジエチレ
ングリコールビス(アリルカーボネート)、およびアクリレートモノマーのポリマ
ー、即ちホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。
透過性コポリマーおよび透過性ポリマーの混合物も、ホスト材料として好適で
ある。好ましくは、上記ホスト材料は、熱可塑性ポリカーボネート樹脂、例えば
商標レクサン(LEXAN)で市販のビスフェノールAおよびホスゲンから誘導される
カーボネート結合樹脂;ポリエステル、例えば商標マイラー(MYLAR)で市販の材
料;ポリ(メチルメタクリレート)、例えば商標プレクシグラス(PLEXIGLAS)で市
販の材料;ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、特に商標CR-39で市販の
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)の重合体、およびポリオール(
アリルカーボネート)、例えばジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)
の他の共重合性モノマー材料とのコポリマー、例えば酢酸ビニルとのコポリマー
、例えば80〜90%のジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)と10〜20%
の酢酸ビニルとのコポリマー、特に80〜85%のジエチレングリコールビス(アリ
ルカーボネート)と15〜20%の酢酸ビニルとのコポリマー、および米国特許第5,2
00,483号に開示の末端ジアクリレート官能基を有するポリウレタンとのコポリマ
ーの重合体;ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ジエチ
レングリコールジメタクリレートモノマーからなる群の構成因子のポリマー、ジ
イソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレ
ートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、エトキシル化
フェノールメタクリレートモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロトリ
アクリレートモノマー;酢酸セルロース、酢酸プロピオネート、酢酸ブチレート
、酢酪酸ブチレート、ポリウレタンおよびスチレンとメチルメタクリレート、酢
酸ビニルおよびアクリロニトリルとのコポリマー;から調製される光学的に透明
な重
合有機材料である。
より好ましくは、光学的に透明な重合体、即ち光学的用途に好適な材料、例え
ば平面レンズおよび眼鏡レンズ、窓、および自動車透明画を製造するのに用いら
れる光学的有機樹脂モノマーと共に本発明の光互変性ナフトピランをもちいるこ
とが好ましい。そのような光学的に透明な重合体は、屈折率約1.48〜約1.75、例
えば約1.495〜約1.665を有してもよい。特に、PPGインダストリーズ(Industr
ies)社から商品名CR-307およびCR-407で市販の光学的樹脂が好ましい。
多くの変更や修正が当業者に明らかであるため、本発明を、例示の目的のみと
しての以下の実施例により更に説明する。
実施例1
ステップ1
4,4’-ジメトキシベンゾフェノン(0.4モル)を無水テトラヒドロフラン200ミ
リリットルを含有するアセチレンで飽和した反応フラスコ中で溶解し、室温で撹
拌した。キシレン/鉱油中のナトリウムアセチリドの18重量%懸濁液(ナトリウ
ムアセチリド0.3モル)を上記反応フラスコに加え、上記混合物を撹拌した。窒
素雰囲気下室温で16時間撹拌後、上記反応フラスコ内容物を5重量%塩酸水溶液
と氷の混合物に加えた。得られた混合物をジエチルエーテルで抽出した。上記有
機層を分離し、洗浄し、無水硫酸ナトリウムを通して乾燥した。上記溶媒、ジエ
チルエーテルおよびテトラヒドロフランを減圧下で除去し、1,1-ビス(4-メトキ
シフェニル)-2-プロピン-1-オルを含有する油状生成物を得、それをジエチルエ
ーテル:ヘキサン混合物から結晶化した。得られた生成物(約60g)は融点83〜8
4℃を有した。核磁気共鳴(NMR)により、上記生成物が1,1-ビス(4-メトキシ
フェニル)-2-プロピン-1-オルと一致した構造を有することを示した。
ステップ2
ステップ1で得られた1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オル(8
g、0.025モル)および1,3-ジヒドロキシナフタレン(5g、0.031モル)を、酢酸
50ミリリットルを含有する反応フラスコに加え、室温で撹拌した。50%硫酸(0.
5ミリリットル)を徐々に加え、上記反応混合物を5時間撹拌した。その後、上
記反応混合物を濾過し、その固形分を少量の酢酸で洗浄した。核磁気共鳴(NM
R)スペクトルにより、上記生成物が3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6-ヒドロ
キシ-3H-ナフト[2,1-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
ステップ3
ステップ2で調製した3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-3H-ナフ
ト[2,1-b]ピラン(2g)およびテトラヒドロフラン(2g)を、無水塩化メチ
レン50ミリリットルを含有する反応フラスコに加え、撹拌した。塩化アセチル(
2g)を反応フラスコに加え、上記反応混合物を1時間撹拌した。蒸留水(50ミ
リリットル)を上記反応フラスコに加え、上記反応混合物を更に30分間撹拌した
。その後、上記有機層を分離し、洗浄し、無水硫酸ナトリウムを通して乾燥した
。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それを1:1のジエチルエーテル:ヘキ
サン混合物から結晶化した。上記固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾
した。得られた生成物は融点129〜130℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペク
トルにより、上記生成物が3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6-アセトキシ-3H-ナ
フト[2,1-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例2
ステップ2において、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オルの代
わりに1,1-ジフェニル-2-プロピン-1-オルを用いた以外は、実施例1の方法に従
った。得られた生成物は融点160〜162℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペク
トルにより、上記生成物が3,3-ジフェニル-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]
ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例3
ステップ1
1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オルの代わりに1,1-ジフェニル
-2-プロピン-1-オルを用いて3,3-ジフェニル-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]
ピランを生成した以外は、実施例1のステップ2の方法に従った。
ステップ2
塩化アセチルの代わりに塩化イソブチリルを用いた以外は、実施例1のステッ
プ3の方法に従った。得られた生成物は融点139〜140℃を有した。核磁気共鳴(
NMR)スペクトルにより、上記生成物が3,3-ジフェニル-6-イソブチリルオキ
シ-3H-ナフト[2,1-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
比較例
試験した比較例は、本明細書中で比較例1とした国際特許出願第94/22850号の
実施例3の3,3-ジアニジル-6-モルホリノ-3H-ナフト[2,1-b]ピランと同様で
あり、本明細書中で比較例2とした国際特許出願第95/05371号の実施例1の3,3-
ジアニジル-6-メトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピランと同様であった。
実施例4
パートA
以下の方法により、ポリマー試料に導入した実施例および比較例の光互換性ナ
フトピランを用いて試験を行った。ナフトピランの量を計算して、1.5×10-3モ
ル溶液を得るように計算した量のナフトピランを、4部のエトキシル化ビスフェ
ノールAジメタクリレート(BPA 2EO DMA)、1部のポリ(エチレングリコール)6
00ジメタクリレートおよび0.033重量%の2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニト
リル)(AIBN)のモノマーブレンド50gを含有する反応フラスコに加えた。上記ナ
フトピランを、要すれば撹拌し、ゆっくり加熱することにより、上記モノマーブ
レンド中に溶解した。透明溶液を得た後、内部寸法2.2mm×6インチ(15.24cm)×
6インチ(15.24cm)を有する平坦なシート金型に注入した。上記金型を封入し、
5時間の間に40℃から95℃に昇温するように設定した水平エアーフロー式プログ
ラムオーブン内に入れ、温度を95℃に3時間保持し、次いで硬化サイクル終了前
に少なくとも2時間60℃に下げた。型開き後、上記ポリマーシートをダイヤモン
ドブレードソーを用いて2インチ(5.1cm)角の試験片にカットした。
パートB
パートAで作製した光互換性試験片を、スペクトロガード(SpectrogardR)II分
光光度計による%視感透過率(Y)および色(CIE1976 L* a* b*スケール)に関
して評価した。D65照明を用いて、観察角度10°から測定した。上記分光光度計
による測定前に、上記光互換性試験片を365nm紫外線に約15分間暴露して、上記
光互換性化合物を活性化し、次いで76℃のオーブン内に約15分間入れて、上記光
互換性化合物を漂白または不活性化した。上記試験片を次いで室温まで冷却し、
室内蛍光灯に少なくとも2時間暴露し、上記分光光度計による試験前に少なくと
も2時間カバーをした。標準試験片、即ち既知の値を有する試験片を用いて上記
分光光度計を校正した後、実施例1〜3および比較例1および2の試験片の%視
感透過率および色を決定した。Y、a*およびb*の結果を表1に示す。
表1の結果は、比較例1および2を用いて作製した試験片に比較して、実施例
1、2および3を用いて作製した試験片は、不活性状態でのより高い%視感透過
率(Y)、より低いb*値、即ちイエロー−ブルー座標のより少ないイエロー、を
示し、3種の実施例の内、2種が負のa*値、即ち赤−グリーン座標のより多いグ
リーンを示すことを表している。
本発明は、特定の具体例の特に詳細を説明したが、そのような詳細は添付した
請求の範囲に包含される本発明の範囲を限定するものではない。
【手続補正書】
【提出日】1998年9月4日
【補正内容】
請求の範囲
1.以下の式:
(式中、
(a)R1は、C1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル、クロロ、フルオロ、
-OR4基、または-C(O)W基、ここでWはC1〜C6アルキル、-OR5または-N
(R6)R7であり、ここでR4は水素、アリル、C1〜C6アルキル、フェニル、C1
〜C6モノアルキル置換フェニル、C1〜C6モノアルコキシ置換フェニル、フェ
ニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6モノアルキル置換フェニル(C1〜C3)ア
ルキル、C1〜C6モノアルコキシ置換フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6
アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1〜C6モノフルオロアルキル、C1〜C6モ
ノクロロアルキル、C1〜C6アルキルカルボニル、モノクロロ(C1〜C6)アルキ
ルカルボニル、モノフルオロ(C1〜C6)アルキルカルボニル、C1〜C6モノアル
キルアミノカルボニル、モノまたはジ置換アリールカルボニルであり、該アリー
ル基はフェニルまたはナフチルであり、R5は水素、アリル、C1〜C6アルキル
、フェニル、C1〜C6モノアルキル置換フェニル、C1〜C6モノアルコキシ置換
フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C6モノアルキル置換フェニル
(C1〜C3)アルキル、C1〜C6モノアルコキシ置換フェニル(C1〜C3)アル
キル、C1〜C6アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1〜C6モノフルオロアルキ
ルまたはC1〜C6モノクロロアルキルであり、R6およびR7はそれぞれ、水素、
C1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、モノ置換およびジ置換
フェ
ニルから成る群から選択され、またはR6およびR7は、結合した窒素原子ととも
に、インドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、1-ピロリジル、1-ピロリニル、1-
イミダゾリジル、2-イミダゾリン-1-イル、2-ピラゾリジルおよび1-ピペラジニ
ルから成る群から選択される非置換、モノ置換またはジ置換複素環式環を形成し
、該フェニル、ナフチルおよび複素環式環置換基はC1〜C6アルキルまたはC1
〜C6アルコキシであり、nは整数、0、1、2または3であり、
(b)R2は、水素、または-C(O)X基であり、ここでXは水素、C1〜C6アル
キル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6モノフルオロアルキル、C1〜C6モノクロ
ロアルキル、フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルキル置換フェ
ニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ置換フェニル(C1〜C3)
アルキル、C1〜C6アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C3〜C7シクロアルキル
、モノ(C1〜C4)アルキル置換C3〜C7シクロアルキル、C1〜C6アルキルアミ
ノ、アリル、またはフェニル、ナフチル、フェノキシおよびフェニルアミノから
成る群から選択される非置換、モノ置換またはジ置換の構成因子であり、該置換
基はC1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシであり、
(c)R3は、水素またはC1〜C6アルキルであり、
(d)BおよびB’はそれぞれ、
(i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換のフェニル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、ベンゾフ
ラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イ
ル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリル(ここで、(i)お
よび(ii)に記載の該アリールおよび複素環式置換基は、水素、アミノ、C1〜C6
モノアルキルアミノ、C1〜C6ジアルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1-
インドリニル、ピロリジル、1-イミダゾリジル、2-イミダゾリン-1-イル、2-ピ
ラゾリジル、ピラゾリニル、1-ピペラジニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロ
アルキル、C1〜C6アルコキシ、モノ(C1〜C6)アルコキシ(C1〜C4)アルキ
ル、アクリルオキシ、メタクリルオキシおよびハロゲンから成る群から選択され
、該ハロゲンまたは(ハロ)基はフルオロまたはクロロである)、
(iii)C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ(C1
〜C4)アルキル、C3〜C6シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ(C3〜
C6)シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルキル(C3〜C6)シクロアルキル、およ
びハロ(C3〜C6)シクロアルキル(ここで、該ハロ基はフルオロまたはクロロで
ある)、および
(vi) 飽和C7〜C12スピロ-二環式炭化水素環、および飽和C7〜C12スピロ-
三環式炭化水素環から成る群から選択される構成因子の形を共にとったBおよび
B’
から成る群から選択される。)
により表されるナフトピラン化合物。
2.(a)R1が、C1〜C4アルキルまたは-OR4基であり、ここでR4は水素、
C1〜C4アルキル、フェニル、C1〜C4モノアルキル置換フェニル、C1〜C4モ
ノアルコキシ置換フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C4モノアル
キル置換フェニル(C1〜C3)アルキル、C1〜C4モノアルコキシ置換フェニル
(C1〜C3)アルキル、C1〜C4アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1〜C4モ
ノフルオロアルキル、C1〜C4モノクロロアルキルまたはC1〜C4アルキルカル
ボニルであり、nは整数、0、1または2であり、
(b)R2は水素、または−C(O)X基であり、ここでXは水素、C1〜C4アルキ
ル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4モノフルオロアルキル、C1〜C4モノクロロ
アルキル、フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェニ
ル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C4)アルコキシ置換フェニル(C1〜C3)ア
ルキル、C1〜C4アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C3〜C7シクロアルキル、
フェニル、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェニル、モノ(C1〜C4)アルコキシ置
換フェニル、フェノキシ、モノ(C1〜C4)アルキル置換フェノキシ、モノ(C1〜
C4)アルコキシ置換フェノキシ、C1〜C4アルキルアミノ、フェニルアミノ、モ
ノ(C1〜C4)アルキル置換フェニルアミノ、またはモノ(C1〜C4)アルコキシ置
換フェニルアミノであり、
(c)R3は、水素またはC1〜C4アルキルであり、
(d)BおよびB’はそれぞれ
(i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換フェニル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、ベンゾフ
ラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イ
ル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリル(部分(i)および(
ii)中の該アリールおよび複素環式置換基は、モルホリノ、ピペリジノ、C1〜C4
アルキル、C1〜C4アルコキシおよびハロゲンから成る群から選択され、該ハ
ロゲンはフルオロまたはクロロである)、
(iii)C1〜C4アルキル、C1〜C6アルコキシ(C1〜C4)アルキルおよび
C3〜C6クロアルキル、および
(vi) 飽和C7〜C10スピロ-二環式炭化水素環および飽和C7〜C10スピロ-三
環式炭化水素環から成る群から選択される構成因子の形を共にとったBおよびB
’
から成る群から選択される
請求項1記載のナフトピラン。
3.(a)R1が、C1〜C3アルキル、または-OR4基であり、ここでR4は水素
、C1〜C3アルキル、フェニル、C1〜C3モノアルキル置換フェニル、C1〜C3
モノアルコキシ置換フェニル、C1〜C3アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C1
〜C3モノフルオロアルキルまたはC1〜C3アルキルカルボニルであり、nは整
数、0、1または2であり、
(b)R2が、水素、または−C(O)X基であり、ここでXは水素、C1〜C3アル
キル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3モノフルオロアルキル、フェニル、モノ(
C1〜C3)アルキル置換フェニル、モノ(C1〜C3)アルコキシ置換フェニル、フ
ェノキシ、モノ(C1〜C3)アルキル置換フェノキシ、モノ(C1〜C3)アルコキシ
置換フェノキシ、C1〜C3アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ(C1〜C3)ア
ルキル置換フェニルアミノ、またはモノ(C1〜C3)アルコキシ置換フェニルアミ
ノであり、
(c)R3が、水素またはC1〜C3アルキルであり、
(d)BおよびB'がそれぞれ
(i)非置換、モノ置換およびジ置換フェニル、
(ii)非置換、モノ置換およびジ置換複素環式芳香族基、ピリジル、ベンゾフラ
ン-2-イル、ベンゾチエン-2-イル、ジベンゾチエニルおよびジベンゾフラニル(
部分(i)および(ii)中の該フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリ
ノ、ピペリジノ、C1〜C2アルキルおよびC1〜C2アルコキシから成る群から選
択される)、および
(iii)ボルニリデン、ノルボルニリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデン
またはアダマンチリデンの形を共にとったBおよびB’
から成る群から選択される
請求項2記載のナフトピラン。
4.(a)R1がC1〜C2アルキルまたは-OR4基であり、ここでR4はC1〜C2
アルキルであり、nは整数、0または1であり、
(b)R2が水素、または-C(O)X基であり、ここでXはC1〜C2アルキル、C1
〜C2アルコキシまたはC1〜C2アルキルアミノであり、
(c)R3が、水素であり、
(d)BおよびB'がそれぞれフェニル、メトキシ置換フェニル、モルホリノ置換
フェニル、ジベンゾフラン-2-イルまたはアダマンチリデンである
請求項3記載のナフトピラン。
5.(a)3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラ
ン;
(b)3,3-ジフェニル-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(c)3,3-ジフェニル-6-イソブチリルオキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;
(d)3-(4-メトキシフェニル)-3-(ベンゾフル-2-イル)-6-アセトキシ-3H-ナフ
ト[2,1-b]ピラン;
(e)3,3'-スピロアダマンチレン-6-アセトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン;お
よび
(f)3-(4-メトキシフェニル)-3-(t-ブチル)-6-(N-フェニルカルバモイル)オキ
シ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン
から成る群から選択されるナフトピラン化合物。
6.ポリマー有機ホスト材料および光互変性量の請求項1記載のナフトピラン
化合物を含有する光互変性物品。
7.前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート
、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレ
ート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三
酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸
ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)
、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテ
レフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレ
ン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニル
ブチラール、および
ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、
多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノ
マー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアク
リレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群
から選択される構成因子のポリマー
から成る群から選択される請求項6記載の光互変性物品。
8.ポリマー有機ホスト材料および光互変性量の請求項2記載のナフトピラン
化合物を含有する光互変性物品。
9.前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート
、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレ
ート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三
酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸
ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)
、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテ
レフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレ
ン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニル
ブ
チラール、および
ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、
多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノ
マー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアク
リレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群
から選択される構成因子のポリマー
から成る群から選択される請求項8記載の光互変性物品。
10.前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エ
チレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA
ジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビ
ニルブチラール、ポリウレタンおよび、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコー
ルジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキ
シル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択さ
れる構成因子のポリマー
から成る群から選択される固体状透過性ホモポリマーまたはコポリマーである請
求項9記載の光互変性物品。
11.前記光互変性化合物が、前記光互変性物質が導入または適用された有機ホ
スト材料の表面1cm2当たり、約0.05〜1.0mgの量で存在する請求項10記載の光互
変性物品。
12.前記物品がレンズである請求項11記載の光互変性物品。
13.光互変性量の請求項3記載のナフトピラン化合物、および
ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、
ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネ
ート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコー
ルジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキ
シル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択さ
れる構成因子のポリマー
から成る群から選択されるポリマー有機ホスト材料
を含有する光互変性物品。
14.光互変性量の請求項4記載のナフトピラン化合物、および
ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、
ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネ
ート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコー
ルジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキ
シル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択さ
れる構成因子のポリマー
から成る群から選択されるポリマー有機ホスト材料
を含有する光互変性物品。
15.固体状透過性ポリマー有機ホスト材料、およびそれぞれ光互変性量の、(a
)請求項1記載の少なくとも1種のナフトピラン化合物、および(b)約400〜700nm
領域に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する少なくとも1種の他の有機光互
変性化合物
を組合せて含有する光互変性物品。
16.前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート
、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレ
ート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三
酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸
ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)
、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテ
レフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレ
ンーメチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニル
ブチラール、および
ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、
多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノ
マー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアク
リレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群
から選択される構成因子のポリマー
から成る群から選択される請求項15記載の光互変性物品。
17.前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エ
チレングリコールビスメタクリレート)、ボリ(エトキシル化ビスフェノールAジ
メタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニル
ブチラール、ポリウレタンおよび、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコー
ルジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキ
シル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択さ
れる構成因子のポリマー
から成る群から選択される固体状透過性ホモポリマーまたはコポリマーである請
求項16記載の光互変性物品。
18.前記有機光互変性化合物(b)が、ナフトピラン、ベンゾビラン、フェナン
トロピラン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベン
ゾピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、
スピロ(インドリン)ピラン、スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、スピロ(イ
ンドリン)ピリドベンズオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンズオ
キサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ベ
ンズオキサジン、およびそのような光互変性化合物の混合物から成る群から選択
される請求項15記載の光互変性物品。
19.前記光互変性化合物が、前記光互変性物質が導入または適用された有機ホ
スト材料の表面1cm2当たり、約0.05〜1.0mgの量で存在する請求項18記載の光互
変性物品。
20.前記物品がレンズである請求項19記載の光互変性物品。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
G02B 5/23 G02B 5/23
7/10 7/10