JP4216344B2 - 新規置換ナフトピラン - Google Patents

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Description

発明の説明
本発明は、ある種の新規ナフトピラン化合物に関する。特に、本発明は、新規フォトクロミックナフトピラン化合物、および組成物、ならびにそのような新規ナフトピラン化合物を含有する物品に関する。日光または水銀灯の光の中の紫外線のような、紫外線を含む光線に曝露されると、多くのフォトクロミック化合物は、可逆的な色の変化を示す。紫外線が停止されると、そのようなフォトクロミック化合物は、元の色または無色の状態に戻る。
日光によって誘発される可逆な変色または暗色化が所望される用途に使用するために、種々のフォトクトミック化合物が合成され、提案されている。米国特許第3,567,605号(ベッカー)は、ある種のベンゾピランおよびナフトピランを包含する、一連のピラン誘導体を開示している。これらの化合物は、クロメンの誘導体として記載されており、約−30℃以下の温度で紫外線を照射すると、例えば無色から黄色−橙色に変色することが報告されている。可視光線によるこれらの化合物の照射、または約0℃以上の温度に昇温することによって、着色を、無色の状態に戻すことが報告されている。
米国特許第5,066,818号には、眼用および他の用途に望ましいフォトクロミック特性、即ち、高い着色性や許容される退色を有するものとして、種々の3,3−ジアリール−3H−ナフト[2,1−b]ピランが記載されている。前記米国特許第5,066,818号には、比較例として異性体2,2−ジアリール−2H−ナフト[1,2−b]ピランも記載されており、これらは活性化後に退色するのに許容できないほど長時間を要することが報告されている。
米国特許第3,627,690号は、微量の、塩基または弱〜中強度の酸のいずれかを含有するフォトクロミック2,2−ジ置換−2H−ナフト[1,2−b]ピラン化合物を開示している。前記ナフトピラン化合物への酸または塩基のいずれかの添加は、着色ナフトピランの退色速度を高め、それによって、サングラスのような眼を保護する用途において、それらが有用なものになることが記載されている。さらに、前記添加物を含まない2H−ナフト[1,2−b]ピランの退色速度が、完全に戻るまでに数時間からそれ以上の日数かかることも記載されている。米国特許第4,818,096号には、ピラン環の酸素に対してα位に、オルトまたはパラ位に窒素含有置換基を有するフェニル基を有する、青色着色フォトクロミックベンゾ−またはナフトピランが開示されている。
本発明は、高活性強度および高い着色速度に加えて、許容される退色速度を有することが意外にも見い出された、新規置換2H−ナフト[1,2−b]ピラン化合物に関する。特に、ナフトピラン化合物のナフト部位の第5位におけるある種の置換基の使用は、酸または塩基を添加することなく、退色速度を高める。さらに、これらの化合物は、ピラン環の第2位にもある種の置換基を有する。ある種の置換基は、ナフトピランのナフト部位の第6、第7、第8、第9または第10炭素原子に存在していてもよい。
発明の詳細な説明
近年、フォトクロミックブラスチック材料、特に、光学用途のためのプラスチック材料が、重大な関心事となっている。特に、フォトクロミック眼用プラスチックレンズは、ガラスレンズに相対して、それらが与える重量上の利点の故に、研究されている。さらに、自動車および飛行機のような乗物のためのフォトクロミック透明物質は、そのような透明物質が与える潜在的な安全特性の故に、関心が持たれている。
本発明によれば、許容される退色速度、高い活性強度、および高い着色速度を有する、ある種の新規2H−ナフト[1,2−b]ピラン化合物を製造できることが見い出された。この化合物は、ピラン環の第2位とナフトピラン環のナフト部位の第5炭素にある種の置換基を有するナフトピランとして記載されている。ある種の置換基は、ナフトピラン環のナフト部位の第6、第7、第8、第9または第10炭素原子に存在していてもよい。この化合物は、以下の式で表すことができる。
Figure 0004216344
式I中、R1は、−SR7、−OR4、−CN(COOR72、−CH2COOR7、−N(R5)R6、−N(R7)C(O)R7、−C(R72OH、−CN、−CF3、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキル、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、フェニルおよびナフチル、非置換およびモノ−置換フェニル(C1〜C3)アルキル、非置換およびモノ−置換ナフチル(C1〜C3)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C4)アルキル、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジル、ピロリル、インドリル、フラン-2-イルおよびフラン-3-イルのようなフラニル、ベンゾフラン-2-イルおよびベンゾフラン-3-イルのようなベンゾフラニル、チエン-2-イルおよびチエン-3-イルのようなチエニル、およびベンゾチエン-2-イルおよびベンゾチエン-3-イルのようなベンゾチエニルから成る群より選択されてよく、ここで、R7は、C1〜C6アルキル、あるいはモノ−、ジ−またはトリ−置換アリール基、フェニルまたはナフチルであり、R4は、水素、C1〜C6アルキル、モノ−またはジ−置換アリール基、フェニルまたはナフチル、非置換またはモノ−置換フェニルもしくはナフチル(C1〜C3)アルキル[例えば、フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルキル置換フェニル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ置換フェニル(C1〜C3)アルキル、ナフチル(C1〜C3)アルキル、モノ(C1〜C6)アルキル置換ナフチル(C1〜C3)アルキルおよびモノ(C1〜C6)アルコキシ置換ナフチル(C1〜C3)アルキル]、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C4)アルキル、C3〜C7シクロアルキル、モノ(C1〜C4)アルキル置換(C3〜C7)シクロアルキル、C1〜C6ハロアルキル、アリル、−CH(R8)X基(式中、Xは、−CN、−CF3、ハロゲン、または−C(O)W基であって、W基は、−OR12であってよく、ここで、R12は、ハロゲン、アリル、C1〜C6アルキル、非置換またはモノ−置換フェニル、非置換またはモノ−置換フェニル(C1〜C3)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C4)アルキルまたはC1〜C6ハロアルキルであり、およびR8は、水素またはC1〜C6アルキルであり;またはR4は、−C(O)Y基(ここでYは、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、非置換、モノ−またはジ−置換フェニル、非置換、モノ−またはジ−置換フェノキシ、C1〜C6モノアルキルアミノ、非置換、モノ−またはジ−置換フェニルアミノである。)であってよく;R5およびR6はそれぞれ、水素、C1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、モノ−またはジ−置換フェニルから成る群より選択されてよく、あるいはR5およびR6は窒素原子と合わせて、1−インドリニル、モルホリノ、ピペリジノ、1−ピロリジル、1−イミダゾリジル、2−イミダゾリン−1−イル、ピラゾリジル、ピラゾリニルおよび1−ピペリジニルから成る群より選ばれる非置換、モノ−またはジ−置換複素環を形成してよく、上記フェニル、ナフチル、フェノキシおよび複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C6モノアルキルアミノ、ジ-(C1−C6アルキル)アミノのようなC1−C6ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、トリメチルシリロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、モノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシおよびハロゲンから成る群より選択されてよく、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロである。
好ましくは、R1は、−SR7、−OR4、−N(R5)R6、−C(R72OH、ハロゲン、C1〜C4アルキルまたはC3〜C6シクロアルキル、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、フェニルおよびナフチル、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジル、ピロリルおよびインドリルから成る群より選択され(ただし、R7は、C1〜C4アルキル、あるいはモノ−、ジ−またはトリ−置換アリール基、フェニルおよびナフチルである。)、R4は、水素、C1〜C6アルキル、または-C(O)Y基(ここでYは、水素またはC1〜C6アルキルである。)であり;R5およびR6はそれぞれ、水素、C1〜C6アルキルおよびフェニルから成る群より選択されるか、あるいはR5およびR6は窒素原子と合わせて、1−インドリニル、モルホリノ、ピペリジノおよび1−ピロリジルから成る群より選ばれる非置換、モノ−またはジ−置換複素環を形成し、上記アリール(フェニルおよびナフチル)および複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C4モノアルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、モノ(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキルおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロである。
より好ましくは、R1は、−SR7、−OR4、−N(R5)R6、−C(R72OH、ハロゲン、C1〜C2アルキル、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、フェニルおよびナフチル、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジルおよびピロリルであり(ここで、R7は、C1〜C4アルキルまたはフェニルである。)、R4は、水素、C1〜C4アルキルまたは−C(O)Y基(ここでYは、水素またはC1〜C4アルキルである。)であり;R5およびR6はそれぞれ、水素およびC1〜C4アルキルから成る群より選択されるか、あるいはR5およびR6は窒素原子と合わせて、1−インドリニル、モルホリノおよびピペリジノから成る群より選ばれる非置換、モノ−またはジ−置換複素環を形成し、上記アリール(フェニルおよびナフチル)および複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C3モノアルキルアミノ、C1−C3ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、モノ(C1−C3)アルコキシ(C1−C4)アルキルおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロである。最も好ましくは、R1は、n−メチルピロール−2−イル、ジメトキシフェニル、フェニルチオ、クロロ、メチルまたはジフェニルメチロールである。
前記式I中、R2は、−OR4基であってよく、R4は、R1についての説明において定義されたものと同じものである。最も好ましくは、R2は、アセトキシ、メトキシまたはヒドロキシである。
前記式I中、R3はそれぞれ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロゲン、非置換およびモノ−置換フェニルおよび非置換およびモノ−置換フェノキシから成る群より選択されてよい。前記フェニルおよびフェノキシ置換基は、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択されてよく、前記ハロゲン基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1、2および3の整数であってよい。
好ましくは、R3はそれぞれ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、非置換およびモノ−置換フェニル、および非置換およびモノ−置換フェノキシから成る群より選択される。前記フェニルおよびフェノキシ置換基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲン基は、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1および2の整数から選択される。
より好ましくは、R3は、C1−C2アルキル、C1−C2アルコキシ、非置換およびモノ−置換フェニルから成る群より選択される。前記フェニル置換基は、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1および2の整数から選択される。最も好ましくは、R3は、メトキシまたはメチルであり、およびnは、0または1である。
上記式I中、BおよびB’はそれぞれ、
(i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、
(ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリルであり、前記フェニル、ナフチルおよび複素環式置換基は、ヒドロキシ、アミノ、C1−C6モノアルキルアミノ、C1−C6ジアルキルアミノ、すなわちジ-(C1−C6)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、1−インドリニル、ピロリジル、1−イミダゾリジル、2−イミダゾリン−1−イル、2−ピラゾリジル、ピラゾリニル、1−ピペラジニル、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、モノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシおよびハロゲンから成る群より選択され、ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり;
(iii)以下の式IIAおよびIIB:
Figure 0004216344
(式中、Dは、炭素または酸素であり、およびEは、酸素または置換窒素であって、Eが置換窒素であれば、Dは炭素であり、前記窒素置換基は、水素、C1〜C6アルキルおよびC2〜C6アシルから成る群より選択され、R8はそれぞれ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり、前記ハロゲンは、クロロまたはフルオロであってよく;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C6アルキルであってよく;およびmは、0、1または2の整数であり得る。)
により表される基、
(iv)C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ(C1〜C4)アルキル、C3〜C6シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルコキシ(C3〜C6)シクロアルキル、モノ(C1〜C6)アルキル(C3〜C6)シクロアルキルおよびハロ(C3〜C66)シクロアルキル(ここで、前記ハロ基はフルオロまたはクロロである。);および
(v)以下の式IIC:
Figure 0004216344
(式中、Uは、水素またはC1〜C4アルキルであってよく、およびVは、ナフチル、フェニル、フラニルおよびチエニルから成る基の非置換、モノ−およびジ−置換された構成因子から選択されてよく、前記基の各構成因子の置換基は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フルオロまたはクロロである。)
により表される基;または
(vi)合わせて、非置換、モノ−またはジ−置換のフルオレン-9-イリデンの形、またはシクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、シクロオクチリデン、シクロノニリデン、シクロデシリデン、シクロウンデシリデン、シクロドデシリデンのような飽和C3〜C12スピロ-単環式炭化水素環、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン(すなわち、ノルボルニリデン)、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]-ヘプチリデン(すなわち、ボルニリデン)、ビシクロ[3.2.1]オクチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデン、ビシクロ[4.3.2]ウンデカンのような飽和C7〜C12スピロ-二環式炭化水素環、およびトリシクロ[2.2.1.02,6]ネプチリデン、トリシクロ[5.3.1.12,6]ドデシリデンおよびトリシクロ[3.3.1.13,7]デシリデン(すなわち、アダマンチリデン)のような飽和C7〜C12スピロ-三環式炭化水素環から成る群より選択される構成因子の形を形成するBおよびB’(ただし、前記フルオレン-9-イリデン置換基は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フルオロまたはクロロから成る群より選択され得る。)
から成る群から選択されてよい。
好ましくは、BおよびB’はそれぞれ、
(i)非置換、モノ−、ジ−およびトリ−置換フェニル、
(ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジル、フラニル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾフラン−3−イル、チエニル、ベンゾチエン−2−イル、ベンゾチエン−3−イル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリルであり、前記フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリノ、ピペリジノ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロであり;
(iii)上記式IIAで表される基(ただし、Dは、炭素であり、およびEは、酸素であり、R8はそれぞれ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり、前記ハロゲンは、クロロまたはフルオロであり;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C4アルキルであり;およびmは、0、1または2の整数である。);
(iv)C1〜C4アルキル、C1〜C6アルコキシ(C1〜C4)アルキルおよびC3〜C6シクロアルキル;および
(v)上記式IICで表される基(ただし、Uは、水素またはメチルであり、およびVは、フェニルまたはモノ置換フェニルであり、前記フェニル置換基は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはフルオロである。);または
(vi)合わせて、非置換またはモノ置換フルオレン-9-イリデンを形成するか、または飽和C3〜C8スピロ-単環式炭化水素環、飽和C7〜C10スピロ-二環式炭化水素環および飽和C7〜C10スピロ-三環式炭化水素環から成る群より選択される構成因子を形成するBおよびB’
から成る群より選択され得る。
より好ましくは、BおよびB’はそれぞれ、
(i)非置換、モノ−およびジ置換フェニル、
(ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基、ピリジル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾチエン−2−イル、ジベンゾチエニルおよびジベンゾフラニルであって、前記フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリノ、ピペリジノ、C1−C2アルキルおよびC1−C2アルコキシから成る群より選択される;
(iii)式IIAで表される基(ただし、Dは、炭素であり、およびEは、酸素であり、R8はそれぞれ、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシまたはフルオロであり;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C2アルキルであり;およびmは、0、1または2の整数である。);または
(iv)合わせて、フルオレン-9-イリデン、ボルニリデン、ノルボルニリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イリデンまたはアダマンチリデンを形成するBおよびB’
から成る群より選択される。最も好ましくは、BおよびB’がそれぞれ、フェニル、メトキシ置換フェニル、モルホリノ置換フェニル、ジベンゾフラン-2-イル、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イルであるか、あるいはBおよびB’が合わせて、アダマンチリデンを形成する。
上記式Iで表される化合物は、下記の方法によって製造することができる。構造式VおよびVAで示されるベンゾフェノンを、購入するか、または構造式IVで示される適切な置換または非置換塩化ベンゾイル、および式IIIで示される市販されている置換または非置換ベンゼン化合物を用いて、フリーデル−クラフツ法によって製造することができる。刊行物、フリーデル−クラフツ法および関連する反応、ジョージ・エイ・オラー著、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年、第3巻、第XXXI章(芳香族ケトン合成),および「1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの領域選択型フリーデル−クラフツアシル化および関連する窒素ヘテロ環類:NH保護基の効果および環寸法」、イシハラ、ユギら著、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカルソサイエティ、パーキン・トランサクションズ 1、第3401〜3406頁、1992年を参照のこと。
構造式IIIおよびIVで示される化合物を、二硫化炭素または塩化メチレンのような溶媒中に溶解し、塩化アルミニウムまたは四塩化錫のようなルイス酸の存在下で反応させて、構造式V(または、反応BにおけるVA)で表される、対応する置換ベンゾフェノンを生成する。RおよびR’は、元来有するフェニル置換基を表す。
Figure 0004216344
反応Bにおいて、構造式VA(式中、BおよびB’が置換または非置換フェニル以外の基を表す)で示される置換または非置換ケトンは、無水テトラヒドロフラン(THF)のような好適な溶媒中で、ナトリウムアセチリドと反応させて、構造式VIで示される対応するプロパルギルアルコールを生成する。置換または非置換フェニル以外のBまたはB’基を有するプロパルギルアルコールは、市販されているケトンから、あるいは、例えば、ハロゲン化アシルと、置換または非置換ベンゼン、ナフタレン、またはヘテロ芳香族化合物との反応によって製造されるケトンから製造することができる。構造式IICで示されるBおよびB’基を有するプロパルギルアルコールは、米国特許第5,274,132号、第2欄、第40行〜第68行に記載されている方法によって製造されてよい。
Figure 0004216344
反応C中、式VIIIで表される化合物は、購入されても、またはキノンの付加または置換反応によって調製されてもよく、前記反応は、「キノノイド化合物の化学」、エス・パタイ著、ワイリー、1974年、パート2、第17章(キノンの付加および置換化学);ヨシダ カツヒラら著、ブリュトゥン・オブ・ケミカル・ソサイエティ・オブ・ジャパン、61、1988年、第4335〜4340頁;ヨシダ カツヒラら著、ケミカリー・エクスプレス、第5巻、第10号、1990年、第749〜752頁;ジョージ・ダブリュー・カバルカ著、ジャーナル・オブ・オルガノメタリック・ケミストリー、33、1971年、第C25〜C28頁;ヘンク・プリュイムおよびハンス・ウィンバーグ著、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、45、1980年、第2498〜2502頁;ヨシダ カツヒラら著、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ、パーキン・トランサクションズ I、1994年、第2521〜2523頁;イタハラ トシオ著、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ、ケミカル・コミュニケーション、1981年、第859〜860頁;シュメル・ビトナーおよびドリット・レンパート著、シンセシス、1994年9月、第917〜919頁;およびヨシダ カツヒラら著、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ、パーキン・トランサクションズ I、1992年、第2713〜2715頁に記載されている。
2-置換-1,4-ジヒドロキシナフタレンは、反応C、DおよびEに記載のように調製することができる。反応Cでは、式VIIで表される2-置換-1,4-ナフトキノンを、亜鉛粉および酢酸と反応させて、式VIIAで表される2-置換-1,4-ジヒドロキシナフタレンを生成する。この反応は、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ、パーキン・トランサクションズ I、1994年、第2521〜2523頁に記載されている。
Figure 0004216344
反応Dでは、市販されておりかつ式VIIIで表される2-クロロ-3-モルホリノ-1,4-ナフトキノンを、無水テトラヒドロフラン(THF)のような好適な溶媒中、水素化アルミニウムリチウム(LAH)と反応させて、式IXで表される2-クロロ-1,4-ジヒドロキシナフタレンを生成する。
Figure 0004216344
反応Eにおいては、構造式Xで示される置換または非置換の1,4-ナフトキノンを、酢酸のような好適な溶媒中において触媒量50重量%の硫酸の存在下、式XIで表される置換または非置換のチオフェノールと反応させて、式XIIで表される対応する2-フェニルチオ-1,4-ジヒヂリキシナフタレンを生成する。
Figure 0004216344
反応Fにおいては、式VIで表されるプロパギルアルコールを、式VIIA、IXまたはXIIで表されるナフトールあるいは特に、一般には式VIIBで表されるナフトールと、触媒量のパラ-トルエンスルホン酸(p-TsOH)の存在下、トルエンのような好適な溶媒中でカップリングさせて、式XIIIで表されるナフトピランを生成する。
Figure 0004216344
式XIII中のR1を、反応Gで示すように更に変性することもできる。例えば、R1がエステルでR2が−OHの場合、前記R1置換基を、式XIVで表されるような化合物を、グリニャール試薬のような有機金属と反応させることによって様々な別の基に転化することができる。例えば、化合物XIVは、フェニルマグネシウムクロライド[PhMgCl](または、他のグリニャール試薬)と、無水テトラヒドロフランのような好適な溶媒中で反応させて、式XV(式中、R1は、ジフェニルメチロール置換基である。)で表される化合物を生成する。
Figure 0004216344
反応Hに示されるように、式XIIIによって表される化合物の6-ヒドロキシ置換基を、アシル化またはアルキル化剤との反応によって種々の異なる基に変換することができる。例えば、式XIIIによって表される化合物は、無水アセトンなどの好適な溶媒中に無水炭酸カリウムの存在下でヨウ化メチル(または他のアルキル化剤)と反応させて、式XVIによって表される化合物(式中、R2はメトキシ置換基)を生成してもよい。アルキル化反応は、「オーガニック・シンセシス(Organic Synthesis)」、第31巻、第90〜93頁、ニューヨーク州ニューヨークNew York)のジョン・ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社に更に説明されている。また、化合物XIIIは、を適当な溶媒、例えば塩化メチレン中のトリエチルアミン(NEt3)の存在下で、塩化アセチル(または他のアシル化剤)と反応させて、式XVIIによって表される化合物(式中、R2はアセトキシ置換基)を生成してもよい。アシル化反応は、「オーガニック・シンセシス(Organic Synthesis)」、第32巻、第72〜77頁、ニューヨーク州ニューヨーク(New York)のジョン・ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社に更に説明されている。
Figure 0004216344
構造式Iで示される化合物は、有機フォトクロミック物質が使用される用途に使用することができ、例えば、光学レンズ、例えば、視力矯正眼用レンズ、平面レンズ(plano lenses)、フェースシールド、ゴーグル、バイザー、カメラレンズ、窓、自動車ウインドシールド、航空機、および透明物、例えば、Tルーフ、サイドライトおよびバックライド、プラスチックフィルムおよびシート、繊維および被膜、例えば、ペイントのような塗料組成物、ならびに真正の認証または証明が所望される銀行券、パスポート、および自動車免許証のような保証書類の証明マークに使用することができる。構造式Iで示されるナフトピランは、無色から、黄色〜赤色/紫色の範囲の着色へと、変色を示す。
本発明の範囲に含まれるナフトピランの例を下記に示す:
(a)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(N-メチルピロール-2-イル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(b)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2,4-ジメトキシフェニル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(c)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(d)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(e)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-クロロ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(f)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メチル-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(g)2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(h)2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(i)2,2’-スピロアダマンチレン-5-メチル-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
(j)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;および
(k)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン。
式Iの有機フォトクロミックナフトピランは、他の適切な相補的有機フォトクロミック物質と組み合わせて用いることができ、そしてそのようなフォトクロミック材料を含有するプラスチックレンズが紫外線に暴露されると、共に近グレー系無彩色または近ブラウン系無彩色を示す。例えば、黄色に着色する化合物を、適当な紫色に着色する化合物と混合して、ブラウン色を形成してもよい。同様に、着色状態でオレンジ色である化合物は、適当な青色に着色する化合物と共に用いる場合、グレー色を示す。前述のフォトクロミック材料の組合せは、眼鏡レンズ以外の用途に用いてもよい。
本発明の新規のナフトピラン化合物、例えば前述のような化合物、は単独で、または、相補的フォトクロミック化合物、即ち、約400〜700ナノメートルの範囲内に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する有機フォトクロミック化合物、またはそれらを含有する物質と組み合わせて、使用することができ、および、活性化された時に適切な色に着色するフォトクロミック物品を製造するために使用されるポリマー有機ホスト物質中に組み込むことができ、例えば溶解または分散させることができる。
本発明の有機フォトクロミックナフトピランと共に用いられる相補的有機フォトクロミック物質の第1グループは、570ナノメートルを超える可視領域、例えば約570〜700ナノメートルを超える範囲内に活性化吸収最大を有する。これらの材料は、適当な溶媒またはマトリックス中で紫外線に暴露すると、通常、青色、青味をおびた緑色、または青味をおびた紫色を示す。そのような化合物の多くは、文献に記載されている。例えばスピロ(ベンゾインドリン)ナフトオキサジンは、特に米国特許第3,562,172号、同3,578,602号、同4,215,010号および同4,342,668号に開示されており;分子のナフトオキサジン部分の8’および9’位置に置換基を有するスピロ(ベンゾインドリン)ナフトオキサジンは米国特許第5,405,958号に開示されており;スピロ(インドリン)ピリドベンズオキサジンは米国特許第4,637,698号に開示されており;スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンズオキサジンおよびスピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジンは米国特許第4,931,219号に開示されており;スピロ(ベンズインドリン)ナフトピランは特開昭62-195383号公報に開示されており;スピロ(インドリン)ベンズオキサジンは米国特許第4,816,584号に開示されており;スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)ナフトピランおよびスピロ(インドリン)キノピランは、例えば米国特許第4,880,667号に開示されており;ピラン環の2-位置に窒素含有置換基を有するベンゾピランおよびナフトピランは米国特許第4,818,096号に開示されている。スピロ(インドリン)キノピランは、テクニークス・イン・ケミストリー(Techniques in Chemistry)、第III巻、「フォトクロミズム(Photochromism)」第3章、グレン(Glenn)H.ブラウン(Brown)、ニューヨーク州ニューヨーク(New York)のジョン・ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)社、1971年に開示されている。
本発明の有機フォトクロミックナフトピランと共に用いられる相補的有機フォトクロミック物質の第2グループは、約400ナノメートル〜500ナノメートル未満の可視領域に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する。これらの材料は、適当な溶媒またはマトリックス中で紫外線に暴露すると、通常、青色-オレンジ色を示す。そのような化合物は、ある種のクロメン類、即ちベンゾピランおよびナフトピランを含む。そのような化合物の多くは、文献、例えば米国特許第3,567,605号、同4,826,977号および同5,066,818号に開示されている。本発明のナフトピランと共に用いることができる相補的ベンゾピランおよびナフトピランの他の例として、米国特許第4,826,977号に開示の、ピラン環の酸素原子のα位置にスピロアダマンタン基を有するもの;1993年12月9日出願の同時継続の米国特許出願第08/164,187号に開示の、ナフトピランのナフト部分の5および6位置の炭素原子およびピランの2位置に置換基を有する2H−ナフト−[1,2−b]ピラン化合物;米国特許第5,066,818号に開示の、ピラン環の3−位置に少なくとも1つのオルソ置換フェニル置換基を有する3H−ナフト[2,1−b]ピラン;1993年6月21日出願の同時継続の米国特許出願第08/080,246号に開示の、8位置の炭素原子に置換基を有し、7および9位置の炭素原子に置換基を有し、すべての置換基がナフトピランのナフト部分にある3H−ナフト[2,1−b]ピラン化合物;ピラン環の3−位置を(i)アリール置換基および(ii)フェニル置換基の3および4位置の炭素原子で縮合した5員または6員複素環式環を有するフェニル置換基、で置換した3H−ナフト[2,1−b]ピラン;1994年4月8日出願の同時継続の米国特許出願第08/225,022号に開示の、ナフトピランのg、iまたはlサイドで縮合した置換または非置換5員または6員複素環式環を有するジアリール−3H−ナフト[2,1−b]ピラン化合物;米国特許第5,238,931号に開示の、ナフトピランのナフト部分の8位置の炭素原子で、例えばメトキシ基により置換したナフトピラン化合物;米国特許第5,274,132号に開示の、例として3−アリール−3−アリールアルケニルナフトピランが挙げられるナフトピラン化合物;および米国特許第5,244,602号に開示の、5位置の炭素原子で、例えばアセトキシ基によって置換したナフト[2,1−b]ピラン;が挙げられる。
本発明の有機フォトクロミックナフトピランと共に用いられる相補的有機フォトクロミック物質の第3グループは、約400ナノメートル〜約500ナノメートルの可視領域に1つの吸収最大を有し、約400ナノメートル〜約700ナノメートルの可視領域に他の吸収最大を有する。これらの材料は、適当な溶媒またはマトリックス中で紫外線に暴露すると、通常、黄色〜紫色および黄色/ブラウン〜紫色/グレーを示す。これら化合物の例には、ある種の置換2H−フェナントロ[4,3−b]ピラン;置換3H−フェナントロ[1,2−b]ピラン;およびベンゾピラン化合物、例えばピラン環の2−位置に置換基、およびベンゾピランのベンズ部分に縮合したベンゾチエノまたはベンゾフラノ環などの置換または非置換複素環式環を有するものが挙げられる。上記化合物は、1994年8月4日出願の同時継続の米国特許出願第08/286,039号および米国特許第5,411,679号に開示されている。
本発明のフォトクロミック物品は、所望または必要により、1つのフォトクロミック化合物またはフォトクロミック化合物の混合物を含有してもよい。個々のフォトクロミック化合物またはフォトクロミック化合物の混合物を、ある種の活性化色、例えば無彩色グレーまたはブラウンを得るのに用いてもよい。
本発明の化合物(以下にも示しており、第2グループフォトクロミック化合物としても挙げている)は、本明細書中に記載の第1相補的グループの有機フォトクロミック物質、即ち、青色、青味をおびた緑色または青味をおびた紫色に着色するものと組み合わせて用いても、または、前述の第2グループフォトクロミック化合物の中の他の有機フォトクロミック物質と組み合わせて用いてもよい。第1グループまたは第2グループのフォトクロミック化合物またはそのような化合物の混合物のいずれの構成要素も、黄色〜紫色および黄色/ブラウン〜紫色/グレーの範囲の色を示す本明細書中に記載の第3グループと、組み合わせても、共に用いてもよい。
本明細書に記載される各フォトクロミック物質は、フォトクロミック化合物または化合物の混合物が適用されるかまたはそれらが組み込まれる有機ホスト物質が、所望の、結果として生じる色、例えば、無露光の日光(unfiltered sunlight)によって活性化されたときに、実質的に無彩色の色、即ち、活性フォトクロミック化合物に与えられる可能な限り無彩色に近い色、を示すような量(または割合)において使用される。
グレー系無彩色は、400〜700nmの可視領域内で比較的等しい吸収を有するスペクトルを示す。ブラウン系無彩色は、400〜550nm領域の吸収が550〜700nm領域の吸収より適度に大きいスペクトルを示す。色を表す別の方法は、色度座標による方法であり、輝度ファクター、即ち色度に加えて色量を表す。CIEシステムでは、上記色度座標を、三刺激値とそれらの合計の比、例えばx=X/(X+Y+Z)およびy=Y/(X+Y+Z)を取ることにより得られる。CIEシステムにより表される色は、色度図にプロットされることができ、通常は色度座標xおよびyである。F.W.ビルメイヤー(Billmeyer),Jr.およびマックス・ソルツマン(Max Saltzman)の「プリンシプルズ・オブ・カラー・テクノロジー(Principles of Color Technology)」、第2版、第47〜52頁、ニューヨークのジョン・ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)社を参照。本明細書中で用いられる無彩色に近い色は、上記色の「x」および「y」の色度座標値が以下の範囲内(D65):x=0.260〜0.400、y=0.280〜0.400であり、太陽光(気団1または2)への暴露により40%視感透過率に活性化される。
ホスト材料に適用されるか、または導入されたフォトクロミック物質またはそれを含有する組成物の量は、活性化により裸眼で認識可能なフォトクロミック作用を発現するのに十分な量を用いる限り限定されない。一般に、そのような量はフォトクロミック量として表される。用いた特定量は、それらの照射により望まれる色の強度およびフォトクロミック物質を導入または適用するのに用いられる方法に依存する。通常、適用または導入するフォトクロミック物質の量が多いほど、ある限界以下の色強度は大きくなる。
用いた前述のフォトクロミック化合物の相対量は変化し、そのような化合物の活性化種の色強度および所望の最終色に一部依存する。一般に、フォトクロミック光学的ホスト材料に導入または適用された総フォトクロミック物質量は、上記フォトクロミック物質が導入または適用された表面1cm2当たり、約0.05〜約1.0mg、例えば約0.1〜約0.45mgであってもよい。前述の有機フォトクロミック相補的グループをの混合物を用いる場合、そのような材料、即ち、(第1:第2)、(第2:第3)および(本発明のナフトピラン:他の第2グループ化合物)の重量比は、約1:3〜約3:1、例えば約0.75:1〜約2:1の範囲内で変化してもよい。有機フォトクロミック相補的グループに記載の第1、第2および第3の組合せが、約1:3:1〜3:1:3の範囲内で変化する重量比を有してもよい。
本発明のフォトクロミック物質は、当業者に公知の様々な方法によって、ホスト材料、例えばポリマー有機ホスト材料に導入または適用してもよい。そのような方法には、上記ホスト材料中にフォトクロミック物質を溶解または分散する方法、例えばフォトクロミック物質を重合前にモノマーホスト材料に加えることにより適当な位置に注型する方法;上記フォトクロミック物の温溶液に上記ホスト材料を含浸することにより、または熱転写により、上記ホスト材料にフォトクロミック物質を吸収する方法;フォトクロミック物質を上記ホスト材料の隣接層の間の分離層として、例えばポリマーフィルムの一部として提供する方法;およびフォトクロミック物質を上記ホスト材料の表面にある被膜の一部として適用する方法;が挙げられる。「吸収(imbibition)」または吸収する(imbibe)」の語により、フォトクロミック物質のみの上記ホスト材料への浸透、フォトクロミック物質の多孔質ポリマーへの溶媒補助転写、気相転写、および他の転写システムを意味し、含むつもりである。
医療的理由、またはファッション的理由のために、美観を整えるのに、適合性(化学的に、および色的に)青味剤、即ち染料を上記ホスト材料に適用してもよい。選択された特殊染料は、前述の要求および達成されるべき結果に依存し、変化する。1つの態様では、上記染料は、活性化フォトクロミック物質から得られる色を補うように、例えば更に無彩色となるように、または入射光の特定波長を吸収するように選択されてもよい。他の態様では、上記染料は、フォトクロミック物質が不活性状態にある場合に所望の色相を上記ホストマトリックスに提供するように選択されてもよい。
補助材料を上記ホスト材料に、上記フォトクロミック物質を上記ホスト材料に適用または導入の前、同時または後に、導入してもよい。例えば、紫外線吸収剤を、フォトクロミック物質をホスト材料に適用する前に、フォトクロミック物質と混合しても、そのような吸収剤を上記フォトクロミック物質と入射光の間の層として、重ね合わせてもよい。更に、安定剤を、フォトクロミック物質をホスト材料に適用する前に、上記フォトクロミック物質と混合して、フォトクロミック物質の光疲労抵抗(light fatigue resistance)を改良してもよい。安定剤、例えばヒンダードアミン光開始剤および一重項酸素クエンチ剤、例えば有機リガンドとのニッケルイオン錯体を用いてもよい。それらは単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。そのような安定剤は、米国特許第4,720,356号に開示されている。最後に、適当な保護被膜を、上記ホスト材料の表面に適用してもよい。これらは、耐磨耗性被膜および/または酸素バリヤとして供される被膜であってもよい。そのような被膜は当業者に公知である。
上記ホスト材料は通常透過性であるが、半透過性または不透過性であってもよい。上記ホスト材料は、フォトクロミック物質を活性化する電磁スペクトルのその部分、即ち上記物質の自由な形態を形成する紫外線(UV)のその波長およびそのUV活性化形態中の上記物質の吸収最大波長を含む可視スペクトルのその部分、即ち自由な形態にのみ透過性であることが必要である。好ましくは、上記ホスト色は、フォトクロミック物質の得られた形態の色をマスクするべきでない、即ち色変化を容易に観察者に明らかにする。より好ましくは、上記ホスト材料物品は、固体の透過性材料または光学的に透明な材料、例えば光学的用途に好適な材料、例えば平面レンズおよび眼鏡レンズ、窓、ウィンドシールドのような自動車透明画、航空機透明画、プラスチックシート、ポリマーフィルム等である。
本明細書中に記載のフォトクロミック物質または組成物と共に用いられるポリマー有機ホスト材料の例として、ポリマー、即ちポリオール(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、およびアルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマー(例えば、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー)のホモポリマーおよびコポリマー;ポリマー、即ち多官能性、即ち1価、2価、3価、4価または多価の、アクリレートおよび/またはメタクリレートモノマー、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)例えばポリ(メチルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレート)例えばポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)例えばポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリウレタン、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブチラールのホモポリマーおよびコポリマー;およびジアリリデンペンタエリトリトール、ポリオール(アリルカーボネート)モノマーとの特殊コポリマー、例えばジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、およびアクリレートモノマーのポリマー、即ちホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。
透過性コポリマーおよび透過性ポリマーの混合物も、ホスト材料として好適である。好ましくは、上記ホスト材料は、熱可塑性ポリカーボネート樹脂、例えば商標レクサン(LEXAN)で市販のビスフェノールAおよびホスゲンから誘導されるカーボネート結合樹脂;ポリエステル、例えば商標マイラー(MYLAR)で市販の材料;ポリ(メチルメタクリレート)、例えば商標プレクシグラス(PLEXIGLAS)で市販の材料;ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、特に商標CR-39で市販のジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)の重合体、およびポリオール(アリルカーボネート)、例えばジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)の他の共重合性モノマー材料とのコポリマー、例えば酢酸ビニルとのコポリマー、例えば80〜90%のジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)と10〜20%の酢酸ビニルとのコポリマー、特に80〜85%のジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)と15〜20%の酢酸ビニルとのコポリマー、および米国特許第5,200,483号に開示の末端ジアクリレート官能基を有するポリウレタンとのコポリマーの重合体;ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマーからなる群の構成因子のポリマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、およびエトキシル化トリメチロールプロトリアクリレートモノマー;酢酸セルロース、酢酸プロピオネート、酢酸ブチレート、酢酪酸ブチレート、ポリスチレンおよびスチレンとメチルメタクリレート、酢酸ビニルおよびアクリロニトリルとのコポリマー;から調製される光学的に透明な重合有機材料である。より好ましくは、光学的に透明な重合体、即ち光学的用途に好適な材料、例えば平面レンズおよび眼鏡レンズ、窓、および自動車透明画を製造するのに用いられる光学的有機樹脂モノマーと共に本発明のフォトクロミックナフトピランをもちいることが好ましい。そのような光学的に透明な重合体は、屈折率約1.48〜約1.75、例えば約1.495〜約1.665を有してもよい。
多くの変更や修正が当業者に明らかであるため、本発明を、例示の目的のみとしての以下の実施例により更に説明する。
実施例1
ステップ1
1,4-ナフトキノン(5g、0.031モル)、N-メチルピロール(20g、0.248モル)および酢酸銅(6.2g、0.031モル)を酢酸50ミリリットルを含有する反応フラスコ中に窒素下で加え、撹拌した。約3時間撹拌後、上記混合物を濾過し、濾液に亜鉛粉末(8g)を加え、窒素下、室温で30分間撹拌した。得られた混合物を濾過し、残渣を25ミリリットルのクロロホルムで洗浄した。上記濾液を組み合わせて、100ミリリットルの水を加えた。得られた混合物を25ミリリットルのクロロホルムで3回抽出した。有機抽出物を組合せて、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。上記溶媒、クロロホルムを減圧下で除去し、2-(N-メチルピロール-2-イル)-1,4-ジヒドロキシナフタレンを含有する未処理生成物を得、更には精製せずに、直接ステップ3に用いた。
ステップ2
4,4’-ジメトキシベンゾフェノン(65g、0.27モル)を、アセチレンで飽和された無水テトラヒドロフラン200ミリリットルを含有する反応フラスコ中に溶解し、室温で攪拌した。キシレン/鉱油中のナトリウムアセチリドの18重量%の懸濁液(ナトリウムアセチリド0.3モル)を、反応フラスコに加え、混合物を攪拌した。窒素雰囲気下に、室温で16時間攪拌した後に、反応フラスコの内容物を、5重量%の塩酸と氷の混合物に加えた。得られる混合物を、ジエチルエーテルで抽出し、洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを、減圧下に除去して油状生成物を得た。得られた生成物をジエチルエーテル:ヘキサン混合物から結晶化した。回収生成物(約60グラム)は、83℃〜84℃の融点を有した。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、生成物が1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールと一致する構造を有することを示した。
ステップ3
ステップ1で得られた2-(N-メチルピロール-2-イル)-1,4-ジヒドロキシナフタレン(2g、0.0083モル)およびステップ1で得られた1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オール(2.25g、0.0083モル)を、トルエン50ミリリットルを含有する反応フラスコに加え、室温で撹拌した。触媒量のp-トルエンスルホン酸(約100mg)を加えて、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。トリエチルアミン(2ミリリットル)を加えて、その反応混合物を5分間撹拌した。塩化アセチル(2ミリリットル)を徐々に加えて、その反応混合物を1時間撹拌した。蒸留水(50ミリリットル)を上記反応フラスコに加えて、その反応混合物を30分間撹拌した。上記有機層を分離し、洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状生成物を得、それをシリカゲルカラムおよび溶出液としての1:1のクロロホルム:ヘキサン混合物を用いて精製した。フォトクロミックフラクションを組合せ、上記溶出液を減圧下で除去した。得られた生成物をジエチルエーテルから結晶化した。回収生成物(約500ミリグラム)は、185℃〜186℃の融点を有した。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(N-メチルピロール-2-イル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
実施例2
ステップ1
1,4-ナフトキノン(5g、0.031モル)および1,3-ジメトキシベンゼン(5g、0.036モル)を酢酸100ミリリットルを含有する反応フラスコ中に加えた。硫酸(50重量%水溶液3.0ミリリットル)を上記混合物に加えて、その混合物を1時間還流した。上記反応混合物を室温まで冷却し、水中に注いだ。得られた沈殿物を濾過により回収し、水洗し、乾燥した。得られた生成物は濾過し、濾液に亜鉛粉末(8g)を加え、窒素下、室温で30分間撹拌した。2-(2,4-ジメトキシフェニル)-1,4-ジヒドロキシナフタレンを含有する得られた生成物は精製せずに、直接次のステップに用いた。
ステップ2
2-(N-メチルピロール-2-イル)-1,4-ジヒドロキシナフタレンの代わりにステップ1で調製した2-(2,4-ジメトキシフェニル)-1,4-ジヒドロキシナフタレン(3g)を用いた以外は、実施例1のステップ3の方法に従った。回収生成物、1.2gは、234℃〜235℃の融点を有した。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、所望の生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2,4-ジメトキシフェニル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
実施例1のステップ3
実施例3
ステップ1
1,3-ジメトキシベンゼンの代わりにチオフェノールを用いた以外は、実施例2のステップ1の方法に従って、2-フェニルチオ-1,4-ジヒドロキシナフタレンを得た。
ステップ2
ステップ1の2-フェニルチオ-1,4-ジヒドロキシナフタレン(2g)および実施例1のステップ2の1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オール(2.25g)を、トルエン70ミリリットルを含有する反応フラスコに加えて、室温で撹拌した。触媒量のp-トルエンスルホン酸(約100mg)を加えて、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。次いで、上記反応混合物を10重量%の水酸化ナトリウム水溶液50ミリリットル中に注入した。上記有機層を分離し、洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状生成物を得、それをシリカゲルカラムおよび溶出液としての1:1のクロロホルム:ヘキサン混合物を用いて精製した。上記フォトクロミックフラクションを組合せ、上記溶出液を減圧下で除去した。得られた生成物をジエチルエーテルから結晶化した。回収生成物(約2.5g)は、152℃〜154℃の融点を有した。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
実施例4
ステップ1
実施例3で調製した2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン(2g)およびトリエチルアミン(2g)を塩化メチレン50ミリリットルを含有する反応フラスコに加えて、撹拌した。塩化アセチル(2g)を上記反応フラスコに加えて、上記反応混合物を1時間撹拌した。次いで、上記有機層を分離し、洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それをジエチルエーテルから結晶化した。その固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾した。得られた生成物は、125℃〜126℃の融点を有した。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
実施例5
ステップ1
2-クロロ-3-モルホリノ-1,4-ナフトキノン(5g、0.012モル)をテトラヒドロフラン50ミリリットルを含有する反応フラスコ中に窒素下で加え、撹拌した。リチウムアルミニウム水和物(2g)を徐々に加えて、室温で2時間撹拌した。塩酸(10重量%溶液100ミリリットル)を加えて、得られた混合物を25ミリリットルのジエチルエーテルで3回抽出した。有機抽出物を組合せて、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それをジエチルエーテルから結晶化した。その固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾した。得られた生成物(2.5g)は、次のステップに直接用いた。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、この生成物が2-クロロ-1,4-ジヒドロキシナフタレンと一致する構造を有することを示した。
ステップ2
2-(N-メチルピロール-2-イル)-1,4-ジヒドロキシナフタレンの代わりにステップ1で調製した2-クロロ-1,4-ジヒドロキシナフタレン(3.0g)を用いた以外は実施例1のステップ3の方法に従った。上記回収生成物、2.5gは融点168〜169℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記単離した生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-クロロ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例6
ステップ1
2-メチル-1,4-ナフトキノン(5g、0.029モル)を酢酸50ミリリットルを含有する反応フラスコ中に窒素下で加えた。亜鉛粉末(8g)を上記フラスコに加え、窒素下、室温で30分間撹拌した。上記混合物を濾過し、残渣を25ミリリットルのクロロホルムで洗浄した。上記濾液を組み合わせて、100ミリリットルの水を加えた。得られた混合物を25ミリリットルのクロロホルムで3回抽出した。有機抽出物を組合せて、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それをジエチルエーテルから結晶化した。その固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾した。得られた生成物(4g)は、次のステップに直接用いた。核磁気共鳴(MMR)スペクトルは、この生成物が2-メチル-1,4-ジヒドロキシナフタレンと一致する構造を有することを示した。
ステップ2
2-(N-メチルピロール-2-イル)-1,4-ジヒドロキシナフタレンの代わりにステップ1で調製した2-メチル-1,4-ジヒドロキシナフタレン(3.0g)を用いた以外は実施例1のステップ3の方法に従った。上記回収生成物、4gは融点158〜159℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記単離した生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メチル-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例7
4,4’-ジメトキシベンゾフェノンの代わりにアダマンタノンを用いて、2-エチニル-2-ヒドロキシアダマンタンを生成した以外は実施例1のステップ3の方法に従った。1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに2-エチニル-2-ヒドロキシアダマンタンを用いて所望の生成物を生成した以外は実施例3のステップ2の方法に従った。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記単離した生成物が2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例8
2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランの代わりに2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランを用いて所望の生成物を生成した以外は、実施例4のステップ1の方法に従った。
実施例9
ステップ1
1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに2-エチニル-2-ヒドロキシアダマンタンを用い、2-フェニルチオ-1,4-ジヒドロキシナフタレンの代わりに2-メチル-1,4-ジヒドロキシナフタレンを用いて、2,2’-スピロアダマンチレン-5-メチル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランを生成した以外は、実施例3のステップ2の方法に従った。
ステップ2
ステップ1の2,2’-スピロアダマンチレン-5-メチル-6-ヒドロキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン(2g)、無水炭酸カリウム(2g)およびヨウ化メチル(2g)を無水アセトン40ミリリットルを含有する反応フラスコに加え、撹拌し、アルゴン雰囲気下で還流した。次いで、上記アセトンを減圧下で除去し、25ミリリットルずつの水および塩化メチレンを上記反応混合物に加えた。上記有機層を分離し、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それをジエチルエーテルから結晶化した。その固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾した。上記回収生成物、1.8gは融点136〜137℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記単離した生成物が2,2’-スピロアダマンチレン-5-メチル-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例10
ステップ1
2-フェニルチオ-1,4-ジヒドロキシナフタレンの代わりにメチル-1,4-ジヒドロキシナフタレンを用いた以外は、実施例3のステップ2の方法に従った。上記回収生成物、4gは融点160℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記単離した生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
ステップ2
ステップ1の2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン(2g)を無水テトラヒドロフラン30ミリリットルを含有する反応フラスコに加え、撹拌した。フェニルマグネシウムクロリド(アルドリッチ(Aldrich)から市販の3モル溶液10ミリリットル)を上記反応混合物に徐々に加えて、室温で1時間撹拌した。塩酸(10重量%溶液50ミリリットル)を加えた。得られた混合物を25ミリリットルのジエチルエーテルで3回抽出した。有機抽出物を組合せて、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の蒸発により、油状残留物を得、それをジエチルエーテルから結晶化した。その固形分を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、風乾した。上記回収生成物、2.2gは融点132〜134℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記所望の生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例11
ステップ1
2,2’-スピロアダマンチレン-5-メチル-6-ヒドロキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピランの代わりに2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピランを用いた以外は、実施例9のステップ2の方法に従った。上記回収生成物、1.5gは融点221〜223℃を有した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルにより、上記所望の生成物が2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-メトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピランと一致した構造を有することを示した。
実施例12
パートA
以下の方法によりポリマー試料に導入した実施例のフォトクロミックナフトピランを用いて、試験を行った。1.5倍の10-3モル溶液を得るように計算した量のナフトピランを、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート(BPA 2EO DMA)4部、ポリ(エチレングリコール)ジメタクリレート1部および2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN)0.033重量%のモノマーブレンド50gを含有するフラスコに加えた。上記ナフトピランを、撹拌、要すれば徐々に加熱することにより、上記モノマーブレンド中に溶解した。透明溶液を得た後、内部寸法2.2mm×6インチ(15.24cm)×6インチ(15.24cm)を有する平坦シート金型に注入した。上記金型を密閉し、40℃から95℃まで5時間かけて昇温して95℃を3時間保持し、次いで硬化サイクルの終了前に60℃まで少なくとも2時間で低下するように設定した水平通風のプログラム可能なオーブン中に入れた。上記金型を開いた後、上記ポリマーシートをダイヤモンドブレードソーを用いて2インチ(5.1cm)の正方形試料片に切断した。
パートB
パートAで製造した正方形のフォトクロミック試験片を、光学ベンチにおいて、フォトクロミック応答速度に関して試験した。光学ベンチでの試験の前に、正方形のフォトクロミック試験片を、365nmの紫外線に約15分間曝露して、フォトクロミック化合物を活性化し、次に、76℃のオーブンに約15分間入れて、フォトクロミック化合物を漂白または不活性化した。次に、正方形試験片を室温まで冷却し、蛍光室内照明に少なくとも2時間曝露し、次に、75°F(23.9℃)に維持した光学ベンチで試験する前に少なくとも2時間覆ったままにした。150Wのキセノンアーク灯、リモートコントロールシャッター、アーク灯の放熱子として機能する硫酸銅浴、短波長の輻射線を除去するSchott WG-320nmカットオフ・フィルター;中密度フィルター(neutral density filter)、および試験される正方形片を挿入するサンプルホルダーを、前記ベンチに取り付けた。タングステン灯からの平行な光線を、正方形片に対し垂直から僅かな角度傾けて、正方形片を通過させた。正方形片を通過した後、タングステン灯からの光が、検出器に取り付けたフォトピックフィルターを通過するように方向付けた。フォトピックフィルターは、検出器が人の眼の応答を模擬するように波長を通過させる。検出器からの出力信号は、ラジオメーターで処理した。
光学濃度の変化(ΔOD)は、漂白状態の正方形試験片をサンプルホルダーに挿入し、透過率目盛を100%に調節し、キセノン灯からのシャッターを開けて紫外線を供給して、正方形試験片を漂白状態から活性化(即ち、暗色化)状態へ変化させ、活性化状態での透過率を測定し、式:△OD=log(100/%Ta)[式中、%Taは、活性化状態での透過率(%)であり、対数は底10に対するものである。]に従って光学濃度の変化を計算することによって求めた。
UV光に対するフォトクロミック化合物の応答の感受性を表す△OD/Minを、UV露光の最初の5秒間で測定し、その後は1分毎に表した。UV露光が表1の例に関して20分間継続されたこと以外は、△OD/Minと同様の条件下で、飽和光学濃度(OD)を得た。表1に示されるラムダマックスは、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)組成物中のフォトクロミック化合物の活性化(着色した)形態の最大吸収が起こる、可視スペクトルの波長である。漂白速度(T 1/2)は、正方形試験片中のナフトピランの活性化形態の吸収が、活性化光源を除去した後、室温(75°F、23.9℃)において最も高い吸収の1/2に達する時間間隔(秒)である。実施例の化合物についての結果を表1に示す。
Figure 0004216344
表1の結果は、漂白速度、飽和における△ODおよび感受性に関する値の範囲が、置換基R1、R2、R3、およびBおよびB’の性質に依存して、本発明の実施例1〜11の化合物に関して得られることを示している。
本発明は、特定の実施態様の特定の詳細に関して記載したが、そのような詳細は、請求の範囲に記載されている以外は、本発明の範囲を制限するものであると見なすべきではない。

Claims (20)

  1. 以下の式:
    Figure 0004216344
    [式中、
    (a)R1は、−SR7 、−C(R72OH(ここで、R7は、C1〜C6アルキル、フェニル、あるいはモノ−、ジ−またはトリ−置換アリール基であり、該アリール基はフェニルおよびナフチルから成る群から選択される。、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基であり、該アリール基はフェニルおよびナフチルから成る群から選択され、該複素環式芳香族基はピリジル、ピロリル、インドリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニルおよびベンゾチエニルから成る群から選択され、ここでフェニル、ナフチルおよび複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C6モノアルキルアミノ、C1−C6ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、トリメチルシリロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、モノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり;
    (b)R2は、−OR4基であって、ここでR4は、水素、C 1 −C 6 アルキル、またはR 4 は、−C(O)Y基(ここでYは、C 1 −C 6 アルキルである。)であり;
    (c)R3はそれぞれ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロゲン、非置換およびモノ−置換フェニル、非置換およびモノ−置換フェノキシから成る群より選択され、前記フェニルおよびフェノキシ置換基は、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、ハロゲン基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1、2および3の整数であり;および
    (d)BおよびB’はそれぞれ、
    (i)非置換、モノ置換、ジ置換およびトリ置換のアリール基(該アリール基はフェニルおよびナフチルから成る群から選択される)
    (ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基(ここで、該複素環式芳香族基はピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリルから成る群から選択され、前記フェニル、ナフチルおよび複素環式置換基は、ヒドロキシ、アミノ、C1−C6モノアルキルアミノ、C1−C6ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、1−インドリニル、ピロリジル、1−イミダゾリジル、2−イミダゾリン−1−イル、2−ピラゾリジル、ピラゾリニル、1−ピペラジニル、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、モノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシおよびハロゲンから成る群より選択され、ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロである。);
    (iii)以下の式:
    Figure 0004216344
    (式中、Dは、炭素または酸素であり、およびEは、酸素または置換窒素であって、Eが置換窒素であれば、Dは炭素であり、該窒素置換基は、水素、C1〜C6アルキルおよびC2〜C6アシルから成る群より選択され、R8はそれぞれ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり、前記ハロゲンは、クロロまたはフルオロであり;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C6アルキルであり;およびmは、0、1または2の整数である。)
    により表される基、
    (iv)以下の式:
    Figure 0004216344
    (式中、Uは、水素またはC1〜C4アルキルであってよく、およびVは、ナフチル、フェニル、フラニルおよびチエニルから成る基の非置換、モノ−およびジ−置換された構成因子から成る群より選択され、前記基の各構成因子の置換基は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フルオロまたはクロロである。)
    により表される基;または
    (v)合わせて、非置換、モノ−またはジ−置換のフルオレン-9-イリデンの形、または飽和C3〜C12スピロ-単環式炭化水素環、飽和C7〜C12スピロ-二環式炭化水素環および飽和C7〜C12スピロ-三環式炭化水素環から成る群より選択される構成因子の形を形成するBおよびB’であって、該フルオレン-9-イリデン置換基が、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フルオロまたはクロロから成る群より選択されるもの
    から成る群から選択される。]
    により表されるナフトピラン化合物。
  2. (a)R1が、−SR7 、−C(R72OH(ここで、R7は、C1〜C4アルキル、フェニル、あるいはモノ−、ジ−またはトリ−置換アリール基であり、該アリール基は、フェニルおよびナフチルから成る群から選択される。、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基であり、該アリール基はフェニルおよびナフチルから成る群から選択され、該複素環式芳香族基はピリジル、ピロリルおよびインドリルから成る群から選択され、ここでフェニル、ナフチルおよび複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C4モノアルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、モノ(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキルおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり;
    (b)R2は、−OR4基であって、ここでR4は、水素、C 1 −C 6 アルキル、またはR 4 は、−C(O)Y基(ここでYは、C 1 −C 6 アルキルである。)であり;
    (c)R3はそれぞれ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、非置換およびモノ−置換フェニル、および非置換およびモノ−置換フェノキシから成る群より選択され、前記フェニルおよびフェノキシ置換基は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1および2の整数であり;および
    (d)BおよびB’はそれぞれ、
    (i)非置換、モノ−、ジ−およびトリ−置換フェニル、
    (ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基(ここで、該複素環式芳香族基はピリジル、フラニル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾフラン−3−イル、チエニル、ベンゾチエン−2−イル、ベンゾチエン−3−イル、ジベンゾチエニル、ジベンゾフラニルおよびカルバゾリルから成る群から選択され、前記フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリノ、ピペリジノ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロである。);
    (iii)以下の式:
    Figure 0004216344
    (式中、Dは、炭素であり、およびEは、酸素であり、R8はそれぞれ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、ヒドロキシまたはハロゲンであり、前記ハロゲンは、クロロまたはフルオロであり;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C4アルキルであり;およびmは、0、1または2の整数である。)
    により表される基;および
    (iv)以下の式:
    Figure 0004216344
    (式中、Uは、水素またはメチルであり、およびVは、フェニルまたはモノ置換フェニルであり、前記フェニル置換基は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはフルオロである。)
    により表される基;または
    (v)合わせて、非置換またはモノ置換フルオレン-9-イリデンを形成するか、または飽和C3〜C8スピロ-単環式炭化水素環、飽和C7〜C10スピロ-二環式炭化水素環および飽和C7〜C10スピロ-三環式炭化水素環から成る群より選択される構成因子を形成するBおよびB’
    から成る群より選択される
    請求項1記載のナフトピラン。
  3. (a)R1が、−SR7 、−C(R72OH(ここで、R7は、C1〜C4アルキルまたはフェニルである。)、モノ−、ジ−およびトリ−置換アリール基、非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基であり、該アリール基はフェニルおよびナフチルから成る群から選択され、該複素環式芳香族基はピリジルおよびピロリルから成る群から選択され、ここでフェニル、ナフチルおよび複素環式置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C3モノアルキルアミノ、C1−C3ジアルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、インドリニル、ピロリジル、C1−C3アルキル、C1−C3ハロアルキル、C1−C3アルコキシ、モノ(C1−C3)アルコキシ(C1−C4)アルキルおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンまたは(ハロ)基はそれぞれ、フルオロまたはクロロであり;
    (b)R2は、−OR4基であって、ここでR4は、水素、C 1 −C 4 アルキル、または−C(O)Y基(ここでYは、C 1 −C 4 アルキルである。)であり;
    (c)R3は、C1−C2アルキル、C1−C2アルコキシ、非置換およびモノ−置換フェニルから成る群より選択され、前記フェニル置換基は、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシおよびハロゲンから成る群より選択され、前記ハロゲンは、フルオロまたはクロロであり、およびnは、0、1および2の整数であり;および
    (d)BおよびB’はそれぞれ、
    (i)非置換、モノ−およびジ置換フェニル、
    (ii)非置換、モノ−およびジ−置換複素環式芳香族基(ここで、該複素環式芳香族基はピリジル、ベンゾフラン−2−イル、ベンゾチエン−2−イル、ジベンゾチエニルおよびジベンゾフラニルから成る群から選択され、前記フェニルおよび複素環式置換基はそれぞれ、モルホリノ、ピペリジノ、C1−C2アルキルおよびC1−C2アルコキシから成る群より選択される
    (iii)以下の式:
    Figure 0004216344
    (式中、Dは、炭素であり、およびEは、酸素であり、R8はそれぞれ、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシまたはフルオロであり;R9およびR10はそれぞれ、水素またはC1〜C2アルキルであり;およびmは、0、1または2の整数である。)
    により表される基、または
    (iv)合わせて、フルオレン-9-イリデン、ボルニリデン、ノルボルニリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イリデンまたはアダマンチリデンを形成するBおよびB’
    から成る群より選択される
    請求項2記載のナフトピラン。
  4. 1が、n−メチルピロール−2−イル、ジメトキシフェニル、フェニルチオまたはジフェニルメチロールであり;R2が、アセトキシ、メトキシまたはヒドロキシであり;R3が、メトキシまたはメチルであり、およびnが0または1であり;およびBおよびB’がそれぞれ、フェニル、メトキシ置換フェニル、モルホリノ置換フェニル、ジベンゾフラン-2-イルまたは2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イルであるか、あるいはBおよびB’が合わせて、アダマンチリデンを形成する
    請求項3記載のナフトピラン。
  5. (a)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(N-メチルピロール-2-イル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (b)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2,4-ジメトキシフェニル)-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (c)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (d)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (e)2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (f)2,2’-スピロアダマンチレン-5-フェニルチオ-6-アセトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;
    (g)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン;および
    (h)2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン
    から成る群から選択されるナフトピラン化合物。
  6. ポリマー有機ホスト材料およびフォトクロミック量の請求項1記載のナフトピラン化合物を含有するフォトクロミック物品。
  7. 前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸ピロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブチラール、および
    ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群より選択される請求項6記載のフォトクロミック物品。
  8. ポリマー有機ホスト材料およびフォトクロミック量の請求項2記載のナフトピラン化合物を含有するフォトクロミック物品。
  9. 前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブチラール、および
    ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択される請求項8記載のフォトクロミック物品。
  10. 前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
    ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択される固体状透過性ホモポリマーまたはコポリマーである請求項9記載のフォトクロミック物品。
  11. 前記フォトクロミック化合物が、前記フォトクロミック物質が導入または適用される有機ホスト材料の表面1cm2当たり、約0.05〜1.0mgの量で存在する請求項10記載のフォトクロミック物品。
  12. 前記物品がレンズである請求項11記載のフォトクロミック物品。
  13. フォトクロミック量の請求項3記載のナフトピラン化合物と、
    ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
    ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択されるポリマー有機ホスト材料とを含有するフォトクロミック物品。
  14. フォトクロミック量の請求項4記載のナフトピラン化合物と、
    ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
    ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択されるポリマー有機ホスト材料とを含有するフォトクロミック物品。
  15. 固体状透過性ポリマー有機ホスト材料と、それぞれフォトクロミック量の、
    (a)請求項1記載の少なくとも1種のナフトピラン化合物、および(b)約400〜700nm領域に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する少なくとも1種の他の有機フォトクロミック化合物
    とを組合せて含有するフォトクロミック物品。
  16. 前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(C1〜C12アルキルメタクリレート)、ポリオキシ(アルキレンメタクリレート)、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(アルファメチルスチレン)、コポリ(スチレン-メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、ポリビニルブチラール、および
    ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能性アクリレートモノマー、多官能性メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリトリトールモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択される、請求項15記載のフォトクロミック物品。
  17. 前記有機フォトクロミック化合物(b)が、
    (a)約400〜500nm未満の可視領域に少なくとも1つの活性化吸収最大を有する有機フォトクロミック物質、
    (b)約400〜500nmの可視領域に1つの吸収最大を有しかつ約500〜700nmの可視領域に1つの吸収最大を有する有機フォトクロミック物質、
    (c)570nm以長の可視領域に1つの活性化吸収最大を有する有機フォトクロミック物質、および
    (d)前記有機フォトクロミック物質の混合物
    から成る群から選択される請求項15記載のフォトクロミック物品。
  18. 前記有機フォトクロミック化合物(b)が、570nm以長の可視領域に1つの活性化吸収最大を有する有機フォトクロミック物質である、請求項17記載のフォトクロミック物品。
  19. 前記ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコールビスメタクリレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルブチラール、ポリウレタンおよび、
    ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群から選択される構成因子のポリマー
    から成る群から選択される固体状透過性ホモポリマーまたはコポリマーである、請求項16記載のフォトクロミック物品。
  20. 前記フォトクロミック化合物(b)が、スピロ(インドリン)ナフトキサジン、スピロ(インドリン)-ピリドベンズオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンズオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベンズオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、スピロ(インドリン)ピラン、3H-ナフト[2,1-b]ピラン、2H-フェナントロ[4,3-b]ピラン;3H-フェナントロ[1,2-b]ピラン、ベンゾピラン化合物および前記フォトクロミック物質の混合物から成る群から選択される、請求項17記載のフォトクロミック物品。
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