JPH11507059A - ドラフェニンを合成するための立体選択的方法 - Google Patents

ドラフェニンを合成するための立体選択的方法

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JPH11507059A
JPH11507059A JP9501531A JP50153197A JPH11507059A JP H11507059 A JPH11507059 A JP H11507059A JP 9501531 A JP9501531 A JP 9501531A JP 50153197 A JP50153197 A JP 50153197A JP H11507059 A JPH11507059 A JP H11507059A
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サン,サイアオヨング
ピー. サチデヴァ,イェシュ
ケイ ウィルソン,ドンナ
エル. ガブリエル,リチャード
ラム,サイヤ
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ファーム−エコ ラボラトリーズ,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、キラルアミンが式:R1CH(NH2)R2を有するキラルアミンのエナンチオマーの立体特異的合成法に関する。R1およびR2は、それぞれ独立してアルキル、アリールおよび複素環およびラジカルよりなる群から選ばれる。この方法は、S−ドラフェニンを立体特異的に合成するのに特に有用である。該方法は、非プロトン性溶媒中でノルエフェドリンのキラルエナンチオマーをボランと接触させ、立体特異的にオキシムを還元するための錯体を生成することに関する。該錯体は、次にオキシムと接触させ、それにより、立体特異的に該オキシムを還元し、キラルアミンのエナンチオマーを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】 ドラフェニンを合成するための立体選択的方法 政府基金 本発明は、ナショナル・インスティテュート・オブ・ヘルス〔Nationa l Institute of Health〕によって認可された契約番号N 01−CM−27764の下で政府の援助でなされた。関連出願 本件出願は、1992年6月6日にアメリカ合衆国特許商標局に出願されたア メリカ特許出願番号第08/467,013号の一部継続出願であり、そのすべ ての教示は、参照によりこの出願に取り込まれている。発明の背景 ドラスタチン10は、C−末端でS−ドバリン、S−バリン、(3R,4S, 5S)−ドライソロイン、(2S,2’R,3’R)−ドラプロインおよびN− 末端でS−ドラスタチンの高性能な抗腫瘍性ペプチド鎖である。ドラスタチン1 0は、最初はインド洋のアメフラシであるドラベラ・アウリクラリア〔Dola bella auricularia〕から単離されていた。しかしながら、十 分な量のドラスタチン10は、ドラベラ・アウリクラリアから合理的に得ること ができない。したがって、ドラスタチン10の商業的な製造を支援するために、 種々の方法が開発され、C−末端単位であるS−ドラフェニンが合成されている 。しかしながら、これらのS−ドラフェニンを合成する方法は、一般に、多数の 合成工程を必要とする結果、生成物の収量が減じられたりおよび/またはR−と S−ドラフェニンのラセミ混合物が生じていた。 したがって、より高い製品収率で立体選択的にS−ドラフェニンが生成するよ り簡単な方法に対する要求がある。発明の概要 本発明は、キラルアミンが式:R1CH(NH2)(R2)を有する、少なくと も1つのキラルアミンのエナンチオマーを立体選択的に生成する方法に関する。 R1およびR2は、それぞれ独立して低級アルキル、アリールおよび複素環基より なる群から選ばれる。この方法は、特に、S−ドラフェニンを立体選択的に合成 するのに有用である。該方法は、少なくとも1つのノルエフェドリンのジアステ レオマーをボランと接触させ、該ボランを非プロトン性溶媒で錯化させ、オキシ ムを立体選択的に還元するためのノルエフェドリン錯体を生成することに関する 。次に、該ノルエフェドリン錯体を式:R1C(=NOR3)R2 〔式中、R3 はアルキルまたはアリール基である〕を有するオキシムと非プロトン性溶媒中で 接触させ、立体選択的に該オキシムを還元させ、少なくとも1つのキラルアミン のエナンチオマーを生成させる。 本発明は、比較的純粋なS−ドラフェニンなどのキラルアミンのエナンチオマ ーをより高い収率で生成させる、経済的でより簡単な方法を提供するという利点 を有する。発明の詳細な説明 立体選択的、立体異性体、キラルおよびエナンチオマーの用語は、当該技術に おいて模範的に定義されているものである。例えば、立体異性体は、原子が空間 で配位している方向においてのみ互いに異なるが、その原子が結合している一方 と他の原子が結合している他方とが同様である立体配置している異性体である。 その鏡像において重ね合わせることができない立体異性体は、キラルである。さ らに、そのような重ね合わせることができない鏡像の立体異性体は、エナンチオ マーである。 エナンチオマーは、光学活性および立体配置によって区別することができる。 式:R1CH(NH2)(R2) 〔式中、該アミンはキラルである(したがって 、R1はR2と同一ではない)〕を有するアミンは、キラルの中心(CH基の炭素 )、R−配位の異性体およびS−配位の異性体について異なる立体配置を有する 2つのエナンチオマーである。 低級アルキルは、本明細書において、任意に飽和または不飽和であってもよく 、アリールおよび/または複素環基で、および/または1回もしくはそれ以上、 基全体(a whole group)で任意に置換されていてもよい、C1〜C10の分枝鎖、環 または直鎖の脂肪族炭化水素として定義される。好適なアルキル基の例には、例 えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびイソブチル基が含まれる。本発 明の好適な置換アルキルは、ベンジル基である。 本発明のアリール基には、C6〜C14のアリール基が含まれる。アリール基は 、1回またはそれ以上、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、フェニル、フ ェニルオキシまたはハロ基で任意に置換されていてもよい。好適なアリール基の 例には、フェニル基およびナフチル基が含まれ、置換アリール基の例には、ジベ ンジル、クロロフェニルおよびメチルフェニル基が含まれる。 さらに、複素環基は、炭素環中に窒素、酸素および/または硫黄などの1〜3 個のヘテロ原子を含むC3〜C12の炭素環として定義される。複素環基は、1回 またはそれ以上、C1〜C4のアルキル基またはハロ基で任意に置換されていても よい。好適な複素環基には、例えば、イミダゾリル、ピリジル、ピロリル、チオ フェニル、ピリミジル、チアゾリルおよびフリル基が含まれる。 本発明の方法に用いられるノルエフェドリンは、概して、(1S,2R)−( +)−ノルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリンまたはそ れらの混合物を含む。使用されるノルエフェドリンは、固体状態であってもよく 、または好ましくはテトラヒドロフラン(THF)などの好適な非プロトン性溶 媒に溶解させてもよい。 本発明の方法に用いられるボランは、THF、ピリジン、ポリ(2−ビニルピ リジン)、1,4−オキサチアン、2,6−ルチジンまたは4−メチルモルホリ ンなどの非プロトン性溶媒で錯化されたボランの形態にある。これらの錯化され たボランは、アルドリッチ・ケミカルズ〔Aldrich Chemicals 〕(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)から商業的に入手することができる。 その好ましい錯化されたボランは、ボラン−THF錯体である。さらにより好ま しいボラン錯体には、THFにおけるボラン−THF錯体の1.0M溶液が含ま れる。 (1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン、または(1R,2S)−(−) −ノルエフェドリン、またはそれらの組合せのいずれかを錯化ボランと接触させ 、オキシムを立体選択的に還元するための溶液を生成させることができる。この 方法においては、ノルエフェドリンを無水条件下で錯化されたボランと接触させ 、前記立体選択的還元溶液を生成する。 本明細書で定義する無水状態は、水が試薬または溶媒とともに存在せず、反応 がアルゴンまたは窒素下などの不活性雰囲気中で行なわれることを意味する。好 ましくは、無水条件下で、有意な量の遊離酸素が存在しないことである。 一般に、ノルエフェドリン1molあたり、約0.1mol〜約10molま たはそれ以上の錯化されたボランが用いられる。ノルエフェドリン1molあた り、錯化されたボランが2molを超える錯化されたボランの量を用いることが 好ましい。錯化されたボランをノルエフェドリンと接触させる際に放出されるエ ネルギーの割合を制御するために、滴下などにより添加速度を遅らせたり、およ び/または0℃未満などの冷却状態下で反応を行なうことができる。ボラン−T HF錯体を用いる場合、該反応を約−40℃またはそれ以下の温度で行なうこと が好ましい。 少なくとも1つのキラルアミン生成物のエナンチオマーを立体選択的に生成さ せるために、立体選択的に還元する溶液を式:R1C(=NOR3)R2 を有するオキシムと接触させる。一般に、該立体選択的に還元する溶液は、無水 条件下で生成される。 使用されるオキシムは、固体または液状であってもよく、非プロトン性溶媒中 で溶液状であってもよい。一般的には、ノルエフェドリン1molあたり、オキ シム約0.1mol〜約1.0molを立体選択的に還元する溶液に用いること ができる。好ましくは、ノルエフェドリン1molあたり、オキシム約0.3m ol〜約0.5molを用いる。 本発明の1つの態様において、前記キラルアミンの第1のエナンチオマーは、 アンチ−オキシム異性体を(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリンを用いて 生成した、第1の立体選択的に還元する溶液と接触させるか、またはシン−オキ シムを(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリンを用いて生成した、第2の立 体選択的に還元する溶液と接触させることにより、立体選択的に生成される。 好ましい態様において、第1のキラルアミンエナンチオマーは、S−ドラフェ ニンを含む。S−ドラフェニンは、アンチ−ベンジル2−チアゾリルケトンO− メチルオキシムを第1の立体選択的に還元する溶液と接触させるか、それともシ ン−ベンジル2−チアゾリルケトンO−メチルオキシムを第2の立体選択的に還 元する溶液と接触させることにより、本発明の方法にしたがって立体選択的に生 成することができる。シン−オキシムからS−ドラフェニンの合成のさらなる説 明のための実施例3を見よ。 もう1つの態様において、前記キラルアミンの第2のエナンチオマーは、シン −オキシムを前記第1の立体選択的に還元する溶液と接触させるか、またはアン チ−オキシムを前記第2の立体選択的に還元する溶液と接触させることにより、 生成することができる。 さらにもう1つの態様において、第2のキラルアミンエナンチオマーは、R− ドラフェニンを含む。R−ドラフェニンは、シン−ベンジル2−チアゾリルケト ンO−メチルオキシムを第1の立体選択的に還元する溶液と接触させるか、それ ともアンチ−ベンジル2−チアゾリルケトンO−メチルオキシムを第2の立体選 択的に還元する溶液と接触させることにより、本発明の方法にしたがって立体選 択的に生成することができる。アンチ−オキシムからR−ドラフェニンの合成の さらなる説明のための実施例5を見よ。 さらなる態様において、キラルアミンの第1と第2のエナンチオマーのエナン チオマー混合物は、1つのオキシム異性体(アンチ−またはシン−)を、(1R ,2S)−(+)−ノルエフェドリンと(1S,2R)−(−)−ノルエフェド リンとの双方を用いて生成した、第3の立体選択的に還元する溶液と接触させる ことにより、生成される。あるいは、エナンチオマー混合物は、第1または第2 の立体選択的に還元する溶液をアンチ−オキシムおよびシン−オキシムの混合物 と接触させることにより、生成される。実施例7には、ベンジル2−チアゾリル ケトンO−メチルオキシムのシン−異性体およびアンチ−異性体の混合物を第1 の還元溶液と接触させることにより、S−ドラフェニンとR−ドラフェニンとの エナンチオマ−混合物が生成されることがさらに記載されている。 さらにもう1つの態様においては、第3の立体選択的に還元する溶液をアンチ −オキシム、シン−オキシムまたはそれらの混合物と接触させることにより、エ ナンチオマー混合物が生成される。 異なるキラルアミンエナンチオマーのエナンチオマー混合物は、そののち、酒 石酸で分割させるなどの当該技術において既知の手段によって分離することがで きる。実施例8には、さらにドラフェニンのラセミ体溶液を酒石酸を用いてS− ドラフェニンおよびR−ドラフェニンに分割させることが記載されている。 1つの態様において、保護基、例えば、tert−ブトキシカルボニル(「B OC」)、カルボベンジルオキシ(「CBZ」)または9−フルオレニルメトキ シカルボニル(「FMOC」)は、当該技術において既知の手段によってキラル アミンエナンチオマーのアミノ基に置換される。実施例4および6には、それぞ れ、S−ドラフェニンおよびR−ドラフェニンのアミノ基を保護することが記載 されている。 本発明の方法に使用するのに好適なオキシムを生成する方法の例には、非プロ トン性溶媒中で、ケトン(R1C(O)R2)をヒドロキシルアミン誘導体(R3 ONH2)またはその塩と接触させ、式:R1C(=NOR3)R2のオキシムを生 成することが含まれる。 少なくとも1つのドラフェニンのキラルエナンチオマーを生成する方法におい ては、使用されるオキシムは、少なくとも1つのベンジル2−チアゾールケトン O−メチルオキシムの異性体を含む。1つの態様において、ベンジル2−チアゾ ールケトンO−メチルオキシムは、ベンジル2−チアゾールケトンから生成され る。詳しくは、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(6.5g、32mmol )を少しずつピリジン(40mL)中のベンジル2−チアゾリルケトン(7.0 g、31mmol)に添加し、反応混合物を生成した。該反応混合物を室温で6 時間攪拌した。 好適なケトンを生成する方法には、例えば、酸塩化物(R1C(O)Cl)を 非プロトン性溶媒中でシリル化合物(Si(R432)と接触させることが含 まれる。各R4は、独立して低級アルキル、アリールおよび複素環基から選ばれ る。 1つの態様において、ベンジル2−チアゾリルケトンは、2−トリメチルシリ ルチアゾールから生成される。塩化メチレン(40mL)に溶解させ、氷浴中で 冷却した2−トリメチルシリルチアゾール(14.4g、63mmol)の攪拌 された溶液に、塩化メチレン(40mL)に溶解させたフェニルアセチルクロリ ド(19.9g、136mmol)を滴下し、反応混合物を生成した。添加後、 該反応混合物を室温まで加温し、20時間攪拌した。 置換チアゾールを含むケトキシムは、本発明の方法により、ドラフェニンの光 学活性類似物に変換することができる。本発明の方法によって調製されたドラフ ェニンの類似物は、既知の抗腫瘍性化合物である、ドラスタチン10の類似物を 与える。本発明は、薬理学的活性と相関性のある構造的な修飾に有用である、ド ラスタチン10の光学活性類似物を調製する方法を提供する。好適な置換基には 、C1〜C4のアルキル基またはハロゲンが含まれる。 多環基もまた、本発明の方法で使用するのに好適である。例には、構造式I: 〔式中、各R4および各R5は、それぞれ独立して、水素、低級アルキル基、置換 または非置換アリールおよび置換または非置換複素環よりなる群から選ばれる〕 の構造を含む。Aは、例えば、ステロイドに特有の環構造などの、アリール、複 素環、C5〜C8のシクロアルキル基、ならびにアリール、複素環および/または シクロアルキルを有する縮合多環基よりなる群から選ばれる。nおよびmは、正 の整数であり、m+n≦5を与える。本発明の方法に使用するのに好ましい構造 には、構造式I〔式中、nは0、mは3、Aはフェニルである〕で表わされる化 合物が含まれる。本発明の方法による処理に対してもう1つの好ましい構造には 、式中、nが0であり、mが2であり、Aがフェニルである化合物が含まれる。 本発明は、前記したように、非不斉ケトンから不斉アミン中間体を調製する方 法を提供する。該不斉ケトンは、さらに薬理学的性質を有する化合物に変換する ことができる。本発明の方法によって光学活性キラルアミン化合物に変換するこ とができ、そののち、さらに薬理学的に活性な化合物に変換することができる好 適な化合物の例には、例えば、以下のもの: 〔式中、Rは水素、低級アルキル、置換または非置換アリールおよび置換または 非置換複素環であってもよい〕が含まれる。さらに、Rが置換アリール基、例え ば、フェニルまたは4−クロロフェニルであるとき、本発明の方法により、3− フェニル−1−インダナミンに対するキラルアミンの中間体がつくられる。3− フェニル−1−イミダナミンは、抗鬱活性を有し、ドパミン、ノルエフェドリン およびセロトニンの接種を抑制する。ボウゲソ,ケイ.ピー.〔Bogeso, K.P.〕ら、J.Med.Chem.1985年,28巻,1817頁。また 、本発明の方法は、以下: 〔式中、Rは、水素、低級アルキル、置換または非置換アリールおよび置換また は非置換複素環であってもよい〕に描かれるように、アルファ−テトラロン誘導 体からアミノテトラリンなどのキラルアミンを立体選択的に生成するのに使用す ることができる。R’は、水素または水酸基であってもよい。Rが、例えば、フ ェニルまたは2,4−ジクロロフェニルなどの置換アリール基である場合、本発 明の方法により、抗鬱活性を有し、セロトニンの接種を抑制する、1−アミノ− 4−(置換アリール)テトラリンなどのキラルアミンがつくられる。ウェルヒ, ダブリュー.エム.〔Welch,W.M.〕ら.J.Med.Chem.19 84年,27巻,1508頁。 本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。 実施例1 ベンジル2−チアゾリルケトンの合成 塩化メチレン(40mL)に溶解させて、氷浴中で冷却した2−トリメチルシ リルチアゾール(14.4g、63mmol)の攪拌溶液に、塩化メチレン(4 0mL)に溶解させたフェニルアセチルクロリド(19.9g、136mmol )を滴下して添加し、反応混合物を形成した。添加後、該反応混合物を室温まで 温めて、20時間攪拌した。ついで、該反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で 急冷した。有機層を分離し、1N NaOH溶液、水、飽和NaCl水溶液を用 いて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濾過後、真空下で有機層を濃縮し、 橙色の油状の残渣を得た。かかる残渣をCH2Cl2/ヘキサン(9:1、Rfは 0.51)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、薄黄 色固体としてベンジル2−チアゾリ(thiazoly)ケトン(9.0g、50%)を 得た。ついで、該薄黄色固体をEtOAc/ヘキサンから再結晶した。mp 6 0.5−61.5℃。IR(KBr):1680、1370、720cm-11 H−NMR(CDCl3)δ:4.50(s,2H)、7.1(m,5H)、7 .54(d,1H,J=3Hz)、8.10(d,1H,J=3Hz)。 実施例2 ベンジル2−チアゾリルケトンO−メチルオキシムの合成 ピリジン(40mL)のベンジル2−チアゾリルケトン(7.0g、31mm ol)溶液に、O−メチルヒドキシルアミンヒドロクロリド(6.5g、32m mol)を分割して添加し、反応混合物を形成した。該反応混合物を室温で6時 間攪拌した。ついで、該反応混合物を真空下で濃縮して、残渣を水(300mL )で希釈し、EtOAc(100mL×3)を用いて抽出した。有機層を合わせ て、飽和NaHCO3水溶液(60mL)、水(60mL)、および飽和NaC l水溶液(60mL)を用いて洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空 下で濃縮し、残渣を得、該残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって 精製した。CH2Cl2/ヘキサン(3:7)を用いて溶離し、生成したアンチ/ シン−オキシム異性体が91%の割合で、所望するアンチ−オキシム(1.0g )を薄黄色油として得た。Rfアンチ=0.51、Rfシン=0.63[シリカゲ ル/CH2Cl2:ヘキサン(9:1)]。IR(neat):1600、149 0、1060、1000、870、710、700cm-1。アンチ−オキシムの1 H−NMR(CDCl3)δ:4.12(s,3H)、4.25(s,2H)、 7.17−7.41(m,5H)、7.49(d,1H,J=3Hz)、7.9 5(d,1H,J=3Hz)。シン−オキシムの1H−NMR(CDCl3)δ: 4.05(s,3H)、4.30(s,2H)、7.17−7.41(m,6H )、7.65(d,1H,J=3Hz) 実施例3 S−(+)−ドラフェニン [S−(+)−2−フェニル−1−(2−チアゾリル)エチルアミン]の合成 アルゴン雰囲気を維持しながら、THF(30mL)の(1S,2R)−(+ )−ノルエフェドリン(3.3g、21.5mmol)溶液に、ボラン−THF 錯体(THFの1.0M溶液、44mL、44mmol)を、−78℃で滴下し て添加し、ボラン−(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン錯体(3.3g 、21.5mmol)を生成した。生成した溶液を室温まで温めた。ついで、T HF(20mL)のアンチ−オキシム(2.0g、8.6mmol)溶液を滴下 して加えた。生成した混合物を室温で16時間攪拌し、4時間還流した。反応混 合物を室温まで冷却し、18% HCl(60mL)を用いて徐々に酸性化して 、クロマトグラフィー中にアミンをノルエフェドリンから分離できるように、ア ミンを塩に変換し、室温で2時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を水で希釈し て、0℃で、pHが9になるまで固体NaHCO3を用いてアルカリ化させた。 混合物をEtOAc(60mL×3)を用いて抽出した。ついで、有機層を無水 Na2SO4で乾燥させた。真空下での溶媒を蒸発させて、橙色のオイルを得、シ リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。EtOAc/ヘキサン(3 :7)、ついでEtOAcを用いて溶離して、(S)−(+)−ドラフェニンを 薄黄色油(1.5g、60%)として得た。[a]23=+13°(c=1,CH3 OH)。Rf=0.27(シリカゲル/EtOAc)。 IR(neat):1600、1490、1442、720、690cm-11 H−NMR(CDCl3,δ:1.70(s,2H)、2.90(dd,1H) 、3.41(dd,1H)、4.55(dd,1H)、7.25(m,6H)、 7.75(d,1H)。 元素分析は、理論値がC 64.67%、H 5.92%およびN 13.7 1%であり、実測値がC 64.48%、H 6.06%およびN 13.52 %であった。 実施例4 N−CBZ−S−(−)−ドラフェニンの合成 激しく攪拌されたS−(+)−ドラフェニン(0.12g、0.58mmol )の酢酸エチル(6mL)および飽和NaHCO3水溶液(1mL)における溶 液に、ベンジルクロロホルメート(0.18g、1.0mmol)を室温で添加 した。その反応混合物を3時間攪拌した。有機層を分離し、飽和NaHCO3水 溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。濾過および蒸発ののち、残渣をシリ カゲルカラムクロマトグラフィにより精製した。酢酸エチル/ヘキサン(3:7 )で溶離し、N−CBZ−S−(−)−アミンの白色固体(0.14g、80% )を得た。融点は74〜75.5℃であった。[a]23=−20°(c=0.7 ,CH3OH)。Rf=0.39[シリカゲル/EtOAc:ヘキサン(7:3) ]。IR(KBr):3200、1700、1550、1500、1250、1 010cm-11H−NMR(CDCl3)δ:3.3(d,2H,J=6.6H z)、5.09(s,2H)、5.37(dd,1H,J=7.9Hz)、5. 58(d,1H,J=7.9Hz)、7.05(d,1H,J=3.3Hz)、 7.19−7.26(m,5H)、7.32(s,5H)、7.74(d,1H ,J=3.3Hz)。 実施例5 R−(−)−ドラフェニン [R−(−)−2−フェニル−1−(2−チアゾリル)エチルアミン]の合成 THF(80mL)の(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン(5.5g 、36.5mmol)溶液に、ボラン−THF錯体(THFの1.0M溶液、1 09mL、109mmol)をアルゴン雰囲気中で−78℃で滴下した。生成し た溶液を室温まで加温した。次に、アンチ−オキシム(3.4g、14.6mm ol)のTHF(40mL)の溶液に、滴下した。生成した混合物を室温で16 時間攪拌し4時間還流した。室温に冷却したのち、該反応混合物を18%HCl (60mL)で徐々に酸性化させ、室温で2時間攪拌し、減圧下で濃縮した。残 渣を水で希釈し、pHが9になるまで0℃で固体NaHCO3でアルカリ化させ 、酢酸エチルで抽出した(60mL×3)。有機層をNa2SO4で乾燥させた。 減圧下で濃縮し、橙色の油を得、これを最初は酢酸エチル/ヘキサン(3:7) で、つぎに酢酸エチルでシリカゲルカラムにより精製した。R−(−)−ドラフ ェニンが橙色の油として得られた(1.5g、52%)。 [α]23=−13°(c=1,CH3OH)。Rf=0.27(シリカゲル/酢 酸エチル)。IR(neat):1600、1490、1442、720、69 0cm-11H−NMR(CDCl3)δ:1.70(s,2H)、2.90(d d,1H)、3.41(dd,1H)、4.55(dd,1H)、7.25(m ,6H)、7.75(d,1H)。 元素分析では、理論値がC64.67%、H5.92%およびN13.71% であり、実測値がC64.49%、H6.03%およびN13.48%であった 。 実施例6 N−Boc−R−(+)−ドラフェニン 激しく攪拌されたR−(−)−ドラフェニン(0.056g、0.27mmo l)のTHF(2mL)溶液に、THF(2mL)におけるジ−tert−ブチ ルジカーボネート(0.073g、0.33mmol)を氷浴の温度(約2〜0 ℃)で添加した。反応混合物を1時間半攪拌して、室温まで温めた。ついで、該 反応混合物を室温で16時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣を水で希釈 して、EtOAc(20mL×2)で抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥 させた。溶媒の蒸発後、残渣をシリカゲルカラム(EtOAc−ヘキサン(3: 7))により精製した。N−Boc誘導体を白色固体(40mg、46%)とし て得た。[α]23=+23°(c=1,CH3OH);RF=0.4(シリカ/ゲ ル/EtOAc−ヘキサン; 3:7)。IR(KBr):3220、1700 、1515、1250、1160、1010cm-11H NMR(CDC l3)δ:7.8(d,1H)、7.3−7.1(m,6H)、5.3(m,1 H)、3.3(d,2H)、1.61(s,1H)、1.4(s,9H)。 実施例7 ラセミ体ドラフェニンの合成 THF(120mL)の(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン(10. 3g、68.9mmol)溶液に、THF(160mL、160mmol)にお けるボラン−THF錯体(1.0M溶液)をアルゴン雰囲気下で−78℃で滴下 して加えた。ついで、生成した溶液を室温まで温めた。ついで、THF(80m L)のアンチ−およびシン−オキシム[3:1混合物](6.1g、27.5m mol)溶液を滴下して加えた。生成した混合物を室温で42時間攪拌し、8時 間還流した。室温まで冷却後、反応混合物を18%HCl(120mL)を用い て徐々に酸性化し、2時間攪拌して、真空下で濃縮した。残渣を水で希釈じ、p Hが9になるまで、0℃で固体NaHCO3でアルカリ化させ、EtOAcで抽 出した(3×60mL)。有機層をNa2SO4で乾燥した。濾過後、有機濾過液 を真空下で濃縮し、橙色の油を得、EtOAc/ヘキサン(3:7)、ついでE tOAcを用いて溶離することにより、シリカゲルカラムによって精製した。大 量のS−(+)−ドラフェニンを含むラセミ体の「ドラフェニン」が薄黄色の油 (3.3g、61%)として得られた。[α]23=+7.3°。 実施例8 R,R−酒石酸によるラセミ体ドラフェニンの分割 エタノール(20mL)のラセミ体ドラフェニン(3.3g、16.2mmo l)溶液に、R,R−酒石酸(3.5g、23mmol)を添加した。懸濁液を 室温で一晩攪拌した。ついで、2mLの水を添加して懸濁液を希釈した。濾過後 、白色固体のS−アミン−R,R−酒石酸をEtOH/H2O(8:1)の20 mLの溶媒中で1時間再攪拌した。濾過後、白色固体(4.2g、74%、mp =180℃)を真空下で乾燥した。生成した固体を少量の水に溶解させて、飽和 NaCO3水溶液を添加して30分間攪拌し、EtOAc(60mL×3)で抽 出した。有機層を水を洗浄して、無水Na2SO4で乾燥させた。濾過および蒸発 後、約3〜4:1のR−(−)−ドラフェニンの割合で、純粋なS−(+)−ド ラフェニンを薄黄色の油(2.1g、88%)として得た。[a]23=+13° (c=1,CH3OH)。均等物 当業者であれば、単なる日常的実験手法により、本明細書に記載された発明の 具体的態様に対する多くの均等物を認識し、あるいは確認することができるであ ろう。かかる均等物は、下記請求の範囲に記載されるような本発明の範疇に含ま れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 サチデヴァ,イェシュ ピー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01742 コンコード,ヘイワード ミル ロード 324 (72)発明者 ウィルソン,ドンナ ケイ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01821 ビレリカ,ジェニファー サーク ル 17 (72)発明者 ガブリエル,リチャード エル. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01907 スワンプスコット,アンドリュー ロード 60 (72)発明者 ラム,サイヤ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01890 ウィンチェスター,グラント ロ ード 9

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式: R1CH(NH2)(R2) (式中、R1は複素環基であり; 式中、R2は低級アルキル、アリール、アラルキル、ならびにヘテロアラルキ ルおよび複素環基からなる群より選択されるものである) を有するキラルアミンの少なくとも1つのエナンチオマーを立体選択的に生成さ せる方法であって、 a) ノルエフェドリンを、非プロトン性溶媒と錯体を形成したボランと接触さ せて、オキシムの立体異性体を立体選択的に還元するための還元溶液を生成し; および b) 前記立体選択的還元溶液を、式: R1C(=NOR3)R2 (式中、R3は低級アルキルまたはアリール基である) を有するオキシムと接触させ、それにより前記オキシムを立体選択的に還元して 、前記キラルアミンの少なくとも1つのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンの少なくとも1つのエナンチオマーの立体選択的生 成方法。 2.さらに、非プロトン性溶媒中で、式:R1C(O)R2を有するケトンを、式 :R3ONH2を有するヒドロキシルアミン誘導体またはその塩と接触させ、それ により該ケトンを式:R1C(=NOR3)R2を有するオキシムに変換する工程 を有する請求項1記載の方法。 3.さらに、非プロトン性溶媒中で、式:R1C(O)C1を有する酸塩化物を 、式:Si(R4)32(式中、各R4は低級アルキル、アリールおよび複素環基か ら独立して選択されるものである)のシリル化合物と接触させ、それにより前記 酸塩化物と前記シリル化合物とを反応させて、式:R1C(O)R2を有するケト ンを生成させる請求項2記載の方法。 4.前記シリル化合物が2−トリメチルシリルチアゾールである請求項3記載の 方法。 5.さらに、シン−オキシム立体異性体およびアンチ−オキシム立体異性体を分 離する工程を有する請求項2記載の方法。 6.キラルアミンの1つのエナンチオマーが生成され、ならびに a) 該ノルエフェドリンが(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリンおよび (1R,2S)−(−)−ノルエフェドリンからなる群より選択されるものであ り;および b) 該オキシムがシン−オキシムおよびアンチ−オキシムからなる群より選択 されるものである、 請求項5記載の方法。 7.該キラルアミンがドラフェニンを含有する請求項6記載の方法。 8.a) オキシムが(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アルコキシ イミンを含有し;および b) キラルアミンのエナンチオマーがS−ドラフェニンを含有する、 請求項7記載の方法。 9.a) 該ノルエフェドリンが(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリンで あり;および b) 該オキシムがアンチ−(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アル コキシイミンを含有する、 請求項8記載の方法。 10.a) 該ノルエフェドリンが(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン であり;および b) 該オキシムがシン−(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アルコ キシイミンを含有する、 請求項8記載の方法。 11.式: R1CH(NH2)(R2) (式中、R1は複素環基であり; 式中、R2は低級アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキルおよび 複素環基からなる群より選択されるものである) を有するキラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成のための方法であって 、 a) ノルエフェドリンのキラルエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための還元溶液 を生成し;および b) 前記還元溶液を、式: R1C(=NOR3)R2 (式中、R3はアルキルまたはアリール基である) を有するオキシムの立体異性体と接触させ、それにより前記オキシムの立体異性 体を立体選択的に還元して、キラルアミンのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成方法。 12.ドラフェニンのエナンチオマーの立体選択的合成のための方法であって、 a) ノルエフェドリンのキラルエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための還元溶液 を生成し;および b) 前記還元溶液を(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アルコキシ イミンを含有するオキシムの立体異性体と接触させる、 工程を有する、ドラフェニンのエナンチオマーの立体選択的合成方法。 13.ドラフェニンのエナンチオマーがS−エナンチオマーである請求項12記 載の方法。 14.a) オキシムの立体異性体がアンチ−異性体であり;および b) ノルエフェドリンのエナンチオマーが(1S,2R)−(+)−ノルエフ ェドリンである、 請求項13記載の方法。 15.a) オキシムの立体異性体がシン−異性体であり;および b) ノルエフェドリンのエナンチオマーが(1R,2S)−(−)−ノルエフ ェドリンである、 請求項13記載の方法。 16.さらに、 a) 非プロトン性溶媒中で、ベンジル2−チアゾールケトンを式:R3ONH2 を有するヒドロキシルアミン誘導体またはその塩(式中、R3はアルキルまたは アリール基である)を接触させ、それによりベンジル2−チアゾールケトンを変 換して、(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アルコキシイミンのシン −およびアンチ−異性体を生成させ;ならびに b) 前記アンチ−異性体から前記シン−異性体を分離する、 工程を有する請求項13記載の方法。 17.a) R3がメチル基であり;および b) (2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)アルコキシイミンが(2− チアゾリル−1−フェニルエチリデン)メトキシイミンである、 請求項16記載の方法。 18.さらに、非プロトン性溶媒中で、フェニルアセチルクロリドを2−トリメ チルシリルチアゾールと接触させて、ベンジル−2−チアゾールケトンを生成さ せる工程を有する請求項16記載の方法。 19.S−ドラフェニンを立体選択的に生成させるための方法であって、 a) 非プロトン性溶媒中で、フェニルアセチルクロリドを2−トリメチルシリ ルチアゾールと接触させて、ベンジル−2−チアゾールケトンを生成させ; b) 非プロトン性溶媒中で、ベンジル−2−チアゾールケトンをメトキシアミ ンまたはその塩と接触させて、(2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)メ トキシイミンのシン−およびアンチ−異性体を生成させ; c) 前記アンチ−異性体から前記シン−異性体を分離し; d) ノルエフェドリンの適したエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための溶液試薬 を生成し;および e) (2−チアゾリル−1−フェニルエチリデン)メトキシイミンの少なくと も1つの異性体を前記還元試薬の溶液と接触させ、それによりS−ドラフェニン を立体選択的に生成させる、 工程を有する、S−ドラフェニンを立体選択的生成方法。 20.式: (式中、Aはアリール、複素環、C5−C8のシクロアルキル、ならびにアリール 、複素環およびシクロアルキルを有する縮合多環からなる群より選択されるもの であり; 式中、各R4および各R5は水素、低級アルキル類、置換または非置換アリール 類および置換または非置換複素環類からなる群より独立して選択されるものであ り; 式中、nは正の整数であり; 式中、mは正の整数であり、ただし、m+n≦5である) を有するキラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成のための方法であって 、 a) ノルエフェドリンを、非プロトン性溶媒と錯体を形成したボランと接触さ せて、オキシムの立体異性体を立体選択的に還元するための還元溶液を生成し; および b) 前記立体選択的還元溶液を式: (式中、A、nおよびmは前記で定義されるとおりであり; 式中、R3は低級アルキルまたはアリール基である) を有するオキシムの立体異性体と接触させ、それにより前記オキシムを立体選択 的に還元して、キラルアミンのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成方法。 21.R4およびR5が水素、nが0、mが3、Aがフェニルである請求項20記 載の方法。 22.nが0、mが2、Aがフェニルである請求項20記載の方法。 23.式: R1CH(NH2)(R2) (式中、R1は低級アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、イミ ダゾリル、ピロリル、チオフェニル、ピリミジル、チアゾリルおよびフリル基か らなる群より選択されるものであり、およびR2は置換または非置換チアゾール である) を有するキラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成のための方法であって 、 a) ノルエフェドリンのキラルエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための還元溶液 を生成し;および b) 前記還元溶液を、式: R1C(=NOR3)R2 (式中、R3は低級アルキルまたはアリール基である) を有するオキシムの立体異性体と接触させ、それにより前記オキシムの立体異性 体を立体選択的に還元して、キラルアミンのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンのエナンチオマーの立体選択的合成方法。 24.式: (式中、Rは水素、低級アルキル、置換または非置換アリールおよび置換または 非置換複素環からなる群より選択されるものであり;および R’は水素またはヒドロキシルである) を有するアミン化合物の1つのエナンチオマーを立体選択的に生成させる方法で あって、 a) ノルエフェドリンのキラルエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための還元溶液 を生成し;および b) 前記還元溶液を式: (式中、R3は低級アルキルまたはアリール基である) を有するオキシムの立体異性体と接触させ、それにより前記オキシムの立体異性 体を立体選択的に還元して、キラルアミンのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンのエナンチオマーの立体選択的生成方法。 25.Rがフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルである請求項24記載の方 法。 26.式: (式中、Rは水素、低級アルキル、置換または非置換アリールおよび置換または 非置換複素環からなる群より選択されるものである) を有するアミン化合物の1つのエナンチオマーを立体選択的に生成させる方法で あって、 a) ノルエフェドリンのキラルエナンチオマーを、非プロトン性溶媒と錯体を 形成したボランと接触させて、オキシムを立体選択的に還元するための還元溶液 を生成し;および b) 前記還元溶液を式: (式中、R3は低級アルキルまたはアリール基である) を有するオキシムの立体異性体と接触させ、それにより前記オキシムの立体異性 体を立体選択的に還元して、キラルアミンのエナンチオマーを生成させる、 工程を有する、キラルアミンのエナンチオマーの立体選択的生成方法。 27.Rがフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルである請求項26記載の方 法。
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