JPH11506535A - エストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法及び装置 - Google Patents

エストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法及び装置

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JPH11506535A JP8528652A JP52865296A JPH11506535A JP H11506535 A JPH11506535 A JP H11506535A JP 8528652 A JP8528652 A JP 8528652A JP 52865296 A JP52865296 A JP 52865296A JP H11506535 A JPH11506535 A JP H11506535A
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Abstract

(57)【要約】 エストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法及び装置が基板を有し、その基板にアントシアニン色素が適用される。色素は、フリーエストロゲンを吸収する体液の許容量の変化に応答する手段を標示する着色反応を生じる。色素が体液試料に接触させられ、それに対する応答が、着色反応又は吸光度計測により予め設定された生理的状態に照合される。

Description

【発明の詳細な説明】 エストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法及び装置 発明の分野 本発明は、エストロゲン感応性を有する生理的状態を検知するために「フリー 」エストロゲンの可溶性レベルの変化に対する体液の応答を評価する、簡単、迅 速、非侵入的かつ容易に使用できるシステムを目的とする。本発明は、卵胞成長 、子宮腫瘍の増殖、出産の開始及び胎児着床等、女性におけるエストロゲン依存 性の生理的変化及び状態をスクリーニングし早期に識別することを可能とする。 本システムは、所与のエストロゲン感応性成分を含む体液の存在下において観察 される可視の着色反応を生じることができ、その反応がエストロゲン事象と相関 性を有するアントシアニン色素を用いる。 発明の背景 本発明に関連するエストロゲンは、いわゆる「フリー」エストロゲンであり、 所与の身体機能に対してホルモン効果を有することが知られている。エストロゲ ンは、女性の再生システムの正常な発達及び健全な機能のために必須のステロイ ド・ホルモンの群を含む。エストロゲンのうちほんの僅かな割合(人間の女性の 全エストロゲンの1%)は、化学的に結合されない。非結合性のエストロゲンは 、フリーエストロゲンとして知られる。「フリー」エストロゲンのレベルの評価 は、所与のエストロゲン依存性のある腫瘍の増殖、卵巣腫瘍の発生、及び子宮内 膜症のおそれの制御において観察されるように、診断上重要なことがある。哺乳 類の雌の中には、胎児着床と同時にそして出産の開始の前に、フリーエストロゲ ンの濃度変化が起きることが知られている。さらに、哺乳類の一生の中の異なる 時期においてフリーエストロゲンのレベルが変わることが知られている。胎児発 達中は、フリーエストロゲンの濃度が、妊娠の第3の三ケ月期において増加する ことが知られている。これは、胚の副腎腺により生成されるエストリオールと呼 ばれる1つのエストロゲン形態のレベルが増加するためである。出産の前に、フ リー エストロゲンのレベルは、様々な種の妊娠した哺乳類の血清及び唾液中で大きく 増加する。出産後、フリーエストロゲンのレベルは、母親の中で急激に低下し、 赤ん坊は低レベルのフリーエストロゲンを有する。 さらに、少女が思春期に達する前に少女のエストロゲンレベルが大きく増加す ることが知られている。女性が歳をとると、閉経の開始後にエストロゲンを生成 する機能が低下し、そして70歳と80歳の間にフリーエストロゲンのレベルは 非常に低いレベルに到達する。フリーエストロゲンのレベルは、全ての動物種に おいて卵巣が除去されたときにも低下する。過度のスポーツ等の所与の活動もま た、フリーエストロゲンのレベルを低減させる。いくつかの無排卵の症例は、慢 性的な高レベルのエストロゲンを有するが、エストロゲン濃度のピークレベルに は到達せず、結果的に卵巣腫瘍として知られる状態となることがある。 身体は、常時、フリーエストロゲンの全量を調整する。排卵する女性は、その 唾液中に少なくとも9ピコグラム(picagrams)のフリーエストロゲンを吸収する ことができる。赤ん坊を出産しようとしている女性は、少なくとも200ピコグ ラムのフリーエストロゲンをその唾液中に吸収することができる。歳をとった閉 経期の女性は、その唾液中に吸収できるフリーエストロゲンが1〜2ピコグラム となる。各状況において、身体は、フリーエストロゲンを吸収する許容量に到達 した時点を認知することができる。このポイントを超えると、過剰なエストロゲ ンは体液中の他の成分と結合するようになるので、これらの過剰なエストロゲン がホルモンとして作用することが妨げられる。 開示された発明は、体液がフリーエストロゲンを保持するすなわち吸収するそ の許容量の変化に対してどのように応答するかを評価する。さらに、本発明は、 体液中のエストロゲン可溶性レベルの変化を評価することにおいて有用である。 本発明には多くの有用な用途があり、そしてさらにフリーエストロゲンのレベル の変化により影響される生理的状態を識別する装置として医療的価値がある。こ れは、特に女性に該当する。本発明は、出産に先立って血清及び唾液中のエスト ロゲンレベルに観察されるように、フリーエストロゲンを吸収する体液の許容量 の変化に対して体液がどのように応答するかを評価するために用いることができ る。さらに、エストロゲンを追加する効果により骨多孔症又は他の状態を防止す る場合等の、治療として与えられるエストロゲンを身体がどれだけ取り入れてい るかを評価するために用いることができる。子宮内膜症に見られるように、フリ ーエストロゲンレベルの変化に感応性のある所与の成分の不均衡を評価すること ができ、そして、胎児発達の最終段階、出産の開始、及び閉経等の個々の正常な 発達におけるフリーエストロゲンレベルの変化を追跡できる。 従って、本発明の目的は、ストロゲン依存性のある生理的状態の変化を容易に かつ迅速に評価する方法及び装置を提供することであり、それは、唾液、血清若 しくは細胞組織液等の体液をアントシアニン色素に曝し、その後、その色素によ り得られる着色反応を観察することによる。その着色反応は、体液のそのフリー エストロゲン吸収許容量に対する応答における変化を反映する。これにより、エ ストロゲン依存性の生理的状態をモニターすることができる。 発明の概要 アントシアニン色素を用いる簡単で非侵入的なシステムが、エストロゲン依存 性をもつ状態を評価するために利用できることが観察された。 本発明においては、フリーエストロゲンを吸収する体液の許容量における変化 に基づいてエストロゲン依存性の生理的変化を評価する方法が提供される。本方 法は、エストロゲン可溶性の変化に依存する体液の変化に感応する色素付き基板 を設けることを含む。本発明は、基板に適用されるアントシアニン色素を有し、 これは、唾液、血清又は細胞組織液等の体液に接したとき、アントシアニン色素 の変色若しくは他の光学的反応を促進する。カルシウム塩の希釈溶液もまた、こ の色素の所定の着色反応を生じるために使用することができる。これは、エスト ロゲン依存性の生理的事象の状態を反映する。 本発明においては、アントシアニン色素の色又は他の光学的特性を評価するた めの方法及び装置があり、体液に接触すると、その体液の許容量に相関する色若 しくは他の測定可能な光学的反応を生じることにより、エストロゲン可溶性レベ ルの変化に対する生理的応答を得る。この着色反応は、唾液若しくは所与の他の 体液(pH値が5.0〜7.8の血清若しくは細胞組織液等)が所定の濃度の所 与のアントシアニン色素と接触したときに生じる。その体液がフリーエストロゲ ンレベルについて既に最大を示している場合、アントシアニン色素は強い反応、 一般に青色を呈することとなり、そして、体液におけるフリーエストロゲンの濃 度が更に濃くなると、青色の強度が増すことになる。一方、検査される体液が、 フリーエストロゲン濃度の変化に応答するその最大許容量に到達していない場合 、観察されるアントシアニン色素の着色反応は紫色であり、そしてフリーエスト ロゲンを加えることによりその色は紫色から青紫色若しくはピンク色へと変化す る。もし、体液のエストロゲン感応成分が不均衡であったならば、着色反応は弱 く、そして更なるエストロゲンをその体液に加えても強い青色反応を生じない。 その替わりに、更なる可溶性エストロゲンがその体液に対していかなる効果を及 ぼすかに依存して、着色反応は淡青色、紫色又はピンク色の間で変化する。 本発明の別の態様においては、唾液等の所与の体液試料が、そのフリーエスト ロゲン吸収許容量の変化に対するその最大感度に近いか否かを定量的に評価する ことができる。これは、制御された量のフリーエストロゲンを加え、着色反応を 強い青色反応へと変化させるために何ユニット必要であるかを決定することによ る。着色反応を得るために少量のエストロゲンを追加するだけでよい体液試料は 、その限界に近い。色変化を得るために更なる多量のエストロゲンを吸収するこ とができる体液試料は、更なるフリーエストロゲンに応答するその許容量におい てより大きな限界を有する。 本発明の更なる態様においては、フリーエストロゲンを保持するその許容量の 変化に対して身体がいかに応答するかを評価するキットが提供される。このキッ トの第1の要素は、ガラス、アセテート、ポリエチレン若しくはアクリルの透明 シート、膜若しくは細片又は同様の透明材料の容器や入れ物等の基板によるもの で、それらは所定の濃度のアントシアニン色素を塗布又は噴射されている。第2 の要素は、綿、セルロース、吸収材からなる芯体等、即ち分子篩であって、体液 から10,000Daltonより大きい成分を濾過することができる。第3の要素は 、カルシウム塩の希釈溶液を含み、好適には10-2〜10-3molの濃度である。 第4の要素は、色素により基板上に生成される着色反応を、フリーエストロゲン を保持する体液の許容量に応答する体液の感度変化に対する所定の反応を反映す る着色と比較するための色比較図表である。このキットは、フリーエストロゲン 濃度 の変化に応答する体液の更なる許容量を評価するために用いることができる。所 与のエストロゲン濃度の標準ユニットを任意に含めることができる。そして最後 の要素は、エストロゲン依存性の生理的変化をスクリーニングするためにこのキ ットをどのように使用するか及びその結果をどのように解釈するかに関してユー ザを支援するために書かれた指示書を有する。 本発明は、動物のエストロゲン可溶性レベルの変化に対する体液応答系におけ る変化を評価する現在の技術に対して多くの利点を提供する。第1に、非侵入的 であり、着色反応を示すために必要な試料は少量である。第2に、簡単かつ容易 に準備できる。第3に、迅速かつ簡単に読み取れる。 エストロゲンレベルを評価する現在の方法は、エストロゲン全体を結合エスト ロゲンと非結合エストロゲンの分画に分けることがしばしば必要である。このプ ロセスは、一連の複雑な分析的手順を含み、時間がかかり、しばしば数時間を要 する。さらに、このプロセスを実行するための機器は、普通は研究室、診療室又 は病院でのみ使用できるような設備を使用する。加えて、多くのエストロゲン検 査は、正確さに限界があり、しばしば繰り返して行わなければならない。 開示された発明は、現在のエストロゲン評価プロセスに対して多くの恩恵をも たらす。第1に、この方法は、非侵入的方式で得られる体液を用いて1つの場所 で行うことができる。例えば、家庭、農場、又は動物園等においてである。第2 に、正確な結果を得るために、通常は少量の体液試料(10マイクロリットルと 150マイクロリットルの間)で十分である。第3に、この方法は迅速に行うこ とができる。唾液が、30秒未満の間だけ本発明の色素付基板へ曝され、そして 、速やかに示される着色反応が、エストロゲン可溶性レベルの変化に対するその 体液の感度について迅速なフィードバックを与える。エストロゲン可溶性の変化 に応答する簡単で読取り容易な評価システムは、エストロゲン依存性の生理的状 態についての早期スクリーニングを可能とする新たな機会を提供する。 具体的には、唾液や血清中のフリーエストロゲンの可溶性変化に対して感応性 をもつアントシアニンベースのシステムが、家畜類及び人間の出産を予期する場 合に、実用的な価値がある。妊娠している女性が陣痛中であるか否かについては 、大部分推測的診察に頼ることがしばしばである。適切な時期を示す十分な情報 が 得られないために、ときには出産があまりに早く誘引されることがあり、ときに は遅れることがある。エストロゲン活性の変化に応答する体液を測定する簡単な 試験は、推測的診察を改善することができ、診断上の価値を有すると共に、実際 の出産プロセスに十分に備えるべく個々の人を補助することができる。 さらに、エストロゲン治療を受ける人は、エストロゲン投与がどの程度吸収さ れているか、あるいは、追加されたエストロゲンが既に吸収できるレベルを超え ているか否かを監視することにおいて、有用性を見出すであろう。さらに、人は 、出産がどの程度迫っているか、あるいは、どの程度の速さで閉経に近づきつつ あるか等、歳をとることについて知りたい場合がある。 開示された色素付き基板は、子宮内膜症に罹っている女性において不均衡とな って見える所与の成分に対して感度がある。エストロゲン可溶性レベルが上がる と、本発明は着色反応を呈する。この着色反応は、子宮内腫瘍の発生上昇と相関 性がある。エストロゲン可溶性レベルが低下すると、本発明は、薄くなっていく 淡青色反応を示し、これはまた、吸光度の値が低くなることでもある。子宮腫瘍 に罹っている女性の場合、子宮内膜症に罹っていない女性における吸光度値及び 着色反応に比べて青色反応の強度が著しく低下する。このようなシステムは、子 宮腫瘍の増殖可能性の早期発見のために女性をスクリーニングする機会を提供す る。そしてまた、子宮腫瘍を処置するために用いられる治療をモニターするため にも使用することができる。 現在では、子宮内膜症を診断するために利用できる非侵入的方法はない。現在 の方法は、腹腔鏡手術を行い、そして生体組織片検査を実行するものである。子 宮内膜症のおそれ若しくは可能性をスクリーニングできる簡単で、非侵入的な唾 液診断は、痛みのある手術が避けられると共に、医療コストをも軽減する。 さらに、診療室及び研究所では、胎児発達の所与の態様をモニターするために 、あるいは、エストロゲン依存性のある他の生理的状態を評価するためにルーチ ン的な診断器具としてフリーエストロゲンの可溶性レベルの変化を迅速に測定で きる実用的な非侵入的システムを必要とすることもある。唾液等の体液の評価を 行うことは、痛みを伴う血液試料採取を避けられ、そして感染や他の問題を潜在 的に低減する。このような問題は、血液試料によるフリーエストロゲン可能性レ ベ ル測定においては発生する可能性がある。 本発明によるエストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法は、体液試料を 提供するステップを含む。体液のエストロゲン吸収許容量の変化に反応するアン トシアニン色素を有する基板が設けられる。この色素は、体液と接触することに より着色反応を生じ、それは、その体液がそのフリーエストロゲン吸収許容量の 変化にどの程度応答するかを反映している。その後、色素の着色反応は、エスト ロゲン依存性の生理的状態をモニターするために評価される。 子宮内膜症を標示する方法は、女性からの体液試料を提供するステップを含む 。エストロゲン吸収に対する体液の感度に反応するアントシアニン色素を有する 基板もまた設けられる。体液が色素に接触させられることにより、エストロゲン 吸収における変化に対するその体液の感度を示す着色若しくは光学的反応が生じ る。その後、子宮内膜症の指標をモニターするために色素の着色反応が評価され る。 エストロゲン依存性の生理的状態を評価するための診断装置は、作用可能なよ うに付着されたアントシアニン色素を有する基板を含む。この色素は、評価され る体液のエストロゲン吸収許容量の変化に反応する。体液試料の採取器も含まれ る。体液試料に接触させられた後に色素の着色反応を評価するための色図表又は 他の機構が設けられる。色図表又は他の機構は、予め設定されたその色素の着色 反応とエストロゲン依存性の生理的状態とを互いに関係付ける。 本発明のこれらの及び他の目的及び利点は、以下の説明及び図面を参照して容 易に明らかとされるであろう。 図面の説明 本発明の上記の及び他の目的及び利点並びに新規な特徴は、以下の、添付図面 に示された本発明の好適例についての詳細な説明から明らかとされよう。 図1は、子宮内膜症の女性と子宮内膜症でない女性について一周期にわたって 本発明により得られた吸光度の読取り値のグラフである。 図2は、卵巣のない女性についてのRf値のグラフである。 図3は、排卵する女性の一周期にわたるRf値のグラフである。 図4は、全唾液と、2.7ピコグラム/ミリリットル(pg/ml)のエストラジオ ー ルでインキュベート(温置)された全唾液について、本発明により決定された吸 光度と時間のグラフである。 図5は、9pg/mlのエストラジオールによるインキュベーションが、月経周期 の個々の日において一人の女性から得られた唾液試料についての吸光度にどのよ うな影響を及ぼすかを比較するグラフである。 図6は、本発明により、異なる色素濃度にて水、子宮内膜症の女性の唾液、及 び子宮内膜症でない女性の唾液について決定された吸光度のグラフである。 図7は、本発明に用いられる色図表である。 発明の詳細な説明 本発明のフリーエストロゲン可溶性評価キットに用いられるアントシアニン色 素は、次の一般的化学式を有する。これは、pH値が4.0〜7.5において存 在するアントシアニン色素の2つの無水ベース形態の平衡比に基づく。このpH 範囲において、色素構造は次の間で変化する。 ここで、R1は、水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選 択される。R2は、水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選 択される。OR3は、グルコシド、ルチノシド、アラビノシド、ソフォロシド、 p−クマロイル・ルチノシド、及びラムノシドからなる群から選択されるグリコ シドで ある。OR5は、水素、又は、グルコシドからなる群から選択されるグリコシド のいずれかである。そしてXは、カチオンである。 色素の濃度は、8×10-5mol〜1×10-3molの範囲内とすることが好ましい 。モル濃度約1×10-3では、明瞭な結果を生じないことがあり、モル濃度1× 10-5未満では正確な吸光度測定ができないことがある。8.0×10-5と2. 0×10-4の間のモル濃度が、pH値5.8〜7.2の間において最もよい結果 を与える。試験される媒体は、pH値5.0〜7.5の間が好ましく、5.8〜 7.2の間が最も好ましい。 アントシアニン色素の次の形態は、フリーエストロゲン可溶性がその最大値レ ベルにあるときに、平衡比の点で好ましい。 これらの条件下で、吸収値は、500nmと620nmの間で最も良好に読み取ら れる。アントシアニン色素濃度8×10-5molと2×10-4molの間で610nmに おいて最大吸収値範囲0.1〜1.5が読み取れ、そして可視色では青色である 。 アントシアニン色素の次の形態は、フリーエストロゲン容量の感度がその最大 レベルでないときに、平衡比の点で好ましい。 これらの条件下で、最大吸収値は、500nmと620nmの間で最も良好に読み 取られる。最大吸収値の読みは560nmにおいてであり、そしてその値は約0. 8から0.4へと急速に変化し、さらに色素及びその濃度によっては0.1未満 の値まで近づくことがしばしばである。可視色範囲は、紫色、ピンク色、淡紫色 、又は透明である。 3の位置及び5の位置の双方にグルコシドを有するアントシアニン色素を用い ることが好適である。7の位置にグルコシドを有する所与のアントシアニン色素 は、役に立つ結果を与えない。エストロゲン可溶性決定のための好適なアントシ アニンは、マルビジン3−5ジグルコシドである。ペラルゴニジン3−5ジグル コシドもまた、良好な結果を与える。ペツニジン3−5ジグルコシドは、明瞭な 結果を生じる。シアニジン3−5ジグルコシドから調製したものは、非常に明瞭 な結果を生じるが、在庫寿命の不安定性を配慮する必要がある。 <アントシアニンの原料> 本発明のアントシアニン色素は、天然植物材料から得られる。シアニジン3− 5ジグルコシドの好適な原料は、赤いバラである。ペラルゴニジンは、ゼラニウ ムから作られるが、ペツニジン及びマルビジンは、ブドウからつくることができ る。 純粋な色素結晶を抽出する手順は、次の文献に説明されている。 ・Robinson,A & Rbinson,R(1929)、Biochemical Journal,Cambridge Unive rsity Press,Vol.23,p.32-40 ・Hrazdina,G.,(1970),Journal of Agricultural Food Chemistry,Vol,1 7,p.243 抽出は、純粋な色素を規定するために用いられる既存の方法に対して抽出物を 比較することにより有効と認められる。例えば、Harborne,Comparative Bioche mistry of Flavonoids,Academic Press 1967,p.14及び31〜35頁のRf値 についての対照表に記載されているペーパー・クロマトグラフィにおける標準R f手順がある。さらに、適宜のアントシアニンについての標準指標として最大吸 収を与える波長において、分光器を用いて調製された試料を適合させることがで きる。この研究において調製された色素の調製物については、双方の方法を用い た。 バラの花弁からシアニジン3−5ジグルコシドを抽出する手順を以下に記述す る。そして、抽出された色素の純度を試験する方法は、この手順の終わりで表に 示す。 <色素の抽出> 1.1つの赤バラの花の成長における蕾の遅い段階でフォーエバー・ユアース ・ローズからの花弁が、プレス乾燥され、フード・プロセッサで粉末にされた。 2.粉末状のバラ片は、冷蔵ガラス容器に貯蔵された。 3.15mgの乾燥バラ花弁片が、1mlのメタノールと混合され、その後25 マイクロリットルの0.1NのHClが追加されることによりpH5.0となっ た。 4.得られた溶液は、透明無色な混合物であり、バラ片の白い残骸が底にあっ た。 アントシアニン色素の純度を試験するために、ブタノール、酢酸及び水(「B AW」)の調製された浴中でRfについてのシングルカラムのペーパー・クロマ トグラフィ測定が、次の手順に従って行われた。 40mlのブタノールが10mlの実験用等級の酢酸と混合され、そして50 mlの水が追加された。これは、室温で4時間、密閉ガラス・クロマトグラフィ 浴中で平衡化させることができた。 試験のために抽出された10マイクロリットルの色素が、ワットマン(Whatman )#1フィルタ紙1インチ×6インチの片上に、紙の端の1インチ上にて接種され た。抽出された色素の場所を示すために鉛筆の線が引かれる。このクロマトグラ フィ紙は、クロマトグラフィ浴中に、片の先端が約1/4インチだけBAW溶媒 中にあるように置かれた。 BAW溶媒は、クロマトグラフィ紙に2時間浸透することができた。2時間後 に紙が取り除かれ、周囲条件で乾燥させることができた。溶媒の前端を示すため に線が引かれた。 乾燥片はアンモニア上記に曝され、青色反応の存在がアントシアニン色素の場 所を反映した。この場所を示すために鉛筆の線が引かれた。この線は、アントシ アニン色素についてのRf線として知られる。 アントシアニン色素が移動した距離は、溶媒が移動した距離により割り算され る。この比が、アントシアニン色素についてのRf値である。その値は、そのバ ラ花弁からどのアントシアニン色素が抽出されたかを確認するために用いられる 。それは、Harborve,Comparative Biochemistry of Flavonoids,Academic Pre ss,1067,p.31-37中の対照表とその値を比較することにより行う。 フォーエバー・ユアース・ローズから抽出されたシアニジン3−5色素の調製 は、以下の表1に示したRf値を有していた。 さらに、分光吸収計測を行うことができる。上記手順に説明したように調製さ れたバラ標識紙の最大吸収は、反射吸収分光器により537nmで50%と計測さ れた。この吸収値は、Harborne,Comparative Biochemistry of F1avonoids,Ac ademic Press,1067,p.7に記載のシアニジン3−5ジグルコシドについて53 6nmとして規定された標準と比較された。 体液が最大レベルの可溶フリーエストロゲンを含むか否かを決定する方法は、 規定の体積の体液を採って、それを所与の濃度のアントシアニン色素へ曝すこと を含む。これは、3つの異なる技術を用いて行うことができる。 1.吸光度法を用いた、唾液試料へ曝される色素の測定 色素を微量天秤で量り、1×10-3molの濃度を得る。例えば、0.69mgの マルビジン3−5ジグルコシドが、1mlのメタノールと混合される。この液体 混合物は、ELIZAプレートのウエルへ10マイクロリットルの割当てで分けられ 、そして90マイクロリットルの唾液と混合される。得られる混合物は、590 nm又は560nm等の標準波長におけるプレート読取り器に入れられ、そして吸収 値が計測される。 吸光度測定用の唾液を調製する手順は、次の通りである。 1)全く刺激されていない唾液を、1日1回通常は朝、小さいエッペンドルフ ァ(Eppendorfer)管へ入れ、凍らせる。試料を供給する前20分間は、食べ物も 飲み物もとらない。 2)30日にわたって試料を採取し、冷凍機に貯蔵した後、氷バケツの中で試 料をゆっくりと解凍する。 3)1000マイクロリットルの解凍した唾液試料を、ピペットで1.5ml エッパンドルファ管へ入れる。この管は、冷蔵された遠心分離器内で5分間11 00rpmで遠心分離される。 4)上に浮かんだ500マイクロリットルが取り除かれ、10Kナノセップ(N anosep)管(フィルトロン(Filtron))へ入れられ、冷蔵された遠心分離器内で4 ℃、7000Gで30分間遠心分離される。ここで、10,000Dalton未満の 大きさを有する成分を含むように唾液試料を濾過した場合、より大きな成分及び 食べ物や微生物等の異物を含むものよりも吸光度計測においてさらに明瞭な結果 が得られる。 <吸光度計測用のプレート試料の調製> 1)150マイクロリットルまでの96個のウエルを有する透明プラスチック ・エリザ(ELIZA)プレートが用いられる。 2)各濾液の3つの試料が検査される。各検査は、濾過された唾液90マイク ロリットルがピペットでウェルへ入れられ、10マイクロリットルの10-3mol のアントシアニン色素を追加される。 3)試料は、15分間混合してもよい。 4)試料は、その後、590nmにおいてバイオテック(Biotek)・プレート読取 り器に入れられる。蒸留水のブランク標準100マイクロリットルが、対照とし て用いられる。 5)各試料の日付、時間、及び吸収値が記録される。 この手順を用いると、エストロゲン濃度の変化に対応するためにフリーエスト ロゲンの追加が体液の能力に対してどのような効果を及ぼすかを記録することが できる。これは、図4及び図5に最もよく示される。 例えば、図4は、月経周期の個々の日に採取された唾液試料に対して行われる 吸光度計測において、追加されたエストラジオールがどのような影響を及ぼすか を示している。エストラジオールを追加されない全唾液は、それぞれ濃くされた 2.7pg/mlの濃度でインキュベートされた同じ試料よりも高い値を有する。こ のことは表2でも示されており、表2には着色反応も付け加えられている。 図5は、別の女性の月経周期の個々の日から得た唾液試料に9pgのエストラジ オールが追加されたときに、追加されたエストロゲンの影響に注目してこれらの 観察を再確認したものである。記録されたLHスパイク(尿試料で計測)の4日 前、唾液試料の許容量は、追加された9pg/mlエストラジオールに応答するため にその最大レベルにあった。なぜなら追加された9pg/mlのエストラジオールに より処理された唾液について計測された吸光度読取り値は、この追加のエストラ ジオ ールでインキュベートされていなかった試料についての吸光度読取り値を超えて いたからである。LHスパイクの3日前、追加された9pg/mlのフリーエストラ ジオールに対する唾液の応答について計測された吸光度読取り値は、この試料が 、追加された9pg/mlのエストラジオールを容易に吸収することができることを 示唆している。LHスパイクの2日前と1日前の間、追加されたフリーエストラ ジオールの量に応答する唾液の能力は、徐々に制限されてきた。なぜなら、この とき身体は、LHサージへと向かう事象の準備においてそれ自身の追加のエスト ロゲンを生成していたからである。これらの試料に追加のエストラジオールを与 えることは、結果的に計測される吸光度値をやや低下させた。従って、追加され たフリーエストラジオール濃度に応答する唾液の許容量は、更に制限されつつあ った。LHサージの日後、追加されたエストラジオール濃度の変化に応答する唾 液の能力は、大きく増加した(0.1未満の吸光度読取り値が観察された)。こ れは、身体のエストロゲンの実際の生成が減少すると予測されたからであると考 えられる。月経周期におけるこの期間中、身体がプロゲステロンを生成すること も知られており、そしてこのプロセスは、エストラジオール可溶性レベルの変化 に応答する体液の能力に影響を及ぼすことがある。 LHスパイク後の1週間後の+8日には、追加のエストラジオールに応答する 能力がほとんどない期間がある。この期間の後、追加されたエストラジオールに 応答する唾液の能力は次の周期まで再び増加し、それから、新たなLHスパイク のための準備においてこのパターンが繰り返されることが観察される。ゆえに、 エストロゲンを追加された体液と、エストロゲンを追加されない体液についての 吸光度値の差をとることにより、エストロゲン吸収における変化に応答する体液 の許容量を定量的に評価することができる。これは、例えば、図5の曲線につい て行うことができる。 子宮内膜症の女性と子宮内膜症でない女性とを比較する予備的研究においては 、表3及び表4に示すように、予宮内膜症の女性と子宮内膜症でない女性との間 で着色パターンが異なることが観察された。 子宮内膜症の女性からの唾液試料と子宮内膜症でない女性からの唾液試料との 間でなされた比較は、月経周期の各日について、子宮内膜症の女性から採取され た唾液試料の吸収値が低いことを示している。これは図1に示されている。加え て、吸光度値は、追加されたフリーエストロゲンに応答する体液の許容量と逆の 相関性があることに留意されたい。 さらに、色素のモル濃度の異なる唾液試料についての吸収値の変化の評価によ れば、子宮内膜症の女性の唾液中の色素濃度が増すと、子宮内膜症でない女性の 唾液試料のそれよりも吸収値の上昇が遅いことが示された。色素のモル濃度が増 すと、子宮内膜症の女性と子宮内膜症でない女性の唾液試料間の吸収値の差は大 きくなっていく。これは、図6に示されている。 アントシアニン色素マルビジン3−5ジグルコシドと混合された女性の唾液の 予備的データは、唾液中の所与の要因(又は幾つかの要因)に起因してマルビジ ン3−5ジグルコシドが青色錯体を形成することを示唆しており、この青色錯体 は、子宮内膜症の病歴のない5人の女性について数時間にわたって高い色吸収値 を保持することができた。対照的に、子宮内膜症であるとわかっている2人の女 性からの唾液試料は、強い青色反応を生じなかった。その替わりに、その色反応 はピンク色から明紫色へと変化し、そしてきわめて低い吸収値を示しそれが30 分〜60分以内に急速に消える。 2.着色反応の視覚的解釈 可視色評価システムを用いる方法は、必ずしもフィルタ処理プロセスを必要と しない。判別し得る色の読取りは、フィルタ処理されない体液試料を直接綿棒又 はセルロース片へ浸透させ、それを色素を含有する透明基板へ曝すことで行うこ とができる。この方法を、フリーエストロゲンの可溶性レベルの変化に対する体 液の感度を判断するために用いる場合、先ず体液を綿棒若しくはセルロース又は 他の吸収材に接触させて、その体液を綿棒に1mm〜10mm吸い上げさせることが 好ましく、その後、アセテート、ガラス、ポリプロピレン、ナイロン又は他の合 成された表面等、非セルロース面へ適用された乾燥した色素に接触させる。この ステップのシーケンスにより反応の明瞭さが強化され、青色反応と非青色反応の 違いを容易に判別できるようになる。体液は、測定が行われている間36〜98 . 6°Fの温度に、好適には室温に維持されるべきである。体液を100°Fより 上に上げると、フリーエストロゲンのレベル変化に対する反応が低下する。 <視覚的着色反応評価のための色素材料の調製> 1)溶解した色素を含むこの上に浮かんだ部分を1マイクロリットル抽出し、 ピペットでワットマン(Whatman)541フィルター紙上に滴下し、丸い無色の跡を形 成する。これを室温で乾燥すると、紫色の円を生じる。例えば、赤いバラから抽 出された色素は、反射吸収分光器の可視スペクトルの537nmにおいて50%の 吸収を示した。 2)別の場合、粉末状の色素を1×10-3モル濃度のメタノールと混合し、清 浄なガラス面をその色素混合物に浸す。曝されたガラスは、非常に速く乾燥させ ることができる。 基板は、きれいな白い紙の上に置かれる。口の唾液が基板へ適用される。少な くとも食後20分後までの唾液は試験すべきではなく、また、起床後の朝の唾液 の流れは非常に緩慢であるので良好な読取りは得られない。その後、得られた着 色が読み取られる。体液に対する反応として6色のカテゴリがある。水色、淡青 色、紫色、淡紫色、明ピンク色、及び暗ピンク色である。暗ピンタ色は、色素ス ポットの色に変化がなかったことを意味する。紫色−青色−水色の範囲にある読 取りは、いずれも、エストロゲン可溶性レベルの変化を検知するためのその許容 量における重要な変化を示すものではない。しかしながら、ピンク色の反応又は 青色が濃くならないことは、その体液が、フリーエストロゲンを吸収するその許 容量の増加を検知できるという印である。 例えば、出産間近の妊娠している雌牛は、出産の約2週間前にピンク色の反応 を示し始めるであろう。しかしながら、これらのピンク色の反応は断続的となる 可能性がある。確認のために、更なるピンク色反応が示されるかについて試験を 続けて行うことが好ましい。次第に淡くなっていく持続的なピンク色反応は、出 産が差迫っていることを示す。非常に淡く明るい白色反応は、出産が6日以内で あるであろうことを示す。この方法で、農夫は、いつ子牛の出産の準備が必要で あるかを判断することができる。 表5は、5頭の雌牛の群における着色反応を示す。 類似の着色反応が、他の状況をカテゴリー化するために観察された。経口避妊 薬(ピル)を服用する女性は、ピンク色の反応を示さない。なぜなら、彼女たち がピルを服用している期間中は、フリーエストロゲンの可溶性レベルが大きく変 化しないからである。子宮内膜症の病歴をもつ女性は、多くのピンク色反応を示 す。なぜなら本発明に対する反応機構がアンバランスだからである。排卵があり 正常な月経周期をもつ女性は、その月経周期における月経中により高い頻度でピ ンク色反応を示す。このとき、エストロゲンの可溶性レベルが変化すると予想さ れる。表6は、これらの違いを示す例である。 ケースNo.1〜5は、正常な女性についての結果を示し、ケースNo.6〜7は 、経口避妊薬を用いている女性を示し、ケースNo.8〜10は、子宮内膜症の女 性についての結果を示す。 3.クロマトグラフィ判定 1マイクロリットルと10マイクロリットルの間の規定された体積の体液が、 一枚のクロマトグラフィ紙上に置かれ、この紙は、所与の濃度のアントシアニン 色素1マイクロリットル〜10マイクロリットルを有するビーズ又は表面に接触 している。処理されたクロマトグラフィ紙は、比40:10:50のブタノール 、酢酸及び水からなるクロマトグラフィ浴に入れられる。色素と混合された唾液 試料は、クロマトグラフィ紙に浸透して上がっていくことができる。体液はアン トシアニン色素と接し、そして色素と体液の組合せは、クロマトグラフィ浴液と 共に異なる速度で上へ移動し続ける。上述の時点において、曝されたクロマトグ ラフィ紙は取り除かれ、室温にて乾燥させられる。乾燥したクロマトグラフィ紙 は、希釈アンモニア溶液を噴射され、そして、着色した色素スポットの移動した 距離が、クロマトグラフィ溶液の移動した距離との関係において計測される。こ の値は、Rf値と呼ばれる。Rf値が0.4より大きい場合、体液は、更なるフ リーエストロゲンを吸収するその許容量に対するその最大感度に近い。Rf値が 0.1〜0.36の場合、体液は、フリーエストロゲンを吸収するその最大許容 量からは遠い状態である。 <クロマトグラフィのプロトコル> 1) ワットマン#1クロマトグラフィ紙の片に10マイクロリットルのシアニ ジン3−5ジグルコシド色素を滴下し、その紙片を10マイクロリットルの唾液 等の体液に曝し、そして乾燥させる。試験される体液に曝された色素スポットの 位置を示すために鉛筆の線を引く。 2) 処理されたクロマトグラフィ紙片は、比40:10:50のブタノール 、1Nの酢酸、及び水(BAW)の浴中に約1cm浸される。 3) クロマトグラフィ紙は、閉じたタンク内で20分間浸されたままにする 。20分後、紙が取り除かれ、液体がどの程度紙に上がってきたかを示すために 鉛筆の線を引く。それを室温で乾燥させる。 4) クロマトグラフィ紙をアンモニア蒸気の上に置くことにより、体液に曝 された色素スポットの場所を識別する。青水色は、色素がどのくらいまで移動し たかを示す。色素スポットの上端に線を引く。 5) 色素スポットについてRf値を決定するために、色素スポットが基準線 から移動した距離と、液体が基準線から移動した距離との比が計算される。この 数字は、いつでも0と1の間である。 クロマトグラフィ試験の結果は、図2及び図3に示された以下の実施例の通り である。女性の月経周期中の異なる日から得た唾液試料についてのRf値は、尿 試料用の市販キットを用いて計測されたLHスパイク前の日には減少する値を示 し、これは図3に最もよく示される。対照的に、卵巣を除去した女性から4日連 続して得た唾液試料は、Rf値に何の変化も示さず、これは図2に最もよく示さ れ、エストロゲン可溶性の変化に応答する体液の能力に何の変化もないことを示 唆する。 異なる周期日から得た唾液試料に曝された色素の着色反応は、唾液試料に塩化 カルシウムを添加することにより、あるいはエストラジオール17βを添加する ことにより操作することができる。ピンク色反応を発生するために必要な塩化カ ルシウムの量は、その唾液試料及び周期日におけるエストラジオール17βの量 に依存する。 異なる量の塩化カルシウム及びエストラジオールが異なる周期日に採取した唾 液試料に添加されるとき、それらが色素着色反応に対してどのような影響を及ぼ すかを観察するための観察実験が行われた。次の表7は、異なる周期日並びに異 なる塩化カルシウム及びエストラジオールの添加量に対する着色反応の観察を記 録している。 有蹄動物等の所与の動物の、血漿又は唾液等の所与の体液においては、着色変 化を観察するために希釈量のカルシウム塩を添加することが有用であることがわ かった。前述の手順に従って体液がアントシアニン色素へ曝された後、希釈濃度 のカルシウム塩が唾液混合物へ添加される。好適には、カルシウムは、塩化カル シウム(CaCl2)の1×10-3mol溶液の形で添加される。得られる着色が青 色であるか又は高い吸収値を生じる場合は、その体液はフリーエストロゲン許容 量の最大レベルに近いか又は最大レベルにある。得られた着色反応がピンク色で ある場合、フリーエストロゲンを吸収する許容量はその最大レベルにない。この 方法は、雌牛が出産に入ろうとしているかもしれないときに、その雌牛を評価す るために利用することができる。他の金属塩を、同様の理由で添加してもよい。 青色は、雌牛の正常な反応である。これは、その雌牛がフリーエストロゲンを 吸収するその許容量に対して最大感度を有していることを示している。ピンク色 は、フリーエストロゲンの吸収レベルに対する許容量が増加しつつあることを示 す。カルシウムの添加される前及び後の双方においてその反応がピンク色である 場合、この反応は、フリーエストロゲンの最大レベルに到達していないことを示 す。更なるエストロゲンを吸収する能力が存在している。ピンク色の反応は、出 産がまもなくであることを示唆する一方、透明な反応は、出産が6時間以内に始 まるであろうことを示唆する。 <色素付き基板の利用> 本発明による紙又は他の基板は、胎児移し替えにおける提供者と受容者の間の 一致性の程度を判断するために用いることができる。例えば、胎児提供者と胎児 受容者は、エストロゲンレベルの変化のパターンが一致していなければならない 。本発明は、雌牛へのホルモン注入の結果、エストロゲン可溶性レベルに対する 体液の感度が変化するときを示す。よって、受容者と提供者は、本発明の手法に 従って反応が一致するのをモニターすることができる。一致がなされたときに胎 児着床の可能性は高くなる。 本発明の別の用途は、妊娠中の女性の出産の始まりを予想することである。妊 娠の全期間中で出産の約2週間前に、バラ色素で処理されたセルロース板上で用 いられた唾液検査において、色のシフトがある。妊娠中のほとんどの間、着色反 応は、青色又は紫青色である。出産の2週間前に、着色反応はピンク色即ち青以 外に変化する。この着色反応は、出産が始まる日までそのままである。出産の日 、出産の約6時間前に着色反応は、無色、淡青色へシフトする。これは、8例の 臨月妊娠の自然分娩において観察された。この着色変化のパターンは、誘発分娩 においても観察され、誘発が開始された後20分〜2時間以内に青色から淡紫色 へのシフトが見られ、淡紫色反応が見られた後4〜12時間以内に分娩へと進ん だ。 これらの例から、エストロゲン濃度における可溶性レベルの変化に感応する体 液にアントシアニン色素が接するとき、顕著で容易に解釈できる光学的変化が生 じることが明らかであろう。フリーエストロゲン可溶性の変化に対する体液の感 度の変化を検査する本方法は、容易で安価な時間のかからない単純かつ正確な技 術である。本システムは、多くの異なる状況に適用でき、診療室、家庭、農場、 及び動物園において使用することができる。これらの場所において同等のエスト ロゲンレベルを測定しようとしても、現在の技術は、実用的でなく使用可能でも ない。さらに、この非侵入的で簡単に使用できる方法は、多くの動物における、 特に哺乳類における、さらに特に女性におけるエストロゲン生理上の変化を評価 する広範な用途を有する。 本発明は、好適な設計を有するものとして説明されたが、その更なる変形、使 用、及び/又は適応が可能であり、公知に含まれるこれらの進展あるいは本発明 に関する分野の慣用技術も含まれることは明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年4月21日 【補正内容】 請求の範囲 1.子宮内膜症、出産の時期、胎児着床の時期等のエストロゲン依存性の生理的 状態を評価する方法であって、 a)体液試料を提供するステップと、 b)前記体液のそのエストロゲン吸収許容量に応答する手段における変化に反 応するアントシアニン色素を有する基板を設けるステップと、 c)前記体液のエストロゲン吸収許容量における変化に対して該体液が応答す る手段における変化を反映した着色反応を生じるように、前記色素を前記体液と 接触させるステップと、 d)エストロゲン依存性の生理的状態をモニターするために前記色素の着色反 応を評価するステップとを有する方法。 2.a)視覚認知、吸光度決定、及び液体クロマトグラフィの1つにより前記着 色反応を評価するステップを含む請求項1の方法。 3.a)複数の予め選択された色を有し、各色が、前記体液の最大エストロゲン 吸収許容量に関連する該体液のエストロゲン吸収許容量に対する感度を示す色図 表を設けるステップと、 b)前記色図表と比較することにより前記色素の着色反応を評価するステップ とを含む請求項2の方法。 4.a)エストロゲン吸収に対する最大感度を得た前記体液に反応して青色を生 じるアントシアニン色素を選択するステップを有する請求項3の方法。 5.a)前記吸光度の決定を500nmと620nmの間で行うステップを含む請求 項2の方法。 6.a)前記色素を約5×10-5molと約1×10-3molの間の濃度で与えるステ ップを含む請求項1の方法。 7.a)前記色素をpH範囲約4.0乃至約7.5で与えるステップを含む請求 項6の方法。 8.a)前記体液を100°F未満の温度に維持するステップを含む請求項1の 方法。 9.a)前記体液として唾液、血清、及び細胞組織液の1つを選択するステップ を含む請求項8の方法。 10.a)前記体液に既知の量のエストロゲンを追加するステップと、 b)エストロゲン吸収についての前記体液の最大感度を得るために該体液にど れだけのエストロゲンが追加されなければならないかを決定するべく前記ステッ プc)及びd)を繰り返すステップを含む請求項1の方法。 11.a)前記エストロゲンをエストラジオールの形で与えるステップを含む請 求項10の方法。 12.a)前記エストロゲンを17βエストラジオールの形で与えるステップを 含む請求項10の方法。 13.a)前記色素として、マルビジン3−5ジグルコシド、ペツニジン3−5 ジグルコシド、シアニジン3−5ジグルコシド、及びペレゴリジン3−5ジグル コシドからなる群から選択された組成物を与えるステップを含む請求項1の方法 。 14.a)前記色素として、次の一般化学式 を有し、R1が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択さ れ、R2が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択され、 OR3がグルコシド、ルチノシド、アラビノシド、ソフォロシド、p−クマロイ ル・ルチノシド、及びラムノシドからなる群から選択されるグリコシドであり、 OR5がグルコシドからなる群から選択されるグリコシドであり、n1とn2の合 計が少なくとも1であるときn1とn2が各々0又は1であり、X′がカチオンで ある組成物を与えるステップを含む請求項1の方法。 15.a)哺乳類、人間、及び有蹄類からなる群からの前記体液を基とするステ ップを含む請求項15の方法。 16.a)透明シート、膜、ガラス片、アセテート、ポリエチレン、アクリル、 紙、及びセルロースからなる群から形成される基板を設けるステップを含む請求 項1の方法。 17.a)前記体液から10,000Daltonを超える大きさをもつ成分をフィル タ処理するステップを含む請求項1の方法。 18.a)前記フィルタとして綿、セルロース、吸収材、及び分子篩からなる群 から形成される芯体を設けるステップを含む請求項17の方法。 19.a)前記色素を前記体液と接触させる前に、前記基板に金属塩を適用する ステップを含む請求項1の方法。 20.a)前記金属塩として塩化カルシウムを適用するステップを含む請求項1 9の方法。 21.a)人間の女性の体液試料を基とするステップと、 b)エストロゲン吸収に対する体液の感度に反応するアントシアニン色素を有 する基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に対して応答する前記体液の能力を反映 する着色反応を生じるように、前記色素を前記体液に接触させるステップと、 d)前記色素の前記着色反応を評価し、それにより子宮内膜症の指標としてモ ニターするステップとを有する 子宮内膜症を標示する方法。 22.a)選択された間隔で採取した複数の体液試料を用いて前記ステップb) からステップd)までを繰り返すステップを含む請求項21の方法。 23.a)前記体液試料を少なくとも5日の期間にわたって、少なくとも毎日1 試料を採取するステップを含む請求項21の方法。 24.a)各着色反応を記録するステップを含む請求項23の方法。 25.子宮内膜症、出産の時期、胎児着床の時期等のエストロゲン依存性の生理 的状態を評価する診断装置において、 a)体液のエストロゲン吸収許容量の変化に反応するべく作用できるよう付着 されたアントシアニン色素を有する基板と、 b)予め選択された体液の試料を採取する手段と、 c)前記採取手段に入れられた体液試料に接触させられた後の前記色素の着色 反応を評価し、前記色素の予め設定された着色反応とエストロゲン依存性の生理 的状態とを互いに関係付ける評価手段とを有する装置。 26.a)前記アントシアニン色素が一般化学式 を有し、R1が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択さ れ、R2が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択され、 OR3がグルコシド、ルチノシド、アラビノシド、ソフォロシド、p−クマロイ ル・ルチノシド、及びラムノシドからなる群から選択されるグリコシドであり、 OR5がグルコシドであり、n1とn2の合計が少なくとも1であるときn1とn2 が各々0又は1であり、X′がカチオンである請求項25の装置。 27.a)前記色素がマルビジン3−5ジグルコシド、ペツニジン3−5ジグル コシド、シアニジン3−5ジグルコシド、及びペレゴリジン3−5ジグルコシド からなる群から選択される請求項26の装置。 28.a)前記基板が紙、ガラス、ポリエチレン、アセテート、及びアクリルか らなる群から選択される請求項26の装置。 29.a)前記評価手段が色図表である請求項26の装置。 30.a)女性の体液試料を基とするステップと、 b)エストロゲン吸収に対する体液の感度に反応するアントシアニン色素を有 する基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に応答する前記体液の能力を反映する着 色反応を生じるように、前記色素を前記体液と接触させるステップと、 d)前記色素の着色反応を評価し、それにより出産が差し迫っていることの指 標としてモニターするステップとを有する 出産を標示する方法。 31.a)異なる女性からそれぞれ採取した複数の体液試料を基とするステップ と、 b)エストロゲン吸収に対する前記体液の感度に反応するアントシアニン色素 をそれぞれ有する複数の基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に応答する前記体液の能力を反映する着 色反応を生じるように、基板の前記色素を予め設定された体液試料と接触させる ステップと、 d)各色素の着色反応を評価し、それにより一致性の指標をモニターするステ ップとを有する 胎児着床中の一致性を標示する方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)体液試料を提供するステップと、 b)前記体液のそのエストロゲン吸収許容量に応答する手段における変化に反 応するアントシアニン色素を有する基板を設けるステップと、 c)前記体液のエストロゲン吸収許容量における変化に対して該体液が応答す る手段における変化を反映した着色反応を生じるように、前記色素を前記体液と 接触させるステップと、 d)エストロゲン依存性の生理的状態をモニターするために前記色素の着色反 応を評価するステップとを有する エストロゲン依存性の生理的状態を評価する方法。 2.a)視覚認知、吸光度決定、及び液体クロマトグラフィの1つにより前記着 色反応を評価するステップを含む請求項1の方法。 3.a)複数の予め選択された色を有し、各色が、前記体液の最大エストロゲン 吸収許容量に関連する該体液のエストロゲン吸収許容量に対する感度を示す色図 表を設けるステップと、 b)前記色図表と比較することにより前記色素の着色反応を評価するステップ とを含む請求項2の方法。 4.a)エストロゲン吸収に対する最大感度を得た前記体液に反応して青色を生 じるアントシアニン色素を選択するステップを有する請求項3の方法。 5.a)前記吸光度の決定を500nmと620nmの間で行うステップを含む請求 項2の方法。 6.a)前記色素を約5×10-5molと約1×10-3molの間の濃度で与えるステ ップを含む請求項1の方法。 7.a)前記色素をpH範囲約4.0乃至約7.5で与えるステップを含む請求 項6の方法。 8.a)前記体液を100°F未満の温度に維持するステップを含む請求項1の 方法。 9.a)前記体液として唾液、血清、及び細胞組織液の1つを選択するステップ を含む請求項8の方法。 10.a)前記体液に既知の量のエストロゲンを追加するステップと、 b)エストロゲン吸収についての前記体液の最大感度を得るために該体液にど れだけのエストロゲンが追加されなければならないかを決定するべく前記ステッ プc)及びd)を繰り返すステップを含む請求項1の方法。 11.a)前記エストロゲンをエストラジオールの形で与えるステップを含む請 求項10の方法。 12.a)前記エストロゲンを17βエストラジオールの形で与えるステップを 含む請求項10の方法。 13.a)前記色素として、マルビジン3−5ジグルコシド、ペツニジン3−5 ジグルコシド、シアニジン3−5ジグルコシド、及びペレゴリジン3−5ジグル コシドからなる群から選択された組成物を与えるステップを含む請求項1の方法 。 14.a)前記色素として、次の一般化学式 を有し、R1が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択さ れ、R2が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択され、 OR3がグルコシド、ルチノシド、アラビノシド、ソフォロシド、p−クマロイ ル・ルチノシド、及びラムノシドからなる群から選択されるグリコシドであり、 OR5がグルコシドからなる群から選択されるグリコシドであり、n1とn2の合 計が少なくとも1であるときn1とn2が各々0又は1であり、X′がカチオンで ある組成物を与えるステップを含む請求項1の方法。 15.a)子宮内膜症、出産の時期、及び胎児着床の時期の中の1つの指標とし て前記着色反応を評価するステップと含む請求項1の方法。 16.a)哺乳類、人間、及び有蹄類からなる群からの前記体液を基とするステ ップを含む請求項15の方法。 17.a)透明シート、膜、ガラス片、アセテート、ポリエチレン、アクリル、 紙、及びセルロースからなる群から形成される基板を設けるステップを含む請求 項1の方法。 18.a)前記体液から10,000Daltonを超える大きさをもつ成分をフィル タ処理するステップを含む請求項1の方法。 19.a)前記フィルタとして綿、セルロース、吸収材、及び分子篩からなる群 から形成される芯体を設けるステップを含む請求項18の方法。 20.a)前記色素を前記体液と接触させる前に、前記基板に金属塩を適用する ステップを含む請求項1の方法。 21.a)前記金属塩として塩化カルシウムを適用するステップを含む請求項2 0の方法。 22.a)人間の女性の体液試料を基とするステップと、 b)エストロゲン吸収に対する体液の感度に反応するアントシアニン色素を有 する基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に対して応答する前記体液の能力を反映 する着色反応を生じるように、前記色素を前記体液に接触させるステップと、 d)前記色素の前記着色反応を評価し、それにより子宮内膜症の指標としてモ ニターするステップとを有する 子宮内膜症を標示する方法。 23.a)選択された間隔で採取した複数の体液試料を用いて前記ステップb) からステップd)までを繰り返すステップを含む請求項22の方法。 24.a)前記体液試料を少なくとも5日の期間にわたって、少なくとも毎日1 試料を採取するステップを含む請求項22の方法。 25.a)各着色反応を記録するステップを含む請求項24の方法。 26.a)体液のエストロゲン吸収許容量の変化に反応するべく作用できるよう 付着されたアントシアニン色素を有する基板と、 b)予め選択された体液の試料を採取する手段と、 c)前記採取手段に入れられた体液試料に接触させられた後の前記色素の着色 反応を評価し、前記色素の予め設定された着色反応とエストロゲン依存性の生理 的状態とを互いに関係付ける評価手段とを有する エストロゲン依存性の生理的状態を評価する診断装置。 27.a)前記アントシアニン色素が一般化学式 を有し、R1が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択さ れ、R2が水素、水酸基、及びC1−C4アルコキシ基からなる群から選択され、 OR3がグルコシド、ルチノシド、アラビノシド、ソフォロシド、p−クマロイ ル・ルチノシド、及びラムノシドからなる群から選択されるグリコシドであり、 OR5がグルコシドであり、n1とn2の合計が少なくとも1であるときn1とn2 が各々0又は1であり、X′がカチオンである請求項26の装置。 28.a)前記色素がマルビジン3−5ジグルコシド、ペツニジン3−5ジグル コシド、シアニジン3−5ジグルコシド、及びペレゴリジン3−5ジグルコシド からなる群から選択される請求項27の装置。 29.a)前記基板が紙、ガラス、ポリエチレン、アセテート、及びアクリルか らなる群から選択される請求項27の装置。 30.a)前記評価手段が色図表である請求項27の装置。 31.a)女性の体液試料を基とするステップと、 b)エストロゲン吸収に対する体液の感度に反応するアントシアニン色素を有 する基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に応答する前記体液の能力を反映する着 色反応を生じるように、前記色素を前記体液と接触させるステップと、 d)前記色素の着色反応を評価し、それにより出産が差し迫っていることの指 標としてモニターするステップとを有する 出産を標示する方法。 32.a)異なる女性からそれぞれ採取した複数の体液試料を基とするステップ と、 b)エストロゲン吸収に対する前記体液の感度に反応するアントシアニン色素 をそれぞれ有する複数の基板を設けるステップと、 c)フリーエストロゲン可溶性の変化に応答する前記体液の能力を反映する着 色反応を生じるように、基板の前記色素を予め設定された体液試料と接触させる ステップと、 d)各色素の着色反応を評価し、それにより一致性の指標をモニターするステ ップとを有する 胎児着床中の一致性を標示する方法。
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