JPH11506259A - エネルギー蓄積素子 - Google Patents

エネルギー蓄積素子

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JPH11506259A
JPH11506259A JP8536704A JP53670496A JPH11506259A JP H11506259 A JPH11506259 A JP H11506259A JP 8536704 A JP8536704 A JP 8536704A JP 53670496 A JP53670496 A JP 53670496A JP H11506259 A JPH11506259 A JP H11506259A
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スーアード,デイ・クリント
チエン,チピング
テムキン,リチヤード・ジエイ
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エレクトロン・パワー・システムズ
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • H02J15/00Systems for storing electric energy
    • HELECTRICITY
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

Abstract

(57)【要約】 電子が真空内のスパイラル通路に沿って循環するように配置されている。該通路はトロイド(環状体)面により形成される中空の対称な形状を有している。該形状は磁場により制御可能であり、該形状内に該電子を閉じ込めることが出来る。閉じ込める力は外部電磁場、該真空内のイオン、又は該軌道を回る電子自体の間の相互作用により創生される。閉じ込められた電子は後で引き出すためのエネルギーを貯蔵する。

Description

【発明の詳細な説明】 エネルギー蓄積素子 関連米国出願 本出願はいづれも1992年12月24日の米国出願第07/996、752 号の一部継続出願である、1995年5月31日米国出願第08/455、22 1号及び1995年5月31日米国出願第08/455、077号の一部継続出 願であり、それらの開示内容が全体に亘り参照してここに全て組み合わされてい る。 発明の背景技術 発明の属する技術分野 現在プラズマを閉じ込め、利用することは難しい。反対電荷の粒子を用いるプ ラズマの1つの注目すべき利用法は双方の極性に荷電されたプラズマを高エネル ギーレベルに上げ、強力な磁場内に閉じ込める核融合炉にある。該双方の極性に 荷電されたプラズマは形状が不定形であり、その形状内に磁場で中に保持された リング状の固まりとしてプラズマは閉じ込められ、更に該プラズマは、精密な固 定や、形成が出来ないリングの中に通路すなわち軌道を有する同じでない電荷の 粒子を含んでいる。 1つの符合の電荷を有するプラズマは前に研究されている。(例えばニューヨ ークの米国物理学会1988年AIP会議論文集175号の、シー ダブリュー ロバートソン(C.W.Robertson)及びシー エフ ドリスコル( C.F.Driscoll)編”非中性プラズマ物理学”参照)これらのプラズ マは”非中性プラズマ”や”単一要素プラズマ”のような幾つかの異なる名前で 知られている。非中性プラズマの研究分野では、研究は粒子当たりの低い速度エ ネルギーと低乃至 中程度のプラズマ密度を持つ非常に安定したプラズマの状態で行われている。 非中性プラズマの研究の主な推進力は該プラズマの長時間閉じ込めを達成し波 動現象のような性質を研究することである。長時間の閉じ込めを達成するために 、これらのプラズマはペニング(Penning)トラップのようなトラップに 貯蔵され、極低温の温度まで冷却される。これらのプラズマ内に貯蔵された自由 エネルギーは最少化される。粒子当たりの利用可能エネルギーは典型的には約1 電子ボルト以下である。研究された典型的な密度は約700ガウスの従来の磁場 で約1013-3か、80キロガウス(8テスラ)のような高磁場で4x1016-3 である。これらのプラズマは該サイクロトロン周波数に対するプラズマ周波数 の比が非常に低い。これらのプラズマの比較的低い密度と粒子当たりのそれらの 低い貯蔵エネルギーは単位容積当たりの粒子数と粒子当たりエネルギーの積であ る単位容積当たりの総貯蔵エネルギーが非常に低いことを示している。 非中性プラズマの従来の利用法は、荷電粒子が高エネルギーレベルまで引き上 げられ、複雑な磁石により閉じ込められるサイクロトロンのような粒子加速器に ある。荷電粒子の塊の形状は本質的に不定形である。荷電粒子の第3の利用法は 電子ビーム用である。これらのビームは溶接や蒸着用に有用であるが、過渡的な 性質を持ち、形態は簡単な線状である。 発明の概要 本発明の目的のために、同じ様な電荷の荷電粒子の集まりを単一電荷 プラズマ又は単一荷電プラズマと規定する。すなわち単一荷電プラズマすなわち 複数の荷電粒子は全て負極性に、又は全て正極性に、荷電されていると言える。 不定形よりも、むしろ固定されており、内部では該粒子が規定された通路を動 く様な、プラズマ形状が本発明により提供される。この様に構成された時は単一 荷電プラズマは不定形プラズマよりも遥か高程度に閉じ込め可能であり、制御可 能である。該単一荷電プラズマは、良く規定された、簡単な、制御された方法で 、エネルギーを追加したり、又エネルギーを引き出したり出来て、該方法はエネ ルギー貯蔵に新しい可能性を開くものである。 該システムは特定のトロイダル形をした固定形状の単一荷電プラズマの発生機 を提供する。該システムは荷電粒子ビーム、単一導体、又はトロイダル形の導体 コイル、又は他の方法で発生した円形磁場を使用して該プラズマをトロイド形状 にする。 単一荷電プラズマは、内部で該荷電粒子軌道が規定可能で、予想可能な固定し た、かつ、安定な幾何学的形状に形成される。該プラズマの形状はトロイド(円 環体)、伸長されたトロイド、8の字形又は希望する多くの形になる。該トロイ ドは中空で、軌道を回る粒子の薄い殻を有している。該粒子は該粒子のエネルギ ーレベルに従って様々な軌道層で軌道を回る。すなわち低いエネルギーの粒子は 高いエネルギーの粒子よりも小さい軌道半径を有する。室温で、各軌道内では、 隣接する粒子は基盤を形成するためにお互いに結合する。 固定した形状のプラズマ発生機は真空室、電場、荷電粒子源及び円形磁場を備 えることが出来る。固定した形状のプラズマ発生機の1実施例 では円形磁場を発生するために単一導体が使用されている。もう1つの実施例で は荷電粒子ビームが円形磁場を発生するために使用されている。なおもう1つの 実施例では円形磁場発生にトロイド導体コイルが使用されている。又、該粒子の エネルギーレベルをを上げるためにマイクロ波エネルギーを使用出来る。本発明 の好ましい実施例では該トロイドコイルは固定プラズマ単一荷電プラズマの無限 のフアミリを発生するように変型されている。 該システムの全電荷を中性化するために電荷中性化装置が使用される。該電荷 中性化装置は、イオンの集まり、金属表面上の映像電荷又はイオン電荷蓄積器と することが出来る。該電荷中性化装置は該軌道層又は該トロイドの殻から間隔を 離されている。 更に本発明の実施例は該電荷を中性化されたトロイドをエネルギー貯蔵に使用 するための真空管システムに関する。電子源組立体は電子を制御しながら送り込 むため該真空管のポート上にシールされている。 図面の簡単な説明 構造及び部品組み合わせの様々な新しい詳細事項を含め本発明の上記及びその 他の特徴を付随する図面を参照して更に特に説明する。本発明を実施する特定の 電子スパイラルトロイドは図解用にのみ示すもので本発明を限界するものとして 示すものではない。本発明の特定の特徴は本発明の範囲から離れること無く種々 の実施例に使用出来るものである。 図1は始動用導体に対し横切って取られた本発明の好ましい実施例の略図であ る。 図2は導体に垂直に取った図1の円形磁場の断面略図である。 図3はスパイラル電子軌道の略図である。 図4は図1のトロイダルプラズマの平面略図である。 図5は図4のA−A線に沿った図1のトロイダルプラズマの断面略図である。 図6は4つの隣接する電子軌道を顕微鏡的尺度で図解した略図である。 図7は電子軌道の回りの場の力線の略図である。 図8Aは電子スパイラルトロイド内の電子軌道の略図である。 図8Bは図8Aの該軌道の回りの電子の運動の略図である。 図9A−9Bは該軌道の上と下の点で電子に作用する力のグラフ図である。 図10はトロイダル導体コイルの平面略図である 図11は内部トロイドプラズマを有する図10のトロイダル導体のB−B線に 沿った断面略図である。 図12は内部トロイドプラズマの詳細を有する図11のトロイダル導体コイル のC−C線に沿って切り欠いた平面略図である。 図13は該プラズマのトロイダル形状を1部切り欠いた斜視図である。 図14はトロイドプラズマ管を1部切り欠いた斜視図である。 図15は図14のトロイドプラズマ管を切り欠いた平面図である。 図16はトロイドプラズマ管システムの回路略図である。 図17は本発明のエネルギー貯蔵システムと共に使用される制御システムの略 図である。 図18Aは真空室に対して対称に整列している複数の電子源を有する真空室の 略図である。 図18B及び図18Cはフイラメント電子源の尖端及び指示位置での断面略図 である 図19は電子スパイラルトロイドを始動し、閉じ込めるための電極と1ターン コイルの略図である。 図20A−図20Bは本発明による小さな、捕らえられてない電子スパイラル トロイド発生法の略図である。 図21は該トロイドの電荷を中性化するための電荷蓄積器の略図である。 図22は該トロイドから電荷を移転するための局部的場システムの略図である 。 図23は磁気誘導による電荷移転システムの略図である。 図24はガスフローシステムを使用する真空管システムからのエネルギー移転 用システムの略図である。 図25は図24のガスフローシステム用マイクロ波再充填器の略図である。 図26は移転された熱エネルギーを電力に変換するための電磁流体的システム の略図である。 図27は本発明による電気自動車の略図である。 図28は本発明による電気飛行機の略図である。 図29は本発明による携帯用電源の略図である。 好ましい実施例の詳細な説明 単一電荷又は単一荷電プラズマは同じ電荷を荷電した粒子の集まりとして規定 される。荷電粒子の例は電子やイオンである。ここではトロイドは或る平面上の 閉じた曲線を、その平面上の軸線の回りに回転させて出来る面として規定される 。トロイドの典型的なものは3次元形状でのドーナッツ形である。 本発明の好ましい実施例によると、電子スパイラルトロイド(EST)内に配 置された電子はエネルギー貯蔵に使用される。代わってエネルギー貯蔵のために イオンをイオンスパイラルトロイド(IST)に配置することも出来る。イオン は電子よりも高質量であるため、電子よりも動くのが遅く、より安定した形状を 呈する。しかし実際には、電子でより、陽子で高電流を成就することはより難し い。そのために本発明の好ましい実施例は概してエネルギー貯蔵に電子を使用す るよう説明している。 図1は始動用導体を横切って取られた本発明の好ましい実施例の略図である。 電子プラズマトロイドを始動するに必要な要素は電子ビーム14、円形磁場、フ イールド板で供給される電場、イオン又は局部イオンの蓄積及び真空室である。 円形磁力線10が示されているが、ここでは従来の記号を使用し、”x”は紙面 に入る方向の力線を、”.”は紙面から出る方向の力線を示している。図2は、 導体に垂直に取られた図1の円形磁場の断面の略図である。 図示方向に電流12を流す電気導体11を使用して円形磁場発生方法が図1で 示されている。充分に強い円形磁場を創生する電流が存在する限り、該導体11 は単一導体でも、1連の導体群でも、或いは荷電粒子ビームでも良い。 該荷電粒子が送り込まれる部屋は真空にすることが出来るが、該粒子のドリフ ト速度に打ち勝つ小さな電場は必要である。代わって、電子の場合は、イオンが 該ドリフト速度に対抗するに充分な量で発展出来るように充分に高い圧力レベル を有する程度に該部屋は一部真空にすることも出来る。 電子ビーム源13は該電子ビーム14を始動するために使用される。 該電子ビーム14は該磁場の存在により、物理学の基本法則F=qVxBに従っ て図1に示すように曲がるが、ここでFは力、Bは磁場強さ、Vは粒子速度、q は粒子電荷である。該力はベクトル方程式で示されているが、該ベクトル力は該 トロイダル形状の対称性からここではスカラー方程式に帰せられる。物理学の法 則に従って該円形磁場の適切な回転を考慮するよう注意を払わねばならぬが、該 電子ビーム14は正極又は負極に荷電した荷電粒子ビームで置き換えることが出 来る。軌道の形状は該力の釣合で規定される。 F=qVB 及び F=ma ここで qは該粒子の電荷 Vは該粒子の速度 Bは磁場の強さ mは粒子の質量 aは粒子の加速度 である。サイクロトロンの様に、もし円形磁場と該荷電粒子の回転力が釣り合え ば、ビーム14は図示の様に円形軌道15を形成する。 該磁場内で該電子が回転すると多数の軌道が形成される。同じ電荷は反撥する ので該多数の軌道はスパイラルに拡がる。該電子の拡がりやスパイラル運動を容 易にするため該電子ビーム14は該導体11の軸線に対し僅かに角度を付けるこ とが出来る。 軌道内に留まるには該電子は更に復元力を必要とする。これは該ドリフト速度 に対抗するために必要とし、該ドリフト速度に対抗するよう電場を提供すること で実施される。フイールド板はここには示さないが、 下記で説明する。 該ドリフト速度に対抗する代わりの方法はイオン利用に伴うものである。部分 真空室を用意することにより該室内で軌道内の電子はガス分子と衝突し、イオン を生成する。もし正しく行われれば、該イオンの場が該電子のドリフト速度を相 殺する。これについても下記でより充分に説明する。 図3はスパイラル運動する電子の軌道31の略図である。図解されて 半径r0でスパイラル運動する。 電子の軌道は一般には円形であるが、導体からの距離が増大するにつれて磁場 の強さの変化の関数として円形から幾分変化する。典型的な形状では該電子速度 Vは約5*107m/sである。該力の釣合が取れている範囲で該速度Vは高い 値から低い値まで変化する。全ての電子の速度はは実質的には均一である。好ま しい実施例での円形磁場は約1000アンペアターンのコイルで発生された。該 電流は該電子を軌道内に留めるのに必要な力の関数として高い値から低い値まで 変化し得る。 図4は図1のトロイダルプラズマの平面略図である。該電子が拡がっても電子 は円形磁場の力により該軌道31内に留まるが、図示の様にトロイド32内に拡 がる。これは電子プラズマトロイドとなる。軌道31は1つの大きなスパイラル として連結されており、軌道の数は変化し得る。もし電子が荷電粒子で置き換え られると、該結果は荷電粒子プラズマトロイドとなる。 図5は図1のトロイダルプラズマの図4のA−A線に沿った断面略図である。 導体33と電子ビーム発生器34に注意頂きたい。図4及び図 5では該トロイドの図を明確化するため該円形磁場の詳細は省略してある、該磁 場は図1および図2に示すそれらと同様である。 円形磁場は多くの方法で発生出来る。導体による発生が概念では恐らく最も簡 単である。しかしながら該導体は荷電粒子ビームで置き換え可能である。真空中 では粒子ビームとプラズマは最も良く発生し、持続されるがそれはその減圧され た雰囲気中ではガス分子と粒子間の衝突が減るからである。空気やガス分子との 衝突はこの様に該プラズマの寿命を短くする。粒子ビームを確立するに必要な真 空レベルは良く知られている。概して、該真空度が良い程、衝突は減少し、該プ ラズマの寿命は長くなる。しかしながらドリフト速度に打ち勝つために電場が必 要である。 低い真空レベルが好まれるが、それはその場合衝突が最少になり、その結果、 平均ビーム長さが増大し、該ビームの持続にに必要なエネルギーを減小するから である。10-7Pa以上の範囲の基礎超高真空が好ましい。代わって電子スパイ ラルトロイドの始動では高い圧力が使用出来る。この場合、電子と水素のような ガス分子との衝突がイオンを創生する。今度は該イオンは該電子のドリフト速度 を中性化する。水素は好ましいガスであるが、それは水素が唯1度だけイオン化 する利点を有しており、それは有用な衝突特性を提供するからである。約0.1 Paの真空レベルを有する真空管を下記で説明する。トロイドは1気圧(100 、000Pa)の高さの圧力で観察され、2、500Paでは日常的に観察され る。 該電子プラズマトロイドが始動された後、幾つかの外力機構のいづれによって も該電子プラズマトロイドは存在し続けられる。第1に該円形磁場が持続され、 第2に適切な電場を使用することが出来て、第3に反 対極性であるが真空中のイオンが或る環境下で適切な回復力を提供する。元の円 形磁場が取り除かれても、もし該プラズマ中に充分な数の電子があり、かつ、充 分なイオンがあれば、或いは適切な電場があれば、該電子プラズマトロイドは実 質的にその形状を維持出来る。 始動 電子スパイラルトロイド(EST)の始動には電子のスパイラル運動と円形磁 場間の力の釣合が維持されることが必要である。この式はサイクロトロン用と同 じである。 該ESTを始動するには、好ましくは電子ビームが円形磁場内へ送り込まれる のが良い。すると電子ビームは磁場の存在でスパイラル運動し、磁場に対し適当 な注入角度を与えられる。図3に戻ると、該注入されたビームは磁場,B内でス パイラル運動する。電子の速度V、磁場B、合成された力Fは全て相互に直交し ている。もし磁場が円形ならば、該電子は該磁場の回りをスパイラル運動し、力 線に従う。適切な始動条件では該スパイラル運動する電子ビームは該円形磁場の 回りにカーブし、自身に再合流する。該再合流したスパイラル内の電子は従って 電流リングを形成する。該始動は衝突を最少にするため真空中で行われる。この 始動は上記参照米国特許第5、175、466号に説明されており、その開示事 項をここでは組み合わせ参照している。 該電子スパイラル運動は該始動コイルの磁場で引き起こされる。最初に電子ビ ームが該始動コイルに入ると、磁場力線と交叉し、該磁場力線が該ビーム内電子 にスパイラル運動を行わせる。この始動の瞬間の電子の運動は4つの力で確立さ れるが、それは該磁場からの力、該電子の回転力、ビーム内他の電子からのクー ロン力、該ESTの近くのイオンに よる力である。 該回転力と該クーロン力は該電子を該始動ビームから離れ拡げようとする。始 動コイルの磁場は該クーロン力と該回転力に打ち勝つ程充分大きくなければなら ない。この場合該イオンの力は省略出来る程充分小さい。電子ビーム内で見られ るこの釣合は次のようである。 該回転の力は下記である。 ここで mは電子の質量、 r0は軌道の半径、そして Vは電子の速度である。 ビーム内のクーロン力は次のようである。 FI=q(I)(1/(2πε00)) ここで qは粒子の電荷、 Iは該ビームの長さ当たりの電荷、そして ε0は誘電率である。 始動コイルの力は次のようである。 FL=qVB ここで Bは始動コイルの磁場である。 該トロイド用磁場は次のように表される。 ここで μ0は透磁率、 nTはループの数、 iTはループ当たりの電流、 rTは該トロイドの中心から該粒子軌道の軸線までを測定したトロイ ドの半径である。 FR=FI+FLの時は、スパイラルビーム中の電子と該始動用コイルの磁場の 間の力の釣合が達成される。好ましい実施例に於ける該力は次のようである。 FR=6.6*1513N 但しV=9.37*107、r0=.122mの時で ある。 FI=2.5*1512N 但しビーム電流に対し、i=1000Aの時である 。 FL=3.17*1512N 但し20.600アンペアターン、rT=.196 mの時である。 始動用コイルは高電流の1本線でも良く、1連のコイルを含んでいても良い。 スパイラル運動するビームは該トロイドの回りの力線に追随する。典型的には該 コイルのパラメータはr0が定常状態での該ESTと同じ寸法となるようにセッ トされる。示した力は始動時の主要な力である。始動中に釣合をもたらすために 更に力が必要な時は下記で更に詳細に説明するように外部電場又はイオンにより もたらすことが出来る。 定常状態の力 磁気力及びクーロン力 一旦該ESTが確立されると、それは1つの電流ループの集まりと考えること が出来る。該電子は該ループの回りを同じ方向に進行する。該トロイドの最外表 面上の点Pにある如何なる電子についても、全ての電荷の力の合計は次の様なク ーロン力である。 ここで npは荷電粒子数、そして eは電子の電荷である。 該クーロン力は全ての電子を該ESTの表面へ移動させるが、そこでは該電子 はシート状電流になる。 該ESTはトロイドなので内部磁場がある。該ESTの該中心へ移動する電子 は次のような力を受ける。 F(磁気的)=FM=qVB、ここで なお、ここで n0は軌道数、そして i0=q(2πr0/V)-1である。 該電子に作用する軌道の力 該ESTに対する力の釣合が計算可能になる前に、個々の電子に作用する力を 考慮しなければならない。 始動中該電子はビーム配列から電子の平行な軌道へ移動する。この新しい配列 は該軌道と該個々の電子との間の新しい場の相互作用を設定する。該電子は平行 な軌道内を進むが、該平行軌道は丁度電流ループの様な作用をする。該軌道は図 7で示す磁場を設定する。 該電子がこれらの磁場を通過すると、電場と関連して、該ビーム軌道の回りで 振動するよう摂動を起こさせられる。図8Aは該EST内の1つの電子の軌道全 体を示す。該電子軌道の小部分を図8Bに拡大して示すが、該電子自身の振動が 示されている。 場の近くの電子の方程式 一旦該ESTが確立され、該電子がシート状電流の形を取ると、該電 子は力線図9Aー9Eに示すように該軌道の磁場と相互作用する。図9Aは該電 子軌道の上側及び下側の磁場を示し、これは図7の側面図と考えられる。 該電子が該軌道の上側を動く時、該磁場、該速度及び1つの電子に作用する力 の該水平方向成分のベクトル関係は図9Bで示される。 該EST内には更に全部の量の電子によるクーロン力がある。これは該電子に 対し垂直方向にだけ、そして該電子が該軌道の上側にある時だけ作用する。該軌 道の上側を動く電子に作用する力の成分は図9Cで示される。 単1の電子が該軌道の上側で動くと、該シート内の他の電子の電荷の反発力に 作用される。該電子は又該磁場の力に作用されるが、その力は該電子の軌道をカ ーブさせ、すなわち回転し、下方へ送る。 一旦該軌道の下側に来ると、該電子は逆の磁場に遭遇するが、それは該電子の 向きを変えさせ、該軌道の上側へ送り返す。該軌道の下側には、空間電荷による 力は無い。該電子に作用する水平及び垂直の力をそれぞれ図9D及び図9Eに示 す。 電子の運動の方程式を下記に示す。添え字”A”及び”B”はそれぞれ該軌道 の上側及び下側の力を示すことを注意頂きたいが、それは下記で説明する差異が あるからである。図9C及び図9Dから、 ここで eは電子の電荷、そして FCはEST全体からのクーロン力である。 完全にするには、自転の力をここに含めねばならない。しかしながら、その力は 該磁力及びクーロン力より多くの桁数で小さく、簡単化のため除外された。 該軌道の上側では、BAは該軌道からその点までの距離と共に増大し、次いで 減少する。該軌道の下側では、もし該軌道電流による磁場のみを考慮すならば、 BBはBAと同じで、反対符合である。しかしながら、該軌道の下側では該EST による磁場の追加成分がある。この追加成分はBBの大きさをBAより大きくする 効果を有するが、それはBB=BA+BTであるからである。 上記の微分方程式を解くと次の様になる。 VXB=V‖cosωBt、 VYB=V⊥sinωBt VXA=CcosωAt+FcAm、 VYA=ーDsinωAt ωA=eBA/m、 ωB=eBB/m ここで V‖は初期速度の送り込まれた電子の軌道に平行な成分、 V⊥は初期速度の該軌道に垂直な成分、 C及びDは該電子が該平均軌道を横切る時刻に関連する常数、 そしてωAとωBはそれぞれ該軌道の上側及び下側での振動周波数であ る。 該電子は該正弦曲線の手近なゼロ点では交叉せず、該サイクルの中間点で交叉 する。該常数C及びDの解は次の結果になる。 C=(V‖cosωB1ーFcωAm)/(sinωA2) D=(V⊥sinωB3)/(cosωA4) 上記方程式は該軌道の上側での電子の速度が該軌道の下側での電子の速度と異 なることを示している。この差はクーロン力FCとBA及びBB間の差との関数で ある。該軌道は電子がその上側及び下側を動く時に横切る平均の点である。該軌 道を横切る不連続性は無い、何故なら該軌道の該点では磁場はゼロであるからで ある。電子は本質的に磁場がゼロの所を”縫って惰性進行する”。図8Bは該振 動運動を概略示している。 該電子の振動運動は該振動が安定である間しか続かない。本質的に、もし該軌 道の上側での電子の経路が余り大きくなると、該電子は不定形に拡がり、該軌道 へは復元しない。充たされねばならない安定条件は次のようである。 Fc/eV‖BA=cosωB1 ここで T1は電子が該軌道の最上側位置に来る時刻である。 この比は該ドリフト速度であるが、これは安定が可能にになるためには1より 小さくなければならない。安定なドリフト速度を維持するためには外部電場又は 外部イオンが使用される。電荷中性化システムでは安定性を保証するためにはF cは0に等しい。 該ESTの表面は密接に間を隔てた電子の平行な軌道から成っている。これら の軌道上に正弦波運動が重畳されている。該電子を軌道内に保つため該ESTの 場と相互作用しているのがこの正弦波運動である。結果は間の狭い平行軌道で、 振動運動を伴っている、図6に略図で示した表面となる。 代わりの始動の好ましい実施例 図10、図11及び図12は単一電荷プラズマ粒子トロイドを始動するための 代わりの方法を示す。図10はトロイダル導体コイルの平面図 であり、図11は内部トロイドプラズマを有する図10のトロイダル導体コイル のB−B線に沿って断面図であり、図12は内部トロイドプラズマの詳細を有す る図11のトロイダル導体コイルのC−C線に沿って切り欠いた平面図である。 円形磁場はケーシング42の回りのトロイド41の形に捲かれた電気導体40を 有する導体トロイドを使用して始動される。該ケーシング42は真空に耐えられ るガラスのような適切な材料で作られる。該ケーシング42は図11及び図12 に示されている。図11及び図12に略図で示す該円形磁場は電流が該電気導体 40を通して送られる時創生される。 必要な捲き数は、必要な円形磁場強さと該電気導体40を通して流れる電流の 強さとの関数である。捲き数1000回の該導体トロイドで3ー6アンペアで創 生される円形磁場は単一導体に流れる3、000ー6、000アンペアで発生す る円形磁場に匹敵する。 捲き線数は図10及び図112に略図的に示されているが、導体当たりの電流 及び所要磁場によって変わる。電子ビーム45を始動するために電子ビーム源4 4が使用される。該ビームは該導体トロイド内の電子プラズマトロイド内へ拡が る。図3及び図4に関連して前に説明したように、典型的な軌道46が1つのス パイラルの中へ拡がる。 図13は該プラズマの該トロイダル形状の一部切り欠き斜視略図である。始動 条件が適切に確立されると、該スパイラル電子ビームは該円形磁場の回りをカー ブし、自身と再結合する。該再結合したスパイラル内の電子は図解するようにト ロイダル通路48を有する電流リングを形成する。一旦該スパイラルが確立され ると該電子は薄い、中空のシート内へ拡がる。該電子は全てが平行な軌道内を動 き、同じ速度で移動する。 該電子は全て該同じ電子ビームから来ているので、実質的に同じエネルギーを有 している。更に該磁場内の該多数のスパイラル軌道はより大きい、又はより小さ い速度を有する電子が回転力によりそれぞれ高い、又は低い軌道内へ動かされる ことを保証している。従って隣接する軌道は同じエネルギーを有する電子を含ん でいる。又、この過程は隣接する軌道が実質的に同じ電流を有することを保証す る。 該トロイドは電子の中空で薄くスパイラルのシートを有する電流のシートであ る。該電子は半径r0でスパイラル運動する。該トロイドは内側半径R1及び外側 半径R2を有する円形トロイドとして図解されているが、ここで R2=R1+2r0 である。 該コイルはオーバル形に引き伸ばすことも出来て、それでもトロイダルではな いが固定形状のプラズマを維持している。該コイルは僅かに変えた無限の数の変 形品に変えることが出来るが、それでもなお固定形状のプラズマを維持している (トロイダルからは僅かに変化しているが)。 図14はトロイドプラズマ管100の一部切り欠き斜視略図である。該管はガ ラスの囲い101を有する。該ガラス囲いは良好な真空を保持するのに適した真 空管材料である。この実施例の該管100の直径は約10cmである。軌道用空 洞は該内外壁沿いに高さ3.75cmである。該真空度はビーム長さ約10cm を備えるために好ましくは約0.1Paとするのが良い。該管100の寸法は特 定の応用に依り決まる。 真空管に於いては典型的であるように、全てのガスを除去するために、真空ポ ート102が該管100の脱気に使用される。該管100の脱気 後、該真空を保つために該ポート102はシールされる。代わって脱気をするた めに該真空ポートに標準型の真空フランジを嵌合することも出来る。電子源組立 体を配置し、該管100の外部から真空内へ線を通過させるためにガラス基盤1 03が備えられている。 多くの真空管に於けると同じようにフイラメントが備えられ、電子流を実現し やすくするためフイラメントは加熱される。電力は抵抗線への電線104を通し て該フイラメントへ(図15参照)、かつ電線105を通して大地帰路へ供給さ れる。これは該陰極(図15参照)に於いて自由電子を創生する熱を供給する。 これは多くの方法で実現出来る良く知られた技術である。 該電子は陽極106で加速される。該陽極106は円筒状でスリット107を 有しており、該スリットを通して電子が現れ、ビーム108を形成する。該陽極 106は電線109で接続された外部回路により加速電圧を供給する。該陽極1 06は直流50V乃至直流300Vで容易にビームを形成し、それより高い場合 は、より高い電圧を与えれば、より大きい加速を、従ってより速く動く電子を供 給する。該陽極106は絶縁体110で該陰極から絶縁されている。 磁場を発生するためにコイル11が備えられている。実際はより多くの捲き線 を必要とするが、コイル捲き線が略図で示されている。該コイルは円形磁場を作 り、該磁場は該コイルでカバーされたチューブの部分を通って周回する。全ての コイルは同じ方向に捲かれ、1つの大きいスパイラルすなわちソレノイドとなる よう一緒に接続されている。該コイルの2つの端部は第1コイル112及び第2 コイル113として引き出され、給電のため外部電源へ接続されている。この種 類のトロイドプラ ズマ管では3アンペア乃至25アンペアの範囲の電流が該ビームを様々な径の軌 道でスパイラル運動させる。該コイルは製造上の便宜的手段として該チューブの 外側に捲かれるが、該ビームがスパイラル運動する空間が取れる限りでは該管内 部に配置することも出来る。該トロイドプラズマ管の本質的特徴は該コイルがト ロイドに捲けるようにする該中央孔114である。この特徴は円形磁場の発生を 可能にする。該管の構造により該コイルは全体としては対称ではなく、該ビーム 通路の軌道を形作るに必要なように小さな補助磁石115、116が置かれる。 図15は該トロイドプラズマ管の切り欠いた平面略図である。図14に示され ていない1つの追加すべき詳細事項は該陽極組立体内に配置された陰極用線材1 17である。陰極材料が該線材117上に塗布されている。 該切り欠き図では該陰極用線材117は絶縁体110で陽極106から絶縁さ れるように示されている。該電子ビームスパイラルが完全な通路118の形で示 されている。コイル線111が代表する数で示されており、全数では示されてい ないが、それは余り多くて明確に充分図解することは出来ないからである。同様 に該電子ビームスパイラルが略図的に示されているが、それは示し得るよりもっ と多くの軌道が生ずるからである。電流の方向は標準的な慣例に従い示されてい る。 図16はトロイドプラズマ管の電気接続を示す回路略図である。フイラメント 電源121は該フイラメント122を加熱する。該陰極123は電子を発生する 。該陽極電源124は該陽極125に電子加速電圧を供給し、該陽極が該電子を ビームに加速する。該陰極123、陽極125及びフイラメント122は該真空 管126内に位置する。該コイル電 源127は該トロイドコイル128に電力を供給する。該トロイドコイルが該円 形磁場を発生する。 該トロイド内に蓄えられるエネルギー量は標準的な物理学の法則を利用して計 算出来る。各電子はエネルギーを蓄えている。該トロイド内では全ての電子は実 質的に同じ速度と実質的に同じエネルギーを有している。従って貯蔵全エネルギ ーは全電子の数と電子当たりのエネルギーの積である。 初期のプロトタイプは50乃至150電子ボルト(eV)の低いエネルギーの 電子を使用した。電子は可成りのシンクロトロン放射損出なしに約25、000 eVに加速出来るのであり、該損出が許されればさらに高くまで加速出来る。全 蓄積電子数を多くすることが出来るが、それは電子数を増やすことは磁気的復元 力を増大し、力の釣合を維持するからである。最初のプロトタイプは全電荷量は 少なかった。10クーロンより大きい全電荷が観察された。それより電荷を多く することが出来るようである。 始動及び閉じ込め 始動及び持続の制御は図17に示すようになされるが、同図は本エネルギー貯 蔵システムに使用される制御システム170の略図である。コントローラ171 が該トロイドの始動のための電源電圧を図16を参照して上記で説明したように 設定する。該トロイドを始動するために、該始動コイル電源127がスイッチオ ンされ、次いでフイラメント電源121がスイッチオンされ、更に次いで該グリ ッド電源が順次増分を加える形でスイッチオンされる。該トロイドが自体で持続 可能となると、該コントローラ171はこれらの電源を必要に応じて切る。該磁 場を確立 するために補助的場115及び116が必要に応じて使用される。 トロイドセンサ175は該粒子の存在を検出する。これは別の検出用コイルで 行われる。エネルギー移転回路176を必要に応じて稼動させる。表示型計算機 177が該運転者に指示、状況及び手動制御の選択を提供する。 電子は多くの仕方で供給される。電子銃は良く知られた方法であり、図14に 示されている。更に、該トロイドを始動するために最初に送り込まれる電子の量 を増加する目的で、電子銃又は電子源の多数化が行われる。これは図18Aに示 されている。各銃は図14及び図15に示した要素と機能を有している。図18 Aは各々電子を送り出す多くの銃181を示す。明確化のために始動コイルは示 していないが、図14及び図15に図解したものと類似している。 もう1つの電子源は完全に該真空室の回りに伸びている1本の連続したフイラ メント又は1連のフイラメント群である。図18Aは真空室に対し対称に並んだ 複数の電子源を有する真空室の略図である。連続したフイラメント線183は又 、該コイルの内側で該室の1表面に取り付け使用出来て、図18Bの断面平面図 に示されている(明確化のために始動用コイルは示してない)。該フイラメント リード線184に電力が印加されると該フイラメントの長さに沿って電子が発生 する。図18Cに示すように電子遮蔽185が供給されるが、該遮蔽は該電子を グリッド186の方へ向かわせるため適当に偏倚されている。該グリッドは該電 子を加速させるが、該電子は、磁場が前に説明したように印加されると通路18 7に沿ってカーブする。 図19は実験的な電子スパイラルトロイドを始動し、閉じ込めるため の電極と1ターンコイルの略図である。トロイド239の高エネルギー型に到達 するためには高エネルギー電子ビーム源が必要である。高エネルギー電極は間隙 で分離され、より太い線233を介して2つの端子232に接続された1対の電 極線231を備えている。該電極は今度はコネクタ234を有する適当な線で高 電流源に接続されている。該電極は、基盤と該電極用の個々の支持部材から成る フレーム235に設置されている。該支持部材はチューブ236で絶縁されてい る。非常に繊細な線237が該2つの電極線231間のギャップを横切って該電 極線に半田付けされている。 1ターンコイル238は円形磁場を創生するために該電極線231からは間を 隔てられている。該コイル238は直線でもループ状の線でも良い。好ましい実 施例では該コイル238は該電極232間のギャップに張られた真鍮ロッドであ る。特に該真鍮ロッド238は直径1/3cmで該電極線231から約1cmの 距離だけ離れている。充実したロッドの使用により該コイルが該電極232間で 直線であるために電磁場の乱れが避けられることが保証される。 高電圧を有する高電流源が該電極に接続されると、該繊細な線237は急速に 蒸発し、該電極線231の端部を加熱するが、該電極線は今度は該電極232の 所でより太い線233に接続されている該端部まで完全に溶融する。該電極線2 32が溶融してしまった後も、電子は1つの電極232から他の電極へ該ギャッ プを通して流れ続ける。 更に特定すると、およそエーダブリュージー(AWG)38番の非常に細い線 を使用した。電極には、エーダブリュージー24番からエーダブリュージー18 番まで種々の寸法が使用出来るが、エーダブリュージ ー22番を使用した。過剰な発熱を避けるために該電極部の該太い線にはエーダ ブリュージー10番を使用した。各線の相互接続には良好な結合を保証するため に半田を使用した。該電極は機械的保持部を有する無半田端部である。使用する 絶縁は好ましくはピーテーエフイー(PTF 該電極232は該コイル又はループ238と関連を持って使用される。一旦該 電極232が該ギャップ間にビームを確立するに充分な程長い時間接続されると 、該コイル238は閉路され、電子ビームに該線の回りをスパイラル運動させる 磁場を創生する。該コイルが閉路し続けると該ビームはトロイド239を形成す る。該トロイド239を含む該コイルは閉路した儘でいる。一旦該トロイド23 9が形成されると該電極232は開路しても良い。 始動サイクルのタイミングは重要である。電極線231は充分溶融し、プラズ マを確立するために充分な時間を与えられねばならない。これには約1、000 分の60秒かかる。その後該コイル238を閉路出来る。 該コイル238の場の強さも重要である。もし該場の強さが余り大きいと、機 械的リレーでの磁気的吹き消しと組み合わされた良く知られた現象の様に、該磁 場が電極を吹き消すであらう。もし該コイル238が充分強くないと該ビームは スパイラル運動せずに続くであらう。典型的には該電極232は直流175ボル ト、750アンペアで始動される。該コイルは2.5cmの間隔で750アンペ アを要する。圧力は変化出来るが、典型的には10、000Paより低くて始動 し、更に通常的には約100ー1、000Paの間である。 もし始動用コイルなしで該電極が使用されると、自由トロイドが発生 する。該トロイドはコイルによって捕捉されてないと言う意味で”自由”である 。典型的に1,000Paの圧力で、典型的に直流170Vで該電極を着火する ことにより自由トロイドとなる。電極が溶融を終了し、該電子ビームが消失する 過程にある時これが起こることが観察された。 図20Aー図20Bは本発明による小さな、捕捉されない電子スパイラルトロ イドを発生する方法の略図である。図20Aを参照すると約600アンペアの電 子ビーム281が約15センチメートルのギャップを横切り確立された。該電子 は負電極283から正電極284へ移動する。該圧力は約1、000ー10、0 00Paである。電極間電圧は公称直流200Vであるが、少なくとも直流15 0Vから直流500Vまで変えられる。該電圧、電流はバッテリー電源で供給さ れる。 該電極283、284は撚られた線285(図20B)から成っており、すな わち、それらは多数の線から作られている。該表面はスムーズでなく、該ビーム に、そこから出発出来る多くの隆起点をもたらしている。該撚られた線235と 電極283の拡大図を図20Bに示す。典型的なビームは、良く知られた陰極動 作と同じような仕方で該電極の出鱈目な点から出発する。該出発点が余り熱い時 は、これ又良く知られた陰極現象の様に、該ビームは新しい出発点へジャンプす る。このジャンプ中に、第1のビームが衰退し停止する過程にあり、第2ビーム 287が立ち上がる時間間隔がある。該第2ビームは上記で説明したように磁気 的始動用場を確立し、そして丁度第1ビームが消える時に、該第1ビームは該始 動用場の中へ捕捉される。結果として小さなEST288となる。 該トロイドは、1Paから10、000Paを越える圧力範囲で、直 流80Vから直流500Vを越える電圧で、200アンペアから1、300アン ペアと測定された電流を有するものとして始動されて来た。観察されたトロイド は1.5ミリメートルの軌道直径を有し、直径約5ミリメートルと測定されてい る。該トロイドは図13で示す一般形と同様であり、スムーズな表面を有してい る。 図21は該トロイドの電荷を中性化するための電荷蓄積器の略図である。電子 が使用される時、該トロイドの軌道は軌道中の電子の配列である。該トロイドの 全電荷は該トロイドの閉じ込めにとって問題である。電荷蓄積器310は該トロ イドに対し中心に置かれ、該トロイドの電荷を中性化するために該トロイドの電 荷と等量で反対の電荷を保持している。外側の観察者には該トロイドの電荷は該 トロイドの中心CTに全てあるように見える。理論的には該トロイドの中心CTに 位置する反対符号の全電荷は該トロイドの電荷を中性化する。もし電子の数と同 じイオンが該トロイドCTの中心に位置すると、該電荷は中性化され、該トロイ ド320の閉じ込めを可能にする。 該電荷は実際には点電荷としては蓄積され得ない。しかしながら該電荷蓄積器 が該トロイドに対し対称である限り電荷蓄積器310内に配置出来る。該電荷蓄 積器310の位置はその中心が該トロイド320の中心CTに配置されるように しなければならない。該トロイドの該電荷そのものが力を最少にすることを求め ており、従って該電荷蓄積器310上でそれ自身を中央に置こうと求めるので、 それを該トロイド320の中心に配置することは難しくはない。該電荷蓄積器3 10は球や、円筒や、円板または中心軸線に関し対称などんな複雑な形状にも限 定されないものを含め、どんな数の形状でも良い。その寸法は該トロイド320 の中央開口部の寸法より小さい必要がある。 代わって該ESTの電荷は該トロイドCTの中心にある金属導体上に影像電荷 を発生させることにより中性化することも出来る。 マイクロ波電力を応用することにより1つのESTにエネルギーを附加するこ とが出来る。これはもし該ESTが所要のエネルギー状態より低い状態で始動さ れ、従って該ESTの貯蔵エネルギーを増加するために追加電力を要するならば 、好適である。もう1つの可能性は、電子ビーム送り込みのような1つの方法で 該ESTを始動する、一方で該電子ビームを更にエネルギーを高めさせるために マイクロ波を使用して追加エネルギーを供給することを同時に行うことである。 マイクロ波はエネルギー追加に魅力的な技術であるが、それはコストが安く、 電力が磁力線を横切って該ESTへ容易に伝送されるからである。マイクロ波ビ ームは標準的なセラミックの窓を通して該トーラスの真空容器内へ送ることが出 来る。従って工学的観点からはマイクロ波電力の相互結合は簡単である。マイク ロ波電力は2つの良く知られた応用すなわち高周波(RF)電子加速器及びプラ ズマ加熱に於いて、電子ビームにエネルギーを附加するのに最近使用されている 。 加速器では該電子ビームへのマイクロ波の結合が空洞共振器すなわち超高真空 に保持された進行波構造体内で行われている。該結合では該電子ビーム速度と該 マイクロ波の位相速度の間の同期やマッチングが要求される。該マイクロ波空洞 共振器は該同期条件を達成するための条件を提供する。これらの条件は、又マイ クロ波空洞共振器で該ESTを取り囲ませることにより該EST構成内で達成出 来る。マイクロ波は又、半導体産業で層の作製や塗布に使用される小規摸の実験 用プラズマのみな らず核融合研究用で関心の持たれる高温プラズマと双方で、プラズマの加熱に使 用される。 該ESTへのマイクロ波エネルギーの応用では、エネルギー増加の割合が全て の電子用と大体同じである電子加速器に於ける条件と同じ条件を達成することが 望ましい。この仕方で該電子はコヒーラントなグループとして維持される。該電 子は空洞内で加速される。もう1つの可能性は該電子を電子サイクロトロン共鳴 条件で(空洞付き又は空洞なしで)加速することである。この方法は電子サイク ロトロン共鳴加熱法(ECRH)と呼ばれている。 ECRHでは該電子は印加された磁場に直交する方向に加速される。該電子サ イクロトロン共鳴条件は次により与えられる。 ωc=eB/m ここで ωcはラディアン/秒で表した電子サイクロトロン周波数、 eは電子の電荷、 mは電子の質量、そして Bは磁場の強さである。 例えば1GHzのマイクロ波源を使用すると電子サイクロトロン共鳴用の所要磁 場は360ガウス(0.036テスラ)である。 電子サイクロトロン共鳴加熱の利用は該電子ビーム速度分布の横断成分にエネ ルギーが追加されたことを保証する。これはESTの平衡の条件を達成させるこ とに利点がある。しかし該トロイダル方向での運動に独立してエネルギーを追加 することも可能である。これはマイクロ波空洞構造体を使用して行うことが出来 る。 エネルギーの移転 該ESTは電子を長期間保持することが出来る電子軌道を備えている。一旦E STが確立されると、該ESTは電子の運動エネルギーと該ESTの内部磁場内 の磁場エネルギーの形でエネルギーを含んでいる。該ESTは該ESTを有効な エネルギー貯蔵素子とするような幾つかの性質を有する。例えば該ESTは多量 の同じ電荷の荷電粒子を貯蔵出来る。該ESTは又高エネルギー粒子を貯蔵出来 る。 エネルギーの移転は幾つかの仕方で出来る。第1の方法は衝突によるエネルギ ー移転を利用する。粒子が該トロイドに近付くと該粒子は静電的に反撥され、該 過程でエネルギーを吸収する。該真空室を開けるようバルブを開け、粒子数を増 加させることにより、衝突で該トロイドからエネルギーが移転される。熱エネル ギーをどこかで使用するために制御される仕方で、加熱された粒子を該真空室か ら移転することも出来る。 該トロイドの形状は該全ての電子が一緒にガス分子に反撥して働けるよう作ら れている。ガス分子との衝突は集合的であるため、全ての電子は衝突中、及び衝 突後に軌道内に留まっている。該電子は入って来た1つの分子に反撥するとき運 動エネルギーを失う。 ガス分子が該トロイドに近付くと、該ガス分子は個々の電子ではなく、電荷の 1つの表面に遭遇する。各入って来た分子は表面電荷により弾性衝突の様に静電 的に反撥される。これは該トロイドの形状のために可能である。軌道内の各電子 はそこに留まる復元力を有している。これらの力は又電子間でエネルギを移送さ せる。従ってガス分子の各反撥は、1つの電子からではなく、全体として、該ト ロイドからエネルギーを取る。該トロイドは、衝突が充分起こり衝突する分子を 反撥する充分なエネルギーが無くなるまで持ちこたえる。その時衝突が電子を軌 道外へ打ち出 し、結果として該ESTを終了させる。 100クーロンの電荷と、電子当たり25、000ボルトを有する1つのES T内のエネルギーは2.5メガジュールである。該ESTからのエネルギーの移 転は該圧力を制御することにより達成され得る。従って移転エネルギーの割合は 該EST回りの雰囲気の圧力に直接比例する。 第2の方法は、局部的な磁場を変えることにより該トロイド内の電子を全部又 は一部放電することである。該トロイドの近くに局部的磁場を導入することによ り、1点で該トロイドの磁場は打ち消される。これは電子を1つのビーム内で飛 び出させ、1つの目標物に当てさせる。又これは局部電場を使用して行うことも 出来る。 図22は該トロイドから電荷を移転するための局部的な場のシステムの略図で ある。典型的な軌道が340として略図的に示されている。該トロイドの磁場を 打ち消すに充分な程大きい局部的な場を創生するように局所的電磁石342を作 動させることが出来る。この条件が整うと電子は該軌道に接するビーム344を 形成する。該電子は目標物346と衝突し、その動作中にそのエネルギーを移送 する。局部磁場の持続時間の長さで電子をどれだけ多く進路を変えられるかが決 まる。一旦該電子が該ESTから移転されると、該電子はコイル347を過ぎる よう差し向けられ、該コイルで良く知られた技術を使用して、今度は該電子は発 電に使用出来る電圧を誘導する。該電磁石342を開路、閉路とスイッチするこ とにより電子のパケット(packet)を交流電力発生用に転換させることが出来る 。 エネルギー移転用の局部的な場のシステムは約95%のエネルギー変換効率を 提供出来る。従って該変換されるエネルギーの約5%のみが廃 棄物として失われるが、該廃棄物も典型的には熱エネルギーの形になる。軍用の 移動体のような或る種の応用では該損出は背景雑音的変化の水準以下となし得る 。検出出来る赤外線信号を発生する従来の移動体と異なり、本発明による移動体 は背景雑音を越えた検出可能な赤外線信号を発生しない行動が可能である。 エネルギー移転の第3の方法は磁気的誘導によるものである。図23は磁気誘 導による電荷移転用のシステムの略図である。該トロイド内の該電子は固定軌道 内を進行する。図示のように該軌動の近くに磁気ピックアップ350を置くこと は352を通過する電子を検出するように該ピックアップ内に誘記電圧を起こさ せる。該磁気的ピックアップ350はコイル又は導線のような良く知られた素子 で、磁力線を切って、該コイルの導線又は単一導線に電圧を発生させる。該ピッ クアップは、発電機のステータが電子により誘起される電圧と電流を発生するよ うに機能する。 エネルギー移転用に開示する第4の方法は熱電発電によるものである。該トロ イドの位置は外部の場を用い変えられる。外部の磁場及び電場を使用して、該ト ロイドは表面近くへ移すことが出来て、該表面を加熱させる。従来の技術を該加 熱表面から発電するのに使用出来る。 図24は、ガス流れスシステムを使用して真空管システム100’からエネル ギーを移転するシステム360の略図である。不活性ガス供給装置361が、入 り口弁363を有する配管362を介して該真空ハウジング101’に取り付け られている。該入り口弁363を開き、ガス流れの割合を制御することで該ハウ ジング101’内へガスを送り込む。該ガスは該トロイドと弾性衝突を起こさせ 、熱を得る。高温ガスは該入 り口弁363と同じ様な出口弁366を有する出口365から出る。該電子プラ ズマトロイドはガスを反撥する時エネルギーを失う。安全な圧力逃しのために正 常な予防措置は用意される必要がある(ここでは図示してないが)。 図25は図24のガス流れシステム用のマイクロ波式リチャージャ(recharger )372の略図である。マイクロ波式オーブンで見られるものに似たマイクロ波 管の様なマイクロ波源376が該システム370の真空囲い101’に連結され 、上に直接設置されている。電力供給線374を用い電力が該マイクロ波源37 6に印加される。該マイクロ波源376は該電力を、電子に放射するために使用 されるマイクロ波エネルギー378に変換する。典型的なマイクロ波源は1キロ ワットのマイクロ波エネルギーを供給出来るが、より速いリチャージ(recharge) 割合を提供するためより多くエネルギーを供給するためにはさらに大きな規模に することは出来る。真空ポート102’用に制御弁367も図解されている。 発電機 一旦トロイドが確立され、エネルギーが貯蔵されると、該トロイドは熱電式発 電機又は熱化学式発電機と関連して使用される。これらの素子の物理学は良く知 られており、ここでは詳述はしない。熱電素子の1例としてはグローバルサーモ エレクトリック社(Global Thermoelectric Company)からの平板型熱電対列があ る。熱化学式発電機の例には、発電に液体ナトリウムを使用するアドバーンスド モジュラーパワーシステム社(Advanced Modular Power Systems,Inc)からのア ムテック電池(AMTEC cell)がある。 これらの発電機の各々は熱源を必要とする。該必要な熱は該電子スパイラルト ロイドから発生出来る。図24で説明した高温ガス発生器360を使用して、加 熱ガスを、発電のために該熱電素子又は熱化学素子に直接印加することが出来る 。 該トロイドに貯蔵されたエネルギーは発電のために電磁流体(MHD)システ ムと関連して使用することも出来る。該MHD技術は良く知られているが、携帯 式高エネルギー電力源がないために携帯用応用品には使用されていない。該プラ ズマトロイドはこの携帯式電力源を提供出来る。 MHDシステムは世界中で広範に使用されている。該MHDシステムを説明す る参考文献にはロバート エフ グルンデイ(Robert F.Grundy)による”発電 用電磁流体エネルギー”(Magnethydrodynamic Energy for Electric Power Gene ration)、及びジョージ サットン(George Sutton)によるマグロー ヒル(McGra w Hill's)の”電磁流体工学”(Engineering Magnetohydrodynamics)がある。M HDシステムはコンパクトで、簡単であり、高い電力密度を有しており、それが 該システムを携帯式応用品用に魅力的にしている。完全なMHDシステムの設計 の内容はここには備えられてないが、どのMHDシステムも高温の熱源を必要と しており、該MHDシステム用の熱源をここに説明する。 図26は、該トロイドから電気エネルギーにエネルギー変換するためのMHD システム380の略図である。プラズマトロイド320は制御された雰囲気を有 するハウジング381に収納されている。該雰囲気は387として略図的に示さ れたガス源により制御されている。該ガスは、上記で説明し、図24で図解して いる該エネルギー移転と類似の該トロイド320により加熱されている。該ハウ ジング381内の圧力、温度 を制御することにより該トロイドからエネルギーが必要な様に移転される。ここ で使用するガスは好ましくは炭酸ガス又は同じ様なイオン化せずに3000度K 以上に加熱出来るガスが良い。該トロイド320の長寿命を保証するためにイオ ン化は避ける必要がある。 MHDシステム380にはイオン化したMHDガス383を発生する必要があ る。これは、窒素又は水素又は多くの類似ガスのどれかを使用し、該ガスに25 00度Kの比較的低い温度でのイオン化を保証するためにカリウムのようなアル カリ金属を種として入れることにより行われる。該MHDガス383を発生する ために該トロイドハウジングからの該ガスはポンプ389又は類似の機構により 該MHDガス383を加熱する熱交換器382を通して移動させられる。この様 にして該MHDガスは加熱されイオン化されるが該トロイドハウジングガスはイ オン化されずに留められる。該熱交換器は高温熱交換器に使用される良く知られ た技術であり、ここでは更に詳しくは述べない。該高温はチタンの様な耐熱性金 属の熱交換機を作ることにより採用出来る。 該MHDガスはポンプ266又はノズル組立体により移動される。該MHDガ ス383はMHD磁場384を通過するが、該磁場は永久磁石(図示せず)によ り発生出来る。該磁場を該イオン化したガスが通過することにより該イオンと電 子は相対する電極の方に動かされ、従ってMHD電極385に電気が発生する。 該MHDガス383は冷却のため放熱器388を通過し、次いで該サイクルを繰 り返すために該熱交換器382を通過する。 電子スパイラルトロイドの平衡特性 該電子スパイラルトロイドの平衡特性はブラソフーマックスウエル( Vlasov-Maxwell)の運動理論を使用して計算される。この理論的追求は自己無撞 着な仕方で該電子プラズマの熱的影響を正しく扱うために必要 時間(t)の関数である。非相対論的理論では運動量空間の代わりに速 する。該粒子分布の時間展開の該解は、電磁理論の良く知られたマックスウエル 方程式とプラズマ運動理論のウラソフ方程式の組み合わせで与えられる。該ウラ ソフ方程式は次で与えられる。 布関数fが正規化されるので該関数の実数空間及び運動量空間全体での積分は単 位値(1)となる。この運動モデルは、電磁力を通して相互に作用する粒子の集 合体の自己無撞着な時間的展開を精確に取り扱うために使用される。該ウラソフ ーマックスウエル方程式による追求は標準的プラズマ物理学の教科書で論じられ ている。これらの方程式は、粒子が平均的な場を介して衝突のない非中性のプラ ズマとして相互作用すると仮定しているが、衝突が比較的弱い影響である限りで はこの理論の延長により衝突も取り扱うことが出来る。 これらの計算は該電子スパイラルトロイドの厳密なモデルを提供する。 モデルの説明 該モデルは大径rtと小径aのトーラスとして規定される相互作用空間を有す るトロイダル形状を含んでいる。該座標システムはトロイダル軸z、大径に沿っ た距離r及び該トロイダル方向回りの角θを有する円筒座標として選択される。 この場合の磁場は次で与えられる。 ここで磁場は該トーラス回りを指し、該大径に沿った距離rの逆数で減少する。 該”アスペクト比”は小さいと見なし、すなわちすa/r、<<1である。 該電子密度は次で与えられると仮定する。 ここでrb1およびrb2は該電子スパイラルトロイドの内側及び外側小径であり、 rb2は該トロイダル室の小径aより小さくなければならない。 該定数 は全粒子数を用い陰関数的に定義される(下記参照)。該大軸線r tからの粒子の距離ρは次で与えられる。 (r−rt2+z2=ρ2 b1≦ρ≦rb2 ρ<<rt 該電子スパイラルトロイド(EST)内の全電子数はNbで与えられるが、Nb は次の様である。 該電子の運動は非相対論的なものと仮定されている。該電子スパイラルトロイ ドの領域では背景イオン密度が導入されている。該密度は該電子の容積全体に亘 る常数と考えられており、該イオン密度は次で与えられる。 ここでf=Ni/Nbは常数で、Niは該電子スパイラルトロイド内部の全イオン 数である。 もう1つの仮定はイオンは静止しており、唯1つの正電荷を有するとしている 。該イオンは重く、イオンの運動は電子の運動方程式に対する相当の修正にはな らないのでこの仮定は妥当である。上記の仮定で多くの様々な限界的な場合が得 られる。例えば外部から印加された磁場B0があると仮定する。しかしながら、 パラメータB0の値をゼロに等しく出来る。その仕方で外部印加磁場ゼロの重要 な場合が扱える。該電子は内径rb1と外径rb2の間の半径内の到達距離を有する と規定される。もし(rb2ーrb1)が0となる極限の場合には、理想的に薄い電 子スパイラルトロイドの場合を扱うことが出来る。背景イオンの無い場合も、上 記方程式で該イオン密度をゼロとすることにより扱うことが出来る。 解の特性 上記で概説したウラソフーマックスウエル方程式の解の性質をここで要約する 。解く方法は該粒子の運動に関するハミルトンの(Hamilton's)の方程式の使用 を含んでいる。この方法は基準角運動量の時間依存性に関する1セットの方程式 を提供する。又該方法は該粒子の運動(もしある場合)の常数を直接もたらして くれる。この場合、これらの常数は I)該運動の常数であるエネルギー(H) II)常数である基準角運動量Pθ、ここで Pθ=r[pθ−eAθs(r,z)]=一定 であり、そして III)大きなアスペクト比(すなわちrb2<<rt)の限定の中で略一定である、 該”両磁極間磁場の”("poloidal")基準角運動量Pψ、ここで なおここで ρは該トーラスの小軸線から測った半径方向距離、 pθは該トロイダル方向の機械的運動量、 Aθsは該電子及びイオンの分布の自己の形成する場によるベク トルポテンシャル pφは該小軸線回りのφ方向での運動量、そして Bθsは該θ方向の自己の形成する磁場である。 該ウラソフーマックスウエル方程式の平衡解は境界条件及び該運動の上記3つの 常数を使用して得られる。 如何なるセットの方程式も該一般解は非常に多様な特殊な場合を含んでいる。 一般に、利便のある結果は該解を特定の動作範囲に関する様な仕方で制限した場 合にのみ得られる。2、3の一般的注意を述べる。該平衡には有限な数の残留イ オンが必要であることを示すことが出来る。これは、電子はもし復元力がない場 合は該トロイダル軸線zに沿ってドリフトすることから来ている。このような力 はイオンにより提供される。代わって正極の電極は該電子トロイドを垂直に(z に沿う方向で)閉じ 込めるよう作用する。これは背景イオンの必要性を除いてくれる。 しかしながら本解析は背景イオンの存在を仮定している。大抵の場合閉じ込め のために該背景イオン密度niは該電子密度neに等しいかそれより大きくあるべ きである。背景イオンの存在により半径方向の閉じ込めも助けるられる。中性ガ ス雰囲気で始動されるのであれば、背景イオンは該電子スパイラルトロイドの自 然な構成要素とすることが出来る。又それは背景ガスの存在する所で初期に非中 性(すなわち負極性に荷電している)電子スパイラルトロイドの形成後にイオン 化過程でも発生する。その背景ガスを意識的に又は自然な不純物の結果として導 入することが出来る。 中空電子スパイラルトロイドの動的平衡 電子スパイラルトロイドの自己無撞着な平衡についてウラソフーマックスウエ ル方程式が解かれた。自己無撞着とはここでは、該粒子の平衡の計算の中に該ス パイラルトロイドの自己の形成する電磁場が計算され、含められていると規定し ている。背景イオンの存在も含められている。 これらの計算に対する仮定が上記で示されている。その仮定には、背景イオン の存在、電子の非相対論的運動、イオンは静止していること及びトロイダル磁場 B0が印加されていることが含まれる。該電子スパイラルトロイドは該トロイド 半径rtに比較して非常に小さい内側半径rb1及び外側半径rb2で境界を限られ た半径で薄いリングを占めると仮定されている。該計算の詳細は長く、ここでは ほんの要約をする。印加された磁場がゼロの場合と有限の磁場B0を印加した場 合の2つの場合の結果を考察する。 自由な中空電子スパイラルトロイドの平衡、但しB0=0の条件の場合 保存量H0及びPφを用いて該電子スパイラルトロイドの内側半径rb1と外側 半径rb2の解は次のように書ける。 これは3つのパラメータで特徴付けられるが、それらは である。 該電子スパイラルトロイド内の電子数はNbで与えられるが、ここで で、なおここでreは2.8×10-15m、ωpはプラズマ周波数である。中空電 子スパイラルトロイドの外部印加磁場B0内での平衡 この場合、解は下記で与えられる。 これらは次の3つのパラメータで特徴付けられる。 物理量Ω0はeB0/mで与えられて該電子サイクロトロン周波数である。この 場合、該電子スパイラルトロイド内に貯蔵される電子数は次で与えられる。 ここで はρ=rb1で該トロイドを横切る電子運動エネルギーと511keVの電子静止 エネルギーの比である。 理論的結論 粒子分布の平衡を論ずる厳密な方程式であるウラソフーマックスウエ ル方程式の電子スパイラルトロイドの場合に関する解を得た。これらの解は、非 常に一般的な条件下で2つの場合に於いて平衡が成立することを示しているが、 それは外部から印加される磁場の無い電子スパイラルトロイドの場合と外部から 印加される磁場のある電子スパイラルトロイドの場合とである。該電子スパイラ ルトロイドをトロイダル軸線に沿う運動に対して安定化するために背景イオン分 布を利用することが出来る。薄い中空のリングの場合の、外部印加磁場の或る場 合と無い場合について詳細な解を得て、貯蔵電荷分布を該エネルギーと該基準角 運動量と言う保存量を用いて計算した。これらの計算は該電子スパイラルトロイ ド内の貯蔵電荷とエネルギーの見積もりを可能にする。 非中性プラズマの条件は該電子スパイラルトロイド(EST)の条件とは異な っている。該ESTでは、粒子当たりの貯蔵エネルギーは約100ボルト、好ま しくは数百ボルトから少なくとも25、000ボルトまでの範囲になり得る。約 25、000ボルトより上では非放射線源から狭いエネルギーバンドでx線が発 生する。エネルギーバンドの幅は該軌道内の粒子速度の差に左右される。 0.1m3の容積内に貯蔵される10、000クーロンの電荷についての単位 容積当たりの粒子数は6×1023(m-3)で非中性プラズマの例よりずっと多い 。該EST内のプラズマ周波数は関心のあるどの様な磁場(10キロガウスより 低い強さで)の該サイクロトロン周波数を越えることが出来る。該EST内のエ ネルギー密度は従来の非中性プラズマ内のそれを少なくとも1桁、好ましくは多 数桁で越えることが出来る。実際、該ESTとしては単位体積当たり可能な最大 エネルギーを貯蔵することが望ましい。 のことはアール.ダビッドソン(R.Davidson)、アデイソンーウエズレイ(Addison -Wesley)による”非中性プラズマの物理学”("Physics of Nonneutral Plasmas" )に示されている。これは全荷電粒子数は外部印加磁場の強さにより限定される ことを意味する。該ESTではこの比は逆 00と同じ程度に高いと計算されて来た。このことは該ESTに貯蔵され得る全 電荷が大きいことを暗示している。 電子スパイラルトロイドの電子マトリツクスシエル(matrix shell) 該電子スパイラルトロイドは電子の薄い外側シエルを有している。これは形成 中に電子が印加磁場内で回転するために発生する。該回転時にほぼ同一エネルギ ーを有する電子はほぼ同一軌道半径へ移動する。従って電子の各軌道レベルが形 を成し、各々はほぼ同一エネルギーの電子を有している。より高いエネルギーの 電子はより低いエネルギーの電子より高いレベルへ移転する。 該電子の回転が続くと電子はそのエネルギーレベルを求めるので移転が起こる 。これは回転フイルターと考えられる。結果的に1つのレベルにある電子のエネ ルギーは近付いて来る。 隣接する電子間の該エネルギーが充分近い時、そして該電子の該密度が充分高 いならば、該電子は結合してマトリックスになる。各エネルギーレベルに1つづ つ多くのマトリックスが形成される。これらのマトリックスの全体が該ESTの 外側シエルを形成する。該外側シエルの全体厚 さは大きくないが、それはマトリックスの軌道差が少ないからである。 電子マトリックスの条件は公知であり、結合係数Γとして規定される。 マトリックス用該結合係数は次の様である。 Γ=(1/kBT)(q2/4πε0)[4πnb/3]1/3 ここで Tは電子間のエネルギー差、 nbは電子密度 である。Tはエネルギー間の差に関連し、絶対エネルギーには関連しないことに 注意することが重要であるが、それは電子マトリックスに関する今までの研究の 多くが絶対ゼロ付近でなされているからである。 電子マトリックスが形を成すには2つの条件が充たされなばならない。第1の 条件は各軌道レベルの電子は電子間のエネルギー差が小さいと言う条件を充たす ことである。第2の条件は該電子密度が該マトリックスを確立する程充分大きい ことである。 ビームをスパイラル運動させる独特な始動法は該電子を同心の軌道の各レベル に分離するが、それは回転力が該磁場によりバランスされるからである。1つの 電子構造は隣合う同志間のエネルギーが充分接近している所に存在出来る。隣合 う同志間のエネルギー差は次のように見積もることが出来る。 始動用円形磁場により生ずるスパイラル効果は全ての電子に単一エネルギー軌 道を求めさせる。回転の力F=mV2/rは、高エネルギー電子はより低いエネル ギーの電子よりも高い軌道レベルに居座るように、電子をそのエネルギーレベル に基づいて分離させる。始動中に該トロイドの薄い中空のシェルは電子の塊とし てスタートする。長くスパイラル運動をするほど、益々”回転フイルター現象” が起こり、隣合う電子間の エネルギーレベルは近接する。 該エネルギー条件は隣り合う電子間のエネルギーレベル差は該熱エネルギーよ りも少ないことである。これは該EST中の電子では300度Kと見積もられて いる。このエネルギーレベルでシェル間の距離は次のようである。 ここで rは軌道半径、 Dは同心単一エネルギー軌道間の距離 である。 r=.01メートルそしてV=4.6*107(24、000ボルト)の時、 D=2.26*10-8メートルである。これをギルバート(Gilbert)により報告 された結合と比較するためには{ギルバート エス エル、ボリンジャ ジェー ジェー 、及びワインランド デー ジェー ”磁気的に閉じ込められ強く結 合されたプラズマのシェル構造相” フィジカル レビュー レター、60巻、 20号 1988年5月16日(Gilbert,S.L.Bollinger,J.J.,and Wineland,D, J.”Shell-Structure Phase of Magnetically Confined Strongly Coupled Pas ma,”Physical Review Letters,Vol.60,No.20(16 May 1988))},電子の質量を イオンの質量と相関を取るための修正係数を必要とする。Dを電子質量で割り、 イオン質量を掛けると次のようになる。 D=(2.26*10-8)(1.67*10-27)/(9.11*1031)=41 .4*10-6メートル ギルバートによると該要約は該イオンシェルは40マイクロメータす なわち40*10-6メートルで等間隔で間を隔てられていると述べている。これ は該ESTの要求に非常に近く、該電子マトリックスを形成するために隣合う電 子がエネルギーで充分に近く存在する条件を該ESTが確立出来るであらうこと を示している。 シート内の電子密度はシートの厚さが薄いので非常に高い。該外側ESTシェ ル内の電子の正弦波状運動の理論を用いて該密度を計算出来る。これは次のよう に行われる。 De=電子距離=(.5)h/meV=半ドブロイ波長 =直流100V電子エネルギーで 8.88*10-11m D0=30Dee=電子当たり面積=2.29*10-192 s=電子シェル厚さ=10*10-10m Ve=電子当たり容積=Ae*Ts=2.29*10-293 b=電子シェルの密度=4.4*1028ケの電子/m3又は 4.4*1022ケの電子/cm3 e、D0及びTsは軌道レベル内電子の正弦波状運動の理論に基づく見積もりで あることを注意頂きたい。 電子マトリックスに結合するに必要な結合係数(Γ)は約200である。上記 から密度及びエネルギー差を利用して該結合係数は次の様に計算出来る。 Γ=317 ここでT=300、nb=4.4*1028ケの電子/m3である。 この高い結合係数は該ESTの表面にマトリックスが形を成し得ることを示し ている。この結果は該ESTの各軌道レベルで強い結合が起こ ることを確認するものである。 実用上の応用 該電子スパイラルトロイドは様々なエネルギー貯蔵及び同再生に使用するよう 適合出来る。本発明によるシステムは軽量な又は高い出力を必要とする時は何時 でも使用出来る。このシステムは約63リットルの容積と1.4Kg(ハウジン グを含めて)の質量を有する。下表は好ましいESTシステムを鉛蓄電池及びリ チウムポリマー電池技術と比較するものである。 特に本発明によるシステムは電力で稼動する移動体、加熱システム及び軍用シ ステムに使用するのに良く適合している。ESTシステムにより作動可能な移動 体の種類には自動車、トラック、バス、列車、飛行機 (ヘリコプタを含む)及び宇宙船を含んでいる。該システムが軽量であることは 又人が持ち運んだり、背負える携帯用動力パック(pack)として該システムを魅 力あるものとしている。 本発明の好ましい実施例では電気自動車はエネルギー貯蔵源としてESTバッ テリーを使用する。該ESTバッテリーは化学的バッテリーに勝る実質的な潜在 する有利な特性を有している。該EST電気自動車は内燃機関に勝る実質的な有 利な特性を有している。 図27は本発明によるEST電気自動車400の略図である。該ESTは円板 型の真空ハウジング405内に収納されている。貯蔵全エネルギーは公称約40 キロワット時であるが、該応用に応じて大きくも小さくも出来る。 運転者が開閉スイッチ410を回すと、制御システム415が動力抽出ユニッ ト420を活性化する。1つの実施例では該動力抽出ユニット420は該エネル ギーを抽出するのに高温ガスを使用出来る。該高温ガス型ではガスは該ESTバ ッテリーに挿入され、そこで加熱される。該加熱されたガスはエネルギーダクト 425を通して発電機430へ送られる。該発電機430は該高温ガスをモータ 435を稼動するに適した電力に変換する。該モータ435は今度は遊星歯車4 40を駆動し、該歯車が該ホイール445に動力を供給する。該ガスは空気、窒 素または同じ様などんなガスでも良い。 該EST動力を不活性化するには、運転者は該開閉スイッチ410により該E STバッテリーを不活性化し、該動力抽出ユニット420を停止する。又該発電 機430は、該ESTバッテリーが不活性化された時該運転者が付属機器を運転 出来るように、小さい電気貯蔵バッテリー4 50に電力供給することが出来る。該ESTバッテリーの真空雰囲気を必要なよ うに維持するため真空ポンプとセンサユニット455が備えられている。 第2の実施例では該動力抽出ユニットは上記で詳細に説明した様に該EST自 体から電子パケット(packet)を抽出する。該発電機430は該電子パケットを発 電に使用出来る。 動力が、再充填器を使用して該ESTを再充填するよう付加される。該再充填 器460は外部電力コネクタ465から動力を得る。典型的には、該運転者は該 移動体を使用していない時に、該外部電力コネクタ465を電気コンセントに接 続する。該再充填器は、上記で示した様に該ESTを充顛するためのマイクロ波 素子であっても良い。 図28は本発明による電気飛行機500の略図である。図27の電気自動車に 於けるように、該ESTバッテリーは円板型の真空ハウジング505に収納され ている。パイロットが開閉スイッチ510を回すと、制御システム515は動力 抽出ユニット520を活性化する。該動力抽出ユニット520は、上記で詳細に 説明した様に、該エネルギーを抽出するため高温ガスを使用するか、電子パケッ トを抽出することが出来る。 高温ガス型では空気又は窒素の様なガスが該ESTバッテリーに挿入され、そ こで該ガスは加熱される。該加熱されたガスはエネルギーダクト525を通して 発電機530に送られる。該発電機530は該高温ガスを、モータ535と飛行 機の航空用電子機器570に電力を供給するのに適合するように、電力に変換す る。今度は該モータ535はプロペラシャフト540を駆動し、該シャフトは該 プロペラ545に動力を供給する。 該ESTバッテリーが不活性化された時でも、該パイロットが付属機器をを運 転出来るように該発電機530は又小さい電気貯蔵バッテリー550に電力を供 給することが出来る。該ESTバッテリーの真空雰囲気レベルを必要なように維 持するために真空ポンプとセンサユニット555が備えられている。 又再充填器560を使用して該ESTを再充填する動力を追加することが出来 る。該再充填器560は電気コンセントに接続された外部電力コネクタ565か ら動力を得る。該再充填器560は上記で示したように該ESTを再充填するた めのマイクロ波素子とすることも出来る。 図29は本発明による携帯用電源の略図である。上記に説明した様な再充填可 能なESTバッテリーは電力パック600内に収納される。該ESTバッテリー は軽量で、物理的にコンパクトな素子なので、該電力パック600は図解したよ うに携帯者が背負うことが出来る。該電力パック600は通信用や計算機用のパ ッケージ(package)の様な外部電子機器610に接続出来る。 均等物 上記説明は該好ましい実施例に特定して行ったが、本発明の本性を実質的に変 えずに多くの変更や変型が出来る。本発明は特に好ましい実施例を参照して示し 、説明したが、形式や詳細に関し実施し得る様々な変更は付属する各請求項に規 定した本発明の精神や範囲内にあることは当業者には理解されることであらう。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.エネルギー貯蔵素子に於いて、 エネルギー貯蔵用ハウジングと、 前記貯蔵ハウジング内の軌道層内にある複数の単一荷電粒子と、 前記軌道層に関して位置された電荷中性化装置と を具備することを特徴とするエネルギー貯蔵素子。 2.請求項1の素子に於いて、前記粒子の前記軌道がスパイラルトロイドを形成 することを特徴とする素子。 3.請求項1の素子が於いて、前記粒子が電子であることを特徴とする素子。 4.請求項1の素子に於いて、前記軌道層内の前記粒子がマトリックスを形成す るよう相互に連結されていることを特徴とする素子。 5.請求項4の素子に於いて、前記粒子は実質的に絶対零度より高い温度にある ことを特徴とする素子。 6.請求項1の素子に於いて、前記粒子は複数の軌道層上に配置されており、各 軌道層内の前記粒子は実質的に同じエネルギーを有していることを特徴とする素 子。 7.請求項1の素子に於いて、前記電荷中性化装置が前記粒子軌道に関し対称に 配置された電荷蓄積器であることを特徴とする素子。 8.請求項1の素子に於いて、前記電荷中性化装置が金属上に形成された映像電 荷であることを特徴とする素子。 9.請求項1の素子に於いて、前記電荷中性化装置がイオン化されたガスである ことを特徴とする素子。 10.請求項1の素子に於いて、前記中性化装置が前記軌道層から空間 的に離されていることを特徴とする素子。 11.請求項1のエネルギー貯蔵素子が更に、前記粒子にエネルギーを追加する ための再充填器を具備していることを特徴とするエネルギー貯蔵素子。 12.請求項11のエネルギー貯蔵素子に於いて、前記再充填器がマイクロ波発 生器を備えていることを特徴とするエネルギー貯蔵素子。 13.閉じた表面を形成するために複数の連結された単一荷電粒子を有する単一 電荷プラズマ。 14.請求項13の単一電荷プラズマに於いて、前記粒子の全電荷が電荷中性化 装置により中性化されることを特徴とする単一電荷プラズマ。 15.プラズマ周波数(ωp)及びサイクロトロン周波数(Ω0)を有し、 16.エネルギー貯蔵方法に於いて、該方法が エネルギー貯蔵用ハウジングを備える過程と、 前記貯蔵用ハウジング内に複数の単一荷電粒子を形成する過程と、 前記粒子を軌道層内に配置する過程と、 前記軌道層に関して電荷中性化装置を位置させる過程と を具備することを特徴とするエネルギー貯蔵方法。 17.請求項16の方法が更に前記粒子にエネルギーを追加するための再充填器 を備える過程を具備することを特徴とする方法。 18.請求項17の方法に於いて、前記再充填器がマイクロ波発生器を含むこと を特徴とする方法。 19.請求項16の方法に於いて、前記粒子を配置する前記過程が前記 粒子を複数の軌道層内に配置することを備えており、各軌道層内の前記粒子は実 質的に同じエネルギーを有していることを特徴とする方法。 20.請求項16の方法が更に、閉じた表面を形成するために前記軌道層内の前 記粒子を一緒に連結する過程を具備していることを特徴とする方法。
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