【発明の詳細な説明】
チップ制御機能を備えたカッティングインサート
発明の分野
本発明は、カッティングインサートに関し、ことにチップ制御機能を備えた金
属のカッティングインサートに関する。
発明の背景
カッティングインサートは周知のものであり、その多くがスローアウェイ設計
である。こうしたインサートはホルダーに取り外し可能にクランプされており、
切れ味が鈍りもしくは消耗すると廃棄される。1つのスローアウェイインサート
はカッティング部分に当てるエッジを選択できるように少なくとも2つのカッテ
ィングエッジを有し、通常割り出し可能(位置決め可能)になっている。カッテ
ィングエッジを多数備えた割り出し可能インサートはさらに経済的である。なぜ
なら一つのエッジが消耗したら次の新しいエッジを割り出すだけでよいからであ
る。こうした特性は、インサートの原料費が高いことを鑑みれば特別重要なこと
である。
一般に、インサートはそのカッティング作業中はインサートホルダー内の所定
位置に確実かつ正確に保持されなければならない。ことにインサートは、正確に
配置され堅固に支持されたインサートにその精密度をゆだねているような数値制
御機械に配備されている場合は特にそうである。インサートが十分に大きければ
、インサートに中心孔を開け、ツールホルダにピン型クランピングデバイスを設
けることにより、インサートをツールホルダのポケット内に正確かつ堅固に固定
することも可能である。その他の場合にこれらのインサートはトップ(頂部)ク
ランプによって適切な位置に保持されても良い。このようなホルダー例はアメリ
カ
特許NO.3,754,309 、3,399,442 、3,762,005 及びイギリス特許明細書 1,363,
542 に開示されている。
メタルマシニング(金属の機械加工)の主たる目的は、新しい被削面を形削り
することである。このマシニングプロセスにおけるチップの形成は非常に注目さ
れるところである。なぜならば、このチップは廃物ではあるが、エネルギー消費
は主にチップの形成及び移動に関して発生するからである。したがってメタルカ
ッティング作業の本質的な特色は、効果的なチップ制御にある。主要なチップの
種類は、カッティング領域から容易に取り除けるという実質的利点を有する不連
続チップである。ある種の金属および合金はカッティング作業において不連続チ
ップを生成するが、多くはそうしない。したがって、該ワークピースの材質が何
であれカッティング作業中不連続チップを生成することは非常に望ましいことで
ある。
従来よりインサートとこれをツールに固定するクランプ間に機械的チップブレ
ーキング部材を配置しカッティング作業中にある程度はチップ制御が行えるのが
一般的であった。場合によっては、シムとインサートとチップブレーキング部材
を一緒にクランプすることが困難であるがゆえに、これは望ましい状態ではなか
った。
金属のカッティング作業におけるチップ制御は考慮すべき大切な事柄であるた
め、カッティングインサートと協働して使用する改良型チップブレーキング部材
の開発は当業界の積年の目的であった。チップブレーキング機能を備えたカッテ
ィングインサートの一例としてISCARのカットグリップインサート”GIP
”がある。ISCARインサートは一対のほぼ平行で細長い隆起した部材を有す
るランドを備え、これらの部材が金属チップをワークピースから除去する際に変
形させる。チップ制御機能を有するカッティングインサートの他の一例は、ベー
ルナイト社(Valenite Corporation)で製造されるエコノグローブ(Econ-o-grov
e)インサートである。このインサートは、一続きの下降壁に沿って延出する平行
な二面の側壁と、フロアと、一定半径の後壁を有する。他のチップブレーカー様
式のカッティングインサートの例はサンドビク(Sandvik)で商品化されており、
ワークピースに削られた溝にフラット仕上げをほどこさない不連続フロントフェ
イスが特徴である。
1991年7月16日発行のアメリカ特許NO.5,032,050には、チップ制御のた
めにカッティングエッジの背後にキャビティを有するカッティングインサートが
開示されている。しかし、キャビティ幅よりもカッティングエッジがかなり大き
い場合には、カッティングエッジに接触する部分のワークピースはキャビティの
影響を受けない。この特許は本出願人に譲渡されておりその技術は参考として本
明細書に含まれる。
本発明の目的は、改良型チップ制御機能を有するインサートを提供することで
ある。
本発明のもうひとつの目的は、インサートツールホルダーのクランピング要素
と協働するような改良型チップ制御インサートを提供することである。
本発明のさらにもうひとつの目的は、溝形成作業においてカッティングエッジ
幅を所望の溝幅にすることができさらにインサートのチップ制御機能が維持され
る溝形成のためのインサートを提供することである。
本発明のさらにもうひとつの目的は、チャンファフィニッシュ(面取り仕上げ
)機能を有する溝形成インサートを提供することである。
発明の概要
この発明は、チップ制御機能を改善する独自の形状を有するカッティングイン
サートを提供する。このカッティングインサートは、カッティングエッジ領域と
、サイド(側壁)と、これらのサイドに実質的に垂直に交わる少なくとも2つの
周壁を有するインサートボディを含む。周壁は、インサートをツールホルダ内に
固定するためのシート面として使用される。このインサートボディは、ひとつの
カッティングエッジ領域が露出するようにホルダー内に取り付けられる。このイ
ンサートボディはそれらのサイドに対して垂直な軸回りに割り出し可能(位置決
め可能)になっており、カッティングエッジ領域にカッティングエッジを有して
い
る。したがって、インサートボディの各割り出し位置にそれぞれのカッティング
エッジが露出する。
インサートボディの周壁は、ダイアゴナル(傾斜)ノッチを画定する。各々の
ダイアゴナルノッチはインサートのサイドとの角度を互いに同じに保ちなから表
面を横切るように延出している。
インサートの各カッティングエッジ領域はワークピースへの露出のためのカッ
ティングエッジの少なくとも一部分を画定する。第一(主)ランドはカッティン
グエッジ領域からそれぞれの周壁に向かって後方に延出し、あらかじめ定まった
幅と領域の表面領域を画定する。第二ランドは第一ランドから下方へ延出する。
下降壁は第二ランドの一部から始まりフロアで終結してキャビティを形成する。
下降壁はフロアの前方エッジおよびサイドエッジで終結し、後部ランプはフロア
エッジから上昇してそれぞれの周壁まで延出する。
キャビティの両側のプライバシランドから突起するものは縦長の突起であり、
該突起はカッティングエッジから後方に延出してキャビティの後部ランプから斜
めに延出するサイドランプで終結する。
別の実施形態においては、第一ランドは所望のカッティングエッジ幅を画定す
るために拡張されることができ、インサートボディの幅とキャビティと隣の突起
との合計幅とのカッティングエッジの幅範囲を提供できる。
図面の簡単な説明
上記および他の特徴並びに利点はすべて複数の図に関する詳細な説明を考察す
れば明らかになることである。これらの図は以下のとうりである:
図1はすべて本発明によるチップ制御形状を有するカッティングインサートの
等角図である。
図2は本発明によるカッティングインサートと共に使用されるホルダーおよび
クランピングの典型的な構成を示す分解斜視図である。
図3は図1に示す本発明のカッティングインサートの平面図である。
図4は図1に示す本発明のインサートの側面図である。
図5は図1に示す本発明のインサートのカッティングエッジ領域の拡大部分平
面図である。
図6は図3の6ー6線に沿った断面図である。
図7は図3の7ー7線に沿った断面図である。
図8は図3の8ー8線に沿った断面図である。
図9はランドがインサートボディ幅のカッティングエッジを提供するように拡
張した本発明の実施形態の図である。
発明の詳細な説明
チップ制御機能を有するカッティングインサートは図1に示されており、参照
番号10がそれを表している。インサート10は、第一端壁14と、それとは反
対側の第二端壁16、第一及び第二サイド18および20、並びに第一及び第二
周壁22及び24を有するインサートボディ12を含む。インサートボディ12
はタングステン、炭化チタン、炭化チタンタングステンもしくは TiC-TiN等の固
い超硬合金で形成される。ひとつの端壁14と第一周壁22の接合点にはカッテ
ィングエッジ領域27内にカッティングエッジ26がある。他端壁16と第二周
壁24の接合点にはカッティングエッジ領域29内に第二カッティングエッジ2
8がある。
インサート10のインサートボディ12にはインサートの第一壁22のダイア
ゴナル(斜め)ノッチ30と第二壁24のダイアゴナルノッチ32が形成される
。各ノッチ30および32の断面図は”V”字型であってもよく以下に説明する
ようにツールホルダーアセンブリに係合するよう適合されている。上記のインサ
ート形状によればインサートボディ12の各割り出し位置におけるそれぞれのカ
ッティングエッジがツールホルダーの同じ位置で最上部に現れる。インサートボ
ディ12を横切るように延出するダイアゴナルノッチ30および32は、各ノッ
チが最上位においてインサートボディ12のサイド18および20と同じ角度に
な
るように配置される。また、各割り出し位置において、インサートボディ12が
ワークピースに対してカッティングエッジ領域26もしくは28を露出する。
本発明のインサートボディ12は割り出し可能であるので、本発明において一
つのカッティングエッジ領域について記載される特徴は、他方のカッティングエ
ッジ領域にも当てはまるものであることが明確である。したがってこれから一つ
のカッティングエッジ領域27およびこれに直接関連するインサート部分につい
てのみ説明する。
図1に関連する図3、4、5により明確に示さるように、インサートボディ1
2はカッティングエッジ領域27内に端壁14から第一壁22方向へ後方に延出
する第一ランド34を含む。第一ランド34は表面38をあらかじめ定めた幅と
領域を画定する。カッティングエッジ領域27は後方に延出すると共に外方に向
かってテーパ付されてインサートボディ12のサイド16および18へ連なる。
さらにカッティングエッジ領域27はカッティングエッジ26から下方に延出し
て周壁24へ連なる。
第一ランド34の境界内には第一ランド34から第二ランド42までのキャビ
ティ40がある。第二ランド42は第一ランド34からキャビティ40のエッジ
まで延出し、フロントセクション44と2つのサイドセクション46、48を有
する。キャビティ40は下降壁50からなる。この下降壁50は各々フロア58
へ下降延出するフロントセクション52と2つのサイドセクション54、および
56を有する。フロア58は平面でよい。フロア58はバックランプ(後方隆起
)60へ向かって後方に延出し、バックランプ60は上方へ延出して周壁22へ
合流する。キャビティ40の両サイドには縦長の突起62及び64がある。各々
の突起62と64は第一ランド34のカッティングエッジ26後方から突起して
そのまま後方に延出しサイドランプ66及び68と交差する。このサイドランプ
66および68は第一ランド34から周壁22へカッティングエッジ領域27の
テーパ部分に沿って延出する。トランジション(移行)表面67と69はサイド
ランプ66と68を端壁14と接続しさらにインサートの溝削りが深く行えるよ
うなすきまを提供する。トランジション表面67と69はその向きによってさ
らなるすきまを必要に応じて提供することができる。
図6、7、8に示すように、第一ランド34と周壁22はほぼ平行である。一
方、第二ランド42はキャビティフロア50に向かってほぼ5〜15度の角度(
好適には約10度の角度)で下降する。また、図7に示すように、カッティング
エッジ保護のため、非使用位置でツールホルダーに取り付けるときにはカッティ
ングエッジ26は周壁22より低い位置にある。
さらに図6、7、および8に示すように、下降壁50は第二ランド42から周
壁22に対しほぼ15度から21度(好適には18度)の角度で下降する。さら
に、後部ランプ60はフロア58から周壁22に向かい該周壁に対しほぼ30度
から50度(好適には約40度)の角度で上昇する。図6のように、下降壁50
のサイドセクション54及び56は第二ランド42からフロア58に向かい該周
壁22に対して約15度から21度(好適には約18度)の角度で下降する。
第二ランド42のサイドセクション46及び48がキャビティフロア40に向
かい若干下降していることに注目しなければならない。従来よりこうした下降角
度が無くてもイサートの性能に悪影響はでないとされている。しかし、下降角度
はカッティング力を節約する効果があると信じられており、従って好適な特徴で
ある。さらに、第一ランド34と周壁22が平行であることにも注目する。さら
に、第二ランド42の角度のような角度が好適ではあるが、そのような角度が無
くてもインサートの性能には大きな影響はない。
各突起62と64は第一ランド34から円弧状に突出するが、この円弧は約0
.005インチの曲率半径を有する。大切なことは突起62および64が材料を
キャビティ40へと導くため、円弧以外の、三角形もしくは角度付け面等の形が
適当である。さらに、第一ランド34と第二ランド42はキャビティ40の下降
壁50に延出する第一ランド34のように一つの平面ランドを有するひとつの連
続した表面であることもできるし、または両ランドが今の第二ランド34のよう
に若干傾いた一つの平面ランドであることもできる。第一ランド34の表面が平
面であると、幅広の第一ランド34を有する比較的大きなカッティングエッジを
作ってからランド34を望みの幅に研削することにより、カッティングエッジ2
6
の幅を調節できる利点がある。この方法で、平らな第一ランド34はインサート
の仕上げ形状により大きな汎用性を提供する。概して、キャビティ40並びに突
起62及び64の合計幅はカッティングエッジ26の幅の1/3以下でなければ
ならない。
本発明によるインサートは、溝削り用インサートである。この点について、ワ
ークピースに切り込んでカッティングエッジ26がワークピースに侵入し、材料
がキャビティ40に向かい後方へ撓む。本発明による設計の最終目標の一つは、
可能な限りの材料をキャビティ40へ導き、ここでのライトフィード(薄い送り
)下で材料が第一ランド34と第二ランド42からはがれて後部ランプ60に衝
突し、ここで材料が切断されて所望の大きさのチップになることである。あるい
は、材料がそれ自身に当たるように湾曲されて破断され、チップを生成する。
より厚みを持つような送り率(Under a heavier feel rate)下では、フロア5
8と後部ランプ60に衝突するチップと自分に当たるように湾曲するチップとの
組み合わせで切断される。キャビティ40と接触することにより形成されるチッ
プはほぼ”U”字型の断面を有するため、そのようなキャビティの影響を受けな
いチップに比べて堅く破断しやすい。もしインサートが、サイドランプ66及び
68がワークピースと接触する深さまで入ると、該インサートによってワークピ
ースにチャンファー(面取り)が形成される。この過程で、チャンファーが形成
される前にインサートはワークピースのエッチのばり(burrs)を除去する。
突起62及び64は、キャビティ40の有効領域を増加するという独自の特徴
を本発明に提供する。ことにキャビティ40のいずれかのサイドでカッティング
エッジ26とワークピースとが接触する部分が該突起62及び64の影響を受け
る。各突起の内側半分すなわちキャビティ40に向き合う側においては、材料は
キャビティ40へ向かい内側へ撓む。他方、突起62と64の外側半分に接触す
る材料は突起の内側半分と接するところの材料から分離する傾向にあるため、材
料の破壊が促進される。図中ではサイドランプ66および68の位置まで延出し
ている様子が示されているが、突起62及び64の延出がバックランプ60のと
ころまでだったとしてもなおその効果に変わりはない。
図2に戻ると、本発明のインサート10との組合せの使用に理想的に適するツ
ールホルダー70が図示されている。ツールホルダー70は棒状の鋼部材72の
形状であり、あらゆる適切なタイプのツールサポート(支持部)にクランプされ
るのに適する。該部材72の一端には、底壁76、側壁78および後部壁80を
有するインサートポケット74がある。底壁と後部壁の接合部分には番号82で
示されるアンダーカットが形成されるのが好ましく、これは、インサート10の
各クランプされた位置においてカッティングエッジ26及び28がその領域に位
置するため、これらエッジを保護するためのものである。
ポケット74の底壁76と側壁78は互いに直角に位置し、後部壁80は側壁
78に対して直角であってもよいが、該後部壁80が底壁76にポケットの後部
方向へ近づいている(収束している)。このポケット74はインサート10を中
に収容するのに適する。既に述べたように、インサート10には”V”字型のノ
ッチ30及び32がある。これらの溝30及び32は、逆”U”形状のクランプ
部材86の一つのレッグ(脚部)の一端に位置する丸形ノーズ84と係合するの
に適する。
クランピング部材86は該ホルダー70の頂部に形成された凹所(リセス)9
0に収容されるのに適するもう一つのレッグ88を有する。クランプスクリュー
92はクランプ部材86のレッグ間にある穴を通り、さらにホルダー頂壁にある
ねじ穴94へ挿入される。
インサートがポケットに置かれると、クランプ部材が定位置に置かれ、スクリ
ュー92が締められ、インサートはポケットの底壁76に強く押圧され、同時に
壁78及び80方向に引き寄せられる。インサートはこうしてホルダーのポケッ
トにしっかりクランプされ、ポケットの側壁に押圧されてホルダー内に正確に配
置される。
ポケットの側壁78は好適にはホルダー70の縦軸に対し3度程度の若干の傾
斜を有する。この理由で、インサートの両端部は、該ホルダー70の縦軸に対し
て壁78の若干の傾斜を補償するような形になっている。
これらのさらに詳しい説明および本発明のカッティングインサートと共に有益
に利用される他のいくつかのクランピング装置およびツールホルダーは"Cutting
Insert and Clamping Arrangement Therefor"の名称のUS特許3,754,309 に開
示されており、該特許権は本発明と同じ出願人に譲渡されてその技術が参考とし
て本明細書に組み込まれている。
これまで記載されたカッティングエッジ26の幅では、突起66及び68並び
にキャビティ60がカッティングエッジ26の背後のカッティング領域27のほ
ぼすべてを占拠する。このような設計は好適ではあるが、カッティングエッジ幅
が増加されるように拡張された第一ランドを有するインサートを提供することも
可能である。図9はこうした形状を図示している。第一ランド134が拡張され
カッティングエッジ126の幅がインサートボディ112と同じであること以外
は前の実施の形態と同じ設計である。拡張されたランドがカッティングエッジ1
26と協働してカッティング作業を行っているのではあるが、最も効果的なカッ
ティング作業は突起162と164及びキャビティ140の領域で行われる。こ
の見地から、カッティングエッジ126の幅は図9に示される最大のものから図
1に示されるものまで可能である。
最後に、本発明はチップ制御機能にありこうした機能がここに図示されるイン
サートボディにおいて示されるのは便宜上の理由にすぎないことに留意しなけれ
ばならない。本発明のカッティングエッジ領域27に示されるチップ制御機能を
他の形状のインサート、例えば三角形のインサート等で利用することは完全に可
能である。この場合カッティングエッジが三角形の3つの各々のエッジ部分に位
置し、チップ制御機能が各カッティングエッジの背後に位置することになる。従
ってこれらのチップ制御機能が他の溝削り用カッティングインサートのさまざま
な形状にも適用可能であることは明らかである。
本出願によるカッティングインサートの製造は、EDM(放電マシニング)と
接続した従来のピルプレス技術かあるいは射出成形技術により製造されるが、ど
ちらも当業者では知られている技術である。ある焼結シリコンカーバイド組成物
を熱可塑性成形するひとつの技術は、"Thermoplastic Molding of Sinterable S
ilicon Carbideと称するUS特許4,551,496 に開示されている。
本発明明細書に記載されるチップ制御機能を組み込んだ金属カッティングイン
サートの広範なメタルカッティング状況にわたってチップ制御に大きな改良を与
えられたことが明らかである。