JPH11503310A - 植物病原体耐性遺伝子及びその使用 - Google Patents

植物病原体耐性遺伝子及びその使用

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JPH11503310A JP8529099A JP52909996A JPH11503310A JP H11503310 A JPH11503310 A JP H11503310A JP 8529099 A JP8529099 A JP 8529099A JP 52909996 A JP52909996 A JP 52909996A JP H11503310 A JPH11503310 A JP H11503310A
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ダラス ジョージ ジョンズ,ジョナサン
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Abstract

(57)【要約】 トマトCf −2遺伝子がクローンされ、その配列が、コードされるアミノ酸配列と共に供される。そのポリペプチドをコードするDNA 、並びにその対立遺伝子、変異体及び誘導体が植物細胞に導入され、コードされたポリペプチドが発現され、上述の細胞及びその子孫を含む植物に病原体耐性を供し得る。Cf −2配列は、ロイシンの豊富な繰り返しを含み、このような繰り返しの存在が、他の植物病原体耐性遺伝子の同定を可能にする。Cf −9に対する相同性は、他の植物病原体耐性遺伝子の同定に役立つモチーフを表す。

Description

【発明の詳細な説明】 植物病原体耐性遺伝子及びその使用 本発明は、植物における病原体耐性、並びに特に病原体耐性遺伝子の同定及び 使用に関する。それはトマトCf −2遺伝子のクローニングに基づく。 植物は、潜在的に病原性の微生物により絶え間なく攻撃される。作物は、通常 遺伝的に均一な単一栽培として成長するので特に攻撃されやすく;病気が襲った 時、損失が激しくあり得る。しかしながら、ほとんどの植物はほとんどの植物病 原体に対して耐性がある。自分自身を守るために、植物は予め存在する及び誘導 される両方の一連の防御を発達させている。病原体、特に生きている植物細胞と の親密な関連から栄養を得る生物栄養要求性(biotrophic)病原体は、宿主の防 御機構を回避するよう特殊化しなければならない。病原体が病気を引きおこすこ とができるのなら、その相互作用は適合可能であると呼ばれるが、植物が耐性を 有するなら、その相互作用は適合不能であると呼ばれる。品種特異的耐性は、植 物が病原体の侵入した部位における局所的な細胞死により生きている宿主細胞の 病原体をそれにより拒む誘導される応答である(仮説である)過敏性応答(HR) に強く相互に関連する。 HR関連の病気耐性はしばしば(排他的ではないが)優性遺伝子(R遺伝子)に より規定されることが長い間、知られている。Florは、病原体がこのようなR遺 伝子に打ち勝つために変異する場合、これらの変異が劣性であることを示した。 Florは、R遺伝子が機能するためには、病原体内の対応する遺伝子、即ち言及さ れる無毒性遺伝子(Avr遺伝子)も存在しなければならない。毒性となるために 、 病原体はこれによりR遺伝子依存性防御機構を活性化する産物の産生を停止させ なければならない(Flor,1971)。しばしばエリシター/レセプターモデルと呼 ばれる広く受けいれられている現在の仮説は、病原体が対応するAvr 遺伝子を有 するなら、植物が前記病原体の存在を検出するのを可能にする産物をR遺伝子が コードすることである(Gabriel and Rolfe,1990)。次にこの認識が防御応答の 活性化に変換される。 特定の相互作用は異なる遺伝特性を示す。毒素(Hc毒素)を発現するヘルミン トスポリウム・カルボヌム(Helminthosporium carbonum)品種は、Hm 耐性遺伝 子を欠如するトウモロコシ系に感染する。Hc毒素の発現の損失への変異は劣性で あり、毒性への変異が劣性である遺伝子−遺伝子相互作用と対照的に、毒性の損 失と相関関係がある。主要な業績はHm1遺伝子の標識による単離で、1992年に報 告された(Johal 及びBriggs,1992)。もっともらしい議論が、いかにして遺伝 子−遺伝子相互作用が毒素依存毒性から誘発されるかについて行われた。例えば 、その産物が毒素の標的である遺伝子は、HRを導く毒素への更に大きなセンシテ ィビティー、及び耐性遺伝子へのセンシティビティー遺伝子の転化を供するよう 変異し得よう。しかしながら、これは、その遺伝子産物がHc毒素を不活性化するHm の作用の態様ではないようである。 病原体無毒性遺伝子はなおほとんど理解されていない。いくつかのバクテリア のAvr 遺伝子は、他のクラスの蛋白質と相同性のない親水性蛋白質をコードし、 他方他のものはその数が無毒性を示す植物の範囲を変化させるよう変えられ得る 繰り返し単位を有する。(Keen,1992;Long and Staskawicz,1993)。更なるバ クテリア遺伝子(hrp遺伝子はHRを誘導するためにバクテリアのAvr 遺伝子に、そ して病原性にも要求される(Keen,1992;Long and Staskawicz,1 993)。植物が病原体を検出するのを可能にする産物を病原体がなぜ作るのかは明 らかでない。特定の容易に捨てられるAvr 遺伝子が病原性に関与するが、それに は要求されず、他方他のAvr 遺伝子はほとんど重要でないことは広く確信される (Keen,1992;Long and Staskawicz,1993)。1つの真菌の無毒性遺伝子のキャ ラクタリゼーションも報告されている;Cf −9遺伝子を有するトマト変種を攻撃 しようとするC.フルブム(C.fulvum)品種に無毒性を供するクラドスポリウム ・フルブム(Cladosporium fulvum)のAvr 遺伝子は、28アミノ酸の最終的に処理 された大きさを有する分泌されるシステインが豊富なペプチドを分泌するが、そ の適合性の相互作用における役割は明らかでない(De Wit,1992)。 主に遺伝的基準に基づく遺伝子単離のための技術は近年劇的に改良されており 、多くの研究者が種々のR遺伝子のクローニングを試みている。標的は、(とり わけ)(トランスポゾン標識による)トウモロコシ−アンチルリヌム(Antirrhin um )及び亜麻におけるサビ病耐性遺伝子;(マップベースのクローニング及びT −DNA 標識による)レタス及びアラビドプシス(Arabidopsis)におけるべと病耐 性遺伝子;(標識、マップベースのクローニング及び無毒性遺伝子産物でのアフ ィニティーラベリングによる)トマトにおけるクラドスポリウム・フルブム(Cla dosporium fulvum)(Cf)耐性遺伝子;(マップベースのクローニング及び標識 による)トマト及びタバコにおけるウイルス耐性遺伝子;(マップベースのクロ ーニングによる)トマトにおける線虫耐性遺伝子;並びに(マップベースのクロ ーニングによる)アラビドプシス及びトマトにおけるバクテリア病原体に対する 耐性のための遺伝子を含む。 バクテリア斑点病原体シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae) pvトマト(Psc)に対する“遺伝子−遺伝子(gene-for- gene)”耐性を供するトマトPto 遺伝子のマップに基づくクローニングが報告さ れている(Martinら、1993)。その遺伝子に極めて密着して連結した制限フラグ メント長多形性(RFLP)マーカーを有するYAC(イースト人工染色体)クローンが 同定された。このYAC は相同なcDNAクローンを単離するのに用いられた。これら のcDNAの2つは強力なプロモーターに融合され、そして病気にセンシティブなト マト変種の形質転換の後、これらの遺伝子融合物の1つは対応する無毒性遺伝子AvrPto を有するPst 株に対する耐性を供することが示された。これら2つのcDNA は互いに相同性を示す。実際、Pto cDNAプローブは、その5つがPto が単離され たYAC で見い出すことができ、そしてこれにより他のR遺伝子座の遺伝子分析か ら推論される局所的多重遺伝子ファミリーの種類を正確に含む少くとも6つのメ ンバーの小さな遺伝子ファミリーを示す。 Pto 遺伝子cDNA配列は、単純なエリシター/レセプターモデルの提案者らを困 惑させる。それは、シグナル変換における役割で一貫しているセリン/トレオニ ンキナーゼに対する明白な相同性を示す。興味をそそることに、遺伝子型で規定 される花粉管の成長を防ぐためにそれらが要求される点で、同様の役割を行うア ブラナ類における自己適合不能性に関連するキナーゼと強い相同関係がある。し かしながら、アブラナSRK キナーゼ(Stein ら1991)と対照的に、Pto 遺伝子は キナーゼ触媒ドメイン及び膜との結合を促進することができる潜在的なN末端ミ リストイル化部位程度をコードするようである。AvrPto遺伝子が、侵入する微生 物中に検出される場合にのみ、防御応答を開始するのに要求される特異的認識を 行うよう遺伝子産物が単独で作用し得るなら驚くべきことであろう。AvrPtoを有 するPst 株により作られる品種特異的エリシター分子はまだ知られておらず、Pt o 遺伝子産物によるこの分子の認識の可能性が研究さ れ得る前にキャラクタライズされることが必要とされる。 Pto 遺伝子の単離以来、いくつかの他の耐性遺伝子が単離されている。タバコ からのタバコモザイク耐性遺伝子Nの単離がWhitham ら(1994)により報告され た。シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringaeRPS に対する耐性 のためのアラビドプシスタリアナ(Arabidopsis thaliana)遺伝子の単離がBent ら(1994)により及びMindrinos ら(1994)により報告された。これらの遺伝子 はおそらくP−ループ及びロイシンが豊富な繰り返しを有する細胞質蛋白質をコ ードする。それらが相互作用するリガンドはキャラクタライズされておらず、防 御応答を行うためにそれらが相互作用する他の植物蛋白質が何かは知られていな い。我々自身の研究室は、真菌クラドスポリウム・フルブム(Cladosporium fulv um )に対する耐性を供するトマトCf −9の単離を報告している。これは、以前の 特許出願(WO95/18230として公開されたPCT/GB94/02812)の主題であり、Jones ら(1994)に報告されている。Cf −9及びAvr 配列、並びにコードされるポリ ペプチドの配列はWO95/18320及びJones ら(1994)に供される。 我々は、ここでCf−2遺伝子をクローンした。 WO93/1124 は、Cf −9及び我々がここで発見したようなCf −2(本発明の対象 物)といくらか相同性を有するポリガラクツロナーゼインヒビター蛋白質(PGIP )をコードする遺伝子の配列を報告する。Cf −9Cf −2及び他のもの(Cf −4等)は当業者に“病原体耐性遺伝子”又は“病気耐性遺伝子”と呼ばれる。 PGIPをコードする遺伝子は病原体耐性遺伝子ではない。病原体耐性遺伝子(R) は、植物が対応する無毒性遺伝子(Avr)を発現する病原体の存在を検出すること を可能にする。病原体が検出される場合、過敏性応答(HR)のような防御応答が 活性化される。このような手段により、 植物は病原体の進入した部位における局所的な細胞死により、生きている細胞の 病原体を拒むことができる。他方、(例えば)WO93/11241のPGIP遺伝子は、R遺 伝子による病原体の検出から生ずる植物防御応答において誘導される種類の遺伝 子である。 これにより、病原体耐性遺伝子は、病原体由来のAvr 依存性分子に対するレセ プターをコードするものとして考えることができる。この道筋において、それは 病原体の検出のための植物のレーダー(RADAR)であり得、他方RGIPは検出した後 に植物が病原体に攻撃を開始する防御に関連し、病原体耐性遺伝子ではない。植 物における病原体耐性遺伝子の発現は、植物において防御応答の活性化を引きお こす。これは、エリシターの欠損下における耐性遺伝子の過剰発現により活性化 を引きおこす可能性が報告されているが、病原体又は対応するエリシター分子と の植物の接触に基づき得る。防御応答は、局所的に、例えば病原体もしくはエリ シター分子との植物の接触の部位で、又は全身的に活性化され得る。病原体耐性 遺伝子を発現する植物における防御応答の活性化は、例えば議論されるようなク ラドスポリウム・フルブム(Cladosporium fulvumavr遺伝子により産生される ような適切な、対応するエリシター分子との植物の接触により引きおこされ得る 。エリシターは、クラドスポリウム・フルブムのような病原体の抽出液中に含ま れ、又は全体的もしくは部分的に精製され、全体的又は部分的に合成され得る。 エリシター分子は、防御応答の活性化を誘発するためにR遺伝子産物のための適 切なリガンドであるなら、“対応する(correspond)”と言われ得る。 “Cf−x”/“Avrx”という用語は当該技術で標準的なものである。Cf耐性遺 伝子及び対応する真菌の無毒性遺伝子(Avr)は、その測定可能な活性が相互に排 他的に相互作用する対にある遺伝子の相 互作用する対として遺伝的に原始的に定義された。Avr9は、Cf −9を含むトマ トにおいて壊死的応答を誘発するが、Cf −2を含むトマトには応答を誘発せず、 ここでCf−2により認識される成分はCf−9により認識されるそれと異なる。 植物におけるCf−2機能の発現は、種々のC.フルブム(C .fulvum)品種の適 合性を研究することにより、決定することができる。 全ての周知のAvr 遺伝子の機能的複製を有するC.フルブムの品種(品種0) は、全てのCf遺伝子を欠如するトマトにおいてのみ増殖する(適合する)であろ う。いずれかの機能的Cf遺伝子を有する植物では増殖しない(不適合)であろう 。C.フルブム品種が機能的 Avr 遺伝子を欠如する(品種2)なら、それはい ずれのCf遺伝子も欠如する植物ばかりでなく、Cf −2遺伝子を有する植物でも増 殖することができるであろう。機能的 Avr 遺伝子も欠如する品種(品種2,4 )もCf −4遺伝子を有する植物で増殖することができるであろう。機能的 Avr 遺伝子のみを欠如する品種(品種4)は、Cf −2を有する植物で増殖することが できないであろう。同様に、(機能的 Avr 遺伝子を欠如する)C.フルブム品 種5は、Cf −2遺伝子を有する植物で増殖することができないであろう。品種4 も品種2,4もいずれかの他のCf遺伝子を有する植物で増殖することができない であろう。例えばResearch Institute for Plant Protection(IPO−DLO),PO Bo x 9060,6700 GW Wageningen,The Netherlandsから、種々の品種が当該技術に おいて市販される。品種4は、受託番号IPO10379下で利用でき、品種2,4は受 託番号IPO50379で利用できる。 我々はここで、真菌クラドスポリウム・フルブムに対して耐性を供する2つの ほとんど同一のトマト遺伝子Cf−2.1 及びCf−2.2 を単離し、我々はそのDNA を 配列決定してこれらの遺伝子からアミノ 酸配列を予測した。(両方の遺伝子はほとんど同一であり、その1方についての 本明細書のいずれの記載も、その文脈が要求しない限り、両方に適用されると考 えられるはずである。)トマトCf −2.1 ゲノム遺伝子のDNA 配列を図2(配列番 号:1)に示し、(両方の遺伝子についての)その予想されるアミノ酸配列を図 3A及びB(配列番号:2及び3)に示す。 以下により詳細に記載されるように、トマトCf −2遺伝子をマップベースのク ローニングにより単離した。この技術において、耐性を供する座は、耐性遺伝子 に結合した制限フラグメント長多形性(RFLP)マーカーに関して高い分解能でマ ッピングされる。我々は、耐性遺伝子、及びCf −2遺伝子座を有する保存液から バイナリーベクターコスミドクローンを単離するためにこのマーカーに対応して 用いたプローブに絶対的に結合することが明らかなマーカーを同定した。2つの 独立したオーバーラップクローンは病気耐性を供し、オーバーラップの領域はCf −9 遺伝子に著しい構造的類似を示す読み枠を含む。この配列は、相補的である 2つのクローンをオーバーラップするDNA の第1の構成物であるので、我々は、 この配列がCf −2遺伝子に相当しなければならないと確信する。そのコスミドの 1つ上の第2のほとんど同一の領域は病気耐性も供することができ、このことは 2つの機能的Cf−2遺伝子が存在することを示唆する。 1つの態様によれば、本発明は、病原体耐性遺伝子をコードする核酸単離物で あって、前記遺伝子が配列番号:2もしくは配列番号:3に示されるアミノ酸配 列又はそれらのフラグメントをコードする核酸を含むことを特徴とする核酸単離 物を提供する。その核酸単離物はDNA を含み得、そして配列番号:1に示される 配列又は(例えば開始メチオニンコドンから、枠下流の停止コドンの最初までの )要求されるポリペプチドをコードするのに十分な部分を含み得る。1つの実施 形態において、DNA は、配列番号:1のヌクレオチド1677〜5012、又はその変異 体、誘導体もしくは対立遺伝子であるヌクレオチドの配列を含む。本発明の更な る態様は、配列番号:1のヌクレオチド1677〜5012、又はそのフラグメント、誘 導体、変異体もしくは対立遺伝子を含むプローブで核酸ライブラリーをスクリー ニングし、そして(例えば Avr を発現する)クラドスポリウム・フルブムに対 する耐性のような植物に対して病原体耐性を供することができるポリペプチドを コードするDNA を単離することにより得ることができる。病原体耐性遺伝子をコ ードする核酸単離物又はそのフラグメントを提供する。その植物はトマトであり 得る。適切な技術は当該技術で公知である。 本発明による核酸は、配列番号:2に示されるアミノ酸、又は供される配列、 例えば配列番号:3の変異体、誘導体もしくは対立遺伝子をコードし得る。好ま しい変異体、誘導体及び対立遺伝子は、野生型遺伝子によりコードされる蛋白質 の機能的特徴、特に病原体耐性を供する能力、とりわけ、Avr エリシター分子 を発現する病原体に対して耐性を供する能力を保持するものである。変異体又は 誘導体を作るための配列の変換は、1又は複数のアミノ酸の付加、挿入、欠失又 は置換を導く1又は複数回の核酸内の1又は複数のヌクレオチドの付加、挿入、 欠失又は置換によって行うことができる。もちろん、コードされたアミノ酸配列 に対して差を生じない核酸の変換も含まれる。 図3(配列番号:2及び3)に示されるアミノ酸をコードする核酸の好ましい 実施形態は、各々図2及び4に示されるコーディング配列を含む。配列番号:3 のアミノ酸(図3b)をコードするために、DNA は図4に示されるヌクレオチド 配列(配列番号:5)を含 み得る。 本明細書に供されるいずれかのコーディング配列とハイブリダイズすることが できるヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチドの配列を含む核酸も本発明の態 様により供される。これを調べる他の方法は、本明細書に供されるいずれかのコ ーディング配列に相補的なヌクレオチド配列とハイブリダイズすることができる この態様による核酸についてであろう。もちろん、DNは一般に二本鎖であり、サ ザンハイブリダイゼーションのようなブロッティング技術が、それらの鎖間がハ イブリダイズする区別のない鎖の分離を行った後に、しばしば行われる。好まし くは、ハイブリダイズすることができる核酸又はその構成物は、ポストに病原体 耐性を供することができるポリペプチドをコードし、即ち病原体耐性遺伝子を含 む。ハイブリダイゼーションのための好ましい条件は、当業者によく知られてい るが、一般には、他の配列を排除して関心の配列間の積極的なハイブリダイゼー ションをそこで行うのに十分なストリンジェントである。 Cf −2及びCf −9遺伝子によりコードされるポリペプチドは高い程度のホモロ ジーを有するが、その遺伝子自体は60℃における2×SSC のストリンジェンシー を用いるゲノムのサザンブロッティングで互いを同定するのに十分に相同でない 。BLASTN調査において、Cf −2Cf −9とのDNA 配列間の同一性の最も高いレベ ルは428 塩基領域にわたって69%である。 本発明による核酸、例えば本明細書に開示される特定の配列の変異体、誘導体 及び対立遺伝子は、以下の1又は複数によりCf −9から区別することができる。 − 60℃における2×SSC のストリンジェンシーを用いるサザンブロッティン グにおいて互いを同定するのに、本発明の核酸及びCf −9 についてCf −9と十分な相同性を有さず; − ヌクレオチド1677〜5012として図2に示されるコーディング配列と70%超 、好ましくは約75%超、約80%超、約90%超又は約95%超、相同性を有し; − 例えば Avr2を発現するクラドスポリウム・フルブム品種により供される ような Avr2エリシター分子との植物の接触に基づいて、前記核酸を発現する植 物において防御応答を誘発し; − 受託番号IPO10379下でResearch Institute for Plant Protection(IPO−D LO),PO Box 9060,6700 GW Wageningen,The Netherlandsに寄託され、そこか ら利用できるC.フルブム品種4又はその抽出物との植物の接触に基づいて、前 記核酸を発現する植物において防御応答を誘発するが、受託番号IPO50379下で同 機関に寄託され、そこから利用できるC.フルブム品種2,4又はその抽出物と の接触に基づいて前記植物において防御応答を誘発せず、 − 例えばクラドスポリウム・フルブム品種又は Avr9を発現する他の生物( de Wit.1992)により供されるような Avr9エリシター分子、例えばWO95/18230 に配列番号:3として、及びWO95/31564に配列番号:4として供されるキメラ形 態のアミノ酸及びコードする核酸配列との植物の接触に基づいて、前記核酸を発 現する植物において防御応答を引きおこさず; − 38のロイシンが豊富な繰り返し(LRR's)を含む。 ゲノムDNA 又はcDNAとして配列番号:2又は配列番号:3のアミノ酸配列をコ ードするDNA を含み得る核酸単離物は、組換えベクター、例えばファージ又はコ スミドベクターの形態であり得る。前記DNA は、ホスト細胞、例えば植物細胞中 での発現のための適切なプロモーター及び調節因子の制御下であり得る。ゲノム DNA の場合、これはそれ自体のプロモーター及び調節因子を含むことができ、cD NAの場合、これはホスト細胞における発現のための適切なプロモーター及び調節 因子の制御下であり得る。 当業者は十分に、ベクターを作り、組換え遺伝子発現のためのプロトコルをデ ザインすることができる。プロモーター配列、ターミネーターフラグメント、ポ リアデニル化配列、エンハンサー配列、マーカー遺伝子及び適切な他の配列を含 む適切な調節因子を含む適切なベクターを選択し、又は作製することができる。 更に詳しくは、例えば、Molecular Cloning : a Laboratory Manual : 2nd edi tion,Sambrookら、1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press を参照のこと 。 本発明による核酸分子及びベクターは、実質的に純粋なもしくは均一な形態で 、又は要求される機能を有するポリペプチドをコードする配列以外の関心の種も しくは起源の核酸もしくは遺伝子を含まないもしくは実質的に含まない形態で、 それらの天然の環境から単離及び/又は精製されて供され得る。本発明による核 酸は、cDNA,RNA 、ゲノムDNA を含み得、そして全体的又は部分的に合成され得 る。“単離”という用語は、全てのこれらの可能性を含む。 選択された遺伝子構成物を細胞内に導入する場合、当業者に公知である特定の 考慮が払われなければならない。挿入されるべき核酸は、転写を誘発するであろ う有効な調節因子を含む構成物内でアセンブルし得る。その構成物を細胞内に輸 送する方法が利用できなければならない。構成物を細胞膜内に入れた後、内因性 染色体材料内への一体化は、本発明の異なる実施形態により、おこったりおこら なかったりし得る。最終的には、植物が考慮される限り、標的細胞型は、細胞が 全体の植物内に再生し得るようでなければならない。 前記配列を含むDNA 断片で形質転換された植物は、植物の遺伝操作について既 に周知である普通の技術により生産することができる 。その天然の遺伝子転移能力を利用するアグロバクテリア(Agrobacterium)が有 するジスアームド(disarmed)Tiプラスミドベクター(EP−A−270355,EP−A −0116718,NAR12(22)8711〜87215,1984)、粒子もしくはマイクロプロジェク ティルボンバードメント(US 5100792,EP−A−444882,EP−A−434616)、微 量注入(WO92/09696,WO94/00583,EP331083,EP175966)、エレクトロポレーシ ョン(EP290395,WO8706614)又は他の直接的DNA 取込みの形態(DE4005152,WO901 2096,US4684611)のようないずれかの適切な技術を用いて、DNA を植物細胞内に 形質転換することができる。特定の双子葉植物種を形質転換するために、アグロ バクテリア形質転換が当業者により広く用いられている。アグロバクテリアは外 来DNA を特定の双子葉植物種内に形質転換することができると報告されている( WO92/14828)が、アグロバクテリアが効能がない又は有効でない場合、マイクロ インジェクティルボンバードメント、エレクトロポレーション及び直接的DNA 取 込みが好ましい。あるいは、形質転換過程の効能を増加させるために、異なる技 術の組合せ、例えばアグロバクテリア被覆した微粒子でのバンバードメント(EP −A−486234)又は創傷を誘導するためのマイクロプロジェクティルボンバード メントの後のアグロバクテリアとの同時培養(EP−A−486233)を用いることが できる。 特定の形質転換技術の選択は、特定の植物種を形質転換する効率並びに特定の 選択された方法で本発明を実施する人の経験及び好みにより決定されよう。核酸 を植物細胞内に導入するための特定の形質転換システムの選択は、本発明に本質 的でないか本発明を限定するものではないことは当業者に明らかであろう。 本明細書に供されるCf −2遺伝子及びその変形形態(対立遺伝子、変異体及び それらの誘導体)、並びに他の核酸は、C.フルブム のような病原体に対して、植物、特にトマトにおいて耐性を供するのに用いるこ とができる。これは、Cf −2遺伝子又はそのいずれかのサブクローンされたフラ グメントと同じ染色体の位置を有するリマペルシコン・ピンピネルリホリウム(L ycopersicon pimpinellifolium )からのクローンされたDNA を含み得る。この目 的のために、上述のようなベクターは、トランスジェニック植物の生産のために 用いることができる。このような植物は、Cf −2遺伝子により供される病原体耐 性を有し得る。 これにより本発明は、上述のベクターで形質転換されたホスト細胞、特に植物 又は微生物細胞を更に含む。これにより、本発明による核酸を含む植物細胞のよ うなホスト細胞が供される。細胞内では、核酸は染色体内に組み込まれ得る。 本発明による核酸を含むベクターは、特に該ベクターがゲノム内への組換えの ために細胞内に核酸を導入するのに用いられる場合、プロモーターを含む必要は ない。 また、本発明によれば、例えばコードされるポリペプチドの発現の制御のため のプロモーターの作用的制御下で、本発明により供されるヌクレオチドの配列を そのゲノム内に組み込んで含む植物細胞が供される。本発明の更なる態様は、ヌ クレオチドの配列を含むベクターの、植物細胞内への導入を含む上述の植物細胞 を作製する方法を提供する。その導入の後に、ゲノム内にヌクレオチドの配列を 導入するためのベクターと植物細胞との間の組換えを行うことができる。導入さ れた核酸によりコードされるポリペプチドを次に発現させることができる。 本発明による植物細胞を含む植物も、該植物のいずれか一部もしくはクローン 、種子、自己もしくはハイブリッド子孫及び後代、並びに切り取り物、種子のよ うなこれらのいずれか一部と共に供され る。本発明は、切り取り物及び種子等を含む有性又は無性の再生又は繁殖に用い られ得るいずれか一部であるいずれかの植物零余子を提供する。 本発明は、更に、アミノ酸配列、配列番号:2又は配列番号:3をコードする 核酸又はそのいずれかの配列の変異体、対立遺伝子もしくは誘導体を植物の細胞 又はその祖先内に導入する先のステップの後に、植物の細胞内で前記核酸を発現 させる(それによりコードされたポリペプチドを産生する)ことを含む方法を更 に提供する。該方法は植物に病原体耐性を供し得る。これは、WO91/15585(Mogen )、もしくはより好ましくはPCT/GB95/01075(WO95/31564)に記載される方法に よる Avr 遺伝子、又は病原体耐性を供することに関するいずれかの他の遺伝子 と組合せて用いることができる。 Cf −2及びCf −9遺伝子は、トマト葉カビC.フルブムの増殖を防ぐトマトに 耐性を供する点で同様に機能する。しかしながらそれらは、異なるAvr 産物の認 識により、病原体の増殖を停止し、耐性応答を刺激する速度において微妙な差を 有する(Hammond-Kosack and Jones 1994 ; Ashfieldら、1994)。これらの差は 本明細書に開示される適用を最適にするために活用され得る。 植物のゲノム内に安定に組み込まれた遺伝子は、世代を通して該植物の子孫に 渡り、その子孫の細胞はコードされたポリペプチドを発現することができ、増強 された病原体耐性を有し得る。病原体耐性は、病原体(例えばクラドスポリウム ・フルブム)の適合性を評価し、又は Avr −2又は Avr −2遺伝子産物の輸送の ような病原体無毒性遺伝子の組換え発現を用いることにより決定することができ る。 Cf −2遺伝子の配列決定は、Cf −9遺伝子のように、それがロイシンの豊富な 繰り返し(LRR)領域をコードするDNA 配列を含むこと を示し、相同性調査は、LRR を含む他の遺伝子に対する強い相同性を示す。Cf 及びCf −9遺伝子は、全ての同じ遺伝的特徴を含み、それ自体、現在までキャ ラクタライズされた他の病気耐性遺伝子から別個の新しいクラスの病気耐性遺伝 子を形成する。WO95/18230で議論され、本明細書で確認されるように、LRR の存 在は、多くの病原体耐性遺伝子の特徴であり得、LRR の存在は更なる病原体耐性 遺伝子を同定するのに用いることができる。 更に、Cf −9Cf −2との間にいくつかの目立つ相同性がある。これらは、例 えばCf −9Cf −2遺伝子の間の(好ましくはアミノ酸レベルで)保存された配 列に基づいてデザインされたオリゴヌクレオチドを用いて、このクラスの更なる 耐性遺伝子を同定するのにも用いることができる。 更なる態様によれば、本発明は、新しい耐性遺伝子を調査するためにCf −9及 びCf −2のような病原体耐性遺伝子間に保存された配列を含むオリゴヌクレオチ ドの使用を含む植物病原体耐性遺伝子を同定する方法を提供する。これにより、 (病原体耐性を供することができるポリペプチドをコードする)病原体耐性遺伝 子を含む核酸を得る方法であって、標的/候捕核酸への、オリゴヌクレオチド( その詳細は本明細書で議論される)又は該オリゴヌクレオチドを含む核酸分子の ハイブリダイゼーションを含む方法を提供する。標的又は候補核酸は、例えば病 原体耐性遺伝子をコードすることが知られている生物から得ることができるゲノ ム又はcDNAライブラリーを含み得る。成功したハイブリダイゼーションは同定さ れ得、そして標的/候補核酸は、更なる研究及び/又は使用のために単離され得 る。 ハイブリダイゼーションは、核酸をプロービングし、(周知の技術に従って) 適切なストリンジェント条件下で陽性ハイブリダイゼ ーションを同定し、及び/又はPCR のような核酸増幅の方法においてプライマー としてオリゴヌクレオチドを用いることを含み得る。プロービングするための好 ましい条件は、更に研究することができる陽性として同定されたハイブリダイゼ ーションの少数で単純なパターンであるのに十分にストリンジェントである条件 である。少い陽性クローンのみが残るまで次第にハイブリダイゼーションのスト リンジェンシーを増加させることが当該技術で公知である。 プロービングにかわるものとして、なお核酸ハイブリダイゼーションを用いる が、DNA 配列を増幅するようデザインされたオリゴヌクレオチドを、PCR 反応又 は慣用的手順を用いる核酸の増幅に関する他の方法に用いることができる。例え ば、“PCR プロトコル;A Guide to Methods and Applications”〔Eds.Innis ら1990,Academic Press,New York)。 プローブ又はPCR プライマーのデザインに用いるのに適した好ましいアミノ酸 配列は、Cf −2及びCf −9によりコードされるような病原体耐性を供することが できるポリペプチド間に(完全に、実質的に又は部分的に)保存された配列であ る。 アミノ酸配列情報に基づいて、オリゴヌクレオチドプローブもしくはプライマ ーをデザインすることができ、遺伝コードの退縮を説明することができ、そして 適切な場合、候補の核酸からの生物のコドン利用が得られる。好ましいヌクレオ チド配列は、アミノ酸(i)SGEIPOO ;(ii)YE/OGNDG ;(iii)FEGHIPS ; 又は(iv)SGEIPOOLASLTSLE をコードする配列又はこれらのコーディング配列に 相補的な配列を含む又は有するものを含み得る。これらの適切なフラグメントを 用いることができる。 好ましいオリゴヌクレオチド配列は次のものを含む。 (i)TCX-GGX-GAA/G-AAT.C.A-CCX-CAA/G-CA; (ii)TAT/C-G/CAA/G-GGX-AAT/C-GAT/C-GGX-CTX-CG;及び (iii)CG-XAG-XCC-A/GTC-A/GTT-XCC-T/CTC/G-A/GTA。 (配列は全て5’から3’へ供される;図6を参照のこと)。 配列(ii)及び(iii)は相補的であり;(iii)はPCR において後方(逆)プラ イマーとして役立つ。 好ましくは本発明によるオリゴヌクレオチドは、例えば核酸増幅に用いるため に、約10以下のコドン(例えば6,7又は8)を有し、即ち約30以下のヌクレオ チド長(例えば18,21又は24)である。 PCR 生成物が耐性遺伝子に相当するか否かの評価は種々の方法で行うことがで きる。PCR バンドは生成物の複合混合物を含み得る。個々の生成物はクローンさ れ得、そして各々は、このプローブのための多形性を示す子孫において分離する 周知の病気耐性遺伝子への結合についてスクリーニングされる。あるいは、PCR 生成物は、クローニングの前に予め選択された耐性遺伝子に結合した特定のバン ドと共に変性ポリアクリルアミドDNA シーケンシングゲルで多形性を示すことを 可能にする方法で処理することができる。候補のPCR バンドをクローンして周知 の耐性遺伝子への結合を示した後、それは、他の特徴及びCf −9Cf −2又は他 の関連する遺伝子への相同性について検査することができるクローンを単離する のに用いることができる。次にそれは、関心の病気にセンシティブな種々の植物 内への導入に基づくその機能を評価するために、形質転換により分析することが できる。あるいは、PCR バンド又はそれを分析することにより得られた配列は、 役立つ耐性遺伝子の分離をモニターすることにおいて植物育種家を助けるのに役 立ち得る。 これらの技術は、植物における病原体耐性遺伝子を同定するのに一般に適用さ れるものである。この方法で同定することができる遺伝子のタイプの例は、ポテ トにおけるフィトフトフトラ耐性、大麦 及びトウモロコシのような穀類におけるウドンコ病耐性及びサビ病耐性、アンチ ルリヌム(Antirrhinum)及びアマにおけるサビ病耐性、レタス及びアラビドプシ ス(Arabidopsis)におけるベト病耐性、ポテト、トマト及びタバコにおけるウイ ルス耐性、トマトにおける線虫類耐性、アラビドプシス及びトマトにおけるバク テリア病原体に対する耐性並びにコショウにおけるキサントモナス(Xanthomonas )耐性を含む。 病原体耐性遺伝子を同定した後、トランスジェニック植物を生産するために当 業者に公知である技術を用いる植物細胞に再導入することができる。更なる態様 によれば、本発明は、LRR がその中に存在することを用いることにより、又は特 に上述の技術により同定されている植物病原体耐性遺伝子の蛋白質産物をコード するDNA 単離物を提供する。なお更なる態様によれば、本発明は、LRR の存在に より又は開示されるような核酸ハイブリダイゼーションにより同定された病原体 耐性遺伝子を有するように操作されたトランスジェニック植物、特に作物を提供 する。適切な植物の例は、タバコ、ウリ科植物、ニンジン、アブラナ、レタス、 イチゴ、脂肪種子アブラナ、テンサイ、小麦、大麦、トウモロコシ、コメ、大豆 、エンドウ、穀実用モロコシ、ヒマワリ、トマト、ポテト、コショウ、キク、カ ーネーション、ポプラ、ユーカリノキ及びマツを含む。 本発明のこれら及び更なる態様並びに実施形態に対する改良は当業者に明らか であろう。本明細書に言及される全ての文献は引用により組み込まれる。 既に示した通り、本発明は、トマトCf −2遺伝子のクローニング及び配列決定 に基づき、本実験研究は、以下の図面を参照して以下により詳細に記載される。 図1は、Cf −2Cf −9コスミドライブラリーから単離されたオ ーバーラッピングコスミド(38,82,89,90,92,94,96及び141)から形成さ れたトマトCf −2座の物理的地図を示す。また、コスミド94(2.2 としても知ら れるもの)から得られた配列を含む改良されたコスミド(112B、及び112B2) も含む。各々のコスミドの範囲及びCf −2遺伝子の位置を概略的に示す。また転 写の予想される方向も示す(矢印)。中抜きの囲みは、配列決定されていない領 域を示し、閉じた囲いは配列決定された領域を示す。 図2は、Cf −2.1 遺伝子のゲノムDNA 配列を示す。特徴:核酸配列−ヌクレオ チド1677で翻訳開始;ヌクレオチド5012で翻訳停止;共通ポリアデニル化シグナ ル(AATAAA)がヌクレオチド3586において始まる翻訳停止の下流の特徴的な配列 内に存在する。予想される蛋白質配列−第1翻訳産物1112アミノ酸;シグナルペ プチド配列アミノ酸1〜26;成熟ペプチドアミノ酸27〜1112。 図3A、Cf −2.1 で示されるCf −2蛋白質アミノ酸を示す(配列番号:2)。 図3Bは、Cf −2.2 遺伝子によりコードされたアミノ酸配列を示す(配列番号: 3)。2つのCf −2遺伝子間で異なるアミノ酸を下線で示す。 図4は、Cf −2.2 遺伝子に相当するほぼ全長のcDNAクローン(配列番号:4) の配列を示す。 図5は、Cf −2及びCf −9遺伝子のカルボキシ末端領域の比較を示す(各々配 列番号:5及び6)。蛋白質配列を予想される蛋白質ドメインに従ってアライン する。同一のアミノ酸残基をボールドで示す。図6は、Cf −2及びCf−9蛋白質 の一部のアラインメントを示す(各々配列番:7及び8)。2つの同一な領域を ボールドで示し、各々PEP SEQ 1(配列番号:9)及びPEP SEQ 2(配列番号: 10)として示す。OLIGO 1(配列番号:11)及びOLIGO 2(配列番号:12)は蛋 白質の類似するこれらの領域をコードする縮重オリゴ ヌクレオチドの配列を示す。 図7は、予想される異なる機能のドメインに分割されたCf −2(配列番号:2 )の主なアミノ酸配列を示す。 トマトCf −2遺伝子のクローニング Cf −2遺伝子を、早に簡単に記載されるトマトPto 遺伝子の単離のために用い られるものと原則的に同様のマップベースのクローニングストラテジーを用いて クローンした。 (i)Cf−遺伝子マップ位置のアサインメント 我々は、Cf −2を含むいくつかのCf遺伝子をそれの染色体の位置にマッピング した(Dickinson ら1993;Jones ら1993;Balint−Kurti ら1994)。我々は、Cf −4 及びCf −9が染色体1の短いアーム上のほぼ同じ位置に位置し、そしてCf 及びCf −5が染色体6上のほぼ同じ位置に位置することを示した。 (ii)Cf −2遺伝子の物理的位置の高分解能マッピング 我々は、組換えトマト植物から単離されたDNA を検査することにより、いくつ かの制限フラグメント長多形性(RFLP)マーカーを順序づけた。この方法におい て、我々は、トマト染色体6上のCf −2遺伝子の位置の詳細な結合マップをアセ ンブルし(Dixonら1995)。我々は、RFLPマーカーMG112AとCT119 との間のCf −2 遺伝子マップを決定した。これらのRFLPマーカーは、S.Tanksley(Cornell)の 研究室から利用できた。Tankey研究室によっても利用できるYAC を用いて、我々 は、トマト(L .esculentum)において、マーカーMG112AとCT119 との間の物理的 距離が40kbだけであることも示した。我々は、この領域に位置することが示され 、それ自体候補のCf −2遺伝子を示す2つの更なるRFLPマーカー、MG112B(MG1 12Aと少し相同である)及びSC3−8を単離した。 Cf −2遺伝子の位置をより正確に決定するために、Cf −2及びCf −5 耐性遺伝子の間の組換えを捜すためにトマト交雑を準備した。Cf −2及びCf −5 の両方についてヘテロ接合である植物をC.フルブムセンシティブトマト系 に交雑した。C.フルブムに対する耐性について約12,000の結果として生ずるF 1子孫をスクリーニングし、単一のセンシティブな植物を同定した。この植物か らのDNA をCf −2遺伝子に近く位置した分子マーカーで分析し、この植物がMG11 2AとCT119 との間の組換え体である染色体を有することが見い出された。この分 析結果は、RFLPマーカー MG112Bが、Cf −2遺伝子に極めて近くに結合して位置 したDNA を同定し、又はCf −2遺伝子自体であることを強く示唆した(Dixonら19 96)。 (iii)ゲノムCf −2遺伝子を有するバイナリーコスミドベクタークローンの 単離 分子マーカー MG112Bにより同定されたDNA がCf −2遺伝子を有するか否かを 決定するために、Cf−2遺伝子を有する植物からDNA 配列を単離し、Cf −0トマ ト植物に形質転換した。 そのライブラリーが両方の遺伝子を単離するのに用いることができるように、 染色体1上のCf −9遺伝子と染色体6上のCf −2遺伝子との両方を有する保存物 からゲノムDNA ライブラリーを作製した。そのライブラリーは、Pr.C.Dean(J ohn Innes Centre,Colney Lane,Norwich)から得たバイナリーコスミドクロー ニングベクターpCLD04541 内に作製した(Bentら1994を参照のこと)。このベク ターはpOCA18と本質的に同様である(Olszewskiら1988)。それは、ベクターをラ ムダ充填抽出液により充填可能にするためのバクテリオファージλcos 部位を含 み、これによりコスミドである(Hohn and Gellins,1980)。それはバイナリー ベクターでもある(van den Elzen ら1985)ので、単離されたいずれのコスミド クローンも、クローンされた遺伝子の機能についてテストするために植物内に直 接導入することができる。 高分子量DNA を、当業者に公知である技術(Thomasら1994)により6週を経た 温室で成長した植物の葉から単離し、MboI制限酵素で部分的に消化した。その 部分的消化産物をスクロース勾配を用いてサイズ分画し、20〜25キロベース(kb )の範囲の大きさのDNA を当業者に公知である技術を用いてBamHIで消化したpC LD04541 DNA に連結した。Stratageneパッケージング抽出液を用いて試験管内で パッケージングした後、Stratagene大腸菌株SURETMの(Stratageneから得た)テ トラサイクリンセンシティブバージョンにコスミドを導入した。pCLD04541 上の テトラサイクリン耐性遺伝子を用いて、組換え体を選択した。 そのライブラリーを、プール当り約1500のクローンを含む144 のプール内に無 作為に分配し、各々のプールから、細胞10mlから細胞を増殖させ、バルクプラス ミドDNA 抽出のために9mlを用い、そして凍結保存液を調製するために、0.2ml のグリセロールを加えた後、1mlを用いた。そのプールからのプラスミドDNA を 、アルカリ溶解(Birnboim and Doly,1979)により単離し、そしてDNA サンプル を、分子マーカー MG112Bとの“スロットブロット(slot blots)”におけるハ イブリダイゼーションにより分析した。プール38,82,89,90,92,94,96及び 141 がこのアッセイにより陽性であることが判明した。“94”は“2.2 ”として も知られている。 各々のプールについて、約10,000のコロニーをプレートに出し、放射能 MG112 Bプローブとのコロニーハイブリダイゼーションにより MG112B相同性について 検査し、各々のプールから、前記の相同性を有する単一コロニーを単離した。こ れらの技術は全て当業者に公知である。 これらのクローンは、MG112Bプローブを用いるサザンブロット ハイブリダイゼーション、及び制限酵素マッピングにより更にキャラクタライズ される。これらのオーバーラップするコスミドにより規定される MG112Bの周囲 の隣接するDNA の範囲の我々の現在の測定結果を図1に示す。これらのコスミド は、MG112Bにハイブリダイズする極めて類似した制限マップでの2つの領域を 示した(各々 MG112B1及びB2で標識)。次にこれらのコスミドの4つ(82,89 ,94,141)を、当該技術で公知である技術を用いて、カナマイシン耐性に形質転 換された植物細胞について選択する植物形質転換実験に用いた。コスミド82,89 ,94及び141 の各々の少くとも1つを有するトランスジェニックトマト及びタバ コ植物を生産した(Fillattiら1987;Horschら1985)。 (iv)トランスジェニックトマトにおけるコスミド機能の評価 推定されるクローンされたCf −2遺伝子の機能を、Avr−2を有するC.フル ブム に対する耐性について形質転換体をテストすることにより、形質転換された トマトにおいて評価した。 コスミド94(16のうち11)及びコスミド82(4の全て)はAvr を有するC. フルブムに対して耐性であった。コスミド89又は141 を含む全てのトランスジェ ニック植物はC.フルブムに対してセンシティブであった。これらのデータは、Cf −2 遺伝子を有するゲノムDNA がコスミド82及び94の間のオーバーラップに相 当する断片であることを示す。これにより、Cf −2遺伝子はマーカー MG112B1 により同定される領域の1つにある。 MG112B2により同定されたコスミド94上の領域は、コスミド82/94オーバーラ ップと多くの類似性を有する。この領域をコスミド 112B2を作るためにサブク ローンし(図1)、これもセンシティブなトマト系に形質転換した。コスミド 1 12B2を有するトランスジェニックトマト植物の18のうち16は Avr を有するC .フルブム に耐性であった。コスミド82と 112B2との間のオーバーラップは極めて小さく 、Cf −2遺伝子を有さないようである。更に、MG112B1として同定された領域を コスミド 112B1を作るためにサブクローンして(図1)、それをセンシティブ なトマト系に形質転換した。唯一コスミド 112B1が、図2(配列番号:1)を 特徴とする配列を含む。コスミド 112B1を有するトランスジェニックトマトの 全て(5以外の5)は Avr −2を有するC.フルブムに耐性であった。それゆえ 、これらのデータは、分子プローブ MG112Bを特徴とする2つの機能的Cf −2遺 伝子(各々Cf −2.1 及びCf −2.2)の存在を示す(Dixonら1996)。全ての形質転換実 験の結果を表1に要約する。 全ての耐性非倍数体形質転換植物からの子孫を、Avr −2を有するか又はそれ を欠如するかのいずれかのC.フルブムの適合品種でスクリーニングした(品種 2,5,9と比較した品種5,9)。C.フルブムの品種を、それらが克服する ことができる耐性遺伝子の後に示す。全ての子孫は、Avr −2を欠如するC.フ ルブム (品種2,5,9)に感受性があったが、各々の形質転換体からの子孫の 約75%が Avr −2を有するC.フルブム(品種5,9)に耐性であった。これら のデータは、Cf −2としてクローンされた耐性遺伝子の品種特異的性質を確認す る。 (v)MG112Bによりキャラクタライズされた領域のDNA 配列分析 コスミド82/94オーバーラップの中心のコアを表す 6.5kb領域のDNA 配列を決 定した。コスミドオーバーラップの先端に相当する2.3 及び 1.1kbの2つの小さ な領域を配列決定した(図1)。 中央のコア配列は、概念上の翻訳がCf −9遺伝子について上述されるような他 の耐性遺伝子の特徴であり得る興味あるモチーフ(ロ イシンの豊富な繰り返し又はLRR)を表す単一の主要なオープンリーディングフレ ームを有する(WO95/18320)。そのオープンリーディングフレームは位置1677に おける翻訳開始コドン(ATG)で始まり、1112アミノ酸蛋白質をコードする3336bp 配列を介して位置5012における翻訳終了コドンTAG で終わる。これはCf −2.1 遺 伝子である。 コスミド 112B2上に有する領域標識された MG112B2の配列も決定した。この 配列は、Cf −2.1 遺伝子配列から3ヌクレオチドだけ異なる単一のオープンリー ディングフレームも有する。概念上の翻訳に基づいて、これはCf −2.1 蛋白質か ら3アミノ酸だけ異なる1112アミノ酸蛋白質もコードする。これらのアミノ酸の 差は、蛋白質のカルボキシ末端領域に全て密集しており、図3B(配列番号:3 )に下線の残基として示される。それゆえ我々は、これをCf −2.2 と命名する。 Cf −2遺伝子に相当するほとんど全ての全長cDNAクローン(配列番号:4)を 単離した(図4)。これは、全オープンリーディングフレームを通してゲノム配 列が共直線上に並ぶようなCf −2遺伝子の予想されるアミノ酸配列を確認する。 そのcDNAクローンは、いずれの非翻訳リーダー配列及びイニシエーターメチオニ ンをコードするコドンを含むほとんどの5’配列を欠如する。このcDNAの最初の 全てのコドンは、アミノ酸番号4であるバリンをコードする。185 ベースの1つ のイントロンが3’非翻訳配列中に存在する(Dixonら1996)。 その中に報告される配列についてのGenbank アクセッション番号はCf −2.1 に ついてU42444,Cf −2.2 についてU42445である。 (vi)Cf −2内のロイシンの豊富な繰り返し領域の同定 Cf −2.1 遺伝子のゲノム配列を図2に示す(配列番号:1)。予測されるCf− 2蛋白質のアミノ酸配列を図3A(配列番号:2)に 示す。 US National Centre of Biological Information(NCBI)におけるデータベー スにおける配列に対する結果として生ずる配列の相同性調査は、ロイシンの豊富 な繰り返し領域(LRRs)を含む他の遺伝子に対する強い相同性を示す。Cf −2遺 伝子は、483 のブラスト・スコアー(blast score)でCf−9との同一性を有する 。他の相同体は、アラビドプシス遺伝子 TMK1(Changら1992)、TMKL1(Valonら1 993)、RLK5(Walker,1993)、並びに不完全配列及び未知の機能を有する発現 された配列(例えばアラビドプシスタリアナ転写配列(ATTS)1447)を含む。LR R の存在が、その多くがおそらくレセプターとして機能する他の遺伝子内で観察 された(更なる引用文献についてChang ら(1992)を参照のこと)。 TMK1及び RLK5遺伝子は、それらがトランスメンブランセリン/トレオニン キナーゼをコードし、広いLRR 領域を有することを示唆する構造を有する。まだ 未知である機能としてそれらを割り当てた。病気耐性遺伝子は病原体産物を認識 し、後にシグナルトランスダクション鎖が防御応答を導くのを開始する遺伝子産 物をコードすることが知られている。他のキャラクタライズされた病気耐性遺伝 子(Pto)はプロテインキナーゼであることが知られている(Martinら1993)。しか しながら、Cf −2において、ゲノムDNA 及びcDNA配列分析に基づく明らかなプロ テインキナーゼドメインはない。 予測されたCf −2アミノ酸配列は7つのドメインに分けることができる(図7 )。 ドメインAは、シグナルペプチドと予想される26アミノ酸である。 ドメインBは、ポリガラクツロナーゼインヒビター蛋白質といくらか相同性の ある37アミノ酸領域である。 ドメインCは、24アミノ酸のロイシンの豊富な繰り返し(LRR)の33の完全なコ ピー及び5の不完全なコピーを含む930アミノ酸である。 ドメインDは、ポリガラクツロナーゼインヒビター蛋白質といくらか相同性の ある30アミノ酸ドメインである。 ドメインEは、負電荷の残基の豊富な28アミノ酸ドメインである。 ドメインFは、予想されるトランスメンブランドメインをコードする24アミノ 酸の疎水性ドメインである。 ドメインGは、正電荷の残基が豊富な37アミノ酸ドメインである。 ドメインE,F及びGは一緒にもっともらしいメンブランアンカーを含む。 Cf−2及びCf−9蛋白質は、それらが両方上述の7つのドメインに再分するこ とができる点で同じ一般的特徴を有すると予想される。しかしながらそれらは、 各々1112対863 アミノ酸であり長さにおいて極めて異なる。この大きさの差の大 部分はドメインCにおけるLRR の数にある。LRR は特定の保存されたアミノ酸( 主にロイシン)を特徴とするが、それらは、保存されたアミノ酸のブロックが存 在しないように一般に離れて位置する。更に、ロイシンは6の異なるコドンによ りコードされ得、結果として新しい関連する遺伝子を同定するためのDNA ハイブ リダイゼーションのレベルにおいてLRR 中の保存されたアミノ酸の類似性を利用 することは困難であろう。実際、ゲノムサザンハイブリダイゼーションのレベル において、Cf −2及びCf −9遺伝子は、我々が用いた条件下で互いに同一でなか った。 (vii)Cf −2Cf −9とのアミノ酸配列の比較 Cf −2Cf −9のアミノ酸配列の比較は、ドメインCの終り及びドメインDに おいて著しい程度の相同性を示す。これらを図6にボールドで示す。位置915 で 始まる配列FEGHIPS(配列番号:13)及び位置965 で始まる配列SGEIPQQLASTLSLE( 配列番号:14)のようなCf −2の領域はCf −9と全く同一である。Cf −2及びCf −9 は異なる染色体上にあるので、それらは最近分かれたのではないようである 。次にこの保存性は、Cf −9及びCf −2並びに病気耐性を供するためにCf −9又 はCf −2に要求される特定の他の蛋白質のアミノ酸の間の関連性の維持の選択に よる機能的保存を示唆する。 従って、これらの相同性は、更なる病気耐性遺伝子の単離に用いることができ る。当業者に公知である技術を用いて、これらの配列及びそれらのフラグメント は、これらのアミノ酸配列モチーフを有する更なる病気耐性遺伝子を単離する目 的のためのオリゴヌクレオチドプローブ/プライマーをデザインするのに用いる ことができる。 例えば、Cf −2Cf −9遺伝子の同一性に基づいて(図5及び6)、図6に示 されるもののような合成縮重オリゴヌクレオチドプライマーを作ることができよ う。これらのプライマーは、Cf −2Cf −9ポリペプチドとの間に保存されたア ミノ酸を潜在的にコードする異なるDNA 配列に相当する。これらの合成オリゴヌ クレオチドプライマーは、それらを含むいずれかの種から、関連する配列を同定 するためにPCR において用いることができる。 異なるコスミドを有するトランスジェニックトマト植物(第1形質転換体)の 応答。トマト形質転換体を、Avr −2を有するC.フルブムの品種(品種4 GUS )に対する耐性(R)又は感受性(S)についてテストした。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年5月27日 【補正内容】 請求の範囲 7.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる病原体耐性遺伝子を含む核酸単離物であって、60℃における2×SSC のス トリンジェンシーを用いるサザンブロットにおいて図1又は図4に示されるコー ド化配列とハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列と相補的なヌクレ オチドの配列を含むことを特徴とする核酸単離物。 8.前記活性化が、病原体又は対応するエリシター分子との前記植物の接触に 基づくことを特徴とする請求項7に記載の核酸。 9.請求項1〜8のいずれか一に記載の核酸を含むベクターであることを特徴 とする核酸。 10.前記ポリペプチドの発現のための調節配列を更に含むことを特徴とする請 求項9に記載の核酸。 11.トランスジェニック植物の生産における先の請求項のいずれか一に記載の 核酸の使用。 12.請求項1〜10のいずれか一に記載の外生の核酸を含むホスト細胞。 13.微生物であることを特徴とする請求項12に記載のホスト細胞。 14.植物細胞であることを特徴とする請求項13に記載のホスト細胞。 15.請求項14に記載の細胞を含む植物又はそのいずれか一部分。 16.請求項15に記載の植物の種子、自家もしくは雑種後代もしくは子孫、又は それらのいずれか一部分。 17.請求項1〜10のいずれか一に記載の核酸をホスト細胞に導入することを含 む方法。 18.前記ホスト細胞が植物又は微生物細胞であることを特徴とする請求項17に 記載の方法。 19.植物に病原体耐性を供する方法であって、植物の細胞又はその祖先に、請 求項1〜10のいずれか一に記載の核酸を導入するステップの後に、前記植物の細 胞内で、前記核酸から発現させることを含むことを特徴とする方法。 20.前記核酸が、図3に示されるアミノ酸配列をコードすることを特徴とする 請求項19に記載の方法。 21.病原体耐性遺伝子間に維持されたアミノ酸配列をコードする配列又は前記 アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と相補的な配列を有する約30ヌクレ オチド長のオリゴヌクレオチド。 22.前記病原体耐性遺伝子がトマトのCf −2(図3A又は3Bのアミノ酸配列 )及びCf −9(WO95/18230)であることを特徴とする請求項21に記載のオリゴヌ クレオチド。 23.次のアミノ酸配列: (i)SGEIPQQ; (ii)YE/QGNDG; (iii)FEGHIPS; (iv)SGEIPQQLASLTSLE のいずれかをコードするヌクレオチド配列、又はそのコード化配列に相補的なヌ クレオチド配列を含むことを特徴とするオリゴヌクレオチド。 24.(i)TCX-GGX-GAA/G-AAT/C/A-CCX-CAA/G-CA; (ii)TAT/C-G/CAA/G-GGX-AAT/C-GAT/C-GGX-CTX-CG;及び (iii)CG-XAG-XCC-A/GTC-A/GTT-XCC-T/CTC/G-A/GTA から選択される配列を含むオリゴヌクレオチド。 25.請求項21〜24のいずれか一に記載のオリゴヌクレオチドの配 列の1又は複数のヌクレオチドの付加、挿入、欠失又は置換による変異体又は誘 導体である配列を含むオリゴヌクレオチド。 26.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる植物病原体耐性遺伝子を含む核酸を得る方法であって、請求項21〜25のい ずれか一に記載のオリゴヌクレオチド、又は該オリゴヌクレオチドを含む核酸分 子であって、トマトのCf −9遺伝子(WO95/18230)でないものを、標的核酸にハ イブリダイズすることを含むことを特徴とする方法。 27.核酸増幅を用いることを含む請求項26に記載の方法。 28.請求項26又は27に記載の方法であって、前記ハイブリダイゼーションの後 に、成功したハイブリダイゼーションの同定及び標的核酸の単離を行うことを特 徴とする方法。 29.請求項26〜28のいずれかに記載の方法を用いて核酸を得た後に、該得られ た核酸の配列の全部又は一部を含む核酸分子を、トランスジェニック植物の生産 に用いることを特徴とする方法。 30.前記核酸分子を、前記植物に病原体耐性を供するのに用いることを特徴と する請求項29に記載の方法。 31.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる植物病原体耐性遺伝子を含む核酸を得るための請求項21〜24のいずれかに 記載のオリゴヌクレオチドの使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12Q 1/68 C12N 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ジョンズ,デビッド アレン イギリス国,ノーウィッチ エヌアール4 6ピーディー,イートン,グリーンウェ イズ 139 (72)発明者 ジョンズ,ジョナサン ダラス ジョージ イギリス国,ノーフォーク エヌアール4 6エスジー,ノーウィッチ,ウェイバリ ー ロード 19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる病原体耐性遺伝子をコードする核酸単離物であって、図3A又は図3Bに 示されるアミノ酸の配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチドの配列を 含むことを特徴とする核酸単離物。 2.前記活性化が、病原体又は対応するエリシター分子との植物の接触に基づ くことを特徴とする請求項1に記載の核酸。 3.前記ヌクレオチドの配列が、図2又は図4に示されるコード化配列を含む ことを特徴とする請求項1に記載の核酸。 4.前記ヌクレオチドの配列が、図2又は図4に示されるコード化配列の1又 は複数のヌクレオチドの付加、挿入、欠失又は置換による対立遺伝子、誘導体又 は変異体を含むことを特徴とする請求項1に記載の核酸。 5.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる病原体耐性遺伝子をコードする核酸であって、該核酸が、図3A又は図3 Bに示されるアミノ酸の1又は複数のアミノ酸の付加、挿入、欠失又は置換によ る対立遺伝子、誘導体又は変異体を含むアミノ酸配列を含むポリペプチドをコー ドするヌクレオチドの配列を含み; 但し前記核酸が次の特徴: 60℃における2×SSC のストリンジェンシーを用いるサザンブロッティングに おいて互いを同定するのにそれとCf −9とについてCf −9と十分に相同でなく; 図2のヌクレオチド1677〜5012に示されるコード化配列と少くとも70%の相同 性を有し; Avr 2分子との接触に基づいて前記防御応答の活性化を引きおこすことができ ; 受託番号IPO10379下で寄託されたクラドスポリウム・フルブム(Cladosporium fulvum )品種4又はその抽出物との前記植物の接触に基づいて前記防御応答の活 性化を引きおこすことができるが、受託番号IPO50379下で寄託されたクラドスポ リウム・フルブム品種2,4又はその抽出物との前記植物の接触に基づいて前記 防御応答の活性化を引きおこさず; Avr 9分子との接触に基づいて前記防御応答を活性化せず; そのコードされたポリペプチドが38のロイシンの豊富な繰り返し(LRR's)を含 む の1又は複数を有することを特徴とする核酸。 6.前記活性化が、病原体又は対応するエリシター分子との前記植物の接触に 基づくことを特徴とする請求項5に記載の核酸。 7.植物における発現が該植物における防御応答の活性化を引きおこすことが できる病原体耐性遺伝子を含む核酸単離物であって、60℃における2×SSC のス トリンジェンシーを用いるサザンブロットにおいて図1又は図4に示されるコー ド化配列とハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列と相補的なヌクレ オチドの配列を含むことを特徴とする核酸単離物。 8.前記活性化が、病原体又は対応するエリシター分子との前記植物の接触に 基づくことを特徴とする請求項7に記載の核酸。 9.請求項1〜8のいずれか一に記載の核酸を含むベクターであることを特徴 とする核酸。 10.前記ポリペプチドの発現のための調節配列を更に含むことを特徴とする請 求項9に記載の核酸。 11.トランスジェニック植物の生産における先の請求項のいずれ か一に記載の核酸の使用。 12.請求項1〜10のいずれか一に記載の核酸を含むホスト細胞。 13.微生物であることを特徴とする請求項12に記載のホスト細胞。 14.植物細胞であることを特徴とする請求項13に記載のホスト細胞。 15.請求項14に記載の細胞を含む植物又はそのいずれか一部分。 16.請求項15に記載の植物の種子、自家もしくは雑種後代もしくは子孫、又は それらのいずれか一部分。 17.請求項1〜10のいずれか一に記載の核酸をホスト細胞に導入することを含 む方法。 18.前記ホスト細胞が植物又は微生物細胞であることを特徴とする請求項17に 記載の方法。 19.植物に病原体耐性を供する方法であって、植物の細胞又はその祖先に、請 求項1〜10のいずれか一に記載の核酸を導入するステップの後に、前記植物の細 胞内で、前記核酸から発現させることを含むことを特徴とする方法。 20.前記核酸が、図3に示されるアミノ酸配列をコードすることを特徴とする 請求項19に記載の方法。 21.病原体耐性遺伝子間に維持されたアミノ酸配列をコードする配列を含むか 、又は前記アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と相補的な配列を含むオ リゴヌクレオチド。 22.前記病原体耐性遺伝子がトマトのCf −2及びCf −9であることを特徴とす る請求項21に記載のオリゴヌクレオチド。 23.請求項22に記載のオリゴヌクレオチドであって、次のアミノ酸配列: (i)SGEIPQQ; (ii)YE/QGNDG; (iii)FEGHIPS; (iv)SGEIPQQLASLTSLE のいずれかをコードするヌクレオチド配列、又はそのコード化配列に相補的なヌ クレオチド配列を含むことを特徴とするオリゴヌクレオチド。 24.(i)TCX-GGX-GAA/G-AAT/C/A-CCX-CAA/G-CA; (ii)TAT/C-G/CAA/G-GGX-AAT/C-GAT/C-GGX-CTX-CG;及び (iii)CG-XAG-XCC-A/GTC-A/GTT-XCC-T/CTC/G-A/GTA から選択される配列を含むオリゴヌクレオチド。 25.請求項21〜24のいずれか一に記載のオリゴヌクレオチドの配列の1又は複 数のヌクレオチドの付加、挿入、欠失又は置換による変異体又は誘導体である配 列を含むオリゴヌクレオチド。 26.病原体耐性遺伝子を含む核酸を得る方法であって、請求項21〜25のいずれ か一に記載のオリゴヌクレオチド、又は該オリゴヌクレオチドを含む核酸分子を 、標的核酸にハイブリダイズすることを含むことを特徴とする方法。 27.核酸増幅を用いることを含む請求項26に記載の方法。 28.請求項26又は27に記載の方法であって、前記ハイブリダイゼーションの後 に、成功したハイブリダイゼーションの同定及び標的核酸の単離を行うことを特 徴とする方法。 29.請求項26〜28のいずれかに記載の方法を用いて核酸を得た後に、該得られ た核酸の配列の全部又は一部を含む核酸分子を、トランスジェニック植物の生産 に用いることを特徴とする方法。 30.前記核酸分子を、前記植物に病原体耐性を供するのに用いることを特徴と する請求項29に記載の方法。
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