JPH11502707A - クローン病および潰瘍性大腸炎の診断と治療のシステム - Google Patents

クローン病および潰瘍性大腸炎の診断と治療のシステム

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JPH11502707A JP8529060A JP52906096A JPH11502707A JP H11502707 A JPH11502707 A JP H11502707A JP 8529060 A JP8529060 A JP 8529060A JP 52906096 A JP52906096 A JP 52906096A JP H11502707 A JPH11502707 A JP H11502707A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、in situおよびin vitroの核酸の増幅を用いた、クローン病及び潰瘍性大腸炎の診断システムに関する。この検出手段ははしかウイルスに特異的であり、ウイルスの「野生株」と弱毒化株とを区別することができる。本発明は更にクローン病及び/または潰瘍性大腸炎のための医薬の製造における使用を提供するものであるが、この医薬は適切なベクターとそれが担う特定のウイルスタンパク質に対するアンチセンスRNAからなり、このアンチセンスRNAがその特定のウイルスプロテインが宿主中で発現されるのを阻害する。

Description

【発明の詳細な説明】 クローン病および潰瘍性大腸炎の診断と治療のシステム 本発明はクローン病と潰瘍性大腸炎の診断のためのシステム及びそれから派生 する治療システムに関する。現在そのような診断システムで使えるものはない。 最近までクローン病や潰瘍性大腸炎の発症原因ははっきりしておらず、治療は ほとんどできない状態である。薬はよくても症状をいくらか軽減ことしかできな い。 クローン病の患者は人口10万人あたりほぼ4人であり、英国では毎年2,2 00人の新しい患者がでている。クローン病は初期の段階ではよくある腸の炎症 症状を呈することが多いので、信頼性のある診断システムが必要とされている。 同様に潰瘍性大腸炎にも早期治療を可能にするための早期の診断が必要とされ る。 本願の出願人は今回クローン病の病因がはしかウイルスであることを証明した 。したがって本発明はこの発見を利用して、腸組織、腸から出るもの、又は適当 な体液例えば血液やリンパ液の中にはしかウイルスが存在することを確認する診 断方法を提供するものである。研究が進むにつれて、潰瘍性大腸炎の原因もはし かウイルスであるという発見の裏付けも増えてきている。本発明ははしかウイル スに対する抗ウイルス性治療システムの基礎をも提供するものである。 そこで本発明の第1の態様によれば、クローン病と潰瘍性大腸炎を検出するた めの診断システムが提供される。このシステムははしかウイルスのRNA又はそ の特徴的な代謝産物を検出する手段からなる。このような手段は抗原性システム 、あるいは核酸の増幅もしくはハイブリダイゼーション反応を利用したシステム である。後者の場合、本発明は特に逆転写ポリメラーゼ連鎖反応、又は核酸配列 に基づく増幅反応すなわちリガーゼ連鎖反応を行う手段を提供するものである。 このシステムは、緩衝液中にRNAはしかウイルス及び/またはRNAテンプレ ートから逆転写されたDNAに特異的なプライマーを含有する。このプライマー はすべてのはしかウイルスのゲノムRNA、又はアンチゲノムRNAすなわちメ ッセンジャーRNAに特有の配列であって5’末端が修飾されたオリゴヌクレオ チド配列であることができる。このプライマーには、分析を容易にするために蛍 光色素のような標識又は凝集部分をつけてもよい。 特徴的な代謝産物は、はしかウイルス又は関連パラミキソウイルスに特異的な ヌクレオカプシドプロテイン、ホスホプロテイン、ラージプロテイン、RNAポ リメラーゼ複合体、フュージョンプロテイン、又はヘマグルチニンプロテインを 形成するための遺伝子配列又はその代謝産物から選択することができる。 ヌクレオチドの増幅は逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(reverse transcription polymerase chain reaction,RT−PCR)、又は核酸配列に基づいた増幅(n ucleic acid sequence based amplification,NASBAまたは3SR)である ことができる。前者の場合、前述した診断試験を行うためのキットはたとえば以 下のものからなる。 (1)M−MLV逆転写酵素; (2)ランダムヘキサマー及び/またはオリゴ(Dt)12-18; (3)上の(1)用反応緩衝液; (4)TaqDNAポリメラーゼを含むPCR反応用緩衝液; (5)レポーター分子をつけた5’修飾PCR用プライマー。 このようなキットは更に陽性対照としてはしかウイルスRNAの濃度のわかっ た溶液を含んでいてもよく、また陰性対照あるいはそれを与えるための手段を含 んでいることが好ましい。 しかしながら、現在はNASBAの方がはしかウイルスの検出感度が格段にい いことがわかったので、診断方法としてはこちらの方が好ましい。 本発明の別の態様によれば、クローン病又は潰瘍性大腸炎のin situでの組織 分析の方法が提供される。この方法は以下のステップからなる: a)組織サンプルを採り、それを密閉反応容器のなかに固定する。 b)PCRバッファ、MgCl2、DNTP、ランダムヘキサマーからなる試薬 (1)を加え、水溶液で希釈して望ましい希釈度にする。 c)容器を閉じてからM−MLV−RTを加え、少なくとも1回の熱サイクルを 行う。 d)洗浄バッファーで処理し、 e)緩衝化したTaqDNAポリメラーゼ、MgCl2、DNTP類及びプライ マーを予め決められた希釈で滅菌蒸留水で希釈したものを加え、少なくとも15 サイクルの加熱で、single又はnestedPCR反応を行う。 f)ついでこれらのステップを繰り返し、標識された産物がはしかウイルスのR NAの存在を示すのを検分する。 本発明の更に別の態様によれば、クローン病又は潰瘍性大腸炎のサンプルをin vitroで分析する方法が提供される。この方法は組織サンプルからはしかウイル スのRNAを抽出するステップと以下のa)〜g)のステップからなる: a)密閉反応容器中でそのRNAにDTT、DNTP類、RNaseインヒビタ ーおよび(dT)12-18からなるバッファを加えて希望する水溶液濃度にし、 b)それにM−MLV−RTを加えてインキュベートしてcDNAを生成させ、 c)生成物を精製してそれにPCRバッファとMgCl2、dNTP類と外側の ブライマーを一つ加え、 d)ついでTaqDNAポリメラーゼを加えて少なくとも15サイクルの加熱で single又はnestedPCR反応を行う e)こうしてできた反応産物の一部をとり、緩衝化PCR反応混液、内部の1対 のプライマー、及びTaqDNAポリメラーゼを加えて熱サイクルを少なくとも 20回行う。 f)できた産物を取り出し、重層用(loading)色素を加えて電気泳動にかけ、 得られた産物のバンドを同定する g)増幅産物の配列を決定する、あるいは増幅産物を同種又は異種の特異プロー ブとハイブリダイズさせて、たとえばはしかウイルスのワクチン株と野生型とを 識別する。 本発明の更なる態様により、クローン病及び/または潰瘍性大腸炎を治療する ための医薬が提供される。その方法は宿主中のはしかウイルスの発現、複製、転 写、RNAプロセシング、及び/またはmRNA輸送を阻害するものである。こ の医薬ははしかウイルスのゲノム又はアンチゲノムRNAに対するアンチセンス RNA及びベクターを包含する。 この医薬ははしかウイルスペプチド又は炭水化物抗原、又はそれらのモノクロ ーナルもしくはポリクローナルアナログからなることができる。本発明ではまた はしかウイルス特異的な核酸に基づくワクチンゲノムからなることもできる。こ のワクチンゲノムははしかウイルス及び/またはその成分抗原に対して特異的な 免疫反応を誘発するのに適している発現システム中にコードされているものであ る。 mRNAを含めたウイルスRNAに対するアンチセンスRNAを用いてはしか 関連疾患を治療すれば宿主の細胞機能に対する副作用の問題が軽減される。かっ てはこのような処置は、ウイルスの必須タンパクに特異的な阻害剤をデザインす ることがきわめて困難であったため、効果が長続きしない面があった。しかし現 在は、先行技術において、トリレトロウイルス、ラウスザルコーマウイルス、ヒ ト免疫不全ウイルス及びサル免疫不全ウイルスの遺伝子を培養細胞中で阻害する のにアンチセンスRNAを用いて成功している。 本発明は、はしかウイルスの適当な遺伝子、例えばヌクレオプロテイン遺伝子 及び/またはヘマグルチニン遺伝子を標的とするようにデザインされたアンチセ ンスRNAと、薬剤(例えばヒグロマイシンB)にたいする耐性遺伝子を運ぶよ うに改変され、かつ感染細胞に取り込まれるのに適したベクターからなる医薬を 提供するものである。この医薬の調製方法はKoschel K.らの方法(Virol.207,1 68-178(1995))の変法である。 本発明を以下の実施例中での例示のほかに付属する図を参照しながら説明する 。 図中: 図1aははしかウイルスに感染したベロ(Vero、ミドリザル腎臓)細胞をは しかウイルスポリクローナル1次抗体で免疫染色したものである;シンシチウム の細胞変性効果領域では細胞質が強く染色されている。Mayerのヘマトキシリン で対比染色している(元の倍率は×350)。 図1bはイムノゴールド(immunogold、二次抗体結合金粒子)で標識された、は しかウイルスに感染したベロ細胞を示す。2個及びしばしばそれ以上の金粒子が 集まった点が多く認められる。この集合点は直径15−20nmの典型的な繊維 状に整然と並んだヌクレオカプシドと一緒にある。酢酸ウランとReynoldのクエ ン酸鉛で対比染色している(元の倍率×91,000)。 図1cははしか一次抗体を省いたほかは図1aと同様な処理したはしかウイルス 感染ベロ細胞を示す(元の倍率 ×375)。 図1dははしかウイルス感染ベロ細胞をはしかウイルス1次抗体抜きで金をつけ た二次抗体に暴露したものを示す。標識は観察されない(元の倍率 ×91,0 00)。 図1eははしかウイルス感染ベロ細胞をオタフクカゼ一次抗体に暴露したものを 示す。シグナルは全くない(イムノペルオキシダーゼ(二次抗体結合ペルオキシ ダーゼ)、元の倍率 ×400)。 図2aはオタフクカゼウイルスに感染させたベロ細胞をオタフクカゼ一次抗体に 暴露したものを示す。感染細胞では細胞質が染色されている(元の倍率 ×40 0)。 図2bはオタフクカゼウイルス感染ベロ細胞をオタフクカゼウイルス一次抗体を 抜いて図2aと同様に処理したものを示す(イムノペルオキシダーゼ;元の倍率 ×400)。 図2cと図2dはオタフクカゼウイルス感染ベロ細胞をはしかウイルス一次抗体 で処理してイムノペルオキシダーゼで検査したもの(元の倍率 ×400)(2 c)とイムノゴールドで検査したもの(2d)(元の倍率 ×82,400)を 示す。 抗体の交差反応は全く認められない。図2dではオタフクカゼウイルス の細い繊維状の配列がはっきりとみられる。 図3は、SSPEを示す:SSPE(亜急性硬化性全脳炎)の脳中のはしかウイ ルスヌクレオカプシドの免疫染色を光学顕微鏡で観察したもの(図3a)(元の 倍率 ×400)および電子顕微鏡で観察したもの(図3bと3c)。核内のヌ クレオカプシドが図3bではみられ、しばしば対をなした金粒子がそれぞれのヌ クレオカプシドに広がっている。図3cでは細胞質シグナルがはっきりと認めら れる(元の倍率 3b:×62,500、3c:×95,000)。はしかウイ ルス一次抗体での処理を省いたほかは同様に処理した組織切片ではシグナルは全 く認められない(図3d;イムノペルオキシダーゼ、元の倍率 ×400)。 図4ははしか虫垂炎を示す:切片をはしかウイルスNプロテインについて染色し イムノペルオキシダーゼで処理したもの。陽性のシグナルが内皮細胞シンシチウ ム中(赤血球を矢印で示す)(図4a)(元の倍率 ×100)と、Warthin Fi nkeldey巨大細胞中(図4b)(元の倍率 ×800)に認められる。 図5はクローン病を示す:肉芽腫炎症病巣中のマクロファージ様細胞の核染色は 陽性(図5a;イムノペルオキシダーゼ;元の倍率 ×600)。連続切片を一 次抗体処理を省いたほかは同一の処理をした場合にはシグナルは認められない( 図5b、元の倍率 ×600)。同一の細胞内位置がイムノゴールド標識陽性で あり、特有の対をなすシグナルを示す(矢印)(図5c;元の倍率 ×71,0 00)。 図5d(図内図)は1個のヌクレオカプシドのように見えるものの長軸に添って 分布した金標識の高倍率図を示す(元の倍率 ×139,000)。 図5eは、別のクローン病患者からとった肉芽性炎病巣中のマクロファージの核 染色を示す。対をなすシグナルが観察され、中でも中央部のクラスターに認めら れる。拡大図を図5fにしめすが、これは直径17nmのヌクレオカプシドの平 行する配列(矢印)に金標識が広がってていることをはっきりと示す(元の倍率 図53:×91,000、図5g:×95,000)。クローン病の切片をは しかウイルス一次抗体での処理を抜いて同様に処理したものでは染色は認められ なかった(図5g、元の倍率 ×54,000)。実施例1 クローン病又はおそらく潰瘍性大腸炎である患者の腸のバイオアッセイで観察さ れたヌクレオカプシド様の粒子のウイルスの起源を確認する研究を行った。これ らの粒子は正常小腸中には超微細構造的にはこれまで検出されたことがない。細胞構造 ベロ(ミドリザル腎臓)細胞を標準的手法を用いて75mmフラスコ中で培養し た。集密細胞単層にはしかウイルスのエドモンストン株を1mlあたり107プ ラ ーク形成ユニット(PFU)、あるいはオタフクカゼウイルス(テイラー株、PH LS colindale,UK)をTCID50(組織培養感染性量)104を感染させた。感 染しなかった細胞は陰性対照とした。>80%の細胞が細胞変性を示したときに 、細胞単層をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中1%グルタルアルデヒド/1% パラホルムアルデヒドで30分間固定した。細胞をフラスコから白金耳でかきと って、細胞をエッペンドルフチューブ中に懸濁してからベックマンマイクロフュ ージ(パロアルト、カリフォルニア、USA)で遠心してペレットとした。細胞 ペレットは固定後にPBSで洗浄し、50%、70%及び90%のジメチルホル ムアミドでそれぞれ2回ずつ順次脱水した。1回の時間はブロックの大きさによ り10−20分間である。ついでジメチルホルムアミドとLRホワイトレジンの 50:50混合物に0.5%のベンゾイン光反応開始剤(TAAB Laboratories Eq uipment Ltd,Reading.UK)を加えたものを30−60分間浸透させた後、10 0%樹脂で1−2時間処理した。ブロックを封入できる包埋用カプセル中に新し いLRホワイトレジンと光反応開始剤とを用いて包埋した。重合は4℃で紫外線 源を10cmの距離で用いて行った。樹脂は1−2時間で重合し、終わりまで重 合しないで残った少量の樹脂は綿棒で取り除いた。パラフィンブロックから再処理した組織 まず、保存してある、フォルマリン固定パラフィンで処理されたはしかウイルス の感染が確認された組織を選んだ。これらの中には亜急性硬化性全脳炎(SSP E)患者からの脳組織や急性はしかウイルス虫垂炎患者からの虫垂組織も含まれ ていた(EnfieldのChase Farm HospitalのH.Raid博士からの恵与)。6例の肉 芽腫性クローン病には初期(つまり特異的又は免疫抑制的治療が始められる前) にとられた4例の直腸バイオプシーと2例の虫垂が含まれるように選んだ。陽性 対照とクローン病組織のどちらにおいても、診断は標準の臨床的、組織病理学的 基準により下された。回腸部結核(TB)の2例を肉芽腫性の対照として調べた 。切片を組織のブロックから切り出し、前に述べたイムノペルオキシダーゼ法( Wakefiedl AJ.,J.Med.Virol.1993; 39;345-353)を用いてはしかウイルスヌ クレオカプシド(N)プロテインに特異的なポリクローナル抗体(CAMR,Porton Down,UKのJ.Stephenson & T Fookesから恵与された)で免疫染色した。陰性対 世としては連続組織切片を一次抗体暴露を省略するか、オタフクカゼウイルス( 近縁のパラミキソウイルス)に特異的なモノクローナル抗体(Seralab,Crawley ,Sussex,UK)に暴露する処理のどちらかを行った。イムノゴールド試験を行う 前にはしかとオタフクカゼウイルス特異抗体間の交差反応性をこれらのウイルス に感染させたベロ細胞中で調べた。電子顕微鏡用の処理 イムノゴールド分析用に適切な組織の場所を選んだ。これらの場所はイムノペ ルオキシダーゼによる染色ではしかウイルス陽性を与える場所と、クローン病と 回腸部結核(TB)の場合は肉芽性炎の病巣を含めた。片刃の剃刀を用いてパラ フィンブロックから組織の1かけを切り出した。クロロホルムでワックスを除い てから純アルコール中で濯いだ。ついで組織に樹脂を浸透させ前に述べたように 包埋した。 急性はしか虫垂炎についてはパラフィン切片だけが入手できたのでスライドか ら組織を取り出すのに新しい方法を用いた。切片はワックスを除き純アルコール に入れた。ついでアルコールとLRホワイトレジンの50:50混合物で全面を おおい、光反応開始剤を加えて更に15分おいた。液を捨ててスライドから余分 な樹脂を吸い取った。新しい樹脂を組織上に滴下しプラスチックのカバースリッ プ(Agar Scientific,Stansted,UK)でおおった。ついで樹脂を4℃で1時間 紫外線により重合させた。カバースリップをはがし重合しなかった樹脂を取り除 い た。スライドを液体窒素に数秒間浸せきしてから組織を含む樹脂を持ち上げた。 形を整えてブランクの樹脂ブロック上にPermabond急速接着エポキシ樹脂(Perma bond Adhesives Ltd.Eastleigh,UK)でマウントした。超薄切片を50−80 nm厚さで切り、上記のように免疫染色した。免疫標識 70−80nmの厚さで超薄切片を切り出し、Piliform(Agar Scientific,S tansted,UK)でコートしたニッケルグリッド(Gilder,Grantham,UK)の上に 拾い上げた。グリッドを0.1%BSA/PBS中5%の正常ヤギ血清の液滴中 で30分間インキュベートし、ついで一次はしかポリクローナル抗体(0.1% BSA/PBS中1/100)の液滴中に移して1時間おいた。一次抗体はPB Sの液滴上で5分間ずつ5回洗浄することにより除去した。この際1回目は余剰 の液体をグリッドから除去することなく行った。残りの4回は余剰のバッファは 吸い取り紙に縁を触れさせて、グリッドが乾ききってしまわないように注意しな がら除いた。ついでグリッドをPBSで100倍に希釈した金複合体(Biocell ,Cardiff,UK)の液滴に移して1時間おき、PBSの液滴で5分間ずつ2回洗 浄して結合しなかった金複合体を除き、最後に蒸留水中で濯いだ。切片は酢酸ウ ランとレイノルドのクエン酸鉛で軽く染色し、フィリップス201透過型電子顕 微鏡で観察した。すべての組織について一次抗体処理をしなかった切片を陰性対 照として含めた。はしか感染ベロ細胞 実験的にはしかウイルスに感染させたベロ細胞は、イムノペルオキシダーゼと イムノゴールド標識陽性を示した(図1aと1b)が、はしか一次抗体に暴露し ないほかは全く同様に処理したはしか感染細胞や(図1cと1d)、おたふくか ぜ一次抗体に暴露したはしか感染細胞では認められなかった(図1e)。超微細 構造的には、ウイルスのヌクレオカプシドは特徴的な直径15から20nmの平 行する繊維状の構造を有していた。 金粒子が集合し(ペアを形成することが多い)、ウイルスのヌクレオカプシド に添って断続的に結合してできた標識の特徴的なパターンが感染細胞の核と細胞 質の両方に観察された(図1b)。このパターンは感染細胞と感染組織の両方に 一貫して認められたが、対照切片によくみられるバックグラウンドシグナル中に は認められなかった。オタフクカゼウイルス感染ベロ細胞はオタフクカゼウイル ス一次抗体を用いたイムノイムノペルオキシダーゼでは強く染色された(図2a )が、オタフクカゼ一次抗体を省いて同様に処理した細胞は、染色されなかった 。オタフクカゼ感染細胞にはしか抗体をかけた場合にはシグナルは光学顕微鏡的 にも電子顕微鏡的にも観察されなかった。亜急性硬化性全脳炎 感染脳の組織学的切片にイムノペルオキシダーゼを使用し、超薄切片にはイム ノゴールド標識を使用した。はしかウイルスに対する強いシグナルが主として感 染細胞の核内に観察された。超微細構造的には、固定とパラフィン処理が最適条 件ではないにもかかわらずウイルスのヌクレオカプシドはよく保存されていた。 ここでもヌクレオカプシド上の二重のイムノゴールドシグナルが一貫した特徴で あった。一次抗体で処理しなかった切片では、光学顕微鏡的にも(図3d)超微 細構造のレベルでも(不図示)、シグナルは観察されなかった。小腸組織 ついでこの方法をはしか感染小腸組織−急性感染はしか虫垂炎−に適用した場 合も同様な結果が得られた。内皮細胞、Warthin−Finkeldy巨大 細胞を含めたマクロファージ様細胞(これは急性はしかウイルス感染の古典的特 徴である)、およびリンパ小節内に時折みられるリンパ球中でのはしかウイルス 抗原の存在がイムノペルオキシダーゼ法で同定された。陰性対照切片中には染色 は認められなかった。最適条件でない保存にもかかわらず、同じ細胞性病巣中に ウイルスが存在することが確認された。一次抗体なしではシグナルは全く認めら れなかった。 調べた6例のクローン病のうち全部において、形態と位置から組織球マクロフ ァージ、内皮細胞及び時折はリンパ球と同定された細胞内にはしかウイルスが存 在することがペルオキシダーゼで示された。はしか一次抗体に暴露しなかったか 、オタフクカゼ一次抗体に曝した切片中ではシグナルは認められなかった。5例 においては同一の細胞の場所がイムノゴールドにより陽性となりウイルス粒子は サイズ、形、上述のイムノゴールド標識において特徴的な形を示した。1例にお いては更にsingle crypt上皮細胞中においてもシグナルが検出された。イムノゴ ールド陰性であった5番目のケースでは、組織学的切片中に存在する肉芽性炎の 病巣は「切り出され」ていて、超薄切片中に同定できなかった。はしか一次抗体 で処理しないほかは同一の処理をしたクローン病の切片は陰性であった。調べた 2例の回腸部TBは、1例がイムノゴールドでマクロファージ様細胞中の核で低 レベルのシグナルを示したが、どちらもイムノペルオキシダーゼでは陽性ではな かった。 これははしかウイルスが小腸内にずっと存在することの初めての直接証拠であ る。すなわち超微細構造のレベルでのウイルスヌクレオカプシドと特異抗体の同 時検出である。クローン病組織におけるはしかウイルスの細胞内位置の特定は以 前に別の方法で観察された結果(Wakefield AJ.,J.Med.Viol.,1993; 39; 34 5-353;Knibbs DR,Gastroenterology,1663; 104; A726(Astract))及び別の研 究室で行われた結果(Knibbs DR,Gastroentrology,1993;104;A726(Abstract) )と一致する。特異抗体と、サイズと形態の両方が標的ウイルスと同じである粒 子が同じ位置に存在することはそのウイルスが存在することの強力な証拠である ;金粒子でヌクレオカプシドを標識した場合の特徴的なパターンは更に思いがけ ないほどの特異性を与えた。回腸部結核の2例のうち1例においてはしかウイル スが検出されたことは、持続的に感染した免疫細胞が炎症病巣に集積した可能性 を提起するものであり、肉芽腫の主要原因とは無関係である。しかしクローン病 組織では、内皮細胞や上皮細胞を含む固有の小腸細胞内ではしかウイルスが検出 され、持続的小腸感染が示唆される。しかしながら同一宿主内を循環する免疫細 胞が持続的に感染していることもあり得る。 クローン病患者の治療の主柱であるコルチコイドは、ウイルス複製を許容する 可能性があり炎症を起こした小腸内での存続に対する疑問を提起する。ここでそ の組織を調べた患者にはコルチコイドあるいは他の免疫抑制治療を受けたものは いない。実施例2 暗示されたはしかウイルスとクローン病との病因学的関連は、病気に冒された 組織中の感染細胞に対する免疫応答を検出することにより裏付けられる。この実 施例は、急性及び持続感染した組織の両方、特にクローン病の肉芽腫において、 はしかウイルスに対するin situの免疫応答を検出し特徴づけようとしたもので ある。クローン病(n=17)、結核(n=9)、急性小腸虚血(n=5)、急 性はしか肺炎(n=2)、急性はしか虫垂炎(n=1)、亜急性硬化性全脳炎( SSPE;n=1)及びはしか封入体脳炎(MIBE;n=1)からの連続切片 を 調べた。単一及び二重の免疫組織化学的標識を行って、細胞傷害性リンパ球(C D8,TIA、パーフォリン、Leu7、CD45RO、CD45RA)及びマ クロファージ(KP1)の両方を同定した。これらの細胞とはしか感染細胞との 関係は、抗はしかウイルスヌクレオプロテイン抗体の二重免疫標識により同定し た。急性はしか虫垂炎とSSPEの両方で、CD8+/TIA細胞傷害性リンパ 球(CTL)は感染細胞を標的にした。クローン病(13/17)を含むはしか ウイルスが陽性である他の組織においては、主として肉芽腫、MIBE、致死性 肺炎、及び1例の結核肉芽腫だけが染色され、感染細胞はCTLよりはマクロフ ァージに標的にされるように見えた。クローン肉芽腫におけるCTLはLeu7 −及びパーフォリン−/CD45RO−(naive)であった。結核とクローン肉 芽肺の両方でCTLは末梢分布、数及びフェノタイプが同じであった。このデー タからはしか特異的CTL応答はクローン病では急性はしか虫垂炎やSSPEに 比べて弱くなっていること、次に小腸にはしかウイルスが持続的に感染すること に対するマクロファージの異常な応答が肉芽性炎を引き起こす可能性を示唆する 。実施例3 国際的な共同研究で、クローン病(n=95)、潰瘍性大腸炎(n=79)、 ウイルス性肝炎(n=63)の連続的外来患者及び献血者(n=30)について 血清IgMはしか応答性をエリザ(ELISA)によりアッセイした。その結果 を別の市販はしかIgMアッセイ、風疹及びエプスタイン−バーウイルス特異的 血清IgM免疫応答性、全血清IgM、リューマチ因子及びはしか特異的IgG の結果と比較した。炎症性腸疾患をもつ患者20人を4カ月にわたって連続的に 調べた。最近急性のはしかに感染したことを確認するためのエリザ”cut−o ff”点には、グループ間で有意な差はなかった。しかしながら、血清はしかI gM免疫反応性の亢進(献血者の平均±2SDと等しいか大きい)は、肝炎患者 5/64(8%)及び正常対照0/30(0%)に比べて、クローン病患者39 /95(41%)および潰瘍性大腸炎33/79(42%)の方が有意に大きか った(p<0.001)。エリザが陽性であったものは、同じ血清サンプルに対 する間接免疫蛍光でも陽性であった。血清はしかIgM免疫反応性は全IgM, 風疹あるいはエプスタイン−バーウイルスIgM(非誘導)、はしかIgM,あ るいは疾患活性のどれとも相関を示さなかった。ステロイドの投与を受けていな い患者ははしかIgM免疫反応性がより上昇しているようであった(p<0.0 5)。リューマチ因子を検査した血清は全部陰性であった。4カ月にわたって調 べた炎症性の腸疾患を有する20人の患者のうち、55%が追跡期間のある時期 にはしかIgM免疫反応性が上昇していた。データは、クローン病と潰瘍性大腸 炎の患者におけるはしかウイルスに対する免疫反応性を示唆し、炎症性腸疾患に おけるはしかウイルスの潜在的病因としての役割を支持する。実施例4 クローン病と以前のはしかウイルスに対する暴露との間の疫学的関連は、間接 的にまたはケースコントロールデザインの研究において示されている。子宮内で のはしか暴露とクローン病の絶対的危険性評価を決定するためにウプサラの大学 病院で1940−1949年の間に出産した全25000例の妊娠カルテを調査 した。母親が妊娠中に明らかにはしかに感染した例が4例確認された。産まれた 子、及び2例については母親にもインタビューし、病歴記録を見直した。ケース 1、2、及び3では複数回の小腸部分切除を受けていて、そのうち2例から得ら れた組織を通常の組織学的方法及び、適当な陽性対照(脳;亜急性硬化性全脳炎 )と陰性対照(一次抗体なし、オタフクカゼウイルス感染細胞)を用いてはしか ウイルスに対するイムノゴールド−電子顕微鏡により検査した(Gut.1995; 36; 564-9)。産まれた子4人のうち3例がクローン病であった;どの例でも回帰性 抗 生物質耐性肺炎の後に発病した。全員が広範囲にわたる回腸及び大腸の疾患を持 ち、2例が静脈内栄養供給を必要としていた。4例のうちただ1例のみが臨床的 急性はしかにかかったことがあり、クローン病にはならなかった。組織をはしか ウイルス抗原について調べたクローン病の2例は肉芽性及びリンパ球性炎症の病 巣中にウイルス抗原が認められた。このことは、子宮中ではしかウイルスに接触 することが、重い広範囲のクローン病になる主要な危険因子であることを示す。 この時期での接触が持続感染につながるのか、あるいはそのため後ではしかに感 染したさいの応答が変わってウイルスが存続するようになるのかもしれない。実施例5 イムノゴールド−電予顕微鏡を用いて、クローン病患者と炎症性及び非炎症性 疾患対照の小腸組織中でのはしかウイルスの存在を試験した。ホルマリン固定後 パラフィン包埋した組織を再処理して、抗はしかウイルスヌクレオプロテイン一 次抗体、ついで10nmの金粒子をつけた二次抗体で染色した。亜急性硬化性全 脳炎(SSPE)の患者のひとりからとった脳組織を同じように処理したものを 、陽性対照として用いた。全組織について2連の切片を一次抗体なしで処理した 。クローン病では肉芽性炎の病巣の8/9が、非特異的炎症の病巣では0/4が はしかウイルスについて陽性であった。 対照で陽性だったのは潰瘍性大腸炎組 織で0/5、SSPE組織で1/1であった。クローン病肉芽腫とSSPEの双 方で1つの核の領域あたりの金粒子の数は、クローン病の非肉芽腫領域を含めた 対照より有意に大幅に多かった(p<0.0006);どちらの疾患でも、少数 の特徴的な細胞病理を示している細胞しか染色されなかった。これらのデータは クローン病の病因としてのはしかウイルスの役割を裏付けるものである。実施例6 はしかウイルス検出用キット はしかはRNAウイルスである。本実施例のin situ或いはin vitroでの核酸 増幅媒介検出は、逆転写−ポリメラ−ゼ鎖反応(RT−PCR)或いは核酸配列 に基づく増幅NASBA(3SR)のいずれかに基づいている。 in vitro或いはin situはしか検出用RT−PCRキットの主成分は以下のも のである; (i)逆転写酵素、例えばM−MLV逆転写酵素、 (ii)第1ストランドcDNA合成用プライマ−、 (iii)RT用反応バッファ−、 (iv)PCR反応バッファ−、 (v)例えば蛍光色素などのレポ−タ−分子で5’が修飾されてもよい、PCR プライマー。 さらに、アミコンミクロコン30サイズ分画カ−トリッジをin vitro増幅用第 1ストランドDNA合成からの生成物の精製に使用してもよい。 両キットは、例えば既知濃度での溶液として供給されるはしかウイルスRNA をポジティブコントロ−ルとして有することが好ましい。これがあるとキットを 使用する個々人が結果を較正できる。 さらにネガティブコントロ−ルが必要である。これは分析を行う前に試料の1 部分をとり37℃で10分間RNase Aで処理することにより達成されるのが好ま しい。この操作はin situ及びin vitro適用の両者で効果的であり、さらに試料 中に汚染物質として存在するかもしれないDNAからの非特異的生成物を検出で きる。したがってRNaseAをキットに追加することが望ましい。 2つの基本的なプロトコ−ルをa)in situ及びb)in vitro増幅について以下に 示す。実施例7 a)in situ でのはしかウイルス検出−キット1 1)実施例6で製造したような組織切片標本中に75μlの試薬(1)を添加す る。PCT/GB95/00215中に示すような密閉反応室中でスライドをシ −ルする。これをpHC3Techneサーマルサイクラ−の平なブロック上に 置き、密閉反応器の中に200ユニットのM−MLV RTを添加し、42℃で 2時間、次いで95℃で5分、引き続き15℃で5分間加熱して最初の加熱サイ クルを完了させる。 2)次いでスライドを試薬(2)で完全に洗浄する、 3)続いて、組織切片標本を430μlの試薬(3)で覆う。これに1.25ユ ニットのTag DNAポリメラ−ゼを添加し、この全体を95℃で5分間加熱 し、続いて58℃で2分間、75℃で1.5分そして95℃で1分間加熱のサイ クルを30回繰り返す。この操作は72℃で10分間加熱することで完了させる 。 4)次いでこのスライドを試薬(2)で完全に洗浄しエピ蛍光顕微鏡で観察する 。in situ はしか検出キット1用試薬 試薬1(RTバッファ−−プライマ−含有) 10×PCRバッファ− MgCl2 dNTPs RNAガ−ド ランダムヘキサマ− DEPC処理水 必要な最終処理濃度で試薬2(洗浄バッファ−) リン酸緩衝生理食塩水 pH7.5試薬3(PCRバッファ−−プライマ−含有) 10×PCRバッファ− MgCl2 DNTPS プライマ−1)5’修飾された プライマ−2)或いは+Dig−UTP 滅菌2回蒸留水 必要な最終処理濃度で酵素 M−MLV RT (例えばギブコBRL製) Tag DNAポリメラ−ゼ (例えばギブコBRL製)実施例8 b)in vitro キット2増幅によるはしか核酸検出 全RNAは、例えばChirgwinらのBiochemistry(1979年)、18、529 4から5299に記載の方法により目的とする組織から製造できるであろう。診 断試験は以下の工程によりなされる: 1)0.4μgのRNAに十分量の5×試薬(4)1及びDEPC処理した滅菌 2回蒸留水を20μlの容量になるまで添加する。 2)増幅の標的として低コピ−数細胞UIA RNAを使用した内部コントロ− ル逆転写PCRのために、全RNAから1部分をとる(100ng含有)。 3)はしかRNAの+鎖と−鎖の両者に対して特異的なオリゴヌクレオチドにア ミノリンクした磁気ビーズを使用して、UIAポジティブRNA試料にたいしハ イブリッドキャプチャ−を行う。 4)磁気ビーズを分離し、50μlの溶出バッファ−を使用してはしかRNAを 溶出する。 5)溶出物5μlを、関連のポジティブ及びネガティブコントロ−ルと共にはし か逆転写PCRに使用する。 6)200ユニットのM−MLV RTを添加し、42℃で2時間、30分イン キュベ−トする。 7)得られたcDNA生成物を取り、製造業者指示に従いアミコンミクロコン3 0カートリッジを使用して精製する。 8)工程3からの精製したcDNA生成物の10μlを取り10×試薬(5)及 び滅菌2回蒸留水で39μlにする。 9)1ユニットのTag DNAポリメラ−ゼを添加し、95℃で10分間加熱 し、続いて58℃で1分間、72℃で1分間、95℃で1分間加熱のサイクルを 35回繰り返す。72℃で5分間で1サイクル加熱することにより完了させる。 10)工程5からの反応生成物を1μlを取り10×試薬(6)及び滅菌2回蒸 留水で23μlにする。 11)1ユニットのTag DNAポリメラ−ゼを添加し、工程5のような加熱 サイクルを35サイクルではなく25サイクル行う。 12)工程7からの生成物の18μlを取り、2μlの重層用色素を添加し、1 %アガロ−スゲルで電気泳動を行い所望のkbpの生成物を同定する。in vitro はしか検出用キット2の試薬 試薬4(RTバッファ−) RTバッファ− DTT dNTPs RNase阻害剤 オリゴ (dT)12-18 5×使用時濃度試薬5(PCRバッファ−1−プライマ−含有) PCRバッファ− MgCl2 W−1 dNTPs MV1) 外部プライマ− MV2) 10×使用時濃度試薬6(PCRバッファ−2−プライマ−含有) PCRバッファ− MgCl2 W−1 dNTPs MV4) 内部プライマ− 10×使用時濃度で酵素 M−MLV RT (例えば、ギブコBRL製) Tag DNAポリメラ−ゼ (例えば、ギブコBRL製)追加として DEPC処理した滅菌2回蒸留水 アミコンミクロコン30サイズ分画カ−トリッジ実施例9 はしかウイルスN遺伝子配列のNASBA増幅 1.温かいNASBAバッファ−とプライマ−とを室温で混合し、無菌室で20 μl反応物用マスタ−ミックスを作る。 2.マスタ−ミックスをエッペンドルフ管に等分し、Cosbyら、1989年の方 法で製造した反応物当たり100ngのテンプレ−トRNAを添加する。 3.この管を65℃で5分間保持してRNAを変性させ、次いで41℃で5分間 保持する。 4.酵素ミックスを室温まで温め、次いで反応ミックスに添加する。 5.水浴中で41℃で90分間インキュベ−トする。 6.ノ−ザンブロッティング法で、或いは酵素−結合ゲルアッセイ(例えば、E LGA、OrganonまたはTechnika製)を使用して反応生成物を検 出する。 実施例10 NASBAを使用するはしかRNA抽出及び検出は以下の工程を使用して行っ た: 1.3mlの全RNA単離試薬(Advanced Biotechnology)中で最大500mg の組織を均質化する。全RNA抽出法はChomozynskiらのワンステップRNA単 離法に基づいている。細胞を使用するならば、1mlの試薬中にペレットを再懸 濁させる。血液を使用するならば、5倍量の試薬と混合させる。 2.全RNAを抽出し、DEPC処理したdH2Oの100μl中でペレットを 再懸濁させる。 3.抽出したRNA溶液の光学密度を測定し、1.5%アガロ−スゲルでのゲル 電気泳動によりRNAの完全であるかを決定する。 4.増幅のための標的としての低コピ−数細胞性U1A RNAを使用して内部 コントロールNASBAをおこなうため全RNAから一部分(100ngを含有 する)をとる。 5)はしかRNAの+鎖と−鎖の両者に対して特異的なオリゴヌクレオチドにア ミノリンクした磁気ビ−ズを使用して、UIAポジティブRNA試料にたいしハ イブリッドキャプチャ−を行う。 6)磁気ビーズを分離し、50μlの溶出バッファ−を使用してはしかRNAを 溶出する。 7)溶出物5μlを、関連のポジティブ及びネガティブコントロ−ルと共にはし かNASBAに使用する。 内部セイヨウワサビペルオキシダ−ゼ−標識オリゴヌクレオチドを使用し、酵 素結合ゲル電気泳動で特異的なNASBA生成物を検出する。はしかNASBA はしかNASBAは、はしかウイルスゲノムのヌクレオプロテイン領域に特異 的なプライマ−、例えば、プライマ−AB20及びAB22を使用して行われる べきである。 特異的なNASBA生成物は内部オリゴプロ−ブ、例えばAB20を使用して 検出されるべきである。 実施例11 はしかウイルスのin situハイブリダイゼ−ション検出 はしかウイルスRNAは、例えばパラフィン或いはアラルダイトで包埋したま たは凍結した組織切片標本中、in situハイブリダイゼ−ションによりin situ検 出可能である。 ハイブリッドの検出は、例えば蛍光或いはオ−トラジオグラフィ−により直接 的に、または例えば化学発光或いは蛍光によりハイブリッドの検出を可能にする レポ−タ−分子とハイブリッドを反応させることにより間接的に行うことができ る。 以下に示す実施例の方法は、ビオチン化した一本鎖RNAプロ−ブを使用して ついでハイブリッドの免疫検出を行って組織切片標本中のはしかウイルスRNA を同定する方法である。このプロ−ブはN遺伝子配列から編み出されたものであ り(Cosbyら、1989年)、186bpの長さである。このプローブは遺伝子 バンク配列デ−タベースに含まれているはしかウイルスの全てのヌクレオカプシ ドに特異的であるが、極めて関連性の高いモービリウイルス(イヌのジステンパ −ウイルス)とは反応しない。ハイブリダイゼ−ション 1.半薄切片或いは超薄切片標本のいずれかを取り出し、パラフィンが付着して いれば脱ワックス化及び(スライド上で)再水和し、200μlのプロテナ−ゼ K(1mg/ml)を添加し、15ml37℃でインキュベ−トする。 2.DEPC処理水で洗浄し、5分間パラホルムアルデヒドで固定する。 3.DEPC処理水で切片標本を洗浄する。 4.ハイブリダイゼ−ション化バッファ−を添加し、42℃で16時間インキュ ベートする。 5.0.6%NaCl、10mMのHCl(pH7.0)、ImmolEDTAで2 5℃で5分間洗浄する。 6.DEPC処理水で切片標本を洗浄する 7.45%v/vホルムアミド洗浄バッファ−で切片標本を28℃で30分間洗 浄する。 8.DEPC処理水で切片標本を洗浄する。 9.0.1×SSCで40℃で60分間切片標本を洗浄する 10.25℃で5分間切片標本をリン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄する。溶液 ハイブリダイゼ−ションバッファ−(最終濃度) ホルムアミド(50%v/v) 5×SSC 5×デンハルト溶液(Denhardts solution) 0.25mg/mlサケ精子DNA 0.5mg/ml酵母tRNA 10%硫酸デキストラン DEPC処理水 プロ−ブRNA≦100nmol検出 (Cosbyら、1989年及びMcQuaidら、1990年、から採用した) 1.1:40希釈したモノクロ−ナルマウス抗ビオチン抗体を37℃で30分 間切片標本に供給する。 2.過剰のリン酸緩衝生理食塩水で2回切片標本を洗浄する。 3.1:90希釈したビオチン化抗マウス抗体を添加し37℃で30分間インキ ュベ−トする。 4.過剰のリン酸緩衝生理食塩水で切片標本を2回洗浄する。 5.1:500希釈したペルオキシダ−ゼ複合体を添加し、25℃で30分間イ ンキュベ−トする。 6.過剰のリン酸緩衝生理食塩水で切片標本を8分間洗浄する。 7.基質3−アミノ−9−ジエチルカルバゾ−ルを添加し、25℃で10分間放 置する。 8.流水で切片標本を10分間洗浄する。 9.風乾し、顕微鏡で観察する。 10.必要なら、切片をメイヤ−ヘマトキシリンで対比染色できる。 前記の技術を使用する検出キットは以下からなる: (a)リボプロ−ブ; (b)ハイブリダイゼ−ションバッファ−; (c)プロテイナ−ゼK; (d)RNase A;及び (e)抗体及び検出試薬。 ポジティブ及びネガティブコントロ−ルも包含し、ネガティブコントロ−ルは ハイブリダイゼ−ション及び検出前に、任意の2連試料をRNase Aで37 ℃で1時間前処理することにより作成できる。キット用のポジティブコントロ− ルはプラスミドに入れた転写テンプレ−トの試料であり、切片標本の検出のため にはこのコントロ−ルは既知のSSPE感染組織の試料でもよい。 本願発明に従うキットは、腸の生検からの組織試料から、血液及びリンパのよ うな体液から、便抽出物からも、クロ−ン病の指標であるはしかRNAを確認す る。 従って、本願発明はクロ−ン病及び潰瘍性大腸炎の検出用診断システム、該シ ステムを利用する検定キット、及びそれから派生する治療システムに関する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.腸組織、腸の産生物、或いは体液中のはしかウイルスRNA又はその特有 な代謝産物を検出する手段からなる、クロ−ン病及び/又は潰瘍性大腸炎の検出 用診断システム。 2.ウイルスRNA検出用該手段がin situ或いはin vitroで核酸に基づく試 験を実行する手段からなる請求項1記載のシステム。 3.該試験がポリメラ−ゼ連鎖反応(RT−PCR)または核酸に基づく増幅 反応(NASBA)から選択された、ヌクレオチド増幅或いはハイブリダイゼ− ション反応からなる請求項2記載のシステム。 4.a)はしかRNAを抽出し、NASBAを使用して検出する; b)特異的なはしかウイルスRNA/mRNAを増やす;及び c)NASBA及び/又はRT−PCRを繰り返す、 工程からなる請求項3記載のシステム。 5.プライマ−がRNAはしかウイルスから逆転写されたDNAに特有なオリ ゴヌクレオチド配列で5’が修飾されたものからなる、緩衝されたプライマ−を 含有する請求項2から4のいずれかに記載のシステム。 6.RNAはしかウイルスに特有なRNAテンプレ−トからなる請求項2から 4のいずれかに記載のシステム。 7.プライマ−にDNAの増幅後検出を可能にするレポ−タ−分子が付いてい る請求項2から5のいずれかに記載のシステム。 8.レポ−タ−部分が蛍光色素性のものである請求項7記載のシステム。 9.以下の試薬: (1)M−MLV逆転写酵素; (2)ランダムヘキサマ−及び/又はオリゴ(dT)12-18; (3)前記(1)用の反応バッファ−; (4)PCR反応バッファ−;及び (5)レポ−タ−分子を有する5’修飾されたPCRプライマ− からなる請求項5記載のシステム。 10.さらに、既知濃度の溶液中のはしかウイルスRNAからなるポジティブコ ントロ−ル、及びネガティブコントロ−ル或いは両者を提供する手段からなる前 記した請求項のいずれかに記載のシステム。 11.mRNA、蛋白質又は抗原を含む特有な代謝産物が、野生型か或いは弱毒 化ワクチンはしかウイルスに特有のものである前記した請求項のいずれかに記載 のシステム。 12.該特有な代謝産物がヌクレオカプシドプロテイン、ホスホプロテイン、ラ −ジプロテイン、マトリックスプロテイン、RNAポリメラ−ゼコンプレックス 、ヘマグルチニンプロテイン、フュ−ジョンプロテイン、及び/又は免疫学的方 法で検出可能なそれらの特徴的な産物を形成するための遺伝子配列又はその代謝 産物から選択される、請求項11記載のシステム。 13.該免疫学的検出法が、免疫組織化学又はエリザ法、放射性同位元素標識免 疫測定或いは酵素結合ゲル法で達成される請求項12記載のシステム。 14.(a)組織試料を得て、密閉反応器に固定する; (b)PCRバッファ−、MgCl2、DNTP、ランダムヘキサマ−か らなる試薬を添加し、所望の希釈率まで水で希釈する; (c)次いで密閉反応器を閉じ、M−MLV−RTを添加し、少なくとも 1サイクルの加熱サイクルを行わせる; (d)洗浄バッファ−で処理する; (e)緩衝したTag DNAポリメラ−ゼ、MgCl2、DNTP及び プライマ−を予め規定した希釈率で添加し、次いで少なくとも25サイクルの加 熱サイクルを行う;及び (f)引き続き、工程(d)を繰り返し、はしかウイルスRNAの存在を 同定するために標識された生成物を目視する 工程からなるクロ−ン病及び/又は潰瘍性大腸炎の分析方法 15.Dig−11又は蛍光標識した塩基プライマ−を使用する請求項14記載 の方法。 16.適当な組織からはしかウイルスRNAを取り出し、 (a)密閉反応器中でこれにDTT、DNTP類、RNase阻害剤及び オリゴ(Dt)12-18からなるバッファ−を添加して水性濃度を低下させ; (b)M−MLV−RTを添加し、cDNA生成物を与えるためにインキ ュベ−トする; (c)生成物を精製し、MgCl2、dNTP及び外部プライマ−と共に PCRバッファ−を添加する; (d)引き続きTag DNAポリメラ−ゼを添加し、少なくとも15サ イクル加熱する; (e)このように形成された反応生成物の一部を回収し、内部プライマ− を有する緩衝されたPCR及びさらにTag DNAポリメラーゼを添加し、少 なくとも15サイクル再サイクルさせる;及び (f)このように形成された生成物を取り出し、重層用色素を添加し、染 色された生成物を電気泳動にかけて、選んだ生成物バンドを同定する; (g)増幅した生成物の配列を決定する、或いは同種又は異種の特異的ブ ロ−ブと増幅した生成物をハイブリダイズさせて「野生」型はしかウイルスから ワクチン株はしかウイルスを識別する、 ことからなるクロ−ン病及び/又は潰瘍性大腸炎の試料のin vitro分析方法 。 17.適当な組織からはしかウイルスRNAを取り出し、 (a)これにさらに室温まで温めたUTPとバッファ−とプライマー混合 物からなるバッファを添加し; (b)それをテンプレートRNAからなる反応ミックスに分注して混合物 を65℃で5分間、ついで41℃で5分間加熱し; (c)RNAポリメラーゼからなる酵素ミックスを更に加え; (d)水浴中41℃で90分間インキュベートし; (e)反応産物をノーザンブロット又は酵素連結ゲル法により検出し; (f)増幅した生成物の配列を決定する、或いは同種又は異種の特異的プ ロ−ブと増幅した生成物をハイブリダイズさせて「野生」型はしかウイルスから ワクチン株はしかウイルスを識別する ことからなるクロ−ン病及び/又は潰瘍性大腸炎の試料のin vitro分析方法 。 18.増幅反応中のアニーリングの温度が40℃と65℃の間である、前記請求 項のいずれかに記載のシステム。 19.方法が弱毒化はしかウイルスワクチンと野生型ウイルスとを識別できるも のである、前記請求項のいずれかに記載のシステム。 20.in vivoでのはしかウイルスの発現、複製、転写、RNAプロセシング、 及び/またはmRNA輸送、あるいはそのいずれかの組合せを阻害する手段から なる、クローン病及び/または潰瘍性大腸炎の治療のための医薬。 21.ゲノム又はアンチゲノムRNAのいずれかに対するはしかウイルスアンチ センスRNAとそのベクターからなる請求項19記載の医薬。 22.医薬がはしかウイルスペプチド又は炭水化物抗原又はそのモノクローナル もしくはポリクローナルアナログである、請求項19記載の医薬。 23.はしかウイルス及び/またはその成分タンパク質抗原に対する特異的免疫 応答を誘導できるように改変され発現システムに組み込まれた一部又は全部のは しかウイルスゲノムからなるはしかワクチン。
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