JPH11502388A - デジタルテレビジョン信号における同一チャネル干渉の検出 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 受像機がＮＴＳＣ同一チャネル干渉およびその他の干渉を受ける領域内でＡＴＶ（たとえば、ＨＤＴＶ）信号を受信する。受信信号を送信機で予めコード化して、受信信号中のＮＴＳＣ同一チャネル干渉の減少を可能にする。受信信号はフィールド同期信号を含む。それらのフィールド同期信号は連続してフィールド櫛形濾波されて差し引き信号を発生する。差し引き信号を櫛形濾波してＮＴＳＣ同一チャネル干渉を減少し、かつ濾波されていない差し引き信号と共に比較器（３６）に加えられる。比較器は、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉のレベルが、受信したＡＴＶ信号を櫛形濾波させてＮＴＳＣ同一チャネル干渉を減少させるために十分大きいかどうかを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】 デジタルテレビジョン信号における同一チャネル干渉の検出発明の背景および先行技術 本発明は、全体として、高精細度テレビジョン（ＨＤＴＶ）を含むデジタル符 号化した進歩したテレビジョン（ＡＴＶ（Advanced TeleVision））に関するも のであり、とくにＮＴＳＣ同一チャネル信号およびその他の干渉が存在する地域 で動作させられるＡＴＶ受像機に関するものである。 米国特許第５，２６０，７９３号においては、所定のフィールド同期コードを 持つデジタル的に圧縮されたＡＴＶ信号をテレビジョン受像機が受信する。信号 を処理するために２つの経路のどれを使用すべきかを決定するために、そのフィ ールド同期コードが基準フレームコードと比較される。ＮＴＳＣ同一チャネル干 渉を予測して予め符号化されている受信したＡＴＶ信号を、処理経路の１つが櫛 形フィルタに通してＮＴＳＣ同一チャネル干渉を減少させる。他の経路は櫛形フ ィルタをバイパスする。櫛形フィルタにより濾波されたフィールド同期コードが 、基準フレームコードと比較された場合に、バイパスされた信号すなわち直接経 路信号より少ない誤りを生ずるならば（すなわち、そのコードが干渉が少ないこ とすなわちＳ／Ｎ比が高いことを特徴とする）、受信したＡＴＶ信号に対してＮ ＴＳＣ同一チャネル干渉減少櫛形濾波を行う。櫛形濾波されたフィールド同期コ ードと基準コードとの比較により、直接信号経路との比較よりも誤りが十分に少 なくならないとすれば、櫛形フィルタは白色雑音を３ｄＢ増加させるから、櫛形 濾波は使用しない。ほとんどのＡＴＶ受像機は、既知の等化（トレーニング）信 号に応答しての全信号の受信を最適にするために、受像機の応答の調整を支援す るために適応チャネル等化器も含む。 同一チャネル干渉と他の種類の干渉を区別することはしばしば非常に困難であ る。そのために、受信したＡＴＶ信号をＮＴＳＣ同一チャネル干渉除去櫛形フィ ルタにかけるかどうかの判定が非常に困難になる。たとえば、僅かなＤＣオフセ ットまたはその他の種類の静的直線歪みなどの、ある頻発する干渉は、櫛形フィ ルタモードの判定に対する回路の責任を容易に誤らせることがある。ＡＴＶマル チレベル信号中の記号間干渉に関連する困難も存在する。記号間干渉の結果とし て、同一チャネル干渉が無くても信号対雑音比が低下することになる。「ゴース ト」などのその他の干渉によってＮＴＳＣ同一チャネル濾波モードの決定が一層 困難になる。本発明により、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉減少装置のための正確な 動作モードを決定する一層正確な装置が得られる。発明の目的 本発明の主な目的は改良したＡＴＶ受像機を得ることである。 本発明の別の目的は、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉およびその他の干渉の最適な 処理を一層正確に決定できるＡＴＶ受像機を得ることである。 本発明の更に別の目的は、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉環境においてＡＴＶ受像 機のための最適な信号処理経路を決定する方法を得ることである。図面の簡単な説明 本発明のそれらの目的およびその他の目的、ならびに諸利点は図面を参照して 以下の説明を読むと明らかであろう。 図１は本発明に従って製作した受像機の部分ブロック図である。 図２は本発明によるＡＴＶ信号の表示である。好適な実施例の説明 図面の図１を参照して、チューナー１が、上記米国特許第５，２６０，７９３ 号に記載されているものに類似するデジタル符号化されたＨＤＴＶ信号を受信し 、それをＳＡＷフィルタに送る。本発明の好適な実施例では、受信した信号をト レリス符号化された変調スキームを用いて符号化する。受信信号は、受信したＡ ＴＶ信号を含む記号の振幅を表す複数の多ビット値を有する。その信号は、図２ に示すように、各々８３２個の記号の繰り返しデータセグメントでフォーマット される。各データフレームは第１のフィールドセグメントと、それの後に従う３ １２のデータセグメントとを有する。各データセグメントは４つの２レベル記号 データ同期と、それの後の８２８個のデータおよびＦＥＣ（フォーワード誤り訂 正）記号で構成される。フィールド同期セグメントは５１１個の疑似乱数記号列 と、その後に続く６３の疑似乱数記号列３つとにより特徴付けられる。中間の６ ３の疑似乱数記号列では隣り合うフィールドの極性が異なる。フィールド同期セ グメントの残りは２４の記号ＶＳＢモード識別と、９２の留保された記号のブロ ックと、トレリス符号化のための１２の記号プリコードとを有する。ＳＡＷフィ ルタ１２はブロック１４に結合される。このブロックはＩＦ増幅復調器およびＡ ／Ｄ変換器を表す。それの出力端子はＮＴＳＣ同一チャネル干渉減少櫛形フィル タによりスイッチ１９の端子Ａと、直結部１６ａによりスイッチ１９の端子Ｂと に結合される。ＮＴＳＣ同一チャネル干渉減少櫛形フィルタは破線ブロック１６ で示す。櫛形フィルタ１６は１２記号遅延部１８と加算器２０とで構成される。 櫛形フィルタ１６の動作が米国特許第５，０８７，９７５に詳細に記載されてい る。ブロック１４からの信号が加算器２０の正入力端子に供給され、遅延部１８ を介して加算器２０の負入力端子に供給される。スイッチ１９の出力端子Ｃは適 応等化器２２に結合され、それの出力端子は位相追跡器２４（米国特許第５，４ ０６，５８７号参照）に結合される。位相追跡器２４の出力端子はトレリス符号 器２６ に結合される。トレリス符号器は、受けた信号を符号化するために用いる前置符 号器と相補のモジュロ復号器を含む第１の処理経路（米国特許第５，０８７，９ ７５号参照）と、モジュロ復号器を含まない第２の処理経路（いずれの処理経路 も示していない）とを有する。スイッチ１９と、適応等化器２と、位相追跡器２ ４と、トレリス符号器２６とは全て比較機３６からの出力信号に応答して動作さ せられる。 ブロック１４からの復号された信号はフィールド櫛形回路３０（破線ブロック で示されている）とタイミング回路４４とにも加えられる。タイミング回路４４ は比較器３６に結合されてそれの動作を制御する。とくに、タイミング回路４４ は、フィールド同期セグメントの選択した部分中に比較器３６を動作可能にする 出力信号を発生する。好適な実施例では、この部分は図２に示す５１１個の疑似 乱数記号列の第２の半分を構成する。その乱数記号列のどちらの側の記号（すな わち、５１１個の列の第１の半分と、第１の６３の疑似乱数列）もフィールド毎 に不変である。フィールド櫛３０はフィールド遅延回路３２と加算器３４とを有 することができる。復調器１４からの信号が、加算器３４に加算的に加えられ、 かつ、フィールド遅延３４を通じて、加算器３４に減算的に加えられる。その結 果、復調された信号の引き続くフィールド対がフィールド櫛３０の出力端子にお いて差し引かれる。フィールド櫛３２の出力は比較器３６の１つの入力端子と、 ＮＴＳＣ同一チャネル除去櫛形フィルタ回路３８（破線ブロックで示されている ）とに加えられる。その回路３８はフィルタ１６に類似し、１２の記号遅延４０ と加算器４２を有する。櫛形フィルタ３８の出力は比較器３６の第２の入力端子 に加えられる。 本発明の好適な実施例では、フィールド櫛３０の遅延素子３２はタイミング回 路４４からの信号に応答し、かつ、フィールド同期セグメントの５１１の記号列 の第２の半分中の記号を蓄積するために十分なメモリのみを有する。タイミング 回路４４は、フィールドのうち、比較器３６が動作可能になっている期間に時間 的に一致する部分中にのみ、加算器３４をゲートオンする。このようにして、静 止記号ゴーストと、１つのセグメントから他へ持ち越される記号間干渉との効果 が最小にされるばかりでなく、フレーム櫛３０に求められる記憶容量の大幅な減 少が達成される。 テレビジョン受像機へ送られて、チューナー１０により受信され、処理される 信号は、ＡＴＶ受信機がＮＴＳＣ同一チャネル信号の領域内で動作させられるこ とを予測して予めコード化される。ＡＴＶ信号を予めコード化することによりＡ ＴＶ受像機における適切な櫛形濾波（すなわち、フィルタ１６による）が可能に されて、ＮＴＳＣ同一チャネルの干渉効果をほとんど除去し、しかもＡＴＶデー タを正しく回復できるようにされる。しかし、櫛形フィルタ１６を使用すると、 受信したＡＴＶ信号の信号対ノイズ（Ｓ／Ｎ）比が低下する。それは可能であれ ばいつでも避けるべきである。したがって、大きな同一チャネル干渉が存在しな ければ、受信信号を処理する時には櫛形フィルタ１６をバイパスすることが望ま しい。 各フィールドで同一である、引き続くフィールド同期信号（好適な実施例では 、引き続くフレームの５１１の記号列の第２の半分）を本質的に差し引いて、誤 り信号を発生するために、フィールド櫛３０が設けられる。同一チャネル干渉そ の他の干渉がない理想的な条件の下では、差し引く信号はフィールド櫛３０から の零出力を表す。静止干渉、たとえば、各フィールドを繰り返す干渉、以外の干 渉はフィールド櫛３０により影響を受けないことがわかるであろう。たとえば、 白色雑音は一様でないから打ち消されない。同様に、位相雑音は打ち消されず、 もちろん同一チャネル雑音も打ち消されない。他方、記号間干渉、静止ゴースト 、およびＤＣオフセットは打ち消される。したがって、差し引き信号はほぼ同一 チャネル干渉、位相雑音、白色雑音、および動くゴーストのみを表す。その後で 、 差し引き信号が比較器３６に加えられ、櫛形フィルタ３８により濾波された差し 引き信号と比較されて、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉を除去する。比較される２つ の信号の間に非常に僅かな差が存在すれば、非常に僅かな同一チャネル干渉が存 在すると推定される。この情報を用いて、受信したＡＴＶ信号処理経路中に櫛形 フィルタ１６を挿入し、かつ適応等化器２２と、位相追跡器２４と、トレリス復 号器２６との動作を制御するためのスイッチ１９のモードを決定する。 更に詳しくいえば、２レベルフィールド同期記号が櫛形フィルタ１６により３ レベル記号に変換される。したがって、復調器１４の直接出力（２レベル同期） または櫛形フィルタ１６の出力（３レベル同期）を加えるためにスイッチ１９が 動作させられるかどうかに応じて適応等化器２２および位相追跡器２４の動作を 制御しなければならない。また、復調器１４の出力を直接加えるためにスイッチ １９が動作させられるならば、相補モジュロ復号器を含む経路を選択するために トレリス復号器２６を動作させなければならない。 上記のことを容易にするためには、ＮＴＳＣ画像搬送波により発生されたＮＴ ＳＣ信号がフィールド櫛３０の伝達関数のピークまたはそれの近くになるように 、ＡＴＶ搬送波の周波数をＮＴＳＣ画像搬送波に対して正確にずらさなければな らない。こうすることにより、引き続くフィールド内のＮＴＳＣ同一チャネル信 号がフィールド櫛３０の出力端子において強まるように、引き続くＡＴＶフィー ルド同期セグメント中にＮＴＳＣ搬送波の位相が確実に交番するようになる。し たがって、どのようなＡＴＶ成分もほとんどない強められたＮＴＳＣ同一チャネ ル信号が比較器３６に提供される。 以上説明したのは、ＮＴＳＣ同一チャネル干渉を弁別するための新規名ＨＤＴ Ｖ受像機である。本発明の真の要旨および範囲を逸脱することのない、本発明の 説明した実施例における数多くの変更が、それの当業者には明らかであろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 同一チャネル干渉およびその他の干渉の領域内に複数の多重レベル記号 を備え、かつ繰り返しフィールド同期信号を有するデジタル符号化した進歩した テレビジョン（ＡＴＶ）信号を受信するための受像機であって、この受像機は、 前記フィールド同期信号の対応する部分を組合わせて差し引き信号を発生するた めの手段と、前記差し引き信号を処理して前記同一チャネル干渉を減少するため の手段と、前記差し引き信号を、処理された差し引き信号と比較するための比較 手段と、前記受信したＡＴＶ信号を選択的に処理し、かつ前記比較手段に応答し て前記同一チャネル干渉を減少するための手段とを備えるデジタル符号化した進 歩したテレビジョン（ＡＴＶ）信号を受信するための受像機。 ２． 請求の範囲１記載の受像機であって、前記組合わせ手段はフィールド櫛 を備える受像機。 ３． 請求の範囲１または２記載の受像機であって、前記同一チャネル干渉は アメリカテレビジョン方式委員会（ＮＴＳＣ）信号に関連するものであり、前記 受像機は、前記比較手段に応答して選択的に動作し、前記受信したＡＴＶ信号を 処理する櫛形フィルタを含む受像機。 ４． 請求の範囲３記載の受像機であって、前記ＡＴＶ信号は前記ＮＴＳＣ信 号の画像搬送波に関してずれた搬送波を有し、前記ずれは前記櫛形フィルタの出 力端子における前記ＮＴＳＣ同一チャネル干渉を強める受像機。 ５． 請求の範囲１または２記載の受像機であって、前記比較手段は前記差し 引き信号と処理された差し引き信号との対応する部分を比較する受像機。 ６． 請求の範囲１または２記載の受像機であって、前記比較手段は、フィー ルドごとに変化することがある記号から不変の記号により分離されるフィールド 同期信号の対応する部分を比較する受像機。 ７． 請求の範囲６記載の受像機であって、前記フィールド同期信号は５１１ の記号列と、それに続く少なくとも１つのより短い記号列とを含み、前記フィー ルド同期信号の対応する部分は前記５１１の記号列の終り近くに一連の記号を備 える受像機。 ８． 請求の範囲６記載の受像機であって、前記フィールド同期信号は第１の 比較的長い記号列と、それに続く少なくとも１つの比較的短い記号列とを含み、 前記フィールド同期信号の対応する部分は前記比較的長い記号列の終り近くに一 連の記号を備える受像機。 ９． 同一チャネル干渉およびその他の干渉の領域内に複数の多重レベル記号 を備え、かつ繰り返しフィールド同期信号を有するデジタル符号化した進歩した テレビジョン（ＡＴＶ）信号を受信するための方法であって、この方法は、前記 フィールド同期信号の引き続く信号の対応する部分を組合わせて差し引き信号を 発生する過程と、前記差し引き信号を処理して前記同一チャネル干渉を減少する 過程と、差し引き信号を処理された差し引き信号と比較する過程と、受信したＡ ＴＶ信号を選択的に処理し、その比較を基にして同一チャネル干渉を減少する過 程とを備えるデジタル符号化した進歩したテレビジョン（ＡＴＶ）信号を受信す るための方法。 １０． 請求の範囲９記載の方法であって、前記フィールド同期信号の組合わ せは、ＡＴＶをフィールド組合わせて差し引き信号を発生する過程を備える方法 。 １１． 請求の範囲９または１０記載の方法であって、前記同一チャネル干渉 はアメリカテレビジョン方式委員会（ＮＴＳＣ）信号に関連するものであり、前 記受信したＡＴＶ信号の処理はＡＴＶ信号を櫛形濾波する過程を備える方法。 １２． 請求の範囲９または１０記載の方法であって、ＮＴＳＣ同一チャネル 干渉を強めるために、ＡＴＶ信号の搬送波はＮＴＳＣ信号の画像搬送波に関して ずれている方法。 １３． 請求の範囲９または１０記載の方法であって、比較過程は、フィール ドごとに変化することがある記号から不変の記号により分離されるフィールド同 期信号の対応する部分に限られる方法。 １４． 請求の範囲１３記載の方法であって、前記フィールド同期信号は５１ １の記号列を含み、対応する部分は前記５１１の記号列の終り近く、好ましくは 、前記５１１の記号の第２の半分に一連の記号を備える方法。