JPH11502377A - 高周波遮蔽式配電盤キャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 壁エレメントから構成可能又は構成されたキャビネット体を備えた高周波遮蔽式配電盤キャビネットであって、キャビネット体が、キャビネットドアにより閉鎖可能な少なくとも１つの開口を備えており、かつ、キャビネット体に形成された隙間及びキャビネット体とキャビネットドアとの間に形成された隙間が、電気的かつ磁気的に伝導性のシールストリップによって高周波遮蔽的に閉鎖されている又は閉鎖可能である形式のものに関する。壁エレメント及びキャビネットドアがアルミニウム亜鉛被覆された薄板から製作されており、かつ少なくとも、シールすべき隙間に向かい合った領域内では付加的な表面保護コーティングが備えられておらず、かつ、シールストリップが壁エレメント及び／又はキャビネットドアの処理されていない表面に直に結合されていることにより、容易に製作可能な、腐食しない長い耐用寿命を有する配電盤キャビネットが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 高周波遮蔽式配電盤キャビネット 本発明は壁エレメントから構成可能又は構成されたキャビネット体を備えた高 周波遮蔽式配電盤キャビネットであって、キャビネット体が、キャビネットドア により閉鎖可能な少なくとも１つの開口を備えており、かつ、キャビネット体に 形成された隙間及びキャビネット体とキャビネットドアとの間に形成された隙間 が、電気的かつ磁気的に伝導性のシールストリップによって高周波遮蔽的に閉鎖 されている又は閉鎖可能である形式のものに関する。 十分に長い耐用寿命を有する高周波遮蔽式配電盤キャビネットの製作は、極め て面倒であり、それゆえ高価である。その場合、このことは大体において、壁エ レメント及びキャビネットドアを取付ける架枠を配電盤キャビネットが有してい るかどうか、又は壁エレメント自体が一体的にキャビネット体に結合例えば溶接 されているかどうかに依存している。 配電盤キャビネットを高級鋼から製作することは公知であり、その場合、隙間 の領域内に、高周波遮蔽を受け持たせる接触ストリップが取付けられる。 さらに、ドイツ連邦共和国特許第３６１１６９３号明細書が示すように、高周 波遮蔽を達成させるために キャビネット体内に、分離した閉じた挿入体を取付けることも公知である。付加 的な挿入体は配電盤キャビネットを著しく高価にする。 ドイツ連邦共和国実用新案第９１００７９８号明細書からは、少なくとも１つ の開口を有するハウジング体から薄板ハウジングを製作するための方法が公知で あり、この開口はドア、壁エレメント、底板、カバー板、フランジ板又は類似物 のような閉鎖部材によって閉鎖可能であり、その場合、この閉鎖部材はハウジン グ体の開口の周りで電気的かつ磁気的に伝導的にハウジング体に結合されている 。 ハウジング体は薄板からのその製作後には開口の周りに接触面を備えている。 この接触面は覆いバンドにより覆われ、次いでハウジング体が洗浄され、しかる 後に塗装される。最終的に覆いバンドが取り除かれる。接触面上に伝導性及び耐 腐食性の良い材料が溶融され又は溶接され、このことのために有利にはレーザ技 術が使用される。この方法は複雑であるばかりでなく、その実施のために著しい 装置費用を必要とする。 ドイツ連邦共和国特許公開第４２０７３０８号明細書が示すように、この公知 方法は、ハウジング体に接触面の取付けに先立ってグリースが塗布され、かつ、 このようにグリースを塗布されたハウジング体の開口の周りに火炎噴射法で接触 面が形成されるまでに改良されている。次いで、接触面が覆いバンドにより覆わ れ、ハウジング体が洗浄され、しかる後に塗装される。最終的に覆いバンドが取 除かれる。このようにして装置費用が軽減され、かつ配電盤キャビネットの製作 が簡単化される。 しかし、接触面の領域内の耐腐食性は不十分であり、このことが耐用寿命を短 縮しかつ高周波遮蔽の減退を招く。 本発明の課題は、わずかな装置費用を維持しつつ簡単な製作を許容すると共に 、耐腐食性を軽減して耐用寿命の増大をもたらすような、冒頭に記載した形式の 高周波遮蔽式配電盤キャビネットを提供することにある。 この課題は本発明によれば、壁エレメント及びキャビネットドアがアルミニウ ム亜鉛被覆された薄板から製作されており、かつ少なくともシールすべき隙間に 向かい合った領域内には付加的な表面保護コーティングを備えておらず、かつシ ールストリップが、壁エレメント及び／又はキャビネットドアの処理されていな い表面に直に結合されていることにより解決される。 アルミニウム亜鉛薄板を使用することの利点は、高価な高貴鋼及び耐腐食性の クロム化された鋼薄板を放棄することができることにある。キャビネット体の全 表面は表面保護コーテイングなしで使用されることができる。他の配電盤キャビ ネットとの視覚的な適合が必要な場合には、表面保護コーティングを外側だけに 制限して設けることができる。隙間の高周波遮蔽のための電気的かつ磁気的に伝 導性のシールストリップが直にキャビネット体の処理されていない内側に結合さ れることができる。腐食保護に関する改善は、使用された出発材料上に固定的に 付着する固定的な覆い層を形成することと、鋼に対する亜鉛成分のカソード的な 保護作用とにかかっている。腐食量は素材のままの鋼薄板に対比して数分の１ま で減少する。このことは、まさに高周波遮蔽を生ぜしめる接触箇所の領域内にお いて新しい配電盤キャビネットの耐用寿命を数倍にも増大させることに関して有 利に作用する。 新しい配電盤キャビネットの１構成は、それがアルミニウム亜鉛薄板から製作 された架枠を付加的な表面保護コーティングなしに備えており、この架枠にシー ルストリップによってシールされた壁エレメントとキャビネットドアとが取付け られていることを特徴としている。その場合、シールストリップは架枠に固定的 に、又は壁エレメント及びキャビネットドアに固定的に取付けられることができ る。その際、架枠の製作時に既に著しい節約が得られる。 視覚的な理由から適合が必要な場合には、この適合は壁エレメント及びキャビ ネットドアの外側だけに制限され、かつ粉末被覆又は塗装を含むことができる。 フランジ板又は類似物のような付加部分がキャビネット体に取付けられる場合 には、キャビネット体の壁 エレメントの開口が、アルミニウム亜鉛薄板から製作されたフランジ板又は類似 物によって閉鎖可能であり、このフランジ板が公知形式でシールエレメントを介 して壁エレメントのフランジ板開口内に挿入可能であり、その場合、フランジ板 又は類似物が、キャビネット体の内側に向かい合った側に表面保護コーティング を備えておらず、かつシールエレメントを支持しており、かつ、フランジ板開口 が少なくとも向かい合った当接面に表面保護コーティングを備えていないように 構成されると有利である。 次に図示の実施例につき本発明を詳細に説明する。 ここに、 第１図は架枠を備えた配電盤キャビネットをキャビネットドアの開放状態で示 す図である。 第２図は第１図にもとづく配電盤キャビネットの底部側を高周波遮蔽式に閉鎖 する特別な形態を示す図である。 第３図は壁ハウジングとして形成された配電盤キャビネットをキャビネットド アの開放状態で示す図である。 第１図にもとづく配電盤キャビネットは架枠１０を有しており、そのうち斜視 的に見えるフレームバーが符号１１，１２，１３，１４及び１５で示されている 。架枠１０のすべてのフレームバーはアルミニウム亜鉛被覆された鋼薄板から製 作されており、かつ素材の ままにされており、その結果、壁エレメント２１，２２，２３及び２４とキャビ ネットドア２０とが、簡単な形式で電気的かつ磁気的に伝導的に架枠１０に取付 けられることができる。その場合、壁エレメント２１，２２，２３及び２４及び キャビネットドア２０も同様にアルミニウム亜鉛被覆された鋼薄板から製作され ており、これらの鋼薄板は加工容易であり、かつ少なくともキャビネット体の内 室に面した側の内側では素材のままである。移行部隙間の高周波遮蔽のための電 気的かつ磁気的に伝導性のシールストリップ３０はその場合直に架枠１０又は壁 エレメント２１，２２，２３及び２４及びキャビネットドア２０に固定されるこ とができる。シールストリップ３０はその場合有利には自己接着的に形成されて いる。壁エレメント２１，２２，２３及び２４並びにキャビネットドア２０のた めの結合エレメントとしては、これらの箇所の腐食を回避するために有利にはプ ラスチック部分又はポリマー被覆された部分が使用される。 第２図が示すように、架枠１０の底部側も同様に、分離した底部薄板２４，２ ４′及び２４″によって閉鎖されることができる。その際、フレームバー１５， １６及び１７は下方のフレームを形成しており、このフレームは底部薄板のため の環状の載着段部を形成しており、この底部薄板はフレームに面してシールスト リップを支持している。底部薄板２４，２４′及び２ ４″はアルミニウム亜鉛被覆された鋼薄板から成り、かつ有利には両側で素材の ままにされている。その際、底部薄板２４，２４′及び２４″は部分的にオーバ ラップすることができ、かつオーバラップした領域内に、完全な高周波遮蔽を得 るために付加的なシールストリップ３１及び３２を備えることができる。 第３図に示された配電盤キャビネットは架枠のない壁ハウジングとして形成さ れており、その場合、壁エレメント２１，２２，２３及び２４並びに背壁２７は １つの切断片から曲げられ、かつ突合わせ箇所のところで溶接されて一体のキャ ビネット体を形成することができる。出発材料としては、やはりこの場合もアル ミニウム亜鉛被覆された鋼薄板が使用されており、この鋼薄板が配電盤キャビネ ットの内側で素材のままにされている。キャビネット体の外側及びキャビネット ドア２０は表面保護コーティングを支持することができ、この表面保護コーティ ングは粉末被覆または塗装として形成されることができる。配電盤キャビネット の底部を形成している壁エレメント２４はフランジ板開口２６を備えており、こ のフランジ板開口は公知形式で固定用孔を備えた引っ込んだ縁により囲われてい る。アルミニウム亜鉛被覆された鋼薄板から成るフランジ板２５は電気的かつ磁 気的に伝導性のシールエレメント３４の間挿下でフランジ板開口２５の閉鎖のた めに使用される。その場合、フランジ板２５は少なく ともフランジ板開口２６に面した側では素材のままにされており、かつキャビネ ット体にねじ固定されている。その際、有利にはプラスチックねじ又はポリマー 被覆されたねじが使用される。キャビネットドア２０とキャビネット体との間の 高周波遮蔽は、キャビネットドア２０の素材のままの内側に固定されていて有利 には直に接着されたシールストリップ３０により受け持たれており、このシール ストリップはキャビネットドア２０の閉鎖状態でキャビネット体の環状のシール ウエブに当接する。 壁ハウジングのキャビネット体も壁エレメント２１，２２，２３及び２４並び に背壁２７から構成されており、その場合、これらの部分はそれらの突合せ箇所 で簡単に互いに溶接又はろう接される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァルター ニコライ ドイツ連邦共和国 Ｄ−35418 ブーゼッ ク バーンホフシュトラーセ 31 (72)発明者 ユルゲン シュナウベルト ドイツ連邦共和国 Ｄ−35716 ディーツ ヘルツタール １ オラーニエンシュトラ ーセ 47 (72)発明者 マティアス シューラー ドイツ連邦共和国 Ｄ−35716 ディーツ ヘルツタール ２ リッタースホイザー シュトラーセ ２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．壁エレメントから構成可能又は構成されたキャビネット体を備えた高周波 遮蔽式配電盤キャビネットであって、キャビネット体がキャビネットドアにより 閉鎖可能な少なくとも１つの開口を備えており、かつ、キャビネット体に形成さ れた隙間及びキャビネット体とキャビネットドアとの間に形成された隙間が、電 気的かつ磁気的に伝導性のシールストリップによって高周波遮蔽的に閉鎖されて いる又は閉鎖可能である形式のものにおいて、壁エレメント（２１，２２，２３ ，２４，２４′，２４″）及びキャビネットドア（２０）がアルミニウム亜鉛被 覆された薄板から製作されており、かつ少なくともシールすべき隙間に向かい合 った領域内では付加的な表面保護コーティングを備えておらず、かつシールスト リップ（３０，３１，３２）が、壁エレメント（２１，２２，２３，２４，２４ ′，２４″）及び／又はキャビネットドア（２０）の処理されていない表面に直 に結合されていることを特徴とする高周波遮蔽式配電盤キャビネット。 ２．配電盤キャビネットがアルミニウム亜鉛薄板から製作されていて付加的な 表面保護コーティングを備えない架枠（１０）を有しており、この架枠に、シー ルストリップによってシールされた壁エレメント（２１から２４まで）とキャビ ネットドア（２０）とが取 付けられていることを特徴とする請求項１記載の高周波遮蔽式配電盤キャビネッ ト。 ３．壁エレメント（２１から２４まで）及びキャビネットドア（２０）の外側 が表面保護コーティングとして粉末被覆を備えていることを特徴とする請求項１ 又は２記載の高周波遮蔽式配電盤キャビネット。 ４．壁エレメント（２１から２４まで）及びキャビネットドア（２０）の外側 が表面保護コーティングとして塗装を備えていることを特徴とする請求項１又は ２記載の高周波遮蔽式キャビネット。 ５．キャビネット体の壁エレメント（２４）内の孔が、アルミニウム亜鉛薄板 から製作されたフランジ板（２５）又は類似物によって閉鎖可能であり、このフ ランジ板が公知形式でシールエレメント（３４）を介して壁エレメント（２４） のフランジ板開口（２６）内に挿入可能であり、その場合、フランジ板（２５） 又は類似物が、キャビネット体の内側に向かい合った側では表面保護コーティン グを備えておらず、かつシールエレメント（３４）を備えており、かつ、フラン ジ板開口（２６）が少なくとも向かい合った当接面に表面保護コーティングを備 えていないことを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載の高周波遮 蔽式配電盤キャビネット。