JPH1150068A - 燃料油添加剤及び該添加剤を含有する燃料油組成物 - Google Patents
燃料油添加剤及び該添加剤を含有する燃料油組成物Info
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- JPH1150068A JPH1150068A JP9219069A JP21906997A JPH1150068A JP H1150068 A JPH1150068 A JP H1150068A JP 9219069 A JP9219069 A JP 9219069A JP 21906997 A JP21906997 A JP 21906997A JP H1150068 A JPH1150068 A JP H1150068A
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- C10L10/06—Use of additives to fuels or fires for particular purposes for facilitating soot removal
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガソリンエンジンの吸気系統および燃焼室内
の清浄性に優れた燃料油添加剤および該添加剤を含有し
た燃料油組成物を提供すること。 【解決手段】 次式（１）で表され、平均分子量が５０
０〜５０００であるポリオキシアルキレングリコールを
主成分として含有することを特徴とする燃料油添加剤。 【化１】ＨＯ−(ＡＯ)ｎ−Ｈ （１） （式中、Ａは、エチレン基またはプロピレン基を表し、
ｎは、正の整数である。また、オキシプロピレン基の含
有量は、５０重量％以上である。）および、鉱油を主成
分とし、上記の燃料油添加剤を、燃料油組成物の全重量
を基準として、０．００１〜５重量％含有することを特
徴とする燃料油組成物。
の清浄性に優れた燃料油添加剤および該添加剤を含有し
た燃料油組成物を提供すること。 【解決手段】 次式（１）で表され、平均分子量が５０
０〜５０００であるポリオキシアルキレングリコールを
主成分として含有することを特徴とする燃料油添加剤。 【化１】ＨＯ−(ＡＯ)ｎ−Ｈ （１） （式中、Ａは、エチレン基またはプロピレン基を表し、
ｎは、正の整数である。また、オキシプロピレン基の含
有量は、５０重量％以上である。）および、鉱油を主成
分とし、上記の燃料油添加剤を、燃料油組成物の全重量
を基準として、０．００１〜５重量％含有することを特
徴とする燃料油組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料油添加剤およ
び該添加剤を含有する燃料油組成物に関し、更に詳しく
は、ガソリンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄性
に優れた燃料油添加剤および該添加剤を含有する燃料油
組成物に関する。
び該添加剤を含有する燃料油組成物に関し、更に詳しく
は、ガソリンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄性
に優れた燃料油添加剤および該添加剤を含有する燃料油
組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガソリンなどの内燃機関燃料油は、吸気
系統および燃焼室にスラッジやデポジットなどが沈着す
る傾向があることは周知である。吸気系統における沈積
物は、エンジンの出力低下、運転性の悪化、排気ガス組
成の悪化の原因となる。特に近年、ガソリンエンジンが
著しく高性能化した結果、吸気系統における沈着物が、
エンジンの性能に極めて敏感に影響するようになった。
たとえば、電子制御式燃料噴射装置は、空燃比を精密に
制御し、エンジンの性能を向上するのみならず、省燃費
および排気ガス組成を改善する点で有効であるものの、
吸気バルブにデポジットが沈積すると、燃料噴射装置か
ら噴射されたガソリンが、デポジットに当たり、空燃比
を適正に制御できず、その結果、運転性に悪影響を与え
る。また、燃焼室における沈積物は、エンジンのオクタ
ン価要求値を上昇させる原因となる。したがって、吸気
系統および燃焼室のいずれにおいても、沈積物の形成を
抑制する添加剤を開発することが強く求められてきた。
系統および燃焼室にスラッジやデポジットなどが沈着す
る傾向があることは周知である。吸気系統における沈積
物は、エンジンの出力低下、運転性の悪化、排気ガス組
成の悪化の原因となる。特に近年、ガソリンエンジンが
著しく高性能化した結果、吸気系統における沈着物が、
エンジンの性能に極めて敏感に影響するようになった。
たとえば、電子制御式燃料噴射装置は、空燃比を精密に
制御し、エンジンの性能を向上するのみならず、省燃費
および排気ガス組成を改善する点で有効であるものの、
吸気バルブにデポジットが沈積すると、燃料噴射装置か
ら噴射されたガソリンが、デポジットに当たり、空燃比
を適正に制御できず、その結果、運転性に悪影響を与え
る。また、燃焼室における沈積物は、エンジンのオクタ
ン価要求値を上昇させる原因となる。したがって、吸気
系統および燃焼室のいずれにおいても、沈積物の形成を
抑制する添加剤を開発することが強く求められてきた。
【０００３】これまで、ガソリンエンジンの吸気バルブ
や吸気ポートの清浄性を改善することを目的として、特
開昭５５−２５４８９号公報、特公昭５５−３９２７８
号公報、特公昭５６−４８５５６号公報、特公昭６１−
３３０１６号公報には、ポリエーテルアミン系化合物を
含有した燃料油が記載され、特開平２−２６１８０６号
公報には、ポリイソブテンアミン系化合物を含有した燃
料油が記載されている。しかるに、これらの燃料油は、
ガソリンエンジンの吸気系統の清浄性を改善するもの
の、燃焼室の清浄性については効果がなく、多くの場
合、むしろ悪影響を及ぼすものであった。また、特開平
４−８８０９１号公報には、分子量５００〜５０００の
ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体、アル
キルアミンおよび潤滑油留分とからなるガソリン添加用
組成物を添加した燃料油はエンジンの吸気弁の堆積物を
減少する旨が記載されている。しかし、潤滑油留分を添
加した燃料油はエンジンの燃焼室の清浄性を悪化するも
のであった。さらに、特開平３−２２９７９７号公報に
は、ポリエーテルアミン系化合物を含有した燃料油が記
載されており、このものは、ガソリンエンジンの吸気系
統および燃焼室の清浄性が改善される旨が記載されてい
る。しかし、吸気系統および燃焼室の清浄性の改善効果
が不十分であった。
や吸気ポートの清浄性を改善することを目的として、特
開昭５５−２５４８９号公報、特公昭５５−３９２７８
号公報、特公昭５６−４８５５６号公報、特公昭６１−
３３０１６号公報には、ポリエーテルアミン系化合物を
含有した燃料油が記載され、特開平２−２６１８０６号
公報には、ポリイソブテンアミン系化合物を含有した燃
料油が記載されている。しかるに、これらの燃料油は、
ガソリンエンジンの吸気系統の清浄性を改善するもの
の、燃焼室の清浄性については効果がなく、多くの場
合、むしろ悪影響を及ぼすものであった。また、特開平
４−８８０９１号公報には、分子量５００〜５０００の
ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体、アル
キルアミンおよび潤滑油留分とからなるガソリン添加用
組成物を添加した燃料油はエンジンの吸気弁の堆積物を
減少する旨が記載されている。しかし、潤滑油留分を添
加した燃料油はエンジンの燃焼室の清浄性を悪化するも
のであった。さらに、特開平３−２２９７９７号公報に
は、ポリエーテルアミン系化合物を含有した燃料油が記
載されており、このものは、ガソリンエンジンの吸気系
統および燃焼室の清浄性が改善される旨が記載されてい
る。しかし、吸気系統および燃焼室の清浄性の改善効果
が不十分であった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガソ
リンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄性に優れた
特定のポリオキシアルキレングリコールを含有した燃料
油添加剤および該添加剤を含有した燃料油組成物を提供
することにある。
リンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄性に優れた
特定のポリオキシアルキレングリコールを含有した燃料
油添加剤および該添加剤を含有した燃料油組成物を提供
することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、燃料油添
加剤として、ポリオキシアルキレングリコールに着目し
て鋭意検討を重ねた結果、平均分子量が５００〜５００
０であって、ポオキシプロピレン基を５０重量％以上含
有したポリオキシアルキレングリコールを添加した燃料
油が、ガソリンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄
性を顕著に向上することを見いだし、本発明を完成する
に至った。
加剤として、ポリオキシアルキレングリコールに着目し
て鋭意検討を重ねた結果、平均分子量が５００〜５００
０であって、ポオキシプロピレン基を５０重量％以上含
有したポリオキシアルキレングリコールを添加した燃料
油が、ガソリンエンジンの吸気系統および燃焼室の清浄
性を顕著に向上することを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【０００６】すなわち、本発明によって、次式（１）で
表され、平均分子量が５００〜５０００であるポリオキ
シアルキレングリコールを主成分として含有することを
特徴とする燃料油添加剤が提供されるものである。
表され、平均分子量が５００〜５０００であるポリオキ
シアルキレングリコールを主成分として含有することを
特徴とする燃料油添加剤が提供されるものである。
【０００７】
【化１】ＨＯ−(ＡＯ)ｎ−Ｈ （１） （式中、Ａは、エチレン基またはプロピレン基を表し、
ｎは、正の整数である。また、オキシプロピレン基の含
有量は、５０重量％以上である。） また、鉱油を主成分とし、上記の燃料油添加剤を、燃料
油組成物の全重量を基準として、０．００１〜５重量％
含有することを特徴とする燃料油組成物が提供されるも
のである。
ｎは、正の整数である。また、オキシプロピレン基の含
有量は、５０重量％以上である。） また、鉱油を主成分とし、上記の燃料油添加剤を、燃料
油組成物の全重量を基準として、０．００１〜５重量％
含有することを特徴とする燃料油組成物が提供されるも
のである。
【０００８】本発明は、上記のような燃料油添加剤およ
び該燃料油添加剤を含有する燃料油組成物に係るもので
あるが、その好ましい実施の態様として、次のものを包
含する。 （１）前記ポリオキシアルキレングリコールの平均分子
量が、１０００〜３０００である前記燃料油添加剤。 （２）前記ポリオキシアルキレングリコールを表す式
（１）の式中、Ａが、プロピレン基である前記燃料油添
加剤、または上記（１）記載の燃料油添加剤。 （３）前記燃料油添加剤の含有量が、燃料油組成物の全
重量を基準として、０．０５〜０．５重量％である前記
燃料油組成物、または上記（１）および上記（２）記載
の燃料油添加剤を含有した燃料油組成物。
び該燃料油添加剤を含有する燃料油組成物に係るもので
あるが、その好ましい実施の態様として、次のものを包
含する。 （１）前記ポリオキシアルキレングリコールの平均分子
量が、１０００〜３０００である前記燃料油添加剤。 （２）前記ポリオキシアルキレングリコールを表す式
（１）の式中、Ａが、プロピレン基である前記燃料油添
加剤、または上記（１）記載の燃料油添加剤。 （３）前記燃料油添加剤の含有量が、燃料油組成物の全
重量を基準として、０．０５〜０．５重量％である前記
燃料油組成物、または上記（１）および上記（２）記載
の燃料油添加剤を含有した燃料油組成物。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 （Ａ）燃料油添加剤 本発明の燃料油添加剤は、前記式（１）で表されるポリ
オキシアルキレングリコールを主成分として含有するも
のである。式中、Ａは、エチレン基およびプロピレン基
の混合アルキレン基である。好ましくはプロピレン基で
ある。そして、本発明の燃料油添加剤においては、該ポ
リオキシアルキレングリコール中のオキシプロピレン基
の含有量が、５０重量％以上であることが肝要である。
オキシプロピレン基の含有量が５０重量％未満の場合
は、燃料油に対する溶解性が不十分となると共に、スラ
ッジおよびデポジットの沈積量を増加する。
る。 （Ａ）燃料油添加剤 本発明の燃料油添加剤は、前記式（１）で表されるポリ
オキシアルキレングリコールを主成分として含有するも
のである。式中、Ａは、エチレン基およびプロピレン基
の混合アルキレン基である。好ましくはプロピレン基で
ある。そして、本発明の燃料油添加剤においては、該ポ
リオキシアルキレングリコール中のオキシプロピレン基
の含有量が、５０重量％以上であることが肝要である。
オキシプロピレン基の含有量が５０重量％未満の場合
は、燃料油に対する溶解性が不十分となると共に、スラ
ッジおよびデポジットの沈積量を増加する。
【００１０】また、本発明のポリオキシアルキレングリ
コールの平均分子量は、５００〜５０００である。平均
分子量が５００未満の場合には、スラッジおよびデポジ
ットの沈積防止の効果が著しく低下する。平均分子量が
５０００を超える場合は、それ自体がスラッジおよびデ
ポジットの原因物質となる。好ましくは１０００〜３０
００である。
コールの平均分子量は、５００〜５０００である。平均
分子量が５００未満の場合には、スラッジおよびデポジ
ットの沈積防止の効果が著しく低下する。平均分子量が
５０００を超える場合は、それ自体がスラッジおよびデ
ポジットの原因物質となる。好ましくは１０００〜３０
００である。
【００１１】さらに、本発明のポリオキシアルキレング
リコールは、公知の方法で製造することができる。たと
えば、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド
を原料として、触媒下に開環重合して製造することがで
きる。重合触媒としては、金属アルコキシド（Al(O
R)3、Zn(OR)2など）、有機金属化合物（Al(C2H5)3、Zn
(C2H5)2など）などを使用することができる。本発明の
ポリオキシアルキレングリコールは、オキシエチレン基
とオキシプロピレン基が、規則的、ランダムあるいはブ
ロックのいずれ配列をした重合体であってもよい。エチ
レンオキサイドの反応性は、プロピレンオキサイドのそ
れより大きいことから、多くの場合、ブロック重合体で
ある。本発明のポリオキシアルキレングリコール中のオ
キシプロピレン基の割合は、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドとの割合を調節して重合することによ
って、ポリオキシアルキレングリコールの平均分子量に
対して５０重量％以上とすることができる。また、重合
条件を調節することによって、重合度を調節し、さらに
蒸留法などにより抽出して、重合体の平均分子量が１０
００〜５０００のものを製造することができる。これら
の重合物は、表面活性剤、ウレタンゴム原料などに用い
るため、従来より製造されている。たとえば、旭電化工
業株式会社より市販されているプルロニックシリーズの
ものを挙げることができる。
リコールは、公知の方法で製造することができる。たと
えば、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド
を原料として、触媒下に開環重合して製造することがで
きる。重合触媒としては、金属アルコキシド（Al(O
R)3、Zn(OR)2など）、有機金属化合物（Al(C2H5)3、Zn
(C2H5)2など）などを使用することができる。本発明の
ポリオキシアルキレングリコールは、オキシエチレン基
とオキシプロピレン基が、規則的、ランダムあるいはブ
ロックのいずれ配列をした重合体であってもよい。エチ
レンオキサイドの反応性は、プロピレンオキサイドのそ
れより大きいことから、多くの場合、ブロック重合体で
ある。本発明のポリオキシアルキレングリコール中のオ
キシプロピレン基の割合は、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドとの割合を調節して重合することによ
って、ポリオキシアルキレングリコールの平均分子量に
対して５０重量％以上とすることができる。また、重合
条件を調節することによって、重合度を調節し、さらに
蒸留法などにより抽出して、重合体の平均分子量が１０
００〜５０００のものを製造することができる。これら
の重合物は、表面活性剤、ウレタンゴム原料などに用い
るため、従来より製造されている。たとえば、旭電化工
業株式会社より市販されているプルロニックシリーズの
ものを挙げることができる。
【００１２】本発明の燃料油添加剤は、式（１）で表さ
れるポリオキシアルキレングリコールの他に、製造過程
で随伴する不純物、低分子量の重合体、高分子量の重合
体などを少量含有するものである。そして、所望によ
り、稀釈剤に溶解して使用することができる。稀釈剤と
しては、公知の有機溶媒を使用することができ、たとえ
ば、ｎ−ヘキサン、ｎ−ヘプタン、イソオクタンなどの
飽和脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素、揮発油、ガソリンなどの燃料油などを挙げる
ことができる。また、これらの稀釈剤の使用量は、本発
明の燃料油添加剤の性能の障害にならない範囲であれば
特に限定されないが、通常、本発明のポリオキシアルキ
レングリコール１重量部に対して、０．０５〜２０重量
部である。
れるポリオキシアルキレングリコールの他に、製造過程
で随伴する不純物、低分子量の重合体、高分子量の重合
体などを少量含有するものである。そして、所望によ
り、稀釈剤に溶解して使用することができる。稀釈剤と
しては、公知の有機溶媒を使用することができ、たとえ
ば、ｎ−ヘキサン、ｎ−ヘプタン、イソオクタンなどの
飽和脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素、揮発油、ガソリンなどの燃料油などを挙げる
ことができる。また、これらの稀釈剤の使用量は、本発
明の燃料油添加剤の性能の障害にならない範囲であれば
特に限定されないが、通常、本発明のポリオキシアルキ
レングリコール１重量部に対して、０．０５〜２０重量
部である。
【００１３】（Ｂ）燃料油組成物 本発明の燃料油組成物は、鉱油を主成分とした燃料油
に、本発明の燃料油添加剤を、燃料油組成物の全重量を
基準として、０．００１〜５重量％配合したものであ
る。配合順序などの配合方法は、特に限定されるもので
はない。配合量が０．００１重量％未満の場合は、ガソ
リンエンジンの吸気系統および燃焼室のスラッジおよび
デポジットの沈着量を低減する程度が不十分であり、５
重量％を超える場合は、スラッジおよびデポジットの沈
着量が増加する。好ましくは０．０５〜０．５重量％で
ある。具体的な燃料油は、ＪＩＳ Ｋ２２０２に規定さ
れる１号および２号の「自動車ガソリン」、ＪＩＳ Ｋ
２２０６に規定される「航空ガソリン」などの火花点火
機関用の燃料油である。「自動車ガソリン」は、改質系
自動車ガソリン、分解系自動車ガソリン、低鉛化自動車
ガソリン、無鉛化自動車ガソリンなどを含むものであ
る。
に、本発明の燃料油添加剤を、燃料油組成物の全重量を
基準として、０．００１〜５重量％配合したものであ
る。配合順序などの配合方法は、特に限定されるもので
はない。配合量が０．００１重量％未満の場合は、ガソ
リンエンジンの吸気系統および燃焼室のスラッジおよび
デポジットの沈着量を低減する程度が不十分であり、５
重量％を超える場合は、スラッジおよびデポジットの沈
着量が増加する。好ましくは０．０５〜０．５重量％で
ある。具体的な燃料油は、ＪＩＳ Ｋ２２０２に規定さ
れる１号および２号の「自動車ガソリン」、ＪＩＳ Ｋ
２２０６に規定される「航空ガソリン」などの火花点火
機関用の燃料油である。「自動車ガソリン」は、改質系
自動車ガソリン、分解系自動車ガソリン、低鉛化自動車
ガソリン、無鉛化自動車ガソリンなどを含むものであ
る。
【００１４】本発明の燃料油組成物で使用する鉱油は、
蒸留性状の１０％留出温度が７０℃以下および９７％留
出温度が２０５℃以下、かつ実在ガムの含有量が５ｍｇ
／１００ｍｌ以下である石油留分であって、パラフィン
基原油、ナフテン基原油、混合基原油、特殊原油、その
混合物などの原油を常圧蒸留して製造した石油留分のほ
か、原油を常圧蒸留して製造した重質の石油留分を水素
化分解、接触分解、接触改質などを組み合わせた処理を
して得た石油留分である。これらの石油留分は、単独に
または混合して使用することができる。鉱油以外の成分
は、オイルシェール、オイルサンド、石炭などから誘導
される軽質油留分、メタノールから合成して得られる軽
質油留分などである。
蒸留性状の１０％留出温度が７０℃以下および９７％留
出温度が２０５℃以下、かつ実在ガムの含有量が５ｍｇ
／１００ｍｌ以下である石油留分であって、パラフィン
基原油、ナフテン基原油、混合基原油、特殊原油、その
混合物などの原油を常圧蒸留して製造した石油留分のほ
か、原油を常圧蒸留して製造した重質の石油留分を水素
化分解、接触分解、接触改質などを組み合わせた処理を
して得た石油留分である。これらの石油留分は、単独に
または混合して使用することができる。鉱油以外の成分
は、オイルシェール、オイルサンド、石炭などから誘導
される軽質油留分、メタノールから合成して得られる軽
質油留分などである。
【００１５】また、本発明の燃料油組成物は、所望によ
り、その性能を損なわない範囲で、公知の燃料油添加剤
を使用することができる。たとえば、トリクレジルフォ
スフェート（ＴＣＰ）、トリメチルフォスフェートなど
の表面着火防止剤；Ｎ，Ｎ’−サリチリデンジアミノプ
ロパンなどのサリチリデン誘導体に代表される金属不活
性化剤；アルコール類、こはく酸イミドなどの氷結防止
剤；脂肪族アミン塩、スルフォン酸塩、アルキルアミン
りん酸塩などの腐食防止剤；アニオン系、カチオン系、
両性系界面活性剤などの帯電防止剤；アゾ染料などの着
色剤；２，６−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−ｐ−クレゾール
などのフェノール類、フェニル−α−ナフチルアミンな
どの芳香族アミン類などに代表される酸化防止剤；など
を挙げることができる。これらの添加剤は、１種または
２種以上を適宜組み合わせて使用することができる。ま
た、添加剤の添加量は、通常、燃料油組成物の全重量を
基準として、０．５重量％以下であるが、この添加量に
限定するものでない。
り、その性能を損なわない範囲で、公知の燃料油添加剤
を使用することができる。たとえば、トリクレジルフォ
スフェート（ＴＣＰ）、トリメチルフォスフェートなど
の表面着火防止剤；Ｎ，Ｎ’−サリチリデンジアミノプ
ロパンなどのサリチリデン誘導体に代表される金属不活
性化剤；アルコール類、こはく酸イミドなどの氷結防止
剤；脂肪族アミン塩、スルフォン酸塩、アルキルアミン
りん酸塩などの腐食防止剤；アニオン系、カチオン系、
両性系界面活性剤などの帯電防止剤；アゾ染料などの着
色剤；２，６−ジ−ｔｅｒｔ−ブチル−ｐ−クレゾール
などのフェノール類、フェニル−α−ナフチルアミンな
どの芳香族アミン類などに代表される酸化防止剤；など
を挙げることができる。これらの添加剤は、１種または
２種以上を適宜組み合わせて使用することができる。ま
た、添加剤の添加量は、通常、燃料油組成物の全重量を
基準として、０．５重量％以下であるが、この添加量に
限定するものでない。
【００１６】さらに、本発明の燃料油組成物は、その性
能を損なわない範囲で、含酸素化合物を配合することが
できる。たとえば、メタノール、エタノール、メチルｔ
ｅｒｔ−ブチルエーテル、エチルｔｅｒｔ−ブチルエー
テルなどを挙げることができる。含酸素化合物の添加量
は、燃料油組成物の全重量を基準として、０．１〜１０
％の範囲であるが、この添加量に限定するものではな
い。
能を損なわない範囲で、含酸素化合物を配合することが
できる。たとえば、メタノール、エタノール、メチルｔ
ｅｒｔ−ブチルエーテル、エチルｔｅｒｔ−ブチルエー
テルなどを挙げることができる。含酸素化合物の添加量
は、燃料油組成物の全重量を基準として、０．１〜１０
％の範囲であるが、この添加量に限定するものではな
い。
【００１７】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳
細に説明する。なお本発明は、以下の実施例によって何
等限定されるものではない。また以下の実施例では、次
の鉱油および化合物１を使用した。併せて、オキシプロ
ピレン基の定量方法および清浄性試験方法を示した。 （１）鉱油 使用した鉱油の性状を表１に示す。
細に説明する。なお本発明は、以下の実施例によって何
等限定されるものではない。また以下の実施例では、次
の鉱油および化合物１を使用した。併せて、オキシプロ
ピレン基の定量方法および清浄性試験方法を示した。 （１）鉱油 使用した鉱油の性状を表１に示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】（２）化合物１ 次の式（２）で表されるポリオキシアルキレングリコー
ル（旭電化工業株式会社製：プルロニック Ｌ３１）を
使用した。平均分子量は、１０７５である。
ル（旭電化工業株式会社製：プルロニック Ｌ３１）を
使用した。平均分子量は、１０７５である。
【００２０】
【化２】 ＨＯ−(ＥＯ)a−(ＰＯ)b−(ＥＯ)c−Ｈ （２） （式中、Ｅはエチレン基であり、Ｐはプロピレン基であ
る。そして、ａ＋ｃ＝２．４であり、ｂ＝１６．４であ
る。また、オキシプロピレン基の含有量は、８８．５重
量％である。）
る。そして、ａ＋ｃ＝２．４であり、ｂ＝１６．４であ
る。また、オキシプロピレン基の含有量は、８８．５重
量％である。）
【００２１】（３）オキシプロピレン基の定量方法 化合物１が含有するオキシプロピレン基の割合は、13Ｃ
−ＮＭＲスペクトル法により求めた。
−ＮＭＲスペクトル法により求めた。
【００２２】（４）清浄性試験方法 表２に示した試験エンジンを、表３に示した運転条件で
運転した後、試験エンジンを分解して、吸気バルブに沈
積したデポジット（以下、ＩＶＤという。）および燃焼
室内に沈積したデポジット（以下、ＣＣＤという。）を
掻き取って、その重量を測定した。
運転した後、試験エンジンを分解して、吸気バルブに沈
積したデポジット（以下、ＩＶＤという。）および燃焼
室内に沈積したデポジット（以下、ＣＣＤという。）を
掻き取って、その重量を測定した。
【００２３】
【表２】
【００２４】
【表３】
【００２５】（実施例）表１に示した鉱油に、化合物１
を混合して燃料油を調製した。調製した燃料油につい
て、清浄性試験をおこなった。燃料油中の化合物１の含
有量および清浄性試験の結果を表４に示す。清浄性試験
の結果は、化合物１を配合しない燃料油の清浄性に対す
る変化量（％）を示した。
を混合して燃料油を調製した。調製した燃料油につい
て、清浄性試験をおこなった。燃料油中の化合物１の含
有量および清浄性試験の結果を表４に示す。清浄性試験
の結果は、化合物１を配合しない燃料油の清浄性に対す
る変化量（％）を示した。
【００２６】
【表４】
【００２７】表４から明らかなように、化合物１を含有
した本願発明の燃料油は、化合物１を含有しない燃料油
に較べて、ＩＶＤおよびＣＣＤのいづれもが顕著に低下
した。
した本願発明の燃料油は、化合物１を含有しない燃料油
に較べて、ＩＶＤおよびＣＣＤのいづれもが顕著に低下
した。
【００２８】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明によれば、前記式（１）で表され、平均分子
量が５００〜５０００であるポリオキシアルキレングリ
コールを主成分として含有する燃料油添加剤を、０．０
０１〜５重量％含有する燃料油組成物によって、ガソリ
ンエンジンの吸気系統および燃焼室内の清浄性に優れた
燃料油添加剤および該添加剤を含有した燃料油組成物を
提供することができる。
に、本発明によれば、前記式（１）で表され、平均分子
量が５００〜５０００であるポリオキシアルキレングリ
コールを主成分として含有する燃料油添加剤を、０．０
０１〜５重量％含有する燃料油組成物によって、ガソリ
ンエンジンの吸気系統および燃焼室内の清浄性に優れた
燃料油添加剤および該添加剤を含有した燃料油組成物を
提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項１】 次式（１）で表され、平均分子量が５０
０〜５０００であるポリオキシアルキレングリコールを
主成分として含有することを特徴とする燃料油添加剤。 【化１】ＨＯ−(ＡＯ)ｎ−Ｈ （１） （式中、Ａは、エチレン基またはプロピレン基を表し、
ｎは、正の整数である。また、オキシプロピレン基の含
有量は、５０重量％以上である。） - 【請求項２】 鉱油を主成分とし、請求項１記載の燃料
油添加剤を、燃料油組成物の全重量を基準として、０．
００１〜５重量％含有することを特徴とする燃料油組成
物。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9219069A JPH1150068A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 燃料油添加剤及び該添加剤を含有する燃料油組成物 |
| EP98306034A EP0894844A1 (en) | 1997-07-30 | 1998-07-29 | Fuel additive and fuel composition containing the additive |
| CA002241518A CA2241518A1 (en) | 1997-07-30 | 1998-07-30 | Fuel additive and fuel composition containing the additive |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9219069A JPH1150068A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 燃料油添加剤及び該添加剤を含有する燃料油組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1150068A true JPH1150068A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16729789
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9219069A Pending JPH1150068A (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 燃料油添加剤及び該添加剤を含有する燃料油組成物 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0894844A1 (ja) |
| JP (1) | JPH1150068A (ja) |
| CA (1) | CA2241518A1 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002038168A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Sanyo Chem Ind Ltd | 燃料油添加剤及び燃料油組成物 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| SI3042878T1 (sl) | 2015-01-07 | 2019-07-31 | Omya International Ag | Postopek za pridobivanje ultrafinih GCC z visoko zmožnostjo razprševanja svetlobe in visoko vsebnostjo trdih delcev |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US2425845A (en) * | 1945-04-21 | 1947-08-19 | Carbide & Carbon Chem Corp | Mixtures of polyoxyalkylene diols and methods of making such mixtures |
| US3030939A (en) * | 1958-07-10 | 1962-04-24 | Standard Oil Co | Method of operating spark-ignition combustion engine |
| GB1346765A (en) * | 1970-06-16 | 1974-02-13 | Shell Int Research | Fuel compositions |
| US4548616A (en) * | 1984-06-14 | 1985-10-22 | Texaco Inc. | Gasoline containing as additive poly(oxyethylene) poly(oxypropylene) poly(oxyethylene) polyol to reduce octane requirement increase |
| US5242469A (en) * | 1990-06-07 | 1993-09-07 | Tonen Corporation | Gasoline additive composition |
| JPH0488091A (ja) * | 1990-07-30 | 1992-03-19 | Tonen Corp | ガソリン添加用組成物 |
| GB2261441B (en) * | 1991-11-18 | 1995-10-11 | Ethyl Petroleum Additives Inc | Fuel compositions |
| AU668151B2 (en) * | 1992-05-06 | 1996-04-26 | Afton Chemical Corporation | Composition for control of induction system deposits |
| EP0647700B1 (en) * | 1993-10-06 | 1999-11-24 | Ethyl Corporation | Fuel compositions and additives therefor |
-
1997
- 1997-07-30 JP JP9219069A patent/JPH1150068A/ja active Pending
-
1998
- 1998-07-29 EP EP98306034A patent/EP0894844A1/en not_active Withdrawn
- 1998-07-30 CA CA002241518A patent/CA2241518A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002038168A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Sanyo Chem Ind Ltd | 燃料油添加剤及び燃料油組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CA2241518A1 (en) | 1999-01-30 |
| EP0894844A1 (en) | 1999-02-03 |
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