JPH1149863A - 粉末同時仕込み溶解方法 - Google Patents

粉末同時仕込み溶解方法

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JPH1149863A
JPH1149863A JP21279697A JP21279697A JPH1149863A JP H1149863 A JPH1149863 A JP H1149863A JP 21279697 A JP21279697 A JP 21279697A JP 21279697 A JP21279697 A JP 21279697A JP H1149863 A JPH1149863 A JP H1149863A
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JP
Japan
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powder
pva
water
dissolved
mixture
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JP21279697A
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Tsukane Tanaka
束 田中
Taisei Inoue
大成 井上
Tatsuaki Hattori
辰昭 服部
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COSMO FIVE KK
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COSMO FIVE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVA粉末がママコ状態にならずに速やかに
溶解する。接着剤や塗料等に必要な高濃度のPVA溶液
を煩雑な前処理を要することなく調製する。 【解決手段】 PVA粉末に無機質系粉末又は有機質系
粉末のいずれか一方又は双方の粉末と必要により添加物
を所定の割合で均一に混合し、この混合に連続してこの
混合物を水に入れて撹拌することにより、上記PVA粉
末を水に溶解する粉末同時仕込み溶解方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、塗料等に
適するPVA(ポリビニルアルコール)溶液を調製する
ための粉末同時仕込み溶解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PVA粉末を含む二種以上の原料
粉末を用いてこの種のPVA溶液を調製する方法とし
て、粉末を一種類ずつ水に投入してPVA粉末を溶解
し、かつ他の粉末を水に分散させる方法が知られてい
る。ここでPVA粉末が水に溶解し易い鹸化度の低い粉
末の場合には、このPVAは本来常温の水に溶解するも
のである。しかし現実には鹸化度の低いPVA粉末を水
に投入したり、或いは高温で急激にPVA粉末を溶解し
た場合に、PVA粉末が集合体となって水面に浮き、水
に接した集合体の外側部分のPVA粉末が水に溶解して
ゲル化し、集合体内部への水の浸透が抑えられる。この
外部がゲル化し内部が未溶解のPVAの集合体は、いわ
ゆるママコと呼ばれている。このママコ状態になると、
PVA粉末のすべてが溶解するのに時間がかかる。この
ため水温を上げ高速撹拌によりPVA粉末を溶解しなけ
ればならない。
【0003】鹸化度の低いPVAをママコをつくらず溶
解する方法は、特公昭32−4342号公報及び特公昭
32−9887号公報に示されている。これらの方法は
PVA粉末にPVAに対して凝析力の大きい硫酸ナトリ
ウム等の無機塩類の水溶液を混和浸透させた後、低温乾
燥するか、或いは硼酸を混和する方法である。しかしこ
れらの方法は、PVA濃度が4%と比較的低濃度である
洗濯糊には有効であるが、10%付近の比較的高濃度で
は効果がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、鹸化度の高いP
VA粉末を原料とする場合には、PVA粉末の溶解時に
加熱装置を必要とする不具合があった。一方、鹸化度の
低いPVA粉末を常温で水に溶解する場合には、ママコ
状態を生じやすく、これを回避しようとして上記特公昭
32−4342号公報及び特公昭32−9887号公報
に示され方法を採用した場合には、煩雑な前処理を必要
とする上、溶解するPVA濃度が低いという欠点があ
る。本発明の目的は、PVA粉末がママコ状態にならず
に速やかに溶解する粉末同時仕込み溶解方法を提供する
ことにある。本発明の更に別の目的は、接着剤や塗料等
に必要な高濃度のPVA溶液を煩雑な前処理を要するこ
となく調製できる粉末同時仕込み溶解方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
PVA粉末に無機質系粉末又は有機質系粉末のいずれか
一方又は双方の粉末を所定の割合で均一に混合し、この
混合に連続してこの混合物を水に入れて撹拌することに
より、上記PVA粉末を水に溶解する粉末同時仕込み溶
解方法である。請求項2に係る発明は、PVA粉末に無
機質系粉末又は有機質系粉末のいずれか一方又は双方の
粉末と添加物を所定の割合で均一に混合し、この混合に
連続して混合物を水に入れて撹拌することにより、上記
PVA粉末を水に溶解する粉末同時仕込み溶解方法であ
る。PVA粉末と他の粉末を均一に混合することによ
り、PVA粉末の周囲に無機質系粉末、有機質系粉末な
どの粉末が配置され、この混合物を水に入れたときに、
水でPVA粒子同士が直接接触しにくくなる。粉末を混
合して後、この混合に連続してこの混合物を水に入れる
ことにより、混合された粉末の経時変化や、粉末相互間
の作用を回避できる。
【0006】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、PVA粉末の平均粒子径が500μ
m以下である粉末同時仕込み溶解方法である。PVA粉
末の平均粒子径は鹸化度と並んで水に対する溶解度に及
ぼす本質的で大きなファクターである。PVA粉末がマ
マコを形成しやすい平均粒子径が500μm以下の場合
には、PVA粉末以外の粉末をPVA粒子間に介在させ
ることによる効果が特に顕著でママコを形成せずにPV
A粉末を溶解することができる。
【0007】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、PVA粉末と無機質系粉
末又は有機質系粉末のいずれか一方又は双方の粉末の混
合比が体積比で1/0.2〜1/15である粉末同時仕
込み溶解方法である。無機質系粉末、有機質系粉末など
の粉末を上記範囲の体積比で混合することにより、これ
らの粉末をPVA粉末の間に必要量介在させることがで
きる。これにより、PVA粉末が水に溶解するときにP
VA粉末のみの集合体が作られなくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に係る発明はPVA粉末
に無機質系粉末又は有機質系粉末のいずれか一方又は双
方の粉末を所定の割合で均一に混合し、この混合に連続
してこの混合物を水に入れて撹拌することにより、上記
PVA粉末を水に溶解する粉末同時仕込み溶解方法であ
る。また請求項2に係る発明はPVA粉末に無機質系粉
末又は有機質系粉末のいずれか一方又は双方の粉末と添
加物を所定の割合で均一に混合し、この混合に連続して
この混合物を水に入れて撹拌することにより、上記PV
A粉末を水に溶解する粉末同時仕込み溶解方法である。
PVA粉末は主として重合度と鹸化度及び粒子径により
規定される水溶性高分子である。本発明に使用されるP
VAに適する重合度は500〜3000であり、好まし
くは1000〜2500、更に好ましくは1200〜1
900である。重合度が上記下限値未満では常温溶解性
に問題はないが、接着剤、塗料等の用途性能を満足しな
い。また上記上限値を越えると溶解後の粘度が高く、か
つ濃度も高くできないだけでなく、溶解自体もし難くな
る。いずれも本発明の目的に合致しない。
【0009】請求項3に係る発明に適するPVA粉末の
平均粒子径は500μm以下であり、500μm以下で
は常温の水に溶解するので好ましい。150μm以下で
は常温の水への溶解がより一層容易になり更に好まし
い。平均粒子径は小さいほど粉末同士が凝集してママコ
状態になりやすいが、本発明では水に溶解時にPVA粉
末以外の粉末がPVA粉末の間に介在するため、粒子径
が小さくてもママコ状態にならない。また平均粒子径が
小さいほど本質的に水に対する溶解性は良くなり、より
好ましい。請求項1ないし請求項4に係る発明のPVA
には、PVAの製造工程においてイタコン酸、マレイン
酸エステル、アリルアルコール等と共重合した後、鹸化
された変性PVAも含まれる。
【0010】PVA粉末に無機質系粉末、有機質系粉末
等を均一に混合するためには、それぞれの粉末をサイロ
又はホッパに各別に入れておき、これらのサイロ又はホ
ッパから定量的に振動式フィーダ、スクリュウ式フィー
ダ、ベルト式フィーダ、ブロー式フィーダ等を経由し
て、粉末連続ブレンダに供給し、ここで均一に混合す
る。粉末連続ブレンダとしてはスクリュウ型、リボン
型、スタティック型等が用いられる。均一に混合(ブレ
ンド)された粉末混合物は溶解槽の撹拌中の水に連続的
に搬送され投入され、ここでPVA粉末は溶解される。
この場合鹸化度の低い、部分鹸化PVA粉末は常温水に
も溶解するが、溶解槽に加熱装置を付設しておくことに
より、PVA粉末の種類、即ち重合度、鹸化度、粒子径
にとらわれずに水に溶解することができる。
【0011】溶解槽に加熱装置を付設しなくてPVA粉
末を常温で溶解する場合には、PVAの重合度はあまり
影響を受けないが、PVAの鹸化度は影響があり、適す
るPVAの鹸化度は75〜95モル%、好ましくは75
〜90モル%である。鹸化度が95モル%を越える場合
には、熱水にPVA粉末を溶解する必要がある。PVA
粉末以外の粉末の介在でPVA粉末をママコ状態にせず
に常温の水又は熱水に溶解することができる。鹸化度が
上記下限未満では溶解液が泡だって使いにくく、かつ耐
水性も低い。また上記上限値を超えると常温溶解性が低
下する他、水溶液の安定性も悪くなる。また請求項1な
いし請求項4に係る発明の無機質系粉末としては、 A)活性白土、ベントナイト、タルク、雲母、パイロフ
ィライト系クレー、カオリナイト系クレー、セリサイト
系クレー等のクレー類、 B)珪石粉、珪藻土、珪酸カルシウム、ガラス粉等の珪
酸類、 C)炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩類、 D)硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩類、 E)アルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、鉛、
鉄等の金属酸化物及び水酸化物、 F)その他硫化亜鉛等の微粉末が含まれる。
【0012】更に請求項1ないし請求項4に係る発明の
有機質系粉末としては、 A)小麦粉、コーンスターチ、米粉、高粱米粉、タピオ
カ等の澱粉類、 B)木粉、クルミ殻粉、ヤシ殻粉、モミガラ粉、玉蜀黍
茎粉、高粱茎粉等の繊維質類、 C)大豆粉、カゼイン、血粉等の蛋白質類、 D)その他カーボン等の微粉末が含まれる。
【0013】請求項4に係る発明はPVA粉末と無機質
系粉末又は有機質系粉末のいずれか一方又は双方の粉末
の混合比が体積比で1/0.2〜1/15である粉末同
時仕込み溶解方法である。PVA粉末のママコ状態の防
止とその溶解性の向上の観点から、この混合比は体積比
で、1/0.5〜1/10が好ましく、1/1〜1/8
が更に好ましい。また請求項2に係る発明の添加物に
は、再乳化型粉末エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の粉末などが挙げ
られる。この再乳化型粉末エマルジョンとしては、ポリ
酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共
重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニ
ル−クロトン酸共重合樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合樹脂、その他酢酸ビニル系共重合樹脂、スチレン
−ブタヂエン共重合樹脂、スチレン−ブタヂエン−アク
リロニトリル共重合樹脂、メチルメタアクリレート−ブ
タヂエン共重合樹脂、各種ポリアクリル酸エステル共重
合樹脂並びにこれらの樹脂にカルボキシル変性、イミノ
変性、アミノ変性、一級アルコール変性等の官能基変性
をした再乳化可能な粉末エマルジョンが例示される。こ
のエマルジョンを加えることにより、組成物の接着特
性、塗料特性を向上させることができる。再乳化可能な
粉末エマルジョンの配合適量は5重量%以上50重量%
以下である。更に好ましくは10重量%以上である。多
く配合することにより接着性能、耐水性、粘度特性等を
向上できる。5重量%未満では十分な効果が得難い。
【0014】また尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂等の熱硬化性樹脂の粉末を添加物として、配合する
ことにより接着性が向上する。その他の添加物として、
粉状又は液状の分散剤、消泡剤、防腐剤、防虫剤、着色
剤等が組成物の用途に応じて使用することができる。こ
れらの添加物は通常添加量が極く少量でその目的を達成
するので、粉体に限定する必要はなく、液状のものでも
使用できる。
【0015】請求項1ないし請求項4に係る発明のPV
A溶液の調製時に、例えば他の公知の化合物である水性
エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、クルードMDI等を粉末混合物に加えて塗料や接着
剤に適する溶液を調製することもできる。PVA粉末以
外の粉末は混合(ブレンド)操作によりPVA粉末の粒
子周囲に配置され、この状態で水中に投入した時にPV
A粒子同士の固着を回避する。この結果、PVA粉末以
外の粉末はPVA粉末のママコ状態の形成を阻止すると
同時に、最終的に接着剤や塗料の配合成分としての役割
を果す。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例とともに示す
が、本発明の技術範囲は下記の実施例に限定されるもの
ではない。 <実施例1>消泡剤であるノブコ8034(サンノブコ
(株)製)2%を予め配合したPVA217S(鹸化度8
8モル%、重合度1750、粒子径150μm以下の
(株)クラレ製ポリビニルアルコール粉末)を第1サイロ
(図示せず)に入れた。また炭酸カルシウム粉末(中国
吉林省産伊通3A)を第2サイロ(図示せず)に入れ
た。第1サイロの底部から振動フィーダ(図示せず)で
PVA217Sの供給量を調整しながら、また第2サイ
ロの底部から振動フィーダ(図示せず)で炭酸カルシウ
ム粉末の供給量を調整しながら、それぞれ連続的にスク
リュウ型ミキサー(図示せず)に供給し、PVA217
Sと炭酸カルシウム粉末の重量比が1対4(体積比で約
1対2)になるように両者を均一に混合した。均一に混
合されたPVA217Sと炭酸カルシウム粉末の混合物
をそのまま撹拌中の温度25℃の水中に投入した。40
分間撹拌すると、PVA217Sがママコ状態にならず
に完全に溶解し、かつ炭酸カルシウム粉末が水に均一に
分散したPVA溶液が得られた。
【0017】<比較例1>実施例1と同一のPVA21
7Sと実施例1と同一の炭酸カルシウム粉末とを1対4
の重量比(体積比で約1対2)で均一に混合した後、袋
に詰め、6カ月間放置した。袋を開封して、実施例1と
同様にPVA217Sと炭酸カルシウム粉末の混合物を
そのまま撹拌中の温度25℃の水中に投入した。70分
間撹拌すると、PVA217Sがママコ状態にならずに
完全に溶解し、かつ炭酸カルシウム粉末が水に均一に分
散したPVA溶液が得られた。比較例1において、PV
A粉末の溶解に時間がかかったのは、中国産炭酸カルシ
ウム粉末のpHが10.2と高く、PVA217Sとブ
レンドして放置中に、PVA217Sを鹸化し、その鹸
化度を高くした結果、水への溶解度を低下させたためと
考えられる。
【0018】<実施例2>PVA717S(鹸化度91
モル%、重合度1750、粒子径150μm以下の(株)
クラレ製ポリビニルアルコール粉末)を第1ホッパ(図
示せず)に入れた。また珪酸カルシウム粉末(pH9.
8)を第2ホッパ(図示せず)に入れた。更に再乳化型
粉末エマルジョン(エチレン−酢酸ビニル共重合性樹
脂)を第3ホッパに入れた。第1ホッパの底部からチェ
ーン式フィーダ(図示せず)でPVA717Sの供給量
を調整しながら、また第2ホッパの底部からチェーン式
フィーダ(図示せず)で珪酸カルシウム粉末の供給量を
調整しながら、更に第3ホッパの底部からチェーン式フ
ィーダ(図示せず)で再乳化型粉末エマルジョンの供給
量を調整しながら、それぞれ連続的にリボン型ミキサー
(図示せず)に供給し、PVA717Sと珪酸カルシウ
ム粉末と再乳化型粉末エマルジョンの重量比が1対10
対7(体積比で約1対5対8.3)になるように三者を
均一に混合した。均一に混合されたPVA717Sと珪
酸カルシウム粉末と再乳化型粉末エマルジョンの混合物
をそのまま撹拌中の温度25℃の水中に投入した。70
分間撹拌すると、PVA717Sがママコ状態にならず
に完全に溶解し、珪酸カルシウム粉末が水に均一に分散
し、かつ再乳化型粉末エマルジョンが水に再乳化したP
VA溶液が得られた。
【0019】<比較例2>実施例2と同一のPVA71
7Sと実施例2と同一の珪酸カルシウム粉末と実施例2
と同一の再乳化型粉末エマルジョンを1対10対7の重
量比(体積比で約1対5対8.3)で均一に混合した
後、袋に詰め、6カ月間放置した。袋を開封して、実施
例2と同様にPVA717Sと珪酸カルシウム粉末と再
乳化型粉末エマルジョンの混合物をそのまま撹拌中の温
度25℃の水中に投入した。140分間撹拌すると、P
VA717Sがママコ状態にならずに完全に溶解し、珪
酸カルシウム粉末が水に均一に分散し、かつ再乳化型粉
末エマルジョンが水に再乳化したPVA溶液が得られ
た。比較例2において、PVA粉末の溶解に時間がかか
ったのは、珪酸カルシウム粉末のpHが9.8と高く、
PVA717Sとブレンドして放置中に、PVA717
Sを鹸化し、その鹸化度を高くした結果、水への溶解度
を低下させたためと考えられる。
【0020】<実施例3>実施例1と同一のPVA21
7Sを第4ホッパ(図示せず)に入れた。またベントナ
イト粉末(pH9.5)を第5ホッパ(図示せず)に入
れた。第4ホッパの底部からスクリュウ式フィーダ(図
示せず)でPVA217Sの供給量を調整しながら、ま
た第5ホッパの底部からスクリュウ式フィーダ(図示せ
ず)でベントナイト粉末の供給量を調整しながら、それ
ぞれ連続的にスタティック型ミキサー(図示せず)に供
給し、PVA217Sとベントナイト粉末の重量比が1
対11(体積比で約1対5.5)になるように両者を均
一に混合した。均一に混合されたPVA217Sとベン
トナイト粉末の混合物をそのまま撹拌中の温度25℃の
水中に投入した。40分間撹拌すると、PVA217S
がママコ状態にならずに完全に溶解し、かつベントナイ
ト粉末が水に均一に分散したPVA溶液が得られた。
【0021】<比較例3>実施例1と同一のPVA21
7Sと実施例3と同一のベントナイト粉末を1対11の
重量比(体積比で約1対5.5)で均一に混合した後、
袋に詰め、6カ月間放置した。袋を開封して、実施例3
と同様にPVA217Sとベントナイト粉末の混合物を
そのまま撹拌中の温度25℃の水中に投入した。60分
間撹拌すると、PVA217Sがママコ状態にならずに
完全に溶解し、ベントナイト粉末が水に均一に分散した
PVA溶液が得られた。比較例3において、PVA粉末
の溶解に時間がかかったのは、ベントナイト粉末のpH
が9.5と高く、PVA217Sとブレンドして放置中
に、PVA217Sを鹸化し、その鹸化度を高くした結
果、水への溶解度を低下させたためと考えられる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の粉末同時仕
込み溶解方法は、予め複数種類の成分が所定の割合で均
一に混合した後、この混合に連続してこの混合物を水に
溶解するため、PVA粉末以外の粉末がPVA粉末の
粒子周囲に配置され、この状態で水中に投入した時にP
VA粒子同士の固着を回避し、PVA粉末のママコ状態
の形成を阻止する。また混合から水への溶解まで連続
的に行うことにより、粉末同士の接触時間が短く、粉末
同士の化学反応を含めた相互作用が抑制され、速やかに
PVA粉末を溶解させることができる。またママコ状態
を回避するために、従来のような低濃度でなく、高濃度
にPVAを溶解することができ、所望の接着剤や塗料等
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 129/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PVA粉末に無機質系粉末又は有機質系
    粉末のいずれか一方又は双方の粉末を所定の割合で均一
    に混合し、この混合に連続して前記混合物を水に入れて
    撹拌することにより、前記PVA粉末を水に溶解する粉
    末同時仕込み溶解方法。
  2. 【請求項2】 PVA粉末に無機質系粉末又は有機質系
    粉末のいずれか一方又は双方の粉末と添加物を所定の割
    合で均一に混合し、この混合に連続して前記混合物を水
    に入れて撹拌することにより、前記PVA粉末を水に溶
    解する粉末同時仕込み溶解方法。
  3. 【請求項3】 PVA粉末の平均粒子径が500μm以
    下である請求項1又は2記載の粉末同時仕込み溶解方
    法。
  4. 【請求項4】 PVA粉末と無機質系粉末又は有機質系
    粉末のいずれか一方又は双方の粉末の混合比が体積比で
    1/0.2〜1/15である請求項1ないし3いずれか
    記載の粉末同時仕込み溶解方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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