JPH1149624A - 害虫の忌避方法 - Google Patents

害虫の忌避方法

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JPH1149624A
JPH1149624A JP22728197A JP22728197A JPH1149624A JP H1149624 A JPH1149624 A JP H1149624A JP 22728197 A JP22728197 A JP 22728197A JP 22728197 A JP22728197 A JP 22728197A JP H1149624 A JPH1149624 A JP H1149624A
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coffee
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健次 須藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】産業廃棄物として処理されている物質であるコ
ーヒー抽出残渣を有効に利用し、自然に適応した害虫の
忌避方法を提供する。 【解決手段】焙煎して1mm〜7mm程度の大きさに粉
砕したコーヒー豆のコーヒー抽出残渣を、土壌等の培地
に表面散布もしくは混和することにより施用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、稲や野菜等の農
作物や、草花等を食害する害虫を忌避する方法に係り、
詳しくは、農薬を用いることのない、もしくは農薬の量
を減らすようにした害虫の忌避方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】農作物や草花等の栽培において、生育の
過程でこれらを食害する害虫の被害に合うことがある。
例えば、葉菜類に対する害虫としては、コナガやアオム
シ、アブラムシ、ヨトウムシ、等が知られているが、こ
れらの害虫は我が国では全国各地に普通に生息し、しば
しば突発的に大発生して大害をもたらし、食害されて発
生に気が付く頃には手遅れになることが多い。そのた
め、このような害虫の被害を防止するために農薬の施用
が広く行われているが、その結果として環境汚染や農薬
施用に関わる作業者の健康状態に対する不安、及び作業
者の増加、等多くの問題が起こっている。
【0003】そのため、化学的農薬の施用のみに頼ら
ず、天敵の利用や、有機的栄養源もしくは微生物資材等
の施用によって、作物の生理活性を増強させ害虫に対す
る抵抗性をつける等の総合的な害虫防除法が行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
作物の生理活性を増強させるという総合的な害虫防除法
は、原材料の入手や施用方法、及び効果の点で有効な手
段とはいえないものであった。
【0005】一方、コーヒーの需要の伸びとともにコー
ヒー抽出残渣の量が膨大な量となっているが、現在のと
ころ、コーヒー抽出残渣はその大部分が産業廃棄物とし
て処理されており廃棄処理上の問題を生じている。そこ
で、省資源や地球環境保全の立場から、これらを特殊肥
料等いろいろな用途に利用することが試みられている
が、未だ広く利用されるまでに至っていない。本願発明
は、このような課題に対処しようとするものであり、以
下に記載の発明の完成により、その目的を達成すること
が出来たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、今までその大部
分が産業廃棄物として処理されていたコーヒー抽出残渣
に害虫に対する忌避性があることを見出し、このコーヒ
ー抽出残渣を用いた資材を農薬の代わりに、もしくは農
薬の使用量を減らして併用することで、環境汚染を抑止
しつつ農作物等を食害する害虫を忌避してその被害を防
止し、かつ、農薬等施用に関わる作業者の健康状態に対
する不安を払拭し、さらに、省資源及び地球環境保全を
も達成するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明は、焙煎して粉砕したコ
ーヒー豆のコーヒー抽出残渣を用いた資材を培地に施用
することにより害虫を忌避するようにしてなるものであ
る。ここで、本願発明における培地とは、農地やプラン
ターにおける土壌や、シャーレ等ガラス容器における寒
天、水耕栽培における培養液等をいうものであり、施用
とは、培地表面に散布すること、及び培地中に混合する
ことをいうものである。
【0008】また、本願発明は、コーヒー抽出残渣に微
生物分解処理を施してなるものでもある。微生物分解処
理は、コーヒー抽出残渣に一般的な農業用資材のように
米糠や油かす、茶かす、及びおから等の栄養源を加え、
かつ、水分、温度、pH及び通気条件等を調整して、微
生物によって分解させるものであり、その条件として
は、コーヒー抽出残渣と栄養源との混合物の水分を40
〜80%、好ましくは60〜70%、温度を30〜80
℃、好ましくは40〜70℃、pHを5.5〜8.0、
好ましくは6.0〜7.0とし、さらに、自然通気もし
くは強制的な通気を行うものである。
【0009】
【実施例】以下、本願発明の実施例を説明する。本実施
例において培地に施用する資材はコーヒー抽出残渣をそ
のまま用いるものとし、焙煎して1mm〜7mm程度の
大きさに粉砕したコーヒー豆のコーヒー抽出残渣を資材
とし、これを培地に施用することにより害虫を忌避する
ようにしてなるものである。この際、窒素、リン酸、カ
リ等の化学肥料も併せて施用した。
【0010】以上のように構成した資材の害虫忌避効果
を確認するために、小松菜を栽培してなる屋外(農地)
の土壌に、資材を全く施用しない場合、土壌中に混
和することにより施用してなる場合、及び土壌表面に
散布することにより施用してなる場合について比較する
こととし、コナガ、アオムシ、アブラムシ、等の加害昆
虫による被害の程度を、以下の数式[数1]を用いて算
出した被害度により判定するすることとした。なお、土
壌中に混和するとは、表層10〜20cmの範囲の土壌
中に鍬等を用いて混和することをいい、施用量は培地で
ある土壌10a(アール)に対して5,000kg用い
ることとする。
【0011】
【数1】
【0012】なお、計算式中に用いる指数は、被害が無
いものを0、本葉1枚に虫害があった被害の少ないもの
を1、本葉2枚に虫害があった被害のやや多いものを
2、本葉3枚以上に虫害があった被害の多いものを3と
してそれぞれ表すこととし、その結果を[表1]に示
す。
【0013】
【表1】
【0014】上記[表1]に示す結果より、コーヒー抽
出残渣の施用によって虫害が軽減されること、すなわち
害虫が忌避されることが確認され、しかも、培地である
土壌中に混和する場合よりも土壌表面に散布する場合の
方がより顕著な効果が得られることが分かる。
【0015】次に、実施例2として、培地に施用する資
材を堆積発酵させて微生物分解処理を施したものとする
が、その方法としては、焙煎して1mm〜7mm程度の
大きさに粉砕したコーヒー豆のコーヒー抽出残渣中に、
発酵促進材として米ぬかや油かす、茶かす、おから、及
び鶏糞等の栄養源をコーヒー抽出残渣100に対して5
%程度添加、混合し、水分を60〜70%、温度を40
〜70℃、pHを6.0〜7.0に保持するように暫く
堆積保存し、10日後この混合物を再び混合して空気を
充分取り入れるようにした後、加水して水分が65%程
度となるように調整するとともに温度、pHも調整し、
さらに、1週間毎に同様に調整を2ヶ月間行って熟成さ
せたものを資材とし、これを培地に施用することにより
害虫を忌避するようにしてなるものである。この際、実
施例1と同様に、窒素、リン酸、カリ等の化学肥料も併
せて施用した。
【0016】以上のように構成した資材の害虫忌避効
果、及び資材の施用量による害虫忌避効果を確認するた
めに、キャベツを栽培してなるガラス温室(プランタ
ー)内の土壌に、資材を全く施用しない場合、土壌
中に約1/3(3分の1)混和することにより施用して
なる場合、及び土壌中に約1/2(2分の1)混和す
ることにより施用してなる場合について比較することと
し、その結果を[表2]に示す。なお、コナガによる被
害の程度は、同じく上記計算式[数1]を用いて算出し
た被害度により判定するすることとした。ここで、培地
を屋外の培地とせずに屋内の培地、すなわちガラス温室
(プランター)内の土壌としたのは、屋外の培地である
と、雨や風等の要因により施用する資材が流されたり吹
き飛ばされたりしてその施用割合が変化してしまう恐れ
があるためである。
【0017】
【表2】
【0018】上記[表2]に示す結果より、微生物分解
処理を施したコーヒー抽出残渣の施用によって虫害が軽
減されること、すなわち害虫が忌避されることが確認さ
れ、しかも、培地である土壌中に混和する資材の割合を
僅かに増やすだけで、虫害の被害の多いものが一気にな
くなったことで、明らかにコーヒー抽出残渣の施用によ
って害虫が忌避されることが確認された。
【0019】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、害虫に
対して確実に忌避効果を有するものとすることが出来る
とともに、産業廃棄物としてその処理に大きな問題を抱
えるコーヒー抽出残渣の有効利用が出来ることとなる。
しかも、農薬を用いることなくその全量を、もしくは農
薬の量を減らしその一部を、コーヒー抽出残渣を用いた
資材に置き換えて用いるようにすることにより、環境汚
染や農薬施用に関わる作業者の健康状態に対する不安、
等を解決することが出来ることとなる。
【0020】また、当該資材は有機物であるため、コー
ヒー抽出残渣が土壌中で分解することで保肥力(肥料を
保持する力)を増大させる物質である腐植酸が生成し、
土壌の化学性が改善されるとともに、コーヒー抽出残渣
が微生物の餌となって土壌の生物性も改善され、さら
に、コーヒー抽出残渣を土壌中に施用することで土壌の
保水性や通気性、及び排水性の向上といった土壌の物理
性も改善されることになって、農作物等の生理活性を強
化して害虫に対する抵抗性を付けることとなる等、一般
的な農業用資材と同様の効果をも持ち備え、環境を破壊
することなく自然に適応した害虫の総合的防除に大きく
貢献することができるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焙煎して粉砕したコーヒー豆のコーヒー
    抽出残渣を用いた資材を培地に施用してなることを特徴
    とする害虫の忌避方法。
  2. 【請求項2】 コーヒー抽出残渣は微生物分解処理が施
    されたものであることを特徴とする請求項1に記載の害
    虫の忌避方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2472399A (en) * 2009-08-04 2011-02-09 Matthew Trefor Thomas Insect repellent
KR101205934B1 (ko) * 2011-12-09 2012-11-28 김승목 해충 방제용 조성물 및 그 제조방법

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CN103987263A (zh) * 2011-12-09 2014-08-13 金承穆 害虫防治用组合物及其制造方法
CN103987263B (zh) * 2011-12-09 2016-03-16 金承穆 害虫防治用组合物及其制造方法

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