JPH1149231A

JPH1149231A - 吊り下げ容器

Info

Publication number: JPH1149231A
Application number: JP22429697A
Authority: JP
Inventors: Hisao Iwamoto; 久雄岩本; Fumitaka Nishihata; 文貴西畑
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1997-08-05
Filing date: 1997-08-05
Publication date: 1999-02-23
Anticipated expiration: 2017-08-05
Also published as: JP3343058B2

Abstract

(57)【要約】【課題】低コストで得ることができ、使用時、輸送時及
び保管時の利便性に優れ、且つ商品のアピール性に優れ
た吊り下げ容器を提供する。【解決手段】物品（２）を収納する凹部（３）及びこの
凹部（３）の周囲に形成されたフランジ部（４）を備え
る収納体（１）と、この収納体（１）に重ねられて上記
凹部（３）を蓋するシート体（１１）とからなる。シー
ト体（１１）は、折り曲げ可能な折り線（１２）を有す
るとともに、折り線（１２）で区切られた一方側（１１
ａ）に上記収納体（１）のフランジ部（４）に剥離可能
に貼着される粘着部（１３）を備え、且つその他方側
（１１ｂ）には吊り下げ孔（１６）を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品等の商品を
収納した状態で吊り下げ販売に供することができる吊り
下げ容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近、化粧品等の商品を店頭で陳列販売
する方式として、壁や陳列棚に固定された吊り下げ棒や
フック等の係止部材に商品を吊り下げ陳列する方式が多
く採用されている。そして、従来この吊り下げ陳列方式
においては、化粧品等の商品を収納した紙製の一個箱に
タブ等を設けて吊り下げ孔を穿設したもの、あるいは紙
製の一個箱に別部品であるプラスチック製の係止部材を
取り付けたものが汎用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の吊り下げ陳列方式においては、通常直方体形状の定
型的な紙製の一個箱が使用されており、収納されている
化粧品、化粧小物等の物品のイメージを一個箱の外部か
ら認識することができないため、商品を充分にアピール
することができないという問題があった。また、一個箱
にプラスチック製の係止部材を取り付けるものは、部品
点数が増えることから材料コストや加工コストが高くな
るという欠点を有していた。さらに、一個箱からタブや
係止部材を突出させると、輸送時や保管時にこれらが邪
魔になって効率的に輸送や保管をすることができないと
いう問題が発生することとなった。

【０００４】本発明は、上記従来技術の問題に鑑みなさ
れたものであって、その目的は、低コストで得ることが
でき、使用時のみならず輸送時、保管時の利便性にも優
れ、且つ商品のアピール性に優れた吊り下げ容器を提供
することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の吊り下げ容器は次のような構成をとる。
すなわち、物品を収納する凹部及びこの凹部の周囲に形
成されたフランジ部を備える収納体と、この収納体に重
ねられて上記凹部を蓋するシート体とからなり、このシ
ート体が、折り曲げ可能な折り線を有するとともに、折
り線で区切られた一方側に上記収納体のフランジ部に剥
離可能に貼着される粘着部を備え、且つその他方側には
吊り下げ孔を備えていることを特徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の吊り下げ容器の実
施の形態を、図面に基づき説明する。

【０００７】図１は、本発明の吊り下げ容器の一実施形
態を示す斜視図である。同図に示すように、この吊り下
げ容器は、透明ポリエステル製シート（厚み０．３５ｍ
ｍ）からなる収納体（１）と、この収納体（１）の片面
側に取り付けられた透明ポリエステル製のシート体（厚
み７５μｍ）（１１）とから構成されている。

【０００８】上記収納体（１）は、物品（２）（この例
では化粧料を塗布するために用いられる円盤状の化粧ス
ポンジ）を収納する凹部（３）と、この凹部（３）を取
り囲むように周囲に設けられたフランジ部（４）と、フ
ランジ部（４）の左右両端縁及び下端縁に沿って立設さ
れた端縁部（５）とを加熱真空成形により形成してなる
ものである。そして、上記端縁部（５）のうちの下端縁
に設けられた端縁部には、半円弧状の切欠部（６）が設
けられている。

【０００９】また、上記シート体（１１）は、図２に示
すように略長方形状に形成され、その長手方向略中央部
を幅方向に横切るように点線状に穿設されたミシン目に
よる折り曲げ可能な折り線（１２）を備えている。そし
て、この折り線（１２）で区切られた一方側（同図では
下方側）（１１ａ）の片面には、このシート体（１１）
を図１に示す如く上記収納体（１）上に重ねた際に収納
体（１）のフランジ部（４）に対応する位置に粘着部
（同図中、斜線で示す）（１３）が形成されている。こ
の粘着部（１３）は、当該部位に溶剤タイプのアクリル
系接着剤を塗布した後、接着剤中の溶剤を気散すること
により形成される強粘タイプの粘着部となっている。し
かして、このシート体（１１）を上記収納体（１）上に
重ねた際に収納体（１）の凹部（３）に対応する部位は
非粘着部（１４）となっている。さらに、シート体（１
１）において上記折り線（１２）で区切られた他方側
（同図では上方側）（１１ｂ）には、その上端縁中央部
に円弧状の凸部（１５）が設けられ、この凸部（１５）
の下方には円形の吊り下げ孔（１６）が穿設されてい
る。

【００１０】しかして、上記収納体（１）の凹部（３）
内に物品（２）を収納し、その上をシート体（１１）の
一方側（１１ａ）で覆うようにして上記粘着部（１３）
を収納体（１１）のフランジ部（４）に貼着することに
より、物品（２）が収納保持された吊り下げ容器を容易
に得ることができる。すなわち、シート体（１１）の一
方側（１１ａ）が物品（２）の収納された収納体（１
１）の凹部（３）を蓋するとともに、そのシート体（１
１）の他方側（１１ｂ）が収納体（１）よりも上方に延
びた状態となり、吊り下げ孔（１６）による吊り下げ陳
列を可能とするのである。

【００１１】そして、この吊り下げ容器を店頭まで輸送
したり保管したりする際には、図１中に矢印Ｘで示すよ
うにシート体（１１）に設けられた折り線（１２）によ
ってシート体（１１）の他方側（１１ｂ）を収納体
（１）上の一方側（１１ａ）に向けて折り曲げ、図３に
示すように両者を重ねた状態とすることにより、小型化
して効率的に積み重ね輸送等を行うことが可能となる。
このとき、シート体（１１）の他方側（１１ｂ）の上端
に設けられた凸部（１５）を収納体（１）の下端縁の端
縁部（５）に設けられた切欠部（６）に挟み込むことに
より、図３に示した状態を安定保持することができる。

【００１２】しかして、この吊り下げ容器を店頭で吊り
下げ陳列する場合には、上記収納体（１）の切欠部
（６）からシート体（１１）の凸部（１５）を解放し、
図１中に矢印Ｙで示すようにシート体（１１）の他方側
（１１ｂ）を同図中一点鎖線で示す位置まで起立させる
ことにより、この他方側（１１ｂ）に設けられた吊り下
げ孔（１６）を用いて壁や陳列棚の吊り下げ棒やフック
等に吊り下げることができるようになる。そして、これ
を購入した消費者は、上記シート体（１１）の粘着部
（１３）を収納体（１）のフランジ部（４）から剥離す
ることにより、収納体（１）の凹部（３）に収納されて
いる物品（２）を取り出して使用することができるので
ある。

【００１３】本発明の吊り下げ容器は、例えば、化粧品
を充填したコンパクト容器、口紅容器等の化粧料容器、
化粧スポンジ、化粧筆等の化粧小物等、様々な物品を収
納して吊り下げ陳列する容器として広く用いることがで
きるものである。

【００１４】本発明の吊り下げ容器を構成する収納体を
製造するにあたっては、例えば、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリオレフィン等の熱可塑性合成樹脂シート
を加熱真空成形や加熱圧空成形等によりシート成形する
ことによって、収納する物品の形状に合わせた所定形状
の凹部と、この凹部の周囲に延設されるフランジ部とを
一体に形成することが可能となる。また、この収納体
は、上記のようなシート成形品とすることがコスト面で
好ましいが、合成樹脂を用いた薄肉射出成形等によって
も製造することができるものである。

【００１５】なお、本発明の実施形態の一例として挙げ
た上記吊り下げ容器は、収納体（１）のフランジ部
（４）の左右両端縁及び下端縁に沿って立設された端縁
部（５）を備えているが、この端縁部（５）は、吊り下
げ容器の形状等によっては特に上記の例のように設ける
必要のないものである。しかしながら、端縁部（５）の
ような突起部を収納体の端縁に設けることにより、その
内側のフランジ部に対してシート体の粘着部を位置決め
貼着することが容易になるため、少なくともフランジ部
の左右両端縁に端縁部のような突起部を設けることが好
ましい。さらに、端縁部を形成することにより、シート
体の厚みが厚くなった場合であっても該シート体が収納
体のフランジ部の上部で極端に突出することを防止する
ことができ、複数の吊り下げ容器を打箱等に重ねて収納
することが容易になる。

【００１６】また、本発明の吊り下げ容器を構成するシ
ート体は、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポ
リオレフィン等の合成樹脂シート、アルミニウム等の金
属シート、紙製シート、またはこれらの積層シート等か
ら得ることができ、その一部には、商品名、商品の説明
文、価格、商品の販売会社名等を直接印刷することもで
きるものである。そして、このシート体に設ける折り線
は、シート体を容易に折り曲げることができるように、
点線状のミシン目、またはＶ字状、Ｕ字状等の凹凸状の
線で形成したヒンジ部からなる折り線とすることが好ま
しい。

【００１７】そして、上記折り線で区切られたシート体
の一方側に形成される粘着部は、収納体のフランジ部と
剥離可能に貼着されるように、適宜選択された接着剤を
塗布することにより形成することができる。その接着剤
としては、例えば、強粘または弱粘タイプの感圧接着
剤、ホットメルトタイプの接着剤等が挙げられる。

【００１８】また、上記折り線で区切られたシート体の
他方側に設ける吊り下げ孔は、シート体に折り線を設け
る際に同時に円形、楕円形、矩形等の各種形状に穿設す
ることのできるものである。

【００１９】なお、本発明の実施形態の一例として挙げ
た上記吊り下げ容器においては、シート体（１１）を折
り線（１２）によって折り曲げた図３に示す状態を安定
保持するために、収納体（１）の下端に切欠部（６）を
設けるとともに、この切欠部（６）に挟み込まれる凸部
（１５）をシート体（１１）の上端に設けているが、シ
ート体の材質等によって折り曲げ状態が安定保持される
場合にはこのような保持構造を特に設ける必要はない。
また、上記の例に挙げた構造に代えて、互いに嵌合可能
な凸部と凹部とを収納体とシート体との適宜位置にそれ
ぞれ設けるようにしてもよい。

【００２０】本発明の吊り下げ容器は、収納体の凹部の
形状を収納する物品に合わせた形状とし、この凹部の形
状が凸部として外部に現れるようにすることにより、こ
れを吊り下げ陳列した際に収納物品の形状イメージを外
部から認識することのできるものである。また特に、収
納体とシート体との少なくともいずれか一方を透明な材
質により形成することにより、収納されている物品を外
部から見ることができるようになり、物品の印象をより
強く消費者に与えることが可能となる。

【００２１】

【発明の効果】以上述べた通り、本発明の吊り下げ容器
は、低コストで得ることができ、使用時、輸送時及び保
管時の利便性に優れ、且つ商品のアピール性に優れた汎
用性の高い吊り下げ容器である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の吊り下げ容器の実施の形態の一例を示
す斜視図である。

【図２】図１に示した吊り下げ容器におけるシート体を
示す平面図である。

【図３】図１に示した吊り下げ容器の使用状態を説明す
る横方向の断面図である。

【符合の説明】

１収納体２物品３凹部４フランジ部１１シート体１２折り線１３粘着部１６吊り下げ孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】物品（２）を収納する凹部（３）及びこ
の凹部（３）の周囲に形成されたフランジ部（４）を備
える収納体（１）と、この収納体（１）に重ねられて上
記凹部（３）を蓋するシート体（１１）とからなり、こ
のシート体（１１）が、折り曲げ可能な折り線（１２）
を有するとともに、折り線（１２）で区切られた一方側
（１１ａ）に上記収納体（１）のフランジ部（４）に剥
離可能に貼着される粘着部（１３）を備え、且つその他
方側（１１ｂ）には吊り下げ孔（１６）を備えているこ
とを特徴とする吊り下げ容器。