JP3650331B2 - 陳列用具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧品等の陳列に用いられる陳列用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、化粧水や乳液,化粧クリーム,マニキュア等の化粧品1は、図5(a)に示すように、略直方体状の包装用箱2に、1つずつ個装された状態で店頭等において陳列販売されるか、訪問販売によって直接販売されるかしていたが、最近は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等においてセルフ方式で陳列販売されることが多くなっている。その場合、化粧品1等は、吊り下げた状態で陳列販売することが多く、図5(b)に示すように、略直方体状の包装用箱3の背面上端部から吊り下げ用のタブ4を突設させたものが汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記包装用箱3は、通常、中身の商品に合わせた大きさになっているため、商品が、口紅やマニキュア等、比較的小さいものである場合には、包装用箱3も小さくならざるを得ず、商品説明や宣伝広告のための表示面積が小さくて店頭での印象が弱いという問題がある。また、万引き等の対象となりやすいという問題もある。
【0004】
そこで、上記包装用箱3に代えて、比較的大きな面積の吊り下げ用の台紙に商品を固定したブリスターパックや、シュリンク包装品が提案され実用化されている。しかし、これらの包装品を製造するには、それぞれ専用の機械設備が必要なため、設備コストが高いという問題や、一旦セットした後は、商品を自由に着脱することができないという問題がある。
【0005】
一方、上記ブリスターパックやシュリンク包装品のように、大がかりな機械設備を要しない簡易な包装形態として、例えば図6に示すようなものが一部出回っている。このものは、1枚の紙材を折り曲げることにより、背面部5と、底面部6と、正面部7と、上面部8とを形成したもので、上面部8の後端縁9から背面部5に沿って下向きに延びる重なり部10が、接着剤によって背面部5に固定されている。また、上記正面部7と上面部8にまたがって切欠き部11が形成されており、この切欠き部11を利用して、図示のように、商品1′が係合保持されている。
【0006】
しかしながら、このものは、商品1′を見せるための切欠き部11が、手前側に大きく形成されているため、顧客の手が触れたり、振動が与えられたりするだけで、すぐに商品1 ′が切欠き部11から脱落してしまい、取扱いにくいという問題がある。また、商品1′を抜き取りやすいため、万引き防止効果が小さいという問題もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、1枚のシートを折り曲げることにより簡単に製造することができ、しかも物品を安定的かつ安全に保持することのできる陳列用具の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、一枚の縦長帯状シートを折り曲げて形成してなる陳列用具であって、背面部と、この背面部の下部において手前側に突出する物品保持部とを備え、上記物品保持部が、上記背面部の下端縁から手前側に延びる底面部と、上記底面部の前端縁から上方に立ち上がる正面部と、上記正面部の上端縁から背面側に延びてその後端縁が背面部に当接するガイド面部と、上記ガイド面部の後端縁から背面部に沿って上方に立ち上がる当接面部と、上記当接面部の上端縁から手前側に延びる上面部とで構成され、上記ガイド面部と上面部に物品保持用の切欠き穴が、それぞれ当接面部との折り目部分がつながった状態で形成されており、上記2つの切欠き穴の切り抜かれた部分を背面部に設けられた上下2つの切り込みにそれぞれ挿通し、背面部に沿って相反する方向へ延ばし、上記当接面部が背面部に係合固定されている陳列用具を第1の要旨とする。
【0009】
また、本発明は、上記陳列用具のなかでも、特に、上記上面部の前端縁から下向きに延びる第2の正面部が形成されており、上記第2の正面部の下端縁から延設される係合片が、上記ガイド面部に形成された切欠き穴の開口と係合して固定されている陳列用具を第2の要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0011】
図1は、本発明を、化粧品サンプル(小型の瓶容器入り液体サンプル)の陳列用に適用した一実施の形態を示している。この陳列用具は、全体が、1枚の、透明プラスチック製シート(厚み0.25mmのポリエステル樹脂製シート)で構成されており、背面部20と、この背面部20の下部において手前側に突出する物品保持部21とを備えている。22は、吊り下げ用の切欠き穴である。
【0012】
上記物品保持部21には、上記背面部20の下端縁から手前側に延びる底面部23と、上記底面部23の前端縁から上方に立ち上がる正面部24と、上記正面部24の上端縁から背面側に延びてその後端縁が背面部20に当接するガイド面部25が設けられており、さらに、上記ガイド面部25の後端縁から背面部に沿って上方に立ち上がる当接面部26と、上記当接面部26の上端縁から手前側に延びる上面部27が設けられている。
【0013】
そして、上記ガイド面部25と上面部27には、鎖線で示すような化粧品サンプル(以下「サンプル」という)30を嵌合保持させるための切欠き穴31,32がそれぞれ形成されている。ただし、上記切欠き穴31,32を形成するために切り抜かれた部分33,34は、完全に切り取られて除去されるのではなく、折り目部分においてつながった状態になっている。
【0014】
上記切り抜かれた部分33,34のうち、ガイド面部25から切り抜かれた部分33は、下向きに延びて、背面部20に設けられた切り込み35に挿通されている。これにより、ガイド面部25が水平に背面部20に固定されることになり、ひいては、正面部24および底面部23が安定的に固定されることになる。一方、上面部27から切り抜かれた部分34は、上向きに延びて、背面部20に設けられた切り込み36に挿通されている。これにより、上面部27が水平に背面部20に固定されることになり、ひいては、当接面部26が背面部20に沿って安定的に固定されることになる。なお、上記切り抜かれた部分33,34と切り込み35,36の係合を、図1の背面図である図2(a)に示す。
【0015】
上記陳列用具は、つぎのようにして、簡単に製造することができる。すなわち、まず、図2(b)に示すような縦長帯状の透明プラスチック製シートを準備し、このシートに、切欠き穴22と、切り込み35,36と、切欠き穴31,32形成用の切り抜き目37,38を形成する。そして、鎖線40,41を折り目としてこれらを谷折りすることにより底面部23を形成する。つぎに、鎖線42を折り目としてこの部分を谷折りすることにより正面部24を形成し、鎖線43を折り目としてこの部分を山折りすることによりガイド面部25を形成する。このとき、切り抜き目38で囲われた部分(斜線部)33は、そのまま延ばしておく。
【0016】
つぎに、鎖線44を折り目としてこの部分を山折りすることにより、当接面部26と上面部27を形成する。このとき、切り抜き目37で囲われた部分(斜線部)34は、そのまま延ばしておく。そして、部分33を、背面部20の切り込み35に下向きに挿通し、部分34を、背面部20の切り込み36に上向きに挿通することにより、当接面部26を、背面部20に一体的に固定する。このようにして、背面部20の下部に物品保持部21が突出形成された陳列用具を得ることができる。
【0017】
上記陳列用具にサンプル30(図1に戻る)を保持させるには、まず、陳列用具の上面部27を上に持ち上げた状態で、サンプル30の底部を、ガイド面部25に形成された切欠き穴31内に嵌入して、サンプル30を垂直に立てる。つぎに、上面部27を水平に戻し、その際、サンプル30の上部を、上面部27に形成された切欠き穴32内に嵌入する。このようにして、サンプル30を、図1に鎖線で示すように保持することができる。
【0018】
このように、上記陳列用具によれば、サンプル30が、上下2個所で係合保持され、容易に脱落しない構造になっているため、サンプル30を保持したままでの作業が容易である。そして、サンプル30の着脱時には、陳列用具の上面部27を上に持ち上げるだけで、容易に着脱を行うことができる。また、サンプル30自体は小さくても、陳列用具の背面部20および正面部24を利用して、印象的な宣伝広告や詳細な商品説明を行うことができるため、優れたPOP機能を果たすことができる。
【0019】
そして、上記陳列用具によるサンプル30の陳列は、背面部20の上部に設けた切欠き穴22を利用して、店内に吊り下げてもよいし、あるいはそのまま垂直に立てた状態で、棚の上等に載置してもよい。あるいは、サンプル30と同一もしくは関連の商品の首部に、上記切欠き穴22を嵌合させて陳列要具を吊り下げることにより、商品とサンプル30を組み合わせた状態で陳列することもできる。
【0020】
なお、上記の例では、上面部27とガイド面部25の間において、サンプル30が剥き出しになっているが、この部分を覆って、サンプル30に対する保護機能をより高めるようにしてもよい。この例を、図3に示す。この例では、上面部27aが、手前に向かって傾斜する傾斜面に形成されており、その前端縁から下向きに、第2の正面部24aが設けられている。そして、この第2の正面部24aの下端縁から半円状の係合片50が延設されており、この部分が、ガイド面部25に形成された四角状の切欠き穴31aの開口縁部に挿通されて係合している。他の部分は、図1に示す例と同様であり、同一部分に同一符号を付して、その説明を省略する。なお、この例において、サンプル30の着脱は、上面部27aと第2の正面部24aを上方にずらして係合片50と切欠き穴31aの係合を外すことにより、簡単に行うことができる。
【0021】
また、これらの例において、例えば図4に示すように、底面部23を構成する面の後端縁側を、細い幅で手前に切り抜き、この切り抜き部分51を下向きに延ばした状態にすると、この部分によって、全体が後ろに倒れるのを防止することができるため、この陳列用具を、そのまま陳列棚の棚の上等に置く場合、より安定的に陳列することができる。
【0022】
さらに、これらの例では、物品保持部21を組み立てて固定するために、背面部20に設けた切り込み35,36に、当接面部26の上下に延びる部分(切り抜かれた部分)33,34を挿通させることにより、当接面部26を係合固定している。この方法によれば、当接面部26を背面部20に固定するのに、接着剤,両面テープ等を用いる必要がない。
【0023】
また、本発明に用いるシート材は、上記の例に限らず、材質,厚みとも適宜のものを用いることができる。ただし、一定の剛性を有し、折り曲げて組み立てることのできるものでなければならない。
【0024】
そして、全体形状も、上記の例に限らず、適宜の変更が可能である。例えば、背面部20の形に丸みを持たせたり、左右非対称形等にすることができる。物品保持部21においても、正面部24をもっと幅広にしたり、ガイド面部25に傾斜をつけたりすることができる。
【0025】
さらに、本発明の陳列用具は、上記の例のように、サンプル30の陳列に用いられる外、当然のことながら、実際に販売される商品の陳列にも用いることができる。その場合、サンプル陳列の場合と同様の効果を有するだけでなく、商品を万引きしにくいという効果も奏する。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明の陳列用具は、物品を、その物品保持部において上下2個所で係合保持する構造になっているため、物品が容易に脱落せず、物品を保持したままでの作業が容易である。また、万引きの対象にもなりにくい。そして、物品着脱時には、陳列用具の上面部を上に持ち上げるだけで、容易に着脱を行うことができる。さらに、物品が小さくても、陳列用具の背面部および正面部を利用して、印象的な宣伝広告や詳細な商品説明を行うことができるため、優れたPOP機能を果たすことができる。しかも、この陳列用具は、物品を保持するための切欠き穴の切り抜かれた部分を背面部に挿通して背面部に沿って延ばすことにより物品保持部が形成されているため、接着剤や両面テープ等を用いる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】(a)は上記実施例の背面図、(b)は上記陳列用具の展開図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例を示す部分的な斜視図である。
【図5】(a),(b)はともに従来の化粧品の陳列形態を示す斜視図である。
【図6】従来の化粧品の他の陳列形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 背面部
21 物品保持部
23 底面部
24 正面部
25 ガイド面部
26 当接面部
27 上面部
30 サンプル
31,32 切欠き穴
33,34 切り抜かれた部分
35,36 切り込み
Claims (2)
- 一枚の縦長帯状シートを折り曲げて形成してなる陳列用具であって、背面部と、この背面部の下部において手前側に突出する物品保持部とを備え、上記物品保持部が、上記背面部の下端縁から手前側に延びる底面部と、上記底面部の前端縁から上方に立ち上がる正面部と、上記正面部の上端縁から背面側に延びてその後端縁が背面部に当接するガイド面部と、上記ガイド面部の後端縁から背面部に沿って上方に立ち上がる当接面部と、上記当接面部の上端縁から手前側に延びる上面部とで構成され、上記ガイド面部と上面部に物品保持用の切欠き穴が、それぞれ当接面部との折り目部分がつながった状態で形成されており、上記2つの切欠き穴の切り抜かれた部分を背面部に設けられた上下2つの切り込みにそれぞれ挿通し、背面部に沿って相反する方向へ延ばし、上記当接面部が背面部に係合固定されていることを特徴とする陳列用具。
- 上記上面部の前端縁から下向きに延びる第2の正面部が形成されており、上記第2の正面部の下端縁から延設される係合片が、上記ガイド面部に形成された切欠き穴の開口と係合して固定されている請求項1記載の陳列用具。
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