JPH1147366A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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Publication number
JPH1147366A
JPH1147366A JP21213697A JP21213697A JPH1147366A JP H1147366 A JPH1147366 A JP H1147366A JP 21213697 A JP21213697 A JP 21213697A JP 21213697 A JP21213697 A JP 21213697A JP H1147366 A JPH1147366 A JP H1147366A
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JP
Japan
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ball
specific
state
winning ball
detection
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Application number
JP21213697A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定入賞領域への入賞確率の制限条件を満た
しながらも、特定入賞の検出に関する不正行為を防ぐこ
とが可能な弾球遊技機を提供することである。 【解決手段】 可変入賞球装置10において、開閉板6
1が開放状態になった場合に、特定球検出スイッチ67
よりも流下上手側で、ストッパ70の係止により特定入
賞球を特定球貯留部69に一時的に貯留する。そして、
開閉板61が閉塞状態になった場合に、ストッパ70の
係止を解除して特定入賞球を解放し、その特定入賞球
を、特定球検出スイッチ67により検出させた後に球数
検出スイッチ68によっても検出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機等で代表される弾球遊技機に関
し、詳しくは、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
れる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弾球遊技機において、従来から
一般的に知られているものに、打玉を遊技領域に打込ん
で遊技が行なわれ、所定の条件が成立した場合に遊技者
にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)に制御され
るように構成されたものがあった。このような弾球遊技
機には、遊技者にとって有利な第1の状態(打玉を受入
れやすいように開いた状態)と、遊技者にとって不利な
第2の状態(打玉を受入れないように閉じた状態)とに
変化可能な開閉板等の可動部材を有する可変入賞球装置
が遊技領域に設けられていた。
【0003】このような可変入賞球装置は、特定遊技状
態になると、所定期間第1の状態に制御された後に第2
の状態に戻される。特定遊技状態において可変入賞球装
置を第1の状態にする制御は、遊技中の繰返し継続条件
の成立により、所定回数を上限として繰返し継続される
ようになっていた。そのような制御は、繰返し継続制御
と呼ばれている。
【0004】可変入賞球装置内の所定箇所には、特定入
賞領域(V入賞領域)が設けられており、その特定入賞
領域に入賞した特定入賞球がV入賞センサと呼ばれる特
定入賞球検出器により検出されるようになっていた。ま
た、可変入賞球装置内において特定入賞領域以外の通常
入賞領域に入賞した通常入賞球は、10カウントセンサ
と呼ばれる入賞球検出器により検出されるようになって
いた。そして、たとえば、入賞球検出器により所定個数
の通常入賞球が検出されるかまたは可変入賞球装置が第
1の状態になってから所定期間が経過するかのどちらか
早い方の条件が成立した場合に、可変入賞球装置が第2
の状態に制御される。また、可変入賞球装置が第1の状
態になっている期間中に入賞した入賞球が特定入賞球検
出器により特定入賞球として検出された場合に繰返し継
続条件が成立するようになっていた。
【0005】この種の従来の弾球遊技機では、可変入賞
球装置内に流入した打玉が特定入賞領域に入賞する確率
が1/3以下になるように規制されていた。このため、
可変入賞球装置を有する弾球遊技機は、このような入賞
確率の条件を満たす必要があった。そのような入賞確率
の条件を満たす弾球遊技機の構成としては、特定入賞領
域に橋状部材またはカバー部材等の入賞規制部材を設け
る構成と、特定入賞球を特定入賞球検出器の検出領域内
で一時的に貯留する構成とがあった。入賞規制部材を設
ければ、特定入賞球が得られた場合に入賞規制部材によ
り特定入賞領域への入賞を規制することにより入賞確率
の条件を満たすことができる。また、特定入賞球を検出
領域内で一時的に貯留すれば、貯留された特定入賞球が
後続の玉の特定入賞領域への入賞を阻止することにより
入賞確率の条件を満たすことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可変入賞球装
置を有する従来の弾球遊技機においては、次のような問
題があった。前述したような入賞規制部材を設ける場合
には、可変入賞球装置において可動部材を駆動するため
の駆動源と、入賞規制部材を駆動するための駆動源との
2つの駆動源が必要となるので、可変入賞球装置が大型
化するという問題があった。また、前述したように特定
入賞球を特定入賞球検出器の検出領域内で一時的に貯留
する場合には、貯留されている特定入賞球への後続の玉
の衝突により、特定入賞球検出器が誤動作するという問
題があった。
【0007】さらに、入賞規制部材を設ける場合と、特
定入賞球を特定入賞球検出器の検出領域内で一時的に貯
留する場合とにおいては、ともに第1の状態、すなわ
ち、可動部材が開いた状態で特定入賞球が検出されるた
め、不正行為者による不正な電波の発生により、特定入
賞球検出器から特定入賞球の不正な検出信号が容易に発
生させられる場合があった。つまり、可動部材が開いた
状態で特定入賞球が検出されるようになっていたため、
不正が見破られないように不正な検出信号を発生させる
べきタイミングの把握が不正行為者によって容易に把握
可能であったため、不正行為の実行が容易であった。
【0008】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであって、その目的は、特定入賞領域への入賞確率の
制限条件を満たしながらも、特定入賞の検出に関する不
正行為を防ぐことが可能な弾球遊技機を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊
技機であって、前記遊技領域に設けられ、遊技者にとっ
て有利な第1の状態と、遊技者にとって不利な第2の状
態とに変化可能な可動部材を有する可変入賞球装置と、
該可変入賞球装置内の所定箇所に設けられた特定入賞領
域に流入した特定入賞球を一時的に貯留した後解放する
特定入賞球貯留手段と、該特定入賞球貯留手段よりも流
下下手側に配置され、当該特定入賞球貯留手段により解
放された特定入賞球を検出する特定入賞球検出手段と、
前記可変入賞球装置内に入賞したすべての入賞球を検出
する入賞球検出手段と、前記特定入賞球貯留手段の動作
を制御する制御手段とを含み、該制御手段は、前記可動
部材が前記第1の状態から前記第2の状態に変化した場
合に、その第2の状態になっている所定のタイミング
で、前記特定入賞球貯留手段に貯留されている特定入賞
球を解放させる制御を行なうことを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記制御手段は、前記可動部
材が前記第2の状態になる動作に応じて、前記特定入賞
球貯留手段に貯留されている特定入賞球を解放させる制
御を行なうことを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記可動部材および前記特定
入賞球貯留手段は、同一の駆動源により駆動されること
を特徴とする。
【0012】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記可動部材が前記第1の状
態になっている期間中における前記特定入賞球検出手段
による特定入賞球の検出を無効化する検出無効化手段を
さらに含むことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の本発明は、請求項4に記
載の発明の構成に加えて、前記検出無効化手段により特
定入賞球の検出が無効化されている期間中に前記特定入
賞球検出手段による検出があった場合に、前記弾球遊技
機の遊技状態をエラー状態とする制御を行なうエラー制
御手段をさらに含むことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、遊技領域に
設けられた可変入賞球装置が、遊技者にとって有利な第
1の状態と、遊技者にとって不利な第2の状態とに変化
可能な可動部材を有している。特定入賞球貯留手段によ
り、可変入賞球装置内の所定箇所に設けられた特定入賞
領域に流入した特定入賞球が一時的に貯留された後解放
される。特定入賞球貯留手段よりも流下下手側に配置さ
れた特定入賞球検出手段の働きにより、特定入賞球貯留
手段により解放された特定入賞球が検出される。入賞球
検出手段の働きにより、可変入賞球装置内に入賞したす
べての入賞球が検出される。制御手段の働きにより、特
定入賞球貯留手段の動作が制御される。制御手段のさら
なる働きにより、可動部材が第1の状態から第2の状態
に変化した場合に、その第2の状態になっている所定の
タイミングで、特定入賞球貯留手段に貯留されている特
定入賞球を解放させる制御が行なわれる。
【0015】このように、特定入賞球を一時的に貯留す
る構成を採用したことにより、特定入賞球が得られた後
において、後続の玉の特定入賞球としての入賞が阻止さ
れる。このため、可変入賞球装置において、特定入賞球
が得られる確率を所定確率以下に制限することが可能に
なるので、特定入賞領域への入賞確率が規制されている
所定の条件を満足するようにすることが可能になる。さ
らに、特定入賞球貯留手段よりも流下下手側で特定入賞
球が検出される、すなわち、特定入賞球検出手段よりも
流下上手側で特定入賞球が一時的に貯留される。このた
め、貯留された特定入賞球への後続の玉の衝突等による
特定入賞球の検出の誤動作を防ぐことが可能になる。さ
らに、可変入賞球装置の可動部材が第2の状態になって
いる所定のタイミングで特定入賞球が2つの検出手段に
より検出されるようにした。すなわち、可動部材が第2
の状態になっているという、遊技者が目視により特定入
賞球の検出タイミングを認識することが困難な期間中
で、しかも、特定入賞球の検出タイミングの認識がさら
に困難となるように2つの検出手段により特定入賞球が
検出される。このため、不正な電波を発生させることに
より特定入賞球の不正な検出信号を発生させる不正行為
が行なわれる場合に、不正な電波を発生させるタイミン
グを定めるのが不正行為者にとって極めて困難になるた
め、そのような困難性により特定入賞球の検出に関する
不正行為を防ぐことが可能になる。
【0016】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
制御手段のさらなる働きにより、可動部材が第2の状態
になる動作に応じて、特定入賞球貯留手段に貯留されて
いる特定入賞球を解放させる制御が行なわれる。このよ
うに、特定入賞球貯留手段による特定入賞球の解放動作
を可動部材が第2の状態になる動作に連動させたため、
特定入賞球の貯留状態を解除する制御のタイミングの規
定をしやすくすることが可能になり、可動部材が第2の
状態になるまで特定入賞球検出手段の検出位置よりも特
定入賞球の流下上手側で特定入賞球を一時的に貯留する
制御を容易に実現することが可能になる。
【0017】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
可動部材および特定入賞球貯留手段が同一の駆動源によ
り駆動される。このため、可動部材と、特定入賞球貯留
手段とのそれぞれに個別に駆動源を設ける場合と比べ
て、駆動源の数を減らすことが可能になるので、それら
の駆動に必要な駆動源部分の大きさを小型化することが
可能になるとともに、そのような駆動源部分に要するコ
ストを低減することが可能になる。
【0018】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
検出無効化手段の働きにより、可動部材が第1の状態に
なっている期間中における特定入賞球検出手段による特
定入賞球の検出が無効化される。このように、特定入賞
球検出手段による特定入賞球の検出の有効期間が可動部
材が第1の状態になっている期間中に限られている。こ
のため、可動部材が第1の状態になっている期間中に遊
技者が不正な器具等を用いて特定入賞球検出手段による
検出出力を発生させる等の遊技者の不正行為を防ぐこと
が可能になるとともに、特定入賞球を不正に得られるよ
うにする不正なサービスを行なうために特定入賞球貯留
手段に不正改造を加える等の遊技店側の不正行為を防ぐ
ことが可能になる。
【0019】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
4に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。
エラー制御手段の働きにより、検出無効化手段により特
定入賞球の検出が無効化されている期間中に特定入賞球
検出手段による検出があった場合に、弾球遊技機の遊技
状態をエラー状態とする制御が行なわれる。このよう
に、特定入賞球の検出が無効化されている期間中に特定
入賞球検出手段による検出があれば、弾球遊技機の遊技
状態がエラー状態にされる。このため、不正行為が行な
われれば、弾球遊技機の遊技状態が通常とは異なる状態
にされるので、不正行為が行なわれたまま遊技が続行さ
れることを防ぐことが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機等で
あってもよく、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
れる弾球遊技機であれば、すべてに適用することが可能
である。
【0021】図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチ
ンコ遊技機1の遊技盤面の構成を示す正面図である。パ
チンコ遊技機1の遊技盤(図示省略)の前面には、遊技
領域3が形成されている。パチンコ遊技機1には、遊技
者が打球操作するための打球操作ハンドル82が設けら
れており、この打球操作ハンドル82を遊技者が操作す
ることにより、上皿87内に貯留されているパチンコ玉
を1個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ
玉は、区画レール2の間を通って遊技領域3内に導かれ
る。
【0022】遊技領域3の中央には、複数種類の識別情
報としての特別図柄を可変表示して表示状態が変化可能
な可変表示装置4が設けられている。可変表示装置4の
下方には、可変入賞球装置10が設けられている。この
可変入賞球装置10は、ベース板60を遊技領域3に固
定することにより取付けられている。可変入賞球装置1
0は、後述するソレノイド71が励磁状態にされること
により開閉板61が開成して打玉が入賞可能な遊技者に
とって有利となる第1の状態と、ソレノイド71が非励
磁状態にされることにより開閉板61が閉成して打玉が
入賞不可能な遊技者にとって不利な第2の状態とに変化
可能に構成されている。可変入賞球装置10には、遊技
状態に応じて点灯または点滅表示する6個のLEDが設
けられている。
【0023】可変表示装置4の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口17が設けられている。
このワープ入口17に進入した打玉は、可変表示装置4
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口8から再度
遊技領域3に放出される。このため、ワープ出口8から
放出された打玉は、始動口9に比較的入賞しやすい状態
となる。可変表示装置4の左側方部分に設けられたワー
プ入口17に進入した打玉の通過経路には、普通図柄始
動ゲート12が設けられている。この普通図柄始動ゲー
ト12には、玉の通過を検出するための通過球検出器2
0が設けられている。
【0024】遊技領域3内に打込まれた打玉が普通図柄
始動ゲート12に進入すれば、その通過球が通過球検出
器20により検出され、その検出出力に基づいて普通図
柄表示器14が可変開始される。
【0025】普通図柄表示器14はたとえば7セグメン
ト表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情
報が可変表示される。この普通図柄表示器14の表示結
果が予め定められた特定の識別情報(たとえば7)とな
れば、後述するソレノイド28が励磁されて、左右1対
の可動片24が所定期間だけ開成して始動口9が開成状
態となり、打玉がより入賞しやすい状態(小当り)とな
る。この始動口9に入賞した始動入賞球は後述する始動
球検出器21により検出され、その検出出力に基づいて
可変表示装置4が可変開始される。
【0026】この可変表示装置4は、たとえば液晶表示
装置等で構成されており、可変表示部5が設けられてい
る。この可変表示部5は、左可変表示部と中可変表示部
と右可変表示部とに3分割されており、すべての可変表
示部が一斉に可変開始することにより複数種類の特別図
柄からなる識別情報が上から下に向かってスクロール表
示され、まず左可変表示部が停止制御され、次に右可変
表示部が停止制御され、最後に中可変表示部が停止制御
される。
【0027】この可変表示装置4が可変停止された状態
で、特別図柄が、予め定められた特定の特別図柄の組合
せ(たとえば777)となることにより、表示結果が予
め定められた特定の表示態様となった場合には、特定遊
技状態(大当り状態)が発生して可変入賞球装置10が
第1の状態に制御されて遊技者にとって有利な状態とな
る。このように、このパチンコ遊技機1には、図柄を可
変表示するものとして、第1の図柄表示装置としての普
通図柄表示器14と、第2の図柄表示装置としての可変
表示装置4とが設けられている。したがって、このパチ
ンコ遊技機1においては、普通図柄表示器14による第
1の図柄(普通図柄)と、可変表示装置4による第2の
図柄(特別図柄)とが表示されることとなる。
【0028】このような可変表示装置の可変表示中にお
いては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、リ
ーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、
該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導
出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表
示態様の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にと
って有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複
数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階
で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示
態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が
変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示
結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになった
場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態
となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果が
まだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様
の組合せが表示されやすい可変表示態様になったと遊技
者に思わせるための表示態様をいう。そして、たとえ
ば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持し
ながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状
態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中に
は、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当り
が発生しやすいものがある。このような特定のリーチを
スーパーリーチという。
【0029】可変入賞球装置10内には、特定入賞領域
が設けられており、この特定入賞領域に入賞した入賞球
が後述する特定球検出スイッチ67により検出される。
また可変入賞球装置10内に入賞したすべての入賞球が
球数検出スイッチ68により検出される。具体的には、
特定球検出スイッチ67により検出された特定入賞球
と、特定入賞領域以外の通常入賞領域に入賞した通常入
賞球とが球数検出スイッチ68により検出される。第1
の状態となった可変入賞球装置10内に進入した打玉が
所定個数(たとえば9個)球数検出スイッチ68により
検出された場合または所定期間(たとえば30秒間)経
過した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場
合に可変入賞球装置10の第1の状態が終了して第2の
状態となる。なお球数検出スイッチ68による検出個数
は、7セグメント表示器よりなる個数表示器13により
表示される。そして、可変入賞球装置10が第1の状態
となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に入
賞し、可変入賞球装置10が第2の状態になった後に特
定球検出スイッチ67により検出されれば、再度可変入
賞球装置10を第1の状態にする繰返し継続制御が実行
される。この繰返し継続制御の実行上限回数はたとえば
16回と定められている。繰返し継続制御において、可
変入賞球装置10が第1の状態にされている状態がラウ
ンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16
回の場合には、第1ラウンドから第16ラウンドまでの
16ラウンド分、可変入賞球装置10が第1の状態にさ
れ得る。
【0030】可変表示装置4が可変表示中に打玉が再度
始動口9に入賞して始動球検出器21により検出されれ
ば、その始動入賞球が記憶され、可変表示装置4が可変
停止した後、再度可変開始可能な状態になってから前記
始動入賞記憶に基づいて可変表示装置4が再度可変開始
される。この始動入賞記憶の上限は、たとえば「4」と
定められている。現時点における始動入賞記憶個数が始
動記憶表示器6により表示される。
【0031】遊技領域3内には、さらに風車19、通常
の入賞口7,11,15、および、遊技領域3内に打込
まれた打玉がいずれの入賞領域や可変入賞球装置にも入
賞しなかった場合にアウト玉として回収するアウト口1
6が設けられている。さらに、遊技盤には、飾り図柄表
示用のサイドランプ18が設けられている。
【0032】始動口9、可変入賞球装置10、通常の入
賞口7,11,15等の各種入賞領域に打玉が入賞する
と、その入賞に応じて景品玉が払出される。そのような
景品玉は、上皿87に払出される。上皿87の下方に
は、上皿玉抜きレバー84を操作することにより上皿8
7から排出される打玉を貯留しておくための下皿86が
設けられている。下皿86に貯留された打玉は、下皿玉
抜きレバー85を操作することにより排出できる。
【0033】遊技領域3の上部の左右には、ステレオ音
の音声等の効果音を発生するためのスピーカ81,81
が設けられている。また、図中83は、パチンコ遊技機
1の前面側の枠である前面枠を開閉できないようにする
ための鍵である。
【0034】本実施例におけるパチンコ遊技機1には、
パチンコ遊技機1の遊技状態を制御するための制御回路
として、制御用のプログラムを記憶しているプログラム
記憶手段としてのROM、そのROMに記憶されている
プログラムに従って制御動作する制御中枢手段としての
CPU、そのCPUにより制御される遊技機の遊技デー
タを記憶するとともに、遊技制御のための作業領域とし
て用いられる遊技データ記憶手段としてのRAM、およ
び、外部との信号の整合性をとるためのI/Oポート等
を有する基本回路が設けられている。その基本回路は、
遊技制御基板上に設けられている。
【0035】次に、本実施例のパチンコ遊技機1に設け
られる制御回路について説明する。まず、遊技制御基板
を説明する。図2は、図1に示すパチンコ遊技機1の遊
技制御基板の構成を示すブロック図である。
【0036】図2を参照して、遊技制御基板は、基本回
路40、音回路41、7セグLED・LED回路42、
ソレノイド・ランプ回路43、アドレスデコード回路4
4、初期リセット回路45、クロック用リセットパルス
回路46、電源回路47、スイッチ入力回路48、およ
び情報出力回路53を含む。
【0037】基本回路40は、制御用プログラムに従っ
てパチンコ遊技機1の各種機器を制御する。基本回路4
0の内部には、制御用プログラムを記憶しているROM
56(Read Only Memory)と、その制御用プログラムに
従って制御動作を行なうためのCPU(Central Proces
sing Unit )54と、CPUのワーク用メモリとして機
能するRAM(Random Access Memory)55と、I/O
(Input/Output)ポートと、クロック発生回路とが設け
られており、さらに、カウンタおよびタイマも設けられ
ている。なお、基本回路40の内部構成については、C
PU54、RAM55およびROM56を除いて図示を
省略する。
【0038】スイッチ入力回路48は、通過球検出器2
0、始動球検出器21、特定球検出スイッチ67および
球数検出スイッチ68と接続される。このスイッチ入力
回路48は、接続された各検出器から出力される検出信
号を基本回路40へ送信する。
【0039】アドレスデコード回路44は、基本回路4
0から送られてきたアドレス信号を解読(デコード)
し、基本回路40の内部に含まれるROM56、RAM
55、I/Oポート等のいずれか1つを選択するための
信号を出力する回路である。初期リセット回路45は、
電源投入時に基本回路40をリセットするための回路で
ある。初期リセット回路45から送られてきた初期リセ
ットパルスに応答して、基本回路40は、RAM55お
よびI/Oポートを初期化する。クロック用リセットパ
ルス回路は、基本回路40に対し、定期的(たとえば2
msecごと)にリセットパルスを与え、制御用プログ
ラムを先頭から繰返し実行させるための回路である。
【0040】音回路41は、基本回路40から出力され
る音声発生指令信号に応答して、効果音データを作成
し、作成した効果音データを音出力装置52に与える。
音出力装置52は、スピーカ81,81から音声を出力
するための装置であり、音回路41から与えられた効果
音データに応答して、効果音を発生する。この音出力装
置52は、パチンコ遊技機1の所定箇所に設けられてい
る。
【0041】7セグLED・LED回路42には、個数
表示器13、普通図柄表示器14、始動記憶表示器6、
普通図柄始動記憶表示器50およびLED62が接続さ
れている。7セグLED・LED回路42は、基本回路
40から出力される制御信号に応答して、個数表示器1
3および普通図柄表示器14の7セグメントLEDの点
灯状態の制御と、始動記憶表示器6、普通図柄始動記憶
表示器50およびLED62の各々のLEDの点灯状態
の制御とを行なう。
【0042】ソレノイド・ランプ回路43には、開閉板
61を駆動するためのソレノイド71、可動片24を駆
動するためのソレノイド28、およびサイドランプ18
が接続されている。ソレノイド・ランプ回路43は、基
本回路40から出力される制御信号に応答して、ソレノ
イド71およびソレノイド28の作動制御と、サイドラ
ンプ18の点灯制御とを行なう。
【0043】情報出力回路53は、基本回路40から与
えられるデータ信号に基づいて、有効始動情報、大当り
情報および確率変動情報を、ホストコンピュータである
ホール用管理コンピュータ等に対して出力するための回
路である。その有効始動情報とは、始動口9への打玉の
入賞個数のうち実際に可変表示装置4における図柄の変
動表示の始動に使用された個数等を示すための情報であ
る。大当り情報とは、可変表示装置4の変動表示による
大当りの発生に関する情報である。また、確率変動情報
とは、後述する確率向上状態(高確率状態)の発生に関
する情報である。
【0044】電源回路47は、交流電源に接続され、+
5V、+12V、+30V、および+LVの複数種類の
直流電圧を各回路に供給するための回路である。電源回
路47から基本回路40には、+12Vの直流電圧が供
給される。+5Vおよび+12Vの2種類の直流電圧
は、電源回路47からコネクタ30を介して、後述する
表示制御基板29へ供給される。
【0045】基本回路40から、後述する表示制御基板
29には、コネクタ30を介して、画像表示のためのコ
マンドデータDAT0〜DAT7、コマンドデータのス
トローブ信号STRVが供給される。
【0046】図3は、可変表示装置4に用いられている
表示制御基板29に形成された回路の構成を示すブロッ
ク図である。表示制御基板29には、基本回路32、キ
ャラクタROM33、VDP(Video Displ
ay Processor)34、VRAM35、ワー
クRAM36、制御ROM37、発振回路38およびリ
セット回路39が設けられている。
【0047】基本回路32は、コネクタ30を介して、
図2に示される回路が形成されている遊技制御基板と接
続されている。基本回路32は、遊技制御基板からコネ
クタ30を介して画像の表示のためのコマンドデータD
AT0〜DAT7、コマンドデータのストローブ信号S
TRVを受ける。さらに、基本回路32は、コネクタ3
0を介して+12Vおよび+5Vの2種類の電源電圧の
供給を受ける。基本回路32は、CPUを内蔵し、表示
制御基板29に形成された回路の全体を制御する。
【0048】基本回路32は、受信したコマンドデータ
DAT0〜DAT7に応答して、表示制御基板29に形
成された回路全体を制御する。基本回路32は、VDP
34および制御ROM37に、アドレス信号、データ信
号および制御信号を送り、VDP34と制御ROM37
との間で、データ信号の送受信を行なう。そして、基本
回路32は、受信したデータに基づいて、ワークRAM
36を作業領域として用いて、表示制御基板29に形成
された回路全体の制御を行なう。制御ROM37は、基
本回路32の動作を制御するための制御用プログラムを
予め記憶しており、基本回路32から送信されてきたア
ドレス信号および制御信号に応答して、該当する制御用
プログラムをデータ信号として基本回路32へ返信す
る。
【0049】VDP34は、発振回路38から供給され
るクロック信号を受けて動作し、リセット回路39から
供給されるリセット信号を受けて動作がリセットされ
る。このVDP34は、基本回路32からの制御信号に
応答して、画像データを生成する。VDP34は、VR
AMアドレス信号、VRAMデータ信号、およびVRA
M制御信号等の信号をVRAM35へ送信する。VRA
M35からVDP34へは、VRAMデータ信号等の信
号が返信される。VDP34は、キャラクタROMアド
レス信号、キャラクタROMデータ信号およびキャラク
タROM制御信号をキャラクタROM33へ送信する。
キャラクタROM33からVDP34へは、キャラクタ
ROMデータ信号等の信号が返信される。
【0050】VDP34は、基本回路32から出力され
る制御信号に応答して、可変表示部5に表示される画像
を構成するための画像データを生成する。VRAM35
は、VDP34が生成した画像データを一時的に記憶す
る。VDP34が生成し、VRAM35に記憶される画
像データは、所定数のドットの集合を単位としたキャラ
クタの識別番号である。
【0051】画像データには、複数のキャラクタの識別
番号が、表示される配置関係に従って含まれている。こ
れをマップデータという。個々のキャラクタの識別番号
は、制御ROM37に予め記憶されている。可変表示部
5に表示される画面を構成するために必要なキャラクタ
の識別番号が制御ROM37から読出され、VDP34
により、表示画面におけるキャラクタの配置関係を示す
ためのマップデータとして、VRAM35に記憶され
る。
【0052】キャラクタROM33は、キャラクタの識
別番号に対応するドットデータを予め記憶している。V
DP34は、所定のタイミングでVRAM35からマッ
プデータを読出し、マップデータに含まれる各キャラク
タの識別番号に基づいて、各キャラクタのドットデータ
を読出す。VDP34は、読出したドットデータに基づ
いて、RGB信号(RED,GREEN,BLUE)信
号を生成する。
【0053】VDP34は、生成したRGB信号をコネ
クタ31を介してLCDモジュール(図示せず)へ送信
する。さらにVDP34は、複合同期信号SYNCおよ
び+12Vの電源電圧をコネクタ31を介してLCDモ
ジュールへ供給する。LCDモジュールは、送信されて
きたRGB信号および複合同期信号SYNCに基づい
て、可変表示部5に画像を表示する。なお、図1に示し
た可変表示装置4の可変表示部5は、LCDモジュール
に含まれる画像表示面である。
【0054】図4は、遊技制御,可変表示装置4の可変
表示制御に用いられる各種ランダムカウンタを説明する
ための説明図である。C RND1は、大当りを発生さ
せるか否かを事前決定するために用いられ、0からカウ
ントアップしてその上限である224までカウントアッ
プし、再度0からカウントアップし直すように構成され
ている。このカウントアップの加算更新は、割込処理毎
にC RND1が1ずつ加算されることにより行なわれ
る。前述の遊技制御基板に設けられたCPUは、定期的
(たとえば2msec毎)に定期リセット回路からリセ
ット信号が入力され、プログラムを先頭から実行してそ
の最後まで実行した後リセット待ち状態となっており前
記リセット信号が入力されることにより再度プログラム
を先頭から実行しなおすことを繰返し、リセット信号の
入力毎にプログラムを先頭から最後まで実行することを
繰返すことにより、遊技機の遊技状態を制御できるよう
に構成されている。そして、このたとえば2msec毎
に入力されるリセットパルスの入力毎に、このC RN
D1が「1」ずつ加算更新される。
【0055】C RND ZU1は、大当りと事前決定
された場合の可変表示装置4の左,中,右可変表示部の
停止時に表示する予定の予定停止図柄の種類、および外
れと事前決定された場合の可変表示装置4の左可変表示
部の停止時に表示する予定の特別図柄(図中第2図柄
左)の予定停止図柄の種類を決定するために用いられる
ものであり、0からカウントアップしてその上限である
14までカウントアップした後再度0からカウントアッ
プし直されるものである。そのカウントアップの更新
は、割込処理余り時間を利用して無限ループによりC
RND ZU1が「2」ずつ加算されることにより行な
われる。前記CPUは、プログラムの先頭から最後まで
実行した段階で、リセット信号が入力されてくるまでの
割込処理余り時間を利用して、無限ループによりこのC
RND ZU1の値に対し「2」を加算更新するので
あり、その加算した結果その上限である「14」を超え
た場合には再度「0」から2ずつ加算更新する処理が行
なわれる。
【0056】次にC RND ZU2は、外れと事前決
定された場合の可変表示装置4の中可変表示部に停止表
示するべき特別図柄(図中第2図柄中)の予定停止図柄
を事前決定するために用いられるものであり、0からカ
ウントアップしてその上限である14までカウントアッ
プした後再度0からカウントアップし直される。このカ
ウントアップの更新は、前記C RND ZU1の桁上
げのときにC RNDZU2が「1」ずつ加算されるこ
とにより行なわれる。すなわち、C RNDZU1の値
が「14」から「0」に変化したときに「1」ずつこの
C RNDZU2が加算更新されるのである。
【0057】次にC RND ZU3は、外れと事前決
定された場合の可変表示装置4の右可変表示部に停止表
示するべき特別図柄(図中第2図柄右)の予定停止図柄
を事前決定するためのものであり、0からカウントアッ
プされてその上限である14までカウントアップした後
再度0からカウントアップし直される。このカウントア
ップの更新は、前記C RND ZU2の桁上げのとき
にC RND ZU3が「1」ずつ加算されることによ
り行なわれる。すなわち、C RND ZU2の値が
「14」から「0」に変化したときに「1」ずつC R
ND ZU3が加算更新されるのである。
【0058】次に、C RND R1は、リーチ表示を
するか否かを決定するためのものであり、0からカウン
トアップしてその上限である15までカウントアップし
た後、再度0からカウントアップし直されるものであ
る。そして、そのカウントアップの更新は、C RND
ZU3の桁上げのときにC RND R1が「1」ず
つ加算されることにより行なわれる。すなわち、C R
ND ZU3の値が「14」から「0」に変化したとき
にC RND R1が「1」ずつ加算更新されるのであ
る。C RND R1の値が「0」である場合にリーチ
表示をすることが決定される。
【0059】次に、C RND R2は、リーチの種類
を決定するためのものであり、0からカウントアップし
てその上限である19までカウントアップした後、再度
0からカウントアップし直されるものである。そして、
そのカウントアップの更新は、C RND R1の桁上
げのときにC RND R2が「1」ずつ加算されるこ
とにより行なわれる。すなわち、C RND R1の値
が「15」から「0」に変化したときにC RND R
2が「1」ずつ加算更新されるのである。このC RN
D R2の値と、リーチの種類とが予め対応付けられて
おり、C RND R2の値に対応するリーチを表示す
ることが決定される。
【0060】リーチの種類には、ノーマルリーチおよび
スーパーリーチ等の複数種類のリーチがある。ここで、
ノーマルリーチとは、通常のリーチ状態をいう。スーパ
ーリーチとは、リーチ表示後の停止図柄が大当りになる
割合が高く設定されているリーチをいう。すなわち、可
変表示装置4においてスーパーリーチが表示されると、
その後の停止図柄が大当り図柄の組合せになる割合が、
ノーマルリーチの場合よりも高いのである。
【0061】図5は、ランダムカウンタの値により大当
りを発生させるか否かを事前に決定するための手順を示
すフローチャートである。打玉が始動口9に入賞して始
動球検出器21により検出されれば、その時点における
C RND1の値を抽出しその抽出値が「3」のときに
大当りを発生させることが事前決定される。その場合、
C RND ZU1の抽出値により、大当りとなる図柄
が決定される。
【0062】一方、C RND1の抽出値が「3」以外
のときには、外れが事前決定される。その場合には、C
RND ZU1の抽出値により左可変表示部の予定停
止図柄が決定され、C RND ZU2の抽出値により
中可変表示部の予定停止図柄が決定され、C RND
ZU3の抽出値により右可変表示部の予定停止図柄が決
定される。
【0063】なお、これら3つの予定停止図柄を決定し
た際に、その決定内容がたとえばゾロ目となり大当りを
発生させるための特別図柄の組合せが偶然一致した場合
には、C RND ZU2の抽出値に「1」を加算して
強制的に外れの図柄となるように制御する。
【0064】また、前述したC RND R1の抽出値
によりリーチ表示をすることが決定された場合には、抽
出したC RND ZU1の値にC RND ZU3の
値を一致させる処理が行なわれる。すなわち、C RN
D R1の抽出値によりリーチとなる図柄が決定され
る。このような処理を行なう理由は、外れの場合であっ
ても、C RND R1の抽出値に基づいて、リーチ表
示を行なうことが決定され得るからである。また、遊技
状態が後述する確率向上状態(高確率状態)のときに
は、C RND1の抽出値が、3,5,7,11,13
のときに大当りを発生させることが事前決定され、それ
以外のときにはずれが事前決定される。
【0065】ここで、確率向上状態について説明する。
確率向上状態とは、大当りが発生する確率が向上した状
態であり、この確率向上状態においては、以下のような
制御が行なわれる。大当り状態の発生時における可変表
示装置4の表示結果が予め定められた特別の識別情報の
組合せとなっていた場合に、以降の大当りが発生する確
率が向上する高確率状態に制御される。そして、この高
確率状態においては、可変表示装置4により表示される
大当りとなるように予め定められた特定の識別情報の組
合せ(特定の表示態様)の表示される確率が向上するの
であり、その可変表示装置4により特定の識別情報の組
合せが表示された場合には、再度大当り制御が開始され
る。また、この確率向上状態においては、普通図柄表示
器14において小当りが発生する確率が高くなるように
制御される。さらに、その場合には、普通図柄表示器1
4における図柄(第1図柄)の変動時間を短縮する制御
(以下、変動時間短縮制御という)も行なわれる。
【0066】この変動時間短縮制御は、略して時短制御
とも呼ばれる。この変動時間短縮制御においては、たと
えば、通常時に30秒間であった普通図柄の変動時間が
5秒間に短縮される。このような変動時間短縮制御が行
なわれることにより、可動片24が開成する頻度が高く
なり、その結果、打玉が入賞しやすい状態になる。この
ような変動時間短縮制御が行なわれると、可動片24が
頻繁に開き、打玉が多数始動入賞して可変表示装置4の
可変表示頻度が高くなるため、大当りが発生する確率が
一定であっても、短時間で大当りが発生しやすくなり、
また、この状態では、始動入賞が増えることにより遊技
機から払出される払出玉が増加するため、遊技者は、持
玉(遊技者が手元に所有する遊技球)を減らすことなく
遊技を行なえるという、遊技者にとって有利な状態とな
る。
【0067】また、この遊技機においては、可変表示装
置4において可変表示される特別図柄(第2図柄)の配
列構成が予め定められている。たとえば、左,中,右可
変表示部において、特別図柄が、複数種類同一の配列で
定められている。そして、それらの各図柄に対応する図
柄ポジションが、各図柄に対応して割り振られている。
そして、C RND ZU1,2,3の各抽出値が図柄
ポジションの番号と一致する場所の図柄が、予定停止図
柄として選択決定される。
【0068】次に、可変入賞球装置10の構成を詳細に
説明する。図6は、可変入賞球装置10の正面図であ
る。
【0069】図6を参照して、可変入賞球装置10にお
いては、ベ−ス板60の前面側および後面側に各種部品
が設けられている。ベ−ス板60の中央部には、開閉板
61が取付けられている。開閉板61の左右両側には、
LED62が3個ずつ設けられている。さらに、ベ−ス
板60の前面側におけるLED62が設けられている位
置の左右両側には、通常の入賞口11が形成されてい
る。
【0070】図7は、可変入賞球装置10の斜視図であ
る。この図7では、開閉板61が開いている状態が示さ
れている。
【0071】図7を参照して、ベ−ス板60の中央部に
は、開閉板61によって開閉される大入賞口100が開
口形成されている。開閉板61は、大入賞口100の下
部で軸支されており、その軸を回動軸としてベ−ス板6
0の前面側で回動される。開閉板61は、ベ−ス板60
の裏面側に設けられたソレノイド71の軸に取付けられ
たコイルバネの弾性力により付勢される開閉板動作部材
(図示省略)の動作により下から上に向かって回動され
ることにより、大入賞口100を閉塞する。開閉板61
が大入賞口100を閉塞している状態は、開閉板動作部
材により保持される。開閉板動作部材による開閉板61
の保持状態がソレノイド71の駆動力により解除される
ことにより、開閉板61は、自重により上から下に向か
って回動することにより前面側に傾動し、大入賞口10
0を開放する。
【0072】ベ−ス板60の裏面側における大入賞口1
00の近傍には、特定球通路63、一般球通路64、特
定球検出スイッチ67、球数検出スイッチ68、特定球
貯留部69、ストッパ70、および、ソレノイド71が
設けられている。
【0073】特定球貯留部69は、特定入賞球を一時的
に貯留するためのものである。この特定球貯留部69が
特定入賞領域に該当する。特定球通路63は、特定球貯
留部69により貯留された後に解放された特定球を誘導
するための通路である。一般球通路64は、大入賞口1
00に流入した玉のうちの特定入賞領域以外の通常入賞
領域に入賞した一般の入賞球である通常入賞球を誘導す
るための通路である。
【0074】特定球検出スイッチ67は、特定球貯留部
69により一時的に貯留された後に解放され、特定球通
路63により誘導される特定入賞球を検出するための近
接センサであり、検出領域を通過する特定入賞球を検出
する。球数検出スイッチ68は、特定球通路63により
誘導された特定入賞球および一般球通路64により誘導
された通常入賞球の個数、すなわち、大入賞口100に
流入したすべての入賞球の個数を検出するための近接セ
ンサであり、検出領域を通過する通過球を検出する。
【0075】ストッパ70は、特定球貯留部69におい
て特定入賞球を貯留するために特定入賞球を一時的に係
止するための部材である。ストッパ70は、ソレノイド
71の駆動力によって駆動されるストッパ動作部材(図
示せず)により駆動される。ソレノイド71は、前述し
た開閉板61を駆動するとともにストッパ70を駆動す
るためのものであり、前述した基本回路40により制御
される。このように、開閉板61およびストッパ70
は、1つのソレノイド71を駆動源として用いて駆動さ
れる。
【0076】なお、開閉板61およびストッパ70につ
いては、それぞれ個別の動作部材により駆動される例を
示したが、これに限らず、開閉板61と、ストッパ70
とは、1つの動作部材により駆動されるように構成され
ていてもよい。
【0077】図8は、可変入賞球装置10の要部の拡大
斜視図である。この図8では、大入賞口100の奥の内
部構造が示されている。また、図8においては、入賞し
た打玉Pの経路のうち、特定入賞球の誘導経路が破線の
矢符により示されており、一般入賞球の誘導経路が実線
の矢符により示されている。
【0078】可変入賞球装置10の正面側から見て大入
賞口100内の左端部には、特定球貯留部69が形成さ
れている。特定球貯留部69の右側には、一般球通路6
4が形成されている。特定球貯留部69は、一般球通路
64よりも1段下がった位置に形成されており、玉を1
個貯留可能な広さの領域を有している。
【0079】一般球通路64は、特定球貯留部69の横
に1段上がった台状の領域よりなり、正面から見て右下
がりに傾斜している。一般球通路64の右端の下側に
は、1段下がった位置に合流部65が形成されている。
合流部65は、正面から見て右下がりに傾斜する斜面よ
りなる。特定球貯留部69および一般球通路64の後方
には、特定球通路63が形成されている。一般球通路6
4と、特定球通路63とは、壁部により隔てられてい
る。特定球通路63は、正面から見て右下がりに傾斜し
ており、入側が特定球貯留部69に臨んで開口し、出側
が合流部65に臨んで開口している。
【0080】このように、一般球通路64と、特定球通
路63とは、合流部65において合流している。合流部
65の流下下手側には、合流通路66が設けられてお
り、合流部65まで誘導された特定入賞球および通常入
賞球が合流通路66により誘導される。
【0081】特定球通路63の入側には、ストッパ70
が出没可能に設けられている。ストッパ70は、特定球
通路63の入口の下側から出没する。大当り状態の発生
により開閉板61が開放動作すると、それに連動してス
トッパ70が特定球通路63の入口に突出する。そのよ
うな状態で特定球貯留部69に玉が入れば、その玉が、
ストッパ70と、特定球貯留部69および一般球通路6
4の間の段差部とにより係止される態様で特定球貯留部
69に貯留される。大当り状態の終了により開閉板61
が閉塞動作すると、それに連動してストッパ70が特定
球通路63の入口から退く。その場合において特定球貯
留部69に特定入賞球が貯留されていれば、ストッパ7
0による特定入賞球の係止が解除される。特定球貯留部
69が特定球通路63の入口に向けて傾斜しているた
め、ストッパ70による係止が解除されると、特定入賞
球が特定球貯留部69から特定球通路63に誘導され
る。
【0082】特定球通路63の中途部には、特定球検出
スイッチ67が設けられている。したがって、特定入賞
球は、特定球貯留部69に一時貯留された後、開閉板6
1が閉塞すると特定球通路63に導かれ、特定球検出ス
イッチ67により検出される。すなわち、特定入賞球
は、開閉板61が閉塞した後に検出されるのである。そ
の後、特定入賞球は、特定球通路63上を合流部65ま
で誘導される。
【0083】一般球通路64に流入した玉は、通常入賞
球として一般球通路64上を合流部65まで誘導され
る。特定球貯留部69に特定入賞球が既に貯留されてい
る場合には、玉が特定球貯留部69に向けて流入しても
既に貯留されている玉により特定球貯留部69への後続
の玉の進入が阻止されるので、その後に大入賞口100
に流入する玉はすべて通常入賞球となる。合流通路66
の中途部には、球数検出スイッチ68が設けられてい
る。合流通路66上を誘導される通常入賞球および特定
入賞球が球数検出スイッチ68により検出される。
【0084】図9は、可変入賞球装置10の要部の拡大
断面図である。図9では、特定入賞球および通常入賞球
の通過経路が主として示されている。図9においては、
(a)に要部の横断面図が示されており、(b)に要部
の縦断面図が示されている。また、図9においては、特
定入賞球の誘導経路が破線の矢符により示されており、
一般入賞球の誘導経路が実線の矢符により示されてい
る。
【0085】図9の(a)を参照して、特定球貯留部6
9、一般球通路64、合流部65、および、合流通路6
6は、可変入賞球装置10の内部の前面側に設けられて
いる。したがって、通常入賞球は、可変入賞球装置10
の前面側のみを通って合流部65まで誘導される。この
ため、通常入賞球は、可変入賞球装置10の前面側のみ
を通った後に前面側で球数検出スイッチ68により検出
される。
【0086】また、特定球通路63は、可変入賞球装置
10の内部の後面側に設けられている。したがって、特
定入賞球は、可変入賞球装置10の前面側から後面側を
通った後に再び前面側の合流部65まで誘導される。こ
のため、特定入賞球は、可変入賞球装置10の後面側で
特定球検出スイッチ67により検出された後に、さら
に、前面側で球数検出スイッチ68により検出される。
【0087】図9の(b)を参照して、玉の誘導の都合
上、合流部65の位置は、特定球貯留部69、一般球通
路64、および、特定球通路63よりも低い位置になっ
ている。さらに、球数検出スイッチ68は、合流部65
よりも低い位置に設けられている。このような位置関係
により、特定入賞球および通常入賞球は、それぞれ自重
により、前述したような経路上で誘導される。
【0088】次に、このパチンコ遊技機1で特定遊技状
態(大当り)が発生した場合に実行される繰返し継続制
御の制御内容を説明する。図10は、繰返し継続制御の
制御タイミングを示すタイミングチャートである。
【0089】図10には、特別遊技状態の発生状態、可
変入賞球装置10の開閉状態、ストッパ70(図中、貯
留装置)の動作状態、特定球検出有効期間、特定球検出
スイッチ67の状態、球数検出有効期間、および、球数
検出スイッチ68の状態がそれぞれ時間経過にしたがっ
て示されている。ここで、特定球検出有効期間とは、特
定球検出スイッチ67による特定入賞球の検出が有効と
なる期間をいう。また、球数検出有効期間とは、球数検
出スイッチ68による特定入賞球の検出が有効とされる
期間をいう。
【0090】特定遊技状態(特定遊技状態が図中ON)
になれば、可変入賞球装置10の開閉板61が開放状態
(図中開)に制御されるとともに、ストッパ70が係止
状態(特定入賞球を係止可能な状態、図中ON)に制御
される。それと同時に、球数検出有効期間が開始される
(図中ON)。これにより、繰返し継続制御の第1ラウ
ンドが開始する。その後、大入賞口100への玉の入賞
に応じて、球数検出スイッチ68が通常入賞球を検出す
る(図中ON)。
【0091】球数検出スイッチ68が通常入賞球を9個
検出するかまたは可変入賞球装置10が開放状態になっ
てから所定時間が経過すると、可変入賞球装置10が閉
塞状態(図中閉)に制御される。この図の場合は、通常
入賞球が9個検出されたことにより、可変入賞球装置1
0が閉塞状態に制御されている。可変入賞球装置10が
閉塞状態に制御されると同時に、ストッパ70が非係止
状態(特定入賞球を係止しない状態、図中OFF)に制
御されるとともに、特定球検出有効期間が開始される
(図中ON)。これにより、繰返し継続制御の第1ラウ
ンドが終了する。
【0092】特定球検出有効期間は、ラウンド間のイン
ターバル期間が終了するまで(次のラウンドで可変入賞
球装置10が開放状態にされるまで)継続される。可変
入賞球装置10が閉塞状態に制御されると同時に、スト
ッパ70が特定入賞球を解放するため、特定入賞球が得
られている場合には、特定球検出有効期間において、特
定入賞球が、特定球検出スイッチ67により検出(図中
ON)されるとともに、その後、球数検出スイッチ68
によっても検出される。特定球検出有効期間において特
定入賞球が検出されれば、インターバル期間の終了後に
次のラウンドが開始され、前述した制御が同様に繰返さ
れる。
【0093】この図10の場合には、第1ラウンド終了
後の特定球検出有効期間において特定入賞球の検出(図
中V1)が行なわれたことにより第2ラウンドが実行さ
れ、第2ラウンド終了後の特定球検出有効期間において
特定入賞球の検出(図中V2)が行なわれたことにより
第3ラウンドが実行された遊技状態が示されている。
【0094】可変入賞球装置10においては、開閉板6
1が閉塞状態に制御されると同時に、ストッパ70が特
定入賞球を解放する構造になっているため、正常に動作
すれば特定球検出有効期間以外のタイミングで特定入賞
球が特定球検出スイッチ67により検出され得ない。こ
のため、図中に破線で示されるような特定球検出有効期
間以外のタイミングで特定入賞球の検出(図中VE)が
あった場合には、不正行為等の異常な状態が発生したも
のと基本回路40において判断される。
【0095】また、可変入賞球装置10は、特定入賞球
が特定球検出スイッチ67により検出された後、必ず球
数検出スイッチ68によって検出される構造になってい
る。このため、特定入賞球検出有効期間において特定球
検出スイッチ67による玉の検出があったにもかかわら
ず球数検出スイッチ68による玉の検出がない場合に
は、球数検出スイッチ68が引き抜かれた場合等の球数
検出スイッチ68に関する不正行為が行なわれたと基本
回路40において判断される。
【0096】次に、基本回路40での制御用プログラム
の実行により行なわれる遊技制御の内容を説明する。
【0097】図11は、遊技制御のメインプログラムの
処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップ
S(以下、単にSという)1によりクロックモニタ制御
レジスタをクロックモニタイネーブルに設定する処理が
なされる。次に、S2により、スタックポインタのアド
レス(00FFH)を設定する処理がなされる。
【0098】次に、S3により、システムチェック処理
が実行される。このシステムチェック処理においては、
遊技制御の実行に用いられる基本回路40のRAM55
の作業領域の初期化が行なわれる。次に、S4により、
表示制御データ設定処理が実行される。この表示制御デ
ータ設定処理においては、表示制御データを書込むRA
M55のアドレスが設定される。次に、S5により、表
示制御データ伝送処理が実行される。この表示制御デー
タ伝送処理においては、表示制御データを表示制御基板
29の基本回路32に向けて伝送する処理が行なわれ
る。
【0099】次に、S6により、データ出力処理が実行
される。このデータ出力処理においては、各種機器の制
御を行なうための制御データおよびパチンコ遊技機1の
外部に所定の情報を出力するための情報データを出力す
る処理が行なわれる。次に、S7により、ランプタイマ
処理が実行される。このランプタイマ処理においては、
タイマを用いて各種ランプを動作させるための処理が行
なわれる。
【0100】次に、S8により、出力データ設定処理が
実行される。このデータ設定処理においては、S6によ
り出力するデータを設定するための処理が行なわれる。
次に、S9により、エラー処理が実行される。このエラ
ー処理においては、エラー状態が発生した場合にエラー
状態を設定してその旨の報知を行なう処理と、所定条件
下でエラー状態を解除する処理とが行なわれる。次に、
S10により、判定用乱数更新処理が実行される。この
判定用乱数更新処理においては、大当り判定用のランダ
ムカウンタWC RND1を更新する処理が行なわれ
る。
【0101】次に、S11により、特別図柄プロセス処
理が実行される。この特別図柄プロセス処理において
は、複数のプロセスに分けられた特別図柄を表示するた
めのプロセスを、プロセスを選択するフラグに応じて分
岐実行させるための処理が行なわれる。この特別図柄プ
ロセス処理には、後述する大入賞口開放後処理も含まれ
ている。次に、S12により、普通図柄プロセス処理が
実行される。この普通図柄プロセス処理においては、複
数のプロセスに分けられた普通図柄を表示するためのプ
ロセスを、プロセスを選択するフラグに応じて分岐実行
させるための処理が行なわれる。
【0102】次に、S13により、スイッチ処理が実行
される。このスイッチ処理においては、特定球検出スイ
ッチ67および球数検出スイッチ68等の各種スイッチ
のスイッチ別の出力信号の論理判定を実行させるための
処理が行なわれる。次に、S14により、音声処理が実
行される。この音声処理においては、効果音等に用いら
れる音声を出力するための処理が行なわれる。
【0103】次に、S15により、表示用乱数更新処理
が実行される。この表示用乱数更新処理においては、C
RND ZU1〜ZU3、C RND R1,R2等
の特別図柄および普通図柄の表示のために用いる各種ラ
ンダムカウンタを更新する処理がなされる。次に、S1
6により、入賞球信号処理がなされる。この入賞球信号
処理においては、入賞球の検出に応じた景品玉の払出し
を実行させるための処理が行なわれる。次に、S17に
より、S14と同様の表示用乱数更新処理が繰返し実行
される。
【0104】次に、前述したS1〜S17のサブルーチ
ンのうちの主なものを説明する。まず、前述した特別図
柄プロセス処理により実行される大入賞口開放後処理に
ついて説明する。図12は、大入賞口開放後処理の処理
内容を示すフローチャートである。この大入賞口開放後
処理は、特別図柄を表示するための複数のプロセスのう
ちの1つのプロセスを実行するための処理であり、具体
的に、大入賞口100が開放された後のプロセスを実行
する。
【0105】まず、ステップSA(以下、単にSAとい
う)1により、継続回数カウンタに対応する大入賞口開
放後プロセスデータを設定する処理がなされる。ここ
で、継続カウンタとは、繰返し継続制御の継続回数を計
数するためのカウンタである。また、大入賞口開放後プ
ロセスデータとは、大入賞口100が開放された後のプ
ロセスの制御内容を規定するデータである。したがっ
て、SA1では、繰返し継続制御の継続回数に応じて、
大入賞口開放後プロセスを実行するためのデータが決定
されるのである。
【0106】次に、SA2により、プロセスデータ/タ
イマ処理のサブルーチンが実行される。このプロセスデ
ータ/タイマ処理においては、大入賞口開放後プロセス
の実行に割り当てられている制御時間をタイマにより監
視し、プロセスデータおよび制御時間に基づいてプロセ
スを継続させるか否かを判断する等のプロセスの実行の
ための管理が行なわれる。
【0107】次に、SA3に進み、SA2での管理情報
に基づいて、大入賞口開放後プロセスが継続中であるか
否かの判断がなされる。SA3によりプロセスが継続中
であると判断された場合、すなわち、まだ、このプロセ
スを継続させると判断された場合は、この大入賞口開放
後処理が終了する。一方、SA3によりプロセスが継続
中ではないと判断された場合、すなわち、このプロセス
を終了させると判断された場合は、SA4に進む。
【0108】SA4では、カウントスイッチフラグがカ
ウントスイッチ未検出を示すデータにされているか否か
の判断がなされる。ここで、カウントスイッチフラグと
は、球数検出スイッチ68の検出結果を示すフラグであ
る。球数検出スイッチ68により1個の玉も検出されて
いない場合は、カウントスイッチフラグの値が「カウン
トスイッチ未検出」を示すデータにされる。カウントス
イッチフラグの値は、繰返し継続制御の1ラウンド毎に
セットされ、繰返し継続制御の1ラウンド終了毎にクリ
アされる。
【0109】SA4によりカウントスイッチ未検出では
ないと判断された場合、すなわち、直前のラウンドにお
いて球数検出スイッチ68による入賞球の検出がなされ
ている場合は、球数検出スイッチ68による正常な検出
が行なわれている場合であり、後述するSA6に進む。
一方、SA4によりカウントスイッチ未検出であると判
断された場合、すなわち、直前のラウンドにおいて球数
検出スイッチ68により1個の入賞球も検出されていな
い場合は、球数検出スイッチ68が異常な状態になって
いる場合であり、SA5に進む。
【0110】ここで、直前のラウンドにおいて球数検出
スイッチ68により1個の入賞球も検出されていない場
合が、球数検出スイッチ68の異常な状態である理由
は、次のとおりである。すなわち、可変入賞球装置10
は、開閉板61が開放状態になると、1ラウンドにおい
て必ず玉の入賞があるように設計されているため、遊技
者が普通に遊技をしていれば、まったく玉の入賞がない
ということはあり得ないからである。
【0111】SA5では、エラーフラグにカウントスイ
ッチ移動エラーを設定する処理がなされる。ここで、エ
ラーフラグとは、エラー状態(異常状態)を示すフラグ
であり、カウントスイッチ移動エラーとは、球数検出ス
イッチ68が正規の位置から移動させられた異常状態を
示すエラーをいう。つまり、1ラウンド中に球数検出ス
イッチ68が入賞球をまったく検出しなかった場合に
は、球数検出スイッチ68が正規の位置から移動させら
れた異常状態が発生したものとみなされるのである。
【0112】SA5の後、SA6に進む。SA6では、
作業領域設定処理のサブルーチンが実行される。この作
業領域設定処理においては、大入賞玉口100の開放状
態を終了させるためのデータである大入賞口開放終了設
定データがRAM55の作業領域に設定される。これに
応じて、大入賞口100が閉塞される。次に、SA7に
進み、特定領域通過フラグが「特定領域通過なし」を示
すデータにされているか否かの判断がなされる。ここ
で、特定領域通過フラグとは、特定球検出スイッチ67
の検出結果を示すフラグであり、後述する図14のSC
8により設定される。1ラウンド中に特定球検出スイッ
チ67により特定入賞球が検出されていない場合は、特
定領域通過フラグの値が「特定領域通過なし」を示すデ
ータにされる。
【0113】SA7により「特定領域通過なし」である
と判断された場合、すなわち、直前のラウンドで特定入
賞球が得られなかった場合には、繰返し継続制御を継続
させる必要がないため、この大入賞口開放後処理が終了
する。一方、SA7により特定領域通過ありと判断され
た場合、すなわち、直前のラウンドで特定入賞球が得ら
れた場合には、繰返し継続制御を継続させる必要がある
ため、SA8に進み、作業領域設定処理のサブルーチン
が実行される。この作業領域設定処理においては、大入
賞玉口100の開放状態を開始させるためのデータであ
る大入賞口開放開始データがRAMの作業領域に設定さ
れる。これに応じて、大入賞口100が再び開放され
る。その後、この大入賞口開放後処理が終了する。
【0114】次に、前述したスイッチ処理について説明
する。図13は、スイッチ処理の処理内容を示すフロー
チャートである。
【0115】まず、ステップSB(以下、単にSBとい
う)1により、表示制御基板初期化タイマの値が「0」
であるか否かの判断がなされる。ここで、表示制御基板
初期化タイマとは、表示制御データを表示制御基板29
に伝送するタイミングを規定するためのタイマであり、
所定のタイミングで所定値から減算されていくものであ
る。
【0116】SB1により表示制御基板初期化タイマの
値が「0」ではないと判断された場合は、SB2に進
み、表示制御基板初期化タイマを「1」だけ減算更新す
る処理がなされた後、このスイッチ処理が終了する。す
なわち、表示制御基板初期化タイマは、値が「0」にな
るまでSB2により減算され続けられる。
【0117】一方、SB1により表示制御基板初期化タ
イマの値が「0」であると判断された場合は、SB3に
進む。SB3により、第1種始動口スイッチ処理が実行
される。この第1種始動口スイッチ処理は、始動球検出
器21の検出判定をして、検出時にその検出に応じた処
理を実行するための処理である。次に、SB4により、
ゲートスイッチ処理が実行される。このゲートスイッチ
処理は、通過球検出器20の検出判定をして、検出時に
その検出に応じた処理を実行するための処理である。次
に、SB5により、カウントスイッチ処理が実行され
る。このカウントスイッチ処理は、球数検出スイッチ6
8の検出判定をして、検出時にその検出に応じた処理を
実行するための処理である。次に、SB6により、特定
領域スイッチ処理が実行される。この特定領域スイッチ
処理は、特定球検出スイッチ67の検出判定をして、検
出時にその検出に応じた処理を実行するための処理であ
る。SB6の後、このスイッチ処理が終了する。
【0118】次に、前述した特定領域スイッチ処理につ
いて説明する。図14は、特定領域スイッチ処理の処理
内容を示すフローチャートである。
【0119】まず、ステップSC(以下、単にSCとい
う)1により、エラーフラグがエラー中であるか否かの
判断がなされる。具体的には、エラーフラグの値がエラ
ーの発生を示す値になっているか否かが判断がされる。
SC1によりエラーフラグがエラー中であると判断され
た場合は、後述するSC4に進む。一方、SC1により
エラーフラグがエラー中ではないと判断された場合は、
SC2に進む。
【0120】SC2では、特定領域有効中タイマが
「0」になっているか否かの判断がなされる。ここで、
特定領域有効中タイマは、前述した特定球有効期間を規
定するためのタイマであり、可変入賞球装置10が閉塞
状態になると同時に所定値、すなわち、予め定められた
特定球検出有効期間に相当する値にセットされ、時間経
過にともなって減算更新される。SC2により特定領域
有効中タイマが「0」になっていると判断された場合
は、後述するSC4に進む。一方、SC2により特定領
域有効中タイマが「0」になっていないと判断された場
合はSC3に進み、特定領域有効中タイマを「1」だけ
減算更新する処理がなされる。その後、SC4に進む。
【0121】SC4では、スイッチチェック処理のサブ
ルーチンが実行される。スイッチチェック処理において
は、特定球検出スイッチ67の検出処理用のデータに基
づいて、特定球検出スイッチ67のスイッチ対応ビット
のオンオフ判別、オンタイマの更新、および、エラーフ
ラグの設定を行なうための処理が行なわれる。
【0122】次に、SC5に進み、特定球検出スイッチ
67がオフ状態(非検出状態)であるか否かの判断がな
される。SC5により特定球検出スイッチ67がオフで
あると判断された場合は、このスイッチチェック処理が
終了する。一方、SC5により特定球検出スイッチ67
がオフではないオン状態(検出状態)であると判断され
た場合は、SC6に進み、カウント処理のサブルーチン
が実行される。カウント処理においては、特定球検出ス
イッチ67の検出後に球数検出スイッチ69が特定入賞
球を検出したか否かを判断し、その検出がなされたと判
断された場合に、大入賞口入賞カウンタの値を「1」だ
け加算更新する処理がなされる。ここで、大入賞口入賞
カウンタとは、前述した球数検出スイッチ68により検
出される可変入賞球装置10へのすべての入賞球を計数
するためのカウンタをいう。
【0123】次に、SC7に進み、特定領域有効中タイ
マが「0」になっているか否かの判断がなされる。SC
7により特定領域有効中タイマが「0」になっていない
と判断された場合は後述するSC8に進む。一方、SC
7により特定領域有効中タイマが「0」になっていると
判断された場合は、SC7aに進み、前述したエラーフ
ラグに、特定領域スイッチ異常エラーを示す値をセット
する処理がなされる。ここで、特定領域スイッチ異常エ
ラーとは、特定球検出スイッチ67に異常が生じた旨を
示すエラーをいう。エラーフラグに、特定領域スイッチ
異常エラーを示す値をセットする処理がなされると、前
述したエラー処理により、そのような異常が発生した旨
を報知する処理がなされる。具体的には、スピーカによ
る警報音および可変表示装置4による画面表示等によ
り、そのような異常状態が発生した旨の報知が行なわれ
る。このように、特定球検出有効期間外に特定入賞球が
検出された場合は、パチンコ遊技機1がエラー状態に制
御されるのである。
【0124】このような場合に特定球検出スイッチ67
に異常が生じたと判断するのは、特定球検出有効期間中
でないことにより特定領域有効中タイマが「0」になっ
ている場合、すなわち、可変入賞球装置10が開放状態
になっている場合に、特定球検出スイッチ67による検
出がなされるのは可変入賞球装置10の構造および動作
制御内容から考えて異常な状態だからである。つまり、
特定入賞球が得られても、可変入賞球装置10が閉塞状
態にならなければ、ストッパ70の作用によりその特定
入賞球が特定球検出スイッチ67へ送られないからであ
る。SC7aの後、この特定領域スイッチ処理が終了す
る。
【0125】SC8では、特定領域通過フラグが「特定
領域通過あり」を示すデータにされているか否かの判断
がなされる。ここで、特定領域通過フラグとは、特定入
賞球が特定入賞領域を正常に通過し、特定球検出スイッ
チ67および球数検出スイッチ68により検出されたこ
とにより正式に特定入賞球が認定されたか否かを示すフ
ラグであり、特定入賞球が認定された場合には、「特定
領域通過あり」を示すデータにされる。その特定領域通
過フラグは、後述するSC9により設定され得る。SC
8により特定領域通過フラグが「特定領域通過あり」を
示すデータにされていると判断された場合は、この特定
領域スイッチ処理が終了する。一方、SC8により特定
領域通過フラグが「特定領域通過あり」を示すデータに
されていないと判断された場合は、SC9に進み、特定
領域通過フラグを「特定領域通過あり」を示すデータに
設定する処理がなされる。ここで、特定領域通過フラグ
が「特定領域通過あり」を示すデータに設定されると、
繰返し継続制御の継続条件が成立し、前述した大入賞口
解放後処理のSA7の判断によりSA8に進むことによ
り、繰返し継続制御の実行が継続される。SC9の後、
この特定領域スイッチ処理が終了する。
【0126】前述したSC7〜SC9では、特定球検出
有効期間中に特定入賞球が検出された場合には、SC8
およびSC9の処理の実行により特定領域通過フラグが
設定され、特定入賞球が得られたことが認定される。こ
の場合は、特定球検出スイッチ67による特定入賞球の
検出出力が有効なものとして扱われ、繰返し継続制御の
継続条件が成立する。一方、開閉板61が開放状態にあ
る場合のような特定球検出有効期間外のタイミングにお
いて特定入賞球が検出された場合には、パチンコ遊技機
1がエラー状態にされるとともにSC8およびSC9の
処理が実行されず、特定入賞球が得られたことが認定さ
れない。すなわち、この場合には、特定球検出スイッチ
67による特定入賞球の検出出力があっても、その特定
入賞球の検出が無効化され、繰返し継続制御の継続条件
が成立しない。
【0127】また、別のサブルーチンにおいては、前述
した特定球検出有効期間内に特定球検出スイッチ67に
より特定入賞球が検出された場合に、その特定球検出有
効期間内にさらに球数検出スイッチ68による玉の検出
がされたか否かの判断がなされる。そして、特定球検出
有効期間内に特定球検出スイッチ67により特定入賞球
が検出されたにもかかわらず、球数検出スイッチ68に
よる玉の検出がなされい場合には、球数検出スイッチ6
8に対して不正改造がなされた等の不正行為による異常
状態が発生したものと基本回路40が判断する。そのよ
うな異常状態が発生したと判断された場合は、スピーカ
による警報音および可変表示装置4による画面表示等に
より、そのような異常状態が発生した旨の報知が行なわ
れる。
【0128】以上に示した実施の形態により、次のよう
な効果を得ることができる。特定球検出スイッチ67が
検出した後の特定入賞球を球数検出スイッチ68が検出
する構成にした。このため、球数検出スイッチ68の検
出位置がずらされる(移動される、または、球数検出ス
イッチ68が引き抜かれる等の球数検出スイッチ68が
入賞球を検出できないようにする不正行為が行なわれた
としても、特定球検出スイッチ67により特定入賞球が
検出されたにもかかわらず、その特定入賞球が球数検出
スイッチ68により検出されなかった場合には、そのよ
うな不正行為がなされたと容易に判断することができ
る。その結果、そのような不正行為を防ぐことができ
る。
【0129】さらに、特定入賞球を誘導する特定球通路
63と、通常入賞球を誘導する一般球通路64とがパチ
ンコ遊技機1の前後方向に並ぶ態様で層状に配置されて
いる。このため、可変入賞球装置10の上下方向のサイ
ズを小型化することができる。このような上下方向の小
型化がなされると、可変入賞球装置10と、その上方向
に設けられる可変表示装置4との間に広い領域を確保す
ることが可能になるので、その間に配置する釘の配置の
自由度を大きくすることができる。このため、可変表示
装置4が大型化されても、可変入賞球装置10と可変表
示装置4との間に設ける釘の配置の自由度ができる限り
制限されないようにすることができる。
【0130】さらに、通常入賞球を誘導する一般球通路
64がパチンコ遊技機1の前面側に設けられ、球数検出
スイッチ68による通常入賞球および特定入賞球の検出
がパチンコ遊技機1の前面側で行なわれるため、可変入
賞球装置10の大入賞口100内の入賞位置から球数検
出スイッチ68の検出位置までの距離が比較的短くなっ
ている。したがって、球数検出スイッチ68の検出位置
が可変入賞球装置10の奥の方にある場合と比べて、打
玉が可変入賞球装置10に入賞してから球数検出スイッ
チ68により検出されるまでの時間を短くすることがで
きる。このため、繰返し継続制御の1ラウンドにおける
可変入賞球装置10への入賞個数を制限する場合に、よ
り迅速に入賞個数を制限することができ、必要以上の打
玉の入賞をより高い精度で防ぐことができる。
【0131】さらに、特定入賞球が特定球貯留部69お
よびストッパ70により一時的に貯留されるため、その
状態を視認する遊技者が特定入賞球の検出が行なわれる
ことを容易に予測することが可能になるので、遊技者に
安心感を与えることができる。
【0132】さらに、可変入賞球装置10の特定領域へ
の入賞確率が、規格上、可変入賞球装置10への入賞球
のうちの1/3以下になるように制限されているが、特
定入賞球を特定球貯留部69およびストッパ70により
一時的に貯留する構成を採用したことにより、そのよう
な規格の条件を確実に満たすことができる。それに加え
て、特定球検出スイッチ67の検出位置よりも特定入賞
球の流下上手側で特定入賞球を一時的に貯留する構成を
採用した。このため、特定入賞球を特定球検出用のセン
サ内で貯留する場合と比べて、特定球検出スイッチ67
が誤動作することを防ぐことができる。その理由は次の
とおりである。つまり、特定入賞球を特定球検出用のセ
ンサ内で貯留する場合には、貯留されている特定入賞球
に後続の入賞球が衝突した弾みで、貯留されている特定
入賞球が跳ねることにより、その特定入賞球が新たな入
賞球として誤検出される等の誤動作が生じるおそれがあ
る。しかし、特定入賞球を特定球検出スイッチ67の検
出位置よりも特定入賞球の流下上手側で特定入賞球を一
時的に貯留することにより、特定球検出スイッチ67の
誤動作を防ぐことができるのである。
【0133】さらに、可変入賞球装置10の開閉板61
が閉塞状態になった後に特定入賞球を特定球検出スイッ
チ67および球数検出スイッチ68により検出するよう
にしたために、不正行為者が不正な電波を発生させて不
正な入賞検出出力を発生させる不正行為を防ぐことがで
きる。すなわち、開閉板61の閉塞後に特定入賞球が検
出される構造を採用したため、不正な電波を発生させる
タイミングを定めるのが不正行為者にとって難しく、さ
らに、特定球検出スイッチ67および球数検出スイッチ
68の2つのセンサにより特定入賞球に関連する検出出
力が逐次発生されるため、不正な電波を発生させるタイ
ミングを定めるのが不正行為者にとってさらに困難にな
るのであり、このような困難性により不正行為を防ぐこ
とができる。
【0134】さらに、ストッパ70を開閉板61に連動
させ、開閉板61が閉塞状態になることに応じてストッ
パ70が貯留状態を解除する構成を採用した。このた
め、特定入賞球の貯留状態を解除する制御のタイミング
の規定をしやすくすることができ、開閉板61が閉塞状
態になるまで特定球検出スイッチ67の検出位置よりも
特定入賞球の流下上手側で特定入賞球を一時的に貯留す
る制御を容易に実現することができる。
【0135】さらに、可変入賞球装置10において、ソ
レノイド71により開閉板61およびストッパ70を駆
動する構成を採用した。すなわち、開閉板61と、スト
ッパ70とを1つの駆動源(ソレノイド71)により駆
動するようにした。このため、開閉板61およびストッ
パ70のそれぞれに個別に駆動源を設ける場合と比べ
て、駆動源の数を減らすことができるので、それらの駆
動に必要な駆動源部分の大きさを小型化することができ
るとともに、そのような駆動源部分に要するコストを低
減することができる。さらに、開閉板61が開放状態に
ある場合における特定球検出スイッチ67の検出出力を
無効化するようにした。それは、開閉板61が開放状態
にある場合に特定入賞球を貯留する構成を採用したため
に、正常な動作が行なわれる場合には開閉板61が開放
状態の場合に特定入賞球が検出されるはずがないからで
ある。このように特定球検出スイッチ67の検出出力の
有効期間が開閉板61の閉塞状態中に限られているた
め、遊技者が開閉板61の開放中に大入賞口100内で
不正な器具等を用いて特定球検出スイッチ67の検出出
力を発生させる不正行為を防ぐことができるとともに、
繰返し継続制御を実行上限回数まで無条件で実行させる
不正なサービスを行なうためにストッパ70に不正改造
を加える等の遊技店側の不正行為を防ぐことができる。
【0136】さらに、特定球検出スイッチ67による特
定入賞球の検出が無効化される期間(特定球検出有効期
間外)に特定球検出スイッチ67による検出出力があれ
ば、パチンコ遊技機1の遊技状態がエラー状態にされ
る。このため、特定入賞球の検出に関する不正行為が行
なわれれば、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常とは異
なる状態にされるので、不正行為が行なわれたまま遊技
が続行されることを防ぐことができる。
【0137】次に、この発明の変形例等の特徴点を列挙
する。 (1) 図1等に示された可変入賞球装置10により、
遊技領域(遊技領域3)に設けられ、遊技者にとって有
利な第1の状態と、遊技者にとって不利な第2の状態と
に変化可能な可動部材(開閉板61)を有する可変入賞
球装置が構成されている。図2に示された基本回路40
により、所定条件の成立により、特定遊技状態(大当り
状態)が発生した場合に、前記可変入賞球装置を前記第
1の状態に制御する遊技制御手段が構成されている。そ
の遊技制御手段は、前記特定遊技状態において、前記可
変入賞球装置の可動部材を第1の状態にした後第2の状
態にし、予め定められた継続条件の成立により、再度第
1の状態に繰返し継続制御する繰返し継続制御を行な
う。
【0138】(2) 前記特定遊技状態は、前記遊技領
域に設けられた可変表示装置(可変表示装置4)の表示
結果が所定の表示態様になった場合に、前記遊技制御手
段により発生させられる。
【0139】(3) 前記予め定められた継続条件は、
前記可変入賞球装置内の所定箇所に設けられた特定入賞
領域に流入した特定入賞球を一時的に貯留するための特
定入賞球貯留手段(特定球貯留部69およびストッパ7
0)よりも流下下手側に配置され、当該特定入賞球貯留
手段により一時的に貯留された後に解放された特定入賞
球を検出するための特定入賞球検出手段(特定球検出ス
イッチ67)により特定入賞球が検出された場合に成立
する。
【0140】(4) 特定入賞球検出手段(特定球検出
スイッチ67)により特定入賞球が検出されたにもかか
わらず、その特定入賞球に対応した玉の検出が入賞球検
出手段(球数検出スイッチ68)によりなされない場合
に、異常状態が発生したものと判別する異常判別手段
(基本回路40)が設けられてもよい。
【0141】(5) なお、以上の実施の形態では、可
変表示装置4は画像表示式のものを示した。しかし、こ
れに限らず、可変表示装置は次のような機械式のもので
あってもよい。すなわち、回転ドラム式、複数の図柄が
付されたベルトが巡回することにより表示状態が変化す
るいわゆるベルト式、リーフ式、複数の図柄が付された
回転円盤が回転することにより表示状態が変化するいわ
ゆるディスク式等のものであってもよい。
【0142】
【課題を解決するための手段の具体例】 (1) 図1に示されたパチンコ遊技機1により、弾球
遊技機が構成されている。図1に示された遊技領域3に
より、打玉が打込まれる遊技領域が構成されている。図
1等に示された可変入賞球装置10により、前記遊技領
域に設けられ、遊技者にとって有利な第1の状態と、遊
技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可動部材
(開閉板61)を有する可変入賞球装置が構成されてい
る。図9等に示された特定球貯留部69およびストッパ
70により、前記可変入賞球装置内の所定箇所に設けら
れた特定入賞領域に流入した特定入賞球を一時的に貯留
した後解放する特定入賞球貯留手段が構成されている。
図8等に示された特定球検出スイッチ67により、前記
特定入賞球貯留手段よりも流下下手側に配置され、当該
特定入賞球貯留手段により解放された特定入賞球を検出
する特定入賞球検出手段が構成されている。図8等に示
された球数検出スイッチ68により、前記可変入賞球装
置内に入賞したすべての入賞球を検出する入賞球検出手
段が構成されている。図2に示した基本回路40によ
り、前記特定入賞球貯留手段の動作を制御する制御手段
が構成されている。図10に示されるように、前記制御
手段は、前記可動部材が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化した場合に、その第2の状態になっている所
定のタイミングで、前記特定入賞球貯留手段に貯留され
ている特定入賞球を解放させる制御を行なう。
【0143】(2) 図10に示されるように、前記制
御手段は、前記可動部材が前記第2の状態になる動作に
応じて、前記特定入賞球貯留手段に貯留されている特定
入賞球を解放させる制御を行なう。
【0144】(3) 図7等に示されるように、前記可
動部材および前記特定入賞球貯留手段(特に、ストッパ
70)は、同一の駆動源(ソレノイド71)により駆動
される。
【0145】(4) 図2に示した基本回路40により
実行される特定領域スイッチ処理のSC7aにより、前
記可動部材が前記第1の状態になっている期間中(特定
球検出有効期間外)における前記特定入賞球検出手段に
よる特定入賞球の検出を無効化する検出無効化手段が構
成されている。
【0146】(5) 図2に示した基本回路40により
実行される特定領域スイッチ処理のSC7a〜SC9に
より、前記検出無効化手段により特定入賞球の検出が無
効化されている期間中(特定球検出有効期間外)に前記
特定入賞球検出手段による検出があった場合に、前記弾
球遊技機の遊技状態をエラー状態とする制御を行なうエ
ラー制御手段が構成されている。
【0147】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、次のような効果を得ることができる。特定
入賞球を一時的に貯留する構成を採用したことにより、
特定入賞球が得られた後において、後続の玉の特定入賞
球としての入賞が阻止される。このため、可変入賞球装
置において特定入賞球が得られる確率を所定確率以下に
制限されることが可能になるので、特定入賞領域への入
賞確率が規制されている所定の条件を満足するようにす
ることができる。さらに、特定入賞球が検出される前の
段階において、特定入賞球検出手段よりも流下上手側で
特定入賞球が一時的に貯留される。このため、貯留され
た特定入賞球への後続の玉の衝突等により生じる特定入
賞球の検出の誤動作を防ぐことができる。さらに、可動
部材が第2の状態になっているという、遊技者が目視に
より特定入賞球の検出タイミングを認識することが困難
な期間中で、しかも、特定入賞球の検出タイミングの認
識がさらに困難となるように特定入賞球検出手段および
入賞球検出手段の2つの検出手段により特定入賞球が検
出される。このため、不正な電波を発生させることによ
り特定入賞球の不正な検出信号を発生させる不正行為が
行なわれる場合に、不正な電波を発生させるタイミング
を定めるのが不正行為者にとって極めて困難になるた
め、そのような困難性により特定入賞球の検出に関する
不正行為を防ぐことができる。以上のように、請求項1
に関しては、特定入賞領域への入賞確率の制限条件を満
たしながらも、特定入賞の検出に関する不正行為を防ぐ
ことができる。
【0148】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。特定
入賞球貯留手段による特定入賞球の解放動作を可動部材
が第2の状態になる動作に連動させたため、特定入賞球
の貯留状態を解除する制御のタイミングの規定をしやす
くすることができ、可動部材が第2の状態になるまで特
定入賞球検出手段の検出位置よりも特定入賞球の流下上
手側で特定入賞球を一時的に貯留する制御を容易に実現
することができる。
【0149】請求項3に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。可動
部材および特定入賞球貯留手段が、同一の駆動源により
駆動される。このため、可動部材と、特定入賞球貯留手
段とのそれぞれに個別に駆動源を設ける場合と比べて、
駆動源の数を減らすことができるので、それらの駆動に
必要な駆動源部分の大きさを小型化することができると
ともに、そのような駆動源部分に要するコストを低減す
ることができる。
【0150】請求項4に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。特定
入賞球検出手段による特定入賞球の検出の有効期間が可
動部材が第1の状態になっている期間中に限られてい
る。このため、可動部材が第1の状態になっている期間
中に遊技者が不正な器具等を用いて特定入賞球検出手段
による検出出力を発生させる遊技者の不正行為を防ぐこ
とができるとともに、特定入賞球を不正に得られるよう
にする不正なサービスを行なうために特定入賞球貯留手
段に不正改造を加える等の遊技店側の不正行為を防ぐこ
とができる。
【0151】請求項5に関しては、請求項4に関する効
果に加えて、次のような効果を得ることができる。特定
入賞球の検出が無効化されている期間中に特定入賞球検
出手段による検出があれば、弾球遊技機の遊技状態がエ
ラー状態にされる。このため、不正行為が行なわれれ
ば、弾球遊技機の遊技状態が通常とは異なる状態にされ
るので、不正行為が行なわれたまま遊技が続行されるこ
とを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面の正
面図である。
【図2】遊技制御基板に形成された回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】可変表示装置に用いられている表示制御基板に
形成された回路の構成を示すブロック図である。
【図4】遊技制御,可変表示装置の可変表示制御に用い
られる各種ランダムカウンタを説明するための説明図で
ある。
【図5】ランダムカウンタの値により大当りを発生させ
るか否かを事前に決定するための手順を示すフローチャ
ートである。
【図6】可変入賞球装置の正面図である。
【図7】可変入賞球装置の斜視図である。
【図8】可変入賞球装置要部の拡大斜視図である。
【図9】可変入賞球装置の要部の拡大断面図である。
【図10】繰返し継続制御の制御タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
【図11】遊技制御のメインプログラムの処理手順を示
すフローチャートである。
【図12】大入賞口開放後処理の処理内容を示すフロー
チャートである。
【図13】スイッチ処理の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図14】特定領域スイッチ処理の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
3は遊技領域、4は可変表示装置、10は可変入賞球装
置、61は開閉板、69は特定球貯留部、70はストッ
パ、67は特定球検出スイッチ、68は球数検出スイッ
チ、40は基本回路、54はCPU、71はソレノイド
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
    れる弾球遊技機であって、 前記遊技領域に設けられ、遊技者にとって有利な第1の
    状態と、遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能
    な可動部材を有する可変入賞球装置と、 該可変入賞球装置内の所定箇所に設けられた特定入賞領
    域に流入した特定入賞球を一時的に貯留した後解放する
    特定入賞球貯留手段と、 該特定入賞球貯留手段よりも流下下手側に配置され、当
    該特定入賞球貯留手段により解放された特定入賞球を検
    出する特定入賞球検出手段と、 前記可変入賞球装置内に入賞したすべての入賞球を検出
    する入賞球検出手段と、 前記特定入賞球貯留手段の動作を制御する制御手段とを
    含み、 該制御手段は、前記可動部材が前記第1の状態から前記
    第2の状態に変化した場合に、その第2の状態になって
    いる所定のタイミングで、前記特定入賞球貯留手段に貯
    留されている特定入賞球を解放させる制御を行なうこと
    を特徴とする、弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記可動部材が前記第
    2の状態になる動作に応じて、前記特定入賞球貯留手段
    に貯留されている特定入賞球を解放させる制御を行なう
    ことを特徴とする、請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 【請求項3】 前記可動部材および前記特定入賞球貯留
    手段は、同一の駆動源により駆動されることを特徴とす
    る、請求項1記載の弾球遊技機。
  4. 【請求項4】 前記可動部材が前記第1の状態になって
    いる期間中における前記特定入賞球検出手段による特定
    入賞球の検出を無効化する検出無効化手段をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項1記載の弾球遊技機。
  5. 【請求項5】 前記検出無効化手段により特定入賞球の
    検出が無効化されている期間中に前記特定入賞球検出手
    段による検出があった場合に、前記弾球遊技機の遊技状
    態をエラー状態とする制御を行なうエラー制御手段をさ
    らに含むことを特徴とする、請求項4記載の弾球遊技
    機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001161976A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Sanyo Product Co Ltd 遊技機の制御装置
JP2013248507A (ja) * 2013-08-06 2013-12-12 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機
JP2016104299A (ja) * 2011-06-21 2016-06-09 株式会社三洋物産 遊技機

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