JPH1146718A - 調味料組成物 - Google Patents
調味料組成物Info
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- JPH1146718A JPH1146718A JP9213088A JP21308897A JPH1146718A JP H1146718 A JPH1146718 A JP H1146718A JP 9213088 A JP9213088 A JP 9213088A JP 21308897 A JP21308897 A JP 21308897A JP H1146718 A JPH1146718 A JP H1146718A
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Abstract
する調味料を提供する。 【解決手段】 タンパクを酵素や酸で部分的に分解した
り、膜濃縮を組み合わせることにより、調味料中の総タ
ンパク量5%以上、分子量1千以上5万未満のタンパク
量を総タンパク量中の30%以上含有しかつグリシン、
アラニン、グルタミン酸以外の遊離アミノ酸を調味料中
の20%未満含有させる。
Description
熱工程を経ても、色、香り、味の変化の少ない調味料及
び天然のだしの味を付与する調味料に関する。
AP(動物タンパク加水分解物)、HVP(植物タンパ
ク加水分解物)、酵母エキス、畜肉エキス、魚介エキス
等の天然調味料が広く用いられている。加工食品には、
加熱工程は不可欠であるが、この加熱工程(とりわけレ
トルト処理)により天然調味料の香り、味が変化してし
まい、加熱前の品質に比べて加熱後の品質が大きく劣る
という問題点を抱えている。また従来の旨味調味料や分
解型のHAP,HVPや単なる抽出エキスでは天然のだ
しの味を再現できず、天然のだしにより近い調味料の要
望がある。ここでいう天然のだしの味とは、肉や魚や野
菜の煮出し汁のことを言う。
分子量を制御することにより、加熱安定性に優れかつ天
然のだしの味を有する調味料の提供を目的とする。
決する為、鋭意検討を重ねた結果、総タンパク量中の分
子量1千から5万のタンパク量と遊離アミノ酸の量を制
御した調味料とすることにより加熱に伴う色の変化、香
りの変化、味の変化が抑えられること、さらに総タンパ
ク量中の分子量1千から5万のタンパク量がある一定比
率を超えると天然のだしに非常に近い味が生成できるこ
とを知り、本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、調味料中に総タンパク量が5%以上、分子量1千以
上5万未満のタンパクを総タンパク量の30%以上含有
する調味料、および、グルタミン酸、グリシン、アラニ
ン以外の遊離アミノ酸の含量が20%未満である前記の
調味料組成物である。
本発明の調味料組成物中には、タンパクが5重量%以上
含まれ、好ましくは10重量%以上である。本発明でい
うタンパクとは、動物性、植物性、あるいは微生物起源
等タンパクであれば全て用いることができる。望ましく
は、動物性のカツオの煮汁やビーフ、ポーク、チキンか
ら抽出して得られたタンパクが望ましい。タンパク量
は、BCA PROTEIN ASSAY REAGE
NT(フナコシ(株))により測定されるものを指し、
サンプル0.1mlに検出液2mlを添加し、37℃で
30分間放置後562nmでの吸光度を測定して、検量
線により求めることができる。
未満のタンパクが30重量%以上、好ましくは45重量
%以上、より好ましくは50重量%含まれる。30重量
%以上であると、加熱安定性が高まりかつ天然のだしの
味が得られる。ここでいう分子量とは、限外濾過膜(旭
化成(株)ペンシル型モジュール)とルーズRO(日交
電工(株)平膜テストセル)を用いて分画されるもので
あり、ペンシル型モジュールAHPー0013(分子量
5万)を通過しないものは分子量5万以上、5万を通過
しルーズROのフラットシートメンブレン(NTR−7
410、分子量1千)を通過しないものは、1千以上5
万未満、ルーズROのフラットシートメンブレン(NT
R−7410、分子量1千)を通過するものは、分子量
1千未満と定義する。
リシン、アラニン以外の遊離アミノ酸の含量が20重量
%未満である。好ましくは14重量%未満、より好まし
くは7重量%である。この範囲にすることにより加熱安
定性が高まる。ここでいう遊離アミノ酸とは、サンプル
1gを0.02N塩酸100mlに稀釈後20ulをア
ミノ酸分析計(日立製)に供すことにより測定されるも
のであるが、グルタミン酸、グリシン、アラニンの3種
の遊離アミノ酸は、除く。この3種の遊離アミノ酸は、
加熱に伴う色、香り、味の変化が大変小さい為である。
述べる。まず、調味料原料中に含まれるタンパクを酵素
分解又は酸分解により、目的の分子量の画分が所定量得
られるまで分解する。酵素分解は、プロテアーゼ(タン
パク分解酵素)により行われる。ここで用いるプロテア
ーゼとしては植物、動物、微生物など起源は問わない
が、高分子蛋白に対する活性を持つプロテアーゼと低分
子蛋白に対する活性をもつプロテアーゼを併用すること
も可能である。例えば高分子蛋白に対する活性の高いプ
ロテアーゼとしては、パパイン、レンニン、コラゲナー
ゼ、キモトリプシン、エラスターゼ、コラゲナーゼ、ウ
ロキナーゼ及びこれらの配合品、低分子活性の高いプロ
テアーゼとしては、ロイシンアミノペプチダーゼ、アル
ギニンペプチダーゼなどのアミノペプチダーゼ、キニナ
ーゼ、アルデニンカルボキシペプチダーゼなどのカルボ
キシペプチダーゼ及びこれらの配合品が挙げられる。
度、ペーハーはPH4−8がよいが、望ましくは、温度
は50−60度、ペーハーはPH5−6.5の範囲であ
る。酵素反応の時間は数時間から数十時間の反応が望ま
しい。目的の分子量分画が得られたら速やかに90度以
上で10分間加熱することにより酵素を失活させる。酵
素の失活時期が早いと1千−5万の分子量を持つタンパ
クは目的量に達せず加熱安定性に欠け、酵素の失活が遅
いと遊離アミノ酸の量が目的量より増えすぎ加熱安定性
に欠ける。酵素反応で目的とする分子量分画が得られな
くても、限外濾過膜(分子量5万)やルーズRO膜(分
子量1千)等の膜を用いて1千以上5万未満のタンパク
を選択的に集めることにより目的とする分子量の範囲の
タンパクを増やすことも可能である。
方法もある。酸分解は、塩酸、硫酸、りん酸等の各種酸
により分解される。酸の濃度は、3Nから12Nの酸が
望ましい。反応時間は、数時間から数十時間の反応が望
ましい。酸分解後に水酸化ナトリウム等により中和を行
いペーハーを酸分解前に戻す。酸分解で目的とする分子
量分画が得られなくても、限外濾過膜(分子量5万)や
ルーズRO膜(分子量1千)等の膜を用いて1千以上5
万未満のタンパクを選択的に集めることにより目的とす
る分子量の範囲のタンパクを増やすことも可能である。
得られた分解物は、そのまま利用してもよいし、さらに
他の動物タンパク加水分解物や植物タンパク加水分解物
等の調味料を加えてもよい。必要に応じてスプレードラ
イ等の方法で粉末化してもよいが、調味量の水分量をそ
のままデキストリン等の賦形剤に置き換えたものが最も
効果を発揮する。
を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに
より何ら限定されるものではない。
間加熱抽出し、さらしで濾過した液を固形分含量50%
まで濃縮した。(水分50%、タンパク含量50%)こ
の濃縮液100gにパパイン(アサヒビール)0.1
g、プロテアーゼP0.1gを添加し50℃で8時間反応
させた。8時間経過後90℃で10分加熱して酵素を失
活させた。得られた調味料組成物の総タンパク含量は5
0重量%であり、総タンパク量のうち、分子量1千以上
5万未満のタンパク量は40重量%、調味料中のグリシ
ン、アラニン、グルタミン酸以外の遊離アミノ酸量は、
3重量%であった。この調味料の2%溶液を120℃で
10分加熱したものと加熱前のものとの官能評価及び色
の変化を測定した。結果を表1に示す。
間加熱抽出し、さらしで濾過した液を固形分含量50%
まで濃縮した。(水分50%、タンパク含量50%)こ
の濃縮液100gにアロアーゼAP−10(ヤクルト)
を添加し50℃で4時間反応させた。4時間経過後90
℃で10分加熱して酵素を失活させた。得られた調味料
組成物中の総タンパク量は50重量%であり、総タンパ
ク量のうち分子量1千以上5万未満のタンパク量は2重
量%、調味料中のグリシン、アラニン、グルタミン酸以
外の遊離アミノ酸量は、1重量%であった。この調味料
の2%溶液を120℃で10分加熱したものと加熱前の
ものとを実施例1と同様2点比較法により官能評価及び
色の変化を測定した。その結果を表1に示す。
間加熱抽出し、さらしで濾過した液を固形分含量50%
まで濃縮した。(水分50%、タンパク含量50%)こ
の濃縮液100gに6N塩酸50gを添加し105℃で
1時間分解した。1時間経過後水酸化ナトリウムを用い
てペーハーを6.0に調整した。得られた調味料組成物
のタンパク含量は33重量%であり、総タンパク量のう
ち分子量1千以上5万未満のタンパクは20%、調味料
中の総タンパク量は約48%であった。この溶液を限外
濾過膜(分子量5万、旭化成製)を通過させ、ルーズR
O膜(分子量1千、日交電工)を通過しないものを集め
て取り除いた。その結果得られた調味料中の総タンパク
量は21重量%、総タンパク量のうち分子量1千以上5
万未満のタンパクは91重量%、グリシン、アラニン、
グルタミン酸以外の遊離アミノ酸量は、1重量%であっ
た。この調味料の2%溶液を120℃で20分加熱した
ものと加熱前のものとを実施例1と同様にして官能評価
及び色の変化を測定した。結果を表2に示す。
間加熱抽出し、さらしで濾過した液を固形分含量50%
まで濃縮した。(水分50%、タンパク含量50%)こ
の濃縮液100gに6N塩酸50gを添加し110℃で
9時間分解した。9時間経過後水酸化ナトリウムを用い
てペーハーを6.0に調整した。得られた調味料組成物
中のタンパク量は33重量%であり、総タンパク量のう
ち分子量1千以上5万未満のタンパクは20重量%、調
味料中の総タンパク量は約22%、グリシン、アラニ
ン、グルタミン酸以外の遊離アミノ酸量は、28%であ
った。この調味料の2%溶液を120℃で20分加熱し
たものと加熱前のものとの官能評価及び色の変化を測定
した。結果を表2に示す。
して、分子量1千以上5万未満のタンパク量と遊離アミ
ノ酸の量を制御することにより、加熱に安定でかつ天然
のだしの味を有する調味料を得ることができ、各種加工
食品、特にソース、スープ等のレトルト品(高圧加熱殺
菌)に加熱安定な天然のだし味の付与が可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 調味料中の総タンパク量が5%以上であ
って、分子量1千以上5万未満のタンパクを総タンパク
量の30%以上含有することを特徴とする調味料組成
物。 - 【請求項2】 グルタミン酸、グリシン、アラニン以外
の遊離アミノ酸含量が20%未満である請求項1の調味
料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9213088A JPH1146718A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 調味料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9213088A JPH1146718A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 調味料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1146718A true JPH1146718A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16633367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9213088A Pending JPH1146718A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 調味料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1146718A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007174920A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Ace Shokuhin Kk | マイクロウェーブ解凍・加熱用冷凍麺類の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP9213088A patent/JPH1146718A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007174920A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Ace Shokuhin Kk | マイクロウェーブ解凍・加熱用冷凍麺類の製造方法 |
JP4652971B2 (ja) * | 2005-12-27 | 2011-03-16 | エース食品株式会社 | マイクロウェーブ解凍・加熱用冷凍麺類の製造方法 |
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