JPH1146396A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JPH1146396A
JPH1146396A JP20157997A JP20157997A JPH1146396A JP H1146396 A JPH1146396 A JP H1146396A JP 20157997 A JP20157997 A JP 20157997A JP 20157997 A JP20157997 A JP 20157997A JP H1146396 A JPH1146396 A JP H1146396A
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JP
Japan
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speaker unit
speaker
vibrator
voice coil
magnet
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Pending
Application number
JP20157997A
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English (en)
Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Akira Yamagishi
亮 山岸
Ikuo Shinohara
幾夫 篠原
Akihiro Akiyama
明広 秋山
Naoki Watanabe
直樹 渡辺
Kenji Tokushige
賢二 徳重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカユニットに加振器を付加して、小型
軽量なキャビネットを移動させず低域の放射力を高める
様に成したスピーカ装置であって加振器の駆動力をスピ
ーカユニットに付加した発電機構により駆動させて1つ
の電力増幅器でスピーカユニットと加振器を駆動する様
にする。 【解決手段】 スピーカユニットAと加振器Bを夫々の
振動板が反対方向になる様にキャビネット21内に取り
付け、スピーカユニットA内にボイスコイル63の他に
発電コイル62を設け、発電コイル62からの誘起力を
加振器Bの駆動コイル19,47に供給して1個の電力
増幅器26でスピーカユニットA及び加振器Bを駆動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型スピーカユニッ
ト及び加振器をキャビネットに内蔵させた小型軽量なス
ピーカ装置に係わり、特に加振器をスピーカユニットに
設けた発電コイルを介して駆動する様に成したスピーカ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカユニットの取り付けら
れたキャビネットのバッフルボードの振動を抑制するた
めに、振動板により加振されたスピーカの加振方向に対
し、逆方向に加振させる加振器或いは電気・振動トラン
スデューサを有するスピーカ装置は例えば、特開昭63
−212000号公報、特開平1−307398号公報
等に詳記されて公知である。
【0003】上述の特開昭62−212000号公報に
は図15に示す様なスピーカ装置が示されている。図1
5で1はリング状のマグネットを示し、2および3はこ
のマグネット1を挟むように取付けられ、その一部に磁
気空隙部4を形成したプレートおよびヨークを示す。プ
レート2にはスピーカユニットAのフレーム5が取付け
られており、このフレーム5の外周部にはエッジ6が設
けられ、このエッジ6によってコーン型の振動板7の外
周部が保持されている。
【0004】一方、振動板7の内周部にボイスコイルボ
ビン8が取付られており、このボビン8にはボイスコイ
ル9が巻装され、このボイスコイル9はプレート2およ
びヨーク3によって形成された磁気空隙4内に挿入され
ている。
【0005】以上符号1乃至9で示した構成は周知の動
電型スピーカユニットAの基本構造である。
【0006】上記スピーカユニットAのヨーク3の裏面
側中央にはビス10の一端がねじ込まれており、このビ
ス10の他端には上記したスピーカユニットAにおける
マグネット1、プレート2及びヨーク3と全く同一構成
のマグネット11、プレート12及びヨーク13から成
る磁気回路が取付けられている。
【0007】そしてプレート12にはフレーム14が取
付けられており、さらにこのフレーム14には2枚のダ
ンパー15,16が取付けられていて、このダンパー1
5,16によって駆動コイルボビン17が保持されてい
る。
【0008】この駆動コイルボビン17の一方端には駆
動コイル18が巻装され、この駆動コイル18は上記プ
レート12およびヨーク13より形成された磁気空隙部
19内に挿入されている。又上記駆動コイルボビン17
の他方端にはウエイト20が取付けられており、このウ
エイト20を含む振動系は上記スピーカユニットAにお
けるコーン型の振動板7等を含む振動系の慣性質量にほ
ぼ等しいものに成されている。以上符号11乃至20で
示した構成は電気・振動トランスデューサBを示す。
【0009】以上の構成においてスピーカユニットA及
び電気・振動トランスデューサBはキャビネット21の
バッフルボード22に取付けられている。今、スピーカ
ユニットAのボイスコイル9に電気信号を通電すれば周
知の作用によりボイスコイル9は図中左右方向に振動
し、コーン型の振動板7を駆動して音響再生を行う。
【0010】この時上記電気・振動トランスデューサB
における駆動コイル18にも同一の電気信号を印加する
と、駆動コイル18も図中左右方向に振動し、ウエイト
20を同方向に駆動する。ここでスピーカユニットAに
おける振動板7等を含む振動系と、電気・振動トランス
デューサBにおけるウエイト20等を含む振動系の慣性
質量がほぼ等しければ、スピーカユニットAが振動系に
よって受ける反作用と電気・振動トランスデューサBに
おける振動系の反作用とがほぼ等しくなる。
【0011】従ってスピーカユニットAが振動板7の駆
動によって受ける反作用は上記電気・振動トランスデュ
ーサBによって打ち消されてキャビネット21のバッフ
ルボード22の振動が抑制されることになる。
【0012】一方、キャビネット21の容積を小さく
し、小型化を図ることで、廉価なスピーカシステムを得
ようとする要求があるが、一般的にはキャビネット21
の容積を小さくしてゆくにしたがって、スピーカユニッ
トAの振幅を増す様にして、低域再生限界の上昇を抑え
る様に成している。
【0013】然し、小型のスピーカの振幅を増すことで
キャビネット21内の音圧が上昇し、周波数特性に山谷
が生ずる。この様な問題を解決する方法として、位相反
転型のバスレフレックスキャビネットを用いて振動板の
背面から出る音波を有効に利用して低音域を歪なく放射
させる様に成したスピーカ装置も広く利用されている。
【0014】この様に、スピーカユニット及びスピーカ
装置の小型化を図り、キャビネット21の容積を小さく
し、プラスチック等で軽くなる様に構成させて行くと、
図15の様なスピーカ装置では電気・振動トランスデュ
ーサBのダンパ16とスピーカユニットAの振動板7の
背面から放射される音圧Pによってキャビネット21の
裏面が揺動する。
【0015】キャビネット21内の音圧はキャビネット
21の容積に反比例して上昇するため、キャビネット2
1内の容積が小さくなり、音圧が大きくなればキャビネ
ット21の裏面が特定の周波数で振動を生じ、共振周波
数に達すればキャビネット21全体がゆすられ、揺動
し、キャビネットが移動し、低域での音質が劣化し、低
域の再生音に複雑な山谷を生ずる様な問題がある。この
様な問題を解決するために、本出願人は先に図15の様
なバッフルボード22の振動を抑制する構成に於いて、
図16に示す様にバッフルボード22とキャビネット2
1を一体化し、スピーカユニットの振動板の駆動力Fの
反作用を電気・振動トランスデューサB(以下加振器と
記す)の反対方向の駆動力−Fの反作用で打ち消す様に
することでキャビネット21の移動を抑える様に成した
スピーカ装置を提案している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述の図16はバスレ
フレックス型のキャビネット21と成し、スピーカユニ
ットAと加振器Bを磁気回路部同志で背中合わせに配設
し、スピーカユニットA及び加振器Bの入力端子24及
び25に音響信号等の電気入力端子TA 及びTから電
力増幅回路26及び27を介して電気信号を供給する様
に成されている。
【0017】従って、図16に示す構成ではスピーカユ
ニットA及び加振器Bを駆動する2つの電力増幅回路2
6及び27を必要とするため小型軽量で廉価なスピーカ
装置を得るための1つの隘路となっていた。
【0018】本発明は叙上の問題点を解消したスピーカ
装置を得ようとするもので、発明が解決しようとする課
題はスピーカユニット内に設けられた発電機構を用いて
加振器を駆動する様に成し、1つの電力増幅器でスピー
カユニットA及び加振器Bを駆動可能なスピーカ装置を
提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカ装置は
スピーカユニットの磁気回路内に発電手段を設け、この
発電手段により加振器を駆動するように成したものであ
る。
【0020】本発明のスピーカ装置によれば、加振器を
駆動する為の電力増幅器が不要と成り、廉価で低音の放
射力の大きいスピーカ装置が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスピーカ装置を図
1乃至図14に基づいて説明する。図1は本発明のスピ
ーカ装置の原理構成図を示すものであり、図16と同様
にバスレフレックス型キャビネット21内のスピーカ取
付孔29aに対向して配設されたスピーカユニットAの
磁気回路と加振器Bの磁気回路を互いに背面同志で接合
させて一体化し音響等の電気入力端子Tに供給され
た音声信号を1つの電力増幅器26を介してスピーカユ
ニットAの入力端子24に供給する。スピーカユニット
Aには後述するも加振器Bを駆動する発電コイル等の発
電手段を有する。
【0022】図示しないが後述する発電コイルからの出
力はスピーカユニットAに設けられた加振器用出力端子
28に接続されている。依って、この加振器用出力端子
28と加振器Bの後述する駆動コイルと接続された入力
端子25間はワイヤを介して接続されている。
【0023】上述の構成で電気入力端子TA に音声信号
を供給することで、スピーカユニットAのF方向の駆動
力に対し、加振器Bは−F方向の駆動力が与えられ夫々
の駆動力F及び−Fの反作用−F′及びF′が互いにキ
ャンセルされて小型軽量なキャビネット21の揺動或い
は移動が阻止され、スピーカユニットAからの低音に於
ける放射力をより高めたスピーカ装置を1つの電力増幅
器を駆動することによって得ることが出来る。
【0024】図2は本発明のスピーカ装置の一例を示す
構成図であり、合成樹脂等の小型軽量なキャビネット2
1の前面に固定されたバッフルボード22の上側に穿っ
たスピーカの取付孔29aには後述するスピーカユニッ
トAが取り付けられ、このスピーカユニットAを構成す
る第1の磁気回路29のヨークの背面に後述する加振器
Bの第2の磁気回路30のマグネットが取り付けられ、
スピーカユニットA及び加振器Bはそれらの振動板が互
いに反対方向に向く様に一体化されて、スピーカ装置が
構成される。
【0025】スピーカユニットA及び加振器Bの第1及
び第2の磁気回路29及び30のヨーク同志の下側は接
着剤を介して互に固着されるか、一方のヨークにマグネ
ットを図2の様に接着剤を介して接合する様に成されて
いる。
【0026】又、本例のキャビネット21はバッフルボ
ード22のスピーカの取付孔29aと同一面にスピーカ
ユニットAの背面から出た音及び加振器Bからの音圧の
位相を反転させてキャビネット21外に放射させる開口
とダクト23が形成されて、位相反転型のバスレフレッ
クスキャビネットと成されてると共にキャビネット21
の底面は床や机上に載置されている。
【0027】更に、スピーカユニットAにはキャビネッ
ト21の背面板21bに取り付けられた入力端子TA
音響信号が電力増幅器26を介して供給される。
【0028】上述の図1及び図2の構成に於ける動作を
説明すると、上記入力端子TA に音響信号を供給すれば
スピーカユニットAではF=m0 α0 の力が図1及び図
2の矢印の様に働く、同様に加振器Bには−F=mk α
k の力が働く、ここで、m0及びmk はスピーカユニッ
トA及び加振器Bの等価質量、α0 及びαk はスピーカ
ユニットA及び加振器Bの振動板の加速度を示す。
【0029】上述の様にスピーカユニットAと加振器B
が駆動された場合スピーカユニットAのF方向の力に対
し、同様に加振器Bに於いても−F方向の力が働く様に
なるので、これらの力Fと−Fが等しく成る様にすれば
スピーカユニットAのF方向の反作用力−F′に対し加
振器Bの−F方向の反作用力F′は互いにキャンセルさ
れる様に作用しキャビネット21の揺動が防止される。
【0030】一般にダイナミックスピーカの場合の振動
板に加わる力F=m0 α0 は次の式(1)で定まる。
【0031】
【数1】
【0032】ここで、WEはスピーカユニットA或いは
加振器Bに加わる音声信号入力、Bgは磁気回路のギャ
ップの磁束密度、Vvはボイスコイルの有効体積、δは
ボイスコイルの材料の比抵抗、QはスピーカユニットA
或いは加振器Bの共振鋭度であり、上述のWE,Bg,
Vv,δ,Q又はm0 ,mk を適宜選択することで互い
にキャンセルするスピーカユニットAと加振器Bの力を
F=−Fとすることが種々の条件で選択出来る。
【0033】又、スピーカユニットA内に発電機構を設
けて、加振器Bの駆動コイルを駆動する様に成されてい
るので1つの電力増幅器でスピーカユニットA及び加振
器Bを駆動することが出来て小型軽量なキャビネット2
1ではスピーカユニットの音の放射力を大きくすること
が出来て、特に、低音の放射力を増強し、スピーカ装置
の音質が改善されたものが得られる。
【0034】この様な本発明に用いる加振器Bの構成の
一例を図3及び図4を用いて説明する。図3で本例の加
振器Bは円板状の板材から成り、中心部に植立された円
柱状のセンタポール34aとこのセンタポール34aを
囲繞する様に同心円状に段部が形成されたマグネットガ
イド34bを一体化した断面逆T字状と成したヨーク3
4と、このヨーク34のマグネットガイド34bに内径
を嵌合させ、且つ接合した、リング状で厚み方向に着磁
されたマグネット33と、このマグネット33の上面に
接着剤等で接合したリング状のプレート31と、このプ
レート31上に固着した鋼製等の漏斗状のフレーム37
とで金物部分の第2の磁気回路30が構成される。
【0035】センタポール34aとプレート31との間
の同心円状の磁気空隙部47にはボイスコイルボビン3
8に巻回したボイスコイル38aを挿入するためにボイ
スコイルボビン38の内周にクラフト紙等のスペーサを
巻いた状態で、ボイスコイルボビン38をセンタポール
34aに上側から挿入し、ボイスコイル38aの位置が
磁気空隙部47内に配設される様にセッティングする。
【0036】ボイスコイルボビン38の上端部の外径部
とフレーム37の底面近傍間に波形の同心円状のダンパ
39を接着剤等で接合し、更に漏斗状で複数の通気孔4
8を形成した振動板7Bの内径部をボイスコイルボビン
38の上端部の外径に嵌合させて接合し、振動板7Bの
最大直径部をフレーム37の最大直径開口部に矢紙42
を介して接合する。
【0037】接着剤の乾燥後にボイスコイルボビン38
の内径に挿入したスペーサを抜いて、複数の通気孔48
を形成したキャップ44をボイスコイルボビン38の上
面に接合させる。
【0038】ボイスコイル38aからリード線を引き出
し、錦糸線46を介して入力端子25に接続し、入力端
子25を介してボイスコイル38aに電気信号を供給す
る。尚、上述では予め着磁したマグネット33を組立て
た場合を説明したが、無着磁のマグネット33を最終組
立段階で着磁する様に成してもよい。図3に示す構成の
スピーカ装置では、加振器BはスピーカユニットAのマ
グネットの着磁方向と、ボイスコイル38aの巻回方向
を同一方向に巻回したものを用いる様に成せばよい。
【0039】図4は本発明の加振器の他の構成例を示す
ものであり、図3との対応部分には同一符号を付して重
複説明を省略する。
【0040】図4では磁気回路及び通気性のある下ダン
パ39aまでの構成は図3と同一であるがボイスコイル
ボビン38の上部外径にリング状の波形上ダンパ39b
の内径が接合され、ボイスコイルボビン38を囲繞する
様に有効質量を付加する重錘49が上ダンパ39b上に
配設され、フレーム37の最大外径開口部とボイスコイ
ルボビン38の外径部間に布等で形成した通気性のよい
上ダンパ39bを配設する。上ダンパ39bの外径部は
矢紙42を介してフレーム37に固着され、上ダンパ3
9bと入力端子25間には錦糸線46を介して接続さ
れ、錦糸線46とボイスコイル38aは接続されてい
る。この構成では上ダンパ39bが振動板7Bを構成す
るが放音はされない。又、ボイスコイルボビン38の上
面に覆せられるキャップ44も布等の通気性のよい材料
が選択されている。
【0041】図2のスピーカユニットAの背面に互いに
背面を対向させて配置される加振器は上述の図3及び図
4に示した構成でもよく、図2の場合は図15で説明し
たと同様構成のヨークの円盤状部を取り去った加振器
(電気・振動トランスデューサ)Bが用いられている。
【0042】更に、図2で用いられる発電機構付のスピ
ーカユニットAの構成を図5及び図6を用いて説明す
る。図5でヨーク50は断面略E字状と成され、カップ
状に周縁部が形成され、且つ盤状の中心部に円柱状のセ
ンタポール部51が立設されている。このヨーク50の
周縁部上に接着剤を塗布してリング状の下プレート52
をセンタポール部51に挿通したゲージを介して接合す
ることで下プレート52の内径とセンタポール部51の
外径間に第2の磁気空隙部57を形成する。
【0043】下プレート52にはマグネットガイド53
となる中心孔と同心円状の段部が形成され、スピーカユ
ニットの主マグネットとなるリング状の厚み方向にN.
Sと着磁された外側マグネット54の内径部をマグネッ
トガイド53の段部に嵌合させて接着剤を介して下プレ
ート52の上側に接合する。
【0044】ヨーク50のセンタポール部51の高さは
下プレート52の上面までの高さと成され、このセンタ
ポール部51の直径と同径で外側マグネット54とは厚
み方向に逆方向にS.Nと着磁された円柱状の内側マグ
ネット55をセンタポール部51の頂面に接着剤等で接
合する。
【0045】外側マグネット54の上面には上プレート
56の内径部を内側マグネット55に挿通したガイドの
外径に嵌合させた状態で、上プレート56の下面を外側
マグネット54の上面に接合し、更に内側マグネットの
上面に円盤状のポールピース58を接合させ、このポー
ルピース58の外径と上プレート56の内径間に第1の
磁気空隙部59を形成する。
【0046】上プレート56の上側には漏斗状に形成し
た鋼製のフレーム60がビス又は接着剤等で接合されて
第1の磁気回路29の金属部分が構成される。
【0047】次にクラフト紙等を内側マグネット55と
センタポール部51に挿通して、第1の磁気空隙部59
を通して第2の磁気空隙部57に達する長さを有するコ
イルボビン61の先端に発電コイル62を巻回し、第2
の磁気空隙部57位置に入る様に成すと共にスピーカユ
ニット用のボイスコイル63を第1の磁気空隙部59内
に位置する様に巻回して、ボイスコイルボビン61の内
径をクラフト紙の外径に挿通する。
【0048】フレーム60の底面とボイスコイルボビン
61の外径間に断面が波形のリング状に形成したダンパ
64を接着剤を介して接合し、更にエッジ66を外周に
形成した漏斗状の振動板65をボイスコイルボビン61
の上部外径部とフレーム60の最大直径開口部間に矢紙
67を介して接合してボイスコイルボビン61を図5で
上下方向に揺動自在に保持する。
【0049】ここでクラフト紙をセンタポール51とボ
イスコイルボビン61の内径間から抜き去り、ダスト用
のドーム型のキャップ68をボイスコイルボビン61の
開口部を塞ぐ様に接合し、ボイスコイル63と接続され
た錦糸線69aを入力端子24に接続し、発電コイル6
2に接続された錦糸線69bを出力端子28に接続す
る。
【0050】上述の構成の発電機能付スピーカユニット
Aではボイスコイル63は第1の磁気空隙部59内で上
プレート56のN極側からポールピース58のS極側に
向かう磁束中で入力端子24から供給される音響信号が
ボイスコイル63中に流れて、音響信号の強弱に応じて
上下に揺動することで、ボイスコイルボビン61及びダ
ンパ64並びに振動板65を含む振動系が図5で上下方
向に揺動する。従って、第2の磁気空隙57内には第1
の磁気空隙部59とは反対にセンタポール部51のN極
側から下プレート52のS極側に磁束が向かい発電コイ
ル62がボイスコイル63の上下揺動に応じて磁束を切
ることで発電コイル62中に起電力を生じて出力端子2
8に供給される。
【0051】上述のボイスコイル61の入力インピーダ
ンスZinVに比べて発電コイル62側の入力インピー
ダンスZinGを大きくし、例えばボイスコイル側のZ
inVを8Ω、ZinGを32Ω等にとり、発電コイル
62のアンペアターンを充分にとれば、この発電出力で
加振器Bの駆動コイル38aを電力増幅器を用いずに充
分に駆動可能と成る。
【0052】尚、図5のヨーク50の下端には必要に応
じて1点鎖線で示す様に外側マグネット54の極性と反
対の極性を持ち、厚み方向にSNと着磁したキャンセル
用マグネット70を介して或いは図2の様にキャンセル
マグネット70を介さずに加振器Bと互いに背中合わせ
に一体化させる様に成してもよい。
【0053】勿論、キャビネット21の背面板21bの
内側に加振器Bの開口部(振動板7B又はダンパ16
等)側を向けてスピーカユニットAと離間させた状態で
取り付ける様にしてもよい。
【0054】図6は本発明の発電機能付スピーカユニッ
トの他の構成を示す断面図を示すものであり、図5との
対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0055】図6のヨーク50は円盤状部の中心に植立
したセンタポール部51を第1の磁気空隙部51位置ま
で延設し、図5に用いたセンタポール部51上の内側マ
グネット55及びポールピース58を取り去ったもので
ある。
【0056】図6例の場合は第1の磁気空隙部59内の
ボイスコイル63は上プレート56のN極からセンタポ
ール部51のS極に向かう磁束φ0 中で磁束を切るが、
第2の磁気空隙部57内では下プレート52のS極と対
向するセンタポール部51はN極となり第1の磁気空隙
部59とは反対方向のN極からS極に向かう磁束φ0
なるので発電コイル62を設けて発電を行なうことが出
来る。
【0057】尚、上述の図5及び図6に示す発電コイル
62はムービングコイル型の構成を説明したが、発電コ
イル62を下プレート52側に設け、ボイスコイルボビ
ン61の先端にリング状のアイアン等を嵌合固着させた
ムービングアイアン型の発電機構であってもよいことは
明らかである。
【0058】図7は本発明スピーカ装置の他の例を示す
断面図であり、加振器Bとしては図3で説明したものを
用いた例であるが、勿論図4及び図16に用いた加振器
Bを用いることも出来る。発電機構付のスピーカユニッ
トAとしては図8又は図9のスピーカユニットAを用い
たものである。
【0059】図8の構成では図6との対応部分には同一
符号を付して重複説明を省略するも、図8例では発電コ
イル62は第1の磁気空隙部59内に持ち来たし、スピ
ーカ用のボイスコイル63を第2の磁気空隙部57に持
ち来す様に成し、ボイスコイルボビン61は上下のダン
パ64a及び64bの二重ダンパで揺動自在に保持され
ると共に下プレート52の下端と円盤状ヨーク50間に
外側第1マグネット59aと逆に厚み方向にSNと着磁
した外側第2マグネット54bを接着剤等で接合させた
もので、外側第2マグネット59bは円盤状ヨーク50
に形成したマグネットガイド71にそのリング状に形成
した内径部が嵌合される様に成されている。又、必要に
応じて図7に示す様にヨークの下面に外側第2マグネッ
ト59bと逆に厚み方向に着磁したキャンセルマグネッ
ト70を接合させる様にしてもよい。
【0060】図8の構成では第1の磁気空隙部59内に
配設された発電コイル62は第1のマグネット54aで
形成される磁束φ1 によってN極の上プレート56から
S極のセンタポール51に向かう磁束内で起電力が誘起
されることになり、第2の磁気空隙57内に配設された
ボイスコイル63は第2のマグネット54bで形成され
る磁束φ2 で駆動される。この構成の場合は下プレート
52近傍に漏洩する磁束を第1及び第2のマグネットで
互いにキャンセルする効果がある。又、2重ダンパとす
ることで下方に長く延設したボイスコイル等の大きな等
価質量を充分保持可能となる。
【0061】図9例は図8と同様に第1及び第2外側マ
グネット間54a及び54bを用い、更に、図5と同様
にセンタポール部51を下プレート52位置で切断し、
その上に円柱状の内側マグネット52とポールピース5
8を設けた場合であり、発電コイル62は第1の磁気空
隙部59内に配設されている。
【0062】図9の構成の場合の動作も第2の磁気空隙
部57内に置かれたボイスコイルはセンタポール部51
から下プレート52側に向かう磁束中で揺動し、第1の
磁気空隙部59内に配設した発電コイル62はN極の上
プレート56の内周からS極のポールピース58の外周
に向かう磁束中でボイスコイルによって上下に動かされ
て起電力を誘起して出力端子28に所定の電圧を供給
し、加振器Bの駆動コイル(ボイスコイル)47に供給
されることになる。
【0063】図10例は本発明のスピーカ装置の更に他
の構成を示すものであり、加振器は図3に用いたものが
用いられる。スピーカユニットAとしては図11又は図
12に示すものが用いられる。本例の振動保持系は図9
と同様のダブルダンパ構成と成したものであり、第2の
磁気空隙部57を構成する磁気回路は外側マグネット5
4の内径部とセンタポール部51の外径部間に設けたリ
ング状のサマリウムコバルト等の磁力の強い内側マグネ
ット74をヨーク50の円盤上部に形成したマグネット
ガイド71に嵌合接合させ、この内側マグネット74の
上部に同心円状のプレート75を接着剤を介して接合さ
せたものである。
【0064】図12は図11の構成のスピーカユニット
Aのヨーク50の下面に外側マグネット54と厚み方向
に逆に着磁したリング状のキャンセルマグネット70を
接着剤等を介して接合し、円筒状の金属性のシールドカ
バー77で第1の磁気回路を覆う様に成し、このシール
ドカバー77の底面に開口76等を穿って漏洩磁束を減
少させると共に空気のステフネスの放射により低域での
最低共振周波数を調整可能と成したものである。
【0065】図13例は本発明のスピーカ装置の更に他
の例を示すもので図3で説明した加振器Bを用い、スピ
ーカユニットとしては図14で示す様に1つの磁気回路
を用いた場合である。
【0066】図14は通常のスピーカユニットと同様の
磁気回路と成し、第1の磁気空隙部59内に配設したボ
イスコイル63の上側に重ねる様に発電コイル57を巻
回させ、第1の磁気空隙部59内でボイスコイル63及
び発電コイル57を揺動させる様に成した場合である。
【0067】
【発明の効果】本発明のスピーカ装置によれば、スピー
カユニットと加振器を互いに反対方向に向けて駆動する
様に成したのでスピーカユニットの反作用の力を打ち消
すか或いは減少させることが出来るため小型軽量なキャ
ビネットを移動させることがなく、又、加振器を駆動す
る為の発電機能をスピーカユニットに内蔵させたので、
加振器を駆動する電力増幅器を1個で済ませることが出
来、極めて経済的にスピーカ装置を構築することが出来
ると共にスピーカユニットからの低域の放射力を大きく
することが可能なものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置の原理構成図である。
【図2】本発明のスピーカ装置の1例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明のスピーカ装置に用いる加振器の例を示
す断面図である。
【図4】本発明のスピーカ装置に用いる加振器の他の例
を示す断面図である。
【図5】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面図
(I)である。
【図6】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面図
(II)である。
【図7】本発明のスピーカ装置の他の例を示す断面図で
ある。
【図8】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面図
(III)である。
【図9】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面図
(IV)である。
【図10】本発明のスピーカ装置の更に他の例を示す断
面図(I)である。
【図11】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面
図(V)である。
【図12】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面
図(VI)である。
【図13】本発明のスピーカ装置の更に他の例を示す断
面図(II)である。
【図14】本発明の発電機能付スピーカユニットの断面
図(VII)である。
【図15】従来のスピーカ装置の一部断面図である。
【図16】従来のスピーカ装置の原理構成図である。
【符号の説明】
A‥‥スピーカユニット、B‥‥加振器(電気・振動ト
ランスデューサ)、21‥‥キャビネット、22‥‥パ
ッフルボード、23‥‥ダクト、62‥‥発電コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 明広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内 (72)発明者 渡辺 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内 (72)発明者 徳重 賢二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカユニットの振動板の加振方向に
    対して、逆方向に加振を行なう様に成された加振器をキ
    ャビネット内に配設させて成るスピーカ装置に於いて、 上記スピーカユニットの磁気回路内にボイスコイルと発
    電手段を設け、該発電手段により上記加振器を駆動して
    成ることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記スピーカユニットのボイスコイルを
    可動自在に保持する第1の磁気空隙部の下方に前記発電
    手段を可動自在に保持する第2の磁気空隙部を設けて成
    ることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記スピーカユニットの前記磁気回路を
    構成するリング状マグネット内に前記発電手段を駆動す
    る第2のマグネットを配設して成ることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のスピーカ装置。
  4. 【請求項4】 前記スピーカユニットのボイスコイルと
    同一位置に前記発電手段を配設して成ることを特徴とす
    る請求項1記載のスピーカ装置。
  5. 【請求項5】 前記加振器の振動板に複数の透孔を穿っ
    て成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のい
    ずれか1項記載のスピーカ装置。
  6. 【請求項6】 前記加振器のダンパ及び/又はキャップ
    を通気性部材で構成させて成ることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4記載のいずれか1項記載のスピーカ装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100330131B1 (ko) * 1998-07-31 2002-03-28 박병윤 저음 스피커

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KR100330131B1 (ko) * 1998-07-31 2002-03-28 박병윤 저음 스피커

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