JPH1146040A - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

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JPH1146040A
JPH1146040A JP19863997A JP19863997A JPH1146040A JP H1146040 A JPH1146040 A JP H1146040A JP 19863997 A JP19863997 A JP 19863997A JP 19863997 A JP19863997 A JP 19863997A JP H1146040 A JPH1146040 A JP H1146040A
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dfb laser
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集積型光変調器の内部の戻り光によるチャー
ピングの発生を低減し、高速、長距離光伝送を実現す
る。 【解決手段】 DFBレーザ部2、遷移領域部6、変調
器部5に分けられ、DFBレーザ部2では、n型InP
基板1上に回折格子3が形成されている。変調器部5の
活性層は、DFBレーザ部2の活性層よりバンドギャッ
プが小さく、逆バイアスをかけることにより、DFBレ
ーザ光を消光させることができるようになっている。遷
移領域部6は、活性層のバンドギャップが連続的に変わ
っていく領域である。p側電極24は、DFBレーザ部
2と変調器部5とに分離されて形成されている。変調器
部5の光導波路が曲がり導波路となっている。この曲が
り導波路の曲率半径は、1〜3mmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折格子構造を有
する光半導体装置に関し、特に、集積型光変調器等の光
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】40km〜600kmの光ファイバ通信
長距離伝送では、低損失の1.55μm帯の光が用いら
れる。しかし、一般に敷設されているファイバは、1.
3μmで分散が0となるノーマルファイバであるため、
1.55μm帯では分散の影響を受ける。分散の影響を
受けなくするためには、変調時の波長スペクトル広がり
すなわちチャーピングを低く抑える必要がある。そこ
で、直接変調の半導体レーザを用いる代わりに、一定の
半導体レーザ光を外部で消光させる外部変調方式が用い
られる。
【0003】ここでの半導体レーザは、回折格子を内蔵
した分布帰還型レーザと呼ばれるものである。通常DF
B(Distributed Feedback)レー
ザと呼ばれ、発振波長は回折格子によって決まるため、
発振波長スペクトルは単一モードとなる。この発振波長
は、半導体レーザの活性層の屈折率に依存するため、活
性層のキャリア密度が変動すると、それに伴って変動す
る。外部変調方式においても、変調器から半導体レーザ
に光が戻ると、半導体レーザ内の光密度の揺らぎにより
キャリア密度が揺らぐため、チャーピングが発生する。
これを防止するため、半導体レーザと変調器の間には、
アイソレータを挿入する必要がある。又は、特開平6−
11670号公報に記載されている「光強度変調素子お
よび光強度変調器」のような手段が発案されている。
【0004】このような単体変調器に対して、近年にお
いては、半導体レーザと光変調器とをモノリシックに集
積した集積型光変調器が開発されている。集積すること
により、装置が小型になるだけでなく、半導体レーザか
ら変調器までの間の光の損失も低減される。しかし、モ
ノリシックであるため、変調器部分から半導体レーザ部
への戻り光対策はより重要であり、通常これを回避する
ために、変調器の出射端面をウィンドウ構造とした上で
ARコーティング膜を施すという手段を講ずる。これ
は、例えば、第8回インターナショナル コンファレン
ス オン インジウム フォスファイド アンド リレ
ーテッド マテリアルズの論文番号ThA2−1、Y.
Sakata,et al.,”Strained M
QW−BH−LDs and integrated
devices fabricated by sel
ective MOVPE”,(8th Int.Co
nf.on Indium Phosphide an
d Related Materials,paper
ThA2−1(1996))などで述べられている。
以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0005】この種の従来の集積型光変調器は、斜視図
で示すと図6のようになっている。この製造工程を、図
7、図8、図9に示す。
【0006】最初に、表面の面方位が(100)面のn
型InP基板1上の、長さ400μmのDFBレーザ部
2に、(011)面に平行な溝がピッチ243nmで並
んでいる回折格子3を形成する。次に、間隙が1.8μ
mの2対の二酸化シリコン膜4のストライプマスクを形
成する。この二酸化シリコン膜4の幅は、DFBレーザ
部2で10μm、変調器部5で4μmであり、変調器部
5のDFBレーザ部2の反対側の端30μmの部分にお
いては、2対の二酸化シリコン膜4が閉じる形状とす
る。変調器部5の長さは250μmであり、変調器部5
とDFBレーザ部2との間には二酸化シリコン膜4の幅
が連続的に変化する遷移領域部6が50μmの長さで挿
入されている。この二酸化シリコン膜4は、有機金属気
相成長(以下、「MO−VPE」という。)での成長阻
止マスクとなる。このマスク幅をDFBレーザ部2と変
調器部5とで変化させることにより、MO−VPEによ
る多重量子井戸構造(以下、「MQW」とよぶ。)の遷
移準位を変化させることができる。
【0007】このMO−VPEの選択成長では、InP
とInGaAsPとのエピタキシャル成長を行う。この
とき、原料ガスは、トリメチルインジウム(以下、「T
MI」という。)、トリメチルガリウム(以下、「TM
G」という。)、アルシン(以下、AsH3 とい
う。)、フォスフィン(以下、「PH3 」という。)を
用い、有機金属は、水素のバブリングにより供給する。
ドーピングについては、適宜、ジシラン(以下、「Si
2 6 」という。)、ジメチルジンク(以下、「DMZ
n」という。)を水素で希釈したガスを用いる。また、
成長圧力は、100Torrとする。
【0008】二酸化シリコン膜4形成後、図10のよう
な層構造で、MO−VPE選択成長を行う。まず、1.
13μm組成のn−InGaAsPガイド層7に始まっ
て、n−InPスペーサ層8、1.2μm組成のn−I
nGaAsP SCH層9、歪MQW層10を順次成長
する。歪MQW層10は、8層の圧縮歪InGaAsP
ウェル層11とその間に1.2μm組成のInGaAs
Pバリア層12がはさまれた構造となっており、遷移波
長は、DFBレーザ部2で1.56μm、変調器部5で
1.47μmである。その上に、1.2μm組成のIn
GaAsP SCH層13、InGaAsP中間層1
4、p−InGaAsP SCH層15、p−InPク
ラッド層16を成長する。ここで、p側のSCH層を、
1.2μm組成のInGaAsPからInPまで、徐々
にバンドギャップを変えていくことにより、変調器で発
生したホールキャリアをp側電極24へ速やかに引き抜
くようにする。このようにして、図7のような選択成長
形状が得られる。MO−VPEでは、(111)B面の
成長速度が遅いため、一般に、選択成長側面には、(1
11)B面が形成されるが、変調器部5出射部のウィン
ドウ部17の側面は、(111)A面が形成される。
【0009】次に、選択成長リッジ部18の両脇1μm
の二酸化シリコン膜4を除去する。ウィンドウ部17に
おいても全体の抜け幅が等しくなるように、二酸化シリ
コン膜4を除去する。その上で、p−InP埋込み層1
9、p−InGaAsPコンタクト層20、p−InG
aAsコンタクト層21を成長する。そして、図8のよ
うに、リッジ部以外の平坦成長部のエピを除去する。
【0010】次に、遷移領域部6のp−InGaAsP
コンタクト層20、p−InGaAsコンタクト層21
を除去し、DFBレーザ部2、変調器部5の選択成長上
面でのみ開口した二酸化シリコン膜22を図9のように
形成する。
【0011】次に、ポリイミド23を選択成長の上面が
露出するように形成し、p側電極24をDFBレーザ部
2及び変調器部5に形成する。次に、裏面研磨を行っ
て、ウェハーの厚さを120μmにしてから、n側電極
25を形成する。
【0012】最後に、端面劈開を行い、図6のように、
変調器部5側の端面にシリコン窒化膜からなるARコー
ティング膜26を施す。DFBレーザ部2側の端面は二
酸化シリコン膜/アモルファスシリコン膜/二酸化シリ
コン膜の3層コーティングにより、75%の端面反射率
を得るようにする。
【0013】以上の工程により作成された、ウィンドウ
部17+ARコーティング膜26の構造により、変調器
部5端面の反射率は、0.04%以下にすることができ
る。1996年電子情報通信学会エレクトロニクスソサ
イエティ大会講演論文集の論文番号C−311の青木他
「電界吸収型光変調器集積DFBレーザにおける前端面
光反射の伝送特性に与える影響」で述べられているよう
に、0.04%以下の前端面反射率とすれば、2.48
832Gb/sの500km伝送を行うことができる。
しかし、10Gb/sでは、よりチャーピングの影響が
大きくなるため、この程度の戻り光抑制では、80km
程度までしか伝送距離をのばすことができない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、光ファイバの波長分散の制限により、10Gb/s
の伝送距離を80km以上にのばすことができない。そ
の理由は、変調器からDFBレーザへの戻り光により、
DFBレーザの活性層の光密度が変動し、これによりキ
ャリア密度が変化し、さらに、屈折率が変化するため、
回折格子で決まるDFBレーザの発振波長が変動するた
めである。このような変動は、DFBレーザが持つ緩和
振動周波数と呼ばれる周波数で起きるため、伝送ビット
レートが緩和振動周波数に近づけば、より大きな影響を
もたらす。通常、DFBレーザの緩和振動周波数は10
GHz程度なので、10Gb/s伝送では、チャーピン
グを非常に小さく抑えなければ、長距離伝送を行うこと
ができない。
【0015】また、Dispersion Compe
nsation Fiber(DCF)を挿入すること
によって、分散を補償する方法もあるが、このDCFフ
ァイバは、装置が大型化し、きわめて大きなコストアッ
プになるという欠点がある。
【0016】
【発明の目的】本発明の目的は、集積型光変調器の内部
の戻り光によるチャーピングの発生を低減し、高速、長
距離光伝送を実現することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、回折格子を有
する光半導体装置において、光導波路を曲げて、一方の
端面では、端面と光導波路とが垂直になるようにし、他
方の端面では、端面と光導波路との角度が垂直からずれ
るようにしたものである。
【0018】また、上記光半導体装置において、変調器
と分布帰還型半導体レーザとをモノリシックに集積化し
たものであり、光導波路と端面とが垂直となっている側
に、分布帰還型半導体レーザを配置し、光導波路と端面
とが斜めに傾いている側に変調器を配置したものであ
る。
【0019】光導波路をチップ内の途中で曲げることに
より、一方の端面では、光導波路と端面を垂直に、他方
の端面では、光導波路と端面を斜めにすることができ
る。集積型光変調器では、均一グレーティングDFBレ
ーザの後端面は高反射に、変調器側の出射端面は極低反
射にする必要があるが、このような曲がり導波路を挿入
する手法で、この非対称反射を実現することができる。
斜め導波路では、端面で反射された光が元の導波路に戻
らないため、実質的に低反射にすることができる。
【0020】集積型光変調器では、高速化、長距離化に
伴い、変調器からDFBレーザへの戻り光抑制が大きな
課題となる。上で述べた変調器出射端面での斜め導波路
化は、ウィンドウ構造、ARコーティングと組み合わせ
ることにより、変調器からDFBレーザへの戻り光を、
0.01%以下に抑えることができるようになる。戻り
光が0.01%以下に抑えられると、戻り光に起因する
チャーピングは無視できるようになり、10Gb/s、
200km伝送が、達成される。
【0021】曲がり導波路とした場合、その曲率半径が
小さすぎれば、導波損が生じ、出力パワーが低下してし
まうという問題がある。これは、活性層幅が1.5μm
以上の時は、曲率半径を2mm以上とし、また、活性層
幅が1μm以上の時は、曲率半径を5mm以上とすれ
ば、全く問題とならない。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態を
示す斜視図である。
【0023】図1を参照すると、集積型光変調器の素子
構造は、大きく、DFBレーザ部2、遷移領域部6、変
調器部5に分けられ、DFBレーザ部2では、n型In
P基板1上に回折格子3が形成されている。変調器部5
の活性層は、DFBレーザ部2の活性層よりバンドギャ
ップが小さく、逆バイアスをかけることにより、DFB
レーザ光を消光させることができるようになっている。
遷移領域部6は、活性層のバンドギャップが連続的に変
わっていく領域である。p側電極24は、DFBレーザ
部2と変調器部5とに分離されて形成されている。
【0024】ここで特徴となる点は、変調器部5の光導
波路が曲がり導波路となっていることである。この曲が
り導波路の曲率半径は、1〜3mmである。変調器部5
の長さは、100μm〜300μmであり、変調器部5
の出射端面では、導波路と端面の角度が、90°を基準
に5°以上斜めに傾いた角度となっている。この斜め角
度は、7°以上であることがさらに望ましい。
【0025】変調器部5の端面部は、ARコーティング
膜26を施してあり、内部はウィンドウ構造となってい
る。このように、ARコーティング+ウィンドウ構造+
斜め導波路を総合して、前端面反射率は0.01%以下
に抑制される。
【0026】また、本発明の実施形態の変形例として、
曲がり導波路となっている部分を、変調器部5のみなら
ず、遷移領域部6及びDFBレーザ部2にまで拡大する
こともできる。このときは、DFBレーザ部2の回折格
子3は、光導波路が曲がるにつれ曲がった回折格子とす
る。変調器部5、遷移領域部6及びDFBレーザ部2を
全部足したチップのトータル長は、500〜900μm
であり、全体の先導波路の曲率半径を2〜6mmとす
る。変調器部5の出射端面は、光導波路と端面とが90
°を基準に7°〜20°傾いた斜め導波路となってい
る。
【0027】次に、本実施形態の一実施例について図面
を参照して詳細に説明する。
【0028】図1を参照すると、本実施例は、素子は、
DFBレーザ部2、遷移領域部6、変調器部5から構成
され、それぞれの長さは、400μm、50μm、25
0μmである。これらはすべて、面方位が(100)の
n型InP基板1上にモノリシックに形成されている。
DFBレーザ部2では、n型InP基板1上に、ピッチ
が243nmの回折格子3が形成されている。DFBレ
ーザ部2、遷移領域部6、変調器部5の活性層のバンド
ギャップ波長は、DFBレーザ部2で1560nm、変
調器部5で1470nmであり、遷移領域部6はこれら
の間を連続的につなぐものとなっている。
【0029】二酸化シリコン膜22は、DFBレーザ部
2と変調器部5で開口しており、その上に、p側電極2
4が、DFBレーザ部2と変調器部5に、分離されて形
成されている。変調器部5の光導波路は、曲率半径2m
mの曲がり導波路となっており、出射端面は、7°斜め
に傾いている。また、前端面には、窒化シリコン膜から
なるARコーティング膜26が施されている。
【0030】次に、本実施例の製造方法について、図
2、図3、図4、図1を参照して詳細に説明する。
【0031】最初に、表面の面方位が(100)面のn
型InP基板1上の、長さ400μmのDFBレーザ部
2に、(011)面に平行な溝がピッチ243nmで並
んでいる回折格子3を形成する。次に、間隙が1.8μ
mの2対の二酸化シリコン膜4のストライプマスクを形
成する。この二酸化シリコン膜4の幅は、DFBレーザ
部2で10μm、変調器部5で4μmであり、変調器部
5の前端部30μmの部分においては、2対の二酸化シ
リコン膜4が閉じる形状とする。変調器部5の長さは2
50μmであり、変調器部5とDFBレーザ部2との間
には二酸化シリコン膜4の幅が連続的に変化する遷移領
域部6が50μmの長さで挿入されている。そして、こ
の二酸化シリコン膜4のストライプは、DFBレーザ部
2では[011]方向を向いているが、変調器部5で
は、曲率半径2mmで曲がった形状とする。二酸化シリ
コン膜4は、MO−VPE成長での成長阻止マスクとな
る。このマスク幅をDFBレーザ部2と変調器部5で変
化させることにより、MO−VPEによるMQWの遷移
波長を変化させることができる。
【0032】このMO−VPEの選択成長では、InP
とInGaAsPのエピタキシャル成長を行うが、原料
ガスは、TMI、TMG、AsH3 、PH3 を用い、有
機金属は、水素のバブリングにより供給する。ドーピン
グについては、適宜、Si26 、DMZnを水素で希
釈したガスを用いる。また、成長圧力は、100Tor
rとする。
【0033】二酸化シリコン膜4形成後、図10のよう
なMO−VPE選択成長を行う。まず、1.13μm組
成のn−InGaAsPガイド層7に始まって、n−I
nPスペーサ層8、1.2μm組成のn−InGaAs
P SCH層9、歪MQW層10を順次成長する。歪M
QW層10は、8層の圧縮歪InGaAsPウェル層1
1とその間に1.μm組成のInGaAsPバリア層1
2がある構造となっており、遷移波長は、DFBレーザ
部2で1.56μm、変調器部5で1.47μmであ
る。その上に、1.2μm組成のInGaAsP SC
H層13、InGaAsP中間層14、p−InGaA
sP SCH層15、p−InPクラッド層16を成長
する。ここで、p側のSCH層を、1.2μm組成のI
nGaAsPからInPまで、徐々にバンドギャップを
変えていくことにより、変調器部5で発生したホールキ
ャリアをp側電極24へ速やかに引き抜くようにする。
このようにして、図2のような選択成長形状が得られ
る。MO−VPEでは、(111)B面の成長速度が遅
いため、一般に、選択成長側面には、(111)B面が
形成されるが、変調器部5出射部のウィンドウ部17の
側面は、(111)A面が形成される。
【0034】次に、選択成長リッジ部18の両脇1μm
の二酸化シリコン膜4を除去する。ウィンドウ部17に
おいても全体の幅が等しくなるように、二酸化シリコン
膜4を除去する。その上で、p−InP埋込み層19、
p−InGaAsPコンタクト層20、p−InGaA
sコンタクト層21を成長する。そして、図3のよう
に、リッジ部でない平坦成長部のエピを除去する。
【0035】次に、遷移領域部6のp−InGaAsP
コンタクト層20、p−InGaAsコンタクト層21
を除去し、DFBレーザ部2、変調器部5の選択成長上
面でのみ開口した二酸化シリコン膜22を図4のように
形成する。
【0036】次に、ポリイミド23を選択成長の上面が
露出するように形成し、p側電極24を、DFBレーザ
部2、変調器部5に形成する。次に、裏面研磨を行っ
て、ウェハーの厚さを120μmにしてから、n側電極
25を形成する。最後に、端面劈開を行い、図1のよう
に、変調器部5側の端面に窒化シリコン膜のARコーテ
ィング膜26を施す。DFBレーザ部2の後端面には、
二酸化シリコン膜/アモルファスシリコン膜/二酸化シ
リコン膜の3層コーティングにより、75%の反射率の
HRコーティング膜を施す。
【0037】以上の製造工程を経て、変調器部5の出射
端面は、7°の斜め導波路+ウィンドウ構造+ARコー
ティングとなる。この結果、トータルの前端面反射率
は、0.01%以下に抑えられる。
【0038】以上の実施例においては、InP基板上の
InGaAsPの歪MQWの場合について述べたが、も
ちろん、InGaAlAs系のMQWでも、同様に実施
することができる。
【0039】図5は、本発明の第2実施形態を示す斜視
図である。
【0040】図5を参照すると、本実施形態は、変調器
部5が垂直方向に曲がった曲がり導波路となっている。
この場合、同じ曲率半径でもより大きな効果をもたらす
ことができる。変調器部5の出射部はウィンドウ構造と
なっており、活性層は(111)A面でとぎれている。
したがって、ビームが変調器部5内の活性層からウィン
ドウ部へ出るとき、斜め導波路となってなくても、屈折
してビームはやや下方向に曲げられる。その上で、導波
路を下の方に曲げるため、斜め導波路としての性質はよ
り拡大された形で得られるのである。
【0041】また、下にビームを曲げるため、前端面で
反射された光は、n型InP基板1の中の方へ反射され
る。このため、戻り光が選択成長のリッジ側面で乱反射
される懸念がないという利点もある。
【0042】これを製造するときは、最初の工程で、n
型InP基板1をエッチングする工程を挿入する。この
エッチングにより、変調器部5の部分を曲率半径2mm
の形状とする。
【0043】この方法に、さらに、水平方向の曲がり導
波路を組み合わせて、より一層の効果を上げることもで
きる。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明による効果は、ウィ
ンドウ構造+ARコーティングに加え、出力端で斜め導
波路にすることで、集積デバイスにおいても、変調器部
からDFBレーザへの戻り光が、−40dB以下に押さ
えられるようになったことである。この結果、10Gb
/sの光通信においても、200km長距離伝送が可能
となった。
【0045】その理由は、伝送距離を制限するチャーピ
ングは、変調器からDFBレーザへの戻り光により、誘
起されるからである。戻り光は変調されているため、D
FBレーザ内での光密度変動を起こし、これがレーザ発
振に寄与しているキャリアのキャリア密度変動を起こ
し、さらにこのことが活性層の屈折率変動を引き起こ
す。DFBレーザは、回折格子のピッチと光導波路の等
価屈折率で、発振波長が決まっているので、活性層の屈
折率変動によって、発振波長の変動、すなわち、チャー
ピングが発生する。したがって、戻り光を抑制できれ
ば、チャーピングを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の製造工程における斜視図であ
る。
【図3】第1実施形態の製造工程における斜視図であ
る。
【図4】第1実施形態の製造工程における斜視図であ
る。
【図5】本発明の第2実施形態を示す斜視図である。
【図6】従来技術を示す斜視図である。
【図7】従来技術の製造工程における斜視図である。
【図8】従来技術の製造工程における斜視図である。
【図9】従来技術の製造工程における斜視図である。
【図10】集積型光変調器の選択成長部の層構造を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 n型InP基板 2 DFBレーザ部 3 回折格子 4 二酸化シリコン膜 5 変調器部 6 遷移領域部 7 n−InGaAsPガイド層 8 n−InPスペーサ層 9 n−InGaAsP SCH層 10 歪MQW層 11 圧縮歪InGaAsPウェル層 12 InGaAsPバリア層 13 InGaAsP SCH層 14 InGaAsP中間層 15 p−InGaAsP SCH層 16 p−InPクラッド層 17 ウィンドウ部 18 選択成長リッジ部 19 p−InP埋込み層 20 p−InGaAsPコンタクト層 21 p−InGaAsコンタクト層 22 二酸化シリコン膜 23 ポリイミド 24 p側電極 25 n側電極 26 ARコーティング膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回折格子構造を有する光半導体装置にお
    いて、 光導波路の両方の端面は互いに平行な劈開面であり、 一方の前記端面と前記光導波路とは互いに垂直であり、 他方の前記端面と前記光導波路とは互いに垂直でない、 ことを特徴とする光半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体レーザと光変調器とを集積化した
    光半導体装置において、 前記半導体レーザの部分では光導波路がその端面に対し
    て垂直であり、 前記光変調器の部分では光導波路がその端面に対して垂
    直でない、 ことを特徴とする光半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記光変調器の部分の光導波路のみが曲
    がっている、請求項2記載の光半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体レーザの部分と前記光変調器
    の部分との両方で光導波路が湾曲している、請求項2記
    載の光半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記光導波路の曲がりが基板と水平方向
    にある、請求項3又は4記載の光半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記光導波路の曲がりが基板と垂直方向
    にある、請求項3又は4記載の光半導体装置。
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