JPH1145845A - 半導体装置の製造方法及びファンフィルタユニット - Google Patents

半導体装置の製造方法及びファンフィルタユニット

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JPH1145845A
JPH1145845A JP19874997A JP19874997A JPH1145845A JP H1145845 A JPH1145845 A JP H1145845A JP 19874997 A JP19874997 A JP 19874997A JP 19874997 A JP19874997 A JP 19874997A JP H1145845 A JPH1145845 A JP H1145845A
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wafer
filter unit
filter
fan filter
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JP19874997A
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Mikiko Yajima
幹子 谷嶋
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVD法で製造される窒化シリコン膜のヘイ
ズ及びレジスト膜の破裂を防止する。 【解決手段】 レジスト膜破裂防止のため,ウエハ表面
のトリメチルシラノール濃度をヘキサデカン換算で50pg
/cm2以下に保持する。またヘイズ防止のため, ウエハ表
面の環状シロキサン( 1分子中にシリコン元素を3〜6
個含むものに限る。)濃度をヘキサデカン換算値で100p
g/cm2 以下に,1分子中にシリコン元素を7〜13個含
む環状シロキサン濃度を800pg/cm2 以下に保持する。ウ
エハをかかる値に保持するため,ウエハ保管箱のファン
フィルタユニットの構成材料を,50℃30分の加熱で
脱離する環状シロキサン及びトリメチルシラノールの総
量が,ヘキサデカン換算値で1ng以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウエハの表面汚染に
起因する欠陥が少ない半導体装置の製造方法,及びかか
る方法を提供する半導体製造装置に使用されるファンフ
ィルタユニットに関し,とくに化学気相堆積(以下「C
VD」という。)法により堆積される窒化シリコンの表
面のヘイズ及びレジストの破裂が少ないウエハ表面を提
供する方法に関する。
【0002】半導体装置の製造工程において,ウエハ表
面に窒化シリコン膜をCVD法により堆積すると窒化シ
リコン膜の表面にヘイズを生ずることがある。また,ウ
エハ表面上に塗布されたレジスト膜が,露光時に破裂す
ることがある。これら窒化シリコン膜及びレジスト膜の
欠陥は,半導体装置の製造歩留り及び信頼性を低下させ
るため,その発生の防止が切望されている。
【0003】
【従来の技術】ウエハの表面汚染は,半導体装置の製造
過程で種々の欠陥を発生させるため,表面汚染を極力少
なくする努力がなされてきた。例えば,クリーンルーム
の改善に加えて,個々の半導体製造装置,例えばウエハ
保管箱,レジスト塗布装置,ベーキング装置等につい
て,各装置ごとに個別に装置内の空気を清浄化すること
で,ウエハ表面へ付着する汚染物質の低減が試みられて
いる。
【0004】かかる個別に空気清浄化をする装置は,通
常,半導体装置の筐体内へ清浄な空気を送風するファン
フィルタユニットを備える。従来,ウエハの表面汚染物
質として特に塵埃と有機物が有害とされていた。従っ
て,ファンフィルタユニットでは,塵埃を除去する塵埃
除去用フィルタ,例えばHEPAフィルタ又はULPA
フィルタと,有機物を除去するケミカルフィルタ,例え
ば活性炭フィルタとの両者が組み合わされて使用されて
いる。
【0005】しかし,かかる塵埃除去用フィルタとケミ
カルフィルタとを組み合わせたファンフィルタユニット
を装備した半導体製造装置によっても,CVD法により
堆積された窒化シリコン膜の表面に発生するヘイズ及び
ウエハ表面上に塗布されたレジストの破裂を十分に防止
することは困難である。むしろ,かかる二種類のフィル
タを装備した半導体製造装置において,これらの欠陥が
多発することも珍しいことではなく,これらの欠陥の撲
滅が急務とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,塵埃
除去用フィルタとケミカルフィルタとを組み合わせたフ
ァンフィルタユニットを装備する従来の半導体製造装置
では,窒化シリコン膜のヘイズの発生及びレジスト膜の
破裂を十分に防止することができない。
【0007】本発明は,窒化シリコン膜のヘイズ及びレ
ジスト膜の破裂の原因物質を特定することにより,これ
らの原因物質を発生しないファンフィルタユニットを提
供し,またヘイズの発生及びレジスト膜の破裂を防止で
きる半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】図6及び図8は,それぞ
れ本発明の第一及び第三実施形態例ウエハ保管箱断面図
であり,ファンフィルタユニットの構造及び取付け位置
を表している。
【0009】上記課題を解決するための本発明の第一の
構成は,半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除去用フ
ィルタを通して気体を送風するファンフィルタユニット
を備えた半導体製造装置を用いる該ウエハの処理工程
と,該ウエハ上にレジストを塗布するレジスト塗布工程
とを有する半導体装置の製造方法において,該レジスト
塗布工程前の該ウエハ表面のトリメチルシラノールの表
面濃度を,ヘキサデカン換算値で50pg/cm2 以下に保
持することを特徴として構成し,及び,第二の構成は,
半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除去用フィルタを
通して気体を送風するファンフィルタユニットを備えた
半導体製造装置を用いる該ウエハの処理工程と,該ウエ
ハ上に窒化シリコン膜を堆積する化学気相堆積工程とを
有する半導体装置の製造方法において,該化学気相堆積
工程前の該ウエハ表面の,分子中にシリコン元素を3個
〜6個含有する環状シロキサンの表面濃度をヘキサデカ
ン換算値で100pg /cm2 以下に,分子中にシリコン元素
を7個〜13個含有する環状シロキサンの表面濃度をヘ
キサデカン換算値で800pg /cm2 以下に保持することを
特徴として構成し,及び,第三の構成は,図8を参照し
て,半導体ウエハ6を収容する筐体1内へ塵埃除去用フ
ィルタ4を通して気体を送風する送風機2を備えたファ
ンフィルタユニットにおいて,該塵埃除去用フィルタ4
と該筐体1との隙間を埋める充填部材5,該塵埃除去用
フィルタ4を該筐体1に取り付けるための接着部材,該
送風機2の構成部材及び該塵埃除去用フィルタ4の構成
部材を構成する材料は,1gの該材料を流量50ミリリ
ットル/分のヘリウム気流中で50℃下で30分間放置
したときに脱離する,シリコン元素を3個〜13個含有
する分子からなる環状シロキサンのうち含有シリコン元
素の数が互いに異なる各該環状シロキサン及びトリメチ
ルシラノールが,それぞれヘキサデカン換算値で1ng以
下であることを特徴として構成し,及び,第四の構成
は,図6を参照して,半導体ウエハ6を収容する筐体1
内へケミカルフィルタ3及び塵埃除去用フィルタ4を通
して気体を送風する送風機2を備えたファンフィルタユ
ニットにおいて,該塵埃除去用フィルタ4並びに該ケミ
カルフィルタ3と該筐体1との隙間を埋める充填部材
5,該塵埃除去用フィルタ4並びに該ケミカルフィルタ
3を該筐体1に取り付けるための接着部材,該塵埃除去
用フィルタ4の構成部材及び該ケミカルフィルタ3の構
成部材を構成する材料は,1gの該材料を流量50ミリ
リットル/分のヘリウム気流中で50℃下で30分間放
置したときに脱離する,シリコン元素を3個〜13個含
有する分子からなる環状シロキサンのうち含有シリコン
元素の数が互いに異なる各該環状シロキサン及びトリメ
チルシラノールが,それぞれヘキサデカン換算値で1ng
以下であることを特徴として構成し,及び,第五の構成
は,半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除去用フィル
タを通して気体を送風する送風機を備えたファンフィル
タユニットにおいて,該ファンフィルタユニットから送
風される気体中に含まれるトリメチルシラノールの濃度
が,ヘキサデカン換算値で1μg /m3以下であることを
特徴として構成し,及び,第六の構成は,半導体ウエハ
を収容する筐体内へ塵埃除去用フィルタを通して気体を
送風する送風機を備えたファンフィルタユニットにおい
て,該ファンフィルタユニットから送風される気体中に
含まれる,シリコン元素を3個〜13個含有する分子か
らなる環状シロキサンのうち含有シリコン元素の数が互
いに異なる各該環状シロキサンの濃度が,それぞれヘキ
サデカン換算値で1μg /m3以下であることを特徴とし
て構成する。
【0010】本発明の発明者は,ウエハ表面の汚染物質
とヘイズの発生及びレジスト膜の破裂との関係を鋭意研
究した結果,シリコン元素を3個〜13個含有する分子
からなる環状シロキサンがCVD法により堆積された窒
化シリコン表面にヘイズを発生させる原因物質であるこ
と,及びトリメチルシラノールがレジスト膜を破裂させ
る原因物質であることを実験により明らかにした。さら
に,これらの表面汚染物質は従来のファンフィルタユニ
ットから発生することを確認した。本発明はかかる知見
に基づき考案された。
【0011】本発明の第一の構成では,レジスト塗布工
程前のウエハ表面のトリメチルシラノールによる表面汚
染濃度を,ヘキサデカン換算値で50pg/cm2 以下に保
持する。実験の結果によると,トリメチルシラノールの
汚染はレジスト膜の破裂を引き起こすが,その表面濃度
が50pg/cm2 以下ではレジスト膜の破裂は起こらな
い。
【0012】本発明の第二の構成では,CVD法により
窒化シリコン膜を堆積する前のウエハ表面のシロキサン
による表面汚染の種類及び濃度を規定する。即ち,分子
中にシリコン元素を3個〜6個含有する環状シロキサン
の表面濃度を,ヘキサデカン換算値で100pg/cm2
下に保持する。同時に,分子中にシリコン元素を7個〜
13個含有する環状シロキサンの表面濃度を,ヘキサデ
カン換算値で800pg/cm2 以下に保持する。なお,こ
れらの環状シロキサンの表面濃度は,シリコン元素を3
〜6個含有するものの総量,又はシリコン元素を7〜1
3個含有するものの総量である。
【0013】実験の結果によると,シロキサンのうち環
状シロキサン,それも分子中にシリコン元素を3個〜6
個含有するもの及び分子中にシリコン元素を7個〜13
個含有するものが窒化シリコン膜表面のヘイズを引き起
こす。これらの物質がヘイズを発生させる臨界濃度は,
分子中にシリコン元素を3個〜6個含有する環状シロキ
サンの総汚染濃度で100pg/cm2 であり,分子中にシ
リコン元素を7個〜13個含有する環状シロキサンの総
汚染濃度で800pg/cm2 であり,それらのいずれの汚
染濃度をも越えないときはヘイズを発生しなかった。
【0014】なお,第一及び第二の構成には,ファンフ
ィルタユニットを備えた半導体製造装置を使用するウエ
ハの処理工程が含まれる。かかるファンフィルタユニッ
トは,トリメチルシラノール及びシリコン元素を3個〜
13個含有する環状シロキサンをしばしば多量に発生す
る。このため,ファンフィルタユニットを使用する工程
において,これらの物質によるウエハの表面汚染をレジ
ストの破裂又はヘイズが発生しない低い濃度に保持する
ことが,半導体装置の製造工程の信頼性を著しく向上す
るという本構成の効果がとくに有用となる。
【0015】第三の構成では,図8を参照して,塵埃除
去用フィルタと筐体との隙間を埋める充填部材,塵埃除
去用フィルタを筐体に取り付けるための接着部材,送風
機の構成部材及び塵埃除去用フィルタの構成部材の構成
材料を規定する。即ち,これらの部材の構成材料は,1
gのその材料を50℃下で30分間加熱したときに脱離
する脱ガス中に含まれるトリメチルシラノールを1ng以
下とする。かつ,その脱ガス中に含まれるシリコン元素
を3個〜13個含有する分子からなる環状シロキサン
は,含有シリコン元素の数が等しい各環状シロキサンに
ついて1ng以下とする。
【0016】上述した構成材料により構成されたファン
フィルタユニットから送風された気体流中に148時間
晒したときのウエハの表面汚染濃度の増加は,ヘキサデ
カン換算値で,トリメチルシラノールが50pg/cm2
下,分子中にシリコン元素を3個〜6個含有する環状シ
ロキサンの総量が100pg/cm2 以下, 及び分子中にシ
リコン元素を7個〜13個含有する環状シロキサンの総
量が800pg/cm2 以下である。従って,本構成のファ
ンフィルタユニットを使用することにより,第一及び第
二の構成を同時に満たす表面汚染濃度が低いウエハを提
供することができるので,CVD法により堆積された窒
化シリコン膜のヘイズが防止され,かつウエハ上に塗布
されたレジスト膜の破裂が防止される。
【0017】第四の構成では,図6を参照して,第三の
構成にケミカルフィルタ3を加える一方,送風機2の構
成部材を通常の材料とする。塵埃除去用フィルタ4及び
ケミカルフィルタ3の材料,筐体への固定用接着剤,及
び充填部材5は第三の構成と同様である。本構成では,
送風機2から発生する有機シリコン化合物はケミカルフ
ィルタで除去されるから,送風機2に通常の材料を用い
たものを使用しても,第三の構成と同様に第一及び第二
の構成を同時に満たす表面汚染濃度が低いウエハを提供
することができる。
【0018】第五の構成では,ファンフィルタユニット
から送風される気体中に含まれるトリメチルシラノール
の濃度を,ヘキサデカン換算値で1μg /m3以下とす
る。ウエハ表面をかかる気体中に暴露しても,ウエハ表
面のトリメチルシラノール濃度の上昇は認められない。
従って,レジストの破裂を生ずることはない。
【0019】第六の構成では,ファンフィルタユニット
から送風される気体中に含まれるシロキサン濃度を規定
する。即ち,送風される気体中には,,シリコン元素を
3個〜13個含有する分子からなる環状シロキサンは,
含有シリコン元素の数が互いに異なる各該環状シロキサ
ン毎にそれぞれ,ヘキサデカン換算値で1μg /m3以下
とする。この濃度の雰囲気中にウエハ表面を暴露して
も,これらの環状シロキサンのウエハ表面濃度の増加は
認められない。従って,この雰囲気に暴露されたウエハ
の表面にCVD法により窒化シリコン膜を形成してもヘ
イズを発生することはない。
【0020】
【発明の実施の形態】
(1)汚染源の特定 図1はクリーンルーム内の汚染を表す図であり,クリー
ンルーム内に1週間放置したシリコンウエハ表面の汚染
を分析したガスクロマトグラムを表している。なお,図
1(a)は,塵埃除去用フィルタとしてHEPAフィル
タ又はULPAフィルタを使用した通常のクリーンルー
ム内の汚染を,図1(b)は,塵埃除去用フィルタを有
機ガスの脱離が少ない接着部材を用いて取り付けた,有
機物汚染を配慮したクリーンルーム内での汚染を表して
いる。
【0021】図1(a)を参照して,通常のクリーンル
ーム内の汚染物質は,DOP(フタル酸ジ─2─エチル
ヘキシル)及びその分解生成物であるオクテン(C8
16)等の炭化水素,2−エチルヘキサナール,C8 18
O及び無水フタル酸を主成分とし,さらにTBP(リン
酸トリブチル),DBP(フタル酸ジブチル),多価ア
ルコール,フタル酸エステル及びアジピン酸ジオクチル
を含む。他方,図1(b)を参照して,有機物汚染を配
慮したクリーンルーム内の汚染物質は,微量のDOP
と,微量のTBP,多価アルコール及びアジピン酸ジオ
クチルとを含む。しかし,クリーンルーム内には環状又
は鎖状のシロキサンは観測されない。
【0022】図1を参照して,有機物汚染を配慮したク
リーンルーム内ではDOPに起因する汚染物質が非常に
少ない。しかし,これらのいずれのクリーンルーム内に
放置されたウエハであっても,その表面にCVD法によ
り窒化シリコン膜を形成してもヘイズは生ぜず,またそ
の表面にレジスト膜を塗布してリソグラフィを施しエッ
チングマスクとして使用してもレジスト膜の破裂は生じ
なかった。他方,同様の構造を有するクリーンルームで
あっても,レジストの密着を改良するためにレジストに
添加されるHMDS(ヘキサメチルジシラザン)を使用
するクリーンルームでは,しばしばレジスト膜の破壊が
生じた。
【0023】図2及び図3は,それぞれ従来のファンフ
ィルタユニットの汚染を表す図及び従来の他のファンフ
ィルタユニットの汚染を表す図であり,従来のファンフ
ィルタユニットを備えたウエハ保管箱の中に1週間放置
されたウエハの表面汚染を分析したガスクロマトグラム
である。なお,これらのウエハ保管箱は上述した通常の
クリーンルーム内に設置され,クリーンルーム内の空気
をファンフィルタユニットを通して保管箱内に送風す
る。
【0024】図2を参照して,ファンフィルタユニット
を通した空気には,通常のクリーンルーム内と同じ成
分,即ちDOPとその分解生成物であるオクテン(C8
16)等の炭化水素,2−エチルヘキサナール,C8
18O及び無水フタル酸,並びに微量のTBP(リン酸ト
リブチル),DBP(フタル酸ジブチル),多価アルコ
ール,フタル酸エステル及びアジピン酸ジオクチルが含
まれる。さらに,ファンフィルタユニットを通した空気
には,通常のクリーンルーム内では検知されなかったS
i化合物が新たに検出された。しかし,この従来のファ
ンフィルタユニットを備えた保管箱に保管されたウエハ
上に,CVD法により窒化シリコン膜を堆積してもヘイ
ズを生ぜず,またウエハ上に塗布されたレジスト膜が破
裂することもなかった。
【0025】ウエハ上にCVD法により堆積した窒化シ
リコン膜のヘイズ,及びレジスト膜の破裂は,従来の他
のファンフィルタユニットを備えた保管箱に保管された
ウエハで多発した。図3を参照して,この保管箱に1週
間保管されたウエハ表面の汚染には,通常のクリーンル
ーム内で検出されたDOPの分解生成物であるオクテン
等の炭化水素,C8 18O及び無水フタル酸のほか,分
子量の小さなシリコン化合物,例えばトリメチルシラノ
ール,図中にD3〜D5で示したシリコン元素を3個〜
5個含む環状シロキサン,及びその他の低分子量の有機
シリコン化合物が含まれていた。
【0026】上述した実験結果は,窒化シリコン膜のヘ
イズ及びレジスト膜の破れの原因となる汚染物質がクリ
ーンルーム内では少ないこと,及び一部のファンフィル
タユニットを備えたウエハ処理装置内でのウエハ表面の
汚染がヘイズ及び破れの誘因となることを明らかにして
いる。さらに,ヘイズ及び破れを生ずる図4の汚染とこ
れらの欠陥を生じない図3の汚染とを比較すると,また
分解してトリメチルシラノールを生成するHMDSを使
用するクリーンルームでレジストの破れが多発する事実
を考慮すると,かかるヘイズ及び破れの誘因物質が,ト
リメチルシラノール,分子量が小さな環状シロキサン及
び分子量が小さな有機シリコン化合物であることを強く
示唆している。本発明の発明者は以下の実験により,窒
化シリコン膜のヘイズ及びレジスト膜の破れの原因とな
るウエハ表面の汚染物質を特定し,さらにこれらの欠陥
を引き起こすに必要な汚染量を明らかにした。
【0027】(2)窒化シリコン膜のヘイズの誘因物質
の特定 図4は,ヘイズの誘因物質を特定するための実験例であ
り,トリメチルシラノール,シリコン原子を3個〜6個
含む環状シロキサン(以下必要ならば「D3,D4,D
5及びD6」として表す。),シリコン原子を7個〜1
3個含む環状シロキサン(以下必要ならば「D7〜D1
3」として表す。)及びDOPのシリコンウエハ表面汚
染濃度と,そのシリコンウエハ上にCVD法により堆積
された窒化シリコン膜表面のヘイズの有無を表してい
る。これらの実験では,ウエハを汚染物質を含む雰囲気
に暴露してその表面を汚染して実験に供した。なお,汚
染量は全てヘキサデカン換算値で表している。
【0028】実験例1〜4はヘイズが生じたウエハ,実
験例5〜7はヘイズが生じなかったウエハである。DO
P濃度が最も高い実験例7ではヘイズは発生しない。他
方,DOP濃度が,ヘイズを生じない実験例5,7より
低い実験例2でヘイズを生ずる。これらの事実は,DO
P及びその分解生成物がヘイズ発生の要因ではないこと
を明確に示している。
【0029】トリメチルシラノール濃度が38pg/gcm2
の実験例7と,検出限界の6pg/gcm 2 以下の実験例3,
4とを比較すると,トリメチルシラノール濃度が高い実
験例7でヘイズが発生し,トリメチルシラノール濃度が
低い実験例3,4ではヘイズが発生していない。この事
実は,トリメチルシラノールがヘイズ発生の主要因では
ないことを明らかにしている。
【0030】次に,環状シロキサンについて検討する。
ヘイズを生じた実験例1〜4のウエハのうち,実験例
1,2のウエハのD3〜D6の表面濃度は,204pg
/cm2及び113pg/cm2 と100pg/cm2 以上あ
る一方,D7〜D13の表面濃度は,159pg/cm2
及び142pg/cm2 と200pg/cm2 以下である。
逆に,ヘイズを発生しなかった実験例5,6のウエハの
D3〜D6の表面濃度は検出限界の6pg/cm2 以下で
あり,D7〜D13の表面濃度は827pg/cm 2 及び
238pg/cm2 と200pg/cm2 以上ある。
【0031】実験例1,2と実験例5,6とを比較する
と,D7〜D13の濃度はヘイズの発生しない実験例
5,6がヘイズを発生する実験例1,2より高い。従っ
て,この実験例1,2のヘイズの発生原因はD7〜D1
3ではないことが明らかである。言い換えれば,D7〜
D13の濃度が200pg/cm2 以下と低い場合,ヘイ
ズの主要な発生原因はD3〜D6であり,D3〜D6の
濃度が100pg/cm2を越えるとヘイズが発生する。
【0032】さらに,実験例3,4では,D3〜D6の
濃度が11pg/cm2 及び6pg/cm2 以下と低いにも
かかわらず,ヘイズが発生する。上記の実験例1,2と
実験例5,6との比較から,この濃度のD3〜D6汚染
はヘイズの発生原因とはならないことは明らかである。
この実験例3,4では,D7〜D13の濃度が1609
pg/cm2 及び827pg/cm2 と高く,これがヘイズ
の発生原因であることを明らに示している。即ち,80
0pg/cm2 以上のD7〜D13汚染は,ヘイズを発生
させる。
【0033】なお,鎖状シロキサンに汚染されたウエハ
上にCVD法により窒化シリコンを堆積しても,ヘイズ
を生じなかった。この事実は,鎖状シロキサンはヘイズ
発生の原因ではないことを明確にしている。
【0034】上述した実験結果によると,ヘイズは,シ
リコン元素を3〜13個含む分子からなる環状シロキサ
ンにより誘発される。即ち,シリコン原子を3個〜6個
含む環状シロキサン(D3〜D6)の汚染が100pg/
cm2 を越えるとヘイズが発生する。また,シリコン原子
を7個〜13個含む環状シロキサン(D7〜D13)の
汚染が800pg/cm2 を越えるとヘイズが発生する。こ
れに対し,鎖状シロキサンはヘイズ発生の原因物質では
ない。
【0035】なお,トリメチルシラノール,DOP及び
DOPの分解生成物は,いずれもヘイズ発生の原因物質
とはならない。 (3)レジスト膜破裂の誘因物質の特定 図5は,レジスト膜破裂の誘因物質を特定するための実
験例であり,トリメチルシラノール,シリコン原子を3
個〜6個含む環状シロキサン(図中,D3,D4,D5
及びD6で表す。),シリコン原子を7個〜13個含む
環状シロキサン(図中,D7〜D13で表す。)及びD
OPのシリコンウエハ表面汚染濃度と,そのシリコンウ
エハ上に塗布されたレジスト膜の露光中の破裂の有無を
表している。ウエハは汚染雰囲気に暴露し,実験に供し
た。なお,汚染量は全てヘキサデカン換算値で表し,レ
ジストの破裂は一枚のウエハ当たりの破裂した箇所数で
表している。
【0036】実験例8及び9は,トリメチルシラノール
の表面汚染濃度がそれぞれ6pg/cm 2 以下及び28pg/
cm2 と低いもので,レジスト膜の破裂が起こらない。こ
れに対して,トリメチルシラノールの表面汚染濃度が6
7pg/cm2 以上の実験例10〜12ではレジスト膜の破
裂が発生し,汚染濃度とともに破裂数が増加し,汚染濃
度が最大の実験例12では破裂の箇所が最も多い。この
実験結果は,トリメチルシラノールの表面汚染がレジス
ト膜の破裂の原因になることを明らかにしている。
【0037】他方,D3〜D6は6pg/cm2 以下の表面
濃度であっても,実験例10〜12のようにレジスト膜
の破裂は生ずる。この結果は,D3〜D6がレジスト膜
破裂の主因ではないことを明らかにしている。
【0038】また,D7〜D12は,実験例11及び1
2のように表面濃度が41pg/cm2及び6pg/cm2 以下
と少ないものでも破裂が生じ,逆に実験例8及び9のよ
うに表面濃度が121pg/cm2 及び91pg/cm2 と高い
ものでは破裂を生じない。この事実は,環状シロキサン
がレジスト膜破裂の誘因物質ではないことを明らかに示
している。
【0039】また,DOPについては,実験例8及び9
ではDOPの表面濃度が8108pg/cm2 及び7592
pg/cm2 と高くても破裂を生じないにもかかわらず,実
験例11及び12では表面濃度が6125pg/cm2 及び
3938pg/cm2 と実験例7及び9より低いものではレ
ジスト膜の破裂が発生している。この事実は,DOPが
レジスト膜破裂の誘因物質ではないことを示している。
【0040】上述したこれらの実験例の結果は,レジス
ト膜の破裂が,略50pg/cm2 以上の表面濃度のトリメ
チルシラノールにより引き起こされ,シロキサン及びD
OPの汚染にはよらないことを明らかにしている。
【0041】(4)ファンフィルタユニットの構成とウ
エハ汚染 本発明の第一実施形態例のファンフィルタユニットは,
図6を参照して,筐体1上部に設けられ,モータ2aに
より回転駆動されるフィン2bを備えた送風機2と,送
風機2からの送風をケミカルフィルタ3及び塵埃除去用
フィルタ4を通して汚染物質及び塵埃を除去する2段の
フィルタから構成される。ケミカルフィルタ3は例えば
活性炭フィルタを利用でき,また塵埃除去用フィルタ4
は例えばHEPAフィルタ又はULPAフィルタを利用
できる。送風機2は従来用いられている通常の材料を用
いた送風機である。ケミカルフィルタ3及び塵埃除去用
フィルタ4は筐体1の上部の水平支持枠に接着剤を用い
て固定され,筐体1とフィルタとの隙間は充填部材5で
埋め込まれる。本第一実施形態例では,充填部材5及び
フィルタを固定する接着剤として,充填部材5及び接着
剤を50℃で30分間加熱したとき,脱ガス中に含まれ
るトリメチルシラノール及びシリコン元素を3個〜13
個含有する分子からなる環状シロキサンの総量は,ヘキ
サデカン換算値で1ng/g 以下であった。筐体1上部の
空気取入口から取り込まれフィン2bにより圧縮された
空気はケミカルフィルタ3及び塵埃除去用フィルタを通
過し,流れの一部が筐体1内に置かれたウエハ6表面に
接触したのち,筐体1下方に開口する空気出口1cから
排出される。
【0042】図9は,本発明のファンフィルタユニット
による汚染を表す図であり,ファンフィルタユニットの
下流に置かれたシリコンウエハ表面の汚染のクロマトグ
ラムを表している。ここで,図9(a)は本発明の第一
及び第二実施形態例のファンフィルタユニットについ
て,図9(b)は後述する本発明の第二実施形態例のフ
ァンフィルタユニットに対する比較例について,図9
(c)は後述する第三実施形態例のファンフィルタユニ
ットについての汚染を表している。なお,図9(a)〜
(c)のいずれも,空気出口1cと空気取入口1aとを
管で接続して空気を循環させた中で,一週間放置したウ
エハの表面汚染を観測している。
【0043】図9(a)を参照して,フィルタの取り付
け用の接着剤及び充填部材を選定した第一実施形態例の
ファンフィルタユニットを備えた保管箱の場合,その中
に放置されたウエハの表面汚染は検出されなかった。こ
れに対して,フィルタの取り付け用の接着剤及び充填部
材として一般に使用されている材料を使用した従来のフ
ァンフィルタユニットを備えた保管箱の場合は,図2及
び図3を参照して,多量の有機シリコン化合物による汚
染が観測される。この結果は,フィルタ取付け用の接着
剤及び充填部材から,窒化シリコン膜のヘイズ及びレジ
スト膜の破裂の誘因となる低分子量の有機Si化合物,
例えばトリメチルシラノール及び低分子量のシロキサン
が放出されることを明らかにしている。本第一の実施形
態例では,フィルタ取付け用の接着剤及び充填部材とし
て,材料から発生するトリメチルシラノール及び低分子
量のシロキサンの総量が少ない材料を選定することによ
り,レジスト膜の破裂及び窒化シリコン膜のヘイズの発
生が防止される。
【0044】図7は本発明の第二実施形態例ウエハ保管
箱断面図であり,ファンフィルタユニットを備えたウエ
ハ保管箱を表している。本発明の第二実施形態例のウエ
ハ保管箱は,第一実施形態例のウエハ保管箱の送風機2
とケミカルフィルタ3との位置を入れ換えたものであ
る。従って,空気取入口1aから取り込まれた空気は,
ケミカルフィルタ,送風機,塵埃除去用フィルタの順序
で通過し筐体1内に送風される。本実施形態例の送風機
2は,第一実施形態例における接着剤及び充填部材5と
同様に,トリメチルシラノール及び低分子量のシロキサ
ンの総量が少ない材料を選定して用いた。なお,接着剤
及び充填部材5も同じく選定された材料を用いた。本第
二実施形態例におけるウエハの表面汚染は,図9(a)
と同様に汚染物質が検出されなかった。
【0045】本第二実施形態例のウエハ保管箱におい
て,選定された構成材料を用いた送風機2に代えて,選
定されていない構成材料を用いた従来の送風機を使用し
た場合を比較例とした。この比較例でのウエハの表面汚
染として,図9(b)を参照して,リン酸トリブチル及
び脂肪族炭化水素が検出された。これらの汚染物質は送
風機から発生したことは明らかである。もし,送風機に
トリメチルシラノール及び低分子量のシロキサンを発生
する材料が使用されている場合は,これらがウエハ表面
を汚染しレジスト膜の破裂及び窒化シリコン膜のヘイズ
の発生を誘発することは明らかである。本第二実施形態
例のファンフィルタユニットでは,送風機2の構成材料
にトリメチルシラノール及び低分子量のシロキサンの発
生量が少ない材料を用いることで,これらの物質による
ウエハの汚染を回避し,窒化シリコン膜のヘイズ及びレ
ジスト膜の破裂を防止する。
【0046】本発明の第三実施形態例は,図8を参照し
て,第二実施形態例のファンフィルタユニットからケミ
カルフィルタを除去したものに関する。ファンフィルタ
ユニットは,選択された材料で構成された送風機2と,
塵埃除去用フィルタ4とから構成され,塵埃除去用フィ
ルタ4の取付けに用いる接着剤及び充填部材は共に第一
及び第二実施例と同様に選択された材料で構成される。
【0047】本第三実施形態例のウエハ保管箱に放置さ
れたウエハの表面汚染は,図(c)を参照して,少量の
リン酸トリブチル及び多価アルコールが検出された。し
かし,トリメチルシラノール及び低分子量のシロキサン
は検出されない。このように本実施形態例では,ケミカ
ルフィルタを使用しない場合でも,送風機の構成材料,
接着剤及び充填部材をトリメチルシラノール及び低分子
量のシロキサンを発生しない材料とすることで,レジス
ト膜の破裂及び窒化シリコン膜のヘイズの発生を防止す
ることができる。
【0048】本発明の第四実施形態例では,上述した第
一実施形態例のウエハ保管箱のファンフィルタユニット
を従来の幾つかの異なるファンフィルタユニットに置き
換えたときの,ウエハ保管箱内に一週間放置されたウエ
ハ表面のトリメチルシラノール及び環状シロキサンの汚
染濃度を観測した。その結果,トリメチルシラノール,
D3,D4,・・・・,D13について,これらの何れ
の化合物も,送気中の濃度が各化合物について1μg /
m3以下であれば,この送気中に一週間放置されたウエハ
の表面汚染は観測限界の6pg/cm2 以下であった。さら
に,これらのウエハを使用しても,レジストの破裂及び
窒化シリコン膜のヘイズを生ずることはなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば,ウエハ上にCVD法に
より堆積された窒化シリコン膜のヘイズの発生を防止す
ることができる。また,ウエハ上に塗布されたレジスト
膜の破裂を防止することができる。従って,半導体装置
の信頼性を向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クリーンルーム内の汚染を表す図
【図2】 従来のファンフィルタユニットによる汚染を
表す図
【図3】 従来の他のファンフィルタユニットによる汚
染を表す図
【図4】 ヘイズの誘因物質を特定するための実験例
【図5】 レジスト膜破裂の誘因物質を特定するための
実験例
【図6】 本発明の第一実施形態例ウエハ保管箱断面図
【図7】 本発明の第二実施形態例ウエハ保管箱断面図
【図8】 本発明の第三実施形態例ウエハ保管箱断面図
【図9】 本発明のファンフィルタユニットによる汚染
を表す図
【符号の説明】
1 筐体 1a 空気取入口 1b 水平支持枠 1c 空気出口 2 送風機 2a モータ 2b フィン 3 ケミカルフィルタ 4 塵埃除去用フィルタ 5 充填部材 6 ウエハ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除
    去用フィルタを通して気体を送風するファンフィルタユ
    ニットを備えた半導体製造装置を用いる該ウエハの処理
    工程と,該ウエハ上にレジストを塗布するレジスト塗布
    工程とを有する半導体装置の製造方法において,該レジ
    スト塗布工程前の該ウエハ表面のトリメチルシラノール
    の表面濃度を,ヘキサデカン換算値で50pg/cm2 以下
    に保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除
    去用フィルタを通して気体を送風するファンフィルタユ
    ニットを備えた半導体製造装置を用いる該ウエハの処理
    工程と,該ウエハ上に窒化シリコン膜を堆積する化学気
    相堆積工程とを有する半導体装置の製造方法において,
    該化学気相堆積工程前の該ウエハ表面の,分子中にシリ
    コン元素を3個〜6個含有する環状シロキサンの表面濃
    度をヘキサデカン換算値で100pg /cm2 以下に,分子中
    にシリコン元素を7個〜13個含有する環状シロキサン
    の表面濃度をヘキサデカン換算値で800pg /cm2 以下に
    保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除
    去用フィルタを通して気体を送風する送風機を備えたフ
    ァンフィルタユニットにおいて,該塵埃除去用フィルタ
    と該筐体との隙間を埋める充填部材,該塵埃除去用フィ
    ルタを該筐体に取り付けるための接着部材,該送風機の
    構成部材及び該塵埃除去用フィルタの構成部材を構成す
    る材料は,1gの該材料を流量50ミリリットル/分の
    ヘリウム気流中で50℃下で30分間放置したときに脱
    離する,シリコン元素を3個〜13個含有する分子から
    なる環状シロキサンのうち含有シリコン元素の数が互い
    に異なる各該環状シロキサン及びトリメチルシラノール
    が,それぞれヘキサデカン換算値で1ng以下であること
    を特徴とするファンフィルタユニット。
  4. 【請求項4】 半導体ウエハを収容する筐体内へケミカ
    ルフィルタ及び塵埃除去用フィルタを通して気体を送風
    する送風機を備えたファンフィルタユニットにおいて,
    該塵埃除去用フィルタ並びに該ケミカルフィルタと該筐
    体との隙間を埋める充填部材,該塵埃除去用フィルタ並
    びに該ケミカルフィルタを該筐体に取り付けるための接
    着部材,該塵埃除去用フィルタの構成部材及び該ケミカ
    ルフィルタの構成部材を構成する材料は,1gの該材料
    を流量50ミリリットル/分のヘリウム気流中で50℃
    下で30分間放置したときに脱離する,シリコン元素を
    3個〜13個含有する分子からなる環状シロキサンのう
    ち含有シリコン元素の数が互いに異なる各該環状シロキ
    サン及びトリメチルシラノールが,それぞれヘキサデカ
    ン換算値で1ng以下であることを特徴とするファンフィ
    ルタユニット。
  5. 【請求項5】 半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除
    去用フィルタを通して気体を送風する送風機を備えたフ
    ァンフィルタユニットにおいて,該ファンフィルタユニ
    ットから送風される気体中に含まれるトリメチルシラノ
    ールの濃度が,ヘキサデカン換算値で1μg /m3以下で
    あることを特徴とするファンフィルタユニット。
  6. 【請求項6】 半導体ウエハを収容する筐体内へ塵埃除
    去用フィルタを通して気体を送風する送風機を備えたフ
    ァンフィルタユニットにおいて,該ファンフィルタユニ
    ットから送風される気体中に含まれる,シリコン元素を
    3個〜13個含有する分子からなる環状シロキサンのう
    ち含有シリコン元素の数が互いに異なる各該環状シロキ
    サンの濃度が,それぞれヘキサデカン換算値で1μg /
    m3以下であることを特徴とするファンフィルタユニッ
    ト。
JP19874997A 1997-07-24 1997-07-24 半導体装置の製造方法及びファンフィルタユニット Withdrawn JPH1145845A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008522403A (ja) * 2004-11-30 2008-06-26 フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド フォトレジストパターンの形成方法

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