JPH1145601A - 化学発光体及び化学発光体用容器の製造方法 - Google Patents

化学発光体及び化学発光体用容器の製造方法

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JPH1145601A
JPH1145601A JP20042597A JP20042597A JPH1145601A JP H1145601 A JPH1145601 A JP H1145601A JP 20042597 A JP20042597 A JP 20042597A JP 20042597 A JP20042597 A JP 20042597A JP H1145601 A JPH1145601 A JP H1145601A
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JP
Japan
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container
chemiluminescent
liquid
colored resin
colored
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JP20042597A
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Toichi Kojima
十一 小島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で多色発光体と同様な色彩効果を
有する化学発光体を安価に得る。 【解決手段】 筒状の容器本体11の外面側に複数条の
浅溝41を形成し、この浅溝41に着色樹脂を積層する
ことにより、着色樹脂が容器本体11から剥離すること
がなく、使用時において着色樹脂に応じた発色が得ら
れ、多色発光体と同様な色彩効果が得られる。容器本体
11は、従来の押し出し成形機の金型30の形状を変更
し、着色樹脂の押し出しノズル50を追加するだけで、
安価に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二液混合により化
学発光する化学発光体及びこれに用いる容器の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、可撓性と透光性を有する合成
樹脂製の容器に蛍光液と酸化液を隔離した状態で収容し
た化学発光体が、玩具、装身具、装飾用具、防災用具な
どに用いられている。
【0003】蛍光液としてはたとえばシュウ酸エステル
と蛍光物質などが、酸化液としてはたとえば過酸化水素
とサリチル酸ナトリウムなどが用いられており、蛍光液
と酸化液のいずれか一方の液が合成樹脂製の容器に収容
され、他方の液はガラスアンプルに充填されたうえで容
器内の一方の液中にガラスアンプルごと収容されてい
る。この化学発光体を発光させるときは、容器を外部か
ら加圧してガラスアンプルを割って蛍光液と酸化液を混
合させ、化学発光させる。
【0004】近年、このような化学発光体において、装
飾性や色彩効果を高めるために、一つの化学発光体で複
数の色を発光させるものや、模様、文字を現出させるも
のが提案されている。
【0005】たとえば実開平6−68201号公報に
は、可撓性を有し全部又は一部が透明な筒状容器の内部
を容器長手方向に伸びた隔壁により複数の室に区画する
とともに、混合により化学発光現象を生起する二種の液
を一方の液は液のまま又他方の液は破割性アンプルに封
入する形態で前記の区画された室の少なくとも2室内に
それぞれ収容した化学発光体が開示されている。この化
学発光体によれば、発光色を異にした発光液を封入して
多色に発光させることができるとされている。
【0006】また実開平7−14501号公報には、広
い表面部を有し、内部に液体を封入できる空間を有する
ように一体成形し、前記表面部に連結部を設けて強度補
強し、混合により化学発光現象を呈する2種類の液を一
方の液はそのまま、又他方の液はアンプルに封入する形
態で前記空間内に収容し、前記表面部に模様、文字の印
刷、又はラベルを付着させた化学発光体が開示されてい
る。この化学発光体によれば、広い表面部に模様、文字
の印刷や広告、絵、写真などを張ることができ、美しい
仕上がりを演出することができるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記実開
平6−68201号公報に記載の化学発光体は、隔壁に
より区画した複数の室ごとに蛍光液、酸化液、ガラスア
ンプルが必要であり、容器の製造しにくさとあわせて、
製造コストが高くなり、また、隔壁があるために容器を
折り曲げた際にガラスアンプルが割れにくくて発光させ
にくい、一定の発光力を得るには全体が大型となる、な
どの問題がある。
【0008】また実開平7−14501号公報に記載の
化学発光体は、容器への印刷やラベル付着の手間がかか
る、容器の製造コストが高くなる、という問題がある。
【0009】本発明が解決すべき課題は、簡単な構造で
多色発光体と同様な色彩効果を有する化学発光体を安価
に得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、可撓性と透光
性を有する合成樹脂製の容器に蛍光液と酸化液を隔離し
た状態で収容した化学発光体において、前記容器の容器
本体に部分的に着色樹脂を積層したことを特徴とする。
ここで、前記容器本体の着色樹脂を積層する部分を薄肉
に形成することもできる。
【0011】容器本体の外面にたんに塗料を塗布するだ
けでは、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂
製の容器には塗料が付着しにくく、また剥離しやすいの
で、本発明においては、容器本体の押し出し成形と同時
に容器本体外面に着色樹脂を積層するようにした。これ
により、着色部が容器本体から剥離することなく、使用
時において着色顔料に応じた発色が得られ、多色発光体
と同様な色彩効果が得られる。さらに、容器本体に薄肉
部を形成して、この薄肉部に着色樹脂を積層した場合
は、より鮮やかな発色が得られる。
【0012】ここで、前記容器本体を筒状とし、この容
器本体の外面側に形成した1条または複数条の浅溝に着
色樹脂を積層するようにすることができる。一般に筒状
の容器本体は押し出し成形により製造され、この押し出
し成形時に連続した条溝を容器に形成するのは比較的簡
単に行うことができるので、容器の製造コストの上昇を
抑えたうえで、複数の発色が得られる容器を製造するこ
とができる。
【0013】また、前記容器本体を無色または淡色系の
合成樹脂製とし、前記着色樹脂を濃色系の蛍光顔料を含
む着色樹脂とすることができる。このような配色とする
ことにより、化学発光体を発光させたときに、発光体の
発色によって定まる容器本体部の透過色と着色樹脂の積
層部分の透過色との相違が際立って現れ、色彩効果が一
段と強調される。とくに本発明の化学発光体において
は、着色しないクリア蛍光液を用いても、着色樹脂の積
層部分が発色するので、高価な着色蛍光液を用いること
なく、安価な多色発光体を得ることができる。
【0014】上記の化学発光体は、押し出し成形機の金
型のリング状隙間の形状を、周方向の1箇所または複数
箇所において外周面を内側に突出させて隙間を小さくし
た形状とし、この金型を通り押し出し成形された筒状体
の外面に形成された1条または複数条の浅溝に着色樹脂
を積層することにより製造することができる。
【0015】本発明の製造方法においては、押し出し成
形機の金型のリング状隙間の形状を特定の形状とするこ
とにより、容器本体の外面に1条または複数状の条溝を
形成することができる。また、金型を通り押し出し成形
された筒状体の外面の浅溝に着色樹脂を積層した後に筒
状体を回転させながら引き抜くことにより、着色樹脂の
積層部分を螺旋状に形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である
化学発光体の外観を示す一部切欠斜視図であり、(a)
は直線状の着色樹脂積層部を形成したもの、(b)は螺
旋状の着色樹脂積層部を形成したもの、(c)は(a)
の化学発光体の断面図、(d)は(b)の化学発光体の
断面図である。
【0017】図1の(a)に示す化学発光体10は、筒
状容器本体11の外面に3条の直線状の着色樹脂積層部
12を形成し、容器本体11の内部に酸化液13と蛍光
液14をガラスアンプル15を介して隔離した状態で収
容した化学発光体である。
【0018】容器本体11は、可撓性と透光性を有する
乳白色のポリプロピレン製筒状容器であり、寸法は外径
約7mm、長さ約220mmである。着色樹脂積層部1
2は、容器本体11の外面側に形成した3条の直線状の
浅溝に赤色、青色、黄色の着色樹脂をそれぞれ積層した
ものである。
【0019】容器本体11の内部に収容した酸化液13
としては過酸化水素とサリチル酸ナトリウムなどを用
い、蛍光液14としてはシュウ酸エステルと蛍光物質な
どをガラスアンプル15に封入したものを用いている。
これらは発光現象を含めて公知であるので詳細な説明は
省略する。
【0020】この化学発光体10は、従来の化学発光体
と同様に、容器本体11を外部から加圧してガラスアン
プル15を割って蛍光液14と酸化液13を混合させ、
化学発光させる。この発光により容器本体11を内部か
ら照らし出し、さらに着色樹脂積層部12を照らし出
す。
【0021】ここで、蛍光液14は着色しないクリア蛍
光液であるが、容器本体11が乳白色に発色し、着色樹
脂積層部12が赤色、青色、黄色の3色に発色し、安価
なクリア蛍光液を用いて4色に発色する多色発光体とな
る。
【0022】図1の(b)に示す化学発光体20は、筒
状容器本体21の外面に2条の螺旋状の着色樹脂積層部
22を形成し、容器本体21の内部に酸化液23と蛍光
液24をガラスアンプル25を介して隔離した状態で収
容した化学発光体である。
【0023】容器本体21は、同図(a)の容器本体1
1と同じ可撓性と透光性を有する乳白色のポリプロピレ
ン製筒状容器である。着色樹脂積層部22は、容器本体
21の外面側に形成した2条の螺旋状の浅溝に赤色と青
色の蛍光顔料をそれぞれ含む着色樹脂を積層したもので
ある。この化学発光体20の場合も、容器本体21が乳
白色に発色し、着色樹脂積層部22が赤色と青色の2色
に発色し、化学発光体10と同様に多色発光体となる。
【0024】なお、上記の実施形態においては、蛍光液
として着色しないクリア蛍光液を用いているが、着色蛍
光液を用いた場合は、筒状容器本体および着色樹脂積層
部の透過色が発光色に応じて変化する。また、着色樹脂
積層部の条数を増やしたり、着色樹脂の色数を増やした
りすることによって、より多彩な発色を得ることができ
る。
【0025】図2は図1(a)に示した化学発光体10
の容器の製造方法を説明するための図であり、押し出し
成形機の出側付近を示す斜視図である。押し出し成形機
の全体構造およびその操作方法自体は公知であるので詳
細な説明は省略する。
【0026】化学発光体10の容器は、従来の化学発光
体の容器と同様に押し出し成形によって製造する。本実
施形態においては、押し出し成形機の金型30のリング
状隙間31(図3の(a)に示す)の形状を、周方向の
3箇所において外周面を内側に突出させて隙間を小さく
した形状とする。リング状隙間31をこのような形状と
することにより、この金型30を通り押し出し成形され
た筒状体40は、その外面に3条の浅溝41が形成され
る。この3条の浅溝41に3基のノズル50からそれぞ
れ異なる色の蛍光顔料を含む着色樹脂51を押し出して
積層することにより、図3の(b)に示す断面の筒状体
となり、これに酸化液と蛍光液入りガラスアンプルを収
容して密閉することにより、図1(a)に示した化学発
光体10が完成する。
【0027】また、金型30を通り押し出し成形された
筒状体40の外面の浅溝41に着色樹脂51を積層した
後に筒状体40を回転させながら引き抜くことにより、
着色樹脂積層部を螺旋状に形成することができる。
【0028】このように、従来の押し出し成形機の金型
の形状を変更し、着色樹脂の押し出しノズルを追加する
だけで、着色樹脂が容器から剥離することがなく、使用
時において着色樹脂に応じた発色が得られる化学発光体
を安価に製造することができる。
【0029】なお、以上の実施形態においては、容器本
体に薄肉部を形成して着色樹脂を積層したが、薄肉部を
形成せずに着色樹脂を積層することもできる。薄肉部を
形成しない場合でも、着色樹脂が容器から剥離すること
はなく、十分な色彩効果も得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0031】(1)化学発光体の容器本体外面に着色樹
脂を積層することにより、着色樹脂が容器から剥離する
ことがなく、使用時において着色樹脂に応じた発色が得
られ、多色発光体と同様な色彩効果が得られる。さら
に、容器本体に薄肉部を形成して、この薄肉部に着色樹
脂を積層した場合は、より鮮やかな発色が得られる。
【0032】(2)筒状の容器本体の外面側に1条また
は複数条の浅溝を形成し、この浅溝に着色樹脂を積層す
ることにより、従来の押し出し成形機の金型の形状を変
更し、着色樹脂の押し出しノズルを追加するだけで、本
発明の化学発光体を安価に製造することができる。
【0033】(3)容器本体を無色または淡色系の合成
樹脂製とし、前記着色樹脂を濃色系の蛍光顔料を含む着
色樹脂とすることにより、発光体の発色によって定まる
容器本体部の透過色と着色樹脂を積層した部分の透過色
との相違が際立って現れ、色彩効果が一段と強調され
る。
【0034】(4)着色しないクリア蛍光液を用いて
も、着色樹脂積層部が発色するので、高価な着色蛍光液
を用いることなく、安価な多色発光体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である化学発光体の外観
を示す一部切欠斜視図であり、(a)は直線状の着色樹
脂積層部を形成したもの、(b)は螺旋状の着色樹脂積
層部を形成したもの、(c)は(a)の化学発光体の断
面図、(d)は(b)の化学発光体の断面図である。
【図2】 図1(a)に示した化学発光体の容器の製造
方法を説明するための図である。
【図3】 (a)は押し出し成形機の金型のリング状隙
間の形状を示す図、(b)は押し出し後の筒状体の断面
を示す図である。
【符号の説明】
10,20 化学発光体 11,21 筒状容器本体 12,22 着色樹脂積層部 13,23 酸化液 14,24 蛍光液 15,25 ガラスアンプル 30 金型 31 リング状隙間 40 筒状体 41 浅溝 50 ノズル 51 着色樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性と透光性を有する合成樹脂製の容
    器に蛍光液と酸化液を隔離した状態で収容した化学発光
    体において、前記容器の容器本体に部分的に着色樹脂を
    積層したことを特徴とする化学発光体。
  2. 【請求項2】 前記容器本体に部分的に薄肉部を形成
    し、この薄肉部に着色樹脂を積層したことを特徴とする
    請求項1記載の化学発光体。
  3. 【請求項3】 前記容器本体を筒状とし、この容器本体
    の外面側に形成した1条または複数条の浅溝に着色樹脂
    を積層した請求項1,2記載の化学発光体。
  4. 【請求項4】 前記容器本体を無色または淡色系の合成
    樹脂製とし、前記着色樹脂を濃色系の蛍光顔料を含む着
    色樹脂とした請求項1,2,3記載の化学発光体。
  5. 【請求項5】 合成樹脂製の筒状容器に蛍光液と酸化液
    を隔離した状態で収容した化学発光体の前記筒状容器を
    製造する方法であって、押し出し成形機の金型のリング
    状隙間の形状を、周方向の1箇所または複数箇所におい
    て外周面を内側に突出させて隙間を小さくした形状と
    し、この金型を通り押し出し成形された筒状体の外面に
    形成された1条または複数条の浅溝に着色樹脂を積層す
    ることを特徴とする化学発光体用容器の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金型を通り押し出し成形された筒状
    体の外面の浅溝に着色樹脂を積層した後に筒状体を回転
    させながら引き抜くことを特徴とする請求項5記載の化
    学発光体用容器の製造方法。
JP20042597A 1997-07-25 1997-07-25 化学発光体及び化学発光体用容器の製造方法 Pending JPH1145601A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003031001A (ja) * 2001-07-11 2003-01-31 Lumica Corp 棒状発光体
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RU2759509C1 (ru) * 2021-06-07 2021-11-15 Общество с ограниченной ответственностью «Микролазер» (ООО «Микролазер») Способ создания твердой иммерсионной среды для наблюдения внутренней структуры прозрачных объектов с высоким показателем преломления

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