JPH114542A - 系統連系装置 - Google Patents

系統連系装置

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JPH114542A
JPH114542A JP9154141A JP15414197A JPH114542A JP H114542 A JPH114542 A JP H114542A JP 9154141 A JP9154141 A JP 9154141A JP 15414197 A JP15414197 A JP 15414197A JP H114542 A JPH114542 A JP H114542A
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phase
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Masakuni Asano
正邦 浅野
Kensho Tokuda
憲昭 徳田
Katsuo Matsubara
克夫 松原
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力系統間や電力系統と需要家との間などに
介在され、単相整流回路23の交流端子が各系統に接続
され、直流端子間に直流リアクトル24を接続して、故
障時における過電流を抑制し、瞬時電圧低下を抑制する
ようにした系統連系装置21において、小型化および定
常運転時におけるI2 R損の低減を図る。 【解決手段】 各相A,B,Cの直流リアクトル24
A,24B,24Cを、参照符DCL1で示すように、
正方向に相互誘導が生じるように一体化する。これによ
って、直流リアクトル24A,24B,24Cに要求さ
れるリアクタンスのうち、相互インダクタンス分だけ自
己インダクタンスを小さくすることができる。したがっ
て、巻線容量を低減して、小型化および低コスト化を図
ることができるとともに、I2 R損も低減することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば商用電源
系と自家発電系とのように、それぞれ1または複数の発
電装置と多数の負荷とを有する電力系統を連系させるた
めに用いられる系統連系装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記系統連系装置は、重要負荷を抱える
需要家や、電力会社間の電力融通などのために用いら
れ、それぞれ電源と多数の負荷とが接続される母線間を
接続する装置である。したがって、地絡や短絡などの故
障が発生したときに、両系統間を遮断することができる
ように、開閉器や半導体スイッチング素子などで構成さ
れている。
【0003】このような系統連系装置において、継電器
による故障検知から両母線間の開放までの応答遅れによ
って、正常な系統側にも大きな電圧低下が生じることが
ある。このような問題を解決するために、典型的な従来
技術として、図10で示すような系統連系装置1が提案
されている。この系統連系装置1は、前記重要負荷を抱
える需要家に設置され、各相A,B,C(以降、各相の
構成を個別に示すときには参照符号にA,B,Cの添字
を付して示し、各相の構成を総称するときには参照符号
のみで示す。)の系統側の受電母線2A,2B,2C
を、需要家内のコジェネ母線3A,3B,3Cにそれぞ
れ接続するために用いられる。
【0004】受電母線2A,2B,2Cは、商用電源線
4A,4B,4Cによって電力系統と接続されている。
この受電母線2A,2B,2Cにはまた、多数の一般負
荷に接続される配電線5A,5B,5Cが接続されてい
る。これに対して、コジェネ母線3A,3B,3Cは、
電源線6A,6B,6Cによって、自家発電装置と接続
される。前記コジェネ母線3A,3B,3Cにはまた、
前記自家発電装置の発電容量の、たとえば60〜70%
を占める重要負荷への配電線7A,7B,7C;8A,
8B,8Cが接続されている。
【0005】前記系統連系装置1は、各相毎の遮断器1
1A,11B,11Cと、単相整流回路12A,12
B,12Cと、直流リアクトル13A,13B,13C
とを備えて構成されている。単相整流回路12は、ダイ
オードブリッジから成り、その2つの交流端子が、受電
母線2に接続される母線9と、コジェネ母線3に接続さ
れる母線10とにそれぞれ接続され、2つの直流端子間
には、直流リアクトル13が接続されている。
【0006】この直流リアクトル13の電流保存作用お
よびダイオードブリッジを還流する電流によって、系統
電流が一定の通常時には、該直流リアクトル13に流れ
る電流は、振幅がほぼ一定の直流電流となり、該直流リ
アクトル13の定常時におけるインピーダンスZ(=ω
L)は、ほぼ零となっている。
【0007】これに対して、たとえば配電線5に故障が
発生し、コジェネ母線3側から受電母線2側に過電流が
流れようとすると、直ちに直流リアクトル13は、直流
端子間に流れる電流を一定に保持しようとして、前記イ
ンピーダンスZが大きくなって、端子間電圧を上昇す
る。これによって、交流端子間側から見たインピーダン
スが増大することになり、母線10,9を介してコジェ
ネ母線3側から受電母線2側へ流れる電流を抑制する限
流作用が実現される。
【0008】こうして、故障電流が限流されている状態
で、継電器によって遮断器11が遮断駆動され、前記電
源線6に接続される自家発電装置が、過負荷となること
による瞬時電圧低下が抑制されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】直流リアクトル13
は、前述のように故障によって該直流リアクトル13を
流れる電流の変化によって誘起した電圧によって、2つ
の系統間の電位差を吸収し、故障電流の流れを抑制し
て、前記瞬時電圧低下を抑制するものである。したがっ
て、短絡電流をiとし、該直流リアクトル13のインダ
クタスをLとするとき、 v=L(di/dt) …(1) で表される誘起電圧vを大きくする必要がある。
【0010】したがって、該直流リアクトル13には、
大きなリアクタンス値が要求され、構成が大型化して、
高コスト化および巻線抵抗値の増大による定常時のI2
R損が大きくなるという問題がある。この点、一般の直
流リアクトルでは、前記I2R損を低減するために、巻
線抵抗を小さく、すなわち使用する巻線の断面積が大き
くされている。しかしながら、依然として、系統連系装
置1中で大きな体積を占める該直流リアクトル13が大
型化し、コストおよびスペースの増大を招いてしまうと
いう問題がある。
【0011】本発明の目的は、直流リアクトルを小型化
することができる系統連系装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る系
統連系装置は、2つの電力系統間に介在され、各相毎に
整流性素子から成る単相整流回路と直流リアクトルとを
有し、前記単相整流回路の交流端子が2つの系統の対応
する相の母線にそれぞれ接続され、直流端子間に前記直
流リアクトルが接続されて構成される系統連系装置にお
いて、前記直流リアクトルを、各相間で正方向に相互誘
導するように形成することを特徴とする。
【0013】上記の構成によれば、前述の図10で示す
ような各相毎に単相整流回路と直流リアクトルとを備
え、故障発生時に故障電流の限流および母線電圧の瞬時
低下を抑制するようにした系統連系装置において、故障
時に直流リアクトルに所望とする誘起電圧を発生させる
ために必要となるリアクタンスの一部を、各相間の直流
リアクトルの相互誘導によって発生させる。
【0014】したがって、前記誘起電圧に対応して要求
されるリアクタンスに対して、直流リアクトルの巻線が
有するインダクタンスを前記相互誘導分だけ小さくする
ことができ、該直流リアクトルの小型化が可能となり、
省スペース化および低コスト化を図ることができる。ま
た、前記I2 R損も、前記相互誘導によるリアクタンス
分だけ低減することができる。
【0015】また、請求項2の発明に係る系統連系装置
は、共通のボビンに対して、各相の直流リアクトルを、
少なくとも該ボビンの軸線方向または半径方向の積層順
序が交替するように巻回して構成することを特徴とす
る。
【0016】上記の構成によれば、たとえばボビンの半
径方向に各相の巻線を積層してゆく場合、A,B,C相
の順で積層すると、次はC,B,A相の順で積層し…、
またボビンの軸線方向に各相を積層する場合には、軸線
方向一端部側がA,B,C相の順で積層されていると、
次の層がB,C,A相となり、さらに次の層がC,B,
A相…となる。
【0017】これによって、各相間の相互リアクタンス
がほぼ等しくなり、要求されるリアクタンス値に対し
て、3相の合計リアクタンス、すなわち直流リアクトル
の大きさを最小にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1の形態につい
て、図1〜図5に基づいて説明すれば以下のとおりであ
る。
【0019】図1は、本発明の実施の第1の形態の系統
連系装置21の構成を説明するための3相結線図であ
る。この系統連系装置21は、前述の系統連系装置1と
同様に、系統側の受電母線2と、需要家側のコジェネ母
線3とを連系するためなどに用いられる。なお、この図
1において、前述の図10と同様の系統側の構成および
需要家側の構成には、同一の参照符号を付して、その説
明を省略する。
【0020】この系統連系装置21は、A,B,Cの各
相毎に、遮断器22A,22B,22Cと、単相整流回
路23A,23B,23Cと、直流リアクトル24A,
24B,24Cとを備えて構成されている。単相整流回
路23は、ダイオードブリッジから成り、その2つの交
流端子が、受電母線2A,2B,2C側の母線25A,
25B,25Cと、コジュネ母線3A,3B,3C側の
母線26A,26B,26Cとのそれぞれに接続されて
いる。また、この単相整流回路23A,23B,23C
の2つの直流端子間には、前記直流リアクトル24A,
24B,24Cがそれぞれ接続されている。ただし、本
発明では、各相の直流リアクトル24A,24B,24
Cは、参照符DCL1で示すように、正方向に相互誘導
するように近接配置されている。
【0021】図2は、この系統連系装置21の定常時に
おける電流経路を示す図である。なお、この図2および
後述する図3および図4では、図面の簡略化のために、
直流リアクトル24を単相整流回路23内に配置してい
る。周知のように、この図2において、たとえば実線で
示す電流経路を正方向とすると、破線で示す負方向の電
流も、ともに直流リアクトル24では、同一方向に流れ
ることになる。また、図示しないダイオードブリッジを
環流する電流によって、系統電流が一定の通常時には、
直流リアクトル24を流れる電流は、振幅がほぼ一定の
直流となっている。
【0022】これに対して、図3および図4は、故障時
の電流経路を示す。図3は、系統側の3相短絡で、参照
符31,32,33で示すように、各相の電位がA相>
B相>C相である場合を示しており、図4は、参照符3
4で示すように、系統側のA相とB相との2相短絡で、
A相側の電位が高い場合を示している。
【0023】なお、他の故障モードである地絡事故の場
合には、一般の電力系統が中性点非接地または抵抗接地
であるので、相間短絡時に比較して短絡電流が小さい。
したがって、直流リアクトル24のリアクタンス値は、
相間短絡時の短絡電流から決定される。
【0024】まず、図3で示す3相短絡時における本発
明の系統連系装置21の動作を以下に説明する。各直流
リアクトル24A,24B,24Cの自己インダクタン
スを、それぞれLA ,LB ,LC とし、相互インダクタ
ンスをMAB,MAC,MBCとし、短絡電流をiA ,iB
C とすると、各直流リアクトル24A,24B,24
Cに誘起される電圧VA ,VB ,VC は、それぞれ以下
のようになる。
【0025】
【数1】
【0026】なお、上記式2,3,4において、短絡電
流iA ,iB ,iC の絶対値をとっているのは、ダイオ
ードブリッジの整流作用によって、直流リアクトル24
に流れる電流が常に同一方向となるためである。
【0027】また、3相短絡時には、短絡電流の総和が
零となる関係があるので、 iA +iB +iC =0 …(5) であり、各直流リアクトル24A,24B,24Cに流
れる電流iA ,iB ,iC の関係式として、下式を得る
ことができる。 |iA |=|iB +iC |≦|iB |+|iC | …(6) |iB |=|iA +iC |≦|iA |+|iC | …(7) |iC |=|iA +iB |≦|iA |+|iB | …(8) ここで、説明の簡略化のために、MAB≒MAC≒MBC=M
とおき、式6,7,8をそれぞれ式2,3,4に代入す
ると、下式が得られる。
【0028】
【数2】
【0029】上記式9〜11において、不等式での等号
は、短絡電流が最大の相で成立し、このとき、過電流抑
制効果は、自己インダクタンスLと相互インダクタンス
Mとの和だけ得ることができる。また、残余の短絡電流
が小さい相の誘起電圧は、短絡電流が大きい相からの誘
導作用が影響し、(L+M)(di/dt)よりも大き
な電圧となる。したがって、3相短絡時には、最低(L
+M)のリアクタンス値の限流効果を得ることができ
る。
【0030】また、2相短絡時には、図4で示すA相と
B相との間の短絡事故の場合、直流リアクトル24A,
24B,24Cにそれぞれ、 VA =(LA +M)(di/dt) …(12) VB =(LB +M)(di/dt) …(13) VC =M(di/dt) …(14) の電圧が誘起される。
【0031】なお、短絡電流の流れないC相に誘起され
る電圧VC は、ダイオードの逆電圧であり、特にこの電
圧で系統に異常な電流が流れることはない。
【0032】ここで、直流リアクトル24を、通常用い
られる空芯リアクトルとし、巻線の厚みが薄い場合、自
己インダクタンスLと、巻線抵抗Rとは、周知のよう
に、 L=(μ0 πa2 2 )・ζ/h …(15) R=2πaN …(16) となる。ただし、μ0 は真空の透磁率であり、aは巻線
の半径であり、hは巻線の高さであり、Nは巻線の巻数
であり、ζは長岡係数であり一般に(a/h)の関数で
ある。
【0033】したがって、式15および式16から明ら
かなように、自己インダクタンスLを小さくすることが
できれば、a/hをほぼ一定として、巻数Nと巻線半径
aとを小さくすることができ、直流リアクトルの小型化
と同時に、巻線抵抗Rを低減することができる。これに
よって、I2 R損のない相互誘導によるリアクタンス分
だけ、定常運転時におけるI2 R損も低減することがで
きる。
【0034】図5は、上述のような相互誘導作用を持た
せることができる一構造例の直流リアクトルDCL1
を、模式的に示す断面図である。この図5で示す例は、
前記相互誘導作用を得るために、相互に近接配置する必
要がある直流リアクトル24A,24B,24Cを同軸
に配置した最も簡単な巻線構造のものである。
【0035】本発明では、直流リアクトル24A,24
B,24Cを構成する各巻線の相互誘導の方向が重要で
あり、各直流リアクトル24A,24B,24Cが正方
向に相互誘導作用を有するように、単相整流回路23
A,23B,23Cにそれぞれ接続する必要がある。し
たがって、この図5で示す構造では、同一方向に巻いた
各巻線の軸線方向の一方端部側に端子TSA,TSB,
TSCを設け、他方端部側に端子TEA,TEB,TE
Cを設け、それぞれ単相整流回路23A,23B,23
Cの2つの直流端子に接続(図1参照)することによっ
て、簡単に実現することができる。
【0036】以上のように、直流リアクトル24A,2
4B,24C相互間に正方向の相互誘導作用を持たせる
ことによって、該直流リアクトル24A,24B,24
Cを個別に設ける場合に比べて、相互インダクタンスM
の分だけ自己インダクタンスLを小さくしても、同様の
過電流抑制効果を得られることが理解される。これによ
って、該直流リアクトル24を小型化することができ、
省スペース化および低コスト化を図ることができるとと
もに、定常運転時におけるI2 R損も低減することがで
きる。
【0037】本発明の実施の第2の形態について、図6
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0038】図6は、本発明の実施の第2の形態の直流
リアクトルDCL2の構造を模式的に示す断面図であ
る。この直流リアクトルDCL2では、各相A,B,C
の巻線は、参照符A1,A2;B1,B2;C1,C2
で示すように半径方向に2つに分離され、その分離され
た巻線A1,A2;B1,B2;C1,C2の半径方向
の平均的な位置が、各相A,B,C間で略等しくなるよ
うに配置されている。
【0039】前述の図5で示す直流リアクトルDCL1
は、各相A,B,C間の過電流抑制効果に若干のアンバ
ランスを有しており、最も過電流抑制効果の小さい相で
所望とする過電流抑制効果が得られるように構成する必
要があり、構成が大型化する超高圧系の用途では、コス
トおよびI2 R損が若干増加し、不経済になってしまう
のに対して、この直流リアクトルDCL2では、各相
A,B,Cの自己および相互インダクタンスの均等化を
図ることによって、最も経済的に所望とする過電流抑制
効果を得ることができる。
【0040】本発明の実施の第3の形態について、図7
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0041】図7は、本発明の実施の第3の形態の直流
リアクトルDCL3の構造を模式的に示す断面図であ
る。前述の直流リアクトルDCL2が、各相A,B,C
の巻線の半径方向の位置をほぼ等しくすることによっ
て、自己および相互インダクタンスの均等化を図ってい
るのに対して、この直流リアクトルDCL3は、各相
A,B,Cの巻線を、参照符A1,A2…;B1,B2
…;C1,C2…で示すように、軸線方向に複数に分割
し、それらを交互に軸線方向に積層することによって、
軸線方向の平均的な位置をほぼ等しくするようにしたも
のである。
【0042】このようにしてもまた、各相A,B,C間
の自己および相互インダクタンスの均等化を図ることが
できる。
【0043】本発明の実施の第4の形態について、図8
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0044】図8は、本発明の実施の第4の形態の直流
リアクトルDCL4の構造を模式的に示す断面図であ
る。この直流リアクトルDCL4では、前述の直流リア
クトルDCL3と同様に、各相A,B,Cの巻線が参照
符A1,A2,A3;B1,B2,B3;C1,C2,
C3で示すように、軸線方向に分割され、かつ、半径方
向の積層順序が、各分割段毎に相互に入替えられてい
る。
【0045】このように構成してもまた、各相A,B,
C間の自己および相互インダクタンスの均等化を図るこ
とができる。
【0046】本発明の実施の第5の形態について、図9
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0047】図9は、本発明の実施の第5の形態の直流
リアクトルDCL5の構造を模式的に示す断面図であ
る。この直流リアクトルDCL5は、絶縁階級が低く、
各相A,B,Cの巻線を束ねて一括で巻回することがで
きる場合に適用可能である。このように、各相A,B,
Cの巻線を一括にすることによって、前述のような自己
および相互インダクタンスの均等化だけでなく、相互イ
ンダクタンスMを比較的大きく、L≒Mとすることがで
きる。
【0048】したがって、自己インダクタンスLを、従
来技術に比べて、ほぼ1/2にすることができる。ここ
で、定常時の定格電圧を6.6kV、定格電流を300
A、定格容量を2000kVA程度とした場合の設計値
を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】この表1から明らかなように、巻線の体積
を、0.12/0.16=75%に縮小することがで
き、また定常時のI2 R損は、15/18=83%に低
減されていることが理解される。
【0051】本発明は、上述のような系統と需要家との
連系を図るだけでなく、系統間の連系などにも用いるこ
とができる。また、単相整流回路23として、図1で示
すようなダイオードブリッジだけでなく、交流端子のい
ずれか一方側のダイオードをサイリスタに置換えた混合
ブリッジで実現するようにしてもよく、またすべてのダ
イオードをサイリスタに置換えたサイリスタブリッジで
実現してもよい。これらの場合には、高速遮断が可能と
なり、かつ遮断器22を削減することもできる。
【0052】
【発明の効果】請求項1の発明に係る系統連系装置は、
以上のように、各相毎に単相整流回路と直流リアクトル
とを備え、故障発生時に故障電流の限流および母線電圧
の瞬時低下を抑制するようにした系統連系装置におい
て、直流リアクトルを各相間で正方向に相互誘導するよ
うに形成し、故障時に直流リアクトルに所望とする誘起
電圧を発生させるために必要となるリアクタンスの一部
を、各相間の直流リアクトルの相互誘導によって発生さ
せる。
【0053】それゆえ、前記誘起電圧に対応して要求さ
れるリアクタンスに対して、直流リアクトルの巻線のイ
ンダクタンスを小さくすることができ、該直流リアクト
ルの小型化が可能となり、省スペース化および低コスト
化を図ることができる。また、前記I2 R損も、前記相
互誘導によるリアクタンス分だけ低減することができ
る。
【0054】また、請求項2の発明に係る系統連系装置
は、以上のように、共通のボビンに対して、各相の直流
リアクトルを、少なくとも該ボビンの軸線方向または半
径方向の積層順序が交替するように巻回して構成する。
【0055】それゆえ、各相間の相互リアクタンスがほ
ぼ等しくなり、要求されるリアクタンス値に対して、3
相の合計リアクタンス、すなわち直流リアクトルの大き
さを最小にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の系統連系装置の構
成を説明するための3相結線図である。
【図2】図1で示す系統連系装置における定常時の電流
経路を説明するための図である。
【図3】図1で示す系統連系装置の3相短絡時における
電流経路の一例を示す図である。
【図4】図1で示す系統連系装置の2相短絡時における
電流経路の一例を示す図である。
【図5】図1で示す系統連系装置における直流リアクト
ルの一構造例を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態の直流リアクトルの
構造を模式的に示す断面図である。
【図7】本発明の実施の第3の形態の直流リアクトルの
構造を模式的に示す断面図である。
【図8】本発明の実施の第4の形態の直流リアクトルの
構造を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明の実施の第5の形態の直流リアクトルの
構造を模式的に示す断面図である。
【図10】典型的な従来技術の系統連系装置の構成を説
明するための3相結線図である。
【符号の説明】
2A,2B,2C 受電母線 3A,3B,3C コジェネ母線 4A,4B,4C 商用電源線 5A,5B,5C 配電線 6A,6B,6C 電源線 7A,7B,7C 配電線 8A,8B,8C 配電線 21 系統連系装置 22A,22B,22C 遮断器 23A,23B,23C 単相整流回路 24A,24B,24C 直流リアクトル DCL1〜DCL5 直流リアクトル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの電力系統間に介在され、各相毎に整
    流性素子から成る単相整流回路と直流リアクトルとを有
    し、前記単相整流回路の交流端子が2つの系統の対応す
    る相の母線にそれぞれ接続され、直流端子間に前記直流
    リアクトルが接続されて構成される系統連系装置におい
    て、 前記直流リアクトルを、各相間で正方向に相互誘導する
    ように形成することを特徴とする系統連系装置。
  2. 【請求項2】共通のボビンに対して、各相の直流リアク
    トルを、少なくとも該ボビンの軸線方向または半径方向
    の積層順序が交替するように巻回して構成することを特
    徴とする請求項1記載の系統連系装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016067124A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社日立製作所 電力補償装置及び電力補償方法
CN112684299A (zh) * 2021-01-19 2021-04-20 浙江大学 利用失压信息的电力馈线故障区段高容错辨识方法及装置

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