JP3264632B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
り、特に自己消弧形半導体素子を複数個直列接続する高
電圧大容量の電力変換装置に関する。
である。図6において、交流電源1は、変圧器2を介し
て変換器3と接続されている。変換器3は、スイッチユ
ニット21〜26をブリッジ接続して構成されている。
スイッチユニット21はブリッジ接続した自己消弧形半
導体素子で構成するが、ここでは一例として、ゲートタ
ーンオフサイリスタ(以下、単にGTOと記す)を用い
て構成する場合について説明する。直流リアクトル4
は、変換器3の直流出力電流を平滑する。変換器3の直
流出力は、直流リアクトル4を介して直流回路5に接続
されている。
O7,ダイオード8,ダイオード9,コンデンサ11よ
り構成される。スイッチユニット22〜26は、前記ス
イッチユニット21と同等の構成なので説明を省略す
る。スイッチユニット21〜26で構成される3相ブリ
ッジにより、変換器3は交流電源1と直流回路5の間の
交流電力と直流電力の授受を行う。本例においては、ス
イッチユニットは単独でアームを形成しているが、適当
な台数の並列接続,直流接続等を行ってアームを形成し
てもよい。
の動作の説明を行う。図7(a)において、ユニット2
1は導通(オン)状態である。電流は、ダイオード8,
GTO6を通る第1の経路、及びGTO7,ダイオード
9を通る第2の経路に並列に分流している。
の、GTO6,GTO7がターンオフした直後の様子を
表している。電流は、ダイオード8,コンデンサ11,
ダイオード9の経路で流れ、コンデンサ11を充電す
る。コンデンサ11が充電され、電流がゼロになると、
スイッチユニット21は遮断(オフ)状態となる。
1は前述の遮断(オフ)状態である。図7(d)は、G
TO6,GTO7がターンオンした直後の様子を表して
いる。電流は、GTO7,コンデンサ11,GTO6の
経路で流れ、コンデンサ11に蓄積された電荷を放電す
る。コンデンサ11が放電されるとダイオード8,ダイ
オード9がターンオンし、電流は、図7(a)に示す状
態となる。
り返す。
装置では、図7(d)の状態から図7(a)へ移り変わ
る際等の、GTOやダイオードなどの回路構成要素のス
イッチング特性等の動的な特性や順方向電圧降下等の静
的な特性等の差異により、図7(a)における二つの並
列の電流バランス(即ち、各素子間の電流バランス)が
保たれないという問題があった。電流バランスが保たれ
ないと、2個のGTOやダイオードのいずれかに電流が
偏り、該GTOやダイオードのロスが大きくなってしま
う。電力変換装置を設計する際、このアンバランスを予
め見込んで装置を設計しなければならず、結局、素子の
利用率が悪く装置の価格が高くなってしまう。
体素子とダイオードとによりブリッジを組んだ場合に、
二つの並列回路に流れる電流のバランスを保つようにし
た電力変換装置を提供することである。
に請求項1記載の発明は、第1の自己消弧形半導体素子
のカソードに第1のリアクトルの一端が接続されると共
に、該第1のリアクトルの他端に第1のダイオードのア
ノードが接続される第1の直列回路と、第2のダイオー
ドのカソードに第2のリアクトルの一端が接続されると
共に、該第2のリアクトルの他端に第2の自己消弧形半
導体素子のアノードが接続される第2の直列回路と、前
記第1の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1の
リアクトルの一端とがなす第1の直列接続点と、前記第
2のダイオードのカソードと前記第2のリアクトルの一
端とがなす第2の直列接続点との間に接続される第1の
コンデンサと、前記第1のダイオードのアノードと前記
第1のリアクトルの他端とがなす第3の直列接続点と、
前記第2の自己消弧形半導体素子のアノードと前記第2
のリアクトルの他端とがなす第4の直列接続点との間に
接続される第2のコンデンサを備えてなり、前記第2の
自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1のダイオー
ドのカソードとを共通接続し、前記第2のダイオードの
アノードと前記第1の自己消弧形半導体素子のアノード
とを共通接続してなるスイッチユニットを複数個接続し
てアームを構成したことを特徴とする。
1において、第1,第2の自己消弧形半導体素子(GO
T)6,7のオン・オフ時の電流は、それぞれ第1,第
2のリアクトル13,14を通って流れる。その電流が
変化するとき、その変化率di/dtに従って、リアク
トル13,14の両端には電圧が発生する。この電圧は
GTOやダイオードの順方向電圧降下のばらつきよりも
十分に大きな値となるので、二つの並列の電流のアンバ
ランスを抑制する。
消弧形半導体素子のカソードに第1リアクトルの一端が
接続されると共に、該第1のリアクトルの他端に第2の
リアクトルの一端が接続され、該第2のリアクトルの他
端に第1のダイオードのアノードが接続される第1の直
列回路と、第2のダイオードのカソードに第3のリアク
トルの一端が接続されると共に、該第3のリアクトルの
他端に第4のリアクトルの一端が接続され、該第4のリ
アクトルの他端に第2の自己消弧形半導体素子のアノー
ドが接続される第2の直列回路と、前記第1の自己消弧
形半導体素子のカソードと前記第1のリアクトルの一端
とがなす第1の直列接続点と、前記第2のダイオードの
カソードと前記第3のリアクトルの一端とがなす第2の
直列接続点との間に接続される第1のコンデンサと、前
記第1のリアクトルの他端と前記第2のリアクトルの一
端とがなす第3の直列接続点と、前記第3のリアクトル
の他端と前記第4のリアクトルの一端とがなす第4の直
列接続点との間に接続される第2のコンデンサと、前記
第1のダイオードのアノードと前記第2のリアクトルの
他端とがなす第5の直列接続点と、前記第2の自己消弧
形半導体素子のアノードと第4のリアクトルの他端とが
なす第4の直列接続点との間の接続される第3のコンデ
ンサを備えてなり、前記第2の自己消弧形半導体素子の
カソードと前記第1のダイオードのカソードとを共通接
続し、前記第2のダイオードのアノードと前記第1の自
己消弧形半導体素子のアノードとを共通接続してなるス
イッチユニットを複数個接続してアームを構成したこと
を特徴とする。
1記載の発明と同様に、リアクトルの両端に発生する電
圧により、GTOやダイオードの順方向電圧降下のばら
つきよりも十分に大きな値となるので、二つの並列の電
流のアンバランスを抑制することができる。
消弧形半導体素子のカソードに、結合された少なくとも
二つ以上の巻線を持つリアクトルの第1の巻線の一端が
接続されろと共に、該リアクトルの第1の巻線の他端に
第1のダイオードのアノードが接続される第1の直列回
路と、第2のダイオードのカソードに前記リアクトルの
第2の巻線の一端が接続されると共に、該リアクトルの
第2の巻線の他端に第2の自己消弧形半導体素子のアノ
ードが接続される第2の直列回路と、前記第1の自己消
弧形半導体素子のカソードと前記リアクトルの第1の巻
線の一端とがなす第1の直列接続点と、前記第2のダイ
オードのカソードと前記リアクトルの第2の巻線の一端
がなす第2の直列接続点との間に接続される第1のコン
デンサと、前記第1のダイオードのアノードと前記リア
クトルの第1の巻線の他端とがなす第3の直列接続点
と、前記第2の自己消弧形半導体素子のアノードと前記
リアクトルの第1の巻線の他端とがなす第4の直列接続
点との間に接続される第2のコンデンサを備えてなり、
前記第2の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のダイオードのカソードとを共通接続し、前記第2のダ
イオードのアノードと前記第1の自己消弧形半導体素子
のアノードとを共通接続してなるスイッチユニットを複
数個接続してアームを構成したことを特徴とする。
3に示すように、リアクトル14は、並列した電流が同
じ向き(例えば、図で下から上への方向)に等しく流れ
ている場合は殆ど作用しない。
じた場合は、2つの巻線を有するリアクトル14の結合
の作用により、相互インダクタンスが発生し、アンバラ
ンス分の電流が抑制される。
に基づいて説明する。なお、既に説明した部分には同一
符号を付し、重複記載を省略する。
である。図1は、スイッチユニット1台を表現してお
り、前記図6の如く複数台用いて変換器を構成するが、
各スイッチユニットの構成・動作は同一なので説明を省
略する。
オード8のアノードとが接続されている。この接続点
は、スイッチユニット21Aの一端となる。ダイオード
8のカソードにはリアクトル13の一端とコンデンサ1
2の一端とが接続されている。該コンデンサ12の他端
は、GTO7のカソードとリアクトル14の一端に接続
されている。リアクトル13の他端は、GTO6のアノ
ードとコンデンサ11の一端が接続されている。
アノードとコンデンサ11の他端が接続されている。G
TO6のカソードとダイオード9のカソードとが接続さ
れている。この接続点は、スイッチユニット21Aの他
端となる。
時の電流は、それぞれリアクトル13,14を通って流
れるが、その電流が変化するとき、その変化率di/d
tに従って、リアクトル13,14の両端には電圧が発
生する。通常、この電圧はGTOやダイオードの順方向
電圧降下のばらつきよりも十分に大きな値となるため、
二つの並列の電流のアンバランスを抑制する働きをす
る。また、リアクトル13,14は各々流れる電流の変
化を抑制する効果もあり、GTO6,7のスイッチング
特性のバラツキによりオン・オフ時間がばらついていて
もその間に生じる電流の大きさの違いを抑制する働きを
する。
13,14のインダクタンス値を同等になるように選ん
だ場合である。基本的な動作は、第1実施形態例と同一
であるので、説明を省略する。特にインダクタンス値を
同等になるように選ぶことで、二つの並列の電流が通る
回路のインピーダンスに差異がなくなり、電流バランス
が改善される。
である。図2において、リアクトル13の一端は、コン
デンサ12とリアクトル19のそれぞれの一端に接続さ
れている。リアクトル14の一端は、コンデンサ12の
他端とリアクトル20の一端に接続されている。リアク
トル19の他端は、コンデンサ18の一端とダイオード
8のカソードに接続されている。リアクトル20の他端
は、コンデンサ18の他端とGTO7のカソードに接続
されている。それ以外の構成、基本的な動作は図1と同
等なので説明を省略する。このように構成しても、前記
第1実施形態例と同様の効果を得ることができる。
12,18の容量を同等となるように選ぶ。容量を同等
になるように選ぶことで、コンデンサの充電・放電時
に、二つの並列の電流が通る回路のインピーダンスに差
異がなくなり、電流バランスが改善される。
値を、他の二つのコンデンサ11,18よりも大きい容
量値にする。このようにすると、コンデンサの充電・放
電時にコンデンサ11,18を流れる充放電電流が小さ
くなるので、2個のGTO6,7に流れる並列電流のア
ンバランスを抑制できるという効果がある。
である。図3において、ダイオード8のカソードは、コ
ンデンサ12の一端とリアクトル14の一方の巻線の一
端に接続されている。リアクトル14の前記一方の巻線
の他端はコンデンサ11の一端とGTO6のアノードに
接続されている。
他端とリアクトル14の他方の巻線の一端に接続されて
いる。リアクトル14の該他方の巻線の他端はコンデン
サ11の他端とダイオード9のアノードに接続されてい
る。それ以外の構成は図1と同等なのて説明を省略す
る。なお、図3において、リアクトル14の巻線は、図
示の方向(●で巻き始めを示す)に結合されている。
した電流が同じ向き(例えば、図で下から上への方向)
に等しく流れている場合は殆ど作用しない。しかし、並
列した電流にアンバランスが生じた場合は、リアクトル
14の結合の作用により、相互インダクタンスが発生
し、アンバランス分の電流が抑制される。
である。図4において、ダイオード8のカソードはコン
デンサ12の一端に接続されると共に、一次側として銅
線を所定回数巻回したフェライトコア16を経由してコ
ンデンサ11の一端とGTO6のアノードに接続されて
いる。GTO7のカソードは、コンデンサ12の他端に
接続されると共に、二次側として銅線を所定回数巻回し
たフェライトコア16を経由してコンデンサ11の他端
とダイオード9のアノードに接続されている。それ以外
の構成は図1と同等なので説明を省略する。このように
しても第6実施形態例と同様に二つの並列電流のアンバ
ランスを抑制する働きをする。
である。図5において、ダイオード8のカソードはコン
デンサ12の一端に接続されると共に、一次側として銅
線を所定回数巻回したケイ素鋼板等を積層した密着平行
ブス(導体バー)17を経由してコンデンサ11の一端
とGTO6のアノードに接続されている。GTO7のカ
ソードは、コンデンサ12の他端に接続されると共に、
二次側として銅線を所定回数巻回した密着平行ブス17
を経由してコンデンサ11の他端とダイオード9のアノ
ードに接続されている。それ以外の構成は図1と同等な
ので説明を省略する。
二つの並列電流のアンバランスを抑制する働きをする。
なお、前記各実施形態例においては、電力変換装置を構
成する半導体素子をGTOとしたが、本発明はGTOの
みに限定するものではなく、他の種類の自己消弧形半導
体素子を用いても同様の効果を得ることができる。
個で構成してアームをブリッジ接続して構成した電力変
換装置を例としたが、本発明では、スイッチユニットの
個数を限定することなく、複数個直列接続してアームを
構成した場合や複数個並列接続してアームを構成した場
合についても同様の効果を得ることができる。
の発明によれば、並列に電流を通電する二つの自己消弧
形半導体素子(GTO)に流れる並列電流のアンバラン
スを抑制することができるので、電流を通電することに
より発生するロスに原因する各GTOに対する熱的な制
約もほぼ等しくすることができ、片方が偏って制約を受
けることによって装置の容量設計等が制限されることも
なく、利用率の良い電力変換装置を提供することができ
る。
る。
の構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の自己消弧形半導体素子のカソード
に第1のリアクトルの一端が接続されると共に、該第1
のリアクトルの他端に第1のダイオードのアノードが接
続される第1の直列回路と、 第2のダイオードのカソードに第2のリアクトルの一端
が接続されると共に、該第2のリアクトルの他端に第2
の自己消弧形半導体素子のアノードが接続される第2の
直列回路と、 前記第1の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のリアクトルの一端とがなす第1の直列接続点と、前記
第2のダイオードのカソードと前記第2のリアクトルの
一端とがなす第2の直列接続点との間に接続される第1
のコンデンサと、 前記第1のダイオードのアノードと前記第1のリアクト
ルの他端とがなす第3の直列接続点と、前記第2の自己
消弧形半導体素子のアノードと前記第2のリアクトルの
他端とがなす第4の直列接続点との間に接続される第2
のコンデンサを備えてなり、 前記第2の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のダイオードのカソードとを共通接続し、前記第2のダ
イオードのアノードと前記第1の自己消弧形半導体素子
のアノードとを共通接続してなるスイッチユニットを複
数個接続してアームを構成したことを特徴とする電力変
換装置。 - 【請求項2】 第1の自己消弧形半導体素子のカソード
に第1リアクトルの一端が接続されると共に、該第1の
リアクトルの他端に第2のリアクトルの一端が接続さ
れ、該第2のリアクトルの他端に第1のダイオードのア
ノードが接続される第1の直列回路と、 第2のダイオードのカソードに第3のリアクトルの一端
が接続されると共に、該第3のリアクトルの他端に第4
のリアクトルの一端が接続され、該第4のリアクトルの
他端に第2の自己消弧形半導体素子のアノードが接続さ
れる第2の直列回路と、 前記第1の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のリアクトルの一端とがなす第1の直列接続点と、前記
第2のダイオードのカソードと前記第3のリアクトルの
一端とがなす第2の直列接続点との間に接続される第1
のコンデンサと、 前記第1のリアクトルの他端と前記第2のリアクトルの
一端とがなす第3の直列接続点と、前記第3のリアクト
ルの他端と前記第4のリアクトルの一端とがなす第4の
直列接続点との間に接続される第2のコンデンサと、 前記第1のダイオードのアノードと前記第2のリアクト
ルの他端とがなす第5の直列接続点と、前記第2の自己
消弧形半導体素子のアノードと第4のリアクトルの他端
とがなす第4の直列接続点との間の接続される第3のコ
ンデンサを備えてなり、 前記第2の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のダイオードのカソードとを共通接続し、前記第2のダ
イオードのアノードと前記第1の自己消弧形半導体素子
のアノードとを共通接続してなるスイッチユニットを複
数個接続してアームを構成したことを特徴とする電力変
換装置。 - 【請求項3】 第1の自己消弧形半導体素子のカソード
に、結合された少なくとも二つ以上の巻線を持つリアク
トルの第1の巻線の一端が接続されると共に、該リアク
トルの第1の巻線の他端に第1のダイオードのアノード
が接続される第1の直列回路と、 第2のダイオードのカソードに前記リアクトルの第2の
巻線の一端が接続されると共に、該リアクトルの第2の
巻線の他端に第2の自己消弧形半導体素子のアノードが
接続される第2の直列回路と、 前記第1の自己消弧形半導体素子のカソードと前記リア
クトルの第1の巻線の一端とがなす第1の直列接続点
と、前記第2のダイオードのカソードと前記リアクトル
の第2の巻線の一端がなす第2の直列接続点との間に接
続される第1のコンデンサと、 前記第1のダイオードのアノードと前記リアクトルの第
1の巻線の他端とがなす第3の直列接続点と、前記第2
の自己消弧形半導体素子のアノードと前記リアクトルの
第1の巻線の他端とがなす第4の直列接続点との間に接
続される第2のコンデンサを備えてなり、 前記第2の自己消弧形半導体素子のカソードと前記第1
のダイオードのカソードとを共通接続し、前記第2のダ
イオードのアノードと前記第1の自己消弧形半導体素子
のアノードとを共通接続してなるスイッチユニットを複
数個接続してアームを構成したことを特徴とする電力変
換装置。
Priority Applications (5)
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