JPH1143445A - 抗腫瘍剤 - Google Patents

抗腫瘍剤

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JPH1143445A
JPH1143445A JP9200591A JP20059197A JPH1143445A JP H1143445 A JPH1143445 A JP H1143445A JP 9200591 A JP9200591 A JP 9200591A JP 20059197 A JP20059197 A JP 20059197A JP H1143445 A JPH1143445 A JP H1143445A
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JP
Japan
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peptide
antitumor
fmoc
antitumor agent
amino acid
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JP9200591A
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English (en)
Inventor
Kiyohiko Hatake
清彦 畠
Yasuhito Terui
康仁 照井
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副作用が極めて少なく、かつ熱にも安定であ
り、少量で腫瘍細胞に対して選択的に抗腫瘍効果を有す
る抗腫瘍剤を提供する。 【解決手段】 配列番号1のアミノ酸配列を含む5から
20個のアミノ酸からなるペプチド、このペプチドの誘
導体、このペプチドもしくは誘導体の薬理学的に許容さ
れる塩類、またはこれらの混合物を有効成分として含有
する抗腫瘍剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗腫瘍剤に関す
るものである。さらに詳しくは、この発明は、腫瘍細胞
の増殖抑制作用、制癌作用、癌転移抑制作用および血管
新生抑制作用等を有し、悪性腫瘍の治療に有効な新しい
抗腫瘍剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、悪性腫瘍の治療は、早期発見
および外科的切除が主要な方法とされているが、悪性腫
瘍が外科的に切除し難い部位に発生した場合、または原
発部位以外の部位へ転移した場合および浸潤が惹起され
た場合には、患部への放射線照射、抗腫瘍剤の定期的投
与等による治療法が行われている。
【0003】抗腫瘍剤の定期的投与による治療法は、薬
剤の 1)免疫賦活作用 2)代謝拮抗作用 3)腫瘍細胞を直接殺傷する作用 をそれぞれ利用する治療法に大別することができる。
【0004】前記2)および3)の作用を利用する治療
法には、多くの化学的に合成した薬剤が使用されてい
る。しかしながら、これらの薬剤は、抗腫瘍作用が強い
反面、腫瘍細胞のみならず、正常細胞にも毒性を発揮す
るという副作用も有している。また、固形癌に有効な薬
剤が少ないこと、これらの薬剤の使用により多剤耐性が
惹起されることも指摘されている。(井村裕夫編、「が
んのバイオサイエンス4がんの新しい診断と治療」、第
10ページ、東京大学出版会、1991年)。
【0005】一方、前記1)の作用を利用する治療法
は、生体の免疫系を賦活化し、腫瘍に対する免疫機能を
高めて治療する方法であり、腫瘍に対する生体反応を増
強する物質BRM(biological response modifier)が用
いられている。すなわち、BRMとしてインターロイキ
ン、サイトカイン、担子菌成分(例えば、シゾフィラ
ン、レンチナン等)等を投与し、抗腫瘍作用を有するリ
ンパ球およびマクロファージを活性化すること、抗腫瘍
作用を有する腫瘍壊死因子(TNF)を投与すること等
が試みられており、前記2)または3)の作用を有する
化学合成薬剤との併用も臨床上研究されている(矢田純
一著、「医系免疫学」、第325ページ、中外医学社、
1989年)。
【0006】なお、従来の抗腫瘍剤における有効成分と
しては、核酸または蛋白質をアルキル化して不活化させ
たアルキル化剤[例えば、シクロホスファミド等。キャ
ンサー・リサーチ(Cancer Research) 、第21巻、第1
412ページ、1961年]、核酸合成の拮抗阻害剤
[例えば、5−フルオロウラシル等。キャンサー(Cance
r)、第45巻、第1129ページ、1980年]、一部
の抗生物質[例えば、アクチノマイシンD等。ジャーナ
ル・オブ・イムノロジー(Journal of Immunology) 、第
145巻、第1859ページ、1990年]等が知られ
ている。
【0007】また、抗腫瘍作用を有するポリペプチドと
しては、ヒトインターフェロンγポリペプチド(特開平
5−320200号公報)、ヒト腫瘍壊死因子(TN
F)またはその変換体の一部からなるポリペプチド(特
開平5−271290号公報、特開平5−271289
号公報、特開平5−255393号公報、特開平5−2
71287号公報、特開平4−368398号公報、特
開平4−368397号公報、特開平4−327599
号公報、特開平3−180194号公報、特開平3−1
80193号公報、特開平3−98587号公報、特開
平3−65196号公報、特開平3−65195号公
報、特開平3−61495号公報、特開平3−3069
3号公報、特開平2−72122号公報、特開平2−2
55096号公報、特開平2−177896号公報、特
開平2−163094号公報、特開平2−145188
号公報、特開平2−86793号公報、特開平1−27
7488号公報、特開平1−85095号公報、特開平
1−85094号公報、特開平1−47393号公報、
特開平1−30596号公報、特開平1−30595号
公報、特開平2−9389号公報、特開昭63−279
799号公報、特開昭63−267290号公報、特開
昭63−198996号公報、特開昭63−14199
9号公報、特開昭63−32486号公報、特開昭62
−272991号公報、特開昭62−248498号公
報、特開昭62−48632号公報および特開昭61−
280437号公報)、茜草から抽出した特定のアミノ
酸配列を有する環状ペプチド化合物(特開平5−262
794号公報及び特開平5−32698号公報)、ヒト
インターロイキン2活性を有するポリペプチド(特表平
5−502876号公報)、ヒトインターロイキン1α
ポリペプチド(特開平4−330282号公報)、下垂
体からの性腺刺激ホルモンの放出を制御し抗新生生物活
性を有するLHRH類似体(特開平4−224600号
公報)、ソマトスタチン類似体(特開平6−41194
号公報)、形質転換性成長因子β−2またはその同族体
の一部からなるポリペプチド(特開平1−63395号
公報)、植物種実抽出蛋白成分から得たポリペプチド
(特開平1−75430号公報)、I型インターフェロ
ンペプチド(特開昭61−181381号公報)、ヒト
組織球性リンパ腫由来細胞株の産生するポリペプチド
(特開昭61−280431号公報)、ストレプトマイ
セス属の微生物が産生するポリペプチド(特開昭61−
271991号公報)、ヒトインターロイキン2ポリペ
プチド誘導体(特開昭61−225199号公報)、サ
フラマイシンA誘導体(特開昭61−58593号公
報)、ヒト免疫インターフェロン(特開昭58−189
197号公報)、ヒト線維芽細胞インターフェロン(特
開昭57−140793号公報)、少なくとも2−アミ
ノ−3−グアニド−プロピオン酸を含むポリペプチド
(特開昭56−147796号公報)等が知られてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のとおり、従来か
ら、抗腫瘍活性を示すポリペプチド等は知られている
が、これらのポリペプチド等の場合には、その抗原性、
熱に対する安定性および化学合成の困難性等の問題を有
していた。従って、抗原性等の副作用を示さず、かつ熱
にも安定であり、特に、腫瘍細胞に選択的に作用し、周
囲の組織に有害な炎症反応を惹起しない抗腫瘍剤が待望
されていた。また、安価であり、化学合成による供給が
可能であり、実用性が高い低分子の抗腫瘍活性を有する
ペプチドの開発が望まれていた。
【0009】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであり、副作用が極めて少なく、かつ熱に
も安定であり、腫瘍細胞に選択的に作用するペプチドを
含む抗腫瘍剤を提供することを目的としている。また、
この発明は、安価で、しかも化学的合成による供給が可
能であり、実用性が高い抗腫瘍剤を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するものとして、配列番号1のアミノ酸配列を含
む5から20個のアミノ酸からなるペプチド、このペプ
チドの誘導体、このペプチドもしくは誘導体の薬理学的
に許容される塩類、またはこれらの混合物を有効成分と
して含有する抗腫瘍剤を提供する。
【0011】また、この発明の抗腫瘍剤においては、有
効成分を、最終組成物1g当たり少なくとも5mg含有
することを望ましい態様としてもいる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の抗腫瘍剤の有効成分で
あるペプチド(以下、抗腫瘍性ペプチドと記載する。)
は、配列番号1に記載の5残基のアミノ酸配列からなる
ペプチド、または配列番号1のアミノ酸配列を含む20
残基までのペプチドである。これらの抗腫瘍性ペプチド
は、固相法、液相法等の公知の方法により、次のとおり
化学的に合成することができる。
【0013】固相法による場合は、ペプチド合成用固相
樹脂を使用して、アミノ酸ブロックを順次縮合させてペ
プチド鎖を延長し、所望の抗腫瘍性ペプチドを合成す
る。アミノ酸ブロックとして、N末端および側鎖の反応
性基を9−フルオレニルメトキシカルボニル(以下、F
mocと略記する。)基等の保護基で保護したアミノ酸
誘導体を使用し、C末端側からの縮合反応およびN末端
側の脱保護基反応を反復して目的のペプチド鎖を合成す
る。次いで、N末端および側鎖の反応性基が保護された
ペプチドを樹脂から切断して取り出し、脱保護反応を行
うことにより、目的とする抗腫瘍性ペプチドを得ること
ができる。
【0014】なお、以上の操作を機械化、自動化したペ
プチド自動合成装置(例えば、パーキン・エルマー社製
のModel 433A等)を使用して実施することもできる。一
方、液相法による場合は、N末端、C末端、および側鎖
の反応性基を保護基で保護したアミノ酸誘導体をアミノ
酸ブロックとし、これを使用して縮合反応、およびN末
端またはC末端の脱保護基反応を反復して目的の抗腫瘍
性ペプチド鎖を合成する。さらに、液相法においてはC
末端側、またはN末端側から順次ペプチド鎖を延長する
逐次鎖長延長法に代えて、目的とするペプチド鎖を適当
なフラグメントに分割し、各フラグメント鎖を合成した
後、各フラグメント鎖を縮合させて目的とするペプチド
鎖を合成するフラグメント法を適用することもできる。
【0015】この発明の抗腫瘍剤の有効成分である抗腫
瘍性ペプチドの誘導体は、前記のとおりの方法によって
化学合成した抗腫瘍性ペプチドの一部置換体、付加化合
物等の誘導体であり、C末端がアミド化またはアシル化
された抗腫瘍性ペプチドの誘導体を例示することができ
る。例えば、C末端がアミド化された抗腫瘍性ペプチド
の誘導体を固相法により合成する場合には、前記のとお
り、N末端および側鎖の反応性基が保護されたペプチド
を樹脂から切断して取り出し、このペプチドのC末端の
アミド化を行い、さらに保護反応を行うことによって、
目的とする抗腫瘍性ペプチドの誘導体を得ることができ
る。
【0016】また、C末端がアミド化されたペプチド誘
導体を合成する場合には、通常の固相樹脂の代わりにC
末端アミドペプチド合成用固相樹脂[例えば、パーキン
・エルマー(Perkin Elmer)社製のFmocアミドレジ
ン等]を使用することもできる。この場合には、保護基
の選択によって脱樹脂および脱保護を同時に実施できる
ので便利である。
【0017】この発明の抗腫瘍の有効成分である抗腫瘍
性ペプチドまたはその誘導体の薬理学的に許容される塩
類は無毒性の塩であり、具体的には酸付加塩、金属錯
体、カルボン酸塩等である。酸付加塩としては、塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、りん酸塩、タンニン酸塩、
シュウ酸塩、フマール酸塩、グルコン酸塩、アルギン酸
塩、マレイン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエ
ン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、アスコ
ルビン酸塩、酒石酸塩等を例示することができる。ま
た、金属錯体としては、例えば、亜鉛、鉄、カルシウ
ム、マグネシウムまたはアルミニウム等の錯体を例示す
ることができる。さらに、カルボン酸塩としては、例え
ば、アルカリ金属とのナトリウム塩、カリウム塩等、ア
ルカリ土金属とのカルシウム塩、マグネシウム塩等、ア
ンモニウム塩等を例示することができる。
【0018】この発明の抗腫瘍剤は、前記のとおりの抗
腫瘍性ペプチド、抗腫瘍性ペプチドの誘導体、抗腫瘍性
ペプチドまたはその誘導体の薬理学的に許容される塩類
(以下、これらをまとめて「ペプチド類」と記載するこ
とがある。)から選択された任意の1種の化合物または
2種以上の混合物を有効成分として5mg/kg以上の
濃度で含有させ、その他の成分とともに製剤化すること
ができる。その他の成分としては、医薬製造分野で通常
使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、
表面活性剤、滑沢剤の希釈剤、賦形剤等を例示すること
ができる。
【0019】この発明の抗腫瘍剤は、一般的な医薬製剤
の形態、例えば、静注、皮下注または経口によりヒトま
たは動物に投与することができ、これらの投与経路およ
び治療目的に応じて各種の剤形が選択可能である。その
代表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、
乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁
剤等)等を例示することができる。例えば、錠剤に成形
する場合、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿
素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロ
ース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノー
ル、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶
液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、
乾燥デンプン、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステ
アリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、
白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊
抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリ
ウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿
剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイ
ド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、
ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を適宜
使用することができる。また、錠剤は必要に応じて通常
の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包
錠、腸用被錠フィルムコーティング錠または二重錠、多
層錠とすることもできる。
【0020】注射剤を調製する場合は、液剤、乳剤およ
び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好まし
く、希釈剤として例えば水、エチルアルコール、プロピ
レングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコー
ル、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用するこ
とができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製する
に充分な量の食塩、ブドウ糖、グリセリン等を含有させ
ることも可能であり、また、溶解補助剤、緩衝剤、鎮痛
剤等を配合することもできる。
【0021】これら各形態の医薬製剤には、さらに必要
に応じて慣用される着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘
味剤等を配合することができ、また、他の医薬品有効成
分を含有させることもできる。さらに、この発明の抗腫
瘍剤は、必要に応じて他の抗腫瘍剤、例えば、癌化学療
法剤として公知の各種制癌剤と併用して使用することも
でき、また、放射線療法と併用して使用することもでき
る。この結果、この発明の抗腫瘍剤は、優れた制癌効果
も奏し得ることから、併用した他の制癌剤の効果を一層
助長し、相乗効果を発揮させることができる。従って、
併用した制癌剤の使用量を通常の使用量より少量とした
場合でも、十分な癌治療効果が得られるので、併用する
制癌剤の副作用を軽減することもできる。
【0022】この発明の抗腫瘍剤の有効投与量は皮下投
与の場合、マウスによる試験結果から、少なくとも1m
g/体重1kg/1日であることが判明した。また、こ
の発明の抗腫瘍剤の有効成分であるペプチド類は、マウ
スを用いた静脈投与による急性毒性試験の結果、毒性が
極めて低く、LD50は100mg/体重kg以上であ
り、ヒトまたは動物に対して安全に、かつ副作用が極め
て少ない状態で使用することができる。
【0023】なお、この発明の抗腫瘍剤は、制癌剤、癌
転移抑制剤または血管新生抑制剤としても有効である。
次に、試験例を示してこの発明の効果を詳しく説明す
る。 試験例 この試験は、この発明の抗腫瘍剤が腫瘍細胞の増殖抑制
効果を有するか否かを調べるために行った。 (1)試料の調製 実施例1と同一の方法により化学的に合成した配列番号
1のアミノ酸配列を有する抗腫瘍性ペプチドを、生理食
塩水(生理食塩注。大塚製薬社製)に0.3mg/ml
の濃度で溶解し、60℃で24時間加熱し、のち冷却
し、試料溶液として使用した。また、対照溶液として抗
腫瘍性ペプチドを含まない生理食塩水を同様に処理して
使用した。 (2)試験方法 キリアジス(Kyriazis)らの方法[アメリカン・ジャー
ナル・オブ・パソロジー(American Journal of Pathol
ogy)、第106巻、第250ページ、1982年]に基
づいて次のとおり試験を実施した。
【0024】ヒト赤芽球性白血病細胞(K562)をダ
ルベッコリン酸緩衝液[ジャーナル・オブ・エクスペリ
メンタル・メディシン(Journal of Experimental Medi
cine)、第99巻、第167〜182ページ、1954
年]に5×106 個/mlの割合で分散させ、この細胞
分散液0.1mlを1週間予備飼育した5週令の雄ヌー
ドマウス(Balb/c nu/nu。日本チャールスリバー社より
購入)20匹の背部皮下に移植した。
【0025】移植したマウスを常法により4日間飼育
し、各マウスにおける腫瘍の形成を確認し、無作為に1
群10匹に分割し、1群に試料溶液、他の1群に対照溶
液を、1日1回0.1mlの割合で毎日腫瘍内投与し、
細胞移植7日後および10日後にノギスにより各腫瘍の
長径および短径を測定し、腫瘍の容積を次式により算出
した。
【0026】 腫瘍の容積(mm3 )=短径2 ×長径×0.4 なお、この試験に使用したヒト赤芽球性白血病細胞(K
562)は、公知のヒト白血病細胞株であり[ブラッド
(Blood)、第45巻、第321〜322ページ、197
9年]、この細胞はアメリカン・タイプ・カルチャー・
コレクション(American Type Culture Collection:AT
CC)に、寄託番号ATCCNo.CCL−243とし
て寄託されており、容易に入手可能である。 (3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1は、
各群10匹の平均腫瘍面積を示している。表1から明ら
かなとおり、この発明の抗腫瘍剤を含む試料溶液投与群
は、対照溶液投与群に比較して腫瘍の容積が、7日後で
約3/5であり、10日後では約1/2以下となった。
この結果から、この発明の抗腫瘍剤は有意にK562細
胞の増殖を抑制し、顕著な抗腫瘍効果を有することが確
認された。また、60℃で24時間加熱後も抗腫瘍効果
が認められたことから、この発明の抗腫瘍剤は熱に安定
であることが判明した。
【0027】なお、他のペプチド類についても試験を行
ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0028】
【表1】
【0029】次に実施例を示してこの発明をさらに詳細
かつ具体的に説明するが、この発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1 ペプチド自動合成装置(パーキン・エルマー社製。Mode
l 433A)を使用し、シェパード等[ジャーナル・オブ・
ケミカル・ソサイエティー・パーキンI(Journal of C
hemical Society Perkin I)、第538ページ、198
1年]による固相法、および同装置の使用説明書に基づ
いて抗腫瘍性ペプチドを次のとおり合成した。
【0031】ペプチド合成用固相樹脂としてHMP樹脂
(パーキン・エルマー社製)500mg(0.25mm
ol)を使用し、前記ペプチド自動合成装置の合成プロ
グラムにより脱保護基反応および縮合反応を反復してペ
プチド鎖を延長した。詳しくは、20%ピペリジン含有
N−メチルピロリドン(パーキン・エルマー社製。以
下、N−メチルピロリドンをNMPと略記する。)によ
り、上記固相樹脂のアミノ保護基であるFmoc基を切
断除去し、NMPで洗浄し、Fmoc−アミノ酸、具体
的には、Fmoc−L−Arg(Pmc)−OH(パー
キン・エルマー社製)を、FastMocリージェント
キット(パーキン・エルマー社製。FastMocは登
録商標)を使用して縮合させ、NMPで洗浄した。
【0032】以下、前記Fmoc基の切断、各Fmoc
−アミノ酸の縮合、および洗浄までの操作を反復した。
Fmoc−アミノ酸として、Fmoc−L−Pro−O
H、Fmoc−L−Leu−OH、Fmoc−L−Va
l−OH、およびFmoc−L−Ala−OH(いずれ
もパーキン・エルマー社製)を順次使用した。ペプチド
鎖の伸長反応が完了した後、20%ピペリジン含有NM
PによりN末端のFmoc基を切断し、NMPおよびジ
クロロメタン(パーキン・エルマー社製)で洗浄し、真
空乾燥して保護ペプチド樹脂を約513mg得た。
【0033】なお、縮合反応条件および脱保護条件は、
フィードバックモニタリングシステムにより自動的に制
御した。前記保護ペプチド樹脂510mgにエタンジチ
オール(渡辺化学工業社製)0.5ml、結晶フェノー
ル(東京化成工業社製)1.5g、チオアニソール(渡
辺化学工業社製)1.0ml、および精製水1.0ml
を添加して室温で15分間撹拌し、のち氷冷し、さらに
10分間撹拌した。これにトリフルオロ酢酸(渡辺化学
工業社製。以下、TFAと略記する。)20mlを添加
して1.5時間撹拌し、グラスフィルターで樹脂を瀘去
し、瀘液を直ちに減圧濃縮し、残渣に予め冷却した無水
ジエチルエーテル(国産化学社製)を添加し、ペプチド
を白色粉末化した。白色粉末化したペプチドを遠沈管に
移し、冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分撹拌
し、遠心分離(2500rpmで10分間)し、上清を
廃棄した。さらに冷ジエチルエーテルを新たに添加して
十分撹拌し、遠心分離する操作を3回反復し、ペプチド
沈殿物を真空乾燥し、水に溶解して凍結乾燥し、粗製ペ
プチド約105mgを得た。
【0034】前記粗製ペプチドの全量を精製水に溶解
し、遠心分離(15000rpmで5分間)し、上清を
0.45μmフィルターで瀘過し、この瀘液を高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)によりペプチドの精製
を行なった。HPLCは、ガリバーPU-986高圧グラジエ
ントシステム(日本分光社製)を使用し、カラムは逆相
系のLichrospher100RP-18(e) 250×10mm(メルク社
製)を使用した。溶離液は0.1%TFA/精製水をA
液、80%アセトニトリル/A液をB液とし、A液から
B液への濃度直線勾配により溶出した。得られたクロマ
トグムは、ほぼ単一のピークであり、ピークに相当する
画分を分取した。この分取操作を数回反復し、得られた
画分を凍結乾燥し、精製ペプチド約38.6mgを得
た。分析用カラム[Lichrospher100RP-18(e) 250×4.6
mm(メルク社製)]を使用し、得られた精製ペプチド
のHPLC分析を行ない、精製物が単一であることを確
認した。また、精製ペプチドのアミノ酸配列等を、常法
のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元素分析、質量分
析により確認し、配列番号1で表わされるアミノ酸配列
を有する5残基のアミノ酸配列からなるペプチドが得ら
れていることを確認した。
【0035】この実施例で得られた精製ペプチドは、試
験例に記載されるとおり、抗腫瘍活性を有していた。 実施例2 固相樹脂として、HMP樹脂(パーキン・エルマー社
製)500mg(0.25mmol)に変えてC末端ア
ミド化ペプチド合成用固相樹脂であるFmocアミドレ
ジン(パーキン・エルマー社製)397mg(0.25
mmol)を使用したことを除き、実施例1と同一の方
法によりペプチド自動合成装置でC末端がアミド化され
た精製ペプチド誘導体約34.6mgを得た。
【0036】分析用カラム[Lichrospher100RP-18(e) 2
50×4.6 mm(メルク社製)]を使用し、得られた精製
ペプチド誘導体のHPLC分析を行ない、精製物が単一
であることを確認した。また、精製ペプチドのアミノ酸
配列等を、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元
素分析、質量分析により確認し、配列番号1で表わされ
るアミノ酸配列を有する5残基のアミノ酸配列からなる
C末端がアミド化されたペプチドの誘導体が得られてい
ることを確認した。
【0037】この実施例で得られた精製ペプチドの誘導
体は、試験例と同一の方法により抗腫瘍効果を試験した
結果、有意な抗腫瘍活性を有することが確認された。 実施例3 ペプチド合成用固相樹脂としてHMP樹脂(パーキン・
エルマー社製)500mg(0.25mmol)を使用
し、前記ペプチド自動合成装置の合成プログラムにより
脱保護基反応および縮合反応を反復してペプチド鎖を延
長した。詳しくは、20%ピペリジン含有N−メチルピ
ロリドン(パーキン・エルマー社製。以下、N−メチル
ピロリドンをNMPと略記する。)により、上記固相樹
脂のアミノ保護基であるFmoc基を切断除去し、NM
Pで洗浄した後、Fmoc−アミノ酸、具体的には、F
moc−L−Leu−OH(パーキン・エルマー社製)
を、FastMocリージェントキット(パーキン・エ
ルマー社製。FastMocは登録商標。)を使用して
縮合させ、NMPで洗浄した。以下、前記Fmoc基の
切断、各Fmoc−アミノ酸の縮合、および洗浄までの
操作を反復した。
【0038】Fmoc−アミノ酸として、Fmoc−L
−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−L−Lys
(OtBu)−OH、Fmoc−L−Ala−OH、F
moc−L−Ser(tBu)−OH、Fmoc−L−
Arg(Pmc)−OH、Fmoc−L−Pro−O
H、Fmoc−L−Leu−OH、Fmoc−L−Va
l−OHおよびFmoc−L−Ala−OH(いずれも
パーキン・エルマー社製)を順次使用した。ペプチド鎖
の伸長反応が完了した後、20%ピペリジン含有NMP
によりN末端のFmoc基を切断し、NMPおよびジクロロ
メタン(パーキン・エルマー社製)で洗浄し、真空乾燥
して保護ペプチド樹脂を約767mg得た。
【0039】なお、縮合反応条件および脱保護条件は、
フィードバックモニタリングシステムにより自動的に制
御した。前記保護ペプチド樹脂767mgにエタンジチ
オール(渡辺化学工業社製)0.5ml、結晶フェノー
ル(東京化成工業社製)1.5g、チオアニソール(渡
辺化学工業社製)1.0ml、および精製水1.0ml
を添加して室温で15分間撹拌し、のち氷冷し、さらに
10分間撹拌した。これにTFA20mlを添加して
1.5時間撹拌し、グラスフィルターで樹脂を瀘去し、
瀘液を手早く減圧濃縮し、残渣に予め冷却した無水ジエ
チルエーテル(国産化学社製)を添加し、ペプチドを白
色粉末化した。白色粉末化したペプチドを遠沈管に移
し、冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分撹拌し、
遠心分離(2500rpmで10分間)し、上清を廃棄
した。さらに冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分
撹拌し、遠心分離する操作を3回反復し、ペプチド沈殿
物を真空乾燥し、水に溶解して凍結乾燥し、粗製ペプチ
ド約231mgを得た。
【0040】前記粗製ペプチドの全量を精製水に溶解
し、遠心分離(15000rpmで5分間)し、上清を
0. 45μmフィルターで瀘過し、この瀘液をHPLC
によりペプチドの精製を行なった。HPLCは、ガリバ
ーPU-986高圧グラジエントシステム(日本分光社製)を
使用し、カラムは逆相系のLichrospher100RP-18(e) 250
×10mm(メルク社製)を使用した。溶離液は0. 1%
TFA/精製水をA液、80%アセトニトリル/A液を
B液とし、A液からB液への濃度直線勾配により溶出し
た。得られたクロマトグムは、ほぼ単一のピークであ
り、ピークに相当する画分を分取した。この分取操作を
数回反復し、得られた画分を凍結乾燥し、精製ペプチド
約90mgを得た。分析用カラム[Lichrospher100RP-1
8(e) 250×4.6 mm(メルク社製)]を使用し、得られ
た精製ペプチドのHPLC分析を行ない、精製物が単一
であることを確認した。また、精製ペプチドのアミノ酸
配列等を、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元
素分析、質量分析により確認し、配列番号2で表わされ
るアミノ酸配列を有する10残基のアミノ酸配列からな
るペプチドが得られていることを確認した。
【0041】この実施例で得られた精製ペプチドは、試
験例と同一の方法により抗腫瘍効果を試験した結果、有
意な抗腫瘍活性を有することが確認された。 実施例4 ペプチド合成用固相樹脂としてHMP樹脂(パーキン・
エルマー社製)500mg(0.25mmol)を使用
し、前記ペプチド自動合成装置の合成プログラムにより
脱保護基反応および縮合反応を反復してペプチド鎖を延
長した。詳しくは、20%ピペリジン含有N−メチルピ
ロリドン(パーキン・エルマー社製。以下、N−メチル
ピロリドンをNMPと略記する。)により、上記固相樹
脂のアミノ保護基であるFmoc基を切断除去し、NM
Pで洗浄した後、Fmoc−アミノ酸、具体的には、F
moc−L−Lys(Boc)−OH(パーキン・エル
マー社製)を、FastMocリージェントキット(パ
ーキン・エルマー社製。FastMocは登録商標。)
を使用して縮合させ、NMPで洗浄した。以下、前記F
moc基の切断、各Fmoc−アミノ酸の縮合、および
洗浄までの操作を反復した。
【0042】Fmoc−アミノ酸として、Fmoc−L
−Ser(tBu)−OH、Fmoc−L−Tyr(t
Bu)−OH、Fmoc−L−Thr(tBu)−O
H、Fmoc−L−Lys(Boc)−OH、Fmoc
−L−Ile−OH、Fmoc−L−Cys(Trt)
−OH、Fmoc−L−Gln(Trt)−OH、Fm
oc−L−Cys(Trt)−OH、Fmoc−L−A
rg(Pmc)−OH、Fmoc−L−Leu−OH、
Fmoc−L−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−
L−Lys(Boc)−OH、Fmoc−L−Ala−
OH、Fmoc−L−Ser(tBu)−OH、Fmo
c−L−Arg(Pmc)−OH、Fmoc−L−Pr
o−OH、Fmoc−L−Leu−OH、Fmoc−L
−Val−OHおよびFmoc−L−Ala−OH(い
ずれもパーキン・エルマー社製)を順次使用した。ペプ
チド鎖の伸長反応が完了した後、20%ピペリジン含有
NMPによりN末端のFmoc基を切断し、NMPおよ
びジクロロメタン(パーキン・エルマー社製)で洗浄
し、真空乾燥して保護ペプチド樹脂を約1250mg得
た。
【0043】なお、縮合反応条件および脱保護条件は、
フィードバックモニタリングシステムにより自動的に制
御した。前記保護ペプチド樹脂1250mgにエタンジ
チオール(渡辺化学工業社製)0.5ml、結晶フェノ
ール(東京化成工業社製)1.5g、チオアニソール
(渡辺化学工業社製)1.0ml、および精製水1.0
mlを添加して室温で15分間撹拌し、のち氷冷し、さ
らに10分間撹拌した。これにTFA20mlを添加し
て1.5時間撹拌し、グラスフィルターで樹脂を瀘去
し、瀘液を手早く減圧濃縮し、残渣に予め冷却した無水
ジエチルエーテル(国産化学社製)を添加し、ペプチド
を白色粉末化した。白色粉末化したペプチドを遠沈管に
移し、冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分撹拌
し、遠心分離(2500rpmで10分間)し、上清を
廃棄した。さらに冷ジエチルエーテルを新たに添加して
十分撹拌し、遠心分離する操作を3回反復し、ペプチド
沈殿物を真空乾燥し、水に溶解して凍結乾燥し、粗製ペ
プチド約475mgを得た。
【0044】前記粗製ペプチドの全量を精製水に溶解
し、遠心分離(15000rpmで5分間)し、上清を
0. 45μmフィルターで瀘過し、この瀘液をHPLC
によりペプチドの精製を行なった。HPLCは、ガリバ
ーPU-986高圧グラジエントシステム(日本分光社製)を
使用し、カラムは逆相系のLichrospher100RP-18(e) 250
×10mm(メルク社製)を使用した。溶離液は0. 1%
TFA/精製水をA液、80%アセトニトリル/A液を
B液とし、A液からB液への濃度直線勾配により溶出し
た。得られたクロマトグムは、ほぼ単一のピークであ
り、ピークに相当する画分を分取した。この分取操作を
数回反復し、得られた画分を凍結乾燥し、精製ペプチド
約140mgを得た。分析用カラム[Lichrospher100RP
-18(e) 250×4.6 mm(メルク社製)]を使用し、得ら
れた精製ペプチドのHPLC分析を行ない、精製物が単
一であることを確認した。また、精製ペプチドのアミノ
酸配列等を、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、
元素分析、質量分析により確認し、配列番号3で表わさ
れるアミノ酸配列を有する20残基のアミノ酸配列から
なるペプチドが得られていることを確認した。
【0045】この実施例で得られた精製ペプチドは、試
験例と同一の方法により抗腫瘍効果を試験した結果、有
意な抗腫瘍活性を有することが確認された。 実施例5 次の組成の注射剤を常法により製造した。なお、抗腫瘍
性ペプチド以外の成分はいずれも市販品である。
【0046】 実施例1と同一の方法により得た抗腫瘍性ペプチド 0.5(重量%) 塩化ナトリウム 0.9 注射用蒸留水 98.6 実施例6 次の組成の注射剤を常法により製造した。なお、抗腫瘍
性ペプチド以外の成分はいずれも市販品である。
【0047】 実施例2と同一の方法により得た抗腫瘍性ペプチド 0.5(重量%) アクチノマイシンD 0.005 塩化ナトリウム 0.9 注射用蒸留水 98.595 実施例7 1錠あたりの組成が次の組成の錠剤を常法により製造し
た。なお、抗腫瘍性ペプチド以外の成分はいずれも市販
品である。
【0048】 実施例3と同一の方法により得た抗腫瘍性ペプチド 1.0(mg) アクチノマイシンD 0.02 乳糖 162.98 結晶セルロース 30.0 ポリビニルピロリドン 5.0 ステアリン酸マグネシウム 1.0 実施例8 1錠あたりの組成が次の組成の錠剤を常法により製造し
た。なお、抗腫瘍性ペプチド以外の成分はいずれも市販
品である。
【0049】 実施例4と同一の方法により得た抗腫瘍性ペプチド 1.0(mg) 結晶セルロース 50.0 コーンスターチ 40.0 ステアリン酸マグネシウム 1.0 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 15.0 ポリエチレングリコール(分子量6000) 3.0 ヒマシ油 50.0 メタノール 40.0
【0050】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明に
よって、以下のとおりの効果を奏する新規な抗腫瘍剤が
提供される。 1)副作用が極めて少なく、熱に安定であり、少量で腫
瘍細胞に対して選択的に抗腫瘍効果を示す。 2)化学合成により安価に供給が可能であり、実用性が
高い。 3)従来の化学療法、放射線療法等の癌治療に伴う周囲
組織の炎症反応を惹起することなく、抗腫瘍効果を有す
るという利点を有している。
【0051】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ala Val Leu Pro Arg 1 5 配列番号:2 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ala Val Leu Pro Arg Ser Ala Lys Glu Leu 1 5 10 配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ala Val Leu Pro Arg Ser Ala Lys Glu Leu Arg Cys Gln Cys Ile Lys 1 5 10 15 Thr Tyr Ser Lys 20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1のアミノ酸配列を含む5から
    20個のアミノ酸からなるペプチド、このペプチドの誘
    導体、このペプチドもしくは誘導体の薬理学的に許容さ
    れる塩類、またはこれらの混合物を有効成分として含有
    する抗腫瘍剤。
  2. 【請求項2】 有効成分を、最終組成物1g当たり少な
    くとも5mg含有する請求項1の抗腫瘍剤。
JP9200591A 1997-07-25 1997-07-25 抗腫瘍剤 Pending JPH1143445A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6962971B2 (en) 2001-03-16 2005-11-08 The Regents Of The University Of California Chemokines and methods for inducing the differentiation of fibroblasts to myofibroblasts

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6962971B2 (en) 2001-03-16 2005-11-08 The Regents Of The University Of California Chemokines and methods for inducing the differentiation of fibroblasts to myofibroblasts

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