JPH1142795A - インクジェット記録装置及びカラーフィルタ製造装置 - Google Patents

インクジェット記録装置及びカラーフィルタ製造装置

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JPH1142795A
JPH1142795A JP20180697A JP20180697A JPH1142795A JP H1142795 A JPH1142795 A JP H1142795A JP 20180697 A JP20180697 A JP 20180697A JP 20180697 A JP20180697 A JP 20180697A JP H1142795 A JPH1142795 A JP H1142795A
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ink
tank
supply path
tube
ink jet
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JP20180697A
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Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの不吐出や吐出の不安定を招くインク
中の気泡や溶存気体を、インクを無駄に消費することな
くインク経路から取り除き、インク中の気泡や溶存気体
がインクジェットヘッドに送り込まれることがないイン
クジェット記録装置、及びそのインクジェット記録装置
が用いられるカラーフィルタ製造装置を実現する。 【解決手段】 メインタンク301a内のインクがメイ
ンポンプ302によりサブタンク401aに供給され
る。サブタンク401a内のインクはチューブ451か
ら流量計456、メイン脱気装置511a、溶存酸素計
520などを経由して三方弁502,504,505の
部分に供給される。供給されたインクは、三方弁50
2,504,505の動作によって、インクの吐出時に
インクジェットヘッド120aの方向に供給され、その
インクの溶存酸素量が多い時にチューブ452,45
3,454を通してサブタンク401aに戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク供給経路に
脱気装置が備えられたインクジェット記録装置、及び該
インクジェット記録装置を用いて透明基板をインクによ
り着色してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、インクジェット記録方式は、
情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシ
ミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークス
テーションなどの出力端末としてのプリンタ、あるいは
パーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディ
スク装置、ビデオ装置などに具備されるハンディまたは
ポータブルのプリンタの記録方式として利用されてい
る。
【0003】このインクジェット記録方式は、インクを
微小な液滴としてノズル(以下、吐出口ともいう)から
吐出して文字や図形などの記録を行うもので、高精細な
画像の出力、高速記録の手段としてすぐれた利点を有す
る。また、インクジェット記録方式を適用した記録装置
(以下、インクジェット記録装置ともいう)はノンイン
パクト型の記録装置であって、騒音が少ないこと、多色
のインクを使うことによってカラー画像の記録も容易で
あること、さらに装置本体の小型化や、画像の高密度化
も容易であることなどの特長を有しており、近年、急速
に普及しつつあるものである。
【0004】また、近年、パーソナルコンピュータの発
達、特に携帯用のパーソナルコンピュータの発達に伴
い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレ
イの需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらな
る普及のためには液晶ディスプレイのコストダウンが必
要であり、特にコスト的に比重が高いカラーフィルタの
コストダウンに対する要求が高まっている。従来から、
カラーフィルタが要求される特性を満足しつつコストダ
ウンの要求に応えるべく種々の方法が試みられている
が、いまだすべての特性を満足する方法は確立されてい
ない。以下では、カラーフィルタの製造方法について、
いくつか説明する。以下の説明で用いるR,G,Bはそ
れぞれ赤,緑,青を表わす。
【0005】第1のカラーフィルタの製造方法としては
染色法がある。染色法は、ガラス基板上に染色用の材料
として水溶性高分子材料を塗布し、その水溶性高分子材
料をフォトリソグラフィー工程により所望の形状にパタ
ーニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して
着色されたパターンを得るものである。これを3回繰り
返すことによりガラス基板上にR,G,Bのカラーフィ
ルタ層が得られる。
【0006】第2のカラーフィルタの製造方法としては
顔料分散法があり、顔料分散法は、近年、染色法に取っ
て代わりつつある。この顔料分散法は、基板上に顔料を
分散して感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパ
ターニングすることにより単色のパターンを得るもので
ある。さらに、この工程を3回繰り返すことにより、基
板上にR,G,Bのカラーフィルタ層が形成される。
【0007】第3のカラーフィルタの製造方法としては
電着法がある。電着法は、基板上に透明電極をパターニ
ングした後、その基板を、顔料、樹脂、電解液などの入
った電着塗装液に浸漬して基板上に所望の色を電着させ
るものである。この工程を3回繰り返して基板上にR,
G,Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより
基板上に表色層が形成される。
【0008】第4のカラーフィルタの製造方法としては
印刷法がある。印刷法は、熱硬化型の樹脂に顔料を分散
させ、その樹脂を用いて印刷を3回繰り返すことにより
R,G,Bを基板上に塗り分けた後、樹脂を熱硬化させ
ることで基板上に着色層を形成するものである。また、
上記のいずれの方法においても着色層の表面に保護層を
形成するのが一般的である。
【0009】これらの方法に共通している点は、R,
G,Bの3色を着色するために同―の工程を3回繰り返
す必要があり、コストが高くなることである。また工程
が多いほど歩溜まりが低下するという問題点を有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT方式のカラ
ー液晶ディスプレイを製造する際には適用できない。ま
た、印刷法では、解像性、平滑性が悪いためファインピ
ッチのパターンを形成できない。
【0010】これらの欠点を補うべく特開昭59−75
205号公報、特開昭63−235901号公報、特開
昭63−294503号公報、あるいは、特開平1−2
17302号公報などに、インクジェット記録方式を用
いてカラーフィルタを製造する方法が記載されている。
【0011】その中で、インクジェット記録方式でカラ
ーフィルタを作成する方法としては、透明基板上に所定
の規則性がある開口部を有するように遮光膜を設け、そ
の開口部に露出した透明基板上にインクジェットヘッド
からインクを吐出して着色を行うなどの方法が記載され
ている。
【0012】インクジェット記録方式によるカラーフィ
ルタは、必要な部分にのみ着色を行うので材料コストを
低くすることができ、さらに、3色同時に着色が可能で
あるため、製造工程が短くゴミの影響を受けにくい。ま
た、製造装置のコストを押さえることができるなどの理
由から、低材料費、高歩留まりが期待でき、他の製造方
法に比較してより低コストのカラーフィルタの製造が可
能である。
【0013】図11は、従来のインクジェット記録装置
におけるインク供給系の構成を示す模式図である。図1
1に示されるように、従来のインクジェット記録装置の
インク供給系には、インクジェットヘッド1100、イ
ンクジェットヘッド1100に供給するインクが貯留さ
れたサブタンク1401や、サブタンク1401に供給
するインクが貯留されたメインタンク1301が備えら
れている。
【0014】メインタンク1301内部の底面にはチュ
ーブ1351の一端が配置され、チューブ1351の他
端はメインタンク1301の外部でメインポンプ130
2を介してチューブ1352の一端と接続されている。
チューブ1351におけるメインタンク1301の近傍
の部分には、ジョイント1371を介して大気連通用の
チューブ1355の一端が接続されている。チューブ1
355の他端には、二方弁1304を介して大気連通用
のチューブ1356の一端が接続されている。二方弁1
304が開けられることによって、チューブ1356の
他端からチューブ1356、1355を通して大気とチ
ューブ1351とが連通される。この図11では、二方
弁1304が閉じている状態が示されている。
【0015】一方、チューブ1352の他端には逆流防
止弁303を介してチューブ1353の一端が接続され
ている。チューブ1353の他端には、ジョイント14
71を介してチューブ1453の一端及び、チューブ1
452の一端が接続されている。チューブ1453の他
端は、サブタンク1401の近傍で二方弁1403を介
してチューブ1454の一端と接続され、チューブ14
54の他端がサブタンク1401の内部と連通してい
る。メインタンク1301からサブタンク1401への
インクの供給はチューブ1351,1352,1353
および1454を通して行われる。二方弁1403によ
って、メインタンク1301からサブタンク1401ま
での間のインクの供給経路が開閉される。
【0016】サブタンク1401には、サブタンク14
01内の底部で回転するタービン1402a及び、ター
ビン1402aを駆動するモータ1402が備えられて
いる。サブタンク1401におけるタービン1402a
の近傍の部分にチューブ1451の一端が接続され、チ
ューブ1451の他端がエアーバッファ1501に接続
されている。タービン1402aが駆動することによっ
て、サブタンク1401内のインクがチューブ1451
を通してエアーバッファ1501に圧送される。
【0017】また、サブタンク1401の側壁からは、
サブタンク1401の内部と連通した排出用ドレイン1
404が延びており、排出用ドレイン1404の先端に
チューブ1354の一端が接続されている。チューブ1
354の他端は、メインタンク1301に導かれてい
る。サブタンク1401の底面から所定の高さに排出用
ドレイン1404を設けることにより、サブタンク14
01内のインクが所定の液位で排出用ドレイン1404
から排出される。排出用ドレイン1404から排出され
るインクは、チューブ1354内を通ってチューブ13
54の他端からメインタンク1301内部に戻される。
【0018】エアーバッファ1501の底部には、チュ
ーブ1551,1553のそれぞれの一端が接続してい
る。チューブ1551の他端はコネクタ1102を介し
てインクジェットヘッド1100内部のインクの供給経
路と接続している。一方、チューブ1553の他端は三
方弁1501に接続しており、この三方弁1501に
は、チューブ1552の一端や、チューブ1554の一
端が接続されている。この図11では、三方弁1501
でチューブ1553とチューブ1552とが接続されて
いる。チューブ1552の他端は、コネクタ1102を
介してインクジェットヘッド1100内部のインクの供
給経路と接続している。このコネクタ1102によって
インクジェットヘッド1100がインク供給系に対して
着脱可能となっており、インクジェットヘッド1100
を別のインクジェットヘッドに交換する際にインクジェ
ットヘッド1100がコネクタ1102の部分でインク
供給系から離脱される。インクジェットヘッド1100
には吐出口1100aが形成されており、この吐出口1
100aに向けて、インクジェットヘッド1100内部
のインクの供給経路からインクが供給される。
【0019】また、エアーバッファ1501の側壁にお
ける所定の高さの位置にはチューブ1555の一端が接
続されている。チューブ1555の他端は二方弁150
3を介してチューブ1556の一端と接続され、チュー
ブ1556の他端がジョイント1571を介して、チュ
ーブ1556の他端や、前述したチューブ1452の他
端と接続されている。このように、インクの供給経路が
構成されたことにより、インクジェットヘッド1100
の走査方向の移動などによってインク供給系に振動が発
生しても、その振動によりインク供給系が受けた影響が
インクジェットヘッド1100側へ及ぼされない。これ
により吐出口1100aからのインクの吐出が不安定に
なり、濃度むらなどが発生することを防止している。
【0020】図12は、図11に示したインク供給系の
部分拡大図であり、従来のインクジェット記録装置のイ
ンク供給系における動作について図12を参照して説明
する。図12に示されるように、通常のプリント動作で
は、インクジェットヘッド1100の吐出口1100a
から飛翔液滴としてインク1100bが吐出されると、
インクジェットヘッド1100内部のインク供給経路内
に負圧が生じる。このインクジェットヘッド1100内
のインクの負圧により、サブタンク1401のインクが
チューブ1451、エアーバッファ1501およびチュ
ーブ1551を通ってインクジェットヘッド1100へ
供給される。また、エアーバッファ1501内部のイン
クの一部はチューブ1553,1552へと分岐してイ
ンクジェットヘッド1100に供給される。このような
インクの供給に応じてインクジェットヘッド1100は
吐出口1100aからインクを吐出して被記録媒体に記
録を行う。この時、インク中に気泡が混入している場合
には、その気泡がエアーバッファ501を通過する時に
トラップされてエアーバッファ1501の上部に滞留す
る。これにより、インク中の気泡を除去し、気泡によっ
て発生するインクジェットヘッド1100の吐出不良を
防止しようとしている。
【0021】次に、従来のインクジェット記録装置のう
ち、脱気装置を用いたものについて説明する。インクジ
ェット記録装置でインクの吐出を安定させる方法とし
て、インクジェットヘッドへ供給するインク中の溶存気
体を除去する方法が知られている。その方法の中で、イ
ンクジェット記録用のインクの脱気方法として、気体透
過性のある膜を介してインク中の溶存気体を透過させて
インクから除去する方法が、特開平5−17712号公
報に示されている。その公報の中で、圧電素子を用いた
インクジェット記録装置においてインクを脱気すること
による効果は、圧縮室にあるインクに急激な圧縮の繰り
返しを行ってもキャビテーションが発生せず、キャビテ
ーションが原因で発生するインクの不吐出などの印字不
良が発生しないということである。インクの脱気装置と
しては、気体透過性のある膜をチューブ状にし、そのチ
ューブの外部を真空にすると共にチューブ内にインクを
通過させることで、インク中の溶存気体をチューブ外に
除去してインクを脱気するものを用いていた。その脱気
装置の使用方法として、チューブ外部の真空度は1at
m(76Torr)以下であり、また、脱気装置を通過した
後のインクの脱気レベルについては特に示されていな
い。
【0022】また、膜沸騰を利用してインクを吐出する
インクジェット記録方式においても、インクを脱気する
ことの効果が確認されている。その効果としては、脱気
したインクをインクジェットヘッドに供給することによ
り、インクジェットヘッドへ吐出不良の原因となる気泡
を送り込むことが防止されるということが知られてい
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
フィルタ製造装置にインクジェットヘッドを用いた場合
では、通常のプリンタにインクジェットヘッドを用いた
場合と異なり、透明基板上において規則性がある所定の
開口部にインクジェットヘッドからインクを吐出して着
色を行うので、インクの着弾精度は一般のプリンタの場
合と比較してほぼ一桁高い値が要求される。そのため、
現在のカラーフィルタ製造装置は通常のインクジェット
記録装置と異なった構成となっている。
【0024】通常のインクジェット記録装置では、搬送
される被記録媒体に対してインクジェットヘッドが被記
録媒体の搬送方向と直角な方向に往復走査しながらイン
クを被記録媒体に向けて吐出することで画像の記録を行
うのが一般的である。一方、カラーフィルタ製造装置で
は、インクジェットヘッドによる吐出位置に高い精度が
要求されるため、インクジェットヘッドが固定されてい
る。そして、固定されたインクジェットヘッドの下方
で、ステージ上に載置された透明基板をX−Y方向に走
査しながらインクジェットヘッドからインクが吐出され
る。
【0025】また、従来のインクジェット記録装置で
は、従来の技術において図11及び図12に示したよう
にインク供給系にエアーバッファが備えられていた。こ
れにより、インクジェットヘッドの走査方向の移動など
によってインク供給系に発生する振動の影響を排除して
インクの吐出が安定されると共に、インク中に気泡が混
入している場合に、その気泡を、インクがエアーバッフ
ァを通過する際にトラップし、インクから気泡を除去す
ることで、インク中の気泡によって発生するインクジェ
ットヘッドの吐出不良が防止されている。
【0026】しかしながら、前述したように、インクジ
ェットヘッドを用いたカラーフィルタ製造装置において
は、高精度を求めるためにインクジェットヘッドが固定
されており走査しないので、インクジェット記録装置の
ように、インクジェットヘッドの走査方向の移動などに
よりインク供給系に発生する振動がインクの吐出に影響
することがない。また、エアーバッファ中のエアー量を
一定に保つときや、インクジェットヘッドの回復動作を
行うときなどには、インク供給手段としてのタービンな
どによってインク供給経路内のインクを加圧して、イン
クが循環するようにインク供給系を動作させていた。そ
のときのインクを加圧する動作は、エアーバッファ上部
に滞留させているエアーを、インク供給手段により加圧
されたインク内に溶け込ませるように作用していた。そ
して、このエアーが溶かし込まれたインクをインクジェ
ットヘッドへ供給するような動作を行っていた。そのた
め、エアーバッファからインクジェットヘッドの間のチ
ューブ内で、一定時間経過した後、インク内に溶け込ん
だエアーが析出した状態でインクジェットヘッドへ送り
込まれてしまうことがあった。
【0027】また、カラーフィルタを製造する際、カラ
ーフィルタの色を微妙に変更するために、カラーフィル
タ製造装置に用いられるインクを、濃度や色自体が異な
る別のインクに変更しなければならない場合がある。こ
のような場合、従来のカラーフィルタ製造装置のインク
供給系では、インク供給経路内のインクを全て抜いた後
に新しい別のインクをインク供給系に充填していた。新
しい別のインクを充填する際には、図11において、コ
ネクタ1102からインクジェットヘッド1100をは
ずし、インク供給経路をバイパスするようなバイパス治
具をインクジェットヘッド1100の代わりにコネクタ
1102に取り付けて、インクの充填を行っていた。新
しいインクを充填した後には、バイパス治具をコネクタ
1102から取り外し、インクジェットヘッド1100
が、再度、コネクタ1102に取り付けられる。ところ
が、インクジェットヘッド1100を再度取り付ける際
には、コネクタ1102の部分の内部に必ずエアーが混
入してしまい、いったん混入したエアーは、インクジェ
ットヘッド1100内部へ送り込まれてしまうため、イ
ンクの不吐出や、吐出の不安定の原因となることがあっ
た。さらに、インクジェットヘッド1100のすぐそば
のインク供給経路内に混入したエアーを供給経路内から
排出するために、インク供給手段によりインクを供給し
て、エアーをインクジェットヘッド1100の吐出口1
100aから押し出すことを行うことがある。この場合
には、吐出口1100aからインクが押し出されるの
で、無駄にインクを消費してしまうという問題点があっ
た。
【0028】一方、インクジェット記録方式を用いたカ
ラーフィルタ製造装置においては、ごくわずかなインク
吐出量の変化があった場合でも、透明基板上に塗布され
たインクの量の違いによって、すじムラとなって見えて
しまい、製造されたカラーフィルタが不良品となってし
まうという問題点がある。そのため、カラーフィルタ製
造装置としては、インクの吐出量の安定性に対しても、
通常のインクジェット記録装置より高いレベルのものが
求められる。
【0029】そこで、膜沸騰を利用してインクを吐出す
る際のインクの吐出量の変動により生じるカラーフィル
タのすじムラなどの不良を防止するために、本発明者ら
は鋭意検討を重ねた結果、脱気インクを利用することで
インクの吐出量の安定性を図ることができるという新規
な知見を得た。これは、膜沸騰に起因して残存する泡を
インク内に溶かし込む作用により、吐出の不安定の原因
となる膜沸騰に起因する泡のインクジェットヘッド内へ
の残留を防止できるためである。
【0030】本発明の目的は、上述した知見に基づき、
インクジェット記録方式を用いたカラーフィルタ製造装
置のインク供給系において、インクの不吐出や吐出の不
安定を招く気泡を、インクジェットヘッドへ送り込むこ
とを防止し、さらに、インクの吐出量を安定化するため
に一定レベルに脱気されたインクをインクジェットヘッ
ドへ確実に供給できるインクジェット記録装置及び、そ
のインクジェット記録装置を用いたカラーフィルタ製造
装置を提供することにある。
【0031】また、上記目的に加えて本発明の目的は、
インクジェット記録装置及び、インクジェット記録方式
を用いたカラーフィルタ製造装置でインクを異なる別の
インクと交換する際に、インク供給系のインク供給経路
内に空気が混入しないようにし、さらに、より短時間
で、インクを無駄に消費せずに、一定レベルに脱気され
たインクでインク供給経路内を満たすことにある。ま
た、インク供給経路内に空気が混入した場合、その空気
をインク供給経路の外部に排出するために無駄なインク
の消費を防止することにある。さらに、インク供給系の
メンテナンス頻度を少なくし、より生産性の高いカラー
フィルタ製造装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、内部にインクが貯留されるタンクと、該タ
ンクの内部のインクをインクジェットヘッドに供給する
ためのインク供給路と、該インク供給路の途中に備えら
れ該インク供給路に流れるインク中の溶存気体を該イン
クから除去する脱気装置とを有するインクジェット記録
装置において、前記タンクから前記インクジェットヘッ
ドに向かって前記インク供給路を流れて前記脱気装置を
通過したインクを前記タンクに戻すインク循環経路が設
けられていることを特徴とする。
【0033】上記の発明では、インクジェット記録ヘッ
ドを長期間使用しなかった場合など、インク供給路内の
インクの溶存酸素量が所定の値を越えた時に、インク経
路内のインクがインク循環経路を通してタンク内に戻さ
れる。これにより、インク供給路の、脱気装置からイン
クジェットヘッド側の部分に、脱気装置を通過して高い
レベルに脱気されたインクが充填される。従って、イン
ク供給路の、脱気装置からインクジェットヘッド側の部
分にある、溶存酸素量が所定の値を越えたインクが無駄
に捨てられることがない。
【0034】また、前記インク供給路の、前記脱気装置
と前記インクジェットヘッドとの間の部分には、前記イ
ンク供給路に流れるインクの脱気レベルを測定する脱気
レベル測定装置が備えられていることが好ましい。これ
により、インク供給路内のインクの脱気レベルが脱気装
置で常にモニタされる。
【0035】さらに、前記インク供給路における前記脱
気装置と前記インクジェットヘッドとの間の部分の途中
に一端が接続され他端が前記タンクに接続されたバイパ
ス路を備え、前記インク循環経路が、前記インク供給路
の、前記タンクから前記バイパス路との接続部までの部
分と、前記バイパス路とで構成されていることが好まし
い。このようなインク循環経路では、タンク内からイン
ク供給路に流し込まれたインクをバイパス路を通して、
タンク内に再び戻すことができる。
【0036】さらに、前記インク供給路と前記バイパス
路との接続部分には、前記タンク内から前記インク供給
路を通って該接続部分に向かって流れるインクを、前記
バイパス路に流し込ませるか、または、前記インク供給
路を通して前記インクジェットヘッドへ向けて流すか切
り替え可能な供給経路切り替え手段が備えられているこ
とが好ましい。
【0037】上記の供給経路切り替え手段では、脱気レ
ベル測定装置により測定された、インク供給路内のイン
クの脱気レベルに応じて、インク供給路内をタンクから
バイパス路に向かって流れるインクの進行方向が切り替
えられる。
【0038】さらに、前記タンクには、前記タンク内の
インクを前記インク供給路へ加圧する加圧手段が備えら
れていることが好ましい。このような加圧手段が備えら
れたことにより、タンク内のインクがインク供給路へ強
制的に圧送される。
【0039】さらに、前記脱気レベル測定装置により測
定されたインクの脱気レベルに応じて前記加圧手段の駆
動及び停止を制御する制御手段をさらに有することが好
ましい。
【0040】さらに、前記制御手段は、前記脱気レベル
測定装置により測定されたインクの脱気レベルに応じて
前記供給経路切り替え手段の切り替え動作をさらに制御
することが好ましい。
【0041】上記のような制御手段が備えられたことに
より、インク供給路内のインク中の溶存酸素量を脱気レ
ベル測定装置が測定して、その溶存酸素量が、所定の値
を越える場合、インク供給路からバイパス路にインクが
流れるように供給経路切り替え手段を切り替えた後に加
圧手段を駆動するように制御手段が制御を行う。これに
より、溶存酸素量が所定の値を越えたインクがバイパス
路を経由してタンクに戻される。
【0042】また、本発明は、インクジェットヘッドに
供給するためのインクが内部に貯留されるメインタンク
と、該メインタンクから供給されるインクを貯留して前
記インクジェットヘッドから吐出されるインクの水頭圧
を決定するためのサブタンクと、該サブタンクの内部の
インクを前記インクジェットヘッドに供給するためのイ
ンク供給路と、該インク供給路の途中に備えられて該イ
ンク供給路に流れるインク中の溶存気体を該インクから
除去する脱気装置とを有するインクジェット記録装置に
おいて、前記インク供給路における前記脱気装置と前記
インクジェットヘッドとの間の部分の途中に一端が接続
され、他端が前記サブタンクに接続されたバイパス路を
備え、前記サブタンクから前記インク供給路に流れたイ
ンクを前記サブタンクに戻すインク循環経路が、前記イ
ンク供給路の、前記サブタンクから前記バイパス路との
接続部までの部分と、前記バイパス路とで構成され、一
端が前記バイパス路の途中に接続され、他端が前記メイ
ンタンクと接続されたタンク間供給経路と、前記脱気装
置により脱気されたインクの脱気レベルを測定する脱気
レベル測定装置と、前記サブタンクに備えられ前記サブ
タンク内のインクを前記インク供給路へ加圧する加圧手
段と、前記インク供給路と前記バイパス路との接続部分
に備えられ前記サブタンク内から前記インク供給路を通
って該接続部分に向かって流れるインクを、前記バイパ
ス路に流し込ませるか、または、前記インク供給路を通
して前記インクジェットヘッドへ向けて流すか切り替え
可能な供給経路切り替え手段とをさらに有していること
を特徴とする。
【0043】上記の発明でも、前述したようにインク循
環経路によって、インク供給路内で溶存酸素量が所定の
値を越えたインクがインク循環経路のバイパス路を経由
してタンク内に戻される。また、一端がバイパス路の途
中に接続され他端がメインタンクと接続されたタンク間
供給経路が設けられているので、メインタンク内からバ
イパス路に向かってタンク間供給経路を流れるインク
を、タンク間供給経路とバイパス路との接続部でバイパ
ス路とインク供給路との接続部に向けて流すことによ
り、内部が空の状態のバイパス路及びインク供給路にイ
ンクを充填することができる。
【0044】また、前記インク供給路及び前記バイパス
路に、内部が何も充填されていない状態からインクを充
填する動作として、前記メインタンク内からインクを前
記タンク間供給経路に流し込んで前記バイパス路、前記
インク供給路及び前記サブタンクにインクを充填する第
1の工程を行った後に、前記サブタンク内からインクを
前記加圧手段により前記インク供給路に流し込んで前記
サブタンク内からのインクで前記インク供給路及び前記
バイパス路を充填する第2の工程を行うように制御し、
必要に応じて前記第1及び第2の工程を複数回繰り返す
ように制御する制御手段がさらに備えられていることが
好ましい。
【0045】上記の制御手段が備えられたインクジェッ
ト記録装置において、例えば、脱気レベル測定装置とし
て、インクジェットヘッド側の接続部が上部に設けられ
前記インクジェットヘッド側と反対側の接続部が下部に
設けられた、耐気体透過性を有する容器に測定手段が取
り付けられたものが用いられる場合がある。この場合、
上記第1の工程において容器内の空気がインクジェット
ヘッド側と反対側の接続部から容器の外部に抜け出にく
いが、上記第2の工程で容器内の空気がインクジェット
ヘッド側の接続部から容器の外部の抜け出ていく。これ
により、インク経路内に空気が滞留することが防止され
る。
【0046】さらに、前記制御手段は、前記脱気レベル
測定装置により測定されたインクの脱気レベルに応じて
前記加圧手段の駆動及び停止を制御することが好まし
い。
【0047】さらに、前記制御手段は、前記脱気レベル
測定装置により測定されたインクの脱気レベルに応じて
前記供給経路切り替え手段の切り替え動作をさらに制御
することが好ましい。
【0048】さらに、前記脱気レベル測定装置は、前記
インクジェットヘッド側の接続部が上部に設けられ前記
インクジェットヘッド側と反対側の接続部が下部に設け
られた、耐気体透過性を有する容器に測定手段が取り付
けられたものであることが好ましい。
【0049】上記の脱気レベル測定装置では、もし、上
記の容器内に空気が入り込んでも、容器の下部からイン
クが容器内に入り込むようにインク供給路内にインクを
流すことによって、容器の上部から容器内の空気がイン
クと共に容器外部へと排出される。従って、インク経路
内でインクが滞留することが防止される。
【0050】さらに、前記測定手段として溶存酸素計が
用いられていることが好ましい。
【0051】さらに、前記溶存酸素計が、ポーラロ式で
あることが好ましい。
【0052】さらに、前記溶存酸素計の形状が棒状であ
り、前記溶存酸素計は略水平に前記容器の側壁に取り付
けられていることが好ましい。
【0053】さらに、本発明は、内部にインクが貯留さ
れるタンクと、該タンクの内部のインクをインクジェッ
トヘッドに供給するためのインク供給路とを有するイン
クジェット記録装置において、前記インク供給路の途中
に一端が接続され、他端が前記タンクに接続されたバイ
パス路を有し、前記タンク内から前記インク供給路に流
れ出たインクを前記タンクに戻すインク循環経路が、前
記インク供給路の、前記タンクから前記バイパス路との
接続部までの部分と、前記バイパス路とで構成され、前
記インク供給路と前記バイパス路との接続部分には、前
記タンク内から前記インク供給路を通って該接続部分に
向かって流れるインクを、前記バイパス路に流し込ませ
るか、または、前記インク供給路を通して前記インクジ
ェットヘッドへ向けて流すか切り替え可能な供給経路切
り替え手段が備えられていることを特徴とする。
【0054】上記の発明では、前述したような脱気装置
が備えられていないが、上記のインク循環経路を設けた
ことにより、インク供給路内で空気を含んだインクをイ
ンク循環経路のバイパス路を経由してタンク内に戻すこ
とができる。これにより、インクジェットヘッドにイン
クと共に空気が送り込まれることが防止される。
【0055】さらに、前記供給経路切り換え手段が少な
くとも2つの三方弁または四方弁で構成されていること
が好ましい。
【0056】さらに、本発明は、カラーフィルタ製造装
置が、上記のように構成されたインクジェット記録装置
を有し、前記インクジェット記録装置の前記インクジェ
ットヘッドからインクを吐出させてカラーフィルタを製
造することを特徴とする。これにより、高歩留りで低価
格のカラーフィルタを製造できるカラーフィルタ製造装
置が得られる。
【0057】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0058】(第1の実施の形態) 〈カラーフィルタ製造装置の全体の構成〉図1は、本発
明の第1の実施形態のカラーフィルタ製造装置を示す斜
視図である。本実施形態のカラーフィルタ製造装置で
は、図1に示すように、架台21の上面に、X方向及び
Y方向に移動可能なXYテーブル22が備えられてい
る。さらに、架台21の側部には支柱24が取り付けら
れており、支柱24の上端からは水平方向にXYテーブ
ル22の上方に向って延びた取り付け部材24aの先端
に、支持部材23を介してインクジェットヘッド120
が取り付けられている。
【0059】インクジェットヘッド120は、支持部材
23に対して取り付け位置が調整可能となっていて、所
望の取り付け位置でインクジェットヘッド120が支持
部材23に固定されている。従って、インクジェットヘ
ッド120は、支柱24及び支持部材23によってXY
テーブル22の上方で所望の位置に固定されている。ま
た、インクジェットヘッド120は、赤色のインクを吐
出するインクジェットヘッド120aと、緑色のインク
を吐出するインクジェットヘッド120bと、青色のイ
ンクを吐出するインクジェットヘッド120cとで構成
されている。そして、XYテーブル22の上面には基板
1が載置されている。この基板1の表面には、図6に基
づいて後述するブラックマトリクス及び樹脂組成物層3
が形成されている。
【0060】支柱24の上端には弁ボックス30が取り
付けられている。この弁ボックス30の内部には、イン
クジェットヘッド120a,120b,120cのそれ
ぞれに対応した三方弁や溶存酸素計などが備えられてい
る。この弁ボックス30と、インクジェットヘッド12
0a,120b,120cのそれぞれとが、インク供給
チューブによって接続されている。また、このカラーフ
ィルタ製造装置では、弁ボックス30内の三方弁を通し
てインクジェットヘッド120a,120b,120c
のそれぞれにインクを供給するためのインク供給ユニッ
ト32が備えられている。
【0061】インク供給ユニット32には、メインタン
ク301a,301b,301c、メインポンプ30
2、サブタンク401a,402b,401c、及びメ
イン脱気装置511a,511b,511cが備えられ
ている。インクジェットヘッド120aには、メインタ
ンク301a、サブタンク401a及びメイン脱気装置
511aが対応しており、インクジェットヘッド120
bには、メインタンク301b、サブタンク401b及
びメイン脱気装置511bが対応している。また、イン
クジェットヘッド120cには、メインタンク301
c、サブタンク401c及びメイン脱気装置511cが
対応している。サブタンク401a,402b,401
cやメイン脱気装置511a,511b,511cのそ
れぞれと、弁ボックス30とがチューブで接続されてい
る。これにより、インク供給ユニット32からインクジ
ェットヘッド120a,120b,120cに向けてイ
ンクが供給される。従って、このカラーフィルタ製造装
置では、インク供給ユニット32や弁ボックス30及
び、インク供給ユニット32からインクジェットヘッド
120までのインクの供給経路を構成するチューブなど
によってインク供給系が構成されている。
【0062】また、弁ボックス30からはケーブル31
が延びており、そのケーブル31の先端に、パソコンな
どで構成された、制御手段としての制御ボックス27が
接続されている。ケーブル31は、弁ボックス30内の
三方弁を駆動するためのケーブルと、弁ボックス30内
の溶存酸素計からのケーブルとが束ねられたものであ
る。さらに、制御ボックス27は、インクジェットヘッ
ド120a,120b,120cのそれぞれとケーブル
26によって接続されている。この制御ボックス27の
上には、キーボード28及びディスプレイ29が載置さ
れている。
【0063】〈インク供給系の構成〉図2は、図1に示
したカラーフィルタ製造装置のインク供給系の構成を示
す模式図である。図2では、図1に示したインク供給系
のうち、インクジェットヘッド120aにインクを供給
するためのインク供給系が示されている。インクジェッ
トヘッド120b及び120cのためのインク供給系
は、図2に示されるインク供給系と同様のものである。
【0064】図2に示すように、本実施形態のカラーフ
ィルタ製造装置のインク供給系には、インクジェットヘ
ッド120aに供給されるインクが貯留されたサブタン
ク401aと、サブタンク401aに供給されるインク
が貯留されたメインタンク301aとが備えられてい
る。サブタンク401aによって、インクジェットヘッ
ド120aから吐出されるインクの水頭圧が決定され
る。メインタンク301aの内部には、メインタンク3
01a内のインクの残量を検知するためのインク残量セ
ンサ350が備えられている。
【0065】メインタンク301a内部の底面にはチュ
ーブ351の一端が配置され、チューブ351の他端は
ジョイント371によりチューブ352の一端と接続さ
れている。ジョイント371には、大気連通用のチュー
ブ357の一端が接続され、チューブ357の他端に二
方弁304が接続されている。二方弁304によってチ
ューブ357の端部が開閉される。チューブ352の他
端にはメインポンプ302が接続されている。メインポ
ンプ302としては、インクの進行方向に向ってチュー
ブを押し潰しながらインクを送り出すチューブポンプが
用いられている。そのメインポンプ302にチューブ3
53の一端が接続され、チューブ353の他端に、捕捉
粒子径2μmのフィルタ311を介してチューブ354
の一端が接続されている。チューブ354の他端には、
ジョイント372を介してチューブ355の一端が接続
されている。ジョイント372にはチューブ373を介
してカプラプラグ374が取り付けられている。チュー
ブ355の他端にはサブの脱気装置321が接続されて
おり、その脱気装置321にはチューブ323を介して
真空ポンプ322が接続されている。
【0066】脱気装置321の内部には、気体透過性を
有する中空子を複数本束ねたものが備えられている。脱
気装置321内の中空子の中にインクを通過させて、中
空子の外部から真空ポンプ322で真空引きすることに
よってインク中に溶け込んでいる気体がインクから取り
除かれる。中空子を構成する中空子脱気膜として、ポリ
(4−メチルペンテン−1)が用いられている。脱気装
置321では、真空ポンプ322によって32±2Torr
の真空度で、脱気装置321を通過するインクの脱気を
行っている。
【0067】さらに、脱気装置321にはチューブ35
6の一端が接続され、チューブ356の他端はジョイン
ト471によりチューブ453の一端及び、チューブ4
52の一端と接続されている。チューブ453の他端に
は二方弁403を介してチューブ454の一端が接続さ
れている。チューブ454の他端はサブタンク401a
の内部と連通している。従って、メインタンク301a
からサブタンク401aへのインクの供給は、チューブ
351,352,353,354,355,356,4
53,454を通して行われる。そのチューブ351か
らメインポンプ302、フィルタ311及び脱気装置3
21を通ってチューブ356までの間のインク経路によ
って、タンク間供給経路が構成されている。
【0068】前述したカプラプラグ374にはカプラソ
ケット375が接続可能であるが、図2では、カプラソ
ケット375がカプラプラグ374から取り外された状
態が示されている。カプラプラグ374は、カプラプラ
グ374に何も接続されていない状態で先端が閉じる機
構となっているものである。一方、カプラソケット37
5にはチューブ376の一端が接続され、チューブ37
6の他端に吸引ポンプ377が接続されている。その吸
引ポンプ377にはチューブ378を介して廃液タンク
379が接続されている。カプラソケット375、チュ
ーブ376、吸引ポンプ377、チューブ378及び廃
液タンク379によってインク吸引装置が構成されてい
る。そのインク吸引装置は、インクの供給経路内のイン
クを抜く際にカプラプラグ374に接続される。
【0069】サブタンク401aの底部にはチューブ4
51の一端が接続され、チューブ451の他端に流量計
456を介してチューブ455の一端が接続されてい
る。チューブ455の他端にはメイン脱気装置511a
が接続されている。メイン脱気装置511aにはチュー
ブ580の一端が接続され、チューブ580の他端に真
空メータ521を介してチューブ581の一端が接続さ
れていて、チューブ581の他端に真空ポンプ522が
接続されている。
【0070】メイン脱気装置511aには、さらに、チ
ューブ571の一端が接続され、チューブ571の他端
に、脱気レベル測定装置である溶存酸素計520が接続
されている。溶存酸素計520には、測定手段であるセ
ンサ523、及びマグネチックスターラー534が備え
られている。溶存酸素計520の上部にはチューブ57
2の一端が接続され、チューブ572の他端はジョイン
ト577によりチューブ573の一端及び、チューブ5
74の一端と接続されている。チューブ574の他端に
は三方弁504が接続されており、三方弁504には、
さらに、チューブ553の一端及び、チューブ575の
一端が接続されている。チューブ553の他端にはカプ
ラ555を介してチューブ551の一端が接続され、チ
ューブ551の他端にコネクタ102が接続している。
コネクタ102にはインクジェットヘッド120aが取
り付けられている。
【0071】一方、ジョイント577でチューブ572
及び574と接続されたチューブ573の他端には三方
弁502が接続されている。この三方弁502には、さ
らに、前述したチューブ452の他端及び、チューブ5
76の一端が接続されている。チューブ576の他端に
は三方弁505が接続されており、三方弁505にチュ
ーブ575の他端及び、チューブ554の一端が接続さ
れている。チューブ554の他端にはカプラ556を介
してチューブ552の一端が接続され、チューブ552
の他端がコネクタ102に接続されている。三方弁50
4及び505によって供給路切り替え手段が構成されて
いる。
【0072】カプラ555及び556でチューブ551
及び552を切り離すことによって、インクジェットヘ
ッド120aがインク供給系から分離される。カプラ5
55及び556としては、カプラ555及び556でチ
ューブ同士が分離された状態で、カプラ555及び55
6の端部が閉じなく、開放状態のままであるものが用い
られている。これにより、カプラ555及び556によ
りチューブ同士を接続した際に、カプラ555及び55
6の内部に入り込む空気の抜けがよくなる。カプラ55
5には脱着センサ557が取り付けられ、カプラ556
には脱着センサ558が取り付けられている。脱着セン
サ557及び558が、カプラ555及び556により
チューブ同士が接続されているか、いないかを検知する
ことによって、カプラ555及び556でチューブ同士
が確実に接続されない状態でインク供給系が稼動されな
いように、カラーフィルタ製造装置が構成されている。
【0073】サブタンク401aに接続されたチューブ
451から、メイン脱気装置511a、溶存酸素計52
0などを経てインクジェットヘッド120aに至るイン
ク経路によってインク供給路が構成されている。また、
チューブ452及び453によって、メイン脱気装置5
11aを通過したインクをサブタンク401aに流し込
むバイパス路が構成されている。そのバイパス路の途中
になるジョイント471の部分に、前述したタンク間供
給経路の一端であるチューブ356の端部が接続され、
タンク間供給経路の他端であるチューブ351がメイン
タンク301aに接続されている。そして、インク供給
路の、サブタンク401aから三方弁504及び505
までの部分と、バイパス路であるチューブ452及び4
53とによって、サブタンク401aからチューブ45
1に流れたインクを再びサブタンク401aに戻すイン
ク循環経路が構成されている。
【0074】図3は、図2に示したインク供給系におけ
る三方弁502,504,505の動作を説明するため
の図である。図3(a)では、インクジェットヘッドか
らインクを吐出する時の三方弁502,504,505
の状態が示され、図3の(b)では、後述するようにイ
ンクをインク供給系に充填する時や、インクを交換する
時などに、インクをバイパスするための三方弁502,
504,505の状態が示されている。
【0075】図3(a)に示すように、インクジェット
ヘッド120aからのインクの吐出時には、三方弁50
2によってチューブ573とチューブ576とが連通さ
れ、チューブ452の三方弁502側の端部は閉じた状
態となる。三方弁505では、チューブ576とチュー
ブ554とが連通され、チューブ575の三方弁505
側の端部が閉じた状態となる。三方弁504では、チュ
ーブ574とチューブ553とが連通され、チューブ5
75の三方弁504側の端部が閉じた状態となる。従っ
て、インクの吐出時には、サブタンク401aから溶存
酸素計520に向ってタービン402aによって送り出
されたインクは、溶存酸素計520及びチューブ572
を通過した後に、ジョイント577でチューブ574及
び573に分岐される。そして、ジョイント577で分
岐されたインクは、それぞれの供給経路を通してインク
ジェットヘッド120aに供給される。
【0076】インクのバイパス時には、図3(b)に示
すように、三方弁502によってチューブ452とチュ
ーブ576とが連通され、チューブ577の三方弁50
2側の端部は閉じた状態となる。三方弁505では、チ
ューブ576とチューブ575とが連通され、チューブ
554の三方弁505側の端部は閉じた状態となる。三
方弁504では、チューブ575とチューブ574とが
連通され、チューブ553の三方弁505側の端部は閉
じた状態となる。従って、インクのバイパス時では、チ
ューブ571を通って溶存酸素計520に送られたイン
クは、溶存酸素計520を通過した後に、チューブ57
2、ジョイント577、チューブ574、三方弁50
4、チューブ575、三方弁505、チューブ576、
三方弁502をこの順番で通過してチューブ452に送
り出される。その場合とインクの流れが反対の場合、チ
ューブ452の内部を三方弁502に向って流れるイン
クは溶存酸素計520に送り込まれる。三方弁502,
504,505がこのような状態では、インクジェット
ヘッド120aはメインタンク301a及びサブタンク
401aとインク供給路によってつなげられていない。
【0077】図3(a)及び(b)に示した三方弁50
2,504,505の切り替え動作は、図1に示した制
御ボックス27によって制御される。
【0078】次に、上述したインク供給系におけるイン
クの供給経路に配置された構成部品について説明する。
【0079】サブタンク401aには、チューブ451
を通してインクを流量計456に向けて圧送するタービ
ン402aと、タービン402aを駆動するモータ40
2とが備えられている。モータ402及びタービン40
2aによって、加圧手段が構成されていて、この加圧手
段の駆動及び停止が、図1に示した制御ボックス27に
より制御される。また、サブタンク401a側面の、底
面から所定の高さの位置にはドレイン404が設けられ
ている。ドレイン404には、チューブ358の一端が
接続され、チューブ358の他端はメインタンク301
aに導かれている。
【0080】また、サブタンク401aには、サブタン
ク401a内のインクの液位が一定の高さ以下とならな
いように、サブタンク401a内のインクの残量を検知
するサブタンク残量センサ405が設けられている。こ
れにより、サブタンク401a内のインクがタービン4
02aによって圧送されてサブタンク401a内の液位
が下がり、サブタンク401aが空になることによって
インクの供給経路内に空気が圧送されることが防止され
る。本実施形態では、サブタンク401a内のインクが
ドレイン404を通ってメインタンク301aへ流れ出
すインクの高さから10mm下がった液位でサブタンク
残量センサ405がインクの液面を検知するような構成
となっている。サブタンク残量センサ405がインクの
液面を検知すると、メインポンプ302の駆動によりメ
インタンク301aからサブタンク401aにインクが
補充される。この時、メインポンプ302は、ドレイン
404からインクが流れ出るまで駆動する。
【0081】流量計456は、サブタンク401aから
圧送されたインクの流量を測定するものであり、流量計
456としては、瞬時流量及び積算流量のいずれも測定
可能なものを用いている。
【0082】メイン脱気装置511aは、脱気装置32
1と同様に、インク中に溶け込んでいる気体を取り除く
ものあり、メイン脱気装置511a内には、気体透過性
を有する中空子を複数本束ねたものが備えられている。
その中空子の中にインクを通過させると共に、真空ポン
プ522により中空子の外部から真空引きすることによ
って、インク中の気体が取り除かれる。メイン脱気装置
511aでは、中空子を構成する中空子脱気膜としてフ
ッ素樹脂(四フッ化エチレン)が用いられている。ま
た、真空ポンプ522によって、真空度約10Torrでイ
ンクの脱気が行われている。
【0083】溶存酸素計520は、メイン脱気装置51
1aを通過したインクの脱気レベルを測定するものであ
る。図4は、溶存酸素計520の詳細を示す断面図であ
る。図4に示すように、溶存酸素計520では、気体透
過性が低い樹脂(例えばPVDF)、あるいはステンレ
スからなる容器528の下部の側面に、チューブ継手5
27aによりチューブ571が接続されている。容器5
28の上面にはチューブ継手527bによりチューブ5
72が接続されている。そして、容器528側面の、チ
ューブ571と異なる位置に、センサ523がセンサ固
定治具529によって、容器528内のインクが漏れな
いように固定され、センサ523がほぼ水平となってい
る。容器528内部の形状としては、容器528内の空
気がインクと共にチューブ572へ抜けやすいように上
部がテーパ状になっている。これにより、容器528内
に空気が入ったとしても、サブタンク401aにより圧
送されたインクがチューブ571を通して容器528内
に底部から流れ込み、流れ込んだインクと共に容器52
8内の空気は容器528の上部からチューブ572に流
れ込みやすくなる。
【0084】センサ523はポーラロ式の酸素電極を用
いたものである。センサ523の測定原理により、セン
サ523の、容器528内部の先端の電極部で酸素が消
費されるので、正確な脱気レベルの測定を行うために
は、後述する溶存酸素計の測定原理から、センサ523
の先端部の付近の液体を攪拌する必要がある。
【0085】また、インクジェットヘッド120aから
インクが吐出している間は、インクの消費量がごくわず
かであるため、容器528内のインクの流れはほとんど
生じない。従って、容器528の内部には、容器528
内のインクを攪拌するために、磁石が内蔵された回転子
526が入れられている。また、容器528の底面に
は、回転子526を回転させるためのマグネチックスタ
ーラー524が備えられている。このマグネチックスタ
ーラー524によって、回転子526が、容器528内
の底面に接した状態で回転させられる。これにより、容
器528内のインクを常に攪拌することで、インクの溶
存酸素量が正確に測定される。
【0086】〈溶存酸素計の測定原理〉図2及び図4に
示した溶存酸素計520として用いたポーラロ式の溶存
酸素計は、一般的に隔膜式溶存酸素電極と呼ばれている
ものであり、酸素の還元を測定原理として用いている。
【0087】図5は、ポーラロ式の溶存酸素計の測定原
理を説明するための模式図である。図5に示すように、
ポーラロ式の溶存酸素計は、酸素電極537aと低電圧
電源533と直流電流計538とで構成されている。酸
素電極537aでは、電極ボディ537の一端が開口し
ており、その電極ボディ537の開口部が、隔膜534
で覆われることにより電極ボディ537の一端が塞がれ
ている。電極ボディ537の内部には、銀からなる棒状
の陽極532が備えられている。陽極532の隔膜53
5側の端部には、白金からなる陰極531が備えられて
いる。また、電極ボディ537内には電解液536が満
たされ、その電解液536に陰極531及び陽極532
が浸っている。このような酸素電極537aが、隔膜5
35を下方に向けて容器539内の測定液534に浸さ
れている。陰極531及び陽極532は、容器539の
外部の定電圧電源533及び直流電流計538と電気的
に接続されている。
【0088】このような溶存酸素計では、陰極531と
陽極532との間に、酸素を還元するために必要な定電
圧(例えば、600〜700mA)を低電圧電源533
により予めかけておく。測定液534中の酸素が隔膜5
35を透過して電解液536に溶け込むと、溶け込んだ
酸素は陰極531で水素基に還元され、溶存酸素計の回
路中に還元電流が流れる。この時の陽極532での化学
反応は下記の式(1)で表わされ、陰極531での化学
反応は下記の式(2)で表わされる。
【0089】 4Ag + 4OH- → 2Ag2O + 2H2O ・・・・・(1) O2 + 2H2O + 4e → 4OH- ・・・・・・・・・(2) 上記の式(2)で示される還元電流は測定液534中の
酸素濃度に比例する。例えば測定液534中の酸素が増
すと、隔膜535を透過して電解液536に溶け込む酸
素の量が多くなり、直流電流計538に流れる還元電流
が電解液536中の酸素濃度に比例して大きくなる。ま
た、測定中の測定液534では、隔膜535付近が酸素
濃度が低い低濃度領域534aとなっており、低濃度領
域534aの外側が、低濃度領域534aよりも酸素濃
度が高い中濃度領域534bとなっている。そして、中
濃度領域534bの外側が、中濃度領域534bよりも
酸素濃度が高い高濃度領域534cとなっている。この
ように、溶存酸素計は、溶存酸素計の回路中を流れる還
元電流を測定し、その還元電流の測定値を酸素濃度に換
算することによって測定液534の酸素濃度の測定を行
っている。
【0090】上述したように、ポーラロ式の酸素電極
は、陰極として白金、陽極として銀、電解液としてアル
カリ溶液を用いて外部電極による酸素の定電位電解が行
われるものである。このポーラロ式に対して、隔膜式の
溶存酸素計のもう一つの測定方法であるガルバニ式で
は、陽極として白金、陰極として鉛、電解液としてアル
カリ溶液を用い、外部電極を用いないで酸素電極自身の
電池反応による電圧を利用して酸素の定電位電解が行わ
れている。
【0091】ポーラロ式はガルバニ式と比較して、次に
説明する利点を有している。第1の利点としては測定の
再現性がよい。第2の利点としては、沈殿物の発生が少
ないので長期的に測定が安定している。第3の利点とし
ては電圧を酸素電極をかけているので温度の影響が小さ
い。これらの利点により、本実施形態ではポーラロ式の
溶存酸素計を用いている。
【0092】次に、図4に示したように、センサ523
をほぼ垂直となるように容器528に取り付けたことに
ついて説明する。図5に示した溶存酸素計を長時間使用
していると、陽極532の表面に塩化銀の層が形成さ
れ、その塩化銀の層が陽極532から剥離して、陰極5
31と隔膜535との間に入る。このように、陰極53
1と隔膜535との間に塩化銀が入り込むと、溶存酸素
計の安定した性能が得られなくなってしまう。従って、
隔膜535を下方に向けて酸素電極537aを取り付け
る方法では、塩化銀が陰極531と隔膜535との間に
入り込みやすいので、この取り付け方法は、長期にわた
って使用する場合、望ましいものでない。また、これと
は逆に隔膜535を上方に向けて酸素電極537aを取
り付けようとすると、酸素電極537aを容器539の
底面に取り付けることになり、図4に示した溶存酸素計
の場合、センサ523を容器528の底面に取り付けな
ければならない。しかしながら、容器528内の底部で
は、回転子526で攪拌を行うので、容器528の底面
でセンサ523とマグネチックスターラー524とを並
べる必要があり、容器528が大きくなる。容器528
が大きくなると容器528内に滞留するインクの量が多
くなってしまい望ましくない。従って、図4に示した溶
存酸素計では、センサ523の寿命が長く、かつ、容器
528内部の容積が小さくなるように、センサ523が
ほぼ水平に容器528に取り付けられている。
【0093】〈インク供給系の動作〉図2に示したイン
ク供給系の動作について、図2及び図3を参照して説明
する。インクジェットヘッド120aによるインク吐出
動作では、三方弁502,504,505が、前述した
ように図3(a)に示した状態となるように制御され
る。通常、インクがインクジェットヘッドから吐出され
ている時には、インク吐出に伴って生じる負圧によりサ
ブタンク401a内のインクが、チューブ451、流量
計456、チューブ455、メイン脱気装置511a、
チューブ571、溶存酸素計520、チューブ572を
この順番で通過してジョイント577に送られる。この
ジョイント577でインクがチューブ573及び574
に分岐される。チューブ574に流れたインクは、三方
弁504、チューブ553、カプラ555、チューブ5
51、コネクタ102をこの順番で通過してインクジェ
ットヘッド120aに供給される。一方、ジョイント5
77でチューブ573に流れたインクは、三方弁50
2、チューブ576、三方弁505、チューブ554、
カプラ556、チューブ552、コネクタ102をこの
順番で通過してインクジェットヘッド120aに供給さ
れる。
【0094】上記のインクの供給に応じて、インクジェ
ットヘッド120aに形成された吐出口よりインクを吐
出して透明ガラス基板上に着色を行う。そして、1枚の
基板、または、数枚の基板を着色するごとにモータ40
2を駆動してタービンを回転させることによって、サブ
タンク401a内のインクを圧送し、インクジェットヘ
ッド120aへインクを送り込む加圧回復の動作を行
う。この時にインクジェットヘッド120aへ送り込ま
れるインクは脱気装置321及びメイン脱気装置511
aを通過しているので、そのインクは、吐出の不安定要
因となる気泡が内部にないだけでなく、溶存気体もほと
んど取り除かれた状態である。また、インクの脱気レベ
ルは、常に溶存酸素計520によってモニタされ、イン
クの溶存酸素量が所定の値以下となるように加圧回復の
動作が行われる。これにより、インクジェットヘッドの
吐出の安定化が実現されている。
【0095】また、吐出の安定化を実現するため、イン
ク供給系を長時間動作させなかった時など、溶存酸素量
が所定の値を越える場合には、三方弁502,504,
505を、前述したように図3(b)に示したバイパス
時の状態に切り換える。また、二方弁403を開けた状
態にする。そして、モータ402を駆動してタービン4
02aを回転させることにより、サブタンク401a内
のインクがチューブ451に押し出されてメイン脱気装
置511aを通過する。その後、三方弁502,50
4,505を、図3(a)に示したインク吐出時の状態
に切り換えて、再度モータ402を駆動することによ
り、メイン脱気装置511aを通過して十分に脱気され
たインクがインクジェットヘッド120aに供給され
る。これにより、インクを無駄に消費しないで、常にイ
ンクジェットヘッドには、溶存酸素量が一定値以下のイ
ンクが送り込まれ、インクの吐出の安定化が実現され
る。
【0096】〈インク充填時の動作〉次に、図2に示し
たインク供給系にインクを充填するときの動作について
説明する。
【0097】まず、インク供給系にインクを充填すると
きには、二方弁304及び403を閉じ、三方弁50
2,504,505をバイパス時の状態に切り替える。
この状態で第1の工程として、メインポンプ302を動
作させ、メインタンク301a内のインクをチューブ3
51及び352を通してくみ上げると、インクは、チュ
ーブ353、フィルタ311、チューブ354,35
5、脱気装置321、チューブ356,452、三方弁
502、チューブ576、三方弁505、チューブ57
5、三方弁504、チューブ574,572、溶存酸素
計520、チューブ571、メイン脱気装置511a、
チューブ455、流量計456、チューブ451、サブ
タンク401a、ドレイン404、チューブ358をこ
の順番で通過し、インク供給経路のほぼ全体にインクが
行き渡る。この時、メインポンプ302の流量は、20
0ml/minに設定する。また、脱気装置321用の
真空ポンプ322は、脱気装置321内の真空度が約3
0Torrとなるように運転し、メイン脱気装置511a用
の真空ポンプ522は、メイン脱気装置511a内の真
空度が約10Torrとなるように運転する。
【0098】上記のような第1の工程によってインク供
給系にインクを充填した直後は、脱気装置321を通過
したインクが、チューブ356,452、三方弁50
2、チューブ576、三方弁505、チューブ575、
三方弁504、チューブ574,572、溶存酸素計5
20、チューブ571、メイン脱気装置511aに行き
渡る。メイン脱気装置511aを通過したインクはさら
に脱気されており、チューブ455、流量計456、チ
ューブ451、サブタンク401aの各々の内部が、脱
気されたインクで満たされる。
【0099】ところが、図4に示したように、溶存酸素
計520を構成する容器528の内部には、センサ52
3の先端部のためのスペースや、回転子526が回転す
るためのスペースとして、ある程度の容積が必要とさ
れ、この容器528では内部の容積が約10mlとなっ
ている。また、チューブ571から容器528の内部に
送り込まれた空気がチューブ572を通して容器528
の外部に抜けやすくなるように、容器528におけるチ
ューブ571及び572の接続位置が決定されている。
従って、前述したようにチューブ571が容器528の
下部に接続され、チューブ572が容器528の上部に
接続されている。そのため、上述したインクの充填時に
チューブ572から容器525の内部に入った空気は全
てチューブ571に抜けていかず、一部の空気が容器5
28の内部に残ってしまう。
【0100】従って、一定時間、メインポンプ302を
運転させてインク供給系にインクを充填してからメイン
ポンプ302を停止した後、二方弁403のみ開けた状
態にする。そして、第2の工程として、モータ402を
駆動させ、前述したインクの充填時におけるインクの流
れとは逆向きにインクを送る。この時、メインポンプ3
02としては、メインポンプ302が運転停止の状態の
ときに、メインポンプ302に接続されたチューブ内の
インクの流れを遮断する構造のものを用いているので、
サブタンク401a内から送られるインクは、ジョイン
ト471でチューブ356の方向へは流れず、チューブ
453及び454を通ってサブタンク401aに戻され
る。
【0101】この第2の工程によって、メイン脱気装置
511aから溶存酸素計520、三方弁504,50
5,502を通ってサブタンク401aに至るインクの
経路内からは、ほぼ完全に空気が取り除かれる。また、
このようにして脱気されたインクは、メイン脱気装置5
11aから三方弁504,505,502を通過してチ
ューブ452,453、二方弁403、チューブ454
を経てサブタンク401a内へ、あるいは、さらにメイ
ン脱気装置511aへと循環される。これによりインク
の経路内は、チューブ573を除いて、脱気されたイン
クで全て満たされることとなる。このような第1及び第
2の工程の循環動作を数回繰り返すことによって、循環
されるインクがメイン脱気装置511aを何回か通過す
ることとなり、インクの脱気レベルが上がる。上述した
第1及び第2の工程における動作は、図1に示した制御
ボックス27によって制御される。
【0102】次に、インクが充填されていない残りの部
分に、脱気されたインクを充填するために、三方弁50
2,504,505を、図3(a)に示したインク吐出
時の状態へ切り換える。そして、モータ402を駆動し
てサブタンク401aからインクを送り出すと、チュー
ブ573,553,554,551,552に、脱気さ
れたインクが充填される。
【0103】以上で説明したように、従来のインクジェ
ット記録装置では、インクジェットヘッド1100の近
傍でインクジェットヘッド1100以外を経由してイン
クを循環させることのできる経路を設けることによっ
て、ただ脱気装置を取り付けただけでは、脱気装置から
インクジェットヘッド1100までの間のインクの多く
の部分が無駄に捨てられていたのが、インクの消費を最
小限にとどめて、効率的にインク供給系全体に、脱気さ
れたインクを満たすことができる。
【0104】〈インク交換時の動作〉次に、図2に示さ
れるインク供給系でインクを交換する時の動作について
図2及び図3を参照して説明する。
【0105】インク供給経路内のインクの交換時には、
コネクタ102の接続を切り離すことなく実現できる。
【0106】まず、インク供給系からインクを抜く動作
について説明する。二方弁304を開き、二方弁403
を閉じて、三方弁502,504,505を、図3
(b)に示したバイパス時の状態に切り替える。この状
態でメインポンブ302を動作させると、二方弁304
の、何も接続されていない口から空気が吸い込まれる。
二方弁304から吸い込まれた空気は、チューブ35
7,352、メインポンプ302、チューブ353、フ
ィルタ311、チューブ354,355、脱気装置32
1、チューブ356,452、三方弁502、チューブ
576、三方弁505、チューブ575、三方弁50
4、チューブ574,572、溶存酸素計520、チュ
ーブ571、メイン脱気装置511a、チューブ45
5、流量計456、チューブ451をこの順番で通過し
てサブタンク401aの内部に流し込まれる。
【0107】このように空気が流し込まれることによ
り、インク経路の内部にあったインクはサブタンク40
1aの内部へ流し込まれる。サブタンク401aでは、
チューブ451からインクが流し込まれることでインク
の液位が上昇することによって、サブタンク401a内
のインクがドレイン404及びチューブ358を通して
メインタンク301aの内部へ流し込まれる。従って、
サブタンク401a内のドレイン404よりも低い部分
のインクを除いて、インク経路内のインクがほぼ全てメ
インタンク301aに流し込まれ、インク経路内に残さ
れたインクのほとんどがメインタンク301aに回収さ
れる。
【0108】サブタンク401a内に残されたインクを
回収するためには、カプラプラグ374にカプラソケッ
ト375を接続する。そして、吸引ポンプ377を駆動
することによって、サブタンク401a内のインクが、
チューブ451、流量計456、チューブ455、メイ
ン脱気装置511a、チューブ571、溶存酸素計52
0、チューブ572,574、三方弁504、チューブ
575、三方弁505、チューブ576、三方弁50
2、チューブ452,356、脱気装置321、チュー
ブ355,373、カプラプラグ374、カプラソケッ
ト375、チューブ376、吸引ポンプ377、チュー
ブ378をこの順番で通過して廃液タンク379に流し
込まれる。
【0109】上記の動作により、メインタンク301a
や、三方弁504及び505からインクジェットヘッド
120aまでの間のチューブ553,554,551,
552及び、チューブ573以外のインク経路は、ほぼ
完全にインクが抜けた状態となる。その後、メインタン
ク301aごと別のメインタンクに交換するか、メイン
タンク301a内のインクを入れ換えることによってイ
ンクが交換される。
【0110】さらにその後、入れ換えた新しいインクを
インク供給系のインク経路内に充填する際には、前述し
たようなインクを充填する動作を行う。そのインクの充
填動作を行った後には、チューブ573及びチューブ5
53,554,551,552や、インクジェットヘッ
ド120aの内部には交換前のインクが残されたままで
あるが、残されたインクは脱気されており、交換前のイ
ンクで満たされたインク経路には空気が入り込んでいな
い。例えば、チューブ573に空気が入り込んだ場合に
は、次で説明するようにして、チューブ573内の空気
を排除することができる。
【0111】二方弁304を閉じ、二方弁403を開
き、三方弁502,504,505をインク吐出時の状
態に切り替える。そして、わずかな時間だけモータ40
2を駆動してサブタンク401a内のインクをチューブ
451へ加圧し、チューブ573内の空気をチューブ5
76の内部へ送り込む。次に、三方弁502,504,
505をバイパス時の状態に切り替え、モータ402を
駆動することによって、チューブ576内の空気が、三
方弁502、チューブ452,453,454と経由し
てサブタンク401aの内部に送り込まれる。これによ
り、インク供給系の全てのインク経路内は、空気が一切
含まれていない状態となる。また、この時、チューブ5
73に残っている交換前のインクが、交換後の新しいイ
ンクと混じり合ってしまうが、チューブ573内の残っ
たインクはインク供給系の総インク量と比較してごくわ
ずかな量であり、また、全く異なる色ではなく、濃度や
色が若干異なる程度の違いであるため、カラーフィルタ
を形成する際に特に問題となるレベルではない。
【0112】その後、三方弁502,504,505を
インク吐出時の状態に切り替えてモータ402を駆動す
ることによって、チューブ553,554,551,5
52、及びインクジェットヘッド120aの内部に残っ
ている交換前のインクがインクジェットヘッド120a
の吐出口から押し出される。この時、インク供給経路中
に空気が一切存在しないので、インクジェットヘッド1
20aに空気が送り込まれるだけでなく、インクジェッ
トヘッド120aには、高いレベルに脱気されたインク
が供給されることとなる。
【0113】また、インクを交換する際にインクジェッ
トヘッドを取り外す必要がないので、インクジェットヘ
ッド取り付け直後に、そのインクジェットヘッドの位置
合わせの操作を行う必要がない。
【0114】〈カラーフィルタの製造方法〉図1に示さ
れる本実施形態のカラーフィルタ製造装置を用いたカラ
ーフィルタの製造方法について図6を参照して説明す
る。
【0115】図6は、図1に示されるカラーフィルタ製
造装置を用いたカラーフィルタの製造方法を説明するた
めの図である。本実施形態のカラーフィルタ製造装置に
よるカラーフィルタの製造方法では、図6に示される図
(a)〜図(f)の工程を経てカラーフィルタが製造さ
れる。図6(c)及び(e)の中のhνは、照射する光
の強度を示している。
【0116】まず、図6(a)において、基板1の表面
に、遮光部であるブラックマトリクス2を形成する。ブ
ラックマトリクス2は、マトリクス上に開口部が形成さ
れていて、その開口部が基板1の表面で光透過部7とな
っている。
【0117】本実施形態においては、基板1として一般
にガラス基板が用いられるが、液晶用カラーフイルタと
しての透明性、機械的強度などの必要特性を有するもの
であればガラス基板に限定されるものではない。
【0118】次に、図6(b)において、ブラックマト
リクス2が形成された基板1の表面上に、光を照射する
か、あるいは光を照射すると共と加熱することにより硬
化可能であり、かつインク受容性を有する樹脂組成物を
塗布し、必要に応じてプリベークを行って樹脂組成物層
3を形成する。基板1の表面に樹脂組成物を塗布する方
法として、スピンコート、ロールコート、バーコート、
スプレーコート、ディップコートなどの塗布方法を用い
ることができ、特に限定されるものではない。
【0119】次に、図6(c)において、樹脂組成物層
3の表面に対して、所望のパターンを有するフォトマス
ク4を使用してパターン露光を行うことにより、樹脂組
成物層3の、ブラックマトリクス2に対応する部分の一
部を硬化させ、インクを吸収しない非着色部5を形成す
る。この非着色部5は、ブラックマトリクス2に形成さ
れた複数の開口部を1つずつ区分けするように形成され
ている。その後、フォトマスク4を除去する。
【0120】次に、図6(d)において、図1に示した
カラーフィルタ製造装置のインクジェットヘッド120
によって、樹脂組成物層3に対して着色を行う。この
時、樹脂組成物層3では、R(赤)に対応する領域にR
のインクが、G(緑)に対応する領域にGのインクが、
B(青)に対応する領域にBのインクがインクジェット
ヘッド120から吐出される。このインクジェットヘッ
ド120による樹脂組成物層3の着色は1つの工程で一
度に行われる。その後、必要に応じて基板1上のインク
の乾燥を行う。図6(c)に示したフォトマスク4とし
ては、前述したように、樹脂組成物層3の、ブラックマ
トリクス2に対応する部分を硬化させるために開口部を
有したものを用いる。この際、ブラックマトリクス2に
接する部分での着色剤の色抜けを防止するために比較的
多くのインクを付与することが必要である。そのため
に、フォトマスク4の開口部は、図6(c)に示される
ようにブラックマトリクス2の幅よりも狭いことが好ま
しい。
【0121】着色に使用するインクとしては、色素系、
顔料系のどちらのものも使用可能であり、また、液状イ
ンク、ソリッドインク共に使用可能である。
【0122】本実施形態で使用するインクジェット方式
としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用
いたバブルジェットタイプ、あるいは圧電素子を用いた
ピエゾジェットタイプなどが使用可能であり、着色面積
及び着色パターンは任意に設定することができる。
【0123】また、本実施形態では、基板上にブラック
マトリクスが形成された例を示しているが、ブラックマ
トリクスは、硬化可能な樹脂組成物層を形成後、あるい
は着色後に樹脂組成物層上に形成されたものであっても
特に問題はなく、ブラックマトリクスが形成される形態
は本実施形態に限定されるものではない。また、ブラッ
クマトリクスの形成方法としては、基板上にスパッタも
しくは蒸着により金属薄膜を形成し、その金属薄膜をフ
ォトリソグラフィー工程によりパターニングすることが
好ましいが、この形成方法に限定されるものではない。
【0124】次に、図6(e)において、光照射のみ、
熱処理のみ、または光照射及び熱処理を行って硬化可能
な樹脂組成物層3を硬化させる。これにより、基板1の
表面に、赤色領域6a、緑色領域6b及び青色領域6c
が形成される。
【0125】次に、図6(f)において、赤色領域6
a,緑色領域6b,青色領域6c、及び非着色部5の表
面全体に、必要に応じて保護層8を形成する。なお、図
6(c)及び(e)において光の強度をhνで示した
が、熱処理の場合は、強度がhνの光の代わりに熱を加
える。保護層8としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプ
あるいは光熱併用タイプの樹脂組成物を用いて形成する
か、あるいは無機材料を用いて蒸着またはスパッタによ
って形成することができ、カラーフィルタとした場合の
透明性を有し、その後のITO(Indium Tin Oxide)形
成プロセス、配向膜形成プロセスなどに十分耐えうるも
のであればよい。
【0126】〈カラーフィルタの構成〉次に、上述した
カラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィ
ルタについて説明する。図7は、本実施形態のカラーフ
ィルタ製造装置により製造されたカラーフィルタのパタ
ーンを示す図である。
【0127】図7に示すように、R(赤),G(緑),
B(青)のインクにより着色された赤色領域6a,緑色
領域6b,青色領域6cのそれぞれが、一つの画素(フ
ィルタエレメント)を構成しており、各画素の形状はほ
ぼ長方形をしている。画素の大きさは、全て同じで15
0μm×60μmであり、一つの画素の長手方向をX方
向とし、X方向と直角な方向をY方向とすると、X方向
のピッチが300μ、Y方向のピッチが100μmであ
る。そして、X方向には同じ色の画素が一直線上に配列
され、Y方向にはR,G,Bの順で並んだ3つの画素が
Y方向に繰り返すようにが配列されている。また、この
図7に示されるカラーフィルタのパターンは、図6
(a)の工程で形成されたブラックマトリクス2のパタ
ーンに相当する。画素の個数は、X方向に480個、Y
方向に1920個(各色640個)である。
【0128】図8は、図1に示した本実施形態のカラー
フィルタ製造装置により製造されたカラーフィルタの画
面全体の大きさを示す図である。図8に示すように、カ
ラーフィルタの画面全体の大きさは、144mm×l9
2mmで、対角線の長さが240mmであり、9.4イ
ンチサイズの液晶パネル用に対応している。
【0129】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
形態のカラーフィルタ製造装置では、第1の実施形態と
比較して、カラーフィルタ製造装置を構成するインク供
給系の一部が異なっている。第1の実施形態と異なる点
としては、インク供給系を構成している供給経路切り替
え手段が異なっている。その他の構成については第1の
実施形態と同様であり、以下では、第1の実施形態と異
なる点について説明する。
【0130】図9は、本実施形態のカラーフィルタ製造
装置の特徴を表す図であり、インク供給系の供給経路切
り替え手段の部分拡大図である。また、この図9では、
供給経路切り替え手段の状態が図9の(a)及び(b)
の2つの図によって示されている。
【0131】本実施形態のカラーフィルタ装置では、第
1の実施形態の図2に示したインク供給系における三方
弁504,505が、図9に示すように四方弁506に
置き換えられている。すなわち、供給経路切り替え手段
が四方弁506によって構成されていて、この四方弁5
06にはチューブ553,554,574,576のそ
れぞれの端部が接続されている。
【0132】図9の(a)では、インク吐出時における
四方弁506の状態が示されている。インク吐出時に
は、四方弁506によってチューブ576とチューブ5
52とが連通されると同時にチューブ574とチューブ
553とが連通される。
【0133】図9の(b)では、インクのバイパス時に
おける四方弁506の状態が示されている。インクのバ
イパス時には、四方弁506によって、チューブ576
とチューブ574とが連通されると同時にチューブ55
4とチューブ553とが連通される。
【0134】上述したように、本実施形態のカラーフィ
ルタ製造装置では、インク供給系の供給経路切り替え手
段が四方弁506によって構成されたことにより、第1
の実施形態におけるインク供給系と全く同様な動作が行
われる。
【0135】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
形態のカラーフィルタ製造装置では、第1の実施形態と
比較して、カラーフィルタ製造装置を構成するインク供
給系の一部が異なっており、本実施形態におけるインク
供給系は、第1の実施形態の図2に示したインク供給系
から二方弁504及び505が削除されたものである。
その他の構成については第1の実施形態と同様であり、
以下では、第1の実施形態と異なる点について説明す
る。
【0136】図10は、本実施形態のカラーフィルタ製
造装置におけるインク供給系の構成を示す模式図であ
る。この図10では、第1の実施形態と同一の構成部品
に同一の符号を付してある。
【0137】本実施形態のカラーフィルタ製造装置にお
けるインク供給系では、図10に示すように、三方弁5
02とカプラ556とがチューブ576aによって接続
され、また、チューブ572及び573の端部と、チュ
ーブ574aの一端とがジョイント577によって接続
されると共にチューブ574aの他端がカプラ555と
接続されている。また、インクジェットヘッド120a
内もインクが循環可能な構成となっている。
【0138】三方弁502は、第1の実施形態と同様
に、インク吐出時とバイパス時とで異なった動作を行
う。インク吐出時には、三方弁502によってチューブ
573とチューブ576aとが接続され、チューブ45
2の三方弁502側の端部が閉じた状態となる。これに
より、チューブ573内を三方弁502に向かって流れ
るインクは、矢印Aで示される方向に進んでチューブ5
76a内に流し込まれる。また、バイパス時には、三方
弁502によってチューブ452とチューブ576aと
が接続され、チューブ573の三方弁502側の端部が
閉じた状態となる。これにより、チューブ452内を三
方弁502側に向かって流れるインクはチューブ576
a内に流し込まれ、あるいは、インクの流れが逆の場合
には、チューブ576a内のインクがチューブ452内
に流し込まれる。
【0139】通常、インクジェットヘッド120aがイ
ンクの吐出を行う際には、三方弁502が、上述したイ
ンク吐出時の状態となり、サブタンク401a内のイン
クがチューブ451を通してメイン脱気装置511aに
向かって送り込まれる。メイン脱気装置511aを通過
して一定のレベルまで脱気されたインクは、溶存酸素計
520を通過して、ジョイント577でチューブ574
aまたはチューブ573の方向へ分岐される。2つの方
向に分岐されたインクがそれぞれのインク供給経路を通
過して、メイン脱気装置511aで一定のレベルまで脱
気されたインクがインクジェットヘッド120aに供給
される。
【0140】また、カラーフィルタ製造装置を長時間放
置したなどして、インク供給経路内のインクの溶存酸素
量が増加した場合には、モータ402を駆動してサブタ
ンク401a内のインクを加圧してチューブ451に流
し込むことによって、メイン脱気装置511a内を通過
して高レベルに脱気されたインクをインクジェットヘッ
ド120aに向けて供給する。この時、メイン脱気装置
511aからインクジェットヘッド120aまでの間の
インク供給経路内のインクがインクジェットヘッド12
0aの吐出口から排出される。このようにして、インク
供給経路内の、溶存酸素量が一定のレベルを越えるイン
クが無駄に消費されてしまうが、第1及び第2の実施形
態と同様に、一定値以下に高レベルに脱気されたインク
をインクジェットヘッド120aに供給することがで
き、第1及び第2の実施形態よりも簡単な構成でインク
の吐出の安定化が実現され、高歩留まりで低コストのカ
ラーフィルタ製造装置が得られる。
【0141】以上で説明した第1〜第3の実施形態にお
いて、本発明のカラーフィルタ製造装置について説明し
たが、第1〜第3の実施形態に示したインク供給系を有
するインクジェット記録装置でも、上述した効果が得ら
れる。すなわち、インクの不吐出や吐出の不安定を招く
泡をインクジェットヘッドに送り込まれることが防止さ
れ、さらに、より短時間でインクを無駄に消費すること
なしにインク供給系のインク経路内に、一定のレベルに
脱気されたインクを満たすことができるインクジェット
記録装置が得られる。そのインクジェット記録装置で
は、インクの経路内に空気が混入した際、無駄なインク
を消費することなくインク中の空気がインクの経路外に
排出される。さらに、インク供給系のメンテナンス頻度
が少なくされ、高精細な記録画像の記録を行うことがで
きるインクジェット記録装置が得られる。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、インク供
給路に脱気装置が備えられたインクジェット記録装置に
おいて、脱気装置を通過したインクをタンクに戻すイン
ク循環経路が設けられたことにより、インク供給路内の
インク中に所定の量を越える溶存気体が含まれている場
合、そのインクがインク循環経路でタンクに戻される。
従って、インクの不吐出や吐出の不安定を招く、インク
中の気泡や溶存気体をインクジェットヘッドに送り込む
ことが防止され、信頼性の高いインクジェット記録装置
が得られるという効果がある。
【0143】また、上記のインクジェット記録装置をカ
ラーフィルタ製造装置に用いた場合、所定のレベルに脱
気されたインクがインクジェットヘッドへ確実に供給さ
れるので、高歩留まりで低価格のカラーフィルタを製造
できるカラーフィルタ製造装置が得られるという効果が
ある。
【0144】さらに、メインタンク及びサブタンクや、
脱気装置が備えられたインクジェットヘッドにおいて、
インク循環経路が設けられると共に、インク循環経路を
構成するバイパス路の途中に一端が接続され他端がメイ
ンタンクに接続されたタンク間供給経路が設けられたこ
とにより、インクジェット記録装置内のインクを別のイ
ンクに交換する際に、インク経路内に、空気が混入しな
いように所定のレベルに脱気されたインクで満たすこと
ができるという効果がある。さらに、この場合、インク
ジェットヘッドを取り外さないので、より短時間でイン
クを交換でき、かつ、無駄なインクを消費することがな
い。従って、メンテナンス頻度が少ないインクジェット
記録装置が得られるという効果がある。さらに、インク
経路内に空気が混入した際、無駄なインクを消費するこ
となく、その空気をインク経路外へ排出することができ
るという効果がある。
【0145】さらに、上記のインクジェット記録装置を
カラーフィルタ製造装置に用いた場合、メンテナンス頻
度が少なく、より生産性が高いカラーフィルタ製造装置
が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のカラーフィルタ製造
装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるカラーフィルタ製造装置のイン
ク供給系の構成を示す模式図である。
【図3】図5に示されるインク供給系の三方弁の動作を
説明するための図である。
【図4】図2に示される溶存酸素計の詳細を示す断面図
である。
【図5】ポーラロ式の溶存酸素計の測定原理を説明する
ための模式図である。
【図6】図1に示されるカラーフィルタ製造装置を用い
たカラーフィルタの製造方法を説明するための図であ
る。
【図7】図1に示されるカラーフィルタ製造装置により
製造されたカラーフィルタのパターンを示す図である。
【図8】図1に示されるカラーフィルタ製造装置により
製造されたカラーフィルタの画面全体を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態のカラーフィルタ製造
装置の特徴を表す部分拡大図である。
【図10】本発明の第3の実施形態のカラーフィルタ製
造装置におけるインク供給系の構成を示す模式図であ
る。
【図11】従来の技術によるインクジェット記録装置に
おけるインク供給系の構成を示す模式図である。
【図12】図11に示されるインク供給系の部分拡大図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 ブラックマトリクス 3 樹脂組成物層 4 フォトマスク 5 非着色部 6a 赤色領域 6b 緑色領域 6c 青色領域 8 保護層 21 架台 22 XYステージ 23 支持部材 24 支柱 24a 取り付け部 26 ケーブル 27 制御ボックス 28 キーボード 29 ディスプレイ 30 弁ボックス 31 ケーブル 32 インク供給ユニット 33 インク供給チューブ 102 コネクタ 120、120a、120b、120c インクジェ
ットヘッド 301a、301b、301c メインタンク 302 メインポンプ 304、403 二方弁 311 フィルタ 321 脱気装置 322 真空ポンプ 323、351、352、353、354、355、3
56、357、358、373、376、378、45
1、452、453、454、455、551、55
2、553、554、571、572、573、57
4、575、576、580、581 チューブ 350 インク残量センサ 371、372、471、577 ジョイント 374 カプラプラグ 375 カプラソケット 377 吸引ポンプ 379 廃液タンク 401a、401b、401c サブタンク 402 モータ 402a タービン 404 ドレイン 405 サブタンク残量センサ 451、452、551、553、554 インクチ
ューブ 456 流量計 471 ジョイント 502、504、505 三方弁 506 四方弁 511a、511b、511c メイン脱気装置 520 溶存酸素計(チャンバ) 521 真空メータ 522 真空ポンプ 523 センサ 524 マグネチックスターラー 526 回転子 527a、527b チューブ継手 528 容器 529 センサ固定治具 531 陰極 532 陽極 533 定電圧電源 534 測定液 534a 低濃度領域 534b 中濃度領域 534c 高濃度領域 535 隔膜 536 電解液 537 電極ボディ 537a 酸素電極 538 直流電流計 539 容器 555、556 カプラ 557、558 脱着センサ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にインクが貯留されるタンクと、該
    タンクの内部のインクをインクジェットヘッドに供給す
    るためのインク供給路と、該インク供給路の途中に備え
    られ該インク供給路に流れるインク中の溶存気体を該イ
    ンクから除去する脱気装置とを有するインクジェット記
    録装置において、 前記タンクから前記インクジェットヘッドに向かって前
    記インク供給路を流れて前記脱気装置を通過したインク
    を前記タンクに戻すインク循環経路が設けられているこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インク供給路の、前記脱気装置と前
    記インクジェットヘッドとの間の部分には、前記インク
    供給路に流れるインクの脱気レベルを測定する脱気レベ
    ル測定装置が備えられている請求項1に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク供給路における前記脱気装置
    と前記インクジェットヘッドとの間の部分の途中に一端
    が接続され、他端が前記タンクに接続されたバイパス路
    を備え、前記インク循環経路が、前記インク供給路の、
    前記タンクから前記バイパス路との接続部までの部分
    と、前記バイパス路とで構成されている請求項1または
    2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク供給路と前記バイパス路との
    接続部分には、前記タンク内から前記インク供給路を通
    って該接続部分に向かって流れるインクを、前記バイパ
    ス路に流し込ませるか、または、前記インク供給路を通
    して前記インクジェットヘッドへ向けて流すか切り替え
    可能な供給経路切り替え手段が備えられている請求項3
    に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記タンクには、前記タンク内のインク
    を前記インク供給路へ加圧する加圧手段が備えられてい
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記脱気レベル測定装置により測定され
    たインクの脱気レベルに応じて前記加圧手段の駆動及び
    停止を制御する制御手段をさらに有する請求項5に記載
    のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記脱気レベル測定装
    置により測定されたインクの脱気レベルに応じて前記供
    給経路切り替え手段の切り替え動作をさらに制御する請
    求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 インクジェットヘッドに供給するための
    インクが内部に貯留されるメインタンクと、該メインタ
    ンクから供給されるインクを貯留して前記インクジェッ
    トヘッドから吐出されるインクの水頭圧を決定するため
    のサブタンクと、該サブタンクの内部のインクを前記イ
    ンクジェットヘッドに供給するためのインク供給路と、
    該インク供給路の途中に備えられて該インク供給路に流
    れるインク中の溶存気体を該インクから除去する脱気装
    置とを有するインクジェット記録装置において、 前記インク供給路における前記脱気装置と前記インクジ
    ェットヘッドとの間の部分の途中に一端が接続され他端
    が前記サブタンクに接続されたバイパス路を備え、前記
    サブタンクから前記インク供給路に流れたインクを前記
    サブタンクに戻すインク循環経路が、前記インク供給路
    の、前記サブタンクから前記バイパス路との接続部まで
    の部分と、前記バイパス路とで構成され、 一端が前記バイパス路の途中に接続され、他端が前記メ
    インタンクと接続されたタンク間供給経路と、 前記脱気装置により脱気されたインクの脱気レベルを測
    定する脱気レベル測定装置と、 前記サブタンクに備えられ前記サブタンク内のインクを
    前記インク供給路へ加圧する加圧手段と、 前記インク供給路と前記バイパス路との接続部分に備え
    られ前記サブタンク内から前記インク供給路を通って該
    接続部分に向かって流れるインクを、前記バイパス路に
    流し込ませるか、または、前記インク供給路を通して前
    記インクジェットヘッドへ向けて流すか切り替え可能な
    供給経路切り替え手段とをさらに有していることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インク供給路及び前記バイパス路
    に、内部が何も充填されていない状態からインクを充填
    する動作として、 前記メインタンク内からインクを前記タンク間供給経路
    に流し込んで前記バイパス路、前記インク供給路及び前
    記サブタンクにインクを充填する第1の工程を行った後
    に、前記サブタンク内からインクを前記加圧手段により
    前記インク供給路に流し込んで前記サブタンク内からの
    インクで前記インク供給路及び前記バイパス路を充填す
    る第2の工程を行うように制御し、 必要に応じて前記第1及び第2の工程を複数回繰り返す
    ように制御する制御手段がさらに備えられている請求項
    8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記脱気レベル測定
    装置により測定されたインクの脱気レベルに応じて前記
    加圧手段の駆動及び停止を制御する請求項9に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記脱気レベル測定
    装置により測定されたインクの脱気レベルに応じて前記
    供給経路切り替え手段の切り替え動作をさらに制御する
    請求項9または10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記脱気レベル測定装置は、前記イン
    クジェットヘッド側の接続部が上部に設けられ前記イン
    クジェットヘッド側と反対側の接続部が下部に設けられ
    た、耐気体透過性を有する容器に測定手段が取り付けら
    れたものである請求項2〜11のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記測定手段として溶存酸素計が用い
    られている請求項12に記載のインクジェット記録装
    置。
  14. 【請求項14】 前記溶存酸素計が、ポーラロ式である
    請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記溶存酸素計の形状が棒状であり、
    前記溶存酸素計は略水平に前記容器の側壁に取り付けら
    れている請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 内部にインクが貯留されるタンクと、
    該タンクの内部のインクをインクジェットヘッドに供給
    するためのインク供給路とを有するインクジェット記録
    装置において、 前記インク供給路の途中に一端が接続され、他端が前記
    タンクに接続されたバイパス路を有し、前記タンク内か
    ら前記インク供給路に流れ出たインクを前記タンクに戻
    すインク循環経路が、前記インク供給路の、前記タンク
    から前記バイパス路との接続部までの部分と、前記バイ
    パス路とで構成され、 前記インク供給路と前記バイパス路との接続部分には、
    前記タンク内から前記インク供給路を通って該接続部分
    に向かって流れるインクを、前記バイパス路に流し込ま
    せるか、または、前記インク供給路を通して前記インク
    ジェットヘッドへ向けて流すか切り替え可能な供給経路
    切り替え手段が備えられていることを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記供給経路切り換え手段が少なくと
    も2つの三方弁または四方弁で構成されている請求項4
    〜16のいずれか1項に記載のインクジェット記録装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録装置を有し、前記インクジェット
    記録装置の前記インクジェットヘッドからインクを吐出
    させてカラーフィルタを製造することを特徴とするカラ
    ーフィルタ製造装置。
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