JPH1142796A - インクジェット記録装置およびカラーフィルタ製造装置およびインクジェット記録方法およびカラーフィルタの製造方法およびインクの脱気度変動低減方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびカラーフィルタ製造装置およびインクジェット記録方法およびカラーフィルタの製造方法およびインクの脱気度変動低減方法

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JPH1142796A
JPH1142796A JP20180797A JP20180797A JPH1142796A JP H1142796 A JPH1142796 A JP H1142796A JP 20180797 A JP20180797 A JP 20180797A JP 20180797 A JP20180797 A JP 20180797A JP H1142796 A JPH1142796 A JP H1142796A
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Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
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Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/09Ink jet technology used for manufacturing optical filters

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  • Ink Jet (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分脱気されたインクのヘッドへの供給を確
実にし、インクジェットヘッドの吐出を安定させ、さら
にカラーフィルタを歩留りよく製造可能にする。 【解決手段】 インクタンク301、401から供給さ
れたインクを吐出して画像の形成を行うインクジェット
ヘッド120を有するインクジェット記録装置におい
て、インクタンク301、401とインクジェットヘッ
ド120との間のインク供給経路中に、脱気装置511
が設けられ、溶存気体が脱気されたインクがインクジェ
ットヘッド120に供給される。そして、脱気装置51
1とインクジェットヘッド120との間は、ポリフッ化
ビニリデン(PVDF)樹脂からなるインク供給チュー
ブ25、33により接続されている。このようなインク
ジェット記録装置によりカラーフィルタを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置およびカラーフィルタ製造装置およびインクジェ
ット記録方法およびカラーフィルタの製造方法およびイ
ンク脱気度変動低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からインクジェット記録方法は、情
報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシミ
リ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークステ
ーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパー
ソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク
装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポータ
ブルプリンタの記録方法として利用されている。
【0003】このインクジェット記録方法は、インクを
微小な液滴としてノズル(以下、吐出ロともいう)より
吐出し文字や図形等の記録を行うもので、高精細な画像
の出力、高速記録の手段としてすぐれた利点を有する。
また、インクジェット記録方法を適用した記録装置(以
下「インクジェット記録装置」という)はノンインパク
ト型の記録装置であって騒音が少ないこと、多色のイン
クを使うことによってカラー画像記録が容易に行えるこ
と、さらに装置本体の小型化や、画像の高密度化も容易
であるなどの特長を有しており、近年急速に普及しつつ
ある。
【0004】ところで、近年、パーソナルコンピュー
タ、特に携帯用のパーソナルコンピュータの発達に伴
い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレ
イの需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらな
る普及のためには液晶ディスプレイのコストダウンが必
要であり、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタの
コストダウンに対する要求が高まっている。従来からの
カラーフィルタの要求特性を満足しつつコストダウンを
図るために種々の方法が試みられているが、いまだすべ
ての要求特性を満足する方法は確立されていない。以下
にそれぞれの方法について説明する。
【0005】カラーフィルタ製造方法の第1の従来例は
染色法である。染色法は、ガラス基板上に染色用の水溶
性高分子材料を塗布し、これをフォトリソグラフィー工
程により所望の形状にパターニングした後、得られたパ
ターンを染色浴に浸漬して着色パターンを得る。この一
連の工程を、赤(R)緑(G)青(B)の3色について
それぞれ繰り返すことによりRGBのカラーフィルタ層
を得るものである。
【0006】第2の従来例は顔料分散法であり、近年最
も多く用いられている方法である。この方法は、基板上
に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパター
ニングすることにより単色のパターンを得る。この工程
をRGBの3色について繰り返すことにより、RGBの
カラーフィルタ層を形成するものである。
【0007】第3の従来例は電着法である。この方法
は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹脂、
電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を電着
する。この工程をRGBの3色について繰り返してRG
Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより表色
層を形成するものである。
【0008】第4の従来例は印刷法である。この方法
は、熱硬化型の樹脂に顔料を分散させたインクにより印
刷を行う。この印刷工程をRGBの3色について繰り返
すことによりRGBを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させ
ることにより着色層を形成するものである。
【0009】そして、いずれの従来例においても、一般
的に着色層上に保護層が形成されている。
【0010】これらの従来例に共通している問題点は、
R、G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰
り返す必要があり、製造コストが高くなる点である。ま
た、工程数が多いほど作業中の誤差が増えるため、歩溜
まりが低下するという問題点を有している。さらに、第
3の従来例である電着法では、形成可能なパターン形状
が限定されるため、現状の技術ではTFT方式のカラー
液晶ディスプレイには適用できない。また第4の従来例
である印刷法は、解像性、平滑性が悪いため、ファイン
ピッチのパターンは形成できない。このように、前記第
1〜4の従来例では、所望のカラーフィルタを低コスト
で製造することは困難である。
【0011】そこでこれらの欠点を補うべく、特開昭5
9−75205号公報、特開昭63−235901号公
報、特開昭63−294503号公報、特開平1−21
7302号公報等には、インクジェット記録方式を用い
てカラーフィルタを製造する方法が開示されている。具
体的には、透明基板上に遮光膜を設け、この遮光膜に多
数の開口部をマトリクス状に規則的に配設する。そし
て、この開口部にインクジェットヘッドからインクを吐
出して、透明基板に着色を行うなどの方法が開示されて
いる。
【0012】このようなインクジェット記録方式により
製造されたカラーフィルタは、必要な部分にのみ着色を
行うのでインク等の材料コストを低くすることができ
る。さらに、3色同時に着色可能であるため、製造工程
が短くなり、ゴミなどに起因する作業中の誤差が生じる
おそれが小さくなり、また製造装置コストも低く抑える
ことができる。従って、インクジェット記録方式を採用
することによって、低材料費、高歩留まりが期待でき、
他の製造方法に比較してより低コストのカラーフィルタ
の製造が可能である。
【0013】カラーフィルタの製造に用いることについ
ては何ら記載がないが、インクジェット記録方式におい
てインク吐出を安定させる方法として、インクジェット
ヘッドに供給するインク中の溶存気体を除去する脱気方
法が知られている。例えばインクジェット記録用インク
の脱気方法として、気体透過性のある膜を介して、イン
ク中の溶存気体を外部へ透過させ除去する方法がある
(特開平5−17712号公報に開示)。
【0014】圧電素子を用いてインク吐出エネルギーを
得るインクジェット記録装置においてインクの脱気を行
う効果は、圧縮室内のインクに急激な圧縮を繰り返し行
ってもキャビテーションが発生せず、キャビテーション
に起因するインク不叶出などの印字不良が発生すること
がないということにある。
【0015】インクを脱気するインクジェット記録装置
において、インクタンクからインクジェットヘッドまで
のインク供給経路中に設けられるインクチューブとし
て、インクと接する内側は耐インク性に優れた可樺性の
プラスチック材料により形成され、これが空気透過性の
小さい材料で被覆された構成が知られている(特開昭5
7−83488号、特開昭62−288045号な
ど)。具体的には、従来はインクジェットヘッドの移動
を許容するためインク供給チューブとしては必ず腰の柔
らかいプラスチック材料が用いられており、ポリエチレ
ン製の内側チューブにの外側をポリ塩化ビニリデンにて
被覆する構成が最適とされている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルタ製造装
置は、通常のインクジェット記録方式のプリンタと異な
り、透明基板上に規則的に配列された開口部にインクジ
ェットヘッドからインクを吐出して着色を行う方法であ
るので、インクの着弾精度は、一般のプリンタの場合に
比較して10倍程度高い精度が要求される。そのため、
カラーフィルタ製造装置の構成は、通常のインクジェッ
ト方式のプリンタの構成と異なる。通常のインクジェッ
トプリンタの場合は、搬送される被記録媒体の上を、イ
ンクジェットヘッドが被記録媒体の搬送方向と直角な方
向に往復走査しながらインクを吐出して画像の記録を行
うのが一般的である。一方、カラーフィルタ製造装置
は、要求される精度を達成するために、インクジェット
ヘッドを固定し、それと対向するステージ上に載置され
た透明基板(被記録媒体)をX−Y方向に走査させなが
ら、インクジェットヘッドからインクの吐出を行う構成
が採用されている。
【0017】カラーフィルタには非常に高い精度が要求
されるので、インクジェット記録方式を用いたカラーフ
ィルタ製造装置において、ごくわずかなインク吐出量の
変化があった場合でも、透明基板上のインク量の違いに
よって、すじムラとなって見えてしまい、カラーフィル
タとしては不良品となってしまう。そのため、吐出量に
関して、通常のインクジェットプリンタより高い安定性
が求められる。そこで、吐出量の変動により生じるムラ
を防止することを目的として鋭意検討の結果、本発明者
は、カラーフィルタ製造装置のインクジェットヘッドへ
のインク供給経路の途中に脱気装置を組み込むことで前
述のムラの発生を格段に低減することができることを見
出した。
【0018】ところが、カラーフィルタ製造装置は、一
般のインクジェットプリンタよりも装置自体が大きく、
また、X−Yステージ等を含む本体部分の外側にインク
タンク等のインク供給ユニットを備えた構成となるた
め、インクタンクとインクジェットヘッドとをつなぐイ
ンク供給チューブは数メートルにも及ぶほど長くなって
しまう。また、カラーフィルタの製造装置では、RGB
の3色分のインクジェットヘッドが装置に搭載され、こ
れらは各色のインクジェットヘッドのインク吐出用のノ
ズルが1μm以下の位置精度でインク吐出を行えるよう
に高精度に位置決めする必要があり、インクジェットヘ
ッド搭載部には、それぞれのインクジェットヘッドの位
置調整機構が設けられている。脱気によるインク吐出安
定性をより効果的にするためには、インクジェットヘッ
ドの直前に脱気装置を配置し脱気されたインクを長い距
離引き回すことなく最短距離でインクジェットヘッドへ
供給することが望ましいが、インクジェットヘッドの調
整機構の存在と、高精度を確保するために調整機構のま
わりに重量物を配置することは好ましくないことなどの
理由によりインクジェットヘッドのすぐそばに脱気装置
を配置することはできない。したがって、脱気装置を装
置に組み込んだ場合に、脱気装置からインクジェットヘ
ッドにインクを供給するチューブの長さが長くなってし
まう。
【0019】また、インクジェットヘッドにインクを供
給するチューブの材質は、気体の透過性を考慮して選択
することが望ましい。一般的には、チューブの気体透過
量は、チューブの肉厚が厚いほど少ない。前記従来例の
ように内側に耐インク性に優れたポリエチレンなどの樹
脂を用い、その外側をポリ塩化ビニリデンで被覆したチ
ューブの場合、そのチューブの気体透過量は、ポリ塩化
ビニリデンの厚さによってほとんど決まってしまう。し
たがって、このチューブを、カラーフィルタ製造装置の
脱気装置とインクジェットヘッドとの間のインク供給経
路として採用した場合、ポリ塩化ビニリデンの肉厚が薄
いこととチューブの長さが長くなってしまうことによ
り、インクジェットヘッドに達するまでにチューブ壁を
通過した気体がインク中に溶け込み、インクの中の溶存
気体の濃度が上がってしまう。また、インクジェットヘ
ッド交換時など、インク供給チューブもヘッドと一緒に
動かす場合に、気体透過性の小さい樹脂の被覆がこすれ
てはがれてしまい、十分な耐気体透過性能を示すことが
できなくなるおそれがある。
【0020】より安定的なカラーフィルタの生産を行う
ためにはより効果的に脱気インクをヘッドに供給する必
要があることを本発明者は見出したが、そのためには、
脱気装置からインクジェットヘッドまでインクが到達す
る間にできるだけインクの脱気レベルを下げないように
する必要がある。
【0021】そこで本発明の目的は、上記問題点に鑑み
て、インクジェット方式の画像形成装置におけるインク
供給系において、十分脱気されたインクのヘッドへの供
給を確実にし、インクジェットヘッドの吐出を安定させ
ること、およびカラーフィルタを歩留りよく製造するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録装置は、インクタンクから供給されたインクを吐出
して画像の形成を行うインクジェットヘッドを有するイ
ンクジェット記録装置であって、前記インクタンクと前
記インクジェットヘッドとの間のインク供給経路中に、
ポリフッ化ビニリデン樹脂から構成されるインク供給チ
ューブが設けられていることを特徴とする。
【0023】前記インク供給経路中に脱気されたインク
が供給される構成であると、インクジェットヘッドに供
給するインクの脱気が効果的に行える。
【0024】その場合、前記インク供給経路中にインク
中の溶存気体を脱気する脱気装置が設けられる。
【0025】前記したようなインクジェット記録装置を
含むカラーフィルタ製造装置によると、所望の特性を有
するカラーフィルタが安定的に製造できる。
【0026】また、本発明のインクジェット記録方法
は、インクタンクからインクジェットヘッドにインクを
供給し、インクジェットヘッドからインクを吐出して画
像の形成を行うインクジェット記録方法であって、前記
インクタンクから、ポリフッ化ビニリデン樹脂から構成
されるインク供給チューブを含むインク供給経路を介し
て前記インクジェットヘッドにインクを供給することを
特徴とする。
【0027】これは前記インク供給経路中に脱気された
インクを供給する場合に特に効果的である。
【0028】その場合、前記インク供給経路中に設けら
れている脱気装置によってインク中の溶存気体を脱気す
る。
【0029】このようなインクジェット記録方法を用い
てカラーフィルタの被着色部を着色することによりカラ
ーフィルタを製造すると所望の特性を有するカラーフィ
ルタが歩留りよく安定的に製造できる。
【0030】また、インクタンクからインクジェットヘ
ッドに供給されるインクの脱気度変動低減方法におい
て、前記インクタンクから前記インクジェットヘッドへ
のインクの供給を、ポリフッ化ビニリデン樹脂から構成
されるインク供給チューブを含むインク供給経路を介し
て行なうことで、前記インク供給経路における脱気され
たインクの脱気度の変動低減が効果的に行なえる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0032】(1)製造工程の説明 まず本発明の一実施形態によりインクジェット記録方式
を用いてカラーフィルタを製造する工程について図1を
参照して説明する。
【0033】本実施形態においては、まずガラス基板1
に遮光部であるブラックマトリクス2とそれ以外の部分
である光透過部7とを設ける(図1(a))。そして、
基板1上に、光または光と熱により硬化可能でありかつ
インク受容性を有する樹脂組成物層3を塗布し、必要に
応じてプリベークを行う(図1(b))。
【0034】次に、フォトマスク4を使用してパターン
露光を行うことにより、遮光部(ブラックマトリクス2
形成部)の樹脂層3の少なくとも一部を硬化させて、イ
ンクを吸収しない部分5(非着色部)を形成する(図1
(c))。その後、インクジェットヘッドにより基板1
上にR(赤)、G(緑)、B(青)の各色のインクを吐
出し樹脂層3の着色を行う(図1(d))。そして、必
要に応じてインクの乾燥を行う。
【0035】なお、パターン露光の際に使用されるフォ
トマスク4は、遮光部(ブラックマトリクス2形成部)
と対向する開口部を有するものが用いられる。この際、
ブラックマトリクス2に接する部分での着色剤の色抜け
を抑制するために、できるだけ多くのインクを付与する
ことが望ましい。そのために、ブラックマトリクス2
(遮光部)の幅よりもフォトマスク4の開口部の幅の方
が狭いことが好ましい。
【0036】続いて、樹脂層3の特性に応じて、光照射
および熱処理の一方または両方を行って樹脂層3を硬化
させ(図1(e))、必要に応じて保護層8を形成する
(図1(f))。なお、図中hνは光照射状態を示し、
その長さが光強度を表わしている。図1(f)に示す工
程において、光照射ではなく熱処理を行う場合は、hν
で示す光の代わりに熱を加える。
【0037】本実施形態においては、基板1としてガラ
ス基板が用いられているが、液晶用カラーフィルタとし
ての透明性、機械的強度等の必要な特性を有するもので
あればガラス基板に限定されるものではない。また、樹
脂層3は、スピンコート、ロールコート、バーコート、
スプレーコート、ディップコート等の様々な塗布方法に
より形成することができ、特に限定されるものではな
い。さらに、着色に使用するインクとしては、色素系、
顔料系共に用いることが可能であり、また、液状イン
ク、ソリッドインク共に使用可能である。
【0038】本発明で採用するインクジェット記録方式
としては、インクを吐出するためのエネルギー発生素子
として電気熱変換体を用いたバブルジェットタイプ、あ
るいは圧電素子を用いたピエゾ式インクジェットタイプ
等が使用可能であり、着色面積及び着色パターンは任意
に設定することができる。
【0039】本実施形態では、基板1上にブラックマト
リクス2が形成された例を示しているが、ブラックマト
リクス2は、硬化可能な樹脂層3を形成した後あるいは
その樹脂層3を着色した後に形成しても特に問題はな
く、各工程の順番は本実施形態に限定されるものではな
い。また、その形成方法としては、基板上にスパッタも
しくは蒸着により金属薄膜を形成し、フォトリソグラフ
ィ技術を利用してパターニングすることが好ましいが、
これに限定されるものではない。
【0040】保護層8としては、光硬化タイプ、熱硬化
タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂組成物からなるも
のでも、無機材料を蒸着またはスパッタリングして形成
したものでもよく、カラーフィルタとしての十分な透明
性を有し、その後のITO(インジウム・ティン・オキ
サイド)の形成工程や配向膜形成工程等に支障をきたさ
ないものであれば使用できる。
【0041】(2)カラーフィルタの説明 次に、図2は、本実施形態において製造されたカラーフ
ィルタのカラーパターンを示す図である。それぞれ、R
(赤)、G(緑)、B(青)のインクにより着色された
着色部が、それぞれ実質的に長方形の一つの画素(フィ
ルタエレメント)を構成している。一つの画素の長手方
向をX方向、X方向と直角な方向をY方向とすると、各
画素の大きさは、すべて同じで、150μm×60μm
であり、X方向のピッチが300μm、Y方向のピッチ
が100μmである。そして、X方向には同じ色の画素
が一直線に配列され、Y方向には隣合う画素の色が異な
るように夫々の画素が配置されている。また、この図で
示すパターンは、図1(a)の工程で作成されたブラッ
クマトリクス2により規定されたパターンということに
なる。
【0042】1個のカラーフィルタ内の画素数は、X方
向に480個、Y方向に1920個(各色640個)で
あり、図3に示すように、カラーフィルタの画面の大き
さは、144mm×192mmで、対角線の長さが24
0mmの9.4インチサイズの液晶パネルに対応してい
る。
【0043】(3)装置全体構成の説明 次に、図2、3に示すカラーフィルタを製造するための
カラーフィルタ製造装置の構成について、図4を参照し
て説明する。
【0044】図4に示すとおり、カラーフィルタ製造装
置20は、ベース架台21上に載置され図中X方向及び
Y方向に移動可能なXYテーブル22と、このXYテー
ブル22の上方に設けられた支持部材23により架台2
4上に相対位置調節可能に固定されたインクジェットヘ
ッド120とを備えている。XYテーブル22上には、
図1(c)の状態、すなわち前記の方法によりブラック
マトリクス2及び樹脂層3が形成され未着色の状態の基
板1が載置される。インクジェットヘッド120は、赤
色のインクを吐出する赤色ヘッド120aと、緑色のイ
ンクを吐出する緑色ヘッド120bと、青色のインクを
吐出する青色ヘッド120cとからなる。各ヘッド12
0a、120b、120cとも、それぞれ独立して、イ
ンク供給チューブ25および電気信号用ケーブル26が
接続されており、電気信号用ケーブル26の一端はパソ
コン等を含む制御ボックス27に接続されている。これ
らの各ヘッド120a、120b、120cは夫々独立
にインクを吐出することができるように構成されてい
る。
【0045】制御ボックス27の上には、キーボード2
8と、ディスプレイ29が配置される。また、インク供
給チューブ25のもう一方の端は、三方弁、溶存酸素計
等を含む弁ボックス30の中の三方弁(図示せず)に接
続される。
【0046】弁ボックス30からは、三方弁駆動用のケ
ーブルと溶存酸素計のセンサケーブルとが束になったケ
ーブル31が出ており、これが制御ボックス27に接続
されている。また、弁ボックス30から延びるインク供
給チューブ33は、メインタンク(インクタンク)30
1a、301b、301c、メインポンプ302、サブ
タンク(インクタンク)401a、401b、401
c、メイン脱気装置511a、511b、511cなど
から構成されたインク供給ユニット32に接続されてい
る。
【0047】(4)インク供給系構成の説明 図5は、前記したインク供給ユニット32を含むインク
供給系をより詳細かつ模式的に示した図である。なお、
この図5では、1色についてのみ示しているが、各色に
ついて同様の構成が存在する。図4ではインク供給チュ
ーブ25、33としてまとめて概略的に示したチューブ
や図示省略した弁等について、図5では詳細に示してい
る。
【0048】本実施形態のインク供給系は、インクジェ
ットヘッド120、ヘッド120に供給するインクを貯
留したインクタンクであるサブタンク401、サブタン
ク401に供給するインクを貯留したもう一つのインク
タンクであるメインタンク301、これら要素間を接続
する多数のインクチューブ、インク供給経路を切り替え
たり遮断したりする多数のバルブ等によって構成され
る。
【0049】メインタンク301からサブタンク401
へのインク供給はチューブ351、352、353、3
54、355、356、453、454を介して行われ
る。これらのチューブからなる供給経路中には、チュー
ブを押しつぶしながら液体を送り出すチューブポンプか
らなるインクメインポンプ302、捕捉粒子径2μmの
フィルタ311、サブの脱気装置321が設けられてい
る。また、この供給経路におけるサブタンク401の近
傍には、二方弁403が設けられその供給経路を開閉す
る。メインタンク301には、タンク内のインク残り量
を検知するためのインク残量検知センサ350が配置さ
れている。また、メインタンク301の近傍ではチュー
ブ351、352にジョイント371を介して大気連通
用チューブ355が接続され、このチューブは二方弁3
04によって開閉される。
【0050】サブの脱気装置321は、気体透過性のあ
る中空子を複数本束ねて、中空子の中をインクを通過さ
せ中空子の外側から真空引きすることによってインク中
にとけ込んでいる気体を取り除いてしまう装置であり、
中空糸脱気膜としてポリ(4−メチルペンテン−1)を
用いた脱気装置である。サブの脱気装置321は、チュ
ーブ323で接続された真空ポンプ322によって約3
0Torrの真空度に真空引きされて、メインタンク3
01からメインポンプ302により送り込まれてくるイ
ンクの脱気を行う。
【0051】フィルタ311とサブの脱気装置321の
間には、ジョイント372、チューブ373を介してチ
ューブ354、355に接続されたカプラプラグ374
が接続されている。このカプラプラグ374は、カプラ
ソケット375との接続が切り離されると先端が閉じる
機構になっており、インク供給経路内のインクの抜き取
り作業において、インク供給経路内のインクを完全に吸
引するときに使用される。なお、このインク吸引の作業
時には、カプラソケット375にチューブ376を介し
て接続される吸引ポンプ377と、この吸引ポンプ37
7にチューブ378を介して接続される廃液タンク37
9とからなるインク吸引装置である。
【0052】上記供給経路の途中において、チューブ3
56、453は、ジョイント471を介して互いに接続
されるとともにチューブ452、576、554、55
2と接続され、これらチューブによる供給経路はインク
ジェットヘッド120に至る。
【0053】また、インクジェットヘッド120とサブ
タンク401とは、チューブ551、553、574、
572、溶存酸素計520、チューブ571、メイン脱
気装置511、チューブ455、流量計456、チュー
ブ451からなる供給経路によっても接続される。
【0054】以上説明したチューブのうち、サブ脱気装
置321よりもメインタンク301側の全てのチューブ
と、サブタンクのドレイン404とメインタンク301
との間のチューブ360とは、特殊ポリオレフィン系樹
脂からなるPNチューブ(商標:ニッタムアー製)であ
り、チューブ360のみが外径φ12/内径φ8(単
位:mm、以下も同様)のサイズであり、それ以外は、
外径φ6/内径φ4のサイズである。また、サブ脱気装
置321からインクジェットヘッド120までの間に介
在する全てのチューブはPVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)からなり、インクジェットヘッド120に接続され
るチューブ551、552のみが外形φ4/内径φ2の
サイズであり、それ以外は外径φ6/内径φ4のサイズ
である。なお、メインポンプ302内部のポンプ(図示
せず)は、シリコンチューブである。
【0055】以上の構成についてサブタンク401より
順番にさらに詳しく説明する。
【0056】サブタンク401には、チューブ451等
を介してインクを圧送するためのタービン402aおよ
びこれを駆動するためのモータ402が設けられ、また
排出用ドレイン404が所定の高さ位置に設けられてい
る。このドレイン404にはチューブ360が接続さ
れ、チューブ360はメインタンク301に導かれてい
る。サブタンク401中のインクがタービン402aに
よって圧送され、サブタンク内の液面高さが下がり、空
になってしまうと供給経路中に空気を送り込んでしまう
ことになるので、サブタンク401内のインク液面高さ
が一定の高さ以下にならないようにするために、サブタ
ンク残量検知センサ405が設けられている。本実施形
態においては、サブタンク内のインクがドレイン404
からメインタンク301へあふれ出る高さから20mm
下がったときに液面を検知するように、サブタンク残量
検知センサ405が構成されている。サブタンク残量検
知センサ405が液面を検知すると、メインポンプが駆
動され、メインタンク301からチューブ351、35
2、353、354、355、356、453、454
などを通ってサブタンク401にインクが補充され、ド
レイン404からあふれ出るまでメインポンプが回転駆
動される。
【0057】サブタンク401から圧送されたインク
は、流量計456により流量を測定される。本実施形態
においては、流量計456は瞬時流量と積算流量のいず
れも測定可能な物を用いている。
【0058】メイン脱気装置511は、サブ脱気装置3
21と同様に、気体透過性のある中空子を複数本束ね
て、中空子の中をインクを通過させ、中空子の外側から
真空引きされて、インク中に溶け込んでいる気体を取り
除く装置であり、中空糸脱気膜としてフッ素樹脂(四フ
ッ化エチレン)が用いられている脱気装置である。
【0059】インクの出入り口となるポート以外に真空
引きをするためのポートがあり、そこからチューブ58
0、真空メータ521、チューブ581を介して真空ポ
ンプ522に接続されている。これによりメイン脱気装
置511は、真空ポンプ522によって真空度約10T
orrに引かれて、インクの脱気を行う。
【0060】溶存酸素計520は、メイン脱気装置51
1を通過してきたインクの脱気レベルを測定するための
ものである。図6に溶存酸素計520の詳細を示してあ
る。気体透過性の低い樹脂(本実施形態ではPVDF)
あるいはステンレスでできた容器525に、チューブ継
手527、528によって、チューブ571、572が
接続されている。また、センサ523が、センサ固定治
具529により、容器525にインクが漏れないように
密接に固定されている。
【0061】センサ523は、ポーラロ式の酸素電極を
用い、センサ先端の電極部で酸素を消費して測定を行う
ものであるため、正しい測定を行うためにはセンサ先端
部で液体を攪拌する必要がある。溶存酸素計の測定原理
については公知であるので詳細には説明しない。インク
ジェットヘッド120がインクを吐出している間のイン
ク消費量はごくわずかであり、容器525内のインクの
流れはほとんど生じない。したがって、容器525内
に、内部のインクを撹伴するための磁石を内蔵した回転
子526を入れ、容器525の底面に接するように、回
転子526を回転させるためのマグネチックスターラー
524が配置されている。これにより、容器525内の
インクは常に攪拌されることとなり、溶存酸素量の正確
な測定が可能になる。
【0062】なお、容器525内に空気が入ったとして
も、サブタンク401から圧送されたインクが容器52
5の下側から入って、上側に向かって流れていくように
構成されており、容器525内部の上側は、空気などの
気体が抜けやすいようにテーパ状に形成されている。
【0063】溶存酸素計520とインクジェットヘッド
120との間には、チューブ572、ジョイント57
7、チューブ573を介して、三方弁502が接続され
ている。またチューブ574とチューブ553の間には
三方弁504が接続され、チューブ576とチューブ5
54の間にも三方弁505が接続されている。さらに、
これら二つの三方弁504、505は、チューブ575
を介して接続されている。チューブ553と551の間
にはカプラ555が、チューブ554と552の間には
カプラ556がそれぞれ配設されている。インクジェッ
トヘッド120と、装置の本体側とを切り離すことがで
きる。ここで用いているカプラ555、556は、切り
離したときその端部が閉じるタイプのものではなく、開
放状態のままになる物である。これは、カプラを接続す
る際に、カプラ内に入り込む空気の抜けをよくするため
である。また、カプラが確実に接続されないまま、装置
を稼働させないようにするために、カプラ脱着センサ5
57、558が設けられている。カプラ555、556
とインクジェットヘッド120との間は、チューブ55
1、552およびインクコネクタ122によって接続さ
れる。
【0064】なお、本実施形態において、チューブと各
構成部品との間はステンレス製のチューブ継手により接
続されている。
【0065】次に、本実施形態で用いているチューブの
材質であるPVDF(ポリフッ化ビニリデン)の気体透
過性について述べる。
【0066】まず、代表的な樹脂材料の酸素、窒素に対
する透過性を次の表に示す。
【0067】
【表1】 この表の中で気体(酸素と窒素)の透過性が低い物とし
てはPVDF、PVF、ポリ塩化ビニリデンが上げられ
る。しかし、この中でPVFおよびポリ塩化ビニリデン
は、熱をかけると分解してしまうものであり、通常のチ
ューブ成形工程は加熱を伴うため、これらの材料では単
体でチューブとして成形することは非常に困難である。
したがって、気体透過性が低く、かつ単体でチューブと
して成形可能な樹脂材料は、PVDFであり、PVDF
はまた、本実施形態に用いているものを含む一般的なイ
ンクに対する耐性がある。したがって、本発明ではPV
DFチューブを、脱気装置からインクジェットヘッドま
でのインク供給経路のチューブとして採用している。
【0068】(5)インク供給系動作の説明 次に、本実施形態のインク供給系における動作につい
て、図5を参照して説明する。
【0069】まず、通常のインク吐出動作について説明
する。インクジェットヘッド120のインク吐出に伴っ
て生じる負圧により、サブタンク401から、チューブ
451、流量計456、チューブ455、脱気装置51
1、チューブ571、溶存酸素計520、チューブ57
2、573、三方弁502、チューブ576、三方弁5
05、力プラ556、チューブ552、インクコネクタ
122の経路を介して、またチューブ451、流量計4
56、チューブ455、脱気装置511、チューブ57
1、溶存酸素計520、チューブ572、574、三方
弁504、チューブ553、力プラ555、チューブ5
51、インクコネクタ122の経路を介して、インクジ
ェットヘッド120へインクが供給される。そして、イ
ンクジェットヘッド120は、図示しないエネルギー発
生素子(電気熱変換体)が駆動されると、供給されたイ
ンクを吐出口120aから透明ガラス基板1上に吐出し
て着色を行う。そして、基板1枚または所定枚数着色す
るごとに、加圧モータ402によりタービン402aを
回転させて、サブタンク401内のインクを圧送し、イ
ンクジェットヘッド120にインクを送り込む圧力回復
動作を行う。
【0070】この時、インクジェットヘッド120へ供
給されるインクは、サブ脱気装置321およびメイン脱
気装置511の二つの脱気装置を通過しており、吐出の
不安定要因となるインク中の気泡が無いだけでなく、溶
存気体もほとんど取り除かれた状態である。その脱気レ
ベルは、溶存酸素計520によって常にモニタされ、イ
ンクの溶存酸素量がある一定値以下になるように、必要
に応じて圧力回復動作を行う。これによりインクジェッ
トヘッドの吐出の安定化を実現している。
【0071】次に、インク供給系へのインク充填動作に
ついて説明する。インク供給系にインクを充填するとき
は、まず、二方弁304、403を閉じ、三方弁50
2、504、505を図5(b)に示すバイパス状態に
切り替える。この状態で、メインポンプ302を動作さ
せてメインタンク301内のインクをくみ上げると、イ
ンクは、チューブ353、フィルタ311、チューブ3
54、355、サブ脱気装置321、チューブ356、
452を介して、図5(b)に示すバイパス部に至る。
そして、インクはこのバイパス部内で、三方弁502、
チューブ576、三方弁505、チューブ575、三方
弁504を介して、チューブ574に流入する。さらに
このインクは、チューブ572、溶存酸素計520、チ
ューブ571、脱気装置511、チューブ455、流量
計456、チューブ451、サブタンク401、ドレイ
ン404、チューブ354の順に通過して、インク経路
ほぼ全体を循環してメインタンク301に戻る。なお、
このときインクメインポンプ302の流量は200ml
/minに設定してある。
【0072】また、このとき、サブ脱気装置321用の
真空ポンプ322は、真空度約30Torrとなるよう
に設定されて運転され、メイン脱気装置511の真空ポ
ンプ522は、真空度約10Torrとなるように設定
されて運転される。
【0073】このようにして、インク供給系にインクを
充填した直後は、サブ脱気装置321を通過したインク
が、チューブ356、452、三方弁502、チューブ
576、三方弁505、チューブ575、三方弁50
4、チューブ574、チューブ572、溶存酸素計52
0、チューブ571、メイン脱気装置511にほぼ行き
渡る。メイン脱気装置511を通過すると、インクはさ
らに脱気され、チューブ455、流量計456、チュー
ブ451、サブタンク401内も脱気インクでほぼ満た
される。
【0074】ところが、図6で示すように、溶存酸素計
520の容器525は、内側にセンサ523の先端部が
突出するスペースと回転子526が回転するスペースと
が必要であるから、ある程度広い容積が必要である。例
えば、本実施形態では容積が約10mlとなっている。
さらに、サブタンク401側から送り込まれた空気の抜
けをよくするために、空気がサブタンク側からみるど容
器の下部から入って上部から抜けるように、容器525
の内部形状およびチューブ継手527、528の位置が
決定されている。そのため、前記インク充填動作中にチ
ューブ572から容器525に入った空気は、全てチュ
ーブ571へ抜けていくわけではなく、一部が容器52
5内に残ってしまう。
【0075】そこで、メインポンプ302を一定時間運
転させ停止した後、二方弁403のみ動作させて開放状
態にし、加圧モータ402を回転させ前記インク充填動
作とは逆向きにインクを循環させる。メインポンプ30
2は、運転停止時には前後の流れを遮断するような構造
なので、サブタンク401から循環してきたインクは、
ジョイント471においてチューブ356の方へは流れ
ないで、二方弁403が開放されているチューブ453
の方へ流れ、二方弁403およびチューブ454を通っ
て、サブタンク401へ戻る。この動作により、サブタ
ンク401から、三方弁504、505、502、二方
弁403を通ってサブタンク401に戻るインク供給経
路内は、ほぼ完全に空気が取り除かれる。このように脱
気されたインクが、脱気装置から三方弁504、50
5、502を通過して、チューブ452、二方弁403
を経由してサブタンク401、さらに脱気装置511へ
と循環され、この経路内はチューブ573を除ぎ全て脱
気インクで満たされることとなる。この循環動作を何回
か繰り返すことにより、循環するインクは、メイン脱気
装置511を何回か通過することとなり、インクの脱気
レベルをより上げることができる。
【0076】次に、残された部分(チューブ573な
ど)に脱気インクを満たすために、三方弁502、50
4、505を図5(a)の描画状態へ切り替える。そし
て加圧モータ402を回転させ、サブタンク401から
インクを送り出すと、チュ一ブ573、553、55
4、551、552も脱気インクで満たされることにな
る。これにより、図5で示すインク供給経路全体に脱気
インクが満たされたこととなる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
脱気装置からインクジェットヘッドまでのインク供給経
路が長くても、脱気装置から出た直後の脱気されたイン
クを効率的にインクジェットヘッドに供給可能であり、
インクジェットヘッドのインク吐出の安定が得られる。
また、インク供給経路中でインク中に空気が混入するこ
とが抑制されるため、脱気されたインクの脱気度の低
下、すなわち脱気度の変動が抑えられる。そして、本発
明に基づいてカラーフィルタを製造すると、ムラのない
良品カラーフィルタを安定的な製造可能である。
【0078】また、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
樹脂は、多くの無機酸、一部のアルカリ直鎖炭化水素、
脂肪族、芳香族炭化水素、有機酸およびアルコール類な
どに耐性が優れており、水と直鎖炭化水素あるいは芳香
族炭化水素系などの溶媒からなるカラーフィルタ用のイ
ンクに対し、耐性も兼ね備えてるので、インクによりチ
ューブが侵されたり、インク中に不要な成分が溶け込ん
だりしてインクジェットヘッドのインク吐出に悪影響を
及ぼしたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくカラーフィルタの製造工程の説
明図である。
【図2】本発明の一実施形態により製造されるカラーフ
ィルタのパターンを示す概略図である。
【図3】図2に示すカラーフィルタの外形を示す概略図
である。
【図4】本発明のカラーフィルタ製造装置の一実施形態
の概略構成を示す斜視図である。
【図5】(a)は図4に示す実施形態のインク供給系の
描画状態の全体構成を示す模式図、(b)は(a)のバ
イパス状態のA部拡大図である。
【図6】図5に示すインク供給系の溶存酸素計の構成を
示す拡大図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ブラックマトリクス 3 樹脂層(樹脂組成物層) 4 フォトマスク 5 非着色部 7 光透過部 8 保護膜 20 カラーフィルタ製造装置(インクジェット
記録装置) 21 架台 22 XYステージ 23 支持部材 25、33 インク供給チューブ 26 電気信号用ケーブル 27 制御ボックス 28 キーボード 29 ディスプレイ 30 弁ボックス 31 ケーブル 32 インク供給ユニット 120a インクジェットヘッド(R) 120b インクジェットヘッド(G) 120c インクジェットヘッド(B) 120 インクジェットヘッド 120a 吐出ロ 122 インクコネクタ 301、301a、301b、301c メインタン
ク(インクタンク) 302、 メインポンプ 311 フィルタ 321 サブ脱気装置 322、522 真空ポンプ 350 インク残量検知センサ 371、372、471、577 ジョイント 374 カプラプラグ 375 カプラソケット 377 吸引ポンプ 379 廃液タンク 401、401a、401b、401c サブタンク
(インクタンク) 402 加圧モータ 402a タービン 403、304 二方弁 404 ドレイン 405 サブタンク残量検知センサ 456 流量計 502、504、505 三方弁 511、511a、511b、511c メイン脱気
装置 520 溶存酸素計 521 真空メータ 523 センサ 524 マグネチックスターラー 525 容器 526 回転子 527、528 チューブ継手 529 センサ固定治具 555、556 カプラ 557、558 カプラ脱着センサ 323、351、352、353、354、355、3
56、373、376、378、451、452、45
3、454、455、551、552、553、55
4、571、572、573、574、575、57
6、580、581チューブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクタンクから供給されたインクを吐
    出して画像の形成を行うインクジェットヘッドを有する
    インクジェット記録装置であって、 前記インクタンクと前記インクジェットヘッドとの間の
    インク供給経路中に、ポリフッ化ビニリデン樹脂から構
    成されるインク供給チューブが設けられていることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インク供給経路中に脱気されたイン
    クが供給される請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記インク供給経路中に、インク中の溶
    存気体を脱気する脱気装置が設けられており、前記ポリ
    フッ化ビニリデン樹脂から構成されるインク供給チュー
    ブが前記脱気装置と前記インクジェットヘッドとの間に
    配置されている請求項2に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット記録装置を含むカラーフィルタ製造装置。
  5. 【請求項5】 インクタンクからインクジェットヘッド
    にインクを供給し、インクジェットヘッドからインクを
    吐出して画像の形成を行うインクジェット記録方法であ
    って、 前記インクタンクから、ポリフッ化ビニリデン樹脂から
    構成されるインク供給チューブを含むインク供給経路を
    介して前記インクジェットヘッドにインクを供給するこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記インク供給経路中に脱気されたイン
    クを供給する請求項5に記載のインクジェット記録方
    法。
  7. 【請求項7】 前記インク供給経路中に設けられている
    脱気装置によってインク中の溶存気体を脱気する請求項
    6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット記録方法を用いてカラーフィルタの被着色
    部を着色することを特徴とするカラーフィルタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 インクタンクからインクジェットヘッド
    に供給されるインクの脱気度変動低減方法であって、 前記インクタンクから前記インクジェットヘッドへのイ
    ンクの供給を、ポリフッ化ビニリデン樹脂から構成され
    るインク供給チューブを含むインク供給経路を介して行
    なうことで、前記インク供給経路における脱気されたイ
    ンクの脱気度の変動を低減することを特徴とするインク
    の脱気度変動低減方法。
JP20180797A 1997-07-28 1997-07-28 インクジェット記録装置およびカラーフィルタ製造装置およびインクジェット記録方法およびカラーフィルタの製造方法およびインクの脱気度変動低減方法 Pending JPH1142796A (ja)

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