JPH1142774A - 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法 - Google Patents

印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法

Info

Publication number
JPH1142774A
JPH1142774A JP19960397A JP19960397A JPH1142774A JP H1142774 A JPH1142774 A JP H1142774A JP 19960397 A JP19960397 A JP 19960397A JP 19960397 A JP19960397 A JP 19960397A JP H1142774 A JPH1142774 A JP H1142774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
print head
temperature
ink
heating
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19960397A
Other languages
English (en)
Inventor
Shogo Suzuki
祥五 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP19960397A priority Critical patent/JPH1142774A/ja
Publication of JPH1142774A publication Critical patent/JPH1142774A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字ヘッドの部品精度を要求せずも、また、
圧電素子部材に印加される駆動電圧を制御せずとも、印
字ヘッド内の流路抵抗を一定にでき、安定した噴射特性
を得ることができる、印字ヘッド、その印字ヘッドを備
える印字装置および印字ヘッドの温度制御方法を提供す
ること。 【解決手段】 印字ヘッド32は、インク液を加熱する
ための加熱手段と、当該印字ヘッド32において、イン
ク液が噴射されるときに、最適の噴射が得られるような
粘度となるように前記加熱手段による加熱温度を調整す
るための、温度制御手段とを備えた。このような温度制
御手段によれば、各印字ヘッド32において、インクが
噴射されるときに、最適の噴射が得られるような粘度と
なるように温度を調整できるため、印字ヘッド32の安
定した噴射特性を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字ヘッド、その
印字ヘッドを備える印字装置、および印字ヘッドの温度
制御方法、詳しくは、インクを加熱するための加熱手段
をもち、被印字体上にインクを噴射させる、たとえば、
ホットメルトインク用の印字ヘッド、その印字ヘッドを
備える印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、比較的構成が簡単で、高速印
字、高品質印字が容易な印字装置として、インクジェッ
ト印字装置がよく知られている。この種のインクジェッ
ト印字装置の印字ヘッドは、たとえば、図6に示すよう
に、ベースプレート1と、圧電素子部材2と、インク室
7およびノズル室10が形成されるキャビティプレート
3と、多数(たとえば、128個)のインク噴射孔4が
形成されるノズルプレート5と、圧電素子部材2および
キャビティプレート3の間を仕切り、弾性を有するダイ
アフラム6とを備えている。圧電素子部材2は、駆動電
圧が印加されたときに、矢印8方向に膨張し、インク室
7の容積を点線9で示すように収縮させ、また、印加さ
れた駆動電圧が開放されたときに収縮して、インク室7
を元の状態に戻すようにしている。そして、印加された
駆動電圧の開放によりインク室7が元の状態に戻ろうと
したときに、インク供給室11からインク室7内にイン
クを流入し、駆動電圧の印加により、インク室7内の容
積を収縮させることで、流入されたインクを、ノズル室
10を介してインク噴射孔4から噴射するようにして、
所定の印字を行なうようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
印字ヘッドにおいて、印字ヘッド内の流路抵抗が大きい
と、インクの噴射が不良となる一方で、流路抵抗が小さ
いと、インクの噴射が多くなり過ぎて、印字のよごれ等
を生じるため、製造された印字ヘッド毎の安定した噴射
特性を確保するためには、各印字ヘッド内の流路抵抗
が、一定の設計値に保たれる必要がある。
【0004】ここで、印字ヘッド内の流路抵抗は、イン
クの粘度と印字ヘッドの特性、たとえば、インク室7の
断面積、ノズル室10の径、インク噴射孔4の径および
先端形状等によって決まるので、一定した流路抵抗をも
つ印字ヘッドを製造するためには、部品精度を高めるこ
とが必要である。しかし、部品精度を向上させるために
は、高い加工精度が要求され、製造される印字ヘッドは
コスト高となるか、あるいは、歩留りの悪いものとなっ
てしまう。
【0005】一方、製造された印字ヘッド毎に、圧電素
子部材2に印加される駆動電圧を制御することで、安定
した噴射特性を得る方法もあるが、印加される電圧を検
知して、所定の電圧になるように制御するための特別な
回路構成が必要であり、また、圧電素子部材2の耐電圧
には限度があるため、制御が煩雑でかつ限界があるとい
う不具合を有する。
【0006】本発明の目的は、上記した問題点を解決す
るためになされたものであり、印字ヘッドの部品精度を
要求せずも、また、圧電素子部材に印加される駆動電圧
を制御せずとも、印字ヘッド内の流路抵抗を一定にで
き、安定した噴射特性を得ることができる、印字ヘッ
ド、その印字ヘッドを備える印字装置および印字ヘッド
の温度制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、被印字体上にインクを噴
射させる印字ヘッドであって、前記印字ヘッドが、イン
クを加熱するための加熱手段と、当該印字ヘッドにおい
て、インクが噴射されるときに、最適の噴射が得られる
ような粘度となるように前記加熱手段による加熱温度を
調整するための、温度制御手段とを備えていることを特
徴としている。
【0008】このような温度制御手段によれば、印字ヘ
ッドにおいて、インクが噴射されるときに、最適の噴射
が得られるような粘度となるように温度を調整できるた
め、つまり、印字ヘッド内の流路抵抗が大きい場合に
は、インクの噴射が不良となるが、このような場合に
は、印字ヘッド内の温度が高くなるように調整して、イ
ンクの粘度を低くすることにより、流路抵抗を小さくし
て、インクの噴射量を増やし、また、印字ヘッド内の流
路抵抗が小さい場合には、インクの噴射が多くなり過ぎ
て印字のよごれ等を生じるが、このような場合には、印
字ヘッド内の温度が低くなるように調整して、インクの
粘度を高くすることにより、流路抵抗を大きくして、イ
ンクの噴射量を減らすようにできるため、印字ヘッド内
の流路抵抗を一定にでき、安定した噴射特性を確保する
ことができる。したがって、高い部品精度を要求せずと
も、また、圧電素子部材に印加される駆動電圧を制御せ
ずとも、一定した流路抵抗をもつ印字ヘッドを得ること
ができる。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記温度制御手段が、印字ヘッ
ド毎に予め調整された最適の温度において、温度制御を
行なうようにしていることを特徴としている。流路抵抗
は、印字ヘッドが組付けられたときに、その組付けられ
た部品の精度や組付誤差により定まるため、製造時にお
いて、各印字ヘッドが組付けられた時点で、各印字ヘッ
ド毎に予め最適の温度に調整し、その温度で温度制御を
行なうようにすれば、簡易な制御により、確実に流路抵
抗を一定に保つことができ、印字ヘッドの安定した噴射
特性を確保することができる。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、前記印字ヘッドが、ホ
ットメルトインクを噴射させるための印字ヘッドである
ことを特徴としている。ホットメルトインクは、常温に
おいて固体で、加熱することにより液状化するインクで
あるため、このようなインクにおいては、特に、温度制
御手段による温度制御を行なうことによって、一定した
流路抵抗を確保でき、安定した噴射特性を得ることがで
きる。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、インクを
加熱するための加熱手段をもち、被印字体上にインクを
噴射させる印字ヘッドを備える、印字装置であって、前
記印字ヘッドにおいて、インクが噴射されるときに、最
適の噴射が得られるような粘度となるように前記加熱手
段による加熱温度を調整するための、温度制御手段を備
えていることを特徴としている。
【0012】このような温度制御手段によれば、インク
が噴射されるときに、最適の噴射が得られるような粘度
となるように温度を調整できるため、つまり、印字ヘッ
ド内の流路抵抗が大きい場合には、インクの噴射が不良
となるが、このような場合には、印字ヘッド内の温度が
高くなるように制御して、インクの粘度を低くすること
により、流路抵抗を小さくして、インクの噴射量を増や
し、また、印字ヘッド内の流路抵抗が小さい場合には、
インクの噴射が多くなり過ぎて印字のよごれ等を生じる
が、このような場合には、印字ヘッド内の温度が低くな
るように調整して、インクの粘度を高くすることによ
り、流路抵抗を大きくして、インクの噴射量を減らすよ
うにできるため、印字ヘッド内の流路抵抗を一定にで
き、安定した噴射特性を確保することができる。したが
って、高い部品精度を要求せずとも、また、圧電素子部
材に印加される駆動電圧を制御せずとも、一定した流路
抵抗をもつ印字ヘッドを備えることができる。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記温度制御手段が、印字ヘッ
ド毎に予め調整された最適の温度において、温度制御を
行なうようにしていることを特徴としている。流路抵抗
は、印字ヘッドが組付けられたときに、その組付けられ
た部品の精度や組付誤差により定まるため、製造時にお
いて、各印字ヘッドが組付けられた時点で、各印字ヘッ
ド毎に予め最適の温度に調整し、その温度で温度制御を
行なうようにすれば、簡易な制御により、確実に流路抵
抗を一定に保つことができ、印字ヘッドの安定した噴射
特性を確保することができる。
【0014】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
または5に記載の発明において、前記印字ヘッドが、ホ
ットメルトインクを噴射させるための印字ヘッドである
ことを特徴としている。ホットメルトインクは、常温に
おいて固体で、加熱することにより液状化するインクで
あるため、このようなインクにおいては、特に、印字ヘ
ッドを、温度制御手段によって温度制御することで、一
定した流路抵抗を確保でき、安定した噴射特性を達成す
ることができる。
【0015】請求項7に記載の発明は、インクを加熱す
るための加熱手段をもち、被印字体上にインクを噴射さ
せる印字ヘッドの温度制御方法であって、前記印字ヘッ
ドにおいて、インクが噴射されるときに、最適の噴射が
得られるような粘度となる温度を選択する工程と、前記
加熱手段の温度を調整するための温度制御手段を用意し
て、選択された温度を前記温度制御手段に設定する工程
と、設定された温度によって、前記印字ヘッドの温度制
御を行なう工程とを備えることを特徴としている。
【0016】流路抵抗は、印字ヘッドが組付けられたと
きに、その組付けられた部品の精度や組付誤差により定
まるため、印字ヘッドにおいて、使用されるインクを、
最適の噴射が得られるような粘度になる温度を選択し
て、その温度を温度制御手段に設定して、温度制御を行
なうようにすれば、簡易な制御により、各印字ヘッド毎
に、確実に流路抵抗を一定に保つことができ、安定した
噴射特性を確保できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の印字装置を具体
化した一実施形態を示す側面の断面図である。図1に示
す印字装置21は、ホットメルトインクを用いるタイプ
のインクジェット印字装置である。図1において、イン
クジェット印字装置21は、下カバー22と上カバー2
3とでケーシングが構成されている。上カバー23の後
部上側には、記録紙などの被印字体24を印字部25に
供給するための供給機構26が備えられている。この供
給機構26は、異なるサイズおよび種類の被印字体24
を同時にセットできるように、2つの供給トレイ27お
よび28をもち、各供給トレイ27および28には、多
数の被印字体24がそれぞれ積層状にセットされる。2
つの供給トレイ27および28の下端部には、それぞれ
供給ローラ29および30が配設されており、各供給ト
レイ27および28にセットされた被印字体24は、供
給ローラ29および30により、順次印字部25に供給
される。
【0018】印字部25は、被印字体24を受けるプラ
テン31と、プラテン31の前方において、所定間隔を
隔てて対向状に配設され、被印字体24を印字するため
の印字ヘッド32とを備えている。この印字ヘッド32
は、キャリッジ37に取付けられており、このキャリッ
ジ37は、プラテン31の幅方向に延びるガイド部材3
8に、移動可能に支持されている。そして、キャリッジ
モータ39(図4参照)の駆動により、キャリッジ37
をガイド部材38上で直線往復移動させて、キャリッジ
37とともに移動する印字ヘッド32から、所定の印字
タイミングにより、液状のホットメルトインクを噴射す
ることにより、印字を行なえるようにしている。また、
被印字体24は、プラテン31の上流側に配設される搬
送ローラ33と、下流側に配設される排出ローラ34に
よって、これら搬送ローラ33および排出ローラ34を
駆動するフィードモータ67(図4参照)が駆動される
ことにより、矢印35で示す方向に送られ、印字部25
での印字終了後に、排出ローラ34の下流側に配設され
る排出トレイ36上に排出される。
【0019】図2は、印字ヘッドの内部構造を示す説明
図、図3は、印字ヘッドにおけるヘッド部の内部構造を
示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図で
ある。これら図2および図3を用いて、印字ヘッド32
を詳述する。図2において、印字ヘッド32は、ホット
メルトインクを噴射させるヘッド部40と、ヘッド部に
供給されるホットメルトインクを収容するタンク部41
とを備えている。
【0020】タンク部41に収容されるホットメルトイ
ンクは、常温で固体であり、たとえば、軟化点が40〜
140℃、融点が50〜150℃、インクから噴射され
るときの粘度が3〜35cpsである。このホットメル
トインクの粘度は、温度により変化するもので、たとえ
ば、図5には、このホットメルトインクの温度−粘度曲
線の一例を示しており、後述する温度制御は、たとえ
ば、この図5に示す温度(85℃〜145℃)範囲内に
おいて行なわれる。
【0021】ヘッド部40は、図3に示すように、被印
字体24に対向され、多数のインク噴射孔42が形成さ
れたノズルプレート43を有している。ノズルプレート
43は、キャビティプレート44の下面に接合されてお
り、キャビティプレート44には、各インク噴射孔42
に対応して形成された多数のインク噴射溝45およびイ
ンク室溝46と、全てのインク室溝46に接続されたイ
ンク供給室溝47とが形成されている。キャビティプレ
ート44の上面には、弾性を有するダイアフラム48が
接合されており、このダイアフラム48は、キャビティ
プレート44の各溝の上面を塞ぐことによって、ノズル
室49とインク室50とインク供給室51とを形成して
いる。そして、ダイアフラム48には、ベースプレート
52に支持された、多数の圧電素子部材53が接合され
ており、各圧電素子部材53は、ダイアフラム48を介
してインク室50の上方に位置するように配設されてい
る。圧電素子部材53は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)からなる素子本体を備え、図示しないが、少なくと
も1対の電極が設けられており、この電極により印加さ
れる駆動電圧に応じた伸縮量で伸縮し、ダイアフラム4
8を上下に変位させて、インク室50の容積を増減させ
ることにより、インク室50のインクをノズル室48お
よびインク噴射孔42を介して、被印字体24方向に噴
射させるようにしている。
【0022】また、図2に示すように、タンク部41に
は、ホットメルトインクを収容するインク収容部57が
形成されており、このインク収容部57に収容されるホ
ットメルトインクは、インク供給路55を介して、ヘッ
ド部40のインク供給室51に供給される。また、圧電
素子部材53を支持するベースプレート52には、平板
状に形成された、加熱手段としてのフロントヒータ54
が接合されている。フロントヒータ54は、ベースプレ
ート52からタンク部41のインク供給路55にかけて
配設されており、ベースプレート52を介して圧電素子
部材53およびインク供給室51内のホットメルトイン
クを加熱するようにしている。さらに、インク収容部5
7の底面壁には、タンクヒータ56が貼設されており、
このタンクヒータ56は、インク収容部57に収容され
たホットメルトインクを加熱して、溶融させるようにし
ている。
【0023】図4には、インクジェット印字装置の制御
系のブロック図が示されている。図4において、この印
字装置制御系58は、印字処理のための駆動制御や後述
する印字ヘッド32の温度制御を行なうものである。こ
の印字装置制御系58は、バス59を介して接続された
CPU60、ROM61、EEPROM70、RAM6
2、インターフェイス63、モータ制御部64、ヒータ
制御部65および電圧制御部66を有している。モータ
制御部64は、キャリッジモータ39およびフィードモ
ータ67を駆動制御する。ヒータ制御部65は、フロン
トヒータ54およびタンクヒータ56に接続されてお
り、これらヒータ54および56にそれぞれ設けられた
サーミスタ68および69から発熱温度を得ることによ
って、これらヒータ54および56を所定の温度に調整
するようにしている。電圧制御部66は、電極を介して
駆動電圧を圧電素子部材53に印加させる。ROM61
は、出力データ記憶領域のドットデータを印字させる印
字ルーチン等の各種の制御プログラムが格納されてい
る。EEPROM70には、後述する最適温度等のデー
タが格納されている。RAM62には、各種の制御プロ
グラムを実行するための一時記憶としてのワークエリア
等が設定されている。また、インターフェイス63は、
図示しないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に
接続され、この情報処理装置からのイメージデータ等の
情報データを印字装置制御系58に入力させるようにし
ている。
【0024】そして、CPU60は、フロントヒータ5
4の温度を、印字ヘッド32において、インクが噴射さ
れるときに、最適の噴射が得られるような粘度となるよ
うな温度に調整している。すなわち、EEPROM70
には、予め、製造時における、工場出荷時の調整作業等
の際に、各印字ヘッド32毎に、その印字ヘッド32に
おいて、インクが噴射されるときに、最適の噴射が得ら
れるような粘度となる温度を選び、その最適温度を設定
しておき、その後の印字時において、CPU60が、E
EPROM70に設定されている最適温度とサーミスタ
68および69の出力とに基づいて温度制御を行なうよ
うにする。なお、EEPROM70に設定されている最
適温度は、温度データそのものでも、温度毎に予め決定
されている、たとえば、サーミスタの出力に対応したデ
ィジタルデータ等の数値であってもよい。ここで、各印
字ヘッド32毎に、最適の噴射が得られるような粘度と
なる温度を選び出すには、たとえば、ホットメルトイン
クの粘度は、図5に示すような温度依存性を有している
ので、フロントヒータ54の温度を調整することで、ホ
ットメルトインクの粘度を調整し、テスト印字等を必要
に応じて繰り返すことによって、良好な噴射が得られる
状態を見つけ出すことにより行なわれる。すなわち、流
路抵抗は、印字ヘッド32が組付けられたときに、その
組付けられた部品の精度や組付誤差により定まるため、
各印字ヘッド32が組付けられた時点で、たとえば、印
字ヘッド32内の流路抵抗が大きい場合には、インクの
噴射が不良となるので、このような場合には、印字ヘッ
ド32内の温度が高くなるように調整することで、イン
クの粘度を低くして、流路抵抗を小さくすることで、イ
ンクの噴射量を増やすようにし、また、印字ヘッド32
内の流路抵抗が小さい場合には、インクの噴射が多くな
り過ぎて印字のよごれ等を生じるので、このような場合
には、印字ヘッド32内の温度が低くなるように調整す
ることで、インクの粘度を高くして、流路抵抗を大きく
することにより、インクの噴射量を減らすように調整す
るようにし、このような調整によって、良好な噴射状態
が得られている温度を最適温度として、決定するのであ
る。
【0025】このように、印字ヘッド32毎に予め調整
された最適の温度において、温度制御を行なうようにす
ると、たとえば、印字ヘッド32の部品の公差を厳しく
管理せずとも、また、駆動電圧を制御しなくても、簡易
な制御により、また、コスト高となることなく、確実に
流路抵抗を一定の設計値に保つことができ、印字ヘッド
32の安定した噴射特性を確保することができる。した
がって、この印字ヘッド32を備える印字装置21は、
簡易な構成でもって、良好な印字を行なうことができ
る。
【0026】なお、本実施形態においては、最適温度値
をEEPROM70に設定したが、たとえば、制御基板
に組み込まれるディジタルスイッチを所定のコードにセ
ットするようにしたり、或いは、ジャンパー線をセット
する方法であってもよく、また、フロントヒータ54
は、印字ヘッド32上に設けた温度調整用の可変抵抗器
を含むアナログ制御回路によって、最適温度になるよう
にアナログ制御されていてもよい。このように、印字ヘ
ッド32上にアナログ制御回路を設ける場合には、温度
制御回路を持った印字ヘッドとして一つのユニットとし
て構成することができる。もちろん、温度制御専用のC
PUを搭載するようにしてもよく、温度調整用のディジ
タルスイッチ等も併せて搭載することにより、一つのユ
ニットとして構成することができる。
【0027】また、このような印字ヘッド32およびこ
の印字ヘッド32を備える印字装置21は、とりわけ、
本実施形態のように、インクの粘度が温度に依存するホ
ットメルトインクを印字するための印字ヘッドおよび印
字装置に好適に用いることができるが、他のインクジェ
ットタイプの印字装置に用いてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、印字ヘッドの部品の公差を厳しく管理せずとも、
また、駆動電圧を制御するための特別な回路構成を用意
せずとも、簡易な構成により、コスト高となることな
く、安定した噴射特性を有する印字ヘッドを得ることが
できる。
【0029】請求項2に記載の発明によれば、印字ヘッ
ド毎に予め調整された最適の温度において、温度制御を
行なうようにしているので、簡易な制御により、確実に
流路抵抗を一定に保つことができ、印字ヘッドの安定し
た噴射特性を確保することができる。請求項3に記載の
発明によれば、ホットメルトインクを、安定した噴射特
性で噴射させることができるので、優れたホットメルト
インク用印字ヘッドとして使用することができる。
【0030】請求項4に記載の発明によれば、印字ヘッ
ドの部品の公差を厳しく管理せずとも、また、駆動電圧
を制御するための特別な回路構成を用意せずとも、簡易
な構成により、コスト高となることなく、安定した噴射
特性を有する印字ヘッドを得ることができるので、この
印字ヘッドを備える印字装置は、良好な印字を行なうこ
とができる。
【0031】請求項5に記載の発明によれば、簡易な制
御により、安定した噴射特性をもつ印字ヘッドを備えて
いるので、この印字ヘッドを備える印字装置は、簡易な
構成でかつ良好な印字を行なうことができる。請求項6
に記載の発明によれば、ホットメルトインクを、安定し
た噴射特性で噴射させる印字ヘッドを備えることができ
るので、優れたホットメルトインク用の印字装置として
使用することができる。
【0032】請求項7に記載の発明によれば、設定され
た最適の温度において、温度制御を行なうようにしてい
るので、簡易な制御により、各印字ヘッド毎に、確実に
流路抵抗を一定に保つことができ、安定した噴射特性を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印字装置を具体化した一実施形態を示
す側面の断面図である。
【図2】図1における印字ヘッドの内部構造を示す説明
図である。
【図3】図2に示す印字ヘッドにおける、ヘッド部の内
部構造を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は
側面図である。
【図4】図1におけるインクジェット印字装置の制御系
のブロック図である。
【図5】図1の印字装置に使用するホットメルトインク
の温度−粘度曲線の一例を示す、参考説明図である。
【図6】従来の印字ヘッドの内部構造を説明する説明図
である。
【符号の説明】
21 インクジェット印字装置 24 被印字体印字 32 印字ヘッド 54 フロントヒータ 58 印字装置制御系

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被印字体上にインクを噴射させる印字ヘ
    ッドであって、 前記印字ヘッドは、インクを加熱するための加熱手段
    と、 当該印字ヘッドにおいて、インクが噴射されるときに、
    最適の噴射が得られるような粘度となるように前記加熱
    手段による加熱温度を調整するための、温度制御手段と
    を備えていることを特徴とする、印字ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記温度制御手段は、印字ヘッド毎に予
    め調整された最適の温度において、温度制御を行なうよ
    うにしている、請求項1に記載の印字ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記印字ヘッドは、ホットメルトインク
    を噴射させるための印字ヘッドである、請求項1または
    2に記載の印字ヘッド。
  4. 【請求項4】 インクを加熱するための加熱手段をも
    ち、被印字体上にインクを噴射させる印字ヘッドを備え
    る、印字装置であって、 前記印字ヘッドにおいて、インクが噴射されるときに、
    最適の噴射が得られるような粘度となるように前記加熱
    手段による加熱温度を調整するための、温度制御手段を
    備えていることを特徴とする、印字装置。
  5. 【請求項5】 前記温度制御手段は、印字ヘッド毎に予
    め調整された最適の温度において、温度制御を行なうよ
    うにしている、請求項4に記載の印字装置。
  6. 【請求項6】 前記印字ヘッドは、ホットメルトインク
    を噴射させるための印字ヘッドである、請求項4または
    5に記載の印字装置。
  7. 【請求項7】 インクを加熱するための加熱手段をも
    ち、被印字体上にインクを噴射させる印字ヘッドの温度
    制御方法であって、 前記印字ヘッドにおいて、インクが噴射されるときに、
    最適の噴射が得られるような粘度となる温度を選択する
    工程と、 前記加熱手段の温度を調整するための温度制御手段を用
    意して、選択された温度を前記温度制御手段に設定する
    工程と、 設定された温度によって、前記印字ヘッドの温度制御を
    行なう工程とを備えることを特徴とする、印字ヘッドの
    温度制御方法。
JP19960397A 1997-07-25 1997-07-25 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法 Pending JPH1142774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19960397A JPH1142774A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19960397A JPH1142774A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1142774A true JPH1142774A (ja) 1999-02-16

Family

ID=16410613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19960397A Pending JPH1142774A (ja) 1997-07-25 1997-07-25 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1142774A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6364444B1 (en) 1999-05-06 2002-04-02 Nec Corporation Apparatus for and method of driving ink-jet recording head for controlling amount of discharged ink drop
JP2005104135A (ja) * 2003-09-10 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd 液体吐出装置及びインクジェット記録装置
JP2006213066A (ja) * 2003-09-10 2006-08-17 Fuji Photo Film Co Ltd 液体吐出装置及びインクジェット記録装置
US7316465B2 (en) 2003-09-10 2008-01-08 Fujifilm Corporation Liquid discharge apparatus and inkjet recording apparatus
JP2010076176A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Brother Ind Ltd 液体吐出ヘッド

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6364444B1 (en) 1999-05-06 2002-04-02 Nec Corporation Apparatus for and method of driving ink-jet recording head for controlling amount of discharged ink drop
JP2005104135A (ja) * 2003-09-10 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd 液体吐出装置及びインクジェット記録装置
JP2006213066A (ja) * 2003-09-10 2006-08-17 Fuji Photo Film Co Ltd 液体吐出装置及びインクジェット記録装置
US7316465B2 (en) 2003-09-10 2008-01-08 Fujifilm Corporation Liquid discharge apparatus and inkjet recording apparatus
JP2010076176A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Brother Ind Ltd 液体吐出ヘッド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3880411B2 (ja) 記録装置
US9862187B1 (en) Inkjet printhead temperature sensing at multiple locations
JPH08118645A (ja) 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた記録方法及び装置
JP6743456B2 (ja) 印刷装置
JP3244937B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録方法
JP3083442B2 (ja) 記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた記録方法及び装置
EP0692385B1 (en) Liquid discharging recording head
US20020149639A1 (en) System and method for optimizing temperature operating ranges for a thermal inkjet printhead
KR20080000683A (ko) 프린트헤드 및 프린트헤드 기판
JP4596757B2 (ja) 記録ヘッド試験装置
JPH1142774A (ja) 印字ヘッド、印字装置、および印字ヘッドの温度制御方法
US6328407B1 (en) Method and apparatus of prewarming a printhead using prepulses
JP2003145765A (ja) 記録装置およびその吐出方法
JPH0550590A (ja) 液体噴射記録装置
JP3795959B2 (ja) 集積化された駆動構成要素を有するインクジェット・プリントヘッド及びそれを用いた印刷方法
JPS60232962A (ja) 液体噴射記録装置
JP4845412B2 (ja) 記録ヘッド、記録ヘッドカートリッジ、記録装置
JP2002079665A (ja) インクジェット式記録装置及び記録方法
JP2000334958A (ja) 記録装置及び記録ヘッド
JP4261874B2 (ja) 記録ヘッドおよび記録装置
JP4289976B2 (ja) 記録ヘッドの駆動方法、記録ヘッドの素子基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JP4455013B2 (ja) 記録ヘッドの駆動方法、記録ヘッド、及び記録装置
JP3174208B2 (ja) 記録装置
JP5385586B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JPH1095116A (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法