JPH1141787A - 過電流遮断回路 - Google Patents

過電流遮断回路

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JPH1141787A
JPH1141787A JP9191489A JP19148997A JPH1141787A JP H1141787 A JPH1141787 A JP H1141787A JP 9191489 A JP9191489 A JP 9191489A JP 19148997 A JP19148997 A JP 19148997A JP H1141787 A JPH1141787 A JP H1141787A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きい容量性の負荷が接続された電源回路を
有する車両が走行しているときに、その大きい容量性の
負荷が投入されたことによって生じる一時的な過大電流
を異常電流として検出しないようにするとともに、大き
い容量の負荷が接続されていないときには短時間でその
正常性を判定できるようにする。 【解決手段】 主電流通路に挿入された半導体スイッチ
が十分長い時間にわたり導通状態にあるときに、主電流
通路の電流を検出する電流検出回路に所定電流を越える
電流が検出されても、半導体スイッチを遮断させる動作
をいったん禁止し、電流検出回路に検出される電流値が
所定値以下になるまで最大n回(nは2以上の整数)に
わたり断続動作を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、直流電源の過電流
遮断に関する。本発明は、特にインテリジェント・パワ
ー・スイッチ(以下この明細書では「IPS」という)
を用いた過電流遮断回路の改良に関する。本発明は、自
動車の電源回路に利用するために開発されたものである
が、自動車に限らず広く利用することができる。
【0002】
【従来の技術】自動車の電装品用電源回路に、IPSが
広く用いられるようになった。IPSは主電流通路に設
けられた半導体スイッチと、この主電流通路の電流を検
出する電流検出回路と、この電流検出回路の検出出力に
過大電流が検出されたときに半導体スイッチを自動的に
遮断する論理回路とを一つのパッケージの中に含む電気
部品である。定格電流が数アンペアで過電流遮断値を数
十アンペア程度に設定したものが広く普及している。こ
のIPSはそれ自体で主電流通路に過大電流があること
を検出し、その検出出力にしたがって主電流通路を遮断
する機能を持っているが、この内蔵の論理回路には出力
端子および入力端子が設けられていて、この出力端子お
よび入力端子を利用してさらに複雑な制御を行うことが
できる。すなわち、このIPSとは別に外部にCPU
(マイクロ・プロセッサ)を設け、この出力端子の信号
をCPUに取り込み、CPUからこの入力端子に制御信
号を送り込むことにより、過大電流発生時の主電流通路
の遮断だけでなくいろいろと高度な制御を行うことがで
きる。
【0003】従来例技術として、特開平1−30143
2号公報に記載された技術がある。この技術は自動車用
電装品の制御スイッチに用いられるものであり、論理回
路の出力信号をCPUに取り込み、CPUで処理した信
号を論理回路の入力信号として供給することにより、検
出する過大電流のレベルを2段階に制御するものであ
る。すなわち、停車中の自動車を始動させるときに、運
転席からの操作により電装品にはじめて電流を供給する
と、電装品の中には回転機など突入電流の大きいものが
あり、一時的に設定された過大電流のレベルを越える電
流を検出することになる。しかし、突入電流は通電開始
直後の短い時間に生じる正常な現象であり、装置が正常
な状態であるときはその短い時間が経過した後には主電
流通路の電流値は定常値に収束する。したがって、突入
電流が発生する短い時間には設定する過大電流のレベル
を一時的に高くし、過大電流が収束した後には設定する
過大電流のレベルを定常電流に対応する低い値に変更す
るように制御する。これにより、無益に過大電流検出に
より主電流通路の遮断を行うことがないように、同時に
一律に高い過大電流のレベルを設定して異常現象を発見
しにくくすることがないようにしたものである。
【0004】本願出願人らは、上記公報記載の回路とは
異なる動作原理の回路であるが、同様な目的の回路を使
用したユニット部品あるいは自動車を製造販売してい
る。すなわち、図1に示すように、電装品に直流電流を
供給する主電流通路にIPSを用いて電流のオン・オフ
を行い、そのIPSの論理回路から出力信号をCPUに
取り込み、CPUで処理された制御信号を論理回路の入
力信号として与える回路構成である。このCPUはこの
IPSを制御するためだけでなく、図外の自動車の電気
制御スイッチを複雑にかつ関連させて制御するために共
通に設けられたものである。そしてこの回路では、電装
品の突入電流が発生する期間には、IPS内部の半導体
スイッチを高速に繰り返しオン・オフさせて、主電流通
路を流れる電流が実質的に設定された過大電流のレベル
を越えないように制御するようにしたものである。
【0005】本願出願人は、このようなIPSを用いた
過電流遮断回路について、特願平9−003996号
(本願出願時において未公開、以下「先願」という)を
出願した。この先願は、このようなIPSを含む装置を
搭載した自動車に、例えば冷凍装置が搭載される場合を
配慮したものである。冷凍装置など突入電流の大きい負
荷が接続される場合に、冷凍装置の温度調節に伴う通電
・遮断の繰り返しの度に、IPSが過電流を検出して半
導体スイッチが遮断されたり、その度にリセット操作を
行うなどの必要がないように工夫したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この先願に開示した過
電流遮断回路をバスに搭載したところ、冷凍機以外にも
突入電流の大きい負荷が接続されることがあり、さらな
る改良が必要であることがわかった。すなわち、観光バ
スなどでは、カラオケ装置、ビデオ装置、その他のAV
(Audio Visual) 機器が搭載装備されることがある。こ
れらのAV機器では外来雑音を小さくするために、その
電源回路にきわめて容量の大きい(数百マイクロ・ファ
ラッド)雑音防止回路が装備されているものがある。試
験を行ったところ、このような雑音防止回路が装備され
ている装置では、この雑音防止回路のコンデンサが充電
されるまでに要する時間が長く、この間にIPSが過電
流発生と誤認して作動する場合があった。例えば、走行
中にカラオケ装置の電源を投入すると、IPSが作動し
て、車両の予備電源が遮断されるようなことがあり、こ
れを詳しく調べた結果、上記先願の装置とはさらに別の
装置を必要とすることがわかった。
【0007】すなわち、電源回路にきわめて容量の大き
い雑音防止回路が接続されている装置では、その電源が
投入された直後にこの容量を充電するために必要な大き
い電流が一時的に流れ、これがIPSに異常電流として
検出され、IPSの半導体スイッチが遮断されてしまう
ことがある。このようにIPSが作動すると、その都度
リセット操作が必要であり、たいへんにわずらわしいこ
とになる。また上述のようなAV機器は車両の走行中に
その電源スイッチが操作されることがある。このため、
異常電流の検出レベルを単純に大きく設定すると、実際
にハーネス・ワイヤその他で短絡などの故障が発生して
もこれを検出することができないことになる。また、負
荷が容量性でないときに、不必要に検出のために長時間
を要することがないようにすべきである。
【0008】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、大きい容量性の負荷が接続された電源回路に利
用するための過電流遮断回路を提供することを目的とす
る。大きい容量性の回路が接続されている負荷が、車両
の走行中に投入された場合にも異常電流検出状態を回避
することができる過電流遮断回路を提供することを目的
とする。本発明は、負荷に大きい容量が接続されていな
い場合には、短い時間でその正常性を判定することがで
きる装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両が走行し
ているとき過大電流が検出されても、それが正常状態で
の一時的なものであるか、電気回路の短絡などによる異
常発生によるものかを確認し、その電流値が短時間で定
常値に収束するものであるときには主電流通路の遮断を
行わないことを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明は、主電流通路に挿入さ
れた半導体スイッチ(1)と、この主電流通路の電流を
検出する電流検出回路(2)と、この電流検出回路に所
定電流を越える電流が検出されたとき前記半導体スイッ
チを遮断させる論理回路(3)とを備え、前記半導体ス
イッチ(1)が遮断状態から導通状態に切替えられた直
後の短い時間(t1 )には前記電流検出回路に前記所定
電流を越える電流が検出されても前記論理回路の半導体
スイッチをただちに遮断させることなくその短い時間
(t1 )にわたり前記論理回路に前記半導体スイッチの
断続信号をm回(mは2以上の整数)繰り返し与える第
一の手段を設けた過電流遮断回路において、前記半導体
スイッチが十分な時間にわたり導通状態にあるとき、前
記電流検出回路(2)に前記所定電流を越える電流が検
出されたときにも、前記半導体スイッチをただちに遮断
させることなく、前記電流検出回路(2)に検出される
電流値が前記所定電流以下になるまで最大n回(nは2
以上の整数)にわたり断続動作を繰り返す第二の手段を
設けたことを特徴とする。
【0011】前記半導体スイッチ、前記電流検出回路お
よび前記論理回路は一体的に形成されたインテリジェン
ト・パワー・スイッチに含まれ、前記第一の手段および
前記第二の手段はそのインテリジェント・パワー・スイ
ッチの論理回路の出力を取込みその論理回路に入力を与
える制御回路(CPU)に含まれる構成にすることが望
ましい。
【0012】これにより、例えば停車中の自動車を始動
させるときに、すべての電装品の動作が正常であるが、
その突入電流により、半導体スイッチが遮断状態から導
通状態に切替えられて最初に電源電流が供給された直後
の短い時間(t1 )に過大電流が検出されてもこれを異
常とすることがなくなる。それに加えて、半導体スイッ
チが十分な時間にわたり導通状態にある定常状態時に、
カラオケ装置、ビデオ装置、その他のAV器機への電源
投入により過大電流が検出されても、これを異常として
主電流通路の電流を遮断したり、あるいは警報を発する
ようなことをなくすることができる。
【0013】定常状態時に発生するカラオケ装置、ビデ
オ装置、その他のAV器機などへの初期電流を異常とす
ることがないようにする第二の手段は、始動時などに生
じる正常な突入電流を異常とすることがないようにする
第一の手段と同一の構成のものを定常状態の一時的な過
大電流検出に対して繰り返し使用する構成にすることも
できるが、第二の手段として第一の手段とは別のパラメ
タを設定することにより、さらに高度な過電流遮断制御
を行うことができる。
【0014】半導体スイッチ、電流検出回路および論理
回路は一体的にIPSとして形成された部品を使用し、
半導体スイッチを遮断させる動作を禁止する第一の手段
および第二の手段は、IPSの論理回路の出力を取込み
その論理回路に入力を与える制御回路(CPU)のソフ
トウェアとして設けることがよい。
【0015】第一の手段は、数ミリ秒〜数十ミリ程度の
短い時間t1 にわたり論理回路に半導体スイッチの断続
信号をm回(mは2以上の整数)繰り返し与える構成と
し、第二の手段が行う断続動作の最大回数nは10以上
に設定することが望ましい。これにより、正常な電装品
の突入電流、あるいは定常状態時のカラオケ装置、ビデ
オ装置、その他のAV器機への電源突入により過大電流
であるか否かを確実に判定することができるとともに、
大きい容量の負荷が接続されていない場合には短時間で
その正常性を判定して過渡状態を脱出することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明実施例装置の要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【0018】本発明実施例装置は、主電流通路に挿入さ
れた半導体スイッチ1と、この主電流通路の電流を検出
する電流検出回路2と、この電流検出回路2に所定電流
を越える電流が検出されたとき半導体スイッチ1を遮断
させる論理回路3とが備えられ、半導体スイッチ1が遮
断状態から導通状態に切替えられた直後の短い時間t1
には電流検出回路2に前記所定電流を越える電流が検出
されても論理回路3の半導体スイッチ1を遮断させる動
作を禁止する第一の手段が制御回路5にソフトウェアと
して設けられ、さらに、本発明の特徴として、半導体ス
イッチ1が十分な時間にわたり導通状態にあるとき電流
検出回路2に前記所定電流を越える電流が検出されても
半導体スイッチ1を遮断させる動作をいったん禁止し電
流検出回路2に検出される電流値が前記所定電流以下に
なるまで最大n回(nは2以上の整数)にわたり断続動
作を繰り返す第二の手段が制御回路5にソフトウェアと
して設けられる。
【0019】ハードウェアの構成としては、半導体スイ
ッチ1、電流検出回路2および論理回路3が一体的に形
成されたIPS(インテリジェント・パワー・スイッ
チ)4に含まれる。前記第一の手段および前記第二の手
段はそのIPS4の論理回路3の出力を取込みその論理
回路3に入力を与える制御回路(CPU)5に含まれ
る。
【0020】前記第一の手段は、前記短い時間t1 (数
ミリ秒〜数十ミリ秒)にわたり論理回路3に半導体スイ
ッチ1の断続信号をm回(mは2以上の整数)繰り返し
与える手段が含まれ、前記第二の手段の最大断続動作n
は10以上に設定され、第二の手段の断続動作の繰り返
し周期は数十ミリ秒に設定される。
【0021】論理回路3には、制御回路5からの出力信
号を入力する入力ロジック回路3aと、制御回路5に診
断結果を出力する診断ロジック回路3bと、ドライバ回
路3cとが含まれる。
【0022】次に、このように構成された本発明実施例
装置の動作について説明する。図2は本発明実施例装置
の動作の流れを示すフローチャート、図3は本発明実施
例装置の負荷が正常な状態での電流波形および電圧波形
を示す図である。
【0023】図3は横軸に共通の時間軸をとり、同図
(a)は電装品作動用スイッチおよび各種AV器機の操
作スイッチの動作タイミングを示す図、同図(b)は主
電流通路の電流Iを示す図、同図(c)は負荷の電圧V
を示す図である。この図3には、はじめに運転者により
バッテリスイッチがオンされ、つぎにキー・スイッチが
オンされた後に、電装品作動用スイッチ6がオンされた
ところから時間軸が示されている。
【0024】図3(a)の左方に示す時刻T1 で電装品
作動用スイッチ6が手動操作によりオンされると、それ
に続く短い時間t1 (数十ミリ秒)にわたり制御回路
(CPU)5の第一の手段が動作し、その動作の後に安
定な定常状態に入る。そして十分に長い時間が経過した
後に、時刻T2 にカラオケ装置21、ビデオ装置22、
その他のAV器機23のいずれか、あるいはそのすべて
に対し操作スイッチ11、12、13が操作されて電源
が投入されたものとする。そうすると時刻T2 に続く短
い時間t2 にわたり第二の手段が動作する。この動作が
終わったときに再び安定な定常状態に入る。ここで、図
3(a)、(b)および(c)を参照してこの一連の動
作を時間を追って説明する。
【0025】時刻T1 に、電装品作動用スイッチ6が運
転者により操作されたことにより、制御回路5は、IP
S(インテリジェント・パワー・スイッチ)4の入力に
制御信号を送る。すなわち、半導体スイッチ1の断続信
号の回数mの値を1にしてIPS4の論理回路3に対し
パルス信号を送出する。このパルス信号により論理回路
3はドライバ回路3cを介して半導体スイッチ1を制御
して半導体スイッチ1を導通状態にする。これにより主
電流回路に電流が流れる。電流検出回路2がこの主電流
通路の電流を検出する。これは負荷に接続された多くの
装置の突入電流に相応する電流であるから過大電流レベ
ルの設定値(図3(b)に破線で示す値)を越えること
になる。論理回路3はこの過大電流を検出してただちに
半導体スイッチ1を制御して主電流通路の電流を遮断す
る。この間の時間がt(実施例回路では約5ミリ秒)で
ある。
【0026】論理回路3はこの状態を出力通路から制御
回路(CPU)5に伝える。ところが制御回路5ではい
まmは1に設定されているからこれは無視して、mの値
を2にして再度IPS4の論理回路3に対して周期ts
(実施例回路では約10ミリ秒)でパルス信号を送出す
る。これにより再び主電流通路に電流が流れるが、これ
は制御により短い時間(約5ミリ秒)で遮断する。そし
てmの値を3にして再度IPS4の論理回路3に対して
パルス信号を送出する。主電流通路には電流が流れる。
これをmの値が5になるまで繰り返し、その間に主電流
通路の電流値が過大電流レベル設定値を越えなければ、
半導体スイッチ1を継続的に導通状態に制御する。これ
が短い時間t1 の間に行われる第一の手段の動作であ
る。この時間t1 の間にわたり負荷の電圧Vは図3
(c)のように矩形波として変化する。
【0027】図3は負荷があくまでも正常な状態の波形
を示したものであるが、かりに負荷に短絡などの故障が
ある場合には、mの値が5になってもなお電流値が過大
電流レベル設定値を越えているから、運転席に警報を発
生して運転者に異常を知らせるとともに、以降半導体ス
イッチ1をオフ状態にして負荷に対する電流供給を停止
する。このようにして、主電流通路に一時的に過大電流
レベルを越える電流が流れても、これは正常な状態であ
りすぐに警報を発生したり負荷に対する電流供給を停止
するようなことがなくなる。
【0028】時刻T1 から短い時間t1 が経過した後に
は、定常状態の運転に移行する。そしてこの定常状態の
運転が十分に長い時間継続した後に、とつぜん時刻T2
に大きい負荷のカラオケ装置21、ビデオ装置22、そ
の他のAV機器23のいずれか(あるいはそのすべて)
が操作スイッチ11、12、13の投入により起動した
ものとする。ここからが本発明の要部である。いまAV
機器に故障がなく正常な状態にあるとすると、AV機器
が起動すると、その電源回路に接続された雑音防止用の
コンデンサC(C1 、C2 、C3 )を充電するために一
時的に過大電流が流れる。制御回路5はAV機器が起動
することを事前に知らない。その様子を図3(b)の右
方に示す。
【0029】すなわち、AV機器が操作スイッチ11、
12、13の操作によりオン状態になると、電流検出回
路2および論理回路3を介して制御回路5はこれを検出
する。同時に論理回路3はその電流レベルが図3(b)
の破線で示す過大電流レベル設定値を越える電流である
から、半導体スイッチ1をオフ状態にする。従来例装置
であればここで過大電流検出の処理を実行してしまうと
ころであるが、本発明の装置ではこれは正常な動作とし
て扱う。制御回路5は第二の手段を起動して、回数の値
nを1に設定し、nを+1ずつ繰上げながら半導体スイ
ッチ1をn回(この例では11回)断続させる。このn
回の間に過大電流レベル設定値を越える電流が検出され
なくなれば、これを正常として第二の手段の実行を終了
し、再び安定な電源供給の状態にはいる。図3(b)は
6回目で出力電流が過電流レベル設定値を下回り安定な
状態に入った例を示す。図4(a)は3回目で安定な正
常状態に入った例を示す。
【0030】かりに、時刻T2 で操作スイッチ11、1
2、13が正常に動作しても、カラオケ装置21、ビデ
オ装置22、その他のAV機器23に短絡や過負荷など
の故障があれば、あるいは時刻T2 に負荷の回路のどこ
かで短絡などの故障が発生しているのであれば、つづい
て供給される断続電流は図4(b)に示すようにつづけ
て過大電流レベル設定値を越えることになり、本実施例
では11回を越えたときには警報発生および主電流通路
の遮断など異常処理を実行させる。
【0031】つぎに、図5により時刻T1 の時点、すな
わち運転者が電装品のスイッチを投入した時点で、その
下流回路にすでにAV機器のスイッチがオン状態になっ
ていた場合を説明する。その場合には、電装品のスイッ
チを投入した直後の電流値が大きくなる。時間ts毎に
時間tのパルス電流が流れ、時間t1 を経過してもなお
過大電流レベル設定値を越えている場合にも、その動作
が繰り返される。この例では8回目に過大電流レベル設
定値を割込み、正常な電流値として電源電流が供給され
ることになる。この例では、かりに11回目までパルス
電流のピーク値が過大電流レベル設定値を越えている場
合には、異常状態として警報される。
【0032】このように、本発明によれば制御回路5が
あらかじめ予定していない負荷側の動作により一時的に
主電流通路の電流が大きくなっても、これが正常な範囲
であれば警報などの異常処理を実行することなく、継続
的に安定な電流を供給する装置が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、負
荷側であらかじめ制御回路に知らせることなく一時的な
過大電流の発生があっても、それが正常な動作範囲であ
るならばこれを無視して、主電流通路の電流が遮断され
てしまったり、あるいは警報が発せられてしまうことを
回避することができる。これにより、AV装置などきわ
めて大きい容量性の負荷がとつぜんに接続された場合に
も、一時的に生じる過負荷に対して異常として処理する
ことを避けることができる。本発明により走行中にオー
ディオ機器等の装置を起動させたときに、その都度警報
が鳴ったり、電源のリセット操作を行うなどの必要がな
くなり、安定な電源供給を行うことができる。そして、
もし負荷回路に本当に異常があるときには、電源回路に
影響が出る前に確実に警報および電源遮断の処理を実行
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例装置の要部の構成を示すブロック
図。
【図2】本発明実施例装置の動作の流れを示すフローチ
ャート。
【図3】(a)、(b)および(c)は本発明実施例装
置の負荷が正常な状態での電流波形および電圧波形を示
す図。
【図4】(a)および(b)は本発明実施例装置におけ
る過大電流検出例を示す図。
【図5】(a)、(b)および(c)は本発明実施例装
置に容量性の負荷が電源投入の時点から接続されていた
ときの電流および電圧波形図を示す図。
【符号の説明】
1 半導体スイッチ 2 電流検出回路 3 論理回路 3a 入力ロジック回路 3b 診断ロジック回路 3c ドライバ回路 4 IPS(インテリジェント・パワー・スイッチ) 5 制御回路(CPU) 6 電装品作動用スイッチ 9 冷凍機スイッチ 11、12、13 操作スイッチ 21 カラオケ装置 22 ビデオ装置 23 AV機器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電流通路に挿入された半導体スイッチ
    (1)と、この主電流通路の電流を検出する電流検出回
    路(2)と、この電流検出回路に所定電流を越える電流
    が検出されたとき前記半導体スイッチを遮断させる論理
    回路(3)とを備え、 前記半導体スイッチ(1)が遮断状態から導通状態に切
    替えられた直後の短い時間(t1 )には前記電流検出回
    路に前記所定電流を越える電流が検出されても前記論理
    回路の半導体スイッチをただちに遮断させることなくそ
    の短い時間(t1 )にわたり前記論理回路に前記半導体
    スイッチの断続信号をm回(mは2以上の整数)繰り返
    し与える第一の手段を設けた過電流遮断回路において、 前記半導体スイッチが十分な時間にわたり導通状態にあ
    るとき前記電流検出回路(2)に前記所定電流を越える
    電流が検出されたときにも前記半導体スイッチをただち
    に遮断させることなく前記電流検出回路(2)に検出さ
    れる電流値が前記所定電流以下になるまで最大n回(n
    は2以上の整数)にわたり断続動作を繰り返す第二の手
    段を設けたことを特徴とする過電流遮断回路。
  2. 【請求項2】 前記半導体スイッチ、前記電流検出回路
    および前記論理回路は一体的に形成されたインテリジェ
    ント・パワー・スイッチに含まれ、前記第一の手段およ
    び前記第二の手段はそのインテリジェント・パワー・ス
    イッチの論理回路の出力を取込みその論理回路に入力を
    与える制御回路(CPU)に含まれる請求項1記載の過
    電流遮断回路。
  3. 【請求項3】 nは10以上であり、第二の手段の断続
    動作の繰り返し周期は数十ミリ秒である請求項1記載の
    過電流遮断回路。
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