JPH1141449A - 画像処理装置および方法ならびに画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置および方法ならびに画像処理プログラムを記録した記録媒体

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JPH1141449A
JPH1141449A JP9192787A JP19278797A JPH1141449A JP H1141449 A JPH1141449 A JP H1141449A JP 9192787 A JP9192787 A JP 9192787A JP 19278797 A JP19278797 A JP 19278797A JP H1141449 A JPH1141449 A JP H1141449A
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JP9192787A
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English (en)
Inventor
Haruko Kawakami
上 晴 子 川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の付加が比較的困難な原画像であって
も、画質劣化が生じることなくコード情報を付加するこ
とを可能にする。 【解決手段】 印字と非印字部を有する原画像の画像情
報が格納されたメモリ2と、コード情報を設定するため
の設定手段4と、メモリに記憶された画像情報に基づい
て原画像の印字部の縁の周辺の画素に、コード情報に対
応して色特性または色の濃度特性を変化させた画像情報
を付加する画像付加処理部10と、を備えていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は文字画像のように比
較的情報の付加が困難な画像を印字する際に、視覚的に
妨害感を与えることなく原画像に情報を付加する処理を
行う画像処理装置および方法ならびに上記処理のプログ
ラムを記録した記録媒体、また上記付加した情報の検出
処理を行う画像処理装置および方法ならびに上記処理の
プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像に情報を付加する方法として
高精細表示が可能なディザ画像記録に応用した例が田
中、中村、松井:“2k次元ベクトルによる組織的ディ
ザ画像への文字情報の埋め込み”、画像電子学会誌、第
19巻第5号(1990)pp337−343に開示さ
れている。この方式においては、文字情報などを埋め込
むため画質劣化が生じる欠点がある。
【0003】また画像にテキストデータなどを重畳して
記録する従来の画像処理装置が特開平4−294682
号公報に開示されている。この従来の画像処理装置は、
黄インクを用いて情報を付加するまたは埋込むことによ
り記録するものである。このため原画像が黄色成分のみ
を含む画素だけで構成されている場合は、情報を付加し
ても視覚的に妨害感を与えることはない。しかし、原画
像が黄色以外の色の成分を含む場合には、視覚的に妨害
感を与えないということは保証できない。
【0004】更に色差もしくは彩度方向に変調を行うこ
とにより、情報の付加および記録を行う画像処理装置が
特開平7−123244号公報に開示されている。この
画像処理装置は原画像を複数の領域に分け、各領域に同
一の情報を埋め込むため、小さい領域にも所定の情報を
埋め込むとが可能であり、かつ視覚的に妨害感を与える
ことなく画質の劣化も少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平7−123244号公報に記載された画像処理装置
においては、重畳対象である原画像の色度が黒もしくは
白またはそれに近い色度を呈している場合には、付加し
た情報を表す信号の強度が弱いことが多く、付加した情
報を正確に読取ることができないという問題がある。
【0006】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であって、その第1の目的は情報の付加が比較的困難な
原画像であっても、画質劣化が生じることなくコード情
報を付加することのできる画像処理装置および方法なら
びに上記画像処理のプログラムを記録した記録媒体を提
供するものであり、第2の目的は上記付加した情報を確
実に検出することのできる画像処理装置および方法なら
びに上記画像処理のプログラムを記録した記録媒体を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理装
置は、印字部と非印字部を有する原画像の画像情報が格
納されたメモリと、コード情報を設定するための設定手
段と、前記メモリに記憶された画像情報に基づいて前記
原画像の印字部の縁の周辺の画素に、前記コード情報に
対応して色特性または色の濃度特性を変化させた画像情
報を付加する画像付加処理部と、を備えていることを特
徴とする。
【0008】なお、前記画像付加処理部は、前記メモリ
に格納された画像情報に基づいて前記原画像を複数の小
領域に分けて切出す画像領域切出手段と、前記コード情
報に対応したずれ量と、色情報とが格納されたコードテ
ーブルと、前記コードテーブルに格納されたデータに基
づいて、前記小領域の印字部を前記コード情報に対応し
たずれ量だけずらすとともに前記印字部の色情報を前記
コード情報に対応した色情報に変更するパターン発生手
段と、このパターン発生手段によって変更された画像情
報を格納する第2のメモリと、前記メモリの画像情報と
前記第2のメモリの画像情報とを合成する合成手段と、
を備えているように構成しても良い。
【0009】なお、前記第2のメモリは前記メモリと同
一の容量を有し、前記パターン発生手段は、前記ずれ量
に応じたアドレスだけずらして前記印字部の画像情報を
前記第2のメモリに格納し、前記合成手段は、前記メモ
リと前記第2のメモリの同一のアドレスに格納された画
像情報を合成することが好ましい。
【0010】なお、前記画像情報の加算は、前記メモリ
のあるアドレスに格納された色情報が前記印字部の画素
の色情報である場合には、この色情報を出力し、前記メ
モリのあるアドレスに格納された色情報が前記非印字部
の画素の色情報でかつ前記アドレスと同一のアドレスの
前記第2のメモリに格納された色情報が付加した色情報
である場合には前記付加した色情報を出力することが好
ましい。
【0011】また、前記濃度特性の変化は、一画素当り
の印字する印字媒体の量もしくは面積を変化させること
によって行っても良い。
【0012】また本発明による画像処理装置は、小領域
に分割されて情報が付加された画像の前記小領域のサイ
ズおよび個数を設定するための設定手段と、情報が付加
された画像の画像情報を読取る画像読取手段と、前記画
像読取手段によって読取られた画像から前記小領域を切
出す小領域切出手段と、前記切出された小領域の画像情
報に基づいて前記付加された情報のずれ量を抽出するず
れ量抽出手段と、前記付加された情報の色情報を判別す
る色判別手段と、前記抽出されたずれ量と前記判別され
た色とに基づいてデコード処理することにより付加され
た情報を求めるデコード手段と、前記デコード処理され
た情報を合成する合成手段と、を備えていることを特徴
とする。
【0013】また、情報が付加されない小領域の画像情
報に基づいて、情報付加時と読取り時の位置ずれを決定
する読取位置ずれ決定手段を更に備え、前記ずれ量抽出
手段は前記読取位置ずれ決定手段によって決定された位
置ずれを考慮して前記ずれ量を抽出するように構成して
も良い。
【0014】また、本発明による画像処理方法は、小領
域に分割されて情報が付加される、印字部と非印字部を
有する原画像に付加すべきコード情報を設定する第1の
ステップと、前記原画像の画像情報に基づいて前記原画
像の印字部の縁の周辺の要素に、前記コード情報に対応
して色特性または色の濃度特性を変化させた画像情報を
付加する第2のステップと、を備えていることを特徴と
する。
【0015】なお、前記第2のステップは、前記原画像
を小領域に分割して切出すステップと、前記切出された
小領域の画像情報および前記コード情報に基づいて、前
記小領域の印字部を前記コード情報に対応したずれ量だ
け、ずらすとともに前記印字部の色情報を前記コード情
報に対応した色情報に変更することにより新たな画像情
報を形成するステップと、前記原画像の画像情報と前記
新たな画像情報とを合成するステップと、を備えている
ように構成することも可能である。
【0016】また、前記切出された小領域の各々には異
なるコード情報が付加されるようにしても良い。
【0017】また、前記原画像から前記小領域を切出す
際は前記非印字部が境界となるようにすることが好まし
い。
【0018】また本発明による画像処理方法は、小領域
に分割されて情報が付加された画像の前記小領域のサイ
ズおよび個数を設定する第1のステップと、前記情報が
付加された画像の画像情報を読取る第2のステップと、
前記読取られた画像から前記小領域を切出す第3のステ
ップと、前記切出された小領域の画像情報に基づいて前
記付加された情報のずれ量を抽出する第4のステップ
と、前記付加された情報の色情報を判別する第5のステ
ップと、前記抽出されたずれ量と前記判別された色情報
とに基づいてデコード処理することにより前記付加され
た情報を求める第6のステップと、前記デコード処理さ
れて求められた情報を合成する第7のステップと、を備
えていることを特徴とする。
【0019】また本発明による画像処理プログラムを記
録した記録媒体は、印字部と非印字部からなる原画像を
小領域に分割して切出す手順と、前記切出された小領域
の画像情報および付加すべきコード情報に基づいて、前
記小領域の前記印字部を前記コード情報に対応したずれ
量だけ、ずらすとともに前記印字部の色情報を前記コー
ド情報に対応した色情報に変更することにより新たな画
像情報を形成する手順と、前記原画像の画像情報と前記
新たな画像情報とを合成する手順と、をコンピュータに
実行させるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0020】また本発明による画像処理プログラムを記
録した記録媒体は、情報が付加された画像の画像情報を
読取る手順と、前記読取られた画像から複数の小領域を
切出す手順と、前記切出された小領域の画像情報に基づ
いて前記付加された情報のずれ量を抽出する手順と、前
記付加された情報の色情報を判別する手順と、前記抽出
されたずれ量と前記判別された色情報とに基づいてデコ
ード処理することにより前記付加された情報を求める手
順と、前記デコード処理されて求められた情報を合成す
る手順と、をコンピュータに実行させるプログラムを記
録したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。本発明による画像処理装置の第1の実施
の形態の構成を図1に示し、処理手順を図2に示す。こ
の実施の形態の画像処理装置は、メモリ2と、設定手段
4と、画像付加処理部10と、出力部20とを備えてい
る。
【0022】画像付加処理部10は画像領域切出手段1
2と、パターン発生手段14と、コードテーブル15、
メモリ16と、加算手段18とを備えている。
【0023】メモリ2は原画像の画像情報、すなわち原
画像の各画素の位置と、画素間ピッチ(mm)と、各画素
の例えばY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)等の
色信号値とが記憶されている。この画像情報はスキャナ
等の画像読取り装置(図示せず)を用いて予め原画像か
ら読み取ったものである。ある画素の色信号値Y,M,
CがY=M=C=0の場合、上記画素の色は白を表わ
し、Y=M=C=1の場合、上記画素の色は黒を表わし
ている。
【0024】この第1の実施の形態のカラー画像処理装
置の構成と作用を図1乃至図5を参照して説明する。
【0025】この第1の実施の形態の画像処理装置は、
白い背景に黒い文字が描かれている原画像を複数の小さ
い領域に分割し、この分割された小領域にコードに情報
(例えば、上記原画像を含む書類の属性や、日付等の情
報に対応したコード情報(番号))を埋込む構成となっ
ている。このコード情報の埋込みは、原画像に描かれて
いる文字画像と、色のみが異なる文字画像を図3示すよ
うにαだけずらして原画像に重ね合せることにより行
う。したがってコード情報の量としては、ずれ量αと、
色との組合せの数だけあることになる。
【0026】一般に輝度情報と比べて、色差や彩度情報
は視力限界が低いという特性があり、輝度の視力限界に
近くまで記録した場合には色差や彩度情報は人間の目に
見えない記録が成される。本実施の形態の画像処理装置
はこの特性を利用したものであり、文字原稿などに位置
をずらせた色画像を重ねることで印字部と非印字部(背
景)の切り替え部分に意図的に色相の異なる画素を生じ
させれば、見えないコード情報の記録が可能となる。こ
のとき、情報を付加したということが推察されにくいよ
うにするため、上記位置をずらせる量は視覚的に認識で
きないほどの微量に抑えて記録を行う。
【0027】したがって、ずれ量αは120μm以下に
抑えることが望ましい。そして、このずれ量は出力部2
0において画素(ドット)単位で調整する。例えば出力
部20の分解能が600dpi(dot per in
ch)であれば、±2ドット分以下であれば良いことに
なる。そこで出力部20として上述の分解能を持つプリ
ンタを使用する場合は印字のずれ量αを、図4に示すよ
うに主走査軸方向、副走査軸方向のいずれか一方のみに
限って−2ドット、−1ドット、1ドットまたは2ドッ
ト変化させて所定のコード情報を表す。ここで重ねる色
はプロセスインクの原色のみを使用すると仮定すればY
(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、R(赤)、G
(緑)、B(青)の6色であるからコード情報量は25
(=6×4+1)個となる。なおこの計算にはずれ量α
を零(この場合の文字画像の色は黒)としたときも含
む。また、主走査軸方向および副走査軸方向に各々ずら
すようにすれば、更に多くの情報の付加が可能となる。
これらのコード情報に対応した色情報とずれ量αが予め
コードテーブル15に格納される。
【0028】上記第1の実施の形態の構成と作用を説明
する。まず、小領域のサイズ、小領域の個数、および小
領域に付加したいコード情報等を設定手段4によって設
定する(図2のステップF1)。
【0029】この設定手段4によって設定された小領域
のサイズ、個数に基づいて、メモリ2に格納された原画
像の画像情報から上記小領域を、画像領域切出手段によ
って切出す(ステップF2)。なお、小領域を切出す際
には非印字部が小領域の境界となるようにする。続い
て、切出した小領域の1画素行をパターン発生手段14
によって抽出し(ステップF3)、更に各画素毎に画素
の色情報が黒であるかどうかが判定される(ステップF
4)。色情報が黒である画素に対して、この画素の色情
報は、コードテーブル15に格納されたデータに基づい
てパターン発生手段14によって、埋込まれるべきコー
ド情報に対応した色情報に変更され(ステップF5)、
その後ステップF6に進む。画素の色情報が黒でない場
合はステップF6に進む。ステップF6においては、切
出した小領域のうちで、まだ抽出されていない画素行が
ある場合はステップF3に戻り、上述のステップF3、
F4、F5が繰返えされる。抽出されていない画素行が
ない場合は、ステップF7に進む。
【0030】ステップF7においては、設定されたコー
ド情報と、コードテーブル15に格納されたデータとに
基づいてパターン発生手段14によって上記コード情報
に対応したずれ量αが求められるとともに、このずれ量
αだけ画素のアドレスをずらしてメモリ16に画像情報
が格納される。なおメモリ16は予め、各画素の色情報
が白であるように初期化されているものとする。その後
まだ切出すべき小領域があるかどうかがパターン発生手
段14によって判別され(ステップF8)、ある場合に
は上述のステップF2に戻り小領域の切出しが行われ
る。ない場合には、ステップF9に進み、加算手段18
によってメモリ2に格納された画像情報とメモリ16に
格納された画像情報の合成が行われる。
【0031】この画像情報の合成は、単純に色情報を加
算しても良い。またメモリ2のあるアドレスの画素の色
情報が黒である場合には、合成後の上記アドレスに対応
する画素の色情報は黒であるようにし、メモリ2のある
アドレスの画素の色情報が白である場合には、合成後の
上記アドレスに対応する画素の色情報はメモリ16に対
応する上記アドレスの画素の色情報と一致するようにし
ても良い。
【0032】このようにして合成された画像情報は、出
力部20を介してインク等を用いて印字され出力され
る。
【0033】本実施の形態の画像処理装置によってコー
ド情報が付加された画像の模式図を図5に示す。この図
5においては、原画像は16個の小領域321 、…32
16に分割されている。そして小領域321 にはコード情
報が付加されていない。これは、コード情報が付加され
た画像の読取りの際にスキャナの分解能がプリンタ(出
力部20)の分解能と異なったり、分解能が同じ場合で
も、また読取り位置が一画素以内の範囲で微妙にずれた
りした場合でも対応できるようにするためであり、本来
の印字部分を誤まって情報を付加した部分と誤判定しな
いためである。なお、情報を付加しない小領域は定位置
(例えば図5においては左上の位置)とする。
【0034】図5においては付加情報は例えば副走査軸
方向だけにずらすものとすると、小領域322 には色が
B(青)で、副走査軸の正方向(例えば図4においては
下向き)に1画素分ずらした文字画像が原画像の文字画
像に重ね合わされている。また例えば少領域327
は、色がY(黄)で、副走査軸の負方向(例えば図4に
おいては上向き)に2画素分ずらした文字画像が原画像
の文字画像に重ね合わされている。なお、小領域326
には、色がK(黒)で、ずれ量が0である文字画像が重
ね合されている。したがってこの小領域326 の画像は
コード情報が全く付加されていない画像と同じものとな
る。なお図5においては、M、R、G、Cはマゼンタ、
赤、緑、シアンを表している。
【0035】このように小領域に分けて領域毎に異なる
情報を付加するには、一画面内の文字の大きさが均一で
ある文書画像を例にとれば、主走査軸方向には複数の画
素列をまとめて一単位とし、副走査軸方向も複数の画素
行をまとめて一単位として扱うようにすればよい。図5
に示すように領域毎にずらした画像を形成する色を変更
し、かつずれ量を異ならせて記録すれば、より多くの情
報を付加することが可能になる。
【0036】以上説明したように、画素単位で制御した
ずれ量を有する色インク画像をモノクロの原画像に重ね
ることによって文字原稿など従来の色差重畳方式などで
は情報の付加が困難であった画像に対しても比較的画質
劣化を引き起こさずに、情報の付加が可能となる。
【0037】なお、図2に示すステップF2からステッ
プF9までの処理手順は、プログラムとして記録媒体
(例えば、CDROM、光磁気ディスク、DVD(Di
gital Versatile Disk)等の光デ
ィスク、フロッピーディスク、メモリカード等)に記録
される。この記録は次のようにして行われる。まず、図
6に示すように記録媒体48を記録装置(コンピュータ
40)にセットする。続いて入力手段(例えばキーボー
ド41)を用いて、ステップF2からステップF9まで
の処理手順をプログラムとして順次入力する。するとこ
の入力されたプログラムは、コンピュータのCPU(図
示せず)によって記録媒体48に書込まれ、記録され
る。この書込む際には表示部43を利用すると便利であ
る。
【0038】このような記録媒体48に記録された画像
処理手順を実行する場合について説明する。まず画像処
理手順が記録された記録媒体48を読取り装置(コンピ
ュータ40)にセットする。続いて上記読取り装置に接
続されたコンピュータ40のCPUによって記録媒体4
8からプログラムが順次、読出され、実行される。
【0039】次に本発明による画像処理装置の第2の実
施の形態の構成を図7に示す。この実施の形態の画像処
理装置は画像読取手段51と、メモリ53と、設定手段
55と、付加情報読取部60と、出力部70とを備えて
いる。付加情報読取部60は、読取位置ずれ決定手段6
1と、小領域切出手段62と、ずれ量抽出手段63と、
色判別手段64と、コードテーブル65と、デコード手
段66と、合成手段67とを備えている。
【0040】この第2の実施の形態の画像処理装置の構
成と作用を図7および図8を参照して説明する。まず、
例えば第1の実施の形態の画像処理装置によってコード
情報が付加された画像の小領域のサイズ、個数max等
が設定手段55によって設定される(図8のステップF
12)。
【0041】続いて上記画像の画像情報が画像読取手段
51によって読取られ(ステップF22)、メモリ53
に記憶される。
【0042】続いて、メモリ53に記憶されている画像
情報に基づいて、情報が付加されていない小領域(例え
ば図5に示す小領域321 )の画像情報を、読取り位置
ずれ決定手段61によって読出し、この小領域の色信号
値に基づいて印字部(色が黒の画素領域)と非印字部
(色が白の画素領域)とを識別し、記録時と、読取り時
の位置ずれの有無および位置ずれ量δを求める(ステッ
プF23)。この位置ずれの有無の決定および位置ずれ
量の決定に関しては後述する。
【0043】次に設定手段55によって設定された設定
値に基づいて、メモリ53に記憶された画像情報から小
領域切出手段62によって、情報が付加された小領域の
切出しが行われる(ステップF24)。続いて、切出さ
れた小領域の主走査軸方向および副走査軸方向のうち、
ずれを発生させた方向(各々もしくは一方)の連続した
数ライン分の画素の色信号を、ずれ量抽出手段63によ
って取出し、情報付加部分に相当する画素(ここでは、
有彩色の画素)のランレングス(画素数)を数える(ス
テップF25)。続いて色判別手段64によって有彩色
画素の色を判別する(ステップF26)。
【0044】そして上記位置ずれ量、ランレングス、お
よび有彩色画素の色に基づいて埋込情報のデコード処理
がデコード手段66によって行われる(ステップF2
7)。このデコード処理には、コードテーブル65が用
いられる。このコードテーブル65には重ね合された文
字画像のずれ量および色に対応したコード情報が格納さ
れている。
【0045】上述のステップF24からステップF27
を小領域の個数だけ繰返す(ステップF28,F2
9)。すべての小領域に対するデコード処理が終了した
場合には、合成手段67によって全体の情報の合成が行
われる(ステップF30)。そしてこの合成された情報
は出力部70を介して外部に出力される(ステップF3
1)。
【0046】ここで、情報を付加していない領域を読取
り、印字部および非印字部を識別するための閾値と、記
録時と読取り時に生じた一画素以内の位置ずれを求める
手順の詳細について述べる。スキャナを用いて非情報付
加領域(例えば図5においては小領域321 )のRGB
信号Rn,Gn,Bnを読取り、輝度成分Vnを次式に
より求める。 Vn=(Rn+Gn+Bn)/3 …(1) この輝度成分Vnから図9に示すような頻度分布を求め
ると、ピークが2箇所現われる。背景と印字部とを色別
する閾値thwおよびthkを求める。ここで輝度成分
Vnの高い方のピークが現われた値より0.1×255
を差引いた値をthwとし、低い方のピークが現われた
値に0.1×255を加えた値をthkとする。また、
このとき背景と印字部の境界に位置する画点の輝度成分
を表わす信号値Vnがthk<Vn<thwとなるよう
な場合、読取り時の一画素分に満たない位置のずれがあ
ると判定する。このずれ率δ0 は閾値thw、thkお
よび輝度成分Vnより次式を用いて求める。 δ0 =(thw−Vn)/(thw−thk) …(2) ここで、すれ量δはδ0 >0.5ならばδ=δ0 −1.
0とし、δ0 ≦0.5ならばδ=δ0 とする。なお、こ
のずれ量δの絶対値が所定の値以下(例えば±0.1以
内)で、ずれ込んだ部分が画素の飽和度成分Cnの値に
ほとんど影響を与えない場合は、無視しても構わない。
従って、ずれ量δが一画素に対して許容率(例えば±
0.1)以内ならば、ずれ込みがない場合と同等に扱
う。
【0047】図10は情報を付加していない所定の部分
に対する読取処理を除く上述の読取りのアルゴリズムを
さらに細かく表した流れ図である。まず、前処理して求
めたthw、thk、1ラインの画素数、スキャナの分
解能rpなどを入力する(ステップF40)。この入力
に用いるスキャナの分解能は画像形成に用いた出力部2
0(図1参照)の固有の分解能と同等もしくはより高い
分解能であることが望ましい。
【0048】続いて、カウンタmenの値を1にセット
し(ステップF41)、ずれ量抽出手段63を用いて、
カウンタmenの値が奇数ならば情報が付加された小領
域の1行または複数行の画素の色信号R,G,Bを取出
す(ステップF42,F43,F44)。またカウンタ
menの値が偶数ならば上記小領域の1列または複数列
の画素の色信号R,G,Bを取出す(ステップF45,
F46)。そしてカウンタn,i1および色成分a(m
en)の初期設定を行い(ステップF47)、上記R,
G,Bの信号値Rn,Gn,Bnを用いて円筒座標系の
信号Hn,Vn,Cnに変換する(ステップF48)。
【0049】輝度成分Vnは(1)式を用いて求め、飽
和度成分Cnは次の(3)式を用いて算出される。 Cn=((Rn−Gn)2 +(Gn−Bn)2 1/2 …(3) 次に、以下の手順に従って色相成分Hnを算出する。ま
ず、次式に従って暫定的な角度θを求める。 θ=sin-1((Gn−Bn)/Cn) …(4) さらにRn−GnとGn−Bnの値からHnの値を0〜
2πの範囲で特定する。すなわち、 Rn−Gn≧0、Gn−Bn≧0 → 0≦Hn≦π/2 Rn−Gn<0、Gn−Bn≧0 → π/2<Hn≦π Rn−Gn<0、Gn−Bn<0 → π<Hn<3/2π Rn−Gn≧0、Gn−Bn<0 → 3/2π≦Hn<2π …(5) としてHnの値を求める。なお、図10においては上記
(4)式、(5)式で表わされる操作を関数θ(Rn,
Gn,Bn)としてまとめて表わしている。
【0050】RGB→HVCの座標変換を行った後にま
ず、背景の白から印字部分に切り替わる点を探す。すな
わち、輝度成分Vnが閾値thwより小さい値を示す画
素を確認し、閾値thkよりも大きな値を示し、黒画素
と判定できる画素が現われるまで、飽和度成分Cnが所
定の値thm(thk<thm<thw)以上である画
素の数をカウントアップした値i1を負のずれ量とし、
またHnの値を色成分an(men)に加算する(ステ
ップF49〜F53)。
【0051】また、飽和度成分Cnが所定の値thm以
上である画素の個数が0である場合は(ステップF5
6)、負の色ずれ量を0とする。なお、上記閾値thm
は重ねる色インクがなす色の中で最もベタ色の飽和度成
分Cの値が低い色の飽和成分Cに上記画素内のずれ込み
許容率(上述の決定に従えば±10%以内)を掛けた値
に設定する。この負成分i1が0である場合(ステップ
F56)は正の色ずれ量を求めるループ(ステップF5
7〜F63)に入る。
【0052】正の色ずれ量を求める場合は黒の画素から
背景と判定できる画素が現われるまでに飽和度成分Cn
が所定の値thm以上である画素の数をカウントし、そ
の個数i2を正のずれ量とするともとにHnの平均値を
色成分an(men)に加算する(ステップF58〜F
63)。ここで、上記作業にて求めたずれ量は記録時と
読取り時の一画素以下のずれがある場合は一画素分差引
くようにする。図11は記録時と読取り時の位置ずれが
生じたときの印字部と非印字部の境界付近の画素を模式
的に表わした図である。図11においてβは記録時と読
取り時の1画素に満たないずれを示している。この図1
1に示すように一画素以下のずれβが許容率(例えば、
±0.1)よりも大きい場合は、飽和度成分の信号Cn
が閾値よりも大きい値である画素が一画素分多くカウン
トされてしまうからである。
【0053】さらにコードの割り付けの一例を示すと、
小領域における負のずれ量i1がi1>0ならばα=−
i1、正のずれ量i2がi2>0ならばα=i2とし、
上述のようにずれ量の最大は2画素と設定したならば、
ずれ量に係るコード成分は−2〜2の値を取ることにな
り、α−2をその成分の値として当てはめる。さらに色
成分an(men)は基本のベタ6色に限定すると、
Y、M、C、R、G、Bのそれぞれに対して0〜2の値
を色成分に係るコード成分とする。これらの組合わせか
ら25通りの小領域に埋め込まれたコード値が求められ
る(ステップF64〜F67)。
【0054】以下、すべての小領域に対して同様の処理
を行ってそれぞれに埋め込まれたコードを求め、全体の
コードを再合成する(ステップF68)。このとき、単
純に左上から右下の順番に合成するように設定しておい
ても構わないが、さらに第三者に解読されにくいように
するため内部で所定の順番をあらかじめ決めておき、並
べ変えてもよい。例えば本来埋め込むべきコード情報を
副走査軸方向に埋込み、合成する順番を示すコード情報
を主走査軸方向に埋込むようにしても良い。
【0055】このようなデータを埋込み、および読取り
を行うことで通常のプリンタシステムを用いて画質劣化
を伴うことなく、文字原稿などの情報を付加すること困
難な画像に対する情報付加が可能になる。
【0056】なお、図8に示すステップF22〜F31
までの処理手順はプログラムとして第1の実施の形態の
場合と同様にして記録媒体に記録される。したがって図
10に示すステップF41〜F68までのアルゴリズム
はプログラムとして同様に記録媒体に記録される。これ
らの処理手順およびアルゴリズムの実行は第1の実施の
形態と同様にして行われる。
【0057】上述した第1の実施の形態においては、原
画像と同じ画像を、色インクで発生させ、主走査軸方向
もしくは副走査軸方向にずれを発生させて重ねて印字し
ていたが、より少い色インクを使用しつつ、見ためには
同じ効果がある場合を第3の実施の形態として説明す
る。
【0058】本発明による画像処理装置の第3の実施の
形態を説明する。この画像処理装置は原画像に情報の付
加を行うものであって、第1の実施の形態と同じ構成を
有している。
【0059】本実施の形態は、より少い色インクを使用
しつつも見ためには同じ効果を得るという手法である。
【0060】すなわち、印字部と非印字部との境目にあ
たかも色インクをずらして重ねたように、色インクの画
素を生成させるというものである。
【0061】情報の付加は以下のように行う。まず、設
定手段4において画像に付加したい所定の番号(例え
ば、書類の属性や日付などに対応した所定の情報を示す
番号)を入力または自動的に発生し、このコード情報に
従って、パターン発生手段14において境界に生成させ
る画素の数、インク色などのデータを発生させる。指定
された色インクを用いて出力部20によって原画像の境
界に画素を生成する。この境界部分のみに色インクを付
加したときの付加部分の画素の様子を模式化したものを
図12に示す。同図は副走査軸方向に対して黒インク印
字部と非印字部の境界に色インクの画素を2ドット分発
生させた例である。この色画素部分は第一の実施の形態
と同様、120μm以下に抑えることが望ましく、出力
部20の画素単位で調整し、例えば分解能が600dp
iであれば±2ドット分以下であればよいことになる。
また、第1の実施の形態では正の方向と負の方向の両方
向にずれ量を調整することで2倍の情報容量を確保して
したが、本実施の形態では色インク画素を発生させる位
置を非印字部から印字部と切り替わる部分に発生させた
場合を負の方向にずらした場合と同様の効果を得、印字
部から非印字部と切り替わる部分に発生させた場合を正
の方向にずらした場合と同様の効果を得るようにする。
【0062】このように境界部分に色インクの画素を発
生させることによって文字原稿など従来の色差重畳方式
などでは情報の付加が困難であった画像に対しても比較
的画質劣化を引き起こさずに、しかも、消費する色イン
クの量も少めに抑えての情報の付加が可能となる。な
お、読取りの際にスキャナの分解能がプリンタの分解能
と異なったり、分解能が同じ場合でも読取り位置が一画
素以内の範囲で微妙にずれたりした場合にも対応できる
ようにするためと、本来の印字部を誤って情報付加部と
誤判定しないように定位置に主走査軸方向および副走査
軸方向に所定の大きさで情報を付加しない印字部を含む
所定の領域を設定しておく。
【0063】さらに、より多くの情報を付加する場合
は、原稿をいくつかの領域に分割し、その領域によって
付加する情報を切り替える。図5は画面を16個の小領
域に分けて、領域毎に異なる情報を持たせた場合の模式
図を示す。この小領域に分けて領域ごとに異なる情報を
持たせるには、一画面内の文字の大きさが均一である文
書画像を例にとれば、主走査軸方向には複数の画素列を
まとめて一単位とし、副走査軸方向も複数の画素列をま
とめて一単位として扱うようにすればよい。同図に示す
ように領域毎にずらした画像を形成する色を変更し、か
つずれ量を異ならせて記録し、より多くの情報を付加す
ることが可能になる。
【0064】なお、上述のような画像処理によって付加
した情報の読取りは、第2の実施の形態と同様にして行
う。
【0065】このようなデータ埋込み、および読取りを
行うことで通常のプリンタシステムを用いて画質劣化を
伴うことなく、使用する色インク量を少なく抑えること
によってランニングコストの上昇も少なく抑えて、文字
原稿などの情報を付加することの困難な画像に対する情
報付加が可能になる。
【0066】次に、モノクロプリンタを用いてコード情
報を付加する画像処理装置を第4の実施の形態として説
明する。
【0067】第1の実施の形態はカラープリンタのみに
適用が限定されること、および微量ながらも高価な色イ
ンクを使用するのでランニングコストの増加につながる
ことなどのディメリットがある。第4の実施の形態は第
1の実施の形態と比較すると付加可能な情報容量は多少
小さいがモノクロプリンタを用いて簡便な方法で情報付
加を可能にする。
【0068】この第4の実施の形態の画像処理装置の構
成を図13に示す。この実施の形態の画像処理装置は、
図1に示す第1の実施の形態の画像処理装置の画像付加
処理部10を画像付加処理部10Aに置換えた構成とな
っている。
【0069】原画像の画像情報である色情報Sはメモリ
2に格納されている。
【0070】次に、画像に付加したい所定の番号(例え
ば、書類の属性や日付などに対応した所定の情報を示す
番号)を入力するかまたは自動的に番号を合成したもの
から設定手段4においてコード情報を設定する。このコ
ード情報に従って、画像処理部10Aによって、ずらす
画素数α、単位あたりのインク量β、すなわち面積率ま
たは厚み率(0<β<1)を発生させ、指定されたイン
ク量にて原画像のエッジ部分に沿った画素を必要な数だ
け出力部20を介して生成する。αの値は第1の実施の
形態と同様にβ×画素サイズが120μmより小となる
ように設定することが望ましい。
【0071】このように、数段階に変化させ、印字部よ
り低い濃度をもつ画点を印字部の境界の目に付きにくい
部分に発生させることによって、モノクロプリンタを用
いた場合も文字原稿などの画像に対して比較的画質劣化
の少ない、情報の付加が可能となる。なお、この実施の
形態においても画素に対する読取り位置が微妙にずれた
りした場合にも対応できるようにするために、第1の実
施の形態の場合と同様、本来の印字部を誤って情報付加
部と誤判定しないように定位置に主走査軸方向および副
走査軸方向に所定の大きさで情報を付加しない、印字部
を含む所定の領域を設定しておく。
【0072】このように情報が付加された画像の読取り
を第5の実施の形態として説明する。この第5の実施の
形態の画像処理装置の構成を図14に示す。この実施の
形態の画像処理装置は、図7に示す第2の実施の形態の
画像処理装置の付加情報読取部60を付加情報読取部6
0Aに置換えた構成を有しており、処理は図8に示す処
理手順に準じて行う。
【0073】まず、画像形成に用いた出力装置固有の分
解能と同等もしくはより高い分解能を持つカラー読取り
装置を用いて非情報付加部のSnから第1の実施の形態
と同様に図9に示すような頻度分布を求め、背景と印字
部を色別する閾値thwおよびthkを求める。また、
このとき背景と印字部の境界に位置するの画素の信号値
Snがthk<Sn<thwであり、読取り時の一画素
分に満たない所定の許容率よりも大きいずれがあると判
定する。なお、ずれ率δは(2)式と同様に δ0 =(thw−Sn)/(thw−thk) …(6) という式にてδ0 を求めてから、この値に基づいて閾値
としてδを求める。
【0074】次に、付加情報読取部60Aの読取り処理
について説明する。ここでは記録時に十分分解能の高い
プリンタ(900dpi以上)を使用した場合を想定
し、文字のアンチエリアシング処理(エッジ部分の画素
に中間調を用いて記録する処理)は行っていない場合の
例について説明する。
【0075】図15は上述の前処理を除いた読取り処理
の詳細を示した流れ図である。まず、前処理にて求めた
閾値thw、thk、1ラインの画素数、スキャナの分
解能rpなどを入力する(ステップF80)。この入力
に用いるスキャナの分解能は画像形成に用いた出力装置
固有の分解能と同等もしくはより高い分解能であること
が望ましい。情報を付加した領域の小領域内から主走査
軸および副走査軸方向にそれぞれ1ラインもしくは複数
ラインの画素を切出す(ステップF81〜F86)。
【0076】続いて、背景の白から印字部分に切り替わ
る点を探す。すなわち、入力信号Snが閾値thwより
小さな値を示す画素を確認し、閾値thkよりも大きな
値を示し黒画素と判定できる画素が現われるまで、Sn
が閾値thkよりも大きな値を示す画素の数をカウント
アップした値i1の負のずれ量とし、Snの値を情報成
分an(men)に加算する(ステップF87〜F9
1)。
【0077】thk≦Sn≦thwとなる画素の個数が
0である場合は、負の中間濃度画素を0とする。この負
成分が0である場合は正の中間濃度画素をカウントする
ループに入る。この場合は黒画素から背景と判定できる
画素が現われるまで、すなわちthk≦Sn≦thwで
ある画素の数をカウントし、その個数i2を正のずれ量
とするとともにSnの値を情報成分an(men)に加
算する(ステップF95〜F98)。
【0078】以上の作業で求めた正もしくは負の中間調
の画素数および情報成分an(men)の平均値から小
領域に埋込まれたコード値を求める。ただし、このコー
ド値に、記録時と読取り時の一画素以下のずれがある場
合は、an(men)からδ0 を差し引いた値をカウン
トした画素数から一画素分差引いた値で割ったものを用
いて、情報付加のための画素数も一画素少ないものを当
てはめる。これは、信号Snが中間的な値である画素が
一画素分多くカウントされてしまい、ずれ込んだ分が中
間調の値に誤差を与えてしまうからである。
【0079】さらにコードの割り付けの一例を示すと、
小領域における負のずれ量i1がi1>0ならばα=−
i1、正のずれ量i2がi2>0ならばα=i2とし、
上述のようにずれ量の最大は2画素と設定したならば、
ずれ量に係るコード成分は−2〜2の値を取ることにな
り、α−2をその成分の値として当てはめる。さらに中
間的な値an(men)は基本の2レベル取ることに限
定すると、それぞれに対して0〜1の値を色成分にかか
るコード成分とする。これらの組合わせから9(=4×
2+1)通りの小領域に埋込まれたコード値が求められ
る(ステップF101〜F103)。
【0080】以下、すべての小領域に対して同様の処理
を行ってそれぞれに埋込まれたコードを求め、全体のコ
ードを再合成する(ステップF106)。このとき、単
純に左上から右下の順番に合成するように設定しておい
ても構わないが、さらに第三者に解読されにくいように
するために内部で所定の順番をあらかじめ決めておき、
並べ変えてもよい。
【0081】このようなデータ埋込み、および読取りを
行うモノクロのプリンタシステムを用いて画質劣化を伴
うことなく、文字原稿などの情報を付加すること困難な
画像に対する情報付加が可能になる。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、情報
の付加が比較的困難な原画像であっても、画像劣化が生
じることがなくコード情報を付加することができる。ま
た付加した情報を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理装置の第1の実施の形態
の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の画像処理装置の処理手順を
示す流れ図。
【図3】本発明による情報の付加を説明する説明図。
【図4】主走査軸および副走査軸を説明する図。
【図5】原画像に重畳情報を埋込んだ場合の画像を示す
模式図。
【図6】本発明の画像処理のプログラムが格納される記
録媒体を説明する図。
【図7】本発明による画像処理装置の第2の実施の形態
の構成を示すブロック図。
【図8】第2の実施の形態の画像処理装置の処理手順を
示す流れ図。
【図9】読取り画像の輝度成分の分布を示す図。
【図10】第2の実施の形態の読取り手順を詳細に示す
流れ図。
【図11】記録時と読取り時の位置ずれを示す模式図。
【図12】背景と文字画像の境界への情報の付加を示す
模式図。
【図13】本発明による画像処理装置の第4の実施の形
態の構成を示すブロック図。
【図14】本発明による画像処理装置の第5の実施の形
態の構成を示すブロック図。
【図15】第5の実施の形態の画像処理装置に係る付加
情報読取部の動作を示す流れ図。
【符号の説明】
2 メモリ 4 設定手段 10 画像付加処理部 12 画像領域切出手段 14 パターン発生手段 15 コードテーブル 16 メモリ 18 合成手段 20 出力部 40 コンピュータ 41 キーボード 43 表示部 48 記録媒体 51 画像読取手段 53 メモリ 55 設定手段 60 付加情報読取部 62 読取位置ずれ決定手段 63 ずれ量抽出手段 64 色判別手段 65 コードテーブル 66 デコード手段 67 合成手段 70 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/46 H04N 1/46 Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字部と非印字部を有する原画像の画像情
    報が格納されたメモリと、 コード情報を設定するための設定手段と、 前記メモリに記憶された画像情報に基づいて前記原画像
    の印字部の縁の周辺の画素に、前記コード情報に対応し
    て色特性または色の濃度特性を変化させた画像情報を付
    加する画像付加処理部と、 を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記画像付加処理部は、 前記メモリに格納された画像情報に基づいて前記原画像
    を複数の小領域に分けて切出す画像領域切出手段と、 前記コード情報に対応したずれ量と、色情報とが格納さ
    れたコードテーブルと、 前記コードテーブルに格納されたデータに基づいて、前
    記小領域の印字部を前記コード情報に対応したずれ量だ
    けずらすとともに前記印字部の色情報を前記コード情報
    に対応した色情報に変更するパターン発生手段と、 このパターン発生手段によって変更された画像情報を格
    納する第2のメモリと、 前記メモリの画像情報と前記第2のメモリの画像情報と
    を合成する合成手段と、 を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】前記第2のメモリは前記メモリと同一の容
    量を有し、前記パターン発生手段は、前記ずれ量に応じ
    たアドレスだけずらして前記印字部の画像情報を前記第
    2のメモリに格納し、前記加算手段は、前記メモリと前
    記第2のメモリの同一のアドレスに格納された画像情報
    を合成することを特徴とする請求項2記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】前記画像情報の合成は、前記メモリのある
    アドレスに格納された色情報が前記印字部の画素の色情
    報である場合には、この色情報を出力し、前記メモリの
    あるアドレスに格納された色情報が前記非印字部の画素
    の色情報でかつ前記アドレスと同一のアドレスの前記第
    2のメモリに格納された色情報が付加した色情報である
    場合には前記付加した色情報を出力することを特徴とす
    る請求項3記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記濃度特性の変化は、一画素当りの印字
    する印字媒体の量もしくは面積を変化させることによっ
    て行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】小領域に分割されて情報が付加された画像
    の前記小領域のサイズおよび個数を設定するための設定
    手段と、 情報が付加された画像の画像情報を読取る画像読取手段
    と、 前記画像読取手段によって読取られた画像から前記小領
    域を切出す小領域切出手段と、 前記切出された小領域の画像情報に基づいて前記付加さ
    れた情報のずれ量を抽出するずれ量抽出手段と、 前記付加された情報の色情報を判別する色判別手段と、 前記抽出されたずれ量と前記判別された色とに基づいて
    デコード処理することにより付加された情報を求めるデ
    コード手段と、 前記デコード処理された情報を合成する合成手段と、 を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】情報が付加されない小領域の画像情報に基
    づいて、情報付加時と読取り時の位置ずれを決定する読
    取位置ずれ決定手段を更に備え、 前記ずれ量抽出手段は前記読取位置ずれ決定手段によっ
    て決定された位置ずれを考慮して前記ずれ量を抽出する
    ことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】小領域に分割されて情報が付加される、印
    字部と非印字部を有する原画像に付加すべきコード情報
    を設定する第1のステップと、 前記原画像の画像情報に基づいて前記原画像の印字部の
    縁の周辺の画素に、前記コード情報に対応して色特性ま
    たは色の濃度特性を変化させた画像情報を付加する第2
    のステップと、 を備えていることを特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】前記第2のステップは、 前記原画像を小領域に分割して切出すステップと、 前記切出された小領域の画像情報および前記コード情報
    に基づいて、前記小領域の印字部を前記コード情報に対
    応したずれ量だけ、ずらすとともに前記印字部の色情報
    を前記コード情報に対応した色情報に変更することによ
    り新たな画像情報を形成するステップと、 前記原画像の画像情報と前記新たな画像情報とを合成す
    るステップと、 を備えていることを特徴とする請求項8記載の画像処理
    方法。
  10. 【請求項10】前記切出された小領域の各々には異なる
    コード情報が付加されることを特徴とする請求項9記載
    の画像処理方法。
  11. 【請求項11】前記原画像から前記小領域を切出す際は
    前記非印字部が境界となるようにすることを特徴とする
    請求項9または10記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】小領域に分割されて情報が付加された画
    像の前記小領域のサイズおよび個数を設定する第1のス
    テップと、 前記情報が付加された画像の画像情報を読取る第2のス
    テップと、 前記読取られた画像から前記小領域を切出す第3のステ
    ップと、 前記切出された小領域の画像情報に基づいて前記付加さ
    れた情報のずれ量を抽出する第4のステップと、 前記付加された情報の色情報を判別する第5のステップ
    と、 前記抽出されたずれ量と前記判別された色情報とに基づ
    いてデコード処理することにより前記付加された情報を
    求める第6のステップと、 前記デコード処理されて求められた情報を合成する第7
    のステップと、 を備えていることを特徴とする画像処理方法。
  13. 【請求項13】印字部と非印字部からなる原画像を小領
    域に分割して切出す手順と、 前記切出された小領域の画像情報および付加すべきコー
    ド情報に基づいて、前記小領域の前記印字部を前記コー
    ド情報に対応したずれ量だけ、ずらすとともに前記印字
    部の色情報を前記コード情報に対応した色情報に変更す
    ることにより新たな画像情報を形成する手順と、 前記原画像の画像情報と前記新たな画像情報とを合成す
    る手順と、 をコンピュータに実行させるプログラムを記録した上記
    コンピュータ読取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】情報が付加された画像の画像情報を読取
    る手順と、 前記読取られた画像から複数の小領域を切出す手順と、 前記切出された小領域の画像情報に基づいて前記付加さ
    れた情報のずれ量を抽出する手順と、 前記付加された情報の色情報を判別する手順と、 前記抽出されたずれ量と前記判別された色情報とに基づ
    いてデコード処理することにより前記付加された情報を
    求める手順と、 前記デコード処理されて求められた情報を合成する手順
    と、 をコンピュータに実行させるプログラムを記録した上記
    読取り可能な記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000295454A (ja) * 1999-04-05 2000-10-20 Hitachi Ltd 電子透かし装置及び方法並びに記録媒体
US6862556B2 (en) 2000-07-13 2005-03-01 Belo Company System and method for associating historical information with sensory data and distribution thereof

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